元プロ野球選手の野球解説者・マック鈴木が21日に自身のアメブロを更新。妻でお笑いコンビ・クワバタオハラの小原正子の自転車指導を泣きながら受けていた娘・こうめちゃんへの対応を明かした。この日マックは、こうめちゃんが小原と自転車の練習をしている様子を写真で公開し「自転車指導をしてくださる 熱血母さん」と小原の様子を報告。「写真でも分かるように左に体重が乗り 右の車輪が地面についていないという状態で乗っているので毎回倒れるのは左側」とこうめちゃんが自転車で倒れてしまう様子を説明した。また「途中泣きながらお母さん指導を受けていた」と小原とこうめちゃんの様子を明かし「バトンタッチ」と指導を変わったと報告。「確かに兄貴たち二人に比べるとこうめへの指導の仕方が何に関しても超優しい私」とこうめちゃんへの対応の仕方を述べ「また一つ指導のスキルアップした」と指導から学びがあったとつづった。続けて「誠八は野球な練習を終えて」(原文ママ)と次男・誠八(せいはち)くんと一緒に帰宅したと明かし「久しぶりにみんな揃ったので大好きなもんじゃ焼き」と家族での食事の様子を写真つきで公開。「姫も少しトライして好きになったみたい」とこうめちゃんのもんじゃ焼きが好きになったとつづり、ブログを締めくくった。
2024年10月21日生後6カ月のころ、健診で歯磨き指導がありました。これまで他人に対して歯磨きをしたことがないため、初めての子どもということもあり、どのように歯磨きをしたら良いのか不安でした。ショックだけど…その通り!不安なことを話せる場だと思い、健診時の歯磨き指導の場で「歯磨きが不安で、歯茎を傷つけないか、どのくらいの強さですればいいか不安です」と指導してくださった歯科衛生士さんに伝えました。すると「お母さんなんだからしっかりしないとダメよ!そんな歯ブラシのあて方をするから悪いのよ!」と威圧的な態度で言われ、とてもつらかったです。 ◇◇◇ 歯科衛生士に言われたことは、つらかったのですが、確かに言っていることは的確で「もっと自信をもって育児をしないと!」と思いました。ただ、あのような態度をされると日々一生懸命頑張っているママたちはつらいなぁと思いました。 作画/てる子著者:E.S30代、小学生のこどもを育てる母。育児に集中したいため、仕事は休職中。
2024年06月25日通信指導実績34年・累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業、CKCネットワーク株式会社(代表取締役社長:山崎 朋宏、本社:愛知県名古屋市)は、新サービス『オンライン家庭教師ハイタッチ』を提供開始しました。オンライン家庭教師ハイタッチ新規開講■オンライン家庭教師ハイタッチ『オンライン家庭教師ハイタッチ』は、「ティーチング」「トレーニング」「コーチング」の3本柱で、「自ら気づき、考え、行動できる力」を育てる家庭教師サービスです。「教える」ということが中心の一般的な家庭教師サービスではなく、生徒のやる気を引き出しながら授業以外の家庭学習までをサポートする『手厚い指導』が特長です。■背景CKCネットワークでは、創業以来「自力で問題解決を図る」子どもたちを育てるべく、家庭学習サポートのためにFAXを利用した通信添削指導を行ってきました。添削指導の中で、大切にしてきたことは「学ぶきっかけを与える」ことです。答えを教えるのではなく、どうすれば「わかる」「できる」ようになるかを一緒に『考え』、『気づかせる』。“わからなかったことがわかった”、“できなかったことができた”という経験を積むことが「自信」になり、『次の行動』につながります。そのために添削(トレーニング)と生徒をやる気にさせる電話でのフォロー(コーチング)に力を入れてきました。ただ、リアルタイムで子どもの考える過程へのサポートができないこと(ティーチング)が私たちの課題でした。そこで今回、CKCネットワークの強み・経験を生かし、添削指導と個別授業を組み合わせた新しい家庭教師サービス、自ら気づき、考え、行動できる「一生モノの学ぶ力」を育てる『オンライン家庭教師ハイタッチ』が生まれました。■サービス概要自宅で受講する生徒の様子◆「考える力」を育てるティーチング双方向・リアルタイムでノートを共有することで、解き方・考え方を先生と共有し、必要な教科・単元の理解度を深めます。定期テストや高校受験、大学受験など、生徒一人ひとりの状況に合わせた指導をします。◆「行動する力」を育てるトレーニングハイタッチでは、授業以外に、生徒の目的や習得状況に合わせた学習計画を策定しますので、何をするか、どこをやり直せばよいかが明確になります。また、添削指導で問題を解くためのアドバイスをすることにより、「できない」が「できる」に変わり、学習習慣がつきます。学習計画表と手書きで行う添削指導◆「気づく力」を育てるコーチング月2回のコーチングを行います。コーチングでは、学習状況の確認・進路指導やテスト分析から、生徒の『問題解決能力・自主性・モチベーション』を高め、進路の目標達成に導きます。【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績34年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、マンツーマン学習サポート「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL : オンライン家庭教師ハイタッチURL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年05月09日最近は少なくなってきたとはいえ、少年サッカーの現場で怒鳴る指導スタイルは存在します。周囲のチームにも影響されて大声で怒鳴る指導スタイルになっているお父さんコーチの方もいるのでは。今回は、かつては怒る指導をしていたけれど「サカイク」に出会って指導スタイルがガラッと変わったお父さんコーチにお話を聞きました。チームの保護者にも「180度変わった」と言われ、我が子との親子関係にも変化があったそうです。写真は少年サッカーのイメージサカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!>>■違和感を感じつつも、周囲と同じように怒る指導をしていた和歌山県の岩出市サッカースポーツ少年団でお父さんコーチとして活動する谷さんは、お子さんがチームに所属したことでお父さんコーチとしてサッカーに関わるようになりました。「サカイク」に出会って指導スタイルが「180度変わった」以降サッカーの魅力にますますハマり、子どもたちがサッカーを楽しめるようにと指導者ライセンスやレフェリーの資格取得など日々学び続けていますが、かつては「怒る指導者」だったそうです。「違和感は感じつつも、 よそのチームも結構怒鳴って怒っている指導者もまだまだいて、先輩たちがそうしているからと自分も怒ることが多かったです」と語る谷さん。実際、厳しい指導をしているコーチが見ている学年は県大会で上位に入ったり、結果を残していたこともあり、結果だけ見たら厳しい指導をした方が勝てるのかなと思っていた時期があったそう。■厳しい指導を受けた子たちがサッカーをやめていくのを聞いて......ですが、ずっと違和感を感じ続けていたそう。子どもたちの競技人生を考えた時に、小学生年代から厳しい指導を受けた子たちが高校、大学、社会人になってもサッカーを続けているかというとそうでないことに気づいたのだとか。強豪校に進学して選手権やインターハイに出場した子が、大学以降サッカーをやめてしまったり「もうサッカーはいいや」と離れてしまう子たちがいるのを目の当たりにして、サッカーは元々楽しいからやるのに、厳しい指導や出場機会の問題でサッカーが面白くなくなってしまうことに心を痛めていたと教えてくれました。■サカイクの考え方の方がしっくり来たもともと谷さん自身が「自分の子とは自分で決めさせる」という親御さんの考えのもとに育ってきたこともあり、「怒って指示する指導で子どもたちが伸びるのか」という疑問を持っていたと言います。そんな時にたまたま「サカイク」に出会って、サッカー少年少女の保護者の心得10か条を知り、「育成に対する考え方とか、自分にとってはこっちのほうがしっくりくるかもと思ったんです」と振り返ります。「子どものことを否定せず、大人は見守り環境を作る考えに共感した」と、サカイクを知って以降は色んな記事を読んで情報をアップデートしている毎日だそう。■勝ち負けも大事だが「サッカーって楽しい」が大前提サッカーには勝敗があり、プレーする選手は勝ちたいと思うもの。監督やコーチ、保護者のみなさんだってわが子のチームに勝ってほしいと思うのは当然です。ですが、何をしても勝てばいい、というものではありません。その年代ごとのサッカーの理解であったり、原理原則をしっかり押さえて勝利を目指す。それが指導者としての力量であり、中学、高校と競技人生を続けていくために大事なことではないか、と谷さんは言います。「チームとして勝ち負けも大事だけど、サッカーって楽しいよね」が大原則にあるうえで、攻撃や守備の目的を教えるスタンスで指導にあたっているとのこと。サッカーを始めたころから辛い思いでしかなければ、それを続けたいとは思わないものですよね。「サッカーって楽しい」という気持ちを育むことは、やる気やサッカーに取り組む姿勢にも影響するものなので、指導者や保護者の皆さんは大事にしてほしいものです。■保護者の方にも「180度変わったね」と言われた谷さんはサカイクに出会い、自分が抱えていた違和感は間違いじゃなかったと確信したそうです。子どもたちを伸ばす大人の在り方に共感し、指導スタイルを変えたと言います。以前は違和感を感じながらも周囲のチームの影響もあり、怒る指導をしていましたが、サカイクに出会ってからは怒らなくなったそう。簡単なミスに対して指摘したり、失点した際はハーフタイムで叱責したりしていたのを全く言わないようにして、選手たちにどうして失点したのかを考えさせ、話を聞いてから谷さんがアドバイスをするようなやり方に切り替えたのだとか。それまでの指導方法と真逆のやり方に、最初は保護者も「どうしたの?」と戸惑いがあったそうですが、谷さんが指導についての考え方やスタンスを伝えていくことで「そういうのが良いよね。コーチ、180度変わったね」と言ってくれたそう。他のチームの指導者からも「子どもに対するジャッジが適切になったよね」「選手にとって何が良くて何がダメか分かりやすくなってる」と言われたのだと谷さんは嬉しそうに教えてくれました。■親たちの声かけも変わった谷さんの指導スタンスに保護者の多くも共感してくださり、今では応援の声かけも変わったそう。以前はそこまで保護者の声援がなかったとのことですが、最近は「ナイスプレー」などポジティブな声かけが増えたそうです。谷さんが変わったことで、保護者の皆さんも子どものサッカーに楽しんで関われるようになっているようです。■我が子との関係性にも変化が谷さんの周囲の変化はチームの保護者だけではありませんでした。以前は親子で同じチームに所属していましたが、指導者目線と親目線もあり息子さんに厳しく当たってしまうこともあったそう。ですがサカイクに出会って「親は子どもを応援しよう」という基本スタンスを改めて心に刻み、プレーへのダメだしはしない、勝とうが負けようが褒めるところはちゃんと褒める、試合後の会話は「今日も一生懸命だったね」から始めるなど、接し方を変えたそう。息子さんがチームを移籍したこと、谷さんが変わったことなどタイミングが重なったのはあるかもしれませんが、以前より息子さんが本音で話してくれるようになった気がする。「親子関係が良くなりました」と谷さん。サッカーの話も含めて、いろんな話ができるようになったことを嬉しそうに話してくれました。大人の接し方次第で子どもが変わり、チームも雰囲気が良くなった体験でした。皆さんも参考にしてみてはいかがでしょうか。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!>>
2024年04月17日皆さんは、早とちりをした経験はありますか?今回は「指導室に呼び出される友人」にまつわる物語とユーザーからの声を紹介します。イラスト:エトラちゃんは見た!友人が心配で…カメラにハマっている、小学生の主人公。そんな主人公には、気がかりなことがありました。毎日放課後になると、友人が先生に呼び出されるのです。そして2人は指導室に入っていき、数分経つと友人は泣きながら出てくるのでした。その様子を見て、嫌な予感がした主人公は…。助けようと思い…出典:エトラちゃんは見た!「私が助けなくちゃ!」と思い、カメラを片手に指導室に乗り込みます。すると勝手に写真を撮ったことで先生に怒られ、主人公が指導室に呼び出されるハメに。しかしそこで話を聞くと、家庭の問題で苦しんでいて、先生はその相談に乗っていたようで…。早とちりで乗り込んだ結果、カメラを没収されてしまう主人公なのでした。読者の声今回は早とちりでしたが、友人を助けるために動いた主人公はかっこいいと感じました。毎日泣くほどつらい思いをしている友人が、心配になりますね…。(30代/女性)友人を助けたいと思って行動した主人公は、とても勇気ある優しい子どもだと思います。早とちりでも自分のために行動してくれて友人は嬉しかったでしょうし、先生たちも主人公の優しさを理解してくれているでしょう。(40代/女性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(愛カツ編集部)
2024年04月06日今回のお仕事ハックは「指導中の後輩との上手な関わり方が知りたい」とのお悩みについて、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。指導中の後輩との上手な関わり方が知りたい私は後輩のミスを発見するとついキツく注意してしまったり、お願いの仕方に無礼があると冷たくしてしまったりしてしまいます。そんな態度をとってしまう自分に悲しくなります。もっと大きな心を持たなければと……。反省した後に冷たくしてしまった相手に対して急に優しくするのも気持ち悪いと思われるのでは……と不安で、うまくコミュニケーションが取れなくなってしまいます。指導しなければいけない後輩との付き合い方にコツがあれば知りたいです。(営業職/30代)指導って、褒めるだけじゃ済まないので難しいですよね。ミスや問題点は指摘して改善させる必要がある。だからといって、攻撃したいわけでも落ち込ませたいわけでもない。……きっと多くの人がそう考えているはず。あなたの中にもそういう気持ちがあるから、キツく注意した後などに反省しているわけですよね。立派です。ただ、あなたの態度や行動の全てが悪いわけではない、と私は思います。前述したように、ミスを指摘するのは先輩として必要なこと。お願いの仕方に無礼がある場合に違和感を抱くことも先輩として正しいです。そこをスルーしてしまったら、後輩は自分の間違いに気づく機会を得られず、“社会人として難あり”と周りから思われかねません。じゃあ今後、後輩を指導する上で何を心がけるべきかというと。ズバリ、冷静さを保つことだと思います。あなたは、「冷たくした後に優しくするのも気持ち悪いと思われるのでは」と考えてしまうくらい、繊細で気を遣う人。でも一方ですぐイラッとしてしまうところがあるので、後輩に対する言動に整合性が取れず、ジレンマに陥っている。たぶんあなたがこんな風に悩んでいることに後輩は気づいていないはず。なぜなら、反省している姿を後輩には見せていないから。でも、それはそれでいいと思うんです。後から謝ると、後輩は「えっ、あのミスそこまで気にしなくていいってこと?」と混乱してしまう恐れがあります。また、一貫した態度を貫けない人として、あなたを軽んじる可能性もあります。コロコロ考えを変える人は先輩として頼りなく見えるからです。もちろん暴言を吐いたり怒鳴ったりしたのであれば謝った方がいいですし、状況にもよります。が、何より今後すべきことは、退社時に「お疲れ様!」と自分から声をかけるなど、指導している時以外はいつも通り明るく接すること。「あなたが嫌いなわけではないよ」と分かってもらうために。加えて、指導中にイラッとしそうになっても、それを態度に出さないよう努めること。例えば、指導の前に心を落ち着かせるルーティンを作る。水を飲む、トイレに行く、お気に入りの匂いをかぐなど、何でもいいので。こういうの、意外にばかにできないものです。あと、睡眠時間をちゃんと取る、休日は仕事を忘れてリフレッシュする、なども実は大事。人は疲れていたり時間に追われたりストレスをためこんだりすると余裕がなくなり、人に対して寛大になれなくなるので。過去の自分を振り返ってみても、そうだったなぁと(ちなみに、お互いに仕事が忙しすぎる夫婦が離婚する一因はこれだと思います)。あとは、ミスを注意する時は、褒めることも忘れずに。「こっちはできてるよ!」「こういうのは得意そうだね」といった具合に。注意だけされた場合と、注意されたけど褒められもした場合とでは、相手の心に残るものが全く違います。今後どんどん成長してもらうためにも自信を持ってもらうことは本当に大事なので、ちょっと大げさなくらいに褒めてあげるといいですね。きっといい先輩になれますよ!Point.・「嫌っているわけじゃないよ」と知ってもらうべく、指導時間外に明るく声をかけよ・すぐにイラっとしないよう、指導前に心を落ち着かせるルーティンを作ってみよう・睡眠不足やストレスは寛大さを保つ上で大敵なので、よく寝る&リフレッシュも大切・ミスを指摘する時は、同時に良い部分を褒めてあげることも忘れずに!(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
2024年02月27日そこそこ強いクラブチームに所属する息子。実力でチームを分けるのは分かるけど、控えチームには90分の練習中一度も指導してくれず放置され、胸が痛い。3対3なんかでも、スタメン組にはずっと指導しているのに、控えには基本すら教えてくれない。子ども自身は「チームが強いから」ここで頑張ると言うけど、どんな風に励ませばいい?とのご相談。スポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、これまでの取材で得た知見やご自身の体験をもとに、いまお母さんがラクになるための3つのアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<遠征2万、練習試合1回1000円。お金がかかりすぎるクラブをやめさせたい問題<サッカーママからのご相談>息子は現在4年生でそこそこ強いクラブチームで控えです。3年生から入れるチームでコーチは1人です。実力で分けるのは当たり前だと思うのですが、コーチはずっとスタメン組を指導し、控え組を全く指導しません。これから中高とサッカーを続けるためには、教えられるのではなく自分で考える力をつけるのが大事と理解してます(必死に自分に言い聞かせています 笑)が、90分間の練習で1度も指導されず放置されてるのは胸が痛いです。例えば3対3。基本的な動き方くらい最初に教えてくれてもいいんじゃないの?まだ育成年代だし、スタメン組にはずーっと教えてるのに......。と感じてしまいます。辛いし、何か言いたくなるのでなるべく練習を見ないようにしていますが、時々練習会場の送迎の関係で見てしまい、心が締め付けられています。試合では、控え組にはコーチング皆無。失点すると、お前のせいだ、自分で考えろなど言われますが、スタメン組にはサイドコーチングしまくりです。右行け、中に切り込め......など。それを見てまた、「何なんだ、この差は!?熱量の差すごい!!」となります。控え組といっても、努力している子が大半です。息子も外のスクールや、本での独学、毎日自主練を頑張ってます。みんなやる気がないわけではないです。なのに、控え組は指導してもらえず自分で考えて自分で努力しなければならない現状。強くなれると信じたいです。 息子はこのチームが強いからここで頑張ると言っています。私としては息子の意思を尊重して、ぐっと我慢して見守る考えですが、何か励ましの言葉を下さい。<島沢さんからの回答>ご相談いただき、ありがとうございます。頑張っている息子さんの姿を見ていれば報われてほしいと思うのが親心です。お母さんにとっても辛い日々かとお察しします。何か励ましの言葉を、とのことですが、私がお母さんに一番に伝えたいのは「もう頑張らなくていいよ」の一言です。■口に出さずともお母さんのつらさは息子さんに伝わっているご相談文からしか判断できませんが、お母さんは「辛い」と書かれています。息子さんの練習を見れば心を締め付けられ、このままこのチームで頑張るという息子さんを尊重してぐっと我慢している。つまり、息子さんのサッカーはお母さんにとってネガティブなコンテンツでしかありません。そのことは例えば「お母さんはあなたのサッカーが辛い」と口に出さずとも、息子さんには伝わっているはずです。自分がサッカーをすることで大好きなお母さんを悲しませていると感じているでしょう。そう考えると、母子にとって今の状況は決して良いものではない気がします。サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■アドバイス①サカイク的な視点で見ると、スタメン組の方が考える力をつける機会を阻害されているそこで、三つほどアドバイスさせてください。ひとつめ。90分間の練習で1度も指導されず放置されている、スタメン組の指導とは熱量が違いすぎる等々、コーチに対する不満が募っているようです。が、指導方法については、暴力や目に余るハラスメントがない限りコーチに任せるしかありません。そのうえ、息子さんは今のチームで頑張りたいと主張しているなら、好きなようにさせればいいのです。また、「控え組は指導してもらえず自分で考えて自分で努力しなければならない現状」と書かれていますが、それは実は息子さんにとって良い環境とも言えないでしょうか。スポーツは習い事ではありません。もう4年生です。YouTubeなどの動画コンテンツを見たり、サッカーの試合を観戦したり、テレビで見るなどして、自分でサッカーを学ぶことのできる年齢です。もし、そこまで自分でやらないのであれば、それは「そこまでサッカーにはまらなかったんだな」と考えればいいことです。それに、4年生の今ははまってなくても、中学に行ったら猛然とはまり始めるかもしれません。子どもがいつ伸びるかは誰にもわかりませんから。私は息子さんよりも、お母さんが「サイドコーチングしまくり」と書いておられるスタメン組のほうが心配です。サカイクの読者ですから、サッカーは自分で考えるスポーツだという捉え方をご理解いただいているかと思います。その視点で考えると、スタメン組の子どもたちには、自分で考える余裕(余白)を与えられていないようです。これでは、大人の言うとおりにしか動けない子どもに育ってしまいます。サッカーでの習慣がすべてに影響するとは言いませんが、本来スポーツの育成現場は主体性や創造性を身につける場なのにと非常に残念です。■アドバイス②何のためにサッカーをさせているのか、子ども自身はどうなのか、今一度確認しよう二つめ。一度、「何のためにサッカーをさせているか」という原点に立ち返りましょう。ご相談文に「強くなれると信じたい」とありますが、何が何でもプロにさせたいのでしょうか?高校や大学を、受験勉強しなくてもいいスポーツ推薦で行かせたいのでしょうか?そういった思惑は、恐らく皆無かと思います。そうであれば、サッカーを楽しむこと、サッカーに一生懸命取り組むことができていれば、それでいいと考えられないでしょうか。相談文を見る限り、お子さんは懸命にサッカーに取り組んでいます。ただ、ひとつ気になるのは、息子さんが「チームが強いからここにいたい」と話していることです。強豪チームに属するのは試合に勝つことが多く、周囲から羨望の目で見られもするので誇らしい感覚もあるでしょう。しかし、スポーツで一番楽しいのは試合をすることです。実践機会があまりに少ないのであれば、その部分を息子さんに話してみるのもいいでしょう。ただし、どうするかを決めるのはあくまでも本人です。■アドバイス③コーチの言動を片時も目を離さずチェックする親を、子どもは望んでいるのか三つめ。冒頭でお伝えしたように、息子さんのサッカーについてお母さんは頑張るのをやめましょう。私から見ると、お母さんは少々息子さんのサッカーに注目しすぎているようです。90分の練習で息子さんが一度も指導されなかったと書かれていますが、90分間一時も目をそらさず息子さんだけを目で追っていたということになります。目で追いながら「ああ、今のシュート惜しい!」とか「よく頑張って最後までボールを追いかけたなあ」とお母さん自身がサッカーを楽しんでいるのなら良いのですが、どうもそうではなさそうです。そこまで必死になってコーチの言動をチェックすることを、息子さんは決して望んでいないはずです。■子どものサッカーは子どものもの、親が子どもの人生に乗っかると......(写真は少年サッカーのイメージご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)子どものサッカーや時間は、子どものもの。子どもの人生です。子どもの人生に親が乗っかって生きてしまうと、その重みに子どもは耐えられなくなってしまいます。したがって、お母さんはこれを機会に、趣味など自分の楽しみを見つけるなどして息子さんのサッカーと少し距離を置いたほうがいいと思います。子どもがぐっと伸びるとき、ほとんどの親御さんが「いつの間にか成長していたんですよ」とおっしゃいます。そこに親の干渉はありません。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『高学歴親という病』(講談社α新書)。
2023年06月21日日本スポーツ界に、連綿と続く体罰の連鎖。競技を問わず、指導者の体罰、暴力、暴言は、令和に入っても後を絶ちません。2012年の『桜宮高校バスケットボール部体罰自殺事件』後、スポーツ界は様々なアクションを起こしてきましたが、スポーツ指導者の体罰がニュースになるなど、いまだ強くはびこっています。2023年3月、日本バレーボール協会は「暴力撤廃アクション」を発表。川合俊一氏が会長に就任以降、改革を進めるべく、様々なアクションを起こしています。そこで今回は川合会長に「なぜ、いま暴力撤廃アクションを発表したのか」「指導者の暴力をなくすために、どうすればいいか」をうかがいました。バレーボール協会が立ち上げた、新たな施策も含めて紹介します。(取材・文鈴木智之写真・新井賢一)日本バレーボール協会の川合俊一会長(C)新井賢一サカイク公式LINEアカウントで子どもを伸ばす親の心得をお届け!■選手への暴力撤廃に向けた取り組みを強化2022年3月に、バレーボール協会会長に就任した川合俊一氏。現役時代は日本代表の主将を務め、ロサンゼルス五輪、ソウル五輪に出場。引退後はタレントとして活躍し、2015年からはトヨタ自動車ビーチバレーボール部でゼネラルマネージャーを務めるなど、スポーツ内外の知見が豊富な人物です。川合氏が会長就任以降、「トヨタ自動車での経験を活かして」(同会長)、コンプライアンス・ガバナンス強化に着手。指導者による選手への暴力撤廃に向けて、取り組んでいます。サッカーする子どもを伸ばす親の心得「サカイク10か条」とは■協会がアクションを発表したことで声を上げやすくなる2023年に入っても、指導者による暴力は起きており、2月には、市立船橋高校男子バレー部の監督が生徒への暴行容疑で逮捕。3月には、前年度の高校選手権で優勝した日本航空高校の監督が、部員に暴行(平手打ち)をしたとして解任されるなど、指導の名のもとに暴力を振るう事件が立て続けに起きています。現状について、川合会長は次のように感想を述べます。「指導者の体罰が表面化していますが、これはバレーボールに限ったことではなく、他のスポーツにも、表に出ていないだけで、体罰や暴力、暴言はあるでしょう。ただ、バレーボール協会として、暴力撤廃アクションを発表したことで、暴力や暴言を受けている人が声をあげやすくなっている面はあると思います」■暴力と指導の間にある「未暴力」とは暴力撤廃アクションには「バレーボールの世界から暴力・体罰・ハラスメントを撤廃する」「暴力と指導の間にある未暴力に向きあう」というコンセプトがあります。未暴力とは、暴力と指導の間にある、明らかな暴力とは判断しづらいもののことで、将来的に暴力へと発展する危険性があるものを指します。日本バレーボール協会は、2023年3月25日発行の日本経済新聞に"それって、指導ですか? 暴力ですか?"という全面広告を掲載。指導現場で起こり得る事例を、指導者、選手の立場から記載し、「未暴力」の危うさを、指導者や選手に気づいてもらうことをテーマにしています。ポスターには、次のような例が並んでいます。【指導者】試合後、集中が足りない選手に自覚を促すために、みんなの前で指導した→【選手】負けた後、チーム全員の前で「お前のせいだ」とコーチに責められました【指導者】体罰にならない範囲で、気合を入れ直してもらうために、大声で喝を入れた→【選手】バレーボールを壁にたたきつけて「たるんでる!」と大声で怒鳴られました川合会長は言います。「これを見た指導者に『自分がしているのは暴力ではないか』と振り返り、選手の側は『練習の中で、自分が受けた仕打ちは暴力ではないか』と気づいてもらうことが、暴力撤廃の第一歩だと思っています」■暴力と指導の間にある「未暴力」とはバレーボール協会は指導者、選手への啓蒙とともに、教育委員会を通じて、暴力・暴言・ハラスメントを行っている指導者へ聞き取り調査を行うなど、新たな取り組みを開始しました。「これまで、暴力に関する通報窓口は、バレーボール協会や都道府県協会、全国連盟など分散していました。まずはそれをバレーボール協会に一元化しました。なぜなら、暴力や体罰をしている指導者が、都道府県協会や全国連盟の要職についている場合、通報したとしても、揉み消されるケースがあるのではないかと感じたからです」暴力や体罰、ハラスメントが起きた場合、最上部の団体であるバレーボール協会に通報し、学校の部活動で問題が起きた場合は、同協会が都道府県の教育委員会に連絡し、調査してもらう流れを作ったそうです。「バレーボール協会には、問題が起きたときに調査をする権利がありません。我々は調査をする組織ではないので、学校の管轄である教育委員会に連絡をして『おたくの県でこういう問題が起きているので調べてください』と、調査してもらうようにしています」他にも、弁護士を入れた、第三者委員会を通じて調査をする方法も始めており、川合会長は「教員の指導者が力を持っていて、教育委員会とつながっている場合は、暴力や暴言が隠蔽されてしまうこともあり得ます。それはあってはならないと考えています」と、言葉に力を込めます。■あからさまな暴力指導にはNOを突き付けるのが望ましいが......あからさまな暴力指導には、確固たる意思でNOを突きつけるのが望ましいですが、なかには、NOと言いたくても言えないケースもあります。川合会長は言います。「僕の知人に『サッカーは体罰のニュースがあまり出ないけど、なくなったの?』と聞いたところ『なくなってなんかいないですよ。指導者にたてつくと、試合に出られなくなるから、子どもも親も我慢しているんですよ』という言葉が返ってきました」さらに、こう続けます。「暴力を受けた子が通報したとすると、チームの中で誰が言ったかは、雰囲気でわかるんですよね。あるいは指導者がクビになったら、チームの人たちから文句を言われる。とくに強くて、結果が出ているチームは、言えるような状況じゃないです。だから、表面化させるのはすごく難しいんです」■せっかく始めたのに指導者が原因で辞めてしまうことがあってはならないそれでも、体罰やハラスメントを受けた人が、声をあげやすい環境を作ること。そして「暴力指導は当然のこと、未暴力のケースも、指導者自身に気づいてもらい、改めてもらう働きかけをしていくしかない」と言います。「バレーボール協会としては、暴力や体罰を見過ごすわけにはいきません。せっかくバレーボールを始めたのに、指導者が原因で辞めてしまうなんてあってはならないことですし、競技人口の減少にもつながります。そのためにも指導者の行いを顧みてもらい、自分がしていることは暴力なのではないか、体罰なのではないかと気づいてもらうことに取り組んでいるところです」次回の川合会長インタビュー後編では「暴力指導がなくならない理由」と「暴力指導では、トップレベルの選手が出て来ない理由」を紹介します。バレーボール協会『暴力撤廃アクション』の詳細はこちら>>サッカーする子どもを伸ばす親の心得「サカイク10か条」とは
2023年06月19日株式会社東洋経済新報社(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:田北 浩章)は、『「国内・海外大学AO入試突破のため、必要な指導法」を学ぶ講座』を東洋経済education×ICT主催で2023年8月1日(火)に開催いたします。「国内・海外大学AO入試突破のため、必要な指導法」を学ぶ講座講座の詳細・申込: ■開催概要近年、日本でも採用する大学が増えている「総合型選抜入試(旧AO入試)」。学力だけでなく、生徒の能力や適性がわかる面接や小論文が重視されています。総合型選抜は米国でも採用されており、日本から米国の大学入学を目指す生徒も多いです。こうした生徒に対して、日本の教員はどのように指導すればよいのでしょうか?米国の大学院で長年教鞭を執ってきた山脇 秀樹氏を迎えて、国内外難関大学のAO入試に不可欠なエッセイ・推薦状の書き方について学べる講座を今回開催することになりました。AO入試の教員側の関わり方がよく分からないという声が聞かれますが、講座を通してそうした課題解決の一助となり、生徒の学びに貢献できれば幸いです。ポイント1:ワークショップを体感できる国内外難関大学のAO入試に不可欠なエッセイ・推薦状の書き方や指導法を米・ドラッカー経営大学院教授によるワークショップを通して学べますポイント2:生徒のオリジナルな強みを引き出せる生徒のオリジナルな強み(キャラクター・ブランド・世界観)を引き出し、志望校選定・大学入学・進路設計まで指導できるようになりますポイント3:リアルな情報を交換できるAO入試に指導・支援を行う教員同士のネットワークを通じて、現状の悩みや課題・指導現場で実践できるリアルな情報を交換できます■セミナー概要講座名 :「国内・海外大学AO入試突破のため、必要な指導法」を学ぶ講座開催日時 :2023年8月1日(火)10:00~17:00※昼休憩1時間、プログラム終了後の質疑応答・受講者同士の情報交換会を含みます。開催形式 :オフライン(対面)にて開催。オンライン配信はございません会場 :〒103-8345東洋経済新報社本社セミナールーム東京都中央区日本橋本石町1-2-1 東洋経済ビル9階アクセス :半蔵門線「三越前駅」B3出口から徒歩0分銀座線「三越前駅」A3出口または「日本橋駅」A1出口から徒歩3分東西線「日本橋駅」A1出口から徒歩3分JR「東京駅」日本橋口から徒歩3分参加費 :49,500円(税込)※2名以上同時申し込みで2人目以降10%OFF!受講特典 :山脇 秀樹氏著『15歳からの人生戦略』を贈呈申し込み締切:2023年7月28日13:00※定員に達した場合にはお申込みを締め切らせていただきます。※規定人数達しなかった場合には開催中止になる場合もございます。主催 :東洋経済education×ICT■申込方法公式サイト: 上記、URLにアクセス、申込フォームに必要事項を入力の上、申込ください。請求書払いにも対応しております。お問い合わせください。■プログラム1. はじめに2. プログラムの目的と概要3. 受講者同士の自己紹介4. 米国大学とAO選抜方式について5. 米・ドラッカー経営大学院教授流【ワークショップ】~AO入試に突破できる生徒のオリジナルなブランドを創るために、人間像を掘り下げる!~・マインドマップ(物語から生徒を知るプロセス)・ブランディング(生徒のオリジナルなブランドを創る)・ライフプランのデザイン(生徒の進路を見定め、体験や思考から世界観を描く)6. 生徒の課題を探求する~生徒が探求したいことを知り、志望校選定・進路の道筋を立てる!~7. 他の生徒と差別化を図る~生徒のブランド・世界観・ビジョンと目的、探求したいことの整合性を取る!~8. エッセイ・推薦状を作成する~生徒のオリジナルなブランド・キャラクターを浮かび上がらせる!~9. 終わりに10. 質疑応答&情報交換会■講師紹介山脇 秀樹氏慶應義塾大学経済学部卒業、同大学大学院経済学修士課程修了。1982年にハーバード大学経済学博士号取得(Ph.D.)。82年より旧西ドイツ国立ベルリン社会科学研究所上級研究員、90年よりベルギーのルーヴァン大学経済学部教授。95年より米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)アンダーソン・マネジメントスクール客員教授を併任し、2000年よりカリフォルニア州クレアモントにあるピーター・F・ドラッカー経営大学院教授。06年度より同校副学長、09~12年度に学長を務める。著書に『戦略の創造学──ドラッカーで気づき、デザイン思考で創造し、ポーターで戦略を実行する』『新しい顧客のつくりかた──見えない消費者をあなたのお客さまに変える戦略』『15歳からの人生戦略──ドラッカー経営大学院教授の「未来をつくる」授業』(すべて東洋経済新報社)がある。■会社概要商号 : 株式会社東洋経済新報社代表者 : 代表取締役社長 田北 浩章所在地 : 〒103-8345 東京都中央区日本橋本石町1-2-1創立 : 1895年11月事業内容: 雑誌事業、 書籍事業、デジタルメディア事業、データベース事業、ビジネスプロモーション事業(セミナー・広告・カスタム出版)など資本金 : 1億円URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月16日Amit Youngerが6月に来日zen placeは2023年6月17日(土)、zen place pilates 渋谷スタジオにおいて、ピラティス指導者Amit Younger(アミット ヤンガー)による指導者向けワークショップ『Strong and Mobile Shoulders/強靭で可動性のある肩』を開催します。同ワークショップでは、肩関節と肩甲帯全体の強度と安定性を向上させることを目的とした、マットやプロップスを使ったレパートリーなどを紹介します。開催時間は14:00から17:00まで、料金は24,500円です。申し込みはzen place academyのホームページにて受け付けています。全4回のワークショップを開催Amit Youngerによる2回目のワークショップは、6月21日(水)にzen place pilates 横浜スタジオで開催されます。テーマは『Side Bending and Rotations/サイドベンドとローテーション』です。3回目は6月22日(水)にzen place pilates 新宿スタジオで、4回目は6月24日(土)にzen place pilates 銀座2丁目スタジオで行われます。(画像はzen placeより)【参考】※zen place※zen place academy
2023年05月18日近年、海外の指導者が来日し、日本の子どもを指導する場が増えてきました。そのときに、海外の指導者が口をそろえて言うのが「日本の子どもたちは、コーチの言うことをよく聞く」という言葉です。その反面「日本の子はシャイで、自分を表現しようとしない」という言葉も聞かれます。自己表現が苦手なのは子どもだけに限らず、大人にも通じることで、日本人の特性なのかもしれません。日本の中だけで生活するのであれば、とくに不自由はしませんが、ことサッカーというグローバルなスポーツにおいて、「自己表現が苦手」というのは、マイナスに働くこともあります。そこで今回は日本の育成年代で長く指導し、サッカー王国ブラジルの名門育成クラブ「クルゼイロ」のジャパンスクールで指導をする小林弘典コーチに、「子どもたちの感情を解き放つためにしている、ブラジル人コーチの仕掛け」について話を聞きました。ブラジル人コーチは「自ら考えて動く」「自己主張する」といった部分に、どのようなアプローチをしているのでしょうか?(取材・文鈴木智之)写真提供:クルゼイロキャンプ■日本の子どもは失敗するとベンチを見る"クルゼイロジャポン"は東京のスクールの他に、今春三重に開校予定。春休みや夏休み等に、ブラジルからコーチを呼び、短期キャンプを実施しています。小林コーチは、ブラジルから来たアドリアーノコーチに「日本の子どもたちの話を聞く姿勢は素晴らしい」と感心されたそうです。「日本の子たちは、なんて良い教育を受けているんだ! と驚いていました。ですが、いざサッカーの練習が始まると、ミスを恐れ、失敗するとベンチやコーチを見る子がたくさんいました。極めつけは、ゴールを決めたのに誰も喜ばないこと。これにはびっくりしていました」■集団の一員として振舞えるが、個になると弱い日本の子どもアドリアーノコーチは、「日本の子は点を取っても嬉しくないの? あの子たちはサッカーを本当に好きでやってるの?」と質問をしてきたそうです。そこで小林コーチが「彼らは、枠からはみ出すことがあまり得意ではないのではないか」と答えると「子どもはもっと自由でいいし、何よりサッカーというスポーツは自分の感情を出さなければ絶対に勝てないし、上達もできない」と言われました。両者は「子どもたちに感情を発露させることに対して、私達はもっと取り組まなければいけない」という結論に至ったそうです。また、日本の子どもたちは、集団の一員として振る舞うことはできますが、選手個々に目を向けたときに「きみは何ができるの?」「何がしたいの?」という状態になっていたのだと言います。■もじもじしていた子たちが積極的に!「楽しい」環境を作ることが大事そんな日本の子どもたちを見たアドリアーノコーチは、驚きの行動に出ます。トレーニング中、サッカーボールやテニスボールなど、ありったけのボールをコートに投げ入れたのです。「たぶん、50球ぐらいあったと思います(笑)。それを次々にコートに入れて、どんどんシュートを打っていいよ、ドリブルで仕掛けようと言いました」子どもたちはコーチの言葉通り、たくさんあるボールを手当たり次第、ゴールに向かって蹴っていきます。「そうしたら、もじもじしていた子たちが、シュートが打てる、うれしい! と積極的にプレーし始めたんです。ドリブルやパスが成功したときの喜びもあるかもしれませんが、何よりも、ゴールを決めることが最高に楽しいわけです。その環境を作ってあげることが大事なのだと、改めて学びました」ブラジル名門育成クラブの指導を体験できる「クルゼイロキャンプ」参加者募集中>>■「こんなに楽しそうにサッカーをする姿は久しぶり」と保護者も感激当時のクルゼイロキャンプでは、子どもたちが感情を表すための仕掛けとして「得点を決めた後に、ゴールパフォーマンスをしないとゴールは認められない」などのルールを設けていったそうです。「そうすると飛行機ポーズだったり、クリスティアーノ・ロナウドの真似だったり、いろいろやり始めるんですよね。そのルールがなくなって、普通に試合をした後にもやったりと、感情を表に出して、積極的にプレーし始めるようになりました」小林コーチは「子どもたちに口で言ってもすぐにはできないので、こちらが仕掛けをして、気持ちをくすぐってあげる。ブラジル人のコーチはそういうところが上手だと思います」と話します。その様子を見た保護者も「いつもは苦しそうにサッカーをしているけど、ここに来るとすごく楽しそうにプレーしている」「こんなに楽しそうにサッカーする姿は久しぶりに見た」と感激するそうです。「ただ、日本の子たちはそれを引きずってしまうというか、真剣にプレーする場面でも、雰囲気に流されて、遊び気分になってしまうことがあります。そこはコーチが気にかけながら、やるときはやるというオンとオフをはっきりするようにしています」■サッカーする上で感情を出すのが必要な理由でも日本の子たちはミスを怖がる傾向にあるので、ミドルサードでもアタッキングサードでもプレーが変わらないんです」さらに、こう続けます。「せっかくフェイントやドリブルのトレーニングをしているのに、試合になると出てこない。それもミスを恐れているからです。だから我々コーチは『サッカーにミスはつきものだ』『失敗を恐れずにチャレンジしよう』ということを、繰り返し、伝えています」「ミス=失敗、怒られる」という考えから「上手くなるためにはチャレンジが必要で、チャレンジにミスはつきもの」という考えにチェンジしていくことで、子どもたちは積極的に挑戦するマインドになります。その状況に導くためにも、トレーニングの設定やルールなどで、よりチャレンジしやすい環境を作ることが大切なのだと教えてくれました。「ブラジル人コーチは、練習のルールやメニューを工夫することで、子どもたちが積極的にチャレンジする環境を作るのが上手」と話す小林コーチ。ブラジルからはネイマールやヴィニシウス、リシャルリソンなど、あっと驚くプレーをする選手が次々に育ってきますが、その背景には彼らの思想や文化、それに基づいたトレーニングがあることは間違いないでしょう。サッカーは国民性を映すスポーツと言われますが、日本が外国から学ぶことは、まだまだたくさんありそうです。ブラジル名門育成クラブの指導を体験できる「クルゼイロキャンプ2023春」は、現在参加者募集中です。詳細はこちら>>「個の力」にフォーカス!試合で活躍するヒントを一人一人に伝えるクルゼイロサッカーキャンプ>>
2023年03月02日NHKが郵便法に違反していたとの理由で、総務省から行政指導を受けたと12月14日に発表された。10月には「受信料未払者に2倍の割増金を徴収することを検討する」と発表し、反発の声が上がっていたNHK。世論との乖離が加速する事態となっている。各メディアによると、NHKは国の許可を得ていない事業者に「受信契約の締結が確認できない人に契約を促す」との目的で作られた文書の送付を委託。期日を指定して返送を求めていたものについて、総務省は日本郵便や総務相の許可を受けた事業者のみが取り扱うことのできる“信書”と判断したため行政指導を行ったという。NHKは、公式サイトで信書の対象となった文書は’15年12月から今年1月までに送付されたおよそ2070万通だと明かし、「総務省から行政指導を受けたことは誠に遺憾です」とコメント。そして「今回の事態を重く受け止め、再発防止を徹底するとともに適正な業務体制を構築し、ガバナンスの強化に一層努めてまいります」と述べている。そんなNHKは10月11日、放送法の改正に伴い、放送受信規約に関する変更点の素案を発表。そして“テレビを設置しながら期限までに受信契約の申し込みをしなかった場合などに徴収できる割増金制度”について明かしたが、非難が相次いでいた。「規約素案には『受信契約の申込み期限は、受信機の設置の月の翌々月の末日まで』とあり、さらに不正な手段によって受信料を支払わなかった場合に課す割増金に関して、『支払わなかった受信料に加えて、その2倍相当の額を請求できる』とありました。しかし、長らく受信料契約の“事実上の義務化”に異論が相次いでいます。新たな規約は、来年4月から運用するとのことでしたが、当時ネットでは『テレビを捨てる』との声が相次いで上がるなど“テレビ離れ”を加速させる事態となっていました」(全国紙記者)そして今回、NHKは受信契約を促すポスティングに、郵便法違反との判断がくだされることに――。SNSでは皮肉にも「スクランブル化(受信料を支払った人だけが視聴できるようにすること)するべき」との声がこう紛糾している。《郵便法違反しているNHKに受信料を払いたくない。スクランブル化にしろ!》《訪問勧誘だけではなく、郵便勧誘もやめさせろ 見たい人が自らNHKに契約しに行く、スクランブル放送のような取り扱いにすれば良い》《スクランブルにすれば解決ですね!再発防止に是非!》NHKは公式サイトで「なぜ、スクランブルを導入しないのか」という質問に際し、まず自身の役割について「特定の利益や視聴率に左右されず、社会生活の基本となる確かな情報や、豊かな文化を育む多様な番組を、いつでも、どこでも、誰にでも分けへだてなく提供する役割を担っています」と説明。そして、「スクランブルをかけ、受信料を支払わない方に放送番組を視聴できないようにするという方法は一見合理的に見えますが、NHKが担っている役割と矛盾するため、公共放送としては問題があると考えます」と続けて回答している。しかし、世論の支持はなかなか得られていないようだ。
2022年12月15日昨今、スポーツ界のニュースで報じられることが多いのは、指導者の暴力・暴言関連のネガティブなニュースが多く、それに関心が高い保護者も多いと思います。そのような旧態依然とした指導が残っていることも事実ではありますが、最近では「子どもを伸ばす指導」をしている指導者・チームも増えています。今回は、この夏開催されたワールドチャレンジ2022の現場でお伺いした話をもとに、育成に力を入れているチームの指導者が、どんなふうに選手と接したり、声掛けをしているのかをご紹介します。3年ぶりにFCバルセロナが参加したU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ(C)新井賢一<<関連記事:3年ぶりにバルサが参戦、ワールドチャレンジ2022の記事はこちらサカイク公式LINEアカウントで保護者のみなさんへお役立ち情報をお届け!■「育成に力を入れているチーム」とはどんなチーム?皆さんは育成に力を入れているチームとは、どんなチームだと思いますか。・小学生年代で県大会や全国大会で優勝させてくれるチーム・トロフィー、メダルを獲るチーム・Jクラブや競合クラブのセレクションに合格できるぐらい上達させてくれるチームそんな風に、小学生年代で何らかのタイトルを獲らせてくれるチームだと思っていませんか。もちろん、勝ちたいから頑張ることは良い事です。子どもたちが大会でトロフィーや賞状をもらって喜んでいる顔を見ると、保護者も嬉しいものですよね。ただ、育成に力を入れているチームは「もっと先」を見て指導しています。この夏開催されたワールドチャレンジ2022で、いろんなチームにインタビューをしてきたので、そこで聞いた指導者たちの「小学生年代の育成」に関する考えなどを紹介します。■小学生年代がサッカー人生の頂点ではない今年は3年ぶりに海外勢も出場し、まさに世界への挑戦となる大会になりました。サカイクは大会のメディアパートナーとして、色んなチームにインタビューをしましたが、Jクラブの育成組織も含め、ほとんどのチームの指導者が異口同音に口にした言葉があります。それは、「小学生年代がサッカー人生の頂点ではない」です。また、このようなことをおっしゃる指導者も多かったです。「小学生年代は、中学以降もサッカーを続けるための『種まき』の時期。まずはサッカーを楽しむことを大事に、勝ったり負けたりする中でいろんなことを学んでいければいい」まさにその通りで、中学以降もサッカーを続けていくためには「サッカーって楽しい」と心に刻まれることが大事ですし、育成に力を入れているチームの指導者たちは「今」だけでなく「少し先」を見据えていることがうかがえました。技術習得より「ありがとう」が言える方がサッカー上達につながる理由■グラウンドに響く監督たちの声、一番多いのは?ちなみに、今大会も多くのチームの監督、コーチの声がグラウンドに響いていましたが、どんな声掛けが多いかわかりますか?答えは・・・↓↓「ナイス!」「いいよ!」「そうそう!」といった肯定的な声です。各カテゴリーの予選を勝ち上がって出場する強豪チームが多いので、厳しい声が多いと思いましたか?ちなみに今大会では多くの方が「ナイス、ナイス、ナイス!」「いいよ、いいよ、いいよ!」「そうそうそう!」など3回ぐらい繰り返すことが多かったです。口に出すとその位の回数がリズムも良く言いやすいのかもしれません。街クラブ選抜チームを率いた播戸竜二監督は「素晴らしい!」「まだ終わってないよ」を連呼して選手たちのモチベーションを上げていました。そんな感じで、大きな声で選手たちに何か伝えているシーンは多いですが、肯定して背中を押してあげるような声が多いのです。試合前には「みんなの思うようにプレーしたらいいと思うよ」と選手たちに信頼を伝えて送り出していたチームも。ハーフタイムも選手たちで試合の改善ポイントなどを話し合い、そこに監督やコーチがアドバイスを加えるというチームも多くみられました。そういった、選手が安心してサッカーができる状態が当たり前にあることが、選手を伸ばすことにつながるのでしょう。■普段からの関係性、信頼が大事ちなみに、ワーチャレに限らず、声を張り上げている指導者の多くが「ピッチの中では私の声は聞こえないですからね。サッカーは自分で状況を判断して動かなければなりませんから」とおっしゃるのですが、本当に聞こえていないのか選手に聞いてみました。私「監督、声大きいよね」選手「うん」私「でも、ピッチの中では聞こえないもの?」選手「聞こえてるよ」とのことで、しっかり聞こえていると笑顔で教えてくれました。ちなみに、プレー中の「サイドを切れ」「中締めろ」のような声に関しては「声は聞こえてるけど、状況によってはすぐ対応できないし自分で判断するから」ということのようです。選手たちも必死に対応している時は、外からの声はハッキリ聞こえない時もあるのでしょうね。プレーに対する「ナイス」「いいよ」以外の声でよく聞かれるのは、ボールが落ち着いたときに「A(名前)、B(名前)が出しどころ無くて困ってるときフォローしてあげて」とか、「まだ焦る時間じゃないから、前係にならなくていいよ」のようなアドバイスが多かったです。一見厳しいことを大声でピッチに叫んでいるように見える監督がいるチームも、試合終了後には選手と指導者たちが仲良く談笑している、というのもよくある光景です。選手取材の後に監督のインタビューをしたときも、監督が「午後も試合あるから今のうちにお昼食べて」と声をかけても、選手たち自身が「監督のインタビューも見たーい!」とその場に留まるなど微笑ましい場面も。監督のインタビューをカメラの後ろで見ているYF NARATESOROの選手たち。インタビュアーが選手たちに「監督は普段どんな人?」と聞いたら矢継ぎ早に「おもしろい」「芸術家」「私服がかっこいい!」と答えてくれました(C)新井賢一そういった場面を目の当たりにすることで、大事なことは指導者たちと子どもたちの普段の関係性、信頼の構築なのだと改めて感じました。普段から心理的安全が確保されているから、子どもたちは思い切りサッカーを楽しめているのです。■子どもも保護者も指導者も、みんながサッカーを通じて幸せになる環境をどうしても、旧態依然とした指導の問題のほうがニュースで取り上げられやすく、ネガティブな情報の方が読者の共感も生むため、スポーツの現場には問題がある指導者が多いように捉えられてしまう部分もありますが、情報をアップデートしながら子どもたちに接している指導者の方はたくさんいます。保護者の方も、自分たちの学生時代とは大きく異なる現代の育成について改善できることをチームで話し合ったり、古い慣習などを見直して負担を減らすことで、子どものサッカーにかかわるのが気持ちと体力面でラクになると思います。サッカーをする子どもたちだけでなく、関わる親・指導者も楽しめる環境が増えていくことが大人たちの幸せにもつながるのです。サカイクではこれからも、いい指導をする・しようと取り組む指導者、チームを応援していきます。サッカー少年の親が知っておくべき「サカイク10か条」とは
2022年10月05日監督・コーチの話を聞かない、練習の並び順でケンカ、行動が遅い......。U-10年代の指導の指導はどうすればいい?池上正さんの書籍を読んで実践しているけど、うまくいかない。という悩みをいただきました。この連載を読んでいる方の中にも、同じような経験を持つ方がいるのでは。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、話をじっと聞いていられないU-10年代の指導の指導のコツを伝授します。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<上手い子、そうでない子が混在するチーム。どっちにも楽しんでほしいからレベルでグループ分けしたいが、注意点は?<お父さんコーチからの質問>こんにちは。田舎の少年団で指導をしている者です。担当はU-10です。池上さんの書籍「伸ばしたいなら離れなさい」を読ませて頂き実践しているのですが、子どもたちが話を聞きません。行動が遅い、待ち時間の並び順でケンカばかりする、など、なかなか上手くいきません。池上さんの本が発売されたころとは教育、家庭でのしつけなども変わっているので子どもたちの気質なんかも変わってきているというのはあると思うのですが、(過保護なご家庭が多いと感じます......)この年代のチームがまとまる良い方法はないでしょうか?<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。先日、首都圏のある自治体で、教員の方々に「これからのスポーツを考える」というタイトルでお話しさせていただきました。そのなかで、子どもたちが主体的対話的深い学びが必要だと言われているけれど、授業でその時間をつくっていないという話が出ました。■子どもが輪に入れないとき、大人の方が焦って世話を焼いていないか午前中、ひとつの学校で6年生に指導した際、みんなの活動に入っていけない子どもがいましたが、私は最後まで声をかけませんでした。指導の後で、担任の先生から「あの子には声をかけないのですか?」と尋ねられました。私は、ほかの子どもたちの行動を待っていたのです。その子が交わらない最初の10分は、他の子どもたちは何もしませんでした。が、そのうち「入れよ」と声をかける子が出てきました。言ってもらった子は「いいの?」という感じで中に入って一緒に活動するようになりました。「どうしてあんなふうになるんでしょう?」と先生は不思議な顔でしたが、私からすればそもそも子どもの世界に大人が踏み込まない方がいいと思っています。先生がどうするか、ではないのについ声をかけてしまうようです。先生はそれが自分の役割だと考えているし、周りもそうなので、先生が行動を起こさないと周囲に「何か言ってください」と言われてしまう。そうならないためには「子どもをどう育てるか」を共有しなくてはなりません。それなのに、「自分が言わなければ!」と大人は焦ってしまうわけです。子どもが成長する余白を与えていません。機会を奪っていることも多いのです。サカイク公式LINEアカウントでイベントや最新情報などをお届け!■子どもたちをずっと動かすことがカギ「並ぶ必要のない」練習メニューを提供することさて、ご相談いただいた件です。10歳以下。けんかしたり、ふざけたり。小集団でいろいろなことをやりたくなる。この年代の特徴です。大人のほうが「この年代なら当然だ。当たり前。こんなものだ」とおおらかにとらえることが重要です。そして、もうひとつ大事なのが、並ぶ必要のないメニューを提供することです。つまり、並ぶ時間もなく、次々とサッカーをしてもらう練習にしてください。実際、ご相談者様のように子どもの私語やふざける様子が気になる指導者の方たちは、おしなべて並んで行うメニューを組んでいることが多いようです。子どもたちをずっと動かしましょう。いつもお話ししているように、練習はミニゲームを中心に。その間に、2対1、3対1など小集団で動くメニューを挟みます。コートを半分に使ったり、4分の1ずつにするなど、狭いスペースでよいので次々と行うようにしましょう。■「早くしなさい」ではなく「このままだと○分しか練習できないよ」と焦らせる方が有効そのほかに、三つほどアドバイスさせてください。ひとつめ。子どもの行動が遅いと感じるのは、指導者側の問題でもあります。子どもに対し「何やってるんだ」「早くしなさい」ではなく、「時計の小さい針が6を指したら、次のメニューを始めるよ」などと、明確な時間を示すことです。練習の時間を最初から決めておくことです。そこで「このままだと、次の練習は○分しかできないよ~」と知らせることも有効でしょう。■水分補給の時間が長すぎると集中力が切れてだらけてしまうので、時間の見直しを二つめ。水分補給の時間確保についても一考してみましょう。皆さんの練習を見ていると、水分をとる時間が長いときがあります。子どもは座りこんでしまい、おしゃべりをしながらゆっくり補給しています。そうると、コートになかなか戻ってきません。子どもたちに、水分補給は休憩ではないこと、飲んだらすぐコートに戻るよう伝えましょう。そのことをきまりにしてください。その際、水分補給を急がなくてはいけない根拠を伝えることも重要です。「試合中はボールをいつも見ていないといけないよね。練習中は試合をしているのと同じ集中力でやりましょう。試合の中で起きることに気を配らなくてはいけないのに、ぼーっとしているとどうなりますか?」そのように、子どもたちが早く集まる動機づけになるような話をしてください。「君たちの水筒は押せば出て、すぐ飲めるよね。便利だよね。だから、飲んで蓋を閉めるまで3秒でいけるね!」などと話します。そうすると、大慌てで我先にとコートに帰ってきます。例えば「前回よりタイム短縮できたね」「記録を伸ばそう」などと自尊心を刺激しましょう。急がなくてはと思えるような仕掛けをしてください。当然ながら、子どものことなので、そんなふうに毎回できるわけではありません。行きつ戻りつしながら、習慣にしていくことです。素早く行動できたときは「良かったね。みんなが早く動いたから、たくさんサッカーができるよ」と褒めましょう。■説明は短めに、練習しながら少しずつ修正ポイントを伝えよう(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)三つめ。水分補給をサッとやったのに、次の練習メニューの説明が長いと、子どもたちはざわざわし始めます。上述したように、説明はできるだけ短く切り上げましょう。子どもたちがじっとしていることなく、すぐに行動できるようにします。言うことを聞かせようと思うがあまりに、じゃあ注意しようとなりがちです。そうすると余計話が長くなって逆効果です。また、練習中に1回の説明で練習がうまくできない場合があります。コーチが再度確認したり、説明したい場合は一度集めて「この練習はどう?どこが難しい?」などと尋ね、修正するポイントを伝えます。そして、また集める。そんなふうに少しずつコミュニケーションを図りながら、行ってください。最終的には、冒頭でお伝えした児童のように、子ども同士で「集中しようぜ」などと声を掛け合えるチームを目指してください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年09月23日子どもたちが毎日たくさん練習することを「サッカーが好きすぎて」「上手くなるために頑張ってる」と目を細める親や指導者もいますが、それって正しいのでしょうか。オーバートレーニングになっているのでは?たくさん練習する=上達じゃないのでは?成長期に運動しすぎることの弊害は?など、今回はサカイク編集部が気になっている疑問を池上さんにぶつけてみました。ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、練習しすぎによる心身への影響などを教えてくれました。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<仲間との協力プレーは大事だけど、ドリブルなど個のスキルも不可欠だと思う。U-8年代の指導は何に注力すべきか教えて<編集部からの質問>今回は、コーチからの質問でなく編集部から質問させていただきます。「運動しすぎること」について教えてください。いっぱい練習すること、長時間練習することが上達につながる、と思っている指導者はいまだに多くいるように思います。また、保護者側も同じように思っている方も多く、「毎日練習があるチームの方が上達する」と入団のポイントに挙げていたり、練習以外でもずっとボールを触っていることを「上達するために頑張っている」と目を細める方も少なくないようですが、これってサッカーの「しすぎ」ではないでしょうか。(オーバートレーニング症候群?)疲労回復の面や、成長期に運動しすぎるのは、摂取した栄養より消費カロリーが多そうで、身体を大きくする面でも気になります。先日の弊社イベント、親子サッカーでトレーニング後もずっとサッカーしている子たちがいて、池上さんが「練習しすぎを止めるのも大人の役目」と言ったと聞きました。指導者や親は、子どもの運動量について、どの位を目安にすればいいですか。<池上さんの回答>サカイク編集部から興味深い相談がありました。ありがとうございます。さて、みなさんは「超回復」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?アスリートだった方や、大学などでスポーツを学んだ方はよくご存じかともいます。超回復とは、トレーニングの間にきちん休むことで運動が定着することです。科学的にも証明されています。■筋力アップやスキル習得のためにも休息して「超回復」させることが大事例えば、練習や試合の後に一日、二日と休んだ翌日、トレーニングしたことが定着している、つまり上手くなったような感覚を持つことがあります。その感覚はその後少し薄れるのですが、そうやって運動しては、休みをきちんととることでうまくなっていきます。休息は、大人だけでなく子どものアスリートにとっても非常に重要です。また、超回復というと、筋力アップのためには休みが必要であるという説が有名です。しかし上述したように、スキル習得にも超回復は立証されています。サカイクの最新イベントやお得な情報をLINEで配信中!■サッカーが上手くなるためには、心身の余裕が大事そもそもインプットしたスキルは試合で使えるようにしないと意味がありません。要するにアウトプット、試合で発揮する機会が必要です。ところが、毎日ずっと練習しているとインプットばかりになってしまいます。いや、週末には試合をしていますよ、とおっしゃるかもしれません。が、少年サッカーの試合でコーチがこうしなさい、こう動きなさいと指示ばかりしていれば、それは練習になります。アウトプットし、それをまた自分で振り返る。サッカーが上手くなるには、そのようなこころの余裕が大切になってきます。きちんとお休みをとればリフレッシュできるのです。加えて、小学生年代に来る日も来る日もスポーツ漬けでは、人間形成ができません。もちろんサッカーによって人として成長するのですが、大人になるための学びの機会が必要です。サッカーだけじゃない。長い人生を考えると、友達と遊んだり、家族でどこかに出かけたり、野外活動などサッカー以外の豊かな経験を積んでほしいと思います。■日本の子はオーバートレーニングのリスクにさらされている欧州では、サッカーの間に、他の遊びをします。さまざまなスポーツも体験させます。例えば水泳やバスケットボールなど、他のスポーツの経験が後々サッカーの役に立つこともあります。ことサッカーという競技は、さまざまな運動技能が合わさったものです。ボールを足で扱うわけなので、多くの場面で片足で立っています。つまりバランスの競技です。そのことから、他のスポーツが大いに役に立ちます。日本でも、いくつかの競技を並行して行なう「マルチスポーツ」が注目されるようになりました。一方で、日本の小学生はオーバートレーニングのリスクにさらされています。小学校に紐づけられた少年団などでは朝練を行っているところもあります。そうなると、例えば放課後にサッカースクールに通う子の場合、寝るのは夜11時過ぎなのに翌日は早起きして学校に行かなくてはなりません。しかも、朝練はコーチや親から「やりなさい」言われてやっています。自発的な練習ではありません。■練習を「やればやるほどうまくなる」という根拠はない夏休みも、チームからの「リフティング〇回できるようになろう」という宿題に取り組まなくてはなりません。夏休みはもっと自由に他のことができるはずなのに、人としての成長に必要なことができなくなります。すでに申し上げたように、サッカーでも学べるけれど、他のことに集中することも大事です。そういったことがよくわかる本に『アスレチックスキルモデル才能を適切に発揮させる運動教育』(レネ・ウォンホートほか/金子書房)があります。良かったら手にとってみてください。たくさん練習をすれば上達する、やればやるほどうまくなると皆さん思われていますが、まったく根拠がないことがよくわかるでしょう。■運動しすぎるリスクは身体だけでなく精神面にも。楽しむはずのスポーツに「抑圧」されている運動をし過ぎるリスクは明白です。ジュニア期でオーバートレーニングになると、サッカーであればかかと、足の甲、足首、膝、腰と、下半身を中心にスポーツ障害のリスクが高まります。休まず長時間練習すると、睡眠が足らなくなります。そうすると身長が伸びません。100%、良いことはありません。加えて、精神的にもバーンアウトする恐れがあります。それなのに、大人も子どもも「練習しないと不安だ」という気持ちになっています。楽しくて、子どもの生活を豊かにするはずのスポーツによって、抑圧されています。このことは「毎日真面目に練習しなさい」と子どもに言ってしまう日本人の教育観も関係しています。練習するのは、チームの中で一番になるためです。大人がチームの中で競い合わせています。なぜなら学校の教育が同じ様式だからです。「クラスで一番になりなさい」と言われて育ちます。言われなかったとしても、そのような競争の価値観は刷り込まれています。どんなことにおいても競争、競争なので、運動会で全員手をつないでゴールしようといったことをしても、根本的な策にはなりませんでした。■チームで協力しあうのがサッカーなのに、個人プレーによる自己完結になっている(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)「競わせることが子どもの大きな動機づけになる」という意見もありますが、それではエゴイストが育ちます。チームで協力し合って勝利を目指すのがサッカーなのに、個人が活躍することで自己完結します。チームでどう勝つかといった重要なことが学べません。特に今のような暑い時期に無理にサッカーをする必要はありません。子どもをしっかり休ませましょう。その間、大人も休めます。その時間のなかで新たな学びをぜひ身に付けてください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年08月12日日本代表の久保建英選手を直接指導するなど、世界で活躍するトップ選手にコンサルティングや指導を行い、パリ・サンジェルマンの育成部門でダイレクターを務めたダビッド・エルナンデス氏。10年以上にわたるキャンプやクリニックを通じて日本人選手についても熟知している指導者です。前編では、ダビッド氏が考えるスペインと日本で育成年代の選手において11の違いをお伝えしました。後編では、日本人選手が世界で成功するために必要なトレーニングなどを伺いました。パリサンジェルマンの育成部門でダイレクターを務め、かつては久保建英選手を直接指導していたダビッド・エルナンデスさん<<前編:パリ・サンジェルマンでダイレクターを務めた指導者が語る、スペインと日本で育成年代の選手における11の違いとは?■日本がW杯で優勝するために分析すべきこと――なぜ日本人選手は成功するのが難しいのでしょうか?まずサッカー選手にとって「成功する」とは何を意味するかを定義しなければいけません。もしそれがサッカーをプレーすることを楽しみ、その後の人生において大切な能力や価値を身につけるということを意味するなら、日本人選手は既に成功していると言えると私は考えます。一方で、もし日本代表が世界ランキング上位のチームに勝つことや、ワールドカップで優勝することとするなら、改善すべき点について分析するべきかもしれません。――改善すべき点とはどのようなことでしょうか?前編でもお話したように「率先力」「理解力」「柔軟性」「量」「質」「規律」「努力」「積極性」「順序」「コーディネーション」「評価」これら11の要素があげられます。■日本では正しいとされる会話の「順序」が、スペインやイタリアでは通じないことも――11の要素に含まれている「順序」とはどのようなことでしょうか?どんな国でもトレーニング形式はその国の伝統や文化に影響を受けるものです。日本の場合も同様で、いくつかの場面では日本の伝統や文化がとても良い影響を与えていると考えています。日本のチームが試合後にロッカールームを使用前と同じかむしろ使用前よりも綺麗にしている画像が欧州ではたびたび話題になります。また、日本チームが試合に負けた後、ファンに敬意を払い負けたことを謝ったり、応援してくれたことに感謝したりする写真もよく目にします。しかしこうした影響はいつもポジティブに働くわけではありません。日本人にとっては会話において「順序」を尊重することが大切です。他人の時間や空間を邪魔しないことが正しい振る舞いとされています。こういったことはスペインやイタリアの文化とは大きく異なっています。私たちスペイン人にとっては、ジェスチャーをしたり、話すときに腕を動かし、相手を触ったりするのは普通のことです。相手が話し終える前に遮るように話すことも普通なのです。この「順序」という概念は人生の多くの場面でメリットをもたらしますが、サッカーのトレーニングや試合ではデメリットになると私は考えます。「順序」の概念も、サッカーのトレーニングや試合ではデメリットになるとダビッド氏は語りますサカイクの最新イベントやお得な情報をLINEで配信中!■日本人は腕や身体を使ってボールを奪う回数が少ない――それでは日本人がサッカーで成功するためには文化を変えなければいけないのでしょうか?いいえ、そうではありません。選手のプレーの戦術的な面を分析する時、トレーニングのプランニングを考える時、そしてトレーニングや試合中に、この点を考慮しなくてはいけません。正しくあることやルールを守ることは大切です。しかし、個人やチームのプレーにネガティブに働いてしまう慣習は修正しなければいけないということです。――例をあげていただけますか?例としては、ウイングの選手がボールを持ち、クロスを上げようとしています。多くの場合、日本のサイドバックの選手は強くプレスをかけずに相手に自由にプレーさせてしまいます。相手に介入しないのです。相手のプレーを遮るのに時間がかかってしまい、相手に有利な状態でプレーされてしまいます。もうひとつの例はボールを奪う場面で、相手のパスをインターセプトするか、五分五分のボールを奪うことがほとんどです。私の見解では、相手のスペースに入っていき腕や体を使ってボールを奪う回数が日本人選手は極端に少ないように思います。日本人選手は相手のスペースに入って腕や身体を使ってボールを奪うことが極端に少ない印象がある、と語るダビッド氏■日本人が世界で活躍するためにはどのようにトレーニングすべきか――ではどのようにトレーニングすべきなのでしょうか?ここではひとつの例しかあげていませんが、私が思うにこの「順序」という概念がプレーにネガティブな影響を及ぼしている場面はたくさんあります。まずやらなければいけないことは、普遍的な個人戦術(プレー原則)やポジションごとの個人戦術のひとつひとつをパフォーマンスとして発揮できているか分析することです。次に文化的な影響を受けている問題点を補完するための具体的なキーファクターを考えることです。そして最後に、その問題点に選手が直面し、解決方法を見つけるためのトレーニングを準備することです。――ではどのようにトレーニングすべきなのでしょうか?前編の「スペインと日本で育成年代の選手における11の違いとは?」では、それぞれの育成年代の選手の違いを「率先力」という観点から分析しています。近いうちに「日本サッカーと欧州のサッカー 11の違い」というタイトルで本を出版し、これらの要素を(定義、比較分析、事例、メリットとデメリット、指導法など)深掘りしていく予定です。また、エコノメソッドキャンプでは、先程述べた日本人選手の課題を改善するトレーニングを行っていますので皆様の学びになるはずです。<エコノメソッドサマーキャンプ2022 概要>【開催日時・場所】【中学生キャンプ】中学1年生~3年生京都クール8/12(金)-8/13(土)@大谷中学高等学校【小学生キャンプ】小学2年生~6年生奈良クール8/9(火)-8/10(水)@ヤナギフィールド愛知クール8/15(月)-8/16(火)@瀬戸SOLAN小学校千葉クール8/18(木)-8/19(金)@ZOZOPARK HONDA FOOTBALL AREA川崎クール8/22(月)-8/23(火)@富士通スタジアム川崎高知クール8/27(土)-8/28(日)@野市ふれあい広場サッカー場対象小学生キャンプ:小学2年生~小学6年生中学生キャンプ:中学1年生~中学3年生基礎技術をしっかり持った中級・上級レベルの方※男女不問その他各種割引あり(友達紹介割引、兄弟割引など)宿泊・通いプランありエコノメソッドキャンプの詳細・お申込みはこちら>>エコノメソッドスクール公式HP>>ダビッドさんのトレーニングも紹介賢いサッカー選手を育てるDVD
2022年08月01日特別支援教室のガイドラインが変更に出典 : 東京都では、平成28年度から小学校、平成30年度から中学校の特別支援教室の導入を進めてきました。この導入期に合わせて「特別支援教室の導入ガイドライン」が作成され、ガイドラインに沿って各校で特別支援教室の導入が進められました。そして、令和3年4月に東京都の全ての区市町村立小中学校において特別支援教室の導入が完了しました。それに伴い、令和3年3月に「特別支援教室の運営ガイドライン」が作成されました。このガイドラインには、あらたに指導期間の考え方や指導目標の設定の仕方などが記載されました。東京都教育委員会|「特別支援教室の運営ガイドライン」を作成しました「特別支援教室の運営ガイドライン」は、導入時のガイドラインとどのような点が変わったのでしょうか。東京都教育委員会の教育庁都立学校教育部特別支援教育企画調整担当の方にお話を伺いました。新ガイドラインでは、指導期間や指導目標について明確に。そのねらいとは?出典 : 発達ナビ編集部(以下――)特別支援教室の導入時のガイドラインと、最新の 「特別支援教室の運営ガイドライン」の違いはなんでしょうか?東京都教育委員会:特別支援教室の運営に必要なことだけではなく、特別支援教室での指導以外の場面での役割の重要性など、これまでの導入ガイドラインの内容をさらに充実させています。特に、指導期間の考え方、指導目標の設定(読み書きチェックリストの活用、連携型個別指導計画の作成)の仕方、指導による達成状況の確認、指導目標を達成した後の在籍学級での支援などについても記載を充実するなど、発達障害のある児童・生徒への支援について総合的に記載しています。ーーガイドラインが発表されたことにより、支援者や保護者からどのような声がありましたか。東京都教育委員会:保護者の方や学校の先生方から、指導期間の考え方について教えてほしいといった声などが寄せられました。発達障害のある児童・生徒は、学校生活での多くの時間を通常学級で過ごしています。こうしたことからも、特別支援教室での学びを通じて、学習上や生活上の困難さを低減し、学校生活を有意義に過ごしてほしいと考えています。そのため、一定の指導期間の中で、どの程度、指導目標を達成できたのかを確実に評価すること、その上で、引き続き指導の継続が必要なのか、それとも指導を終了し、通常学級の中での配慮や工夫をしていくことが良いのかなどをしっかりと判断して実践していくことが重要だと考えています。指導期間は、一つの区切り。大切なのは、子どもの困りに着目すること出典 : ーーガイドラインの中の「原則の指導期間 は1年間とする」「延長する場合、再設定する指導期間は最長1年間とする」という指導期間について具体的に教えて下さい。それ以降は在籍できないということなのでしょうか?東京都教育委員会:そのような声が保護者の方や先生方からもありました。期間をはっきり記載したのは、「基本的に1年間しか在籍できません、最長2年間までしか在籍できません」ということではありません。1年、2年というのはあくまでも一つの区切りなので、期間を設けた上で「本当にその子が困っていることは何なのか」「指導法は合っていたのか」などを確認しよう、2年間の指導に対し、指導目標の達成まで至らなかった場合は、改めて適切な支援の在り方から考え直そう、ということです。そこでやはり特別支援教室での指導が必要であれば、再度在籍することもできます。また、特別支援教室を退室したお子さんが、やはり指導が必要だとなれば、改めて特別支援教室で指導を受けることも可能です。ーーありがとうございます。指導期間の考え方についてよく分かりました。最後に子どもたちへのメッセージをお願いします。東京都教育委員会:発達障害による困難さで、さまざまなつまずきを感じているかもしれません。また、うまくいかないなどの経験から自信をなくしてしまうこともあるかもしれません。特別支援教室は、みなさんのスキルを向上するための教室です。発達障害による困難さを少しでも低減することができるよう、先生方が寄り添ってくれます。先生方を信じて頑張ってくださることを願っています。取材協力:東京都教育委員会教育庁都立学校教育部特別支援教育企画調整担当
2022年06月14日選手の約7割は指導者の理論を欲していない では、どう伝える?株式会社カンゼンは、現在、Jリーグ大分トリニータでヘッドコーチを務める歴戦の指導者岩瀬健氏による『サッカー指導者は伝え方で決まる机上は緻密に、現場は柔軟に』を6月7日より発売いたします。『サッカー指導者は伝え方で決まる机上は緻密に、現場は柔軟に』書影内容紹介選手の約7割は指導者の理論を欲していないでは、どう伝える?歴戦のプロ指導者が明かす「ザ・現場」のリアルな手引き書プロサッカー指導者の岩瀬健氏はトップチームからスクールまで様々なカテゴリーのサッカー選手を指導してきました。サッカー指導者は、ピッチ外における「指導者の理論(ロジック)」とピッチ内における「選手の感覚(フィーリング)」に隔たりがあることを自覚しなければならない、と彼は言います。つまり、机上では緻密な理論を持つことは当然として、現場ではその理論を柔軟に伝えなければ選手は躍動してくれない――。トップチーム監督デビューとなった大宮アルディージャでの経験も踏まえながら、試合、戦術、分析、練習、育成、選手など、シチュエーションごとの最良の伝え方をサッカーライターの清水英斗氏とともに考察していきます。サンプルページ第1章ロジックは緻密に、伝え方はポップに第3章ゲーム分析と伝え方第4章練習設計の考え方対談指導者の「伝え方」を考察する岩瀬 健( 大分トリニータヘッドコーチ)×戸田和幸( 元日本代表・解説者・指導者)目次目次①目次②序章「伝える」とは何か?お互いが次に進むために/監督のキャリアに関わるターニングポイント/指導者としていかに「伝える」か1章ロジックは緻密に、伝え方はポップにロジックでは選手に伝わらない/伝えるのは指導者だが伝わる方法は相手によって決まる/ロジックを好む選手との接し方/コーチは選択肢を増やし、監督は決断をする/ズバッと変えられる勇気はあるか?/監督が仲介人を付けるケースが増えている2章サッカーの戦術とは何か?戦術が「窮屈ではない」若い選手が増えつつある/攻撃における3つのキーワード/「スペース」は必ずある、「良いタイミング」は相当な幅がある3章ゲーム分析と伝え方練習設計は敵陣、自陣に分けて考えると落とし込みやすい/相手を分析する上で攻守において目を留めるポイント/試合の「結果」を受けて伝える時に必ず注意すべきこと4章練習設計の考え方指導者は練習のメリットとデメリットを把握したい/前の試合の修正課題を指摘する際に留意すべきこと/次の試合の想定・準備には「余白」を残しておくべき?/「プレービジョンの浸透・増幅」を意識し、無機質な練習になるのを避ける/選手と信頼関係があればどんな練習でもあり5章育成に携わる者としてこれから「変わるもの」「変わらないもの」を想像する/サッカーは3つの要素を奪い合うスポーツ/選手にとって小学6年生という1年間は一生に一度しかない/指導者が「やりたいこと」と「できること」に差が生まれるワケ/依存より自立すること、大人になってから伝わること/「生」で衝撃を受けることが指導の熱量につながる6章個人、グループ、チームの関係性チームと個人の成長のバランスをどう考えるか/指導のメソッドがあるメリットとデメリット対談指導者の「伝え方」を考察する岩瀬健( 大分トリニータヘッドコーチ)×戸田和幸( 元日本代表・解説者・指導者)おわりに書誌情報タイトル:サッカー指導者は伝え方で決まる机上は緻密に、現場は柔軟に著者:岩瀬健構成:清水英斗定価:1,870円(本体1,700円+税)判型:四六判総頁数:208PISBNコード:978-4-86255-644-8発売日:2022年6月7日amazon : Rakutenブックス : 商品情報 : プロフィール岩瀬健(いわせ・けん)1975年7月8日生まれ、千葉県出身。習志野高校から1994年に浦和レッドダイヤモンズに加入。98年シーズン途中に大宮アルディージャへ移籍し、5シーズンプレーしたのち指導者の道へ。浦和のユースコーチなどを経て13年から柏レイソルの育成組織で指導。U-15コーチ、U-15監督、アカデミーダイレクターを歴任し、17年からトップチームのヘッドコーチに昇格。18年のリーグ戦残り2試合を監督として指揮。19年はアカデミーヘッドオブコーチ、2020年は大分トリニータのヘッドコーチ、21年は大宮の監督に就任するも、同年5月に成績不振を理由に解任。22年から再び大分のヘッドコーチを務めている。清水英斗(しみず・ひでと)1979年12月1日生まれ、岐阜県出身。プレーヤー目線で試合の深みを切り取るサッカーライター。著書に『サッカー観戦力 プロでも見落とすワンランク上の視点』(東邦出版)、『サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術』(中公新書クラレ)、『サッカー好きほど知らない戦術の常識』(小社)など。【この件に関する問い合わせ先】株式会社カンゼン営業部担当:伊藤真TEL:03-5295-7723MAIL: ito@kanzen.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月03日サッカーの指導者の悩みで一番よく聞かれるのが「保護者対応」。最近ではインターネットの記事や動画で情報を得る方も多くなり、サッカーの経験がない親御さんも指導者に「ネットにはこんな指導が良いと書いてあった」「うちの子は●●が得意なので■■選手のようなポジションが合っていると思います」など注文を付けてくる方もいるそうで、頭を悩ませている指導者たちも少なくないようです。サカイクでは指導者たちのリアルな悩みを聞くために、オンライン座談会を実施しました。そこで聞いた現場の声をお届けします。写真は少年サッカーのイメージ子どもが心からサッカーを楽しむために大事にしてほしい親の心得「サカイク10か条」>>■上手い子の親たちが選手起用に意見してくる3、4年生を指導するAコーチのチームでは、学年の担当コーチに対して保護者から練習方法や選手起用について口を出されることが多いのが悩みだそう。チームの結果より自分の子が活躍したかどうかを重視し、勝ちを求めるために試合のメンバーについても「あの子たちと組ませてください」「あの子は外してください」など意見されることも多く、その対応に困っているとのこと。子どもたち同士はうまい下手に関わらず仲良く練習しており、指導者としても小学生年代は楽しむことを一番に、サッカーを嫌いにならないように全員を試合に出したりしているのに、親たちの方が勝利にこだわっており、その結果チームに不満が生じアレコレ言ってくる現実があることに悩んでいると教えてくれました。■わが子のポジションを指定してくるチームを指導して22年のベテラン指導者Bさんも、近年保護者の要求が変わってきたと感じている方の一人です。海外のリーグも気軽に視聴できる環境が整ったり、インターネットの普及もあり情報があふれた最近では、子どもの得意なプレーに照らし合わせて、例えば「うちの子はドリブルが得意なのでメッシ選手のようになれるでしょうか」のように、親から見てプレースタイルが似ていると思う有名選手のようになれるか聞いてくる保護者や、「うちの子はボールコントロールが得意なのでMFが適正だと思います(MFにしてください)」など、わが子のポジションを指定してくる保護者が増えているのだそう。また、試合では「ボールを持ったらドリブルしろ」など直接プレーを指導する保護者や、チームへの要望ではなく自分の子だけに親がやってほしいプレースタイルを指示する方もいるなど「チームスポーツをしているはずなのにまるで個人競技のようになっている」と教えてくれました。わが子の試合よりも、サッカー動画を見ることが多い保護者もいるそうで、動画で切り出されたプレーを見ていることで、サッカーの流れの中でのプレーより一瞬の技術にばかり注目して、それをわが子に求める方も増えつつあることを嘆いていました。■個人偏重は指導者にも原因が?低学年を担当するCコーチは、保護者のサッカーの個人偏重には、サッカーというスポーツの理解によるものではないかと言います。パスが通った、ゴールが決まったなど、結果が見えやすい、分かりやすい部分ばかり評価されることで、サッカー経験のない保護者の方々は結果ばかりに注目してしまう。これはチームとしてのやり方にも問題があると感じる、とCコーチは言います。そこでCコーチは、結果につながる一つ前のプロセスもしっかり褒めるなど、保護者に「いいプレーとは何なのか」を理解してもらうように心がけているのだとか。また、いわゆる「お父さんコーチ」として関わる保護者コーチもいるそうで、最初は子どもがサッカーを楽しめばそれでいいと思っていたお父さんコーチが、公式戦などが始まる年代になると「勝たせたい」という思いから勝利重視に変わってしまうことがあることが残念だと教えてくれました。保護者の方が勝ちたい思いが強くて、いつの間にかレギュラーメンバーを固定してしまったりするのだそう。そして、それまでは全員で楽しめればいいと思っていた保護者の方も「勝たせるメンバー選考」に賛同してしまうことが多いのだとか。チームとしては、小学生年代は楽しませることを重視し、中学以降もサッカーを続けてもらいたいので出場時間を平等にするなどの工夫をしていることをいかに理解してもらうか、という部分で苦心していると教えてくれました。■サッカー経験者の保護者が勝利を求めてくる同じく低学年を指導するDコーチも、チームとしてはサッカーを楽しいものと思ってもらいたいという方針で指導育成に当たっているのに、保護者の中でも学生時代にサッカー部だった方(主に父親)が勝利を求めてくることに歯がゆさを感じているのだと言います。試合に勝つためにはこんな風にした方が良いのではないか、といった練習内容や戦術についての提案に留まらず、「あの子たちを出すなんて負けに行くつもりですか?」など、出場メンバーについてほかの保護者がいる前でも心ないことを仰ることに心を痛めているとのこと。もちろん、チームとしての方針があるので全員出す理由を伝えはするものの、そういった保護者の方はなかなか納得してくれず、日々悩んでいるとそのつらい心の内を明かしてくれました。■指導者はアップデートしているのに......学生スポーツのニュースというと、どうしても旧態依然とした厳しい指導や暴力暴言での被害にまつわる記事が多いので、そのようなスパルタ指導者が多いと思う方も多いのかもしれません。ですが、近年サッカーの指導者は、ライセンス更新のタイミングや、様々な「子どもを伸ばす指導」の発信により、かつての指導と同じではいけないと常に情報をアップデートしている方がたくさんいます。逆に親御さんは、学生時代にサッカーを経験していてもそこからいったん離れ、わが子がサッカーをするようになってから再び関わる際に、自分の現役時代と同じ感じで関わってしまうことが多いので、このような指導者と保護者の感覚に乖離が生まれてしまうこともあるようです。今回お伝えしたのはほんの一部ですが、指導者のみなさんが様々な事情で保護者の方への対応に苦慮していることがうかがえました。子どもにいい指導を受けさせたい、と思う親御さんは多いでしょう。しかし、子ども以外の理由で指導者になりたい人が減ってしまったら、いい環境・いい指導者のもとに置くこともできなくなるのです。サカイク10か条では、保護者の心得として「サッカーのことはコーチに任せよう」としていますが、それは「親は一切口を出すな」ということではありません。よくわからないことや疑問に思うことは質問して話し合ったり、子どもたちのために何が一番いいのかを判断して一緒にサポートするということを大事にして、親御さんもわが子のサッカーを思いきり楽しんでください。子どもが心からサッカーを楽しむために大事にしてほしい親の心得「サカイク10か条」>>
2022年04月19日大人気マンガシリーズ、今回は永遠の厄年2人組(@eiennoyakudosi)さんの投稿をご紹介!「SNSの罠で不登校になった話」第7話です。なんと自粛明けに学校に登校するとA梨さんがお兄さんに付きまとわれてると噂になっていた…!生徒指導室出典:instagram間違いないよね?出典:instagram一方的出典:instagram勘違いだろ!!出典:instagram生徒指導室に呼ばれたお兄さん。不自然にメッセージを消されお兄さんが送ったものだけが残っている証拠を突き付けられました。生徒指導の教師から罵倒され怖くなったお兄さんは無理矢理認めてしまいました…。次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@eiennoyakudosi)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年03月10日株式会社幼児さんすう総合研究所(代表:大迫 ちあき)が運営する幼児さんすう指導者養成スクールは、公益財団法人 日本数学検定協会認定資格「幼児さんすうインストラクター」を取得できる養成講座を日本初開校し、講座は来年第31期目を迎えます。遠方からのお問い合わせが多く、これまでの受講者は北海道から沖縄のみならず、ブラジル・台湾・オーストラリアにも資格取得者は広がり、その人数は190名を超えました。昨年からは、オンラインですべて完結する講座を順次開講しています。今回、資格取得者は幼児さんすうスクールSPICA(R)を開講できるプログラムも同時に提供。子育てが一段落した女性たち、大学で理系を専攻した女性たちのセカンドキャリアの創出も目指しています。また、今後は幼児さんすう指導者を育てるための講師育成も行います。対面レッスン時(恵比寿教室)の様子 (2021年度はオンラインで実施)■「幼児さんすうインストラクター養成講座」開校の背景幼児期からの算数教育は喫緊の課題です。当社はこれからの将来を担う子供を育てるため、世界のSTEAM教育に対応するため、幼児期のさんすうの充実と発展・普及に貢献することを目指しています。そのためには、我々大人がもっと子供たちの行動をみつめ、算数への正しいアプローチ法を教える必要があると考え、「幼児さんすうインストラクター養成講座」を開校いたしました。今後、幼児期の算数指導のエキスパートを育成すると同時に、幼児さんすうスクール講師としての就業や起業を支援し、女性のセカンドキャリアの一助としていきます。■幼児さんすうスクールSPICA(R)現在、東京・恵比寿で、思考型・体験型の幼児さんすうスクールSPICA(R)を開講しており、2歳児から小学生の子どもが通って来ています。楽しみながら試行錯誤しながら様々な教具を使って、考える力を養成して、小学校以降の算数で躓かない子ども達を育てています。■会社概要会社名 : 株式会社幼児さんすう総合研究所代表者 : 代表取締役社長 大迫 ちあき所在地 : 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-15-4 三木ビル201事業内容 : 公益財団法人 日本数学検定協会認定資格講座開催「幼児さんすうインストラクター養成講座」「幼児さんすうシニアインストラクター養成講座」幼児さんすうスクール「SPICA(R)」運営各種セミナーや各種イベント事業の企画・開催幼稚園・保育園など幼児教育施設への幼児さんすうプログラム導入資格認定者の幼児さんすう教室開校・起業支援子育て支援事業コンサルタント幼児さんすうカリキュラム・教材・教具の企画、開発、販売講演・執筆公益財団法人日本数学検定協会幼児さんすうシニアインストラクター養成講座を受講して、「幼児さんすうシニアインストラクター」が在籍する園には、「幼児さんすうインストラクター養成資格認定団体」として同協会から認定証が送られます。資格取得者は、一年に一度の幼児さんすうインストラクター活動報告会の他に、幼児さんすう指導者養成スクールが開催するスキルアップ講習・懇親会に参加も可能です。日本数学検定協会認定 数学コーチャー&幼児さんすうエグゼクティブインストラクター大迫 ちあき【略歴】二人の子育てが一段落したあと、大手個別指導塾で中学受験 算数の担当講師として勤務。 幼児期の算数指導の重要性を感じ、2015年独立。翌年2016年より、東京・恵比寿に未就学児対象の「幼児さんすうスクールSPICA(R)」を開校する。 さんすうワークショップを月に一度開催。日本初の公益財団法人日本数学検定協会認定資格講座 「幼児さんすうインストラクター養成講座」を立ち上げ、 幼児期のさんすう指導法の確立に力を注いでいる。上智大学卒著書:「算数ができる子の親がしていること」(PHP文庫)「小1から小3で算数嫌いにならない本」(内外出版社)(「折り紙百科3・4・5歳 楽しく算数センスが身につく」(世界文化社)」「折り紙百科5・6・7歳 図形力と考える力が身につく」(世界文化社) 「LaQさんすう400ピース」(ヨシリツ)「プレジデントファミリー」「AERAkids」他 掲載多数講演:早稲田アカデミー・城南予備校 他 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月24日新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が増え、健康維持のために自宅で運動するようになった人もいることでしょう。ウクライナに住むある家族も、自宅でトレーニングができるように運動器具などをそろえたといいます。この家族は、全員がスポーツ好きなのだそう。その中にはスコティッシュフォールドのロッキーも含まれます。ロッキーは、家族の誰かがトレーニングを始めると、積極的に参加してくるのだとか。しかし、ロッキー自身が運動をするのではありません。では、ロッキーはどのようにしてトレーニングに加わっているのでしょうか。その様子がこちらです。「いいぞ、その調子だ。もっと頭を床に近付けるニャ!」ロッキーは厳しいトレーナーだった!腕立て伏せをする飼い主さんの頭を触って、指導しているように見えるロッキー。この動画を見た人たちは大笑いし、たくさんのコメントが寄せられています。・かわいすぎて笑った!この猫に励まされたら、やる気が出そう。・最高のパーソナルトレーナーだ!・ロックダウン中にこのトレーナーがいたら、俺は絶対に太らないだろう。飼い主さんいわく、ロッキーは動画のように、トレーニングをしている人の動きをコントロールしようとするのだそう。していることはまさに、パーソナルトレーナーのようです。家にこんなにかわいいトレーナーがいたら、モチベーションが上がって、毎日しっかり運動を続けられそうですね![文・構成/grape編集部]
2021年09月01日8人制サッカーが全日本少年サッカー大会(現:全日本U-12サッカー選手権大会)に導入され、今年で10年になる。日々、子どもたちの指導にあたる指導者は、8人制のメリットやジュニアサッカーの変遷について、どのように感じているのだろうか?全日本少年サッカー大会で優勝経験のある、センアーノ神戸の大木宏之監督に、COACH UNITED ACADEMYユーザーからの質問に答えてもらった。(取材・文:鈴木智之)ジュニアサッカーの専門指導者を育成「8人制サッカー指導者資格」はこちら>>■主導権を握ってサッカーをするチームが増えてきたQ:11人制から8人制に移行し、現状をどう見ていますか?11人制のときは50m×80mの中に22人の選手が入り乱れていて、いま思うとかなりごちゃごちゃしていましたよね。ゴールキーパーがボールを持っても、人がいるところを省いて、ロングキックを蹴るチームがほとんどでした。ディフェンスラインではボールをつなぐリスクを負わず、大きく前に蹴って、球際のしのぎ合いをがんばるチームが、試合に勝ちやすかった印象があります。最後はドリブル勝負みたいなところがあって、相手の人数が多い中で1人、2人と剥がせる力を持った選手がいると、得点になるという。それが8人制になり、選手一人あたりのプレースペースが増えた結果、選手の判断を大事にして、主導権を握ってサッカーをするチームが増えてきたと感じます。Q:8人制になったことで、指導に変化は生まれましたか?かつてはドリブルなどの技術を中心に教えていましたが、8人制になったことで、ドリブルでの個の突破部分も大切にしながらオフ・ザ・ボールの動きも重視するようになりました。相手チームがボールを保持して攻めてくる中で、どう守備をすればいいかなどのトレーニングも増えました。ほかには、どのポジションの選手であっても、攻撃も守備も求めるようになりましたね。8人制の場合、守備の選手がゴール前に攻め上がることも、攻撃の選手が自陣ゴール前で守備をすることもあります。その影響からか、攻守にいろんなことができる選手が増えてきた印象があります。■オフ・ザ・ボールの動きの指導についてQ:COACH UNITED ACADEMYユーザーから、「攻撃面のオフ・ザ・ボールの動きを、どう指導すればいいでしょうか?」という質問が多くありました。アドバイスをいただけますか。私の場合、低学年と高学年に分けて考えています。小学2、3年生であれば、2対2などを通じて「まずは、自分のことをマークしている相手を、どうすれば攻略できるかを考えよう」と言います。自分のマーカーを見て、その選手を外すことを考えさせるのです。具体的には「マーカーから隠れるポジションをとること」を指導していきます。相手の背後に隠れることや、相手の動き、目線を見て、ボール保持者に近づいてパスを受けた方がいいのか、相手の背後のスペースで受けた方がいいのかなど、マーカーに対して駆け引きをするようにアドバイスをします。低学年の場合、最初は手でボールを投げるところから始めてもいいので、相手を見てプレーすることを意識させます。Q:5、6年生になると、どのように指導が変化していくのでしょうか?味方がどこにいて、相手がどこにいて、ゴールがどこにあるのかといった空間認知の部分や、ゴールまでの道筋を2つ、3つ持ちながら、チームメイトの動きを意識する部分に働きかけていきます。そのためには、オフ・ザ・ボールのポジショニングが大切です。練習中は、ゲームの中でフリーズをすることもあります。子どもたちの考えを否定せず、できるだけアイデアを聞いてあげて、その中で「こういうやりかたもあるよ」と提案をしながら、ゴールへの道筋を複数持てるようにしていきます。●センアーノ神戸のオフ・ザ・ボールのトレーニングはこちら>>■サッカーで大切なのは相手を観察することQ:守備の指導では、「プレスのかけ方」と「カバーリング」について難しさを感じている指導者が多くいました。この2点において、注意すべきことはなんでしょうか?低学年の場合は、ボール保持者に対して積極的にチャレンジさせます。当然、失敗することもあります。相手の方が技術的に上であったり、スピードがある場合、何も考えずに向かって行くとかわされるので、フリーズを入れながら「相手に抜かれちゃったけど、どうしてだろう?」などの問いかけを通じて、子どもたちに考えさせます。サッカーで大切なのは相手を観察することなので、相手の様子を見て、どのぐらいの距離で守るのかなどを、体験しながら身につけていきます。自分がマークしている選手が、いま何を考えてるのかを想像しながら距離を詰めることや、相手と駆け引きをすることにもアプローチします。Q:高学年には、どのような指導をしますか?高学年になると、相手を誘導して、味方同士で挟み込んで奪うといったように、グループでの守備を意識させます。ピッチのどこで相手がボールを保持しているのか、点差はどうなのかなど、状況によって守備の仕方が変わってくるので、試合の流れを見ながら守備をすることの大切さも教えています。そして、選手の判断で「ボールを奪いに行ける!」と思うのであれば、積極的にトライさせます。そのかわり「抜かれたら、必死に戻るんだ!!」と言います(笑)。■指導者が学びチャレンジし続けることが大事Q:8人制サッカーについて、大木監督はポジティブにとらえていますか?圧倒的にポジティブに受け止めています。2年前にヨーロッパに行かせてもらって、スペインの7人制、ドイツの5人制を経験しました。同世代の子たちと試合をしたところ、彼らの方が戦術眼に優れていました。少人数の中でプレーの原理原則、攻守の関わりなどを身につけているのだと思います。私が小学生年代で重視してるのが、サッカー脳を鍛えることです。プレーの原理原則をベースに、クリエイティブな発想を具現化できる技術を持たせてあげたい。それがあれば、8人制から11人制に変わっても、困ることはないはずです。8人制サッカーの指導者資格ができましたけど、育成に携わる人たちが、同じ方向性のもとに指導ができることは、大きな発展だと思います。A代表やU-24代表を見ても、日本にも賢い選手が増えてきました。今後も、我々指導者がそこにチャレンジしていくことが、日本サッカーの将来につながっていくのではないかと思っています。ジュニアサッカーの専門指導者を育成「8人制サッカー指導者資格」はこちら>>●センアーノ神戸のオフ・ザ・ボールのトレーニングはこちら>>
2021年07月02日職場での人間関係に悩んだことがある人は少なくありません。いじわるな先輩や上司に『指導』という名目で理不尽な態度を取られ、つらい想いをしてしまうケースも。こうした上下関係を利用したパワーハラスメントは、近年問題視されています。『職場のおつぼね様』川田大智(@daichi_kwd)さんがTwitterに投稿した創作漫画『職場のおつぼね様』をご覧ください。先輩からのいじめを受けて転職をした1人の女性が、新たな職場で出会ったのは…。〈〈〈【職場のおつぼね様】〉〉〉 #仕事探しはスタンバイ pic.twitter.com/IJpQpsudgp — 川田大智 (@daichi_kwd) June 11, 2021 女性の指導係になったのは、本物のお局さま…!『お局さま』というと、気に入らない相手に対して、きついいい方をしたり、意地悪をしたりといったよくない印象があります。しかし、漫画に登場するお局さまは、悪しき習慣を否定し、後輩を励ましてくれる素敵な先輩でした。読者からは「最高の先輩」などの声が寄せられています。・お局さまが超絶かっこいいです!継承すべき伝統と悪習の違いが分かっている。・「そなたの仕事をなされ」って、最高の先輩ですね。こんな人に出会えたら人生が変わると思います。・まさか正真正銘のお局さまが登場するとは…。インパクトが強くて笑っちゃいました!尊敬できるお局さまの下、女性は今度こそ充実した社会人ライフを送ることができるでしょう。漫画に多くの人が、クスッとさせられました。[文・構成/grape編集部]
2021年06月25日コーチの話を聞かない、集合をかけても集まらない、練習中もおしゃべり......。ベテランコーチたちにも「ここまで集中できない代は初めて」と言われるぐらい集中できない低学年を練習に集中させるにはどうしたらいい?サッカー歴は30年あるけど、指導者としては素人で怒鳴る以外の方法が思いつかない。とお悩みのコーチからご相談をいただきました。みなさんならどうしますか?今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、悩める指導者に寄り添ったアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<サッカー未経験でコーチ就任、練習時間も少ない中でしっかりM-T-Mを実施するにはどうすればいい?<お父さんコーチからの質問>はじめまして。サッカーのメニューというよりは、低学年の扱いについての相談になります。息子がいる小学2年生のコーチを担当しています。2年生で13人いますが、半数以上がコーチの話を聞きません。集合を呼びかけてもすぐには集まりません。また、そういった態度は練習中にまで引きずるケースもしばしばあり、練習中もおしゃべりしたりして集中できていません。ベテランのコーチ達もここまで集中できない代は初めてだと言うくらいです。私はサッカー暦は30年以上と長いですが、指導者としては素人なので、怒鳴る事しかできません。みんながコーチの話を聞かない→私が怒鳴る→みんな辞めて行くとなって、チーム崩壊しそうな気がします。そういった、話を聞かない、集中出来ない年代に対してどう改善していけばいいのでしょうか?アドバイスをよろしくお願いします。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。子どもたちがコーチの指示を聞かない。言ったとおりにやらない。これは、子どもの年齢にかかわらず、指導者側の問題が大きいと思います。「指導者としては素人なので、怒鳴ることしかできない」と書かれているので、ご自分に対しこのままではいけないと感じてもいらっしゃるようです。どうやれば子どもに伝わるか?どう言えば、聞いてくれるのか?そういったことを学ぶ必要があります。■子どもたちの「波長」に合わせる「波長合わせ」という言葉をご存知でしょうか。感受性トレーニングのひとつで、カウンセラーの勉強をすると出てくる臨床心理学の用語です。何かをやってもらうときに、子どもたちの興味があるもの、流行っているもの、みんなに話が通じるものに関連したものを掲げることです。例えば大人でも、自己紹介をすることで「あの人、あんなことしてるんだ」などと情報を共有することで共感が得られて、コミュニケーションがスムーズに行えたりします。■子どもたちが知っている話からサッカーにつなげていく私が指導者になったころ、NHKの「おかあさんといっしょ」という番組を欠かさず見ていました。幼児クラスの子どもたちは見ているので、「今日、こんなのあったね」などと番組の話をして子どもが乗ってきたところで、その日に行う練習の話につなげたりしました。今であれば、ゲームの話でしょうか。アニメーション、例えば「鬼滅の刃」でしょうか。「全集中」や「(例えば、ボールを)失っても失っても生きていくしかない」といった、子どもがよく真似をするセリフなどをちょっと挟んでもいいでしょう。それ知ってる!!となりますね。それじゃあさ、サッカーでこんなこと、知ってる?サッカーでこんなことしたいんだけど、と持っていく。そんな導入を試みてください。子どもたちにとって、コーチがぐっと近しい存在になるでしょう。なおかつ、大声で怒鳴ったりしないこと。あくまでやさしい口調で語り掛けましょう。家庭がそうあるべきなのと同じように、何を言っても大丈夫な空間を作り出してあげてください。■子どもの興味や世界に歩み寄ることで心の氷が溶けるここでの波長合わせは、いわば歩み寄りです。大人が子どもの興味や世界に歩み寄ることで、アイスブレークの役目も果たします。アイスブレークは、緊張した固い空気や心を氷にたとえて、それを溶かすことを指します。会議や研修をはじめる前に簡単なゲームや自己紹介をおこない、初対面の人どうしのぎこちない雰囲気を和ませたりします。アイスブレークは、仲間との壁をなくすために行うことが多いですが、指導者と選手の壁を取り除くことにも役立つでしょう。ご相談者様を怖がってかやめる子どもが出てくることを心配されているようなので、ぜひそう考えてやってみてください。■シュートを使ったゲームをウォーミングアップに入れるでは、何をやるか。子どもが喜ぶのは、ゴールに向かってシュートを打つことです。よって、シュートを使ったゲームみたいなものをウオーミングアップに取り入れるとよいでしょう。サッカーゴールをいくつか用意します。きちんとしたゴールでなくてもいいです。コーンでゴールを作ってもいいです。それをたくさん作って。なるべく一斉に始められるようにします。もしくはドリブル競争でもいでしょう。コーンを通過すると1点。「さあ、10点とろう!誰が一番早いかな?」と競争させます。また、いくつかあるゴールのひとつにはコーチがゴールキーパーとして立ってあげます。「ここは簡単に入らないよ!」とアピールすると、賢い子は他の子がシュートを打ってコーチがセービングしている間に打ったりします。そこは「卑怯だ」などと言わず、そのアイデアを称えてください。メニューはどこにでもあります。何のメニューを選ぶかはあまり重要ではありません。そして同じく大切なのは、何をするかではなく、子どもたちにとってどんな指導者でいるか、です。■子どもたちに気持ちよく練習に向かってもらうための注意ご相談者様が、どうあるかによって、子どもたちの姿は変わってきます。怒鳴ったりではなく、子どもたちがうまくなるように考えてあげましょう。そのためには、気持ちよく練習に向かってもらう必要があります。そして、練習メニューも何でもよいです。最高の練習はミニゲームであることだけ覚えておいてください。М‐T‐М(マッチートレーニングーマッチ)。試合をやってから練習をやって最後に試合。日本サッカー協会のサイトにも指導指針が出ているので、ぜひ読んでみてください。ただ、アイスブレークをする際に、気を付けてほしいことがあります。それはアイスブレークのメニューで「ちゃんとやれ!」とか「ちゃんとやったら楽しいやろ?」みたいに、きちんとやることを押し付けないでください。そうなってしまうと、アイスブレークではなくなります。■声掛けも変えてみよう子どもたちを動かすのは「真面目にやれ」ではないご相談にはサッカー歴30年と書かれています。であれば、たくさんの指導者に出逢ってこられたと思います。では、今まで会ってきた指導者はどうだったのか?子どもたちを成長させたのか?サッカーの楽しさを伝えていたのか?そんなことをまずは考えてみてください。それから時代も変わってきています。今の時代に合った指導とは何なのか?そんなことをぜひ勉強してください。声かけの仕方も、変えてみましょう。例えば「真面目にやれ」ではなく「ふざけてると勝てないぞ~」などと言うと、子どもは全員勝ちたいので真剣に取り組もうとします。そもそも怒鳴ったり、厳しく言うことで、人の心が動くことはありません。子どもたち自らが「やりたい!」と思わない限り、集中しません。その意欲を引き出すために、楽しいことや勝ち負けのある練習を用意してあげましょう。池上正さんの指導を動画で見る>>Jクラブの外国人監督に指摘された日本の育成現場の問題■日本の指導者はいまだに質より量の信仰が根強い(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)ご相談者様が選手だったころの指導者は、怒鳴ったり、罰を与えたりする方も多かったと思います。このようなことは連鎖します。そのため、同じことを繰り返していると考えられます。ここを転換しなくてはいけません。あまりピンと来ないかもしれませんが、相手が子どもだから何かを無理やりやらせる、大声で怒鳴って威嚇してやらせる、といった行動は、実は人権無視、人権侵害なので、今後は人権意識を持ってほしいと思います。先日、サッカー雑誌で、J2のアルビレックス新潟アルベルト・プッチ・オルトネダ監督が、日本の育成の問題を挙げていました。「日本の指導者はいまだに、時間をかけて練習すると上手くなると思っている。量より質が当たり前なのに、いまだに質より量の信仰が根強い」日本に来てまだ何年しか経っていない彼が、そんなことを言うのです。ぜひ、量より質を高める努力を続けてください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年06月11日「スカートはヒザ丈にすること」「髪色は黒のみ」「男女ともに髪が肩につく長さは禁止」など、学校によっては厳しい規則が定められていることも。校則は風紀の乱れを取り締まるためのもの。しかし、行きすぎた校則は成長途中の若者に悪影響を与えるとして、問題視され始めています。『厳しすぎる生徒指導』漫画家の川田大智(@daichi_kwd)さんが描いたのは、新米教師が主人公の創作漫画。主任の鬼瓦先生は、厳しい生徒指導を行うことで有名です。鬼瓦先生が女子生徒の髪にハサミを入れるのを目にし、新米教師は胸を痛めますが…。〈〈〈【厳しすぎる生徒指導】〉〉〉 #仕事探しはスタンバイ pic.twitter.com/ds6b1SHQV9 — 川田大智 (@daichi_kwd) May 14, 2021 女子生徒のだらしなく伸びた前髪を、散髪用のハサミで見事にイメチェンさせた鬼瓦先生。強面な外見の持ち主の彼ですが、繊細な手つきで生徒たちのヘアスタイルをよりよいものにしてあげたのです!鬼瓦先生の凄まじいギャップに、漫画を読んだ多くの人が一瞬で心を奪われてしまいました。・こんなにも素晴らしい頭髪検査なら、喜んで受けます!・最高にかっこいい先生…。鬼瓦先生のような大人になりたい。・自分の学校は校則が『拘束』になってたなあ。こんな先生がいればよかった。「自分の学校にもこんな先生がいたらいいのに」という言葉が数多く寄せられた、今回の作品。きっと鬼瓦先生は伝説の教師として、たくさんの生徒の未来を明るくしていくことでしょう…![文・構成/grape編集部]
2021年05月15日私は中学生のころ、ある件がきっかけで「生理=恥ずかしいこと」「生理だということは周りに知られてはならないこと」という認識を持つようになりました。私が中学生のころに経験した出来事についてお話しします。 放課後に呼び出された女子生徒中学1年生の秋ごろのことでした。帰りのホームルームが終わる直前、担任の教師が女子生徒たちに向かって「女子はホームルームが終わったら、体育館へ行くように」と伝えたのです。それだけではなく、男子生徒たちに向かって「体育館に近づかないように」と告げました。 怒られるようなことをした覚えはありません。クラスメイト全員が疑問符を浮かべたまま解散。男子生徒は部活へ行く者と帰る者に分かれ、女子生徒は荷物を持って体育館へ移動しました。 女性教師による生理指導私が到着したころはすでに数十人集まっており、1年生の女子のみが集められていました。教師の指示で、女子生徒はクラス毎に整列し、ほかの生徒や教師の到着を待つこと、数分……。 全員が集合したあと、私は教師を含め、この場にいる全員が女性であることに気が付いたのです。「何の話をするのだろう」「長引くのは嫌だな」と呑気に考え事をしていると、教師の1人が未使用のナプキンを取り出しました。 生理指導は1時間以上教師によると、先日1年生のクラスが並ぶ階の女子トイレにあるサニタリーボックスに捨てられていた使用済ナプキンが小さくまとめられていないままだったとのこと。そのナプキンは経血が丸見えの状態だったため、指導が必要だということになったのでしょう。指導のなかでは、「経血が見えてしまうのは恥ずかしいこと」「隠さなければいけない」と聞かされ続けました。 その後、1人ひとりに未使用のナプキンが配られ、開封し小さくまとめる練習が始まりました。きれいにできない子やできたけれど粘着力が甘く開いてしまった子は教師から指導が入り、まとめ直す練習に入るのです。じょうずにできた子から帰されましたが、できなかった子はなんと長時間練習をさせられたようでした。 しかし、この指導で私に印象に残ったのは、経血が丸見えにならないように生理用品のまとめられるようになることではありませんでした。指導にあった言葉から、「生理は恥ずかしいことなんだ、隠さなければいけないものなんだ」ということが胸に刻まれてしまったのです。 その後しばらくは、生理=恥ずかしいものという考えが私の心に根付いてしまっていました。今思えば、あの指導で教師たちが伝えたかったのは、「生理のマナー」だったのだと理解できます。しかし、あの指導方法で、私の心に残ったことは、残念ながらそのことではありませんでした。生理についての大切な指導も、伝え方次第では違ったものになってしまうのだなと残念に思う出来事でした。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO--------著者/佐藤里桜
2021年04月28日猫から前脚で叩かれる『猫パンチ』。猫を飼っていない人でも、猫パンチというワードを聞いたことがある人もいるほど、知られています。パンチをするのは、猫の狩猟本能の1つ。猫ならば習わずとも、本能で猫パンチを繰り出すことができるようです。しかし、保護猫のクウちゃんは、『猫パンチ講座』を開いて講習をしていたのだとか。飼い主さん(@kunyan_kainyan)が撮った写真がこちらです。「猫パンチは、脇を『ギュッ!』と縮めてから…」「『パッ!』と出す」猫パンチは脇をギュッ!と縮めて〜パッ!と出す pic.twitter.com/wU0HJ9jN6U — クウとカイ (@kunyan_kainyan) April 13, 2021 ボクシングジムのコーチのように気合の入った顔で、猫パンチ講習を行うクウちゃん。一緒に暮らしている猫のカイちゃんも、クウちゃんに猫パンチを夜な夜な教わっていたのかもしれません。投稿は反響が上がり、さまざまな声が寄せられていました。・漫画『あしたのジョー』ならぬ『あしたのネコ』ですかね。・面白すぎる!パンチの時に爪も出すんですね。・熱血指導をされていますね。とても人間味がある猫ちゃん!指導に熱が入るクウちゃん。これからの猫パンチは、より強烈なものになっているかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2021年04月15日「子どもを授かることだけでも喜ばしいことなのに、性別に希望を言うなんて……」。性別の希望を出すことがなんとなくタブーであるという意識があるものの、心のどこかで希望の性別の赤ちゃんを授かりたいと思っていました。女の子を授かりたい私が、病院で受けた産み分け法の体験談をご紹介したいと思います。 子どもは2人まで! だから女の子が欲しい私たち夫婦のなかでは、子どもの数は2人までだよねという話が出ていました。当時、わが家にはすでに男の子が1人いたため、次の妊娠・出産が最後になります。もしも、次に妊娠・出産をする機会があるならば、「どうしても女の子が欲しい!!」と思うように。 私のなかでは、男の子と女の子、どちらの性別の子どもも育ててみたいという気持ちが日に日に強くなり、女の子を授かるためにできる限りのことにチャレンジしてみようと考えるようになりました。 病院での産み分けで可能性アップのはずが女の子が欲しいという思いが強くなった私が真っ先に考えたのは、産み分け法の挑戦です。インターネットや本などでも産み分け法を見つけることができましたが、少しでも可能性を上げるには、産婦人科を受診し医師の指導を受けること、これに尽きると思いました。 ただ、産み分け自体に否定的な意見も多く、「ぜいたくだ」と両親や親しい友人に言われたこともあります。また、いくつかの病院を回り相談をしましたが、「産み分けなんかやらなくてもよい」とバッサリ言う医師もいました。 病院での指導内容やスケジュール幸い、産み分けを快くOKしてくれた医師に出会うことができ、指導をスタートすることに。当時の私は30歳、生理サイクルも安定し、排卵日も予測しやすい状況でした。女の子の産み分けは、排卵日の2日前を超音波検査で見極め、その日のみに夫婦生活をおこないますが、その際には腟内を酸性に保つことが重要で、当日に病院を受診できれば腟内洗浄の処置を受けます。 受診できないときには、腟内洗浄と同様の効果が得られるピンクゼリーを使用し、夫婦生活をおこなったことも。ピンクゼリーはSS研究会の物が正規品で、5回分が10,000円ほどで購入できるので、自分で用意しました。これを毎月繰り返し、あとは妊娠することを願うのみです。 産み分けから不妊治療へ女の子の産み分けにチャレンジして半年を過ぎたころ、医師からこんな言葉を告げられました。 「女の子の産み分けは妊娠しにくくなるのは事実。しかし、ここまで排卵に合わせて夫婦生活をしていても妊娠が成立しないのは、妊娠しにくい別の原因があるのかもしれない」。この言葉がきっかけで夫と話し合い、産み分けから不妊治療へシフトしていくことになりました。 わが家の場合、産み分けを通り越して不妊治療を受ける別の結果となりました。しかし、産み分けをしたことが決して無駄であったと感じたこともありませんし、むしろやらなければ後悔していた私がいたでしょう。産み分けに対するさまざまな意見はありましたが、夫婦の思いを優先させることができてよかったと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:石井 みなみ4歳と0歳の母。過去には医療事務として勤務経験あり。自身の妊娠・出産・子育ての体験をもとに執筆している。
2021年03月20日20年以上に渡ってスペインで指導者として現場に立ち、アトレティコ・マドリードやビジャレアルのアカデミーなどで活動してきた、佐伯夕利子さん。なかでも2014年にビジャレアルのアカデミーが実行した「育成改革」には、指導者人生を揺るがすほどの影響を受けたと言います。インタビュー第3回では、佐伯さん自身の変化について、話をうかがいました。(取材・文鈴木智之)ビジャレアルが行った育成改革改革のおかげで、これまで選手をジャッジして来たことに気付いたと佐伯さんは語ります(写真はサッカー少年のイメージ)<<第2回:そのコーチングは「指導者が考える正解」では?ビジャレアルが将来を見据えて行った指導者改革■「これまで選手をジャッジし続けてきた」と気づいた――ビジャレアルの育成改革では指導風景を撮影し、映像をもとに指導者間でディスカッションしたとおっしゃっていましたが、佐伯さん自身フィードバックを受けて、どのような変化があったのでしょうか?まず、選手に対するアプローチの仕方が、ガラリと変わりました。なかでも強く感じたのが「私はこれまで、選手をジャッジし続けてきたんだ」ということです。たとえば、「この選手は良い選手」「この選手はそうでもない」というのもジャッジです。誰しも指導者にはお気に入りの選手がいて、どんな状態でもピッチにいてほしい。説明のつかない信頼感を寄せている選手がいます。その子に対するジャッジは、文句なしに「良い選手」です。でもいま振り返ると、それは思い込みだったのではないだろうかと。もしかすると、良い選手であるという先入観のもと、ラベリングをしていたのかもしれません。――ご自身の考えを、客観的に見られるようになったのですね。他に変わったのが、口から出る言葉です。人間は無意識のうちに、習慣化した言葉を使っています。指導中にも、頻繁に口をついて出ます。ビジャレアルの育成改革ではメソッド部門のメンタルコーチたちが、私の近くに影のように寄り添い、練習中にカメラを回し、メモをとりながら「佐伯コーチは練習中、何を言っているのか?」を記録しました。そして、私の口から出てくる言葉を全部「仕分け」してくれるんです。ポジティブな言葉とネガティブな言葉を分け、選手に対してポジティブなフィードバックが多かったのか、ネガティブなフィードバックが多かったのかに分けます。■言葉を可視化したことで、選手が自分の言葉をどう感じるかに気付けた――どんな言葉をかけているか、可視化されるわけですね。そうなんです。たとえば、90分の練習でA君に18回、B君に8回、C君に2回、声をかけたとします。「この数字を見て、佐伯コーチは何を感じますか?」と質問をされます。そこで私は「A君に18回も声をかけている。すごく執着しているな」とわかるわけです。次に、A君にかけたポジティブな言葉とネガティブな言葉を仕分けされた表を見せられます。すると、18回のうち15回がネガティブで、3回がポジティブなワードを使っていたことがわかりました。――A君に対して、ネガティブに執着していたわけですね。そこで私は自分の考えを正当化するんです。「でも、あの子には、これまで何度も注意しているんですよ。それなのに、状況を見ないでボールを受けてしまって、それから何をしようかを考えるから、ボールを奪われることが多くて。何度言っても改善されないんです」というように。指導者というのは自分を正当化させたら天下一品で、いくらでも言葉が出てきます。でも、はたして本当にそうなんだろうか? というところを、メソッド部のコーチが掘り下げてくれるんです。一つひとつ踏み込んで、「この言葉は、A君に対してどのように伝わってったと思う?」「このように言われたら、A君はどのように思ったと思う?」と、あえて指摘せず、質問を投げかけることで私自身にその答えを出させるのです。それを繰り返すことによって、「こんな言葉を使ってしまった」「こんな言い方をしてしまった」「A君は、いまどう思っただろう?」という意識が芽生えるようになりました。自分の指導を俯瞰できるようになったというと、おおげさに聞こえるかもしれませんが、いままでそんなことは思ったことがなかったので、一番の成長だと思います。――すごいアプローチですね。例えば同じシチュエーションで同じミスをした時に「また?」と指導者が言ったとします。その「また?」が、言われた選手に与えるインパクトは、どのようなものがあるだろうか?「また?」と言われた次のアクションで、結局あなたが望むプレーをA君はできた?と聞かれるわけです。同じミスをしたときに、指導者に「また?」と言われたら、次から身体が縮こまってしまい、より良いアクションは起こせないですよね。メソッド部門の人たちはそのような対話を通じて、私を変えてくれました。■スペインでは勘違い指導者の居場所がなくなりつつある――キャリアのある指導者を変えるのは、大変なことだと思います。変える方も、変わる方も。私だけでなく、スペイン国内の大多数の指導者は、多くの勘違いのもとに指導をしてきたのだと思います。幸運なことに、私はそれに気がつくことができました。さらに申し上げると、スペイン国内では指導者のプロファイルが変わってきていると感じています。これまではパフォーマンス系の指導者、例えば吠えるタイプの指導者やミスをした選手がいたら、ピッチサイドで地面にペットボトルを投げつけてみたり、審判に食ってかかったりするような指導者が多くいました。審判にプレッシャーをかけることイコール、チームへのプラスになるという変な信仰があったり。まだまだそのような指導者は少なくありませんが、流れが変わってきて、徐々にそういった指導者の居場所がなくなってきていると感じています。■知識があっても現代のやり方に合わない指導者は求められていない――そのような指導者はかつては「熱心な指導者」と言われていましたが、世の中が変わってきた中で、求められる指導者像も変化してきたのでしょうか?そう思います。先日、スペインの有名なスポーツダイレクターと話をしたのですが、同じことをおっしゃっていました。「○○監督はフットボールの知識があって、4-3-3について語らせたら、自分がいままで出会ってきた中でナンバーワンだ。だけどスポーツダイレクターの立場から考えると、彼を監督して招聘するのはありえない。なぜならもうそういう時代じゃないし、彼のやり方は求められていないんだよね」と言っていました。選手とのコミュニケーション方法やチームの作り方、自分の知識の伝え方など、時代とともに求められるやり方も変わってきているのだと思います。――オールドスタイルの指導者の居場所がなくなってきているのですね。はい。スペインで言うと、1980年代、90年代の指導スタイルから、進化していない人達の居場所がなくなってきているように感じます。そういう人達は、海外に居場所を求めています。なぜならばアフリカやアジアなどは、ヨーロッパと比べて人権への意識が低い地域もあるので、そのような指導がまだ認められるからです。もちろん、アフリカやアジアで仕事をしている指導者全員がそうだと言っているのではありません。そこは誤解なさらないようにしてほしいです。中には実力が認められて、海を渡った指導者もいます。でも、そうでない人がいるのも事実です。■過去にもてはやされた手法をなぞることがイケてると勘違いしていた――日本のスポーツ界にも、指導者のパワハラは根強く残っています。ハラスメント系の指導者というのが、一昔前はイケている指導者だった時期がありましたよね。「あの監督は情熱がある」といったように、色々な言葉で正当化されてきたんです。私もそう思っていた時期もありました。例えば、「メンバーリストは相手のチームよりも後に出せ」とか、色々なことを教えられました。でも時代は変わり、指導者がメンバーリストをいつ出すかに気を取られている間に、そのエネルギーを選手に向けて、選手のことを考える時間に当てたほうがよっぽど良いですよね。――そう思います。試合前というのは、選手が試合に向けてどのような気持ちでいるか。それに指導者は寄り添っていなければいけないはずなのに、つまらない信仰のようなものを、私達はたくさん作り上げてきてしまいました。それをなぞることが、イケている指導者だと勘違いし、そのような指導者をスペインのサッカー界は大量生産してしまったのです。しかし現在、先進的なクラブは、そのようなプロファイルの指導者は求めていません。ビジャレアルが2014年に改革しようとしたのは、まさにその部分で、それが遅かったのか、早かったのかはわかりませんが、私に多くの影響を与えてくれました。■ひどい指導者たちを批判するだけでは何も変わらない。指導環境改善のためにできること――過去の誤った振る舞いに気がついたとき、どのように感じたのでしょうか?私はメソッド部門のコーチに「いままでの自分はひどい指導者だったんだと、恥ずかしく思う」と言いました。すると、「いいんだよ。キミに非があるわけではないんだから。キミは、そのやり方しか知らなかっただけなんだ。それが正しいと思っていただけなんだ」と。さらに、こう言われました。「キミがやってきたことと、違ったアプローチがあることも知ってほしい。こういうやり方もあるんだと知ることで、指導者として豊かになれるはず。指導者をそのように育ててきた、スペインのスポーツ文化にも責任はある。人間は知っていることしか見えない。キミたちはひとつのやり方しか教わってきていないから、見えるものも見えなくなっているんだ。知ることによって、見えるものも変わるはずだから、『知る』を増やそう」と。――深い言葉ですね。日本のスポーツ界には未だにハラスメントがあり、子どものスポーツに対して、ひどい指導をしている人も多いと聞きます。でもそこで、「ここにひどい指導者がいる」「あそこにもいるぞ」と批判を繰り返すだけでは、何も変わりません。なぜならばそのような指導者達は、言い訳でなく、他のやり方を知らないんです。そして、いままではそのやり方で試合に勝ったり、大会に優勝したりと、機能してきてしまったのです。なので、その部分に対する『学びくずし』と言うか、そこに取り組むためのきっかけや、サポートする人がいない限り、指導者は変わることができない。私の経験上、そう思います。(第4回に続く)<<第2回を読む佐伯夕利子(さえき・ゆりこ)1973 年10月6日生まれ/イラン生まれ92 年にスペインに移住し、93 年から指導者の道を歩み始める。レアル・マドリードのスクールをはじめ、スペイン男子3 部リーグ、アトレティコ・マドリッド女子チームなどで監督経験を積む。08 年からビジャレアルに在籍し、男子U19のコーチ、レディースの監督、女子部統括責任者などを歴任。18 年に公益社団法人日本プロサッカーリーグの特任理事(非常勤)に選任され、2020年3月からJリーグ常勤理事。
2021年02月16日