子どものペースを大切に●小さな子どもをあまり叱らないで。もっと優しく温かい目で育ててください。子どもが中学生になりゆとりがある今だから言える言葉ですが……。(51歳/食品・飲料/販売職・サービス系)●忙しいと、いつも早くしてと急がせてしまいます。ときどきは子どものペースでゆっくりと遊んだり片づけたり話をしたりしてください。(53歳/小売店/販売職・サービス系)●ほかの子と比べなくてもそのうちできるようになる。(40歳/小売店/販売職・サービス系)大人から見れば簡単なことでも、小さな子にとっては難しいことがたくさんあります。また、子どもの発達は一直線に進んでいくものではなく、行きつ戻りつしてしまうもの。昨日はできたのに、今日はできないということも普通です。ママに甘えたくなってできないふりをすることもありますし、子どもなりの理由があってできないこともあります。「どうしてできないの?」「早くしなさい!」と怒りながらの声かけは、ママ自身も気分がいいものではありませんね。難しいことですが、子どものペースを大事に、あまり叱らないであげて……というのが、自身の反省とともに伝えられる先輩ママのメッセージです。がんばらなくても大丈夫●子どもはがんばって育てなくても、育つもの。がんばらなくてもちゃんと子どもは見てくれています。(47歳/小売店/販売職・サービス系)●とても生意気なときもあるけど、子どもは大人が思っている以上に親の背中を見ているから、何でも信じてやらせてあげて下さい。(44歳/食品・飲料/販売職・サービス系)●余裕があるときだけでかまいません! お子さんに大好きだよと言って抱きしめてあげて下さい! それだけで大丈夫です。(48歳/小売店/事務系専門職)子育てをがんばっているママもパパも、本当に偉いんです。おいしいごはんに温かいお風呂、ふかふかのお布団、絵本の読み聞かせに習い事……子どもに与えてあげられるものはなんでも与えてあげたい、と思うのが親心。でも、すべてを完璧にすることなんて無理! 時間や体力は限られています。がんばれと言われても、がんばれないときがあるのは当たり前。それに、親の仕事は育児だけではないですよね。自分の仕事ややりたいことを優先してもバチは当たりません。がんばらなくても大丈夫。がんばりたいと思っているママの心は、子どもに十分伝わります。力を抜いて子どもに笑顔で接してあげてください。お話たくさん聞いてあげて●わかっているつもりでも、わかってあげられてないと感じることが何度もある。少しでも話を聞くことをしてあげて。(46歳/アパレル・繊維/販売職・サービス系)●泣くことが多くて怒りがちになるけど、子どもも上手く話せなくてそうなることも多いので、ちゃんと聞いてあげるのが大事だと思う。(42歳/食品・飲料/サービス)●家事育児、忙しくて大変だと思うけど、手を止めて子どもとちゃんと向き合って、話を聞いてあげて。(44歳/冠婚葬祭/販売職・サービス系)小さな子は、自分の感情を言葉で表すのが苦手です。語彙も少なく、自分でも自分の気持ちをどう捉えていいかわからないときがあります。そのため、癇癪を起こしたり、泣いたり、お友だちを叩いてしまったり、ママとしては頭を抱えるシチュエーションがしばしば。子どもの話をしっかり聞いてあげることは、子どもとママの信頼関係を築くとともに、表現の訓練にもなります。本当に手が離せないとき以外は、なるべくすぐに話を聞いてあげてくださいね。「あとで」と言ったら、約束は守ること。自分を受け入れてもらえた、という安心感が、子どもの自己肯定感を高めます。親離れは小3から?●反抗期絶好調な、中1の我が子。小3までの可愛い時期を大切に。(41歳/医療・福祉/事務系専門職)●小3くらいになったら、子どもたちも自分でできる事が増えて、頼りになるので、それまでお世話が大変かもしれないけれどがんばってほしいです。(40歳/学校・教育関連/調理)●女の子は小学校3年生くらいから、友だち関係で揉めることが増えます。小さな変化を見逃さず、子どもの味方でいてほしいです。(40歳/ライター)「子育てが大変な時期はほんの短い間」とよく言われますが、実際はいつまで大変なのでしょう?正直「あれもこれも手伝わなければならなくて、手がかかるな」と感じるのは、3歳くらいまで。個人差はありますが、4歳になると生活面ではずいぶんしっかりしてきます。そして小学生になると、徐々に親の手を離れてお友だちとの関係を大切にするように。大変な育児もいつか終わりがきますよ!大丈夫、自信を持って!●首がすわると、前より抱っこも少しラクだなと感じませんか? たっちができると、オムツ替えが少しラクだったりしませんか?些細なことでも、少し前より手がかからなくなったことって必ずあるはず。しんどいこともあると思うけど、ちょっと前のこと思い出してみてね。一つひとつ、ちゃんと乗り越えてきてるから、自信を持って!(46歳/医療・福祉/販売職・サービス系)●親が本気で楽しんでると、子どもたちも自然と楽しめるし、家の中が明るくなります。ドンと構えて、笑って過ごしましょう。(46歳/医療・福祉/専門職)●心細いときや不安なときは、周りの人・相談所・ネットにでもいいから、相談したり愚痴ったりしてひとりで抱え込まないで、吐き出すように。(41歳/団体・公益法人・官公庁/一般事務)おむつ外しや離乳食がうまく進まず、悩んでいるママはいませんか? 子どもはひとりひとり違います。成長の速度を比べることに意味はありません。同じように、ママの置かれている環境もそれぞれ違います。誰かと比べて自分はまだマシ……と思いこまないで。苦しいとき、つらいときは我慢しないで声をあげましょう。その代わり、楽しいときは思う存分楽しく過ごしてください。たくさんの先輩たちが、ママを見守っています。まとめ小さい子を育てているママは、しつけの面で悩むことも多いでしょう。自分だけがうまくいかない気持ちになって落ち込んではいませんか?なんの問題もなく、子育てが終わるケースなんてほんの一握り。みんな悩んで子育てをしています。情報を鵜呑みにしないで、目の前のお子さんの様子をよく見てあげてください。子どものペースにあわせて、ゆっくり子育てをしていきましょう。マイナビ子育て調べ調査日時:2023年4月8日調査人数:156人(22歳~40代までのママ)(マイナビ子育て編集部)
2024年04月02日「インクルーシブ教育」を推進するための指針を、教育リーダーズから学ぶ2022年に国連から日本へと推進が通達されたこともあり、昨今大きな注目を集めている「インクルーシブ教育」。インクルーシブ教育とは、文部科学省で下記のように定義されています。‘’「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。障害のある子もそうでない子も、共に学ぶための仕組みづくり。しかし実際の市区町村、学校教育の現場では、対応のノウハウが欠如していたり、人員が足りなかったり、チームの目線が合わなかったりと、推進が難しい現状もあるという声も散見されています。そんな中でも、すでに全国でインクルーシブ教育を先駆けて推進している人たちがいます。彼らはインクルーシブ教育をどのように捉え、何を考え、推進を実現してきたのでしょうか?この連載では、そんな彼らを「教育リーダーズ」と位置付け、その言葉に耳を傾けることで推進のヒントとなる”指針のカケラ”を集めていきたいと思っています。第二回は、神奈川県鎌倉市教育委員会の教育長である、高橋洋平氏にお話を伺いました。Upload By 発達ナビ編集部プロフィール 高橋洋平 氏宮城県登米市出身。 中学校教員や市教育長を務めた父親と障害を持つ叔母の影響を受け、教育の道を志す。 東北大学教育学部を卒業し、文部科学省に入省。 学校教育のデジタル化や福島県庁での震災復興、米国の大学で教育研究、コンサルティング会社教育チームマネージャーなど、多角的に教育に携わる。2023年に鎌倉市立小中学校の教育行政を牽引する教育長に就任。Upload By 発達ナビ編集部正しいことを、子どもたちの「今」に合わせて実装するーー本日はよろしくお願いいたします。さまざまな視点・キャリアから教育に向き合ってきた高橋さんですが、まずは教育に対してのお考えの原点にあるものを教えていただけますでしょうか。原点には間違いなく福島で過ごした時間があります。私の在任当時、避難指示区域となった町村の子どもたちは、避難先に建てられたプレハブの仮設校舎などに通っていました。学校を訪ねるたびに、本当に可哀想だな、早く村に戻してあげたいなという一心で、県庁の学校再開支援チームをリードしていたんです。ーーそこで、今の教育に対する価値観にもつながる体験をされた。除染などにより放射線量が下がり避難指示が解除され、新しい学校の整備ができた時の、仮設校舎の閉校式での出来事でした。教育関係者と喜びを分かち合っていた私たちでしたが、ある小学校6年生の女の子から「仮設って言わないで。この学校は仮設なんかじゃない」って言われたんです。ーー仮設なんかじゃない。とても重い言葉です。もう、頭をガツンとやられるような、本当にショッキングな言葉でした。Upload By 発達ナビ編集部ーー子どもたちのためにと奔走するあまり、見えていないものがあったと。はい。その子が先生や友人と学びあった6年間は仮設なんかじゃなく、「本物」ですからね。人生に仮の時間なんてあってはならない。過去の震災に囚われ、未来の復興を見て、当時の私には子どもたちの今が見えていなかったんです。だから、「仮設」や「被災者」、「障害者」などもそうですが、一方的な決めつけではなく、目の前のその人と向き合って仕事をしたいと、強く思っています。ーーその経験が、今のインクルーシブ教育への想いにもつながっているんですね。能登地震でも学校を含め甚大な被害がありました。関係者の尽力で他校を間借りしたりして学校が再開されており、これからさまざまな面で復興が進んでいくことと思われます。何をもって本当の復興というかは本当に難しく、数字などで一律に「ここまでいったら復興!」と決められるものではなく、復興には一人ひとりの形があるのだと考えています。いずれにしても自分の力で立ち上がり、自らの幸せを掴んでいくことが、復興なのかなと考えています。それはまさにインクルーシブな学びにも通じて、それぞれの個性や特性を持ちながら、それぞれの学びや幸せを勝ち取っていくということのように思われます。東日本大震災でもコロナ禍でもさまざまな分断が生じましたが、そういった分断を乗り越えていけるような学びや対話の形を、これからも追い求めていきたいです。ーーインクルーシブ教育について文部科学省が示す方針については、どのように捉えられていますか?インクルーシブ教育を含め文部科学省が示す方向性は、基本的にはいつも正しいことを言っているなと感じます。でも、その正しいことを子どもたちや学校教育の現場において、真に正しいものにどのように落とし込んでいけるかが大事なことです。福島での経験を踏まえて、鎌倉で実践していきたいと、今はそう思っていますね。鎌倉は多彩な文化にも恵まれ、そして海や山という自然も近くにあり、学ぶ場としてとても豊かだと思っています。そして何より、多様な人がこの街を選んで、関わってくれている。まさに街としてもインクルーシブな環境の中で、鎌倉らしい教育の形をつくっていきたいです。Upload By 発達ナビ編集部その場所ならではのテーマやキーワードを見つけ、街の共感を得て推進するーーインクルーシブ教育の中でも、「鎌倉らしさ」について紐解いていければと思っています。鎌倉市が見据える未来について、教えてください。鎌倉では、世界に誇れる持続可能な町、そして共生社会を市民と共創するというビジョンを掲げています。 市民一人ひとりがお互いに尊重し合って、支え合って、自らが望む形で社会との関わりを持ち、生涯に渡って安心して自分らしく暮らしていくというものです。とてもインクルーシブな考え方を持ったビジョンだと思っています。ーー鎌倉市の教育が目指す方向と、重なる部分が大いにあると。はい。まずは自分自身を認め、そのうえで他者を尊重し、違いがあるからこそ学びがあると理解する。その上で、他者と協働しながら持続可能な共生社会の創り手へと育っていく。そんな視点に基づいているのが、鎌倉市の教育が目指す基本的な考え方です。鎌倉らしさで言うと、一つは「如意」という禅の言葉があります。Upload By 発達ナビ編集部ーー「如意」ですか。歴史ある鎌倉らしい言葉です。いわゆる如意棒の「如意」であり、意のまま、自由自在という禅の言葉です。自分の良さと可能性を認め、他者を価値ある存在として尊重し、目指したい方向を合わせながら進んでいく。自分だけでなく社会として自由自在で幸福であることを尊重する。Well-beingに通じる言葉だと思っており、教育で目指すべき姿であるなと感じています。ほかにも、この街らしさで言うと「鎌倉野菜」にもヒントがあるかなと。ーー「鎌倉野菜」はブランド化されて全国的に人気ですよね。山に囲まれた鎌倉の狭い土地であり、かつ多様なレストランからのオーダーを受けて、色とりどりの野菜が少量多品種で生産されています。七色畑とも呼ばれ、インクルーシブ教育が目指すべき姿も重なる、そんな風に思っています。弱みは強みに変わるし、活躍の場を通じてスタイルがつくられ包摂される、鎌倉の教育の姿にも取り入れていきたいなと。その土地ならではの教育の形、キーワードを見つけることは、関係者の目線も揃いやすく、大切なことかなと感じています。Upload By 発達ナビ編集部一方で、難しいのは、歴史ある鎌倉の資材を活用することのみに縛られてしまうと、発想としてプロダクトアウトなんですよね。教育においては、やはり子どもたちを起点としたマーケットインで考えていないと、意味のある形に落とし込めないと思います。やはり学習者中心の視点で考えなければならない。これは忘れてはいけないポイントの一つです。ーーなるほど。そんな鎌倉市の教育においての課題はどのあたりにありますか?どの教育委員会でも重要なテーマとして扱われていますが、学校に行くのがつらい子どもたちが増加しています。学校教育の構造も変わっていかなければなりません。子どもたちが学校にフィットしていない本質的な原因に目を向けながら、さまざまな方々と連携してプロジェクトを進めているところです。民間との協業に力を入れ、魅力的な人や資金のリソースを確保するーー不登校のお子さんに対する取り組みについて、具体的に教えてください。「かまくらULTLAプログラム」という取り組みをご紹介させていただきます。こちらは、不登校や学校に行くことがつらいと感じている子どもたちを対象にした、一人ひとりが学習の個性や特性に応じて自分らしく学んでいく方法を見つけていくことを目的とした探究プログラムです。鎌倉らしい森、お寺、海、テック企業などの地域特性を活かしながら、色んな分野のプロである大人たちと一緒に活動をします。海のプログラムでは、「タコから学ぶ生物多様性からの自己理解」をテーマに、漁師さんのお話を聞いたり、「気持ち悪いー!」とか言いながらもタコを触ったり、パエリアにして食べちゃったり、体験を通して学んでいきます。そうやって保護者の方がいないところで、1つの探究テーマを通して、自らの学習の特性を踏まえて学び方を自己調整しながら学んでいくプログラムです。Upload By 発達ナビ編集部ーー不登校の子どもたちにとって、非常に有意義な場をつくることができているんですね。森のプログラムでは、浄智寺の朝比奈住職の得意料理でもあるカレーをいただいたのですが、その上に鎌倉野菜の素揚げを乗せました。敏感な子も多く、「絶対食べられないよ」と言っていたのですが、ペロリと食べていましたね。「どうして食べられたの?」と聞いてみたら、見たことがない野菜だから挑戦してみたと話してくれました。他にも浄智寺の井戸水の飲み比べをしてみたり、五感を思う存分活用した伸び伸びとした学習に、鎌倉のエッセンスを加えて、独自のプログラムを展開しているんです。ーーお話を伺っているだけで、子どもたちの目が輝いている様子が浮かんでくるようです。本当にそうなんです。例えば工作や絵やダンスやプログラミングなど、子どもたちそれぞれに得意な表現方法があります。得意な学習スタイルで、自ら学びのハンドルを握り、自分らしく学びを掴み取っていくという方向に、教育が変わっていかなければならないのだと思っています。このプログラムは、それぞれの子供たちが学びに向き合っていくエネルギーを高めることができていると感じています。海のプログラムの終わりに「なりたい自分になれたよ!」って叫んでくれたお子さんもいて。大人たちも感動していましたね。ーーとても感動的なエピソードです。一方で、子どもたちが何が得意で、どんな個性を持っているか見えづらいという、学校現場の悩みもあるようです。そのために私たちは、アセスメントという形で学びの特性をできるだけ把握できるように努めています。話すのが得意なのか、聞くのが得意なのか、対人関係や関心分野、表現の特性までを可視化していきます。このデータは、もちろん本人や保護者の方にも共有して、ご家庭での理解にも役立てていただいています。子どもによってはあえて苦手な学び方にチャレンジしたりということも見られるようになってきました。学校ではLITALICO教育ソフトのプログラムも活用しながら、定点観測的に継続して積み上げていき、その後の学びと接続していけるように取り組んでいるところです。特別支援学級を中心に先生と活用してフィードバックを重ね、教育の現場でも役立っています。Upload By 発達ナビ編集部ーー「かまくらULTLAプログラム」での実践を経て、今後の展望を教えてください。手応えを感じているので、学びの多様化を進めるために、体験型のプログラムを軸とした新しい「学びの多様化学校(不登校特例校)」をつくる計画を進めています。1学年10人ほどを想定していまして、学校に行きづらさを感じている子どもたちの学習の進度や特性に合わせて、個別最適の学びが得られる場として令和7年の開校を目指しています。こうした施策を進めていくことで、従来の学校とも相互に刺激を与え合って、学びの選択肢を増やしていきます。通常の学校に通えない子の受け皿やセーフティネットにという言い方はあまりしたくなくて、自分らしく学べ、こういう場なら行ってみたいと思ってもらえるものにしていきたい。こうした取り組みを通して、今学びとつながれていない子どもたちの可能性にしていきたいと思っています。ーー民間との連携で言うと、ほかにはどのようなことをされていますか?「鎌倉スクールコラボファンド」という取り組みをしています。これは、プロジェクト型学習やプログラミング学習、デジタルを活用した個別最適な学びなど、学校が魅力的な企業や大学、NPO等とのコラボレーションを通して、社会に開かれた教育課程を実現していくために、クラウドファンディングで資金調達をするものです。Upload By 発達ナビ編集部寄付を個人や企業から募り、教育委員会でプールすることで、子どもたちの学びにとって必要な領域に、スピード感を持って柔軟に使っていくことができます。このようなアジャイルな資金の活用の仕方はやはり公費だけでは難しく、クラウドファンディングだからこそ実現できた形となります。第4弾となる今回の募集でもなんとか目標達成して調達できました。ーー他の市区町村にも横展開できるような、インクルーシブ教育の土台をつくるためにも活用できそうなモデルですね。そうですね。このスクールコラボファンドの取り組み自体も、他自治体にも広がりを見せています。もちろん私たちのノウハウも共有しますので、今後も全国の自治体に波及していってくれたら良いなと思います。私たちもさらに進化させていきたいと計画しているところです。Upload By 発達ナビ編集部ーーたくさんの視点をいただきありがとうございました。最後に、鎌倉市としてこれから大切にしていく、教育に対しての想いについて教えてください。これからの学校教育の現場には、子どもたちが自分で学びを選ぶという形が求められてくると思います。大人に一方的に教えてもらう教育ではなく、子どもたちが主体的に自ら掴み取っていく学びの環境をいかにデザインできるかが試されてくる。福島の復興で被災者自身が自分の力で立ち上がり、自ら多様な幸福を掴み取っていった時と同じように、子どもたちに一方的に与える学びでなく、多様な子どもたちを信じて委ねながら、共に学んで成長していきたい。そんなことを日々考えながら、鎌倉市のインクルーシブな学びのためにできることに力を尽くしたいと思います。インクルーシブ教育推進のために、まずは子ども以上に大人がワクワクしながら働けているか高橋さんは最後に、個別最適で協働的な学びとか、探究的な学びを教育で実現したいと言うのなら、それ以前に大人がワクワクと自分の仕事に向き合えているかが大切なのではないか、と話されていました。教育委員会自身、あるいは教育長自身が、そういう学びであったり、仕事の仕方をできてるかどうかを常に見直さなければいけないと、自分に言い聞かせているようです。言葉や枠組みが先行しがちなインクルーシブ教育の本質を突いた、示唆のある言葉だと感じました。Upload By 発達ナビ編集部引き続き、この連載では全国の教育リーダーズの話を取材し、皆さんにお伝えしていきます。インクルーシブ教育の取り組みを知ることで指針を集め、今まさに実践されている、実践しようとしている方のヒントになりますように。ここまで読んでいただきありがとうございました。
2024年03月19日「子どもの塾代が高すぎる」と嘆く声を聞いて……「子どもの居場所になる、激安の学習塾を作りたかった」——哲夫さんが「寺子屋こやや」を立ち上げたきっかけを教えてください。哲夫さん(以下、哲夫)きっかけは事務所の社員さんが「子どもの塾代が高い」と嘆いていたことからなんです。もちろん塾にもよるとは思いますが、小学生でも月6~7万円もかかると聞いて、これでは今は一部の裕福な家庭の子どもしか塾に行けないのでは?と思いました。もっといろんな家庭の子が通える塾があったらいいのに、と考えるようになりました。——学生時代に塾講師のバイト経験もあったんですよね。哲夫大学時代は塾講師や家庭教師、教職課程の単位をとって勉強をしていたので、ずっと教育には興味を持っていました。そこで同じような志を持つ友人に声をかけ、どんな家庭の子でも通える激安の塾を開こうという話になりました。現在は小学校3年生から中学3年生までの子どもが通っていて、後輩芸人にも手伝ってもらいながら経営しています。——小学生は3500円/月から、中学生は通い放題でも最大20,000円/月という価格設定は確かに激安だと感じます。「寺子屋こやや」はどんなスタイルの学び舎なのでしょうか?哲夫一般的な塾のように、集団で決まった時間に授業をしているわけではありません。授業や宿題などでわからないところを、その場にいる大人に聞いて個別に理解していくというスタイルの学び舎です。生徒一人ひとりが苦手な科目を克服する場、と思ってもらえたら想像しやすいと思います。「あんたはもともと賢い子やのに、なんで勉強せぇへんの?」「子どもの頃は勉強なんて嫌いでした(笑)」哲夫僕自身も小~中学生のころ、学校が終わってから近所のおばあちゃん先生に月3,000円で勉強を教えてもらっていました。そこでは家族や学校以外の大人に叱られたり、褒められたりという、貴重な経験をしました。——哲夫さんは子どものころ、勉強が好きでしたか?哲夫嫌いでした(笑)。あるとき、おばあちゃん先生に「あんたはもともと賢い子やのに、なんで勉強せぇへんの?」と言われました。そのときは「だって勉強嫌いやもん」と答えたことを覚えています。勉強をするようになったのは中学に入ってからですね。どうしても高校でサッカーの強豪校に進学したくて、そこからスイッチが入り、猛勉強しました。——小学校の時に出会ったおばあちゃん先生は、哲夫さんがスイッチさえ入ればものすごく頑張れるということを見抜いていたのかもしれませんね。哲夫どうでしょうね(笑)。でもあの言葉は、僕にとっては自信につながるものでした。その言葉をお守りにして、学生時代は勉強に向き合えていたんだと思います。——学校や家庭に心地よい居場所がなく、生きづらさを感じている子どももいます。そうしたお子さんにとって、まったく別の人間関係を築ける塾は第三の居場所になり得ますよね。「寺子屋こやや」もそうなっていると思いますか。哲夫そうですね。思春期の子どもにとって、学校が終わってからの自分の居場所があることは大事だと思います。子どもはそういう場で社会経験を積んで大人になっていきますから。それにね、夜の時間に、堂々と家の外で友達や大人と過ごしているって、ちょっと冒険っぽくてワクワクすることだと思いませんか?これからも「寺子屋こやや」が子どもたちにとって、“親に認められた冒険の場所”であってほしいと思っています。「いじめはダサイ」という空気が必要「自分ではあまり覚えてないんですが……ヒーローだったらしいです(苦笑)」——春から一番上のお子さんが小学生になります。哲夫さんが日本の教育現場に望むのはどんなことですか。哲夫とにかく“いじめ”がなくなったらいいなと思います。今も昔も先生たちも本当に忙しいと思うので四六時中、子どもを見守ることは難しいと思います。でも、相手は子ども、先生は大人ですからクラスでは受け皿の存在でいてほしいです。そのためにも先生たちの労働環境はもっと向上させるべきだと思いますし、きちんと子どもを叱れるように保護者の側にもある程度の寛容さが求められると思います。それともうひとつ、教員側、学校側の「いじめを容認しない」という態度はもちろん重要ですが、子どもたちの側もそうであってほしいです。僕は、いじめをやめさせるには、「イケてるやつ」が空気を変えることが必要だと思っています。ーー「イケてるやつ」が、ですか?哲夫どういう意味かというと……これは自分の子どもの頃の話なんですけどね。小学校6年生のとき、クラスに女の子が転校してきたんです。今でも覚えていますが、可愛らしい子でした。次第にクラスの目立つ女子グループに目を付けられ、陰口を言われるようになってしまいました。まあいじめですよね。さて当時の僕はサッカーが一番上手で、学年1のイケイケだったんですが……ーー学年で一番イケている哲夫さんが……哲夫その集団に向かって、「女子、おもんないことすんなよ!」って言ったそうなんです。それがきっかけでいじめがなくなった、と聞きました。——「言ったそう」「聞きました」ということは……哲夫さんは当時のことをあまり覚えていないんですか(笑)?哲夫そうなんです(苦笑)。実はこの話は大人になってから、その転校生と再会したときに聞きました。「哲夫くんのあの時の言葉に私は救われた、ありがとう」と御礼まで言われてしまったんです。当の本人は「そんなこと言ったっけ」な状態ですけど、たしかに当時の僕はイケイケでした(笑)。だからいじめ問題が勃発したら、イケてるやつが正論を言うと、空気がガラッと変わり、「いじめ=ダサい」となるんじゃないかなと思っています。だから自分の子どもも、空気を変えられるイケてるやつになってくれたらいいなって思います。笑い飯 哲夫(わらいめし・てつお)1974年奈良県生まれ。2000年に西田幸治さんと漫才コンビ「笑い飯」を結成し、2010年には『M-1グランプリ』で優勝。2014年より小・中学生に向けた格安補習塾「寺子屋こやや」の運営をスタートし、教育分野にも積極的に関わっている。著書に『がんばらない教育』(扶桑社)、『えてこでもわかる 笑い飯哲夫・訳 般若心経』(ワニブックス)など。0歳、3歳、6歳の3児のお父さん。みんなのお悩みに哲夫さんが答える!『がんばらない教育』(扶桑社)『がんばらない教育』¥ 1,540(取材・文=安田ナナ)
2024年03月05日「去年、3人目が生まれたんです。まだまだがんばらなあかん」三児の父に!——哲夫さんは芸人としてステージに立ちながら、テレビやラジオ出演、学習塾「寺子屋こやや」の運営、農業、そして子育てと非常に多忙です。現在はどのようなスケジュールで活動されているのでしょうか。哲夫さん(以下、哲夫)芸人としては主に劇場や営業、ラジオやテレビで活動していて、お寺巡りのロケなんかもあります。吉本の劇場はあちこちにあるので、いろんな場所で漫才をやっています。特に決まったスケジュールはないのですが、子どもたちの保育園の送り迎えやお風呂はできるだけやるようにしていて、寝る前にカルタやトランプで遊んだりもします。——お子さんの年齢はおいくつですか?哲夫一番上の子が6歳、次が3歳。そして昨年の9月に3人目が誕生しました。奥さんは赤ちゃんに付きっきりなので、とにかく自分が家のこともやらないと回らないですね。——第三子が! おめでとうございます。それは毎日にぎやかですね。哲夫そうなんです。3人目が生まれてさらに責任感が増しました。49歳ですがまだまだがんばらなあかんなって思っています。最近は上の2人の子をラジオの仕事現場に連れていって、収録中、現場のスタッフさんにお世話になりました。そんなに長い時間じゃなかったのに、終わって戻ると子どもたちがスタッフさんにあだなを付けたりして、すぐに仲良くなっていてびっくりしました。——お父さんと一緒に仕事をしている人など、親や保育施設の人だけでないいろんな大人に触れることも、お子さんにとって良い影響がありそうです。哲夫まさにそうで、子どもだからといって子どもだけの世界にいるのではなく、多くの大人に会っていろんな考え方があるということに触れることは社会勉強になると思います。僕自身も小さいころから、両親以外に祖父母や近所の人など、さまざまな大人に触れてきました。子どもながらに「ここではこれを言うたらあかん」など、場の空気を読んで言ってはいけないことをほどよく理解しながら子ども時代を過ごしていたんじゃないかと思います。春から故郷・奈良に家族で移住自分が育った環境で子どもたちを育ててあげたい、という哲夫さん。——子育てに関して奥様と衝突することはないのですか?哲夫僕も妻も奈良の田舎で育って、比較的同じような感覚で子育てをしているので、衝突するようなことはないですね。お互い、子どもにはYouTubeを見せない、遊びと言ったら川遊び・土いじり・虫とりというような感覚が一致していて、ともすれば古臭いかもしれません。でも我が子にはそうした自然との触れ合い経験をある程度積んでほしいと思っています。この春から、故郷の奈良に移住して子育てをする予定なんです。——新生活が楽しみですね。哲夫自分の育った環境で子育てができることは本当にありがたいです。両親もすぐ近くにいるので、子どもたちにとっておじいちゃん、おばあちゃんがすぐそばにいる環境はすごくいいと思います。ご近所さんも昔から知っている方ばかり。僕が東京や大阪で仕事がある時も安心です。——慣れ親しんだ環境での子育てはリラックスできそうでいいですね。いろんな大人に触れる、自然と遊ぶ……お子さんたちを育てるうえで哲夫さんが大事にしていることは他にもありますか?哲夫実家が農家をしていたので、僕は子どものころから「ご飯粒は残さない」ということを厳しくしつけられてきました。これは我が子にも徹底しています。そして、叱るときと叱る、褒めるときはしっかり褒めます。——「褒め方が難しい」という声もよく聞きます。子どもを褒めるときのコツはありますか?哲夫よその子と比較するのではなく、その子自身の成長をしっかり褒めてあげてほしいです。たとえば、うちの3歳の子は動作が遅いことがありますが、そんな時は「1,2,3……」ゆっくりカウントするんです。先月までは靴を履くのに5秒ほどかかっていましたが、今月になって3秒で履けるようになりました。「めっちゃ早なってるやん!」と褒めまくると、得意満面の顔を見せてくれました。ちょっとしたことでもいいんです。その子の変化を褒めることは本当に大事だと思います。駆けていく我が子の後ろ姿を久しぶりに見た「子どもの考えることは、面白い!」——昨年発売された哲夫さんの新刊『がんばらない教育』(扶桑社)ではさまざまな質問に答えていますが、人のお悩みに回答するときはどんなことに気をつけていますか?哲夫目線を配ることを大事にしています。これは相談を受けるときに限らず、漫才をするときも一緒なんですが、相方にしか目線を向けない芸人がたまにいるんです。そういう人を見るとがっかりします。自分はいま誰に向けて話しているのか、ということを意識すると、おのずと相手の目を見て話すと思うんです。でも、それができていない人が最近多いように思います。——言葉を伝えたい相手をしっかり見るということは、親子の関係でも同じかもしれません。哲夫それに加えてお悩み相談の場合は、相手が求めていることは何なのかを判断し、適切な提案することを意識しています。でも芸人なので面白いこと、相手が笑顔になってくれるような話を無意識にしたくなってしまうんですよね(笑)。——パパとして、ご自身のお子さんから質問されることもありますか?哲夫真ん中の3歳の子が最近は「なんで? なんで?期」なんでしょうね、どんなことでも質問してきます。たとえばこのあいだ、「どうして車は動くの?」と聞いてきたので、僕は「エンジンがあるから」と答えました。すると次は「エンジンがあるとなんで動くの?」と聞いてきました。しばらくは子どもが質問する、僕が答えるのやり取りを続けましたが、僕も八方塞がりになってくるので(笑)、最後は「自分で考えてみ」と提案すると、3歳なりの面白い答えを出してくるんですね。こういうやりとりの時間も大事にしたいなと思います。——0歳児もいて、哲夫さんはまだまだ子育て世代ど真ん中ですね。哲夫よく「40代での子育ては大変でしょう」と声をかけられますが、僕自身は大変だとは思っていません。体力的にもまだ問題ないので、子どもの送り迎えも楽しんでいます。先日、保育園の帰りに子どもが自転車を降りて走りたいと言うので「車に気を付けて走るんやで」と言って自転車からおろしました。すると、しっかりとした足取りで走っていました。ここのところ我が子の走る姿を後ろから見ることがなかったので、「ああ、大きくなったな」と成長をつくづく感じました。人によっては、子どものやることに先回りしてなんでも「ダメ」と言ってしまう人もいるかもしれません。自転車から降りて走るなんて危ないし、早く帰りたいのに時間もかかるし、って。でも、しっかり注意してからやらせてみると、子どもの意外な一面が見えることもあるんですよね。笑い飯 哲夫(わらいめし・てつお)1974年奈良県生まれ。2000年に西田幸治さんと漫才コンビ「笑い飯」を結成し、2010年には『M-1グランプリ』で優勝。2014年より小・中学生に向けた格安補習塾「寺子屋こやや」の運営をスタートし、教育分野にも積極的に関わっている。著書に『がんばらない教育』(扶桑社)、『えてこでもわかる 笑い飯哲夫・訳 般若心経』(ワニブックス)など。0歳、3歳、6歳の3児のお父さん。みんなのお悩みに哲夫さんが答える!『がんばらない教育』(扶桑社)『がんばらない教育』¥ 1,540(取材・文=安田ナナ)
2024年03月04日皆さんは、他人の教育論に困惑した経験はありますか?今回は「自分の教育論を押しつける義母」にまつわる物語とユーザーからの声を紹介します。※この物語はフィクションです。(CoordiSnap編集部)イラスト:モナ・リザの戯言夫は義母の言いなりで…義母の言いなりになっている夫に、困り果てていた主人公。義母は「子どもにわがままを覚えさせるな」という極端な教育論を押しつける人物で、夫もそれに従っていました。ある日、娘がほしがっていた赤のランドセルを購入。しかし「オレンジがいいわよ」という義母の一言で、夫は赤のランドセルを捨ててしまったのです。娘はひどく傷つき「パパ嫌い」と言うようになりました。離婚を決意した主人公は、母も含めて義母と話し合うことにします。しかし反省せず、自分が正しいと思っている義母は…。母にイヤミを…出典:モナ・リザの戯言「娘さんの教育に失敗されましたね」と母にイヤミを言いました。母は「いいえ、失敗したのはあなたです」と言い返します。その後、主人公は「あなたとはやっていけない」と容赦なく夫に言い放つのでした。読者の感想我慢することはときには大切だと思いますが、娘のものを勝手に捨てるのはひどすぎますね…。娘を傷つけるのは教育論ではなく、ただの嫌がらせだと感じました。(30代/女性)ランドセルは娘の好みの色にしてほしいですよね…。家族の教育方針に、義母が口出しするのはよくないと思いました。(50代/女性)
2024年02月19日皆さんは、職場関係の悩みはありますか?今回は「やる気のない新入社員」にまつわる物語とその感想を紹介します。イラスト:エトラちゃんは見た!新入社員の教育担当に新入社員の教育担当をすることになった主人公。しかし新入社員は仕事にやる気がなく、主人公は手を焼いていました。ある日、部長から「これからは私が新入社員の面倒をみる」と言われます。困惑しながらも、部長に任せることにした主人公でしたが…。それから数日後、仕事の指示をするために新入社員に話しかけた主人公。すると新入社員は「教育係じゃないですよね?」と言い、話を聞こうともしません。さらに部長からも「俺がフォローすると言っただろ」と怒鳴られてしまいました。しかし後日、新入社員のミスが発覚すると…。責任を押しつけられた出典:エトラちゃんは見た!部長は「すべて教育係のせいだ!」と主人公を責めたのです。部長からミスを押しつけられ、主人公はうんざりしてしまうのでした。読者の感想話を聞かない新入社員にも、責任を押しつける部長にも呆れてしまいました。主人公の職場でのストレスが心配です…。(30代/女性)仕事の指示で声をかける主人公に「教育係じゃないですよね?」という新入社員には驚きました。さらに責任を押しつけられるとは、理不尽に感じました。(40代/女性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(愛カツ編集部)
2024年01月21日教育と探求社は、高校の教員や教育関係者を対象としたウェビナー「探求型人材が日本の未来を拓く ―中高から大学、社会へとつながる野性味ある学びとは―」を2023年11月2日にオンラインで開催いたします。このウェビナーでは、教育で日本の未来を変革するための議論と最新情報を提供します。探求型人材が日本の未来を拓く教育と探求社は、19年にわたり、探究学習を開発・普及させてきました。主体性と創造性を育む様々なプログラムを学校現場に届けてまいりました。学習指導要領が変わり、探究学習は着実に広まりつつあります。しかし、大学受験という壁を越えるために、生徒たちがせっかく身につけ始めた野性味ある学びが抑制され、受験のプロセスのなかで、過度に既存のルールや現在の社会に適合した人材が生み出される傾向があります。このシンポジウムでは、中学から高校、大学までの連続性を保ちながら、野性味を失わずに知識と専門性を習得する方法に焦点を当てています。<本ウェビナーのホスト 宮地 勘司のコメント>「失われた30年」と呼ばれる時代を超えても、日本の変革は遅々として進んでいません。世界が急速に変化し、新たなチャレンジに向かう他国と比べて、日本人は変化を恐れがちで、未来への自信を失いつつあります。このウェビナーでは、私たちが内に秘めた「野性味」を取り戻し、よりすばらしい未来を築くためには、教育を変革する必要があるという視点を共有します。■企画概要◯日程2023年11月2日(木)19時00分~20時30分◯形式Zoomウェビナーによるオンラインセミナー◯テーマ探求型人材が日本の未来を拓く ―中高から大学、社会へとつながる野性味ある学びとは―◯対象教育関係者、高校の先生など(約100名)◯内容 (予定)◎キーノートスピーチ「想定外と板挟みの時代における大学教育とは?」登壇者 鈴木 寛氏(東京大学 教授、慶應義塾大学 特任教授、社会創発塾塾長)◎トークセッション「大学における探究学習の今とこれから」モデレーター :鈴木 寛氏パネリスト :伊藤 羊一氏(武蔵野大学 アントレプレナーシップ学部 学部長、Musashino Valley 代表、LINEヤフーアカデミア 学長、Voicyパーソナリティ)パネリスト :岩田 千栄美氏(桃山学院大学 ビジネスデザイン学部 特任講師)パネリスト :早田 吉伸氏(叡啓大学 ソーシャルシステムデザイン学部 教授、産学官連携・研究推進センター長、県立広島大学大学院 経営管理研究科(HBMS) 教授)ホスト :宮地 勘司(株式会社教育と探求社 代表取締役社長、一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブ 代表理事)◯主催株式会社教育と探求社このウェビナーは、教育に情熱を持つ方々、探求学習の実践に取り組む教育者、そして教育が未来にどのように影響を与えるかに関心を抱く先生方の参加をお待ちしています。参加登録および詳細情報はウェビナー専用Peatixページでご確認いただけます。 ■教育と探求社の紹介教育と探求社は「自分らしく、生きる。」という理念のもと、さまざまな教育事業を手がける会社です。メイン事業として、現実社会を題材に“生きる力”を育む中高向けの探究教育プログラム「クエストエデュケーション」を提供しています。「クエストエデュケーション」は2004年の創業以来約2,000校で導入され、合計36万人の生徒が学んでいます(2023年3月現在)。代表取締役社長:宮地 勘司創業 :2004年11月資本金 :1億6,338万円 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月31日インクルーシブ教育システムとはインクルーシブ(inclusive)とは「包摂的な」「包み込む」という意味を持っており、インクルーシブ教育とは「誰も排除せず、すべてを包み込む教育」とされています。現在の日本の学校ではマジョリティ(多数派)の子ども中心のつくりとなっています。例えば、障害のない子ども、シスジェンダー(生まれたときの性別と自分が自認している性別が一致している)の子ども、家庭環境が安定している子どもなどです。しかし、実際の社会の中には障害のある子ども、性的マイノリティの子ども、外国にルーツのある子ども、社会的養護が必要な家庭の子どもなどもいます。そのようなマイノリティ(少数派)の子どもたちが排除されないように、マジョリティ、マイノリティ関係なく誰もが当たり前に通常の学校に通えるように教育システムを変えていくことがインクルーシブ教育においては必要です。日本では、障害者の権利に関する条約を踏まえて、インクルーシブ教育システムの構築が進められています。インクルーシブ教育システムとは文部科学省でこのように定義されています。「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。引用:共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)概要|文部科学省このコラムでは、・インクルーシブ教育って?・インクルーシブ教育の実践例・合理的配慮の手順・インクルーシブ教育の課題・インクルーシブ教育を広めるために保護者ができることなど、インクルーシブ教育についてのギモンから、課題まで専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。【専門家が回答】メリット、デメリットは?実践例や保護者ができることなどインクルーシブ教育を分かりやすく解説!ここからはインクルーシブ教育・インクルージョン研究者/一般社団法人UNIVA 理事の野口 晃菜先生にインクルーシブ教育についての質問にお答えいただきます。(質問)「インクルーシブ教育」という言葉を最近よく聞くようになりました。「みんな一緒に」という考え方ということなのでしょうか。一体どのようなものなのか分かりやすく教えてほしいです。(回答)多様な子どもがいることを前提とした教育です。教育の形を何も変えずに、ただ多様な子どもが同じ場にいるだけではインクルーシブ教育ではありません。インクルーシブ教育のためには、学校教育の在り方そのもの、例えば先生や子どもの人数、カリキュラム、学校経営や学級経営、授業づくりの在り方などを見直し、変革していく必要があります。Upload By 発達障害のキホン(質問)子どもに発達障害があり、「インクルーシブ教育」について関心があります。今世界や日本で実際に行われているインクルーシブ教育にはどのようなものがあるのでしょうか。(回答)通常の学級における授業のスタイルや学級経営のスタイルを、多様な子どもがいることを前提に変えている学校がたくさんあります。例えば、教科書を使って、先生が黒板に板書をして、一斉指導をするスタイルではなく、一人ひとり自分のペースに応じて学ぶ授業スタイルや、テーマに沿ったプロジェクト型学習を自分で計画して進めるスタイルの授業など。一人ひとりが違う興味関心があり、得意な学び方が異なり、休み時間の過ごし方も異なる、など、多様な子どもがいることを前提とした学級経営や授業づくりをした上で、個々に必要な合理的配慮をすることがポイントです。Upload By 発達障害のキホン(質問)子どもに発達障害があり、特性から学校で苦労していることが多くあります。このような場合インクルーシブ教育のために合理的配慮などをお願いできるのでしょうか。先生への伝え方や手順、あると役立つものなども教えていただけるとうれしいです。(回答)合理的配慮は、障害者差別解消法という法律において義務付けられています。ぜひ合理的配慮を学校に意思表明してください。お子さんの年齢や特徴にもよるかと思いますが、なるべくお子さんとどのような合理的配慮が学校であるとよいか、まずは話し合ってみてください。ポイントは、まずは学校においてお子さんが学ぶ上でのバリアがどこにあるのかを先生と話すこと。その上でそのバリアを解消するための合理的配慮について話し合うことです。もし学校側が保護者の方が提案した合理的配慮が難しいという場合、その理由を聞いてみてください。その上で、どのような合理的配慮であれば可能かを、ぜひ話し合ってみてください。可能であれば、その場に子どもさん自身が参加されることをお勧めします。担任の先生のみでなく、特別支援教育コーディネーターや管理職の先生にも同席をしてもらうと、いろんなアイディアがでてくると思います。「バリアをどう解消するか?」という観点からぶれずにみなさんで対話をしてみてください。学校における合理的配慮の事例は、国立特別支援教育総合研究所のインクルDBにたくさん掲載されています。そのほかにも、私が編著として9月に出版した書籍「LD(ラーニングディファレンス)の子がみつけたこんな勉強法学び方はひとつじゃない! - 合同出版」にも合理的配慮の事例や、そのためのプロセスがたくさん掲載されていますので、参考にしてみてください。参考: インクルーシブ教育システム構築支援データベース(インクルDB)|国立特別支援教育総合研究所参考:LD(ラーニングディファレンス)の子がみつけたこんな勉強法学び方はひとつじゃない!|合同出版Upload By 発達障害のキホン(質問)インクルーシブ教育がもっと日本に浸透すればいいのにと思っています。広めていくためにはどのような課題があるのでしょうか。(回答)インクルーシブ教育は障害のみの話ではなく、子どもたちは多様であることを前提とした教育です。そのためには、障害分野のみでインクルーシブ教育の議論をしたり、制度をつくるのでは限界があります。日本には不登校状態の子どもも、外国にルーツのある子ども、性的マイノリティの子もたくさんいます。学校教育そのものをどのように変えていくのか、より大きな視点での議論が必要です。教育施策の中で優先順位を上げていくために、より多くの人が知り、関心を持てるような工夫が必要です。そもそも教育そのものにもっと予算が割かれることも必要です。Upload By 発達障害のキホン(質問)通っている学校などでもっとインクルーシブ教育を知ってもらうために、保護者としてできることはあるのでしょうか。(回答)上記のご質問への回答とも重なりますが、まずはご自身のお子さんにとって今の学校で学ぶ上でのバリアはなにかを明らかにし、その解消方法として合理的配慮の意思表明を学校にしていただくことができることかと思います。学校はまだ合理的配慮に慣れていません。みなさんの行動により、学校にとって合理的配慮がどんどん当たり前のものになっていくと思います。また、ぜひその経験を周りの保護者とも共有してみてください。Upload By 発達障害のキホンインクルーシブ教育にまつわる関連コラム(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年10月21日皆さんは、お金のことで悩みはありますか?今回は、教育費を払わない元夫のエピソードと、その感想を紹介します。2人の子ども離婚して、2人の子どもを育てている主人公。金銭的な問題が大きく、悩むことがあるのですがその一方で元夫は…。教育費は出さない!?出典:Grapps子どもの教育費の話になると、元夫はきまって「俺は出さない」と言うのです。そのため、主人公と母が教育費を工面しなければなりませんでした。大黒柱らしい振る舞いをし、子どもたちとは仲のいい元夫。しかし、主人公は教育費を出さない元夫が高級車に乗り、贅沢な生活をしていることを知っています。これを知った主人公は夫との離婚について、考えを巡らせるのでした。読者の感想主人公の複雑な心境が伝わってきました。主人公は子どもたちのために頑張っているのに、教育費の支払いを他人事のように言う元夫は許せないです。(30代/女性)大黒柱らしい振る舞いをしているのに教育費を出さない元夫は、身勝手に思えました。主人公が納得できないのも当然だと感じます。(40代/女性)イラスト:まがうら※この記事はユーザーのエピソードをもとに作成しています。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。(Grapps編集部)
2023年10月15日道徳科における「個別最適な学び、協働的な学び」とは?麗澤大学大学院(千葉県柏市/学長:徳永澄憲)学校教育研究科は、2023年12月3日(日)に「道徳教育学セミナー」をオンラインで開催します。本大学院学校教育研究科は、日本において初めて道徳教育に特化した大学院として2018年に設立。小中学校の教員でも教育現場を離れることなく、道徳教育の理論と実践を学ぶことができることが特徴の大学院です。道徳教育の理論と実践の融合を通じて、「特別の教科道徳」に精通した教員や専門研究者の養成に取り組むとともに、教育学における新領域「道徳教育学」の開拓に向けた研究と教育を日々行っています。学校教育研究科では毎年、道徳教育学の最新の動向と論点を概観し、今後の研究に新たな視野を開くことを目的に、道徳教育学セミナーを一般公開形式で開催しています。7回目の開催となる今年度のテーマは『道徳科における「個別最適な学び、協働的な学び」』。本セミナーは2部制で開催されます。第1部では、前文部科学省道徳教科調査官で十文字学園女子大学教授の浅見哲也(あさみ てつや)氏による講演を実施。第2部では、本大学院修了生で、現在、東京都公立中学校道徳指導教諭として活躍中の三浦摩利(みうら まり)氏と千葉県公立中学校教諭で、千葉県長期研修生(道徳)として本大学院に所属する田中大輔(たなか だいすけ)氏も加わり、浅見講師とディスカッションを行います。第2部終了後には、参加者を交えた全体討議を予定いたしております。本セミナーの概要と講師のプロフィールは以下をご確認ください。【道徳教育学セミナー】■日時:2023年12月3日(日曜日)9時〜11時20分■場所:オンライン(Zoom)※参加者は、自由に入退室可能■テーマ:道徳科における「個別最適な学び、協働的な学び」とは?■講師:浅見 哲也(十文字学園女子大学教授、前文部科学省道徳教科調査官)■主催:麗澤大学大学院学校教育研究科■対象:参加自由■参加費:無料■申込方法:申込フォームより要申し込み申込フォームはこちら : 【講師プロフィール】浅見 哲也埼玉大学教育学部卒業。埼玉県深谷市教育委員会課長補佐、深谷市藤沢小学校校長等を経て、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官を歴任。現在、十文字学園大学教育人文学部教授。主な著書に『道徳科授業構想グランドデザイン』、『こだわりの道徳授業レシピ』など。2007年文部科学省優勝教員表彰。麗澤大学について麗澤大学は昭和10年、創立者の廣池千九郎(法学博士)が「道徳科学専攻塾」を現在のキャンパス(千葉県柏市光ヶ丘)に開塾したことから始まります。「知徳一体」という教育理念のもと、心豊かな人間性を養い、国際社会に貢献できるグローバルリーダーの育成を目指し、教育改革を進めています。「THE 日本大学ランキング」の国際性分野では2017年から連続して千葉県1位の評価を受けています。【プレスリリース】麗澤大学学校教育研究科による道徳教育学セミナー開催.pdf : 麗澤大学WEBサイトはこちら : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年10月05日「インクルーシブ教育」を推進するための指針を、教育リーダーズから学ぶ2022年に国連から日本へと推進が通達されたこともあり、昨今大きな注目を集めている「インクルーシブ教育」。インクルーシブ教育とは、文部科学省で下記のように定義されています。「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。障害のある子もそうでない子も、共に学ぶための仕組みづくり。しかし実際の市区町村、学校教育の現場では、対応のノウハウが欠如していたり、人員が足りなかったり、推進が難しい現状もあるという声も散見されています。そんな中でも、すでにインクルーシブ教育を先駆けて推進している人たちがいます。彼らはインクルーシブ教育をどう捉え、何を考え、推進を実現してきたのでしょうか?この連載では、そんな彼らを「教育リーダーズ」と位置付け、その言葉に耳を傾けることで推進のヒントとなる”指針のカケラ”を集めていきたいと思っています。第一回は、神奈川県葉山町教育委員会の教育長である、稲垣一郎氏にお話を伺いました。Upload By 発達ナビ編集部プロフィール:稲垣一郎 氏東京目黒生まれ。早稲田大学を修了後、私学の教員、その後に県立高校の教員を経て、特別支援学校の高等部で3年間知的部門に勤めた後に、県の教育委員会で教育行政に12年携わる。教頭、副校長として通信制、専門学科を経て横浜北部学区の荏田高校で校長職、湘南高校で5年間校長職、2021年4月から葉山町の教育長に就任。Upload By 発達ナビ編集部インクルーシブ教育という言葉すらない、多様な人が自然に共にいる未来を目指すーー本日はよろしくお願いいたします。稲垣さんのご経歴を拝見したのですが、特別支援学校での指導経験もあるそうですね。はい、当時は養護学校と呼ばれていましたね。その前にいた学校で、下肢に障害がある生徒を担任した時に、障害のあるお子さんについてもっと知らなければいけないなと感じまして。インクルーシブなんて概念はない時代でしたけど、希望を出して知的障害のあるお子さんが通われる特別支援学校へ赴任することになりました。ーーそれまで指導してきた生徒とは、接するうえで異なる部分もあったのでは?そうですね、そこで自閉的傾向のあるお子さんのいるクラスを受け持ったんです。その子は自分の殻に閉じこもる傾向のあるお子さんで、入学式の日は体育館にすら行ってくれなかったんですよね。「そろそろ行ってみねえか?」なんて2人で話して、それで私たちの入学式は終わりましたよ(笑)。ーー前途多難なはじまりを経て、そこでの経験はどのような糧となったのでしょうか。そんな子どもたちと接することで気付かされたのは、「教師の意思で何かを無理矢理してもらう考え方は、この子たちには通用せんな」ということでしたね。でも、一人ひとりスピードは違えどちゃんと成長していくので焦る必要はなくて、保護者の方と小さな成長の喜びを共有することが大切。教育とは常に待つことである、そんなことを学ばせてもらいました。Upload By 発達ナビ編集部ーー以降のキャリアでは教育行政などに関わられた後に、名門と名高い湘南高校の校長に就任されます。湘南高校は中学校でオール5の生徒が集まるような学校だったのですが、当然ここに来ると順位がついてしまうんですよね。でもそこで見た光景は、成績上位の子どもが下位の子どもを馬鹿にしない風景でした。ーーなぜそのような風景が見られたのでしょうか。成績が下位の子でも、歌が上手かったりバスケが上手かったり、誰しも特別に得意なことがあるんです。それを認め合う姿を見て、これこそ完全にインクルーシブでオルタナティブなんだと感じましたね。葉山でもその姿を現場で何度も伝えているんです。ーーなるほど。一方で湘南高校の例とは異なり、日本の教育はこれまで「分断」の道を辿ってきたかと思います。障害があれば、特別支援学級や通級に行くものだと捉えている人が多いですよね。そうですね。例えば欧米では当たり前に、街で目が見えない人がいたら手を差し伸べるなど、誰かが困っていたら誰かが支援することが自然と根付いているように思います。でも、日本では障害がある人とない人で、そもそもの教育の場から区別してきてしまった。最近やたらとインクルーシブ教育という言葉を聞くようになったのは、そんな日本の分断されてきた背景があるからこそ。だから、インクルーシブ教育なんて言葉がいつか存在しなくなるほど、ごく自然に多様な人が一つの場所に混ざり合う社会にしていくことが求められているんだと思います。Upload By 発達ナビ編集部進む方向を示して目線を合わせ、取り組みを常に見える化し不信感を取り除くーーそして、現在に繋がる葉山町教育長としての取り組みが始まります。葉山に来て3年目ですが、人的な配置も含めて教育への支援が非常に手厚いと感じています。特に小・中学校に入っている教員ではない支援員さんはその多くが町の保護者の方で、葉山の教育に何らかの形で参画をしたいと思ってくれていることを非常に有り難く感じますね。元々PTAの役員をしていた方が集まってできた、学校を支援する組織もあります。そういう方々の個別の相談にもいつでも乗るように意識しています。ーー町の人が主体的に教育に参加されているのは素敵です。葉山町に来られてから、具体的にはまずどのような課題に取り組まれましたか?この町は先生も教育委員会もみんな熱心なので全方向に一生懸命取り組まれていて、その反面でどこに向かっているのかが見えないところがありました。だからまず、選択と集中をしていくために指針をつくったんです。これを見れば葉山の教育方針が分かるというものをつくりました。葉山町支援教育推進指針「葉山町支援教育推進指針」共生社会の実現に向けたインクルーシブな環境づくり 、社会情勢や教育的ニーズを踏まえた継続的な「あり方」の検討をベースに、 「すべての児童・生徒ができるだけ共に学び共に育つ仕組みづくり」、「多様かつ個別の教育的ニーズに合わせた連続性のある教育の実現」、「切れ目ない支援体制の構築」について示したもの。ーー指針をつくるうえで、特に意識されたことはあるのでしょうか。指針の受け手である子どもたちと保護者の方にとって、どういう教育理念を持っていたとしても反対するレベルのものは入れないようにしています。町や子どもたちに対する眼差しを持って、誰もが根本で共感できて目線を合わせることができるラインで選定しています。議論や対話をする必要があるのは教員ですが、そこはちゃんと議論をして解決していきますね。ーー誰もが共感できる指針。その後はどうしたんですか?指針はスタートラインでしかないので、その後に会議体を持つことにしました。各学校の支援担当の先生や校長先生、加えて外部の識者を呼んで、何が課題で今後はどこに進んでいくかを現場と識者が融合して話す場を年3回つくっています。ほかにも毎月校長会議があって、そこでディスカッションもしますし、校長先生や現場の先生を個別に呼んで話すこともしょっちゅうあります。教育長室の扉は常に町に対して開いているんです、もちろん飲みの場も多いのですが(笑)。Upload By 発達ナビ編集部ーー教育長と現場の距離が近いんだなと感じます。さて、インクルーシブ教育という視点でのテーマとなりますが、葉山町として具体的に取り組まれていることを教えてください。私が就任する以前からあるのですが、不登校のお子さんが小学生も中学生も通うことができる「ヤシの実教室」という教育支援教室がありますね。小学校の一部の場所を活用していて、自由をモットーに自分たちのやりたいことをして良い場なんです。通った時間については、所属する小・中学校の出席にあてられるようになっています。この教室に通って、気付けば学校に戻っているお子さんもいますね。また、「ことば・きこえの教室」という場もあります。言葉や聞く力、コミュニケーションについて心配のあるお子さんと保護者の方から相談を受け、必要な指導や支援を行う教室です。特別支援学級の対象ではないけれど、課題を抱えているかもしれないお子さんが通って、適切な個別指導が受けられるようになっています。個別課題がクリアできればこの教室からは卒業します。Upload By 発達ナビ編集部ーー分断ではなく、支援が必要な子どもたちのための場が設けられていると。さらに、どの学校にも支援級があります。土地柄オルタナティブスクールも多くて、年に1回程度お互いの活動を報告する会議で連携を取りながら、町全体として子どもの居場所づくりに取り組んでいるんです。ーー葉山町の特長の一つとして、教育長はSNSでの発信も多くされていますよね。そうですね。組織として動くだけではなく、それを町の人々に届けることも大切と思っています。だからSNSを通しても、私の考えは常にオープンにするようにしていますね。新しいことに取り組む際に、見えないことが不信感につながると考えているので、発信は大事なことです。結局のところ私たちがやっていることに革新的なことはなくて、進むべき道を明確にし、そして教育現場で今何が行われているかをちゃんと見える化していく地道な作業をしているだけ。でも、それこそがきっと推進のためには必要なことなんですよね。稲垣教育長のnote短期的ではなく、中・長期的な視点で、一人ひとりの学びと成長に向き合うーーインクルーシブ教育を推進する中で、具体的にどんな困難がありましたか?困難……。家が少し遠いので、毎日通勤するのが大変なことくらいですかね(笑)。というのは半分本気で半分冗談で、物事を推進する中でハードルがあったり人と人との軋轢が生まれたりするのは当たり前のことなので。だから、ハードルがあるから推進できないとあきらめるのではなく、そういうものだと開き直ってでも力強く進めることが必要なんだと思います。Upload By 発達ナビ編集部ーーそれでも、組織の中の一部には不安な空気もあったかと思います。それは当然あると思うので、だから単純に言うと「稲垣があれだから仕方ないよね」と私を悪者にしてあきらめてもらって、それで進んでいけばと。結果それが町のためになったら何よりです。ーーインクルーシブ教育推進のために、今まさに取り組んでいることも教えてください。実証実験として、LITALICOの教育ソフトの導入を進めています。誰もが凹凸があり、好き嫌いがあり、勉強の得意苦手があるので、自分をどう活かしていくかを子どもたち自身が理解していくことが大切だと考えているんです。支援が必要なお子さんの指導においても、教員の経験や感覚だけではなく、明確な軸を持てるのが良いと思います。Upload By 発達ナビ編集部ーー先生や生徒にとって必要な体制を揃えていかれるのですね。はい。そして今年、この3年間で各校の校長先生とも話し練ってきた葉山町としてのスクールミッションを出します。これは教育委員会が葉山の学校に対しての指針となる3本柱と考え方を明確にしたもので、このミッションを受けて各学校がスクールポリシーを出す計画になっています。各学校での個性を最大限活かしながら、目線の先はしっかりと葉山町全体で足並みを揃えていくための取り組みです。Upload By 発達ナビ編集部ーーなるほど。「楽校」という言葉からも葉山町の目指す方向がイメージできます。そして、インクルーシブ教育の考え方にも繋がるのですが、葉山の長柄小学校と南郷中学校を小中一貫校として統合します。昔から中1ギャップという考え方がありますが、葉山でも例外ではなく中学から学校に行かなくなる子たちが増えてしまう現状があるんです。だから、義務教育の6年+3年を一連の流れで考えることで、中・長期的な視点で少しでも成長を滑らかに支援していきたいと思っています。9年間で同一の指導方針を持てることは、子どもたちが夢を見つけて進路を決めるうえでも良いことです。それに、中学校の先生が小学校に来てもいいし、小学校の先生が教えた子がどうなったか見に行く、そんな交流も生まれると思います。何より生徒も喜ぶし、先生も喜ぶ、それが日常化していってほしいですね。ーーなるほど。それではインクルーシブ教育を推進する中で、変わってきた印象はありますか?一番変わったのは組織だと思います。結局教育長としての仕事も組織論として捉えることが多くて、どう職員室をマネジメントするかが大切だと捉えているんです。インクルーシブはもちろんですが教育には答えがないので、仕事においてたとえしくじってしまっても挑戦してもらうことを大切にしています。成功することが至上命題という考え方を捨てて、結果が元々目指していた場所から変わってしまってもそれで良いとすることが必要。当初はネガティブな捉え方もあったかと思うのですが、前向きな発言が波及してきて組織全体として挑戦を積み上げられているという実感がありますね。Upload By 発達ナビ編集部ーーさまざまな視点でお話をいただきありがとうございました。最後に、今後のビジョンを教えてください。ポリシーをつくることでブレない教育理念がちゃんとあって、そこに向けてきちんと学校が自走していくことが今後の理想だと思っています。そしていつか、子どもたちがこの町に戻ってきてもらって、新しいサイクルを生んでくれたら理想です。子どもたちが成長して20年後に振り返った時に、小・中学校の大切な時間を葉山で過ごせてよかったなと思ってもらえたら、それ以上のことはありません。この連載を重ねることで、皆さまの中でインクルーシブ教育への解像度が上がりますように稲垣さんは謙遜をされていましたが、隣に寄り添っていた教育委員会の課長は「今の教育長ほど一人ひとりの声に耳を傾け、寄り添っている人を見たことがない」とおっしゃっていました。その姿勢こそが先生方や保護者の方の教育へのモチベーションにも繋がり、同じ目線で進んでいくための原動力になっているようにも感じられました。Upload By 発達ナビ編集部これから全国の教育リーダーズの話を取材し、皆さんにお伝えしていきます。インクルーシブ教育の取り組みを知ることで指針を集め、今まさに実践されている、実践しようとしている方のヒントになりますように。ここまで読んでいただきありがとうございました。
2023年09月20日子どもの性教育はいつから始めるべき……?昨今、諸外国に比べ遅れているといわれる日本の『性教育』。我が子への性教育に関する体験談を描く漫画家ちり(@chiri_chi_ld)さん。今回は、ちり(@chiri_chi_ld)さんの『3歳から性教育を始めた結果』を紹介します!どうやって教える……?子どもの頃、“性教育”について教えられなかったちりさん。3歳の娘がいるちりさんは、『子どもの性教育』を早いうちから教えようと決意しました。調べた結果……少し抵抗感……とりあえず読ませてみる……この漫画を読んだ読者は『娘さんがまだよく判断できないので読ませるのに抵抗があるし、まだよく判断できないからこそ読ませるべきでもある。性教育をいつから始めるのか、どのように進めるのかは難しい問題だと思いました。とりあえず読ませてみる決断をしたのは正しいと思います。』『子どもの教育のためとはいえ絵本の内容に抵抗を持ってしまう気持ちはよくわかります。子どもがきちんと理解できているのかも含め慎重な教材選びが必要だと思いました。子どもの理解度や様子を見つつ自分たちに合った方針の絵本を探していきたいと思います。』『日本の性教育は本当に遅れていると思うので、その中から子供に合った、自分が教えたいと思うような良い絵本を探してくることが良いと思います。主人公が絵本を買ってきたのはすごく良いことだと思います。』など、娘のために性教育を早期で取り入れようとする主人公の姿勢には、共感と称賛の声が多く集まりました。性教育への考え方はさまざま……大人からすると抵抗感のある内容でも、子どもは純粋に知識の習得をするようですね。絵本での“性教育”は娘にどんな変化をもたらすのでしょうか……また皆さんは、幼いお子さんへの性教育をどのように考えていますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@chiri_chi_ld)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年07月24日子どもの性教育は何歳から始めるべき?日本の『性教育』は世界と比べ遅れているといわれている中、娘への性教育に関する体験談を描く漫画家ちり(@chiri_chi_ld)さん。今回は、ちり(@chiri_chi_ld)さんの『3歳から性教育を始めた結果』を紹介します!3歳の娘がいるちりさん。『子どもの性教育』をいつから始めるべきか悩んでいました……。誰も教えてくれなかった過去なんで教えてくれないの……?そして母親になり……娘の性教育を決意……この漫画に読者からは『性教育を受けたことで興味を持ちすぎて早熟してしまわないかが心配になりますが、昨今の小児の性被害の報道を見るとある程度は性教育の必要性を感じます。』『3歳にはまだ早いと思います。小学生になってからでもいいのではないでしょうか。』『ネットから中途半場な情報を得て間違った知識を得るより、ずっといい!』『同じように興味を示した段階で正しい知識を教えてあげたいです。そして、自分を大切にすることを学んで欲しいです。』と性教育に関して賛否両論の声をいただきました。性教育の必要性……子どもの身を守るためにも、性教育は大切だといえるでしょう。しかし、性教育は何歳からが好ましくて、いつからだと遅いだなんて教えてもらう機会などなく、“正解”がわからない方も多いでしょう。“正解”を気にするのではなく、我が子が傷つくことがないようにと行動することが重要なのかもしれませんね。あなたが子どもに性教育をする立場になったら、どう対応しますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@chiri_chi_ld)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年07月20日子ども自身が経験して「気づくことが大切」 この投稿をInstagramで見る TERU(@glay__teru)がシェアした投稿 7月5日の放送回で、この春から小学生になった子どもが「ポケモンGO」にどハマりしていることに悩んでいるというママからの相談に回答したTERUさん。相談者は子どもと一緒に公園に行って「ポケモンGO」を楽しんだり、「ゲームは毎日30分まで」「外出先ではゲームをしない」といったルールを作ったりしているものの、子どもがルールに納得しないことに頭を悩ませているといいます。TERUさんは「お父さんやお母さんの時代って(スマホやパソコンを)そんなにいじれない時代」でしたが、時代は変化して今の子どもたちは「『ポケモンGO』の良さを感じられる世代」だと話します。そのため、ゲームに集中したり、ゲーム目的で散歩に行ったりすることは「アリ」だと考えているそう。親が心配してゲームの時間などを制限するよりも、子どもの「やりたいって気持ちを最大限に引き出してあげる」ことが大切だと伝えました。また、食事中にゲームをすることはよくないととらえる人は多いものの、TERUさんとしては「食べながら勉強しているのと一緒」なので、それもアリなのだとか。そもそも食事中のゲームを禁じる一方で、食事中のテレビはOKとしている家庭は珍しくないでしょう。TERUさんはそれらにさほど違いはないとして、食事中のゲームも「家にいるときくらいアリ」なのではないかと話していました。TERUさん自身、そうした自由な家庭で育ったそうで、「そのおかげで発想も自由になった」と感じているのだとか。TERUさんいわく、子どもに「これはダメ!」と注意したり、ルールを課したりすることは「親の中での知識で(勝手に決めつけているだけで)しかない」ため、何事も子ども自身が経験して「ダメなんだと気づくことが大切」だと述べていました。「ゲームをするときのルール」守れないときはどうする?子どもがスマホやタブレットのゲームにハマってしまうと、親としては様々な心配が出てくることも多いでしょう。視力低下や姿勢の乱れ、やりすぎによる睡眠不足など健康に関する問題、言葉遣いの悪化、ゲームを通じて知り合った悪い大人からトラブルに巻き込まれるリスク、ゲーム課金をしすぎてしまう危険性……などなど、あらゆることが気になってしまうという人もいるかもしれません。ただ、ゲームは本来楽しいものですし、気分転換にもなります。友達とのコミュニケーションツールでもありますし、ゲームを通じて学びを深めることもあります。ゲーム好きが高じて、ゲームクリエイターやCGデザイナーなどを目指すかもしれません。「絶対悪」としてしまうのは極端でしょう。ルールを決めて適度に楽しむのが理想的ですが、ただ、実際にはルールがあってもきちんと守れないケースも多々あり、これもまた親が頭を悩ますところ。たとえば「1日1時間まで」「夜8時まで」といったルールを破り、遅い時間までずっとゲームをしているようだったら、いっそ取り上げてしまいたいとも思いますよね。長時間利用が健康面での課題となることは確かなので、解決へと導くには一方的に「いけない」と叱るのではなく、子どもも納得のうえルールを決めることが大切です。なぜ親がゲーム時間を減らしてほしいと思うのか、子どもに話してあげてください。また、子どもが好きなゲームを親もやってみて、何が楽しいのかを知るのもいいですね。頭ごなしに叱るよりも、一緒に楽しみながら指摘する方が受け入れてくれるかもしれません。参照:「ゲーム=悪」なのか? スマホ・タブレットのゲームと子どもが上手に付き合うには? #親と子のネットリテラシー入門 Vol.4
2023年07月11日三谷商事株式会社(所在地:福井県福井市、代表取締役社長:三谷 聡)は、無料セミナー「『ICT+教育最前線2023』 ―これからの教育の“姿”―」を、2023年7月14日(金)より全国4か所で開催いたします。メイン画像【本セミナーについて】新型コロナの流行により、教育現場は大きな変革を余儀なくされました。しかし、その一方で、新たな教育の可能性が開花しました。教育関係者には、未来志向のもと、新たな教育手法の探求が求められています。今回のセミナーでは「未来」をテーマに掲げています。未来を切り拓くためには、VRやARなどの仮想現実、AI、データ利活用など、先進的な技術を教育活動にどのように生かすことができるかが重要です。本セミナーでは、新たな教育ICT環境で成果を上げている教職員の方にご登壇いただき、最先端技術の取り組みやその実践例をご紹介いただきます。《対象》全国大学、大学院、専門学校、K12、教育委員会《参加費用》無料■開催日時・場所《大阪》開催日時:7月14日(金) 13:00~17:15開催場所:TKPガーデンシティ新大阪 6B大阪府大阪市淀川区宮原4-1-4 KDX新大阪ビル 6階《福岡》開催日時:7月21日(金) 13:00~17:15開催場所:リファレンス大博多ビル貸会議室 1109福岡県福岡市博多区博多駅前2-20-1《広島》開催日時:7月28日(金) 13:00~17:00開催場所:TKPガーデンシティPREMIUM広島駅前広島県広島市南区大須賀町13-9《東京》開催日時:8月4日(金) 12:55~17:25開催場所:アルカディア市ヶ谷 7F琴平東京都千代田区九段北4-2-25※12時30分から受付を開始します。※プログラムは開催地ごとに異なります。下記よりからご確認ください。 ■登壇予定者 / 講演内容〇学校法人 大阪成蹊学園 大阪成蹊大学 / 鎌原 淳三 氏「大阪成蹊大学データサイエンス学部におけるNVIDIAとの連携と教育研究への活用」〇京都大学 / 梶田 将司 氏「京都大学における教育情報環境のBYOD化とクラウド化」〇近畿大学 / 矢藤 邦治 氏「KDIXにおけるブランドコミュニケーションについて~esports編~」〇久留米工業大学 / 小田 まり子 氏「久留米工業大学における「地域課題解決型AI教育プログラム」」〇学校法人昭和学院 昭和学院中学校・高等学校 / 榎本 裕介 氏「生徒のICT利用規制を厳しくしたり、先生がクラウドを利用して家でも仕事したりするのはやめませんか?」〇電気通信大学大学院 / 柏原 昭博 氏〇電気通信大学 / 島崎 俊介 氏「UEC-eDXシステム〜先進的ハイブリッド教室と高度個別学習支援の実現に向けて〜」〇学校法人東洋大学 / 藤原 喜仁 氏「結果を出すDX推進とこの先に向けての未来構想」〇日出学園中学校・高等学校 / 武善 紀之 氏「あなたにとって、ICTは単なる道具ですか?~ICT「で」教えるから、ICT「を」教えるへ 情報科的ICT教育の捉え方~」〇国立大学法人和歌山大学 和歌山大学教育学部附属中学校 / 矢野 充博 氏「タブレット端末によるAR等を活用したPBL型の理科の授業」★最新の教育研究設備も併設展示予定です。※学校名の50音順で記載しています。※開催会場によっては、展示がない場合もあります。■参加方法下記URLをご参照ください。URL: リーフレット表面リーフレット裏面【会社概要】商号 : 三谷商事株式会社代表者 : 代表取締役社長 三谷 聡所在地 : 〒910-8510 福井県福井市豊島1-3-1設立 : 1946年3月20日資本金 : 50億869万円URL : 事業内容 : 各種コンピュータシステム・ネットワーク・ソフトウエアの設計・開発・運用・サポートを含めたトータルソリューションを中心としたシステムインテグレーション(SI)事業及びそれに伴うコンピュータ機器の販売。特に全国200校以上の教育機関様にコンサルティングから運用支援まで総合的なソリューションを提供。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月13日体のことや子どもがどのように産まれてくるのかなど、性教育についていつ教えるかは家庭によりタイミングがあると思います。そこで今回MOREDOORでは「性教育はいつからはじめていますか?」とアンケートを実施!なぜそう思うのか、理由も一緒に聞いてみました。気になる結果は……「子どもから性に関する質問をされたら」と答えた人は全体の4割と最も多い結果に。なお、「年長さんになってから」と答えた人は3割、「小学校入学してから」と答えた人は3割で、意見が分かれているようですね。「年長さんになってから」と答えた理由は?「小学校入学してから」と答えた理由は?「小学校高学年から」と答えた理由は?「子どもから性に関する質問をされたら」と答えた理由は?「その他」と答えた理由は?タイミングや考え方は家庭によってそれぞれ「子どもから性に関する質問をされたら性教育を始める」と答えた方が4割を占めた今回の調査。一方で小学校低学年からなど時期を明確に決めて教育をおこなっている家庭もありました。繊細な体に関わることをいつ教えるかは、本当に家庭によってそれぞれです。あなたはこの結果を、どう感じましたか?調査主体:MOREDOOR編集部調査方法:クラウドソーシングサイト「クラウドワークス」によるインターネット上のアンケート調査調査期間:2023年03月29日~30日有効回答数:50名の男女(MOREDOOR編集部)
2023年05月07日ChatGPTなど生成AIを正しく効果的に教育現場で活用することを目的に設立した「教育現場AI活用フォーラム」が、2023年5月2日、オープン記念セミナー・イベントの開催を発表しました。教育現場AI活用フォーラムのオープン記念イベント■オープン記念セミナー・イベント1. 教育現場AI活用アイデアソン @東京・大阪・名古屋教育現場でChatGPTなど生成AIをどう活用するか、アイデアを出し合うワークショップ、アイデアソンを開催します。※アイデアソン(Ideathon)とは・・・アイデアを生み出すためのイベントやワークショップです。これは、参加者が集まって、限られた時間内に新しいアイデアや解決策を考え出し、アイデアを競い合うイベントです。アイデアソンの目的は、新しいアイデアを発見し、創造力やイノベーションを促進することです。参加者は、ディスカッション、ブレインストーミングなどの活動を通じて、問題解決や新しいアプローチに取り組みます。・日程:□ 名古屋:5月13日(土)15時~17時(名古屋駅近隣の会議室)□ 東京 :5月27日(土)15時~17時(東京駅近隣の会議室)□ 大阪 :5月28日(日)15時~17時(新大阪駅近隣の会議室)・当日フロー:(1) ChatGPTの教育現場での活用事例をまとめて紹介(2) チーム発表・自己紹介(3) いくつかのワークを通じて、ブレインストーミング・ディスカッション(4) 各グループでのアイデアの共有・発表・表彰・参加費:フォーラム参加者:無料、一般者:1,000円(税込・会場費)▼詳細・申込URLはこちら 2. 「初心者歓迎!ChatGPT教育活用の教科書」@オンライン勉強会教育現場でこれからChatGPTを活用していく先生方向けの勉強会です。・日程:□ 5月17日(水)11時~12時(Zoomウェビナー)□ 5月28日(日)10時~11時(Zoomウェビナー)・このセミナーで分かること:(1) ChatGPTの概要と最新情報(2) 教育現場でChatGPTを活用するための心得(3) 先生が使う場合の事例共有(4) 生徒が使う場合の事例共有(5) 既に発表されているChatGPTが組み込まれた教育サービス一覧の紹介(6) ChatGPTを教育現場で利用する時の注意点(7) まとめ(ChatGPTの登場で、教育現場はどう変わるか)・参加費:フォーラム参加者:無料、一般者:500円(税込・運営費)▼詳細・申込URLはこちら ■教育現場AI活用フォーラムの概要<フォーラム名称>「教育現場AI活用フォーラム」~ChatGPTなどAIを、正しく効果的に教育現場で使うために~<公開>2023年4月25日<参加条件>Facebookアカウントを持っていること。教育現場でAIを活用することに関心があり、前向きに建設的なマインドを持ち合わせていること。<後援>エデュマッチ(教育ICTサービス紹介サイト)、教育DXラボ<主な対象者>・学校の先生・塾・習い事スクールの先生・教材会社・EdTechサービス関係者・教育業界を目指す人※その他、最先端のテクノロジー/教育に精通している多数の専門家も、既に参加してくださっています。<5月に予定しているコミュニティ参加者限定のイベント(一部抜粋)>・大AI時代における“先生”の役割とは何か(オンライン勉強会)・教育業界における「マーケティング×ChatGPT」の可能性(オンライン勉強会・領域別分科会)・英語指導での実践事例7選@オンライン勉強会(オンライン勉強会・科目別分科会)・教育ICTサービス展示会ツアー&情報交換ランチ会(オフラインイベント)▼ホームページ・お申込みURL 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年05月02日学校法人立命館 起業・事業化推進室では、立命館における一貫教育型アントレプレナーシップ教育の促進に向けて、同推進室「教育プロデューサー」に、立命館小学校の正頭英和教諭が就任したことをお知らせします。これを機に、立命館各附属校の児童・生徒の成長に資するアントレプレナーシップ教育コンテンツの開発や仕組みづくりをさらに展開してまいります。起業・事業化推進室は、立命館大学、立命館アジア太平洋大学、5つの附属校(立命館中学校・高等学校、立命館宇治中学校・高等学校、立命館守山中学校・高等学校、立命館慶祥中学校・高等学校、立命館小学校)を有する立命館学園における起業・事業化を総合的に推進する役割を担っています。文部科学省「大学発新産業創出プログラム(START)」の一環である「起業家層の拡大に向けたアントレプレナーシップ教育の高校生等への拡大EDGE-PRIME Initiative」事業においても、関西の小中高生に向けたアントレプレナーシップ教育充実のため積極的にプログラム提供を行うなど、京阪神におけるスタートアップエコシステムのグループリーダーとして取り組みを展開しています。正頭教諭は、立命館小学校において英語の授業でゲームのマインクラフトを活用したPBL(Problem Based Learning)授業を展開。2019年には、イギリスの国際教育機関「バーキー財団」が設立した、教育界のノーベル賞と言われる「Global Teacher Prize 2019(グローバル・ティーチャー賞)」トップ10に、世界約3万件以上の中から、唯一の日本人教員(小学校教諭としては日本初)として選ばれました。今後は、正頭教諭とともに、立命館小学生を中心に、附属中高や関西エリアの小中高生を対象としたアントレプレナーシップ教育や児童・生徒の特性にあわせた教育コンテンツ、教育手法・制度等の共同研究・開発を加速させ、社会に新たな価値を生み出す人材の育成を目指してまいります。■概要対 象 者 : 立命館小学校教諭正頭 英和(しょうとうひでかず)職 名 : 学校法人立命館起業・事業化推進室 教育プロデューサー主な職務 : 起業・事業化推進室の一貫教育型アントレプレナーシップ教育に伴う活動(1)立命館小学生を対象としたアントレプレナーシッププログラムの企画・実施(2)児童・生徒の発達段階・特性にあわせた教育コンテンツや教育手法・制度等の共同研究・開発■正頭 英和教諭コメントアントレプレナーシップ教育において、「起業すること」だけがゴールだとは考えていません。ただ、子どもたちの選択肢は多い方が良く、起業という選択肢を持つことは大切なことだと思います。そして、初等中等教育段階でたくさんの体験をすることで、子どもたちの興味関心の間口を広げることが大事だと考えています。社会に出るときに夢や希望、そして「やりたいこと」を持っている。そんな教育を提供していきたいです。■起業・事業化推進室について 起業・事業化推進室は、本学園に関わる多様な人材を横断的に連携させ、さまざまな社会課題解決に貢献する起業・事業化の促進と、既存の取り組みを学園規模で⾶躍的に前進させるしくみを構築するため、2021年6月1日に設置されました。一貫教育型のアントレプレナーシップ教育プログラムの提供や研究シーズ型ベンチャーの創出支援、学園独自のファンド投資先との連携など、立命館が目指す「社会共生価値」の創造を事業化を通じて実現すべく、プラットフォーム「RIMIX(リミックス)」の名称で全学にワンストップで展開・推進しています。立命館学園の起業・事業化をワンストップでデザイン・推進 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年05月01日2023年4月25日、教育ICTサービス紹介サイトのエデュマッチが後援となり、ChatGPTなど生成AIを正しく効果的に教育分野で活用することを目的としたオンラインサロン「教育現場AI活用フォーラム」が設立・公開されました。1週間前に運営代表の知人のみに公開した先行オープンの段階で、既に80人以上の方が参加しています。学校・塾・教材会社の関係者だけでなく、教育×AIのテーマに興味を持つエンジニア・大学教員・海外テックVC・テクノロジー系Youtuberなど多様なバックグラウンドを持つ皆様にご参加いただいています。教育現場AI活用フォーラム■概要<オンラインサロン名称>「教育現場AI活用フォーラム」~ChatGPTなどAIを、正しく効果的に教育現場で使うために~<公開>2023年4月25日<参加条件>Facebookアカウントを持っていること。教育現場でAIを活用することに関心があり、前向きに建設的なマインドを持ち合わせていること。<後援>エデュマッチ(教育ICTサービス紹介サイト)、教育DXラボ■主な対象者・学校の先生・塾・習い事スクールの先生・教材会社・EdTechサービス関係者・教育業界を目指す人※その他、最先端のテクノロジー/教育に精通している多数の専門家も、既に参加してくださっています。・大学教員/研究者(教育分野やAI研究分野など)・学校の教科書の著者・ChatGPTをメインテーマにした人気チャンネルのYoutuber・現役エンジニアなど■コミュニティの運営目的・生成AI(特にChatGPT)を活用した教育事例の共有と学び合い・新しい教育手法やツールの開発アイデアを発掘・教育分野でのAI活用のリスクと可能性を一緒に模索■目指すコミュニティの方向性・ChatGPTを教育に活用する情報交換が活発・建設的な議論ができるポジティブな雰囲気・学校、塾、習い事スクール、教材会社など、分野を越えた連携■活動内容・活用事例・体験談投稿による学びの共有・テーマ別のオンライン勉強会の実施・ゲストスピーカーによる講演やQ&A・オンラインだけなく、オフラインイベントも開催・AIを活用したAIサービスや教材、最新情報や研究成果の共有<5月に予定しているイベント(一部抜粋)>・教育現場AI活用アイディアソン(東京・名古屋・大阪・オンラインでそれぞれ開催予定)・教育ICTサービス展示会ツアー&ランチ会・「ChatGPT教育活用の教科書」(オンライン勉強会)・「英語指導でのChatGPT活用事例7選」(オンライン勉強会)■参加費用◇活用事例・体験談投稿者プラン:無料既にChatGPTなど生成AIをお使いで、活用事例・体験談を発信していただける方は、無料とさせていただきます。(情報発信は、1か月に1回以上をお願いしておりますが、発信情報は「ちょっと試したみたこと」・「AI失敗談」・「AIについての考え」・「子供たちがAIをどう捉えてるか」など、気軽な投稿で全く問題ございません)◇一般参加者プラン(特別オープン割引):コミュニティ運営費として月額2,000円(税込)※2023年5月31日までにお申込みの方限定(通常価格は、月額・税込3,300円)割引対象期間:お申込月~2023年12月末まで※最初は一般参加者プランでご入会いただき、その後、投稿できる状況になりましたら、プラン切り替え・変更いただくこともできます。■ホームページ・お申込みURL 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月25日株式会社サーベイリサーチセンター(本社:東京都荒川区、代表取締役:藤澤 士朗)は、コロナ禍での働く意識の変化について、「(1)リスキリング・リカレント教育・教育研修の実施状況・参加意向」、「(2)転職時のきっかけや経緯、転職により悩みが解決されたか」、「(3)社内で尊敬できる・影響を受ける人の特性と何に影響を受けるか」、「(4)企業内の感染症対策実施状況」を重点テーマとし、インターネットリサーチパネルを用いて調査を実施いたしました。本プレスリリースは、上記のうち、「(1)リスキリング・リカレント教育・教育研修の実施状況・参加意向」についての内容となっています。■詳細について詳細は にて参照やダウンロードが可能です■調査の概要・調査地域:日本全域・調査対象:以下の業種の企業・団体に正社員として従事する20~59歳の有業者「メーカー」、「IT・通信系」、「流通小売」、「サービス業」、「医療」、「公務」・調査方法:インターネット調査(インターネットリサーチモニターに対するクローズド調査)・有効回答:2,400サンプル400サンプル×6業種(うち各業種転職経験者100サンプル)・調査期間:2022年11月9日(水)~11月14日(月)■調査結果1-1. リスキリング・リカレント教育実施状況●リカレント教育を実施しているのは、全業種では29.1%であった。【別添資料p.3】●実施率が比較的高いのは、「メーカー」35.7%、 「公務」35.6%であった。【別添資料p.3】●実施率が比較的低いのは、「流通小売」20.8%、「サービス業」25.1%であった。【別添資料p.3】●従業員規模別では、30名以上は概ね3割前後の実施率だが、30名未満は13.0%であった。【別添資料p.3】1-2. リスキリング・リカレント教育の目的●リカレント教育の実施目的は、「若手人材の育成のため」11.5%、「生産性や業績の向上のため」8.1%、「中高年のリスキリング(知識やスキルのアップデート)のため」が7.6%が上位となっている。【別添資料p.4】●業種間では大きな差はみられなかったが、企業規模でみると「300~1000名未満」では「企業全体の事業構造の転換(事業分野の転換等)のため」が12.1%と全体の傾向に比べて高い傾向がみられた。【別添資料p.4】2-1. 研修・スキルアップ支援の実施状況●従業員の研修・スキルアップ支援の実施率は40.7%、非実施率が40.6%、不詳が18.7%となっており、拮抗している。【別添資料p.5】●業種別では、「公務」や「IT・通信系」の実施率が高く、「流通小売」、「サービス業」の実施率が低く、従業員規模が大きいほど制度がある。【別添資料p.5】2-2. 研修・スキルアップ支援の実施内容●研修・スキルアップ支援の内容は、「資格取得の支援(費用負担、学習機会)」が11.8%と最も高く、以下、「教育プログラム受講への経済的な補助」が9.6%、「教育プログラム受講等に利用できる休暇制度・時短勤務制度」と「教育プログラム受講時の業務量の調整・配慮」が8.2%と続いている。【別添資料p.6】●業種別では、「IT・通信系」は「資格取得の支援(費用負担、学習機会)」が18.4%と全体に比べて高い。【別添資料p.6】●「公務」は「社会人国内大学院への派遣」9.0%や、「企業内大学・社内の研修施設等への参加」7.4%が比較的高い。【別添資料p.6】3. 教育研修への利用・参加意向●利用・参加意欲ありが50.4%、なしが49.6%と拮抗している。【別添資料p.7】●業種別では「メーカー」、「公務」や従業員規模が大きい企業の従事者は利用・参加意欲ありの回答割合が高い。【別添資料p.7】●年代では若年層の方が利用・参加意欲ありの比率がやや高く、「20代」が56.0%、「50代」が39.7%。【別添資料p.8】●学歴別では、「大学院」が62.7%、「大学」が56.6%、「短大・高専・専門」が42.2%、「中学・高校」が31.2%。【別添資料p.8】●年次別では「2~3年目」が最も高く61.4%、「20年目以上」が最も低く36.0%。【別添資料p.8】4. 求められる研修・スキルアップ支援制度●相対的に実施率が高く、利用参加意向も高いのは、「資格取得の支援(費用負担、学習機会)」や「教育プログラム受講への経済的な補助」、「教育プログラム受講等に利用できる休暇制度・時短勤務制度」など。【別添資料p.9】●一方で、比較的利用・参加意向が高いが、実施率が低いのは「教育・スキルアップ目的の出向・一時転籍」。【別添資料p.12】■添付資料<リカレント教育実施状況><リカレント教育実施目的>【会社概要】名称 :株式会社サーベイリサーチセンター代表者:代表取締役 藤澤 士朗・長尾 健・石川 俊之所在地:東京都および全国13拠点創設 :1975年(昭和50年)2月資本金:6,000万円 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月17日積水ハウス株式会社は、横浜市の小学校における生物多様性の環境教育支援に向けて、横浜市環境教育出前講座に参画します。出前講座では校庭樹木を題材にした積水ハウスの環境教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を実施します。2022年12月1日から、横浜市の小学校を対象に、横浜市環境教育出前講座のウェブサイトにて申し込み受付を開始します。校庭樹木を活用した環境教育の様子横浜市では、生物多様性保全や地球温暖化対策といった環境問題への理解を深めるため、市内の小中学校や地域の方を対象に、市民団体、企業、国際機関、市役所など専門知識を持った講師が講義を行う「環境教育出前講座」を実施しています。積水ハウスは、2001年から生物多様性保全の取り組みとして、地域の在来樹種を生かした庭づくり・まちづくりの提案である「5本の樹」計画を開始しています。「5本の樹」計画では、お客様のご協力のもと、日本全域で都市の住宅地にネットワーク型の緑地を作り、生物多様性保全を推進しています。2006年には、「5本の樹」計画から得た知見や経験を活かして、生徒向けの環境教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を開発しました。「Dr.フォレストからの手紙」は、子どもたちが校庭などにある樹木や様々な生き物と触れ合うことを通じて、緑と生き物の関わりを理解し、自らの自然環境への関わりが地域や地球環境全体の保全につながることを考え、行動を促す“体験思考型”環境教育プログラムです。また、積水ハウスは、横浜市がSDGsを推進する企業・団体等の事業者を認証する「横浜市SDGs認証制度“Y-SDGs”」の最上位であるSupreme(スプリーム)に、2022年7月に認証されています。積水ハウスは、これからも横浜市における生物多様性保全の推進を支援していきます。横浜市SDGs認証制度“Y-SDGs”今回積水ハウスが、参画する横浜市環境教育出前講座では、環境教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を提供します。講師として、樹木医等の植栽や造園の知識・資格を持つ当社社員が、緑の専門家であるDr.フォレストとして学校で出張授業を行います。子どもたちがDr.フォレストから与えられる課題を解決していく中で、生態系や在来種・外来種問題を考え、身近な自然環境に興味をもち、授業や体験を通して得た知識や考え方をこれからの自分たちの行動につなげていくことを目指します。積水ハウスは、生物多様性保全への取り組みの経験を活かし、未来を担う子どもたちの環境教育の推進を支援します。*プログラム受講日は必要となる校庭の樹木の状態次第で、時期をご相談させていただく場合があります。横浜市環境教育出前講座: 横浜市SDGs認証制度“Y-SDGs”: ●積水ハウスの「5本の樹」計画について「5本の樹」計画は、積水ハウスが 2001 年から生物多様性保全の取り組みとして、お客様のご協力のもと、生態系に配慮した造園緑化事業として開始したプロジェクトです。“3 本は鳥のために、2 本は蝶のために、地域の在来樹種を”という思いを込め、日本古来の里山をお手本として、その地域の気候風土・鳥や蝶などと相性のよい在来樹種を中心とした植栽にこだわった庭づくり・まちづくりを提案しています。2021年度の「5本の樹」をはじめとした年間の植栽本数は101万本、2001年の事業開始からの累積植栽本数は1,810万本を達成しました(2022年1月現在)。2019年からは琉球大学久保田研究室・株式会社シンクネイチャーと共同検証を進めており、2021年には、生物多様性保全効果の実効性を、樹木本数・樹種・位置データと生態系に関するビッグデータを用いて、世界で初めて都市の生物多様性の定量評価の仕組みを構築し、「ネイチャー・ポジティブ方法論」として公開しました。●Dr.フォレストからの手紙について積水ハウスでは、「5本の樹」計画から得た知見や経験を活かして、2006年に開発した生徒向けの自然教育プログラム「Dr.フォレストからの手紙」を無償で提供するとともに、小学校への出張授業にも取り組んでいます。「Dr.フォレストからの手紙」は、子どもたちが校庭などにある樹木や生き物などの身近な自然環境での観察(フィールドワーク)や講座を通して、緑と生き物の関係を理解し、自らの自然環境への関わりが地域や地球環境全体の保全に繋がることを考え、行動することを促す“体験思考型”環境教育プログラムです。Dr.フォレストティーチャーズガイド・ワークブック積水ハウス 生物多様性保全の取り組み : 積水ハウス「ネイチャー・ポジティブ方法論」: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月30日子どもたちが高校生や大学生になると、教育費の負担が増えてきました。その分、仕事を増やして教育費をねん出することに。しかし、仕事量をこなせず家族とクライアントに迷惑をかけることになってしまったアラフォーでシングルマザーの私の体験談を紹介します。★関連記事:猛烈な睡魔との闘い!家事と仕事の両立のため無理なく続けられた体づくり1日分の家事と仕事の両立ができない大学生の娘たちの教育費や生活費などが必要となり、副業を増やしました。会社員の収入だけでは、生活できないのでWebライターの副業を増やせばいいと簡単に思っていたのです。しかし、実際は思った以上にスムーズに副業の仕事をこなせず、家事がおろそかになりました。副業を増やして娯楽の時間を削っていたのですが、それでも間に合わず。体力が思った以上になく集中力がなかなか保てませんでした。仕事をしていても気付けば寝ていて、慌てて起きて仕事をするのですが完成度がいまいちとなったこともあります。私の家事がおろそかになり、少しイライラしているのが子どもたちにも伝わり、これではいけないと生活を見直すことにしたのです。教育費とデート費用が負担となる少し仕事をセーブして家事もできるようになったのですが、新型コロナの影響で会社も休業となり収入が減り、また副業を増やそうかと迷いました。しかし、子どもたちにまた負担をかけてはと思い、しばらくはそのままの生活を送りました。数カ月してから新型コロナの感染拡大が本格的となり、いよいよ生活も厳しくなってきたので副業を増やしました。起きている時間は仕事している時間といった生活となり、家事も最低限のみとなってしまいました。子どもたちとの会話も減り、すっかり私は家庭でひとりぼっちに。とても寂しかったですが、子どもの教育費のためと割り切って仕事を続けていたのです。また当時交際していた人とのやり取りのために、私自身のおこづかいが欲しく仕事を増やしたことも理由の1つです。子どもたちも私が交際していることを知っていました。だから、彼に私を取られたと思い、寂しい思いをさせてしまったことをとても後悔しています。そんな生活を送ること数カ月、子どもたちは私と話をしなくなりました。話しかけても冷たく、反抗期だから仕方ないと諦めて、仕事に没頭する日々に。ごはん中も無言で、食べ終わったら逃げるように自分の部屋へ戻りました。そして、とうとう私の体も限界が来て、夕食後にパソコンに向かうものの、しばらくすると寝てしまうといった状態に。副業の仕事も後回しになり、すべてがうまく回らなくなったのです。体はつらいけれど最低限の家事と副業をこなし、さらには教育費を何とかしないといけないと必死でした。副業を増やしたものの迷惑をかけてしまう子どもたちは私が忙しくて、なかなか構ってあげられないことのほかに、家事をおろそかにして今までの私とは違う母親になってしまったことに、少し戸惑っていました。私自身は家事がおろそかになった程度に思っていたのですが、子どもたちからしてみると人が変わってしまったように映ったのでしょう。「ママはどうせ私たちよりも、他のことが優先でしょ」と子どもたちが言うようになり、寂しい思いをさせていると思いました。私が彼との交際のためにお金を稼いでいると思われ、子どもたちはお金のない生活に不安を抱えていました。それに加えて、いつ給与が入るのか、いつ私の仕事が安定するのかと気にしていました。そんな状況を抜け出したく、まずは経済的に落ち着かせようとあれこれと仕事を抱えたのです。しかし、私が忙しくするばかりに子どもたちとの時間を削りコミュニケーションが減りました。そして、子どもたちとの関係にヒビが入ってしまいました。とても不安なときこそ、話してあげられる環境を作れず後悔しています。これからは、少しずつ改善して子どもたちの信用を取り戻せるように努めたいと思っています。また、仕事面でもクライアントさんに迷惑をかけないように、仕事に真摯(しんし)に取り組みたいです。まとめコロナ禍で会社が休業となり生活に不安がある中、子どもたちとクライアントさんに迷惑をかけました。仕事量と教育費のバランス、家事とのバランスに苦労したことを思い出し執筆いたしました。まだこれらのバランスは修復途中ですが、家族との時間をしっかりと作り、副業は余った残りの時間をあて、無理のない範囲でしたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。イラスト/サトウユカ著者/Y.N.(44歳)大学生の子どもが2人。自宅で過ごすことが多くなり、パン作りやお菓子作りに励む。季節感を取り入れた生活が好きで、フルーツシロップ作りもしている。
2022年11月19日株式会社東洋経済新報社は、教育に関する深掘りした情報を提供するメディア『東洋経済education×ICT』主催で、教員、各地域教育委員会など教育従事者の皆様を対象としたウェビナー『いま必要なデジタル・シティズンシップ教育 基礎編 -「危険性の強調」から「賢く活用できる力」の育成へ-』を2022年9月3日(土)にオンライン配信で行います。「デジタル・シティズンシップ教育」を取り入れる前に、知っておくべき基礎情報これまで日本では、情報社会の危険性を強調して、ICTを安全に使うための知識やスキルを学ぶ「情報モラル教育」が行われてきました。しかし、GIGAスクール構想が着々と進行している今、これまでの「情報モラル教育」ではカバーしきれないことが明らかになり、世界では一般的になりつつある、自らが善しあしを判断しながら賢くICTを活用できる力を身に付ける「デジタル・シティズンシップ教育」に注目が集まっています。GIGAスクール構想を意味のあるものにするためにも、この教育を取り入れることは教育界全体にとって最重要事項といえます。今回は基礎編として、情報モラル教育との違いは?「デジタル・シティズンシップ教育」を実践する際のポイントは?など、「デジタル・シティズンシップ教育」を取り入れる前に、知っておくべき基礎情報を法政大学キャリアデザイン学部教授の坂本 旬氏を迎えてお伝えします。■セミナー概要セミナー名: いま必要なデジタル・シティズンシップ教育 基礎編-「危険性の強調」から「賢く活用できる力」の育成へ-開催日時: 2022年9月3日(土)14:00~15:30 終了予定開催形式: オンラインライブ配信(Zoom)参加費: 無料(事前登録制)主催: 東洋経済education×ICT申込: (画像はプレスリリースより)【参考】※申し込みURL
2022年08月06日生きる上でなくてはならないお金。だからこそ、子どもには正しい知識を身につけてほしいと願うものです。でも、親である私たちはお金について学校で習う機会が少なかった世代。お金に対して、苦手意識がある方も多いのではないでしょうか。「お金の知識に自信がなくても、大丈夫。お金の教育は “生きる力を育むこと” で、“知識”よりも先に伝えるべき大切なことがあるんです」と話すのは、金融教育ディレクターの橋本長明さん。日本銀行出身でお金についての講演も多数おこなっている橋本さんですが、「じつは私も資産運用は苦手で…」と苦笑い。親しみやすい人柄とポジティブなわかりやすい解説で、2月に上梓された 『すてきな相棒! おかね入門』 (リトルモア 刊)も評判をよんでいます。そんな橋本さんに、家庭でいつからどのようにお金の教育をしたらいいのか、2回に渡ってお話を伺います。前編の今回は、 親が知っておくべきことや4つの基礎教育についてです。橋本長明 プロフィール金融教育ディレクター、ブランディングディレクター、選曲家ほか。東京生まれ。大学卒業後、日本銀行入行。静岡支店、情報サービス局、金融広報中央委員会事務局、調査統計局などに10年在籍し退職。日銀では、学校教育における金融教育の概念作りや「金融教育元年」事業に注力したほか、広報、ブランディング、景気分析などを経験。その間、いろいろな個人活動で人々と出逢い、現在は金融教育やブランディングを軸とした講演・執筆活動、企業や個人のブランディング、銀行の金融教育企画・運営、選曲家/DJ、ISETANの企画など、人や社会が楽しくなり、何かを考えるきっかけを創る活動をしている。文化服装学院特別講師、日本FP協会会員。「お金の教育」とは “生きる力を育むこと”この春から高校の授業で “債券” や “投資信託” が教えられることになった、というニュースはご存知ですか? じつは2020年には小学校、2021年には中学校ですでに新たな金融教育がスタートしています。このタイミングでお金の教育をはじめなきゃと考えるご家庭も多いかもしれません。でも、何からはじめていいのか悩みますよね。「“お金の教育”というと、イメージで投資や資産運用など、金融商品やお金を増やすテクニックの話に偏りがち。でも、そもそもお金自体に価値はありません。だって無人島にお金を持っていってもただの紙切れで、何の役にも立ちませんよね。お金は、使う場所があってこそ機能するもの。あくまでいまの経済社会のなかで役立つ “便利な道具”なんです。まずそこをきちんと理解したうえで、その道具=お金を使ってどんな夢や目標を叶えたいか、どんな暮らしをしていきたいかを考えることが重要です。それを理解していないと、お金だけを追い求めたり詐欺に関与してしまったり、人生が大きく狂ってしまいます。まずはお金とは何か、そのお金を使ってどうなりたいかをお子さんといっしょに考えてみましょう!」選曲家/DJの顔も持つ橋本さんのご自宅兼オフィスには、大切にしているレコードやアートが並ぶ。大好きで集めているという愛らしい鳥モチーフのオブジェも。もともと先進国の中では遅れをとっていた日本の金融教育。しかし、キャッシュレス社会でお金を使う実感が乏しくなるなか、成年年齢が18歳に引き下げられて、高校生のうちからクレジットカードや住宅ローンが組めるようになったことなどから、金融教育の授業が必修化されました。また、少子高齢化が進み、自分たちで資産形成しなくてはならない状況が差し迫ってきていることから、幼い頃から金融リテラシーを身につけて、お金の管理をできるようにしておくことが重要視されるようになってきました。「そういう時代だからこそ、自分の軸をしっかり持って、将来叶えたいことは何なのか、そのためにお金がどれだけ必要なのか、その必要な分をどうやって稼ぐかという思考プロセスを経ることが大切。たとえば、子どもが“大金持ちになりたい!”といったら、“何のために?”と問いかけてみましょう。その答えが、“お菓子がたくさん食べたいから!”でもいいんです。自分がどうなりたいか、そのために何が必要かを考えると、社会の仕組みを知ろうとするし、どういう社会にしていきたいかを考えることにもつながります。また、その過程で決断する力も育まれていくはずです。お金の教育は、広義にいえば“生きる力を育む”こと。日本の金融教育プログラム(金融広報中央委員会<事務局:日本銀行情報サービス局内>)でも掲げられているんです」基礎教育 1:お金の価値観まずは、お金そのものには価値はなく、道具であるという認識を持たせること。つぎに、その道具を使って自分はどうなりたいのか考えること。そしてその過程を経てから、金融教育の基礎教育である4つの分野「お金の価値観」「お金を使う」「金銭管理」「お金を稼ぐ」をマスターするといいそう。「お金の価値観では、お金自体に価値はないと覚えてもらうことです。1万円札の場合、製造費用は約22円。国の信用で1万円となるが、戦争・紛争などで紙屑のようになることも。一方、お金には『価値交換、価値尺度、価値保存』という3つの大変優れた機能を有した、経済社会にはなくてはならない便利な道具。生きるため、夢や目標を叶えるために必要であり、道具であるお金を追い求める人生はおかしいんです」金融広報中央委員会では、小学生から高校生まで年代別に教えるべき金融教育の目標をまとめています(※)。金融広報中央委員会(事務局:日本銀行情報サービス局内)とは、政府や日本銀行、地方公共団体や民間団体等が協力して、中立公正な立場から、暮らしに役立つお金の情報提供や、金融教育の支援をおこなっている団体。橋本さんは日本銀行時代にこの委員会にたずさわり、まだ身近ではなかったお金の教育に親しみを持ってもらえるようブランディングに尽力するなど、いまの金融教育のベース作りに注力しました。※金融広報中央委員会「 金融教育プログラム 学校における金融教育の年齢層別目標 」(2021年3月改訂版)基礎教育 2:お金を使う前出の 金融教育プログラム でも、小学校低学年では“ものやサービスを購入するとき、お金を払う必要があることを理解”とあります。そしてもうひとつあるのが、“実際にものやサービスを購入する”こと。これが基礎教育の「お金を使う」にあたります。「使う」とは、「消費」と「投資」、そして「浪費」の3つに分類できます。くわしくは後編で!「実際にお金を使う経験をさせるときは、現金を使うことがポイントです。実際のお金に触れて人とやりとりしないと、リアルな体験にはなりません。また、お金を使って何かを購入する前に、それは自分にとって必要なもの=ニーズ(needs)なのか? 欲しいもの=ウォンツ(wants)なのか? ニーズ or ウォンツを考えさせるのが大切です。たとえば、鉛筆。勉強に使うために足りない分を買うならニーズ、鉛筆の絵柄が気に入って家にあるのに買うならウォンツになります。それを考えることで無駄づかいを防ぐことができるし、ウォンツなら我慢しようかと問いかけることもできます」基礎教育 3:金銭管理ニーズかウォンツかを考えてお金を使ったり、お小遣いやお年玉でもらったお金を貯金しようなどと自分で決断できるようになったら、「金銭管理」を学ぶチャンスです。金銭管理にはお小遣い帳が最適。ロードマップでは小学校中学年(3~4年生)から実践することが推奨されています。お小遣いの学習では、子どもたちの将来の健全な金銭管理能力を養うほか、「お金は無尽蔵なものではなく、働く対価としてやってくる」、「我慢することの大切さ」、「目標に向かって努力すること」など、道徳的なこと、社会における大切なことを学ぶことができます。「お小遣い帳って大人でも挫折することがありますよね。正確につけようと神経質になるよりも、お金を使ったら記録するという習慣をつけることが大切。スタート時期はいつからでもいいので、1年間を目標につづけてみてください。私が監修した お小遣い帳 には、最初に今月の夢や目標を書く欄があったり、ニーズ・ウォンツの記載もできるようになっているので、お子さんとの対話のきっかけにもなるはずです」基礎教育 4:お金を稼ぐお小遣い帳をつけるようになるとお金の出入りがひと目でわかるようになるので、「お金を稼ぐ」ことについても興味が沸いてくるかもしれません。ここでいうお金を稼ぐとは、お金を得るにはどんな手段があるかを知ったうえで、働き方を考えること。そして働くとは、お金を稼ぐためだけではない。働く時間は、人生の多くを占めることになるから、その多くの時間を使って、単にお金を稼ぐだけではもったいないよね! という話に繋げていきます。(これについては、後編でご紹介します)。実際に子どもがお金を稼ぐことはなかなか難しいのですが、お手伝いのお駄賃(対価)としてお金をあげるというルールを決めているご家庭もあるのではないでしょうか。「アメリカではお手伝いを報酬制にしている家庭も多いですよね。働いた対価としてお金がもらえるということを幼いうちから体現できるのはいいこと。お金をあげないとお手伝いをしなくなるかもと心配される親御さんもいるようですが、子どもって頼りにされたり人の役に立つのがうれしいもの。たとえお金を渡し忘れても続けてやってくれているという声はよく聞きます。もしお手伝いが適当になってしまったり、逆に回数をねだられる不安があるなら、ひと月にこれだけやったらいくらというサブスク制にするのもおすすめです」次回の 後編 では、具体的に子どもにお金に関する質問をされたときにどう答えるべきかや、 親がした方がいい行動・NGな行動 について、Q&A形式でご紹介します。 「すてきな相棒! おかね入門」 橋本長明 著(リトルモア刊) 日本銀行出身・金融教育ディレクターの著者が今こそ伝えたい、「おかね」との付き合い方。おかねの知識やマナーから、経済のしくみ、将来の自分を思い描くヒントまで授業形式でさまざまなワークをこなしながら、楽しくポジティブに学べる本です。今までにない切り口で、子どもも大人もいっしょに考える「おかねってなに?」。取材・文/佐々木彩子 撮影/村上未知(*を除く)
2022年07月12日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「世界の女子教育」です。ジェンダー意識に限らず、構造的な問題にも関わる。世界では、6歳から17歳の約1億3200万人の女子が教育を受けられていません。また、非識字人口の約3分の2が女性。発展途上国では約3人に1人の女子が、18歳未満で結婚(児童婚)を強いられています。これらは貧困が大きな原因になっています。女子教育が遅れている地域は主に新興国や発展途上国ですが、「ジェンダー意識が低いから」という単純な理由に限りません。これは産業構造やコミュニティの維持と深く絡んだ問題なんですね。古い慣習のなかでは、女性は家を守り、男性が外に働きに出る暮らしが根付いています。一方では、女子が1年でも長く初等教育を受けると、その子が将来手に入れられる収入が11%アップするという世界銀行の調査結果もあります。つまり、村の豊かさを得るためにも、女子に教育が必要であることを知ってもらう必要があります。カンボジアのある農村部では、男は外へ出稼ぎに行き、女性とお年寄りが留守を守っていました。女性たちは稼ぐ力がないので、病気になっても現金が手元になく亡くなるケースも。そこで日本のNGOが入り、地域に溜め池を作り、家庭菜園で付加価値の高いハーブを作り、それを都市部の自然食品店に売るなどして、女性たちが現金収入を得られるようになりました。このような知恵は、教育を受けることによってより手に入れやすくなります。アフガニスタンのタリバン政権は、3月に女子の高等学校の再開を撤廃しました。ナイジェリアでは過激派組織、ボコ・ハラムが教育を受ける女子をさらい世界を震撼させました。「ボコ=西洋式」「ハラム=禁じる」。イスラム原理主義的な考えでは、女子教育は西洋的だからと禁じられています。日本でも複数の大学の医学部入試で、女子の合格者数を減らすために女子を不利に扱う判定基準があったことが判明しました。それも、女性はキャリアを離れる時期があるとか、深夜勤務をさせられないといった思い込みがあり、男性医師の数を増やそうとする作用が働いているのでしょう。男女平等に教育機会を得ることにより、逆に、男性にとっても生きやすい社会になるという認識が広がるといいなと思います。堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2022年7月13日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2022年07月08日わが家は10歳になる長男を筆頭に、2歳差で5人の子どもがいる大家族。将来の教育資金のことを考えると頭が痛くなりますが、5人の子どもたちがきちんと進学できるように準備をしなくては……と思っています。 ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。 5人きょうだいの習い事の総額は…今から4年前、小学校1年生だった長男は、友だちとケンカして泣きながら帰宅することがしばしばありました。体はすごく大きいのに気は小さい長男。何かスポーツして自信をつける必要があると思い、柔道を始めました。柔道にしたのにはもう1つ理由がありました。月謝が1人1,500円、準備物が道着のみ、週に2回2時間半の練習と、とてもコスパがよかったのです。また先生方の愛がある人柄も魅力でした。投げられ、痛い思いをして、泣いて何度もくじけそうになりましたが、今は5人きょうだいのうち3人が柔道を習っています。月謝は全部で4,500円です。 5人きょうだいの教育費の総額は…3人の保育園児は無償(3歳児以上無償化、3人目は無料制度を適応)なので、バス代と諸経費を含めても1ヵ月にかかる費用はおよそ8,000円。小学生2人の給食費、経費は13,000円です。とにかく活字に触れる時間を作るため、そしてお金がかからないように漫画や絵本や児童書などは積極的に図書館で借りるようにしています。また、子ども新聞を月500円で購読しています。社会情勢がわかりやすく書かれているので、テレビを見ないわが家はこども新聞から情報を得ています。 つまり、1カ月にかかる子どもたちの教育費は21,500円。このほかに、将来できるだけ塾に通わなくてもいいようにと、年に1度ドリルを購入し、みんなで机に向かう習慣をつけています。そして、児童手当、七五三や入学お祝いなど節目にいただくお金には一切手をつけず、将来の教育資金にコツコツ投資信託という形で運用しています。 意外にお金がかかるのが…7人家族なので、わが家は靴だらけ。子どもたちはそれぞれ運動靴+クロックス+長靴を所有しています。この組み合わせが5人分あり下駄箱に収納してあるのです。週末になると山登りや火起こし、サッカーなどアウトドアをよくするので、服よりも靴の消耗が激しく、靴代がけっこうかかってしまいます。そこで、靴を含めた衣服費を子どもたち5人分で月々7,000円と予算をたて、その中でやりくりしています。ただ、祖父が孫のために衣服を買ってくれることもしばしばあり、本当に助かっています。下の3人の保育園児たちの衣服は、友人からのおさがりがメインになり、タグにはいつも誰かの名前の跡があります。 いくらでもかけたい子育て費ですが、子ども5人のわが家。使うのは今ではないと夫婦で決めています。将来子どもたちが進学できるように準備することが大切だと考えているからです。節約できるところは節約したり、投資信託で資産運用をしたりしながら、将来に備えたいと思います。 著者:おのうえ たく2男3女の父。趣味:読書、イラスト。サラリーマンとして働く傍らにぎやかで合宿のような大家族の日常を執筆中。
2022年04月30日こんにちは! えみです。長女・みいちゃん、長男・とうくん、次女・あーちゃんを育てる母です。今回は、子どもの金銭感覚を培うためにはじめた“お金の教育”について紹介します。参考になる書籍を探していたところ、「お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?(青春出版社)/母学アカデミー河村京子」を見つけ購入。長女がもうすぐ小学生! というタイミングで、子どもの金銭教育はじめました。次回に続く 「お金の教育」(全19話)は17時更新!参考:「お金のこと、子どもにきちんと教えられますか?」(青春出版社)/母学アカデミー河村京子
2021年11月09日この漫画は書籍『おうち性教育はじめます』(フクチマミ著、村瀬幸浩著)の内容から一部を掲載しています(全12話)。 ■前回のあらすじ子どもとテレビを見ていたらベッドシーンに…、子どもがあやしいサイトを見ていた…など対応に悩む親たち。村瀬先生のアドバイスは…。■性教育Q&A パートナーが性教育に無理解、非協力的なときは?■初公開! エピローグ最初は戸惑いばかりだった親たちも「性教育」のイメージがガラッと変化し、その大切さを改めて感じたようです。続きは本書で! 『おうち性教育はじめます』 フクチマミ著、村瀬幸浩著(KADOKAWA) ¥1,430(税込) \ この後どうなる!? /書籍「おうち性教育はじめます」はこちら 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。
2021年10月29日この漫画は書籍『おうち性教育はじめます』(フクチマミ著、村瀬幸浩著)の内容から一部を掲載しています(全12話)。 ■前回のあらすじ性教育は幼児期からがベストという村瀬先生。幼少期から学ぶことで子どもにどんな影響があるのでしょうか。■勝手に触らない・触らせないプライベートパーツ「プライベートパーツ」は、お世話や看護で必要な場合以外は親でも勝手に触らない。日常生活の中で何度も伝えていくことで防犯になり、またエチケットやマナーにも繋がるのです。次回に続く(全12話)「おうち性教育はじめます」連載は6時更新! 『おうち性教育はじめます』 フクチマミ著、村瀬幸浩著(KADOKAWA) ¥1,430(税込) \ この後どうなる!? /書籍「おうち性教育はじめます」はこちら 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。
2021年10月21日この漫画は書籍『おうち性教育はじめます』(フクチマミ著、村瀬幸浩著)の内容から一部を掲載しています(全12話)。 ■前回のあらすじ学校では詳しく教えてくれない「性教育」。子どもを守るためにきちんと教えてあげたいけど、いったいどうやって? 困惑する親の前に現れたのは…。■学校では学べない? 親が教えるメリット親世代も子どもの頃に学校・家庭でしっかり教わる機会の少なかった性教育。実は「いのち・からだ・健康」の学問であり、これからの世の中を生きていく人格を育てるのに必須の「教養・知性」だったのです。さらに、性教育が「自己肯定感の向上」につながるとは、いったいどういうことなのでしょうか。次回に続く(全12話)「おうち性教育はじめます」連載は6時更新! 『おうち性教育はじめます』 フクチマミ著、村瀬幸浩著(KADOKAWA) ¥1,430(税込) \ この後どうなる!? /書籍「おうち性教育はじめます」はこちら 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。
2021年10月19日