子どもが大きくなり行動範囲が広がると、事故などの心配も出てきますよね。交通ルールをきちんと教えてあげるのはもちろん、事故から身を守るグッズなども積極的に活用したいところです。代表的なのが、反射材を使用したアイテム。ウエアやステッカー、ストラップなど、様々な商品が販売されていますが、「昼間から目立ってしまうのがちょっと…」と感じているのは筆者だけではないハズです(笑)。そんなママたちに朗報! 夜はしっかり光るのに昼間は目立たないという、理想の交通安全グッズが新発売しました。黒いテープタイプで昼間は目立たない反射材と聞いて思い浮かぶのは、ちょっぴりどぎつい黄色や白! 昼間でも目立ってしまうイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか? しかし、2018年夏に新発売した「Kuropika」(1,200円【税抜き】)はちょっと違います。黒いテープタイプだから、黒い部分に貼ると昼間は反射材ということを忘れてしまうほど目立ちません。ところが周囲が暗くなると、車のライトなどの方向にピカッ! 白く、強い光をしっかりと返すんです。その秘密は、“再帰性反射”を採用していること。光の方向と反対側に反射する一般の反射材と違って、「Kuropika」は光が来た方向に反射するため、車の運転手もより気付きやすく、交通安全対策にとても効果的なのです。パパママと企画して商品化を目指す育児グッズブランド『chibito』より生まれました。曲面にも貼り付けられて、長持ち!柔らかく、ストレッチ性に優れた「Kuropika」は、曲面にも貼り付けられるのが◎。多少の凹凸や丸みのある場所にもピタリと接着するから、上でお見せしたヘルメットの外周や自転車のフレーム、ベビーカーなどにも貼り付けることができます。また、仮留めも可能。軽く留めてちょうどいい位置に合わせたら、上から強くプッシュ。不器用なママでもキレイに仕上げられますよ♪さらに、屋外耐候性に優れた素材を採用しているため、3年後でも約80%の反射性を維持できるそう! 外置きの自転車やキックバイクなどにも気兼ねなく使えて、長持ちしてくれます。これから秋、冬へと季節が変わるにつれ、日が暮れるのも早くなります。目立たないのに、夜道ではしっかり光る「Kuropika」。子どもの交通安全に一役買ってくれそうなアイテムです!【参考】『chibito』
2018年10月02日多発する、高齢ドライバーの事故。それを受けて、見守り用の専用車載器付き保険や、後付けできる急発進防止装置など、事故を防ぐ見守りサービスが増えているという。それはどんなものなのか?経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。最近、高齢ドライバーが起こす事故のニュースをよく目にします。5月には、90歳の女性ドライバーが4人をはね、うち1人が亡くなる痛ましい事故が起きました。交通事故自体は減っています。昨年の死者数も3,694人と過去最少でした(’18年・警視庁)。しかし、75歳以上のドライバーに限ると、死亡事故は横ばいです。人口10万人当たりに換算した死亡事故の件数は、75歳未満が3.8件に対して、75歳以上は8.9件と、2倍以上も起こっているのです(’17年・内閣府)。いっぽう、免許証を自主返納する人も増えました。昨年は約42万人。’16年より約8万人増えて、過去最多になりました(警察庁)。ですが、外出の足として車が欠かせない地域もあります。高齢者の外出が減ると、認知症が進むのではないかなど、家族は心配なことが多いでしょう。そこで、運転を見守る方法を見ていきましょう。まずは、見守りのついた自動車保険があります。三井住友海上の「GK見守るクルマの保険」です。無料レンタルの専用車載器を取り付けて、利用します。運転中に5回以上の急ブレーキやふらつきなどがあると、アラートで運転者に知らせます。高速道路の逆走などは、アラートとともに、あらかじめ指定した家族などに、メールで報告します。また、走行データから月間運転レポートを作成し、本人と家族などに届けます。保険料は、「GKクルマの保険」に、見守りのための特約料として年3,480円が加わります。あいおいニッセイ同和損保の「タフ・見守るクルマの保険」などにも、見守りが付いています。次に、見守り用の車載器をレンタルする方法があります。オリックス自動車の「エバードライブ」は、後付けできる車載器です。速度超過や急ブレーキ、急発進などを記録し、指定された連絡先にリアルタイムで知らせます。「今どこサーチ」では、車が今どこにいるかを、家族はスマホなどで確認できます。月額は2,980円(税別・以下同)です。また、シガーソケットに差し込むだけのレンタル車載器も開発されました。スマートドライブの「SmartDrive Families」です。9月末からサービス開始予定で、月2,480円。事前申し込みで2カ月無料になる特典もあるようです。国は、高齢ドライバーの事故防止のため、自動ブレーキの付いた「セーフティ・サポートカー(サポカー)」の利用を呼び掛けています。とはいえ、新車への買い換えは厳しい家庭が多いと思います。オートバックスセブンの急発進防止装置「ペダルの見張り番」は、取付け工賃込みで3万9,999円。ブレーキを踏む勢いでアクセルを踏んでも発進しませんし、アクセルとブレーキの両方を踏むとブレーキがかかりますので、アクセルとブレーキの踏み間違い事故を防止できます。敬老の日に、親と運転について話してみてはいかがでしょうか。
2018年09月14日こんにちは、まりげです。毎年、この時期になると水辺の事故が増えますね。海や河川、用水路などの事故が起こりやすい場所が身近にあるので他人ごとには思えません。実際、目の前で子どもが堤防から海に落ちたときのことを叔父に聞きました。「泳ぎが苦手な人のことを“かなづち”というけれど、海に落ちたことに驚いて口から息をはいてしまい、あっという間に沈んでいく様子はまさにかなづちが沈んでいくようだった」と、そのときのことを振り返っていました。幸いこのときは、水難救助の知識のある叔父がすぐに救出し無事だったそうです。わが家の長男も一度海に落ちたことがあります。日ごろから、海辺で遊ぶときはライフジャケットを着させていたこと、スイミングを習っていることもあり、パニックにならずに自力で海から上がってこられましたが、落ちたという話を聞いて肝を冷やしました。先日、海水浴に行ったときにはこんなことが。去年購入してまだ数回しか使用していない浮き輪でしたが、気がつくとやぶれていました。隣で泳いでいた人の浮き輪も同じようにやぶれていたので「過信したら危ないんだな」と感じました。これが事故を防ぐための鉄則だと思っています。それから意外と事故が発生するシチュエーションとして多いのが、大人が複数いる場合に「他の誰かが見てくれていると思っていた」というものではないでしょうか。「自分以外の誰かが見ていてくれていると思った」とならないように、誰が誰を見るのか役割をはっきりさせるようにしています。 こんなふうに書くと水辺に出かけるのをためらってしまいそうですが、海や川での体験というのは、子どもにとって忘れられない体験になると思います。わたし自身、幼いころ夏になると海に出かけて、水中の魚を観察することにワクワクして夢中になった記憶があります。安全面に注意して、たのしい夏休みにしましょうね!水の事故については、専門家の記事もぜひ併せてお読みください。【水の事故から子どもを守る!】 第1回 水の事故の危険は通学路にも? どこで、なぜ起きるのか 第2回 水の事故から命を守るためにライフジャケット以外に必要なモノとは 第3回 もし溺れたら「浮いて待て」。次に親がすることは?
2018年08月17日夏に毎年発生する水辺で子どもたちが亡くなる事故。万が一溺れたり、沈んだりしてしまっても、対処法を知っていればその生還率は大きく上がると言われています。もしも溺れてしまったら、何をすれば命が守れるのでしょうか。水の事故から子どもたちを守る予防策について伺った前回に引き続き、今回は水の事故に遭ったときの対処法について、水難学会会長で長岡技術科学大学・大学院の斎藤秀俊教授に話を聞きました。【水の事故から子どもを守る!】 第1回 水の事故の危険は通学路にも? どこで、なぜ起きるのか 第2回 水の事故から命を守るためにライフジャケット以外に必要なモノとは ■「浮いて待て」で生還率が高まる――もしも溺れてしまったときは、どうすればいいのでしょうか。何よりも「浮いて待て」というキーワードが重要です。「浮いて待て」とは、背浮きになってプカプカ浮いて、救助が来るまでの間、呼吸を確保するための方法のことです。流されてしまったら、一度落ち着いて体の力を抜き、息を吐くのを我慢して背浮きになると、プカプカと浮き上がるのです。慌てて手をバタバタして息を吐いてしまうと、どんどん沈んでしまいますが、体の浮力を使えば、簡単に浮くことができます。――背浮きとはだれでも自然にできる姿勢なのですか。そうですね、背浮きをするときに体に息をためて、じっとしていれば自然とそのような姿勢になります。もし沈んだり、深みにはまったりしても、息を吐かないようにして、10秒くらい待っていれば、自然と浮いてくるんです。注意するのは、呼吸をしばらく吐かないように我慢することですね。浮いてから姿勢を安定させるためには、「あごを上げる」、「手足をバタバタさせずに大の字にする」も効果的ですが、基本的には自分が楽な体位でいいと思います。――口と鼻が水面に出るようにするのですね。息を体にためているとき、人の体はだれでもその2%が水に浮きます。その2%の部分として、口と鼻だけを水面から出しておくことが大切です。ですから、「浮いて待て」のポーズをしている間は、基本的には息をためておいて、苦しくなったら素早く吐いて吸うのを繰り返します。呼吸法のコツも大切なので、その点も覚えておいてください。――靴は履いておいた方がいいのですか?靴を履いてれば、その浮力を利用して、足を浮かすことができます。人間は足から沈むため、背浮きになっていても、足が浮いてくれれば、岸面に浮いていられるのです。こうすれば、水のベッドに寝転がるような感じで、体力を消耗せずに水面にずっと浮いていられるので、救急隊が来るまでの間、ゆったりとした気持ちで待てばいいだけです。夏は水も冷たくないので、呼吸さえ確保できれば生還率は高まります。――背浮きの姿勢は、どんな水辺でもできるのでしょうか。どこでもできるのですが、海は塩分濃度が高いので、ほかの場所よりも浮きやすいという特徴があります。「浮いて待て」で重要な息をためておく呼吸法も、じつは海では必要ないくらい、浮く力が大きいのです。 ■もしも子どもが溺れたら、親がすべき行動とは――もし子どもが溺れてしまったら、親はどのような手順で対処すればいいですか。1.まずは子どもに「浮いて待て」と声を掛ける2.素早く119番に通報する子どもがきちんと「浮いて待て」の姿勢を取れて、安定して呼吸を確保できていれば、これだけで十分です。――浮く物を投げるといいという話も聞きますが…私は背浮きの姿勢がきちんと取れていれば、何が何でも物を投げる必要はないと考えています。投げた物を取ろうとしたりして、せっかく安定して浮いている子どもがバランスを崩したら却って危険だからです。また、投げた物が当たって衝撃を受けて姿勢を崩してしまう可能性もあります。しかしその場にランドセルやペットボトルがあれば抱きかかけることで、浮力体として利用でき、より楽に「浮いて待て」が行えます。一番重要なのは、子どもに「浮いて待て」と声を掛け続けること。子どもが不安にならないよう、救助が来るまで「がんばれ」などはげましの声を掛け続けてあげましょう。■大人の方が子どもより生還率が低い!――子どもが溺れたときに周りの大人が助けに行ってはいけないのですか。飛び込んで助けに行くことは絶対にしてはいけません。素人には水辺に落ちた人を救うことは非常に難しく、あとから飛び込んだ人が亡くなってしまうこともよくあるのです。2017年の警察庁のデータでは、水の事故に遭った中学生以下の子どもの生還率は87.3%でした。一方で大人は53.5%で、子どもよりもかなり低い数字なんです。じつを言うと、50%を超えたのは初めてで、これでも徐々に上がってはきています。私たちは、全国の小学校で「ういてまて教室」を開いていて、服を着たままどのようにすれば水に浮かぶことができるか子どもたちに教えています。こうした教室の効果もあって、溺れたら浮いて待つことの重要性を認識している子どもたちが増えているように感じています。今後は、親子向けの「ういてまて教室」を開催し、大人にも教えていくことが大きな課題ですね。――子どもが危険なとき、どうしても助けに行きたい場合はどうすればいいですか。親としては、助けに行きたいと思うのはあたり前ですよね。子どもの近くまで行ったら、そこで親子一緒に浮いていてください。助けようという考えは捨てて、近くで一緒にプロの救助を待つのが賢明です。子どものところに行く前に、119番に電話をするのを忘れないようにしてくださいね。――子どもを持つパパやママに伝えたいことはありますか。とにかく、「水辺で親子の時間を楽しんでください」と伝えたいですね。水の事故があるからといって水を避けるのではなく、ぜひ予防策や対処法を頭に入れた上で充実した水遊びの時間を過ごしてほしいと考えています。人間は呼吸さえ確保できていれば、そうそう亡くなることはありません。「浮いて待て」を知っているということを強みに、みんなで海や川、プールを楽しんでくださいね!斎藤秀俊さんプロフィール米国ペンシルベニア州立大学材料研究所博士研究員や茨城大学工学部助手を務めたのち、2003年から長岡技術科学大学教授。2009年から2015年まで同大学の副学長を務め2016年から現職。2011年から同時に水難学会会長として多角的に活動している。
2018年07月25日夏になると川や海など水辺での遊びが増えるため、水の事故への予防策が必要になってきます。しかし、何から始めればいいのかわからないという人も多いかもしれません。子どもが遭いやすい水の事故について伺った前回に引き続き、今回は、子どもたちを水の事故に遭わせないための予防策について、水難学会会長で長岡技術科学大学・大学院の斎藤秀俊教授に話を聞きました。【水の事故から子どもを守る!】 第1回 水の事故の危険は通学路にも? どこで、なぜ起きるのか 第3回 もし溺れたら「浮いて待て」。次に親がすることは? -->■水遊びで必要なものとは――水の事故の予防のためにはどんな服装をすればいいのですか。砂浜でも川でも、水辺に行くときはライフジャケットを着るのが一番です。溺れたときには体を浮かせて呼吸を確保することが重要となりますが、ライフジャケットであれば、着ているだけでそれができるので、ぜひ着せるようにしてください。また、大切なのは靴を履いておくことです。溺れてしまったときに、靴やサンダルの浮力が体を浮かす助けになります。普通のサンダル、ビーチサンダルでもそうした効果が期待できるので、もし溺れてしまっても靴は絶対に脱がないよう子どもに伝えてください。――ライフジャケットを着る目安はありますか。できればどんなに浅い水辺でも、ライフジャケットを着てもらいたいです。スポーツ用品店に行くと、いろいろな種類のものがあり、安く買えるものあります。とくに、浮くことが難しい小さな子どもたちには、できるだけ着せてもらいたいですね。■海と川で異なる予防法――海では危険な波以外にも、注意すべきこととは何でしょうか。子どもを浮き具に乗らせてそのままにしていたら、あっという間に沖に流されてしまうことがあります。大人が浮き具の紐を持っておく、側に付き添うなどしてしっかりと見ているようにしましょう。地面が冷えてきて海水の温度が高くなる夕方の時間帯は、陸から海に向かって風が流れ始めます。夕方になって肌寒くなってきたら、できるだけ早く上がりましょう。また、波が荒いかなと思ったら、波打ち際でも近づかないことが大切です。――川では、どのようなことに気を付ければいいですか。そこまで大きくない川でも、大きな岩の下流や橋脚の周辺などは、浅いところから急に深くなることがよくあります。そうした川の構造について、しっかりと親子で認識して、足元に注意することが大切です。また、水かさや水の流れの速さが普段と違わないかきちんと確認して、天候の悪いときは川に近づかないことが重要ですね。■親も子どもと同じくらい危険――子どもたちへの声掛けはどのようにすればいいですか。子どもたちには、「危険なところには近づかない」ということを徹底して教えましょう。前回、雨で水かさが増した用水路が危険だと話しましたが、大人も子どもも普段の状態しか知らなかったら、そこが危険な場所だとなかなか気がつかないですよね。親子でいっしょに雨の日の通学路を歩いてみて、危険なところがないか調べてみるといいかもしれません。また、雨の日は遊ばないでまっすぐ家に帰ってくるよう伝えることも大切です。さらに、子どもだけで水辺に行かないように声掛けしましょう。自分の家の近くでは、「どういったとき」に「どういったところ」で水の事故の危険性があるのか、親子で認識をひとつにすることが重要ですね。――子どもだけではなく、親も一緒に注意することが大切なのですね。そうです、そこが重要です。水の事故では、親も子どもも同じくらい危険なので、予防についても親子でいっしょに行う必要があります。たとえば、子どもが溺れてしまって、親が助けに行って亡くなってしまった場合、残された子どものつらさは測り知れません。一生「自分のせいだ」という十字架を背負い、たとえ命が助かっても心は深く傷つきます。大人は子どもたちの危険を予防するばかりでなく、自分の危険にも注意を払ってもらいたいですね。――危険だと思っていなかった場所でも、水の事故は発生してしまいます。予防するとともに、対処法をしっかり知っておくことが重要そうですね。そうですね、「危険なところには行かない」ということを伝えても、じつは大人も危険なところがどこかわかっていないことが問題なんです。大切なのは、万が一流されてもきちんと呼吸が確保できる準備をしておくことです。水の事故については予防も重要ですが、危機管理をしておくことが非常に重要です。――怖がることによって、水辺に遊びに行くこと自体をやめてしまう人もいるそうですが…それは私が一番懸念していることです。せっかく水遊びできる場所がたくさんあるのだから、「怖がらずにぜひ遊びに行きましょう!」と言いたいですね。水辺での遊びは、人間の本能に基づいてすごく満足度の高いものになると言われています。やみくもにただ怯えて、水辺に近づかないのはもったいない話ですよね。ライフジャケットを持ち、携帯電話で119番かけられるようにしていれば、不幸な事故が起きることはめったにありません。ぜひ、できる予防策を取って、水辺での遊びを楽しんでもらいたいですね。次回は、水の事故に遭ったときの対処法について引き続き斎藤教授にお話をお伺いします。もし溺れてしまったらどのような体勢をとればいいのか、親がすべきことについても、ご紹介します。斎藤秀俊さんプロフィール米国ペンシルベニア州立大学材料研究所博士研究員や茨城大学工学部助手を務めたのち、2003年から長岡技術科学大学教授。2009年から2015年まで同大学の副学長を務め2016年から現職。2011年から同時に水難学会会長として多角的に活動している。
2018年07月24日全国的に暑い日々が続く中、川遊びや海水浴、など水に触れ合う遊びがめじろ押しの夏休みが始まりました。しかし、毎年水の事故で死亡したり、行方不明になったりする子どもは後を絶ちません。また西日本豪雨など、大雨によって起こされる災害では、普段安全な場所も危険なエリアとなってしまう可能性があります。なぜこのような重大な事故が起きてしまうのでしょうか。水の事故でこれ以上悲しいニュースが起きないようにするために、今回は、水の事故が起きる理由やどういった場所で事故が多いのかなど、水難学会会長で長岡技術科学大学・大学院の斎藤秀俊教授に話を聞きました。水難学会とは「ういてまて」を中心とする水難救助を推進し、また「誰もが水難から生還するにはどうしたらよいか」の答えを出すために学問として普及することで、水に親しむ社会の発展に寄与することを目的として設立。■水の事故は、「通学路」でも起きている――とくに子どもが遭いやすい水の事故はどのようなものですか。まず、子どもだけで行動して水の事故に遭う場合と、大人がいる場合と、2パターンあります。そして、それぞれに遭いやすい事故というのは変わってきます。・子どもだけなら、近くの川や側溝で起きる事故が多い・大人がいると行動範囲が広がり、海で起きる事故が多いという傾向にありますね。じつはプールでは、近頃事故はめっきり少なくなりました。――子どもだけで事故に遭ってしまう理由について聞かせてください。最近よく起きているのは、用水路や側溝で流されてしまうという事故です。その多くが通学路で発生しています。普段は水が流れていない用水路や側溝が、雨水がたくさんたまっていると、その中に子どもが足を入れて遊んでしまうんですよね。それが平らなところであれば、水の流れも強くないので、とくに何も起きません。しかし、坂道にある場合には流れが強くなり、足をとられてしまいます。こうしたところでは、秒速1メートル程度の速さとなることが多くあります。これはウォータースライダーよりも速いのですから、予想以上に流れは速いと思っていただきたいです。――子どもたちだけで川に行って起きる事故はどのようなものが多いですか。川の構造として、浅いところが続いていても、急に深くなることがあります。プールに慣れている子どもたちは、一般的に徐々に深くなっていくと思っているので、そういった川の構造が理解できにくく、また上から見てもわかりにくいんです。そうするといきなり深みにはまってドボンと沈んでしまいます。そのとき沈みやすい垂直の姿勢だと、そのまま上がってくるのは至難の業です。さらに、「助けて!」と叫んで手を挙げてしまうと、ますます深く沈んでしまうのです。その後1人目が沈むと、2人目が「どうしたの」と言って近づいてきて沈み、3人目も同様に沈んでしまうことがあります。川で子どもたちだけで事故に遭ってしまうと、3人くらいが同時に亡くなってしまうことが多いのです。■大人が溺れると、子どもも一緒に溺れてしまう――大人が一緒にいても、被害に遭うのはやはり子どもが多いのでしょうか?けっして子どもの方が水の事故に遭いやすいというわけではありません。大人がいると行動範囲が広がるので、川やため池、海など、いろいろな場所で事故が起きますが、大人が流されてしまう危険性もじつは高いのです。もしも親が溺れてしまって姿が見えなくなったら、子どもも後を追って一緒に溺れてしまうことがあります。親は、自分が溺れる危険性をしっかりと認識する必要があります。――大人と子どもが一緒の場合、どういった事故が起きやすいのでしょうか。川や海では水に沈んでしまう事故が多く、海では転落事故もよく起きます。防波堤から転落してしまうと、護岸は多くがコンクリートで固められているので、上がる場所がないんですね。そして助けを呼ぶうちに、力尽きてしまうのです。また、最近クローズアップされている、「ため池」での事故もあります。ため池は護岸が斜めに切ってあって、水の中に入ってしまうと、なかなか上がってこられないのです。見た目ではそれほどきつい傾斜に見えないのですが、水中では陸上よりも摩擦力が小さくなってしまうため、非常に上がりにくい。慌ててパニック状態になって一生懸命上がろうとすると、反動でもっと深いところに落ちて行ってしまうということがあります。■安全と思える場所にも危険がある!――海の事故で「離岸流(りがんりゅう)」という言葉をよく聞きますが、実際に離岸流による事故は多いのですか。離岸流とは、海岸の近くで岸から沖に向かって一方的な速い流れのことですが、じつは水難事故を直接引き起こしたと科学的に証明された例はあまりないんです。怖いのは、子どもが浮き輪やボートに乗っているときに流されて、親がそれを追いかけて沈んでしまうことです。それは、風によって海が流れる「吹送流(すいそうりゅう)」が影響していることもあります。この「吹送流」は、「離岸流」よりもよほどスピードが速くて危険です。――砂浜で遊んでいても、波にさらわれることがあるそうですね。2014年に新潟県上越市の波打ち際で遊んでいた子どもを含む5人が亡くなる事故が起きました。その調査をした結果、「戻り流れ」が発生したということがわかりました。戻り流れは、汀線(ていせん)(海面と陸地が接する線)に対して、砂浜が垂直に波打っているような海岸で発生します。波が戻ってくるときに、低いところに全部集まってしまうので、水の勢いがとても速くなってしまうんですね。その流れに巻き込まれると、波打ち際にいてもあっという間に波に飲み込まれてしまうのです。――事故に遭うはずがないと思っていても、水辺ではどんな状況でも油断はできませんね。そうですね、まず事故が起きるはずはないと軽く見ている、怖さがわかっていないという前提が大きいですね。そして、実際に溺れたり転落したりしてしまうと、焦ってパニック状態になり、大きな事故になってしまうことが多いのです。急流や高波がある場所ではみんな怖がって近づきませんから、水の事故はほとんど起きませんが、安全そうに見える場所に落とし穴があるのです。危険だということに気づいた瞬間にはもう遅いということもありますから、けっして軽く見ないということが重要です。次回は、水の事故から子どもたちを守る予防策について引き続き斎藤教授にお話をお伺いします。あらかじめどのような準備をして行けばいいのか、声掛けの方法についても、ご紹介します。斎藤秀俊さんプロフィール米国ペンシルベニア州立大学材料研究所博士研究員や茨城大学工学部助手を務めたのち、2003年から長岡技術科学大学教授。2009年から2015年まで同大学の副学長を務め2016年から現職。2011年から同時に水難学会会長として多角的に活動している。
2018年07月23日「蜂蜜は1歳未満の子が食べても大丈夫?」このような質問を父親にしたところ、正答率が母親よりも低いことが分かったそうです。一方「そんなこと調査せずとも、父親の子育て知識が怪しいのは知っている。」という感想を持つのが世のママたちです。母親といれば避けられるアクシデントを父親は予見できないことがある。なぜでしょうか?このニュースはそれに対する“1つの答え”なのかもしれません。親なら誰だって子どもを事故に遭わせたくありませんし、今回のニュースをきっかけに子育て知識不足 をきちんと認識してもらいたいと思います。子どもの事故防止に必要なのは子育て経験値これは筆者の実体験です。自動車免許の更新手続きで2~3時間ほど子どもを見ていてほしいと夫に頼んだ時のことです。ひっきりなしの電話着信に「ただ事ではない」と、講習を抜けて電話をかけると、1歳の長男が公園の滑り台から落下し頭部を強く打ってしまったというのです。すぐに救急搬送され、精密検査を受けましたが幸い何ともなく、家に帰ることができました。パパの言い分 はこうです。「4歳長女が鉄棒をしたいというから、それを見ていた。1歳の子のほうは見ていなかった。」同じ状況で、ママだったらどうするでしょうか?1歳の子を滑り台で遊ばせている間、そばを離れますか?これは、「公園遊びの危険」という子育て知識不足ということだと思います。ママは1歳の子どもが普段どういう遊び方をしていて、どのタイミングに最も気を付ければ良いか経験上知っています。子どもを事故に遭わせないための解決策は、夫婦で知識を共有すること でしょう。しかし、男性(パパ)はとてもプライドが高い生き物。特にママに指示されたり、教えてもらったりすることを嫌うことが多いのも問題なのです。子どもを見ずにスマホをいじるパパ先ほどの例と関連して土日の公園でよく見かける光景が、これです。父親が子守をかって出てくれたのでしょうか?土日も忙しいママにとっては、非常に助かるのですが、これはいけません。「子どもを見ている」は、何かあったら手を貸せる距離に常に居るということ ではありませんか?一見安全そうなお砂場遊びでも、1歳から2歳の子ならお友達に砂をかけてしまうこともあります。小石を口に入れてしまうことも。そういう時にさっと止めてあげられないで、スマホを見ているなら、正直公園へは行かないほうが良いです。子育ての負担を軽減する以前に、お子さんの安全のほうがママにとっては重要事項 なのです。大切なのは夫婦の歩み寄り散々世のパパたちから反感を買いそうな意見を書いてしまいました。しかし、ママの側に全く落ち度がないわけでもありません 。パパの子育て知識が怪しいと薄々気がつきながら、きちんと教育できていないからです。どうすればよいでしょうか。大切なことは3つあります 。一つ目は、些細な情報も夫婦間で共有することです。例えば、フード付きの服で遊具遊びをすると、事故が怖いという話を夫婦で共有しておく。水筒やカバンの紐も危険であることなど、普段ママ友と話すような内容をパパともきちんと話題にしましょう。二つ目は感謝を伝えることです。子どもを短時間見てもらう、そんな小さいことでも「ありがとう!」は欠かさず伝えたほうが良いと思います。その上で、「最近こんなことで危なかったから、今日は気をつけて見ていてね。」と言えば、出かける直前なので忘れませんよね。そして最後の三つ目は、旦那さんにフィードバックをすることです。お子さんから、子守中のパパの様子を聞きましょう。そして、良かった点をフィードバックして、「○○ちゃんが、パパがこんな遊びをしてくれて嬉しかったらしいよ。」と話題にしていくと、今後のモチベーションにつながると思います。----------以上いかがでしたでしょうか?子育て期の中で、命に関わる事故の危険は幼い子ほど可能性が高いといえます。冒頭の蜂蜜の例も、実際に亡くなったお子さんがいらっしゃいます。「父親が知識不足」というデータが出ている以上、他人事ではなく各家庭での改善策を実施して欲しいと願っています。●出典「1歳未満に蜂蜜駄目」=父は母より子育て知識不足-消費者庁●ライター/あしださき●モデル/福永桃子,藤沢リキヤ
2018年07月18日ジョージ・クルーニーが運転していた「ヤマハ」の「TMAX」(スクーターの一種)が、「メルセデス・ベンツ」の車にはねられるという事故がイタリア・サルディーニャ島で起きた。ジョージは自身が製作総指揮、監督、主演を務めるHuluのオリジナルドラマ「Catch-22」(原題)の撮影で、同島に滞在していたという。地元紙「Corriere dello Sport」によれば、事故後、ジョージは病院に救急搬送された。骨盤付近に外傷、膝と腕に打撲が見られたが、幸い大事に至らず数時間後に病院を後にしたとのこと。地元警察も「シリアスなケガは負っていない。骨折を含めてだ」と語っているが、念のため、MRI検査が行われ、今後20日間ほど経過観察が続けられるもようだ。事故当時、ジョージはヘルメットを着用していた。ジョージが事故に巻き込まれたことを知った妻のアマルは、すぐさま病院に駆け付けた。病院から治療と検査を終えたジョージに帰宅の許可が出ると、ジョージに付き添って帰っていったそうだ。ジョージの代理人は「People」誌に「ジョージはオルビア病院で手当てを受け、退院しました。自宅で療養中で、元気になるでしょう」とコメントしている。(Hiromi Kaku)
2018年07月11日普段、何気なく使っているものがときに大きな事故を生み出すことがある。私にとって “自転車” がまさにそれでした。普段から気をつけていても、ふとしたタイミングで事故は起こるもの。今日、自分が加害者・被害者になってしまう恐怖を目の当たりにして、今回学んだこと・実は知らなかった事故に関する知識をご紹介します。前を見てたのに事故って起こるんだ…。事故が起こったその日、私は早めに家を出てゆっくりカフェでくつろいでから用事へ向かう予定でいました。そのため、特段急いでいたワケではなく普通のスピードでいつも通り、駅までの道を自転車でせっせと漕いでいたところ…。突然目の前から、同じように自転車に乗っている女性が私の方に向かって現れました。お互いスピードを出していなかったものの、ちょうど曲がり角で死角になっていたのか、至近距離で相手の存在に気づいたので、避けきれず自転車もろとも転倒。曲がり角で死角になっていたといえど、そこまで道が狭い場所でもないし、何より前をまっすぐ見て走っていたのに、相手を気づかなかったうえに避けられなかったという事実に自分でもびっくりしました。気をつけているようで気をつけていないのか、気をつけていてもそうなってしまうのか……。こんなふうに事故って簡単に起こるものなんですね。「あ、ヤバい。やっちゃった。」うぅ…めちゃくちゃ痛い。と、重くなる体をムクリと起こして「大丈夫ですか?」と相手に声をかけると…、相手の女性はうなだれるように倒れながら顔をおさえていました。しかも女性の手もとは血だらけで、ポタポタと大きな血の塊がコンクリートに凄まじい勢いで落ちているではありませんか…!「あっ。ヤバいやつだコレ。どうしよ、ヤバいよヤバいよ、マジで」と、私の脳内はもはや出川哲郎状態に。トラブルが起こると人は、思考がシャットダウンされ「ヤバいよ」という単語しか出てこない状況になるようです。怪我をした女性も錯乱状態になっていて、話しかけても「…はい」という反応だけ。正直、「一応意識はあるようだし、このまま去ってしまおうか……」なんていう悪い考えもよぎりました。余裕を持って出かけていたとはいえこの後の用事のことを考えると早く脱出したいという気持ちが先行していました……。でも、血を流している人をこのままにしておくのはさすがにダメだわ。とりあえず消毒と絆創膏を……と近くのコンビニに駆け寄って何もできないなりの手当をして、相手の回復を待ってみました。血が止まる頃にはお相手の方の意識もはっきりしてきたので、連絡先を交換して一度その場を去ることになりました。一連の出来事が落ち着いて自分の状態を見返すと、スカートがビリビリに破れまくりの、服が乱れまくりで、当然髪の毛も乱れ髪。もはや全く別の事件が起こってしまったのではないかという状態で、とても電車には乗れないため一時帰宅をしました。保険に入っていないと、訴訟問題に発展する?家について、着替えると冷静になってきたせいか、怪我をした部分の痛みを強く感じるように。ここで今日の予定を断念し、病院へ行くことを決意。その間、自転車事故について調べるとこんな事案が出るわ、出るわ…。「自転車保険に入っていなかったので相手と訴訟問題でもめた」「事故現場で警察を呼ばないとひき逃げ扱いにされる」「慰謝料問題で示談が成立しない」今、まさに自分が起こした事故が後々に、民事裁判レベルのトラブルに発展している事実を、このとき初めて知りました。自転車事故は軽く見られがちですが自動車事故と同じ扱いになるとのことで、本来はその場で110番か最寄りの交番に行って現場確認を取らなくてはいけないそうです。さらに、自分もしくは相手の自転車が破損していた場合、修理代の負担はどちらがするのか、怪我をしていた場合の治療費はどこまで出すのか、事故の大きさによっては数百万以上の損害がかかってくる可能性があるので、保険に入っていないとその示談交渉は全て自分で執り行う必要があります。また、自分が入っていても相手が自転車保険に入っていない可能性もあります。そうなると慰謝料を請求しても払ってもらえない可能性があるので、自転車を使う方は必ず自転車保険に入っておくことをオススメします。私は当時、自転車保険はおろか、自転車保険の代わりになる保険(火災保険・個人賠償責任保険)も何ひとつ入っていませんでした。状況と相手が悪ければ、かなりの大事になったはずなので、もうしばらくは恐くて自転車に乗れません……。もし自分が加害者になったら?・相手も自転車を乗っていたこと。・お互い結果的に軽い怪我で済んだ。・自転車の破損もなかった。・お互いに大事にしたくない意志があった。幸いにもこの4点がお互いに合致していたため、今回の事故は警察に事故証明届を提出するだけで済みました。例えば、これが自転車と歩行者だった場合、過失割合は自転車側のほうが圧倒的に不利です。もちろん、事故の状況にもよって過失割合に変動はありますが、事故当時を検証する証拠もなければお互いの記憶に頼ることが多いので、どちらに非があるかということで揉めるケースがほとんどなのだとか。どんなに気をつけていても、自分に非がないと思っていても事故が起こって、相手に怪我をさせてしまった以上、自分が加害者になることがあります。そうなってしまった場合、絶対にやってはいけないのが「自分は悪くない」と横柄な態度をとったり、責任を負いたくないあまり逃げようとする行為。逃げずに真摯的な対応で被害にあった人の気持ちのケアを忘れないことが大切です。そのうえで自分の身を守るためにも、しっかり主張するべきところはする。全ての非が自分にあるわけではない場合は、それを裏づける材料をしっかり残しておくと良いでしょう。事故が起こった時の現場を写真に撮っておくなどできるだけ当時の状況が詳しく残る材料があるほうが後々揉めごとに繋がりません。事故は意外と身近に潜んでる私の場合、今回は本当にお相手の方が良い人で、軽い事故で話が済みました。でもそのほうが実は稀だという事実を知って、改めて自分の身の回りに起こる出来事の怖さに、そして自分の危機管理能力の低さに情けなさを感じています。もちろん、保険も加入しましたよ!最近では、出会う人、出会う人に「保険、入ったほうが良いよ…!」など、どこの保険会社の回し者かと思われるくらいのうっとうしさが板についてきました。ぜひ、みなさんも身近なトラブル・事故には気をつけてくださいね!
2018年07月08日新年度が始まって、早いもので3ヶ月が過ぎてしまいましたね。お子さんたちは通園・通学にもすっかり慣れてきたことでしょう。そして気づけば、夏休みももう目前。子どもの行動範囲の広がりとともに、気になってくるのが「子どもの安全」のこと。子どもが犠牲になる痛ましい事件のニュースなどは、子どもを持つ親として他人事として見ることはできません。「マチコミ」ユーザーを対象に行った「子どもの安全に関するアンケート調査結果」(※)によると、「実際に子どもが不審者に遭遇したことがある」と回答したのは10人に1人、「子どもの居場所を把握したいと思う」と回答したのは、「常に思う」(43%)「たまに思う」(44%)を合わせて全体の87%という結果が出ています。まずは防犯ブザーを持たせるという保護者の方は多いと思いますが、いざというときに本当に鳴らせるのか、鳴らせたとしても誰かに気づいてもらえるのか…など不安は残りますよね。また、転落や水難事故といった防犯ブザーでは防げない災難も考えられます。かといって、行動範囲を制限しすぎるのも考えもの。そこで、こんなサービスをご存知でしょうか?■子どもと共に成長する、児童見守りサービス「みもり」ドリームエリア株式会社が提供する不審者情報配信ツール「マチコミ」の12年間にわたる膨大なデータと、利用者の声を分析して独自開発された児童見守り専用サービスです。子どもに持たせるのは、一見すると普通の防犯ブザーのような形状の「みもりGPS」。保護者がスマホにインストールする「みまもりアプリ」との連動によって、いろいろな機能で子どもを見守ることができます。なかでも、危険な場所に近づいた時に、代わりに注意してくれる音声機能は優れもの。保護者は「みもり」のスマホアプリで「危険な場所」を設定することができ、その場所に子どもが近づいてしまったら「みもり」が音声で警告を発してくれます。また、地域の方々が作成する独自の「危険データベース」も活用してくれるため、親が気づかない危険も「みもり」なら、地域の目をもって教えてくれるのです。お母さんが見守りたい行動範囲も設定できるので、そこから子どもが出てしまった時にも一声かけてくれます。旺盛な好奇心を満たすことと、危険から遠ざけること。どちらも両立できるのは嬉しいですね。しかし行動範囲内だからといって油断は禁物。子どもが普段と違う行動パターンを取った時にも「みもり」の出番。子どもに注意を促してくれます。なぜこんなことができるのでしょう? その仕組みは、AIとGPS。人工知能(AI)が子どもの行動を学習し、GPSからの位置情報をもとに、危険を判断してくれます。とはいえ、何か難しい設定をする必要はありません。ほかにも、・みまもりアプリからすぐ確認できる避難所マップ・通知エリアの設定による居場所通知・現在地や行動履歴の確認・ワンタッチで親への通知など、全部で9つもの機能を備えています。アプリとの連動によってわが子に特化した見守りをできる点が、今までの防犯アイテムとは一味違います。「あれ?いつもと違う」そんな親の勘の代わりをしてくれる、専属のボディガードのようですね。子どもの自立と安全のために、行動を制限せずに見守る親になる。そのために、最新テクノロジーの力を借りてみてはいかがでしょうか。 見守りサービス「みもり」 不審者情報配信ツール「マチコミ」の12年間のデータベースと、全国の施設や保護者の要望・意見を集約し開発された、児童見守りサービス「みもり」。AIが子どもの行動を学習し、危険を未然に防ぎます。(※)参考/子どもの安全に関するアンケート
2018年07月04日チャイルドシート付き自転車の事故が急増中で、消費者庁が注意を呼びかける異例の事態になっています。特に新生活が始まる4-7月に増える傾向があり、なんと「自転車事故全体の半数を占める」というデータも。この春から初めてチャイルドシートにお子さんを乗せて自転車を運転し始めた親御さんも多いでしょうから、本日は「事故を防ぐために絶対に守ってほしい事」のお話です。1.「シートベルトは必ず止める」残念ながら意外と守ってない方が多いんです。いざというときにお子さんが投げ出されてしまい、頭部を保護するヘッドレストも役に立ちません。必ずシートベルトはしてあげてくださいね。壊れたりした場合は、絶対にそのままにせずに、簡単ですので必ず修理してください。メーカーに問い合わせするほか、ネットで交換用のシートベルを購入することも出来ます。☆OGK技研チャイルドシート交換用シートベルト各種送料無料1480円(税込)~2.「お子さんを乗せたまま駐輪しない」お子さんを乗せたままで駐輪している際に少し目を離している間の、自転車が倒れてしまっての事故が本当に多いんです。ほんの少しの間だから大丈夫だろうと思いがちですが、停車中もお子さんを乗せたまま自転車を離れたり、目を離したりしないようにしてあげてくださいね。また、お子さんを2人乗せる時には、前から乗せちゃうとバランスを崩しやすくなるので「必ず後ろの座席から」先に乗せてあげてください。逆に降ろすときには「必ず前の座席から」です。子供乗せ自転車の多くは、ハンドルロック機能が付いているので、ぜひ活用してください。電動アシスト自転車の場合は、一旦電源を切ってから乗せ降ろしをしてあげると安心。子ども乗せ専用ではない、いわゆる普通のママチャリや電動アシスト自転車、特に26インチや27インチなどの車高の高い自転車に後付けでチャイルドシートを付けている場合は要注意。重心が高く転倒の危険が高まります。安定性の高い両立タイプの駐輪スタンドに交換すると安心です。☆昭和インダストリ自動ロック・アシスト機能付き両立スタンド W-13SW CP 正爪モデル20~27インチ各サイズ 2654円(税込)3.「ヘルメットは必ず着用する」自転車での事故や転倒によって、お子さんがケガあるいは死亡した際、そのダメージの「6割」が頭部のケガ。子どもは大人に比べて頭部が重く、転倒した際に頭にケガをしやすい傾向があります。ヘルメットをちゃんと被せる。それだけで「万にひとつかもしれない」「でも絶対に起きて欲しくない」痛ましい事故はほぼ防げます。また、使用中に一度でも、大きな衝撃を受けたり2-3年使用したヘルメットは、衝撃を吸収しなくなる場合がありますので、見た目に亀裂などが無くても絶対に使用してはいけません。ヘルメットは、あくまで消耗品。ネットなどでとても安価なヘルメットも見かけますが、必ずSG安全規格をクリアしたものを購入しましょう。SG基準とは、いわば「消費生活製品安全法」のもと「必要とされる安全基準」をクリアした証拠。被せようとしても「子どもが嫌がって被ってくれない」というお話も良くお聞きしますね。特に小さなお子さんはまだ首が強くなくて、ヘルメット程の重さの物でも嫌がったりすることも。そこでオススメするのが超軽量の子ども用ヘルメット。もちろんSG安全規格をクリアした安全なお品物です。☆OGKカブトキッズヘルメットPINE 1歳~3歳(頭囲47~51cm)向け送料無料3999円(税込)☆OGKカブトキッズヘルメットPAL 4歳~8歳(頭囲49~54cm未満)向け送料無料3999円(税込)好きなキャラクターのシールを貼ったりするのも嫌がらずにかぶってくれるのでオススメです。4.「上手に転びましょう。」特にあまり力の強くない女性にとって、今どきの電動アシスト自転車+お子さん2人での60kg前後の重さってとんでもない負荷ですよね。乗らずに押していても、ふとした拍子にバランスを崩してしまうと立て直すことが出来ないぐらい。歩道などを押して歩くときには、車道ではなくて歩道側に少し傾けておくと、万が一のときにも重大な事故につながりにくいですよ。どれもこれも基本的で簡単な事ばかりですが、きちんと守ることで絶大な事故予防効果があります。それでは本日もご安全にいってらっしゃい!自転車グッズのキアーロコラム担当ヨナーイ
2018年05月21日よちよち歩きの子どもから小学生まで、幅広い子どもが遊ぶ公園。でも小さい子にとっては危険な遊具も多いため、思わぬ事故やけがの原因となることが多い場所でもあります。公園遊びで親が注意すべきポイントとは?春は公園の事故が多い季節消費者庁の調査によると、公園での事故が報告された件数は5月が最も多く、次いで10月、4月、6月の順で、圧倒的に春から初夏にかけての事故が多くなっています。事故の多い遊具はとくに滑り台が多く、滑り台の一番上からの転落や、滑り台を逆走しようとしたところ、滑ってきた子どもと衝突するといった事故が発生しているそうです。滑り台以外では、ブランコや鉄棒、ジャングルジムなどの事故が多く報告されているようで、どれも遊具から落下してけがをするというケースが多いのだとか。事故を防ぐためのポイント公園での事故を防ぐためには、まず第一に小学生未満の子どもが公園に行くときには、必ず保護者が付き添うこと。これは公園の事故で6歳以下の比率が7割を超えているため。一緒にいるだけで無く、極力目を離さないようにすることも大事です。また、遊具には対象年齢が設定されているものも多いので、しっかり把握して年齢にあった遊具で遊ばせるようにしましょう。服装や持ち物にも注意が必要です。フード付きの服や紐のついたもの、カバンやリュックは公園で遊ぶ際には避けましょう。これらは遊具に引っかかると首を絞めてしまうことになり、実際に死亡事故も起きています。遊具で遊ぶマナーもしっかり教えておきましょう。滑り台の逆走や、ブランコの柵を乗り越える、順番待ちで前の子を突き飛ばすといった行為は多くの事故の原因となっているんです。特に子どもたちだけで遊ぶようになったら、しっかりと遊び方の注意を言い聞かせておく必要があります。ほかにも、天候に注意し、滑りやすい雨の日や、金属が暑くなる炎天下には注意をし、壊れそうな遊具などを見かけたら、使用を避け早めに管理者に連絡をするのも大事です。日頃何気なく遊んでいる公園も、使い方次第では危険な凶器となり得ます。危険性を理解した上で、しっかりと対策をとり、不慮の事故に遭わないように注意してあげたいですね。(文・姉崎マリオ)
2018年04月29日ある質問掲示板に、「ゲーム実況動画をアップロードする行為は、著作権侵害にならないのでしょうか?」という旨の書き込みがあり、話題になりました。たしかに、著作者の許可なく著作物をアップロードする行為は、著作者の複製権・公衆送信権などを侵害します。著作権侵害の可能性があるのに、なぜ、実況プレイヤーは逮捕されないのでしょうか?なぜ、動画は削除されないのでしょうか?この記事では、ゲーム実況動画と著作権侵害の関係について解説していきます。 ゲーム実況動画をアップした際に侵害しうる著作権は次の2つ大前提として、ゲーム実況動画をUPした際に、著作者のどのような権利を侵害しうるのか整理しておきましょう。複製権…自分の作品(著作物)を勝手に複製させない権利公衆送…信権 自分の作品を勝手にアップロードさせない権利ゲームを録画する行為は複製権を、不特定多数に公開する行為は、公衆送信権を侵害している可能性があります。 ゲーム実況動画をアップしても、なぜ罪に問われないのか?では、ゲーム実況動画をアップしてもなぜ罪に問われないのでしょうか? ゲーム実況を許可しているゲーム制作会社もあるから音楽業界などと比べると、ゲーム業界は比較的著作権に関して寛容な傾向があるようです。例えば、プレイステーション4には、プレイ動画をYouTubeにアップできる機能がついていますし、任天堂には、“Nintendo Creators Program”という、ゲーム実況者と任天堂が広告収入をシェアするプログラムがあります。ただ、すべてのゲームをアップロードしてよいわけではありません。ゲーム実況動画を投稿する際は、Nintendo Creators Programのようなページから、利用可能なゲームを確認するとよいでしょう。 ゲームの宣伝になるから実況動画がUPされることは、なにもゲーム制作会社にとってデメリットばかりではありません。有名な実況者が動画をUPした場合、10万回以上再生されることもあります。制作会社からすれば、無料で宣伝ができることになり、なかには、企業から実況者にPRを依頼するケースすらあるようです。 ゲーム実況動画が問題になるのはどんなとき?木川先生:実況が許可されていないタイトルのゲームについては、上記のとおり実況動画のアップロードにより著作権侵害となり得ます。著作権侵害に当たり得るとしてもそれが黙認されてきた理由は、上記のとおりゲーム会社にもメリットがあるからです。バグプレイや、ストーリー性が重要なゲームなどでネタバレを行うプレイではなく、通常の実況動画であれば損害は発生していないとも考えられるからです。実況動画をアップロードしようとする際には,まずは実況動画のアップロードが許可されているかを確認し、許可されていない場合は最低限、①黙々とプレイする等、ただの攻略・ネタバレ動画にはしないこと、②バグやゲーム会社が意図しない改変を加えたプレイ動画にしないこと、③有料コンテンツを無料で得られる方法など裏技を明かす動画にしないこと、には気を付けなければなりませんね。なお、個々のゲームおよびゲーム実況動画によって著作権侵害の有無や侵害の軽微性は変わり得ますから、やはり確実に合法といえるのは実況が許可されているゲームの実況動画しかないでしょうね。*取材協力弁護士:木川雅博(星野・長塚・木川法律事務所(旧星野法律事務所)。企業法務(会社運営上生じる諸問題),売買代金・貸金請求,損害賠償・慰謝料請求,不動産を巡る法律問題,子どもの事故,離婚・男女間のトラブル,相続問題,破産・民事再生・債務整理,労働問題など,法人・個人を問わず様々な案件を扱う。)*取材・文:アシロ編集部【画像】イメージです*縞 / PIXTA(ピクスタ)ゲーム実況動画をYouTubeにUP…著作権侵害では?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。ゲーム実況動画をYouTubeにUP…著作権侵害では?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年03月26日恋人とのケンカ中、「もう頭にきた!」と感じたときに、目の前の相手にグラスの水をかけてやりたいと思うこと、ありますよね。たまにドラマなどで見かける光景ですが、実際にやってしまうと罪に問われるかもしれません。 他人に水をかけると暴行罪に問われるおそれがある他人に水をかけると暴行罪に問われるおそれがあります。2017年には奈良県葛城市の市長にホースで水をかけた男性が暴行容疑で逮捕されました。胸ぐらをつかむなどの暴力行為をして暴行罪に問われるのはわかりますが、水をかけても暴行罪が適用されるのはなぜなのでしょうか?水をかけると暴行罪になるのはなぜなのか?暴行とは、“人の身体に対する不法な有形力の行使”と解されています。(1954年(昭和29年)8月20日最高裁判決)人の身体に対する不法な有形力の行使というと広すぎて漠然としていますが、わかりやすく言えば“同意があるときや正当防衛が成立するときなど、適法といえる場合以外で人の体に向けた直接の攻撃”はすべて暴行罪の暴行に当たります。例えば、食塩をふりかける行為(1971年(昭和46年)10月11日福岡高裁判決)、相手の近くでブラスバンド用の大太鼓を叩いて意識をもうろうとさせるなどした行為(1954年(昭和29年)8月10日大阪地裁)なども、判例では暴行罪に当たるとされています。また、下級審の古い裁判例ではありますが、不法な有形力の行使により単に不快嫌悪の情を催させる行為でも暴行と解するべきであるとしています。(1971年(昭和46年)10月11日福岡高裁判決)したがって、水をかけるだけの行為でも“有形力の行使”として暴行罪が成立するのです。 暴行罪で有罪判決を受ける可能性は低いとしても単に不快嫌悪の情を催させる行為でも暴行と解するべきとありますが、だからといって水をかけただけで暴行罪の疑いで「即逮捕!」となるわけではないですね。実際に逮捕された事例も多く存在していますが、現場に来た警察官の判断による部分もあると考えられます。実際に暴行罪で起訴され、有罪判決を受ける可能性は低いものの、逮捕されると最低でも1~2日は留置場に入れられてしまいます。ちょっとした行為でも暴行罪に当たるとして逮捕されるおそれがあることは否めません。腹が立っても冷静に行動すべきです。 *取材協力弁護士:木川雅博(星野・長塚・木川法律事務所(旧星野法律事務所)。企業法務(会社運営上生じる諸問題),売買代金・貸金請求,損害賠償・慰謝料請求,不動産を巡る法律問題,子どもの事故,離婚・男女間のトラブル,相続問題,破産・民事再生・債務整理,労働問題など,法人・個人を問わず様々な案件を扱う。)*取材・文:アシロ編集部【画像】イメージです* Vik_Y / PIXTA(ピクスタ)人に水をかけると罪に問われる!って本当!?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。人に水をかけると罪に問われる!って本当!?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年03月22日「家庭内で起きる不慮の事故で亡くなる方は、交通事故で亡くなる方の3倍近くもいるんです」 こう話すのは、家庭内で起きる事故の事例に詳しい一級建築士の井上恵子さん。厚生労働省の人口動態統計によれば、「家庭における主な不慮の事故」の死亡者数は、最新の2016年のデータで、年間1万4,175人だった。 そして同年の交通事故死者数は5,278人であるため、じつに3倍近い人が、最も安全と思われる“家庭内”で命を落としてしまっていることになるのだ。 「種類別で最も多いのが溺死で5,491人。次に、誤嚥などによる窒息が3,817人。部屋での転倒や階段からの転落などが2,748人と続いていきます。死亡者数の約85%が65歳以上の高齢者です。住みなれたマイホームの中に、多くの危険が潜んでいるということを意識して、対策を立てておくのは、とても重要なのです」(井上さん) そこで、家庭内事故を起こしやすい家の構造と生活習慣を紹介。 ■一人暮らしだ。または家族の帰りが遅く、一人で行動する時間が長い注意点:浴槽で溺れたり、窒息した場合でも発見されにくい。 ■自宅内に段差が多く、片付けがしっかりできていない注意点:高齢になると5センチの段差でもつまずくことが。 ■手すりのない急な階段がある注意点:今までは問題なくても、高齢になるにつれて事故の原因に。 ■浴室の脱衣所に暖房がなく、冬は寒くなる注意点:寒暖差がヒートショックの原因になる。 ■飲酒後に、入浴する習慣がある注意点:飲酒した状態での入浴で心臓発作のリスクが高まる。 ■歯ごたえのある食品を好んで食べる注意点:こんにゃくやタコなど、歯ごたえのある食品は窒息の要因に。 ■食事のスピードが速い注意点:年をとるごとに飲み込む力が弱くなるので、よくかむ必要がある。 その対策として、今日からできるちょっとした次の工夫を。 【絨毯を床に固定する】 年を取ると、めくれた絨毯に足をとられてしまうことも。ホームセンターなどで買える絨毯用の両面テープを使えば、床に固定できる。 【脱衣所にストーブを置く】 寒暖差が原因となるヒートショック。脱衣所に備え付けの暖房がない場合、冬場はストーブを置こう。入浴の10分前にスイッチを押すだけで段違い。 【食事は細かく切る】 餅などの窒息事故は啓発が進んでいるが、じつはこんにゃくやタコでも窒息を起こすことがある。食べるときは細かく切ったほうが安全だ。 ちょっとした安全対策に、さっそく取り組んでみては?
2018年03月14日寒さが厳しい冬は「風邪をひかないように」と子どもの服装にも気をつかいますよね。でも、防寒のために身につけたアイテムが、思いがけない事故を引き起こすことも。遊びのシーンでは、子どもの服装にもしっかり注意しましょう。■危険その1.遊具に引っかかって大きな事故に「フード・ひも付きの服」外遊びのシーンで気をつけたいのが、フードやひものついたパーカー・コート類。何かの拍子でフードやひもが引っ張られると、首がしまってしまう危険性があるのです。特に、滑り台やジャングルジムなど遊具で遊んでいる時にフードなどが引っかかると、大事故につながってしまうことも。また、首回りだけでなく、ウエスト部分やズボンの裾についたひもも、引っかかったり踏んでしまったりで転倒などの原因になることがあります。保育園や幼稚園でも「通園の際は、フードやひものついた服は着せないでください」と、あらかじめ決められていることも多いようです。子ども同士が引っ張り合ってケガの原因になることもあるので、小さいうちはできるだけ避けた方が良いでしょう。■危険その2.自転車に乗る時は絶対NG! 「マフラー」防寒のためには首元をあたためるのは大切なこと。今の時期、マフラーは欠かせない防寒アイテムですよね。でも、子どもの場合、時にはマフラーが危ないことも。気づかないうちにどこかに引っかかってしまうと、フードなどと同じように首がしまってしまう危険性があります。特に、自転車・三輪車など車輪の付いた乗り物に乗る時は要注意。万が一ほどけたマフラーが車輪にからまったら、大きな事故につながります。小さな子どもにはマフラーは避け、輪っか状になっているネックウォーマーやスヌードなどを活用するのがおすすめです。 ■危険その3.転倒の危険も! 激しい運動には不向きな「ブーツ」冬の足元の定番アイテムといえば、ブーツ。最近では子ども用ブーツもかわいらしいデザインのものがたくさん出ていますよね。でも、底の硬いブーツで走ったりすると、大人でも転びやすいもの。左右のブーツが当たったり、ブーツの中で足がずれたりして、子どもの転倒リスクも高まってしまいます。あたたかくてかわいいムートンブーツも、靴の中で足の“あそび”があり、足首の動きが制限されるため、意外とバランスを崩しやすいものです。子どもにブーツをはかせるのは長時間歩かないおでかけや買い物などにとどめ、公園遊びで走り回るときには避けるなど、シーンによって使い分けをすると良いですね。■危険その4.フローリングでは滑りやすい「靴下・タイツ」冬の時期は「足先が冷えないように」と、室内でも靴下やタイツをはかせてあげたくなりますよね。家の中でおとなしく遊んでいる分には、靴下をはいていても特に問題はないかもしれません。でも、活発に遊べる児童館や子ども広場などのフローリング床では、靴下やタイツをはいていると、すべって転びやすくなってしまいます。子ども用の靴下はすべり止めがついていることも多いですが、必ず転倒を防げるわけではなく、フローリングの床ではかえってつまづきの原因になってしまうことも。室内遊び場などでは、できるだけ裸足の方が安心です。脱ぎ着させにくいタイツはレッグウォーマーやスパッツで代用するなど、工夫してみると良さそうですね。子どもは思いがけない動きをすることも多く、大人では想像できない意外なアイテムが事故の原因になることもあります。普段からしっかりと気をつけて、ケガや事故のリスクを防いでいきたいですね。
2018年01月03日みなさんこんにちは!元記者ママライターの高村由佳です。本格的な寒さが厳しくなってきましたが、赤ちゃんのいる家庭ではどのような暖房器具を使えばいいのでしょうか?赤ちゃんの過ごす環境を温かく快適に保ちながら、安全性についても重視したいですよね。今回は、赤ちゃんのいる家庭でおすすめの暖房器具についてお伝えしたいと思います。●赤ちゃんの過ごすベストな環境は?はじめに、赤ちゃんが過ごす部屋の室温や湿度はどれくらいがベストなのでしょうか?「保育所における感染症対策ガイドライン」によると、冬期の温度は20度から23度、湿度は約60%を保つことが適切 だとされています。また、換気の必要性についても言及されています。さらに、暖房器や加湿器の清掃の大切さについても記されていて、衛生面での管理の重要性もうかがえますね。●器具の安全性について暖房器具による赤ちゃんのやけどやけがには、十分注意したいところです。消費者庁では、暖房器具による6歳以下の子どもの事故情報をまとめています。2016年までの約7年間で、357件の情報が寄せられていて、そのうち約7割がやけどの事故だったそうです。特に事故情報が多かったのはストーブやヒーターによるもの で、全体の約6割を占めていたということなのです。その中の事例としては、「0歳の子どもが石油ストーブにつかまり立ちをしてしまい、やけどをしてしまった」ものや、「0歳の子どもが背ばいで近づいたことで、ヒーターの人感センサー機能が働いてしまい、頭をやけどしてしまった」ものなどがあります。他にも、こたつや加湿器、湯たんぽやあんかによる事故の情報も複数件寄せられているため、これらの暖房器具にも注意が必要です。●おすすめの暖房器具3選以上のことを踏まえて、赤ちゃんのいる家庭におすすめの暖房器具を3つ紹介したいと思います。(1)エアコンエアコンは、器具自体が高いところにあるため、やけどなどの可能性が低く、赤ちゃんにとって安全です。ただ、温度や湿度を適切に保つために対策が必要そうです。エアコンは風の当たる場所が集中してしまうと乾燥しやすく、その風が不潔だと体への影響も懸念されます。加湿器や空気清浄機を合わせ使いすれば、これらの心配が軽減されるでしょう。また、エアコン自体に空気清浄機能がついているものも発売されている ので、子育て家庭にはおすすめです。また、赤ちゃんのことを考えて作られたエアコンもあります。シャープでは「ママと赤ちゃんにやさしいエアコン」として、ママの声から新しいエアコンの機能を考えるという取り組みをしているそうです。例えば、「風クリーンシステム」という機能は、エアコンの中に発生するカビの原因となるホコリを減らす ことができます。さらにエアコンを使用していないときでも、カビの発生しやすい環境を見張ってくれる というのです。エアコンが季節と温度状況に適した運転と設定温度を選択してくれるという機能もあります。その機能において、通常よりも1度ゆるい設定にしてくれる「エコ自動ゆるめ」という設定があります。赤ちゃんには大人が快適と思う温度よりも、1度ずつゆるい設定がおすすめだということで、この機能が生まれたそうです。エアコンを選ぶときに、赤ちゃんに優しいかどうかを基準に選んでみるのもいいかもしれません。(2)温水式床暖房床暖房には電気式と温水式の2種類がありますが、赤ちゃんのいる家庭には温水式の床暖房がおすすめです。その理由は、低温やけどになるリスクが低いこと。床暖房の上に人や物が乗り続けると、床暖房が上から塞がれる状態になってしまい、その温度が上昇してしまいます。東京ガスのデータによると、電気式では約44度から46度まで達するのに対して、ガス温水式は約39度で留まるということです。赤ちゃんは、寝転がったりハイハイしたり、床との距離が非常に近いため、低温やけどのリスクが低い温水式を選んだ方がいい でしょう。床暖房のメリットは、器具やコードが出ていないこと。赤ちゃんが触る心配がないため、安心して使うことができそうです。また風が出ないため、乾燥やホコリや花粉などの巻き上げを防ぐことができます。部屋全体をムラなく温めることができる のも大きなメリット。赤ちゃんが部屋のどこにいても温かいというのは、ママにはありがたいポイントになりそうです。(3)オイルヒーターオイルヒーターは、器具の中の密閉されたオイルを電気であたためて循環させ、パネルから放熱させる暖房器具です。床や壁だけでなく人の体にも直接熱を伝えるので、穏やかな温かさが実感できると言います。温風を出さないため、床暖房と同じく、乾燥やホコリや花粉の巻き上げを防ぐことができます。さらに電気を使っているので、赤ちゃんがうっかり倒してしまった場合にも火事の心配は必要なさそうです。表面温度はメーカーによって異なるため、しっかりと調べてから使用することをおすすめします。例えば、国内で一番多くオイルヒーターを販売しているデロンギでは、やけどしにくい約60度の表面温度にしている そうです。赤ちゃんが触ってしまっても、その瞬間にやけどをしてしまうという可能性は低そうですね。燃料の補充が必要なく、ママにとってはその手間が省けるのは大きなメリット です。ただ、電気代が高くかかる、温まるのに時間がかかるなどの声もあるので、注意が必要そうです。冬を乗り切るには暖房器具は必須のアイテムです。赤ちゃんにとって過ごしやすい環境を作り、安全性も満たせるような暖房器具をぜひ探してみてくださいね。【参考リンク】・厚生労働省保育所における感染症対策ガイドライン・消費者庁暖房器具等の子供のやけど及びけがに注意しましょう・シャープ赤ちゃんとママに優しいエアコン・東京ガスガス温水式床暖房・デロンギヒーター●ライター/高村由佳●モデル/藤本順子
2017年12月19日日本の将来を左右する、重要な争点が目白押しだった今回の総選挙。与党の勝利でその公約が進められたら、私たちの暮らしはいったいどうなるのか、識者に聞いた。 「改憲については、憲法9条ばかりがクローズアップされていますが、いちばん怖いのは、自民党が公約に記していた“緊急事態対応(条項)”です。たとえば、安倍首相が『いまは北朝鮮有事だ』と言って緊急事態宣言を発令すれば、憲法にいくら崇高な理念が謳われていても、すべて吹っ飛ばされてしまいます」 そう警鐘を鳴らすのは、「明日の自由を守る若手弁護士の会」の武井由起子さんだ。自民党の改憲草案には、「外部からの武力攻撃や、内乱、あるいは東日本大震災のような大規模な自然災害が起こったときなどに、内閣総理大臣が、閣議にかけて“緊急事態の宣言”を発することができる」と記されている。 「実は、ドイツの民主的なワイマール憲法下でナチスの独裁を生んだのも、“緊急事態条項”が原因でした。緊急事態条項が発令されると、三権分立がなし崩しになり、“立法・行政・司法”のすべての決定権を内閣が掌握します」(武井さん) 自民党は、「“緊急事態条項”はほかの国にもある」と主張しているが、諸外国と比べて、日本の縛りはユルユルだ。 「たしかにフランスの憲法にも“緊急事態条項”はありますが、フランスは大統領制なので、大統領が発議しても、議会の長である首相がノーと言えば通りません。日本は発議するのも、決定する議会の長も首相なので、安倍さんが暴走しても誰も止められない。それに、フランスは、発議を12日以上延長するには、議会の承認を得なければなりませんが、日本は100日たつまで必要がありません」(武井さん) 来年行われる見通しの改憲発議。国会での議論を注視する必要がある。 ■幼児教育無償化で保育園のブラック化が 少子化対策として教育無償化を公約に掲げて、衆議院解散総選挙に踏み切った安倍首相。自民党は公約で「3〜5歳までのすべての子どもたちの幼稚園・保育園の費用無償化」「0〜2歳児についても、所得の低い世帯に対して無償化する」と掲げている。だが、その効果について疑問視する声がある。 「乳幼児の教育費はすでに、生活保護世帯に対しては無償化されており、それ以外でも、所得に応じて負担が軽減されるようになっています。公約で掲げている“低所得者”というのが、具体的に年収がどれくらいの世帯なのか、はっきりしていません」 そう語るのは、保育研究所所長の村山祐一さん。 「待機児童がいちばん多いのが、安倍首相が無償化すると言っている0〜2歳児。しかし無償化だけでは待機児童の解消にはつながりません。安心して子どもを預けるには、保育の質を保つことも必要。そのために保育士の待遇改善も必要ですが、財源は確保されていません。保育士の給与が上がらないので、保育士になる人が減っています。人材を確保しないまま無償化したら、保育士に負担がかかりすぎて、保育園での子どもの事故が増えかねません」(村上さん) 少子化対策のためには、より幅の広い対策が必要になりそうだ。
2017年10月26日*画像はイメージです:高知県で、自転車に乗っていた47歳の女性が歩道を歩いていた77歳の女性と衝突。77歳の女性は転倒し、骨折をする事故が発生しました。事故を起こした47歳の女性は、救護活動などを一切せず、立ち去るという暴挙に。警察は必死の捜査を行い、犯人を特定。当該女性は道路交通法違反で書類送検され、罰金刑が確定しています。 ■自転車事故で自動車運転免許が停止にさらに警察は「骨折させておきながら逃げた」ことを重く見て、女性の持っていた自動車運転免許について、180日の免許停止処分とすると発表。“自転車”で事故を起こし、“自動車”の運転免許停止になるという珍しい現象が発生し、話題となりました。ちなみに、高知県では初めてのことだったそう。一方で他県を見ると、「自転車事故で自動車運転免許停止」という事態がちらほらと発生しているようです。なぜこのようなことになるのでしょうか?桜丘法律事務所の大窪和久弁護士に真相を聞いてみました。 ■なぜ自動車運転免許が停止になった?「道路交通法103条では免許の取消及び停止がなされる場合について規定していますが、同条1項8号では免許を受けた者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるときにおいて、免許の取消及び6ヶ月を超えない範囲内での免許の停止を認めています」(大窪弁護士)道路交通法103条の1項8条に、しっかりと規定があるのですね。 ■今後増加する可能性さらに大窪和久弁護士は、今後このようなケースが増加するのではないかと指摘します。「自転車での飲酒運転や危険運転についても、それを行った運転者が自動車を運転する場合に危険が生じる可能性が高いとして上記条文を根拠に免許停止がなされる事例は数は多くありませんがこれまでもあります。自転車運転の安全についても厳しい見方がされるようになってきていますので今後処分件数は増えるのではないでしょうか」(大窪弁護士) 自転車の危険運転は社会問題化しており、死亡事故も発生しています。そのようなことを防ぐ意味でも、大窪弁護士の指摘するように、処分件数が増えそうですね。 *取材協力弁護士:大窪和久(桜丘法律事務所所属。2003年に弁護士登録を行い、桜丘法律事務所で研鑽をした後、11年間、いわゆる弁護士過疎地域とよばれる場所で仕事を継続。地方では特に離婚、婚約破棄、不倫等の案件を多く取り扱ってきた。これまでの経験を活かし、スムーズで有利な解決を目指す。*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*Graphs / PIXTA(ピクスタ)
2017年08月22日今の時期、ベランダで子どもと水遊びや家庭菜園を楽しむママも多いのではないでしょうか。でも、マンションの高層階になるほど怖いのが、ベランダからの子どもの転落事故です。気をつけているつもりでも、一瞬目を離したすきに子どもが1人でベランダに出てしまうことがあるかもしれません。万が一のことを考えて、事故を招く恐れのあるベランダの危険ポイントをチェックしておきましょう。■意外なものが子どもの「足場」に自宅のベランダを見渡してみると、意外とものが多いことに気づく人もいるのでは。転落防止のためにまず心がけたいのが、子どもが登れるような「足場」になるものを、ベランダに置かないことです。エアコンの室外機や踏み台、いす、ゴミ箱、自転車などは、すべて子どもの「足場」になりえます。高さが20~30cm程度のものでも、子どもが登って柵を乗り越えてしまう危険があるため、子どもが小さいうちはできるだけベランダにはものを置かないようにしましょう。ゴミ出しまでの“とりあえず置き”や、ゴミをまとめた袋なども要注意です。■子どもの頭がすり抜ける!? ベランダの柵に注意!一般的に、乳幼児の頭がすり抜ける幅の目安は約11cmといわれています。ベランダの柵の隙間が10cm以上あったら、子どもがすり抜ける危険があると考えて。また、ベランダの柵が横格子タイプの場合は、子どもが足をかけてよじ登ってしまう危険があります。3歳児の平均的な足の親指の厚みは1.2cmといわれており、たとえ小さな隙間でも足をかけて登ることができます。「隙間がないから大丈夫だろう」と過信せず、少しでも不安材料がある場合は、市販の落下防止シェードなどで対策をとりましょう。■ベランダ設置の室外機には、こんな対処法を子どもの転落事故を防ぐには、ベランダにものを置かないことが鉄則です。とはいえ、エアコンの室外機など、どうしてもベランダに設置しなければいけないものもあるでしょう。その場合は、柵からなるべく離した配置にしましょう。もし、ベランダが狭くて十分なスペースが取れない場合は、子どもが登りにくくするなどの対策を。例えば、室外機などの上へ斜めに板を置いたり、動物の侵入防止などに使われるトゲトゲのついたマットを敷くなどして、子どもを遠ざけるようにするのもいいでしょう。そのうえで、子どもが1人でベランダに出ることがないよう、ふだんからしっかりと気を配りましょう。ベランダの出入り口には、子どもの手が届かない高さに補助カギをかけておくと安心です。小さい子どもは、時に大人の想像以上の行動をとることがあります。事故防止対策に「やりすぎ」はありません。子どもには落下の危険がわからないので、保護者がしっかりと対策をとっておきたいですね。
2017年07月07日*画像はイメージです:交通事故を起こした、または、起こされた場合、一般的には警察・救急車を呼ぶと思います。では、仮に、警察を呼ばなかった場合に交通事故訴訟でどのような影響があるのでしょうか。また、交通事故で怪我をしたけれども軽微であると思い、交通事故で怪我をした旨の診断書を警察に届け出なかった場合、交通事故訴訟でどのような影響があるのでしょうか。ご紹介していきたいと思います。 ■交通事故が発生したのに、警察に届けなかったら?まず、交通事故が発生した際に、警察に届け出なかった場合、交通事故証明書が発行されません。交通事故証明書は、警察が発行するわけではありませんが、警察に交通事故を届け出なかった場合、発行されません。交通事故証明書は、その名のとおり、交通事故がいつ、どこで、誰と誰の間で発生したのかを証明する書面ですので、交通事故証明書がないと、交通事故の発生から証明しなければならなくなります。私も、過去、交通事故証明書の存在しない交通事故の訴訟を担当したことがありましたが、そもそも、双方の主張する交通事故の場所も異なっていたため、非常に苦労しました。また、そもそも交通事故を起こした(起こされた)場合、警察への通報義務がありますので、必ず届け出るようにしましょう。 ■軽い怪我だったから診断書を警察に届け出なかったら?次に、交通事故での怪我を軽微だと思い、診断書を警察に届け出なかった場合、警察は、交通事故を物件(物損)事故として扱うため、実況見分が実施されません(交通事故証明書には、物件(物損)事故か人身事故のいずれかの記載があります)。他方で、交通事故で怪我をしたという診断書が警察に届け出られた場合、警察は、当該事故を自動車運転過失致傷事件として扱います。そして、交通事故が自動車運転過失致傷事件として扱われた場合、警察官は、被害者・加害者立会いの下(場合によっては、一方当事者のみの立会いの下)、実況見分を実施し、実況見分調書を作成します。実況見分調書は、端的にいえば、交通事故の状況を記載した書面です。警察官が刑事事件のために作成した交通事故の状況を記載した書面である実況見分調書は、交通事故訴訟において過失割合に争いがある場合、非常に有用です。ちなみに、警察が交通事故を物件(物損)事故として扱った場合、物件事故報告書を作成しますが、実況見分調書に比べると、非常に簡易なものが多く、事故状況を確定するには情報が足りないことがあります。 実際のところ、交通事故を起こさない、起こされないというのが一番いいのですが、万が一、交通事故を起こしたり起こされた場合、将来的に争いになることを見据えましょう。ですので、交通事故の発生を警察に届け出る、交通事故で怪我をした場合にはその旨の診断書を警察に届け出て、実況見分を実施してもらうのがいいと思います。依頼される弁護士の立場でも、交通事故証明書がない交通事故よりもある交通事故、実況見分調書のない交通事故よりもある交通事故のほうが、進行しやすいです。最後に、交通事故でお悩みの人も多いかと思います。当事務所では、弁護士一同、様々なトラブルに関する相談を行っておりますので、お気軽にご相談にいらっしゃって下さい。 *著者:弁護士 阿部栄一郎(丸の内ソレイユ法律事務所の弁護士。交通事故から、不動産、離婚まで幅広い分野に精通。「不安定になることや感情的になることもあると思います。そんなときは、まず当事務所にご連絡下さい」)【画像】イメージです*タカチン / PIXTA(ピクスタ)
2017年06月26日いつ、どんなときに事故に巻き込まれるかは誰にも分かりませんよね。そして、事故が起こった際には、大抵パニックになって何をすれば良いのか分からなくなってしまう方も多いと思います。そこで、今回は、被害者・加害者を問わず、交通事故を起こしてしまった際にするべき4つのことをご紹介したいと思います。*画像はイメージです:■1.警察への届出交通事故を起こした場合、物損か人損(人身)かを問わず、警察への届出義務があります(道路交通法72条1項)。したがって、救急車等を手配すると同時に、可能な限り、速やかに警察に通報するなどして事故を届出することが必要です。 ■2.証拠等の確保現場の状況は、後で裁判で争われることがあります。事故後の車両の位置や損傷状況、現場の状況、自己の状況等について、できる範囲で保全をしましょう。事故の目撃者なども、いったん現場を離れてしまうと後日証人として探し出すことは困難となります。重く負傷している場合は同乗者などが代わりに目撃者に後日証人となってくれるよう連絡先交換などをお願いして下さい。相手方の情報も必要となりますので、当事者双方で交換するようにしてください。現場の状況は、全体が分かるように携帯のカメラで撮影するくらいでも構いません。 ■3.保険会社への連絡加入している保険会社にも連絡を入れましょう。示談交渉の代行や保険金支払などについても相談できます。治療費は、相手方保険会社から直接支払われることもありますので、相談してください。また、民事裁判等をする場合は、自動車保険に附帯した弁護士特約を使用し、保険金から弁護士費用を充当して弁護士に相談したり、裁判を依頼したりできます。弁護士特約を利用して弁護士費用を保険金から充填するだけであれば、保険料の等級が下がらないこともあります。なお、弁護士特約を使用する場合、保険会社と弁護士会から弁護士を紹介してもらうこともできますし、知り合いなど自分で相談したい弁護士を決めて、弁護士特約を利用することも可能です。 ■4.損害に関する資料の保全交通事故による損害は、治療費など事故後に発生するものも多いです。損害額を後で立証できるように治療費や通院交通費などはしっかり領収書を残してください。休業損害については、職場から休業損害に関する証明書を発行してもらうよう依頼してください。事故後に事故に起因する出費をした場合は、後で認められるかどうかはともかく、念のため、支出した領収書などは残しておきましょう。 *著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)【画像】イメージです*Dmitry Kalinovsky / Shutterstock
2017年04月01日兵庫県、大阪府、滋賀県ですでにはじまっている自転車保険加入の義務化。これは自転車事故による死亡件数の増加により決定したものだそう。近年、自転車事故による多額の損害賠償なども報道されています。お子さんを持つ親にとっては、被害者にも加害者にもなりうる身近な問題です。Q.自転車保険加入の義務化、賛成?1.賛成 54.5%2.どちらかと言えば賛成 34.5%3.どちらかと言えば反対 3.0%4.反対 1.2%5.わからない・どちらとも言えない 6.7%賛成とどちらかと言えば賛成を合計すると89%と圧倒的多数に。子育て世代だからこそ、子どもが危険な目にあいそうになった、子どもがもし誰かに危害を与えてしまったらと不安になった経験があるという人も多いようです。■運転マナーを待っていない大人が多い子どもだけでなく、大人や高齢者の自転車の運転マナーを心配する意見も多くありました。自動車は保険加入が義務づけられているのに対して、自転車には義務は必要ないのかという声も。「大人が危険な運転をしていて何度もぶつかりそうになったので賛成。けれど、子どもが一人でいるときにぶつかっても、逃げてしまうようです。結局は泣き寝入りになってしまうので、自転車もナンバープレートのようなものをつけてほしい」(千葉県 40代女性)「高齢化社会だし、大人のむちゃな運転も多いので義務化はいいと思います」(大阪府 30代女性)「自転車に乗る人は保険加入を義務化して、責任が発生することを認識してほしいです」(鹿児島県 30代女性)■子どもが加害者になってしまった時のため親としては子どもが被害者になってしまったときと同じくらい、加害者になってしまったときのことも心配です。保険に加入するだけでなく、子どもにも自転車に乗るときのマナーやルールを話しておきましょう。「自転車保険入りました。小学4年生になると学区内は道路で乗ることが許可されるので心配です。事故対応もしてもらえるとのことで、助かります」(茨城県 40代女性)「子どもがひとりで自転車に乗るようになり、いつも人にぶつかっていないかヒヤヒヤしていましたが、保険に入り以前のような心配は少なくなりました」(福岡県 40代女性)■義務化しなければならないワケとはもちろん何かあったときに自分でお金が払える能力があれば保険は不要ですが、最近では莫大な損害賠償請求が発生するケースが報道されています。万が一のために義務化されていない地域にお住いの方でも加入を考えてみてください。「最近の自転車事故の裁判は恐ろしい。普通に生活していて、家族が突然加害者になって、賠償金5000万円とか言われたら、生きていけなくなります」(大阪府 40代男性)Q.自転車保険加入の義務化、賛成?アンケート回答数:6334件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年03月26日子どもの事故は未然にふせぎたいもの。外出中は危ない場所に近づかないよう、走って飛び出さないようわが子の行動に注意している人も、家の中では気がゆるんでしまうこともあります。小さな子どもをもつ保護者向けに行われたアンケートから、意外な結果がみえてきました。そこで明らかになった転落・転倒の多い事例と対策についてご紹介します。■1~2歳児の転落・転倒事例でダントツ多いのは?東京都の情報サイト「東京くらしWEB」がおこなった乳幼児を持つ保護者3,000人を対象にしたアンケート調査「 乳幼児の転落・転倒による危険 」で、乳幼児の転落・転倒の多い事例が明らかとなりました。実際に転落・転倒した、しそうになった年齢で最も多かったのは1~2歳のとき。なんと、全体の6割を記録しています。●製品等別 転落・転倒経験の有無 転落・転倒した製品としては、「乳幼児用でない椅子」「ソファ」が1位、2位にランクイン。椅子は「立ち上がる」動作で、ソファーは「遊んでいて」転落、転倒する事例が目立っているようです。■事故はこうして起きていた!具体的には日常のどんなシーンで転落、転倒の危険があるのでしょうか。体験者からの投稿によると、次のような事例が寄せられています。●椅子(乳幼児用でないもの)の主な事例・上の兄弟 2 人が椅子に座って、パソコンラックで YouTube を見て いたとき、2 歳の男の子も一緒に見たくて椅子の座面に立っていた。そ れでバランスを崩して腕から落下し骨折した。・ダイニングテーブルセットの回転する椅子が楽しく、ぐるぐる回っていたら椅子がぐらっと傾いた。・ハイチェアを買っていなかったので、椅子の上に子供用ローチェアを 置いて、その上に座らせていた。固定していなかったので目を離してい たら椅子の上のローチェアの上で飛び跳ねていて、ローチェアがだんだんずれていった様で、そこから落下した。出典:東京くらしWEB「 乳幼児の転落・転倒による危険(報告書) 」(PDF:1.06MB)また、ソファでは、ソファ自体で遊んでいるときに事故が起こったものが最多でした。●ソファの主な事例・娘が5歳の時、ソファに後ろ向きに座って遊んでいた。振り返ったときにバランスを崩し、前のリビングテーブルで口を打った。上と下の歯 で下唇を挟み、下唇の下を6針、口の中を2針縫った。 ・友人の子供(男の子・2 歳)を自宅で預かったとき、娘(5 歳)と一緒にソ ファの背もたれの部分に乗っては降りるという遊びをしていたとき、バキッという音とともに突然ソファの背もたれが後ろに倒れてケガをし そうになった。出典:東京くらしWEB「 乳幼児の転落・転倒による危険(報告書) 」(PDF:1.06MB) 椅子やソファでの事故は、不注意によるものが多くみられます。そこで次のような対策を検討してみましょう。<椅子やソファで事故が起こらないために実施したい対策>・椅子やソファでは遊ばせない・遊びだしたら注意する、・ソファの背もたれは、壁につける、・ソファーでは寝かせない・可能なら低いソファに買い替え、もしくはソファの下にコルクマットを敷く■知っておきたい意外な転落・転倒スポット●転落・転倒により医療機関の受診が多い製品等アンケートでは0~6歳までの転倒・転落経験、しそうになった経験について調査がおこなわれました。そのなかで、1歳児以降すべての回答に含まれていたのが「家の階段」です。調査によると家の階段から転落、転倒した際に医療機関を受診している人が多く、保護者自身も家の階段を「危ない場所」と認識している人が多くいました。じつは、私の息子も4歳のときに家の階段からすべりおちた経験があります。たった3段でしたが、大人の半分にも満たない小さな体には大きな衝撃があったようです。ケガこそありませんでしたが、横倒しになって全身で落ちてきたので、本当にヒヤッとした記憶があります。家の階段でおこる事故の状況としては「踏み外す」場合が最も多く、ついで「滑る」となっています。小さいなうちは子どもが1人で階段を使わないよう、ゲートをつける、子どもを抱っこしたまま階段を使用しない、などの対処が事故を未然に防いでくれるのではないかと思います。大人にとってはなんてことのない場所・場面も、小さな子どもにとっては大きなケガにつながる危険がひそんでいるかもしれません。転落・転倒は普段の日常のなかにあることを、意識しておきたいですね。<参考サイト>・東京くらしWEB ヒヤリ・ハット調査 「 乳幼児の転落・転倒による危険 」・東京くらしWEB ヒヤリ・ハットレポートNo.11「 乳幼児の転落・転倒 事故防止ガイド 」(PDF:4,825KB) ・東京くらしWEB 「 乳幼児の転落・転倒による危険(報告書) 」(PDF:1.06MB)
2017年03月24日子ども服の首回りにあるひもが、思わぬ事故の危険性を持っていることを知っていますか? そのほかフードなどでも窒息事故が起きています。デザイン性の高い子ども服も増えて着ている今、服を買うときにどのようなことに気をつけているかをママたちに聞いてみました。Q.お子さまの服が原因で事故…経験したことありますか?1.ある 8.1%2.ない 87.9%3.わからない・どちらとも言えない 4.0%事故の経験はない人が87.9%とほとんどですが、自分の子どもではない子が経験した、もしくは事故になりそうと感じたことがある人はいるようです。思いがけないものが子どもを傷つけてしまうことも。■子ども服のフードやひもの危険性過去に幼児が着用していた衣類のフードが、ドアノブに引っかかり窒息状態になるという事故が起きているように、ひもやフードが遊具に巻き込まれたりすることで事故になる危険性があります。思わぬ事故にならないように気をつけたいですね。「うちはありませんが、パーカーのひもが遊具に引っかかって危なかった子どもは見たことがあります」(千葉県 40代女性)「フードの事故の話を聞いていたので、着せてないです。かわいさも大切ですが、気にせず遊べたほうがいいですよね」(千葉県 40代女性)「友だちのお子さんが幼稚園時代に、遊具にフードが引っかかって、首吊り状態になったことがあります。すぐそばにいたので大丈夫でしたが、こんなことが起きるんだと教訓になりました」(埼玉県 40代女性)■ひもつきの衣類はひもを外して着用ひもがついてしまっているズボンなどは、ひもを外して着用したり、代わりにゴムを入れて着ているという人もいました。袖口などにひもがある場合は、取ってしまうと手が出ない場合もあるので、買う前に確認するようにしましょう。「ズボンのひもは切ったり、取り外したりして着せていました。テレビでひもが巻き込まれて事故が起きたニュースを見たので、防止できるなら気をつけてあげたいと思います」(福島県 30代女性)「フードやひもが危険と聞いて、それからはそういう服は買っていません。スポーツウェアなどズボンにひもがついているものは、ひもを抜いてゴムを入れ調整しています」(茨城県 40代女性)■こんなところにも保育園と幼稚園の違いが保育園では着てくる洋服に規定があるところが多いなか、幼稚園では制服だったり、私服でも規則がゆるかったりすることが多いようです。保育園ママに聞いて初めて知ったという人もいるようです。「通っている保育園でフードやひもの服は禁止。女の子は基本スカートは禁止です。服選びでは動きやすさに重点を置くようになりました。運動靴のひももゴムで伸びる素材にして、何度も結ばなくてもいいようにしたり。上着のチャックはきちんとしめるとか、ポケットに手を入れたまま歩かないとか、靴のかかとは踏まないなどちょっとしたことも大切に思えます」(千葉県 30代女性)「保育園出身ママは入所するときに言われてるらしいけど、幼稚園だった我が家は気にしたことはありませんでした。言われてみたら確かに危ないし、キリがないいきもするけど、各家庭で気をつけるしかないですよね」(東京都 40代女性)Q.お子さまの服が原因で事故…経験したことありますか?アンケート回答数:3367件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年03月24日今はまだ主流とはいえない「ドラム式洗濯機」。縦型洗濯機に比べてかなり値が張るけれど、洗濯が楽になるなら……と迷っている方も多いのでは。今回はこのドラム式洗濯機をクローズアップ。実際に使っている主婦の方々の意見も聞きながら、そのメリット・デメリットについて紹介します。「安さと洗浄力が洗濯機の決め手!主婦が認めるメリットは?【縦型編】」の記事では、縦型洗濯機のメリット・デメリットについて解説しました。まだまだ主流は縦型であることがわかりましたが、もしもこれから買い換えるなら、ここ数年の間に急速に注目度が高まっている、ドラム式洗濯機の存在はやはり気になるところ。そもそもドラム式洗濯機の魅力とは何か。今回はこれからのさらなる普及が期待されるドラム式洗濯機をクローズアップ。そのメリットやデメリットについて解説していきたいと思います。■目次1.ドラム式は「たたき洗い」。洗浄力は……2.見落とし注意!ドラム式洗濯機の意外なデメリット3.ドラム式のメリットはランニングコストと家事の効率化!4.水道代・電気代の節約も期待できる5.実際に使ってみてどうでしたか?1.ドラム式は「たたき洗い」。洗浄力は……縦型洗濯機の洗い方は、洗濯槽の底にある「羽」を回転させ水流をつくることで、衣類同士をこすり合せる「もみ洗い」をします。それに対して、ドラム式洗濯機は「たたき洗い」。中のドラムが回転することで、衣類を持ち上げて上から落とすというのが特徴です。一般的に洗浄力に関しては、使用する水の量が多い縦型の「もみ洗い」のほうが、汚れがよく落ちるとされています。それに比べると「たたき洗い」のドラム式は水量も少なく、洗浄力は劣るといわれています。今回のアンケート結果でも、「洗浄力の弱さ」をドラム式のネックに挙げる主婦の方がいました。■「我が家は5人家族だからドラム式だと1回につきたくさん洗えないような気がするから縦型を使用しています」(30代・専業主婦)■「縦型の洗濯機に比べて汚れ落ちがそれほどよくないと聞いたことがある」(50代・専業主婦)■「汚れ落ちが悪いとプロの洗濯業者さんに聞きました。水道代は節約できるようですが、一長一短ですね」(40代・専業主婦)2.見落とし注意!ドラム式洗濯機の意外なデメリットアンケートの回答を見ると、ドラム式のデメリットとして意外と多かったのは「安全性」でした。■「縦型と違いふたが横についているので、幼児にも手が届いてしまい、事故や故障が起きやすいのはデメリット」(30代・専業主婦子ども有り)■「以前はドラム式を使っていましたが、子どもが生まれてから安全性を考えて縱型にしました」(40代・専業主婦子ども有り)■「子どもが興味を持ちやすく、やり方さえわかれば、簡単に中に入れてしまい危険だと思います」(30代?・専業主子子ども有り)■「子どもが中に入ってしまう事故がありましたが、危険なことが縦型より多い気がします」(30代・専業主婦子ども有り)■「小さい子どもがいると、中に入ったりといった事故も多いので不安」(20代・専業主婦子ども有り)■「安全性が不安。ドラム式で子どもの事故のニュースを聞いてから余計に怖い」(30代・専業主婦子ども有り)■「幼い子どもがいるので、安心感のある形を選んだ」(30代・専業主婦子ども有り)アンケートを行った50人中7名がこの問題点を挙げていることからも、特に小さなお子さんがいる家庭にとっては、安全性は無視できないポイントであることがわかります。2015年の6月には、子どもがドラム式洗濯機の事故で亡くなるというニュースが大きく報道されました。この事故を受けてメーカーの安全対策も進んでおり、運転していない時にドアが開かなくなるようにする「チャイルドロック」機能があるものや、万が一閉じ込められても中から開けられるような「閉じ込め防止」機能がついている機種が開発されました。(日立のHPより)ドラム式を購入する際には、必ず売り場に行ってこうしたロック機能の使い方を入念にチェックしておく必要がありそうです。親の予想に反する行動をするのが子ども。その危険性を1%でも不安に思うなら、ドラム式は購入しないほうが賢明かもしれませんね。他に挙げられたドラム式のデメリットとしては「かさばる」というものもありました。■「購入検討時はドラム式を希望していたが、洗濯機置き場の広さにあわず断念」(20代・専業主婦)■「ドラム式は大きくて、今住んでるアパートの洗濯機置き場にはまらない」(20代・専業主婦)■「今使用している洗濯機を購入する時に住んでいたアパートの洗濯機置き場がドラム式を置ける大きさがなかったので」(30代・専業主婦)コンパクトな縦型に比べてドラム式は大きいため、住んでいるアパートやマンションによっては欲しくても家の構造上買えない、というケースがまだまだあるようです。3.ドラム式のメリットはランニングコストと家事の効率化!いくつか課題が残っているとはいえ、ドラム式にも多くのメリットがあります。その中でも「時間」を確保できることは、大きな魅力といえるでしょう。「洗濯」という家事にかかる時間は全自動洗濯機によって、ほぼゼロに出来ました。しかし「洗濯」という行為にはこの他に「乾燥」「折りたたむ」という工程が残っています。この時間が意外とかかることはご存知の通り。もし、戸建てで一階が洗濯機で、二階のベランダに洗濯物を干すというご家庭であれば、ア:洗濯物を取り出すイ:二階まで洗濯物を持ち運ぶウ:絡み合った洗濯物をほどきながら、洗濯バサミやハンガーにひとつずつ洗濯物を干すエ:乾いたらそれを取り込むオ:たたむという作業があるわけですが、ドラム式の乾燥機能を使えば、ア:洗濯物を取り出しオ:たたむで終了。つまりは主婦の時間的な負担はずいぶん減ることになります。共働きの家庭でしたらこの時短は、見逃せない大きな魅力。夜遅く帰ってきても、洗濯物を放り込んでボタンを押すだけで、朝には乾燥した状態で洗濯物が取り出せるのです。想像しただけでも、この効率化は嬉しいものです。面倒臭い家事の負担が少しでも軽減される、という事実は精神衛生的にも非常に大きなメリットを生み出します。ましてや毎日「しなくてはいけない」家事ですから、ここから解放されるとなれば、日々のメンタルに好影響であると考えられます。縦型にも自動乾燥機能が付いている機種がありますが、洗濯が終わると衣類がからみ合って、うまく乾燥しきれずに生乾きのようになってしまうこともあるようです。一方ドラム式であれば、衣類が絡みにくい構造なので、よく風が通って乾きやすいという特徴があります。■「仕事で帰りが遅くなるため、部屋干しになってしまい生乾きのニオイがするのが嫌だったため、ドラム乾燥タイプにしました」(50代・正社員)■「ドラム式はたたき洗いで、少ない水で洗えるのでエコで水道代の節約につながるので良いと思います」(40代・専業主婦)■「毎日乾燥機に入れてもヒートポンプ式で電気代があまりかからないのは大きな魅力」(20代・専業主婦)■「ドラム式の良い所は乾燥機能。子どもの洋服などたくさん汚れて雨の日に乾かないと困るので、乾燥機能は本当に助かります」(20代・専業主婦)■「縦型の乾燥機能はとても実用レベルではないが、ドラム式の乾燥機能はその後の洗濯干しの労力軽減に直結すると思う」(30代・専業主婦)実際にドラム式洗濯機を使用していない人でも、「洗濯物を干す」という家事の煩わしさが解消されるのがドラム式のメリットだと感じている人が多くいらっしゃいました。4.水道代・電気代の節約も期待できる「安さと洗浄力が洗濯機の決め手!主婦が認めるメリットは?【縦型編】」の記事でも触れましたが、縦型とドラム式の水道代は、1回につき約2倍もの差があります。1日1回しか洗濯しないご家庭ならまだしも、子どもが多く1日に2回以上洗濯するご家庭や、乾燥機能も積極的に使う場合、長い目で見ればドラム式のほうがコスト的なメリットを享受しやすいといえます。‘’縦型が平均2563.2円/月、ドラム式が平均1096,6円/月になります。となるとランニングコスト全体では82カ月(約7年)で回収できる計算になります。洗濯機の買い替えの時期はおよそ8~9年ぐらいですので、乾燥機能を毎日使う人にとっては、ドラム式のほうがコスト的に良い、という判断になりそうです。’’こちらは1日1回の洗濯で計算されていますので、1日2回の洗濯+乾燥をするのであれば、ドラム式購入の際にネックになる初期コストを、4年ほどで回収できる計算にもなります。そこに「時間」及び洗濯物を干すという労力の削減というメリットも加わるのであれば、決して高い買い物ではないのではないでしょうか。アンケートを見ても、50人中17人が乾燥機能を、19人が水道代の節約をメリットだと回答しています。■「水道代の節約になると聞いたことがあるので、メリットだと思います」(30代・専業主婦)■「少ないと水量できれいになると聞きます。1日に何回もまわすので水道代はかなりお得だと思います」(30代・公務員)■「毎日乾燥機に入れてもヒートポンプ式で電気代があまりかからない」(20代・専業主婦)■「洗濯機のスペックを比較すると、やはりドラム式のほうが水道代を節約できそうでした」(50代・専業主婦)■「結構洗濯をするほうだけれど、ドラム式にしたら水道代が安くなったように思う」(50代・正社員)■「ドラム式は少ない水で洗えるので水道代の節約につながるので良いと思います」(40代・専業主婦)5.実際に使ってみてどうでしたか?最後に、少数ではありますが、「今後、ドラム式の洗濯機以外を購入する予定はございますか?」という質問に対して「ない」と回答した、ドラム式愛用者の主婦たちに、その理由を聞いてみました。■「現在二台目のドラム式を使用していますが、今後もドラム式を選ぶと思います」(50代・主婦)■「ドラム式だと洗濯機の上に多少荷物が置けるから、替えるつもりはありません」(40代・主婦)■「もうすでにドラム式に慣れてしまったので、それ以外はちょっと考えられないから」(50代・正社員)■「今のところは、考えていません。私は身長が低いため、ドラム式のほうが使いやすいと感じているため」(50代・正社員)■「服の出し入れも楽だし電気代も縦型に比べてかからないのでドラム式がいい」(20代・主婦)■「水道代の節約になる上、乾燥機機能が充実していて便利だから」(30代・主婦)■「ドラム式に慣れてしまっているため、今後も他のものではなく、ドラム式を選ぶと思う」(30代・正社員)一度買ったら、もう戻れない。それがドラム式の魅力なのかもしれませんね。使い慣れた縦型から初のドラム式に変更するにあたっては懸念点があるものの、一度使ってしまうとその便利さに納得するという主婦が多いことがわかりました。長期的に見ればお得!ドラム式はやっぱり便利ドラム式洗濯機のメリット・デメリットを主婦の意見とともに見てきましたが、縦型とドラム式、どちらのほうが魅力的に感じましたか?使ったことがないものには不安もありますし、現状、ドラム式は少し値が張るのがネック。しかし長期的に見ると水道代や電気代がお得になりますので、たくさん洗濯をするご家庭や忙しい方にはドラム式がやっぱり便利でお得です。買い換えの際には、ぜひ検討してみてくださいね。
2017年03月15日公園で遊ぶ、外遊びは楽しい一方で、公園で遊んでいた子のランドセルや縄跳びが遊具にはさまる事故も報道されています。公園でより安心して遊ぶために、親が気をつけたいこと、子どもに伝えておきたいことを、日本公園施設業協会が発行するパンフレットを参考にご紹介します。■公園遊びの洋服、事前にチェックしてますか?子どもの公園遊びの付き添いしていますか? 「公園が家の目の前にあるから」、「お兄ちゃんと一緒だから」といった理由で、一緒に公園に行っていないママもいるかもしれません。日本公園施設業協会では、6歳までの子どもには必ず大人が付き添うことを呼びかけています。これを踏まえ、小さな子どもと公園で遊ぶときに、親がチェックしたおきたいことのなかから、とくに日頃見落としがちな項目を「仲良く遊ぼう安全に」パンフレットからご紹介します。<遊ぶときの服装は?>Check1 上着の前を開けっ放しにさせない。Check2 マフラーやひも付きの手袋はとらせる。Check3 かばん、水筒、ヘルメットは外させる。Check4 パーカーなど、首のまわりにひもやフードの着いた衣服は身につけさせない。Check5 足に合った脱げにくい靴をはかせる。Check6 靴のテープはきちんと止めさせる。靴ひもはしっかり結ばせる。出典: 一般社団法人 日本公園施設業協会「仲良く遊ぼう安全に 幼児編11」(日本公園施設業協会発行)パンフレット [10.27MB] 保育園生活でも、どこかに引っかかる心配のある衣類は、身に着けないように指示されているママは多いかもしれません。これは、公園遊びの洋服でもあてはまります。足元はジャストサイズのスニーカーで、脱げにくいものを。靴ひもがほどけていないか確認しましょう。ほどけない結び方として話題となっている「イアン・ノット」や二重のちょうちょ結びなどを試してみるとよいかもしれません。ネットで検索すると、簡単な結び方の動画を見ることもできます。■公園の遊具に対象年齢があるって知っていますか?公園に着いたとたん、興味のある遊具めがけてまっしぐら! となってしまう子ども。もしもの事態を遠ざけるためには、公園で遊ぶ前に、「どこに、どんな注意箇所があるか」を大人の目で確認し、安心できる場所で子どもの身体能力に合った遊具で遊ばせることが大切です。<遊び場は安全か? あらかじめ確かめておこう>Check1 その遊び場には小さい子ども用の遊具があるか?それは大きい子ども用の遊具と近すぎないか?Check2 石やガラスなどのかけらは落ちていないか?Check3 遊具は壊れていないかCheck4 遊具の下や周りはコンクリートやアスファルトで固められていないか?Check5 遊具の下や周りに放置された障害物はないか?Check6 遊び場の内外で水の事故(池や噴水など)や交通事故に遭う危険はないか?Check7 以上があったら管理者に連絡する。出典: 一般社団法人 日本公園施設業協会「仲良く遊ぼう安全に 幼児編11」(日本公園施設業協会発行)パンフレット [10.27MB] 日本公園施設業協会会員が製造する遊具には、その遊具で遊ぶことができる目安となる「 対象年齢シール 」が貼られています。自分の子どもの年齢にあった遊具か、チェックしましょう。■子どもだけで遊ぶときの約束事決めていますか?学童保育に行かなくなりがちな小学生高学年にもなると、家にランドセルを置いたら公園に集合! というシーンも出てきます。子どもたちが集まりそうな公園を事前にリサーチし、休日などにチェックしておくとよいでしょう。子どもだけで公園で遊ぶ場合には、次のことを事前にママに伝えることを約束させましょう。<友だちと公園で遊ぶときの約束ごと>・誰と遊ぶのか・どこで遊ぶのか・何時まで遊ぶのかまた友だちと「待ち合わせ」をするかどうかは、各家庭でルールをきちんと決めておきましょう。とくに小学生低学年のうちは、子ども同士の待ち合わせはさせないと決めている場合には、子どもにもそのことをきちんと伝えておきましょう。休日に待ち合わせする場合には、できるだけ親も一緒に行って、相手の子どもの確認や親へのあいさつをしておくと、今後遊ぶときにも安心です。服装に関しては、先に紹介した項目をお子さんと確認してください。また、かばんはもちろん、水筒、携帯といった体や首に下げるアイテムも遊ぶときには外すように伝えるのもお忘れなく。■もし公園でこんなことが起こったら車に気をつける、飛び出さない、知らない人に声をかけられてもついていかない、などの声がけをしているママは多いと思います。公園でも思わぬ事故が起こる可能性もあります。そんなときにどういった対応をする必要があるのでしょうか。子どもが大きくなっていくときに、「自分で考えて、自分で対応できる」力を育てるためにも、こういった話し合いは役立つのではないかと思います。「仲良く遊ぶために 児童編」パンフレットを参考に、いま一度、お子さんと一緒に確認してみましょう。<お天気は?>・雨にぬれた遊具は滑りやすいので注意。・雷が鳴ったら外で遊ばない。・日射によりスチールなど加熱する部分があり、やけどに注意。<体調は?>・遊ぶときの健康管理は大切です。適度に水分を補給させる。<事故・事件が起きたらすぐに助けを求める>子どもだけの場合-よく教えておいてください・近くの家に行って助けを求める。・重いけがのときには119番に電話して救急車を呼ぶ。・不審者がいるときには110番に電話して警察を呼ぶ。<ケガをした人には>・助けを呼ぶ間、付き添っている。・ケガ人は、なるべく動かさない。・血が出ていたら、水道の水で汚れをよく洗い流し、布などでおさえるか、本人の手でおさえる。出典: 一般社団法人 日本公園施設業協会「仲良く遊ぼう安全に ~学校の先生方と保護者のために~ 児童編」(日本公園施設業協会発行)パンフレット [5.2MB] ケガや危ない目に遭うことなく、楽しく遊べることが何よりです。でも、もしものときには周囲の大人に助けを求めるよう、約束しておきましょう。また、誰も携帯電話を持っていないことを想定し、公衆電話の設置個所とかけ方を教えておくとよいかもしれません。公衆電話の設置個所はNTTサイトで検索できます。今回ご紹介した「仲良く遊ぶために」パンフレットは、幼児編、児童編ともに日本公園施設業協会のウェブサイトからダウンロードできます。公園遊びは、子どもの発想力を高め、冒険心を養い、危険認知能力を高めるためにも、絶好の遊び場です。そして子ども同士の友情を育み、親子の絆を深めるところでもあり、親子でとても大切にしたい場所です。だからこそ公園遊びの注意事項、遊具の使い方、重大事故を防ぐポイントなど、より安心して楽しく遊ぶために、お子さんと話し合ってみてはいかがでしょう。<参考サイト>・ 一般社団法人 日本公園施設業協会ウェブサイト
2017年03月05日ふだん、子どもと車に乗っているときに、「危ない!」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。ある調査によると、30%近くの人が「危険な目にあったことがある」と答えたそうです。車内で子どもが事故に遭わないよう、注意すべきポイントを押さえておきましょう。■車内で危険な目にあったことがある子ども日本自動車連盟(JAF)が平成22年12月~平成23年1月に行ったインターネット調査(7,048人) 『子どもの車内事故に関するアンケート調査』結果 によれば、28.3%の人が「12歳未満の子どもが車内でケガをしたり危険な目にあったりしたことがある」と回答したそうです。実際にケガをしたのは21.4%、約7,000人の回答者のうち、約400人もの子どもがケガをしているということになります。「自分だけは大丈夫」といった油断や、子どもの好奇心によって思わぬ事故は起こりがちです。そこでどういった事故が多いのかお伝えします。■「すぐそこまでだから」の油断で起きる事故同調査でもっとも多かった事故は、「頭や体を強打した」(35.5%)というものでした。急ブレーキをかけた瞬間に座席に体を打ったりすることはありがちなのですが、なかにはシートベルトをしていなかったという事例も。6歳未満の子どもにはチャイルドシートの使用が義務づけられています。「すぐそこのスーパーまでだから」、「ママ友の車に乗せてもらったから」なんて理由で、チャイルドシートを使用しなかったという経験を持つママの声も聞かれました。ちょっとした距離でも、必ずシートベルト、チャイルドシートを着用するように心がけましょう。■子どもの好奇心が招く事故ついで多かった事故は「ドアに手や足を挟んだ」(25.5%)、「パワーウィンドウに手・足・首などを挟んだ」(16.3%)が続きます。どちらも体の一部をドアなどに挟む事故ですが、最近ではパワーウィンドウによる事故が増えているようです。実際にパワーウィンドウで危ない目に遭ったというママも多く、次のような意見が聞かれました。・「なんか寒いなと思って運転席から窓を閉めようとしたら、後ろからキャーと叫ぶ声が聞こえてハッとしました。ケガはしなかったけど、窓に指をかけていたみたいです」(30歳・小学2年生のママ)・「いつの間にか窓を開けていた息子。操作方法なんか教えていないのに、見よう見まねで覚えていたようです。それ以来、必ずロックをかけるようにしています」(28歳・3歳児のママ)パワーウィンドウによって子どもが首や指を挟まれるという事故が起きていることはニュースでもたびたび見かけます。後ろの座席に子どもだけで座らせていると、運転中には目が届かないことがあります。ボタンひとつで窓が開閉する様子は、子どもにとっておもしろい遊び道具に。またいたずらに操作してしまい、その拍子にケガをしてしまう可能性も…。事故を防ぐためにも、ロック機能を使って、子ども自身が窓の開閉ができないようにする習慣をぜひつけたいものです。最初から窓が開いている状態で車に乗せた場合には、窓を閉めるときに、ひと声かけてから操作するように気を配りましょう。■飲食物による事故同調査での割合は低いのですが、車内で「食べものなどをのどに詰まらせた」(2.6%)、「やけどをした」(0.9%)という事故も発生しているようです。長距離のドライブとなると、子どもにおやつやジュースを与えることは多いと思います。しかし、急ブレーキをかけたときなどに、ホットドリンクがこぼれてしまったということを経験したことがある人はいるでしょう。夫婦そろってのお出かけなら、どちらかが子どもに目をかけることができますが、大人ひとりの場合にはとくに注意が必要です。そんなときには、自由に飲み食いができる環境を作らない、ホットドリンクはSAなどで休憩したときだけにするなど、リスクを減らす工夫をしましょう。■シートベルトやチャイルドシートによる事故身を守るはずのシートベルトやチャイルドシートによる事故も発生しています。チャイルドシートによる事故は、正しく装着されていないことが原因となることも。また、シートを別の車に移し替えたときに、きちんと固定されていないこともあるようです。運転する前には、チャイルドシートがきちんと固定されているかを必ずチェックしましょう。またシートベルトのきつさ、子どもがきちんとシートベルトを装着しているかもこまめに確認してあげましょう。また、子どもが小学生にあがるころには、シートベルトを着用することを嫌がったり、パワーウィンドウのロックを自分で解除してしまうことがあるようです。ママたちはそれを防ぐために、さまざまな工夫を凝らしています。・「音楽やDVDなど、ほかに興味をひかせることでいたずらを防いでいる」(31歳・4歳児のママ)・「オモチャの車とぬいぐるみを使って、事故の怖さを教えた。それがきいたのか、チャイルドシートを嫌がる息子も自分から進んで使いたがるように。大きくなった今でも、シートベルトを自分でつけている」(37歳・小学2年生のママ)子どもがチャイルドシートを嫌がる場合は、体のサイズに合っていない可能性もあります。運転前に乗り心地を確認し、場合によっては買い替えを検討することも必要です。狭い空間でもなんとか楽しく過ごそうと、子どもなりに試行錯誤した結果が事故につながってしまうことも。リスクをなくすだけでなく、飽きさせない工夫をするなど、車内で快適に過ごせるようにしてあげましょう。もちろん、安全運転が第一です!<参考サイト>・日本自動車連盟(JAF) 『子どもの車内事故に関するアンケート調査』結果 (PDF:436KB)
2017年03月04日救急車に道を譲ったところ、後続車両が救急車の前に割り込むように追い越しをしていき、あわや救急車と接触するかのような場面を映したドライブレコーダーの映像がTwitterに投稿されていたようです。後続車両の運転手がサイレンを鳴らしている救急車の存在に気づいていたのかいないのかはわかりませんが、客観的に危険な運転であることに間違いありません。そこで、今回は、緊急走行中の救急車に道を譲らなかったり、走行を妨害したりしたときは、どのような処分が待っているのかについて解説します。*画像はイメージです:■救急車に道を譲らないと行政処分等の対象になる自動車教習所でも習うことですし、常識的な結論ですが、救急車やパトカー等の緊急走行車両に道を譲らないときは道交法40条、120条1項2号により、5万円以下の罰金が科されます。また、行政処分としても違反点数1点、反則金6,000円(普通車の場合)となります。 なお、2車線以上の道路において、右側車線を走行中に後ろから緊急車両が来た場合でも、道路の左側に寄るのが正解です(道交法40条1項、2項)。 ■道を譲らないことによって搬送中の患者が亡くなったらどうなる?道を譲らなかった運転手がいたことによって、救急車の到着時間が遅れ、搬送中の患者が亡くなったり後遺障害が残ったりした場合、運転手に民事上ないし刑事上の責任を問えるのか?という疑問が生じるかもしれません。この問題は民法や刑法の教科書事例のようなものですが、因果関係や故意・過失があれば(そして実務上はこれらが立証できたとしたら)、運転手は民事上ないし刑事上の責任を負うことになります。ただし、実際には、たとえば到着時間が2分遅れたとして、2分早く病院に到着さえしていれば適切な治療を受けられて患者が生存していた(あるいは後遺障害が残らなかった)はずだという因果関係の立証は非常に困難です。緊急車両妨害のケースに限らず、自動車にドライブレコーダーを付けておくことにより加害者となった場合も被害者となった場合も身を助けたり裁判での立証に役立ったりすることがありますので、まだドライブレコーダーを付けていない方は設置を検討してみるとよいでしょう。 *著者:弁護士 木川雅博 (企業法務(会社運営上生じる諸問題)、売買代金・貸金請求、損害賠償・慰謝料請求、不動産を巡る法律問題、子どもの事故、離婚・男女間のトラブル、相続問題,破産・民事再生・債務整理、労働問題など、法人・個人を問わず様々な案件を扱っています。趣味は料理とランニング。東京弁護士会。星野法律事務所)【参考】*grape:後ろから救急車のサイレンが!しかし後続車が危険な運転【画像】イメージです*kou / PIXTA(ピクスタ)
2017年01月28日こんにちは。元教習指導員の奈都木あやです。子どもの交通事故が報じられるたび、わが子のことのように心を痛めている方は多いと思います。そして、どうかわが子だけは……と、切に祈るのが親心ですね。しかし、「車に気を付けるのよ」という言葉だけでは、事故防止の効果はあまり期待できません。子どもは何をどう気を付ければよいのかわかっていないからです。まずは、交通事故の傾向を知りましょう。そして、子どもに自分の身を守る方法を教えましょう。●子どもの交通事故発生状況子どもたちは、いつ、どこで、どんな交通事故に遭っているのか?まずは、警視庁が発表した『子供の交通人身事故発生状況(平成28年上半期)』をご説明します。※ここでの子どもとは、幼児、小学生、中学生をさしています。・いつ……季節は6月、曜日は水曜日が最も多く発生しています。また、時間帯は16〜18時が一番多く 、次いで、14〜16時となっています。・どこで……交差点での事故が53.1% 、単路が28.7%です。・だれが……小学生が65.3%、中学生が24.1%、幼児が10.6%です。小学生がダントツの1位 なのです。さらに、小学生の内訳をみてみると、女子が162件に対して男子は326件です。なんと、男子は女子の約2倍も交通事故に遭っているのです。・どんな……“飛び出し”による交通事故が最多 となっています。次に、“横断違反”です。横断違反は、横断歩道以外の場所を歩いていたとか、斜め横断などです。●事故多発場所! 交差点での事故防止対策●(1)内輪差を意識した待ち位置交差点を渡る以前に、まず信号待ちの立ち位置について確認してみましょう。車が曲がるとき、後輪が前輪よりも内側を通ります。これを、“内輪差”と呼びます。この内輪差を意識していない、もしくは、後輪の位置を掴めていないドライバーは、左折時、歩道に脱輪することがあります。もしも、お子さんが車道すれすれのところで信号待ちをしていたら?左折車に巻き込まれないように、車道からなるべく離れたところで待つ ように教えましょう。●(2)交差点を渡るときの注意●>基本中のキホン! 「右よし、左よし!」信号が青に変わったら、うれしくて猛ダッシュしたくなるのが子ども。しかし、信号が変わった直後は最も危険なタイミング です。もう赤信号に変わっているのに交差点に突っ込んでくる車をときどき見かけますね。青信号に変わったら、まず、左右の確認を徹底させましょう。●>アイコンタクトで右左折車との事故を回避!“青信号=安全”、“横断歩道=安全”ではありません。青信号に従って横断歩道を渡っていても、右左折車が通ることはあります。普通、自分が渡る方向の歩行者用信号が青ということは、車道用の信号も青である ことを理解させましょう。※スクランブル交差点のように、歩行者と車の信号の色が別々のものもあります。子どもは身長が低いため、目立ちにくく、右左折車に見落とされてはねられるという危険がつきものです。ドライバーと目を合わせ、車が止まることを確認してから渡る習慣をつけさせましょう。●見通しの悪い交差点の攻略法(信号機が設置されていない場合)子どもに「見通しの悪い交差点ってなあに?」と尋ねられたら、なんと答えますか?「建物や看板があったりして、右や左が見えにくい交差点よ」というところまではきっと大丈夫ですね。「それで、交差点ってなあに?」なんて問い詰められると、ちょっと困ってしまいそうですね。道路交通法上は、“二つ以上の道路が交わる部分”です(道交法第2条1項5号)。つまり、T字路やY字路も交差点です。もちろん、信号機や横断歩道があるかどうかは関係ありません。改めて観察してみれば、住宅街は交差点だらけであることに気付くはずです。意外と危険な場所に暮らしているということになりますね。現に、警視庁のデータでも、子どもの事故は自宅から500m以内の発生が61.5% であると発表されています(平成28年上半期)。そこで、お子さんを見通しの悪い交差点で事故に遭わせないための対策です。●自宅周辺の危険な交差点を親子でチェック!「見通しの悪い交差点」といっても、子どもはどこがそれに当たるのかわかりません。親子で実際に歩いて、そこがどのように危険であるかを教えましょう。●安全確認は最低でも2回“見えない=車がない”ではありません。見通しが悪くても、見えている部分に何もなければ、安全だと思いこんでしまいがちです。まず、見える部分を確認して進んだ後、見通せるところでもう一度、左右の確認をしましょう。親子で一緒に練習しておきましょう。●飛び出しと横断時の注意点●下校時が最も多い「走らない。広がらない。ふざけない 」を合言葉にしましょう。好奇心旺盛で、楽しいことが大好きな子どもには難しいお約束ではありますね。下校時ともなれば、開放感でいっそう難しいかもしれません。しかし、地道な家庭でのしつけが事故防止につながります。日頃から、親子で根気よく唱えましょう。●駆け足横断が多い道路の向こう側に友だちがいる。あるいは、家族がいる。低学年が、高学年についていこうとして急いでいる。理由はさまざまですが、子どもの飛び出し事故の典型です。駆け足横断はとにかく安全不確認になりやすい ものです。子どもを一人で送り出すときには、時間に余裕を持たせ、慌てさせないこと。親が同伴のときにも、「ぐずぐずしないで早く渡って」などと急かさないようにしましょう。●駐車車両の前後駐車車両の陰から飛び出して交通事故に遭う……危険予測の分野ではテッパンともいえる事故のパターン です。特に、子どもは自分の姿がドライバーには見えていないということを予想しづらいものです。駐車車両が危険だというだけではなく、「近寄らないように」と言い聞かせておきましょう。●番外編(自宅のガレージ、商業施設の駐車場)事故の発生件数としては交差点ほど多くはありません。しかし、子育て中のパパママにはぜひ気を付けていただきたい危険箇所です。●自宅のガレージ●>死角に注意死角とは見えない部分のことです。運転教本によると、普通自動車の死角は、前方4m・運転席側1m・助手席側4m・後方12mです。車のすぐそばで、小さな子どもが遊んでいれば、運転席からは見えません。時折、自宅のガレージで親が子をひき、死なせてしまうという事故が報じられています。まず、乗車する前に必ず車の周囲を確認する習慣を身に付けましょう。そして、子ども自身にも車には死角があることを教えておきましょう 。まず、キーを抜いた状態で、子どもを運転席に座らせます(座高はクッションや座布団で調節しましょう)。大人が車の死角部分に立った後、その場でしゃがんで見せましょう。百聞は一見にしかず。車のそばで遊んではいけない理由を納得してくれるはずです。●>後追い防止めでたく子どもが死角を理解できたからといって、安心はできません。子どもは忘れやすいものです。子どもが一人で家を抜け出し、出かける親を追いかけてくるということがあります。つまり、乗車前に車の周囲を確認しても、時間が経てば状況は変わるということです。自宅のガレージから車を出す際には、必ず、家族間で子どもの監視役を決めておきましょう 。●商業施設の駐車場●>降車時は大人が先に!子どもを先に車から降ろすのは大変危険です。やはり、うれしくて通路に飛び出したり、他の車の死角に入って事故に遭うことも考えられます。まず、大人が先に降りることを習慣にしましょう。●>目も手も離さない!ママは両手に荷物いっぱい。そして、買い物中はじっとしていない子どもを叱りつけてぐったり……。そんな光景はどこの商業施設の駐車場でも珍しくないものです。しかし、最後の力を振り絞って、お子さんを守りましょう。まず、片手でも空いていれば、必ず、子どもと手をつなぎましょう。もしも、どうしても両手が塞がっているときは、“ れっしゃごっこ”やその他ママのアイデア で親の背後につかせましょう。このとき、子どもの両手はお母さんの腰をしっかりつかむようにお約束しましょう。「二両編成でまいりまーす」「車駅に到着後、切り離し作業を行いまーす」などなど。こんなセリフで、飛び出しやすい年頃の子どもは意外と乗ってくれるはずです。しかし、それでも子どもが危険な行動に出てしまったら、すぐに荷物を手放せるように心の準備はお忘れなく。子どもの交通事故防止は一日にしてならず。簡単なことではありませんが、日々の努力が、きっとお子さんを救ってくれるはずです。【参考文献】・『交通事故学』石田敏郎・著・『学科教本』『運転教本』中部日本自動車学校・発行・『子どものための交通安全教育入門』大谷亮・金光義弘・谷口俊治・向井希宏・小川和久・山口直範(編)・『ポケット六法』有斐閣・発行【参考リンク】・子供の交通人身事故発生状況~平成28年上半期~ | 警視庁(PDF)()・小学生の交通人身事故発生状況~平成28年上半期~ | 警視庁(PDF)()●ライター/奈都木あや(元教習指導員)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2017年01月28日