女性向け医療保険とは、女性特有の疾病(保険会社によって、女性に多い病気も含まれます)に対して保障のある保険で、女性専用の保険商品や、医療保険に特約でつけるタイプのものがあります。女性向け保険の仕組み女性保険の一般的な形は、基本の入院保障額に女性特有の疾病に対して保障額を上乗せする形の保険商品になっています。例えば、入院保障が日額10,000円の基本保障に、女性特有の疾病に対しては5,000円上乗せで給付を受けられるというもので、女性特有の疾病として保障対象になる乳がんに罹患して入院した場合は、15,000円給付されることになります。また、保険商品によっては、手術給付金に対して、上乗せしている保険もあります。女性保険の保険料は、保障内容が付加される分、一般的に通常の医療保険より高めとなります。保障される女性特有の疾病とは?保険会社により、保障対象になる女性特有の疾病の種類が異なります。代表的なものは、がんでいえば、乳がん、子宮がん、卵巣がん等で、子宮の病気でいえば、子宮内膜症、子宮筋腫等となります。その他にもリウマチやバセドウ病等も保障している商品があります。さらに、妊娠・出産時のリスクに対する保障も受けられます。妊娠期間中は早産等で入院することがあります。出産時においても異常分娩や帝王切開などで通常の出産よりも長く入院をすることがあります。妊娠中の契約は保険会社によって制限がありますので、確認する必要があります。例えば、妊娠中に契約ができたとしても、妊娠出産に関する疾病は保障対象外となることがあります。医療保険の保障に上乗せして保障を手厚くするので、毎月の保険料負担は、長期間にわたると大きな差が出てきます。ライフイベントの変化に応じて、保険加入を合理的に考えることは大切なことです。女性は、結婚してから高齢期に至るまで、さまざまな体の変化があり、ライフステージによりかかる疾病も変化します。女性が入院することは、家族のいる人にとっては、子育てや家事に影響が出て、費用も掛かります。そのようなことを踏まえ、保障と保険料のバランスを考えて、女性保険を選びましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年10月27日先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養等で、国民の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとされた医療行為です。先進医療は、医療技術ごとに適応症(対象となる疾患・症状等)および実施する医療機関が限定されています。また、厚生労働大臣が認める医療技術・適応症・実施する医療機関は随時見直されます。医療技術の進歩や、より良い治療を受けたいという患者の要望により、承認される先進医療はここ数年は100種類前後で推移しています。先進医療の数現在、厚生労働省が公表している先進医療の技術は107種類です。このうち、第2項先進医療技術(先進医療A)と呼ばれるものが62種類、第3項先進医療技術(先進医療B)と呼ばれるものが45種類です。また、先進医療は治療を受けられる医療機関が限定されています。がんの重粒子線治療が受けられる病院は全国で4カ所しかありません。(平成27年9月1日現在)先進医療の費用負担先進医療には、がん治療に関するものが数多くあります。代表的なものとして、陽子線治療や重粒子線治療があります。重粒子線治療の費用は、約300万円かかり高額となります。先進医療にかかる費用は、患者が全額自己負担することになります。また、先進医療にかかる費用は、医療の種類や病院によって異なります。先進医療にかかる費用以外の、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われます。つまり、一般の保険診療と共通する部分は保険給付されるため、各健康保険制度における一部負担金を支払うこととなります。医療保険での保障お金のかかる先進医療の備えとしては、医療保険やがん保険に特約を付ける形で備えられます。がん保険のがん先進医療特約は、がん治療に関する先進医療しか保障しないのに対し、医療保険の先進医療特約は全ての先進医療が対象になりますので、先進医療特約は医療保険に付与したほうが保障範囲は広がります。保障は、ほとんどの商品が実際にかかった先進医療の技術料と同額となっていて、限度額は各保険会社によって異なりますが、1,000万円や2,000万円が多くなっています。先進医療特約の保険料は、月額100円程度となっており、加入しやすくなっています。先進医療は、今後健康保険が適用される可能性があります。また、新しい医療技術も次々と開発されることから、先進医療の数は常に変化し、その内容も変わっていきます。先進医療特約は、満足のいく治療を受けるための備えとして有効です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年10月27日キヤノンは10月22日、さまざまな医療画像を患者情報と関連付けて統合的に管理・共有できるクラウドソリューション「統合医療画像管理システム」を開発し、医療施設を中心に2016年3月上旬より提供開始すると発表した。新サービスは、主に「画像俯瞰機能」」「帳票スキャン機能」「画像取り込み機能」の3つの機能を提供する。画像俯瞰機能はさまざまな医療画像の統合表示が可能で、X線やCT、MRIなどの医療画像だけでなく、デジタルカメラで撮影した静止画や動画、帳票などを、画像ポータル内で患者ごとに統合的に管理・閲覧することを可能にする。帳票スキャン機能は文字認識技術による医療帳票の簡単登録を実現し、非定形医療帳票をスキャナーで読み取ると、患者情報(患者ID、診療科、帳票種別)を自動的に認識し、病院内の患者情報と関連付けてクラウドサーバーへアップロードする。これにより、院内外を問わず、患者のIDや診療科、帳票種別をもとにした検索やファイリングが可能になる。画像取り込み機能はデジタルカメラやスマートフォンの画像を自動アップロードし、院内外で撮影した画像を病院内のデータベースと連携し、患者ごとに瞬時に登録して安全に管理する。これにより、インターネット環境さえあれば、ポータル画面を通じてどこからでも画像を参照することが可能になるため、在宅医療や介護などの現場での活用が実現される。
2015年10月23日「介護医療保険(以下、「介護保険」)」とは、民間の保険会社が取り扱う介護に備える保険です。公的介護保険は、要介護状態により介護サービスを受ける「現物給付」です。介護サービスを受けた場合には、一定の費用が自己負担になります。民間の介護保険は、要介護状態になった場合に「一時金」や「年金」等のかたちで現金が支払われる「現金給付」です。この点が、公的な介護保険と民間の介護保険の違いです。保険金が支払われる状態とは介護保険では、被保険者が要介護状態になった時に保険金が給付されますが、保険金給付の対象となる要介護状態の基準は保険会社により異なり、以下の2つに分類されます。(1)公的介護保険制度に連動するタイプ公的介護保険の要介護度は、要支援は1と2、要介護度は1~5まであります。いずれも数字が大きいほど重度の支援・介護が必要になります。保険金給付の基準が公的介護保険の要介護度に連動している場合、商品によって「要介護度2以上」、「要介護度3以上」などと決められています。(2)保険会社独自の基準があるタイプ保険会社独自の基準を設けているタイプもあります。この場合、保険会社が決めた所定の要介護状態になったとき保険金が支払われます。保険金の受け取り方法介護保険の保険金は、前述のように「一時金」や「年金」で受け取れます。年金の受け取り方も、一生涯受け取れるものや、10年間など一定期間のものがあります。どちらの受け取り方がよいか考えるには、どこで介護を受けるか?ということで判断するのも一つの方法です。それは、在宅で介護を受けたい場合は一時金で保険金を受け取り、リフォーム等に活用し、施設で介護を受けたい場合は年金で受け取り、毎月の施設利用料に充てる、というような活用法ができるからです。介護にかかる費用というのは、人それぞれです。介護してくれる身内の方がいる人もいればいない人もいます。まず、どこで誰に介護をしてもらうかを、自分なりに想定することから始めましょう。その想定により、かかる費用と預貯金を考慮して民間の介護保険を検討しましょう。そうすることで、保険金額に設定がより適切なものになります。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年10月08日はじめに主な生命保険の種類を用途別に分けると、■死亡保障定期保険、終身保険等■医療保障医療保険、がん保険等■老後保障個人年金保険、変額個人年金保険等■介護保障介護保険等この4つになるかと考えます。なお、この4つの分類のほかに、子どものために備える保険として「学資保険」があります。以下、それぞれの保障に該当する保険商品についておおまかな内容をみていきます。死亡保障万一の死亡に備える保険としては、定期保険、終身保険、収入保障保険等があります。定期保険は保障期間が定められた保険です。保障期間は10年に設定されているのが一般的で、その間に死亡または高度障害になった場合、保険金が支払われます。終身保険は保障期間の定めが無く、いつ亡くなっても保険金が支払われます。途中で解約した場合、終身保険では解約返戻金が支払われますが、定期保険では掛け捨てタイプの商品が多いため、解約返戻金の支払いはほとんどありません。医療保障病気やケガに備える保険として医療保険と、特定の病気への備えに特化したがん保険等があります。また、三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)に備える保険等、保障する特定の病気の種類をがん以外に増やした保険も発売されています。がん保険では、入院の有無に関係なく、がんと診断されたら診断金が一括で支払われるタイプや、抗がん剤等の治療を受けると給付金が支払われるタイプ等があります。医療保険のなかには、がん等の特定の病気になった場合、入院給付金日額が増額されるタイプや、入院給付金が支払われる日数が無制限になるようなタイプの保険もあります。老後保障老後に備える保険として、個人年金保険や変額個人年金保険等があります。あらかじめ設定した年齢(60歳や65歳等)になったら年金を受け取れる保険です。年金の受け取り方としては、■確定年金決まった期間、生死に関係なく年金を受け取れる。■保証期間付終身年金保証期間中は生死に関係なく年金が受け取れ、保証期間後は亡くなるまで年金が受け取れる。■証期間付有期年金保証期間中は生死に関係なく年金が受け取れ、保証期間後は契約時に定めた期間、生存している限り受け取れる。等のタイプがあります。変額個人年金保険は、保険を契約した方自身が運用商品を選択し、その運用実績により年金原資が変動します。そのため運用終了後に受け取る年金額も変わります。介護保障要介護になった場合に給付金が受け取れるのが民間の介護保険です。多くの商品は、国が定めた要介護度に連動した形で一時金または年金(両方受け取れる商品もあります)が受け取れます。また、一時金や年金を受け取れる要介護度については、多くの保険会社が要介護2以上に設定していますが、保険会社独自の要介護度を設定しているところもあります。以上、4つの用途別にそれぞれに該当する生命保険のおおまかな内容についてみてきました。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年10月07日ESETは9月29日(現地時間)、「Vulnerable medical equipment details disclosed online」において、医療システムの多くが攻撃者によってデータ窃取などを引き起こされる可能性がある脆弱性を抱えていると伝えた。主にScott Erven氏およびMark Collao氏の発表を引用した内容になっており、データ漏洩と患者のプライバシーに関する懸念が示されている。具体的に問題を抱えている医療関連企業や組織は情報の重要度の高さから明らかにされていないほか、脆弱性の詳細も明らかにされていない。ただし、問題の多くはそうした医療システムがすでにサポートの終了した古いオペレーティングシステムを使用していることに原因があると指摘しており、その一例としてWindows XPが引き合いに出されている。医療システムのみならず、Windows XPなどセキュリティサポートの終了したオペレーティングシステムを搭載したシステムは相当数に上ると見られる。特に、ITに精通していないユーザが使用しているシステムにはこうした懸念が残る。今後、セキュリティファームや当局の発表に注目するとともに、アドバイザリに従った対処が期待される。
2015年10月01日病気やケガをして手術や入院等の治療費がかかったとしても、公的医療保険(健康保険、国民健康保険等)により3割負担(年齢や所得によって自己負担割合が変わってきます)になりますし、さらに負担が一定額を超えた場合は「高額療養費制度」を利用すれば、超えた額が還付されます。しかし、差額ベッド代は健康保険や高額療養費制度の適用外になり、全額自己負担する必要がありますので、差額ベッドを選択した場合は治療費に対して負担を感じることが多くなります。差額ベッド代とは差額ベッド代とは、通常の大部屋と違い条件の良い個室等を使用した場合に、患者に請求される大部屋との差額費用になります。差額費用が必要な病室を正式には「特別療養環境室」といいます。また、条件の良い個室というと1人で利用することを想定しがちですが、4人部屋の場合にも差額ベッド代が必要になることがあります。差額ベッド代の金額は1日あたり1,000円程度~10万円以上とかなりのバラつきがあります。平均的な差額ベッド代は1人部屋が一番高く、4人部屋が一番安くなります。個室を選択し長期入院になれば差額ベッド代の負担が増え、思った以上に治療費が膨れ上がってしまうことがあります。特別療養環境室(差額ベッド)の条件特別の療養環境に係る病室の病床数は4床以下であること。病室の面積は1人当たり6.4平方メートル以上であること。病床ごとのプライバシーの確保を図るための設備を備えていること。少なくとも下記の設備を有すること。個人用の私物の収納設備個人用の照明小机等及び椅子出典:厚生労働省保険局 『「療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等」及び「保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等」の実施上の留意事項について』の一部改正について差額ベッド代を支払わなくてもよいケース条件の良い個室に入院した場合でも、差額ベッド代を支払う必要がないケースがあります。それは以下のような場合です。患者の意思に関わらず病院側管理の都合等により個室へ入院した場合患者本人の「治療上の必要」により個室へ入院させる場合差額ベッド代が必要な個室へ入院することに、患者の同意が得られていない場合以上3つのケースでは差額ベッド代を支払う必要がありません。治療後トラブルにならないように、疑問な点は事前に確認するようにしましょう。差額ベッド代を含めたリスク対策重病になるとより良い環境で治療に専念したいと考える方は多いでしょうし、経営者や自営業の方などは、入院している間も病室で仕事の話をすることも十分考えられますので、差額ベッド代が必要な個室に入院するケースが想定されます。差額ベッド代が必要になると治療費の負担が大きくなりますが、この治療費を預貯金ではなく大部分を保険で賄いたいと考えるのであれば、医療保険の保障を手厚くする方がいいでしょう。また、入院すると、食事代やタオル、歯ブラシ等の消耗品や、家族の交通費等も必要になりますので、これらの負担も考慮した上で入院給付日額を多めにする等、医療保険への加入によるリスク対策をしっかり検討するようにしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月29日子どもが小さいころは、思いがけないことでケガをするものです。入院するようなことがあると、親としては心配になります。教育資金の準備のための学資保険に加入する際に、子どもの医療保障についてもあわせて検討することがありますが、子どもの医療保険は必要なのでしょうか。自治体の医療費助成が充実健康保険などの公的医療保険の自己負担は、子どもが小学校入学前までは2割負担で、小学校入学以後は3割負担となっています。それに加えて各自治体では、子どもの医療費に対する助成を独自に行っています。助成内容は、各自治体により異なりますが、例えば東京都23区では、中学卒業までの医療費・薬剤費の自己負担分を自治体が助成してくれます。従って中学卒業までは、医療費の自己負担はないということになります。教育機関でのケガにも保険が掛けられている幼稚園や学校などの教育機関においてのケガなどについても、保険が掛けられています。保険料は学校と保護者と両方で負担します。子どもの医療保険の種類と保障内容学資保険の特約の医療保障は、通常の医療保険と同じく入院給付金と手術給付金が基本保障となっています。学資保険は教育資金を準備することを目的に加入されることが多いと思われますが、医療特約を付けることで保険料負担が増えると、貯蓄性が低くなってしまい、学資保険の目的である教育資金準備の目的を十分に果たせないこともありますので、医療特約を付けるかは慎重に考える必要があります。学資保険以外の医療保障としては、各保険会社や共済などで取り扱っているので、上記で説明しました自治体の医療費助成をみながら検討されるといいでしょう。例えば多くの共済では、1,000円程度の掛け金で保障を得ることができます。保障内容は、入院・通院給付金、手術給付金、高度障害や死亡保障、親の死亡保障などです。また、損害保険には、「家族傷害保険」があり、家族のケガでの入院や通院、手術などの補償を得られます。子どものケガの補償だけでも得たいという場合に活用できます。会社などで加入する団体保険で取り扱っている場合は、一般的に個人で加入するより割安に加入することができます。家族傷害保険は家族全員に補償を付けることができ、個人賠償責任補償も付いています(特約で付ける商品もあります)ので、自転車の事故などで他人にケガを負わせた場合などの補償も得られます。医療保険の目的は、公的医療保険で賄いきれない分を補うものです。子どもの医療費負担は公的助成が充実していて、地域によってはほぼ自己負担がないというところもあります。保険料を負担してまで医療保険で備える必要があるのかを考えましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月29日日本では国民全員がなんらかの公的医療保険に加入していますので、入院や手術をした場合でも、実際の治療費の負担はかかった医療費の3割(小学校入学以後70歳未満の場合)になります。しかし、3割負担といっても重い病気にかかったり、長期入院したりして、まとまった治療費が必要になると、家計の負担はどうしても重くなります。そのようなとき、非常に頼りになる制度が「高額療養費制度」です。高額療養費制度とは、医療機関や薬局で支払う1カ月の医療費が一定額を超えた場合、その超えた分が還付される制度です。ただし、食事代や、自分から希望して個室に入院したときの差額ベッド代、先進医療等健康保険適用外の治療費は対象外になります。高額療養費制度具体例高額療養費制度の計算式は、所得によって5段階に分かれています。例えば、70歳未満で年収500万円の方が、医療費総額100万円の支払いが必要になった場合、下表の計算式にあてはめると「80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円」となり、実際の自己負担額は87,430円です。このように、健康保険適用内での治療であれば多額の医療費の支払いが必要になることはありません。また、高額療養費制度には、さらに負担が軽減される仕組みが2つ設けられています。1つ目は、直近1年間に高額療養費の支給を受けている月が3回以上あると、4回目以降は別扱いになり、負担の上限額がさらに引き下げられる「多数回該当」という仕組みです。2つ目は、1人では一定額を超えない場合でも、同じ世帯の方と合算して一定額を超える場合には、「世帯合算」として計算し、その合算額が一定額を超えた場合、超えた分が高額療養費として還付される仕組みです。申請手続き高額療養費制度は基本的に申請しないと適用されませんので、手続きの仕方をみてみましょう。まず、医療機関の窓口で3割負担の治療費を支払い、負担額が一定額を超える場合は、健康保険組合や共済組合および市町村等、自分が加入している公的医療保険に支給申請書を提出し還付を受けます。公的医療保険によっては自動的に振り込まれるところもあります。また、支給申請をしても還付されるまで数カ月程度かかることもあり、3割負担の治療費を支払うのが難しいケースがあります。そのようなとき、70歳未満の方が、「限度額適用認定証」を事前に申請し受け取って、医療機関の窓口で「限度額適用認定証」を保険証と併せて提示しておくと、支払いが自己負担限度額までで済みます。今後の医療保険制度日本は少子高齢化が進んでおり、現在の医療保険制度を維持できるかどうか不安があります。現に、医療費の自己負担は以前、2割や1割だった頃もありましたが、現在は3割負担に引き上げられましたし、高額療養費制度も少しずつ負担が増える方向で改正されています。このような現状を踏まえると、将来を見据えた自助努力が必要と考えられますので、医療保険への加入を検討されることをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月25日会社勤めの方が加入している健康保険には、「傷病手当金」という制度があります。業務外の病気やケガで働けなくなり、給与等がもらえなかったり減額されたりしたときに、傷病手当金が健康保険より支給され、収入減を補うことができます。傷病手当金が受けられる条件業務外の病気やケガの療養のための休業であること療養のため仕事につくことができないこと連続する3日間を含み4日以上仕事につけなかったこと休業した期間について給与等の支払いがないこと上記4つの条件をすべて満たしているときに支給されます。上記、3.について説明します。業務外の病気やケガにより、連続して3日間休み、4日目以降仕事につけなかった場合に、4日目から休んだ日数分に対して傷病手当金が支給されます。最初の連続3日間の休みのことを「待期期間」といい、支給対象になりません。この3日間には有給休暇、土日祝日等の公休日も含まれます。図 待期期間の考え方支給される期間傷病手当金が支給される期間は、一つの傷病ごとに、支給開始日から最長1年6カ月です。1年6カ月間の途中で、一時的に出勤した日があっても、その出勤日数も1年6カ月に含まれます。支給開始後1年6カ月を超えて仕事に復帰できない場合でも、支給は1年6カ月までで、それ以上の支給はありません。支給される傷病手当金の額傷病手当金は、1日につき被保険者の標準報酬日額の3分の2に相当する額(1円未満四捨五入)が支給されます。標準報酬日額は標準報酬月額の30分の1となります。休んでいる間に給与等の支払いがあっても、その金額が傷病手当金より少ない場合は、その差額が支給されます。退職後の傷病手当金について会社を退職した場合でも、一定の条件を満たせば傷病手当金の支給を受けることができます。一定の条件とは、退職日の前日まで1年以上被保険者期間が継続していて、退職したとき傷病手当金の支給を受けているか、支給を受ける条件を満たしているとき(上記1.2.3.の条件を満たしている場合)です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月25日医療保険にはさまざまな種類があります。ここでは保障期間の違いについてみていきましょう。医療保険には、保障期間が一生涯続く終身型医療保険と、一定の期間だけ保障される定期型医療保険があります。終身型医療保険終身型医療保険は、保障期間が一生涯続く医療保険です。加入時の保険料は払込満了まで変わりません。図1 終身型医療保険のイメージ保障期間が一生涯ですので、特に高齢期の医療費が心配な場合の備えとして向いています。保険料の払い込みを、一般的に収入が少なくなる65歳までなどに終わらせれば、保険料の負担なく老後の病気やケガの備えができ、家計的にも精神的にも安心でしょう。なお、払込期間が終身の商品もあります。保険料は、払込満了まで変わりませんので、定期型のように更新ごとに上がるようなことはありません。商品によっては、解約時に解約返戻金が戻ってくるものもあります。終身型医療保険は一生涯の医療保障がほしい方におすすめの医療保険です。定期型医療保険定期型医療保険は、ある一定期間の保障を得られる医療保険です。更新時に保障内容を見直すことができるため、家族環境や経済環境の変化に対応できます。同額の保障の場合、保険料は終身型医療保険より割安ですが、更新のたびに保険料は上がっていきます。図2 定期型医療保険のイメージ定期型医療保険の場合、保障期間満了後も引き続き保障を得たい場合は、更新することになります。保険料は更新時の年齢によって算出されますので、それまでの保険料より高くなりますが、一定の年齢までは健康状態にかかわらず更新することができます。また、更新時には保障内容を見直すことができます。家族環境や経済環境の変化に応じて、保障を減らしたり、増やしたりすることができます。保険商品も医療技術の進歩などに合わせた、より使いやすい新しいものが出てきますので、更新時期にはより良い医療保険を選択できます。結婚したばかりの頃は、貯蓄も収入も少ないという方が多いのではないでしょうか。そのような時に病気やケガによるまとまった支出が必要になると、生活に支障が出ることになりますので、収入や貯蓄が安定するまでの期間を定期型医療保険で備える、という使い方もあります。定期型医療保険は、手頃な保険料である一定期間の医療保障がほしい方におすすめの医療保険です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月25日現在、各保険会社から多種多様な医療保険が販売されていますので、いざ加入を検討し始めても、どう選べばいいのかと悩まれる方が少なくありません。今回は医療保険の選び方のポイントをみていきましょう。入院給付金日額入院した時、1日あたりいくらの給付金を受け取るのかを決める必要があります。日額1万円や日額5千円のタイプに加入される方が多いですが、7,000円や8,000円等の日額を選択することも可能です。最近は昔に比べ入院日数は短期化の傾向ですが、経営者や自営業の方は入院して仕事を休むと収入が減少しますし、消耗品等や、個室を希望して入院した場合の差額ベッド代は自己負担になります。これらのことやライフスタイルも含めて入院給付金日額を検討しましょう。保険期間10年や20年等期間を限定して保障を得る定期タイプにするか、一生涯の保障を得る終身タイプにするかを決める必要があります。保障期間が限定される場合は一生涯の保障に比べ当面の保険料は安くなりますが、老後への不安が残ることになります。現役時代は安い保険料で保障を得たいと希望するのであれば、一定期間の保障を選択し、保険料が少し高くなっても老後の保障を早くから確保しておきたいというのであれば一生涯を選択するのもよいでしょう。払込期間一生涯保障の終身タイプの医療保険に加入する場合、保険料の払込期間を決める必要があります。90歳や100歳になっても保険料を支払い続ける終身払と、60歳や65歳等で支払いを終える短期払とがあります。保険で損得を判断するのは難しいので、当面の保険料を抑えたい方は終身払、老後の保険料の支払いが不安という方は短期払がよいでしょう。入院限度日数入院給付金は、1入院で受け取れる日数が決まっていて、60日や120日等さまざまなタイプがありますので、何日にするかを決める必要があります。最近は昔に比べ入院日数は短期化の方向ですが、入院が長期化する病気もありますので、長期入院が不安という場合は長めの限度日数を選択したほうが安心できるでしょう。先進医療特約先進医療特約をつけると、一般的な入院や手術での保障にプラスして、先進医療を受けた場合の保障を得ることができます。先進医療とは、最新の医療技術のうち厚生労働大臣が定める医療行為のことで、治療費は「高額療養費制度」の対象外で全額自己負担になります。先進医療による治療を受けた場合の治療費の負担を抑えるために、医療保険に先進医療特約をつけることを検討してもよいのではないでしょうか?まとめ上記のポイントを検討した上で、医療保険の商品選択を行うとスムーズに加入することができます。ただ、年代、家計の状況、預貯金、働き方、医療保険以外の保険の加入状況等によっても選び方は変わりますので、これらの項目も考慮に入れて検討するとさらによいでしょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月17日病気になったりケガをしたりすることは誰にでも起こる可能性がありますので、長い人生での心配事の1つかもしれません。特にお金の面で公的医療保険だけでは心もとなく、長期の入院で医療費がかさむことへの不安を抱えている方は多いです。それでは、この不安を現実の数字として、平均の入院日数を厚生労働省「平成23年(2011)患者調査の概況」でみてみましょう。年代別平均入院日数平均の入院日数は32.8日となっており、以前より短くなってきていますが、それでも入院すると、退院するまでに約1カ月程度かかっているのが現状です。年代別では、0~14歳は8.5日、15~34歳は12.1日、35~64歳は26.2日、65歳以上は44.0日となり、年齢が上がるのに比例して入院日数は長くなる傾向にあります。一般的には60~65歳で退職し、老後は国から年金を受け取る生活になるわけですが、少子高齢化が進む日本では年金制度そのものへの不安もありますので、老後の長期入院によって医療費がかさむことへの対応は自分自身で取らざるを得ないでしょう。傷病別の平均入院日数まずは、三大生活習慣病(三大疾病)といわれる「がん」「心疾患」「脳血管疾患」の平均入院日数をみてみましょう。脳血管疾患が、がんや心疾患に比べかなり長くなっています。がんは、全体としては19.5日となっています。がんのなかでも「胃がん」は22.6日と長く、「乳がん」は11.8日と比較的短くなっています。また、年代別では0~14歳の19.7日と平均より長いのが特徴です。心疾患は、がんより少し長い21.9日ですが、男性は14.6日、女性は32.8日と性別による差が非常に大きいです。また、年代別では15~34歳が24.7日と平均より長くなっているのが特徴です。脳血管疾患は、がんや心疾患に比べ93.0日と非常に長くなっているのが目立ちます。世代別では年齢を重ねるごとに入院日数が長くなるのが特徴です。次に三大生活習慣病以外の疾病での平均入院日数をみてみましょう。糖尿病は、36.1日となっています。男性が29.4日、女性が44.8日と男女差が大きく、若い世代の15~34歳で41.6日と比較的長くなっているのが特徴です。結核は、65.4日となっています。年齢を重ねるごとに平均入院日数は長くなる傾向です。平均入院日数は短期化の傾向ではありますが、それでもいったん手術や入院をすると精神的にも肉体的にも家族の負担になりますし、金銭面でも、治療費以外の食事代や病院への交通費等出費が多くなる可能性が高いです。また、仕事ができなくなると収入が減少しますので、家計にとっては非常に厳しい状況になりかねません。医療保険を選ぶ際には、入院日数の傾向と入院に伴う家計や収入減を考慮することも重要です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月17日病気やケガにより入院する場合、病状やケガの具合により入院日数は変わります。入院日数がかかれば、入院費用も増えていきます。医療保険や預貯金で医療に関する準備をする際に、入院費用がおおよそどれくらいかかるか把握しておくことで、適切な準備ができます。入院費用はどれくらいかかるのかでは、入院費用はどれくらいかかるのでしょう。(公財)生命保険文化センター「平成25年度生活保障に関する調査」によると、直近の入院時の1日あたりの自己負担費用の平均は、21,000円となっています。金額別にみてみると、一番多いのは、10,000~15,000円未満となっていて、次いで多いのは、20,000~30,000円未満となっています。この金額は、病気の治療費以外にかかる費用も含まれています。入院時には、治療費以外にかかる費用として、食事代、差額ベッド代、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)、衣類、日用品等があり、高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額となります。図1 直近の入院時の1日あたりの自己負担費用※過去5年間に入院し、自己負担費用を支払った人 [高額療養費制度を利用した人+利用しなかった人(適用外含む)]資料:(公財)生命保険文化センター「平成25年度 生活保障に関する調査」をもとに作成また、入院にかかる費用とは別に、入院に伴い収入が減るケースがあります。病気やケガに備える際には、収入減についても考慮する必要があります。では、1日あたりの入院費用と収入減を加えたデータを年齢別にみてみましょう。上記表より、働き盛りの40歳代の金額が最も高いことがわかります。一般的に40歳代は、教育費や住宅ローンを抱えている世代です。入院が長期にわたると、生活そのものに支障がでてきますので、その備えも必要となります。入院費用はどのように準備している?入院費用としての準備は、どのような手段をとっているのでしょうか。図2 直近の入院時の自己負担費用や逸失収入の充当手段(複数回答)資料:(公財)生命保険文化センター「平成25年度 生活保障に関する調査」をもとに作成図2をみてみると、入院経験がある人の直近の入院時の自己負担費用や逸失収入の充当手段は、「生命保険」が60%以上となっていて、次いで、「預貯金」と続きます。少なくとも約60%の人は、生命保険で入院費用の準備ができているといえるでしょう。医療保険の保障内容は、1日あたりの入院日額と手術費用の保障が基本です。上記データをもとに保険設計を考えるとわかりやすいでしょう。公的医療保障では、高額療養費で「治療費」を、傷病手当金で「収入減」を手当てできますが、それでも賄いきれない部分を医療保険でカバーしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月17日アクサダイレクト生命保険(以下アクサダイレクト生命)は16日、一生涯の医療保障ニーズに応え、終身型の医療保険「アクサダイレクトの終身医療」の販売を開始した。○特約の組み合わせによってきめ細かく保障内容を設定できる「アクサダイレクトの終身医療」は、特約の組み合わせによってきめ細かく保障内容を設定でき、また解約返戻金を無くすことによって割安な保険料とし、多くの条件において業界最安レベル(※1)の保険料を実現したという。また、このたびの発売を記念して、9月16日から11月30日までキャンペーンを実施する。資料請求または見積もり保存で、Dyson V6 Motorheadなどの賞品を抽選で合計100名にプレゼントするとしている。○アクサダイレクトの終身医療の主な特長一生涯の医療保障を業界最安レベルの保険料(※1)で受けられる3大疾病、生活習慣病を含む病気・ケガに対して、一生涯総合的に保障を受けられる短期の入院から長期の入院まで備えられる先進医療への保障は、技術料の実費だけでなく、一時金として10万円を受け取れる女性特有の病気に手厚く対応した女性プランも選択できる3年ごとに基本保障の給付金の支払事由などが生じなかったとき5万円の健康祝金を受け取れる(※1)「アクサダイレクトの終身医療」の保険料と、他の生命保険会社の医療保険で「入院および手術に対する保障が設定されている、保険期間が終身、1入院の支払限度日数が60日」である医療保険の保険料とを比較し、年齢・性別・保険金額の設定において複数のケースで保険料が最安と認められ、且つ、その他の設定においても最安の保険料から大きく乖離していないことから、「業界最安レベル」と表記しているという(8月、アクサダイレクト生命調べ)。なお医療保険は、商品によって保障内容に差異があるため、正確な比較はできない、また保険料のみをもって商品の優劣を判断することはできないとしている。○商品付帯サービスこのたびの新商品をはじめ、契約した全ての保険商品について、無料で付帯サービスを提供する。契約した顧客には、24時間365日電話で医師や看護師などが健康相談に応える。また日本の名医(総合相談医)や優秀専門臨床医を紹介する。アクサダイレクト生命は、今後も顧客のニーズに応じて、手頃な保険料と合理的な保険商品の開発を行うと同時に利便性が高いサービスとわかりやすい情報の提供を継続し、契約後のアフターケアサービスの進化にも努めていくとしている。
2015年09月16日民間の医療保険に加入すると、公的医療保険ではカバーできない支出を補うことができます。多くの医療保険は、入院給付金と手術給付金が基本保障となっています。医療保険のメリット、デメリットについてみていきます。医療保険のメリット1. 経済的精神的な安心が得られる医療保険に加入していると、病気やケガで入院や手術をした際には、給付金が受け取れます。入院や手術を伴う治療には、まとまったお金が必要なこともあります。思いがけない病気やケガが急な出費を招き、戸惑うものです。保険で備えておけば、経済面だけでなく、精神的にも安心を得ることができます。終身タイプの医療保険に加入し、保険料の払い込みを60歳や65歳で終わらせれば、病気やケガをしやすい上に、収入の減る60歳や65歳以降の高齢期を安心して過ごすことができます。また、結婚したばかりで貯蓄が少ない場合でも、生活が安定するまでの一定期間を、保険料が手頃な定期型医療保険に加入するという方法で備えることができます。ただし、定期型の場合は更新時の年齢に応じて更新のたびに基本的に保険料が上がります。日本の公的医療保険は、充実しているといわれていますが、高齢化に伴い医療費が増え続けていることから、現在の公的医療保険の水準を維持していけるかどうかわからない状態です。将来自己負担が増えることも考えられ、医療保険に加入していると安心といえるでしょう。 2. 生命保険料控除による税金の優遇 生命保険の保険料は、支払った金額に応じて一定額を課税所得から差し引くことができます。生命保険料控除と呼ばれているものです。所得控除が多ければ、課税対象となる収入が少なくなるので、所得税や住民税が減ることになるのです。医療保険に加入していると、介護医療保険料控除を受けることができ、他の死亡保障等の生命保険料控除とは別に控除を受けることができます(平成24年1月1日以後に加入した場合)。医療保険のデメリット1. 告知の影響を受けやすい医療保険も生命保険と同様に健康告知があります。告知に際しては、現在および過去における病歴の確認があります。医療保険では、現在または過去において病歴のある部位に関して、数年間は保険給付の対象外(部位不担保)という条件がつけられるケースがあります。生命保険の場合は、保険金の額が減額されたり、保険料を割り増ししたりして対応しますが、医療保険は、細かい部分に給付制限があり、加入していても病気によっては給付を受けられないこともあります。2. 入院日数すべてをカバーできるとは限らない 医療保険は、入院給付金が基本保障ですが、病気によっては、入院日数のすべてをカバーできないことがあります。給付される入院日数に上限が定められていますので、例えば長期間にわたる入院や、入院期間が短くても、同じ病気でたびたび入院すれば上限を超えることもあります。入院給付金は、入院限度日数を超えた部分には給付されません。 3. 貯蓄で賄えることもある公的医療保険には、1カ月の医療費が一定額を超えると超えた部分が戻ってくる「高額療養費制度」があります。この制度により、医療費が極めて高額になることはあまりない(注)ので、収入や資産状況によっては、貯蓄等で賄えます。貯蓄等であれば、すぐにお金を用意できますが、医療保険では給付金を受けるために保険会社に請求をする必要があり、給付金を受け取るまで時間がかかる場合もあります。(注)ただし、先進医療を受けた場合は技術料が全額自己負担になり、医療費が高額になることもあります。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月10日「引受基準緩和型医療保険」とは、加入時の条件を通常の医療保険よりも緩くした保険です。健康告知の内容もシンプルで3つ~5つの項目をクリアすると加入できます。持病があったり、入院履歴があったりした場合でも医療保険に加入しやすくなります。保障内容引受基準緩和型医療保険の保障内容は、通常の医療保険と同じく入院給付金と手術給付金が基本保障となります。加入前の持病や既往症により、入院や手術を受けた場合でも保障されます。保険商品によっては、契約後の一定期間は入院給付金が半額となり、一定期間後は満額の給付金が受けられるという仕組みになっています。その一定期間を支払削減期間といいます。引受基準緩和型医療保険 支払削減期間の仕組み図(例)支払削減期間が1年の場合加入の条件引受基準緩和型医療保険の加入の条件は、保険会社により異なりますが、いくつかの健康告知項目の全てにあてはまらないことです。主な項目は、以下のようになります。最近3カ月以内に受けた医師による検査または診察で、入院または手術をすすめられたことがある。過去1年以内に、病気やケガで入院したこと、または手術を受けたことがある。過去5年以内に、がん(悪性新生物および上皮内新生物)や肝硬変で、入院したこと、または手術を受けたことがある。注意点として、「過去○カ月」や「過去○年」という年数等や病気の種類は、保険会社によって異なります。また、引受基準緩和型医療保険の他に、加入条件のない「無選択型医療保険」という保険商品もあり、この保険はだれでも加入できますが保険料は高くなります。保険料通常の医療保険に比べて「引受基準緩和型」の医療保険は、保険料が高く設定されています。そのため、保障額と保険料のバランスを考えて加入を検討しましょう。高い保険料を支払っていて保障が少ないのであれば、同じ額の預貯金をするという選択肢もあります。また、持病や入院歴があっても、保険会社により通常の医療保険でも条件付きで加入できるケースもありますので、あきらめずに、まず通常の医療保険からトライしてみましょう。医療保険に加入する際は、保険料をなるべく抑えて、安心を得るようにしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月10日医療保険への加入を検討し始めても、各保険会社からさまざまな医療保険が発売されており、どの商品を選んだらよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?このような場合、まずは保険商品から離れ、医療保険の種類について確認してみましょう。定期型と終身型医療保険は、一定期間だけの保障が得られる「定期型」と、一生涯の保障が得られる「終身型」があります。定期型は、保障期間が定められているため、定期的に見直しを行うことができ、終身型に比べれば保険料を安く抑えることができますが、更新時には年齢を重ねていることもあり、保険料が高くなっていきます。終身型は、一度加入すると一生涯の保障が確保でき、保険料は一定ですが、加入後すぐの保険料は定期型に比べると高くなります。定期型はお手頃な保険料で一定期間の保障を得たい方、終身型は老後資金等に不安をお持ちの方に向いているといえるでしょう。引受基準緩和型と無選択型医療保険へ加入する際は、持病や健康状態等を保険会社へ告知する必要がありますので、健康状態によっては、医療保険へ加入したくても加入できないことがあります。このようなケースで考えられる保険として、「引受基準緩和型」と「無選択型」があります。引受基準緩和型は、一般的な医療保険に比べ告知事項が少ないため加入しやすく、無選択型は健康状態にかかわらず、基本的には誰でも加入することができます。しかし、一般的な医療保険よりも保険料が割高ですし、給付金支払い時に条件が設けられている場合もありますので、まずは一般的な医療保険への加入を検討し、加入が難しいようであれば引受基準緩和型・無選択型の医療保険を選択しましょう。女性保険女性専用の保険で、女性特有の病気に対して手厚く保障されているのが特長です。女性特有の病気とは、乳房や子宮および卵巣にかかわるもので、乳がんや子宮筋腫・卵巣機能障害等が該当します。このような病気の場合、給付金が上乗せされますので、女性特有の病気が心配という方には向いているといえるでしょう。ただ、一般的な医療保険でも女性特有の病気は保障されますので、女性特有の病気に対する上乗せの保障が必要かどうかを考えてみるようにしましょう。まとめ上記以外にも、保険料の掛け捨て型と貯蓄型の種類分けができます。掛け捨て型は、解約時や満期時に戻ってくるお金がありませんので、貯蓄型に比べ保険料が安く、貯蓄型は、戻ってくるお金が保険料に加味されていますので、保険料が高めになります。また、保険料の支払方法として、終身医療保険の場合、何歳になっても保険料を支払う「終身払い」と、例えば65歳迄で支払いを終わらせる等の「短期払い」の2つがあります。短期間での保険料の払い込みとなるため、短期払いのほうが終身払いより保険料は高くなります。損得を判断することは難しいですから、家族構成やライフスタイル、および家計の状況等から選択するのがよいでしょう。医療保険といってもさまざまな種類がありますので、商品選択の前に、どの型の医療保険に加入するのかを慎重に検討するようにしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年09月10日病気やケガの際にかかる医療費等に備えるのが、医療保険です。日本には、公的医療保障がありますので安心といえますが、入院が長期にわたることもないわけではありません。病気治療が長期にわたれば、生活そのものにも支障が出てきます。医療保険は、治療が長期になった場合のリスクにも備えることができます。それでは、医療保険の加入率はどのくらいなのでしょうか。医療保険の加入率(公財)生命保険文化センター「平成25年度生活保障に関する調査」の「疾病入院給付金の支払われる生命保険加入率」をみると、74.0%の人が医療保険に加入しているという結果になっています。これにより、多くの人が病気やケガに対する準備として、医療保険を選択していることがわかります。資料:(公財)生命保険文化センター「平成25年度生活保障に関する調査」をもとに作成なぜこのように、医療保険に加入する人が多いのでしょう。それは、医療にかかる費用に対する不安の表れといえるのではないでしょうか。では、同調査による「医療保障に対する充足感」をみてみましょう。資料:(公財)生命保険文化センター「平成25年度生活保障に関する調査」をもとに作成「充足感なし」と答えている人が半数以上に上っているという結果になっています。充足感がないということは、「足りない」ということの表れと考えると、加入率からみて、公的医療保険で賄いきれない部分を医療保険等で補っているが、それでもまだ医療保障への不安を抱えている人が多いことがわかります。日本の公的医療保険は、公的医療保険がないアメリカなどと比べると恵まれているといえます。ただ、高齢化に伴い、国民一人あたりの医療費が増え続けており、介護や年金も含めた社会保障費は膨れ上がっています。今後、公的社会保障がこのまま維持されていくのかはわからない状況ですが、自己負担増となることも覚悟しておく必要があります。そのような不安が医療保険の加入率に表れているのかもしれません。ここに挙げる加入率はあくまでもデータです。医療保険の必要度は、個々の家庭の収入や資産等によって異なりますので、参考データのひとつとして活用してください。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年08月26日富士ソフトは8月3日、大学による再生医療研究の事業化を推進する「再生医療アカデミアモデル」の提供を同日より開始すると発表した。現在、大学が再生医療研究に着手する際や再生医療研究においての課題としては、細胞培養センターの建設や運用費用、研究長期間におよぶことにより、研究者の人員確保や技術継承の難しさ、施設の適切なメンテナンスが実施されないために実験の正当性が証明出来ないなどがあり、再生医療研究の事業化の障壁となっている。同サービスでは、再生医療等安全性確保法やGLP、GCTPに準拠した上で、研究者の作業トレーニング、実験計画書の作成やレビュー、再生医療を軸にした知財移転や研究および事業化支援、研究段階で培養された細胞の凍結保存などを行う。また、特定細胞加工物製造許可証を取得した富士ソフト・ティッシュエンジニアリングの細胞培養センターを使用するため、非臨床試験から臨床試験までをワンストップサービスで提供することができるとしている。
2015年08月03日タカラバイオは7月24日、歯髄細胞を用いた再生医療の開発について、再生医療推進機構と共同で行うことに合意したと発表した。歯髄細胞は、ヒトの乳歯や親知らずといった、これまで廃棄されていた脱落歯や抜去歯から容易に採取することができ、再生医療への利用が有望視されている。今回の合意にもとづいて両社は今後、歯髄細胞の拡大培養法や凍結保存法などについて研究および開発を進める。タカラバイオは、同共同研究開発を通じて、再生医療に利用可能な歯髄細胞の調製技術の開発や歯髄細胞の培養に適した培地など製品の開発を行い、同技術を応用した再生医療製品の製造開発受託サービスの提供や培地など製品の販売を目指すとしている。
2015年07月27日ウイングアーク1stは7月14日、病院内に複数存在する業務システムのデータを統合し、医療データを可視化する「医療データ分析・可視化ソリューション」を発表した。提供開始は7月27日。新ソリューションは、電子カルテ・システムや部門システム、問診システムなど、システムごとに異なるデータ形式を持つデータをCSVファイルで統合・整理し、BIツールである「Dr.Sum EA」および「MotionBoard」と医療業務に最適な可視化モジュールにより、医療データの分析・可視化を可能にする。利用プロセスに合わせた「データ加工サービス」「データベース構築サービス」「可視化モジュール」の3つのサービスにより、病院のデータ活用を支援する。データ加工サービスは、複数のシステムに存在するデータを自動的にデータベースに取り込む仕組みを構築するサービス。ETLツールである 「Dr.Sum EA Connect」を利用し、各種システムからCSVファイルでデータを集計・分析プラットフォーム であるDr.Sum EAに取り込むことで、データを統合する。データベース構築サービスは、分析に必要なデータを効率よく取り出すためのデータベースを構築するサービス。同社が持つデータ活用の経験やノウハウを活かし、Dr.Sum EAをデータベース・エンジンとする統合分析環境を構築できるという。可視化モジュールは、情報活用ダッシュボードである 「MotionBoard」でデータの分析を可能にするものであり、医療データの可視化を実現するとのこと。MotionBoardはマウス操作でデータのビジュアル化やOLAP分析が可能であり、ITの専門知識は不要とのこと。「治験候補者抽出」「投薬効果可視化」「DPC自由分析」の各モジュールを、業務に合わせて利用できる。治験候補者抽出モジュールでは、部門システムの問診システム/血液検体システム/薬品処方データから治験対象となる患者を検索可能。複数のITシステムの横断検索が可能であり、抽出条件設定を容易に追加・変更・削除できる。投薬効果可視化モジュールは、受診・処方・検査などタイミングの異なるデータを重ね合わせることにより、薬剤処方後の経過を可視化する。現状では問診システムで症状に変化が現れても、その原因や処置内容を特定するには電子カルテや血液検査システムの数値を手作業で検索しなければならないが、同モジュールにより原因と結果の可視化が可能になるという。DPC自由分析モジュールでは、入院患者がどこから来院しているかの診療科ごとの表示や、入院日から起算した相対日数による診療実績の表示、診療科別手術件数実績の表示が可能。
2015年07月14日楽天グループの楽天生命保険はこのたび、21日より先進医療特約を改定すると発表した。顧客が、公的医療保険の対象とならない先進医療でも、費用の心配をせずに安心して治療を受けることができるように、先進医療特約の支払限度額を2,000万円に増額する。 また、顧客の技術料の立て替え負担が大きい治療について、同社が直接先進医療給付金を医療機関に支払うサービスも、併せて開始するとしている。○先進医療特約改定の概要先進医療特約の支払通算限度額の増額従来、1,000万円であった先進医療給付金の支払通算限度額を、7月21日より2,000万円に増額する。既に先進医療特約に契約して顧客についても、同日より2,000万円に増額する。先進医療給付金の医療機関への直接支払いサービスの開始先進医療の中でも技術料が高額な陽子線治療について、一定の条件を満たした場合、同社が直接先進医療給付金を医療機関に支払う。開始日:7月21日対象医療機関:筑波大学附属病院(茨城県)、国立がん研究センター東病院(千葉県)対象となる先進医療:陽子線治療その他の条件:(1) 責任開始日から2年を経過していることが必要(2)技術料の全額が先進医療給付金として支払われることが必要(3)同サービスは任意で、顧客が先進医療給付金を受け取ることも可能(4)同社から医療機関に直接支払うのは、先進医療にかかわる技術料のみであり、それ以外の入院、手術、検査、投薬、差額ベッド、リネンなどの費用については顧客から医療機関に支払う必要がある
2015年07月13日アニコム ホールディングスは6日、完全子会社として、グループの中核事業であるペット保険事業とシナジーを発揮する、どうぶつ医療分野(バイオ・再生医療・創薬・機器等)及びペット関連分野における研究開発事業やベンチャー企業への投資・育成を専門的に行う「アニコム キャピタル株式会社」を設立したと発表した。○研究開発などの発掘・投資・育成に取り組む同社グループは、中核事業であるペット保険事業を通じて、全国の動物病院、ペットショップ、獣医科大学、研究機関等とのオープンなネットワークを築いてきたという。近年では、これらのネットワークと連携し、腸内細菌、抗ウイルス、細胞治療、アレルギー治療など、多様な臨床研究を進めており、どうぶつ医療の発展に微力ながら貢献するとともに、同社グループのVISIONである予防型保険の実現や、早期発見・早期治療の体制構築、治らない・治りにくい疾病を根治する医療技術の開発に向けて取り組んでいるとしている。これまでに蓄積した臨床研究のノウハウや、企業間ネットワーク、また、ペット保険事業が保有するビッグデータなどをオープンに活用し、有望なベンチャー企業や、イノベーションにつながる可能性の高い研究開発等の発掘・投資・育成に取り組むことで、「どうぶつから始まる価値創造」を具現化し、さらには、どうぶつ医療にとどまらず人の医療の発展に貢献することを、ベンチャーキャピタル事業会社の設立目的としているという。○主な投資分野は「どうぶつ医療分野(バイオ・再生医療・創薬等)」及び「ペット関連分野」投資分野は、アニコムグループ各種事業とのシナジーを発揮する「どうぶつ医療分野(バイオ・再生医療・創薬等)」及び「ペット関連分野」を中核分野としているが、保険事業の立上げを通じて培った金融ビジネスのノウハウを活用できる「金融分野(FinTech)」への投資も想定しているという。同社グループは2000年に創業し、約65億円の資金調達、保険業免許の取得を経て、2010年に東証マザーズへ上場、2014年には東証一部指定となったという。同社グループ組織に蓄積された豊富な経営ノウハウをベースにした「成長ステージに応じた適切なインキュベーションサービス」を提供することで、投資先ベンチャー企業の正しい事業拡大を支援するとしている。○アニコム キャピタルの概要資本金/1億円(資本準備金含む)株主/アニコム ホールディングス100%業務の内容/ベンチャー企業に対する投資、融資及びその仲介、斡旋。ベンチャー企業に投資するファンドの組成、運用、管理。ベンチャー企業に対する経営指導、支援。事業創出に係る教育事業経営陣/代表取締役:木村幸夫氏(公認会計士)、取締役:小川篤志氏(獣医師)、取締役:小森伸昭氏(アニコム ホールディングス代表取締役社長)、監査役:岩本康一郎氏(弁護士)所在地/東京都新宿区下落合1-5-22 アリミノビル2階設立日/2015年7月7日WEB/www.anicomcapital.com
2015年07月08日チューリッヒ生命はこのたび、2013年6月に発売以来、好評を得ているという「終身医療保険プレミアム」にさらに改良を加えたリニューアル商品「終身医療保険プレミアム DX(ディーエックス)」を7月1日より発売すると発表した。また、女性専用の商品「終身医療保険プレミアム DX Lady(ディーエックス・レディ)」も同日より発売する。「終身医療保険プレミアム DX」は、病気やケガをしたときの医療保障だけでなく、精神疾患を含むストレス性疾病や所定の病気、ケガにより働けなくなったときの生活保障として、最長10年間年金を支払うことを可能とした新発想の終身医療保険だという。医療保険といえば、病気やケガによる入院や手術などの医療費について保障するものが一般的だが、現実には、ガンや脳卒中などの重篤な病気、身体に障害が残るようなケガのため、今までのように就労できなくなることで収入が減るといったケースにより生活が困窮することも少なくないとう。そこで同社では、傷病時の経済的損失を明確化することで、重篤な病気やケガの際に必要な保障を包括的に提供できる新しい終身医療保険を開発したとしている。このたびの保険は、2013年に発売した「終身医療保険プレミアム」から設計を大きく変更し、シンプルな基本保障と選べる豊富なオプション(特約)により、顧客一人ひとりのニーズにフレキシブルに対応することが可能となったという。基本保障は入院、手術、放射線治療保障とし、オプション(特約)は5種類の医療保障と2種類の生活保障から選択できるとしている。
2015年06月06日公的健康保険では、保険の対象の診療と対象外の診療を併用することを原則として禁止しています。併用した場合は、公的健康保険の対象分も含めて、初診にさかのぼって医療費の全額を自己負担しなければなりません。しかし、対象外の診療であっても、例外的に併用が認められている診療があり、その1つが先進医療です。先進医療とは何か、そして先進医療にかかる費用、その備え方を考えてみました。先進医療の費用(技術料)は全額が自己負担!特定の大学病院などで研究・開発された難病などの新しい治療法や手術法などは、ある程度、実績を積んで確立されてくると厚生労働省によって「先進医療」と認定されます。先進医療は、公的健康保険の対象にするかどうかを評価する段階にある治療法・手術法などです。評価の結果、公的健康保険の対象に移ったり、評価対象から外れたりします。従って、先進医療と認定される技術は時とともに変わります。平成27年3月1日現在の先進医療は105種類です。先進医療は、公的健康保険と併用が認められていますが、先進医療に係る費用は全額を自己負担しなければなりません。しかし、先進医療以外の診察・検査・投薬・入院料など一般の治療と共通する部分は、公的健康保険の診療と同様に扱われるので、通常の自己負担割合の医療費の負担で済みます。公的健康保険対象の医療費は、自己負担額が高額になると高額療養費制度が適用され、負担は軽減されます。公的健康保険対象の診療と先進医療を受けた場合の費用負担について、一例を紹介します。標準報酬月額30万円の方が先進医療を受けたと仮定し、公的健康保険対象の診療費が100万円、別途かかる先進医療の費用(技術料)が30万円の場合の試算です。公的健康保険対象の診療費 100万円自己負担額(3割) 30万円高額療養費制度適用後の自己負担額 9万円弱……(1)(80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円)※先進医療の技術料 30万円……(2)このように、実際の負担額は、(1)+(2)で、39万円弱となります。高額療養費は所得により自己負担限度額が変わります(平成27年1月1日から制度が見直されています)。先進医療の技術料は、種類と実施する病院などで異なります。同じ技術でも、病院ごとに技術料が違うわけです。下表は、中央社会保険医療協議会の「平成26年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」の中から、7技術をピックアップして1件当たりの平均額(各技術の先進医療費用の総額÷件数)を計算したものです。技術料は、数千円、数万円のものもあれば、何百万円のものもあります。先進医療の技術料の例資料:中央社会保険医療協議会「平成26年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」から執筆者が作成。1円未満は切り捨て。先進医療の費用は先進医療特約で備えてもし、皆さまが先進医療による治療を受けることになり、その費用が何百万円もかかるとしたらどうしますか?お金が用意できないことで先進医療を断念するのは、皆さま自身もご家族も辛いでしょうし、悔いを残すことになるかもしれません。そんなときの備えに最適なのが「先進医療特約」です。先進医療特約は、その名の通り、先進医療による治療を受けたときその技術料を保障する特約です。ほとんどの保険会社で扱っています。医療保険やがん保険は、この特約があるのがスタンダードです。ただ、保障内容は各社で微妙に異なります。最近の先進医療特約の傾向と選び方のポイントは下記の4つです。1.通算限度額先進医療特約の保険金額は技術料の実費であることは各社共通ですが、通算限度額は1,000万円、2,000万円等があります。最近の医療保険、がん保険は2,000万円が多いようです。ご加入中の保険の先進医療特約が1,000万円でも、2,000万円の特約の方が安心だからと保険に入り直す必要はありません。1,000万円あればよしとしましょう。2.技術料以外の保障技術料の実費以外に、先進医療を受ける医療機関への交通費や宿泊代などに使える一時金の保障がついている商品もあります。先進医療は、特定の医療機関で行われており、その医療機関が遠方の場合は交通費もかかりますし、宿泊が必要になる場合もあります。ただ、技術料以外の保障がついている商品はまだ数が少なく、また、保障があってもそれほど高額ではないので、かかった費用の全てを賄えるとは考えない方がよいでしょう。3.保障期間終身保障と10年ごとに更新していく商品があります。前者は特約保険料はずっと変わりませんが、後者は更新ごとに変わる可能性があります。4.特約保険金の支払われ方医療機関の先進医療技術料の請求書で支払う保険会社と、領収書で支払う保険会社があります。前者は、技術料の立て替えの必要がなく、何百万円もかかる高額な治療を受けるときには助かります。後者はいったん立て替えが必要になります。※先進医療特約は、あくまで特約なので、契約する際は主契約の保障内容を優先してください。なお、先進医療特約のついた医療保険に加入しているのであれば、ほかのがん保険に加入する際、先進医療特約をつける必要はないでしょう。医療保険の先進医療特約は、先進医療全般をカバーしているので、がん治療で受ける先進医療も保障の対象です。コラム執筆者プロフィール 小川 千尋(おがわ ちひろ)ファイナンシャルプランナー/子育て・教育資金アドバイザー/終活カウンセラー/整理収納アドバイザー1994年AFP資格取得。独立系ファイナンシャルプランナーとして、主にマネー誌、一般誌、新聞などのマネー記事の編集・執筆・監修、セミナー講師などで活動。オールアバウト「生命保険」ガイドも務めている。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年04月14日オリックス生命保険(以下オリックス生命)は4月1日、先進医療の中でも高額な重粒子線治療および陽子線治療を対象に、先進医療給付金を保険会社から医療機関へ直接支払う「先進医療給付金直接支払サービス」を開始した。重粒子線治療および陽子線治療は、いずれも治療費が平均260万円(2015年1月「第290回中央社会保険医療協議会資料」(先進医療の実績報告について)総-3)を超える高額な先進医療。先進医療にかかる技術料は公的医療保険の対象外であることから全額自己負担となり、治療法によっては顧客の経済的負担が大きくなる。そのため、オリックス生命では、2009年6月より「医療保険キュア」などの保険商品の特約として、先進医療にかかる技術料を支払う保障を提供してきたという。しかし、これまでの先進医療給付金の支払い方法では、顧客の治療費の支払期日までに、保険会社から顧客への払い込みが間に合わないことが多く、顧客が高額な治療費を一時的に負担する必要があった。このたびオリックス生命では、先進医療給付金の支払い方法を見直し、顧客の請求に基づき医療機関に先進医療の技術料を直接支払うことができるようにするという。なお、同サービス導入後も、先進医療給付金を顧客に直接支払うことも可能。オリックス生命は、今後も顧客に満足してもらえるよう、サービスの向上に取り組んでいくとしている。○「先進医療給付金直接支払サービス」の概要対象契約:「先進医療特約」「がん先進医療特約」「引受基準緩和型先進医療特約(1年経過後)」いずれかの特約が付加された契約
2015年04月02日神戸医療事務センターは4月1日、医療事務を学んだ"実在する猫"の派遣事業「ネコの手」を開始した。競合他社には真似できない技術で、急増する医療事務求人に対応する、としている。同社では、医療事務員派遣だけではなく、レセプトコンピュータ導入など、これまでに様々な医療ソリューションを医療機関に提案してきた。プロフェッショナルな医療事務員の育成にも積極的に取り組んでいるが、このほど、競合他社にはない「人間以外の動物に指導する」という技術を開発した。その技術を用いて、まず最初に同社が指導を行った動物は「猫」。教育期間を経て、同社独自の試験に合格した優秀な猫を、医療機関に派遣する。なお、派遣する猫は、性格や毛並み、相性などを考慮の上、同社が決定するという。実際に「ネコの手」を利用した医療機関からは、「当医院に三毛猫が派遣されてから、現場の士気が上がったような気がする」「歯科助手や事務員が大喜び」といった喜びの声も寄せられている。しかし「報酬が高級キャットフードのみしか受け付けないのは納得いかない」や「派遣された茶トラは目を離すとゴロンと横になってしまう。もう少し業務マナーの指導を」などのリクエストもあるという。同社は新規事業立ち上げに伴い、特設サイトも立ち上げた。詳細は、同サイトでも公開している。※同記事は、4月1日に同社が配信した「エイプリルフール企画」のリリースに基づいて作成した。実際の事業では展開していない。
2015年04月01日公的健康保険の高額療養費制度が、2015年1月から改正されました。具体的には、70歳未満の所得区分が3区分から5区分に細分化されました。これにより、高所得者の医療費の自己負担額が増えることになります。どのように改正されたのか、それを受けて医療保険にどう入ればいいかを考えてみました。高所得者は応分の負担を求められることに!公的健康保険の医療費負担のしくみは、年齢によって異なる自己負担割合分を医療機関の窓口で支払い、残りは公的健康保険が負担します。小学校入学後から70歳未満の自己負担割合は3割です。かかった医療費の一部を負担すればいいとはいっても、入院が長引いたり、高額な治療・投薬を受けたりすると、自己負担額は高額になります。公的健康保険には、そんなときの負担を軽くする制度があります。それが「高額療養費制度」です。高額療養費制度は、同じ人が同じ月に同じ医療機関でかかった医療費が、自己負担限度額を超えたときに対象になります。また、公的健康保険の加入者と同じ公的健康保険に加入している家族内(70歳未満)で医療費を払った人が複数いたり、一人が複数の医療機関にかかったりし、同じ月の負担が21,000円以上となった分を合計して自己負担限度額を超えたときも対象です。対象になる月が多くなると、「多数該当」として4カ月目から自己負担限度額は軽減されます。自己負担限度額は年齢と所得で異なり、2015年1月から70歳未満の所得区分が5区分(それまでは3区分)に細分化されました。新旧の区分は下表の通りです。制度改正の主旨は、負担能力に応じた負担を求める観点からということです。高額療養費制度の自己負担限度額(70歳未満)2014年12月診療分まで(旧)※ここでいう「年間所得」とは、前年の総所得金額および山林所得金額ならびに株式・長期(短期)譲渡所得金額等の合計額から基礎控除(33万円)を控除した額(ただし、雑損失の繰越控除額は控除しない)のことを指します(いわゆる「旧ただし書所得」)。(注)区分Aに該当する場合、市区町村民税が非課税でも区分Aに該当。2015年1月診療分から(新)(注)区分アまたは区分イに該当する場合、市区町村民税が非課税でも区分アまたは区分イに該当。資料:全国健康保険協会のホームページ、厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」をもとに執筆者作成標準報酬月額53万円以上、年間所得600万円超の人は確実に負担が増える!所得区分の細分化で、大きな影響を受けるのは、標準報酬月額が53万円以上、年間所得600万円超の高所得者です。どれくらい影響があるか、つまり、どれくらい負担増になったかを具体例で見てみましょう。条件)ある月に1日から30日まで30日間の入院をし、総医療費が100万円かかった場合。■標準報酬月額が53万円以上83万円未満の方、年間所得が600万円超901万円以下の方(a)2014年12月までの診療150,000円+(1,000,000円-500,000円)×1%=155,000円(b)2015年1月からの診療167,400円+(1,000,000円-558,000円)×1%=171,820円■標準報酬月額が83万円以上の方、年間所得が901万円超の方(a)2014年12月までの診療150,000円+(1,000,000円-500,000円)×1%=155,000円(b)2015年1月からの診療252,600円+(1,000,000円-842,000円)×1%=254,180円上記の例は、同じ月に入退院をしているケースですが、同じ30日間の入院でも、月をまたぐと自己負担額は増えます。なぜなら、それぞれの月で自己負担限度額を計算するからです。ちなみに、筆者は昨年11月半ばから12月半ばにかけて約1カ月の入院をしましたが、公的健康保険が適用される医療費の自己負担額は約17万円でした。同じ日数の入院でも、11月中か12月中に入退院をしてしまえば、約9万円の自己負担で済んだのですが。これまでの例で、高所得者の自己負担が増えることがおわかりいただけたと思います。高額療養費制度は、公的健康保険が適用される診療が対象で、公的健康保険が適用されても自己負担になる入院時の食事代(1食260円)や、全額が自己負担の差額ベッド代、入院時の雑費を合わせるとかなりの支出になります。高所得者は医療保障を厚くしよう!所得が高い人は会社で大きな仕事を任されていたり、自分で事業をしていたりで、入院中でも病室でパソコンや携帯電話を使ったり、部下に指示をしたり等で仕事をすることもあるでしょう。また、付き合いが広くて見舞客が多いことが想定されます。そのため、同室の患者に気がねしたくない意向を持つ人もいるでしょう。こんな場合は、個室を利用することになり、差額ベッド代も高くなります。個室の差額ベッド代は病院ごとに異なりますが、筆者が入院した病院には、1日1万円と1万8,000円の個室がありました。このように考えると、高所得者は医療保障を上乗せしておいた方が安心のようです。会社員の方は入院日額1万5,000円~2万円、自営・自由業の方は2万円~2万5,000円を目安にしましょう。実際にいくら医療保障を用意しておけばいいかは、入院の仕方や受けた治療によって異なるので、何ともいえません。が、入院1日あたり1万5,000円から2万円受け取れれば、病院への支払い分くらいは賄えると思います。貯蓄を取り崩して支払っても、後から入院給付金が戻ってくる安心感は大きいです。筆者は、職業柄、医療保障の用意があり、去年の入院で受け取った入院給付金は非常に助かりました。医療保障の上乗せの仕方は、今、用意している医療保障で不足する分を、医療保険に新規加入します。今の保険に先進医療の保障がついていれば、上乗せの医療保険は入院と手術の保障だけでOK。ついていなければ、この機会に先進医療の備えもした方がいいので、入院・手術・先進医療の保障がある医療保険を利用しましょう。コラム執筆者プロフィール 小川 千尋(おがわ ちひろ)ファイナンシャルプランナー/子育て・教育資金アドバイザー/終活カウンセラー/整理収納アドバイザー1994年AFP資格取得。独立系ファイナンシャルプランナーとして、主にマネー誌、一般誌、新聞などのマネー記事の編集・執筆・監修、セミナー講師などで活動。オールアバウト「生命保険」ガイドも務めている。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年03月17日米Appleは現地9日、医療・健康分野の研究用に設計されたオープンソースソフトウェアフレームワーク「ResearchKit」を発表し、医療分野へ進出することを表明した。同フレームワークの活用により、医師や科学者はiPhoneアプリを活用して、様々な疾患のデータを患者から正確に収集し、研究に役立てることができる。ResearchKitでは、ユーザーが許可すれば、サードパーティのデバイスやアプリで測定された体重、血圧、血糖値、ぜんそく用吸入愚の使用といったデータをヘルスケアアプリから収集することが可能になる。また、データ収集という側面にとどまらず、様々な人口構成の患者にアクセスでき、大規模な研究への参加者も募りやすくなること、さらに研究のフローも変えるメリットがあるとしている。研究参加者はアプリからタスクの実行や調査結果の提出ができ、研究者は従来の書類の作業にかける時間を削減し、データの分析に集中できるようになる。同社によると、すでに複数の研究機関でResearchKitを使用したぜんそく、乳がん、心臓血管疾患、糖尿病、パーキンソン病の研究用アプリが開発されているという。具体例として、Appleはいくつかのアプリを挙げている。Mount SinaiのIcahn School of MedicineとLifeMap Solutionsが共同開発した「Asthma Health」アプリは、ぜんそく患者向けの教育と自身のモニタリングを促進する。研究を進めることで、症状悪化につながる潜在的な要因を個別に特定して症状パターンを追跡し、研究者が新しい方法で一人ひとりに合ったぜんそく治療法を発見することを目指す。Sage BionetworksとUniversity of Rochesterが共同開発した「Parkinson mPower」アプリでは、パーキンソン病患者がiPhoneの内蔵センサーを使用して活動を記録することで、症状を記録する。記憶ゲーム、フィンガータッピング、発声、歩行などが記録され、iPhoneで収集した活動の内容や調査のデータを他の患者から収集したデータと組み合わせ、パーキンソン病研究に役立てる。ResearchKitは、4月にリリース予定。ResearchKitアプリは米国で提供され、今後他の国でも利用可能になる予定。ResearchKitアプリはiPhone 5/5s/6/6 Plusと最新のiPod touchが対応する。
2015年03月10日