日本から阿部寛が出演、第二次世界大戦におけるマレーシアの歴史と共に1組のカップルの切ない恋が描かれる『夕霧花園』。公開初日に、ユーロスペースにてオンラインで舞台挨拶が行われた。まず、初日を迎えたことに阿部さんは「3年前にマレーシアで撮影しました。暑い中、9ヶ国のキャストとスタッフが集まって集中して作りました。いよいよ日本で公開されるということでうれしく思っています」と喜びをコメント。主演のリー・シンジエは、「(日本語で)はじめまして、こんにちは。(阿部に対して)こんにちは阿部さん、お元気ですか。観客の皆さん映画を観に来て頂いてありがとうございました」と挨拶。トム・リン監督は「この作品がどういうメッセージを伝えようとしているのかご覧なればわかると思います。とにかくポジティブでプラスのエネルギーを皆さんにお伝えしたいと思います」と語った。それぞれの印象について話が振られると、阿部さんは「トム・リン監督は人間を深く描いていて優しさに満ち溢れている作品を撮られて、本作も形は違って戦争の話ですけども。シンジエさんは、現場で緊張すると思ってご本人の作品は見ないでいました。現場では気を使っていただいてさし入れもたくさんもらいました。監督も集中力と特別なこだわりを持って撮影に挑んでいる姿が印象に残っています」と語る。「お二人と会ってほんとうにラッキーで、すごく期待していました」というのはシンジエ。「日本の俳優さんとお仕事をしたこともなかったですし、ほんとうに貴重な機会をいただきました。みんなで同じ方向を向いて、まるで事前の了解があったかのようでした」と語った。最後に阿部さんは、「この映画を観てどう感じましたでしょうか?」と観客に呼びかけつつ、「ほんとうに戦争は悲しいものだなと実感しました。戦争自体がむなしいものであってどちらかが加害、被害というのはないのが戦争なんだと思います。いま様々な形で社会が分断されている状況ですが、この映画を観て深く何かしら深く考えていただければと思います」と思いを込めていた。『夕霧花園』は渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:夕霧花園 2021年7月24日より渋谷ユーロスペースほか全国にて公開ⓒ2019 ASTRO SHAW, HBO ASIA, FINAS, CJ ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED
2021年07月26日朗読劇 恋を読むin クリエ『逃げるは恥だが役に立つ』の合同取材会がこのほど行われ、立石俊樹、牧島輝が登場した。同作は海野つなみによる同名人気コミックの朗読劇。原作は2015年に第39回講談社漫画賞8少女部門)を受賞し、翌年連続テレビドラマ化もされ大ヒットとなった。ラブストーリーの朗読劇シリーズ「恋を読む」第2弾として2019年に舞台化され、同シリーズ第4弾として再演となる。院卒だけど内定ゼロ、派遣切りで無職になってしまった森山みくりが、恋愛経験ナシの独身サラリーマン・津崎平匡の家事代行として働き始めることから、契約結婚をすることになる……というストーリーの同作。平匡役には細谷佳正、太田基裕、戸塚祥太(A.B.C-Z)、立石俊樹、荒木宏文、みくり役には仙名彩世、桜井玲香、大原櫻子、花乃まりあ、城妃美伶、内田真礼が決定した。さらに平匡の同僚・風見涼太役に梅津瑞樹、立花裕大、有澤樟太郎、梅原裕一郎、水田航生、牧島輝、矢田悠祐、みくりの伯母・土屋百合役に壮一帆、シルビア・グラブ、友近、春野寿美礼、朴ロ美(※ロは王偏に路)が集い、8月11日~8月18日まで東京・日比谷シアタークリエにて様々な組み合わせで公演が行われる。○互いの印象に変化は?今回は、8月16日の公演(14:00~/18:30~)で平匡を演じる立石と、風見を演じる牧島が取材に登場した。すでに共演経験もある2人は共に稽古に挑んでおり、牧島は「トシくん(立石)の稽古をしている姿を見てたんですけど、『ドキドキさせてくれるんじゃねーの!?』という感じで、新しい一面にドキドキしちゃったりして、ラブコメは素敵だなって体感できた」と、ラブコメにも目覚めた様子。立石も牧島について「本人(牧島)にも伝えたんですけど、『風見、めっちゃいいじゃん!』って、シンプルに感情移入しちゃいました。恋愛もので共演するのは初めてなので、牧ちゃんの新しい一面、新しい表現方法に、胸を打たれました。初回で感動しました」と互いに讃え合う。「牧ちゃんとは2作品で一緒だったんですけど、どちらもタイプが違った。今までは強い役だったりど根性タイプだったり、逆に器用だけど少し気持ち悪さを感じるくらいの愛を表現する役だったり振り幅がけっこうあって、しかもそれを繊細に突き詰めて毎公演新鮮に表現できてるところがすごい魅力」と説明する。逆に牧島は「いいところはたくさんあるんですけど、1ついつも思うのは、すごく純粋な方なので、それが作品に対していい影響が出る。舞台の上だけじゃなく、楽屋にいる時とか、プライベートな部分でトシくんの純粋さ、天然さに助けられていて、すごく尊敬できるいいところだなと思っております」と、よく知っている仲だからこその視点で語った。初対面の時は「役同士で会話する機会がなかった」というが、「当時からガッツがあるし、負けず嫌いな面もあるし、役がどういう気持ちなのかとかしっかり演出の意図を汲み取っていた。僕はまだ、お芝居が駆け出しだったので、初対面からすごいなと思ってた」(立石)、「顔も綺麗でカッコいいし、背も高くて歌もうまいし、すごいなあと思ってたんですけど、距離が近くなるにつれ、とっても天然で愛らしいギャップがある方だと気付きました」(牧島)と互いの印象を表す。そこからの成長について聞かれると、牧島は「トシくんは、コミュニケーションが上手になったな。ごめんなさい、偉そうなこと言って!」と明かし、立石は「その通りですね」と爆笑。牧島は「もともとスキルがある方だと思いますけど、たくさん現場を通して、人との付き合い方が上達しているというというか、スキルが上がっているなと思います」と評価し、立石は「面白いなあ」と笑い続ける。「トシくんは面白い方なんですけど、昔は隠してて、それを出せるようになってきてるのかな。どの現場でも愛されてるだろうなというのが、伝わってきます」という牧島の言葉に、立石は「嬉しいですね。舞台を通して人見知りがなくなったのは、大きいです」と喜び、逆に牧島について「いい意味で最初から変わらない。日々成長しているのはわかるけど、僕からしたらもう最初から色々やれていると思ってたので、ずっとその感じ」と語った。そんな立石の天然エピソードについて、牧島は「今日1つあった。彼はこれから名古屋に行かなきゃいけないんです。でも移動日は、明日なんですよ。だけど今日、大きいキャリー持ってきてました。 荷物パンパンに詰めて、大きいキャリー引きずって来てました」と暴露。立石は「もうシンプルに、今日この後、移動するものだと思って来ました」と苦笑していた。○作品に感じた魅力は?今回は朗読劇となるが、立石は「(演出の)三浦(直之)さんの構成の付け方や演出方法に触れて、とてもわかりやすかった。牧ちゃんのお芝居を客観的に見た時にもすごく心にくるものがあった」と稽古を振り返る。牧島も「ハグをするシーンも、直接ハグするわけじゃなくて、台本を一緒に持ってページをめくるのがとっても素敵だなと思って。実際にハグするのもいいと思うんですけど、よりドキドキする感じ。実際、春野さんと一緒にベージをめくった時、恋、しましたね」とニヤリ。「座って読むだけの朗読劇ではなくて、シーンによっては動いたり走ったり、臨場感がある作りになっているので、お客さんも一緒に見ていて楽しめるんじゃないかな」と期待する。立石も「"ムズキュン"というテーマにぴったりの演出方法だね。じれったさがあるのが魅力」と同意する。一方で、同作には個性豊かなキャラが様々な視点を持っているという魅力もあり、牧島は「色んな解釈をする人たちがいて『こうあるべきだ』というものがないのが楽しい。『女の人だから家事しなきゃいけない』みたいな決めつけで進んでいかないし、理解がある男性たちにも、それを言っている女性陣にも好感が持てた。互いが互いを理解するために自分の意見を言い合うところが、気持ち良い」と、感想を述べる。「朗読では4人しか登場しないけど、漫画ではキャラの濃い人たちがもっといて、色々な愛の形がある。みんな自分の一本通った道があって、色んな人がいて面白い。色んな解釈があるのはすごく現代的で、魅力だなと思いました」と表した。立石も「"契約結婚"というところだけでも身近にはいないし、個性豊かな人たちが出てきて、『まだまだ世界は広いな』と思いました」と、しみじみ。「自分が体験してることってまだまだちっぽけなことなんだな、ほんの一つに過ぎないんだな、と。『逃げ恥』のおかげで視野が広がったので、そういうことを考えに入れて生活できるんじゃないかな」と新たな世界が広がったことを示した。写真提供:東宝演劇部
2021年07月21日少年忍者・ジャニーズJr.の川崎皇輝が舞台初主演を務める『ロミオとロザライン』が7月9日に開幕。これに先立ち、前日にゲネプロが行われた。作・演出を手がける鴻上尚史が、シェイクスピアの恋愛悲劇『ロミオとジュリエット』に登場するロザラインに着目したことから端を発した本作。ロザラインはジュリエットと出会う前にロミオが熱を上げていた女性で、ロミオは彼女の気を引くためにジュリエットを好きなフリをする。演技だった想いが本気の恋に変わった時、残されたロザラインはどう感じるのか。これを起点に、三者の関係や『ロミジュリ』の物語が変容していく様子が描かれる。劇中では、プロデュース公演『ロミオとジュリエット』の稽古場を舞台にストーリーが展開する。川崎が演じるのは、映像で俳優のキャリアを積み、舞台初進出にしてタイトルロールのロミオを務める北山修一。その演出家として北山に指名されたのが、吉倉あおい演じる松谷亜希子だ。ジュリエット役には、アイドル出身で俳優に転身を図りたい一心の蓮見なな(飯窪春菜)がキャスティング。松谷に想いを寄せる北山の視線を「ジュリエットとして奪いたい」と感じた蓮見が動いたことで、物語は加速し始める──。北山は「ロザラインも敵対するキャピュレット家なのに、ロミオはなぜジュリエットに向き合う時のように苦悩しないのか」「愛しているならロザラインを知りたいと感じるはずなのに、どうして?」と戯曲に対する疑問をまっすぐ松谷にぶつける。挙げ句「納得しないと演じられない」と言って稽古場を出てしまう青々とした“若さ”を、川崎はナチュラルに造形した。「ジュリエットとして、俳優として突き抜けたい」という蓮見の熱意に惹かれた北山は、松谷との時間より蓮見を優先させるようになっていく。そのためらいのなさや直情的に蓮見と向き合う様子は思慮に欠けるものの、これもまた“若さ”ゆえのひたむきさや誠実さとも受け取れる。川崎は、レトリックに満ちたシェイクスピアの難解なセリフにしっかりと想いを乗せ、劇中劇のロミオ、そして自身と境遇の重なる北山に扮していた。演出家の松谷は、就寝時に見る夢の中でロザラインとして登場する。ジュリエットと出会って瞬間的に恋に落ちたロミオを陰から覗き、「会ったばかりなのに2回もキス!?」「チャラ男!」「尻軽カップル」とツッコミを入れる姿は観客の笑いを誘うが、次第にロミジュリふたりの関係が気になりだし、嫉妬に近い感情が芽生え、やがて夢がリアルな世界を侵食し始める。吉倉はその揺れ動くロザライン像を堅実に立ち上げ、劇世界に貢献していた。アイドル出身の蓮見は、2018年までモーニング娘。に所属していた飯窪の実世界における境遇に近い。インタビューで作・演出の鴻上が「本気で女優になりたいというガッツを感じる」と評していた通り、舞台上の蓮見ジュリエットはエネルギーに満ちており、北山ロミオとの恋愛に邁進していく。「彼女が熱い分だけ、ふたりに訪れる悲劇が際立つ」という鴻上の言葉を体現するラストに注目だ。キャストは他に一色洋平、二宮陽二郎、ザンヨウコ、渡辺芳博、大高洋夫も名を連ね、プロデュース公演『ロミジュリ』の登場人物やそこに集められた俳優に扮する。川崎・吉倉・飯窪、若い3人の脇を固めるいぶし銀の存在感も見届けて欲しい。取材・文:岡山朋代■川崎皇輝(少年忍者/ジャニーズJr.)コメントついに初日まで来た、という実感がしています。稽古の1カ月間を通じていろんな方に助けていただいて、支えていただいた成果を発揮したいです。僕が演じる北山は、しっかりしているというか、芯のある役なので、そのせいか共演者の方からも大人っぽくなったねって言われます。ロミオのシーンは、セリフも長くてシェイクスピアの独特の言い回しも多いですし、衣装も素敵で、なによりかっこいい役なので。僕もかっこいいロミオになれるように頑張りたいです。笑える部分や考えるところもある面白い内容になっているので、みなさんが楽しんで下さったら、僕らの芝居も変わってくるんじゃないかと思うんです。それが舞台なので、まずは楽しんで観ていただけたら嬉しいです。※川崎皇輝の崎の正式表記は「たつさき」『ロミオとロザライン』2021年7月9日(金)~7月25日(日)会場:東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAほか、大阪公演ありチケット情報
2021年07月10日6月9日、テレビ朝日の斎藤ちはるアナウンサー(24)との熱愛が「FRIDAY」によって報じられたTBSの小林廣輝アナウンサー(27)。ところがその2日後、別の女性との“二股疑惑”が浮上。波紋が広がるなか、新たな女性問題が浮上した。6月25日配信の「FRIDAYデジタル」によると、12件もの情報提供が同誌に寄せられたという小林アナ。記事には女性4人の証言が掲載されており、そのうち3人がインスタグラムのダイレクトメッセージを通じて交際に発展したことを明かしている。彼女たちが小林アナの自宅を訪れると、大量の歯ブラシや化粧品などが置いてあり他にも女性がいる様子だったという。そのことを追及すると、小林アナは「妹のものだ」と主張。さらには「一度も避妊をしてくれたことがなくて」と証言する女性もおり、小林アナの“ゲスぶり”が報じられている。また女性問題が報じられた直後、小林アナは「君とは別れたつもりだった」や「フライデーがハッカー雇って君を狙うかもしれない。だからLINEの履歴を消してくれないか」など“火消し”に奔走していたとも伝えられている。報じられている分だけでも、“6股”していたことが表沙汰になった小林アナ。複数女性を巻き込んだ色恋沙汰の代償は、計り知れないようだ。「すでに斎藤アナとは破局したといいます。小林アナがニュースプレゼンターを務める情報番組『Nスタ』は、25日に出演を見合わせることが決まりました。27日放送の『アッコにおまかせ!』も、出演を取りやめる方向で調整しているようです。これまで著名人の不倫問題なども扱っていただけに、小林アナの降板は止むを得ないでしょう……」(テレビ局関係者)驚くべき小林アナの“素顔”に、ネット上では非難の声が相次いでいる。《小林廣輝アナこんなクズだったんだ何股もしてて避妊もしてないし嘘つきだし、自分のことしか考えないのね12件も証言出てくるってやばい》《手当り次第だな。いくらプライベートな事でも局の顔とも言うべきアナウンサーだからな…誠実さに欠く行動は局側も何らしかのペナルティーを出すしかないだろう。女性からも嫌われるだろうが自業自得》《二股ですら、は?ってなるのにそれ以上かもって出た時はホント引いたし、気持ち悪いってなった》《最低》18年10月1日放送の『ビビット』で、新人アナウンサーとして生放送デビューした小林アナ。世間から認知されるようになった一方で、取り返しのつかない過ちを犯してしまったようだ。
2021年06月26日日本の阿部寛が出演したことで話題のマレーシア発、幻想的でミステリアスなラブストーリー『夕霧花園』の予告編が解禁された。日本ではあまり語られることのない、第二次世界大戦におけるマレーシアの歴史と共に1組のカップルの切ない恋が紐解かれていく本作。物語は、亡き妹の夢である日本庭園造りに挑んだヒロイン・ユンリンと日本人庭師・中村有朋(アリトモ)が出会ったことで動き出す――。ヒロイン・ユンリンと阿部さん演じる中村の出会い、最初は反発するも惹かれあう2人の切なくも繊細なラブシーンが垣間見え、時を超えて有朋の謎に肉迫するいわくありげなカットや、さらに阿部さんが挑戦した英語セリフも確認でき、放送中の主演ドラマ「ドラゴン桜」とは違った暗い影のある顔も見どころ。また、タン・トゥアンエン著の原作の同名小説(原題:The Garden of Evening Mists)の国内発売も決定(7月中旬予定、彩流社より)。原作本の翻訳が発売されるのは国内初となる。ユンリン役は香港・台湾映画界をメインに活動し、アジアのスターが勢揃いした韓国映画『10人の泥棒たち』にも出演したマレーシア出身でリー・シンジエ。また、台湾を代表する女優であり、監督としての活躍も目覚ましいシルヴィア・チャンが80年代のユンリンを演じた。『夕霧花園』は7月24日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:夕霧花園 2021年7月24日より渋谷ユーロスペースほか全国にて公開ⓒ2019 ASTRO SHAW, HBO ASIA, FINAS, CJ ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED
2021年06月10日数多くの有名お笑いタレントを輩出している、吉本興業。公式のInstagramでは、タレントたちの若かりし頃の写真や、履歴書の証明写真などを公開しています。2021年5月2日、お笑いコンビ『フットボールアワー』のツッコミ担当、後藤輝基さんの若かりし頃の写真を公開し、多くの反響が寄せられました。27年前のフット後藤、現在の姿とのギャップが話題に鋭いツッコミと軽快なトークが持ち味で、テレビ番組のMCを務めるなど活躍中の後藤さん。今でこそツッコミのイメージが強いですが、後藤さんはかつて『エレキグラム』というコンビで、ボケを担当していたのだとか。ボケ担当だった、後藤さんの27年前の姿がこちらです!※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 【公式】吉本興業(@yoshimoto.official)がシェアした投稿 尖ってる…!!履歴書の証明写真というこの写真には、キリッとした目つきと顔周りはシュッとしている、後藤さんの姿が。現在の柔らかい印象とは大きく違いますね。服装や髪型も相まって、まるでアイドルグループのメンバーにいそうです。一瞬、同一人物か迷ってしまうほどのギャップに、ネット上ではこのような反応がありました。・かっこいい…。普通にタイプです!・アイドルグループ『A.B.C-Z』の河合郁人くんみたい!・え、本当に同じ人!?尖っていた時期もかっこいいですね。27年前の姿で、かつボケ担当だったと思うと、ギャップに驚いてしまいますね。今も昔も、存在感のある後藤さん。これからもたくさんの笑いを届けてくれることでしょう![文・構成/grape編集部]
2021年05月03日ついに放送がスタートした「ドラゴン桜」で主演する阿部寛が海外作品に挑戦した、大阪アジアン映画祭のオープニングを飾ったマレーシアの歴史ラブストーリー『夕霧花園』(ゆうぎりかえん)の公開が決定した。1980年代、マレーシアで史上2人目の女性裁判官として活躍するユンリンは、キャリアアップのため連邦裁判所事を目指していた。かつて愛した中村が、とある財宝にまつわるスパイとして指弾されているのを知り、彼の潔白の証拠を探すことを決意する。ユンリンにとって忘れることのできない約30年前の記憶を手繰り寄せ、想いが交差していく――。本作は、ブッカー賞ノミネート、マンアジア文学賞と歴史小説のウォルタースコット賞を受賞したマレーシアの作家タン・トゥアンエンの小説「The Garden of Evening Mists」を、台湾恋愛映画の名手トム・リン監督が映画化。第二次世界大戦におけるマレーシアの歴史と共に、一組の男女の切ない恋が紐解かれていく本作。物語は、亡き妹の夢である日本庭園造りに挑んだヒロイン・ユンリンと、日本人庭師・中村が出会ったことで動き出す。キャメロンハイランドの美しい景色を舞台に、日本軍による占領という歪んだ主従関係にあったマレーシアと日本という国の因縁を超えて惹かれあう2人を、戦中の1940年代、戦後の1950年代、1980年代からなる3つの時間軸を通して描いていく。阿部さんが演じたのは、繊細で幻想的な役どころの日本人庭師・中村有朋。庭師であり多才な芸術家、そして終戦時、日本軍により埋められたとされる莫大な埋蔵金「山下財宝」にまつわる秘密を握るスパイ疑惑をかけられるキャラクターだ。「トム・リン監督より出演依頼がマレーシアのastro Shawという制作会社経由で事務所までメールで連絡を頂きました。話を進めるにつれ、監督の熱意が伝わってきました。まず脚本を読ませて頂き、そこから一年近く監督とのやり取りを経て本作品への出演を決めました」と出演の経緯を明かした阿部さんは、「有朋のキャラクターはミステリアスとも言えるかもしれませんが、武士道のような一種の美学が彼にはあり、それは日本人の僕としてとても共感できるもので、そういう意味ではとても親しみが持て、演じやすい人物でもありました」と役について語る。また「監督から聞いた言葉でもありますが、悪者と善人を単純に描くという良くある戦争映画ではありません。戦争で傷ついた心をもつ人物たちが愛を通して理解し、許し合うラブストーリーです。そこを皆様にはぜひ観て頂きたいです」とアピールしている。また、ユンリン役には、『The EYE 【アイ】 』『MISSING ミッシング』『10人の泥棒たち』など、香港・台湾映画界をメインに活動するリー・シンジエ。1980年代のユンリンを女優で監督のシルビア・チャン。ほかにも、ジュリアン・サンズ、映画監督のホー・ユーハンがカメオ出演している。今回の公開決定にトム・リン監督は「ようやく日本で公開される運びとなり、大変嬉しく思っています。過去3作品にわたって私の映画が日本で公開されてきましたが、今回が一番興奮し、また同時に緊張もしています」と思いを語っている。また公開決定と併せて、ユンリンと中村のそれぞれの意味ありげな目線が印象的なメインビジュアルと、劇中の様子を覗くことができる場面写真も一挙に公開された。『夕霧花園』は7月24日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:夕霧花園 2021年7月24日より渋谷ユーロスペースほか全国にて公開ⓒ2019 ASTRO SHAW, HBO ASIA, FINAS, CJ ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED
2021年04月27日’64年のドラマ版『愛と死をみつめて』(TBS系)に始まり、数々の名作ドラマを残して、この世を去った脚本家の橋田壽賀子さん(享年95)。生涯“女性”を描き続けた姿を本誌秘蔵写真で振り返るーー。【’68年】朝ドラ初のカラー作品『あしたこそ』主演の藤田弓子と43歳の橋田さん。【’81年】大河ドラマ『おんな太閤記』放送を機に、橋田さんを本誌が密着取材。【’83年】国民的ドラマ『おしん』はアニメ版も制作。泉ピン子、小林綾子と。【’84年】『大家族』(TBS系)では3世代で同居する家族の嫁姑問題を描いた。【’85年】大河ドラマ『いのち』の制作発表会で主演の三田佳子と仲よく歩く姿。【’88年】大河ドラマ『春日局』の撮影現場で佐久間良子と語らう橋田さん。【’90年】この年から始まった『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)は’19年まで新作を放送。【’93年】『渡る世間は鬼ばかり』のメンバーで「橋田ファミリーの会」を開催。【’93年】第1回橋田賞の受賞パーティで“両手に少年隊”の橋田さん。【’10年】『渡る世間は鬼ばかり』の最終シリーズの制作発表会。【’18年】第26回橋田賞の授賞式にて。新人賞の有村架純、竹内涼真の姿も。「『なんで“うちの家”のことをそんなによく知っているんですか?』と、(視聴者から)よく言われるの」と、テレビ番組のインタビューで語っていた橋田さん。「それはひとえに、ご自身の日常や経験、思いをドラマに込められてきたからでしょう。毎朝、新聞の投稿欄をじっくり読み、庶民の暮らしを脚本に生かすことでも知られていました。有名な長ゼリフは、家事に勤しむ女性たちにも、ドラマを耳で理解してもらうため。『二流で結構!』との自負もおありだったと聞きます」そう、ドラマウオッチャーの田幸和歌子さんは語る。社会情勢をドラマに反映しながら、その時代時代を生きる女性のリアルな姿を描いてきた。「女性脚本家の先駆者である橋田さんが、草分けとなったことも多いんです。たとえば大河ドラマ『おんな太閤記』では、戦国ものを女性、庶民の視点で描き“戦国ホームドラマ”と呼ばれました。“嫁姑問題”や“夫がマザコン”という設定を取り入れたのも橋田さんが元祖。そこには“妻”としての経験が投影されています。『おしん』の嫁いびりは、おのおのの世代の正義と正義の衝突として、また『渡る世間は鬼ばかり』では、岡倉家の5人の女性を通して、家庭の崩壊や、さまざまな結婚のあり方が、描かれました。つねに、命の尊さと、女性の強さ、自立を描いてきた橋田さんは、まさに日本のドラマの母といえます」コロナ禍の今を生きる女性たちを、橋田さんなら、どのように描いたであろう。「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月16日脚本家・橋田壽賀子さんが、急性リンパ腫のため4日、熱海市内の自宅で亡くなったことが5日、わかった。95歳だった。TBS系ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』でタッグを組んだ石井ふく子プロデューサーがコメントを寄せ、悲痛な思いを明かした。■石井ふく子プロデューサーコメント全文橋田さんとは60年のお付き合いです。年中喧嘩したり、相談したり、家族のように付き合ってきました。一日電話しないと「どうしたの?」と心配されることもありました。思い出がありすぎて何も言えません。こんなに急だなんて悔しくて、なんと言っていいかわかりません。「あなた一人でどこに行ったのよ」という思いでいっぱいです。橋田さんは現在のコロナ禍の状況を見て、そこで感じた家族の形を書きたいとおっしゃっていました。同時に「私はいつも一人だと思っていたけれど、あなたたちがそばにいてくれたのね」とおっしゃって。私は「今更、なにを言ってるのよ」と返しましたけれど。お互いに元気でいようねって話していたところでした。今、私の隣りに笑って私を見ている遺影があります。まだ、橋田さんがこの世からいなくなったなんて考えられません。
2021年04月05日2021年4月4日、脚本家の橋田壽賀子さんが急性リンパ腫のため、亡くなりました。橋田さんが脚本を手掛けたテレビドラマ『おしん』(NHK)、『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)などに出演した、俳優の泉ピン子さんが追悼コメントを発表。昨日意識がなくなったとき、「ママ」って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました。サンケイスポーツーより引用橋田さんは生前、泉さんに「悲しまなくていい。千の風になっているんだから。あなたの周りにいるから」と語っていたといいます。そのため、最期は『千の風になって』の曲をかけて橋田さんを送り出したそうです。また、泉さんは長年親交の深かった橋田さんへの感謝の想いをつづっています。今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました。私も熱海で暮らすようになって、最後はずっとそばにいられたから熱海に越してきた意味があったと思います。サンケイスポーツーより引用ネット上では「泉さんショックだろうな。ドラマ大好きでした」「2人の掛け合いが見られないと思うとさびしい」などの声が寄せられています。泉さんの橋田さんへの深い尊敬と愛情が込められた追悼文は、きっと天国にも届いていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2021年04月05日脚本家の橋田壽賀子(本名:岩崎壽賀子)さんが2021年4月4日、午前9時13分、急性リンパ腫により亡くなっていたことが分かった。享年95歳。1964年、TBS東芝日曜劇場「袋を渡せば」の脚本でデビューし、以来、今日まで55年以上にわたり、テレビドラマの脚本家として、数々の名作・ヒット作を生み出してきた橋田さん。中でも連続テレビ小説第31作「おしん」は、テレビドラマ史上最高視聴率を記録。また、石井ふく子プロデューサーと共に100作以上を描き上げた東芝日曜劇場で“ホームドラマ”のジャンルを確立し、「ただいま11人」、「つくし誰の子」、「おんなは一生懸命」など多くの連続ドラマを執筆。「渡る世間は鬼ばかり」は1990年のスタートから2011年までの20年に亘り、10シリーズ・511話という歴史に残る連続ドラマとなり、現在もスペシャルドラマとして「家族」の物語が続いている。テレビ文化全般に対する関心も高く、1993年、自身が設立した橋田文化財団による「橋田賞」を創設し、「日本人の心や人の触れ合いを取り上げ、放送文化に大きく貢献した番組や人物」を毎年表彰。また「新人脚本賞」を通じて、新たな才能の発掘にも取り組んできた。そんな一般財団法人橋田文化財団は、「今年2月下旬、都内の病院に入院し、治療に専念してまいりました。3月中旬、熱海市内の病院に転院。4月3日、熱海市内の自宅に戻り、翌4日、静かに息を引き取りました。ここに生前のご厚誼に深く感謝いたしますと共に謹んでご報告申し上げます」と発表。なお、故人の遺志により、お通夜・告別式は執り行わず、本日5日、荼毘に付された。お別れの会等についても遺志により行う予定はないとのこと。今回の訃報を受けて、石井プロデューサーは「橋田さんとは60年のお付き合いです。年中喧嘩したり、相談したり、家族のように付き合ってきました。一日電話しないと『どうしたの?』と心配されることもありました。思い出がありすぎて何も言えません。こんなに急だなんて悔しくて、なんと言っていいかわかりません。『あなた一人でどこに行ったのよ』という思いでいっぱいです」と思いを明かす。「おしん」ではおしんの母・ふじ役、「渡る世間は鬼ばかり」では次女・五月役で出演した泉ピン子は「昨日意識がなくなったとき、『ママ』って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました」とふり返り、「今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました」とコメントしている。(cinemacafe.net)
2021年04月05日脚本家・橋田壽賀子さんが、急性リンパ腫のため4日、熱海市内の自宅で亡くなったことが5日、わかった。95歳だった。橋田さんが脚本を手掛けたドラマ『渡る世間は鬼ばかり』『おしん』に出演した女優・泉ピン子が追悼コメントを寄せた。■泉ピン子コメント全文昨日意識がなくなったとき、「ママ」って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました。橋田さんは「悲しまなくていい。千の風になっているんだから。あなたの周りにいるから」といつも言っていました。「でも、私が先に逝くとは限らないけど」と茶目っ気たっぷりで付け加えたりして。ですから最後は「千の風になって」をかけて送りました。今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました。私も熱海で暮らすようになって、最後はずっとそばにいられたから熱海に越してきた意味があったと思います。
2021年04月05日TBS系ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』などで知られる脚本家・橋田壽賀子さんが、急性リンパ腫のため4日、熱海市内の自宅で亡くなったことが5日、わかった。95歳だった。橋田文化財団によると、橋田さんは2月下旬、都内の病院に入院し、治療に専念。3月中旬、静岡県熱海市内の病院に転院し、今月3日、熱海市内の自宅に戻り、4日に息を引き取ったという。なお、故人の遺志により、通夜、告別式は執り行わず、本日5日、茶毘(だび)に付された。お別れの会などについても、遺志に従い、行う予定はないとのこと。(C)TBS
2021年04月05日2021年4月5日16時50分、脚本家である橋田壽賀子(はしだ・すがこ)さんが亡くなったことが報じられました。95歳でした。テレビドラマを中心に、『おんな太閤記』『春日局』『渡る世間は鬼ばかり』など、数えきれないほどの名作を生み出してきた橋田さん。その功績を称え、これまで紫綬褒章や文化勲章などを受章し、文化功労者として選定されました。橋田さんの作品には、泉ピン子さんをはじめとするお馴染みの役者が出演することから、通称『橋田ファミリー』と呼ばれています。作品に関わってきた人だけでなく、橋田さんの作品に勇気付けられてきた多くの視聴者から悲しむ声が上がりました。今後も橋田さんの作品は、映像を通して人々に笑顔を与えてくれることでしょう。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2021年04月05日20年以上に渡ってスペインで指導者として現場に立ち、アトレティコ・マドリードやビジャレアルのアカデミーなどで活動してきた、佐伯夕利子さん。なかでも2014年にビジャレアルのアカデミーが実行した「育成改革」には、指導者人生を揺るがすほどの影響を受けたと言います。インタビュー第3回では、佐伯さん自身の変化について、話をうかがいました。(取材・文鈴木智之)ビジャレアルが行った育成改革改革のおかげで、これまで選手をジャッジして来たことに気付いたと佐伯さんは語ります(写真はサッカー少年のイメージ)<<第2回:そのコーチングは「指導者が考える正解」では?ビジャレアルが将来を見据えて行った指導者改革■「これまで選手をジャッジし続けてきた」と気づいた――ビジャレアルの育成改革では指導風景を撮影し、映像をもとに指導者間でディスカッションしたとおっしゃっていましたが、佐伯さん自身フィードバックを受けて、どのような変化があったのでしょうか?まず、選手に対するアプローチの仕方が、ガラリと変わりました。なかでも強く感じたのが「私はこれまで、選手をジャッジし続けてきたんだ」ということです。たとえば、「この選手は良い選手」「この選手はそうでもない」というのもジャッジです。誰しも指導者にはお気に入りの選手がいて、どんな状態でもピッチにいてほしい。説明のつかない信頼感を寄せている選手がいます。その子に対するジャッジは、文句なしに「良い選手」です。でもいま振り返ると、それは思い込みだったのではないだろうかと。もしかすると、良い選手であるという先入観のもと、ラベリングをしていたのかもしれません。――ご自身の考えを、客観的に見られるようになったのですね。他に変わったのが、口から出る言葉です。人間は無意識のうちに、習慣化した言葉を使っています。指導中にも、頻繁に口をついて出ます。ビジャレアルの育成改革ではメソッド部門のメンタルコーチたちが、私の近くに影のように寄り添い、練習中にカメラを回し、メモをとりながら「佐伯コーチは練習中、何を言っているのか?」を記録しました。そして、私の口から出てくる言葉を全部「仕分け」してくれるんです。ポジティブな言葉とネガティブな言葉を分け、選手に対してポジティブなフィードバックが多かったのか、ネガティブなフィードバックが多かったのかに分けます。■言葉を可視化したことで、選手が自分の言葉をどう感じるかに気付けた――どんな言葉をかけているか、可視化されるわけですね。そうなんです。たとえば、90分の練習でA君に18回、B君に8回、C君に2回、声をかけたとします。「この数字を見て、佐伯コーチは何を感じますか?」と質問をされます。そこで私は「A君に18回も声をかけている。すごく執着しているな」とわかるわけです。次に、A君にかけたポジティブな言葉とネガティブな言葉を仕分けされた表を見せられます。すると、18回のうち15回がネガティブで、3回がポジティブなワードを使っていたことがわかりました。――A君に対して、ネガティブに執着していたわけですね。そこで私は自分の考えを正当化するんです。「でも、あの子には、これまで何度も注意しているんですよ。それなのに、状況を見ないでボールを受けてしまって、それから何をしようかを考えるから、ボールを奪われることが多くて。何度言っても改善されないんです」というように。指導者というのは自分を正当化させたら天下一品で、いくらでも言葉が出てきます。でも、はたして本当にそうなんだろうか? というところを、メソッド部のコーチが掘り下げてくれるんです。一つひとつ踏み込んで、「この言葉は、A君に対してどのように伝わってったと思う?」「このように言われたら、A君はどのように思ったと思う?」と、あえて指摘せず、質問を投げかけることで私自身にその答えを出させるのです。それを繰り返すことによって、「こんな言葉を使ってしまった」「こんな言い方をしてしまった」「A君は、いまどう思っただろう?」という意識が芽生えるようになりました。自分の指導を俯瞰できるようになったというと、おおげさに聞こえるかもしれませんが、いままでそんなことは思ったことがなかったので、一番の成長だと思います。――すごいアプローチですね。例えば同じシチュエーションで同じミスをした時に「また?」と指導者が言ったとします。その「また?」が、言われた選手に与えるインパクトは、どのようなものがあるだろうか?「また?」と言われた次のアクションで、結局あなたが望むプレーをA君はできた?と聞かれるわけです。同じミスをしたときに、指導者に「また?」と言われたら、次から身体が縮こまってしまい、より良いアクションは起こせないですよね。メソッド部門の人たちはそのような対話を通じて、私を変えてくれました。■スペインでは勘違い指導者の居場所がなくなりつつある――キャリアのある指導者を変えるのは、大変なことだと思います。変える方も、変わる方も。私だけでなく、スペイン国内の大多数の指導者は、多くの勘違いのもとに指導をしてきたのだと思います。幸運なことに、私はそれに気がつくことができました。さらに申し上げると、スペイン国内では指導者のプロファイルが変わってきていると感じています。これまではパフォーマンス系の指導者、例えば吠えるタイプの指導者やミスをした選手がいたら、ピッチサイドで地面にペットボトルを投げつけてみたり、審判に食ってかかったりするような指導者が多くいました。審判にプレッシャーをかけることイコール、チームへのプラスになるという変な信仰があったり。まだまだそのような指導者は少なくありませんが、流れが変わってきて、徐々にそういった指導者の居場所がなくなってきていると感じています。■知識があっても現代のやり方に合わない指導者は求められていない――そのような指導者はかつては「熱心な指導者」と言われていましたが、世の中が変わってきた中で、求められる指導者像も変化してきたのでしょうか?そう思います。先日、スペインの有名なスポーツダイレクターと話をしたのですが、同じことをおっしゃっていました。「○○監督はフットボールの知識があって、4-3-3について語らせたら、自分がいままで出会ってきた中でナンバーワンだ。だけどスポーツダイレクターの立場から考えると、彼を監督して招聘するのはありえない。なぜならもうそういう時代じゃないし、彼のやり方は求められていないんだよね」と言っていました。選手とのコミュニケーション方法やチームの作り方、自分の知識の伝え方など、時代とともに求められるやり方も変わってきているのだと思います。――オールドスタイルの指導者の居場所がなくなってきているのですね。はい。スペインで言うと、1980年代、90年代の指導スタイルから、進化していない人達の居場所がなくなってきているように感じます。そういう人達は、海外に居場所を求めています。なぜならばアフリカやアジアなどは、ヨーロッパと比べて人権への意識が低い地域もあるので、そのような指導がまだ認められるからです。もちろん、アフリカやアジアで仕事をしている指導者全員がそうだと言っているのではありません。そこは誤解なさらないようにしてほしいです。中には実力が認められて、海を渡った指導者もいます。でも、そうでない人がいるのも事実です。■過去にもてはやされた手法をなぞることがイケてると勘違いしていた――日本のスポーツ界にも、指導者のパワハラは根強く残っています。ハラスメント系の指導者というのが、一昔前はイケている指導者だった時期がありましたよね。「あの監督は情熱がある」といったように、色々な言葉で正当化されてきたんです。私もそう思っていた時期もありました。例えば、「メンバーリストは相手のチームよりも後に出せ」とか、色々なことを教えられました。でも時代は変わり、指導者がメンバーリストをいつ出すかに気を取られている間に、そのエネルギーを選手に向けて、選手のことを考える時間に当てたほうがよっぽど良いですよね。――そう思います。試合前というのは、選手が試合に向けてどのような気持ちでいるか。それに指導者は寄り添っていなければいけないはずなのに、つまらない信仰のようなものを、私達はたくさん作り上げてきてしまいました。それをなぞることが、イケている指導者だと勘違いし、そのような指導者をスペインのサッカー界は大量生産してしまったのです。しかし現在、先進的なクラブは、そのようなプロファイルの指導者は求めていません。ビジャレアルが2014年に改革しようとしたのは、まさにその部分で、それが遅かったのか、早かったのかはわかりませんが、私に多くの影響を与えてくれました。■ひどい指導者たちを批判するだけでは何も変わらない。指導環境改善のためにできること――過去の誤った振る舞いに気がついたとき、どのように感じたのでしょうか?私はメソッド部門のコーチに「いままでの自分はひどい指導者だったんだと、恥ずかしく思う」と言いました。すると、「いいんだよ。キミに非があるわけではないんだから。キミは、そのやり方しか知らなかっただけなんだ。それが正しいと思っていただけなんだ」と。さらに、こう言われました。「キミがやってきたことと、違ったアプローチがあることも知ってほしい。こういうやり方もあるんだと知ることで、指導者として豊かになれるはず。指導者をそのように育ててきた、スペインのスポーツ文化にも責任はある。人間は知っていることしか見えない。キミたちはひとつのやり方しか教わってきていないから、見えるものも見えなくなっているんだ。知ることによって、見えるものも変わるはずだから、『知る』を増やそう」と。――深い言葉ですね。日本のスポーツ界には未だにハラスメントがあり、子どものスポーツに対して、ひどい指導をしている人も多いと聞きます。でもそこで、「ここにひどい指導者がいる」「あそこにもいるぞ」と批判を繰り返すだけでは、何も変わりません。なぜならばそのような指導者達は、言い訳でなく、他のやり方を知らないんです。そして、いままではそのやり方で試合に勝ったり、大会に優勝したりと、機能してきてしまったのです。なので、その部分に対する『学びくずし』と言うか、そこに取り組むためのきっかけや、サポートする人がいない限り、指導者は変わることができない。私の経験上、そう思います。(第4回に続く)<<第2回を読む佐伯夕利子(さえき・ゆりこ)1973 年10月6日生まれ/イラン生まれ92 年にスペインに移住し、93 年から指導者の道を歩み始める。レアル・マドリードのスクールをはじめ、スペイン男子3 部リーグ、アトレティコ・マドリッド女子チームなどで監督経験を積む。08 年からビジャレアルに在籍し、男子U19のコーチ、レディースの監督、女子部統括責任者などを歴任。18 年に公益社団法人日本プロサッカーリーグの特任理事(非常勤)に選任され、2020年3月からJリーグ常勤理事。
2021年02月16日30年近くに渡ってスペインで活動し、サッカー指導の現場で奮闘してきた佐伯夕利子さん。スペインの指導ライセンスレベル3(日本のS級に相当)を取得し、アトレティコ・マドリードの女子チームやビジャレアルのアカデミーで指導を行ってきました。2020年よりJリーグの常勤理事となり、現在は日本を拠点に活動(11/30-2/1まで一時帰国中)しています。選手の育成について多くの知見を持つ佐伯さんに「子どもたちを伸ばすために、指導者が変わらなければいけない理由」をテーマにインタビューを行いました。第2回はビジャレアルが行った育成改革の内容に迫っていきます。(取材・文鈴木智之)ビジャレアルが行った育成改革改革の第一歩は、指導者が自分を知ることから始まったそう(写真はサッカー少年のイメージ)<<第1回:1人ひとりの個性を見て個別最適化がチーム強化に。スペインの名門ビジャレアルが育成改革に取り組んだキッカケ■育成はすぐに結果が出るものではない。「今」だけ見ていて良いのか――サカイクでは、「子どもを変えるには、大人が変わらなければいけない」というメッセージを打ち出しています。ビジャレアルの育成改革は、まさに大人(指導者)が変わることで、子どもたちの変革をうながしたそうですが、どのような取り組みをしたのでしょうか?それまでの私達はサッカークラブの指導者なので、普段からサッカーの話ばかりをしていました。どんなシステムがいいのか、サイドバックの選手に求める要素は...といった形です。あるとき、ビジャレアルの育成改革を推進したコーチに「そんな話を何十年もしてきて、これから先の何十年も続けていくのか?」と言われたときに、はっとしたのです。指導者として、それはあまりにも貧しいのではないか。そうではなくて、もっと広い視野で選手を育てるべきなのではないかと。ご存知のとおり、育成はすぐに結果が出るものではありません。目の前にいる選手が8年後、10年後にこうなっていてほしいという理想像に向かって、進んでいかなくてはなりません。8年後、10年後に、今いるコーチが引き続き、ビジャレアルにいるとは限りませんが、選手たちの将来にとってプラスになるのであれば、より良いアプローチを模索するべきだということで、まずは指導者に対して様々な取り組みが行われました。■選手には「自分で考える」を求めていたのに、指導者が具体的に指示しすぎていた――どのようなことが行われたのでしょうか?改革の第一歩は、指導者が自分を知ることから始まりました。「理想の選手を育成するにあたって、それに適した指導を、私達指導者が行っているか」に目を向けました。ビジャレアルアカデミーが掲げる理想の選手像は、自ら積極的に考えて、判断して実行できる選手であり、試合中、変わっていく状況に対して適応できる能力を備えた選手です。そう言っている割には、攻撃パターンを3つぐらい作って、それをただ繰り返すドリルのようなトレーニングをさせていたり、「自分で考えてプレーしよう」と言いながら、指導者が「右に蹴れ、左に蹴れ、いまのは違うだろ」と言い続けていました。――多くの指導者にとって、耳の痛い話ですね。ビジャレアルアカデミーでは、私達指導者がどのような振る舞いをしているのか、それを自分たちの目で確かめるところから始めました。具体的には、アクションカメラの「Go Pro」をつけて指導の現場に立ち、いつもどおりトレーニングをします。「Go Pro」は自分の目線と同じなので、選手の反応が撮影されています。その映像を見ると、多くの発見がありました。練習前後に選手を集めて、指導者がトレーニングについての話をするのですが、いつもうなずいて聞いているように見えたA君が、実は聞いている素振りをしているだけだったり、聞いていなさそうに見えたB君が、話を理解しようとしていたりと、指導者が持つ印象と映像に映っている事実が異なっていました。その理由は、指導者が選手にするラベリングにあります。指導者のレッテルや主観が、事実を違うように映していたのです。――映像で見るからこそ、多くの情報を客観的に得ることができるわけですね。もう一つはハンディカムで指導者自身を映し、トレーニング中や試合中にどのような指示出し、振る舞いをしているかを、コーチングスタッフ全員でチェックし、ディスカッションをする場を設けました。これは週に1回、2時間の学びの場なのですが、自分の指導の様子がみんなの前で映し出され、選手とどのようなコミュニケーションをとっているか、どのような言葉を使っているかなどにフォーカスし、ディベートをしました。■そのコーチングは指導者が考える「正解」では?――そこでは、どのようなディスカションがなされるのでしょうか?映像には試合の様子は映っておらず、指導者の姿だけが収められています。そこで試合中、私が選手のあるプレーに対して「いまのはパスじゃなくて、ロングキックでしょ!」と言ったとします。すると進行役が映像を止めて、「いまのコミュニケーションについて、他の指導者はどう思う?」と意見を聞いていきます。そうやって、指導者の振る舞いを一つひとつ検証していくのです。――指導者からするとハードな学びの場ですね。はい。たとえば他のコーチから「この前のスタッフミーティングで、『自主的に物事を考えられる選手になってほしい』という話をしたよね。でも『ロングキックでしょ!』というコーチングは指導者であるあなたが考える正解であって、パスをした選手の判断や選択肢を否定することになっている。結局、あなたが言うとおりのプレーをしないと、ネガティブなフィードバックをされる。つまり、ダメな選手と評価されるわけだ。それは私達の目指す方向性ではないし、言っている事とやっている事が違うよね」といったフィードバックを受けます。それを1年間繰り返しました。■20年の指導歴で初めて自分が成長できる機会だった――指導者のみなさんは、そのフィードバックをすんなりと受け入れることができたのでしょうか?大人になると、誰しも自分をさらけ出すのは嫌ですよね。自分の指導の様子を撮影されて、みんなの前でフィードバックを受けるのは居心地が悪く、怒りや恥ずかしさなど、いろいろな感情が混ざり合います。私達にとっては、すごく難しい時間であり空間でしたが、その経験をしたことで、「使用前、使用後」と呼べるような変化がありました。中にはふてくされて、自分の殻に閉じこもってしまった人もいて、学びという面では残念なことではありますが、そこまで踏み込んで、指導者を改革しようとしてくれたビジャレアルというクラブは勇気があるなと感じました。――佐伯さんご自身は、それらの取り組みによる変化をどのように感じたのでしょうか?ビジャレアルの育成改革がスタートしたのが、2014年です。私はそれまで、20年ほど指導者をしていましたが、これまでの20年間、何をしていたのだろうと思うぐらい、使用前と使用後の変化を感じました。「選手を育成する」ということについて、間違えてとらえていたのだと気がつくことができたのです。時間が経てば経つほどその想いが強くなり、自分の中で整理できなかった思考が、緩やかなスピードではありますが固まってきました。それまで、選手に対するアプローチに違和感を覚えたことはありませんでした。自分のやっていることに間違いはないと思っていましたし、周りから疑問を投げかけられることもありませんでした。つまり20年以上の指導歴で、自分が成長する機会は一度もなかったのです。(第3回に続く)<<第1回を読む佐伯夕利子(さえき・ゆりこ)1973 年10月6日生まれ/イラン生まれ92 年にスペインに移住し、93 年から指導者の道を歩み始める。レアル・マドリードのスクールをはじめ、スペイン男子3 部リーグ、アトレティコ・マドリッド女子チームなどで監督経験を積む。08 年からビジャレアルに在籍し、男子U19のコーチ、レディースの監督、女子部統括責任者などを歴任。18 年に公益社団法人日本プロサッカーリーグの特任理事(非常勤)に選任され、2020年3月からJリーグ常勤理事。
2021年02月09日昨年8月に再開し4部制をとっていた歌舞伎座が、今月から3部制となり、演目も2本ずつとなる。第一部は曾我物語をモチーフとした歌舞伎舞踊『壽浅草柱建』。「ことほぎてはながたつどうはしらだて」と読ませる。コロナ禍のため今年は公演を見送った新春浅草歌舞伎。そのため花形俳優たちが木挽町に場を移し、歌舞伎座で顔を揃えるという一幕。もう一幕は『猿翁十種の内悪太郎』。大酒のみの悪太郎は、大きな鎌髭を生やした陽気な腕白者。酔っぱらって薙刀で『橋弁慶』を踊って見せる場面は見せ場中の見せ場。足元がおぼつかない様子で踊ってみせるには踊り手の高い技量が求められる。悪太郎を市川猿之助がつとめる。第二部は、昨年亡くなった上方和事の名手で人間国宝の坂田藤十郎を偲んで、『夕霧名残の正月』。夕霧伊左衛門を中村扇雀と中村鴈治郎。もう一幕は『仮名手本忠臣蔵』「祇園一力茶屋の場」。京は祇園の一力茶屋で遊蕩に耽る大星由良之助。その心底をさぐりにやってくるのは……。由良之助に中村吉右衛門、寺岡平右衛門に中村梅玉、遊女おかるに中村雀右衛門。第三部は、『菅原伝授手習鑑』の「車引」。歌舞伎の様式美を堪能できる一幕だ。荒事の梅王丸、和事の桜丸、そこへ松王丸が現れる。松王丸の横見得、石投げの見得、梅王丸の元禄見得、また松王丸の二本隈、梅王丸の筋隈、桜丸のむきみ隈と、歌舞伎の役柄を特徴づける表現を楽しめる。松本白鸚の松王丸、松本幸四郎の梅王丸、市川染五郎の桜丸と、高麗屋三代による一幕。もう一幕は『らくだ』。落語の人情噺を基にしており、町人たちの暮らしをユーモラスに描く。死んでしまった仲間のために、半次・久六のコンビがなんとかしてお金を工面しようとする。そこで彼の死体を担い踊らせようとするが……。踊る死体はもちろん俳優が演じる。爆笑間違いなしの一本だ。半次に中村芝翫、家主佐兵衛に市川左團次、紙屑買久六に片岡愛之助、家主女房に坂東彌十郎、ほか。文:五十川晶子歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』2021年1月2日(土・祝)~2021年1月27日(水)会場:東京・歌舞伎座
2021年01月02日東京・歌舞伎座にて『壽 初春大歌舞伎』が、来年1月2日(土)から27日(日)まで上演されることになり、本公演に出演する歌舞伎俳優の松本幸四郎と市川猿之助が取材に応じた。8月の再開以降、1演目4部制で公演が行われた歌舞伎座の舞台。そこで試行錯誤を繰り返しながら、躍動を続けた両名が、2演目3部制に切り替わる初春のめでたい舞台に立ち、新たな年の幕開けを彩る。幸四郎は第3部『菅原伝授手習鑑 車引』に梅王丸役として出演し、父・松本白鸚(松王丸役)、息子・市川染五郎(桜丸役)と共演。親子孫三代そろい踏みが実現するのは、平成30(2018)年1、2月歌舞伎座、12月南座での三代同時襲名披露、令和元(2019)年6月歌舞伎の三谷かぶき『月光露針路日本 風雲児たち』以来となる。「芝居に出られること、さらにそれが父と染五郎と一緒なのは、ありがたいことですし、幸せですね」と喜びをかみしめる幸四郎。共演が決まった染五郎の様子については「あまり感情を表に出すタイプじゃないので(笑)、ビックリな気持ちもあったみたいですけど、稽古ではうれしそうな顔をしているので……、純粋にうれしいんじゃないですかね」と目を細めた。松本幸四郎自身が演じる梅王丸の魅力は「力強さ」だといい、「演じる側も、ご覧になる皆さんも『これぞ歌舞伎だよね』ってど真ん中の魅力がありますからね。その分、セリフ、ボリューム、大きさを、身1つで表現しなければならない」と分析。その上で「先代の(中村)又五郎のおじさまからは、『花道を引っ込むときは“くくり猿”のように』と教えていただいた。ただ力を入れれば、力強く見えるのではない。そういうところが、歌舞伎の色合いであり、大らかさだと思います」と先人の教えをヒントに、令和の梅王丸をダイナミックに体現する決意を示した。新型コロナウイルスの感染拡大による公演中断を経て、再び歩みを始めた歌舞伎興行だが、幸四郎自身は「全員で再開したわけではないので、本当の再開とは思っていない」と神妙な面持ち。「例えば、幕間がどうなるのか。次の演目を劇場で待ちながら、売店で記念や情報を手にしてもらうのも、歌舞伎ですから。歌舞伎ならではの一体感が味わえる“大向こう”も今のこの状況では……。終息後の展望ですか?それはないですね。(環境が)元に戻ることはないと思いますが、時代が変わっても、歌舞伎を今なくすわけにはいかないという思いだけです」と静かに闘志をたぎらせる。「悪太郎」でいまこそ笑えるお芝居を届けたい坂田藤十郎を偲んで『夕霧名残の正月』も上演市川猿之助(左)と松本幸四郎(右)一方、猿之助は第1部『悪太郎』に出演。現在の四代目猿之助の曽祖父・二代目猿之助(初代猿翁)が初演し、澤瀉屋のお家芸『猿翁十種』のひとつとなるユーモアあふれる舞踏で、猿之助は悪太郎を演じる。本公演での上演は、平成22(2010)年1月の浅草公会堂以来となる。「こんな世の中だからこそ、笑いたいじゃないですか。稽古が十分にできない状況で、お見せできる演目となると、『悪太郎』はうち(澤瀉屋)しかできないので、めずらしいものをお目にかけようかなと」と演目を選んだ理由を明かす猿之助。初代猿翁の“当たり役”でもある悪太郎について「曽祖父が出演していた映像を見ると、当て書きされた作品だから、もう(初代猿翁が)立っているだけでおかしくって(笑)。それを演じるのは難しいですけど、もうある意味、吹っ切れて、三谷(幸喜)さんに見いだされた自分の面白みで行くしかないですね」と幸四郎同様に、こちらも新たなキャラクター像の創出に意欲を燃やす。市川猿之助本公演を皮切りに、2演目3部制に踏み出す歌舞伎座の“今後”には「吉と出るか凶と出るか。やってみないと分からないですね」と改めて気を引き締める。「世間は第3波って言われているし、8月の『歌舞伎が戻ってきた』というお祭り的な雰囲気は、今続いていないですから。もちろん、命にかかわることですし『今はまだ歌舞伎座に行けない』というお手紙もたくさんいただきます。そんななか、幸いにも11月の五変化(『蜘蛛の絲宿直噺』)では早替りをして、蜘蛛の糸を投げて……。それができたってのは小さな進歩だけど、自分としては大きな進歩で。まあ、元に戻っただけなんですけど(笑)。これからは歌舞伎にとっても転換期。もちろん、途絶えてしまってはいけないと思うので、僕らの世代がちゃんと荷物を運んであげないと。そうしないと、若い世代が荷物を片付けるとき、時代に合った取捨選択ができないですからね」『悪太郎』には猿之助に加えて、中村福之助(修行者智蓮坊役)、中村鷹之資(太郎冠者役)、市川猿弥(伯父安木松之丞役)が出演。また、『菅原伝授手習鑑 車引』には大谷廣太郎(杉王丸役)、松本錦吾(金棒引藤内役)、坂東彌十郎(藤原時平役)が顔をそろえる。なお、第1部では尾上松也らが登場する『壽浅草柱建』、第2部では亡くなった坂田藤十郎を偲んで、中村鴈治郎らが上演する『夕霧名残の正月 由縁の月』、中村吉右衛門と中村梅玉が共演する『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』を上演。第3部には作・岡鬼太郎の『らくだ』が名を連ねている。チケットは12月14日(月)より発売。取材・文・撮影:内田涼歌舞伎座『十時月大歌舞伎』2021年1月2日(土)~2021年1月27日(土)第一部午前11時~第二部午後2時45分~第三部午後6時45分~会場:歌舞伎座(東京)
2020年12月07日2021年1月に東京ガーデンシアターにて開催される『五周年記念 壽 乱舞音曲祭』のメインビジュアルが公開された。本舞台は、名だたる刀剣が戦士の姿になった刀剣男士を育成し、歴史改変を目論む敵と戦うPCブラウザ・スマホアプリゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』を原案としたもの。『五周年記念 壽 乱舞音曲祭』は、2015年10月のトライアル公演から始まったミュージカル『刀剣乱舞』が5周年を迎えるにあたり、これまでの感謝を込めて行う公演。公開されたメインビジュアルは、2020年の『静かの海のパライソ』までに登場した刀剣男士の中から出演する計“22振り”の面々が映し出されるとともに、新春にふさわしい絢爛な雰囲気が漂っている。『真剣乱舞祭』とも『歌合 乱舞狂乱』とも異なる構成で上演する今作では、複数の回替わり演出企画を用意しており、毎回異なる要素が楽しめる趣向を盛り込んでいる。なお、2021年1月9日(土)〜23日(土)の公演全日程でLIVE配信が決定しているほか、1月17日(日)公演と1月23日(土)千秋楽公演は全国の映画館でのライブビューイングも決定している。詳細は公式ページにて確認できる。ミュージカル刀剣乱舞『五周年記念 壽 乱舞音曲祭』公演期間・会場 2021年1月9日(土)〜23日(土) 東京ガーデンシアター原案・ 「刀剣乱舞-ONLINE-」より構成・演出 茅野イサム脚本 伊藤栄之進振付・ステージング 本山新之助出演三日月宗近役 黒羽麻璃央小狐丸役 北園涼加州清光役 佐藤流司大和守安定役 鳥越裕貴和泉守兼定役 有澤樟太郎蜂須賀虎徹役 高橋健介長曽祢虎徹役 伊万里有千子村正役 太田基裕(1月19日〜23日の公演に出演)蜻蛉切役 spi大倶利伽羅役 牧島輝膝丸役 高野洸(1月9日〜17日の公演に出演)陸奥守吉行役 田村心巴形薙刀役 丘山晴己明石国行役 仲田博喜鶴丸国永役 岡宮来夢御手杵役 田中涼星篭手切江役 田村升吾桑名江役 福井巴也松井江役 笹森裕貴浦島虎徹役 糸川耀士郎日向正宗役 石橋弘毅豊前江役 立花裕大チケット前売開始 2020年12月13日(日)AM10:00〜チケット料金S席(アリーナ・第1バルコニー・第2バルコニー):9,500円注釈付S席(アリーナ・第1バルコニー・第2バルコニー):9,500円注釈付A席(第3バルコニー):7,500円※前売・当日共 / 全席指定 / 税込
2020年12月02日お笑いコンビ・千原兄弟の千原ジュニア、フットボールアワーの後藤輝基が11日、YouTubeチャンネル「ジュニア小籔フットのYouTube」に公開された動画に出演。他番組のロケに遭遇した経験を語った。「【車中トーク】YouTube社長から4人に届いた手紙とは!?【開封動画】」と題して公開された動画で、後藤は「あれどうします? 完全にプライベートで外出かけてて、向こうでロケをやっていると。その時にどんな感情になります?」と切り出した。後藤は1年ほど前に、ベビーカーを押していたところ、たまたまテレビ朝日系番組『じゅん散歩』の収録現場に遭遇したという。「そのまま通り過ぎるのもな、でも横に避けていくのも…ちっさい男やのうと。もし何かあったときには、スイッチ入れて『たまたまここ来たんですよ!』みたいなことを言われへんのかという葛藤で、ベビーカーの持つところをギュッと握りしめるみたいな(笑)。あそこで何かはかられてるような気がする」と述懐した。それを聞いてジュニアは、「中華街で『じゅん散歩や!』ってなって。以下同文やわ(笑)」と苦笑いし、「やっぱり向こうも面倒くさいと思うで。裏被ってないかとか、事務所通して電話せなアカンとかなるやん」と語った。さらにジュニアは「ハワイに行ったらさまぁ~ずさんがロケしてて、後輩も『さまぁ~ずさんロケしてますよ!』って背中グイグイ押してくるねんけど、『ちょっとやめとけお前…』って(笑)」と振り返った。そして後藤が「そのときって、俺が小さいみたいになることもあるじゃないですか。いかへんかったから。あれもうたまらんわ」と嘆くと、ジュニアは「でも、これ(『ジュニア小籔フットのYouTube』のロケ)やってるときは(芸能人を)絶対捕まえるけど。肩組んで『何してんねん!』って」と笑っていた。
2020年11月17日今回、ご紹介するのは、ツンデレ男子とおっとり方言男子の純愛を描いた映画『リスタートはただいまのあとで』。ダブル主演を果たした、古川雄輝さんと竜星涼さんにお話をうかがいました。写真・大内香織 文・田嶋真理 スタイリスト・五十嵐堂寿(古川さん) 山本隆司(竜星さん) ヘアメイク・赤塚修二(メーキャップルーム/古川さん) TAKAI(竜星さん)【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 66「監督のためにも、この作品を頑張ろうと思いました」『リスタートはただいまのあとで』は、ココミ氏の同名人気コミックを実写映画化した作品です。都会に疲れ、10年ぶりに田舎へ帰ってきたツンデレ男子・光臣は、近所で農園を手伝うおっとり方言男子・大和と遭遇。当初、大和のことを“馴れ馴れしくてウザい奴”と思っていた光臣ですが、彼の心の痛みに寄り添う優しい大和に、心惹かれていきます。光臣を演じるのは、中国版Twitterとして知られるSNSサイトWeiboでフォロワー数450万人超を誇り、NHKの大河ドラマ『八重の桜』や連続テレビ小説『べっぴんさん』などの演技でも存在感を示した、アジアの人気俳優・古川雄輝さん。光臣を癒す大和を、モデルとしてパリコレクションに二度参加した経験を持ち、NHKの連続テレビ小説『ひよっこ』出演や映画『トイ・ストーリー4』の声優など、多岐にわたり活躍する竜星涼さんが好演。長野の千曲市と上田市でオールロケを行った、美しい景色と緑豊かな大自然も見どころのひとつとなっています。ーーこの作品のオファーを受けたときの第一印象を教えてください。古川さん BLというジャンルは初めてでしたから、すごく興味を持ちました。原作と脚本を読んでみると、純愛だけでなく、家族愛など、いろいろな愛のかたちが描かれている作品だと思いました。実はメガホンを取った井上竜太監督とは10年来の知り合いで。監督のためにも、この作品を頑張ろうと思いました。竜星さん 今まで演じたことのない役だったので、俳優として挑戦しがいがあるなと思いました。ーー演じるうえで難しかったところは?古川さん 監督と僕が考える光臣像に距離があって。何度も話し合いを重ねて、納得のいく光臣像を作っていきました。竜星さん 愛情を知らないという悩みを抱える大和を理解することに時間をかけました。ーー竜星さんと言えばスタイリッシュで都会的なイメージを思い浮かべますが、今回演じた純朴な方言男子がとてもハマっていて驚きました。竜星さん 僕の両親は、山形県出身なんです。子どもの頃は学校が休みに入ると、山形県に住む祖母の農家の手伝いをしていました。そういう環境で育ったこともあって、田舎暮らしや方言を役に反映しやすかったです。ーー共演する前と後でお互いに対する印象は変わりましたか?古川さん 僕は竜星さんに対して男らしい印象を抱いていました。実際にお話をしてみると、イメージ通りの方だなと思いました。竜星さん 知的でクールな方と思っていましたが、撮影に入ると監督と熱心にディスカッションをされていて。情熱的な方なんだなと思いました。ーー最後に、本作で印象に残ったシーンをお願い致します。竜星さん キスシーンです。僕はされる側ですから、ドキドキしました。古川さん 僕はラストシーンが好きです。このふたりがいろいろなことを乗り越えて前向きに歩いていく姿をぜひスクリーンでご覧いただき、ほっこりしていただきたいですね。インタビューのこぼれ話今回、古川さんは大和にゆっくりとキスをすることで、光臣のとまどいの気持ちを表現したそう。とっても美しいキスシーンは必見です!Information映画『リスタートはただいまのあとで』9月4日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国公開出演:古川雄輝、竜星涼ほか配給:キャンター©2020映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会
2020年09月03日フルーツタルト専門店キル フェ ボン(Qu’il fait bon)から、新品種のぶどう「富士の輝」を使った新作タルト「山梨県産 “富士の輝”のタルト」が登場。2020年7月12日(日)から7月21日(火)まで、グランメゾン銀座およびグランフロント大阪店にて先行発売される。山梨産の新品種ぶどう「富士の輝」のタルト日本を代表する品種に、との思いから日本一の富士山に因んで名付けられた「富士の輝」は、山梨県笛吹市の志村葡萄研究所で作出された新品種のぶどう。全国的に知名度と人気のある「シャインマスカット」と、紫色のぶどう「ウインク」を交配させた品種で、美しい青黒色とピーマン形の果実、高いものでは糖度が30度近くになるハチミツのような甘みが特徴だ。今回キル フェ ボンはこの「富士の輝」を使ったフルーツタルトを考案。ベースのタルトにサワークリームを合わせてレモンを効かせたカスタードにカシス風味のクリームを重ね、仕上げに「富士の輝」をたっぷりとトッピング。濃厚な甘みの「富士の輝」の味わいを存分に堪能出来る、贅沢な一品となっている。商品情報「山梨県産 “富士の輝”のタルト」先行発売期間:2020年7月12日(日)〜7月21日(火)先行発売店舗:グランメゾン銀座/グランフロント大阪店販売価格:ピース1,490円/ホール(25cm) 14,904円※税込み(8%)。カフェの場合は税率が異なる。
2020年07月13日俳優の前田公輝が、マイナビニュースの公式YouTubeチャンネル内の企画「10秒インタビュー」に登場し、20の質問に答えた。本企画は「ウィズコロナ」をテーマに、著名人が「10秒」という限られた中で答えを絞り出す姿を通して、「家で過ごす楽しさ」などプライベートの一面を探るというもの。「今日の朝食のメニューは?」には、4秒ほどためて「……お茶漬けです」と爽やかな笑顔を見せ、「梅干しを入れてつぶして。ただ、種がちょっと……」とタイムオーバー。「魅力的な人は?」にも正直に答え、「何のためなら、朝ベッドから飛び起きられる?」には照れながらも「あなたのために……」とファンへの思いが伝わる“決めゼリフ”を披露した。また、26日に初写真集『Bright』(ワニブックス・税込2,800円)を発売することに触れ、「僕の名前は“公”に“輝”。その“輝”の文字をとって『Bright』」とタイトルの由来を説明し、「過去・現在・未来というテーマで20代の集大成がすべてここに詰まっています」とアピールする場面も。同写真集はその言葉通り、役者として歩んできた過去から現在、そしてこれからの未来に思いを馳せる姿まで、「20代最後の今」の貴重な瞬間をオール撮り下ろしで記録。6歳から子役として活動してきたからこそ語られる役者人生、そして友人や恋愛観などオフの一面をさらけ出したロングインタビューも収録されている。コロナ禍で懸命にがんばる人に向けてのメッセージを求められると、「自粛が続いて今までの生活が一変して『ちょっとつらい』と思う時もあるかもしれないですけど」と神妙な面持ちの前田。「コロナ対策を徹底していって、日常を取り戻せるように一緒に頑張れたらなと思います」とファンと共に歩んでいくことを強調し、「皆さんと笑顔で会える日を楽しみにしております」と再会できる日を心待ちにしていた。
2020年06月12日第15回大阪アジアン映画祭のオープニング作品が『夕霧花園』(原題)に、クロージング作品が『蒲田前奏曲』に決定した。オープニング作品『夕霧花園』は、マレーシアを舞台に、現地華人女性の日本人庭師への秘めた思いを描いた人間ドラマ。マレーシア出身の作家、陳團英(TAN Twan Eng)の英文小説で、英ブッカー賞最終候補作にもなった『The Garden of Evening Mists』を原作とする本作は、HBOアジアが製作の一翼を担い、さまざまな国・地域からスタッフとキャストが招聘され制作された。監督は、OAFF2014で審査委員も務めた台湾映画界の俊英、トム・リン。『九月に降る風』 『星空』『百日告別』が日本でも劇場公開され、高い評価を得ている。主演は、マレ ーシア出身で香港・台湾映画界をメインに活躍するリー・シンジエ、そして、日本から阿部寛が出演。さらに、台湾を代表する女優であり、近年は監督としての活躍も目覚ましいシルヴィア・チャンも出演している。2019年11月に開催された台湾の第56回金馬奨では、作品賞、監督賞、主演女優賞をはじめとする9部門にノミネートされた。クロージング作品『蒲田前奏曲』は、中川龍太郎、穐山茉由、安川有果、渡辺紘文の若手監督4人による連作スタイルの長編映画。蒲田に住む売れない女優マチ子を主軸に、マチ子の周りの人間模様を通して、”女”であること、”女優”であることを求める社会への皮肉をコミカルに描く。最新作『静かな雨』が釜山国際映画祭上映、東京フィルメックス 観客賞受賞など、国内外の注目を集める中川龍太郎、『Dressing Up』で日本映画ブロフェッショナル大賞新人監督賞受賞の安川有果、長編デビュー作『月極オトコトモダチ』が MOOSIC LAB グランブリ受賞、東京国際映画祭上映の穐山茉由、最新作『叫び声』が東京国際映画祭日本映画スブラッシュ 部門監督賞に輝いた渡辺紘文(大田原愚豚舎)が務める。『飢えたライオン』で主演を務め、舞台、TVドラマなどでも活躍する松林うららが自身の地元である蒲田を舞台にブロデュースし、自らも出演。また、伊藤沙莉、 瀧内公美など、旬の俳優が名を連ねる。本作は、過去、現在、未来を描く4つのエピソードから構成される。各エピソードの詳細は以下の通り。第1番「蒲田哀歌」<大過去>(監督:中川龍太郎、出演:古川琴音、須藤蓮、松林うらら)オーディションと食堂でのアルバイトの往復で疲れ果てている売れない女優、マチ子。ある日、彼氏と間違われるほど仲の良い弟から彼女を紹介されショックを受ける。だが、その彼女の存在が、女として、姉として、女優としての在り方を振り返るきっかけとなる。第2番「呑川ラブソディ」<現在>(監督:穐山茉由、出演:伊藤沙莉、福田麻由子、川添野愛、和田光沙、松 林うらら、葉月あさひ、山本剛史)アルバイトをしながら女優をしているマチ子。大学時代の友人5人と久々に女子会をするが、独身チームと既婚チームに 分かれ、気まずい雰囲気に。そこでマチ子は蒲田温泉へ行くことを提案する。5人は仕事、男性のことなどを話し合い、次第に隠していたものが丸裸になっていく。第3番「行き止まりの人々」<過去とトラウマ>(監督:安川有果、出演:瀧内公美、大西信満、松林うらら、吉村界人、二ノ宮隆太郎、近藤芳正)映画のオーディションを受けたマチ子。セクハラや metoo の実体験やエビソードがあれば話すという内容だったが、皆、思い出すことに抵抗があり、上手く演じられない。そんな中、マチ子の隣にいた黒川(※)だけは迫真の演技を見せる。マチ子は黒川と共に最終選考に残ったが...…。第4番「シーカランスどこへ行く」<未来>(監督:渡辺紘文、出演:久次璃子、渡辺紘文)マチ子の実家は大田原にある。大田原に住む親戚の小学5年生のリコは、大田原でとある映画の撮影現場にいる。とある監督が撮影現場にやってきて...…。 渡辺紘文監督ならではの視点で東京中心主義、映画業界、日本の社会問題批判を皮肉に表現し描く。『夕霧花園』3月6日(金)第15回大阪アジアン映画祭 梅田ブルク7で上映『蒲田前奏曲』3月15日(日)第15回大阪アジアン映画祭 ABC ホールで上映今秋公開※黒川の「黒」は、正しくは旧字体
2020年02月04日大阪松竹座で1月3日(金)から27日(月)まで壽初春大歌舞伎がされる。昼の部は、幕末の京都を舞台にした『お秀清七 九十九折(つづらおり)』、変化舞踊の『大津絵道成寺』、世話物『艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)酒屋』の3本。夜の部は『義経千本桜 川連法眼館の段』『夕霧名残の正月』『大當り伏見の富くじ』。昼の部では『大津絵道成寺』が華やかな舞踊で、楽しい気分になる。江戸時代に庶民の間で流行した大津絵に描かれた藤娘・鷹匠・座頭・船頭・鬼の5役を、片岡愛之助1人で踊り分ける演出がみどころ。矢の根の五郎(松本幸四郎)も登場し、お正月らしさも満載だ。愛之助は夜の部『義経千本桜』の通称「四の切」で佐藤忠信/狐忠信も勤める。静御前は中村壱太郎、義経は片岡秀太郎。『夕霧名残の正月』は、「正月もの」ではるが、少し物悲しい。病によってこの世を去った遊女、夕霧の四十九日に、彼女の恋人であった藤屋伊左衛門(中村鴈治郎)が会いに来る。 すっかり落ちぶれていた伊左衛門は、初めて夕霧の死を知り、起請を香華の代わりに手向けようとすると、在りし日の姿の夕霧(中村扇雀)が現れるが、やがて夕霧は消えていく。『酒屋』も情緒あふれる上方らしい世話物。殺人を犯した夫半七をめぐり、半七の親、正妻お園、お園の親、そして正式な妻ではないが子まで生した三勝が、それぞれに半七を思いやる気持ちがやるせない。夜の部の最終演目は『大當り伏見の富くじ』。元となる作品『鳰の浮巣(におのうきす)』は、松竹新喜劇の『浮かれかご』になっているものを、2012年2月、松本幸四郎が中心となり松竹座で歌舞伎へと復活させた。「とにかくお目出度くて、とにかく笑える、2分に一回は場内が笑いに包まれるようなお芝居を創りたい」という幸四郎の情熱が伝わったか、文字通り「大當り」した本作が、同じ大阪で7年ぶりの再演が実現した。老若男女が笑って泣ける。初笑いで打ち出しという、初春にうってつけの演目といえよう。文:仲野マリ
2020年01月02日瑛太(37)が芸名を本名の「永山瑛太」に改名すると12月25日に発表した。その決意に、ネットではエールが上がっている。同日、瑛太のホームページには「来る2020年最初の出演ドラマとなるTBS『あしたの家族』(2020年1月5日放送)より瑛太は永山瑛太に改名することをお知らせ致します」と掲載された。瑛太は「改名については以前から考えてきました」「令和になったという節目の年に本名でやっていきたいという思いに至りました」と理由について明かし、「これからも、俳優として表現者として日々を精進してまいります」と意気込んでいる。すでにTwitterのアカウントを「永山瑛太」にしていた瑛太。改名当初、《瑛太は改名するのかな?本名で活動するのかな?Twitterの名前変わってる》《瑛太のTwitterに【永山】の苗字がついた!このまま改名するのかな》《プロフィールも“永山瑛太”だって。改名するのかな?》と話題になっていた。新元号をキッカケに、俳優としての決意を新たにした瑛太。ネットでは、エールがこう送られている。《瑛太さん、前から改名のことは言ってらしたしツィッターではもうなってましたからいつか本名になるのかなと思ってました。瑛太さんでも永山瑛太さんでもどちらにしてもこれからもずっと応援して行きます》《俳優の瑛太が本名の永山瑛太に。すごい判断だ。名前が売れているのに本名に変えるのは勇気がいっただろうな》《瑛太、永山瑛太に改名だって!!本名でも今までのように頑張ってください!》
2019年12月25日俳優の瑛太が改名し、本名の永山瑛太として活動することが公式サイトにて発表された。瑛太さんは、自身の公式サイトにて「改名については以前から考えてきました。俳優としてまだまだ未熟者ですが、令和になったという節目の年に本名でやっていきたいという思いに至りました」と改名の経緯について説明。そして、「これからも、俳優として表現者として日々を精進してまいります」と続けた。なお、改名時期に関しては、2020年最初の出演ドラマとなる、石井ふく子プロデューサーが贈る新春ドラマ特別企画「あしたの家族」より適用されるという。本作は、宮崎あおい、瑛太さん、松重豊、松坂慶子らが出演し、家族の物語を描くドラマ。瑛太さんは宮崎さん演じる小野寺理紗の恋人・兵頭幸太郎役を演じる。1982年12月13日生まれ、現在37歳の瑛太さん。モデルとして活動を開始し、「ランチの女王」「WATER BOYS」「オレンジデイズ」などに出演。近年では、大久保利通役で出演した大河ドラマ「西郷どん」や、新垣結衣とW主演を務めた『ミックス。』、かつて世間を震撼させた事件を起こした少年犯の“その後”を描いた薬丸岳のミステリー小説の映画化『友罪』などが話題に。実弟は永山絢斗。(cinemacafe.net)
2019年12月25日俳優の瑛太が25日、公式サイトを通じ、2020年から本名の「永山瑛太」として活動していくことを発表した。所属事務所によると、改名のタイミングは2020年1月5日放送のTBS系新春ドラマ特別企画『あしたの家族』から。同作の公式サイトは、現時点では「瑛太」となっている。発表に合わせて、「改名については以前から考えてきました」と明かす瑛太。「俳優としてまだまだ未熟者ですが、令和になったという節目の年に本名でやっていきたいという思いに至りました」と経緯を説明し、「これからも、俳優として表現者として日々を精進してまいります」と意気込みを伝えている。瑛太は2003年放送のフジテレビ系ドラマ『WATER BOYS』で注目を集め、数々の映画やドラマに出演、2010年6月に歌手の木村カエラと結婚した。瑛太の弟・永山絢斗も、俳優として活動している。
2019年12月25日小越勇輝さんといえば、ミュージカル『テニスの王子様』の越前リョーマ役でご存じの人も多いはず。しかし近年は、ドラマ『サバイバル・ウェディング』や『腐女子、うっかりゲイに告る。』など映像作品を中心に活躍。今回、『ハケンアニメ!』で2年半ぶりの舞台出演となる。「俳優になった頃は、自分が舞台をやるなんて思ってもいなかったんです。それが16歳で初めて立つことになって…学ぶことも多かったし、楽しかったんですよね。そんな時に、『弱虫ペダル』というドラマで主演させてもらって、映像にももっと挑戦したいという気持ちが生まれて…。舞台をやっていると先々までスケジュールが埋まってしまうので、いったん映像に軸足を置いて頑張ってみたいと思ったんです。でも、その間も舞台は観ていて、そこで輝いている人たちの姿に刺激を受ける部分もあり、舞台と映像の両立ができるといいな、と。いま久しぶりに舞台の稽古をやっていて難しいなと思うこともありますけれど、それと同時に、お芝居している、作っているなっていうワクワク感も感じています」『ハケンアニメ!』は、アニメの制作現場で働く人々の奮闘ぶりを描いた辻村深月さんの同名小説が原作。「原作を読んだ時、これまで見る機会のなかったアニメの制作の過程が描かれているのがとても面白かったんですよね。何より、アニメ業界の話ではあるけれど、ほかの仕事にも通じる部分がたくさんあるんです。情熱があるだけではうまくいかないことがあったり、壁に当たったり、もどかしさを感じたり…。自分だけじゃないんだって背中を押してもらえたような気がしたんですよね。今回の舞台を観た人にとっても、そういう作品でありたいなと思います」小越さんが演じるのは、天才アニメ監督の王子千晴。「王子は、いいものを作りたいというアニメに対する熱があって、譲れないこだわりを持った人。相手が誰であろうと、それを曲げずにガツンと言えちゃう強さがある人。自分にも、こだわりや熱はありますけれど、なかなか言えないんで、羨ましくもある。ただ、何もそんな言い方しなくても…とは思いますけどね(笑)」そんな癖の強い監督のもとで新作アニメの制作はスタートするが、容赦なくリテイクの指示を出すせいで、現場は大混乱。進行も遅れ…。「演出のG2さんをはじめ、共演者も初めての方々でドキドキだったんです。でも、稽古が始まってみたら、すごくいい現場なんですよ。G2さんは、僕が言われたことをきっちりやりたい性格なのを見抜いてか、『僕が言ったことを、そのまま目指さなくていいからね』って言ってくださいますし。共演者のみなさんも、稽古初日の本読みの段階から、いろんな芝居を挟んでこられてすごく面白い。僕の課題としては、真面目になりすぎずに、王子として自由にいられたらいいなと思っています」本人は否定するかもしれないけれど、難役といわれるキャラクターも見事に演じ、もともと素養があったわけでもないダンスも歌も器用にこなす小越さんも天才肌のような…。「器用に見られがちですが全然なんです。ただ、自分にプレッシャーを課して、それに負けまいと思う気持ちをパワーに変えていくタイプです。王子自身、天才と呼ばれながらも人には見せないところで、プレッシャーや孤独と戦っていたりもする。共感できる部分もありますね」では、ご自身のなかで譲れないものって何でしょう。そう尋ねると、少し悩んだ後「初心を忘れずにはいたいなと思っています」との言葉が。「仕事を続けていると、どんどん自分のこだわりが出てきてしまうもの。それも大事にしながら、求められることに応えていける役者であり、人間でありたいとは思っています」原作は辻村深月さんの小説『ハケンアニメ!』舞台で描かれる、有科香屋子&王子千晴の物語に加え、ライバル作品のプロデューサー行城理&斎藤瞳監督、そして、聖地巡礼で町おこしをはかる宗森周平とアニメーターの並澤和奈の物語が絡まり合う。視点が変わることによって見えていなかった事実に気づいたり、はっとさせられる多くの名シーン&名セリフに満ちている。観劇前に読んでも、観劇後に読んでも、さらに胸が熱くなること必至。ひたむきに働くことのすばらしさを感じるお仕事小説。『ハケンアニメ!』¥880マガジンハウス文庫『ハケンアニメ!』アニメ制作会社のプロデューサー・有科香屋子(町田)は、天才・王子千晴(小越)を次クールの監督に抜擢。しかし、こだわりの強い王子は各所で軋轢を起こし…。10月31日(木)~11月14日(木)紀伊國屋ホール原作/辻村深月脚本・演出/G2出演/大場美奈(SKE48)、小越勇輝、市川しんぺー、三上市朗、菅原永二、町田マリー、幸田尚子、山内圭哉、小須田康人全席指定¥7,500(税込み)※未就学児入場不可チケットよしもと TEL:0570・550・100おごえ・ゆうき1994年4月8日生まれ。東京都出身。子役として活動を始め、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで人気を博す。出演映画『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。2』が現在公開中。11月29日には『おかざき恋愛四鏡』も公開予定。衣装はすべてスタイリスト私物※『anan』2019年10月30日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小田優士ヘア&メイク・小竹珠代インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年10月28日村上春樹の小説を原作にした舞台『神の子どもたちはみな踊る after the quake』が7月から8月にかけて上演される。主人公で作家の淳平を演じる古川雄輝に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、阪神・淡路大震災(1995年)後、「地震のニュースを見た人たちの心の中で何が起こったのか」をテーマに書かれた短編小説集『神の子どもたちはみな踊る』(英語タイトル「after the quake」)から『かえるくん、東京を救う』『蜂蜜パイ』を取り上げた舞台作品。蜷川幸雄演出×村上春樹原作の舞台『海辺のカフカ』と同じフランク・ギャラティによる脚本で、2005年にアメリカで初演され、日本では初めての上演となる。演出を手掛けるのは倉持裕。「舞台をやるときはいつも覚悟が必要」と語る古川。「舞台は苦しく感じることも多いです。稽古では“どこまでいけるか”に挑戦していくし、本番では頭からつま先まで観られているのでごまかしがきかない。それはやはり大変なことですから。でも今回は“楽しくやる”をテーマにしたいと思っているんです。ただ、楽しくやるためには成功しなきゃいけないし、成功するためには稽古をしっかりやらなきゃいけないので、結局大変になりそうなんですけど(笑)」と笑いつつも、それだけの覚悟は持っている。自身が演じる淳平の役柄について問うと「それを答えるのが1番難しい」と明かす。「まだ稽古前ということもありますし、村上春樹さんの小説は捉え方が人それぞれですから。今の時点で“こういう人”とは言いにくい。現時点で、シンプルに言うならば、自分の想いを伝えられないちょっと不器用で内気な人かな…。もちろんそれだけでは終わらないので、答えは稽古で見つけることになりそうです」。では作品そのものの感想は?と聞いてみると「もやもやしました。本当はどういう意味を持っているんだろうと(村上によって)思わされる感じ」とコメント。ちなみにヒロインの松井玲奈は「“めでたし、めでたし”だと思った」と語っており(別記事で紹介)、まさに捉え方の「人それぞれ」が表れていた。脚本については「ふたつの物語がミックスしていますし、小説とはまた違うものになっていると思います。読んだだけではイメージできないシーンもけっこうあるので、倉持さんとどうつくっていけるのかが楽しみです」と話した。「村上春樹さんの作品を“読む”のではなく“観る”という感覚が味わえると思います」(古川)という本作は7月31日(水)から8月16日(金)まで東京・よみうり大手町ホールにて上演。スタイリスト/五十嵐堂寿ヘアメイク/藤井康弘
2019年06月25日