こんにちは。子育て支援を専門にしている臨床心理士の今井千鶴子です。年度末のこの時期、年長のお子さんがいるママからの相談で多いのは、小学校入学に向けての悩みです。中でも、保育園や幼稚園では経験しない「毎日の宿題 」について不安を感じているママが多くいらっしゃいます。そこで今回は「宿題を自発的にしてくれる子」をテーマに、日常生活で年長のママが取り入れやすい方法をご紹介します。●ポイント(1)子ども自身が「宣言」する多くのご家庭において、子どもが宿題をするきっかけは、「宿題はやったの?」などというママからの言葉がけです。この言葉がけ自体は悪くはないのですが、「やらせるぞ」という感じが出てしまうと、「宿題=やらされるもの」という図式が子どもの頭の中に定着してしまいます。子どもが自発的に宿題へ取り組むためには、「今日は何時から勉強しようか?」などと聞き、子ども自身にスケジュールを決めてもらう ことがポイントです(「夕方5時からやるよ」など、子どもに宿題をする宣言をしてもらいます)。親があれこれ言ってやらされるよりも、子ども自身で決めたルールの方が守られやすいことに驚かれるママも多いです。●ポイント(2)がんばったサインは見逃さない!大人からすれば、宿題をやるのは当たり前かもしれませんが、子どもにとってはどうでしょうか?この宿題に対する親子間の思いのズレが、子どもの自発性を低める原因にもなりかねません。ここでは、お子さんが宿題をするのを当たり前だからと見逃さない ことがポイントです。お子さんが宿題に取り組むときや宿題を終えたときは、「がんばってるね!」「今日もがんばって集中してたね!」などとがんばりを認めましょう。この言葉がけこそが、子どもの自発性を定着させる最大の武器になります。また、よくやってしまいがちなのが、宿題をやっていないときにだけ注目(注意)して、宿題をやったときにはスルーしてしまうことです。これだとお子さんのやる気は続きにくく、ママをみると「叱られる」という残念な関係性ができあがってしまいます。この他に、普段の日常生活で取り入れやすいものとして、『プレマックの原理 』があります。プレマックの原理では、普段なかなか行わない行動(低頻度行動)の後に、よくしている行動(高頻度行動)をすると、低頻度行動が増えることが知られています。ですから、もし宿題をやる頻度が少ないのなら、「宿題が終わってから遊ぼうね」などと声をかけてみるのもいいですね。----------今回は、「子どもが自発的に宿題をする」をテーマに、ママが実践しやすい2つのポイントをご紹介しました。お子さんもママも楽しい小学校生活が送れますように心から祈っています!●ライター/今井千鶴子(臨床心理士)
2017年02月07日LDっ子長男が宿題を嫌がるのには理由があるけれど…出典 : 小5の長男は学習障害(LD)の診断を受けていて、「書く」ことが苦手です。特に「プリントに答えを書く」「漢字の書き取りをする」ということは、彼にとっては大変苦痛のようです。また文字を書くことが困難なことに加え、見通しを持つのも苦手なので、冬休みの宿題では文字を書き込むところがたくさんある宿題のプリントが数枚あるのを見たとたん、「こんなにたくさん!ぼくにはムリだよ、死んじゃうよ~!」と、転学して以来初めての大パニックを起こしました。「2週間あるから、分けてやれば1日分の勉強は少しだけで済む」というのが、頭ではわかっていても感情的に受け入れられないようです。とにかく「目の前にあるたくさんのプリントをやらなくてはならない」というプレッシャーに押しつぶされてしまうのですね。宿題を前にパニックを起こし大泣き!そんな長男に対して親が出来ること出典 : これまで宿題に悩み苦しむ長男の様子を見てきた父親は、今回の宿題に対しても「やらせる必要ないよ。学校にも僕から話をするから!」と言っていました。私も正直、悩みました。パニックを起こし、大泣きしながらまでやらせる必要があるのだろうか…。正直、親として、「この子にとって、書き初めはなんの意味があるのだろう?」「この課題は、どうしてもプリントに書いて取り組まなくてはできないことだろうか?」と考えてしまいます。とはいえ、最初から「うちの子には無理なので、必要ないので、やらせません」と言っていいのだろうか…と悩みもしました。特別支援学級では、彼のレベルに合わせて今の彼に必要な課題を出してくれているのがよくわかるのです。それなのに「イヤだからやらない」をこれからも通していくのは、彼にとっていいことなのだろうか、と。いろいろ考えた結果、「長男にとって、冬休みの宿題を少しでもやりやすい形に工夫してやらせる」ことにしました。工夫①: 文字を書くハードルを下げてあげるUpload By みくたくママ右側が、学校から渡された書き初め用紙です。不器用な長男にとっては、少しでもマスが大きい方が書きやすいので、同じA4用紙に収まる範囲で最大限に拡大コピーをしました。それが左側の用紙です。用紙の大きさは変えなかったのは、学校の書き初め展で展示されるときのためです。Upload By みくたくママ九九表を書くプリントや、掛け算割り算が20問ずつあるプリントも、量を見ただけで「無理だ~!」となってしまいます。そこで、書く負担を減らしてみようと、「単語カード」を使っての計算問題にしてみました。単語カードを使った勉強は、長男にとっては「一問ずつの提示でプレッシャーがない」「書く負担がない」という点から合っているようです。また、彼にはこのような形で毎日繰り返すことが記憶の強化につながりやすいようで、単語カードは漢字の読みを練習するのにも使っています。工夫②: 見通しを持つため宿題を細かく分けてあげるUpload By みくたくママどんなに口で「一問ずつでもいいよ」と言っても、たくさん問題があるのを見るだけでプレッシャーに感じて苦しくなってしまう長男。そこで、プリントを一問ずつ切り離し、一枚ずつ提示するようにしました。不思議なもので、1枚ずつ提示すると落ち着いて取り組むことができ、調子がよければ「もう1枚やってみる」と自分から取り組むことができました。算数の文章題については、学校と相談して、式を立てることが出来れば計算は電卓を使っていいことにしています。Upload By みくたくママお手本を一行ずつに切り離し、「一日にこれだけ書けばいいんだよ」と、視覚的な負担感をやわらげました。一行(十文字程度)なら、なんとか集中して丁寧に書くことができました。書くときは、上の写真のように、マスのすぐ横にお手本を置いて、視線を大きく動かすことなく視写しやすいようにしました。画数の多い漢字を書くときは、横で私が一画ずつ書くのを真似して書きました。「宿題がイヤだ」には理由がある!大事なのは「その子に合った勉強法」であること出典 : 宿題が「イヤだ、やりたくない」は、彼にとってはわがままではなく、ちゃんと理由があることです。だったら、その理由を考慮して、彼に合わせた形で勉強できるように工夫すればいいのではないか。そう思って、上に挙げたような工夫をしたところ…「やだな~」とは言いながらも、泣いたりパニックを起こしたりすることはなく、毎日少しずつの宿題をこなすことができました。「このぐらいだったら大丈夫だから、もうちょっとやってみようかな」と言うこともありました。以前にもコラムに書いたように、「その子に合った勉強法」であれば、勉強に苦手意識を持つ学習障害の子どもであってもすすんで学習に取り組むことができることを、今回改めて実感しました。
2017年02月06日環境の変化が苦手な息子。まずは学校での負担を取り除くようにしてみたけれど…出典 : 発達障害の子は、環境の変化や急な予定の変更が苦手と言われますが、息子もそうした子の1人でした。環境が変わるたびに不適応を起こす息子。入園、入学の時にもなかなか新しい環境になじめませんでしたが、これまでの中で1度目の大きな不適応は小学校4年生で転校してからのことでした。その後、5年生になると、二次障害を起こして自暴自棄になってしまいました。まずは心身の健康を優先しようと考えた私は、一旦学校の勉強を全てあきらめることにしました。担任や通級の先生とも相談して一切の宿題や授業の中での課題を出さなくてもいいことにしてもらったのです。学校を休むのは嫌、だけど教室にいるのも苦痛。そんな気持ちが少しでも落ち着けるよう、環境を整えることに学校の先生方や主治医と協力して取り組みました。それまでも、漢字を書く量を減らしてもらったり、興味のあることに取り組むことはしていたのですが、当時の息子の精神状態は、それすらも取り組める状態ではなかったのです。好きなことも楽しめない息子のため、あちこち連れ出すことにした私出典 : 次第に自宅では大好きなゲームに依存し、そのゲームをしている時もイライラが治まらなくなっていった息子。そんな姿を目の当たりにした私は、健康な心なくしては、この子の未来はない…そう痛感し、息子の得意を引き出せるような声かけや行動を起こすことにしました。「授業中のノートや宿題も気にしなくていいから。学校の授業とは関係なく、興味を持ったことを学んでいこう!それで大丈夫」と、伝え、テレビの教育番組を見たり体験や実験のイベントに連れて行ったり、一緒に本を探したりしました。学校にいる間も先生方だけでなく、クラスの仲間の支えがあり、次第に心の安定を取り戻していきました。心が安定してくると、学校の授業や課題にも次第に取り組めるように。そうした日々を過ごすうち、様々な「得意」を伸ばす工夫の中、息子は苦手な科目や行事もそれなりにできるようになっていったのでした。成長と共に、自分のコンディションと向き合い始めた息子出典 : その後、中学生になった息子。学習ではタブレットを取り入れた授業で成績が上がってくると、英語やピアノを習いたいと言い出しました。英語は準2級に合格し、ピアノも伴奏をさせてもらえるほどに上達しました。新しい興味も芽生え、料理を覚えたいというので、カレーやハンバーグの作り方を教えました。高校に進学すると、どうしてもなくならないケアレスミスを防ぐにはどうしたらよいか?苦手な国語はどう取り組んだらよいか?など、困っていることを私に相談してくれるようになりました。読解の参考書を一緒に探してみたり、認知機能のトレーニングとしてコグトレに取り組んでみたりもしました。コグトレの成果なのかは分かりませんが、息子のケアレスミスは大幅に減っていきました。コグトレとは、認知機能の5つの要素(記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断)に対応する、「覚える」、「数える」、「写す」、「見つける」、「想像する」力を伸ばすための、紙と鉛筆を使ってできるトレーニングです。(CD付 コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング 単行本宮口 幸治 著)調子が良かったのも束の間…高校生の息子に再度訪れた、不調の波出典 : 高校1年生の夏休みが開けた頃に、また不調が現れ始めた息子。ヤル気満々で入学したものの、ハードな部活を選択したことによる体力の消耗と、受験を経て浮かれているクラスの子達のざわめきが、限界点を超えてしまったようでした。登校しようとすると動けなくなる、好きなことも何も手につかなくなる、高校なんてどうでもいい、将来もどうでもいい…という状態になりました。私は息子に、潔くしっかり休むことを提案しました。主治医は「それでも学校は行ったほうがいいだろう」と最初は言っていましたが、通院の度に和らぐ表情を見て、登校を急かさなくなりました。出典 : 学校を休みだしてしばらくは、寝るかゲームかYouTubeという生活を繰り返していました。本当は心配でしたが、「一緒にDVDを見よう」「少しは休憩を取ってみたら?」と息子への過度な干渉は減らし、落ち着くのを待ちました。そんな不安定な期間が1ケ月以上経ってからのことです。好きだったピアノに触れ始めた息子。その姿を目にした私は、「ピアノを弾くのはとてもいいと思う」と正直な気持ちを伝えました。それから1週間くらいすると、自ら勉強をし始めました。その後、冬休みが終わったら登校すると言い、主治医に「学校から冬休みの課題をもらって、取り組んでみては」とアドバイスされると、課題にも取り組み始めたのでした。子どもが前向きにチャレンジできるのは、疲れたときに休める場所があるから出典 : これまで息子と過ごしてきて分かったことは、心が安定している時は苦手なことにもチャレンジしようとするということです。そして、心に余裕がない状態になると、できるはずのこともできなくなり、気持ちがガクッと落ちたような状態になります。親としては、「もう少しだけ頑張れるのでは?」「あとちょっとやってみようよ」とつい期待して、背中を押してしまうこともあるかと思います。でもその気持ちをぐっと抑え、まずは子どもの心身を休ませてやることが大切なのだと気付きました。我が子の「できること・できないこと」それを把握しつつ、無理のないように進めることはもちろん、これからも「できる時・できない時」を見極めて接していきたいと思いました。
2017年02月01日●3カ月-8キロの減量に成功こんにちは、トイアンナです。皆さんは「パーソナルトレーナー」ってご存じですか? 一言で説明するなら「体育の家庭教師」。ジムや自宅でマンツーマンのトレーニングをしてくれる心強い味方で、モデルさんたちの間でも人気ですよね。今回はパーソナルトレーナーに3カ月前から指導を受け始めた私が、そのメリットとデメリットをご案内します。○自己流ダイエットの失敗から依頼を決意私はもともと体重が変動しやすく、太ったときは1カ月に-6kgと激しいダイエットを繰り返して調整してきました。1カ月で6kgも減らすなんて魔法のようですが、内実は「毎日5km走りながら、食事を800kcal/日へ制限」という極端なもの。確かに痩せるのですが、元の食事へ戻ればすぐ元に戻ってしまい、接待や飲み会であっさりとリバウンドしていました。そして恐ろしいことに、この数年で15kgも太ってしまいました。デスクワークで蓄積した脂肪に加え、トドメになったのは昨年のイギリス移住。送別会で35日連続飲み会を成し遂げた結果、気持ちは晴れやかに、体は"デブやか"に育ちました。恐る恐る体重計に乗ったら十の位が変わっとるやんけー!飲み会を消化しきったところで自然と数キロは落とせたものの、15kg痩せなければ元の体には戻れない。さすがに自己流ダイエットに限界を感じ、ジムへ入会。しかし私はズボラなので、長続きせず1カ月で幽霊会員に……。そんなタイミングで知ったのが「パーソナルトレーナー」の存在でした。○パーソナルトレーナーと「脂肪撃退」毎週パーソナルトレーナーが家に来てくれてみっちりしごかれ、宿題として出されるトレーニングをこなしつつ食事のチェックも受ける「脂肪撃退コース」が目に入りました。もうこれしかないと登録したのです。私のトレーナーさんは優しい方で、「少しずつ頑張れば大丈夫」「昨日できなかったことが今日できたことを大事にしよう」と褒めてくれるんですが、彼女は50代前半の女性。私より何十歳も年上なのに、やすやすと目の前で腹筋やスクワットジャンプを見せてくれます。その目の前で、マネすらできない私のゴミクズっぷりときたら……。あまりの失意と筋肉痛に「全然楽しくない、もうやめたい」とガチ泣きしたこともあります。それでも翌週にはトレーナーが来る。自分1人なら絶対に諦めていたシチュエーションでも「怒られるのが怖いから」と宿題をこなし、こんな結果を出せています。■3カ月後の体の変化体重-8kg体脂肪率-7.7%筋肉量+0.3kgまるで怪しいダイエットグッズの体験談みたいな成果ですね……(笑)。筋肉量は増えていますから、減った-8kgはほぼ脂肪。自分の体内にここまで脂肪があったことにドン引きです。また最初はつらくても、3カ月を過ぎたあたりからできることが増えて筋トレが楽しくなってきます。最終目標の-15kgまで残り4カ月。今の気持ちは、とてもポジティブです。●こんな人が向いている!○メリットとデメリットさて、ここからは実体験に基づくメリットとデメリットのご紹介です。■メリット健康的に痩せられる運動で体を壊しにくい褒められてやる気が出る監視されているのでギブアップしにくい運動と食事を管理してくれるパーソナルトレーナーがいれば、栄養失調や摂食障害のリスクを下げることができます。私のような運動不足の人間が急に動くと膝や肘を壊しやすいのですが、故障しないよう負荷を少しずつ増やしてくれる上にフォルムを細かく指導してもらえるため、ほぼ故障なしで動けました。さらに私の場合は飽きっぽいため、毎週プログラムを変えてもらっています。個人の好みに合わせて運動をカスタマイズしてもらえるのも、長続きする秘けつかもしれません。また、"頑張れば褒めてくれる&やらなければ怒られる"というシンプルな理由でダイエットを諦めにくくなります。私のように自分に甘いタイプや、学生時代に宿題はやったけどそれ以上は頑張らなかったタイプにオススメです。■デメリット費用が高い家で器具を買う必要がある不規則な生活の人は不向きパーソナルトレーナーはプロの方が1対1でレッスンしてくれる都合上、どうしても費用は高くなります。私はイギリスで依頼していますが、1回90分で7,500円ほど。自宅への出張ではなくジムでの指導ならレッスン自体の料金は安くなりますが、その他にジムの会費がかかりますし、個人的には「泣いてもわめいても逃げられない」自宅セッションがオススメです。自宅トレーニングを行う場合、家に縄跳びやダンベルなどの器具を準備する必要があります。これは必要ならその都度指導されますので、まずは動きやすい服装とヨガマットだけでも準備しておけば大丈夫。最後に、パーソナルトレーナーは原則として予約制なので「今日いつ帰れるか分からない」ワークスタイルの人には不向きです。確実に時間をとれる休日に週1回など予約すると良いかもしれません。ダイエットで信用できないのは、自分を太らせてきた自分自身。私のように短期ダイエットしか続けられない方は、誰かに指導してもらうスタイルが合っているはず。「脂肪吸引に比べれば安い」と割り切って、数カ月の肉体改造へ取り組んでみてはいかがでしょうか。※本コラムは個人の体験や取材に基づくものであり、医療的な効果などを示唆・保証するものではありません※画像は本文と関係ありません○著者プロフィール: トイアンナ外資系企業で約4年勤務。キャリアの一環としての消費者インタビューや、独自取材から500名以上のヒアリングを重ねる。アラサー男女の生き方を考えるブログ「トイアンナのぐだぐだ」は月間50万ページビューを記録。現在もWebを中心に複数媒体でコラムを連載中。
2017年01月30日子どもの発達障害診断が終わった直後、「お母さんも、あるね」出典 : 8年前に、子どもを連れて初めて精神科を訪れた日のことでした。予約時に「受診日には母子手帳を持ってくるように。」と言われていたのに、言われていたことすら忘れてしまい、母子手帳を持参しませんでした。子どもの診察が終わり、子どもには発達障害があると診断をした次の瞬間、病院の先生が私に言いました。「お母さんも、あるね」そしてこう続けました。「息子さんと貴女は似てところが沢山あるでしょう?お母さんもありそうだから、診察受けてみたらどう?お薬も出すよ。楽になるよ。」あまりに軽々しく言う先生の言葉を信用できずにいました。当時の私には、「楽になるよ。」と言う言葉が悪魔の囁きにすら聞こえたのです。発達障害の診断を受けることは、「逃げ」だと思っていた出典 : 子どもたちが発達障害と診断を受けて、通院しながらお薬飲んでいるのを見ると、私は羨ましく思う気持ちが生まれ、「私も子ども達のお薬を飲んでみたい」と何度も思いました。私は幼少期から忘れ物や宿題忘れが酷く、先生にきつく叱られた時には「明日は必ず忘れ物しないようにしよう。宿題は必ずやろう。」と決意するのですが、帰宅すると宿題の存在自体を忘れたり、さらには学校に勉強道具の忘れ物をする始末。数学や社会なども、教科書の文字全部が飛び込んでくる感じがして、どうしても覚えるということができませんでした。結婚して家事をするようになって困ったのは、片付けられないこと。1つのことに集中して片付ける、ということがどうしてもできませんでした。1番困ったのは鍋に火をかけたまま忘れること。いったい何度鍋の中身を真っ黒に焦がしたか分かりません。他にも財布をなくす、鍵をなくす、保険証をなくす、いろいろありました。探し物をするだけでクタクタに疲れてしまう日々でした。それなのに受診を拒んだのは、「私には診断が必要ない」、「診断を受けるのは、頑張ることから逃げることだ」という風に思えてしまったから。本当は、日常生活にたくさんたくさん困っていた。私は、それを認めたくなかったんだと思います。それでも、子ども達のカウンセリングを通じて少しづつ自分を知っていきました。子ども達が成長し、子育ての手が少しづつ離れてくると、ようやく自分と向き合ってみようかな?と思うようになってきました。そこである日、思い切って精神科での検査を受けてみることにしたのです。「忘れ物をするのは、あなたのせいじゃないんだよ」精神科で受けたのは、特性を見るための様々なテストです。そこで再確認したのは「私って覚えておくことが本当に苦手なんだな。」ということでした。次に感じたのは「子ども達はこんなしんどい検査を受けてたんだな。」ということ。子どもが経験した事を私も体験する事ができて嬉しく思いました。そして、私を検査した心理士さんからは心強い言葉を沢山いただけました。出典 : 心理士さん「あなたは人当たりやさしく気を使えるので、周りと上手くやっていけるタイプ。でも、本当の気持ちを言えているかは疑問。言いたい事を言えるようにしていきましょう。でも、自分の中に入ってくる情報が多過ぎるので、どうしても抱え込んでしまいがちになります。うまく休養をとっていきましょう。湧き上がるやりたいという衝動は、創造性が豊かということです。それからあなたのような人は、アイデアがポンポン出てくるあまり、あれもやりたいこれもやりたいとやり過ぎる傾向があります。そういう人は、なんでも自分でやろうとするのではなく、プロデュース業を仕事にすると良いです。貴女の創造性と人との関わりは素晴らしいところです。その素晴らしいところは消す必要はないですよ。ただ、少し荷を下ろす必要はあると思います。5つあるとしたら、3つにするとか。少し整理すると良いでしょう。忘れ物することは貴女のせいじゃないからね。そこは周りに助けてもらいましょう。後は周りに気持ちを伝えられるように、頼ったり甘えたりできるように、少し言葉を工夫して伝えていきましょう。自分が思う自分と、周りが思う貴女とでは、大きなギャップがあるように思います。そのギャップが、少し人間関係を難しくしてるようです。でも、お子さんを通して自分と向き合ってきて、おおよそ私から言われる事が予想できているようですから、今回のことは『あぁ、やっぱりそうか』と納得するのではないでしょうか?今回、テストを受けて自分と向き合うと決めたことは良いことですよ。それと、処理能力が遅いのもあり、仕事を失敗しないように丁寧にしようとすることで仕事の能率が悪くなりやすいようです。苦手なことはどんどん人に委ねていきましょう。」などなど…私の特性を説明するだけでなく、その活かし方まで伝えてくださる方でした。後は、日常生活での具体的な対応の仕方や言葉遣いの工夫なども教えてくれました。カウンセリングでの言葉を聞きながら「あぁそっか!そう言えばいいのか!」と納得しました。知ることって大事だと再確認できました。1番安堵したのは「忘れ物をするのは貴女のせいじゃないからね。」という言葉。努力だけでは乗り越えられないものがあると分かり安心しました。今回の心理士からの言葉から、やりたいという衝動が多い末っ子の「学校がつまらない」という言葉を意味を初めて理解しました。末っ子にとっては、自分の衝動性を満足させるものが学校にはなかったのだということに、初めて気付きました。自分の特性を知ることは、子ども達の発達障害の特性を理解するのにも良い参考材料となったのでした。診断を受けても変わらないもの出典 : テストの結果とその後の医師の診断から、私も子ども達と同じように発達障害があることが分かりました。結果が出たとして、私という存在は変わりませんし、これからも変わりません。変わるとしたら社会の目かもしれません。でも、今回の結果から、分かった事を利用して生活を豊かに過ごすことはできます。苦手を少し楽に過ごす工夫もしやすくなりました。得意なことはより自信を持って進んでいけます。診断を受けるまで長い年月がかかりましたが、今は勇気を出してテストを受けてみて良かったなと思っています。
2017年01月26日こんにちは、ADHD(注意欠陥・多動性障害)ママライターの木村華子です。2016年の大掃除にて。同じくADHDを持つ息子の部屋から、未提出の宿題プリントが大量に発掘されました。その瞬間脳裏に蘇った子ども時代の自分の記憶……。何を隠そう、私自身も全く同じ年末を何度も迎えてきた立場です。ADHDの子どもを育てることは難しい、大変だ、という声をよく耳にします。「わが子の考えていることがわからない!」と悩むご両親も少なくはないことでしょう。私の場合、息子がやらかす一挙一動に痛いほど共感できるのですが、これはある意味自分もADHDであるメリットなのかもしれません。そこで今回は、子ども時代よりADHDに振り回され続けている私の経験談とともに、そのとき何を考えていたのかをご紹介いたします。発達障害児の育児に奮闘するママたちのヒントになりますように……。●子ども時代のADHDな経験と、その時考えていたこと●(1)なぜかプリントを隠す冒頭でお話しした、息子の行動によって蘇った記憶です。小学生時代の私は学校からもらったプリントを隠す子どもでした。宿題のみだった息子はまだカワイイもので、学級通信やイベントの案内(運動会や遠足、授業参観etc……)など、どんなプリントでもとにかく親に見つからないように隠していたのです。そのため両親は学校行事に(行事はもちろん、プリントの存在も知らないから)疎く、よく当日の朝になって「その日に言われても!」と叱られたものです。学期末に机の中から大量発掘されるプリント によって、こっぴどく絞られた経験も一度や二度ではありません。大人になった今思い返せば、もらったプリントを親に渡すだけじゃん……と思えるのですが、当時の私にとってプリントの存在は恐怖でしかありませんでした。“プリントを渡さない→怒られる”、という経験から子ども時代の私が学んだのは、「プリントは怒られる原因だ 」ということ。自分が渡さないから怒られている、という答えには行きつかないのです。昨年末の息子に関しても、私がどこかで宿題にまつわるトラウマを植え付けてしまったのかもしれません……。3学期は宿題を隠されないママを目指さなくては。●(2)提出物を出さないで乗り切ろうとする夏休みや冬休みの宿題は、「やらない」というのがお決まりでした。提出が遅れるのではありません。最後までやることなく、踏み倒してしまう のです。宿題以外の提出物も、よっぽどしつこく言われない限りは「やらない、出さない」を貫いていたことを覚えています。私の学校では、未提出の生徒の名前が黒板に書き出されていました。提出を済ませると名前が消えていくシステムです。もちろん私は毎回そこに名前を書かれるレギュラーメンバーで、「また書かれちゃったよ……嫌だなあ〜」と感じていました。そこで私がとった行動は、黒板消しを持って忍び寄り、先生が見ていないスキを狙って“木村”の2文字を消してしまうというもの。宿題を済ませるとか、急いで提出する、とはならないのです。もちろんこの行動は何の解決にもなりません。結局は気付いた先生によって再度名前を書き足されるのですが、そのときでさえ「せっかく消したのに、先生も嫌なことをしてくるな〜」と感じていました。そもそも長期休暇の宿題を計画的に行うことができない 上に、“未提出者”として名前を書かれてしまった問題を解決させるまでのルートをイメージすることができていなかったのだと思います。大人になってからは「私は提出物が苦手だから、今すぐに済ませておこう!」と注意を払うことでさまざまな手続きを乗り切れていますが、やはり今でも長期的な計画を練ったり、難しい問題を解決させることが人一倍苦手です。●(3)怒られながら空想するこれは今でも続いている特性です。大人に怒られているシーンで、「あ、この話は私のキャパを超えているな……」と感じてしまう瞬間が多々あるのですが、その瞬間から私の耳には何も届いてきません 。とくに子ども時代では、大人が使う小難しい単語や、長々と説教されることなどがキッカケで集中が途切れるという事態が頻発していました。加えてワーキングメモリ(短い時間に心の中で情報をとどめておく能力)の容量が少ないため、話が進めば進むほど「何言ってるんだろう」状態の深みにハマってしまいます。すると、どんなに集中しようと意識しても、頭はどんどん現実から離れていってしまいます。最終的には、怒っている人の顔を見ながら「この中にはどんな骨が埋まってるんだろう 」と頭蓋骨を推理し始めたり、窓の向こうの山が巨大な魚に見えてきたり。ADHDがこうなると馬の耳に念仏で、私が言うのもアレですが長いお説教も無駄な努力でしょう。息子への説教が長引くと、彼もポヤ〜ン……とした表情になってきます。叱っている親の立場からすれば「まったく、何を考えているんだか……」と悩ましいところですが、はっきり言って私の場合何も考えていませんでした。叱るときはスパッと明確に。グチグチと感情を引きずるようなお説教からは何もメリットが生まれません。●「このままじゃヤバい」ということは分かっていた最後になりますが、ここでお話ししたエピソードのときも、そうでないときも、子ども時代の私がいつだって抱き続けていたある悩みを紹介します。それはズバリ、「このままじゃ、私はヤバい! 」という焦燥感。同級生に比べてできないことが多すぎる自分、いつも誰かに嫌われてしまう自分に対し、私自身ももがき苦しんでいたのです。プリントを隠しながら、提出物を踏み倒しながら、真剣に叱っている大人の顔で空想しながら、「どうにかしないと、どうにかしたいのに……」と、いつだって“デキる自分”に憧れ続けていました。たしかにADHDの子どもの育児は大変です。何度言い聞かせても、叱り倒しても、何事もなかったかのように同じミスを繰り返し続けるわが子 にうんざりするママも多いはず。しかし、どうかお子様本人もその苦しみの当事者で、改善を誰よりも望んでいるということを知ってあげてください。何を考えているのか分からない表情の裏では、きっとママと同じ顔をして悩んでいるはずです。●ライター/木村華子(ママライター)
2017年01月18日ウチの子に褒めるところなんて…出典 : 「子どもは褒めて育てましょう」なんて頭ではわかっちゃいるけど、うちの子、ちっとも褒めるところが見つからないんです。褒めようと思っていても、いつまでたってもできなくって、ぜーんぜん褒めるチャンスがやって来ないんです。それにね、最近は、珍しくできたことを「スゴイね!」って褒めてみても「ウザイ!」とか言うんですよ。正直、もう何て言って褒めていいやら、サッパリわかりません。…なーんて、お悩みのお母さん。大丈夫ですよ。そんなときに使える、「子どもの自信を伸ばす声かけテクニック」を、かつてはうちの子の褒めるところが1つも見つけられなかった楽々かあさんこと、大場美鈴がお伝えします。親の理想は子どもの現実に沿ったものなのか?まずは見直してみてUpload By 楽々かあさんどんな子にも、子どもの個性には、得意なことと苦手なことがあります。「運動はできるけど勉強は苦手」とか「算数は得意だけど国語は苦手」とか…。でも実は、得意と苦手の差が大きく開けば開く程、子どものストライクゾーンが狭くなり、学校などの集団行動や、一斉一律の学習スタイルでは、クリーンヒットが少なく、なかなか結果が出せないのです。特に、スタンドプレーが得意な子や学業にあんまり関係ない分野に特化した子は、頑張っても三振続きで学校では褒められ経験が少なくなりがちです。そして平均…つまり、「これがフツー」「◯年生なら、これくらいできて当たり前」から外れることが多くなると、できる部分よりできない部分のほうが、集団行動や成績評価の上では目立ってしまうかもしれません。そしてできるところはいいけれど、できないところはものすごく頑張らないと皆についていけない。できないところが足を引っ張って、できるところまで実力を発揮できない、わかってもらえない。ホントはもっとできるハズなのに、思い通りにできない自分に腹が立つ!こんな現実の壁にぶつかって、人知れず自信をなくしているかもしれません。そこで、親の「褒めライン」を断腸の思いでグーッと、グーッと下げて子どもの「できないところ」に合わせてみましょう。比較はその子自身。結果ではなく、意欲・がんばり・部分・発想に注目して出典 : 子どもの個性の育ち方には個人差があるため、例えば得意な部分は実年齢+2才くらいのペースでグングン育ち、苦手な部分は実年齢−2才くらいでゆっくりゆっくり、その子なりのペースで育っている…などの場合もあります。むしろ、何でも平均的にまんべんなく育っているお子さんのほうが、貴重な存在かもしれませんね。そこで、比較はその子自身とします。今を生きる子どもは自分の小さな進歩や成長に気づいてないこともあるので、そこを気づかせて伝えてあげます。1年前、2年前のお子さんと比べ、少しでもできることが増えていたら、●「2年生の時は九九があやふやだったけど、最近バッチリだね。頑張っているね」と、同級生がどうであれその子なりの進歩をみます。うちの長男は、5年生でやっと九九が覚えられましたが、これは本人にとっては決して「できて当たり前」のことではないので、苦手なことができるようになると自信になります。「できたこと」を当たり前にしない。日頃の頑張りにも着目したい出典 : それでもなかなか結果がついてこない場合には、目を皿のようにして、部分的にでも「できているところ」「頑張っているところ」を探すようにします。一見周りの子達が当たり前にできることでも、その子なりのやってみた意欲、苦手分野や日々の何気ない頑張り、「ここだけは/ここまでは」できている部分などに注目します。例えば…・字を書くのが苦手な子が、宿題の漢字書き取りを雑だけどとにかく終わらせた・運動が大嫌いな子が、運動会の練習が続く時期になんとか毎日登校している・勝負事で負けると泣いちゃう子が、ゲーム大会ではずっと隅っこに居たけど、とりあえず参加だけはしたこれらは、本人にとってとてもハードルの高いことを、メチャメチャ頑張りながらやっている一例です。出典 : そこで、この頑張りに気づいてあげます。「それくらいできて当たり前でしょ」という、自分の中での常識は、一旦どこかに置いておき…●「宿題、始めたね/終われたね」●「おかえり。今日は暑かったけど、よくがんばったね」●「ゲーム大会参加したんだってね。お疲れさん」こんな声かけで、頑張りを「わかってもらえた」ことで、その子の次の挑戦へのエネルギー源になります。それから、ひいき目に見ても「素敵!」「素晴らしい!」とは絶賛しにくい、奇妙キテレツな芸術作品や、奇行・珍行動に対しては…●「う〜ん、ソレ新しいね!」「こんなこと思いつくのは、◯太郎君だけだよ」…と、発想力や斬新さ、オリジナリティを認めてあげると、ドヤ顔になるかもしれません。「すごいね」「えらいね」が使えなくなった「お年頃」の子には、こんな声かけを出典 : 一方で、得意分野の「できるところ」に関しては、本人は「こんなのできて当たり前」と、シレッと思っているものです。ですから、算数が得意な子のテストの90点を褒めても、本人は残りのできなかった10点のほうが気になってしまい、素直に喜べないこともあります。完璧さを追求したいタイプは尚更、自分が納得できなければ採点甘めの賞賛は「ウザイ」なんて、受け取ってくれないかもしれません。加えて、周りとの違いに気づき始めるお年頃だと「すごいね!」「えらいね!」と結果を褒めても「もっとすごい人、もっとえらい人は沢山いる」などと、子どもには現実が見え始めています。すると、親の身内びいきの評価だけでは満足しなくなったり、かえってプレッシャーに感じたりと、なんだかちょっと取り扱いがメンドクサイ感じがします。うちの長男も、最近は「こんなことで、大げさにスゴいとか言われても、なんかヤだ」なんて言います。ぐぬぬ、生意気な…!でも、これは子どもの興味・関心が広がり、周りのことも見え始めてきたという、成長の証でもあるんですね。ついこの間まで赤ちゃんだった、可愛い私の井の中の蛙ちゃんが、自分だけの世界では狭くなって、お外の様子を気にしだしたのです。出典 : じゃあ、そろそろお年頃になってきた子には、どうしたら自信をつけてあげられるのでしょう?それは「あなたのことに関心があり、いつも見守っているよ」というメッセージを、さらりと、そしてしつこく送り続けることだと私は思います。例えば…(子どもが「今日、◯◯の練習があって大変だった」とグチを言ってきたら…)●「そうかあ。◯◯の練習大変だったんだね」と、言ったことをそのままオウム返し(冬の寒い日に学校から帰って来たら…)●「今日は寒かったよね。温かい肉マンあるよ」と、感覚や気持ちに寄り添い&胃袋作戦(なんだかんだと不平不満をもらしてきたら…)●「そっかあ」「そうなんだー」「そうだよね~」と、共感しながら相づちプロのカウンセラーさんのイメージで、子どもの気持ちに寄り添い共感し、さり気なく日々の頑張りを認めてあげると、「理想通りには上手くいかない現実」への不満を和らげ、「見守られ感」が自信になります。また、育ち盛りの男子は特に親の褒め言葉は受け取らなくても、美味しいものならなんでも受け取ります(笑)。「美味しいものをくれる人=いい人、大事な人」と素直に入力されます。胃袋作戦、侮れませんよ。親が理想を修正しても、子どもの理想が高いときはどうする?出典 : デリケートな完璧主義タイプも、結果をあれこれ言われるより、●「最近、頑張り過ぎて疲れてない?」なんて、身体を気遣う声かけや、そっとお茶でも置いておくほうがいいかもしれませんね。それから…●「◯◯先生が、『◯太郎君は最近、係活動をよく頑張ってますね。助かります』って面談で言ってたよ」…なんて、間接アタックもいいと思います。親以外の他の人に認められる・感謝される経験も、大事な栄養になります。ちょっとだけ盛り気味でもいいので、小さなポジティブ情報も、逃さず本人に具体的にフィードバックします。それでも、なかなか多感な時期の子に響く声かけが見つからない時は、直接本人に訊いてみるといいかもしれません。私も、長男に「じゃあ、『スゴイ』じゃなくて、なんて言って欲しいの?」って訊くと…「『OK』とか『GJ (=Good job!)』とか、親指で「いいね!」マークとか、ハイタッチとか…」…と、シンプルで短い言葉やボディランゲージなどが良いのだそうです。本人の意思を聴き、それを尊重してあげるのも「一人前」として扱われ、自信につながると思います。まとめ出典 : どうでしたか?子どもはいつの間にか、親の知らない世界を広げていきます。そして、そこでちょっと苦い経験やもどかしい想いをしたり、自分の実力を突きつけられ、現実の壁にぶつかりながら、一所懸命井の中から飛び出そうと、ブツブツ言いながらも頑張っているのかもしれませんね。でも、ここまでお子さんが成長できたのは、お母さんの頑張りの証です。お年頃の子は、1人で大きくなったみたいな顔してますが(笑)、お母さんがついこの間までオムツを替え、熱が出れば看病し、毎日ごはんを作り続けてきたおかげなんです。そして、まだまだ新しい世界への不安も多いので、自分の長所も短所も、5年前10年前からの成長も、そして今現在のできる時もできない時も、誰よりも知っているお母さんが、変わらず側で見守ってくれることが、お子さんの何よりの自信になると思いますよ。参考書籍:著書「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」Upload By 楽々かあさん
2017年01月09日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。子どものころの思い出でよく出てきそうな話題として挙げられるのが、「怒らないから本当のことを言いなさい!」と言われて、本当のことを言ったら目いっぱい怒られた!という思い出。お笑いのネタでも出ていますね。実はこれが『ダブルバインド 』。今回は心理カウンセラーでもある筆者が、子どもを混乱させるダブルバインドの特徴と対処法を心理学から紐解いていきたいと思います。●やっていないようで、やりがちなダブルバインド冒頭に挙げた「怒らないから本当のことを言いなさい!」と言いつつも、子どもが正直に本当のことを言うと「なんでそんなことをしたの!?」と激怒する。最もわかりやすい例ですが、他にも親のいうことを聞かない子どもに「もう好きにしなさい!」と言っておきながら、子どもがいつまでもゲームをしたりテレビを見たりしていると、「いつまでそんなことしているの!?」と叱る。家事の邪魔をされたくなくて、「テレビでも見てなさい!」と言ったのに、家事が終わると「いつまでテレビを見ているの!?」と叱る。これは片方の親ばかりではなく、両親の言うことが違う場合でもあります。たとえば母親が、「さっさと宿題片付けて!終わったらご飯にするよ!」と言っているのに、父親が「宿題なんてあとでいいから、早くこっちに来なさい」。そんな場合もあります。いずれにしても、子どもはどうしたらいいのかわからなくなって混乱 してしまいます。●言葉だけじゃない!? 子どもは親の視線も敏感に感じています言葉でのダブルバインドの繰り返しも子どもにとってはいい影響を与えませんが、「ゆっくりでいいから自分でしてみなさい」と言いつつも、子どもが親の思うペースで行動できない場合にイライラした視線で見ているのもダブルバインドとなります。「子どもだからわからない」は大人の勝手な思い込みでしかありません。子どもは大人が思っている以上に大人の気持ちの変化や視線をしっかり見て感じています。●ダブルバインドをしないために親ができることダブルバインドが行われると、子どもは親に対して、どのような反応をしていいのか混乱してしまうのは間違いありません。そこで、親ができることは子どもに対して一呼吸置いて、少し感情を抑えてから声をかける “習慣”をつけること。そして忙しい今の時代の子育てでは、慣れるまで大変かと思いますが、“子どもを信頼して見守る”ことを意識してみてはいかがでしょうか。子どもは見守られている安心感があれば、自分で考え工夫して行動する力をもっています。「好きにしなさい!」と言ったなら子どもが納得するまで、そして自分の気持ちが落ち着くまで好きにさせて、子どもの様子を時折見る程度にして、自分の時間を過ごしてみるのもいいでしょう。“育児”は“育自”とも言われます。親だから!と頑張りすぎないで少し肩の力を抜いて、子どもを信頼する ことで親子ともに笑顔が増えるのではないでしょうか。【参考リンク】・ダブルバインドの可能性:コミュニケーションにおける共生と葛藤 | CiNii 論文()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年01月05日こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。私は以前、学習塾で講師をしていました。そのときに感じたことは、子どもの語彙力が低下しているということでした。音読をしても読むことはできます。しかし、言葉の意味を知らない子どもが多かったのです。自分で調べることをする子がとても少なかった、ということも同時に感じていました。算数・理科・社会など、国語以外の教科は、「計算できれば解ける」「実験の経験や知識があればできる」と考えてしまいがちです。しかし、問題文は日本語で書かれています。ですから、語彙力・国語力がないと、学年が上がるにつれて勉強が難しくなってくるということを考えていただきたいと思っています。そのための対策として家庭でもできるものが、書写 です。●書写とは?“書写”とは、文字の通り書き写すことです。小学1年生になると授業で習います。習字の授業の一環のように感じる人もいるでしょう。しかし、義務教育である小中学校では、国語に位置づけられています。多くの場合、鉛筆を使って書いてあることをそのままノートなどに書き写すのですが、どうしても句読点やかぎかっこなどを見逃してしまうことが往々にしてあります。これは、文字をしっかりと読んで理解していないために起こることが多いです。私が当時教えていた子どもたちも、かなりの見逃しをしてしまうことがありました。●語彙力・国語力をつけたいのなら、音読+書写!国語力は、ただ読むだけ、ただ書くだけでは身につきません。大事なポイントは、“書いてある内容を読んで理解する”ことです。そのためには、書写をする前にしっかりと音読 することが大切になります(音読とは、声に出して読むことです。声を出さないで読む黙読では意味がありません)。書いてある内容がわかれば、書写することは難しくありませんし、しっかりと頭に入ります。当時小学3年生だった男子が生徒として学習塾に入ってきたとき、教科書をスラスラ読むことが難しく、「勉強つまんない、やりたくない!」が口癖でした。書写をさせたときも、間違いが多く字も乱雑でした。明らかに国語力が低いことがわかりましたので、教室に来るたびに音読と書写をするように時間を取っていきました。1か月後、3年生の教科書はスラスラ読むことができるようになり、内容も理解し、わからない言葉が出てきたときは自分で調べるまでになったのです。書写のノートは直しがなくなり、花まるが続くようになりました。気になっていた口癖も言わなくなったのです。読んで理解することができれば、ここまで変わるのだということを実感した最初の生徒でした。始めは短めな文からスタートさせましょう。徐々に文字数を増やしていきます。正しく読み、文章の内容がわかること、文字が丁寧に書けて、しっかり写せるようになることができたら、終了する目安です。●書写に向いているノートはマス目の小さいノート書写をさせるには、小さなマス目のノート が向いています。しかし、学校では低学年に大きなマス目のノートを使わせます。大きいマス目の方が文字を書きやすいからです。自宅で書写をさせるときは、10ミリ方眼などのノートをおすすめします。マスの中に合わせて字を書き込むことができるようになりますし、ノートを見返すときに、見渡しやすいからでもあります。見渡しやすいことで、間違った点をいち早く発見することができます。脳科学の面から見ると、小さな文字を書くことで言語能力が上がる ことがわかっています。そして、小さい文字を書くことで集中力がアップし、視野が広がることで捉える文字数が増えることもわかっているのです。ですから、早い段階で小さなマス目のノートを使うことをおすすめします。●おわりに国語力は小さいうちからつけておくことがとても重要です。読んでみてわからないと、授業についていくことが難しいと感じ、勉強が嫌になってしまうことにつながります。そうなっては困りますよね。そうなる前に、“音読+書写 ”を毎日少しでもいいのでスラスラできるまでやってみましょう。学校から宿題として出ている場合もありますが、出ていない日も宿題の前に行ってみてほしいと思います。その方が集中力が継続できるからです。ぜひ、試してみてほしいと思います。【参考文献】・『伸びる子には秘密がある 小学生の勉強法』石井郁男、小学生の勉強法を考える会(編集)●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年12月07日学校でのストレスが思わぬ方向で現れた息子。どうしよう…出典 : 小学校入学直後から「学校いかれへん!」となったショックで、まるで赤ちゃん返りしたかのように母親から離れられなくなった息子は、気に入らないことがあると、暴れるようになりました。「学校に行ってみようよ」「あかんで!」「お風呂に入ろう」「いらん!」「もう寝る時間だよ」「起きてる!」…何を言っても反抗、途方に暮れる日々が夏休みまで続きました。学校には付き添い通学で少しずつ慣れることにしましたが、ゼロ歳の妹の世話や家事もあり、日々を過ごすだけで精一杯です。少し気力があれば学習のフォロー、また2年生からの特別支援学級入級への手続きをしなければ…と、くたくたで笑顔も出ない状態でした。そんなとき、9月に家族と訪れた病院の待合室でふと目についたのが、花風社の『自閉っ子、こういう風にできてます!』という本でした。この本を見て、「もしかして、息子もこんなふうに世界を見てるのかも?」と思ったのを覚えています。児童精神科の医師に聞いてもはっきりと答えてもらえなかった、「自閉症スペクトラム」の世界観に触れ、その謎が初めて少し解けたように感じたのでした。私はそれから少しずつ、自閉症について気になることを、本で調べるようになりました。1冊の本が、息子とのコミュニケーションを変えてくれた出典 : 夢中になって読んだ本の1つが、『伸ばそう!コミュニケーション力―不器用でも、体力なくても、友だちいなくても、今日からできるワクワクトレーニング』(花風社)です。このを読んだとき、息子を観察してうっすら感じていた「言葉のやりとりも学習も、全て『身体が動くかどうか』がキモかもしれない」という思いを強くしました。中でも「ボールの投げ合いっこ」という遊びにピンときました。私はさっそく息子と試すことに。「投げるでー、取ってや!」と声をかけて、投げてみました。すると、反抗的だった息子がこちらを向いて取ってくれたのです。今度は「お母さんに向かって投げ返して。」と言うと投げ返してくれました。息子と向き合えている、考えるより先に体が動いてる、いいかも!と直感で思いました。だんだん慣れてきたら「今から100回、投げ合いっこしよう」と伝え、始まりと終わりをくっきりさせました。狙いはコミュニケーション力で、ボール投げの上達ではありません。「お母さんがつかみやすいように投げ返してね。」こちらも子どもの真正面に、とりやすい球を投げるようにしました。このように、「やりとりする経験」がただただ楽しくて、夢中で積み重ねられる。遊び×スポーツにこんな力があったのかと、目からうろこでした。まずは「楽しさ」を大事に!ってことであんなモノもこんなモノも投げてみる出典 : ボール投げで使うのは、ボールだけではありません。投げるものはその時々で決めます。百円ショップのボール、ビーチボール、タオル、赤ちゃん用のやわらかい布のボール、ムササビのぬいぐるみ、紙飛行機というときもあります。いろいろ面白がって投げてるうちに、「次はこれ」と、息子自身が自分でボールを決められるようになってきました。テレビを見るのをやめてほしいな、宿題をやってほしいなというときも、とりあえず投げてみる。まずは楽しく、注意をこちらに向ける。それから話をすると、少しこちらの話を聞いてくれるようです。小3の現在、ペットボトルをバットに見立てて打ち返すことを思いつき、やってみるようになりました。うまくできなくてもパニックにならずに「次投げて!」と言えるようになった息子。クラスメートとのチームプレーにはまだまだほど遠いですが、コミュニケーション力は伸びてきていると感じています。コミュニケーション力がついてきたら、いろいろな力が伸びてきて…出典 : 九九の暗唱の宿題も、キャッチボールを組み合わせ、交互に言いながら投げ合いっこをする、というスタイルにアレンジ。これは大人も脳トレになります。他のアプローチもいろいろ試したので、これだけのおかげとは言えませんが、だんだん本も読めるようになりました。おそらく眼球コントロールに慣れたのだと思います。以前は読み飛ばしが多く、意味が理解できずイライラしていたのですが、正直ここまで成長するとは、想像できませんでした。また、1度だけ怒りながら投げ合いっこしたこともあります。その日はどうしても私の気持ちが収まらないことがありました。一緒に遊んで切り替えようと思ったものの、やはり言いたいことを言わずにはいられなかったのです。私:「どんなに嫌なことがあっても、暴れれば『やらなくて済む』って思ったら、間違いだからね!」と思いっきり強いボールをなげます。息子:「アタマではわかってるけど無理やねん」ボールが返ってきました。私:「それでも自分で自分を止められるようにならなきゃ」とまたバシッ。半泣きになりながら全力で投げ返す息子。ずいぶん強い球を受けられるようになったな、叱ってるのに褒めたくなった、不思議な時間でした。身体を使ったコミュニケーションは、親子だけのものじゃない出典 : キャッチボールを通じて、息子と少しずつコミュニケーションが図れるようになってきた私は、進級時に新しく担任になった先生にもこのことを伝えました。「時間のあるときに、息子とボール遊びしてもらえませんか?言葉じゃなく身体で感じるほうが、ぐっと関係を結びやすいタイプです」と。その後、ゴム縄くぐり、片足立ち、押し相撲など他の遊びも、思い立ったらすぐ、いろいろやるようになりました。遊ぶときは親も本気で競います。お互い運動音痴なので、笑えます。できないこと、困ることはまだまだたくさんありますが、1つひとつ積み上げていけばなんとかなるかも。難しいボールが取れた時の息子の「どや顔」を見ていたら、そんな気がしてきます。
2016年11月08日小学生になると出される宿題。一体何のためにやるもの?出典 : みなさんは「宿題」と聞くとどんなイメージを抱きますか?嬉しいもの?イヤなもの?イヤだけどやらなくちゃいけない?我が家は長男の宿題に本当に悩まされました。嫌がる子どもに、無理に取り組ませる宿題。そのたびに子どもも親もヘトヘトになると、「一体何のためにここまでしなくてはいけないのだろう…」と思うことも。今回は1冊の本をご紹介しながら、子どもに合った家庭学習のありかたについて、考えてみたいと思います。現在小5の長男は、読み・書き・計算に困難さを持った「学習障害」と診断を受けています。それでも就学相談の時点では、IQが平均以上ということ、言語性が高くおしゃべりが達者だったことなどから、普通級への就学を勧められ入学しました。学校では、音読や漢字の書き取り練習、計算の宿題が毎日出されます。読み書きと計算が苦手な長男は宿題を前にするたび大泣きし、自分の頭を自分で叩きながら取り組んでいました。このように、私たち親子が学校生活の中で1番苦しんだのが、宿題だったのです。親の思い込みが、子どもを追い詰めていた出典 : このままではいけない…と思った私はその後、就学相談や担任の先生と相談をしたり、通級学級に入級したり、宿題の量を減らしてもらったりなどの対策を取りましたが、状況は一向に変わりませんでした。当時の私は、「宿題はみんなしなくてはいけないものなのだ。」と考えていました。担任の先生からも「量は減らしていいので、みんなと同じものをやってください。」と言われたこともあり、「みんなはもっとやってるんだよ、減らしてもらったのだからわがまま言わずにがんばりなさい!」と、大泣きする長男叱り、やらせていたのです。しかし、心の中ではずっと思っていました。音読や漢字の書き取り・計算は本当に彼にとって、毎日しなくてはならないものなのだろうか?もっと、彼に合ったやり方、彼に合った課題や目標でもいいんじゃないだろうか…?と。そんなとき出会った運命の本。私たち親子を救ったその内容とは…出典 : そんなとき、出会ったのが『宿題なんかこわくない』という本でした。『この世から宿題がなくなったら、親も子もどんなに楽しい時間を過ごせるだろう。宿題が引き起こす親子バトルの相談を受けるたびに思います。勉強が子どものストレスでなく、楽しいものにするために、我が子に合った方法をこの本から手に入れてください。』(NPO法人福祉広場理事長池添素さん)図書館で手に取った1冊の本。その裏表紙にあったこの一文に、理解者をやっと見つけたような救われた気持ちになりました。本に教わったのは「子どものための」学習のありかた出典 : 私はすがる思いでこの本を読み込みました。内容を一部ご紹介します。『宿題ができないからといって、その子が怠けているとは限りません。宿題ができないのには、理由があります。そして宿題ができなくても、勉強がまったくできないわけではありません。宿題のことを、そんなに重大に考えないでください。』『苦労して宿題をさせても、それに見合うほどの学習効果があるわけではないし、苦しいイメージばかりが増えて、子どもをますます勉強から遠ざけてしまうことさえあります。』では、なぜ先生は宿題を出すのでしょうか。『お母様方は先生に当然の要求のように「学力をつけてください」とお願いします。(中略)先生もまた「学校としての成績を上げよ」と教育委員会や校長から命令されて、さらに宿題を課していきます。その結果、親も先生も「宿題をやらなければならない」と子どもを追い込んでしまうのです。』本来なら、子どものために、子どもに合わせて用意されるべき家庭学習が、大人の都合で「宿題」として出されているのかもしれませんね。出典 : もしそうなら、子どもに合わせた形で用意してあげてもいいのではないでしょうか?この本では、学校でよく出されている漢字/計算/音読の宿題について、子どもたちが苦手意識を持つのはなぜか?を、丁寧に解説しています。そして、学習のやり方次第で、子どもたちが「できた!」という満足感を持ち、学習効果をあげることができる、ということも教えています。さらに、「学習障害的な傾向の子どもたち」「ADHD的な傾向の子どもたち」「自閉症スペクトラム障害の子どもたち」それぞれの特性に合わせた課題の設定の仕方、支援の方法も説明されています。『勉強をその子ができる形にしてやることで、子どもは自然に力を伸ばすことができます。また、時期がくれば自然と力を伸ばすこともあります。だから、子どもを勉強に合わせるのではなく、勉強を子どもに合わせてやればよいのです。小学校に入学し、気を張って1日を過ごして帰ってきた子どもに追い打ちをかけるのではなく、家に帰ったらほっこりさせてやりたい。だから、まずは「宿題なんかできなくても大丈夫」と考えてあげてほしいのです。』宿題への考え方を変え、長男に合った方法を試すことに。すると大きな変化が出典 : この本に勇気付けられた私は、宿題に対する考え方を変えました。そして、教育相談や検査機関の医師と相談を重ねた結果、長男に合う学習方法や環境を見つけることができたのです。その様子については、以下の記事をご参照下さい。その後、特別支援学級へ転学した長男は、彼のペースに合わせた学習を用意してもらい、自信をもって毎日取り組んでいるようです。宿題についても、担任の先生と相談をして「タブレット学習」「漢字の読みカード」「ビジョントレーニング」をさせてもらっています。始めるときも以前のように大泣きせず、「おやつの前にさっさとやっちゃうね~!」と、自分から取りかかるようになりました。当時は長男に無理をさせてしまいましたが、努力ではカバーしきれないことを無理にさせるのは、足が不自由な人に「みんなは100メートル走なのに、あなたは50メートルにしてもらったのだから、がんばってみんなと同じように走りなさい!」と言っているのと同じことなのだと、今は反省しています。「子どもを勉強に合わせるのではなく、勉強を子どもに合わせてやればよい」それがこれほどの効果をあげるとは、正直驚くほどです。もちろんそのためには「学校に全部おまかせ」ではなく、「先生とよく相談をする」「家庭で用意できることは用意する」といった、家庭での努力も必要です。学校では、大勢のそれぞれ個性の違った子どもたちをまとめながら、先生方は日々努力して下さっています。そのことに感謝をしながら、自分の子どもに合った学習方法や支援について相談・お願いをしていく姿勢が大切だと思います。親として大切にしたいのは、子どもの頑張りを理解すること出典 : 先日、私のブログでこの本の紹介をしたところ、あるお母さんからこんな嬉しいコメントを頂きました。「宿題なんかこわくない。今読んでます!息子の事をわかりたいと思っていても、やはりどこかで自分基準でしかわかってあげられてないなぁ~と、つくづく感じます。今日もなんやかんやありましたが、なんだかとても息子が愛おしい!息子はこんな風に生活してるんだ!と抱きしめてあげたい気持ちになりました。素敵な本を、紹介していただき、ありがとうございます!」子どもなりに頑張っていることに気が付くことで、愛おしさが募ってくることってありますよね。たくさんの親子が、毎日をストレスなく楽しく過ごせるように。この本が、その助けとなることを祈ります。
2016年11月07日初めまして、この記事に目を留めて下さりありがとうございます。これを読まれている皆様は発達障害との縁が多少なりともある方だと思います。お子様への接し方が分からない。学校などの集団生活になじめない。他人と考え方・感じ方が異なるため誤解されやすい。抱えていらっしゃる悩みごとは様々だと思います。そこで発達障害当事者である私が、自分の障害とどのようにして付き合い、受け入れ、いまの仕事をしているかについて書かせていただきました。今回は、私の幼少期の学校生活についてです。「障害」を周りの大人たちが認識したのは小学生のとき出典 : 小学生のころ、私は自分自身に障害があることを認識しておりませんでした。私の異常を最初に気づいたのは周囲の大人達で、小学1年生のときでした。この時期になっても未だに私だけ読み書きができなかったためです。私は文字の形を認識することができず、平仮名が書けませんでした。ようやく書けるようになっても、文章を書くことはとても難しかったです。作文の宿題が出ると、机に向かって書こうとするのですが、2~3時間頑張ってやっと2~3行書けたぐらいでした。読解については、文字を1文字ずつしか読めず、意味も理解できませんでした。例えば「がっこう へ あるいて いく」なら「が、つ、こ、う、へ、あ、る、い、て、い、く」か「が、つこう、へある、いていく」としか読めず、単語の認識ができなかったようです。さらに算数も、数字の意味や計算の仕組みを理解する事ができませんでした。1+1すらできなかったそうです。自分の努力と適切な支援のおかげで、勉強ができるようになった出典 : 私の様子を担任の先生から指摘され、手を尽くして原因を調べた母は、「発達障害」の存在を知りました。当時はまだあまり知られていない障害でしたが、運よく発達障害を研究している機関を見つける事ができました。そこで私に下された診断は学習障害(LD)。でもこのとき私はまだ、自分に障害があるということをきちんと認識できていませんでした。研究機関に通って母と医師が何やら話しているものの、私は内容が自分に関することだとは思いもせず、退屈だったので同じ部屋内で遊んでいました。しかしこの診断があったことで、母は「根気よく繰り返し、できなくてもイライラせずに、できた事があれば必ず褒める」という教育方針のもとで私を勉強させてくれました。最初なかなか進歩は見られませんでしたが、学校の授業で漢字が出てきてから変化が見られました。例えば「つき」という平仮名だけだとその意味がわからなかったのですが、漢字の「月」は三日月の絵が崩れて漢字になったという成り立ちを見ながら教えてもらうことで、漢字の形と意味を理解できました。漢字を覚えたことがきっかけで、「文字を組み合わせて単語をつくる」ということもだんだんと理解できるようになり、これをきっかけに文章も徐々に読めるようになりました。作文はやはりかなり苦手で、宿題はいつも母が隣で手助けをする必要がありました。しかし、私が強く「書きたい」と思ったことについては、周囲が驚くほど筆が進んだそうです。算数については、数を数字以外のもので視覚化する事で分かるようになりました。例えば先ほどの1+1は、りんごを用意して実際に数える事で理解できました。ただし、文章問題は問題を読み解く必要があるため、できるようになるまでかなり時間がかかりました。このように私は、苦手なことを他の子どもたちとは違う方法で勉強することで、学習の遅れを補うことができました。いじめもあった。でも得意なことをがんばることで、周りに認めてもらえた出典 : 同級生達を始めとした人間関係ですが、小・中・高のどこでも入学してから数ヶ月の間よくいじめられていました。幸い私の周りには助けてくれる大人たちがたくさんおり、大事には至りませんでした。ただ、担任の先生は私の扱いに困っていたようで、よく怒られていたのを覚えています。でも私自身は何が問題で怒られているのかさっぱりわかりませんでした。何が原因だったのか、はっきりとした事は不明ですが、私は授業中に逃げ出して行方不明事件になる一歩手前まで大騒ぎになった事がありました。このように、後先考えず衝動的に行動するところが、恐らく周りから見て異質に見えたのではと思います。このように書くと「発達障害のある子どもは学校になじめないんだ」と思われるかもしれませんが、そんな事はありません。そして、私自身の得意分野が周りに認められたことも、同級生たちとの関係が良くなった一因でした。小学校3~4年生のころ、クラスメイトの誕生日カードを作る宿題がありました。私はこの宿題に夢中になり、夜中の12時頃まで絵を描き続けて、本来は作る必要のない表紙の絵まで描いたそうです。そのとき母は「学校の成績ではあまり重要ではないことに時間を割いて…」と思ったそうですが、夢中になって完成させたカードはクラスメイトの間で好評になり、同級生たちと仲良くなるきっかけになりました(ちなみに誕生カードを贈ったクラスメイトとは、特に親しい間柄ではありませんでした)。何かを作りだすと夢中になり、図工や美術の科目で良い評価を受けることは、その後もたくさんありました。こういった経緯で、周りから見た私は「変わり者だが、すごいやつ」という認識になっていき、次第に同級生たちから認められるようになっていきました。周囲には「障害は完治した」と思われた。でも自分の心の中には違和感があった出典 : 多くの支援と私自身の努力により、学校の成績や友達関係などの問題は解決していきました。これにより、先生も母も「学習障害は完治した」と思ったそうです。特に母は、障害に対する忌避感も重なって、私に「障害がある」とハッキリと伝えることはしませんでした。これでめでたしめでたし…のように見えて、実はそうではありませんでした。確かに目に見えて明らかな問題は解決しましたが、私は他人と打ち解けることが苦手で、周りとは何とも言えない壁を感じ続けていました。例えるなら私と他人の間には常にガラスの壁があり、わかり合えず、私の声は向こう側に届いていないようでした。この壁に、長い間私は1人で悩まされていました。「障害は完治した」という周囲の認識は、成人してからの私の生活にも大きな影響を与えることになります。障害を受け入れた今、保護者や学校に思うこと出典 : 障害があっても、今後も社会で生きていく以上、学校など何かしらの社会的な集団に所属しておく必要はあると思います。でも自我が確立していない幼少期に、所属している集団で自分の存在を認めてくれる人がいないと、本人が自分を認められず、社会で生きていくことは困難になってしまうかもしれません。ありのまま生きる姿を、「障害」としてではなく「個性」として接してくれる人がいれば、その子にしかない才能を発揮して力強く生きてくれるでしょう。私はいじめも経験しましたが、個性の一部として周囲の人に受け入れられていたため、自分を異常だなどと追い込んだり、できないことや失敗したことを障害のせいにすることはありませんでした。そこで、発達障害のお子さんを持つ親御さんへ、発達障害の当事者としてお願いがあります。どうか皆さんには、お子さんの最大の理解者になって欲しいと思います。良くいわれている事だとは思いますが、発達障害=悪いことではありません。だから、悔やむことも、恥じ入ることも、責められることも何一つありません。悪い方向に傾くのか良い方向に傾くのか、それはこれからの行動次第です。いじめや学習障害を乗り越えた私ですが、自分自身に障害があるとは認識しておらず、障害と向き合うことをしていませんでした。このことが将来に影響を及ぼすこととなります。次回は私が大人になってから仕事をするにあたり、ぶつかった困難についてお話します。
2016年11月02日みなさんの周りにも、こんな人いませんか?出典 : 「うっかりさん」それは…いつも探し物に追われ、忘れ物をしてはあたふたとして、貴重な人生の時間を「あれがない、これがない」と言って浪費してしまう。なんだか大変そうにしていたかと思えば、ぽわ〜んと考え事をして、上の空で壁や電柱に頭をぶつけたり、電車で駅を乗り過ごし、いつの間にか知らない土地に降り立っている…そんな不思議人間です。もしかしたら、「うっかりさん」は、いつもうっかりミスや失敗ばかりで、親や先生・上司からの注意や叱責が続いたり、自分でも「なんでこんな簡単なことができないんだろう」なんて落ち込んで、自信を無くしがちかもしれません。でもね、本当はそんな「うっかりさん」は人間味溢れる、豊かな世界観を持った魅力的な人物でもある可能性が高いのです。そんな愛すべき「うっかりさん」の、長所やいいところに気づき、ミスや失敗を減らすために、親や周りの人達ができる接し方のコツと、うっかりを予防する、自分でも簡単にできる自己管理の工夫はあるんです今回は、「うっかりさん」の魅力を引き出すポイントを、自分自身のうっかりとつき合いながら、「うっかりさん」な子ども達を子育て中の、楽々かあさんこと大場美鈴がお伝えします。うっかりさんの短所を長所に「凸凹変換」すると…?Upload By 楽々かあさんそもそも、「うっかりさん」って、なんでうっかりしてしまうのでしょう?それは、こうした理由があるからかもしれません…。・頭の中がいろんな雑多で膨大な情報でいっぱいで、処理が追いつかない(いわば、「脳のメモリ不足」状態)・目や耳から入って来る情報を、そのまま無選別に受け取り過ぎてしまう・今するべきことの優先順位がつかない・あれも、これも、それも、同じように気になってしまうから、ついつい手元がおろそかにでもこれは、見方を変えれば「好奇心旺盛」とも言えるんです。「うっかりさん」の長所をみてみましょう。●要る情報と要らない情報の区別は苦手だけど、一見無関係な情報同士が結びついて、アイデアやひらめきを得やすい●発想力や想像力が豊かで「クリエイティブ」そして、ミスや失敗ばかりの「うっかりさん」の最大の魅力は、その「親しみやすさ」です。思い出してみて下さい。「うっかりさん」の代名詞、マンガ「ドラえもん」の主人公、のび太君を…!彼は、できないことが多くて、失敗ばかりだからこそ、世代も国境も超えて幅広く愛され、親しまれる人気者になれたのではないでしょうか。「うっかりさん」は、そんな不思議と憎めない、人間味溢れる魅力が満載なのです。出典:Facebook記事「凸凹変換表」(初出:2015.12.25)「凸凹変換表」の無料ダウンロードは、楽々かあさん公式HPより。上の空のうっかりさんを「今、現在」に戻す、接し方のコツと声かけUpload By 楽々かあさんでは、そんな「うっかりさん」の子育てをしたり、学校や職場で上手にフォローしながらつき合っていくには、どうしたらよいでしょう?いつもお空にぽわ〜んと浮かんでいる「うっかりさん」が、地に足をつけて現実の世界でやっていくためには、「今、現在」に気づかせ、何を優先して行動すれば良いのか、具体的に思い出せるようにするのがポイントです。【気づかせる声かけの例】●「今、何してたんだっけ?」「今◯時だけど、大丈夫?」●「どうすればいいんだっけ?」「こういう時、いつもはどうしてるの?」●「今やることはAと、Bと、Cだけど、どれから始める?」こんな声かけで、うっかりさんはハッと我に返ったり、大事なことを思い出したり、優先順位をつけて具体的な行動に移ることができます。そして、ミスや失敗の多い「うっかりさん」なので、親や周りの人は、つい小言を言いたくなってしまいますが、周囲からの注意や叱責が続いてしまうと、余計にうっかりが増えてしまいます。出典 : 「うっかりさん」は、同時にあれもこれもとテキパキ処理するのが苦手かもしれませんが、ひとつひとつ順番に確実にやってゆくことは得意だったり、全体像を把握してから具体的な部分に入ることで、頭の整理整頓ができて動きやすくなります。●1つのことが終わってから、次の指示を出す●やることを順番に、箇条書きやリスト、チェック表にして、伝言メモ、ホワイトボードなどに書いてあげる…などで伝える情報を絞って整理し、伝え方を工夫すると、落ち着いて行動することができます。また、最初に完成図やお手本を見せてあげると、イメージしやすいタイプもいます。うっかりミスや失敗続きで、成功体験が少ないと、本人は「なんでこんな簡単なこともできないんだろう」と、落ち込んでしまって、自信がなさそうにしているかもしれません。ほめるハードルを少しだけ下げ、「ここまではできているね」と、できている部分に気づかせたり、「忘れ物がなかった」「遅刻しなかった」と、頑張れた部分を褒めたりすると、自信につながります。「うっかりさん」は、一見他の人ができて当たり前のようなことも、本人にとっては、ものすごく努力が必要なことがあるからです。例えギリギリセーフでも、なんとか時間どおり目的地に着けた時などには「間に合って助かったよ」など、さり気なく感謝を伝えてあげると「次も頑張ってみよう」という意欲が出てきます。もう忘れない!記憶力を道具で補い、うっかりを予防Upload By 楽々かあさんそして、「うっかりさん」が自分自身でもできる、「うっかり忘れを予防する簡単な工夫」があります。つい忘れてしまうのは、先述の通り感性豊かな「うっかりさん」が受け取る、圧倒的な情報量に対して、脳のメモリが不足気味だからです。道具を工夫して、外部メディアにデータを移し、「覚えなくては」「気をつけなくては」という負担を減らせば、情報処理が追いつき、スッキリ動きやすくなります。【やることを把握する工夫】●カレンダーやスケジュール帳に、やることを書き出したふせんを貼る●スマホアプリのTODOリストなどで、優先順位をつける【記録する工夫】●買い物メモなど、メモ魔になる●書くことが負担の場合には、スマホやデジカメで写真を撮って記録する習慣をつける【思い出す工夫】●スマホや家電製品のアラームやキッチンタイマー、リマインダーをセットして活用する出典 : 【ミス・失敗の対処への工夫】●もし失敗しても「こうすればOK」という対処法を書いたカードや、手順表・工程表を作って貼っておく【なくしもの、探し物を減らす工夫】●よくなくすものにはヒモをつける●大事なものだけを入れる専用のBOXを作る●「習い事セット」や「打ち合わせセット」など、用途別に専用バッグをそれぞれ用意し、必要なものは入れっぱなしにしておくうちの子ども達には、登校時刻や宿題開始のアラーム、「OKカード」や手順表、ヒモ付きのハサミや連絡帳のタグなどを使って、学校や日常生活の工夫をしてきました。自分の「うっかり」と上手につき合うことで、「せっかくいいこと思いついたのに、紙と鉛筆が見つからなくて忘れちゃった」なんて勿体ないこともなく、クリエイティブな長所も活かすことができます。参考情報:「WatchMinder」海外にはADHD等の子・方のための、メッセージ付きバイブレーション機能のある腕時計型リマインダーなどもあるそう。出典:Facebook記事「OKカード」(初出:2013.11.9)うっかりは最大の魅力!?人間味あふれる愛すべき「うっかりさん」出典 : こうして、自分でも工夫しながら、周りの人の理解や協力を得られると、うっかりミスを少しでも減らし、ひとつひとつ宿題や仕事をこなして、小さな「できた!」の成功体験を積み重ねることができます。そして、親や周りの人たちが、「うっかりさん」の当たり前の頑張りや、できていることに気づいて認めてあげることで、失っていた自信を回復することができます。すると…自信がついた「うっかりさん」は、最大の魅力を発揮することができるんです。それは、うっかりしていて、ミスや失敗が多いという、自分の欠点を長所として受け容れられるということ。「うっかりさん」のうっかりは、実は、欠点であるにも関わらず、一番素敵なところでもあるのです。どんな人でも長所と短所はセットで持っているものですが、一見完璧そうで、誰にも隙を見せない人の前では、大抵の人は緊張してしまって、心を開くことができません。そこへゆくと、人間味溢れる愛すべき「うっかりさん」は、周りの人の気持ちを和ませ、安心させ、話しかけやすい親しみを感じさせます。できないことも多い「うっかりさん」が、自分なりに一生懸命がんばっている姿は、人に勇気や希望を与えることができます。でも、自分に自信がないと、せっかくの素敵なうっかりを隠し通して、完璧を演じようと頑張り過ぎてしまうかもしれません。「うっかりさん」は、そのままでも充分素敵なんです。「うっかりさん」のうっかりを、周りの人も、そして、「うっかりさん」自身も、家宝のように大事にしてあげて下さいね。次回の楽々かあさんコラムは「あわてんぼさん」編の予定です。お楽しみに!参考書籍:著書「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」記事で使用のイラストは、「楽々かあさん公式HP」より無料ダウンロードできます
2016年10月31日文字の練習が苦手だった娘。小学校へ入学してから、漢字でつまづいたらどうしよう!?Upload By SONO小4の娘は幼稚園の頃から、平仮名などを手本の通りに書いたりなぞったり、消しゴムできれいに消す、ということが苦手でした。おはなしを作るのが好きなので、文章やお手紙などはすらすらと書いていました。でも、小学生になって漢字の学習が始まったら、苦手意識から抵抗してしまうかもしれません。そこで私は、小学1年生の漢字練習が始まる前に、漢字アプリで練習して漢字検定を取るなど、苦手さをできるだけ感じなくても済むような工夫を、あれこれ考えました。小学校へ上がっても楽しく漢字を覚えられるよう、リズムで覚える漢字の本や、読み書きが苦手な子のためのワーク、カードゲームなども用意し、気が向いたときに好きなものに取り組めるようにしていました。覚える量が一気に増える3年生。そこで練習方法に取り入れた工夫は…出典 : ところが3年生になると、覚える漢字が一気に年間200字に増えます。毎週10個ずつ、漢字を覚えなければならないペースです。毎日のように宿題に出る漢字練習。漢字ばかり繰り返し書くのが苦手だ、ということを担任の先生に伝えたところ、「病院びょういん病院」のように、間に読みを入れて練習して良いことになりました。漢字を書く量が少し減って、何とか宿題をこなすことができ、3年生を乗り切ることができました。練習方法につまづき、漢字を覚えることが後回しになった4年生出典 : そして4年生の1学期のことです。「週明けに50問テストがある…」と不安そうに打ち明けてきた娘。私は「どれくらい覚えているかチェックしてみようか?」と、テスト範囲の漢字を出題してみたところ、書けたのは全体のなんと2割。その原因を洗い出してみたところ、●手本の通りに書かなければならない●同じ漢字を繰り返し書かなければならない●間違えたら消しゴムで消さなければならない●消し残しや凸凹のあるところに、よりきれいに書かなければならないこのようにたくさんのことに気をつけながら書くための作業に集中するあまり、娘には漢字そのものの意味が全く入っていないことがわかりました。「りょうに出る」の「漁」は書けるのに、「ギョギョウ」を「魚業」と書いていたのです。他にも、同じ音の漢字を間違えたり、へんとつくりを勝手に組み合わせて作ったオリジナルの漢字を書いたり…。ちらっと見せると思い出して書けるので、「漢字の形」と「音」と「意味」が結びついていないのだな、と感じました。何につまづいているのか?先生に伝えると、宿題に変化がUpload By SONO担任の先生には、何度も繰り返すだけでは覚えられないと、改めて伝えたところ、練習の仕方が変更になりました。それまでは、同じ熟語を繰り返し書くものでしたが、違う熟語や訓読み、送り仮名を書き、ふりがなを付けるものになっていました。娘はそこへ、さらに部首のチェックや似た漢字との比較を入れて練習していました。その後の50問テストでは、9割越えの一発合格でした。適切だと思われた取り組みでも、いつもできるとは限らない出典 : そこからやる気と自信を少し取り戻した娘でしたが、夏休み明けにまた、やる気をなくしていきました。ドリルに書き込む宿題はいいけれど、ノートに練習するのはどうしても嫌だ、と言うのです。休み明けから学校行事も色々あったため、疲れもあったのだと思います。さてどうしたものか…?と考えていたところ、「墨を擦り、毛筆で字を練習するのはとても楽しい」と話していたことを思い出しました。私はとっさに「ノートに書く練習は嫌でも、毛筆は好きだよね?」と聞くと、頷く娘。「漢字は覚えられればいいんだから、半紙に練習してみる?」と提案してみました。道具は、鉛筆とノートじゃなくても良かった!Upload By SONO半紙に筆で書く。ただそれだけなのに、娘はにこにこして取り組んでいました。失敗したら墨で大きなバッテンを付けてくしゃくしゃにしていますが、それでも正しく、しかもきれいに書こうとします。半紙に大きく書くことで、1画足りないことに自ら気が付くこともありました。習った漢字を使って、何とも意味深なことを書くこともありますが(笑)。それはそれで、発散になってるのかもしれません。子どもに合った方法は、子どもが教えてくれることもある出典 : 近頃では「漢字は覚えればいいんだから」と自分で言いながら、ただ眺めていたり筆で書いたりしています。コンクールの練習として始まった硬筆練習も、楽しそうに取り組んでいます。ある人にそんな娘の様子を話したところ、「ノートへの漢字練習はただの作業だけど、毛筆や硬筆はアートなのではないか。アートなら楽しく取り組めるのではないか。」というようなことを言われました。なるほど、単純作業は嫌いだけれど、もの作りが好きな娘は、アートなことが好きなのかもしれません。これまで学習支援の方法については、様々な情報を本で読んだり見聞きしたりしてきましたが、子どもに合った学び方は既存の方法に収まらない、多様なものなのですね。先日、NPOでお招きした阿部利彦先生のお話にもありましたが、「子どもを師とする」を胸に、子どもたちと関わっていきたいと、改めて思いました。阿部利彦 先生(@zubattored)
2016年10月15日男が好きになる女は決して「イイコ」ではない。男がその気になる女は「見た目」だけではない。よく男性から愚痴を聞かされるのがどうも恋愛に対して「やる気が起こらない……」ということ。知り合いから「いい子がいるよ~」「会ってみなよ~」などとススメられてデートしてはみたものの「もっと一緒にいたいとまでは思わない」「なんかそそられない」「イイコなんだけど……ちょっと、ね」というパターンは多い。そう、いくら出会っても男のテンションがあがらなけりゃ恋愛には発展しないのだ!!今回は男のやる気スイッチをオンにさせるポイントをまとめてみた。男のテンションを上げる女はこんな女・その1~「男に語らせる」「何?それ?」「知りた~い」あなただって自分の話に興味を抱かれたら意気揚々と話してしまわないだろうか?調子にのって余計なことまで喋ってしまわないだろうか? よく“モテる女は聞き上手”と言われるがそれは「話を真剣にきいてくれる」と話している側の人間は気をよくするからである。男性は「この女は自分の話に興味があるのか」と気分が高揚し、ますますベラベラ話してしまう。男は気分良く喋らせてくれる女性と一緒にいたいのだ。だから男性は金を払ってでも女性のいる飲み屋やキャバクラに遊びにいったりする。彼らが気分良く酔うのは高いお酒のせいでなく、ホステスさんに話を聞いてもらうことで自分の話に酔えるからだ。男に語らせる女は男の承認欲求を満たすことができる。男性の心の奥底にある欲求は自分を認めてもらうこと、または尊敬されることにある。女性よりも男性のほうが武勇伝や自慢話を披露したがるのはその欲求が強いから……。日頃は寡黙な男性だって本当は教えたくてウズウズしている。自分の知識や能力を認めて欲しいのだ。そんな男のプライドをいい具合にくすぐるには「えーそれどんなのー?」「よくわからない~教えて」「そんなこと私知らなかった!」「へぇ~すごい!」「もっと知りたい!」という女の対応なのだ。相手の女性が知らないことを教えてやることで男は優越感を得ることができ、男はもっと気分がよくなる。「え?そんなことも知らないの?おまえってホント馬鹿だな~」とニヤニヤしながら教えてやりたいのが男というもの。男性にそのささやかな優越感を与えてあげよう。男のテンションを上げる女はこんな女・その2~「褒める」女というものは褒め言葉を素直に受け入れないところがある。男性から「○○さんって美人ですよね」と言われれば「何?コイツ……下心あるんじゃ?」とか「なんかゴマスリ上手な男。気をつけなきゃ」と疑う。女は女に褒められたときでさえもその言葉の裏を読む。「わ~その服ステキ!」などと言われたら「服だけ褒めやがって」「ホントは似合わないと思ってるんでしょ」などと思い「メイクうまいね~」と言われれば「フン!どうせ元はブスよ」と心の中で毒を吐く。しかし、男性は違う。褒め言葉をお世辞や社交辞令としては受けとらずちゃんと鵜呑みにしてくれる。相手の褒め言葉に対して「本当はそんなこと思ってもないくせに」などというひねた考え方はしない。男性に「○○さんって、すごい仕事デキますよね~」と声を掛ければ、相手の男性は「いや~そんなことないよ。当たり前のことをやってるだけだ」などと言いつつニンマリ。よく「男のプライド」「男の沽券にかかわる」などと言われるが男というものは人からけなされたり反論されたり否定されることを何より恐れている。だからこそ自分をプラスに評価してくれる人や自分を称賛してくれる人には好意を抱く。男は自分に劣等感を与える人間とは決して一緒にいたがらない。自尊心を高めてくれる人間と一緒にいたいのだ。男のテンションを上げる女はこんな女・その3~「ただのボディタッチでなく間接タッチで仕向ける」男性は女性の方からボディタッチされたら確かに意識してしまうものだが、それよりも興奮するのが「わたしに触っても良いよ」というサインを出されることにある。大事なのは自分から彼に触るのではなく“彼に触らせる”のだ。彼をうまく誘導させるのだ。 「なんか最近ちょっと太ってきたかも~ほらココ(笑)』と言って二の腕や腰あたりをプニプニさせる。「ロングヘアのキレイなあの女優さんが出てるCMの商品使ったら本当に髪サラサラツヤツヤになった感じ。ホラ、ね?」と男性に頭を近づけてみたり……。はたまた電車の揺れを利用して彼の服を掴んだり、「なんか今日酔っちゃったみたい~」とお酒のせいにしてコケッと転びそうになってみるとか……だ。男性は喜んで手や腕を貸してくれるだろう。女から仕向けるボディタッチは男に期待を持たせることになり男性のテンションはあがる。「俺に気があるのか?」「こちらも触っていいと許可を出されてるのか?」「俺は触る資格があるのか」と男の気を持たすことができるのだ。「わたし、あなたには触れられてもいいのよ」と思わせることで男の想像力を掻き立ててあげよう。男のテンションを上げる女はこんな女・その4 ~「頼み事をする」男性のテンションをあげるには「頼み事をすること」にある!!まずは男性に叶えてもらえそうな小さなお願いやできそうな頼みごとをするのだ。恋愛は「小さな要求」から始まるもの。私は知っている。子供の頃からそうだった。“おねだり女子”がやたら男の子にモテていたことを……。「そのオモチャ貸して~」「おねがい~宿題みせて~」「鉛筆貸して~」「教科書見せて~」「これ持って」女の子が頼めば頼むほどその男子は彼女に夢中になっていく。人は頼まれるとその頼みごとをした相手を好きになってしまうのだ。その人ために何かをする、困っている人を助けたりすると援助してあげた側の方が好きになってしまうという法則は心理学でも証明されている。人を助けるという行為こそまさに好意に変わるのだ。それが宿題や勉強を見ることだろうが、金銭的な支援であろうが、自分が何かしてやった、力を貸してあげたという事実は「この人にためにこれだけやってあげたのだから自分はこの人のことが好きなんだ」と思い込むのには十分なのである。そもそも男性は世話好きでなくとも人から頼まれると、イヤというのは気が引けるものだ。なぜなら男が「できない」と言うことはイコール「自分は能力がない」「俺には力がない」と言ってるようなものだからだ。そんなことは口が裂けても言いたくない。だからこそ女性から相談事や頼み事を持ちかけられた男性は引き受けてしまう。男の見栄が働いて「何とかしなければ」それに応えようとしてまうのだ。男性は女を助けることで男のヒーロー願望を満たすことができる。助けた側は相手にとってオンリーワンのヒーローになれる。「オレしかいない」「自分にしか救えない」という陶酔感はさらに男のテンションをあげ、男を頑張らせてしまうのだ。「頼みごとの威力」はすごいのである。【男がやる気スイッチが入るのは自尊心がくすぐられたとき】男が好きになる女は男の自尊心を満たしてくれる女、自分に自信を持たせてくれる女なのだ。男のテンションがあがるのは「認められたとき」「評価されたとき」「特別なことを許されたとき」「頼られたとき」「助けてやったとき」である。あなたの手腕で男のやる気を奮い立たせてあげよう。体験型恋愛コラムニスト・神崎桃子
2016年10月13日学習障害の長男。努力ではカバーしきれない困難さを抱えた結果…出典 : 小5の長男は、ADHD、アスペルガー症候群、そして学習障害という診断を受けています。その中で、今彼を最も困らせているのが、「学習障害」です。上下斜視で2度の外科手術をしている長男ですが、視力は順調に育ちながらも、視機能や視覚認知面での遅れがありました。このため、●本の字を追って読むのが苦手●漢字や図形の形を把握して覚えるのが苦手●黒板の字を視写するのが苦手●先生の口頭の指示を覚えられない●繰り上がりなど複雑な計算が苦手こうした影響が、学習に現れています。医師の診断によると、「今は、彼が本来持っている理解力や思考力を十分に発揮できず、努力をしても定着が進まない状態です。そんな中で失敗経験が積み重なり、勉強自体に『苦手意識』『拒否感』が強まってしまったのでしょう。そのため学習場面で、パニックを起こしたりチック症状が出たりといった、二次障害が出ています。」ということでした。本来、好奇心が旺盛で好きなことなら熱心に知識を取り込み、あっという間に覚えるほど、学ぶことに対して前向きな長男。それが、読み書きという「方法が合わない」ことが原因で、学ぶこと自体が嫌になっているのです。この状況を前にし、親としては可哀想で仕方ありませんでした。タブレット学習が長男を変えた!出典 : そんなとき、通っている療育先や教育相談の先生から、「タブレットを使ってみてはどうか」と勧められました。長男に「こんなのあるけど、やってみない?」と聞いたところ、興味を示して「やってみたい!」とノリノリに。こうして、小3から通信教育のタブレット講座を始め、今ではその他のアプリも取り入れて続けています。なぜ、勉強嫌いの長男がそんなに続いているのか?お勧めの教材4つを紹介しながらお話したいと思います。出典 : こちらは、進研ゼミのタブレット教材です。国語・算数・理科・社会の4教科を、動画や音声で学習できるので、「読む」のが苦手だったり、説明を読んでイメージするのが苦手だったりする子もわかりやすいです。長男にとっては、とにかく「書かなくてもいい」のが良かったようです! 問題の答えの記入は、タッチペンを使った選択制なのです。また、間違えたら再チャレンジする仕組みになっていたり、わからないところがあったら説明や動画をもう一度見ることができたりするので、長男にとっては記憶力の強化にもなります。このシステムの面白いところは、学習をすすめるごとにご褒美(ポイントやゲーム)があるので、やる気につながるようです。「チャレンジタッチ」タブレットの仕様出典 : 長男が視覚認知・視機能の検査を受けた病院で、ビジョントレーニングとして勧められたのがこちらです。これはパソコンにダウンロードして使用するアプリケーションです。視覚認知機能5領域(注意・記憶・形状識別・空間認知・運動統合)のトレーニングができる、16種類のとてもわかりやすく楽しいゲームです。練習ステージをしてから本番に入る形だったり、前回までの記録に合わせて難易度を自動設定してくれたりと、子どものやる気を上手に引き出してくれます。また、保護者メニューでは5領域の力のバランスや、これまでの成績の変化をグラフやチャートで見ることができるので、子どもの成長状態がよくわかります。この記録をもとに、力を付けた方が良い領域のゲームを「今日のおすすめ」として自動表示してくれるので、子どもだけでもまんべんなく、力をつけていくことができると思います。視覚認知バランサー出典 : 苦手な「書く」を補うため、パソコン入力ができるようにと考え、ローマ字を負担なく覚えることができるアプリを探しました。こちらは、タブレット向けのアプリケーション。表示されたひらがな又はカタカナと同じローマ字を4択の中からタッチして選ぶ、学習アプリです。「道場」というだけに、剣道の試合のようにどんどん文字をヒットさせるのが、面白いみたいです。学校の「書いて覚える」学習では泣いて嫌がり、全くローマ字が覚えられなかった長男でしたが、このアプリはタッチするだけで覚えられるので、繰り返すうちに、少しずつですがローマ字が読めるようになってきています。剣道でおぼえるローマ字道場出典 : 漢字を書けなくてもいいから、読めるようになって欲しい。そんな気持ちで、楽しく「漢字の読み」が学習できるアプリを探しました。これもタブレット向け無料アプリです。子どもが大好きなRPGゲームの感覚で、海賊になって問題を解きながら、ステージをクリアしていく楽しみがあります。漢字の正しい読みを選択する問題、漢字の正しい形を選択する問題に回答することで、視覚的に漢字を覚えることができます。ステージを1つクリアする毎にカードやコインをもらえるのもやる気に繋がります。国語海賊〜2年生の漢字編〜その子に合った学習方法さえ見つかれば、子どもは伸びる出典 : 最近読んだ本に、こんなことが書いてありました。「勉強をその子ができる形にしてやることで、子どもは自然に力を伸ばすことができます。また、時期がくれば自然と力を伸ばすこともあります。だから、子どもを勉強に合わせるのではなく、勉強を子どもに合わせてやればよいのです。小学校に入学し、気を張って1日を過ごしてきた子どもに追い打ちをかけるのではなく、家に帰ったらほっこりさせてやりたい。だから、まずは『宿題なんかできなくても大丈夫』と考えてほしいのです。」「宿題をするのは当たり前のこと」と親子で考えていた頃は、確かに毎日が苦痛でした。私はカッとして声を上げ、長男は泣きながら宿題をしていました。でも今は、このタブレット学習を「この子の宿題」として学校に認めてもらい、やったことを記録して報告しています。自分から学習に取り組む今の姿は、以前の彼からは想像できないものでした。その子に合った学習方法を用意すれば、子どもは伸びることができる。そのことを、強く実感しています。(「宿題なんかこわくない発達障害児の学習支援」塚本章人・著かもがわ出版)
2016年10月03日我が家の2人の息子は、タイプが正反対!我が家には、ADHDで小1の長男、お調子者で年中の次男と2人の息子たちがいます。ADHDの長男の魅力は、何時間走っても大丈夫な有り余る体力!ズッコケエピソードには欠かせない記憶力の悪さ!好きなものにだけずば抜けて高くなる集中力!色んな部分が枠におさまりきらず、とにかくパワフルです。一方で次男は、適度に疲れつつもオールマイティになんでもこなします。兄が幼稚園で手こずっていた運動会や工作をスムーズに切り抜ける姿に、いちいち私は感動しています。そんな2人の息子たちの魅力が際立つ、ある出来事がありました。どこか呑気なADHDの兄。ある日、宿題をするよう声をかけると…Upload By ラム*カナ長男に宿題を促したときのことです。「はーい」というものの、テレビを見ながら返事をしたので、どうも信用できません(笑)ADHDの特性からか、ひとつのことに集中すると、他のことには目も耳も向かなくなるんです。その後、テレビは消したものの…やはり「あれ?今なんて言われたんだっけ?」「ぼく次に何すればいいんだっけ?」という状態に。お兄ちゃんが困っている…すかさず助けてくれたのは弟Upload By ラム*カナなんと次男は、何気ない母の声を聞き取り宿題を用意してくれたのです!しかも普段の様子から宿題事情を把握しているのか、毎日の宿題にある「音読」で使う国語の教科書を手渡してくれました。これには私もびっくり!ケンカもするけど、とにかくお互いが大好きな仲良し兄弟出典 : 普段から、よく遊びよくケンカする2人。感情的になりやすい長男に振り回されることも多々あり、次男は理不尽に泣かされたりもします(汗)でも、やっぱりお互いが大好きなんですよね。次男は、自分にはないパワフルさを持つお兄ちゃんのことをいつも尊敬のまなざしで見ていて、なんでもマネをして、マネしきれずケガをして…(笑)そして長男が落ち込んでいるときは一番オロオロしています。一方長男は、国語のノートに「おとうととあそぶことがいちばんたのしい」と書いてくるくらい弟が好きで、弟が叱られているときは、一生懸命フォローしています。まだまだ小さい子どもなのに、自然に助け合っていることが私はとても嬉しく、そして私の力にもなります。これからも、お互いの良いところは高め合い、苦手なところは補い合い…そういう兄弟になってくれたらいいな。そんなことを強く願う私なのでした。
2016年10月01日【ママからのご相談】子育て評論家の方々が「子どもはほめて伸ばしましょう」と言っていますが、うちの子どもは、ほめると調子に乗ってしまうところがあります。親族に小さい子どもがいないため、周りから甘やかされており、みんなからほめられて育ったせいなのか、ほめられないと拗ねてやる気をなくしてしまうことも……。子どもをやる気にさせて自信をつけるためにほめているわけですが、なんだか逆効果に思います。ほめる以外に、いい方法はありませんか?目次1 ほめるよりも勇気付けが大事2 人をほめるのも叱るのもいけない理由2つ3 ほめるのではなく、感謝する●A. ほめるよりも勇気付けが大事ご質問ありがとうございます。学習アドバイザーの佐々木です。ほめることは確かに効果がある方法ですが、それだけではいけないと感じたのですね。ベストセラー本『嫌われる勇気』でその名を知らしめたアドラー心理学では、人をほめるのも叱るのもいけない と言われています。その理由は大きく2つあります。●人をほめるのも叱るのもいけない理由2つ●(1)上下関係ができてしまうたとえば、こんな場面を想像してみてください。部下が、あなたにこう言います。「よく頑張りましたね」と。ほめ言葉を部下から言われたら、どうでしょう?正直、ちょっとイヤではないですか?あるいは、尊敬できない上司からほめられて、何ともいや~な気持ちになったことがありませんか?ほめるという行為の裏には、上下関係があります。ほめた時点で相手との上下関係を無意識のうちに作り上げてしまうことになるのです。すべての人間は対等であるという考えのもと、上下関係をつくる“ほめ”ではなく、対等であることを前提とした“勇気づけ ”をすべきだとアドラーは主張しています。●(2)承認欲求を刺激してしまう人間には、人から認められたい欲求『承認欲求』があります。たとえば、子どもが勉強しているときにほめてしまうと、子どもの承認欲求が満たされます。これを続けていくと、子どもは“ほめられるために勉強する”ようになってしまうのです。承認を与えることによって、相手は承認なしでは動けなくなってしまう危険性がある とアドラーは警鐘を鳴らしているのです。質問者さんのお子さんは、この状態かもしれませんね。●ほめるのではなく、感謝する相手をほめる目的は何でしょうか?きっと、相手にやる気になってもらうためですよね。それでは、相手をやる気にするために、何を言うべきなのでしょうか。上下関係を作らず、承認欲求を過度に刺激しない言い方。私を主語にする、『Iメッセージ(アイ・メッセージ) 』が有効です。たとえば、「えらい!」というほめ言葉。「えらい」の主語は「あなた」です。「あなたはえらいね」と伝えると、評価する言い方になります。主語を「わたし」に変える言い方だと、「私は、うれしい」ですね。「宿題やったんだ、えらい!」ではなく、「宿題やったんだ、うれしい! 」と言ってみましょう。こうすることで、お子さんの貢献感を育てることができます。ほめられるために動くのではなく、相手を喜ばせるために何かをすることを教えるのです。お子さんも、感謝されることを喜ぶでしょう。ほめて評価したり承認したりするのではなく、感謝して貢献感を育てる 。これがお子さんに自信を与える言葉がけです。ぜひやってみてくださいね。【参考文献】・『嫌われる勇気自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎・古賀史健(著)・『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』小倉広(著)●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)
2016年09月17日【ママからのご相談】夏休みが終盤に差し掛かり、小3の息子の宿題を確認して愕然!国語や算数のドリルは半分、工作は中途半端、自由研究はやりっぱなしでまとめていない、読書感想文は本を借りていないという状態……。昨年までは学校が作成したプリント数枚と作文くらいだったので、油断していました。おかげで夏休み後半の予定をいくつか断念して息子の宿題を手伝う羽目に。皆さん、親が放っておいてもお子さんは宿題をちゃんと終わらせているのでしょうか?●A. 一切手伝わない保護者は約3割!ご相談ありがとうございます!ママライターのパピルスです。そろそろ夏休みが終わり、始業式を迎えているご家庭、また宿題の追い込みにてんやわんやのご家庭もあるでしょうか?ご相談者様のご家庭では、このままでは宿題が終わらないかもしれない!ということで、お母さんが宿題を手伝うことになったようですが、多くのご家庭の実態はどうなのでしょうか?パピマミが行ったアンケート『小学生の夏休みの宿題、親が手伝いますか?』を参考に見てみたいと思います。●夏休みの宿題、手伝う? 手伝わない?『小学生の夏休みの宿題、親が手伝いますか?』・1位:子どもの進み具合によっては、手伝うかもしれない……41%(43人)・2位:一切手伝うつもりはない……32%(34人)・3位:自由研究を手伝う予定……17%(18人)・4位:工作や手芸、家庭科の課題を手伝う予定……6%(6人)・同率5位:手伝う時間がない……2%(2人)・同率5位:計算ドリルや漢字ドリルを手伝う予定……2%(2人)・7位:読書感想文を手伝う予定……1%(1人)※有効回答者数:106人/集計期間:2016年8月1日〜2016年8月3日(パピマミ調べ)----------こちらのアンケート結果によると、第1位は「子どもの進み具合によっては、手伝うかもしれない……41%(43人)」でした。できれば子ども自身でやり遂げてほしいと思っていらっしゃるのだと思いますが、間に合わないのであれば手伝うこともアリというお考えの方が4割ほどいらっしゃるようですね。ついで2位は、「一切手伝うつもりはない……32%(34人)」でした。こちらの約3割の方は、自分の宿題なのだから自分で全て仕上げるのが当然!というお考えでしょうか。3位以下は、手伝おうと思っている宿題があらかじめ念頭にある方々となりました。中でも多いのは、「自由研究を手伝う予定」という方です。自由研究は準備から実施、まとめまでさまざまな工程があるだけに、夏休みの宿題の中でも難関といえますね。夏休みといっても忙しい保護者の方が多いと思いますが、「手伝う時間がない」という回答が2%しかいらっしゃらなかったのは意外でした。●夏休みの宿題をスムーズに仕上げるには?夏休みの宿題がスムーズに終わるように工夫されていることはあるのでしょうか?周囲のママたちにお話を伺ってみました。『夏休み初日、親子で夏休みの宿題をすべて書き出します 。うっかり忘れて慌てることがないように終わったらチェックを入れていきます』(小4女子のママ)『息子と一緒に夏休みのカレンダーを作ります 。帰省や旅行、習い事のイベントなど宿題ができない日もあるので、それらの日には印をつけて、宿題の量と照らし合わせてみます。その上で、「自由研究はこの辺でやろう」「ドリルは1日○ページずつ進めよう」と計画を立てています』(小5男子のママ)『小1のころから娘に全て任せています。たまに進み具合を聞くくらい。低学年のころはペースが分からず、最後の1週間に慌ててやったこともありましたが、それもいい経験。次の年には、去年は大変だったという記憶があるので、少し改善されました。小学生のうちに自分で宿題の管理ができるようになってほしいので、なるべく関わらない ようにしています』(小3女子のママ)『兄弟で対照的です。兄はドリル系を早く終わらせてしまいたいタイプ。弟は自由研究や読書感想文を早く終わらせてしまいたいタイプ。自由研究の材料が集まらなかったり、思うような結果が出ずにやり直したり、読書感想文の課題図書が品切れになってしまったりするので、毎年苦戦しているのは兄の方です。それが分かってからは、二人とも自由研究や読書感想文から終わらせる ようになりました』(小6と小4男子のママ)『夏休みの前半にドリルを終えてしまうと、始業式が始まってから勉強のペースを思い出すのに苦労すると担任の先生に言われました。そこで、なるべく前半、後半に偏らずにドリルをする ように計画をさせています』(小5女子のママ)『帰省、習い事の合宿、塾の夏期講習などとにかく忙しい!このスケジュールの中で放っておいて子どもだけで宿題を終わらせるのは正直難しいです。宿題自体を手伝うことはありませんが、スケジュール管理の面で手伝う という感じです』(小6女子のママ)いろいろお話を伺ってみると、高学年になればなるほど「夏休みのスケジュールがびっしり!」という声を耳にしました。忙しいスケジュールの合間を縫って宿題をするには、家庭の予定を親子で共有することが欠かせませんね。計画の段階で親子で協力して取り組んでおられるご家族が多いように感じました。ご相談者様も夏休み途中で息子さんの宿題の進み具合に危機感を覚えたようですが、まずは夏休みの始めに親子で計画を立てられるとよいですね。特に宿題ができないような予定が入っている日は早めに明らかにしておくと、子どもも覚悟して宿題に取り掛かりますし、「こんなはずじゃなかった」ということを防げます。----------中学生までには、一人でも宿題を期日までに終わらせる力をつけてほしいものです。何から何まで親が管理するのではなく、徐々に計画の段階から子ども一人でもできるようにしていくのが理想的ですね。今年の反省を活かして、来年の夏休みにつなげていきましょう!【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜7位)】小学生の夏休みの宿題、親が手伝いますか? | パピマミ()●ライター/パピルス(フリーライター)
2016年08月30日とっても気分屋の息子。宿題をしようとすると…出典 : 我が家の次男は、とても気分屋です。例えば学校の宿題は、やりたくないときは全く取り掛かろうとせず、一緒にやろうとしてもイライラして机に向かいません。でも時々スイッチが入る時があります。他のことには目もくれず、一生懸命に宿題をします。今度は頑張りすぎるぐらいです。気分のムラは0か100か、黒か白かといった感じです。息子は学習障害もあったので、学校の勉強では自信喪失気味でした。そのため私は、学習以外で多くの経験をさせて、少しでも自信をつけてもらいたいと思っていました。遊びの中でも「身体を使うこと」を「自分の好きなようにやってみる」ことを大切にして、息子にできるだけたくさんの経験を積ませようとしています。昨日は「やりたい!」って言っていたのに!出典 : しかし、勉強以外のところでもやっぱり、息子は気分屋です。息子が珍しく、「お母さん!○○やりたい!」と言ったそのときに、私の都合が悪く「明日にしようよ。」と言って次の日まで待たせると、もうそのやる気は失せています。私は「昨日やりたいと言ってたからお母さん準備したよ!」「やりたいと言ったじゃない?」と言っても「オレはもうやりたくないもん。」と言われてしまいます。いったんそうなれば今度はもう絶対にやろうとはしません。息子の「やりたい気持ち」は持続しないのです。そんなとき、私はこの子が何か経験する機会をひとつ逃してしまったなと反省するのです。息子の興味はくるくる変わる。だからその前に出典 : 気分屋ということは、興味が次から次へと移り変わるということです。だから、待たせている間に息子の興味は変わってしまいます。そして何より、息子は待つことが大の苦手でした。私は、息子の「やりたい気持ち」にできるだけ早く対応してみることにしました。少し面倒でもすぐに材料を準備したり、やり方を教えたり、見せたりして一緒に関わったのです。例えば、クッキー焼いてみたい!理科の実験してみたい!木工道具でロボット作りたい!この容器に穴を開けたい!などなど…。子どもは意外なところに興味を持ちます。その興味を生かしてどんなことも経験させれば、子どもは充実した満足感を得て、いろんなことに対する想像力も育つのではないでしょうか。親子でできるだけたくさんの経験をしよう出典 : 息子はやりたかったことが叶うと、生き生きとチャレンジしていきます。楽しそうに、身体を揺らしながらいろんな経験をしていきます。できたことを褒められ、なにか達成した気持ちを私と共有すると、息子はとても良い表情をします。そんな様子を見ていると、私も楽しくなってきます。もちろん、常に子どもの要望は答えられるわけではありません。でも、子どもの「やりたい!」という気持ちを大事につかみ取って、これからも一緒にたくさんの経験を楽しめたらと思っています。
2016年08月30日子どもたちの長い夏休みもそろそろおしまい。お母さんたちのなかには「あぁ、やっと… 」とホッとされている方もいらっしゃるかもしれませんね(笑)。夏休みの宿題を終わらせたお子さんたちに、こんなご褒美おやつはいかがでしょう?スイカと凍らせたゼリーに炭酸水を注いだフルーツポンチ。さくさく・シュワシュワの食感と、夏らしく可愛らしい盛りつけに、大喜びすること間違いなし!スイカのゼリージュース調理時間5分 84Kcalレシピ制作:E・レシピ<材料(2人分)>スイカ 1/16切れゼリー(市販品) 4~6個炭酸飲料(加糖) 適量ミントの葉 適量<下準備>・スイカは種と皮を取り除き、食べやすい大きさに切る。・ゼリーは冷凍庫に入れて凍らせておく。ヒント! 調理時間に凍らせる時間は含みません。<作り方>1、スイカとゼリーを器に入れて炭酸水を注ぎ、ミントの葉を添える。スイカ自体を凍らせてシャーベットのようにしても、ひと味違う美味しさに!
2016年08月27日初めての夏休みの宿題!息子を待ちうけていたのは…出典 : 小学1年生の長男。今年は初めて“宿題のある夏休み”を経験しています。去年の夏休みまでは遊びほうける日々で、それは私にとっても気楽な毎日だったのですが、今年からは遊んでばかりはいられません!家には宿題のない年中の次男もいるため、駄々をこねることもあるかもしれないと構えていたのですが、息子は苦手な内容の宿題でも自ら放棄することは決してしませんでした。発達障害の「妥協を許さない」という特性が、『宿題は必ずするもの』というルールを破らない努力につながったのだと思います。そんな息子でも、夏休みの宿題にはやはり大苦戦していました。普段の学校生活で出される苦手な宿題は、ずばり「国語」です。文字を書くことがどうしても苦手で、一文字書くごとにどんどん息子の気力が失われていくのです(笑)。夏休みの宿題になると、その国語がさらにレベルアップして息子の前に立ちはだかりました。それは、絵日記や読書感想文。ただ文字を書くだけではなく、自分で文章を考え、さらにそれを文字にするという、息子にとっては超難題。苦手要素が何倍も詰まってしまいました…。いざ、絵日記にチャレンジ!Upload By ラム*カナ弟と公園で遊んだことを書くだけとはいえ、マスに収まるように、かつ何行も書く行為に悪戦苦闘だった息子。私も付きっきりで応援していたのですが…Upload By ラム*カナお気づきでしょうか。Upload By ラム*カナ集中力がきれて意識が飛んでしまったのか、無意識に「し」と「た」を混ぜて書いてしまいました(笑)つい笑ってしまったのですが、逆に言えばそれだけ苦手な分野を頑張って取り組んでいるということ。その点を認めてあげることは忘れずにいたいものです。もうすぐ夏休みが終わります。長男の頑張りももちろんですが、宿題タイムの間、静かに待ってくれていた次男と付きっきりで一緒に寄り添った私のことも褒めてあげたい夏休みなのでした(笑)
2016年08月27日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。生活の場は海外であっても、子育てでぶつかる壁は同じです。それを痛感したのは、幼稚園から小学校に上がる年頃の子どもたちの口癖に気づいたときでした。「Not fair! 」。これは、英語圏の子どもたちが繰り返し使う言葉で、「フェアーじゃない! 」という意味。「もう寝なさい」と言えば、「Not fair!パパもママもまだ寝ないのに!」と言い返します。「これは食べられないのよ」と言っても、「Not fair!友だちはみんな食べていいんだよ」。一事が万事「Not fair!」なんです。これが、日本に一時帰国していた1か月間で、日本語の「ズルい! 」に変わりました。なるほど。でも、大人と子どもは常にFair(フェアー)ではいられません。年齢という数字の分だけ、心も体も違って当たり前です。しかし、それを子どもにわからせるのは一苦労です。そこで、子育てを終えたパパママに、こんなときはどう対応したか質問してみました。金言ともいうべきセリフの登場に目からウロコがポロリです。●子どもに「Not fair!」と言われたときの対処法●(1)「世の中はFairにできていない」子どもには重たい言葉では?と思いつつ、その通りとも思ってしまいました。これを教えてくれたのは、50代のパパTさん。自営業のTさんは週末でもご夫婦で仕事や接待に出かけることが多く、3人の年子の娘さんはお手伝いさんと留守番です。そのたびに、「Not fair」「Unfair」と言われ続けたため、「世の中はフェアーにはできてないんだぞ! 」と言い返したそうです。当時4~6歳だった娘たちは、この言葉に興味を持ち、「どうして?」と聞き返してきたそう。そこで、社会の中ではパパもNot Fairと感じることが多いことなど、リタイヤしているおじいちゃんおばあちゃんであっても同じであることなど、世の中の「Unfair」な事例を年代別にいろいろと話して聞かせたところ、それ以来グっと「Not fair!」が減ったとのこと。Not fairな気持ちになるのが子どもだけ(自分だけ)ではないと知って、納得できたのでしょう。●(2)「お酒もたばこも一人で生活費を稼げるようになってから」海外のインターナショナル校では5歳から20歳までの子どもが同じ校舎で学んでいることもあります。上級生の中には喫煙を許される年齢になっている子も混じっています。低年齢の子どもたちは上級生たちの影響を良くも悪くも多大に受けます。当時10歳だった少年が、学校帰りに公園でたばこを吸っていたとして親ともども学校に呼び出されました。そこで少年は、「先生も吸っているし先輩たちも吸っている。同じ学校にいて、少し年下なだけの僕だけがなぜ怒られるの?」と憤懣をぶつけました。20代後半の女性教師はそれに対して、「たばこは大人のたしなむもの。大人っていうのは、自分の生活費を自分で稼げる人のこと を言います。あなたはどうかしら?」。学校では、アルコールやたばこ、そしてドラッグなどが青少年の体と心に与える害について繰り返しセミナーを開いています。そこで子どもたちは、「たばこは子どもの体に悪いこと」と「たばこは大人になってから」と繰り返し聞かされてはいます。でも、大人と子どもの違いは単に年齢だけだとしか認識できていないことが多いのです。●(3)「誰にでも平等にやるべきことはある」「どうして勉強なんかしなくちゃいけないの?」「家に帰ってまで勉強なんてしたくない」。勉強嫌いな子どもはどこの世にも存在しています。赤ちゃんは飲んで寝るのが仕事、幼い子どもは遊ぶのが仕事、学齢期の子どもは学ぶのが仕事、大人は社会や家庭の中で働くのが仕事。大人ならわかっていることも、子どもには理解しにくいのでしょう。勉強嫌いで学校では授業を聞かずに上の空、宿題は放置、そんな状態が2年あまりも続いていた14歳の女生徒のママ、Aさんは言いました。「勉強がいやなら、明日から家の掃除と食事作りはあなたがやりなさい。朝は6時に起きて弟のお弁当と家族の朝ごはんを用意するのよ」。でも娘は言い返します。「どうして?それはママの仕事でしょ」。「人にはみんな平等に自分の能力に見合ったやるべきことがある の。ママは家事をすることも外で働くこともできるけど、あなたには何ができるの?」。このセリフ、「能力に見合った」を強調して発言したというAさん。娘さんは、何も言い返せずにしぶしぶ宿題に取り掛かったそうです。●まとめとして子どもには子どもの言い分があるでしょう。世の中は不公平なことばかりだとは考えたくも、教えたくもありませんが、残念ながら必ずしもfairなことばかりではないという現実を知ることも、子どもにとっては一つの学習です。年齢、学年、男女などの違いによって、さまざまな区別があるのが社会であり、これは差別とは別物であることも親子で話し合うと、子どもはすんなりと今の自分の年齢で「できること」や「するべきこと」を受け入れられるでしょう。●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年08月26日興味の高低差があるとはいえ…ADHDの子どもにとって、苦手なことに取組むというのは、こんなにも体力を消耗させるものなのでしょうか?先日、息子の宿題に付き合ったときの話です。息子は、宿題の取り組み方が極端!好きな算数は私が見ていなくても、サササ~ッと終わらせるのですが、国語の日はそうもいきません。文字を書くことがとにかく苦手なので、国語のプリントをやるときは、テンションがダダ下がりなのです。さらにいうと、この小学校、国語の授業では「1年生のうちからハネ・はらい・バランスをきっちり書く!」という方針なので、どんなに頑張って書いた文字でも、基準に満たない字は容赦なくバツになるのです。個人的には下手でもなんでも、頑張って書いた時点で合格なのですが、息子のプリントに少しでも丸が増えるように!と、私は学校の基準に合わせて宿題を見ることにしました。Upload By ラム*カナUpload By ラム*カナUpload By ラム*カナUpload By ラム*カナUpload By ラム*カナこんな感じで、2人ともすっかりプリントに気力を奪われ、宿題が終わると魂が抜けたようにグッタリします。「ようやく終わった~」と時計を見ると…Upload By ラム*カナすでに6時!あまりのしんどさに、時間感覚も麻痺するほどでした(笑)それでも、苦手な国語に頑張って取り組んだ息子!素晴らしい~!!!さて、夕飯どうしよう…
2016年08月06日学校の宿題と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか?計算ドリルや漢字の書き取り、夏休みの自由研究などを、なかなか終わらせられなくて苦しんだ記憶とともに思い出すという方も多いでしょう。さて、そんな宿題、最近ちょっと変わった内容のものがあると話題になっています。なんと“親に抱っこしてもらう”というもの。発端になったのは、2016年6月にネットに上げられたこんな書き込みです。『次女の今日の宿題が、算数ドリルでも漢字練習でもなく「1分間抱っこ」というものだった』ひと昔前では考えられなかったこんな宿題、街の声は賛否両論です。内容についてどう思うか、小学生・中学生の親にインタビューしてみました。●賛成派の声『この宿題が家族関係を見直すいいきっかけになった』『賛成です。抱っこが自然な家庭だけではありませんよね。親が忙しかったり、きょうだいに手がかかったりするような場合はなかなか抱っこしてもらえないということもありますから、こういう宿題はいいきっかけになるのでは? 』(30代女性/公務員)『小学校中学年の娘がいますが、思い返せばずいぶん抱っこなんてしていないですね。求めてこないし、こちらも気恥ずかしくてなかなかできません。でも本当はもうちょっとスキンシップしながら会話したいんですよね。宿題として出してくれるとちょっとうれしいです』(40代男性/運送業)親子のスキンシップは重要だとわかっているけれどきっかけがつかめない、という家庭からは肯定的な意見が多く出ました。宿題だからという理由があれば、ふだん恥ずかしくてできない抱っこもできる ということですね。また、実際にこの宿題に取り組んだことがあるという方からはこんな声も。『息子の小学校で春休みの宿題に出ましたよ。1分間抱っこして、その感想を親子ともども作文に書くという内容でした。「お母さんはあったかくて気持ちよかったです 。とてもうれしかったので、宿題じゃないときもたまには抱っこしてほしいです。お母さんが大好きです」と息子は書いていました。それを読んで思わず泣いてしまいましたね。日々の接し方を考えなおすことができました』(30代女性/事務職)この方はその後、夜の寝かしつけの前にお子さんをギュッとハグするようにしてみたそうです。するとお子さんが泣いて癇癪を起こすことが減り、すんなり眠ってくれるようになったとのこと。これは抱っこの効果なのかもしれませんね。●反対派の声『抱っこをうれしいと感じられる家庭ばかりではないのでは』一方で、否定的な意見もみられました。『お母さんがいる家庭、お父さんがいる家庭ばかりだけではありませんよね。抱っこしてくれる人がいなかったら、その子はどうしたらいいのでしょうか?よりいっそう孤独を感じるのでは? 』(40代女性/販売業)否定的な意見の中で最も代表的なのがこちらでした。確かに現代、家族のあり方は多様化してきています。抱っこの相手をお母さんやお父さんに指定してしまうと、時代に逆行したものになってしまうといえます。『宿題じゃなかったら抱っこしないっていうのがそもそもおかしいと思う。強制されるスキンシップになんの意味があるのかわからない 。その一回で何かが変わるとも思えないし』(20代男性/営業職)もしもその抱っこに親子ともども心地よさを感じなかったのだとしたら、それは強制になってしまいますね。実際に経験したという方の中にも、『自分が子どものころからありました。小学校のときに出されて、正直すごくイヤだったのを覚えています。抱っこして、って正直に言える環境の子どもたちばかりじゃないんです。私は最後まで言い出せなくて、結局ウソの感想を書いて先生に提出しました。ツラい思い出です』(20代女性/主婦)というような声がありました。親子関係は家庭によってさまざまです。抱っこすること、してもらうことが嬉しいこととは限らないのだということは、認識しておいたほうがいいかもしれません。●スキンシップは親子関係をつくり上げるためにとても大切なものこのように“抱っこの宿題”は物議をかもしていますが、親子の関係を作っていく際にスキンシップが大変重要であることは既に研究でも明らかになっています。ハーロウというアメリカの発達心理学者は、生まれたばかりのアカゲザルの赤ちゃんを2種類の代理母が置いてある部屋に入れて育てる実験をしました。ひとつは哺乳瓶がついている針金製の母親ザル人形、もうひとつは哺乳瓶のついていない柔らかい布製の母親ザル人形です。赤ちゃんザルたちは、お腹が空いている時には哺乳瓶のついている代理母のもとにいきますが、成長するにしたがって布製の代理母にくっついている時間が長くなりました。しかも、何かに驚いたときには布製の代理母にとびつき隠れる という行動まで見られたのです。ミルクの出る固い母親よりも、ミルクのでないふわふわの母親に親しみを持つ。このことから親子の愛着には優しいスキンシップが非常に重要であることが分かったのです。これなら、宿題として出されることにも納得がいきますね。----------どうしても恥ずかしかったら、手をつなぐ、頭をなでてあげるということでも大丈夫。また、抱っこしてあげるのは、母親でも父親でも構いません。両親にそのきっかけがなければ、おじいちゃん・おばあちゃんや親戚、親しい仲間でもよいのです。大切なのは“抱っこすること”そのものではなく、“ふれあいながら愛情を確かめること”。もしお子さんの学校で抱っこの宿題が出たら、恥ずかしがらずにできるぶんだけの愛情表現をしてあげてくださいね。●モデル/NANAMI(RIRIAちゃん)●文/パピマミ編集部
2016年07月11日小学生の宿題の定番、音読。お母さんに読み聞かせて、ハンコやサインをもらうことになっているケースが多いですが、子どもにとっては面倒ですし、親にとっても忙しいなか、ゆっくり聞いてあげる時間がなかなか取れず、多くの家庭がぞんざいにしているかもしれません。しかし。この音読の宿題、意外とバカにできないようです。今回は音読の宿題をする上で、親が注意しておきたいポイントをまとめました。読解力が身につくので、毎日やる「読む」力は国語力の基本。国語力がないと、どんな教科でも問題を読み解くことができず、子どものその後の学力を大きく左右してしまうとも言われています。音読をすると必然的に文章を読む力が身につきます。音読の宿題は必ずしも毎日出るとは限りませんが、できるだけ毎日やるのがよいでしょう。同じ物語でも何度も何度も読むことで理解が深まります。また、毎日一緒に宿題に取り組むことで、子どもとコミュニケーションを取ることができます。子どもは忘れていたり、サボりたくなったりするので、親のほうから「今日は音読の宿題ないの?」と声をかけてあげましょう。それに、毎日やることで「毎日、勉強をする」習慣がつくようになり、自分から進んで勉強をするようにもなっていくでしょう。子どもが音読している間、親は手を止めるついつい食事の支度をしながらなど、「ながら聞き」をしてしまいがちですが、ぜひ手を止めて、注意して聞いてあげましょう。そして、句点、読点など最初のうちはきちんと読めないこともありますが、そんなときはきちんと指摘してあげましょう。「ながら聞き」だと読めていないところに気がつきにくく、直してあげることができません。学校の授業の中、音読を当てられたときにすらすら読めるよう、注意して聞くことが大切です。読んだ後、内容について一緒に考えると、なお良し音読の題材には『ごんぎつね』など、親世代もよく知っている物語も多いものです。そんなときは登場人物がどんな気持ちだったのか、これは一体どんな状況なのかなど、子どもと一緒に話してみるのもよいでしょう。ただ「読む」だけではなく、一緒に「考えてみる」ことで、より理解が深まり、国語力アップにもつながります。特に人物の気持ちはテストにも出るので、対策にもなります。内容を考えながら読むことで、子ども自身がより楽しみながら宿題に向かうことができるようになりますし、親にとっては子ども時代に気がつけなかった新たな発見があるかもしれません。最初にも言いましたが、国語力は国語の成績だけでなく、すべての勉強の成績の基礎となります。一度遅れてしまうと追いつくのはとても大変。国語ができないとほかの科目も遅れがちになってしまいます。ついつい面倒くさくなりますが、小学生のときこそぜひ親がサポートし、勉強の基礎をつくっていけるとよいですね。(Monokoguma01<フォークラス>)
2016年03月18日2015年7月より放送されたTVアニメ『のんのんびより りぴーと』の公式サイトにて「秋の宿題」を出題中。本作より"お気に入りの名シーン"の募集が行われている。「秋の宿題」では、9月に放送を終えた『のんのんびより りぴーと』より、お腹を抱えて笑ったシーン、さわやかな感動に包まれたシーン、思わず涙したシーンなど、お気に入りの名シーンを大募集。公式サイトにて、「一番好きなシーンとその理由」「一番笑ったシーンとその理由」を回答すると、2016年1月10日(日)に開催されるスペシャルイベント「にゃんぱす祭り りぴーとなのん♪♪」にてアンケート結果の発表が予定されており、イベントパンフレットに収録される可能性もあるという。「秋の宿題」の提出期限は2015年11月19日(木)23:59まで。宿題に答えて、イベントを一緒に盛り上げよう。(C)2015 あっと・KADOKAWA刊/旭丘分校管理組合二期
2015年11月07日ベネッセコーポレーションは、これから夏休みを迎える小学生の大きな課題である「夏休みの宿題」を全面的にサポートする取り組みとして、夏休みの宿題検索サイト「ナツケン」をオープンした。「ナツケン」は、小学生の夏休みの宿題に課される3大分野「自由研究」「テーマ作文」「読書感想文」について、「学年」「ジャンル」「よかったポイント」などの条件を指定して検索すると、自分の取り組み課題を考えるためのヒントが読めるというサイト。「自由研究」「テーマ作文」では、進研ゼミ小学講座が開催している課題コンクール「夏のチャレンジ全国小学生『未来』をつくるコンクール」の優秀作品400件をデータベース化。キーワード別に実際の事例を閲覧できる。さらに、コンクール優秀作品の実例を見ながら、評価されたポイントを詳しく解説。自分でテーマを探したり、内容のまとめ方を考える際のヒントを提供したりするような構成になっている。文例を丸写しするためのサイトではないので要注意。「読書感想文」では、進研ゼミ小学講座編集部がピックアップした1,000冊のなかから、自分の興味・関心に応じた書籍を検索可能。夏の課題図書も探せる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月09日2011年7月1日より『夏休み自由研究プロジェクト2011』が公開中。全国的に夏休み気分が盛り上がってきた7月後半からサイトを訪れる人が急増しているという。身近なテーマを扱う『おすすめ自由研究』では、しょうゆ・くすり・塩・水道水・100円ショップ商品など、家庭にある材料でできる研究を40テーマ以上紹介。自由研究の題材は決まったけど、そこから具体的にどうしたらいいか判らない時には、研究のやり方からまとめ方までを詳しく解説した『自由研究ワークシート』や『これでカンペキ!自由研究のまとめ方』が役に立ちそうだ。『工場見学で自由研究』では、人気の工場見学で自由研究をする際に参考となる注意点なども紹介されている。また8月10日には、追い込み『1日でできる自由研究』特集を公開予定だ。お役立ちサイトで自由研究だけ早く終わらせて、他の宿題をすっかり忘れていた!…なんてことのないようにご注意を。夏休み自由研究プロジェクト2011 期間:2011年7月1日~9月30日URL: プレスリリース提供元: PR TIMES
2011年08月08日「はい、じゃあこのページ、明日までの宿題ねー」、「え~」こんな会話、懐かしいですよね。学生のころ、何よりも気が重かった宿題。さて皆さまは、宿題と聞いてどんなエピソードを思い出しますか?ベタなものと言えば、夏休みのヒマワリや朝顔の植物観察日記などでしょうか。大人になっても忘れられない印象的な学生のころの宿題について聞いてみました。■夕食の献立(27歳/男性/営業)「小学校の家庭科の宿題で、1週間の献立を書いてくるというのがありました。たぶん、栄養について考える授業だったんでしょうね。まじめにやったつもりだったんですけど、そのときの夕飯が、チャーハン、ギョウザ、ラーメン、八宝菜、チャーハン……となぜか中華ばっかりで。クラスメイトの前で発表したとき、妙に恥ずかしかった」先生に献立を疑われ、挙げ句にクラスのみんなに笑われたのが恥ずかしくて忘れられないそうです。自分の食生活をみんなに発表するのは結構恥ずかしいですよね。■ラブレター(28歳/女性/自営業)「小学校2~3年生のころに出た、『好きな人に手紙を書こう』という宿題が印象的です。あのときの教室内の照れたような微妙な空気がなんとも言えない……。当時、初恋もまだだった私は『どうすればいいの!?』と手紙の内容よりも、書く相手についてひたすら頭を悩ませました」結局、好きな人ならいいんだ!という結論にいたり、お父さんあてに書いたのだそう。でも、中には本当に片思いの相手に書いたクラスメイトもいたらしく、しばらく教室内は気まずい空気に……。■スベらない話(24歳/男性/広告)「小学校6年生のときに、漫談を考えてこい、という宿題が出ました。何の授業だったかはまったく覚えてないんですが、とにかく、全員が持ち時間2分で何か面白い話をしろ、と。考えてきた話をクラスメイトの前で披露したんですが、聞く方の生徒もそれぞれ他人の話に耳を傾けている状態ではなく、笑いもゼロ。まさに地獄絵図でしたね」ひょっとしたら、人の痛みを分かるようにするための宿題だったのかもしれません。しかし、この宿題は大人になった今でも苦痛だと思いますが……。■褒め合いましょう(23歳/女性/事務)「中学一年生のときに『クラスメイトの良いところを一つずつ考えてくる』という宿題が出たことがあります。翌日、みんなの前でそれを発表しました。単純にクラスの人数分、自分の良いところが挙げられるんですけど、最後の方は、感動して泣いてる子が多かったのを覚えてます」いいところを見つけるには、その相手のことをものすごく考えることになりますよね。それ以降、とても仲が良いクラスになったそうです。■気分は名プロデューサー?(28歳/男性/販売)「中学3年生のときに、クラスのテーマソングを作るという宿題が音楽の授業で出ました。普通だったら『無理!』って思ってしまいそうなんですが、すごく音楽に力を入れている学校だったので、力作ぞろい。作曲に挑戦したのは、そのときが最初で最後です」かなり難易度の高い宿題です……!確かに、日常生活で作曲するなんてことはなかなかありません。貴重な体験ですね。今では少し懐かしくも感じる「宿題」。大人になったら宿題から解放される!……と子どものころは思っていたのに、大人になってからの方がやらなければならないことが多いですね。そう考えると宿題なんて、かわいらしいものだったのかもしれません。(ふくだりょうこ+プレスラボ)【関連リンク】【コラム】決定!?夏休みの宿題をギリギリまで放置するのはこんな人【コラム】たまった本を片付けたい!3日間の集中速読講座に潜入してきた【妄想注意】「一夏限りの恋」経験者はいったい何%?
2010年09月29日