子どもをしかっているとき、いつの間にか怒りに変わってしまい、いつ許してよいか迷ってしまうことはありませんか? すでに子どもには何度も注意しているし、ここで簡単に許してしまったら子どもはまた同じことを繰り返しそう……など、さまざまなことが頭をよぎり、ついついしかるのを止めるタイミングを逸してしまう。そしてしかっているうちに、なんだか怒っている状態になってしまい、自分で引き際がわからなくなってしまった……。そんなとき、どうすればいいのでしょうか。 早く許すとママはすぐに許してくれると思ってしまう?口に物を入れたままお話ししない、電車の中ではおとなしくするなど、何度注意しても同じことをしてしまう子ども。一度や二度ならまだしも、もう何度言ったかわからないくらい言い続けているのに、一向に直る気配がない。「前もママ言ったよね?」最初は冷静にしかっていたつもりが、グチグチと小言に変わり子どもの態度も気に入らず、いつのまにか怒っている状況になってしまうことはよくあることです。 ここで再度冷静になって「今度は気を付けようね」と言って、おしまいにしたいところですが、この前もそう言ったしな……、ここで「うん」と言っておけば、ママは絶対許してくれると思っているのではないだろうか……、もう少ししかっている状況を続けたほうがいいのではないだろうか……。そんな思いが頭をよぎるママも多いのではないでしょうか。 では、早く許すと子どもは「ママはすぐに許してくれる」と思ってしまうのでしょうか?実は、早く許しても遅く許しても、多くの場合子どもは許してもらえると思っています。そして、許してもらえると思っている状態は悪いことではありません。人を信じる素地ができているとも言えますし、子ども自身が人を許すことを学んでいるとも言えるからです。 しかり続けることはマイナスしかり続けようがすぐにしかるのをやめようが、同じことをする子は同じことをまたするし、しない子はしないものです。 しかり続けられている子どもが思っていることは「ママの機嫌、早くなおらないかな」(と明確に思っているかは別として)がほとんどで、「なんていけないことをしてしまったんだ! 次は悪いことをしないようにしよう」と反省するのははじめのうちだけか、反省することもなく「またママ怒らせてしまった!」と思っていることがほとんどでしょう。ママとして望んでいるのは、子どもに萎縮してほしいのではなく、注意したことを次はやめてほしい、ということだと思います。あまりしかり続けると、子どもが萎縮してしまいかねませんし、子ども自身がそれを手本にして友人などを許さないという行為に出てしてしまう可能性も出てきてしまいます。しかるのは一瞬にして、次やったらまたしかる、それを繰り返すほうが効果的と心得ましょう。 自分の気持ちを抑えられないときに試したいことしかっているうちに「なんで何度言っても直らないのよ!」と怒りに変わり、子どもを許そうと思っても、なんだか気持ちが収まらず、うまくしかるのをやめられないときもあるかと思います。そんなときは、子どもの年齢ごとの心の成長について調べてみると気持ちが収まるかもしれません。たとえば、2歳のイヤイヤ期や6歳くらいに訪れる中間反抗期など、注意しても反抗してくる子どもについつい怒ってしまうこともあるかと思いますが、反抗こそが成長の印だと思えば、寛大な心で受け止められるようになるのではないでしょうか。また、子どもがなぜしかられているのか理解しているか尋ねてみるのもおすすめです。 「この前もママは○○してはダメって言ったよね? どうしてダメだと思う?」など、どうしてママがしかるのかについて尋ねてみましょう。そうすることで、子どもがしかられている理由を理解しているかママも知ることができます。子どもが理解しているようであれば、それでOKとしましょう。 ついついタガが外れてやってはいけなことを何度もしてしまうのが子どもです。長い目でできるようになるのを待ちましょう。 イラスト/sawawa著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年04月09日「お家時間、何する?」と子どもとのお家時間の過ごし方を模索中のママにぜひチェックしてもらいたい! 子どもとのお家時間をもっともっと楽しくする、mercidays by HugMugの記事をここでご紹介します。親子クッキングやおやつづくり、ママのセルフネイル、収納・掃除術までさまざま。先の見えない毎日だけど、この機会にできることはたくさんあるはず。ここから、チャレンジしてみたいことをぜひ探してみてください!お家時間の過ごし方 #01【 親子クッキングに挑戦する 】子どもとつくる「ホットプレートレシピ」 tottoさんが教える3レシピホットプレートを使って、子どもと挑戦したい3レシピをご紹介! ダイニングテーブルを囲んでおしゃべりしながら作業ができるうえに、みんなでワイワイ食べられるのも魅力的。子どもが進んでお手伝いしたくなる“お手伝いポイント”も要チェック。記事はこちら人気料理家tottoさんに教わる 年齢別初めての料理[3歳・4歳・5歳]人気料理家のtottoさんに子どもの初めての料理にぴったりのメニューを教えてもらいました。3歳から、4歳から、5歳からと年齢別の挑戦しやすいメニューをワンプレートにしてご紹介します。記事はこちらお家時間の過ごし方 #02【 可愛いおやつをつくる 】一度に焼いて3日分のおやつが完成! 可笑しなお菓子屋 kinacoさんの塩麹ビスケットまとめてつくって毎日少しずつ、アレンジを変えて楽しめる塩麹ビスケは『可笑しなお菓子屋kinaco』さんの定番のおやつ。生地の厚みを変えたりトッピングを加えたりすることで、一度に3日分のおやつができちゃいます! 今回は、その基本のビスケットレシピとアレンジレシピをご紹介! 記事はこちらただ「たべる」だけじゃない、山フーズ 小桧山聡子さんのアートなおやつレシピちょっぴりユーモアのあるフードを提案するフードクリエイター・山フーズの小桧山聡子さんに、「アートなおやつ」レシピ5つを教えてもらいました。「たべる」視点をちょっぴり変えて、いつものおやつタイムに、新しい驚きと発見と笑いが起こるはず! ぜひ親子でチャレンジして。記事はこちらお家時間の過ごし方 #03【 キッチン収納を見直す 】北欧式整理収納プランナーの家事 「片付け習慣がつくキッチン収納」ママがたくさんの時間を過ごすキッチン。そこで使うものは、使いやすい場所に収納して、きれいな状態をキープしたい! そんな願いを叶えるべく、収納のプロが実践しているアイディアを教えてもらいました。手に入りやすいアイテムを使った収納アイディアは必読です。記事はこちらお家時間の過ごし方 #04【 セルフネイルをする 】簡単! 可愛い! ママのための時短セルフネイル難しい説明なんて一切いらない! 超簡単で可愛い時短セルフネイルをご紹介。ツヤっぽく仕上げたいなら最後にトップコートを、よりナチュラルな雰囲気にしたいならトップコートなしでも可愛い!! 毎日忙しいママでもすぐできるネイルばかりなので、早速取り入れてみて♪ 記事はこちらお家時間の過ごし方 #05【 子ども部屋の収納を見直す 】北欧式整理収納プランナーの家事 「子どもグッズの収納アイディア」気が付くと散らかっているオモチャやお絵描きグッズなどの子どものもの。どうやって片づければきれいがキープできる? ママたちが抱くこのお悩みをプロに解決してもらいました。すぐに真似できる収納アイディア、ぜひ参考にしてみてください。記事はこちら“子どものもの”がおしゃれに片付く 収納アイディア4選子ども部屋やリビングをはじめ、ありとあらゆる場所に散らばりがちな子どものもの。種類ごとにコンパクト&スマートに、かつ子ども自身にも扱いやすくお片付けしたくなる、そんなとっておきのアイディアをご紹介! 記事はこちらお家時間の過ごし方 #06【 読書をする 】ママのひとり時間に読みたい 新刊&キッズにおすすめの新刊〈2020年4月〉ママのひとり時間に読みたい 新刊&キッズにおすすめの新刊〈2020年3月〉家にいる時間がもっと楽しくなる! ママにおすすめの新刊やキッズにおすすめの新作絵本をここで一気にご紹介。オンラインで購入できるので、気になる本をチェックして、おこもり時間を楽しく過ごしてくださいね。4月の新刊はこちら。3月はこちら。モチコさんの育児コミックエッセイ第2弾が発売! 『育児ってこんなに笑えるんや! 二太郎誕生編』HugMugでも4コマ連載「モチコのツッコミ育児備忘録」が人気の関西人イラストレーターのモチコさん。2018年に発売し重版となったコミックエッセイ『育児ってこんなに笑えるんや!』から、待望の第2弾『育児ってこんなに笑えるんや! 二太郎誕生編』が好評発売中。その見どころをチェックしよう。記事はこちらお家時間の過ごし方 #07【 ナチュラル掃除で家中をキレイにする 】キッチンの汚れを全部きれいに! 子どもに安心なナチュラルおそうじ毎日、家族の食事をつくる場所だから、常に清潔さを保っておきたいキッチン。頑固な汚れが多いだけに、つい強力な合成洗剤を使ってしまいがちだけど、食べ物を扱うキッチンは、なるべくナチュラルな掃除を心がけたいですよね。ナチュラル掃除の専門家「クリーン・プラネット・プロジェクト」の岩尾明子さんに、正しい掃除の仕方を教えてもらいました。記事はこちら掃除はもちろん、おむつかぶれのケアにも使える 重曹で始めるナチュラル家事赤ちゃんがいる家庭では特に、掃除に使う洗剤やベビーケアグッズなど、なるべく自然に近い成分のものを使いたいですよね。万が一、子どもが口に入れてしまっても大丈夫なほど安心な成分で、手に入れやすい“重曹”。ナチュラル掃除の専門家「クリーン・プラネット・プロジェクト」の岩尾明子さんがおすすめする重曹の使い方やアレンジ法を紹介します。記事はこちらお家時間の過ごし方 #08【 子どもと折り紙ジュエリーをつくる 】気になるあの子に…!? 女の子が喜ぶ、折り紙ジュエリーをつくろう♡キラキラと光り輝くジュエリーは、女の子の永遠の憧れ。もし素敵なジュエリーが折り紙でつくれたら、とっても嬉しい! ホワイトデーのお返しにもいかがでしょうか!? ぜひ親子でチャレンジしてみてね。記事はこちらお家時間の過ごし方 #09【 晴れの日は大物寝具を洗濯する 】天気がいい日がチャンス! シーツやタオルケットなどの大物寝具を洗濯気持ちのいい晴れの日こそ、たくさん洗濯したいですよね。シーツやタオルケットなどの大物は特に、天気がいい日に洗ってさっぱりしたいところ。大物を洗濯するときの洗い方や干し方の注意点を洗濯のプロ・中村祐一さんに教えてもらいました。ちょっとの工夫でよりスムーズに洗濯をすることができるんです。記事はこちらお家時間の過ごし方 #10【 子どもとお花屋さんごっこをする 】良原リエさんに教わる工作&遊び方【お花屋さん】朝から雨……。そんな日は、子どもが楽しくて飽きないお家遊びならママも嬉しい。そこで、音楽家として活躍しながら、息子さんへのクラフトやお弁当づくりが話題の良原リエさんに、子どもと楽しめる手づくりのごっこ遊びのアイディアを教えてもらいました。ごっこ遊びの定番、お店屋さん。今日はお家の中に「お花屋さん」をオープンしちゃおう! お店のお花も手づくりして、スペシャル度も満点です。記事はこちら
2020年04月09日人気イラストレーターのしばたまさんが、フォロワーのみなさんから募集した実話のエピソードを漫画化!今回は…「感動するお話」です!忙しいと余裕がなくなってどんどん悪い方向にいってしまうときありますよね…。ご婦人の諭し方がすごいbyしばたま 『1万人がいいね!した 心ゆさぶる本当の話』 イラストレーターしばたまさんのInstagramに集まった、ほんわかゆるーいストーリーから衝撃的なオチや深く考えさせられる話が書籍化。日常の中で起こる心揺さぶられる珠玉のドラマたち!▼前回の記事を見る キュンとする話】「苦手なことがあっても得意でカバーすればいい」を教えてくれた男の子 【スカッとする話】強引な引き止めで結婚退職できない…パワハラ上司に意見したのは! 【感動する話】父が母にプレゼントした3本の赤いバラ。秘められた父の想いに涙! \「しばたまさん」の記事が動画になりました!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年04月04日ウーマンエキサイトの読者のみなさん、こんにちは! 8歳と5歳のやんちゃ兄弟を育児中のなーみんです。感染拡大防止のための休校で、いつもの3月とは違った過ごし方をされている方も多いと思います。保育園は開園していますが、小学校は休校…。学童はやっているのですがお弁当持参必須…。私はパートをしているのですが、PCがあればほぼ仕事ができてしまうので在宅で仕事をさせてもらう事になりました。学童と保育園は週1~2回ほど行かせていますが、体力があり余った子どもたちと1日ずっと家いるのには限界が見えてきました。そこで今回は、試行錯誤した我が家の【休校中の過ごし方】をご紹介します。■我が家の休校中の過ごし方運動不足解消のため眠っていたトランポリンを出してみました!結構楽しく飛んでいます! 私も飛んだら運動不足解消になりそうです(笑)工作系もいろいろやってみました!粘土、折り紙、塗り絵、プラバン。散らかるのでなるべくやらせたくない粘土を解禁。これだけで結構時間が稼げています(笑)折り紙はちょっとお高くて難易度高めの折り紙を買って時間をかけて折っています。塗り絵はネットでダウンロードしています。プラバンは子どもも大好きで、色々な絵を描いて楽しんでいますが一番ハマってるのは私です(笑)そして一番好評なのは…、お菓子作り!クッキー、パンケーキ、カップケーキなどなど。簡単なお菓子を作っています。全て計量すると面倒なので100均で売っているMIX粉を使うと時短にもなるし量がちょうど良くていろいろ作れるので楽しいです!小学生の長男はお菓子作りが一番楽しいみたいです! 男の子って意外と料理作りたがったりしますよね~。ゲーム、YouTubeもOKにしていますが〇時~〇時までは“違う事をやる時間”と決めてみました。そうしないと1日中ゲーム、YouTube漬けになってしまう気がするので…!その時間は私も仕事を中断して子どもと遊ぶようにしています。■長男の勉強面は…長男の勉強面ついて、我が家の場合はこんな感じです。学校から宿題のプリントが40枚出ているので「1日2枚は終わらよう!」と言ってがんばっています。普段やらない事をやるのは疲れますが、やってみると意外と楽しかったりしますよね!でもやっぱり通常通りの日常が一番と実感する今日この頃です…。早くこの大変な時期が終わり、安心して外に出られる日が来るといいですね。
2020年03月19日コロナウイルス感染拡大の影響で学校に休校要請が出たこともあり、先週からお休みになった子どもたちが多いと思いますが、保護者の方からは休校中の過ごし方やサッカーができないことの不安なども聞かれました。そこで先日サカイクは緊急読者アンケートを実施し、チーム活動状況、休校中の過ごし方、保護者の不安を伺いました。たくさんの方にリアルな声を寄せていただいたので、その結果を発表します。早くまた子どもたちが大好きなサッカーを楽しめるようになってほしいものです。写真はサカイクキャンプで夢中でプレーする子どもたち(写真提供:オールスポーツコミュニティ)<アンケートの回答>■お子さんのチームの活動状況について当初、「この1、2週間がカギ」ということで3/15(日)までの自粛要請が出ていたこともあって、約半数の答えが「3/15まで」という結果でした。ですが、日々状況が変わる中での判断にゆだねられることもあり、「状況により変わる可能性があります」という声も寄せられました。スポーツ少年団などは学校のグラウンドを使用しているチームも多いため「校庭が使用できない日は中止」など会場確保がカギになるようです。■休校中の過ごし方について休校中は主に自宅で過ごすという回答が最も多く、82%でした。その他の中には保護者の職場にお子さんの居場所を作ってもらったという回答や、どちらかの祖父母宅で過ごしてもらう、などの回答が見られました。もともと在宅ワークが可能だった方や、今回のことをきっかけにテレワークに切り替えることができる職業の方ばかりではないため、子どものお友達も一緒に自宅で面倒を見ている、など保護者が協力しあっているという声もありました。自宅での主な過ごし方については、多くの方が午前中または普段学校にいる時間は勉強、それ以外は遊んだり、サッカーの自主練をするなど自由にすごしているとの回答が寄せられました。ほかには、日常生活で必要な家事や趣味の楽器、お菓子作り、部屋の整理など、サッカー以外の事を親子で楽しみたいと言う声も多数ありましたので、その一部をご紹介します。<回答の一部>・子ども自身が、自宅内でできるジンガと家の前でリフティングと読書、と目標を立てていた・午前中は1時間ぐらい勉強した後読書、そのあと庭で軽く運動。午後は自由時間→サッカーの自主練かボール遊び、縄跳びなどをします。普段出来ないことをする機会として一緒に料理をしたり、ウクレレを始めたりなど、いろんなことを体験させています・親が仕事の時は留守番。運動不足が気になるので毎日親子で30分、縄跳びをする時間を作る事にしました。サッカーのボールタッチの練習もして欲しいのですが、そちらはあまり......(苦笑)・学校から家庭学習の時間割が決められており、午前中は宿題をしている。午後からはゲームしたりサッカーの練習をするなど(サカイク読者アンケートより)中には「家で勉強、もしくはゴロゴロしてます」「テレビ→テレビ→宿題→テレビ」など親御さんたちが「あー、わかる!」と共感しそうな回答や、「提出期限のある課題も出ているけれど、1時間も机に向かっていない。私が仕事の日はきっとテレビ三昧だと思う......」と、親御さんのため息が聞こえてきそうなご意見も見られました。■休校中の不安について一番多かったのは「運動不足・体力低下」で38%でした。学校やサッカーの活動が停止になり、普段の活動量が減ったためエネルギーを発散することができないことや、お友達と遊べないことなどがストレスにつながっているようです。サッカーの面でも「他の子より遅れそうで不安」という声もありましたが、学習面でも「遅れが心配」というご意見が多くありました。子どもたちも休みに飽きてきて、親が色々工夫するのもアイデアが続かない......と疲労が見えるご意見も。中には「学校から外出も自粛するよう言われているので、公園等に行くのもはばかられる」といった声もありましたが、多くのご家庭は人混みは避けているけれど、まったく家の外に出ないという回答は少なく、自宅の庭や公園、近所の河川敷などで身体を動かしたり親子で練習したりしているようです。活動量の低下は生活リズムの乱れにもつながります。文部科学省からも「屋外での運動を妨げるものではない」という見解が出ているので、いきなり活動を制限されてエネルギーを発散する場がなくなった子どもたちのストレス解消のためにも身体を動かしてリフレッシュしてください。学校だけでなく大人たちもいきなり在宅勤務(テレワーク)になったり、東京ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオジャパンなど大型施設の休園、Jリーグやプロ野球をはじめとするスポーツの延期、学生の大会は中止になり、食品や紙製品の買い占めが起こるなど未曾有の事態に不安を抱える方も多いかと思います。しかし、このタイミングだからこそできることがあるはずです。今までできなかったことに挑戦してみたり家族の時間を楽しむための参考にしていただければ幸いです。
2020年03月12日子どもに「意味までわからせる」ことの大変さ「2/5 ÷ 3/7」という計算問題の答えを出せる方は多いでしょう。「3/7」を逆数(分母と分子を入れ替えた分数)にして「7/3」にし、「2/5 × 7/3」として計算すればいいのです。ところでみなさんは、「どうして逆数をかけるのか」と聞かれたら、相手が「あっ、そういうことか!」と納得できるようにその理由を説明できるでしょうか。もちろん「できますよ」という方もいるでしょう。ですが多くの方は、「どうして分母と分子を逆にするのか」「どうして割り算なのにかけるのか」説明に困るのではないでしょうか。今の小学校の算数の教科書には、「どうして逆数をかけるのか」の説明が載っています。図などを交えながら、子どもに考えさせるようになっている教科書もあります。ですが実際は、この理由を小学生の子どもに考えさせたり教師が説明したりすることは、とても難しいこと。まじめな先生ほど、子どもに「意味までわからせよう」と頑張って説明するのですが、すぐに理解できる子ばかりではなく、多くの子がつまずいてしまうのです。じつは私も、分数の割り算で逆数をかける意味を子どもたちにわからせようとしたことが何度もありますが、成功したことはほとんどありません。先輩教師からは「教師が子どもに説明すればするほど、子どもはわからなくなるんだ!」とよく言われたものです。実際、子どもの様子を見ると、説明を聞けば聞くほど余計に混乱しているようでした。この例のように、子どもに意味までわからせようとすると多くの子どもが混乱しがちな学習内容は、ほかにもあります。代表的なのが、割合を求める学習です。中学・高校に進み数学を勉強するようになれば、さらに多く出てきます。それでも、子どもの勉強では常に「意味までわかる」ことを目指さなくてはいけないのでしょうか?今回は、「意味までわからせる」ことの意義について、考えてみたいと思います。「意味までわかる」状態がゴールになる学習の例学校では、意味がちゃんとわからないと次の学習に進めないことがあります。小学校2年生の例をあげてみましょう。一通り、九九の学習を終えたところで、次のような問題が出てきます。【問題】「5×3」になるもんだいを作りましょうかけ算の式は、「1当たり(1つぶん)の数×いくつぶん」だと教えます。(かけ算は反対にしても答えが同じなんだから順番なんてどうでもいいという人も意外に多くいますが、今の小学校では、このように教えることになっています。)「1当たりの数が先」ということまでわかっていない子は、正しい問題を作ることができません。誤った作問の例がこちらです。【間違い例】5人に3こずつあめをくばります。あめはぜんぶでいくつになるでしょう。この問題だと、「1当たり(1人ぶん)の数」は3ですから、かけ算の式は「3×5」になってしまいますね。正しい問題は、次のようなものになります。【正解例】5こずつ3人にあめをくばります。あめはぜんぶでいくつあればいいでしょう。これは、かけ算に出てくる最初の数字(「かけられる数」ともいいます)が1当たりの数を意味していることをちゃんとわかっていないとできない学習の例です。かけ算では、「できる(九九が言える)」だけでなく、「意味がわかる」こともゴールにしないといけない、というわけなのです。現実社会では「できる」がゴールになることが多い先に書いたように、小学校の学習では、意味がわかっていないとできない問題があることは確かです。となると、子どもには常に意味までわからせなければいけないようにも思えてきますよね。ですが、はたして本当にそうなのでしょうか。「わかる」と「できる」には次のような違いがあります。「わかる」:理由や理屈などを納得して理解していること「できる」:自分の力で何かを成し遂げられることこのどちらを目指すべきなのか考えるために、まずは現実社会での例をあげてみましょう。私にはかつて、「話し方教室」に通い、3分間スピーチの組み立て方や話し方などを勉強していた時期があります。授業時間は日曜日の朝から夕方まで。午前中には「話をどう組み立てればいいのか、そうするのはどうしてなのか」の理論を勉強しました。そして午後は、ほかの学生と講師の前で実際に3分間スピーチをするという実習の時間。「話し方教室」では、話し方の理論が「わかる」ようになるための勉強もしましたが、ゴールは3分間スピーチが「できる」ようになることでした。私の経験を、もうひとつ。一時期ミュージカル鑑賞に熱中していた私は、音痴で歌もダンスも全くできないのに、観るだけでは飽き足らず、実際に舞台の上に立ってみたくなりました。そこで、ミュージカル学校の面接を受けてどうにか入学許可をもらい、ミュージカルの歌と演技を学ぶことに。ここでも、やはりゴールは「できる(歌える・踊れる・演技ができる)」でした。「こうして歌えばいい」という理論だけわかっていてもダメ。よく言われる「畳の上の水泳」と同じ状態になってしまいます。「ダメでもともと」の挑戦であったとはいえ、ミュージカルは観客にみせるものですから、なおのこと「できる」がゴールでなければいけなかったのです。このように現実社会では、意味が「わかる」ことよりも、そのことをちゃんと「できる」ことのほうが求められます。もちろん、「意味がわかって、できる」のであれば一番よいのでしょうが、実際問題、日常生活の中には、意味がわからなくてもできてしまうことは多くあります。たとえば、テレビを見るとき、どうして映るのかわからなくても電源を入れさえすれば見ることはできます。自転車がなぜ動くのわからなくても、乗り方さえ身につければ乗ることができます。パソコンで文章を書くときだって、なぜ、キーボードを押すと文字が出てくるのかわかっていなくても文章を仕上げることができます。(現に今キーボードを打って文章を書いている私自身、パソコンで文字が書けることの仕組みなど、まったく知りません。)こうして見てみると、現実の世界では、多くのケースで「できる」がゴールになっているということがわかります。家庭でも「できる」をゴールにして教えよう日常生活では「できる」がゴールになることが多いとは言え、学校の勉強では「できる」だけではダメだとよく言われます。その一例が、先のかけ算の話ですね。ですが家庭の学習では、必ずしも「わかる」ことを目指さなくてもいい、と私は考えています。というのも、「わかる」ことに重きを置きすぎると、「わかっているのに、できない」という状態になりかねないからです。「わかっているのに、できない」とは、たとえば「先生から計算のやり方を聞いて“なるほど”とわかっても、いざ問題を前にしてみると解けない」「教科書を読んで“へえ、この漢字はこう読むんだ”とわかっても、何も見ずに書くことはできない」といったようなこと。まさに「知ってるけど、解けない・書けない」ということです。これでは明らかによくありませんよね。勉強では、わかりさえすればそれでいいのではなく、できないといけないのです。であれば、現実社会がそうであるように、家庭で子どもに勉強を教える際には、ひとまず「できる」をゴールにしてみてはいかがでしょうか。もちろん、「意味もわかるし、できる」ようになれば、それに越したことはありません。でも、最初から完璧に意味が分からなくても、「できる」をゴールにしていくうちに、「そういうことだったのか!」と「わかる」タイミングが訪れます。ではどうすれば子どもは「できる」ようになるのか。ここでは、国語の漢字と算数の計算問題を教えるときを例にして、家庭でできる「子どもが『できる』ようになる勉強の教え方」を簡単にご紹介します。すべて、先輩教師から教わった方法です。【漢字の書き取り】新出漢字を鉛筆で書く前に、ドリルなどのお手本の漢字を指でなぞる。ここで覚えてしまうぐらい、何度も指でなぞる。ドリルなどでなぞり書き用に薄く印刷されている文字を、鉛筆でなぞる。何も見ず、なぞらないでも書けるかどうか、確かめる。ここでは「できる(書ける)」をゴールにしているので、その漢字がどのようにしてできたかを「わかる」必要はありません。漢字の成り立ちの学習をすることもありますが、そのときのゴールと、漢字を書けるように学習するときのゴールは異なります。【計算問題】一通り問題を解き、答え合わせをする。間違えた問題にチェックを入れておく。1でチェックを入れた問題だけ、もう一度解き直し、答え合わせをする。間違えた問題にチェックを入れる。2でチェックを入れた問題だけ、再度解き直し、答え合わせをする。間違えた問題にはチェック。全問正解するまで、1~3を繰り返す。チェックがなくなれば、全部「できた」ことになります。これはどの教科、どんな学習でも使える方法です。***以前「日本地図があっという間に頭に入る!?【漢字】と【都道府県】の覚え方」で書いた都道府県の覚え方のように、「できる」ようになるための学習方法は、まだまだたくさんあります。ぜひ、今回ご紹介したことを、家庭で子どもに勉強を教えるときの参考にしてみてください。(参考)EDUPEDIA|「わかる」「できる」「身につく」「使える」の差サクセス塾|成功法則 ⑧『わかる』と『できる』は違う!!【自立学習応援塾】一進ゼミナール/ガウディア川越鯨井教室|「わかる」・「できる」の違い
2020年02月29日家でも外でもおかまいなしに、子どもが癇癪(かんしゃく)を起こして、泣いて叫んで大暴れ…。そうなると、お母さんはどうしていいかわからないですよね。「こんなに癇癪を起こすなんて、私の育て方が間違っているのかしら…」そう不安に感じるお母さんは多いでしょう。そもそも、子どもはどうして癇癪を起こすのでしょうか。その予防法はあるのでしょうか? 子どもの癇癪について、くわしく解説していきましょう。【監修】赤坂ファミリークリニック院長 伊藤明子 先生小児科医師、公衆衛生専門医、同時通訳者。東京外国語大学イタリア語学科卒業。帝京大学医学部卒業、東京大学医学部附属病院小児科入局。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。同大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。2017年より赤坂ファミリークリニック院長、NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事。著書・共著に『小児科医がすすめる最高の子育て食』など。テレビ番組「林修の今でしょ!講座」などに出演中。二児の母。■癇癪(かんしゃく)とは癇癪(かんしゃく)を起こすとは?「癇癪」とは、激しい感情を抑えきれず、大きな声を出したり怒ったり泣いたり、時には物を投げたり暴れたりすることです。英語で癇癪は「temper」、特に幼児期の癇癪は「tantrum」、癇癪持ちは「hot tempered」「short tempered」「quick tempered」といいます。hot、short 、quickといった形容詞が、癇癪を起こした時の様子をよく表しているといえるでしょう。【癇癪(かんしゃく)を起こしている子どもの様子】癇癪を起こしている子どもは、突然叫び声を上げたり、泣いたり、怒ったり、手足をバタバタさせたりします。感情が高ぶりすぎると、大きな声で泣きながら床に寝そべってゴロゴロ転がったり、手足をバタバタ振り回したりすることも。外出先で子どもが癇癪を起こすと、お母さんは本当に困ってしまいますよね。▼癇癪(かんしゃく)パターン1: 嫌なことを取り除こうとしている子どもは、癇癪を起こすことで「嫌なことを取り除こう」としています。例えば、公園で遊んだ後、「もう遅いから帰ろう」と子どもに声をかけると、「まだ帰らない! 遊ぶ!」と子どもが泣いて叫んで帰られない…というのはよくありますよね。これは、「嫌なこと=遊びをやめて帰る」を取り除こうとして、お母さんに訴えているわけです。▼癇癪(かんしゃく)パターン2: 困っているサイン子どもが癇癪を起こすもう一つの原因に、「何か困っているサイン」があります。例えば、ブロックが組み立てられない、服のボタンがうまくとめられないなどで、キーッと癇癪を起こし何もかも投げ出してしまう時がこれに当てはまるでしょう。子どもの癇癪(かんしゃく)の原因子どもが癇癪を起こす原因は、大きく分けて次の2つが挙げられるでしょう。▼生理的なもの子どもの癇癪は、欲求不満があったり、疲れていたり、おなかが空いていたりといった、「生理的なもの」が原因というケースが多いでしょう。例えば、おもちゃ売り場で「これ買って!」とダダをこねて、最後には泣いて暴れて…というのは、よくある子どもの癇癪のパターンです。しかし、実はこの癇癪の本当の原因は、「おもちゃが手に入らないこと」ではないことも。疲れていたり、眠かったり、おなかが空いていたりなどの生理的な原因がもともとあり、「おもちゃが買ってもらえない」をきっかけに感情が爆発する場合もあります。▼コミュニケーション手段になっている子どもが癇癪を起こす原因のもう一つには、「コミュニケーションを取るため」というのが挙げられます。親にかまって欲しい、人の注意を引きたいという気持ちから、癇癪という形であらわれるのでしょう。「上の子は聞き分けが良かったのに、下の子は癇癪持ちで…」とこぼすママは少なくありません。上の子に比べ、2番目、3番目以降の子どもは、親を独り占めできることが少ないですよね。もしかしたら、気を引こうとして癇癪という表現方法を取っているのかもしれません。癇癪は、子どもが親に気持ちを伝えるコミュニケーション手段の一つといえるでしょう。癇癪(かんしゃく)が始まるのは1歳になる少し前から?子どもの癇癪を起こし始めるのは、1歳になる少し前くらいからといわれています。ちょうど、少し言葉が出始めた頃ではないでしょうか。赤ちゃんの頃は泣くことしかできなかったのに、言葉という伝達手段を手に入れ、親子でコミュニケーションが少しずつ取れるようになり始めた1歳前後。しかし、子どもは当然、言葉ではまだうまく気持ちが伝えられません。そのジレンマが、癇癪を起こすという行動に結びついているのかもしれません。その証拠に、言葉でうまく感情を伝えられるようになる5歳頃から、ほとんどの場合、癇癪の頻度は少なくなっていきます。■子どもが癇癪(かんしゃく)を起こすのは育て方のせい? 発達障害なの?癇癪(かんしゃく)を起こすのは育て方のせいではない子どもが癇癪を起こすと「私の育て方が悪いのかな…」と心配になったり自分を責めたりするお母さんも多いでしょう。しかし、子どもの癇癪は、お母さんの育て方というより、子ども自身の性格や、その時の状況、環境、子どもの成長の過程とが複雑に絡み合って起こるものです。ごくまれに、心理学的、医学的などの理由で癇癪を起こす場合があります。一度の癇癪が15分以上続く、1日に何度も癇癪を起こすようなら、その可能性が考えられます。癇癪(かんしゃく)持ち=発達障害とは限らない次の3つに当てはまる子どもの癇癪は、その子の性格や環境、成長過程によるものが多いといえます。発達障害と安易に関連づけることはできないでしょう。▼ほかの人と関わるのが苦手子どもは、行動範囲が広がるにつれて、さまざまな人とコミュニケーションを取るようになります。最初はお母さん、お父さん、きょうだいといった家族だけ、次に一緒に遊ぶ同年代のお友だちやその家族、幼稚園・保育園に通い始めたら先生や違う年齢の子どもたち…。関わる人が多くなる過程で、子どもはほかの人とコミュニケーションをとる練習をし学んでいきます。ただし、それも子どもの性格や環境によって、得手不得手の差は出てくるもの。ほかの人との関わりが苦手な子どももいるでしょう。例えば、お友だちとおもちゃの取り合いになった、ブランコの順番を待っていたのに抜かされたといった子ども同士のトラブルは日常茶飯事ですね。そういった時、相手に合わせる、相手と交渉するというのが苦手な場合は、癇癪を起こしてしまうでしょう。▼言葉が遅い言葉がまだうまく使えず、思ったことが伝えられない。また、何か言われても十分に理解できない。そういった時、子どもは自分の気持ちが伝わらず、状況も理解できなくて不安に感じます。それが、癇癪という形であらわれるのです。ほかの子より言葉が遅い子は、同じ年齢のお友だちと遊んでいても、うまく気持ちが伝えられません。そのため、泣いて怒って、時には手が出てしまうこともあるのでしょう。▼気持ちをまだコントロールできない子どもと比べて、大人が感情のコントロールをできるのは、その経験値からです。不快なことが起こらないようにあらかじめ準備をして避ける、嫌なことがあっても人に話すなどして鬱憤(うっぷん)を晴らす、別の楽しいこと思い出して気持ちを切り替えるなど、これまでの経験から自分の気持ちや行動をコントロールする術を知っているわけです。しかし、子どもはまだそういった経験が浅く、感情を抑えることも下手です。嫌なこと、不快なことがあったら、泣く、大声をあげる、怒る、暴れる…。でも、そういった激しい感情の起伏で癇癪を起こすことで、子どもも大きなストレスを感じているに違いありません。それを何度か繰り返すことで、感情のコントロールを学んでいくのでしょう。今は、その途中なのではないでしょうか。発達障害の子どもに見られる症状の一つに、癇癪を起こしやすい傾向があるということで、心配になるお母さんも多いでしょう。たびたび癇癪を起こすからといって、すぐに発達障害と結びつけることはできません。ただし、あまりに頻度と程度のひどい癇癪を起こすようなら一度、専門の小児科医に相談することをおすすめします。■子どもの癇癪(かんしゃく)への対処法癇癪(かんしゃく)が起こる前にできること癇癪は一度始まると、子どもの気持ちが高ぶっている間は、何を言っても通じません。きつく怒ったり、無理やり連れて行こうとすると、火に油を注ぐ結果にも。そうなる前に、先回りして対処し、癇癪を起こさせないようにできると良いですね。▼環境を整える子どもがスムーズに気持ちを切り替えられるような声がけを心がけると良いでしょう。例えば、急いでいる時に子どもが公園で遊びたいと言った場合。「急いでいるからダメ」と言うと、子どもは癇癪を起こしてしまうでしょう。そんな時は、「急いでいるから、滑り台3回だけね」と声がけすることで、子どもはもっと遊びたい気持ちはあるけれど、急いで移動しなければいけないことも理解し、滑り台3回の間に、気持ちをある程度切り替えられるのです。この時、注意したいのは「じゃあ、ちょっとだけね」という曖昧(あいまい)な表現を使うこと。子どもには「ちょっと」「少し」の感覚がわかりにくいので、回数や時間で伝えるようにしましょう。▼子どもに伝わりやすいツールの用意先に紹介したように、子どもに曖昧な表現は通じません。「ちょっと」「少し」といった大人の表現をわかりやすく伝えるツールを用意しておくと良いでしょう。例えば、時計を見せて「長い針がここまできたら終わりね」とか、ゲームやテレビなどはタイマーを使って時間の制限をわかりやすく伝えるなどで、子どもにわかりやすいツールを活用するのも一つの方法です。また、言葉がうまく伝えられない子どものために、気持ちを視覚で表せるツールもあるといいでしょう。例えば、「イライラしている」「怒っている」「落ち着いている」といった感情を表せるイラストを用意して、それを使って子どもが気持ちを伝えられるようにするのも一つの手です。癇癪を起こすきっかけとなる「気持ちをわかってもらえない」という子どものフラストレーションが解消できるでしょう。同様な効果が期待できるコミュニケーション支援アプリなどもあるので活用してみてください。▼癇癪(かんしゃく)が起こった時のルールを子どもと決めておくどんなに予防線を張っても、子どもは何をきっかけに癇癪を起こすかわかりません。いざ癇癪を起こしたら、どう対応すればいいか子どもと話し合っておきましょう。「イライラしたり怒ったりした時は、どうしたらいいかな?」と子どもに聞いて、子どもに決めさせるのです。例えば、一人になれる場所へ移動する、気持ちが落ち着くような言葉をつぶやく、好きなアイテム(ぬいぐるみや毛布など)を触るなど決めておくと、その行動=気持ちの切り替えとなって、感情がクールダウンするきっかけとなるかもしれません。▼食生活を見直す偏食がひどい子どもに、癇癪を起こしやすい、情緒不安定、不安障害といった症状が出る場合があります。青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)や、たんぱく質、鉄分を積極的に取り入れ、糖質、添加物を控えるバランスの良い食生活によって改善する場合もあります。食生活から見直してみるのもおすすめです。癇癪(かんしゃく)が起こったら1: クールダウンさせる子どもが癇癪を起こした時、落ち着かせるために昔から取り入れられている方法に、「タイムアウト法」があります。タイムアウト法は、次の手順で進めます。1.子どもが癇癪を起こして、泣いて暴れたり人に迷惑をかけたりしたら、まずはそれがいけないことだと説明します。2.一定時間いすに座っているように伝えます(必要ならいすまで連れて行きます)。3.年齢の数だけの分数、例えば4歳なら4分間、子どもをそこに座らせます(最長5分間)。ただし、途中で子どもが立ち上がったら、時間はリセットして最初から始めます。4.時間になったら、どうして叱られたのかを子どもに質問します。理由を答えられない場合は、もう一度教えて、思い出させるようにします。このタイムアウト法は、癇癪を起こすことは悪いことだと理解しているのに感情が抑えられない子どもには有効な方法です。そのため、良い悪いがまだ判断つかない2歳未満の子どもには効果がない場合もあります。ただし、癇癪を起こしている真っ最中の子どもを、言い聞かせていすに座らせること自体が難しいですよね。そうなる前に、あらかじめ癇癪を起こした時にはどうするといったことを子どもと話し合っておくといいでしょう。癇癪(かんしゃく)が起こったら2: 感情的に叱らないようにする子どもが大きな声をあげたり暴れたりすると、お母さんもついつい感情的になってしまいますよね。子どもよりさらに大きな声をあげて、なんとか抑えこもうとしてしまいがちです。すると、子どもはそのお母さんの声や態度にさらに興奮してしまいます。感情的に叱るのは、子どもの癇癪には逆効果となります。癇癪(かんしゃく)が起こったら3: ご褒美で釣るのはNGもし、子どもが「お菓子買って!」とスーパーで床に寝そべって泣いてねだったら…。お母さんは恥ずかしくて早く立ち去りたいから、「まあ、いいか…」と買ってしまいそうですよね。特に外出先で子どもが癇癪を起こした時は、なんとか早くなだめようといつもはダメと言っていることも「いいよ」とお母さんは許してしまいがちです。しかし、それを繰り返していると、子どもは「癇癪を起こす=ご褒美がもらえる」と覚えてしまい習慣化します。難しいことではありますが、どんなに癇癪を起こしても、ダメなものはダメと筋の通った態度を見せることは大切です。■子どもの癇癪(かんしゃく)に引きずられないためにまずは大人が落ち着けるようにする子どもが癇癪を起こすと、お母さんも冷静でいるのは難しいですね。しかし、大人同士でも、お互いが感情的になってしまうと「売り言葉に買い言葉」でケンカがヒートアップしてしまいがちです。逆に片方があくまで冷静な態度を崩さなければ、感情的になっている相手もだんだんとクールダウンするもの。「子どもの不機嫌と自分の感情は別のもの」と割り切って、子どもの激しい感情に引きずられないのが肝心。お母さんは常に冷静を心がけ、フラットに淡々と対応するのがいいでしょう。イライラしたらその場を離れるのも◯癇癪を起こしている子どもを目の前にすると、「自分が何とかしなきゃ」とお母さんは焦りますよね。でも、癇癪が長引いてくると、お母さんもイライラしてしまいます。お母さん自身がストレスをためないためにも、子どもの安全を確認したうえで、その場から少し離れるのもいいでしょう。気配は感じられるくらいの距離、例えば隣の部屋やトイレなどに一時避難すると、子どもの姿が見えないだけでも気持ちがリセットできます。その場を離れられない時は耳栓も有効まだ小さくて目が離せない、物を投げたり暴れたりして危ないなどの時は、子どもから離れることは難しいですね。そんな時は、耳栓をするだけでも効果があります。お母さんが一番イライラするのは、子どもが叫んだり大泣きする声ではないでしょうか。それが聞こえないだけで、ずっと気持ちは楽になります。■大人にも癇癪(かんしゃく)持ちっている?大人の癇癪(かんしゃく)持ちとは? 子どもとどう違う?大人でも、子どもほど激しくはありませんが、怒鳴ったり叫んだり、場合によってはつい手が出るなど癇癪を起こしてしまう人はいます。子どもと大きく違うのは、大人は「癇癪を起こすことは悪いこと」と理解していること。大人はこれまでの経験値から、コントロールできない感情は周りの人に迷惑をかける、悪いことだと理解しています。それでも、癇癪を起こしてしまうのが、子どもと大きく異なるところでしょう。大人の癇癪(かんしゃく)への対処法自分自身が「怒りっぽい」「子どもや夫にきつく当たってしまう」「人前でも怒りが抑えられない」といった癇癪持ちの自覚があるなら、次のことを試してみましょう。・その場から離れ、刺激の少ない静かな場所へ移動する。・耳栓をして、耳からの刺激を減らす。・深呼吸をしたり、瞑想する。・自分の怒りを数値化する。・イライラした原因を紙に書き分析する。 など上記の方法で、怒りをコントロールしましょう。もし、夫やきょうだい、父母など近い関係の大人が癇癪持ちの場合、自分自身や子どもに被害があることもあるでしょう。対処法は、子どもの癇癪の場合と似ています。・イライラしていることを自覚させる。・一人にしてクールダウンさせる。・話し合いは落ち着いてから。上記に加え、大人ならではの対応法は「伝えたいことは紙に書いて伝える」こと。直接話すと感情的になってしまうことも、手紙なら冷静に受け取ってもらえるでしょう。■子どもの癇癪(かんしゃく)に悩んだら早めに相談しよう子どもの癇癪で悩んだら、お母さん一人で抱え込まず、次の機関に相談してみましょう。子育て支援センター主に乳幼児の子どもを持つ家庭を対象に、市区町村ごとに公共施設や児童館などで地域に根ざした子育て支援サービスを行っています。自治体ごとに内容はさまざまですが、育児講座や親子で参加するイベントの開催、遊び場スペースの提供、子育て相談、保育サービスの案内などを行っています。詳細は、お住いの市区町村のホームページをご確認ください。児童発達支援事業所・放課後等デイサービス子どもの特性や、心身の発達の遅れ、障害などに合わせた支援を行う福祉施設です。児童発達支援は、主に就学前の子どもを対象に、日常生活に必要な動作の指導、知識や技能の教示、集団生活への適応訓練などを行っています。一方、放課後等デイサービスは、小学生〜高校生が対象。生活訓練や社会交流などの療育プログラムを放課後や夏休みなどの長期休暇を利用して実施しています。事業所によっては言語聴覚士や理学療法士、作業療法士などの専門家による支援も受けられ、子どもの発達や子育ての相談にも対応しています。発達障害者支援センター年齢に関係なく、発達障害を持つ方とその周囲の方(家族や教師など)の支援を行っている施設です。子どもはもちろん大人の発達障害や、その周囲の悩み、困りごとなどの相談もできます。■まとめ心の成長に必要な過程の一つだとわかっていても、子どもの癇癪は、困るし悩むし疲れますよね。あらかじめ、癇癪を予防する方法や、クールダウンの仕方、周囲の適切な関わり方を知っておくと安心ですね。もし、子どもの癇癪があまりに頻繁であったり、長引いたり、激しいもので心配があるようなら、ご紹介した子育て支援機関に一度、相談してみましょう。参考資料:・国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進センター 「かんしゃくを起こすのですが・・・」 ・国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター 「こんなときどうする?」 ・日本小児精神神経学会 「応用行動分析 ─子どものパニック・癇癪への対応─」 ・国立教育政策研究所 「非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書」 ・厚生労働省 「障害児支援の強化について」
2019年11月27日何を言っても「イヤ」と言われてしまう、2歳ごろから始まるイヤイヤ期。今まで赤ちゃんだった子どもに自我が芽生えはじめ、社会の一員としての一歩を踏み出し、ママのしつけのはじまりの時期とも言えます。でも、しつけといってもまだ焦ることはありませんよ。 多くの人が乗り越えなければならないイヤイヤ期イヤイヤ期は、寝てくれない、ミルクを飲んでくれないなどに悩まされていたママにとって、次にやってくる難関とも言えるでしょう。 何を言っても「イヤ」と言われてしまうので、ママとしてはイライラもしてしまうし、自分のやり方に不安を感じ、自信をなくしてしまう人も多いでしょう。けれども、イヤイヤ期の訪れは、それこそ息をするように普通のこと。イヤイヤ期が来てくれて、順調に育ってくれているのだと考えましょう。 両親や友人の話を聞いてみようイヤイヤ期の終わりが見えなくてつらいと感じたら、自分のお母さんや先輩ママに話を聞いてみましょう。みんなうんざりしながら、イライラしながら、イヤイヤ期を乗り越えたことがわかるのではないでしょうか。みんなもそうだとわかれば、少し心も軽くなるはずです。脅してしまう、怒ってしまう、いろいろ試して、だましだましやっていることに罪悪感を覚えてしまうこともあるでしょうが、子どもが自分の自我と向き合いはじめて戸惑っているように、ママが戸惑うのも実は当たり前のことなんです。 イヤイヤ期は子どももママも成長するための時期。自分がママとして成長している時期だと思って、自分を責めずに応援してあげてください。 ドンとかまえていよう「イヤイヤ」言ったら、うろたえず、危険でないかぎり「どうぞ、どうぞ、お好きなように」とドンとかまえていてください。自我が出始めた時期だけに「早いうちに悪いことは悪いと教えなくてはならない」と思ってしまいがちですが、おむつがなかなかとれない子でも、ある年齢にいったら必ずトイレでできるようになるように、まだまだ続く育児、焦ることはありません。2歳ですべてを教えこもうとする必要は全くないのです。 子どももまだ自分の変化に戸惑っている時期です。子どもが手探り状態の中でいろいろと教えようとしても、聞いてはくれません。それこそ「イヤ」と言われてしまうでしょう。本当にダメなことから少しずつ教えるようにしましょう。 イヤイヤ期の終わりは必ず来ます。とはいってもイヤイヤ期の次には、また新たな課題が出てくるのが育児。難題が次々と出てくる……と暗い気持ちにならずに、順調に成長してくれている! と前向きにとらえて過ごしてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年10月05日「ベビーカーを押していたら『邪魔だな』と知らない人に怒鳴られた」「夫に『専業主婦は楽でいいよな』と言われた」「義母が予告なく訪問してきて、子どもが昼寝できなかった」そんな日々の「あるある」で怒ったり落ち込んだりした時、皆さんはどう感情をコントロールしていますか?そういった負の感情にとらわれて、なかなか気持ちを切り替えられない場合、周りに嫌な空気を巻き散らしたり、ついつい子どもや夫に八つ当たりしてしまうこともあるでしょう。怒りや落ち込みを引きずらないためには、どうすればいいのでしょうか。■怒りや落ち込みなど負の感情はどこから生まれる?実は、怒りや落ち込みという感情は、誰かに怒られるといった「自分以外の何かが引き起こす」ために生まれるものではありません。怒りという感情は突きつめていくと、「相手が自分のことをわかってくれない」という失望が引き起こすものです。一方、落ち込むという感情は「自分はダメでデキない人間だ。価値がない」という思い込みが強くなり、自己肯定感の低下や自己無力感が引き起こすもの。「理解してほしい」という希望や「自分はダメだ」という思い込みなど、自分の中から生まれる感情が怒りや落ち込みを引き起こしているのです。負の感情は、ほかからの働きかけではなく、自分の中から生まれてくるものだと早く気づければ、ダラダラと長く引きずることはなくなります。しかし、怒りや落ち込みの感情にとらわれている最中は、冷静な判断ができず、なかなか自分で気づくのは難しいでしょう。そんな時に活用してほしい怒りの鎮め方、アンガーマネジメントの方法をご紹介しましょう。■ステップ1:怒りや落ち込みの感情を2つの方法でコントロールするまず、自分が怒りや落ち込みの感情にとらわれ、冷静さを失っていると感じたら、次の2つをやってみましょう。1.ひとりになる。2.深呼吸する。まずは、自分自身に向き合うために、別部屋に移動する、トイレに入るなどしてひとりになりましょう。それから、大きく深呼吸をするのです。怒りや落ち込みを感じている時は、自律神経のうち交感神経が優勢になりノルアドレナリン(激しい感情などで出る交感神経の情報伝達物質)が放出されます。それを抑えて体を回復させる状態、つまり心を平静に保つ副交感神経を優勢にするためには、深呼吸をしたり、トリプトファン(心の安定を保つ情報伝達物質セロトニンを増加する効果がある必須アミノ酸)が含まれる大豆製品や乳製品を食べるといいでしょう。中でも、すぐできるのが深呼吸。何度もやることで、心のバランスを保ち冷静さを取り戻せます。ほかの人の目がある場所では緊張を感じて副交感神経が優勢にはならないので、必ずひとりになることが条件です(*)。もし、子どもを感情的に怒ってしまいそうな時などにもおすすめ。子どもとはいったん離れ、別の部屋に移動してひとりになることで、怒りをコントロールできるようになるでしょう。■ステップ2:どうして怒ったのか、落ち込んだのかを自分に問いかけるひとりになり深呼吸をすることで落ち着いてきたら、次のステップへ進みましょう。自分の怒りや落ち込みという感情に意識を向け、「どう思ったから怒ったのか、落ち込んだのか」を自分自身に問いかけてみてください。例えば、上司に理不尽なことで怒られて落ち込んだ、せっかく作ったごはんを子どもがすべてこぼしてしまい怒っているなど、自分の嫌な気持ちが「誰に対してなのか、どんなことなのか」を、自分自身との会話でひもといていきます。嫌な気持ちの対象がはっきりしたら、次は「自分はどう思ってほしかったのか、どう伝えたかったのか、どうしてほしかったのか」を明確にしましょう。例えば、子どもにごはんをおいしく食べて欲しくて一生懸命に用意したけれど、それがかなわなかった。そのがっかりした気持ちが怒りへと変わったことが理解できます。そうやって冷静に分析していくと、嫌な気持ちは不思議と薄まってくるでしょう。ただし、自分に責任があると思い込みやすい人、自責タイプの人は、怒りが自分への強い失望へ変わることがあります。そうすると、「私はダメな人間だ」とさらに落ち込む場合も。そうならないために、自分を責めてつらくなったら、「私だけが悪いんじゃない」とあえて他責、自分以外に責任があると言いきかせるんです。私だけが悪かったのではなく、怒った上司もちょっと機嫌が悪かったし、子どものあの態度もないよねってつぶやいてみるんです。そう言っているうちに、どう思って欲しかったか、どうして欲しかったか、どう伝えたかったのか、どうしてそう思われてしまったのかがだんだんとわかってきます。■ステップ3:「他人は他人、自分は自分」価値観や感情に流されない自分が怒りや落ち込みを感じた原因や、それによる負の感情を解き明かしていくうちに、次のことがはっきりしてきます。今起こった嫌なことは「その時点での相手の価値観からくだされた判断」であり、たまたま相手がその時、そう感じただけのことだと気づくでしょう。それは、本来の自分に対しての評価ではなく、一過性のもの。自分はダメだ、わかってもらえない存在だと思い込んでいたことが、真実ではないとわかってくるのです。大抵、嫌な気持ちを引きずる原因は、相手の言っていることや態度が「真実」だと思い込んでいるから。そうすると、長くいやな気持ちを引きずり、立ち直れなくなるのです。寝る前などは副交感神経が優勢になって冷静になります。そういった時、何に怒っているのかに焦点を見定めて、自責傾向が強く出てきたなと感じたら「自分だけが悪いわけじゃない」と言い聞かせましょう。自分を責める気持ちが薄まったら、「どうして欲しかったのかな」「どうわかって欲しかったんだろう」と自分を見つめます。そうすることで、嫌な気持ちを周りにまき散らすことが少なくなり、八つ当たりも減るでしょう。■あなたは自責? それとも他責タイプ?ただし、他責の多用には注意を。他責傾向が強くなってしまうと、落ち込んだ気持ちから復活するのも早く後に引きずらないメリットがありますが、反省の気持ちが薄まり、失敗は周りのせいだと攻めたてて迷惑をかける存在になる場合も。ですので、「自分の責任ではない」と言い聞かせて気持ちを浮上させるテクニックは、もともと自責傾向が強く、一つつまづくとずっと引きずって周りに八つ当たりをして落ち込むタイプの人におすすめです。自分が自責タイプか他責タイプかがわからない時は、「何かトラブルが起こった時、とっさに自分がどう思うか」を思い出してみましょう。自分が悪いと感じる人は自責タイプ、自分以外の人やものが悪いと思う人は他責タイプに分けられるでしょう。ただし、それは程度の差があり、混在していることもあるため、どちらかに白黒はっきり分けられるものではありません。どれくらい負の感情が続くかによって自責傾向が強いかどうかが分かります。落ち込みや怒りが3日続くなら自責タイプでしょう。自責タイプの中でも、すぐ「悪かった、ごめん」と言えるのは「プラスに働く自責」で負の感情をあとに引きずりません。何も言わずにうつうつとずーっと怒っているのは「マイナスに働く自責」なので注意しましょう。自責、他責、それぞれに良いところもあれば悪いところもあります。要はバランスです。この機会に、自分の怒りや落ち込みの感情を見つめなおしてみましょう。*参考書籍:小林弘幸著「怒らなければすべて健康」(祥伝社黄金文庫) エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2019年10月05日赤ちゃんから幼児への成長過程で、多くのママが悩む「イヤイヤ期」。何でも「イヤ」と言う息子に、正面から向き合うことをやめ、笑顔で対応するようになった私の体験談をご紹介します。 「遊ぶのもイヤ」で気づいたイヤイヤ期は、子どもにとっても親にとっても大切で大変な成長過程です。そうとわかってはいるものの、大変すぎてできれば来てほしくないと思うことも……。しかし、私の息子も2歳になる少し前のころにイヤイヤ期がやってきました。 息子のイヤイヤ期は、態度ではなく口がメイン。「着替えようか」「イヤ」「ごはん食べようか」「イヤ」など、何を言ってもひとまず「イヤ」と言う息子。すぐに「イヤ」と言われると、親もストレスが溜まりますよね。 そんなある日、あまりにイヤイヤ言うので、「遊ぼうか」と誘ったところ「イヤ」との返事が。「ん? 楽しいこともイヤなの?」と思った私。息子はただ単に「イヤ」と言いたかっただけなんだと、このときに気づきました。 子どもの「イヤ」に正面から向き合わない「イヤ」と言いたいだけだと気づいてからは、真に受けることもなく、広い心で受け入れられるようになった私。「イヤ」と言われても、ほっぺをツンツンしてみたり、無理やり抱きしめたりと、遊び心で対応するようになりました。 はじめは本気で嫌そうにしている息子も、しつこく絡んでいるうちにニヤニヤ顔に。こっちが笑っていることで、しかめっ面だった息子も自然と笑顔になっていました。やってきてしまったイヤイヤ期。来てしまったものは仕方ありません。どうせなら怒らず笑顔でいることで、イヤイヤ期を乗り越えようと決めました。 怒りたいときこそオーバーリアクション笑顔で対応しようと決めても、親も人。腹が立つこともあります。何度か怒鳴ってしまい、後悔し、反省したことも。「なんとか怒鳴ることは回避しなければ」と思い、考え出したのが舞台女優のように、オーバーリアクションで対応することでした。 「わぁ~イヤなんだ~!え~そんなのママ困っちゃう~!」と、これでもかとオーバーに対応。オーバーにすることで、イライラしていたことがバカらしくなり、怒りも飛んでいってしまいました。 ポイントは、言葉だけでなく動きもオーバーにすること。床に転がってみたり、泣き真似をしてみたり、バリエーション豊かに演じてみると、怒りを吹き飛ばす効果がアップしますよ(笑)! イヤイヤ期に正面から立ち向かうと、ママも子どもも疲れてしまいませんか? とにかく「イヤ」と言いたい子どもには、笑顔で楽しく遊びのように対応することで私は乗り切りました。本当に腹が立ったときはオーバーリアクションで、怒ってしまうことを回避できました。 イラスト:(c)chicchimama著者:田中友奈5歳の長女、2歳の長男、2児の母。妊娠を機に営業職を退職し専業主婦となり育児を満喫し、長女の幼稚園入園を機にライターに転身。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月26日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもが歩けるようになると、興味関心が増し気になるところにどんどんと歩いて向かっていくようになります。 そんなわが子の姿はとても微笑ましいのですが、「車が来たら危ないから止まる」「溝があるから落ちないように歩く」というような危険を予想して行動することはまだできません。興味関心があるものを見つけたら「危ない!」「ダメ!」といっても聞かずに走っていくのが子どもです。 今回は、そんな好奇心旺盛な子どもと一緒のお出かけで気を付けたい、年齢別の危険の教え方を話します。 子どもに危険を知らせるときのママの対応子どもに危険を知らせるときに大切なのが、ママの態度。「危ない」ことを、毅然とした態度で知らせます。毅然とした態度とは、真剣な表情・ゆるぎない態度・声かけです。 例えば、大通りで走り出したら「危ない!」と言い、手をしっかりと握って制止します。それでも行こうとするときは、しっかり抱きしめて止めます。そして、真剣な顔で子どもの目を見ます。「ママは本気で伝えている」ということを子どもに知らせることが最も大切なことです。 しかし、一度注意をしたらしなくなるものではありません。何度も起こる可能性がありますので、繰り返して伝えます。また、危ないことが起きたその場で子どもに伝えることが大切。「ヒヤリ」としたことを「ああ、危なかった」だけで流してしまわずに、伝えることを繰り返していくうちに、子どもは社会でのルールを学んでいきます。 そして、お家のルールを明確にしましょう。・道を歩くときはお母さんと手をつなぐ・駐車場では走らない・交差点ではいったん止まって車などが来ないか確認する、などパパとママが大切にしたいお家ルールを決めます。 1歳児への危険の伝え方1歳の子どもはまだ言葉の理解が未熟なため、特に「ママのゆるぎない態度」で伝えることが大切です。 例えば、手をつながずに道を歩こうとする、高い段差に上がろうとすることを「危ない!」と伝えることが大切です。高い段差に上がってバランスを崩したとしたら「怖かったね」と起きたことに対しての説明をして子どもの気持ちに共感します。 今はまだ言葉の理解はできないかもしれませんが、子どもの気持ちに共感することで次のステップにつながります。そして、ママは別の興味へ子どもの関心を向けてみましょう。「ママと歌を歌いながら歩こうか」「あっちに大きなトラックが走っているよ」など。1歳の子どもにはまだわからないだろうと思って伝えないのではなく、短い言葉で、繰り返し伝えていくことが大切です。 2歳児への危険の伝え方1歳のときに繰り返し伝えてきたことが、2歳になると徐々に分かるようになってきます。 例えば、触ると熱いもの・冷たいもの・痛いものなども、これまでの経験の中で理解し始めます。外に出たときも「ママと手をつなぐ」というルールがわかるようになります。とはいえ、まだまだ自分の興味関心のあるものがあるとパッと走り出したりすることもあるので、気を付けるようにします。引き続き「危ない」ことを短い言葉で伝え続けます。 3歳児への危険の伝え方これまでは危ないことを簡単な言葉で伝えてきましたが、3歳ごろになると理解力が増してくるので、さらに伝え方が変わります。「どうして危ないか?」を説明していきましょう。「車にぶつかったらケガをするし、とっても痛いんだよ」など、具体的に言うのもいいでしょう。さらに「こういうときはどうしたらいい?」と聞いてみると「こうしたらいい」と返事が返ってくるようになります。そうするうちに、危険を予想して、自分で自分の身を守るすべを身につけていくのです。 子どもは1回言ったら、その通りに言うことを聞くわけではありません。長期間かけて、大人が見守りながら繰り返し繰り返し伝えていくことで、社会のルールを身につけていくことが大切です。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。
2019年08月02日2歳くらいに訪れるイヤイヤ期。何を言っても嫌。あれも嫌。これも嫌。この時期は、子どももよくわかっていないし、なんでも「嫌!」と言ってみているんだなとおおらかに構えていられました。娘が3歳を迎えるころになると、言葉はたどたどしくても、いろいろ理解して会話らしきものもできるようになってきました。ここで、娘との言い合いが増えてきたのです。 娘のわがままにイライラ! 思わず手が出そうに3歳近くになると、「嫌」と言う以外にも、「これをしたい」「あれをしたい」という要望も多くなってきます。たとえば、よくあるのは「お菓子を食べたい」「アンパンマンを観たい」など。こちらとしては、お菓子を食べるのはごはんを食べてから、アンパンマンを観るのはお風呂に入ってからなど、親としての都合がいろいろあります。 そこで、「ごはんを食べてからね」などと言うのですが、「お菓子を食べる!」と言って頑として聞かない。こちらも負けじと「ごはんを食べてから」を繰り返すわけですが、繰り返しているうちに娘が大泣きしてヒスを起こす……。こうなると、こちらもイライラして思わず手が出そうになります。 母に言われた「半分しかわかっていないんだから」これを毎日のようにやられると、イライラ度も増してきます。毎日、娘に対して怒っている自分を振り返り、「これって虐待に近いのかも……」と不安になることも。 すっかりイライラして、実家の母に愚痴をポロリとこぼしました。「本当に頑固で嫌になる。言い出したら聞かないし、言ってもいうことを聞かない」すると、母に言われたのです。「まだ半分しかわかっていないんだから」と。 まだ3年しか生きていない会話ができるようになって、すっかり対等に娘と話すようになっていましたが、相手はたったの3歳。まだ3年しか生きていないんだと、ふと我に返りました。娘にとっては、「今」したいことがすべて。なぜ、お菓子を食べたいと言っているのに、ごはんを食べなくてはならないのか、因果関係としてまだわからないんですよね。 そう思えてから、娘にとっての「今」を中心に話すように心がけるようにしてみました。たとえば、「お菓子を食べたい」という要望には、「ごはんを食べてから」という回答ではなく、「今はあげられない」と回答して、気を逸らせてから「ごはんを食べよう!」と違う話題に振ってしまう、という具合です。 子どもにもよると思いますが、この時期も今思えばちょっとの期間でした。3歳を過ぎた今では、「◯◯したら、お菓子食べようね」と自分の要望を叶えるためにまずしなければならないことを自分から言うようになりました。イライラしてしまったら、まだまだ半分くらいしかわかっていないんだと思ってみると、ちょっと心が軽くなるかもしれません。 イラスト:imasaku著者:ヒロコ ラメッシェ4歳女児の母。旅行雑誌編集デスク、アルバイト情報サイト編集長を経て、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。現在、モロッコ在住。自身の経験からママたちと共有したい情報を発信中。現在、モロッコ在住。自身の経験からママたちと共有したい情報を発信中。メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーの資格を持つ。
2019年07月14日みなさんはお子さんのどんな“ぐずり”で悩んでいますか? まわりの先輩ファミリーに聞いてみたところ、「忙しいときに限ってグズグズする」「急かすと逆効果になる」などの悩みを耳にしました。そこで先輩ママたちに「ぐずりを悪化させない接し方」について聞いてみました! 忙しい朝は「叱らない」保育園に通っているお子さん、1歳11カ月。朝起きて自宅を出るまでの1時間で、朝食や着替えなどを済ませなければなりません。しかし忙しいときに限って着替えを嫌がり、思うように準備ができません。「遅れるでしょ!」と急かすと、子どもは泣きわめくばかり。 叱るとかえって時間がかかることを知り、着替えを手伝うなど「叱らない」ことにしたそうです。そうすると準備がスムーズになった、とのことでした。 甘えてきたら、数分だけでも相手をする料理をしているときに限って子どもが甘えてきます。「ちょっと待ってね」と言っても、まだ1歳前後の子どもにとって「待つ」ことは難しいもの。しかし、しつこく言ってきたり、泣かれたりするとママもイライラしてしまいます。 そこで先輩ママは、甘えてきた時点で数分だけ相手をするそうです。しばらく相手をしたあとに「そろそろ行ってもいい?」と聞くと、「いいよ」とあっさり答えてくれたこともあったそう! できないことには「共感する」着替えを「自分でやりたい!」と言うものの、まだ1歳11カ月。実際はうまくできずにかんしゃくを起こします。手助けをしようとするのも気に入らない様子。 できると思って頑張っているわが子。うまくできない子どもの気持ちを考えると、叱って解決するものではないな。そう思い、「お袖を通すのって難しいよね」と共感しながら、できるようになるまでほめながら根気よく見守ることにしたそうです。 子どもがグズグズすると、ママもイライラしてしまいがち。先輩ママの経験談も参考に、できるだけぐずりを悪化させずに過ごしたいですね。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2019年06月29日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウヒロコさんからメッセージです。 1歳ごろから、自分で飲み物をコップから飲めるようになり、そして、自分でいろいろとやりたがるようになります。 うれしい成長ではありますが、ママとしては、飲み物をこぼしたり、遅かったりすると、ついイライラしてしまいがちではないでしょうか。特に、時間のないときだと、子どもは悪くないとわかっていても声を荒げてしまい、自己嫌悪に陥ってしまうことも。 そんな日常での子どもに対するイライラを鎮めて気持ちをラクにする方法を紹介します。 怒りのピークをやり過ごす怒りのピークは6秒経てば静まっていくといわれています。 イラッ! ときたら、ゆっくり数を数えて6秒待ってみてください。その際、深呼吸をするのも効果的です。鼻から息を吸って口からゆっくり息を吐きましょう。イライラが静まっていくのを実感できるはずです。 子どもの件にかぎらず、普段からイライラしがちだと思われる方は、日常生活のなかで苛立つ瞬間に出会ったときに、一度時間をおく練習をするのもおすすめです。 一生懸命やっている様子を確認する朝、幼稚園や保育園へ行く前に、自分でやりたがる着替えや靴の脱ぎ履き。自分でやらせると遅くて、つい「早くしなさい!」とイライラを子どもにぶつけてしまうことはないでしょうか。 でも、イライラをぶつける前に子どもの顔を見てみてください。真剣に一生懸命やっていませんか? 子どもの一生懸命やっている様子を観察しながら、怒りのピークの6秒をやり過ごしてもいいですね。 怒らずにほめる子どもにイライラするとき、多くは子どもが悪いわけではなく、ママにとって都合が悪い状況であることがほとんどです。たとえば、あと5分で出かけないといけない状況だったり、こぼしたジュースの掃除をするのが面倒だったり。もし、時間があったら、掃除の手間を考えなかったら、子どもが自分で物事をやり遂げようとする素晴らしい事実がそこにあることに気づきます。 怒るのではなく、「ちゃんと自分でやってえらいね」とほめてみてください。子どもをほめることで、「どうしてできないの!」という気持ちから「成長している証!」というように、ママの考えの転換にもなります。 イライラしてしまうのは、人間の一つの発散の形なので、決して悪いことではありません。イライラした自分に対して自己嫌悪に陥り、さらにイライラが増してしまっては悪循環です。イライラしてしまったら、子どもに当たる前にまず6秒間おいてみてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年06月15日GWはもう目前! どう過ごすか、みなさんは、もう予定は決まりましたか?GW中には「子どもの日(端午の節句)」もあります。男の子ママは特に「鯉のぼりや兜を飾らなきゃ」「どこに出かけようかな、何を作ろうかな?」と、忙しくもあり楽しみなのではないでしょうか。そこで、チェックしたいのが、ウーマンエキサイトのスペシャルサポーター「ママリーダーズ」のSNS。昨年の子どもの日シーズンのブログやInstagramをのぞいてみると、さまざまな楽しみ方、過ごし方をしていました。鯉のぼりイベントに出かけたり、鯉のぼりを手作りしたり、子どもの日ならではのメニューを考えたり…。先輩ママならではの工夫と愛情が込められた「子どもの日」をご紹介しましょう。■もりもとさん家の子どもの日「毎年恒例、加茂の鯉のぼりへおでかけ」教えてくれたママリーダーズは… もりもと りえさん/“猫変態”な専業主婦&インスタグラマー&ブロガー 息子たいと愛猫ザクロが仲睦まじく過ごす姿を、2014年からインスタグラムで投稿し始め人気に。2016年にはアメブロにて「ザクロとたい」を開設。公式トップブロガーに。2017年12月に初の著書となる「ザクロとたい」をぴあより出版。2018年2月ザクロが永眠し、現在はキジトラ白の保護猫コスモスを家族に迎え、「#たいとコスモス」で綴っている。こどもの日は、毎年恒例、「加茂の鯉のぼり」を見にいってきました。加茂川の上に、500以上の鯉のぼりが泳ぎます。この鯉のぼりは、使わなくなったものを地域の方々が寄付したものだそうです。毎年この日はものすごい暑くて、川に入って遊んだりするんだけど、今年(※2018年)は風が強くて、なかなか寒くて川遊びはできませんでした。…が、周りにいる子どもたちはみんな、強風にあおられる鯉のぼりを捕まえる遊びを始め、たいもばぁばに手伝ってもらってなんとかキャッチ!子どもって遊びを考える天才です。これは前の年のこどもの日の写真。たいとザクロに、折り紙の兜を作りました。たくましくなくていいから、しなやかに折れないように、そんな事を書いた気がします。今年も願うことは同じ。たくましい、強い子になんてならなくていいし、鯉のように 滝を登らなくてもいいよ。猫のように、しなやかに、おだやかに、自由に、ザクロのように。愛深き心に育ってね。おまけに、たいの 「鯉のぼりを見に行こう」の歌でお別れです…和む。 ■中山あいこさん家の子どもの日「鯉のぼりオーナメント」教えてくれたママリーダーズは… 中山あいこさん/ライフオーガナイザー “シンプルで、心地のよい暮らし”をテーマに、ブログ「生活のメモ」で日常を発信。2017年にライフオーガナイザー®1級を取得。著書に「家事がラクになるシンプルな暮らし」、「家事が好きになる暮らしの工夫」(共にエクスナレッジ)がある。鯉のぼりを和室に飾りました。以前つくったこいのぼりを、水色のトイクロスに貼り付けて壁掛け風に。前は両面テープで壁に直接貼り付けていたけれど、片づけるときにはがすのが大変でした。壁掛けなら、飾り付けも片づけもラクチンです。トイクロスは、マジックテープがくっつく布。壁掛けの作り方は、 このとき とまったく同じです。 クリスマスツリーのオーナメントをペタペタくっつけて、子ども2人でデコレーションをしてくれました。オーナメントはサイズアウトした子ども服等の端切れです。 GWの中頃は、家で子どもたちと柏餅を作ろうかなと思います。■さとえりさん家の子どもの日「レア献立のいなり寿司が登場」教えてくれたママリーダーズは… さとえりさん/料理レシピブロガー 料理は口から食べる愛情! をモットーに、3人の子どもたちの好き嫌いが少しでもなくなるようにと、悪戦苦闘しながら小さな努力を重ねる日々。2010年、笠倉出版より「ワンプレートごはん わたしカフェへようこそ」を出版。子どもの頃は苦手だったおいなりさん。実は、大人になってもそんなに好きではないのだけど、夫と子どもたちが好きなので、気の向いた時にたまーーーに作ります。たらの芽の天ぷらとお吸い物を添えて。少し早いけど子どもの日を意識した夕食。■原田あゆみさん家の子どもの日「鯉のぼりのミートパイでテンションアップ!」教えてくれたママリーダーズは… 原田あゆみさん/息子&娘ちゃん育児中の元看護士ママ 独身時代は看護師として勤務し、青年海外協力隊のエイズ対策隊員としてザンビア共和国で活動、帰国後に現在のご主人と出会い結婚。現在は息子さんと娘さんの2人育児中。こどもの日のごはん、おいなりさんはなかなか好評。鯉のぼりミートパイは、見た目にちょっと子どもたちのテンションも上がりました。■高羽ゆきさん家の子どもの日「タケノコ&山菜狩りで山の幸を満喫」教えてくれたママリーダーズは… 高羽ゆきさん/料理研究家 名古屋市在住の料理研究家。簡単なのに豪華に見えるレシピ、初心者にも作りやすいレシピが人気のママリーダーズ。GWに親戚の別荘に行き、恒例のタケノコや山菜を収穫し、おいしくいただきました!帰ったらすぐに下処理と調理。疲れていても、おいしくいただくために頑張ります。初日は、タケノコと山菜の炊き込みごはん、タケノコの煮物、わらびのおひたし。そして、海から別で届いたいただきものが。実家で収穫したにんにくの芽がひと束残っていたので、あさりと一緒にバター酒蒸しにしました。別の日は、山菜を天ぷらにしました。チビが大好きなので、とにかく山盛り揚げる! 親戚の皆さんはあまり持ち帰らないので、毎回我が家が全部いただき〜。ママリーダーズのみなさん、子どもの日の過ごし方は実にさまざまですね。鯉のぼりイベントに出かけたり、手作り鯉のぼりを飾ったり、いなり寿司を作ったり、山菜狩りを堪能したり。せっかくの10連休ですから、我が子と一緒に「子どもの日」を目一杯満喫してみてはいかがでしょうか。
2019年04月25日えんぴつやおはしなどの正しい持ち方。子どもにはなるべく早いうちに身につけさせたいものですよね。そうは言っても、教え方が分からない……そんな親御さんも多いはず。親子で一緒に、いろいろなものの正しい持ち方・使い方が学べる絵本をご紹介しましょう。学びと生活に役立つ「正しい持ち方」を解説『ただしいもちかたの絵本』WILLこども知育研究所 編・著/すみもと ななみ 絵子どものうちに身につければ、大人になっても苦労しない!おはし、歯ブラシ、えんぴつなど、子どもに身近なものの正しい持ち方を29項目掲載。わかりやすい絵と文で、間違った持ち方の例や、ものを上手に持ち、扱えるようになるための遊びも紹介。親子で楽しく実践できます。【広報担当より】子どもに教える前に、まず大人である自分自身が「できてない!」とギョッとするページもちらほら。おわんや歯ブラシ、毎日使うものほど、正しく、美しい所作で持ちたいですね。練習します!基本の道具の持ち方は、入園・入学前に。ものの持ち方なんて、そのうち身につくはず……と気楽に構えている方もいるかもしれません。ですが、一度子どもがえんぴつやおはしなどの持ち方を誤って覚えてしまったら、それを正すのは大変なこと。また、えんぴつを正しく持てれば、手が疲れることなくきれいな字が書けますし、おはしを正しく持てれば、ごはんをじょうずに食べることができます。道具を正しく使うことは、作業が上手になるということ。それがひいては、子どものさまざまな力を伸ばしていくことにもなるのです。おはしやえんぴつだけでなく、絵筆、はさみ、傘、フォークとナイフ、ほうき・ちりとり……など、今すぐには使わないけれど成長すれば必ず使うものの持ち方も紹介されています。基本の道具の持ち方を身につけさせたい入園・入学前のお子さんだけでなく、使う道具の幅が広がる小学校入学後のお子さんにもぴったり。長く手放せない1冊になりますよ。親子でチャレンジ!正しい持ち方クイズではここで、『ただしいもちかたの絵本』からクイズを出題します。次の3つの手は、どんな道具を持つ手でしょうか?難しい……と思われた方のために。ヒントは、【傘、歯ブラシ、ほうき、ぞうきん】のどれかです。ぜひお子さんと一緒に考えてみてください。(正解は、記事の末尾をご覧ください)【1】【2】【3】***上のクイズの正解は……【1】ほうき、【2】はぶらし、【3】ぞうきん(絞るときの手)でした。正解できましたか?この絵本をきっかけに、親子でいっしょに、道具の正しい持ち方・使い方に意識を向けてみてくださいね。
2018年11月19日子どもが1人、ゾウが2頭、ハトが3羽……。日本語には様々な数え方がありますね。親御さんでさえ、「あれ、単位は何だっけ……」と数え方に迷ってしまうことがあるのではないでしょうか?そんな数え方を楽しく・正しく学べる絵本をご紹介します。『ただしいかぞえかたの絵本』WILLこども知育研究所 編・著/すみもと ななみ 絵突然ですが、ここでクイズです。「お皿」「折り紙」「魚のひらき」はどうやって数えるか、知っていますか?ぜひお子さんと一緒に考えてみてください。クイズの答えは、この記事の末尾でご紹介します。お楽しみに。3歳から楽しめて、何歳になっても役立つ1冊!とりは1わ、ウサギも1わ。日本語って、おもしろい!人や動物、食べものなど、子どもに身近なものの正しい数え方を170項目紹介。数え方を知る知識のページと、実際に数える実践ページで、楽しく数え方を学べます。いろいろな数え方を知り、知的好奇心や言語表現力をぐんぐん育みましょう。小さな子どもが見て楽しい、可愛らしく親しめるイラストが魅力のこの絵本。対象年齢は3歳からで、未就学児のあいだはもちろん小学生以降も長く学び続けられる1冊です。この絵本で紹介されている数え方の中には、大人にとっても「目がウロコ」なものがたくさん!親も一緒になって楽しめば、子どももきっとワクワクしてくれるはずですよ。「数え方」は日本語独特の文化日本語の表現の中にあるたくさんの数え方。個、枚、本、台、冊……。日ごろ子どもと一緒に過ごす空間にあるものを数えるだけでも、いろいろな数え方をすることに気づくはず。日本語では多様な数え方をする背景について、この絵本の「おうちのかたへ」のページでは次のように解説されています。日本語には、さまざまな数えかたがあります。それは、日本人がむかしから、ものごとの姿や形にさまざまな視点をもち、それらと自分たちとの関係や、役割や存在などを「数えかた」として、ことばで豊かに表現してきたからとも考えられます。例えば、「ライオンは1頭だけど、猫は1匹」「ウサギは鳥ではないけれど1羽」といった数え方も、日本語における物の見方がベースになっているのです。いろいろな数え方があることを子どもに教えることは、子どもの語彙力・表現力の発達を促すだけでなく、「どうしてこう数えるんだろう?」という好奇心も刺激します。ひいては、学びを楽しむ姿勢にもつながっていくことでしょう。子どもにとって身近な野菜も、大きさや形によって数え方が違う!お絵描きや工作に使うもの、ちゃんと数えられるかな?【広報担当より】大きな川は「1ぽん」、にゅうどうぐもは「1ざ」、森は「1つ」など、普段意識していなかったものも出てきて面白い! 親子で絵本を楽しんだ後はお散歩して、ふと目についたものを数えてみるのも楽しいですね。***では、最初に出したクイズの正解を発表しましょう。「お皿」「折り紙」「魚のひらき」はいずれも「1枚、2枚……」と数えます!ひらたいものは「枚」と数えるのですね。お子さんは(親御さんは)正解できたでしょうか?「ことばっておもしろいね」そんなことに親子で気づける一冊です。ぜひ、手に取ってみてください。
2018年11月12日子どもの様子に「あれ、なんだかいつもと違う?」と感じたことはありませんか? いつもと同じように見えるけれど、なにかが違う気がする…。それは子どもの心のなかにちょっとした変化があらわれているのかもしれません。もしもそれが親への「助けて!」「気づいて!」というSOSサインだったとしたら? 発見が早ければ早いほど、対応も素早くできるのではないでしょうか。今回は、子どもからのSOSの見つけ方、その対処法について考えていこうと思います。■子どものSOS「心が不安定になりやすい時期は?」助けを求めるSOSサインというものは、そもそも、タイミングが予想できる類のものではありませんよね。けれど、子どもの場合は「変化があらわれやすい時期」というものがあり、この時期に注意深く見守ることでよりSOSに気づきやすくなると思います。変化があらわれやすい時期というのは、「生活環境などが変わった時」。新学期や引っ越しのあとなど、毎日見ていたクラスの顔ぶれが変わる、街の風景が変わるなど「いつもの暮らし」が変化した時、子どもの気持ちは不安定になりやすいんですね。また、夏休みや冬休みなど、長いお休みが終わりを迎える時にも要注意です。大型連休の終わり頃は、大人ですら「ああ、明日からまた仕事か…」と、どんよりした気分になるものですよね。それは子どもも同じ。それも、お休みの期間が長ければ長いほど、休み明けは心が不安定になりやすくなるようです。長期休みが3カ月に及ぶアメリカでは、休み明けにうつを発症する子どもが多くなるともいわれています。■子どものSOS「どんなふうにあらわれる?」では、子どもからのSOSは具体的にどんなふうにあらわれるのでしょうか。実は、その内容によって第1段階、第2段階…と分けられ、だんだん深刻さを増していきます。初期のSOSとなる第1段階を放置してしまうことで、子どもの言動は第2段階へと進行。気づいた時には、対処に時間がかかる状態へおちいっていることも少なくありません。子どもが不安を抱えた時に発せられるSOSの行動について、年齢を2~5歳までの幼児期と、6歳以降の学童期に大きく分けて説明していきましょう。【2~5歳:幼児期のSOSサイン】話ができるようになるものの、まだまだ社会や他人との関わりのなかで「自分」という認識が薄い2歳~5歳の年代は、親との結びつきが強い時期です。この時期に見られるSOSの段階は下記の2つに分けられることが多いようです。第1段階 出かけようとすると「イヤ」とだだをこねる、逃げる。第2段階 泣く。最初はイヤイヤをしたり、逃げ回って自分の感情を表現します。そして、その気持ちを理解してもらえないことで第2段階の「泣く」という行動に変化します。5歳までのこの言動や行動はある意味分かりやすいですが、6歳以降になるとSOS行動は一気に複雑化します。【6歳以降~:学童期のSOSサイン】6歳以降になると、集団のなかで自分の気持ちを言葉にして表現することができるようになります。また、集団生活に慣れることで、ある程度の社会性が培われてくる年齢でもあります。この年齢になるとSOSの言動は下記のような4つの段階に分けられます。第1段階 張りきる、頑張るなどの行動で「見て! 見て!」と自分に注目を集めようとする。第2段階 わざと遅刻したり騒いだりしていたずらをする。第3段階 教室を飛び出す、意地悪をする、極度に反抗する。第4段階 無視する、不登校になる。6歳以降の子どもからのSOSはまず「僕(私)を見て!」という行動が見られます。そして、親や周囲から理解されず放置されると「いたずら」などの行動へと移ります。たいていの場合、第1段階ですでに、いつもと違う様子に気づくケースが多いでしょう。けれど、うっかり見過ごしてしまうと第2、第3段階へと進んでしまう可能性もあるのです。■子どものSOS「深刻度別 親ができること」SOSの発見は、早ければ早いほど素早く親も対処でき、子どもが長く深く悩まずにすみます。しかし、もし段階が進んでしまってから気づいたとしたら、どのような対応をすればいいのでしょうか?各段階に応じてどのような対応をすればいいのか、年齢別に解説していきましょう。【2~5歳:幼児期の対応】2~5歳の子はイヤイヤをしたり、だだをこねたり、逃げたりして親を困らせることで「行きたくない」「ママといたい」という気持ちを表現します。この状態に気づいたら「気持ちを吐き出させること」「楽しいことに転換すること」で対処していきましょう。例えば、わが子が幼稚園や保育園に行くのをいつも嫌がる、とします。事前にできる対処として、30分くらい早めに準備をすませておきましょう。そうすれば時間の余裕が持て、だだをこねられてもきちんと対応できますよね。そして、だだをこねだしたら「行きたくないよね。ママも○○と一緒に遊んでいたいよ」と共感しつつ「外の電信柱のところまで競争しようか」「○○公園で虫を見ていこうか」などと誘い、遊びながら園やバスの集合場所などに向かってみるといいでしょう。第2段階の行動となる「泣く」は、子どもに思う存分泣かせてあげます。と同時に、ギュッと抱きしめてあげてくださいね。そして、子どもが落ち着いて、ある程度話せるタイミングになったら「なにが悲しい?」と聞いてみます。「ママと離れるのがイヤ」なら、だだこねと同じ対応を。もし「幼稚園の○○がイヤなの」といった話が出てきた時は、園の先生に話して様子を見てもらうなどの対応をしましょう。【6歳以降~:学童期の対応】子どもが6歳以降の場合、第3段階のSOS行動である「極度な反抗」になる前に、なるべく早く気づいてあげてほしいですね。この段階までなら、子どもに寄り添う対処で不安を解消できる可能性があるからです。第1段階で「見て見て!」と話しかけてきたら「あとでね」などと後回しにせず、すぐに話をじっくり聞いてあげてましょう。その時「頑張ったね」「うれしいね」といった言葉をかけると子どもは「気持ちが通い合っている」という感覚になり、不安感が落ち着いてきます。わざと遅刻をしたり、目立つ行動をする第2段階の場合は「かまってもらいたい」という気持ちに気付いてあげましょう。「この子はかまってもらいたかったんだな」と受け止め、「勉強時間が減って困るから遅刻しないようにしようね」「騒いでいると先生の声が聞こえなくなるから静かに聞こうか」などと、怒らずに「教える」スタンスを保つようにすると良いでしょう。第3段階に入り、極度に反抗したり意地悪をしたりする場合も「そんなことしちゃダメ」と頭ごなしに否定から入らないようにします。子どもにはどんな出来事があったのか、その出来事があってどんな気持ちになったのかを聞きます。そして「そうなんだね」と一度共感をし、そのあと「どうしようか?」「どうしていく?」と聞いてみたり、一緒に考えたりすると良いですね。不登校などの第4段階となった場合は、親と子どもだけで解決するのは非常に難しくなります。こじれて長期化し、親子ともども傷つき疲弊することもあるので、第三者の力を借りることをおすすめします。すべてに共通していますが、子どもの心の中には「自分のことを気にかけてほしい」という気持ちがあるので焦りは禁物。いちばん大切なのは、時間を十分とって子どもに向き合っていくことです。「学校に行きたくない」「おなかが痛い」などといった子どもからのサインを決して「根性がない」「我慢が足りない」などと否定しないでほしいのです。そのサインは裏には、子どもの「親に認めてほしい、分かってほしい」という気持ちが隠されている場合があるからです。子どもは「行きたくないんだね」「痛いんだね」と認めてもらえると、親は自分の理解者なんだと安心できます。安心できれば「仕方ない、頑張るか」と子どもなりに気持ちを切り替える場合もあります。早急に答えを見つけようとしなくても大丈夫です。子どものSOSにはそれぞれの段階に応じて「ほめる」「教える」「受け止める」などの対処が大切です。なによりも子どもを「勇気づける」。自分は大丈夫なんだと自信を持たせてあげると良いですね。
2018年10月23日子どもの習いごとのコーチ、担任の先生など、子どもの指導役が「年の近い男性」であることは意外に多いものです。男性指導者には、女性と違った視点や接し方などがあり、子ども、特に男の子にとってはメリットがたくさんありますよね。けれど、心理カウンセラーとしてお仕事をしていると「子どもの男性指導者」との付き合い方でトラブルを抱えてしまう事例もちらほら聞こえてきます。その内容は「向こうからアプローチされて困っている」といったものから、反対に「会うたびにときめいてしまう自分がいる」といったものまでいろいろです。もしも当事者になってしまったら、どうすればいいのでしょうか?今回は、子どもの男性指導者とのほどよくうまい付き合い方について考えていきます。■男性指導者と子どものママ「え、こんなことが?」トラブル事例子どもの指導をしてくれる男性と、子どものお母さん。その2人の間で生まれるトラブルにはどんなものがあるのでしょうか。例えば、子どもをサッカークラブに通わせていれば、子どもと指導者との関係を良好に保つために、コーチに対して親しみのある接し方をするのは自然なことですよね。しかし、あるときコーチから「今日もおキレイでしたね」といった内容のメールが届いたらどうでしょう。子どもの先生だからとやさしく接していたことで「もしかして俺に気があるのかも」と勘違いされ、好意をもたれてしまうことも現実にあります。なかにはコーチからのアピールが露骨すぎて「あのママ、先生にえこひいきされているわよ」とあらぬウワサを保護者のなかでたてられてしまうケースもあるようです。 反対に、一生懸命指導してくれる熱意あるコーチの姿に、子どものママが好意を抱いてしまうこともあります。子どもの習い事を見に来ているつもりが、ついついコーチの姿を目で追うようになってしまった…。このような事例も少なくありません。では、こうしたトラブルやお悩みには、どう対処すれば良いのでしょう。■大炎上?「男性指導者とのトラブル」子どもを巻き込まないためには?男性指導者と自分との間でこれ以上の問題が起こらないようにするためにはどうしたらいいのか? まずは指導者からアプローチされている場合について考えていきましょう。このパターンはメールや電話など、相手からなにかしらのアピールをされている状況が多いことと思います。普通に考えれば無視すればよいだけ…ですが、子どもの指導者という立場の人を無下もなく拒否してしまうのは、母親として躊躇(ちゅうちょ)してしまうでしょう。では、どうすればいいのか。それにはいくつかの対処法が考えられます。例えば、以下のような対処が有効です。・メールの返信は、ほかのママたちもアドレスに加え、一斉送信にする。・2人っきりでは話さないようにする。・質問があるときは、ほかの保護者と一緒に直接聞きにいく。・必要のないプライベートなことは話題に出さない。・相手のプライベートについて聞かない。男性指導者からのアプローチには、上記のような具体的な行動が効果的です。メール連絡や質問などは第三者にも開示して、2人きりの話にならないようにしたり、プライベートな話題は出さないようにしたり…。こうした行動はすぐにでもトライしやすいと思います。では反対に、自分が相手に好意を持ってしまったときはどうしたらいいのでしょうか。この場合は、自分の気持ちが指導者に、あるいは周囲にもれないようにすることがとても大事です。好きな人がそばにいると意識しなくても目で追ってしまう…のは誰しも経験のあることではないでしょうか。こうなるのはごく自然なことですが、好意というものは客観視するのがなかなか難しいもので、自覚はなくても周囲に気づかれてしまう恐れがあります。周囲に気づかれ、あらぬウワサをたてられないためには、相手と極力接触しないことです。子どもではなく、指導者を見ている視線は必ず誰かに気づかれる。そう意識しておくだけで、気持ちは引き締まるでしょう。また、指導者に会うときだけ化粧が変わる、見た目を気づかうなどの行動も他人から見ると「あれ?」と思わせる変化となります。その点も注意するようにしましょう。■トラブル予防! 男性指導者との「線引き」向こうから「おや?」と思える不審なアプローチがあったときに頭に浮かぶのは、自分の返答次第で子どもに不利益が起きるかもしれない…といった不安ではないでしょうか。その不安がよぎるからハッキリとした拒絶の言葉を伝えること、行動することがためらわれてしまうものです。けれど、こうしたトラブルは抱える時間が長いほど心を憂鬱(ゆううつ)に、トラブルも大きくなりがちです。難しいかもしれませんが、子どものことはいったん横に置いておき、早めに「線引き」をすることが大切です。もし、どうしても身動きがとれないと思ったときは、心から信頼できるほかの保護者に相談してみるのもいいでしょう。フタを開けてみたら、実はほかの保護者にも男性指導者から猛烈アピールがあった…なんてことも少なくありません。「なんだ、私だけじゃなかったのか」とホッとして、ほかの保護者と共同戦線がはれる場合も。さらに、習いごとの送迎をお願いしたり、試合を一緒に見に行ったりと、夫に顔を出してもらうのも効果を発揮します。教え子のママに近づこうとする男性指導者の場合、夫という存在を目にすると気持ちがなえ、アピール行動がおさまることもあるようです。一方、ママが男性指導者に、本気で好意を持ってしまったケース。そこで一度、立ち止まって考えてほしいのが、今の生活をすべてなくしても一緒にいたいと思えるのかどうかということです。これをじっくり自問してみましょう。指導者という立場のため、相手のことが現実以上に美化されて見えていないでしょうか? 今の生活になにかしらの不満があり、相手は自分を別の世界に連れていってくれる王子様のように思ってはいないでしょうか? 気持ちをフラットにして、じっくり考える時間を持ってみると、本当の自分の気持ちが見えてくるかもしれませんね。ただ、指導者の存在が自分の活力となっている場合は、その気持ちを持ち続けるのは、決して悪いことではないと私は思います。元気な人と接すると、自分も元気になってきますよね。例えば、手の届かないアイドルに憧れるように、日常にちょっとしたうるおいを与えてくれる存在ととらえるなら、それもまたアリなのかもしれません。
2018年10月07日親を介護していて、つい怒鳴ったり叱ったりすることがあります。怒りはなかなか抑えづらいもので、抑えれば抑えるほどつい言ってしまいます。自分でいかに感情を制御できるかが、介護で苦しまないためのコツでもあります。そんなときは我慢するのではく、あきらめることをオススメします。今回は介護者の怒りを抑えるために考えるべきことをご紹介いたします。■ 同じ行動を繰り返す親につい怒ってしまう原因は?認知症の親が問題行動をとったとき、つい怒って大声を出すことがあります。認知症ONLINEが行ったアンケートによると、介護家族の約8割が虐待しそうになったと回答しています。Fine Graphics / PIXTA(ピクスタ)例えば、仏壇の供え物を食べたり、トイレの水で手を洗ったり、鼻をかんだティッシュをポケットに入れたり、あるいは家にいるのに「はやく家に帰りたい」と言ったときなどです。Graphs / PIXTA(ピクスタ)最初はそうした行動に戸惑いますが、何度もやられると感情が乱れて怒りへと変わります。本当は怒りたくない、だけど反射的に暴言が出てしまう。そして、後悔する……。こうしたことの繰り返しに自分を責め、次は我慢しようと思います。しかし、問題行動を見た瞬間、どうしても怒鳴ってしまいます。■ 怒るより“あきらめた”ほうがお互いにラク!そこで提案したいのが、どれか一つだけ諦めてみること。ocsa / PIXTA(ピクスタ)親の問題行動の中で一つだけ選び、今日は怒らないことにしよう、と決めてしまうのです。そう強く決意すると、不思議と冷静でいられます。どちらかというと諦めに近い心境ですが、怒らないでやり過ごすことができます。例えば、鼻をかんだティッシュをポケットに入れても、見て見ぬ振りをすること。freeangle / PIXTA(ピクスタ)やがて時間が経ってから、「ポケットのティッシュ、捨てたほうがいいよ」と言います。すると、え、何これ?と言って、親はティッシュを捨ててくれるはずです。■ 問題行動にも、本人には本人なりの理由がある実はこうした問題行動にも理由があります。鼻をかんだティッシュをポケットに入れるのは、ティッシュがもったいないから。SoutaBank / PIXTA(ピクスタ)ティッシュなどがない時代に育ち、紙を大切に使うという意識が働いているのかもしれません。すべての問題行動になんらかの理由があると思えば、少しは感情的にならずに済みます。これは子育てにもいえることでしょう。■ 怒っても変わらないなら、こちらの考え方を変える目をそむける、諦める、といったことは一般の人にはほめられたものではないでしょう。しかし、介護ではよくあることです。自分が感情を荒げなければ相手も落ち着いています。怒っても何も変わりません。相手が変わらないのなら、こちらが変わるしかありません。まずは自分が何に対して怒るのかを知ること。それを一つずつ潰していくようにあきらめていくことが、怒らないコツだと思います。SAMURAI / PIXTA(ピクスタ)まあ、いいか。少しぐらい汚くたって死にはしないわ。そう思えば、気持ちは楽になり、今まで怒ってきたことがバカバカしく思えてくるのではないでしょうか。いい意味で、あきらめる選択は介護において有効だといえます。【参考】※認知症ONLINE認知症の介護家族の約8割が「虐待」しそうになった経験が「ある」。調査データ発表
2018年09月26日「自分が理想とする子育てと、夫が思う子育ては、ちょっと違うなぁ…」と感じることはありませんか? 「言っていることが夫婦それぞれに違ってしまうと、子どもが混乱してしまいそう…」、そう考えるお母さんも少なくないようです。今回は、夫と妻で子どもの接し方が異なる場合について考えていきましょう。■子どもへの接し方「夫婦で違うと子どもはどう感じる?」子どもへの接し方が違うとは具体的にどういうことなのでしょうか。例えば、夫は「わが子が行きたい学校ならどこでも良い」と教育に寛容。でも妻は、「あの学校が良さそう」と私立をすすめる。あるいは「何かしらスポーツをさせたい」と考えている夫に対し、ケガを負うのが心配で気乗りしない妻などがあげられるでしょう。生活面での違いもあります。夫は部屋が散らかっていても全然平気。だから子どもが散らかしてもまったく注意しないけれど、妻は子どもに「整理整頓!」「いつでも片づいた状態に!」と細かく注意…。こんなふうに接し方にかたよりがあると、子どもは「お母さんがいるときだけ片付けよう」「お父さんとお母さんとで態度を変えてもいいかな」など、相手や状況に応じた言動、ふるまいをしてしまうことがあるかもしれません。■子どもへの接し方「違うことによるメリット・デメリット」実は、夫婦で子どもへの接し方が異なることは、必ずしも悪いことばかりではありません。違う場合のメリットとして「子どもを追いつめずにすむ」というのがあげられるでしょう。夫婦2人で「○○しなさい」と同じことを子どもに言った場合、それに応えられなかったとき、子どもには逃げ場がありませんよね。ボケとツッコミではないけれど、片方が厳しくしたら、もう片方がやさしく子どもに接するというのはバランスが良いんですね。一方、デメリットとしては、前述したように子どもが混乱することです。例えば、父親は「大人の言うことは必ず正しいわけじゃない。大事なのは自分の考えに従うことだ」と言う。でも母親は「先生から話を聞かないって注意されているんでしょう? 先生の言うことはちゃんと従いなさい」と言ったとしましょう。この場合、子どもはどうしたら良いのでしょうか。どちらかを受け入れれば、どちらかを拒否してしまうことになり、混乱してしまいますよね。■子どもへの接し方「ゴールはどこ?」夫婦ですりあわせを夫婦で子どもへの接し方が違う場合、子どもが混乱しないために「言っていることは違っても、その先の着地点が同じであること」をお互いに確認することが大切です。例えば、前述の例で言うと、父親は「自発的に動ける人になってほしい」という思いがありますよね。一方、母親の言葉からは「先生や友だちなど周囲の人の話に耳を傾け、受け入れる人になってほしい」という思いが感じられますね。一見、まったく違う接し方、教育方針のようにも感じますが、どちらも「わが子が幸せに生きていけるように」という思い、目指すべきゴールは同じ。父親と母親の間で接し方が違っても、「子どものために」という目指すゴールが同じであれば、子育てにおいて問題ではありません。「周囲の人々の話を聞きながら、自分で判断し行動できる子どもになってほしい」という思いが子どもに伝わっていればいいのです。しかし、接し方の違いが子どもに混乱を引き起こしているようなら、どちらかのアプローチがうまく機能していないということ。あらためて夫婦で話し合い、どんな子どもに育ってほしいのかのゴールを再設定する必要があるでしょう。決して「パパ(ママ)はあんな風に言っているけどそれじゃダメなんだ」などと、子どもの前で相手の言うことを否定しないこと。「それは○○という意味で言ってるんだよ」というように、相手の主張も認めたうえで子どもに話しましょう。そのためにも、どんな接し方が好ましいのかを夫婦ですりあわせることが大事です。夫婦それぞれの子育て。行動や接し方は違っても「わが子のために大切にしたいこと」が同じであれば問題ありません。子育てはゴールの確認とすりあわせが大切なのだと思います。
2018年08月21日彼氏にかわいく怒れていますか?思うに、「怒る」って誰かとお付き合いをする上でとても大切な作業です。彼に媚びない、迎合しないためには、「おかしい」と思ったことは正直に伝えることが大切ですからね。だけど、ただ怒ればいいってわけじゃありません。なぜなら「怒る」というのは一番ブスになりがちな瞬間だから。大切なことを伝えつつ、でもかわいい。そういう女子は、彼に「かわいい」と思われたまま、意見を聞いてもらえるから、お付き合いが上手なんですよね。■1.触れる怒るときは、彼の身体に触れながら怒った方がいいです。なぜなら、そうした方がお互いの心が強張らないから、敵対化しないから。「ラブラブでいたいからだよ」という怒りの目的が正しく伝わって、不毛なケンカが生まれずに済みます。彼氏から、机を挟んで椅子に座って、脚を組んで「これ、やめてって言ったよね?」と言われると、隣に座って、手を繋いだままそう言われるのと、どっちが柔らかい気持ちで彼の言葉を受け止められるでしょうか?相手が反発しそうなことを言うときこそ、相手に触れて、心の距離を近づけてからにしてみましょう。■2.皮肉ダメ皮肉めいた怒り方は、本当にブスです。私もたくさん怒られたことがあります。例えば私の方が仕事終わるのが遅い日、家に帰ってみると彼はただ寝ていて、朝ごはんのお皿洗いすらしてくれていない。そこで「働いてるのはあなただけじゃないんだよ?」と言いました。そしたら彼は「ごめん。気を付けるね。でもさ、もうちょっとかわいく言えばいいのに」とポツリ。怒っていた私は、この言い返しにもますます腹を立てましたが、その後冷静になり、反省しました。「たしかに、どうせ言うなら『ねえ、早く帰ってきたらお皿洗いくらいしておいてくれると嬉しいなー』みたいにかわいく言えばよかったな」って。これは恋愛に限ったことじゃないけど、イラっとしたとき、つい嫌味口調になってしまう人っていると思いますが、相手をイライラさせることだけが目的ならともかく、「相手に私の気持ちをわかってもらいたい」と思っているときにそうするのは、逆効果なんですよね。「けっ!」て思われちゃうから。■3.大げさに深刻に、真顔で低いトーンで、だとなんかピリピリするから、逆におおげさな方がいい思います。「静か」って、なんか一番怖いんですよね。それこそほっぺを膨らませるとか、手を振りかざして「叩いちゃうぞ」みたいなポーズをするとか(男子ならこれ怖いけど女子なら萌える)、そういう「怒っちゃってるんだぞ」感はいい意味であなたの怒りの緩衝材(クッション)になると思うんです。これは、直接口で怒る場合だけじゃなくて、LINEで怒りを伝えるときにも同じことが言えますね。単なる文字の羅列で、しかも内容が辛辣。それだけじゃ、はっきり言って怖いです。叱られている気しかしないので、そもそも進んで読む気持ちにもなれない。だから、怒っているときこそ、そんな気分じゃないときこそ、「ぷんっ!」みたいなスタンプや顔文字を使ってちょっと自分で大げさにして茶化してみましょう。■おわりに怒るのが下手だと、ただ伝えるべきことを伝えるだけなのに、毎回毎回ケンカになってしまうので、だんだんとケンカになるのが嫌で、伝えたいことがあってもそれを隠すようになっていきます。これって、どう見ても悲しい関係。そうならないためには、「相手を嫌な気持ちになるべくさせずに、自分の気持ちを伝える」スキルが大切なんです。(遣水あかり/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年07月05日「あれは?」「これは何?」と、子どもの興味は本当につきることがないですよね。でも、なかには、どう答えればいいのか悩んでしまう…という質問も少なくありません。そのひとつが「赤ちゃんはどうやってできるの?」と、そこから派生する質問ではないでしょうか。答えてあげたいけれど、どう説明したら良いのだろう…。今回は、具体的な子どもからの質問を例にあげて、最良と思われる答えを、幼稚園「りんごの木 子どもクラブ」代表の柴田愛子先生にうかがいました。お話をうかがったのは…「りんごの木 子どもクラブ」代表 柴田愛子先生「子どもの心により添う保育」をモットーにした「 りんごの木 子どもクラブ 」代表。絵本作家。 保育者。育児書の執筆、雑誌への寄稿だけでなく全国で保育者向けセミナーや母親向け講演会をおこない支持を得る。NHK『すくすく子育て』出演。園で行っている「子ども達のミーティング」はテレビ・映画で取り上げられ「子どもの力を最大限に引き出している」と話題に。■赤ちゃんは「できる・つくる」ではなく「授かる」もの「どういう子に育てたいか」ではなく「子どもはどう育とうとしているのか」を見ることが大事、と考えている保育のプロ、柴田先生に、子どもの答えにくい質問への応じ方、親としての気持ちの在り方などを教えてもらいました。――よろしくお願いします。早速ですが息子が幼稚園くらいのときに「赤ちゃんはどうやってできるの?」と聞かれたことがあったんですが、いきなりだったので返事につまってしまったんです。本人は素朴な疑問だったと思うのですが「どう答えるのが正解なんだろう」と悩んでしまって…。柴田愛子先生(以下、柴田先生):私は赤ちゃんができる、つくるという言葉が使われることをちょっと残念に思っているんですね。人間には、そこまで厚かましくなって欲しくないと思うんです。人間業ではどうにもならない大きな力といいますか、神秘といいますか。理屈や科学で解明できないものを感じていたい。特に子どもは授かるものだと伝えたいと思っているんです。だからこういう時は「お父さんとお母さんが仲良しで赤ちゃんが欲しいなって思っていたら、神様が大事に育ててくださいねって授けてくれたんだよ」と伝えたいですね。子どもは『神様が見てるよ』とか『バチが当たる』といった未知の世界やお化けの世界も信じていますよね。理屈じゃない答え方もありだと思うのです。――赤ちゃんはどこから来るの? という質問にはコウノトリが運んできてくれるんだよなんて答え方を耳にしたことがありますが、柴田先生のおっしゃるように神様という存在の力を借りても良いんですね。お父さんとお母さんが仲良しで…というのも、子どもはうれしく思ってくれそうですね。■「弟や妹が欲しい!」の言葉にはどう答える?――なかには、兄弟姉妹のいるお友だちを見て「自分も弟や妹が欲しい!」と思った子が「どうしたら弟や妹ができるの?」と質問することもあるかと思います。こんな質問にはどう応じるのが良いのでしょうか。柴田先生:そうですね。こうした質問があった時は、まず子どもの気持ちに共感してあげてほしいですね。「どうして欲しいと思うの?」って。そして、質問への答えを探すというより「どんな弟がいいかなぁ。あなたのおもちゃをとったらどうする?」なんて例え話を持ち出して、一緒に想像して会話を楽しんでみると良いですよ。お子さんの赤ちゃんの時の写真を引っ張り出してきて当時を一緒に振り返ってみるのも良いですね。そのうえで「ママが勝手にはつくれないの。神様が考えているからね」と話してみる。事実にとらわれず、お話の世界に入りながら答えても、子どもの心は満たされますから。――子どもの質問に答える時間は、その気持ちを知って共感する機会でもあるんですね。柴田先生:そうですね。それに、子どもの願いに応えられない場合もあると思います。そんな時は「神様、ちっとも赤ちゃんくれないね。あなたを大事にしてくださいねって言っているのかもしれないね」でも良いと思います。必要以上に説得しようとしなくて良いし、また罪悪感を感じることもありません。子どもと共に自由な空想の世界を楽しんでみましょう。今回、お話をうかがって感じたのは、一緒に考えたり「こうだったら良いね」と気持ちを伝えあったりすることも「応える」ことになるんだということでした。「質問にしっかり答えなければ」という義務感に縛られる必要はなく、会話を楽しもうと肩の力を抜いてみる。そうすることで「なんだか面白い話ができたかも」と貴重な親子の会話として楽しめるようになるのかもしれませんね。
2018年06月23日彼氏にイラッ!ときたら、あなたはどうしていますか?「なにも話したくない!」となり、無言になってしまう方もいるかもしれませんね。でも、黙ったままでいると男性もどうしていいかわからないですし、余計に空気を悪くしてしまうことも・・・。そこで今回は、イラッとしたときの、上手な「怒り」伝え方について考えてみました。■黙っているデメリットとは?怒りのスイッチが入ると、自分の口から出る言葉にもイライラするような気がして結局だんまり。イライラしすぎて、なにから話していいかわからない。話すことすら面倒くさい。そんな方も多いのではないでしょうか?でも、当然ながら黙っていると、それ以上の進捗はありません。彼氏も、なにに対して怒っているのか、さっぱりわからない可能性が高いことでしょう。そして、「怒りが収まるまで放っておこう・・・」と、結局なにも解決されないまま、流されてしまうことも。時間が経てば忘れるという方もいるかもしれませんが、そのままにすると、ただただ不満が蓄積するだけ。その場でことなきを得ても、別れの多くは、こんなことの積み重ねによって引き起こされるのです。■まずは自分の心の中を整理しましょう怒っているのであれば、心の中も荒れ放題。言葉だってトゲトゲしいものしか出てきません。そんなときには言葉選びからはじめましょう。まずは、自分自身の心の中を整理するのです。・なにに対して不満?・彼氏のどの言動が、一番イラッとした?・今回がはじめて? それとも前にもあったこと?・彼氏にどうしてほしい?こんなふうに、ひとつずつ明確にしていくのです。■彼にわかってほしいことをシンプルに伝えるイライラしていると、感情が先走って結局なにも伝わらないなんていうことも。「なんでわかってくれないの!」「そっちが悪いんでしょ!」と責めたり気持ちをぶつけるのではなく、「○○だからこう思う。だからこうしてほしい」という問題と解決のための内容をとにかく“シンプル”に伝えましょう。伝えると彼も「でも俺は、○○だから○○したんだよ」と、正当性を主張したり、反論してきたりするかもしれません。そんなときも、心がけるべきはシンプルな回答。「でも、私は○○って感じた。だから○○してほしいと思ったの」。こうやって、意見をシンプルに出し合うと、意見や考えの違いがわかりやすくなり「じゃあ、しっかり話しあおっか?」という土台が作りやすくなります。「なんで○○はそうなの?」「なんでわかってくれないの?」と相手を批判するような内容は一旦ストップ。「○○と思った」という内容も、だらだら気持ちを述べるのではなく、極力簡潔に「伝わる言葉」を選ぶのが正解です。■怒りを上手に伝えられるといいことが!怒りにまかせて喚き散らしたり、相手を攻撃したりするのは避けるべきですが、伝えるべきことを伝えず、我慢するのもNG。上手に「○○に対して怒っているんだよ」というのが伝えられると、彼も原因がわかりやすくなりますし、自分の言動を顧みてくれます。すぐには改善しないこともあるかもしれませんが、「あのとき○○だから、彼女は怒ったんだよな」と、一瞬でも頭によぎれば「あ、そういえば前みたいなこと、なくなったな~」なんて日もそう遠くはないはずです。■おわりに「彼が悪いんだから、彼が謝ってくるまで許さない!」という態度で損をするのは、結局あなたです。ちゃんと付き合っていきたい、これからも仲良くしていきたいという思いがあるのであれば、解決する意識をもって、上手に「怒り」を伝えていきましょう。(織留有沙/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年05月04日怒りは私たちの必要とするもの、したいと思っている事を分からせてくれる大切な警報です。怒りを静める一つの方法として、その気持ちに耳を傾けることも大切なことです。怒りの原因を知り、しっかりと毎日の中に役立てる有効的な方法を知ってみませんか?怒りっぽい人、最近怒りっぽくなってしまった人、中にはまったく怒りを感じない人もいるかもしれません。穏やかな性格の人もそうでない人も、人生の上でイライラとすることがあると思います。イライラを感じたり、怒りを感じた時に、どのように消化をし静めるといいか、方法を知っておくことで怒りのエネルギーをプラスの方向に転換し、必要を訴える心の感情をとらえることができるようになります。「怒り」という感情をネガティブに感じる人が多いですが、怒りという感情は、自分の中に矛盾を感じたり、うまくいっていないという気持ちを感じさせてくれる大切な気持ちで、精神的な健康に欠かせないものなのです。怒りという感情表現は、私たちを自由や私らしくいられる自然な状態に導いてくれるきっかけとなることがあります。怒りをパートナー、友達、家族にぶつけるのではなく、自分の中で消化し、プラスに持っていく方法ができるようになるかもしれません。1. 絶対に原因がある!イライラした気持ちを感じる時、モヤモヤとする時は必ず原因があります。怒りを感じる気持ちはとても複雑で、自分でも分かっていない大切なことを知らせてくれているのです。本当に今必要な事本当に欲しい物自分がしたい事自分らしくいられる環境を作ること今していることが腑に落ちないこと時々、自分の感情を隠して我慢をしないといけないことがあります。でも我慢にも限界があります。その限界を教えてくれるのが、「怒り」という感情なのです。我慢を繰り返して、息苦しく過ごすのは正しい方法ではありませんよね。怒りという感情にもっと敏感になり、自分を大切にすることが一つの大きな第一歩となります。2. 叫びたい気持ち?そんな時は叫ぼう!感情を抑えきれず、叫びたくなる時ありませんか?そんな時は必要な時です!心の中をすっきりさせるために叫んでみましょう。誰もいない自然の中に行って大きな声で叫ぶ、心許せる友達とカラオケボックスに行き叫ぶなど、大きな声で思いのままに感情を出すこともしてみましょう。ケンカで毎日叫んでいる人はどうしたらいいでしょうか。ゆっくりと3回深く深呼吸をして、ケンカをしている相手に何を訴えているのか整理をして、落ち着いて伝えるようにしましょう。相手を傷つける言葉を感情のままぶつけてはいけません。必ず言葉にする前に考えてみましょう。3. 何が起きたのか理解しよう!怒りという感情は、今の状況を壊すものや全てを複雑にしてしまうものではなく、今の状況を改善し、もう一度築きなおすきっかけと思ってみませんか?怒りがあまりにも強い時ほど、静める方法をしっかりと考えないといけません。そんな時にしたいことを並べてみます。冷静になり、今のシチュエーションを見つめなおし、詳しく分析する。怒りの原因となった事は意図的に起きたことかどうか。次同じような状況が起こりそうなときは、どう回避するといいか。一度しっかりと振り返り、原因と経過を知ることで、次から同じ状況が来そうなときに避けることができるようになります。同じ状況がこの先来た時に、どのように行動するべきか少し分かることで、賢い選択ができるようになります。同じことを繰り返すと、前より大きなイライラが来てしまいます。4. 正しいコミュニケーションをする怒りを感じているときは、コミュニケーションを必要としているときです。怒りは一緒に過ごす人から生まれる事、自分自身から生まれる事があります。まずは、怒りの原因を知るために、自分の必要としている事を知りましょう。自分自身としっかりとコミュニケーションをする時間を持つようにすると、解決に結びつきやすくなります。問題解決をしたい時や、もう少し快適に過ごしたい時などは、自分の心とコミュニケーションをし考えを明確にしてから、心の許せる人と話し合いをすることで、新しいアイデアが生まれたり、解決できる方法を見つけることができるようになります。怒りという感情が出てきた時に、いけない事と思う必要はありません。怒りという心から出てくる感情は、自分と向き合うべき時を知らせてくれているのです。原因を知り、解決策や状況改善を導くように心がけるだけで、今の生活はもっと快適になります。そして怒りは、周りの人に向けてしまうと思わぬ二次災害を招くことがあります。ケンカをする前に自分の望むことを知っておき、整理してから話すことで、お互いが快くコミュニケーションできるようになります。これからは「怒り」を有効に使い、自分を知るきっかけ、プラスに導く人生の分かれ道だと気づくようにしてみましょう。きっと素敵な毎日へと少しずつ変わってくると思います。
2018年03月22日子育てをしていると、「うちの子ってどうしてこうなんだろう」「親としてどんな声掛けをしてあげたらいいんだろう」そんな悩みを抱えることはありませんか?そこで、ウーマンエキサイトは毎日子どもとの相性を診断し、子どものやる気を引き出す方法やその子にあった叱り方、褒め方などを教えてくれる動物系占いと共同開発した「おやこ診断」をリリースしました。「かぞくの本質」、「今日の関係性」、「ファミリー診断」の3つのコンテンツで構成された「おやこ診断」は、ウーマンエキサイトアプリ限定のコンテンツで、iOSは2018年3月13日、Androidは2018年3月22日より配信されます。 iOS ウーマンエキサイトアプリ Android ウーマンエキサイトアプリ はじめに家族の情報を入力! すぐに診断開始はじめに、ウーマンエキサイトのアプリをダウンロードし、ホーム画面からアプリを起動。緑色の画面に出る「早速やってみる」をタップします。次に下記の(1)~(3)の情報を入力します。(1)あなたの生年月日 (2)パートナー(パパ)の生年月日(3)子どもの生年月日、性別※子どもの登録は最大3人まで可能です。まずは家族一人ひとりの本質を知ろう!かぞくの本質は「動物占い」発案者の前田知則氏監修のもと、生年月日や男女の性別に隠された性格や特性等を、統計学に基づいて分析、診断しています。登録が完了したら、まずはかぞくの本質をチェックしましょう! 自分の基本性格や行動・感覚パターンの診断結果が表示されています。旦那さんとの関係性や、お子さんから見たあなたのイメージ、母親としての傾向などを細かく分析します。顔のイラスト部分をタップすると、家族それぞれの診断結果が見られます。子どもの診断結果は、基本性格に加え本人の得意分野や才能、適正能力を診断します。毎日ママの頭を悩ます子どもをやる気にさせる方法や、適切な叱り方・褒め方、思春期の行動と対策なども紹介しています。きっと子どもが成長していく過程のヒントになるはず。また、子どもと同じ本質を持った有名人も分かります。今日の親子の関係性は?次に、画面上の中央にある「今日の関係性」では、ママと入力した子どもやパパとのその日の関係性が見られます。ハートの数が少なければいつも以上に気にかけてあげたいサインです。また、この画面から顔のイラストをタップすると、一人ひとりのその日の運勢が。息子の今日の運勢は「門限ギリギリに帰ろうとすると、信号が赤だったりと小さなトラブルで間に合わない、なんてことになりそう。少し早めに遊びを切り上げておうちに帰るようにしよう」とのこと……! 早く帰るように連絡しておかなくちゃ! ずばり!あなたは○○なファミリー!そして、登録した家族を全24パターンから診断! 「あったかママのマニアックファミリー」「秘書系ママの気配りファミリー」「切れ者ママのミステリアスファミリー」など、あなたがどんな家族かを診断します。有料診断が今なら無料に! 家族のことを詳しく知ろうそして、今なら「かぞくの本質」画面の有料ページを無料で見ることができるチャンス! 通常は、家族の情報を入れると、以下の枠線内にあるあなたの本質診断までが無料で見られます。【無料コンテンツ】■あなた(パートナー)の本質診断 内容・基本性格・行動パターン ・感覚パターン ・同じ本質を持った有名人--■子どもの本質診断 内容・基本性格・行動パターン・感覚パターン・同じ本質を持った有名人そして、今なら以下の有料コンテンツが無料!【有料コンテンツ】■あなた(パートナー)の本質診断 内容・あなたから見たパートナーの関係性・母親としての傾向・子どもから見たイメージ--■子どもの本質診断 内容・やる気にさせる方法・思春期の行動と対処法・叱り方、褒め方・得意分野・才能・能力適正あなたの家族はどんな診断が出るのか、「ウーマンエキサイト」のアプリでチェックしてみてくださいね。無料キャンペーン期間は2018年6月27日(水)までです。>>iOSアプリのダウンロードはこちら iOS ウーマンエキサイトアプリ >>Androidアプリのダウンロードはこちら Android ウーマンエキサイトアプリ
2018年03月12日仕事やプライベートでついイライラ、怒りに振り回されてしまう……そんな時はまず怒りの正体を見極めてみると、心を落ち着けることができるかも。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介さんに話を聞きました。多くの人が“怒り”に振り回されて悩んでいる。この状況を変える方法を授けてくれるのが、アンガーマネジメントだ。1970年代にアメリカで生まれた心理トレーニングで、このメソッドを学ぶことで、自分自身の怒りの原因がわかり、感情をコントロールできるようになるという。アスリートのメンタルトレーニングにも活用され、日本でもここ数年、企業研修に取り入れられるなど、急速に浸透し始めている。「怒りは本来、身を守るために生じる感情。動物が防衛本能から威嚇するように、私たちも怒りを表すことで、自分を守ったり、気持ちをわかってもらおうとしています。つまり、怒りは必要な感情なのです。アンガーマネジメントは、怒りをゼロにするのではなく、“怒る必要のあることは上手に伝え、怒る必要のないことは怒らない”ことを最終ゴールにしています」(安藤さん)人はなぜ怒るのか?6大原因を知る!「怒りは絶対的に湧くものではなく、大きく関わるのが“自分の解釈”。出来事に対してどう意味づけをするかで、怒りになるか否か決まります」(安藤さん)私たちはどんなふうに怒りにつながるような捉え方をしてしまうのか。物理的にイライラしやすい例も含めて、代表的なパターンとその改善策をチェックしよう。CASE1喫茶店でオーダーと違うものが出てきた。いつもなら冷静に指摘できるのに、今日は仕事が忙しくてイライラしていたせいか「違うんですけど!」と突き返してしまった。→怒りの原因自分の心に余裕がないから起こった出来事は同じでも、怒る日と怒らない日があるのは、自分の心持ちが関係している。「疲れやストレスが重なっているときは“心のコップ”がいっぱいになり、前向きに解釈できずコップの水があふれてしまう。日頃から心に意識を向け、コップがあふれる前のリフレッシュを心掛けて。それだけで回避できる怒りも多いはず」CASE2A子と待ち合わせをすると必ず10 分は遅刻してくる。しかも連絡ナシ!私はいつも5分前には来ているのに…。遅れるならせめて連絡くらいするのが礼儀だと思うけど。→怒りの原因自分の「べき」からは外れているから誰でも「~するべき」「~するべきでない」という価値観を持っている。この「べき」が裏切られると怒りに発展する。「上の例は、“遅れるなら連絡するべき”という価値観が裏切られて怒りが生じたのですが、“べき”は人それぞれ。自分の“べき”に固執しないで、『遅れるときは連絡してね』と伝えればいいのです」CASE3やる気のない後輩にイラッ。頼んだ資料も「まだできてないんですー」の一言でサッサと帰ってしまった。上司には「お前の管理が悪い」と怒られるし、どういうこと!?→怒りの原因他人のせいにしているから理不尽な出来事があると「自分は悪くない!」と思いがちだけど、人のせいにして自分を正当化することで怒りは増していく。「自責と他責のうち、怒りを呼ぶのは後者です。誰かを責め続けてもその人を変えることができないのでイライラしてしまうのです。怒りをコントロールするには、自分の対処法を変えることが大切」CASE4同僚のB子は私と違って要領がいい。上司にうまく取り入って派手な仕事ばかりして、目立たない仕事を地道にやっている私より評価が高い。なんで?納得いかない!→怒りの原因事実と思い込みを混同しているから出来事を悪いほうに解釈することで怒りは生まれやすい。しかも、この解釈を“事実”と勘違いすると怒りが長引くことにも。「同僚ばかり評価されているというのは、思い込みかもしれないですよね。イライラしてきたら、自分が思い込みをしていないか振り返ってみて。意識づけで思考のクセを直して怒りを減らしましょう」CASE5すぐにイライラして怒鳴る父。捜し物が見つからない、母が予定の時間に帰ってこない、駅員さんが横柄だ…などなど。そんな様子を見てたら、私までイライラしてきた…。→怒りの原因怒りが伝染しているから怒りの感情はエネルギーが強い分、周囲へ伝染する。さらに、立場の強い者から弱い者に流れやすい性質も。「イライラは家族や友人など、言いやすい人にぶつけがちなので、身近な間柄ほど怒りの連鎖が起こりやすいといえます。もちろん、赤の他人にも伝染するので、怒っている人には近寄らないのが賢明です」CASE6絶対に遅刻できない会議のある朝、よりによって電車が遅延!迂回ルートに乗り換えようとしたらそちらも止まっていて万事休す…。私のせいじゃないのに~!!→怒りの原因思い通りにいかないから思い通りにいかないことに直面したら、それが自分の努力で変えられるか、まず考えてみて。「電車の遅延など、自分では変えられないことは怒っても仕方ない。会社に連絡するなり、できることをやるしかないんです。自分のアプローチで改善できることなら、全力を尽くす。できる、できないの見極めは大切です」安藤俊介さん一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事。現在は企業や教育機関で多くの講演や研修を行うほか、「怒り」に関する著書も多数執筆。※『anan』2018年2月14日号より。イラスト・しまだなな文・熊坂麻美
2018年02月12日「怒り」そのものは、人間として、ごく自然な感情です。本質を知り、付き合い方を知っていればむやみに恐れるものではありません。そうは言っても毎日子どもを怒ってばかりという日々から抜け出したいと思っているママたち。では怒りの感情を持ってしまったら、どうすれば抜け出すことができるのか、最終回の今回は、アンガーマネジメントの手法を3つご紹介しましょう。NPO法人えじそんくらぶ代表の高山恵子さんにお話しを伺いました。■「アイメッセージ」で、「怒り」から抜け出す自分の中に怒りを感じ、「腹が立つ!」と言ったときは、「私=怒り」です。「でも、『私は、怒りを感じている』と言うと、『私=感じている』となり、感情(怒り)から少し距離をおけます」(高山先生) 自分と感情の間に距離ができて、少し冷静になったら、怒りの種である「第一の感情」を言葉にして、アイメッセージで伝えます。まず、「私は」と言い始めてください。次に「○○(思考)なので、●●(感情)です」と続けます。これが、アイメッセージです。自分の思考や感情を比較的冷静に、具体的に伝えることができます。●アイメッセージに言い換える方法「なんで、いつも遊びながらご飯を食べるの!」(本当の気持ち:ご飯をモリモリ食べてくれなくて悲しい)↓(言い換える)「ママ、○○くんが遊びながらご飯を食べていると悲しいな」(「ママは」「わたしは」を使うと、本当の感情が伝えられて、冷静な会話がなりたつ)「不満を言うだけでは、単なる親子げんかです。けれど、『ママは』をつけて、自分の気持ちを言い表すと、『意見』になり、子どもと少し冷静に話すことができるようになります」(高山先生)■「なんで」は失敗の原因を探る言葉怒っているときに、つい口から飛び出てしまう「なんで」という言葉。「なんで」、は、失敗の原因を探る言葉です。物事の解決につながりにくく、子どもや自分への怒りを招きがちです。このような後ろ向きの言葉が口ぐせになっている場合は、「どうしたら」を口癖にするように意識してみると良いかもしれません。「『どうしたら』は、物事を、『次の成功』に導くための、前向きな問いかけです」(高山先生)「どうしたら」と結びつくのは、「できる」です。「どうしたら」と自問すれば、「できるかな?」と、前向きな言葉が自然に出てくるのです。■怒りの記録をつけてみよう最後に長期的な視点にたった、怒りに対しての抜本的な方法をご紹介しましょう。それは、「イライラした」「腹が立った」「気持ちが落ち込んだ」といった出来事の記録である「アンガー・ログ」をつけること。ほんのメモ程度でかまいません<「アンガー・ログ」の5つのポイント>①いつ、どこで?自分が怒りやすい時間帯や、場所を見極めるための項目。日付だけでなく時間も書き、場所も具体的だとgood②どんなことがあったか?怒りを感じた場面を描写。感情は抜きにして、場面を描写することに徹します③そのとき自分が思ったことその時、自分が思ったことを素直に書き出します。自分で読み返すだけのものなので、人目を気にする必要はありません④どんな感情を持ったかイライラした、怒り、失望・・など、感情の種類を書きます。例)〈感情〉イラっとした⑤怒りのレベル感じた怒りがどのくらいか、ランク付けをします。ランクは目安を、前もって決めておきます例)〈怒りのレベル〉5点くらいだから、レベル2出典: 『イライラしない、怒らない ADHDのためのアンガーマネジメント』 (高山恵子監修/講談社)より抜粋 <怒りのレベル例>出典: 『イライラしない、怒らない ADHDのためのアンガーマネジメント』 (高山恵子監修/講談社)より抜粋■「怒りのきっかけ」を減らすには「アンガー・ログ」は、自分の観察日記です。書いたときには「怒るのは無理もない」と思ったことでも、あとで読むと「こんな些細なことで怒っていたのか」「このときに怒ったのは、第一次感情(※)が、こうだったからだ」など、気づくことがあるでしょう。こんなふうに、アンガー・ログを読み解いていくと、自分の怒りのパターンが見えてきます。「アンガー・ログから浮かび上がることのなかで、いちばん対策を立てやすいのが『怒りのきっかけ』です。きっかけを減らすと、行動も変えやすくなります」(高山先生) ※第一次感情とは怒りの下に隠れている感情を、第一次感情といいます。第一次感情のなかには、「不安」や「悲しみ」といったマイナスの感情だけではなく、「希望」や「期待」などの前向きな感情もあります。 ●「怒りのきっかけ」を減らす例例1)<自分の「怒り」の傾向>疲れがたまった夕方や空腹時にイライラして子どもに怒りやすい<対策>大切な仕事は午前中、少なくとも午後の早めには終わらせておく。夕方になったら軽食をとる例2)<自分の「怒り」の傾向>ママ友が思ったようなリアクションをしてくれないとき、怒りやすい<対策>「期待・希望」といった第一次感情が大きすぎる。無意識に自分の「期待・希望」が大きくなっていないかノートに書き出してみる「『アンガー・ログ』で怒りの傾向がつかめたら、まずは改善策をひとつ決めて実行してみましょう」(高山先生)「怒り」という感情は、価値観、いわば、「自分らしさの根っこ」に関わる問題と感じている人も多いでしょう。でも、自分が「価値観」だと思っていたことが、単なる「思い込み」の可能性もあります。「アンガー・ログ」を使って、「自分の考え方の癖」を意識してみるだけで、怒りを感じる回数は減っていくことでしょう。喜怒哀楽という感情の中でも、とりわけ強いエネルギーを持つ「怒り」。この「怒り」のエネルギーに自身が振り回されないように、「怒りとの付き合い方」を知り、コントロールできるようになっていけると良いですね。「ぜひ、ご自身に合った方法をみつけて、怒りと上手に付き合っていただきたいと思います。そして、みなさまのハッピーな時間が一秒でも長くなることを心から望んでいます」(高山先生)■今回のお話を伺った高山恵子さんのご著書 『イライラしない、怒らない ADHDのためのアンガーマネジメント』 (高山恵子監修/講談社)¥1300円(税別)高山恵子(たかやまけいこ)さんNPO法人えじそんくらぶ代表。ハーティック研究所 所長。臨床心理士。薬剤師。専門はAD/HD等高機能発達障害のある人のカウンセリングと教育を中心にストレスマネジメント講座などにも力を入れている。注意欠陥/多動性障害(以下、ADHD)の正しい理解の普及と、ADHDを持つ人々を支援し、ADHDを障害としてクローズアップするのではなく、豊かな個性の一つとして長所を伸ばし、弱点を克服できるよう支援する団体として「NPO法人えじそんくらぶ」を立ち上げる。NPO法人えじそんくらぶ公式サイト: <イベント情報> 「成人ADHD等の理解と対応」 (2018年1月~6月/全6回・東京)第1回 『アンガーマネジメント概論』怒りのメカニズムとクールダウンの方法を学び、自責・他責を減らしましょう。(2018年1月23日(火))
2018年01月17日いつも子どもにイライラしてしまう。どうして子どもに怒りをぶつけてしまうのだろう。そんな風に毎日怒っている自分に悩み、夜はひとり反省会をしてしまう。そんなママのための怒りの応急処置を前回教えていただきました。今回は、「怒り」のメカニズムについて教えていただきます。じつは「怒り」自体は、人間ならだれもが持つ、ごく自然な感情なのです。「怒り」の本質を知れば、むやみな恐れは消えるはず! NPO法人えじそんくらぶ代表の高山恵子さんにお話を伺いました。■「怒り」は、悪なの?高山先生は、言います。「怒りは、単なる感情のひとつで、危機や攻撃に対する、人間としての自然な反応です」。人間にとって、もっとも根源的な怒りは、「自分を傷つけるものへの怒り」。ヒトが、「獲物をとる」か「獲物になる」しかなかった原始時代には、危険に立ち向かうために怒りのエネルギーを使ってきました。怒りを感じると、意識しなくても、脈拍や呼吸が速くなります。これは、交感神経が働いているサインで、交感神経のスイッチが入ったために、自然に体が活動に備える状態になったからです。こんなふうに、怒りは、「生きるエネルギー」そのものであり、大切な身を守る手段でもあったのです。でも、現代では野生の猛獣と戦ったり、必死で逃げたりすることはまずありません。私たちは怒りのエネルギーをムダ使いしてしまっていないでしょうか。「現代では、怒りの扱い方に、工夫が必要ですよね。そこを、アンガーマネジメントという“技術”で補完しましょう」(高山先生)■怒りのもとにある本当の感情とは?ところで、怒りは一瞬で湧き上がると感じていませんか? じつはそうではないのです。「怒りのもとには、必ずタネとなる別の感情が隠れています」(高山先生)この感情は、感じている時間が短い上に、すぐに頭は怒りでいっぱいになるため、キャッチするのがなかなか難しく、気づきにくい感情です。たとえば、「子どもが思い通り動いてくれず、悲しい」「想定外のことが起こって、不安だ」…。こういった怒りのもとに隠れている感情を「第一次感情」といいます。また、「第一次感情」には、「不安」や「悲しみ」といったマイナスの感情だけではなく、「希望」や「期待」などの前向きな感情もあります。そういった感情も、簡単に怒りに変わってしまうのです。怒りが爆発しているときは、怒りと自分が一体化しています。6秒ルール※で応急手当をしたら、第一次感情に耳を澄ませてあげましょう。こんなふうに、怒りの本質を見つめられるようになってくると、怒りは、「怖いもの」でないと感じられるのではないでしょうか?※6秒ルール怒りは6秒間でピークが治まってくるといわれています。このためこの6秒間を我慢すると、怒りを静めることができます。次のような応急手当を試してください。・おでこに手を当てて数を数える・水を飲む・深呼吸をする<怒りは意外なところからも生まれる>●不安「いやだ」という拒否感や、自分の心や体が脅かされそうな不安定感から生じる感情で、怒りと仲良しです。自分を守ろうとするために、怒りを呼び覚まします●悲しみ自分のことを理解してもらえなかった、がっかりしたといった悲しみからも怒りは生まれます●期待・希望「~したい」「~になって欲しい」という期待や希望には、欲があります。期待や希望がかなわなかった時に、自分の欲が満たされないことへの怒りが生まれやすいのです出典: 『イライラしない、怒らない ADHDのためのアンガーマネジメント』 (高山恵子監修/講談社)より抜粋 ■「怒らない」よりも「爆発させない」 怒りは自然な感情なので、「怒らない」ようにするのは、相当の力が必要です。怒りを、「ただ、我慢」しようとすると、怒りと我慢で二重にエネルギーを消耗し、ヘトヘトになってしまいます。しかも、「怒るのを我慢している」ことが見てわかるぐらいなら、家族が感じるトゲトゲ感は、「怒ったとき」とあまり変わりません。こんなふうに、「ただ、我慢」するのは、消耗するわりに、良い効果はあまりえられないのです。「怒りを無理にねじ伏せて『怒らない』ようにするのではなく、『爆発させない』方が大切です。そのために堪忍袋を上手につかいましょう」(高山先生)■堪忍袋を上手に使うポイント3つ「堪忍袋を上手に使うためのキーワードは、『小さく』と『少なく』です」(高山先生)堪忍袋の上手な使い方について、ポイントを整理してみました。●ポイント1 怒りを拾わない人が生活をしていれば、怒りを起こす原因は、身の周りにたくさんあります。まずは、怒りを堪忍袋にいれないことが大切ことです。「時間があるときに、『何が自分をイラっとさせ、怒りの原因になるのか?』を考えてみます。それがわかれば、拾わないように注意できますよね?」(高山先生)●ポイント2 怒りを大きくしない堪忍袋の中に怒りのかんしゃく玉が入ったとしても、数が増えず、怒りそのものが大きくならなければ、堪忍袋の緒が切れることはありません。「長期的には、これからご紹介するアンガーマネジメントの手法を使って、怒りと上手に折り合っていく技術を身につけていきましょう」(高山先生)●ポイント3 ガス抜きをする「怒りを拾わない」「怒りを大きくしない」といったことができるようになると、心に余裕が出てきます。そこで、自分の好きなこと、たとえば、「アイドルのDVDを見る」、「大好きなスイーツを食べる」などして、ガス抜きができるようになれば、堪忍袋の中身は、ますます軽くなっていくことでしょう。 次回は、「もう『怒り』に振り回されない! イライラせずに子どもと向き合うには」です。アンガーマネジメントの具体的な手法を教えていただきます。■今回のお話を伺った高山恵子さんのご著書 『イライラしない、怒らない ADHDのためのアンガーマネジメント』 (高山恵子監修/講談社)¥1300円(税別)高山恵子(たかやまけいこ)さんNPO法人えじそんくらぶ代表。ハーティック研究所 所長。臨床心理士。薬剤師。専門はAD/HD等高機能発達障害のある人のカウンセリングと教育を中心にストレスマネジメント講座などにも力を入れている。注意欠陥/多動性障害(以下、ADHD)の正しい理解の普及と、ADHDを持つ人々を支援し、ADHDを障害としてクローズアップするのではなく、豊かな個性の一つとして長所を伸ばし、弱点を克服できるよう支援する団体として「NPO法人えじそんくらぶ」を立ち上げる。NPO法人えじそんくらぶ公式サイト: <イベント情報> 「成人ADHD等の理解と対応」 (2018年1月~6月/全6回・東京)第1回 『アンガーマネジメント概論』怒りのメカニズムとクールダウンの方法を学び、自責・他責を減らしましょう。(2018年1月23日(火)))
2018年01月16日子育てをするお母さんお父さんを困らせる、子どものイヤイヤ期。すでにこの時期を迎えているご家庭もあれば、我が子がいつからイヤイヤ期に突入するのかと心配されているご家庭もあるのではないでしょうか。そんな困った時期を乗り越えるために、親御さんが知っておきたい子どもへの接し方や対応についてご紹介します。『魔のイヤイヤ期』はいつから?子どものイヤイヤ期は、2歳前後から始まります。子どもによって時期が早まったり遅れたりするため、思わぬタイミングでイヤイヤ期が始まることも少なくありません。この時期の子どもは、「イヤ」という言葉を使って、身の回りに起こるさまざまなことへ反抗するのが特徴です。たとえば親御さんが与えた食事を「イヤ」と言って食べなかったり、抱っこをするのも歩くのも「イヤ」と否定したり、外出先で癇癪を起こしたり……何をしてもイヤイヤと否定されてしまうため、お母さんお父さんはヘトヘトに疲れてしまいますよね。イヤイヤ期の子どもは、思っていることを上手に伝えられずに、それらが「イヤイヤ」という言葉や態度に変換されているのです。そのため、“抱っこをするのも歩くのもイヤ”という矛盾した状況に陥ってしまうことがあります。しかし、このように反抗するのは、子どもが自己主張を覚え始めた証拠でもあるのです。親御さんは、子どもとどう接したらよいのか分からずに困ってしまうかもしれませんが、イヤイヤ期はお子さんが1人の人間として成長するために欠かせない時間でもあります。対応や接し方に工夫をして、この時期の育児を乗り越えていきましょう。イヤイヤ期の子どもへの適切な対応・接し方イヤイヤ期の子どもへの対応が難しいのは、子どもの言うことをすべて聞き入れて屈するのも、その反対に怒って押さえつけようとするのもNGだからです。子どものやりたい放題にさせてしまうと、“泣けば何でも思い通りになる”という風に覚えられてしまうため、却って良くありません。だからといって、「イヤ」と言う子どもを押さえつけてしまうのは、自我の発達を妨げることにつながるため、教育上でも問題があります。そんなイヤイヤ期の子どもへの対策としては、まず子どもに共感してあげることが大切です。「イヤ」と言われたら「そうね、イヤだよね」と言って、まずは子どもの気持ちを受け止めてあげてください。あるいは、抱きしめたり背中をさすったりして、スキンシップをはかってもよいでしょう。お子さんの気持ちが落ち着いてきたら、子どもが自分で納得してから行動をするように、誘導してあげます。「××しなきゃだめでしょう」と怒ってしまうと、子どもは反対に意地になってしまうことがありますから、なるべく「××してみようか?」と子どもに選択肢を与えるような声がけをしてください。それでも気持ちが落ち着かないときは、あとはじっくりと待ってあげるしかありません。親御さんが対策をしたところで常に上手くいくとは限りませんが、いつも辛抱強く子どものことを待ってあげられるような心の余裕を持てるといいですね。イヤイヤ期の乗り越えるための具体的な対策最後に、親御さんがイヤイヤ期を乗り越えるための対策をご紹介します。■嫌がることを遊びに変換してあげるもしも子どもが嫌がることがあったら、それを遊びに変換して伝えてみましょう。「お風呂でお母さんと一緒に遊ぼう」「お出かけをしたあとに公園で遊ぼう」など、子どもが嫌がることに楽しい遊びを加えて、提案してみてください。子どもの遊びたい気持ちや、楽しいことを続けていたい気持ちをとらえて、納得してから行動できるように誘導します。■抽象的な言葉を使わないで指示をする子どもからの問いかけに、つい抽象的な言葉で対応してしまっていないでしょうか。たとえば「ちょっと待ってね」「早くしてね」は、子どもにとって分かりにくい指示です。言われた側は「それってあとどれくらい?」「どれくらい早くすればいいの?」とイライラしてしまうかもしれません。「片付けが終わったらね」「これからお出かけするからお靴を履いてね」と、具体的な言葉を使って指示してあげましょう。■叱るラインを定めるあらかじめ子どもを叱るラインを決めておくと、親御さんの気持ちの上での負担が減りますし、子どものわがままが増長されてしまうのを防げます。分かりやすい線引きとしては、癇癪を起こしているのかわがままを言っているのかの違いがあります。癇癪を起こすというのは、自分の感情を上手にコントロールできないことですから、子どもが落ち着くまでゆったりと見守ってあげましょう。反対に、相手が困ると知りながら言うわがままは、適切に叱る必要があります。■するべきことができたら褒めてあげる子どもが泣いたり癇癪を起こしたりせず、するべきことができたときは、しっかりと褒めてあげましょう。イヤイヤ期を乗り越えた子どもは、少しずつ自分の感情をコントロールできるようになってきます。親御さんが子どもの「イヤ」を受け止めて、できたことを1つずつ褒めてあげることで、自己肯定感を育んであげてください。まとめ子どものイヤイヤ期を乗り越えるための対策をご紹介しました。何をしても「イヤ」と言われてしまう状況に、お母さんお父さんが、ついカッとなって怒ってしまうこともあるでしょう。しかし、この時期が子どもの成長に欠かせないものであることを理解すると、お子さんとの接し方が変わるかもしれません。ご紹介した対策を利用しつつ、上手にイヤイヤ期を乗り越えていきましょう。青木いくこ:もうじき6歳になる娘と、2匹の猫と一緒に暮らすママライター。子育てにお悩みのママたちが、読んで少しでも楽になれるような記事を目指して執筆中。
2017年11月15日