大人の癇癪とは?出典 : 癇癪(かんしゃく)とは、怒りの気持ちを抑えたり、怒りからくる突発的な行動をコントロールしたりすることができない状態を指します。私たちは、時には気持ちをぐっと抑え、実際に相手とのやりとりでは柔らく表現するなど、工夫をしながら生活しています。専門的には、ぐっと気持ちを抑えることを「情動調整」、「本当は怒りたいのだけれど、やわらかく言おうとする」ことを「行動制御」といいます。癇癪は、医学的に明確な診断名として確立されたものではなく、どのような症状や状態を癇癪とするかははっきりとしないのですが、一般的には、【気持ちのコントロール】【行動のコントロール】という2点について難しさがあるという状態のことが、「癇癪」として理解されています。癇癪というと子どもの行動をイメージするかもしれませんが、大人の場合、それとは原因やメカニズムが異なっています。ここでは大人の癇癪について、詳しく見ていきたいと思います。人が生活するなかで、ポジティブ・ネガティブ問わずさまざまな感情が湧き起こること自体は、自然な現象です。ネガティブな感情が起こったときには、状況に合わせてどのくらい感情を出せばよいのか、また起こった感情を上手になだめてあげるというように、ある程度頭で判断をして、感情とうまく付き合っていく必要が生じます。ネガティブ感情のコントロールがうまくできない場合には、頭で冷静に判断をすることができず、怒るとすぐに体が動いてしまったり、湧いてきた怒りのやりどころに困ったりします。具体的には、周りの人や物に激しく当たり散らしたり、攻撃的な言葉を発するなどの行動をとってしまいます。また、行動に出ないまでも、怒りの気持ちが長い時間おさまらず、仕事や勉強がまったく手につかないということもあるでしょう。このように気持ちをコントロールするのが難しいと、体のストレスを解消できなかったり、人間関係を発展させることができないなどの二次的な問題が起こることもあります。怒りが起こるきっかけはさまざまです。たとえば、人とのかかわりの中で相手から投げられた言葉や態度、また物事に対するうまくいかなさなどです。いずれにせよそれらのきっかけは、冷静に考えたらささいなものであり、それほど怒るようなことでもない場合が大抵です。癇癪を起こしてしまう原因は、その場での出来事、つまり物事のうまくいかなさ、相手の態度などではなく、もっと別のところに問題があるということも考えられます。この点については後の章でご紹介します。そもそも、怒りとは何か?出典 : 感情は、人が自分がどのような状況に置かれているかについて知らせるシグナルの役目をもっています。例えば、恐れの感情がその代表といえるでしょう。自分の生命を脅かすようなものに出くわしたときに、「怖い!」と感じることにより、危険を回避することができます。また、感情が起こることにより、周りの人との関係を作ってゆくことができます。例えば、「楽しい」気持ちによって出てきた笑顔が周りの人とのかかわりを生み出して、友好的なコミュニケーションを引き出すということは、誰しも経験があることなのではないかと思います。このように生命を維持したり、人とのかかわりをつくるのに感情は役に立っています。では、今回のテーマである「怒り」についてお話を進めていきます。「怒って暴言を吐く」という怒りの行動があるとします。怒りにはきっかけがありますが、そのきっかけが瞬間的に行動に移るわけではありません。そのきっかけがあったときに、どのようなプロセスを経て行動へと結びついているのでしょうか。怒りのメカニズムには以下の順序があります。1.きっかけとなる出来事が起こる2.反応する3.怒りの感情が起こる4.感情を調整する5.行動・表現する癇癪を起こしてしまう人は、上記のプロセスを経る中で「過剰に反応してしまう」「感情を調整することができない」「行動の調整をすることができない」のうちのいずれかの状況に陥っていると言えます。では、そのような困った状況で、私たちは怒りをどのように抑えていけばよいのでしょうか。癇癪を自分でコントロールしたい出典 : 感情が生じてしまうこと自体は生物学的に自然なものです。ですから、感情の生起自体をコントロールすることは難しく、その感情が起こった後に、どのように対処するかが重要になります。ここでは怒りが起こったときに、どのような対処法が有効かをご紹介します。アンガーマネジメントとは、アメリカで開発された怒りを予防し制御するための心理プログラムです。プログラムの開発の当初は、軽犯罪者に対する矯正プログラムとして確立されていましたが、今では企業や教育現場などにも取り入れられています。怒りの感情を上手に向き合うことで「あのとき、あんなふうに怒らなければよかった」と後悔することが少なくなるでしょう。アンガ―マネジメントはトレーニングですので、すぐには怒りを抑えることができなくても、意識をして何度も行動に移すことで効果が現れてきます。諸説あるものの、怒りが頭にのぼるピークは6秒ほどといわれています。この短い時間をやりすごすことのできる方法についてお伝えします。1.怒りを数値化する怒りは目に見えないものです。だからこそ、振り回されてしまいます。怒りを数値化することによって、感情を客観的に評価することができ、怒り任せの行動を防ぐことができます。ここでは10点満点中、0~10までの数字を思い浮かべます。0 まったく怒りを感じていない状態1~3 イラッとするが、すぐに忘れてしまえる程度の軽い怒り4~6 時間がたっても心がざわつくような怒り7~9 頭に血が上るような怒り10絶対にゆるせないと思うくらいの激しい怒り戸田久美/著『アンガ―マネジメント怒らない伝え方』2015年/刊/かんき出版点数をつけることで、怒りの対象から意識がそらされ、怒りの気持ちにストップがかかります。また、点数をつけることを習慣にすることで、自分が怒りを感じるパターンが把握できるようになります。2.その場から離れるこれは、自分が感情をコントロールできなくなったときに有効です。怒りの気持ちがおこった環境を変えることにより、攻撃的な気持ちをリセットすることができます。怒りを感じたときに相手がいる場合には、「ちょっとお手洗いにいくので席をはずしますね」などと一言断ってから場を離れるようにしましょう。3.深呼吸をする怒りを感じたら深呼吸をするという対処法はよく聞きますが、生理学的にも効果が証明されています。深呼吸をすることによって、副交感神経という心をリラックスさせる自律神経のはたらきが高まります。怒りが湧いてきたら、鼻から大きく息を吸い、いったん呼吸を止めます。そして、口からゆっくりと息を吐きます。これを2~3回行っていきます。「4秒吸って、8秒吐く」など吐くことに時間をかけると効果的です。4.意味づけを行う問題のある状況に意味を見出すこと、またその状況に対してポジティブな解釈をすることです。例えば就職活動の面接に来た場合を例として考えてみましょう。面接官から非常に難しい質問をされたとします。その状況を「意地悪な面接で嫌だなあ」と思うかもしれません。しかし「面接官も好きで意地悪をやっているのではない。業務の一環なんだ」ととらえることもできます。そして面接官がした質問の捉え方によって、私たちの反応は変わってきます。おそらく前者では恐怖を感じる、自信をなくしてそのあとの質問にもうまく答えられないかもしれないですが、後者では、質問に何とか対応しようと冷静さが保てるかもしれません。このように、状況や相手の言葉や態度を見る視点を変えることを心理学では「認知的再評価」といいます。5.いまに意識を集中させるこれは怒りが頭に湧き起こってきたときにも有効ですが、他の方法と異なるのは、以下のようなときにも効果が見られることです。・怒りが長く続いているとき・過去に起こった怒りにとらわれているとき・よくない未来を想像しがちなとき目の前にあるものを観察したり、目を閉じて聞こえてくる音を心の中で描写します。例えば「紙がこすれるカサカサという音がする」「足音がする」「電気がチリチリと鳴る音がする」などです。これはマインドフルネスという瞑想プログラムでも用いられている方法で、今ここに意識をもってくることで、とらわれている感情から解放されることが目的とされます。癇癪が抑えきれない…障害や疾病との関係は?出典 : アンガ―マネジメントを試してみても、怒りの頻度や程度があまりにひどい場合どうしたらいいのでしょうか。もちろん睡眠不足やストレスなどの日常生活上の習慣は怒りの要因として大いに関係していますが、以下のような障害や疾病が関連していることも考えられます。ADHDとは、注意欠陥・多動性障害(または注意欠如・多動性障害)と呼ばれる、発達障害のひとつであり、不注意、多動、衝動性を主な症状としています。ADHDの特性から生じる障害のひとつとして、行動のコントロールの障害があります。ADHDのある人は、刺激と反応の間にワンクッションを入れることが苦手な傾向にあります。つまり衝動性が高く、カッとなったらすぐに手が出てしまうといった行動もこのひとつとして考えられます。また、ADHDの二次障害として、素行障害や反抗挑戦性障害を引き起こすことがあります。幼少期、就学期のころに、周囲から叱責や注意を多く受け、自分の行動が理解されないことから自尊心が下がることにより、反抗的な態度を取ることとなります。幼い頃は反抗的な態度をとるにとどまっていても、年齢があがってくると徐々に攻撃性がエスカレートし、また周囲からの理解が得られず、攻撃性がさらに高まり、暴力行為や非行問題に走ってしまうことがあります。このような負の連鎖をDBDマーチといいます。攻撃性のレベルが非常に高く、また高頻度で続く場合には間欠性爆発性障害である可能性が考えられます。アメリカの精神医学会の発行する『DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)』には、この障害について以下のように述べられています。A. 下記のいずれかに現れる攻撃的衝動の制御不能に示される、反復性の行動爆発(1)言語面での攻撃性(例:かんしゃく発作、激しい非難、言葉での口論や喧嘩)、または所有物、動物、他者に対する身体的攻撃性が3カ月間で平均して週2回起こる。身体的攻撃性の損傷又は破壊にはつながらず、動物または他者を負傷させることはない.(2)所有物の損傷又は破壊、および/または動物または他者を負傷させることに関連した身体的攻撃と関連する行動の爆発が12カ月間で3回起きている.B. 反復する爆発中に表出される攻撃性の強さは、挑発の原因又はきっかけとなった心理社会的ストレス因とはひどく釣り合わない.C. その反復する攻撃性の爆発は、前もって計画されたものではなく(すなわち、それらは衝動的で、および/または怒りに基づく)、なんらかの現実目的(例:金銭、権力、威嚇)を手に入れるため行われたものではない.D. その反復する攻撃性の爆発は、その人に明らかな苦痛を生じるか、職業または対人関係昨日の障害を生じ、または経済的または司法的な結果と関連する.E. 暦年齢は少なくとも6歳である(またはそれに相当する発達水準).F. その反復する攻撃性の爆発は、他の精神疾患(例:うつ病、双極性障害、重篤気分調節症、精神病性障害、反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害)でうまく説明されず、他の医学的疾患(例:頭部外傷、アルツハイマー病)によるものではなく、または物質の生理学的作用(例:乱用薬物、医薬品)によるものでもない。6~18歳の子どもでは、適応障害の一部である攻撃的行動にはこの診断を考慮するべきではない.注:この診断は、反復する衝動的・攻撃的爆発が、以下の障害において通常みられる程度を越えており、臨床的関与が必要である場合は、注意欠如・多動症、素行症、反抗挑発症、自閉スペクトラム症に追加することができる.引用:アメリカ精神医学会/編『DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引』2014年/刊/医学書院親が役割を放棄していたり、虐待にあっているなどの過酷な家庭環境にさらされている場合には、情動制御の弱さが見られるケースが多く報告されています。というのも気持ちのコントロールは、他者とのあいだにある多様なやりとりによって、その方法を学ぶという要素が強いからです。人は相手との関係の中で、「気持ちをなだめる方法を教えてもらう」「気持ちをコントロールしてうまくいく」という経験を経て学習していくものです。しかし、虐待や育児放棄をされ、養育環境の中で適切なやりとりが行われなかった子どもだと、その方法を学ぶことができず、気持ちのコントロールをする方法がわからないことがあります。そしてそれが大人になっても続いていくことがあります。自覚できることがある場合、カウンセラーなどの専門家に相談してみることをおすすめします。人に危害を加えてしまうことがある、また対人関係が上手くいかないなどの具体的な悩みごとがあれば、その旨をしっかり伝えるとよいでしょう。癇癪の治療が必要かわからないけれど、一度相談してみたい出典 : 専門家の人に相談してみたいけれど、いきなり精神科やカウンセリングに行くのには抵抗がある…こういった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。精神科やカウンセリングに行く前に相談に乗ってくれる機関があります。以下の相談機関では、こころの問題を含めた病気や生活の悩み事の相談に乗ってくれます。病院の受信が必要かどうかわからないときや、ご家族や知人の方が相談したいときには気軽に利用してみましょう。電話で相談、受診先を案内してもらったり、場合によっては面接の予約をしての相談となることもあります。これらは各都道府県と政令指定都市に1か所以上設置されています。公的機関であるので相談料金は無料です。・保健所・精神保健福祉センター以下のリンクからお近くの相談機関を調べることができます。保健所一覧|全国保健所長会精神保険福祉センター一覧|厚生労働省癇癪の治療を受けたいと思ったら出典 : 精神科医療機関とカウンセリングでは、問題に対するアプローチの方法が全く異なっています。精神科では怒りを鎮めるための処方箋を、カウンセリングでは根っことなっている認知の問題を解決するための治療が行われます。自分のニーズに合わせた機関へ行くことが重要です。注意したいこととして、「医療機関では長時間のカウンセリングは行われない」ということが挙げられます。逆に、病院でしかできないこととは、薬の投薬と医学的な検査(血液検査や画像検査)の結果をふまえた診断です。これらを求める場合には、是非病院を訪れてください。医療機関では、主に症状そのものの緩和のためのアプローチが行われます。主に投薬と生活指導が基本です。例えば、不安という症状に対しては抗不安薬を、不眠症状には睡眠導入剤や抗不安薬など症状を緩和するための薬剤を処方されます。医療機関では【症状を聞く】→【診断を下す】→【投薬をする】という一連の流れで患者の病状を改善していきます。病院によってはあまり長い時間をとってもらえないこともありますので、以下のような準備をしていくとよいでしょう。◇メモを用意する自分が困っていることとや、確認したいことについて事前に整理をしておきます。例えば、最近の体調、気持ち、仕事や学校のこと、家庭のことなどです。このように事前に自分の身に起きていることを整理したメモは、診察の場面で言いたいことをきちんと伝えるお助けツールになります。しかし苦しいという悩みはあるものの、実際に言葉にできないこともあるでしょう。そのようなときには、以下の質問リストを参考することで、聞きたいことをリストアップしてみることをおすすめします。これは統合失調症の患者さん向けに作られたものですが、精神科を受診するすべてのの人が参考にして役立てることができます。「質問促進 パンフレット」精神科外来での共同意志決定支援ツール|精神科外来における意思決定支援ツール開発・普及委員会また、病院によっては精神科と心療内科が分かれていることもあります。精神科は精神的な症状のみでとどまっている患者を対象としており、心療内科は、身体的な症状が現れており、心理的な要因が考えられる場合に受診するのがよいでしょう。カウンセリングでは、【話を聞く】→【何が問題となっているのか根っこを査定】→【心理的な療法】という流れで治療が行われます。医療的な治療と異なるのは、カウンセラーと相談者がともに問題解決の方法を探っていくという協同型の治療であるという点です。また、病院に併設されていることもありますが、多くの場合は自由診療であるので、診療以外の費用がかかります。カウンセラーは、意識的なものだけではなく、心の無意識的な働きについても考慮し、問題の原因を分析し、よりよい心の使い方や感情の向き合い方ができるような働きかけをしていきます。怒りについては、気持ちや行動の調整を妨げる原因によって、アプローチの方法は異なります。治療者によっても治療の内容は異なります。前の章で紹介したような怒りに対する瞬発的な対処法についても学ぶこととなり餡巣が、怒りとうまくつきあうための心の土壌づくりがメインとなります。例えば、考え方の枠組みを変える認知行動療法や、身体そのものに働きかけるリラクゼーション療法、マインドフルネス療法などが行われます。癇癪を起こす人の周りにいる方へ出典 : 癇癪を起こしてしまう人の周りにいる人もつらいと思います。なぜなら楽しい、うれしい、悲しいなどすべての感情はその場に伝染していきます。特に怒りは強いエネルギーをもつ感情のために、ほかの感情よりも伝染しやすい性質があります。周りの人たちはどのような心構えで本人と関わればよいのでしょうか。怒りが抑えられないと「我慢が足りない」と捉えられがちですが、癇癪と我慢には関係性はありません。これは、空腹な人に対して「根性が足りない」といっているようなものです。癇癪を起してしまう人は、爆発的な怒りをどうにかしたいと思っている一方で、気持ちをコントロールできず当たり散らしてしまう現状に対して葛藤を抱いています。癇癪は自分では「怒りを抑えられない」という状態のために、自分でも怒りの原因や対処法が分かっていないことが多く悩んでいます。また二つ目の問題として、癇癪による二次的な問題があります。すぐに感情的になってしまうために人とうまく付き合えず、家族や恋人、友人との間の人間関係や、職場や学校における適応に問題を抱えていることが多いです。そのような場合に、カウンセリングなど、他の人の支援を受ける方法を知らせるなど、解決したいという本人の支えとなる方法がないかを一緒にさがしてみるとよいでしょう。怒りの感情は周囲に伝染するので、あまりに癇癪がひどい場合には、周りの人も大きな精神的ストレスを受けてしまいます。癇癪が起きているその瞬間には逃げることも考えてください。周囲の人に明らかに非があった場合を除いて、本人の怒りのサンドバックになる必要はありません。大事なのは、周りにいる自分の苦しさがあると伝えた上で、自分の身を守るためにもその場を離れることがあると伝えておくことです。職場などの場合には「逃げる」という選択をすることが難しい場合もありますが、怒っている人のいる場から物理的に離れるという勇気をもってみることも大切です。また、あまりに癇癪が激しく、精神的につらい時や危害を受けている時には、ためらわず専門機関などに相談することも検討しましょう。相談ナビ総合労働相談コーナーのご案内まとめ出典 : 感情とうまく向き合うことができれば、感情を使って建設的な行動をとることができるようになります。怒りをバネにして何かを成し遂げるといったように、怒りは目的に向かって行動するきっかけにすることも可能です。わたしたちを怒らせるものの正体は「譲ることのできない価値観」です。しかし「こうあるべき」という価値観が大きすぎると、現実を受け入れにくくなってしまいます。自分がどのような「こうあるべき」という価値観を、どの程度望んでいるのか、それをお互いに伝え合うことができれば、職場や家庭での人間関係も良好になるかもしれませんね。
2017年07月29日「怒りは、うれしい、楽しい、悲しいと同じ、人間にとってごく自然な感情です。怒りを感じないようにすることは不自然なこと。いかに上手に付き合うかが重要なのです」 そう語るのは、「日本アンガーマネジメント協会」の理事をつとめる戸田久実さん。感情のコントロールといえば、エリートコースを歩んだ豊田真由子議員(42)が元秘書に向かって言い放った「この、ハゲー!」などの怒声を思い出す人もいるだろう。また《さあバイアグラ100ml男船越英一郎と全面戦争、はじまりますよ》と、夫への怒りをブログにつづった松居一代(60)の姿を思い浮かべる人も。 「相手を傷つけたり、自己嫌悪に陥ったりするなど、怒りで後悔しないことが大事です。そのためには怒りの仕組みを知ること。怒りの裏側には、自分の気持ちをわかってほしいという“第一次感情”が、じつは潜んでいるのです」 なにかと世間を騒がせている「怒り」について、怒りと上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」のコンサルタントでもある戸田さんが、ケース別に抑える方法を教えてくれた。 【ケース1】連絡もよこさず夜遅く帰宅した夫に、「なんで連絡しないのよ!」と怒鳴ったら「オレも忙しいんだよ」と逆ギレされて、微妙な空気になったーー。 「この怒りの裏側には、本当は“帰りが遅くて心配”“連絡がなくて不安”という“第一次感情”があるのです。ところが、怒りという感情のエネルギーが大きいため、それを見失い、相手を責める言葉だけをぶつけてしまう。怒りを感じたときこそ冷静になり、わかってほしい本当の気持ちに目を向けましょう。どんなに強い怒りでも、ピークは6秒しか続きません。つまりムカッとしてから、6秒間をいかにコントロールするかがポイントなのです」(戸田さん・以下同) 【ケース2】ファミリーレストランの店員の対応が最悪。頭に血が上って「なによ、その態度は!」と怒鳴ったら、周りの人からクレーマーだと思われてしまったーー。 「ムカッとしたときに、頭のなかで数を数えてみてはどうでしょう。とはいえ、1から順番に6まで数えることは無意識でもできること。100から3ずつ引いて『97,94,91……』と数えていくなど、少し考えないといけない数え方のほうが、怒りにまかせた反応が出にくくなります」 【ケース3】スーパーのレジで、並んでいた列の前の女性が財布の中の小銭を探してモタモタ……。思わずイライラしてしまうーー。 「少しでも腹を立てることがあった場合、そこで感じている怒りが、10点満点中、どのくらいのレベルなのか、点数化してみることも効果的です。モタモタしている人に対しても“怒りは2点だな”と考えるだけで、自分を客観視することができます。この習慣を続けることで、自分が怒りを感じるパターンもわかるようになるのです」 【ケース4】パート先で先輩に八つ当たりされて帰宅したら、部屋は、子どもが脱いだ服で散らかっている。「脱いだ服は片付けなさい!そういえばこの前のテストはなんだったの!!いつもゲームばかりやっているからでしょう!」と、声を荒げてしまったーー。 「怒りは、弱い立場に向けられる傾向があります。怒りをぶつけられたら、その相手ではなく、さらに弱い立場の人へ怒りをぶつけてしまうのです。子どもなど身近な対象には、期待が高くなり、甘えも生じます。そのため怒りの程度も強くなってしまうのです。子どもを叱るときも、感情的にならず、いちばん言いたいことをハッキリさせて、なんのために叱っているのか、目的を伝えることが重要です」 【ケース5】玄関にいつも靴を脱ぎっぱなしの夫。「普通さ、脱いだ靴ってそろえるよね!」と怒鳴ったら、「ヒステリーだな」と返され、夫婦ゲンカにーー。 「人はそれぞれ“〜べき”というものを持っています。たとえば『脱いだ靴はそろえるべき』『洗濯に出すときはポケットの中を調べるべき』などの“〜べき”は、自分にとっては大事で譲れない価値観かもしれません。そんな価値観を誰かに裏切られると、つい感情的になってしまうもの。ところが、その価値観は、すべての人と共有しているものではありません。もちろん夫婦間でも違っています。自分にとっての“当たり前”が他人にとっての“当たり前”とは限らない。そう思うことが、怒りと上手に付き合う第一歩なのです」
2017年07月21日春の訪れを感じさせる「桃の節句」こと、ひな祭り。小さい時に家族とひな人形を飾るのを楽しみにしていた方も多いのでは。そんなひな祭りですが、その由来や意味をどこまで子どもに説明できますか。とても深いひな祭りの世界をご紹介します。子どもに伝えたいひな祭りの由来禊と厄払い中国では古くは、3月の最初の巳の日を忌日として災厄から逃れ、不浄を除くために「踏青」と言って青い草を踏み、川に入って川の流れで禊をして、お酒を酌み交わし穢れを払うことが行われていました。それが日本に入ってきて、平安期のころからあった子どもの人形(雛遊び)遊びが、禊や中国の三月の上巳の払いの行事と一緒になって、人形や撫でものに身体の穢れを移し、川や海に流すようになったようです。今もその形が、鳥取に流し雛として残っています。ひな祭りの風習がうまれたのは天正以後(安土桃山時代)のことではないかと言われています。慶長のころ(安土桃山時代から江戸初期)までは、雛は厄を払うための紙の人形でした。江戸時代に3月3日が五節句の一つに定まられて将軍家や大名、庶民の間までひな祭りが行われるようになりました。そういう中で、日本最後の女帝である後桜町天皇の御代に宮中で、雛の装束が作られ、ひな人形を楽しむようになったと言われ、雛人形を流さずに飾るようになりました。その後、寛永雛という美しいひな人形がうまれました。ひな祭りは花嫁修業?江戸初期の風俗を書いた「むかしむかし物語」には、「3月には、女子は雛遊びと言って、雛や雛の道具を飾り、食事を作り、草餅や甘酒を親類に届けた。これは成人して嫁入り時に世帯を持つ稽古であって、ただの遊びではない」とあります。女性の花嫁修業の意味もあったようです。災厄から逃れるために人形に身体の穢れを移し、川に流していたものから、人形を飾るようになって、女の子の健やかな成長と幸せを祈る行事になっていったのです。雛人形を飾る期間「桃の節句」は、立春から2月中旬ごろまでに飾ります。前の日に飾るのはお葬式と同じ一夜飾りになるので縁起が悪いのでやめましょう。片付けるのは3月3日過ぎたらすぐにします。いつまでも飾っているとお嫁にいけないと言われていますが、ひな人形は今は飾るものになっていますが、もともとは子どもの身代わりになってもらって、穢れを移して流すものだったので、「すぐに片付けることで、流す代わりとした」と言われています。]雛人形は、身代わりになってくれる女性のお守りですから、一人一つが原則です。母子で共有するものではありません。初節句にはですから初節句には、新しい雛人形を贈るのが習わしです。初節句は、子どもがその地域に仲間入りをしたことをあらわし、人々に今後の加護を乞う儀礼でありました。今は、両親と祖父母などでおこなう内輪の祝い事になってきています。雛人形の飾り方(七段飾り)とその意味1段目:内裏さま(天皇・皇后をかたちどった一対の雛人形)現代は、向かって左に男びな。右に女びなが主流になっています。これは、国際儀礼(プロトコール)の飾り方で、日本礼法だと、反対になります。国際儀礼では、右上位です。右(RIGHT)には、正しい、聖なるの意味があります。天皇から見て右が上位になります。雛段に向かってみると左が天皇です。日本礼法では、天皇から見て左上位になるので、雛段に向かってみると右が天皇になります。2段目:三人官女二段目からは、日本礼法の並び方です。天皇から見て左が上位です。向かって左から加柄を持っている官女 真ん中が三宝を持っている官女 右が長柄を持っている官女です。真ん中の官女は、眉毛がありません。結婚している証拠です。平安時代は結婚すると女性は眉毛をそります。真ん中の官女さんが、3人のなかでは一番偉い方です。長柄は、お酌をする官女、加柄は、お酒がなくなった時、長柄に補給する道具です。3段目:五人囃子向かって右から謡、笛、小鼓、大鼓、太鼓の順で並んでいます。能の囃子方を模したものです。右から扇子や楽器が少しづつ下の方になるのが面白いです。4段目:随身向かって左が若い右大臣(天皇から見て右になるから右大臣です)、右が右大臣より位の高い左大臣(天皇から見て左)です。お髭を生やしている年配の大臣です。間に菱餅、白酒、あられなど飾ります。ひな祭りの食べ物として日本歳時記(1688年)には、「よもぎもちい」を食べ、桃花を飲み、モチを親戚に贈るとあります。桃花酒は、桃の花を浸した酒で、これを飲めば病を除き顔色が良くなるとあります。■あられ平安時代の干し飯に由来し、乾燥させた餅から作ることもあります。炒る時、勢いよくはぜると吉、あまりはぜないと凶と占ったともいわれています。■白酒甘酒がひな祭りに用いられたこともあるが、白酒が用いられるようになったのは、江戸時代後期のようです。神田にある豊島屋は、白酒では江戸の草分けです。■菱餅もともと雛祭りの食べ物としてヨモギ(旧くは、ハハコグサを用いて草餅としたようです、どちらも邪気を払う薬草)餅を食べていました。 今のような赤白緑の三色の菱餅が用いられるようになったのは明治に入ってからと言われています。下から緑 白 赤の順で重ねます。赤は魔よけ、白は清浄、緑も邪気を払うと言われています。5段目:仕丁それぞれ台傘、沓台、立て傘を持った3人が並びます。関西では、ほうき、ちりとり、熊手をもっている雛段もあります。仕丁とは、雑役をする人です。向かった左に右近の橘(天皇から見て右です)。右に左近の桜です。6、7段目:嫁入りの道具箪笥、長持、鏡台、火鉢、籠、重箱、牛車など並べます。ひな祭りのたべもの貝料理を出します。昔、浜辺にでて禊をして遊んだ名残です。中でもハマグリの吸い物を出します。ハマグリなどの二枚貝は、元が同じ貝でないとぴったりと合わないところから、貞操を意味すると言われています。その他、海の幸、山の幸を彩りよく仕上げたチラシ寿司はひな祭りの定番です。>>E・レシピでレシピを見る ・ちらし寿し ・ハマグリのお吸い物 ・ひなあられ ・草もち団子 ・桜もち ひな祭りには、いつ何をすべき初めての桃の節句が、生まれてすぐの場合は、来年にします。準備があるので母親を気遣ってのことです。基本的には3月3日にします。片付けるのが早い方が良いので、3日より遅くしないことです。その前の土日など皆の都合を考えて計画を立てた方が喜ばれます。子どものことも考えてお昼にするとよいでしょう。お出しするものは、チラシ寿司、ハマグリの吸い物、草餅や桜餅でよいと思います。皆で集まって女の子の無事な成長と幸せを願います。集合写真など取ると、子どもが大きくなって、その笑顔の写真をみて、こんなに多くの人に愛されたのだと思うことも、その子の生きる力になると思います。写真は是非、残してくださいね。お呼びする人は、兄弟、親戚や親しくしている友人、ご近所の方です。家で留守をしている人のために、草餅やチラシ寿司をもって帰ってもらうのも喜ばれます。日にちが決まったら、早めに連絡を入れましょう。その時に、皆様でひな祭りの歌を歌ってください。皆で一緒に歌ったり、踊ったりすることも楽しい思い出になります。うれしいひな祭りあかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花五人囃子の笛太鼓 今日は楽しい ひな祭りお内裏様とお雛様 二人並んで すまし顔お嫁にいらした姉さまに よく似た官女の白い顔金の屏風うにうつる日を かすかにゆする 春の風すこし白酒 めされたか 赤いお顔の 右大臣着物を着かえて 帯しめて 今日は私も晴れ姿春のやよいのこのよき日 なにより嬉しいひな祭り
2017年01月30日Q.あなたは親友からお土産でポストカードをもらいました。どこにしまいますか。1.机の上2.ラックの上3.机の引き出し4.カギ付の箱の中この心理テストでは、あなたの「怒りへの対処法」がわかります。ポストカードは旅行の記念に買うもの。深層心理において「記憶」を示します。また、置く場所は感じたことをどう扱うかを表しますからあなたが人からされたことに対してどのくらい覚えているのかがわかるのです。つまり、彼とのケンカで沸き起こった怒りの対処法が知れるでしょう。それではそれぞれ結果を見ていきましょう。■1.机の上・・・いつまでも持ち出すタイプ「机の上」を選んだあなたは怒りをいつまでも持ち出すタイプ。1度は納得して仲直りしても、ケンカになる度に過去のことを蒸し返す方です。相手とケンカになった時、いつでもそのエピソードが使えるように準備しているところがありませんか?あまり追い詰めてしまうとケンカには勝てても人間関係が壊れてしまうのでほどほどにしましょう。■2.ラックの上・・・後に引きずらないタイプ「ラックの上」を選んだあなたは後に引きずらないタイプ。 やられた当初は怒るものの、結論が出ればあまり気にしなくなる方です。むしろ、「相手との関係を深める良い思い出だった」と笑い話にできるところもあります。とはいえ、同じことを繰り返されるのであればそんな人とは距離をとった方がよいかもしれません。■3.机の引き出し・・・受け止めるタイプ「机の引き出し」を選んだあなたは受け止めるタイプ。嫌なことをやられても、反撃しないで飲み込んでしまう方です。しかし、やられたことを忘れている訳ではないので、つもり積もって限界が来た時に爆発してしまうところがあります。あまり溜め込まずにこまめに伝えた方がお互いの理解にもつながりますよ。■4.カギ付の箱の中・・・いつまでも覚えているタイプ「カギ付の箱の中」を選んだあなたはいつまでも覚えているタイプ。1度やられたことはいつまでも根に持つ方です。忍耐強く仕返しにむけて準備をして、いつか相手が自分のしたことを後悔させたいと機会をうかがっているところがあります。お気持ちはわかりますが、前向きに活かす方法に目を向けて。■おわりにあなたの診断結果はいかがだったでしょうか。嫌な思いをした時、誰でも怒りを感じてしまうことはあります。大切なのは対処法です。将来のために活かせる部分を見つけて、自分の成長につなげることが最大の仕返しになることもありますよ。(藤間丈司/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年01月27日最近怒りっぽくなっていませんか?振り返ってみるとそんなに怒るほどのことでもないのに、と思うこともありますよね。シンプルな方法で怒りを収めて心を穏やかにするためにできることは?なんで「怒りっぽく」なったの?怒るという感情は、自分の周りの社会からくる感情です。大人になってから怒りっぽくなったと言う人もいるかもしれません。昔はこんなに怒りっぽい性格じゃなかったのに、どうしてこんなに怒るようになったのだろうと悩んでいる大人は結構多いのです。それはシンプルに、性格が怒りっぽいという理由の人もいますが、それだけでなく、ストレスや疲れからきている場合も多いです。あの事、この事と周りで起こるいろいろな出来事が怒りの火をつけ、我慢の限界へと到達させます。でも、しっかりコントロールする方法があります。イライラが来る事は、クセが付きやすく、時にどうでもいいことからも、ついイライラしてしまうことがあります。「怒りっぽくなったのは、仕事が忙しいから。恋人がよく怒るから。」と責任逃れをするのはもうおしまい。もし本当に心穏やかに毎日を過ごしたいと思うのなら、大丈夫。直すことができます。どうしてクセ付くの?大人になってイライラすることが多くなった人はもしかすると、こんなことが原因かもしれません。常識や道徳心を強く持っていて、周りの人の行動が受け付けられないことがある。イライラしやすい人と一緒にいることが多い。ストレスが多く、時間が足りなく感じていることが多い。考え方がネガティブになりがち。(私にだけこんなことが起こると考えたりする。)完璧を求めすぎている。ストレス解消を上手にできていない。笑顔でいる人と過ごすと笑顔になりやすくなります。もし、イライラするクセがついてきたら、人との付き合い方も考え直してみるといいかもしれません。どちらが悪いか、どちらがきっかけを作るかを探るのではなく、イライラしている人に対して自分はイライラとした対応をせず、笑顔で接してみるなど。自分から変えないと相手が変わることはないかもしれません。怒りやイライラを乗り越える事は、社会で生きる上で、多かれ少なかれ誰にでも必要です。今まで一体何人の人にそっけない返事をしたり、ついつい同僚に冷たい返事をしたでしょうか。仕事の場だけでなく恋人との電話中に怒って叫んだり、途中で電話を切ったり、両親のひとことでイライラしたり。もちろんおこりっぽい性格もありますが、1日のストレスレベルが怒りの感情を左右します。対して、逆に怒られている側の人はいい気持ちになる人はいませんよね。怒りは他の人にまでイライラを与えてしまいます。イライラや怒りをコントロールする方法を見ていきましょう。イライラのアラーム怒りやイライラをコントロール、解消するために、まず症状やどんな変化があるのか知ってみましょう 。まず、怒る前に感じ取りたいのは心の気分の変化、呼吸、声が震える、心拍数の変化、これらを感じたら怒りやイライラが来ているアラームです。逃げ道を探す先ほどの怒りのアラームを感じたり、何かがあなたの怒りや我慢の限界に達しそうな時には、自分を落ち着かせようと目をつぶり、少し状況から逃避してみましょう。身体だけでなくメンタル面で逃げることが必要。もし、怒りを抑えようと思うのなら少し妄想してみましょう。楽しい場所を思い浮かべる。楽しかったことを思い浮かべる。海の音を聞いてみる。(インターネットなどで探してイヤホンでもOK!)一日の最後にシャワーを浴びる。身体を綺麗にするだけでなく、ストレスも洗い流してくれます。香りの良い温かい紅茶を楽しむ。など、何か1つあなたのための効果的な方法を見つけてみましょう。イライラから切り離すことが必要です。イライラを抑える方法イライラして爆発させる前に思い出したい事は、「気分を変える」という選択もあると言うこと。身体もメンタルもこのイライラから抜け出すことができます。イライラはいろいろなところからやってきます。例えば、周りで大きな声で話している人とがいてイライラしてきたら、イヤホンをして音楽を聴くなど、どうにか避ける方法がないか探してみましょう。書く「一体何を書くの?」と思いますが、これが意外と効果がある方法なので試してみてください。いわゆる「イライラ日誌」をつけます 。イライラした出来事やシチュエーションを書くのです。これはイライラした場面を自分で理解するためだけではなく、落ち着いた心で思い返すことで何がやりすぎだったか、怒るまでもなかった出来事など見返ることができます。練習する最後に、4つのステップで怒りを抑えコントロールするトレーニングをご紹介。1.呼吸に意識する7秒で息を吸い込み、11秒かけて息を吐き出します。ゆっくりと呼吸することでしっかり酸素を取り込みます。2.聞く他の人が一体何をしようとしているのか、周りで何が起きているのかを冷静にになり、分析しましょう。3.自分に問いかけるイライラさせる状況を自分で大きく、大げさに捉えていないかを考えてみましょう。4.待ってみるすぐにアクションせずに20分ほど待ち、それでもまだ自分にとって重要かどうか問いかけてみましょう。
2017年01月13日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。「自分の子どもには友達がたくさんいる明るい子どもに育って欲しい」多くの親御さんがそう望まれているかと思います。その一方で、お子さんの人見知りに悩む親御さんも少なくありません。そこで今回はお子さんを人見知りにしないための育て方について心理学からご紹介したいと思います。●乳幼児期の人見知り赤ちゃんの人見知りは早い子で生後5か月ごろから始まり1歳くらいでおさまるケースから、1歳を過ぎて始まり2〜3歳でおさまるケースまで、非常に個人差があるようです。かつて人見知りは母親と他人の区別がつくようになった証だと言われていましたが、そうではないことがわかっています。『東京大学』の岡ノ谷一夫教授らの研究によると、人見知りの強い赤ちゃんは人見知りをしない赤ちゃんよりも相手の目を見る時間が長く、相手と目が合ったときに凝視するような目の動きをするとのこと。そして人見知りの赤ちゃんは相手の視線や顔の向きに敏感なのではと考え、自分と向き合っている顔とよそ見している顔を見せたところ、よそ見している顔を長い時間みていたというのです。このことから、乳幼児期の赤ちゃんの人見知りは相手に近づきたいけれど、相手から離れたい という感情が複雑に入り乱れた状態であることがわかったそうです。この研究結果から考えると、赤ちゃんの人見知りに対しては、「びっくりしたね!」などと過剰な反応を見せず、「大丈夫だよ。優しい人だからね」とお母さんが優しく抱きしめながら語りかけてあげること が大切だと考えられます。●学童期の人見知り成長して学童期になっても人見知りをする場合は、相手にどう思われるかが気になって仕方ない、嫌われたくない、否定されたくない、傷つけられたくないという心理から自分を守るために人に近づくことを恐れてしまうことで人見知りをする傾向が強くなります。自分に自信がない とそう考えてしまうのは、大人になっても変わらない傾向があります。ではどうしたらいいのでしょうか?物心がついたころから、することなすこと、「そんなことしちゃダメでしょ!」「そうじゃなくて、こうでしょ!?」「どうしてそんなこともできないの!?」と頻繁に親に言われたら、自分に自信のある人に育つでしょうか?当然、自分に自信がなくなり、他人からどう思われるかが心配で仕方なくなってしまいますよね?そこで、言葉の置き換えをしてみてはいかがでしょうか?「そんなことしちゃダメでしょ!」は、「そんなことしたらどうなるかな?」に。「そうじゃなくて、こうでしょ!?」や「どうしてそんなこともできないの?」は、「どうしたらうまくできるかな?」と自分で考えて答えを出すような声掛けに。そうすることで、子どもは自分で考え答えを出してその成功体験から自信を積み重ねていきます 。1度や2度失敗しても、「そのやり方じゃうまくいかなかったね。次はどんなふうにやってみる?」と根気よく見守る親の努力も必要となってきます。●「子どもだからわからない」は大人の思い込み子育てのご相談を受ける中で、「子どもだからまだわからないだろうし」という言葉をよく耳にしますが、それは大人の勝手な思い込みに過ぎません。まもなくお正月ですが、たとえばおじいちゃんおばあちゃんの家に行ったとき、子どもは誰におねだりをしますか?一番自分に優しいおじいちゃんやおばあちゃんのそばに行き、甘えていませんか?子どもは大人が思っている以上に大人を観察し、自分にとって優しい人なのか厳しい人なのかを見切って行動しているのです。そして大人の言葉をちゃんと理解しています。理解しているからこそ、ダメ出しをし、子どもに考えることをさせないでいると、自分に自信が持てず他人からどう思われるかばかりを気にして、傷つくのを恐れ、人見知りになってしまうのです。子どもに考えさせる というのは大人にとっても根気のいることですが、育児は育自だと思ってお子さんと一緒に成長してくださいね。【参考文献】『面白いほどよくわかる臨床心理学ーストレス社会が引き起こす心の病をケアする手がかり』稲富正治・著【参考リンク】・Shyness in Early Infancy: Approach-Avoidance Conflicts in Temperament and Hypersensitivity to Eyes during Initial Gazes to Faces()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年12月29日【ママからのご相談】イヤイヤ期の2歳男の子のママです。最近、ささいなことですぐに頭にきて、子どもを叱ってばかりいます。主人や実母などにも「最近どうしたの?」と心配されるほどです。自分でも気をつけたいと思っているのに、 どうしても怒ってしまうので嫌になります。●A. アンガーマネジメントで上手に自分の気持ちをコントロールできますよ。ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。いけないと分かっているのに、ついイライラして子どもを叱ってしまうこと……ありますよね。子育て中のママのこのお悩みに、「あるある」と頷く方はきっと大勢いらっしゃることでしょう。私の周りの子育てママたちに、「子どもを叱ってしまいそうなとき、何か怒りを鎮める方法を試したことがあるか?」 という質問をしてみました。●子どもを叱ってしまいそうなときに怒りを鎮める方法『大きい声を出す前に深呼吸する。子どもが兄弟喧嘩を始めたら、怒る前に意識して深呼吸してみることに。夏休みに毎日怒鳴っていたら、さすがに自分でも嫌になってきて、自己流だがこの方法を試すようになった。多少気持ちが落ち着くかな』(小学3年と小学1年の兄弟のママ)『“怒鳴らない”と書いた紙を冷蔵庫に貼って、日に何度か見ては気をつけるようにしている。祖父母の家の中で“鍵を忘れない”や“薬を飲む”など書いて貼ってあるのを見て思いついた。変なやり方かもしれないが、私は結構効果を実感している』(6歳と2歳の兄妹のママ)『自分でもどうにも怒りを鎮められなくて、アンガーマネジメントの本を読んだ。怒りすぎだと自覚していたから、素直に書いてあることを試すように心掛けている。まだ効果を感じるまでうまくいっていないが、日々気をつけているつもり』(小学1年と3歳の兄弟のママ)このインタビューで、皆さんが試行錯誤しながらうまく自分の怒りをコントロールしようと心掛けているのがよくわかりました。今回は3人目の方のお話の中に出てきた、“アンガーマネジメント” というキーワードに注目してみたいと思います。『読売家庭版』にもこのアンガーマネジメントについての記事が掲載されていましたので、引用しながらご紹介したいと思います。●アンガーマネジメント(怒りを制御する方法)●自分の“許容ゾーン”を広げる日本アンガーマネジメント協会代表理事、安藤俊介さんの見解によると、**********『人が怒りを覚えるのは、自分が「~するべき」や「~するべきではない」と思っていることが裏切られたとき。イラっとしたら、自分の許容ゾーンがどこまでOKでどこからがNGかを頭の中で把握しておくと、怒りの感情にのまれなくなります。不要な怒りにさいなまれないためには、“許容ゾーン”を広げることが重要です』**********とのことです。●怒りのレベルを数値化する**********『人はカッとなってから最初の6秒間が一番怒りの度合いが強いと言われています。この6秒間をいかにして過ごすかがポイントです。もしカッとしたら、まずはその怒りの度合いに点数をつけてみましょう。怒りを数値化している間に気持ちが落ち着いてきます。また、その場にあるものを観察して、怒りを別の方向に向かわせる方法もあります』**********このように、自らの怒りとうまく付き合う方法がアンガーマネジメントなのです。無理なガマンをし、怒りの感情にフタをするのはただストレスを増やすだけで、健全とは言えませんよね。自らの感情に客観的な視点 を加えることで、自分がどんなことで怒りを覚えやすいのかパターンが分かるのです。するとその怒りへの対処が可能になるのです。ご相談者様のおっしゃっていたように、「自分でも気をつけたいと思っている」のに、ついまた同じことをしてしまうときには、このアンガーマネジメントが効果を発揮するのではないかと思います。----------いかがでしたか?子育てのさなか、完全で完璧な母親でいられないときもありますよね。人間ですからその日の気分も体調もいろいろです。私も自己嫌悪の繰り返しでなんとか子育てしています。ただこのコラムでご紹介したように、少しの工夫で今までの怒りの感情が楽になるかもしれません。知識として知っておくことで、役に立つこともあると思います。みなさんのご参考になれば幸いです。【参考文献】・『読売家庭版(2016年9月号)』読売新聞社・発行●ライター/あしださき(元モデル)
2016年09月05日梅干しは、夏バテ予防に最適な食材。暑いときにもさっぱり食べられますが、この酸味が苦手な子どもは少なくありません。そこで今回は、子どもにも食べやすい梅干しの食べ方を紹介します。■子どもに食べさせたい梅干しの選び方梅干しは体にいいとはいえ、子どもに食べさせるとなると塩分が気になるところ。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、子どもの食塩の摂取目安は次の通りです。子どもの食塩摂取の目安・1~2歳: 男児3.0g未満、女児3.5g未満・3~5歳: 男児4.0g未満、女児4.5g未満・6~7歳: 男児5.0g未満、女子5.5g未満昔ながらの梅干しの塩分は20%前後が一般的で、1粒あたり4~5gの食塩が含まれているのだとか。これだけで1日の目安量をオーバーしてしまうので、10%以下の減塩タイプを選んだほうがいいでしょう。はちみつ漬けの梅干しは塩分が少ない傾向にあり、子どもにも食べやすい味なのでおすすめです。 ■梅を食べやすくする工夫梅干しとマヨネーズを混ぜると、独特の酸味がマイルドに。砂糖やハチミツを少し加えれば、より子ども好みの味わいになります。これを野菜のディップにしましょう。分量は、梅干し1個に対して、マヨネーズ大さじ1が目安。最初は梅干しの量を少なくして、徐々に慣れさせていくといいでしょう。青梅が手に入るなら、シロップを作ってみては? 水に1時間ほどつけてアクを抜いた梅と同量の氷砂糖を煮沸したビンに入れて、1週間前後待つだけで完成です。水で薄めるだけでもおいしいですが、かき氷にかけてもOK。ヨーグルトにも合います。■肉や魚と一緒に食べよう梅干しは、魚との相性も抜群。イワシやサンマを煮るときに加えると臭みがとれて、さわやかな風味もプラスしてくれます。梅干しにも魚の旨みが染み込んで、ご飯のおともにぴったりです。梅干しを入れるタイミングは、煮汁が煮立ったとき。圧力鍋を使う場合は、ひと煮立ちさせてからイワシと一緒に投入します。肉が好きな子どもには、ささみの梅チーズフライを。ソースをかけずに食べられるので、お弁当のおかずとしても活躍する一品です。私の甥は小さいころから梅干しが大好きで、そのまま食べるのがお気に入り。珍しい子どもだと思っていたのですが、甥の友だちにも梅干し好きが複数いるようです。酸味の強いフルーツが好きな子どもなら、ちぎったものを食べさせてみてもいいかもしれませんね。
2016年08月20日広汎性発達障害(PDD)とはUpload By 発達障害のキホン広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorders:略称PDD)は、コミュニケーションと社会性に障害があり、限定的・反復的および常同的な行動があることを特徴として分類される発達障害のグループ です。世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の診断カテゴリでは、このグループには自閉症、アスペルガー症候群のほか、レット症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害という5つの障害が含まれています。広汎性発達障害の中でも特に自閉症やアスペルガー症候群がよく知られていますが、自閉症の半数以上が知的障害を伴うのに対して、アスペルガー症候群は言葉の発達の遅れが伴わない「知的障害のない自閉症」と言われています。また、知的障害のない自閉症は「高機能自閉症」とも呼ばれますが、アスペルガー症候群との定義の違いが曖昧で、専門家によって異なります。さらに、広汎性発達障害は、最新の診断基準であるアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版テキスト改訂版)では自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害というカテゴリに変更されています。広汎性発達障害の障害名、症状の中には自閉症スペクトラム障害の概念では除外されたものも含まれています。ですが、行政や医療機関で広汎性発達障害の名称を使用している場合も多いこと、すでにこの名称で診断を受けた人も多いことから、本記事では『ICD-10』の診断カテゴリに準拠して広汎性発達障害の名称でご説明します。広汎性発達障害の子どもの生活での4つの困難と対処法出典 : 広汎性発達障害の主な症状は・対人関係・社会性の障害・コミュニケーションの障害・特徴的なこだわりや興味の3つが挙げられます。その他、広汎性発達障害のある人の多くに「視覚」「聴覚」「味覚」「触覚」などの感覚に対して特定の刺激に苦痛や不快感を感じる「感覚過敏」や感覚の鈍い「感覚鈍麻」という症状が見られると言われています。このような特徴を持つ広汎性発達障害の人は、どのようなことを困難に感じるのでしょうか。以下に4つの困難と対処法を述べたいと思います。広汎性発達障害のある子どもは、人の感情を読み取って人の気持ちに共感したり、想像したりすることが難しい傾向にあります。また、比喩やたとえ話も理解しにくい傾向があります。そのため相手の気持ちを考えずに、思ったことをストレートに口に出してしまって相手を傷つけたり怒らせたりしてしまうこともあります。対人関係を築くのが苦手でコミュニケーション障害もあることから、広汎性発達障害の子どもにとって友達を作ることは困難な作業です。例えば、一緒に遊びたいなと本人が思ったとしても、友達を誘う方法自体が分からないこともあります。【対処法】「君太ってる」「あのひと臭い」など、相手を傷つけるような発言をした場合は「そんなこと言っちゃダメ!」と抽象的に叱らずに「太ってると言われると○○さんは悲しいと思うから言わないで」と相手の気持ちを推測できるように促し、具体的に何を言ってはいけないかを提示してあげましょう。相手の気持ちを理解する練習をすることで、言っていいことと悪いことの区別をつけさせるのが大切です。他人とのコミュニケーションをとるのが難しい場合、具体的に友達の誘い方を教えてあげたり、親が遊びの場を作ってあげることも大切です。例えば療育機関などで、社会的スキル訓練や、集団療育を行うことも有効です。広汎性発達障害のある子どもの多くは感覚の過敏性や鈍さを抱えています。電車の音や騒音などにとても強く反応してしまうことがあります。赤ちゃんの泣き声などにも強い拒否反応を示し、自分が癇癪を起したりパニックになったりする子もいます。また、体に触れられることを嫌ったり、温度に敏感でお風呂に入りたがらなかったりなど、少しの刺激でも本人のストレスに繋がってしまい、パニック状態を起こしてしまうこともあります。【対処法】無理に触ろうとはせず、機嫌がいい時や心の準備ができているような時に声かけをしてあげましょう。「今からお風呂にはいろうね、お風呂で○○して遊ぼうか」「今から背中を触るね」など、いきなり体を触らずに声かけしてあげると心積もりができるようになります。にぎやかな場所へいく場合はイヤーマフを使用してみたり、なぜその音が鳴るのか、どうして賑やかなのかを落ち着いているときに説明してあげるとよいでしょう。それでも嫌がる場合は無理をせず、苦手なものを避けてあげるのも一つの手です。広汎性発達障害のある子どもは、こだわりが強く、変化が苦手な場合が多いです。規則や法則など、一定の安定したルーティーンを好むため、少しでも自分のマイルールが侵されることを嫌がることがあります。よって、イレギュラーな対応や予定の変更についていくことができず、癇癪やパニックを起こしてしまうこともあります。【対処法】「○時になったら○○するよ。約束ね」と一緒に時計をみて確認し、一つひとつ理解を促すようにスケジュール管理を行うようにしましょう。言葉で言っても理解しづらそうなときはイラストや写真などを使うのも有効です。見通しが立つと安心することが多いので、予定をあらかじめ把握し、お子さんに伝えてあげるようにしましょう。広汎性発達障害のある子どもは、集団内で暗黙に共有されている「常識」や"空気"を理解するのが難しい傾向にあります。人との距離感や場に合った振る舞いなど、抽象的で境界線がはっきりしないことについて理解が難しく、友達が表情で悲しさや怒りを伝えてきても、感情を読み取れないこともあります。【対処法】指示は分かりやすく伝えるようにしましょう。例えば静かにしなければいけない場面の場合、具体的にルールを短い言葉や文字で示してあげることが大切です。また、「会場内は静かにしましょう」というアナウンスだけでは、何をすべきかがわからないので、「お絵描きしながら静かに待ちましょう」など具体的にどうすればいいかを指示の中にいれると良いです。広汎性発達障害の子どもへの日常の接し方のコツ9選これまで、広汎性発達障害の子の困難とそれらの対処法をご紹介してきました。以下では、広汎性発達障害の子の日常生活の子育てにおいて、どのようなことに気をつければ良いかを紹介します。出典 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広汎性発達障害のある子どもは聴覚刺激よりも視覚刺激を利用すると効果的な場合もあります。紙に文字を書いて説明するのもよいですが、言語能力の発達に遅れが見られる場合は絵や写真、図表にして説明すると理解しやすくなります。例えば、時間管理をする際はタブレット上に大きいタイマーを表示して、視覚的に「あと何分あるか」を提示しながら取り組んだりするといいと思います。耳よりも目から入った情報の方が記憶にも残りやすいと言われているので、遊びやスポーツのルールを伝える際も紙に書いて説明するとよいでしょう。曖昧な表現を理解することが難しいため、できるだけ具体的な表現や手順を使うことが大切です。例えば、「ちょっと」ではなく「何分、何個」という具体的な数を使って話したり、片付けの際も「ちゃんと片付けて」「キレイにして」ではなく「おもちゃ箱におもちゃを入れる」といった具体的にやるべきことを伝えます。ついつい曖昧な表現を使いがちですが、どうすれば伝わりやすくなるかを常に頭に入れて指示するようにしましょう。その際、上記で挙げた絵や写真を使うのも効果的です。広汎性発達障害の子どもを持つ保護者は、できないことや、やめさせたい行動が多く目につき子育てが不安になってしまうこともあるかもしれません。ですが否定的な言葉を使ったり、大声で叱ることは控え、できるだけ褒めることを心がけることも子育てのコツの1つです。褒めることで「褒められた→嬉しい→またやろう」とやる気を促すことにも繋がります。また、子どもによっては大げさに褒められることを嫌う子もいますので、その子にあった褒め方をしていきましょう。広汎性発達障害のある子どもは、他人と比べて自分ができていないと感じて自信を失ったり、自暴自棄になってしまうケースもあります。子どもの得意分野を見つけて、できることをさらに増やし、成功体験を積むことが大切です。例えば食べ物が好きな子であれば調理やお菓子作りを教えたり、家事を手伝ってもらったりすることも今後の生活に役立ちます。広汎性発達障害のある子どもは、人の気持ちを理解するのが苦手な傾向があります。そのため、嬉しいことは嬉しい、嫌なことは嫌と、気持ちをはっきり言葉にして伝えることも大切です。友達とケンカした際も相手がどう思っていたかを伝え、どう対処すれば良かったかなどを、絵や文字にして具体的に教えることが大切です。頭ごなしに否定してしまうと、やる気をなくしたり、物事自体を拒否するようになってしまいます。まずは子どもの気持ちに寄り添い、なぜそういうことをしてしまったのか子どもの考えを聞いたり、どうすればよかったのかを一緒に考えることが大切です。子どもが興奮したり、泣きわめいてしまった場合、落ち着いてから話をするようにします。広汎性発達障害のある子どもは、急な予定の変更や初めての場所が苦手です。場合によってはパニックとなってしまう可能性もあります。こういった状況を避けるため、できるだけ予定を早めに伝えておき、初めての場所でも子どもが安心できるように、事前に写真やビデオを見せるなど、工夫をしてみましょう。広汎性発達障害のある子どもは、推測することが苦手な場合が多いです。そのため遊びの中でルールを自然に理解することが難しいこともあります。あらかじめ、絵や図にしてルールを予習をしておくと、子どもが理解しやすくなります。また、自由時間といった何をすればよいか曖昧な時間も不安になってしまうことが多いので、何をするとよいか、選択肢を提示したり、選ばせてあげるとよいでしょう。自分ひとりだと子育てのコツが掴みづらい場合は、ペアレントトレーニングのような子育てトレーニングや療育相談を受けることも有効です。専門的なトレーニングを受けた講師から、子どもにあった子育て方法を学ぶことができます。これらのプログラムでは、子どもが危険な行動をとったときに上手に止める方法や褒め方のコツなどを知ることができます。広汎性発達障害の子どもに接する際に注意するべきこと普通の子には当たり前にとる対応や反応でも、広汎性発達障害の子だとパニックを起こしてしまうこともあります。以下のポイントを頭に入れておいて、広汎性発達障害の子とよりよいコミュニケーションがとれるようにしましょう。出典 : ついつい大声で叱りたくなる気持ちも分かりますが、大声は広汎性発達障害のある子どもにとってトラウマとなる可能性があります。怒られるという恐怖心で何もできなくなってしまうこともあります。一度深呼吸をして落ち着く、感情的になったら一度その場を離れるなどして、冷静になってから具体的に悪いことを伝えて、どうすればいいかを指示するようにしましょう。手をひらひらさせたり、ぴょんぴょん飛び跳ね続けたりするなど、広汎性発達障害のある子どもの中には同じ行動を長時間続ける常同行動が見られる場合があります。これらは視覚支援によって見通しを持てる環境を作ったり、コミュニケーションスキルを学んだり、適切な遊びにかえることなどで改善することが多いです。無理に止めさせようとするとパニックに陥ることもあるため、何回やったら終わりと決めたり、何か違うことに集中するための課題などを与えてあげたりするとよいでしょう。何度伝えても伝えたことができない場合、「どうしてできないんだろうか」と悩んでしまう人もいますが、「今日はできなかったな」ぐらいの気持ちで受け止めてみることも大切です。また、自分では上手く伝えていると思っていても、子どもにとっては理解しづらい可能性があります。絵や図などを使い、伝え方を変えてみるなど工夫してみましょう。他の子にとっては当たり前でも、広汎性発達障害のある子どもにとって困難なことは多々あります。親としてはつい他の子と比較したり、同じことができないことに悩んだりすることもあると思います。しかし大切なのは、子どものできることや、頑張っていることに目を向けることです。それらのことを褒めたり認めていくことは、子どもの成長に繋がっていきます。まとめ出典 : 広汎性発達障害のある子どもの子育ては、その子の特性を理解し、視覚的な情報の活用や事前の予告など、工夫を学んでいく必要があります。一人で悩まずに、療育機関や支援センターなど周りの環境を上手く利用しましょう。ペアレントトレーニングや療育相談など、様々なサービスがありますので、地域の情報を探してみましょう。参考文献: 田中康雄 (2014) 『発達障害の子どもの心と行動がわかる本』 西東社
2016年08月18日絵を描くのが上手だったり、お歌を唄うのが上手だったりと、小さなころから“才能”の片りんを見せはじめる子どもは多いもの。「ウチの子、どんな才能があるの?」そんな素朴な質問に、エキサイト電話占いの 神花(かか)先生 が答えてくれました! 子どもの誕生年でわかる「秘めた才能の伸ばし方・育み方」、ぜひチェックしてくださいね。■「本命星」の出し方子どもが生まれた西暦を10以下になるまで足し算する。「1」で出た数から11を引いた数が子どもの「本命星」です。1:一白水星、2:二黒土星、3:三碧木星、4:四緑木星、5:五黄土星、6:六白金星、7:七赤金星、8:八白土星、9:九紫火星例)1974年生まれの場合1+9+7+4=21 ⇒ 2+1=3 ⇒ 11-3=8(八白土星)■「本命星」から子どもの秘めた才能をチェック【本命星:一白水星】・秘めた才能忍耐強さは九星中No.1。静かに潜行して、進む。寡黙でマイペースな哲学者タイプ。・才能の伸ばし方、育み方全体的にゆっくりしているので、成長もゆっくりペース。あれこれ指図するとかんしゃくを起こしてしまうこともあるので、待ってあげることが大切です。話しかけるとき、ゆっくり話すように心がけるとお子さんが安心できますよ。【本命星:二黒土星】・秘めた才能やさしさ、世話焼き。コツコツ目標に向かって進む。あれこれ人の世話を焼くのが大好きな奉仕家タイプ。・才能の伸ばし方、育み方お手伝いが大好きなので、家事を一緒にやってもらうといいでしょう。お手伝いをしてもらうなかで、「ありがとう、助かったわ」と言うと、さらにやろうとするタイプです。勉強に関しては、一番を目指すガリ勉タイプではありませんが、好きなものにはトコトンこだわるタイプです。【本命星:三碧木星】・秘めた才能陽気でのびのびとした性質。良く動き、良くしゃべり、感情表現が豊かなスポーツマンタイプ。・才能の伸ばし方、育み方運動不足がストレスになるので、倒れるくらいまで体を動かすことが、精神的な発達にもつながるタイプです。ずっと走りつづけていても、疲れを感じずさらに動こうとするくらい、動いたり、しゃべったりすることが大好きです。【本命星:四緑木星】・秘めた才能独立独歩。何ものにもとらわれず、自由を好むタイプ。・才能の伸ばし方、育み方気ままな自由さがあり、型にはめられることが嫌いなので、伸びたい方向へ好きなだけ伸ばしてあげると、才能を発揮するでしょう。グローバルスタンダードな教育がとても向いているタイプです。世界を意識した育て方をすると良いでしょう。【本命星:五黄土星】・秘めた才能強気は九星中No.1。義理人情に厚い、グループのボスタイプ。・才能の伸ばし方、育み方非常にガンコで、言いだしたら絶対に聞かないところがあるため、手を焼くことがあります。自分の決めたとおりの生き方をするので、よく話しを聞いてあげることが大切です。整理が苦手なので、より良い方向へ導くなど、思考の整理ができるようなアドバイスをすると良いでしょう。このとき、上から目線はうまくいかないので気をつけてくださいね。【本命星:六白金星】・秘めた才能静かでクールな感性の持ち主。知的なリーダータイプ。・才能の伸ばし方、育み方プライドが高く、頭が良く、研究熱心です。明朗な性格のため、多角的なものの見方が出来るようにサポートすると才能を発揮します。経営、政治経済、株式など、有識者的な教育の方向性を持つと良いでしょう。【本命星:七赤金星】・秘めた才能おしゃべり、楽しいことが大好きなブルジョワタイプ。先天的な審美眼を持っており、非常にユニークな発想の持ち主。・才能の伸ばし方、育み方芸術的な才能があるので、美しいものやダンス、音楽など、さまざまなジャンルのものを観たり体験したりして、感性を高めるサポートをすると良いでしょう。やみくもな努力はまったくしませんが、自分の好きなことには打ちこむため、何が好きかを早く見つけてあげることが大切です。【本命星:八白土星】・秘めた才能真面目、大きな器。万全の信頼を得る位置で力を発揮するNo.2。・才能の伸ばし方、育み方温厚な性格で、山を感じさせる懐の深いものを持っています。全体を把握することを得意とするので、見晴らしの良い場所を好みます。小さなことよりも、大きなことを見るのが得意です。小の集積が大になることを学ぶと、さらに飛躍するので、日々の小さな努力の継続をサポートするといいでしょう。【本命星:九紫火星】・秘めた才能華やかな輝き。魅惑的な性格と才能で、ファンをつくるアーティストタイプ。・才能の伸ばし方、育み方モデル、タレント、芸術家など、人から注目されることを好みます。発表会などの人前に出るようなチャンスを多くつくってあげると、自信が芽生えて、大きな成長をするでしょう。美しいもので着飾ったり、人とはちがうファッションセンスを持ったりするなど、自分の独自性にこだわりを持っている性格です。自分で着るものなどを選べるようにサポートをしてあげると良いでしょう。「あれ? この子、こんな一面もあったの?」なんて、小さな驚きが才能発見につながるかもしれません。子どもの才能をいち早く見つけて、良いところを伸ばしてあげたいものですね。●取材協力:エキサイト電話占い 神花(かか)先生
2016年08月11日「そういえば、今日何か褒めたかな?」と、叱ってばかりの子どもを褒めていないことに気付いたことはありませんか? 叱る機会が多いと、ママは「言いすぎたかな」と後悔したり、子どもは「また叱られるかも」とかまえてしまったり。でも、大人も子どもも基本はみんな「褒められて伸びるタイプ」と私は思っています。叱るべきところは叱りつつ、1日1回以上子どもを褒めてみてはいかがでしょう。褒めること自体が苦手という人や、褒めるところが見つからないという人に、褒めポイントの見つけ方と上手な褒め方を紹介します。やって当たり前でも褒めるたとえば、子どもが毎日1人で起きられるようになっていても「ママが起こさなくても起きれたね!」と褒めてみましょう。あるいは「もう準備できたの!? 早いね! さすが!」と、いつもより時間がかからずにできたことや、いわなくてもできたことを褒める。普段であれば「褒め対象」ではないことも、積極的に褒めポイントとしてとらえてみましょう。何でもないことでも褒めるなかなか褒める理由がないと困っている人は「何でもないこと」でも褒めるようにしましょう。たとえば、わが家では月に1回子どもが散髪した後に「やっぱり○○(子ども)の坊主頭は最高だね!」と褒めるようにしています。ほかにも「その色の洋服、やっぱり似合う!」「本を読んでるときの顔がシブくてかっこいい!」など、主に子どもの外見や表情を見て感じたことを「褒め」にして伝えています。自分が「いいな」と感じた瞬間に褒めるようにすると、何通りもの褒めポイントが見つかるかもしれません。結果じゃなく、やってきたことを褒める運動会のリレーで子どもが3位になってしまったとき、1位を目指していた息子に「毎日ちょっとずつ、かけっこの練習がんばったもんね!」と声をかけました。結果がでないことはたくさんあります。だから結果がだせなかったときは「どうがんばってきたか」を褒めるようにしてみてはいかがでしょうか。あるいは泣かなかった、あきらめなかった、気持ちの切り替えが早かったなど「できなかったけれど、したこと(しなかったこと)」を褒めるのもいいですね。ささいなできごとも、声にだして褒める。これだけで家の中の雰囲気がとても明るくなります。こうした親子関係のベースがあれば、叱られてしまったときも子どもは必要以上に落ち込んだり、すねることが少なくなるのではないでしょうか。できれば1日1回、子どもを褒めるようにしましょう。そうすれば子どもを育てる親にも、気持ちの余裕が生まれると思います。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
2016年08月04日子育て研究所代表の佐藤理香です。先日、お子様が思春期を迎えたママが「もう小さな子どもでもないし、大人でもないし、接し方が難しい!」と言って嘆いていました。子どもが思春期に入ると、これまで以上に衝突したり、 葛藤したりする機会が増えると思います。口をきかない、全く話をしなくなったというケースも聞きます。これは思春期特有の心理状態が影響しているためで、成長のための重要なプロセス です。子どもの心の状態を理解できれば、反抗的な態度や不安定さにも慌てることなく対応できます。今回は、思春期の子どもの心理と接し方をお伝えしていきます。●思春期を迎える子どもの心思春期のとらえ方は男女差があるようですが、おおよそ10~18歳ごろといわれています。この時期の子どもには、次のような変化がみられるようになります。●依存と自立に揺れる思春期の子どもは、依存(甘えの行動)と、自立(反抗的な行動など)の行ったり来たりが激しくなります。親に干渉されて「うるさい」と怒鳴ることもあれば、「聞いてよ~」と甘えてくることもあるなど、子ども自身が葛藤する時期 なのです。精神科医の明橋大二氏によれば、“甘えない子が自立する”のではなく、“甘えた子が自立する”のだといいます。親に依存しながら甘えてくる言動も、反抗的な行動も、子どもの自立につながるステップなのですね。●自我意識の強まりこの時期の子どもは、大人への準備をし始めるので体に大きな変化が見られるようになります。体毛や胸のふくらみ、初潮など外見的な変化とともに、異性への関心も強くなります。また、交友関係が複雑化し、友達の言動から大きな影響を受け始めます。自分と他人の違い、自分は周囲からどう見られているかなど、他人との比較や競争で劣等感や敗北感を感じることもあり、心理的にはストレスが多く不安定な状態になりやすい時期 といえます。●子どもとの接し方思春期の心の変化をお伝えしましたが、一緒に生活する親御様はやはり心配になるものだと思います。続いては、子どもとの接し方と、その前提となる考え方についてお話しします。●親にはどう接してほしいか? 子ども目線で再考するご自身が中学生や高校生だったころを思い出してください。学校生活や部活動、友達に遊びと、思い出すことは家庭以外のことが多いのではないでしょうか。この時期は、周囲の環境から影響を受けやすいので、記憶のインパクトは家庭外のことが多くなります 。では、親との関係はどうだったでしょうか?「いつも叱られてた!」という人、「親は何も言わなかった」という人、中には「記憶がない」という人もいることでしょう。これは、親からの干渉を嫌っていた表れともいえます。しかし、親は要所要所で関与してくれたはずです。べったりではなく、子どもが必要とするときに支えてあげるというスタンスが大切なのです。●子どもはただ受け入れてほしいだけ!?思春期の子どもは、知恵や知識、思考力がついてくるので、物事に自分なりの考えを持つようになります。思春期は“対話が重要”と言われることが多いですが、対話すらままならないということもあります。そのような場合でも、子どもからの発信が必ずあるものです 。その発信がどのようなものであれ、はじめから否定したり、話を遮ったりしたら子どもが心を閉ざしてしまいます。大人は正解を知っていることが多いので、考えを誘導したり、押し付けたりしたくなりますが、まずはそこをガマンすることがポイントです。子どもが話しだすのを待つ、そして落ち着いて聞くという受け入れの心を持ちましょう。●家庭は甘え&リラックスができる場所に子どもを尊重して対応しようとしてもうまくいかないこともあります。感情のタイミングや個性、家庭の事情もありますので通り一遍の正解はありません。しかし、これだけは重要だということがあります。親の愛情 です。家庭では甘えてよい、好きなようにリラックスして時間を過ごせるのだという安心感が必要です。そして、子どものことを愛していて、どんなときも必ず味方であること、これを言動で継続的に示すことが大事なのです。ふと子どもがもらす悩みや葛藤、心配や不安をキャッチできるように、喜びを共感できるように、家庭は子どものすべてを受け入れるという場所になるとよいですね。【参考文献】・『見逃さないで! 子どもの心のSOS 思春期に がんばってる子』明橋大二・著●ライター/佐藤理香(株)
2016年08月04日小さい子どものいる家庭って、毎日が戦争ですよね。とくに、朝や夕方の時間帯などはバタバタするあまり、子どもについ「早くしなさい!」と叱ってしまう方も多いのではないでしょうか?2015年の『保育科学研究』によると、全国の保育園・幼稚園などで保護者3,669名に社会福祉法人 日本保育協会 保育科学研究所がアンケートを実施したところ、子どもに「早くしなさい!」と言うことが「よくある」「時々ある」と回答した人が83%にものぼっています。でも、実は「早くしなさい!」と親が子どもに言うのは逆効果なんです。そこで今回は、7万部のベストセラーを記録した『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)の著者shizuさんに、叱らなくても未就学児の子どもが自分から動いてくれる声かけのコツについてお伺いしました。■子どもも心地がいいと恩返しをしたくなるたとえば朝、子どもがなかなか起きないとしますね。その寝ぼけ眼なところで「じゃあ、絵本を読もうか」と親が声をかけて、その子が好きな絵本を読んであげる。目が覚めてきたところで、「お着替えができたら、もう1冊読もうね」と声をかけると、叱らなくても朝の準備がスムーズにいくのだとか。「子どもといえども、心地いい気分にさせてもらったら恩返しをしたくなるもの。モチベーションが上がれば、行動にもうつしやすくなるんです」とshizuさん。しかし、「もう1冊読んであげるから、着替えなさいよ」のような声のかけ方だと逆効果になってしまうので、言い方には注意が必要です。また、ホワイトボードを利用したお仕度表で視覚的に自分から取り組みやすくする方法もあります。■子どもが心の準備できるような声かけを!たとえば公園で遊んでいるときに、帰る時間になっていきなり「帰るよ」と言っても、子どもの心はついていきません。「子どもにも心の準備というものが必要なんです。『ママ、ご飯作らないといけないから、30数えたら帰ろうね』などと、事前に話をしてあげてください」とshizuさんは言います。ただしこのとき、子どもが聞き流していたら意味がありません。そのため、目線をしっかり合わせて言うのがコツなのだそうです。「わかった?」と子どもに質問して、しっかり「うん」という返事をもらいましょう。子どものほうも、「自分が言ったことには責任を持たなきゃ」と思うようになるので、ちゃんと約束を守ってくれるようになるのだとか。■非言語でほめることでも子どもは落ち着くshizuさんは著書の中で、「1日30回ほめる」ことを推奨されています。この数字だけ見ると、「1日30回もどうほめたらいいの?」と思われるかもしれませんね。しかし意外にも、回数は重要ではないとshizuさんは言います。「これはあくまでも目安。特に発達障害の子どもを抱えるママはどうしても子どもの『できない』部分に目が行きがち。だからその意識を変えたかった。30回は無理でも、『10回はできた!』なんて思ってもらえたらうれしいですね」(shizuさん)たとえば『宿題、がんばっているね』『○○ちゃんの笑った顔かわいいね』などの具体的な言葉はもちろんですが、子どもと目線が合ったときにニコッとしてあげるということも『ほめる』ことになるそうです。「そういった『非言語でほめる』ことも、子どもを認めてあげることにつながります。すると、子どもの絶対安心感が高まり、子どもは落ち着いて行きます」(shizuさん)言葉で表さなくても、「あなたを見ているよ」というメッセージを発することによって、「できる・できないに関係なく、あなたの存在自体が大事だよ」と伝えることができるんですね。■子どもの心に届きやすい声かけのコツとは子どもというのは、大きくなるにつれてだんだんと自我が目覚め、親の思い通りにはならなくなってくるもの。子どもに自ら行動してもらうようにするには、子どもも一人の人格として尊重した上で、声かけをしていくことが大切だとshizuさんは言います。「例えば、『早く着替えなさい!』という命令形の言葉は、『早く着替えようね♪』『お着替えできたかな~?』という丁寧語や疑問形に変えていくこともポイントです。そうすれば子どもも『責められている感』がなくなり、動作が早まります」(shizuさん)あとは、きちんとママの気持ちを説明することもいいそうです。「『ママね、◯◯ちゃんが××してくれないと、会社に遅れちゃうかもしれなくてドキドキしてるの』と話してあげると、子どものほうも『しょうがないなぁ。じゃ、やろうか』という気になるんですよ」(shizuさん)「キレイなママ」より、周りに何を言われても動じない「肝っ玉母ちゃん」になりたいというshizuさん。そんなshizuさんが本の中で紹介している声かけの方法は、どれもすぐに実践できるものばかり。全国のパパ・ママのみなさん、ぜひ今日から実践してみてくださいね。(取材・文/あさき みえ) 【取材協力】※shizu・・・自閉症療育アドバイザー、『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)の著者。2児の母。講演会などで、子どものことで悩んでいる保護者に、日常生活のなかでできる楽しいかかわりや言葉かけを紹介している。 【参考】※shizu・平岩幹男(2013)『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』講談社※発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活※叱らなくても子どもがサクサクやることをしていく仕掛け(やること表)-発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活※ABAで発達障害の子どもと楽しく生活する7つのコツ-発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉:ABAで自閉っ子と楽しく生活
2016年06月17日視聴者からの“怒りメール”に対し幹事長のマツコ・デラックスと政調会長の有吉弘行が、フリートークを繰り広げながらその怒りに白黒をつけていく。そんな番組、通称“怒り新党”は、この春でスタートから5年が経過。“庶務”として新たに番組に加わった、テレビ朝日アナウンサーの青山愛さんに、出演して1か月経った今のご感想を伺いました。「私にとってマツコさんと有吉さんは、芸能界の最先端のドンとドン。二人が揃えば“ダブル・ドン!”みたいな状況なので(笑)、そこに参加するプレッシャーはとてつもなく大きいものがありますね(苦笑)」3月までは、『報道ステーション』に出演していた青山さん。突然のバラエティ指名には、驚愕だったそう。「初収録は緊張しすぎて、正直何も覚えていないんです…。報道番組とバラエティは、まったく異なる乗り物みたいなもの。乗り方がさっぱり分からなかったので、すごく怖かった。でもジェットコースターも、乗っちゃったらあとは身を任せるしかないわけで。収録中は、緊張しているのか不安なのかよく分からないまま終わった気がします」伝えるべき情報がきちっと決まっている報道に比べると、この番組で繰り広げられるトークは、まるで生き物のように変化する、と青山さん。「お二人の会話の間、私は情報を挟んでいくんですが、タイミングによって会話の方向性がガラッと変わる。でもタイミングのことだけ気にしていると、話の着地点が定まらないので、道筋も考えなくてはいけない。本当に難しい。でもそんな時、マツコさんと有吉さんが、必ず視線を投げてフォローしてくださる。その優しさに、本当に助けられています」番組のテーマは“怒り”。青山さんはどんなことで怒るのでしょうか。「“ぷちイラ”的なことはよくあるんですが、寝ると忘れちゃうんですよね…。でもみなさんからのメールを読むと、“あ、私も同じように怒ったことある!”といろいろ思い出すので、今後は怒りっぽくなるような気がしてて、それが心配です(笑)」◇あおやま・めぐみテレビ朝日アナウンサー。’11年に入局。日曜朝のスポーツニュース『スポーツサンデー』などにも出演中。13年間の海外生活を経験している帰国子女。ストレス解消法は、思い切り泣いて寝る。◇『マツコ&有吉の怒り新党』腹が立つけれど、これで怒ったら、“小さい人間”って思われちゃう…?視聴者から寄せられたそんな怒りメールを、白黒つけて、仕分けします!毎週水曜23:15~、テレビ朝日系で放送中。※一部地域を除く。※『anan』2016年6月15日号より。写真・中島慶子
2016年06月11日たとえ彼が原因のケンカでも、冷静に話し合うことが大切。感情をぶつける怒り方ではなく、彼が自発的に「悪いことしたな」と思えるケンカがふたりの関係を深めてくれます。では、もし彼とケンカになったとき、どんな怒り方をすれば問題ないのでしょうか。彼の気持ちを素直にさせる怒り方についてチェックしていきましょう。■ネチネチと怒らない基本はダラダラと怒らないこと。しつこくネチネチと怒ったりせず、「何が悪くて」「どのように改善してほしいか」をハッキリ伝えなければなりません。長々と“くどい”怒り方はNG。スマートに怒ったほうが効果的。シンプルにスパッと要点を伝えることで彼のハートに届き、反省する気持ちが強くなるはず。■攻撃しては意味がない一方的に怒りをぶつけるのはナンセンス。追い詰めるような気持ちで責め立てる怒り方は、彼との距離を遠ざけるばかりで何も解決しません。はじめから攻撃的な口調で責めたりせず、まずは彼の本心を聞き出すのが先です。「なぜ、このようになったのか」「なぜ悪いことなのか」を自発的に理解させる必要があります。■怒りより悲しさを伝える激怒して徹底的にたたきのめしたい気持ちは分かりますが、彼を改心させるためには怒りではなく悲しみを伝えたほうが効果的。悲しい感情が彼に伝われば反発する気など起きず、胸にグサッと刺さります。「怒らせた」よりも「悲しませてしまった」のほうが男は反省しやすくなるんです。■客観的に理解させる男の頭は幼稚。本能で女心を理解させるのは正直ムリです。なので、客観的に物事の状況を分からせる必要があります。「あなたが私だったらどう思う?」「逆の立場になって考えてみたことある?」など、相手目線になることの大切さを教えるのも大人のケンカですね。■男のプライドを利用する大なり小なり男性にはプライドがあります。ほとんどの男性がもっているプライド、それは“優しさ”を認めてもらうこと。男性は、優しいという言葉に弱い生き物なんです。あえてケンカの最中に「優しさって何だろうね…」と問いかけてみましょう。きっと彼はプライドをくすぐられて、「ごめん」と素直に自分の欠点を認めてくれるはずです。肝心なのは言い争いに発展する前に、大人の態度で話し合うこと。一方的に責めたりののしったりすると、必ずと言っていいほど男性は反発します。反発すればケンカの根本がブレてしまい、彼は反省するどころか開き直って適当な気持ちで聞き流してしまうでしょう。建前の反省では意味がないのです。同じケンカをくり返してしまわないために、意味のあるケンカをしなければなりません。ケンカするとき、怒り方で方向性が変わってきます。ケンカの目的は言い争いではなく、「彼に反省させるための話し合い」であることを心得ておきましょうね。
2016年04月09日“魚の食べ方”なんて気にしなかった子ども時代、しかし大人になってから「魚を上手に食べられない」とコンプレックスを抱く人も多いのだとか。わが子が苦手意識を持ってしまう前に、魚の食べ方の練習を始めてみませんか。まず、どんな魚を選べばいい?大人でも敬遠しがちな魚、「一人できれいに食べられた!」という達成感を味わいながらステップアップしていってもらいたいもの。それにはまず“魚選び”と“部位選び”が重要となってきます。・小骨が少なく、身ばなれがよい魚小骨が少なく、骨から身がはなれやすい魚を選びましょう。スーパーで手に入れやすい、サバ・カレイ・ホッケなどがスタートには向いています。・骨のついた切り身、しっぽ側を与えるどの魚にも腹部には多くの骨があります。(写真:青の部分)人間の肋骨のように内臓を守るための骨ですが、この骨の扱いが結構難しい。その部分を避け、しっぽ側から与えます。(写真:黄色の部分)まずは身の開き方と骨を探すことに慣れるのが大切、苦痛に感じさせない程度の大きさでチャレンジしてみましょう。魚の食べ方1.2.31.大きな骨(背骨)に沿って箸先を入れる「人間の背骨のように、魚も頭からしっぽに向けてまっすぐ大きな骨があるのよ。その背骨にそって箸を入れてみようか」と、魚の体の説明も加えながらやっていきます。実はこの説明が意外と大切。どこにどのような骨があるのかイメージを抱けると、解体するのが楽になります。実際に背骨を中心に身を開いていくと、身がきれいにはなれて骨も見つけやすく、食べやすくもあります。2.背中の身を開いて、食べる箸を入れたラインから上側の身を開きます。骨が見つかれば骨を外しながら食べていきます。口の中でも骨がないかを確認しながら、ゆっくり食べます。もぐもぐ、ごっくん!と勢いで飲み込まないように気をつけましょう。3.骨から下の部分の身を開き、食べる前述したように、骨より下の部分の腹部に近いところは骨が多いので、注意して食べます。骨やあらなどはお皿の上側の一か所に集めておくと、食べている途中に骨が混じることがなく、食べ終わりも美しい。4.しっぽの方から大きな骨を外すしっぽの方から頭に向かって骨を外し、その後は2.3.と同じような順番で食べていきます。ひれの部分など、食べられない部位はお皿の端によせて。やってしまいがちなのが魚をひっくり返すこと。魚の頭は基本左側、頭なしの場合は背側を上にしてお皿に盛ります。半身食べて裏にひっくり返すというのは実はマナー違反。しっぽ側から骨をはずしましょう。その他のメリット魚の食べ方トレーニングには、いろいろなメリットが隠れていました。・箸の使い方が上達する箸をうまく使えなければ、きれいには食べられません。魚の身をほぐす作業は、箸の使い方の練習にもなります。・集中力もアップ魚の解体、骨探しには集中力を要するので、そういう面でも良いトレーニングに。・魚好きに変身何よりも魚はおいしくヘルシー。苦手意識がなくなり魚にプラスのイメージを持つことで魚好きになる!これが最大のメリットとも言えます。我が家では子どもが4~5歳の頃から骨付きの魚で挑戦し始めました。子どもに説明しながら手伝わなければならない、いつもの食事よりも時間がかかってしまう、と最初はとても面倒に感じました。けれどこの練習は子どものため!そして数年後に親の私が楽をするため!と月に1回だけ辛抱して付き合うことに。その結果、最近ではサンマ一尾、煮魚一尾を嫌な顔をせず一人で食べるまでに成長!おまけに魚の日は「やったー!」と言うくらい魚好きになりました。外食やおよばれで魚料理がでてきても、もう怖くない!これからも“魚”と“食”をめいっぱい楽しみながら、大きくなってほしいな。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年04月07日イライラしたくないのに、どうしてもイライラしちゃう!充実しながらもストレスの多い生活をおくるアラサー女子にとって、「怒り」は身近な感情ではないでしょうか?先日、お昼の情報番組『ワイドナショー』で元サッカー選手の前園さんがアンガ-マネジメントについてコメントされていました。なんでも、怒りを数値化して身に起こった出来事をランク付けすることで、怒りと客観的に向き合うことができるそう!ちょっと忙しくなると、とたんに怒りやすくなる私。そんな魔法のような怒りを鎮める方法があるなら……ということで、一週間アンガ-マネジメント生活を送ってみることにしました。アンガ-マネジメントとは?アンガ-マネジメントは、1970年代にアメリカで開発された感情理解教育プログラム。人は怒りを感じると、つい「あんな風に怒らなければよかった」と後悔してしまうような行動に出ることがあります。アンガ-マネジメントの目的は「怒りを後悔しないこと」です。マネジメントを行うことで、怒りの感情と上手に付き合うことができるようになり、怒りに対する後悔も生まれなくなります。また、怒りを長く心に留めていると「恨み」へと変化してしまうことも。人間の自然な感情である怒りと違い、恨みは人への攻撃を目的としています。「私って怒ってばかりじゃない?」という人はもちろん、なにかを恨んでしまっている人も、ぜひマネジメント力を身に付けましょう!怒りと客観的に向き合うことで、感情に心を振り回されることも少なくなるはずです。怒りのピークは6秒間諸説ありますが、怒りのピークは6秒といわれています。たとえば誰かに「最近、太った?」といわれて瞬間的に怒りを感じても、6秒以上は続きません。逆にいえば、瞬間的な怒りのピークであるこの6秒を耐え忍ぶだけで、アンガ-マネジメントは成功させることができます。ではいったい、この6秒間をどうやり過ごせばいいのか?その方法をご紹介しましょう!【アンガーマネジメント】怒りを数値化してみよう!怒り任せの言動を防ぐため、瞬間的に怒りを感じたら、その怒りのレベル別に怒りの「数値化」を行いましょう。0 →まったく怒っていない1~3→ちょっとイラッとするけど、すぐに忘れる程度4~6→少し時間を経てもザワザワする怒り7~9→頭にカッと血がのぼるような強めの怒り10 →絶対に許せない激しい怒り怒りを感じたとき、自分の怒りがどのランクに位置するのか、考えてみましょう。すると、意識が怒りから遠のいていくそう。怒りのピークとなる6秒を、この数値化にあてることで客観的に、怒りを感じた出来事をすぐに振りかえることができるのです。実際にやってみた!怒りっぽい私の一週間アンガーマネジメントそこで、私もアンガ-マネジメント生活を一週間送ってみました。【月曜日】美容師との戦いさっそく月曜日、飛び込みの美容室でカットとカラーを頼んだものの、カウンセリング段階からちょっと投げやりなスタイリストさん……。うまく「どうなりたいのか」説明できなかった私も悪かったかもしれませんが、案の定イマイチな仕上がりに。期待がガッカリに変わってしまいました。この怒りを数値化すると「4」でしょうか。髪が伸びてきた二週間後くらいから忘れることでしょう。【火曜日】電車で気になる・・・火曜日、仕事の打ち合わせがあり電車に乗ってドア付近に立つと、向かい側にはイヤホンの音がダダ漏れの若者が。この怒りを数値化してみると「きっと気づいてないんだろうなあ」となけなしの寛容さもあいまって「1」かなあと。電車を降りれば忘れるレベルです。【金曜日】信じられない。ふざけるなよ。水曜日と木曜日は幸いなことに、レベル1に達するほど怒った出来事に遭遇しませんでした。そして金曜日、これまた仕事相手と新宿で待ち合わせしたものの、待ちぼうけ!10分を過ぎた辺りで電話するも応答がなく、Facebookにメッセージを残しました。そしてなんと1時間が経過……。1時間半を過ぎたところで連絡がなかったので帰宅しました。夕方連絡があり、なんと「予定を忘れていた」とのこと。しかもその謝罪の連絡が電話ではなく、そのままFacebookで返ってきた瞬間、怒りレベル「7」に認定!この怒りはおそらく長く忘れられないと思います。怒りを感じた出来事を記録する一週間をとおして、どんな物事に対してどれほどの怒りを自分が感じるのか、はっきりわかるようになってきました。怒った瞬間に点数づけをすることは初めての経験でしたが、何度もやっていくうちに少し楽しめるようにも(でも金曜日は楽しめず)!アンガーマネジメントを続けていくと、怒りをうまく散らせるクセがつくのではという期待も生まれました。アンガーマネジメントでわかった「怒り」とは今まで、私は怒ることを「恥ずかしいこと」や「悪いこと」と捉え、できれば抑えこもうとしてきました。でも、自分の感情のひとつである怒りを明確に数値化して記録し、継続していくことで、自分自身をかえりみるのに有機的な資料のひとつになることがわかりました。私にとっては、ダイエット記録と同じくらい価値あるものです。怒りは、人間が自然に感じる感情のひとつですよね。そう考えると、無理に抑えこむ必要はないのでは?と気持ちが楽になります。ささいな怒りも「アンガーマネジメントの材料ができた!」と思えば、罪悪感も後悔も生まれません。みなさんも怒りを感じることがあれば、冷静な採点者に変身して、怒りを上手にコントロールしてみてはいかがでしょうか?参考:アンガーマネジメント怒らない伝え方
2016年03月26日こんにちは。ライターのNANARUKAです。みなさんは子どもを褒めるときにどんな言葉をかけていますか?年齢や能力、その子の性格によって、褒め方や声かけは異なりますよね。言葉などあえて選ばず、その瞬間の感情のままに表現することも多いでしょう。たとえば、「すごいじゃない!」「上手だね」「やったね!」などという言葉とともに。小さい子どもに対する褒めとは、「ブランコを自分でこげるようになった」、「ジャングルジムのてっぺんまで登れた」、「縄跳びができた」など、昨日までできなかったことができるようになった喜びを、「すごいね!」「頑張ったね」と親子で“共感する” ということ。しかし、子どもが大きくなるにつれ、声のかけ方、言葉の選び方は変えていくように心がけてみましょう。●「褒めて伸ばしたい」「子どもの話はしっかり聞こう」と思っていたのに……ある日、小学生の娘とこんなやり取りがありました。「ねぇママ、聞いて聞いて~」子どもって、大人が忙しいときに限って、こんなふうに話し出すものなんですよね。その日も食事の支度の真っ最中に、「今日図工でね、○○っていうのを作ったんだけどね、材料がね……」と、工作を作り上げるまでの手順をノンストップで話し始めたので聞いていると、図工の時間がとても楽しくて作品も満足いく仕上がりだったのがうれしかったようなので、「すごいね!頑張ったんだね!」と、ちょっと感激した雰囲気を作りながら言葉を返しました。子どもの話にはなるべく耳を傾けたいし、褒められたことを次の自信に変えてほしい とも思うので……。ところが、当の娘はあまりうれしそうではないのです。それからしばらく経って、また同じような状況がやってきました。「あれ?まただ。しっかり顔を見て褒めてるのに、あまり満足いってないみたい……」どうしてだろう?●“どんな褒め方をされたらうれしいか”に気付いた出来事それから少し経ったころ、今度はこんなことがありました。下の子のお気に入りのズボンの膝に穴が開いてしまったので修繕をしました。ただ塞ぐのも味気ないので、穴の部分に赤白の当て布をして口に見立て、目を縫い付けてモンスターの顔をパッチワーク。輪になっている膝に細かく針を刺すのはとても大変だったのですが、それを見た娘が、「わぁ!かわいい!この目のところどうやってやったの?この歯はどうなってるの?」と目を輝かせながら尋ねてきたのです。一番苦労した部分に興味を持ってくれた娘 に気付かされ、答えが見えた気がしました。●子どもが本当に求めているものとは?娘が私を褒めてくれた言葉によって、子どもの自信につながるものとは単なる褒めではないということ、評価や賛辞よりも大切なことは興味を持って過程を知り認めてあげる心 だとわかりました。親野知可等著『親ががんばらないほうが子どもは伸びる』の中で、**********人間の見る目には限界があって、結果だけ見てもその人の努力の過程はなかなか見抜けない**********とあります。そのため、「褒める前にできるだけ注意深くそこを見極めなければならない」のだそうです。子どもの成功はオーバーリアクションで褒める、ということがあたり前として染みついていた自分が少々恥ずかしくもありました。子どもが幼いうちはそれでよいかもしれませんが、成長するにつれ、心に響く言葉と態度が必要 で、むしろ親は子どもが幼いうちから、その子がそれをやり遂げるにあたり、どこに力を入れて、どこに思い入れがあるのかということをわかってあげる努力が必要だと感じました。“ツボ”を押さえられた子どもの充足感あふれる笑顔、一所懸命に話を伝えようとする姿はほほ笑ましいものです。同じような場面を体験したことのあるお父さん、お母さん。次はぜひ“過程を知る”ということを意識して褒めてみてください。【参考文献】・『親ががんばらないほうが子どもは伸びる!』親野智可等・著●ライター/NANARUKA(フリーライター)
2016年03月05日怒りは誰にでもある感情。すぐにイライラする、怒りが顔に出てしまうという人もいるかもしれません。しかし、つい怒ってしまい「また怒っちゃった……」と後悔することはありませんか?怒りやすいと自分が不快な気持ちになるだけでなく、「いつもカリカリしていて嫌な人」「そんなに怒ること?」など、周囲からの悪い評価にもつながってしまいます。また怒りをぶちまければ、その場の雰囲気まで悪くしてしまうものです。そこで、怒りの感情が抑えられずに悩んでいる人におすすめしたいのが、『「もう怒らない」ための本』(アスコム)です。著者は精神科医であり、『感情的にならない本』が40万部超えのベストセラーとなった和田秀樹氏。本書では、精神医学に基づいた「怒りを収める24のメソッド」が紹介されています。実践すれば、ささいなことで怒らない生き方を身につけることができるはず。まずは本書から、怒りが起きる理由を確認してみましょう。■そもそも怒りは「脳」で起きている感情は、脳が生み出すもの。怒りが湧きあがってきたときも、脳内ではある変化が起こっているそうです。たとえば誰かに殴られたとき、もっとも速く反応するのが大脳辺縁系というところ。人間以外の動物にも共通の原始的な脳だといいます。辺縁系では複雑なことは考えず、殴られたからカッとするなど、単純な反応を起こすのだそうです。同時に恐怖という感情が生み出され、逃げ出すという行動をとることもあるのだとか。これに対して大脳皮質という部分は人間的な脳で、ゆっくりとした反応が起こるといいます。「人を殴っちゃダメ」「上司とケンカしたら職場にいづらくなる」といったことを考え、衝動的な行動に走ることをストップさせるのです。怒りに関しては、辺縁系はアクセル役、皮質がブレーキの役割を果たすというわけです。■酸素が足りないと怒りやすくなる!ところが感情が高まっているときや不安が強いときは、皮質に酸素が不足していて窒息状態になることが実験でわかったそうです。ブレーキ役である皮質が故障してしまえば、怒りはどんどんエスカレートしてしまいます。「怒りでなにもいえなくなる」「頭に血が上って頭が真っ白」というときには、脳が酸素不足でSOSを出していると思ってよいとのこと。つまり、脳に酸素を送ることが大切になるわけです。そこで必要なのが、呼吸です。皮質が酸素不足になっていると思い、意識してゆっくりと呼吸するといいそうです。何度も呼吸をすることで、皮質にも酸素が行き渡り、次第に怒りも収まってくるといいます。■軽くイラっときたら深呼吸するべし日常生活のなかでは、ちょっとしたことにムカっとすることもあるでしょう。そんなときにも、呼吸が重要。著者は軽くイラっとしたときの対処法として、「3秒間深呼吸をすること」を勧めています。深呼吸なら道具不要で、どこでも気軽にできますよね。怒りのブレーキ役の皮質が正常に働いていれば、怒りを感じても、それが行動に移ることは防げるということ。怒りそうになったら「酸素」を意識してみるのです。また、イライラしたときにはシチュエーションを変えるのもよいそうです。たとえば、家のなかでイラッとしたなら、一度外に出てみて酸素が体中に行き渡るように深呼吸。身体のなかの古い空気とともに、怒りをすべて吐き出す感覚で行うのです。■しつこいイライラには3秒だけ怒るではしつこいイライラの場合は、どうすればよいのでしょうか。なかには怒りを溜め込んでしまい、ある日突然爆発してしまう人もいますよね。そうならないためのコツのひとつが、怒りを小出しにすること。「ポイントは3秒だけ怒ること」と、著者は主張します。ダラダラと怒り続けると、不快な気持ちが継続してしまうからです。そしてもうひとつのコツが言葉選びと表現方法。たとえば相手に同意できない場合には、「なるほど。でもちょっと賛成できませんね」など、言葉を選んで怒りを出すのもいいそうです。また皮肉や嫌味も、立派な怒りの表現だといいます。ただし怒りを小出しするときには、怒りの表情は抑えること。怒りの表情は、せっかくの小出しや皮肉も逆に相手の怒りを買う可能性があるからです。*怒りとの付き合い方を間違えると、体調が悪くなったり、心を病んだりしまうことも。かといって暴言や暴力で人を傷つけるようなことはしたくはありませんよね。本書には、実践的ですぐに効果がある怒りを収める方法が紹介されています。対処法を身につけられれば、「もう怒らない」自分になれるはず。怒りっぽい人、イライラがすぐに顔に出てしまうという人は、ぜひ手にとってみてください。(文/椎名恵麻) 【参考】※和田秀樹(2016)『「もう怒らない」ための本』アスコム
2016年02月27日もうできてもいい時期なのに、ほかの子たちはできているのに、と、わが子の「できないこと」にイライラすること、ありますよね。そんなときには、まず深呼吸。そして、これまでの育児を振り返ってみませんか? ここでは、子どもの本への関わり方を例にとって考えてみたいと思います。なぜお子さんが「できない」のかが、わかってくるでしょう。こうすれば、子どもはどんどん本を読むようになり興味の幅も広がってくる!読み聞かせを続けていき、それに伴って子どもの中でのボキャブラリーがたくさんになってきた頃、誰かに読んでもらわなくても自ら本を開いて読む姿が、自然と見られるようになります。このような行動を取るようになった時期をどうか見逃さないでください。このとき、どう親が関わるかで、子どもの未来が決まると言っても過言ではないのです。本を自分で読むようになったら、子どもに「お父さん(お母さん)に読んで聞かせて」と頼むのです。このときのポイントは、子どもが本を選ぶのではなく、親が本を選ぶこと。そして、子どもが好んで読んでいる本とは少し違ったジャンル類の本を選ぶのです。「この本を○○ちゃんに読んでもらいたいなあ」と、子ども心に訴えるように上手に頼みましょう。子どもが、お父さんやお母さんに読んであげる経験を通して、「幅広いジャンルの本を自分で読んでみようかな?」という気持ちをさらに強めることができます。そして、自分なら普段は選ばないような本を読むことで、子どもが自分で気づいていない新たな興味を引き出せる可能性が高まります。小学校の低学年くらいまでに、上記のようなことをしっかりと経験してきた子どもたちは、中学校、高校へと進学していく中で、成績がグンと上がっていく傾向にあります。実際、多方面からこれを裏付けるような例が、たくさん報告されています。読み聞かせをしたり、本の聞き役に回ったりするには、ある程度まとまった時間が必要になりますから、忙しい子育て中には「めんどくさいな…」と思うこともあるでしょう。しかし、読み聞かせをしたり、本の聞き役に回ったりして、子どもの読書にちょっと親の手を入れたりすることが、のちのちのその子の成績にまで関わってくることを知れば、「やっておかなければ」という気にもなるのではないでしょうか。面倒くさがらずに、ぜひ取り入れていただきたいと思います。< 後編 に続く>(子育ての達人)
2016年02月27日子どもをきちんとしつけようとして、きびしく叱る親御さんもいます。しかし、叱り方を間違えると、一生、心に傷が残ってしまいます。実際、3歳から5歳くらいのお子さんを持つお母さんから「私、叱り始めると、つい、止まらなくなってしまうんです。『もしかしたら、虐待では?』と思うこともあって。どうしたらいいですか?」と相談を受けることも少なくありません。では、子どもの心に「一生心の傷になって残る」リスクのある、「これは、絶対ダメ!」という叱り方には、どのようなものがあるでしょうか?クセになった暴力は、絶対ダメ!まず、最悪はこれ。愛のムチ、という言葉をよく耳にします。「子どものため」を思って行った平手打ちなら、それは教育上意味がある、という考え方です。けれど、多くの子どもにとって、暴力は、ただイヤな思い出でしかないようです。とくに・説明もなく、いきなり殴られた時・たいした理由もなく、親が自分を殴るのがクセになっているのが、子どもから見てもわかる時 こんな時、子どもの心の中には、親に対する不信感が育まれます。自分は親にとって「単に面倒くさい存在」であるかのように感じてしまうのです。こうやって身につけた不信感はかなり根深いものがあり、その後、どんなに良いことを親が言ったとしても、子どもは素直に聞く気持ちになれません。とにかく、子どもにとって納得のいかない暴力は、百害あって一利なし。よーく心得ておきましょう。自分の気分次第で叱ったりほめたりするのははダメ2番目に良くないのがこれです。仕事がうまくいっているなど、何らかの理由で機嫌がいい時には、子どもにめっぽうやさしい。逆に、仕事で滅入っていたり、何かつらいことがあったりしてストレスが溜まっている時には、子どもにも厳しくあたってしまう。そんな親がいます。もちろん、人生いろんなことがありますから、そうなってしまう気持ちもわからないではありません。いつも同じ、一貫した態度で子どもに接することなど、普通の親には、なかなかできるものではありません。 しかし、あまり喜怒哀楽が激しく、自分の気分次第で、子どもにやたら優しくしたり、冷たくしたりを繰り返していては、子どもはいったい、何をどうすれば、親に喜んでもらえるかわかりません。親を喜ばせるつもりで何かをしたのに叱られた。あるいは逆に、何もしていないのにやたらとほめられた。そうなると、子どもとしてはどうしていいかわからず混乱します。ほかに、心を傷つけてしまうダメな叱り方には、次のようなものがあります。・「お姉ちゃんなのに」「お兄ちゃんなのに」と叱る・「マサル君はもう~なのに、サトシはまだそれしかできないの」とほかの子どもと比較して叱る・「せっかく、~教室に通っているのに、そんなんじゃ、お金の無駄ね」とお金のことを出して叱る・努力したにもかかわらず、「何だ、~点か」と、結果のみ見て叱る これらを頭に入れて、お子さんの叱り方に気を配ってみてはいかがでしょうか。(諸富祥彦)
2015年12月04日人間だれしも喜怒哀楽の感情を抑えきれない瞬間はありますが、中でも怒りを抑えられないときというのは、自分を失ってしまいがち。自分の怒りによって気分が落ち込んだり、イライラを溜めたりすることは健康を害する結果にもなります。そこで、全国30代の男女300名に「怒りを抑えられないときはありますか?」というアンケートをしたところ、「ある」と答えた人は全体の63%にものぼりました。結構多いですよね……。とても温厚な人ではない限り、たまには怒りが爆発してしまうんでしょうね。さらに、その怒りを鎮める方法についても質問したところ男女で違いが見られました。今回は男性と女性、それぞれ紹介していきます。自分が怒った時はもちろんのこと、好きな人が怒っている時にもぜひ、以下の鎮め方を試してみてくださいね。■男性は一人で酒やコーヒーを飲んで寝て鎮める男性は150人中、82人が「怒りが抑えられない時がある」と回答しました。この人達に聞いた怒りを鎮める方法、堂々の第1位は、眠ること!男性は、気分が悪いことが起きたとき、一人で抱え込み、その事実を忘れようと眠ってしまう人が多いようです。「一人でお酒をのむ」「一日寝ればだいたい鎮まる」「相手が人なら心の中で呪い殺しまくっている」「一人でひたすらキレまくる」「その場から離れてコーヒーを飲みながらタバコを吸う」人知れず、静かに怒りを鎮めていく人ばかり。そして落ち着くために、酒かコーヒーをお供にしているようです。■女性は誰かと甘いものを食べて泣いて鎮めるそして女性は、150人中107人が「怒りが抑えられない時がある」と回答しました。怒りを抑えられない女性の数は、少しだけ男性より多いですね。女性がヒステリーと言われるゆえんでしょうか。怒りの静め方については、ほとんどが「泣いて発散する」と答えていました。「男性に泣きつく」という意見はゼロ。それがちょっと意外でした。「部屋で大量に涙を流して疲れ切って寝る」「甘いものを食べまくる。たまに友達に愚痴る」「友達とファミレスでひたすら話しているうちに、笑顔になってる」「お笑いのビデオを見る」「わーっと大泣きして、怒りを鎮める」「奮発してスイーツを食べる」涙を流すことでリフレッシュしているのでしょう。甘いものを口にするのも、気分を変えるために効果的ですね!ちなみに女性は、自分なりの怒りを鎮める方法を編み出している人も多かったです。「席を離れてトイレでじっとする。しょうがない、しょうがないとおまじないのように自分に言い聞かせる」「私は今怒っている、ということを声に出して自覚する」「水に触れて怒りを鎮める」30代女性ともなると、これまでの人生で、腹の立つことが起きたらどうすれば気持ちが切り替わるか、自分でコントロールできるようになってくるのかもしれないですね。上記の“水に触れる”というのは、すぐできるところがいいですね。言われてみると、確かにお風呂やシンクの流れる水の音や感触が、イライラした心も洗い流してくれるような気がしなくはないです。ということは、川や滝の流水音をYouTubeで聞くのもよさげですよね。もし、他にも効果的な怒りの鎮め方をご存じの方がいたら、ぜひSNSで教えてください!(文/中田蜜柑)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2015年1月28日(水)調査対象:全国30代の男女計300名
2015年03月08日「アンガ―マネジメント」という言葉をきいたことがあるだろうか。アンガ―とは「怒り」、マネジメントとは「管理」を表し、自分の怒りを適切に管理することを示す。今や、企業の研修や小学校での授業にまで広がっているというアンガ―マネジメントについて、日本アンガーマネジメント協会 代表理事の安藤俊介さんにお話を伺った。○「怒らない」ではなく、「怒ることと怒らないことの線を引く」――アンガーマネジメントとは一体どういうものなのでしょうか?アンガーマネジメントは1970年代にアメリカで生まれた、怒りと上手につきあうための心理教育、心理トレーニングと言われています。怒らないことが目的ではなくて、「怒ることと怒らないことの線引きができるようになる」ことが目的です。我々って実は怒っても後悔するし、怒らなくても後悔する。それを繰り返しているんですね。「怒らなきゃよかったな」「やっぱり言っときゃよかった」、どちらにしても後悔してしまう。なので、怒らなくてもいいことは怒らないようにしよう、怒らなきゃいけないときは怒るようにしよう、線引きができるようになるというのがマネジメントの意味です。――怒らない方法を学ぶのかと思っていましたそう思われる方もけっこういらっしゃるのですが、人間には喜怒哀楽があり自然な感情のひとつですから、それ自体が悪いわけではないんですね。――適切な場面を見極めるのが大切なんですねあとは怒るにしても適切な表現をしておくことが大切です。――その場面は普遍的なものですか?仕事の場合であれば、怒らなければいけないのは「決められたルールを守らなかったとき」ですよね。逆にやってはいけないのは「ラインが曖昧な怒り方」です。例えばサラリーマンがいたとして、ある日は部下が10時に来ても怒らない、ある日は9時55分に来ても「お前は遅い」と怒る。そうなると、相手はどうして怒られているのかわからなくなります。怒る基準をいつも動かしているのは失敗なんです。ラインを決めておいて、そこから外れたら怒る、ということが大切です。――最初に示しておくんですか?本当は最初に決めておいた方がいいですね。我々はいつも三重丸で説明します。一番中心は自分と考え方がまったく同じ。2番目は自分の考えとはちょっと違うけど許してもいいライン。一番外側、3番目の丸は許せないラインです。多くの人は、相手が10時に来たことに対して、ある日は許すことができます。ということは(2)なんですよ。ところが、許せない日もあります。これは(3)になってしまっているんです。でも、他の人からはその違いが見えない。だから、(2)のラインをなるべく安定させましょうというのが考え方なんです。その線引きをどうするかというと「後悔」が鍵となります。怒って後悔するなら怒らなくていいし、怒らなければ後悔するなら、怒るところなんです。――そうなると、失敗してみないとわからない部分もありそうですね…本当は毎日失敗しているんですよ。――毎日の後悔の中から、線を見つけるとそうですね、努力しておくということですね。※第2回「すぐ怒る人は怒られ弱い」は1月23日更新予定です。<プロフィール<日本アンガ―マネジメント協会日本アンガーマネジメント協会は、ニューヨークに本部をおく「ナショナルアンガーマネジメント協会」の日本支部。教育現場から企業まで幅広く講演、企業研修、セミナー、コーチングなどに日々奮闘している。また、アンガーマネジメントのトレーナーの育成にも力をいれている。
2015年01月21日「彼を怒らせて喧嘩してしまった・・・」と言う経験のある方は多いのでは?喧嘩してしまったときって、自分もイライラしてしまいがちですが、そんなことをしたら彼の怒りをますますヒートアップさせてしまうばかり。しかしどうすれば良いのか分かりませんよね。そこで今回は、彼と喧嘩してしまったときに、彼の怒りを鎮めるポイントを紹介します。■1.彼が怒っているポイントを掴む「彼女と喧嘩したとにきに、俺がなんで怒ってるのか分かってないのに謝られるとさらにイラっとする。『ちゃんと話きけよ!』って思っちゃうかな。」(27才/出版)「彼が怒っていたらまずは謝ろう!」と考えてはいませんか?たしかに謝らずにふてくされているよりは当然良いですが、何も状況を理解していないのに謝るのは危険な行為です。まずは彼が「なぜ怒っているのか?」を考えてください。そこで理由が分かったら、ただ謝るのではなく「○○してしまってごめんね」と付け加えて謝ってみて。■2.今後どう改善するのか伝える「俺が彼女に『こういうとこ直して欲しい』って言うと、いつも『頑張るね』って言ってくれるんだけど、こっちは具体的に今後どう変わるのか言ってもらいたいんですよ。曖昧な形で言われるとイラっとする。」(26才/メーカー)たしかに「頑張る」ってなんだかずるい言葉ではありますよね。どこをどうすれば良いかは分からないけど、とりあえず今後直していきたい気持ちはある、と言うときに便利なこの言葉。しかし、この「頑張る」の曖昧さに気づいてしまっている人は多いので、もし改善を命じられた際は、彼が間違っていない限り「どこをどうするか」と言う具体案をちゃんと述べてあげましょう。■3.従順になる「小さいことで俺が怒って、最初はそんな本気で怒ってなかったんだけど、彼女が『でも~』『だって~』ってめっちゃ反撃してくるし、挙句の果てには『それは○○も悪いじゃん』とか言ってきてほんとに腹たった。」(25才/美容師)「従順になるって、何言われても黙ってろって言うの?」と考えられてしまいがちですが、そうではありません。あくまで「彼の怒りが鎮まるまで」です。そうすれば、お互いに爆発した状態ではなく、冷静に話し合いが出来るはずですよ。■4.絶対に泣かない「泣くのはやっぱりずるいなって思う。もっと俺は色々言いたいのにそれ以上言えなくなって、結局もやもやしたままになっちゃうし。喧嘩ふっかけるときはこっちだってそれなりの勇気を使ってるんだから、涙で中止にしないで欲しい。」(23才/学生)女性が泣いてしまうと、彼が一気に被害者から加害者に代わってしまいます。それに不快感を覚える男性は多いみたい。しかし、泣いてしまうのは生理現象なので仕方ありませんが、喧嘩が面倒くさいから嘘泣きをする、と言ったことだけはやめてくださいね。■おわりにいかがでしたか?彼を怒らせないのにこしたことはありませんが、もし怒らせてしまつたあとは、迅速に相手を気遣って、相手が嫌がることだけはしないように気をつけましょう。(霧島はるか/ハウコレ)
2014年12月21日「寝る子は育つ」というのはよく聞く言葉ですよね。この言葉に従って、子どもには「眠れ、眠れ」と促していった方が良いのでしょうか? 実は子どもに一律に昼寝をさせる習慣は、現在少しずつ見直されつつあります。それにはどんな背景があるのでしょう? 子どもの健康的な成長を支えるための睡眠の秘訣をご紹介します。子どもの成長と共に変化する眠りの状態生後半年から1年くらい経つと、パラパラとしていた子どもの眠りのリズムがまとまり始めます。夜の就寝時刻は3歳から5歳頃まではほとんど変わりませんが、それに対して昼寝の時間は顕著に変化するようです。2004年に行われたアメリカでの調査「2004 Sleep in America Poll」では、昼寝の時間を設けなくても特に体に不調を来たさない子どもが3歳以降年齢と共に増えていくことが明らかになりました。その人数は、3歳で約4割、4歳で約7割、5歳で8割を超えています。少しずつ昼寝の時間が不要になり、小学校入学の学齢になると、ほぼ昼寝が不要になり昼間は学習に集中できるということになります。発達にそった昼寝を促すことが重要子どもの眠気を解消する適切な手立てとは子どもは徐々に昼寝が不要になっていくことが明らかになりましたが、日本の保育園の多くは、まだ一律に昼寝を取らせるところが多いようです。自宅でも同様で、子どもは「眠くない」と言っているのに眠るように指導している場合が多いようです。「寝る子は育つ」をそのまま子育てにつなげていくのではなく、子どもによって昼寝の必要性は異なるということを理解して子育てをしていくことが重要でしょう。また、成長段階によって昼寝が減っていくのも当然。成長の証だと捉えていく必要があるのです。子どもが眠気を訴えたら、それに応じて昼寝させても良いでしょう。しかし、「みんながさせているから」などの理由でお昼寝させるのは望ましいことではありません。子どもに合った睡眠指導ができていないとどんな問題があるの?身体が欲していないのに昼寝をさせると、夜の眠りに問題が生じることがあります。日中に睡眠時間を十分に確保しているので、夜の寝ぐずりがひどくなったり中途覚醒が頻発したりします。こうなると、子どもにとっても保護者にとってもストレスが大きくなってしまいますよね。また、無理に寝かされるというイメージが付いてしまうと、睡眠自体が子どもにとってのストレスになりかねません。子どもの昼寝について、ポイントをまとめると下記の通りです。・子どもが「眠い」と言ったら昼寝を促す・夜眠れない様子であれば、昼寝の時間や習慣を見直す・他の子どもと比較して、「もっと寝かせなければ」と焦らない(子どもの個人差を認める)・毎日昼寝する習慣があったとしても、成長と共にある時を境に昼寝をしなくてもよくなることを知っておく子どもの成長段階に合わせて、また必要な眠りの量には個人差があることを踏まえた上で、子どもの睡眠を確保していってくださいね。Photo by Brent Gambrell
2014年12月01日私が小学生のころ、放課後に勝手に教室のテレビを見ているのがバレて、先生にこっぴどく怒られた事があります。その際、学校で怒るだけでは足らなかったのか、家にまで怒り来まして……。とにかくびっくりして、今でも覚えている怒られた経験です。さて、みなさんはこういった『今でも忘れられない先生の怒り方』というのはありますか?アンケートで調査してみました。調査期間:2012/6/27~2012/6/30アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)●財布を学校で落としたことを相談したら「俺にどうしろっていうんだ!」と怒られた。腹が立ったのでいまだに覚えている(25歳/女性)先生としてはこの対応はどうかと……。●いろいろあるけど。高校入試の一週間前まで放課後サッカーをして遊んでいたら前に担任だった先生にしかられた。懐かしい思い出です(57歳/男性)そんな直前になってまで遊んでいるのは怒られても仕方ないかも(笑)。●中学時代の体育の授業中、しかられて反省させられているクラスメイトのそばでふざけて怒られた(28歳/男性)これは怒られますよね(笑)。●机の中が汚すぎて「女の子なのに!」と怒られた。確かにあの汚さは怒られるなと今になっては思う(25歳/女性)どれだけ汚かったのか気になります……。●小学校の時、プロジェクター用のスクリーン(上からつるしてあるタイプ)をふざけて引っ張って、引っ張りすぎて戻せなくなった。初めてまともに先生に怒られて、今までそんなことなかったから親も驚いてた(24歳/女性)スクリーンの引っ張りすぎはどこの小学校でも起きたであろう事件です。●授業中に寝すぎて怒られた(22歳/男性)寝てじゃなくて寝すぎてとういうのがなんとも(笑)。●その年は9月1日も夏休み中という事を忘れて学校に行ったらさっさと帰れと怒られた(33歳/男性)それはいつまでも忘れられない出来事でしょうね……。●まだラジカセが珍しいころ、担任がダビング中にそばでメガホンをたたいていて邪魔したら怒られました(41歳/男性)そういうのって無性に邪魔したくなっちゃいますよね(笑)●授業中、先生に光を反射して当てたら怒られた(30歳/女性)これは先生は相当イライラすたでしょうね。●先生がボケたので頭をたたいてツッコんだら赤い顔でメチャクチャ怒られた(28歳/男性)先生的には、頭をたたかれるのは想定外だったんでしょうね(笑)。中には理不尽なことで覚えているというのもありましたが、全体的に怒られても仕方ない原因ばかりでした。特に「先生に光を反射して当てたら怒られた」というのは自分が先生だったらメチャクチャ怒ってしまいそうです。こういうのを聞くと、先生も大変だな……って思っちゃいますね。子供がいる読者の方は、お子さんに極力イタズラは抑えるよう言ってみると、先生は助かるかもしれませんね(笑)。(貫井康徳@dcp)
2012年10月08日