サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部門に出品され、最優秀撮影賞に輝いた『泣く子はいねぇが』の公開直前イベントが11月11日、東京・新宿ピカデリーで行われ、主演の仲野太賀、共演する吉岡里帆と寛一郎、佐藤快磨監督が出席した。2014年、『ガンバレとかうるせぇ』でぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をダブル受賞した佐藤監督の劇場デビュー作。秋田の男鹿半島を舞台に、覚悟がないまま、父親になった挙句、ある不祥事が原因で、家族と故郷を捨てざるを得なくなった主人公(仲野)の葛藤と成長を描いた。佐藤監督が約5年の歳月をかけ、オリジナル脚本を書き上げ、その脚本にほれ込んだ是枝裕和氏が企画を担当している。佐藤監督の脚本について、仲野は「なんてすばらしい脚本なんだと。滑稽さも含めた人間に対する愛おしさと深いまなざしを感じ、こんな風に人間を描ける作家さんは稀有だと思った」と回想。特に自身も登場するラストシーンは「強烈だった」といい、「自分が演じてみたいと思ったし、僕が今できる最大限の等身大をいかんなく発揮できる自信があった」のだとか。男鹿市でのロケ撮影は、新型コロナウイルスが感染拡大する直前まで行われたそうで「幸福と奇跡に満ちあふれた現場。僕にとって監督や皆さんとの出会いは、俳優人生のある種の転機であり、正直、自信作だと思います。本当に佐藤監督のおかげですけど、覚悟が決まった大切な作品になりました」と並々ならぬ思いを吐露していた。佐藤監督は、仲野が言及したラストシーンについて「脚本が完成するまで5年かかったが、ラストシーンだけは(当初の構想から)変わっていないし、変えなくて良かったなと思う」と強い思い入れ。「現場では自分が一番(映画製作の)経験がなかったが、スタッフの方々、俳優部の皆さんが技術と感性、情熱をたくさん注いでくださった」と感謝を示し、「男鹿市の皆さんも全面的に支えてくださり、幸せな環境で映画を作れた。本当に一生忘れられない経験になりましたし、今後の基準となる体験をさせていただきました」と感無量の面持ちだった。イベントではタイトルにちなみ、仲野、吉岡、寛一郎の子ども時代の貴重な写真も披露され、「めちゃくちゃ甘えん坊で、お母ちゃんと離れたくなくて、毎日保育園に行く朝は大号泣でした」(仲野)、「太秦映画村のお化け屋敷が怖すぎて、よく泣いていた」(吉岡)と“泣き”エピソードを明かしていた。取材・文・写真=内田涼映画『泣く子はいねぇが』11月20日(金)公開
2020年11月11日第5回マカオ国際映画祭が、12月3日から8日までバーチャル開催される。このたび公式サイトで、是枝裕和監督が特別賞の「スピリット・オブ・シネマ」賞を受賞することが発表された。これまでの同賞の受賞者にはチェン・カイコー監督、リー・シャオホン監督らがいる。是枝監督は、映画談義コーナー「イン・カンバーセーションズ」に参加することも決まっており、こちらは無料で視聴が可能。是枝監督のほか、ヴィゴ・モーテンセン、ホ・ジノ監督、ドイツ人女優のニーナ・ホス、今年の審査員長を務めるニン・ハオ監督もそれぞれ個別に「イン・カンバーセーションズ」に登場する。日本からは「ワールド・パノラマ」部門に春本雄二郎監督の『由宇子の天秤』、西川美和監督の『すばらしき世界』、「スペシャル・プレゼンテーションズ」部門に二宮健監督の『とんかつDJアゲ太郎』、「ショートフィルム・コンペティション」部門にユー・マン・ライ監督の『The Smoke That Blinds Us』(香港・日本合作)が出品されている。作品はオンラインで24時間~48時間レンタル視聴が可能。視聴チケットは13日に発売開始となる。(Hiromi Kaku)
2020年11月11日女優の吉岡里帆が出演する『泣く子はいねぇが』(20日公開)のオフショットが10日、新たに公開された。同作は是枝裕和監督もその才能に惚れ込んだ佐藤快磨監督の劇場デビュー作で、第68回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀撮影賞(撮影=月永雄太氏)を受賞。秋田県・男鹿半島の伝統文化「男鹿のナマハゲ」から、“父親としての責任”“人としての道徳”というテーマを見出し、親になることからも大人になることからも逃げてしまった主人公が不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描いた完全オリジナル作品で、主人公のたすくを仲野太賀、その妻のことねを吉岡里帆が演じている。吉岡は、夫に愛想をつかし、娘を一人で育てるために懸命に働き続け生活に疲れ切った母親をリアルに演じ、新境地を切り拓いた。特にたすくの母・せつ子(余貴美子)と久々に再会を果たすシーンは、多くを語らず何気ない会話と表情で微妙な関係性と互いを思いやる心情を表現した名シーンとなっている。今回公開されたオフショットは、緊張感あふれる撮影の休憩時間に目を閉じて幸せそうな笑顔を浮かべる吉岡と犬の2ショット。大の動物好きで、実家でもたくさんのペットを飼っている吉岡の素の表情を捉えた。合わせて、猫に思わず笑顔になるカットも。どちらも動物への愛がにじみ出ている。(C)2020 「泣く子はいねぇが」製作委員会
2020年11月10日是枝裕和監督もその才能に惚れ込んだ新進気鋭の監督・佐藤快磨の劇場デビューにして、仲野太賀を主演に迎えた『泣く子はいねぇが』。この度、仲野さん演じる主人公の元妻を演じた吉岡里帆のオフショットが解禁された。9月に行われた第68回サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部門で鮮烈のワールドデビューを果たし、撮影の月永雄太が最優秀撮影賞を受賞。続くシカゴ国際映画祭や東京フィルメックスにも正式出品されるなど国内外でも注目されている。本作で大人として、そして父親としての自覚も曖昧な主人公・たすく(仲野太賀)の元妻・ことねを演じた吉岡さんは、娘をひとりで育てるために懸命に働き続け、生活に疲れ切った母親をリアルに演じ、新境地を切り拓いたと早くも話題を呼んでいる。特に、たすくの母・せつ子(余 貴美子)との久々の再会シーンは、多くを語らず何気ない会話と表情で微妙な関係性と互いを思いやる心情を表現した屈指のシーン。そんな緊張感溢れる撮影の休憩時間に吉岡さんが見せた犬や猫との癒しの時間をキャッチ。大の動物好きで、実家でもたくさんのペットを飼っているという吉岡さんが垣間見せる素の表情に注目。『泣く子はいねぇが』が11月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:泣く子はいねぇが 2020年11月20日より全国にて公開© 2020「泣く子はいねぇが」製作委員会
2020年11月10日映画『泣く子はいねぇが』(20日公開)の合同記者会見と秋田プレミア上映会が5日、撮影の舞台となった秋田県男鹿市内で行われ、佐藤快磨監督、秋田出身の俳優・柳葉敏郎が登壇した。本作は、是枝裕和監督もその才能に惚れ込んだ佐藤快磨監督の劇場デビュー作で、第68回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀撮影賞(撮影=月永雄太氏)を受賞。秋田県・男鹿半島の伝統文化「男鹿のナマハゲ」から、“父親としての責任”“人としての道徳”というテーマを見出し、親になることからも大人になることからも逃げてしまった主人公が不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描いた完全オリジナル作品で、主人公を仲野太賀、その妻を吉岡里帆が演じている。秋田出身の佐藤監督は、撮影やロケハンで5年間足繁く男鹿半島に通い詰めて地元の人々とのつながりを深めてきた。男鹿市も熱意に応えるように「佐藤監督を応援する会」を設立、全面サポートし、町と一体となった映画が完成。今回の合同記者会見と舞台挨拶には、佐藤監督と、同じく秋田出身で「なまはげ存続の会」会長・夏井を演じた柳葉敏郎、そして男鹿市市長・菅原広二氏が登壇し、本作への熱い思いを語った。柳葉は「自分が育ててもらった地元の話。そして主役が仲野太賀。僕の知り合いの息子で、生まれた時から知っている」と、2つの理由で嬉しいオファーだったことを明かす。また現在秋田に住んでいることから「監督も自分も秋田に対する思いが強すぎて、結構揉めました(笑)。ただ、お互いに何も提供しないで作るよりは、情熱をぶつけ合って作る作品の方が好きです。まさしくそういう現場でした」と笑いを交えながら、「いろんな意味で血の通った作品になっているんじゃないかなと思っています」と平成生まれの若手監督との熱い撮影現場を振り返った。(C)2020 「泣く子はいねぇが」製作委員会
2020年11月06日サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部門に出品され、最優秀撮影賞に輝いた『泣く子はいねぇが』が11月3日、第21回東京フィルメックスが開催中のTOHOシネマズ シャンテで国内最速上映された。上映後にはメガホンをとった佐藤快磨監督が登壇し、観客とのQ&Aに応じた。2014年、『ガンバレとかうるせぇ』でぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をダブル受賞し、同作で釜山国際映画祭など数多くの国内外映画祭で評価された佐藤監督。劇場デビュー作となる本作では、秋田の男鹿半島を舞台に、覚悟がないまま、父親になった挙句、ある不祥事が原因で、家族と故郷を捨てざるを得なくなった主人公(仲野太賀)の葛藤と成長を描いた。佐藤監督が約5年の歳月をかけ、オリジナル脚本を書き上げ、その脚本にほれ込んだ是枝裕和氏が企画を担当している。主人公像は「自分が投影されている」といい、「同世代が結婚し、子どもが生まれ、親になっていく中、自分は父親になれるんだろうかと。父親ではない自分が、映画の中で父性を探した感覚だった」とテーマについて言及。映画は男鹿の伝統文化であるナマハゲが重要なモチーフになっており、「泣く子どもを守り、父親としての自覚や責任を芽生えさせる側面があり、テーマとリンクしていた」と語った。佐藤監督は秋田県秋田市出身で、「男鹿市は、近いようで遠い場所だった」のだとか。幼少期、男鹿市に住む友人の家で、ナマハゲを体験したそうで「怖くても抱き着ける大人がいなくて、ずっと必死に耐えていました。心細い思いをし、トラウマのように残っている(笑)」と映画の着想に至る思い出を明かしていた。今回、サン・セバスティアン国際映画祭で受賞した月永雄太氏の撮影については「クランクイン前、個人的に男鹿を訪ねてくれて、そこで感じた印象を撮ってくださった。構図やアングルなど、月永さんに頼ったところがあるし、役者さんが一瞬見せる表情や震えを撮ってくれた」。是枝氏の後押しを受けた現場に「恵まれた環境で、好きなように撮らせてもらった。現場の皆さんが、今までにない映画を撮りたいねという思いで、全員で作った感覚がある」と強い手応えを示していた。取材・文・写真=内田涼映画『泣く子はいねぇが』11月20日(金)公開「第21回 東京フィルメックス / TOKYO FILMeX 2020」開催概要会期:10月30日(金)~11月7日(土)会場:TOHOシネマズ シャンテ/ヒューマントラストシネマ有楽町/有楽町朝日ホール他上映プログラム:東京フィルメックス・コンペティション、特別招待作品公式HP:
2020年11月04日役所広司と西川美和監督が初タッグを組んだ映画『すばらしき世界』。第56回シカゴ国際映画祭インターナショナル コンペティション部門に出品されていたが、この度、先日の役所さんのベストパフォーマンス賞(最優秀演技賞)受賞に続き、新たに観客賞を獲得、同映画祭にて2冠という快挙となった。現地時間10月28日に発表された今回の観客賞の受賞発表時には、本作の“思いやり深くも鋭いストーリー”が絶賛された。この観客賞は同映画祭に出品されている全ての外国語映画作品の中での選出(Audience Award Best International Feature)となったが、アカデミー賞に最も近いといわれている英語作品(Audience Choice Award for the Best English-Language Feature)『ノマドランド』と並んでの受賞となった。この朗報を受けた西川監督は「とても驚いています。初めて海外の映画祭で賞をいただきました。しかも観客賞。嬉しいですねえ」と喜びをコメント。「今年はシカゴ市内の劇場での上映はなく、代わりに全米に住む人が自宅でオンライン鑑賞することができたと聞いています。コロナや貧困や分断や自然災害など、さまざまに混乱するアメリカに住む人々が、社会の片隅で生きる人間の小さな『やり直し』の物語に、何かを感じて票を入れてくれたのだと思うと、感慨深いものがあります」と語る。映画祭のコメントとしては、「是枝裕和と師弟関係にある西川美和」と触れられ、「彼女の思いやり深くも鋭いストーリーは、ある元犯罪者が再び社会でやり直そうとする困難を描いている。幼年時代から児童養護施設、少年院、刑務所を出たり入ったりした後、元ヤクザの三上が13年間の刑務所生活から解放された先に、何が彼を待ち構えているのか?予期せぬところで友人や仲間に支えられながら、三上は新たな仕事と自分らしさの両方を手にするべく奮闘しながら社会生活に適応しなければならないのだ」と、西川監督が作り上げた役所さん演じる三上という人物が社会復帰に悪戦苦闘し、挫折を味わいながらも懸命に生きようとする姿と丹念に練り上げられた脚本が海を越えて広く受け入れられたようだ。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年10月30日現在、全国にて公開中の河瀬直美監督作『朝が来る』が、「第93回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表作品に決定したことが分かった。直木賞・本屋大賞受賞作家の辻村深月の29万部を超える感動ヒューマンミステリー小説を、永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子ら出演で映像化した本作。実の子を持てなかった夫婦と、実の子を育てることができなかった少女を繋ぐ「特別養子縁組」によって、新たに芽生える家族の美しい絆と胸を揺さぶる葛藤が描かれる。カンヌ常連の河瀬監督は、本作でもカンヌ国際映画祭【CANNES2020】に公式選出され、その後、トロント国際映画祭をはじめ、サン・セバスティアン国際映画祭、釜山国際映画祭で上映が決定しているほか、北米・アメリカでの配給も決まり、フランス、スペイン、北欧、ブラジル、中国、韓国など、すでに26の国と地域で配給される予定だ。受賞に向けては、各国の代表作品の中から、ノミネート5作品が選定。近年では、是枝裕和監督作『万引き家族』が国際長編映画賞(従来の名称で外国語映画賞)にノミネートされている。このたびの選出を受けて河瀬監督は「本作品が描く、どんなことがあっても必ず朝は来ると思える希望の光を、日本代表として栄えある米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の枠へ届けられることを誇りに想います」と喜びのコメントを寄せている。■河瀬直美監督コメント全文本作品が描く、どんなことがあっても必ず朝は来ると思える希望の光を、日本代表として栄えある米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の枠へ届けられることを誇りに想います。撮影中、共に創りあげた俳優陣は、役を「生きる者」としてそこにあり、流す涙や心からの微笑みで嘘のない「本当」を作品に刻みました。映画を創るということは私にとってもうひとつの人生のようで、そこに降りそそぐ光や吹く風に勇気や希望を見いだします。子供のいない高齢の夫婦の元で両親を知らない私は養女として迎えられ、この生を慈しむことを知りました。運命的に出逢った本作品「朝が来る」には私が見てきたこの世界の闇と光が存在します。コロナ禍にあって、皆さんの生活が脅かされ、心が疲弊するとき、本作品に出逢っていただく時間は、少なからず「希望」を感じていただけるものとなりました。世界中の人々がその「希望」の光を持って、誰かに少しでも優しくなれる時間が訪れますように。明けない夜はない!大切な誰かと一緒に全国の映画館へ、公開中の「朝が来る」に出逢いに来ていただけると幸いです。映画監督河瀬直美第93回米国アカデミー賞授賞式は現地時間2021年4月25日(日)、日本時間4月26日(月)に開催予定。『朝が来る』は全国にて公開中。※河瀬直美の「瀬」は、正しくは旧字体(cinemacafe.net)■関連作品:朝が来る 2020年10月23日より全国にて公開©2020『朝が来る』Film Partners
2020年10月29日永作博美と井浦新が夫婦役を演じ、辻村深月のヒューマンミステリーを映画化した『朝が来る』。本作を手掛けた河瀬直美監督が、第25回釜山国際映画祭にてイ・チャンドン、ジャ・ジャンクー、黒沢清、是枝裕和など錚々たる面々と共にアジアンシネマのアンバサダーに選出された。釜山国際映画祭はアジアを代表する映画の祭典として常に注目を集め、国内外の約300作品(ワールドプレミア約100作品)が上映され、来場者数は約20万人を記録している。今年はコロナ禍により当初の予定より2週間延期され、10月21~30日に規模を縮小して開催される予定。今回、同映画祭の公式HPにてアジアンシネマのアンバサダーが発表されており、河瀬監督のほかには、イ・チャンドン監督、パク・チャヌク監督、黒沢清監督、是枝裕和監督、ジャ・ジャンクー監督、俳優のチャオ・タオ、ツァイ・ミンリャン監督、俳優のリー・カンションといった錚々たる面々が名を連ねている。選出を受け、河瀬監督は「私の映画キャリアは釜山映画祭の歴史とほぼ同時です。この25年の様々な変遷を経て今年のコロナ禍にあっても映画祭を開催される背景には大変な決断とスタッフの努力があってのことでしょう。ここに敬意を表すと共に、それらの活動を通して広く世界に釜山映画祭がこれまで以上の発展を遂げられますよう祈念いたします」と同映画祭に激励を送り、「アジアの多様性と底力を自身の監督作品を通して発信し届けてゆきたいと思います」と力強くコメント。また、「映画製作者は団結し、互いに勇気をシェアすべきである」(イ・チャンドン)、「私たちはどのような形でも繋がっていけることを信じている」(是枝裕和)、「このような難しい状況の下で作られたフィルムが傑作であると強く信じる」(黒沢清)とほかのアンバサダーもコメント。なお、河瀬監督最新作『朝が来る』は、10月22日(木)にガラプレゼンテーションにて上映され、当日に記者会見、上映後のQ&Aをリモートで行う予定となっている。『朝が来る』は10月23日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:朝が来る 2020年10月23日より全国にて公開©2020『朝が来る』Film Partners
2020年10月20日『新感染 ファイナル・エクスプレス』から4年後を描く、カン・ドンウォン主演の『PENINSULA』(英題)が『新感染半島 ファイナル・ステージ』の邦題で2021年1月1日より日本公開されることが決まった。舞台は『新感染』の4年後の“半島”。人間を凶暴化させる謎のウィルスの感染爆発で荒廃した祖国に、ある任務を果たすため戻ってきた元軍人のジョンソクを演じるのは、是枝裕和監督が初めて手掛ける韓国映画『ブローカー』(仮)にソン・ガンホらと出演するカン・ドンウォン。前作『新感染』や前日譚アニメ映画『ソウル・ステーション/パンデミック』で監督を務め、韓国だけでなく世界で高い評価を受けたヨン・サンホ監督が引き続きメガホンをとる。前作よりもさらに壮大なスケールで描かれ、250人を超えるVFXスタッフにより作り上げられたビジュアルと、20分に及ぶという刺激的なカーチェイスは圧巻。カンヌ映画祭オフィシャルセレクションにも選出された本作は、本国では今年7月に2,338スクリーンで公開されて大ヒットを記録。コロナ禍にあえぐ韓国映画界において“救世主”とも讃えられた。なお、第33回東京国際映画祭の特別招待作品としてプレミア上映されることも決定している。『新感染半島 ファイナル・ステージ』は2021年1月1日(祝・金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年10月16日今回放送された『半沢直樹』(TBS系)で、ファンにとって最大の「モヤモヤ」だったのが、半沢の“禁断の家族関係”についてだ。実は半沢直樹(堺雅人・46)の長男・半沢隆博も続編では最後まで登場しなかったのだ。7年前の第1作では当時、隆博は幼稚園生。夫婦の会話のなかで話題に上ったり、就寝のシーンが描かれていたが、続編では隆博はTBSの公式相関図でも紹介されず、存在をうかがわせるシーンも一切なかった。隆博を演じたのは二宮慶多くん(14)。’13年に公開された是枝裕和監督の映画『そして父になる』などの名演が評判を呼んでいる。二宮の所属事務所に半沢不参加の理由を問うと、「制作についてお話しすることはできなくて……」と返答。TBSにも聞いたが「制作過程については、従来お答えしておりません」との回答だった。しかし、本誌は有力な情報を入手。隆博が出演しなかったのは新型コロナの影響だというのだ。「今回のクランクインは2月末。新型コロナの感染が少しずつ拡大していった先行きが不透明な時期で、当初は大人数のエキストラを使ったシーンの予定がありましたが、最終的にNGになりました。非常事態宣言下での撮影休止期間を経て、撮影再開する際、妻・花役の上戸彩さん(35)の事務所に『夫婦2人の会話のシーンだけの設定に変更します』と伝えられたそうです。コロナ対策として、撮影現場はなるべく人数を減らすよう通達されていたこともあり、制作側は最終的に隆博役の出演見送りを決めたようです」(芸能関係者)第3弾が実現した暁には登場することを期待したい!「女性自身」2020年10月20日号 掲載
2020年10月07日映画『泣く⼦はいねぇが』がサン・セバスティアン国際映画祭にて、最優秀撮影賞(Jury Prize for Best Cinematography)を受賞した。本作は、新人映画監督・佐藤快磨によるオリジナル脚本作。青春の終わりをテーマに、迷いながら大人になっていく20代の若者たちの姿を描く。物語のモチーフとして、近年ユネスコの無形文化遺産に登録された来訪神行事「男鹿のナマハゲ」が重要な役割を担っている。いつまでも「父親」の自覚を持てない主人公・たすく役で仲野が主演を務める。カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの三⼤映画祭に次ぐ、由緒正しき国際映画祭、サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部⾨で鮮烈のワールドデビューを果たした本作。現地時間9⽉26⽇に⾏われた授賞式で、最優秀撮影賞(Jury Prize for Best Cinematography)撮影:月永雄太が受賞した事が発表され、主要部⾨での⽇本映画の受賞は2011年『奇跡』(是枝裕和監督)の最優秀脚本賞以来9年ぶりの快挙となった。なお本作は今後も、北⽶において最も古く、歴史のある映画祭の⼀つであるシカゴ国際映画祭のニュー・ディレクターズ・コンペティション部⾨、そして東京フィルメックスのオフィシャルコンペティション部⾨への正式出品も決定している。また、本作のジャパンプレミア(⽇本最速上映)は、東京フィルメックスにて11⽉3⽇に⾏われる予定だ。●⽉永雄太(撮影監督)まず映画祭開催が厳しい時期に、開催してくださりありがとうございます。正直まだ実感が湧かなく、残念ながら現地にも⾏けなかったですし、公開もしていませんので、早く公開して欲しいなというのが正直な今の気持ちです。男⿅半島の海、そして「ナマハゲ」がいる街の景⾊は強烈で、それを⾒た時にとても良いものが撮れるのではないかという印象を持ちました。撮影では、そんな男⿅の良さをなんとか出そうと意識し、現地で私が肌で感じたものを形にできればと思っていましたので、それが少しでも皆様に届けばと思っております。佐藤監督はじめ、全てのキャスト、スタッフに感謝しています。●佐藤快磨(監督・脚本・編集)デビュー作にも関わらず、このような賞を頂き⼤変光栄です。賞を頂けると思っていなかったので、本当に驚いておりますが、とても嬉しいです。スタッフ、そしてキャストの皆さんに感謝します。僕のめちゃくちゃな絵コンテから、撮影賞まで持ち上げてくれたのは⽉永さんのおかげだと思っています。僕が役者さんから⼈間らしい瞬間をどう引き出せるかということを考えていたのに対し、そこから出てくるすごく繊細なものを、⽉永さんはこぼさないようすくい取ってくれました。撮影の現場はもちろん、準備から仕上げまでこの作品について⼀緒に考えてくれたことに⼼から感謝しています。これからも映画を撮り続けられるように頑張りたいと思います。●仲野太賀(主演)最優秀撮影賞!!凄い!!!佐藤監督に寄り添い、時に導きながら、監督のこだわりを“映画”に昇華されていた⽉永さんの姿が格好良くて、とても印象深かったです。僕がオールアップして、別れ際に「良い映画になってると思います」と⽉永さんに⾔われた時はどんなにホッとした事か……今回の受賞、『泣く⼦はいねぇが』に携わった者として誇らしい気持ちでいっぱいです。⽉永さん、本当におめでとうございます!!『泣く⼦はいねぇが』11月20日(金)公開
2020年09月28日「サン・セバスティアン国際映画祭」のオフィシャルコンペティション部門に出品された映画『泣く子はいねぇが』の映画祭公式のリモートプレスカンファレンスが行われ、主演の仲野太賀、佐藤快磨監督、企画に名を連ねた是枝裕和監督が参加した。スペインで開催中の「第68回サン・セバスティアン国際映画祭」オフィシャルコンペティション部門でのワールドプレミア上映に合わせて行われた今回の映画祭公式のリモートプレスカンファレンスは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で現地に直接出向くことは叶わなかったが、日本からリモート形式で質疑応答を行った。会見を終えた仲野さんは「手汗が止まらなかった!」と同映画祭に初参加した感想をふり返り、「海外の記者や批評家の方が作品を多角的に観てくれて質問してくれて嬉しい。作品が海を越えて違う国の人に観てもらえることの素晴らしさを体感できました。いい経験ができて良かったです」と笑顔を見せた。また、『海街diary』で観客賞を受賞するなど、同映画祭とはゆかりの深い是枝監督は「出品が本コンペと聞いたときは驚きました。僕は2本目での出品だったのに、1本目から本コンペなのか!?と嫉妬も含めて」と笑わせた。劇中には、仲野さん演じるたすくが極寒の海辺で全裸になるシーンが登場。これについて仲野さんは「死を覚悟するくらいの寒さ。あの一瞬の寒さは過去一だった」と明かし、是枝監督は「撮影に至るまでなかなか了解が得られず、最終的には佐藤監督が何度も現地に通って説得し、やりたいことを現地の方々に理解していただけた」と舞台裏を話した。そして、幼少期から付き合いのある柳葉敏郎との共演について仲野さんは「よくお年玉をもらいに行って泣かされていた関係性だったのに、まさか現場で、しかも秋田を舞台にした主演映画で共演できるとは…。感慨深かった」と共演をふり返っている。なお、授賞式は日本時間9月27日(日)早朝に実施予定だ。『泣く子はいねぇが』は11月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:泣く子はいねぇが 2020年11月20日より全国にて公開©2020「泣く子はいねぇが(仮)」製作委員会
2020年09月23日サン・セバスティアン国際映画祭(スペイン)のオフィシャルコンペティション部門に出品されている『泣く子はいねぇが』のワールドプレミアが日本時間9月22日、現地で行われ、佐藤快磨監督と主演の主演の仲野太賀、企画を担当した是枝裕和氏がリモート出席。都内にある配給元バンダイナムコアーツから、海外プレスに向けた質疑に応じた。2014年、『ガンバレとかうるせぇ』でぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をダブル受賞し、同作で釜山国際映画祭など数多くの国内外映画祭で評価された佐藤監督。劇場デビュー作となる本作では、秋田の男鹿半島を舞台に、伝統行事・男鹿のナマハゲから“父親としての責任”“人としての道徳”といったテーマを見出し、約5年の歳月をかけ、オリジナル脚本を書き上げた。本作の着想について「20代後半にさしかかり、同級生が結婚したり、父親になるなかで、自分が父親になる未来が見えないというのがスタートでした」と佐藤監督。「父親になるタイミングとはいつなのか。撮影を通して、探すことができたら、父親ではない自分が撮る意味がある映画になるんじゃないかと考えた」と振り返った。秋田県出身である佐藤監督は、ナマハゲを題材に選んだ理由を「鬼が子どもを泣かせるだけではなく、父親を育んでいく、成長させてくれるという側面もある行事だから」と説明し、「男鹿半島で生きて、感じてしまう不安。それでも男鹿だから感じられる希望は、自分だからこそ描けるものがあると思った。男鹿の方々が、脚本の内容に賛同してくださり、たくさん携わってくださった」と感謝を示した。一方、企画として参加した是枝氏は「脚本を読んで、とても感動的だったし、たくさんの人に受け入れられる、いい映画になると直感した」といい、「何とか応援し、背中を押せればと。企画というよりも、どうサポートし、いい形で世の中に出せるか…。時間はかかったが、脚本を読んだ感動が映画でも失われず、すばらしい着地に至っていた。やはり力がある監督なんだと思った」と絶賛。佐藤監督の“資質”については「すごく頑固で、演出の価値観も持っている。現場にいるみんなが、佐藤君を信じていて、うらやましかったし、だからこそ、こういう作品ができた」と太鼓判を押していた。佐藤監督が2016年に製作した中編『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』にも出演している仲野は、本作で覚悟がないまま、父親になった挙句、ある不祥事が原因で、家族と故郷を捨てざるを得なくなった主人公を演じた。「身勝手な愛情が美しいと思える役柄で、ぜひ演じたいと思った」といい、「キャストとスタッフ、男鹿の皆さん全員が監督を信じて、足並みそろえて作品を完成させた。その美しさは、なかなか得難い経験」と回想。「長編1作目で、ここまで現場に愛される監督はなかなかいないと思う。クランクアップの日には、みんなで監督を胴上げしたほど」と佐藤監督の“愛されエピソード”も披露した。映画『泣く子はいねぇが』11月20日(金)公開
2020年09月22日俳優の伊勢谷友介容疑者(44)が9月8日、東京都目黒区内の自宅で大麻を所持していたとして大麻取締法違反の容疑で警視庁に逮捕された。同日、所属事務所は公式サイトでこうコメントを発表した。《この様な事態が生じましたことは、誠に遺憾なことでございます》《関係各所の皆様、ファンの皆様へ多大なる心配およびご迷惑をおかけしておりますことを、まずは深くお詫び申し上げます》99年、是枝裕和監督(58)の「ワンダフルライフ」で映画初出演を果たした伊勢谷容疑者。日本アカデミー賞を2度も受賞し、大河ドラマにも出演するなど華々しい経歴を培ってきた。また今月5日に放送を終えたばかりの「未満警察 ミッドナイトランナー」(日本テレビ系)では警察学校の教官役を演じ、話題を呼んだばかりだった。そんな伊勢谷容疑者の逮捕に対して、ネットでは《事務所は、なぜ、検査しないの???》《事務所の身体検査が甘かったのもあるんじゃないの》と疑問視する声が続々と上がっている。逮捕によって、伊勢谷容疑者には5億円以上もの賠償金が発生するといわれている。またこれまで沢尻エリカ(34)やピエール瀧(53)といった有名俳優たちが続々と違法薬物で捕まるたび、そのリスクが莫大であると明らかになっている。未然に防ぐために、なぜ芸能事務所は薬物検査をしないのだろうか――。そこには事務所と俳優の関係性が影響しているようだ。「近年、事務所と俳優の関係は変わってきています。俳優の力がどんどん強まっており、些細なキッカケで独立するケースも出てきているのです。そうしたなかで事務所側が薬物検査をお願いすると、『信頼してないの?』と不信感を抱かれてしまうかもしれません。つまり、売れっ子俳優との信頼関係が壊れて『だったら独立する』と言われてしまうことを恐れているのです」(芸能プロダクション関係者)では、薬物検査を芸能界に浸透させることは難しいのだろうか。「検査を事務所の管轄下にするのではなく、“芸能界全体のルール”として適用するといいのかもしれません。例えば『撮影前に薬物検査をクリアした人だけ作品に出演できる』といった契約を徹底するなどです。すると事務所としても『業界のルールだから』と俳優たちに無理なく伝えることができるのですが……」(前出・芸能プロダクション関係者)芸能界の“闇”の一面ともいわれる違法薬物。その繋がりを絶つことはできるだろうか。
2020年09月10日俳優の伊勢谷友介容疑者(44)が9月8日、大麻取締法違反の疑いで逮捕された。映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」の公開を控えていた伊勢谷。その逮捕が波紋を呼んでいる。各メディアによると、大麻を所持したという疑いが持たれている伊勢谷容疑者。大麻が見つかったのは自宅で、本人は容疑を認めているという。99年、是枝裕和監督(58)の「ワンダフルライフ」で映画初出演を果たした伊勢谷容疑者。以降04年の「CASSHERN」や07年の「クローズド・ノート」、15年の「新宿スワン」や19年の「翔んで埼玉」など話題作に続々出演している。10年の「龍馬伝」や15年の「花燃ゆ」といったNHK大河ドラマにも登場しており、今月5日に放送を終えたばかりの「未満警察 ミッドナイトランナー」(日本テレビ系)では警察学校の教官役に。その演技が話題を呼んだばかりだった。12年と今年には、日本アカデミー賞を受賞している伊勢谷容疑者。俳優として華々しい経歴を持っているため、ネットではショックを隠せないファンたちからこんな声が上がっている。《マジかよ……何も言葉が出ない…伊勢谷友介いい俳優さんだと思ってたのに……》《伊勢谷友介逮捕ってま!?!?翔んで埼玉の演技好きだったからめちゃくちゃショックなんだが…》《伊勢谷友介俳優で一番好きやってんけどな新宿スワンかっこよかってんけどな悲しいなぁ》そんななか、映画「るろうに剣心」シリーズのファンからも悲鳴が上がっている。同シリーズの最終作と銘打たれた「るろうに剣心最終章 The Final/The Beginning」の2作に伊勢谷容疑者が出演しているためだ。本来であれば、今年7月と8月に公開が予定されていた2作。しかし新型コロナウイルスの感染拡大を受け、来年のゴールデンウィークへの公開延期が発表されていた。そこに伊勢谷容疑者の逮捕がーー。度重なるアクシデントに、Twitterでは「るろうに剣心最終章」がトレンド入り。そして、こんな声が上がっている。《伊勢谷さん、るろうに剣心出てますよね?来年の公開どうなりますか?ただでさえ延期になったのに!》《るろうに剣心の実写、ただでさえコロナで公開遅れたのに伊勢谷が逮捕で、るろ剣どうなっちまうんだよ!?》《るろうに剣心最終章のお蔵入りは絶対にやめてほしい》
2020年09月08日是枝裕和監督の最新作で、初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』が、2022年6月24日(金)に公開される。是枝裕和の最新作『ベイビー・ブローカー』毎作品、現実と密接した主題意識をもとに、様々な人物の物語を鋭い洞察力と温かい視線で描いてきた是枝裕和。これまでカンヌ映画祭コンペティション部門にて、2013年の『そして父になる』で審査委員賞、2018年の『万引き家族』でパルムドールを受賞し、2019年には、フランス語と英語で演出した最新作『真実』を公開し、活躍の場を世界へと広げた。是枝裕和初の韓国映画最新作『ベイビー・ブローカー』は、監督・脚本・編集ともに是枝裕和が手がける、自身初の韓国映画。韓国の製作陣、俳優と共に長年温めていた企画からスタートした映画『ベイビー・ブローカー』では、子供を育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていくことができるように用意された“ベビーボックス”を巡って出会った人たちの物語を描く。尚、『ベイビー・ブローカー』は第75回カンヌ国際映画祭にて主演のソン・ガンホが「最優秀男優賞」を受賞し、「エキュメニカル審査員賞」とあわせて2冠の快挙を達成した。“ベビーボックス”をめぐり出会った5人が旅を重ねていく中で、それぞれに思惑を抱えながらもどこか“家族”のような関係性を紡いでいくのが『ベイビー・ブローカー』の見所の1つ。撮影が順撮りで行われたこともあり、キャスト陣自体がシーンを重ねていく中で絆を育んでいったという。『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホらキャスト陣キャストとして、韓国を代表する名優たちが勢揃い。■サンヒョン(ソン・ガンホ)クリーニング店を営みながらも借金に追われており、ドンスとともに赤ちゃんを売り飛ばす裏稼業を行っている。『パラサイト 半地下の家族』で主演を務めたソン・ガンホが物語の主人公であるサンヒョンを演じる。この映画について、ソン・ガンホは「人間についての物語。人間が持っている尊い感情を表現した映画」「深い井戸の水のように澄んで美しい作品の世界に出会えると思います。ぜひ観てください」とコメントを残している。■ドンス(カン・ドンウォン)児童養護施設出身であり、施設で働いている。サンヒョンとともに、赤ちゃんポストに預けられた赤ん坊をこっそり売り飛ばす裏稼業を行う。『MASTER/マスター』のカン・ドンウォンが担当。カン・ドンウォンはこの物語について、「家族の物語をブローカーを通して語るのは新しい視点で面白かったです」とコメントしている。■スジン(ぺ・ドゥナ)刑事。ベイビー・ブローカーであるサンヒョン、ドンスを検挙するためずっと尾行を行う。『空気人形』のぺ・ドゥナが演じる。『ベイビー・ブローカー』の脚本を読んだペ・ドゥナは「是枝監督らしいシナリオだと思いました」と語っている。■ソヨン(イ・ジウン)自身の赤ちゃんを一度は赤ちゃんポストに預けたものの、翌日思い直す。“IU”名義でシンガーソングライターとしても人気を集め、「梨泰院クラス」のパク・ソジュンとW主演を務める映画『ドリーム(仮題)』の公開も控えているイ・ジウンが担当。BTSとの交流も多く、最近ではSUGAとのコラボレーション曲「eight」もヒットを記録した彼女。“国民の妹”“K‐POPクイーン”“CM女王”等の異名を持ち、グッチ(GUCCI)やニューバランス(New Balance)のアンバサダーにも起用されている。■イ刑事(イ・ジュヨン)…スジンの後輩刑事。スジンとコンビを組んでブローカーたちを追う。韓国ドラマ「梨泰院クラス」で、主人公が経営する居酒屋の料理長マ・ヒョニ役を演じたイ・ジュヨンが務める。<映画『ベイビー・ブローカー』あらすじ>古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョン(ソン・ガンホ)と、<赤ちゃんポスト>がある施設で働く児童養護施設出身のドンス(カン・ドンウォン)。ある土砂降りの雨の晩、彼らは若い女ソヨン(イ・ジウン)が<赤ちゃんポスト>に預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。彼らの裏稼業は、ベイビー・ブローカーだ。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づき警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく白状する。「赤ちゃんを大切に育ててくれる家族を見つけようとした」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、彼らを検挙するためずっと尾行していた刑事スジン(ぺ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(イ・ジュヨン)は、決定的な証拠をつかもうと、静かに後を追っていくが……。こうして、<赤ちゃんポスト>で出会った彼らの、予期せぬ特別な旅が始まる――。第75回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞&エキュメニカル審査員賞受賞そして、『ベイビー・ブローカー』は、第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され2冠を達成。主演ソン・ガンホが「最優秀男優賞」を受賞し、作品自体も「エキュメニカル審査員賞」受賞を果たした。韓国人俳優が「最優秀男優賞」を受賞するのは初の快挙となり、是枝裕和監督作品がカンヌ国際映画祭で同賞を受賞するのは、2004年に『誰も知らない』で柳楽優弥が受賞して以来2度目となる。【詳細】映画『ベイビー・ブローカー』公開日:2022年6月24日(金) TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー監督・脚本・編集:是枝裕和出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン、イ・ジュヨン製作:CJ ENM制作:ZIP CINEMA提供:ギャガ、フジテレビジョン、AOI Pro.配給:ギャガ
2020年08月29日●念願の三木聡監督との初タッグに喜び日本を代表する5組の監督とキャストが“緊急事態”をテーマに自由な発想で撮り下ろしたオムニバス映画『緊急事態宣言』(28日よりAmazon Prime Videoにて独占配信)の一編に、「第43回高崎映画祭」での最優秀主演女優賞受賞も記憶に新しい女優の夏帆が出演した。世界中をパニックに陥れている新型コロナウイルス感染症の影響は日本でも例外ではなく、政府による「緊急事態宣言」の発出、「外出自粛」「三密回避」「テレワーク導入」など人々の生活は一変したが、このような緊急事態の最中で生まれた『緊急事態宣言』は、この未曽有の“緊急事態”の記憶を、あるいはそれがもたらした変化や意味を、5人の監督たちの手で「映画」 の形へと刻み込む試みだ。夏帆は、三木聡監督の短編『ボトルメール』に出演。コロナ第二波が来る少し前、不倫で仕事を干された女優・鈴音の下に謎のメールが届き、その指示に従って出かけた新作映画の主演オーディションで見事合格するも、予測不能な運命に巻き込まれていくというストーリー。もともと憧れだったという三木監督作品に初参加した夏帆に、作品のこと、コロナ禍の影響を受けるエンタメ界のことなど、さまざまな話を聞いた。――観る人によって受け止め方がさまざまな、すごく不思議な作品だと思いますが、夏帆さんは本作の魅力をどう感じていますか?最初に脚本をいただいた時に「これは一体どういうことなのだろう」と思いました。すごくシュールで不条理で。私は三木さんの作品がすごく好きで、三木さんとご一緒してみたいという思いで今回参加したので、自分としては三木組に参加できたということだけでうれしかったんですけど、観る人はどんな風にこの作品を受け取るのか、すごく気になるところではあります。――三木監督の作品へは、憧れに近い思いを抱いていたそうですね。三木監督にしか出せない空気感や笑いがありますよね。そういう世界観がシンプルに好きだったということもあって、いつか三木組に参加することができたらと思っていたんです。――実際に参加してみていかがでしたか?3日間という短い期間での撮影で、もう少しこの現場にいたかったなっていうところで終わってしまったのですが、すごく楽しかったです。そもそもの台本が面白いので、それを表現していく過程も演じていて面白かったです。その独特の空気感をお芝居として表現することは難しかったのですが、ちょっと違うってなったら的確に演出してくださいますし。ただ、なんとなくリズムがつかめてきたな、というところで終わってしまったので、もう少し鈴音を演じていたかったというのが正直な感想です。――演じられた鈴音は夏帆さんと同じ女優ですが、役作りで意識したことはありますか?この作品ではどういうトーンで演じていけばいいのか、台本を読みながら作品の全体像を想像し、そこから役を作っていった感じです。つかみどころのない作品でもあるので難しいなとは思いましたが(笑)、三木さんがどういうイメージで撮りたいのか自分の中で想像してキャラクターを作っていきました。――よく言う自分に近い遠い、みたいな分析ではないわけですね。今回は、自分のよく知っている身近な職業なので、むしろ意識しないくらいでした。自分が知らない職業の人を演じる場合、事前にいろいろと勉強するのですが、女優の仕事はよく知っているので、自分と重ねるとかではなく、作品の中でどういう風にこのキャラクターが動いていくのかというところから人物を作っていった感じです。――鈴音は不倫で仕事を干された設定ですが、その点は何か意識しましたか?三木監督が言われていたことは、単純に最初から追い詰められているという状況を表現するためだったそうです。約30分という短い尺なので、最初にすぐ追い詰められていることがわかるように、コロナという状況下なだけではなく、不倫をして干されて仕事がなく、その結果、ボトルメールの誘いに乗っかるというように物語に入っていく。そのために不倫という設定を使ったそうなので、それ以上に特別意識するということはなかったです。●コロナ禍での撮影裏話とエンタメ界への思い――今回のプロジェクトですが、コロナ禍における自粛明けの撮影ということもあり、それまでの撮影スタイルとは違っていましたか?毎朝検温する、常に消毒する、マスクをつける、普段の現場よりスタッフが少人数であったり、芝居している中でも距離感の取り方だったり、そういう違いはありました。作品の中でどういう風にソーシャルディスタンスを取って芝居をしていくのかということは、ストーリーそのものにもあったので、そういう意味では前例のない作品になっていると思います。――リモートではなかったのですか?三木組はリモートではなく、実際に現場で撮影しました。――今まで通りではない、新しい生活様式の下での撮影について、戸惑いなどはありましたか?今までの現場ではなかったことに対する戸惑いがまったくないかと言うとウソになるのですが、今回ひとりでの芝居が多かった一方、相手の方がいる時の自分との距離感については、監督が考えてくださいました。どう距離感をもって画面の中の画を作ってくのか、その人物の距離感の図り方は監督から演出を受けていたので、お芝居をする上ではそこまで戸惑いはなかったですね。――なるほど。それでおひとりのシーンが多かったのかも知れないですね。それは新鮮な体験ではなかったですか?そうですね。今思うと、新鮮だったような気もします。大変だなっていう感じではなかったです。私自身も、新しいことを受け入れられるタイプでありたいなとは思っています。――映画界を含め、エンタメ界は厳しい状況に追い込まれていますが、その中心にいる当事者として、現況をどう受け止めていますか?特にライブや舞台、映画館もクローズしていましたし、今も半分しかお客さんを入れられないとか、大変な思いをしている方がたくさんいらっしゃることは現実としてあると思います。ただ、悲観的なことだけでなく、今だからできることがあるはずで、それこそ今回の作品も、今だからこういう作品が作れるわけで、そういうスタイルで新しいものを作っていけたらなと思っています。日に日にいろいろなことが変わっていってしまうなかで、この先どうなってしまうのかという漠然とした不安はありつつ、エンターテインメントの世界はなくならないと思っています。――エンタメの必要性を感じる期間でもありましたよね?そうであってほしいですよね。形は変わってもエンターテインメントの世界は残ってほしいです。――ステーホーム期間中はどう過ごしていましたか?そのままですけど家にいて、忙しい時にできなかったことを、たとえば読書をしたり、英語の勉強をしたりしました。でも自分だけではなく、周囲も全部ストップしていたので、穏やかではありました。自分だけが止まってしまうと焦りが生まれてしまったかも知れないのですが、そういう現実として受け入れていましたね。――コロナ禍を受けて、仕事への想いや意識に変化はありましたか?私の仕事は求められないとできないものなので、今はいろいろなことが変化している最中でどうなるかわからないのですが、今回『ボトルメール』で久しぶりに撮影現場に行けて、純粋にすごく楽しかったんです。――素敵ですね。仕事を愛していた自分に気づいたような?そんなカッコいいものではないですけどね(笑)。でも三木組に参加できたことが、シンプルにうれしかった。だから、すぐ仕事したいなって思いもありつつ、時間があるのであれば、次の作品のために何かを勉強したり、未来の自分のために時間を使いたいなって思います。――そういう思いがつまった『ボトルメール』ですが、待っているファンの方々にメッセージをお願いします。観てくださる方たちが、どんな風に作品を受け取ってくださるのか分からないですが、何か肯定的にでも否定的にでも反応してもらえればいいなと思います。どういう風に観るかは自由なので、フラットな気持ちで観ていただければなと思います。ほかの作品を私もまだ観ていないのですが、これだけの監督とキャストが集まって、この短期間にどういうものが作られたのか、私も楽しみにしています。■夏帆1991年6月30日生まれ、東京都出身。初主演映画となった『天然コケッコー』(07)で、第32回報知映画賞新人賞、第31回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以降、演技派女優として多彩な作品に出演を重ね、2012年には、ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出の「祈りと怪物 ~ウィルヴィルの三姉妹から」で舞台にも初挑戦した。2015年、是枝裕和監督の『海街diary』が第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。2020年、主演作『ブルーアワーにぶっ飛ばす』では演技が高く評価され、第43回高崎映画祭最優秀主演女優賞を受賞するなど、日本映画界を代表する女優のひとりとして活躍中。公開待機作として『喜劇 愛妻物語』(2020年公開予定)がある。(C) 2020 Transformer, Inc.
2020年08月29日是枝裕和監督が初めての韓国映画演出作品『ブローカー(仮)』を次作として手がけることが分かった。毎作品、現実と密接した主題意識を基に、様々な人物の物語を描いてきた是枝裕和監督。カンヌ映画祭コンペティション部門に5回招待され『そして父になる』では審査委員賞を、『万引き家族』ではパルムドールを受賞している。そしてフランス語と英語で演出した最新作『真実』で作品の世界を広げた是枝裕和監督が韓国の製作陣、俳優とともに長年温めていた企画である、韓国映画『ブローカー(仮)』がついに始動した。『ブローカー(仮)』は、子供を育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていくことができるように用意された“ベビーボックス”を巡って出会った人たちの話を描いた物語だ。 『義兄弟 SECRET REUNION』で共演したソン・ガンホとカン・ドンウォン、『空気人形』(09)で是枝裕和監督の作品に参加したぺ・ドゥナがキャスティングされた。今回の作品に対して是枝監督は、「3人の俳優はもとより、今回は尊敬する韓国のキャスト、スタッフの皆さんの胸を借りる気持ちで撮影に臨みます。頭の中で3人の名優を動かしながら、今脚本を書いているところで、僕自身が多分1番ワクワクしております。このワクワクを皆さんに共有していただけるような、スリリングで、ヒリヒリする、それでいて切ない映画にしたいと思っています。」とコメントした。『ブローカー(仮)』の製作は『#生きている(原題)』、『最も普通の恋愛』、『国家が破産する日』、『MASTER/マスター』、『プリースト〜悪魔を葬る者』などを制作した韓国の映画社ジップが手がけ、投資配給はCJ ENMが進行する。現在はシナリオを準備している段階で、2021年にクランクインする予定だという。是枝監督のコメント全文は、以下の通り。「この『ブローカー(仮)』は、コロナ自粛中に『愛の不時着』や『梨泰院クラス』にハマったからやることになったわけではもちろん無く(ハマったのは事実ですが)、企画のスタートは、今から5年ほど前に遡るかと思います。始まりは、やはり、役者さんでした。ソン・ガンホさんとは最初は釜山映画祭で、カン・ドンウォンさんは仕事で東京に来た時にお会いして以来、おふたりと、東京や、ソウルや、釜山や、カンヌで交流を続けてきました。最初はご挨拶程度でしたが、お話を重ねていくうちに、一緒に映画を、という流れに自然と変化していきました。ペ・ドゥナさんとは2009年にご一緒してから、「また必ず一緒に、次は人間の役で」と固く誓っていたので、10年越しの夢が叶ったことになります。この3人はもとより、今回は尊敬する韓国のキャスト、スタッフの皆さんの胸を借りる気持ちで撮影に臨みます。『ブローカー(仮)』はベビーボックスを巡る話です。頭の中で3人の名優を動かしながら、今脚本を書いているところで、僕自身が多分1番ワクワクしております。このワクワクを皆さんに共有していただけるような、スリリングで、ヒリヒリする、それでいて切ない映画にしたいと思っています。今回は、僕にとっては前作に続いて母国と母国語を離れての映画作りになります。言語や文化の違いを超えて一体何が伝わり、共有できるのか?そもそも監督とはどういう存在なのか?作品作りを通して、もう少し踏み込んで模索してみたいと思っています」
2020年08月26日『誰も知らない』『海街diary』『万引き家族』の是枝裕和監督が、初めて韓国映画演出する『ブローカー(仮)』の製作が決定。現在、シナリオを準備している段階で、2021年にクランクインする予定だという。本作は、フランス語と英語で演出した『真実』で作品の世界を広げている是枝監督が、韓国の製作陣・俳優と共に長年温めていた企画。子どもを育てられない人が、匿名で赤ちゃんを置いていくことができるように用意された“ベビーボックス”を巡って出会った人たちを描く内容となっている。キャストには、『義兄弟 SECRET REUNION』で共演したソン・ガンホとカン・ドンウォン、『空気人形』で是枝監督の作品に参加したぺ・ドゥナの出演が決定している。監督・脚本の是枝監督は「始まりは、やはり、役者さんでした。ソン・ガンホさんとは最初は釜山映画祭で、カン・ドンウォンさんは仕事で東京に来た時にお会いして以来、お二人と、東京や、ソウルや、釜山や、カンヌで交流を続けてきました。最初はご挨拶程度でしたが、お話を重ねていくうちに、一緒に映画を、という流れに自然と変化していきました。ペ・ドゥナさんとは2009年にご一緒してから、『また必ず一緒に、次は人間の役で』と固く誓っていたので、10年越しの夢が叶ったことになります。この3人はもとより、今回は尊敬する韓国のキャスト、スタッフの皆さんの胸を借りる気持ちで撮影に臨みます」と企画スタート時をふり返る。そして「頭の中で3人の名優を動かしながら、今脚本を書いているところで、僕自身が多分1番ワクワクしております。このワクワクを皆さんに共有していただけるような、スリリングで、ヒリヒリする、それでいて切ない映画にしたいと思っています」と現在の状況を明かした。(cinemacafe.net)
2020年08月26日女優の芦田愛菜が主演を務める、映画『星の子』(10月9日公開)の新キャスト及び予告映像が18日、明らかになった。同作は、最新作『むらさきのスカートの女』で令和初の第161回芥川賞を受賞した小説家・今村夏子による同名小説の実写化作品。監督・脚本は『さよなら渓谷』『日日是好日』の大森立嗣が務める。大好きな父(永瀬正敏)と母(原田知世)から愛情たっぷりに育てられたちひろ(芦田)だが、その両親はちひろが生まれたときの病気を奇跡的に治してしまった「あやしい宗教」を深く信じてしまっている。思春期を成長していくちひろは、生まれて初めて、両親と暮らす自分の世界を疑い始めて行く。ちひろが一目惚れする“南先生”役には、岡田将生が決定。学校で一番人気のイケメン先生だが、後にちひろの運命を大きく左右する。岡田は芦田との共演について「10年程前にCMで1度ご一緒したことがあるのですが、今回この作品で共演させて頂いて、大人になったなぁというのと、本当にしっかりしているなと。同世代の共演者の方と話をしている感覚で色々お話させて頂きました」と表した。ちひろの両親の目を覚ませる為に、ある事件を企てる“雄三おじさん”役で大友康平が出演し、高良健吾と黒木華が宗教団体の謎めいた幹部コンビである“海路さん”と“昇子さん”を演じる。ちひろの姉の“まーちゃん”役に是枝裕和監督に見出された蒔田彩珠(まきたあじゅ)、美人でかっこいいちひろの親友“なべちゃん”役に映画『まく子』(19)でヒロインに抜擢された新音(にのん)と、今後の活躍が気になるキャストも。公開された予告編では、幼少期に病弱だったちひろを救った“金星のめぐみ”と呼ばれる奇跡の水を信じ、水を浸したタオルを頭に載せて暮らす父と母の姿が映し出される。学校では大親友のなべちゃんから「偽物なんじゃない?」と水の真偽を指摘されるが、ちひろが夢中なのは新任でやってきたイケメンの南先生。ある日、憧れの南先生の車で家まで送ってもらうが、自宅前の公園で、全身緑のジャージで頭にタオルを乗せて水を掛け合う両親の姿を見られてしまう。「気づく時がくる」「空も飛ぶようになる」とちひろを諭そうとする宗教団体の幹部、両親の洗脳を解こうと作戦を企てる雄三おじさん、この家族の現状はちひろのせいだと言い切る姉のまーちゃんの姿が続き、少しずつ揺らぎ始める自分とちひろは闘い始める。(C)2020「星の子」製作委員会
2020年08月18日是枝裕和監督&福山雅治主演の『そして父になる』が、ハリウッドでリメイクされることが決定したという。「Variety」誌など複数メディアが報じた。オリジナル版は「子どもの取り違え」をテーマに扱った作品。第66回カンヌ国際映画祭において、審査員賞を受賞した。ハリウッド版『そして父になる』の監督に起用されたのは、今年のゴールデングローブ賞で主演女優賞(オークワフィナ)受賞と外国語映画賞ノミネートを果たした『フェアウェル』のルル・ワン。プロデューサーも兼任するとのこと。制作・配給会社「フォーカス・フィーチャーズ」のもと、現在企画中。脚本は劇作家のサラ・ルールが手掛ける。こういった情報が報道されたことを受け、ワン監督がツイッターを更新。「プロジェクトがリークされるのは本当に不愉快です。なぜなら、総合的な背景や全体像に欠けているので。もし、あるフィルムメーカー(映画製作者)がいまどんなことに着手しているのかを知りたい人がいれば、本人に聞いてくれた方がいいです。私はいつでも情熱をあらわにしているのですから」とツイートした。さらに、「P.S. 私は“リメイク”というものを信じていません。とりあえずいまはそれだけ(言っておきます)」とハリウッド版『そして父になる』が完全なリメイク作品ではないと強調した。(Hiromi Kaku)■関連作品:そして父になる 2013年9月24日〜27日より全国にて先行公開、9月28日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2013『そして父になる』製作委員会
2020年08月13日女優として数々の映画やドラマで活躍している橋本環奈(はしもと・かんな)さんは小学生の時に芸能界入りし、アイドルグループ『Rev.from DVL(レブ・フロム・ディーブイエル)』の一員として活動していました。その時、撮影された写真が『奇跡の1枚』としてネットで拡散され、『千年に1人の美少女』として話題に。そんな橋本環奈さんのアイドル時代のかわいすぎる写真や、活躍ぶりについて紹介します!橋本環奈のアイドル時代の画像がマジでかわいいまずは、橋本環奈さんが『Rev.from DVL』のメンバーとして活躍していた時の写真をご覧ください!『Rev.from DVL』プレミア公演 2014年ソフトバンク対ロッテの始球式 2014年『Rev.from DVL』デビュー直前ライプ 2014年『Rev.from DVL』新曲発売イベント 2014年グループ卒業後はなかなか見ることのできないアイドルコスチューム姿は「かわいい」のひと言しか出てきませんね!2枚目の写真は、始球式のためマウンドに登場した時のもの。捕手のサインに首を振ったり、大きく頷く一つひとつの仕草に、会場では「あのかわいい子、誰?」「めちゃくちゃかわいい」の声が飛び交っていました。この時、残念ながらノーバン投球とはいかなかったようですが、可憐なフォームにスタジアム全体が拍手喝采!実況担当も「かわいいですよね」と頑張りを褒め称え、大盛況のうちに始球式を終えました。橋本環奈さんの屈託のない笑顔は今でも変わらず、多くの人をメロメロにしています。橋本環奈のアイドル時代の活躍や評価は?橋本環奈さんは小学生時代から地元・福岡で芸能活動を行っており、2011年には是枝裕和(これえだ・ひろかず)監督の映画『奇跡』で女優としてデビューしています。そして、アイドルグループ『Rev.from DVL』に加入し、人気メンバーとして活躍。中学3年生の時にファンによって撮影されたパフォーマンス中の写真がネット上に拡散されると、『千年に1人の美少女』としてブレイクを果たしました。今では女優としてのイメージが強い橋本環奈さんですが、アイドル時代の活躍ぶりもなかなかのもの。2014年に発売された記念すべきメジャーデビューシングル『LOVE-arigatou-』ではセンターを務め、グループの存在を全国に知らしめました。Rev.from DVL『LOVE-arigatou-』MVその後、橋本環奈さんは2016年3月に公開された角川映画40周年記念作品映画『セーラー服と機関銃 –卒業—』で主演に抜擢。映画の全国ロードショーに先駆け、2016年2月に主題歌『セーラー服と機関銃』でCDソロデビューを果たしています。橋本環奈 ソロデビューシングル『セーラー服と機関銃』MV翌2017年には同作品で『第40回日本アカデミー賞』新人俳優賞を受賞した橋本環奈さん。アイドルとしてはもちろん、個人としても大きな飛躍を遂げています。そんな中、2017年3月31日をもってグループが解散。最後のミュージックビデオ『NEVER SAY GOODBYE』が公開されました。同作はメンバーの一人ひとりがこれまで披露してきた楽曲の中で一番好きな振り付けを披露するという、ラストを飾るにふさわしい仕上がりに。Rev.from DVL『NEVER SAY GOODBYE』MVちなみに橋本環奈さんはブレイクのきっかけとなった『奇跡の一枚』が撮影された際の楽曲『wanna be』の振り付けを披露しており、「当時を思い出して、涙が止まらない」「悲しいけど、すごくよかった」と多くのファンを感動させました。その後もツイッターには「『Rev.from DVL』の環奈ちゃん、最高だった」「これ以上、かわいい子は一生現れない」と橋本環奈さんに関する投稿が殺到。多くのファンが、橋本環奈さんの卒業を惜しんだようです。橋本環奈の現在の姿は? インスタでチェック橋本環奈さんは自身のマネージャーが運営する公式インスタグラムのアカウントを持っており、投稿される写真が「全部、かわいい!」と話題になっています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by 橋本環奈&井手上漠マネージャー (@kannahashimoto.mg) on Jun 25, 2020 at 10:51pm PDT View this post on Instagram こんにちは!環奈MGです。 シェア出来る写真がだんだんと少なくなっております。。。 今日は小説の神様の取材日のオフショットです。 #橋本環奈 #橋本環奈2020 #橋本環奈マネージャー #小説の神様 A post shared by 橋本環奈&井手上漠マネージャー (@kannahashimoto.mg) on Jun 3, 2020 at 10:38pm PDT View this post on Instagram こんにちは!環奈MGです。 今日は先月のトプ画をシェアします! たくさんのリクエストありがとうございました。 透明感のあるものがいいというコメントにたくさんのいいねが付いていたので探してみたのですが、まだ情報解禁前のものだったのでシェアできず…色々考えた結果、今月は「白」という王道なところで透明感を狙ってみました。 いかがですか? 大丈夫ですか? #橋本環奈 #橋本環奈2020 #橋本環奈マネージャー #先月のトプ画 #ドコモ A post shared by 橋本環奈&井手上漠マネージャー (@kannahashimoto.mg) on May 17, 2020 at 8:09pm PDT View this post on Instagram こんにちは!環奈MGです。 もう5月ですね。 トプ画を何にしようか迷ってます。 何かリクエストあればどしどしコメント下さい✍️ さて、明日2日からBookLiveのTVCMのOAがスタートします。 今日はオフショットをシェアします! #橋本環奈 #橋本環奈2020 #橋本環奈マネージャー #ブックライブ #booklive A post shared by 橋本環奈&井手上漠マネージャー (@kannahashimoto.mg) on Apr 30, 2020 at 7:11pm PDT公開されている写真は撮影オフショットやプライベートなものまで、さまざま。写真が投稿されるたびにメディアにも大きく取り上げられ、「すべてが奇跡の1枚」とファンから絶賛されています。どんどん魅力を増していく橋本環奈さんから、今後も目が離せません!橋本環奈 プロフィール生年月日:1999年2月3日出身地:福岡県血液型:AB型身長:1523所属事務所:ディスカバリー・ネクスト福岡の地方アイドルグループ『Rev.from DVL』に加入。『千年に1人の美少女』として注目を集め、ブレイクする。2016年3月には映画『セーラー服と機関銃-卒業-』で初主演を務め、2017年に『第40回日本アカデミー賞』新人俳優賞を受賞。グループ解散後は映画『暗殺教室』シリーズを始め、『銀魂』、『斉木楠雄のΨ難』、『キングダム』、ドラマ『警視庁いきもの係』(フジテレビ系)などの数々の話題作に出演し、女優として活躍の幅を広げている。橋本環奈が双子だって知ってた? 双子の顔写真を公開!橋本環奈、彼氏についての告白に「ウソや!」彼氏を演じた俳優との向き合い方とは?
2020年07月13日映画『泣く子はいねぇが』が、2020年11月20日(金)より公開される。大人になれない大人たちへ贈る青春グラフィティ秋田県男鹿半島で伝承される、ユネスコの無形文化遺産に登録された神様“ナマハゲ”。『泣く子はいねぇが』は、「父親としての責任」を与え、「悪いことをせずに正しく生きる」という人としての道徳を教えてくれる“ナマハゲ”を通して、青年から大人へと少しずつ成長する姿を描いた青春グラフィティだ。主演は仲野太賀×吉岡里帆青春の終わりをテーマに迷いながら大人になっていく20代の若者たちの姿が描かいた本作のキャストは、人気若手俳優から実力派まで、名実ともに日本を代表する顔ぶれが勢揃い。たすく(仲野太賀)主人公のたすくは、大人になりきれず社会にも馴染めない若者。子供が生まれてもなお父親の自覚がなく、「ナマハゲ」で大失態を犯し、家族を置いて逃げるように上京する。演じるのは、映画『今日から俺は!!劇場版』『タロウのバカ』などで好演した注目の若手俳優・仲野太賀。ことね(吉岡里帆)ことねは、父親の自覚がまだ無いたすくに対し、苛立ちを感じているたすくの妻。映画やドラマ、CMなど数多くの作品に出演する吉岡里帆が務める。その他、作品のカギを握る主要キャストには、寛一郎や山中崇、余貴美子、柳葉敏郎など実力派キャストが名を連ねている。志波(寛一郎)…たすくの親友。せつ子(余貴美子)…たすくの母。いつでも暖かくたすくを見守っている。夏井(柳葉敏郎)…地元・男鹿半島の伝統文化「ナマハゲ」を守るために尽力している。監督は是枝裕和率いる映像制作者集団“分福”の佐藤快磨監督は、是枝裕和監督が率いる映像制作者集団“分福”の新進気鋭の才能、佐藤快磨。2014年『ガンバレとかうるせぇ』で、ぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)&観客賞をW受賞。同作で釜山国際映画祭など数多くの国内外映画祭で評価されるなど、是枝裕和もその才能に惚れ込んだという。本作が劇場デビュー作となる佐藤が、誰もが経験する人生の通過点を圧倒的なリアリティで描き出す。ストーリー秋田県・男鹿半島で暮らす、たすくは、娘が生まれ喜びの中にいた。一方、妻・ことねは、子供じみていて父になる覚悟が見えないたすくに苛立っていた。大晦日の夜、たすくはことねに「酒を飲まずに早く帰る」と約束を交わし、地元の伝統行事「ナマハゲ」に例年通り参加する。しかし結果、酒を断ることができずに泥酔したたすくは、溜め込んだ鬱憤を晴らすように「ナマハゲ」の面をつけたまま全裸で男鹿の街へ走り出す。そしてその姿がテレビで全国放送されてしまうのだった。ことねには愛想をつかされ、地元にも到底いられず、逃げるように上京したものの、そこにも居場所は見つからず、くすぶった生活を送っていた。そんな矢先、親友の志波からことねの近況を聞く。ことねと娘への強い想いを再認識したたすくは、ようやく自らの愚行と向き合い、地元に戻る決意をする。だが、現実はそう容易いものではなかった…。果たしてたすくは、自分の“生きる道”、“居場所”を見つけることができるのか?【詳細】『泣く子はいねぇが』公開日:2020年11月20日(金)監督:佐藤快磨脚本:佐藤快磨編集:佐藤快磨企画:是枝裕和出演:仲野太賀、吉岡里帆、寛一郎、山中崇、余貴美子、柳葉敏郎配給:バンダイナムコアーツ、スターサンズ
2020年07月09日河瀬直美監督最新作『朝が来る』と、仲野太賀と吉岡里帆が夫婦役で出演する『泣く子はいねぇが』が、「第68回サン・セバスティアン国際映画祭」のコンペティション部門に正式出品されることが分かった。本日7月3日、スペイン時間の11時(日本時間18時)に「第68回サン・セバスティアン国際映画祭」のラインナップ発表が行われた。今回選出が決定した『朝が来る』は、ドラマ化もされた辻村深月の同名感動ミステリー小説の映画化。永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子らが出演している。河瀬監督にとって、本映画祭コンペティション部門への出品は、国際批評家連盟賞を受賞した『玄牝』(’10)、『Vision』(’18年)に続いて3作目。また本作は、カンヌ国際映画祭【CANNES 2020】、トロント国際映画祭に続く国際映画祭への選出だ。河瀬監督は「コロナ禍において歴史あるサンセバスチャン国際映画祭が、開催の意志を持って世界を光の方向に照らしてゆく祭典に、正式出品作として『朝が来る』を選んでくださり感無量です!」と選出を喜んでいる。そして『泣く子はいねぇが』は、映像制作者集団「分福」の新人映画監督・佐藤快磨のオリジナル脚本による映画。男鹿半島で伝承される神様「ナマハゲ」を通し、大人になりきれず社会にも馴染めない主人公が少しずつ成長する姿が描かれる。キャストには、仲野さんと吉岡さんのほかにも、山中崇、余貴美子、柳葉敏郎といった実力派キャストが出演している。仲野さんは「何が起きるのか、本当に分かりません。『ナマハゲの映画を撮りたいんだ』と、監督から企画を聞かせてもらった数年前には想像もしてませんでした」と今回の決定に驚きを隠せない様子。また「サンセバスチャン国際映画祭で、監督の素晴らしい才能が知れ渡ることを願いながら、佐藤組の皆んなでこの吉報を分かちあいたいです」とコメントした。これまで、是枝裕和監督作『海街 diary』『そして父になる』などが受賞している「サン・セバスティアン国際映画祭」。第68回目となる今回は、現地時間9月18日(金)~26日(土)の期間で開催される予定で、映画祭には佐藤監督、是枝監督が参加を予定。受賞結果は、映画祭最終日の現地時間9月26日(土)に発表される。『朝が来る』は10月23日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。『泣く子はいねぇが』は11月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:朝が来る 2020年10月23日より全国にて公開©2020『朝が来る』Film Partners
2020年07月04日毎週日曜にWOWOWシネマにて放送中の「W座からの招待状」。この度、7&8月放送の作品ラインアップが発表された。注目は、昨年公開されたシム・ウンギョン&松坂桃李主演『新聞記者』。“報道メディアは権力にどう対峙するのか”を問いかけ、公開序盤から各地で満席が続いた話題作。第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ6部門を受賞し、凱旋上映もされた本作が7月19日(日)、ついにTV初放送される。また、8月23日(日)には、同じく昨年公開された『真実』をTV初放送。是枝裕和監督の長編14作目となる本作は、構想8年の渾身作にして初の国際共同製作映画。全編フランスにて撮影された本作には、カトリーヌ・ドヌーヴが主人公の国民的大女優役を演じ、娘役でジュリエット・ビノシュが出演、母と娘の愛憎渦巻くドラマが描かれた。ほかにも、水谷豊が監督し、出演もしている『轢き逃げ 最高の最悪な日』、『淵に立つ』の深田晃司監督と筒井真理子が再びタッグを組んだ『よこがお』、スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンが共演した脱獄映画の金字塔を、チャーリー・ハナムとラミ・マレックのコンビでリメイクした『パピヨン』などTV初放送作品がずらり。いま観るべき作品がラインアップされている。「W座からの招待状」は毎週日曜日21時~WOWOWシネマにて放送中。(cinemacafe.net)■関連作品:パピヨン(2018) 2019年6月21日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 Papillon Movie Finance LLC. ALL RIGHTS RESERVED.ウィーアーリトルゾンビーズ 2019年6月14日より全国にて公開予定©2019“WE ARE LITTLE ZOMBIES”FILM PARTNERS新聞記者 2019年6月28日より全国にて公開©2019『新聞記者』フィルムパートナーズよこがお 2019年7月26日より角川シネマ有楽町、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS轢き逃げ 最高の最悪な日 2019年5月10日より全国にて公開Ⓒ2019映画「轢き逃げ」製作委員会さらば愛しきアウトロー 2019年7月12日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved世界の涯ての鼓動 2019年8月2日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて順次公開©2017 BACKUP STUDIO NEUE ROAD MOVIES MORENA FILMS SUBMERGENCE AIE真実 2019年10月11日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2019 3B-分福-MI MOVIES-FRANCE 3 CINEMA
2020年06月30日俳優・柳楽優弥が、自身初となるパーソナルブック「やぎら本」をこの秋発売。この度、本作の通常版・スペシャル限定版2タイプの表紙ビジュアルが公開された。今年、30歳を迎えるということから、これまでの自身の俳優人生やプライベートな歴史に迫り、役者の顔だけではない、等身大のありのままの素顔に密着した内容となっている「やぎら本」。本人ゆかりの地の数々で撮影された写真や、恋人目線の撮り下ろしなどを収録。自身の半生をふり返ったパーソナルインタビューや、是枝裕和監督、クエンティン・タランティーノ監督などゆかりのある豪華ゲストの方を迎えた対談インタビュー企画なども必見。そして今回公開された表紙ビジュアルは、雑誌や広告などで活躍の場を広げている石田真澄と、第39回木村伊兵衛写真賞を受賞した実力派フォトグラファー森栄喜による撮り下ろし。台湾のカフェでくつろぐ優しい笑顔の振り向きショット、真っ白なシーツに包っている無防備な姿、メガネを掛けてドーナツを頬張るカット、木に寄り添い佇む姿といったナチュラルな姿が収められている。そんな表紙ビジュアルをはじめ、本作に収録される撮り下ろしカットは、“シャボン玉”のようにふわりと優しい柔らかな雰囲気と清潔感のある爽やかな表情、飾らない中にもキラキラと煌く等身大のいまの柳楽さんの素顔の魅力が凝縮されたカットが多数収録される。また、豪華特典が付いたスペシャル限定版では、通常版とは異なるビジュアルの限定カバーver.の本書に加え、「やぎら本」撮影現場に密着したメイキング&本人のスペシャルコメントを収録したDVD、直筆サイン入り手形色紙、オリジナルぬいぐるみ「やぎらくん」(体長約12cm)、そして本書に収まり切らず収録を諦めた写真で構成されたカレンダーが付属する。なお、スペシャル版の予約受付は、HMV&BOOKS onlineにてスタートしている。柳楽優弥30thアニバーサリーブック「やぎら本」は9月20日(日)発売。(cinemacafe.net)
2020年06月13日長澤まさみが社会の闇へ堕ちていくシングルマザーの秋子という難役に挑戦、その内縁の夫になるホスト・遼を阿部サダヲが演じていることでも話題の映画『MOTHER マザー』。本作で初めてのオーディションを勝ち抜いて映画デビューした17才の新星・奥平大兼に注目した。長澤さん、阿部さんが『日日是好日』の大森立嗣監督のもと出演し、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、新たな物語として映画化した本作。この度到着したのは、長澤さん演じる秋子の息子・周平(16才以降)を演じた奥平大兼のシーン写真4点。渋谷駅で偶然、事務所のスカウトを受け「勉強のため」と初めて受けた本オーディションで本役に大抜擢された彼は、もちろん演技未経験からのスタート。“16才”の周平をとらえたカットは、真っさらな感性を武器に、まだ少しあどけなさの残る少年の表情が印象的。そして、ただ守られるだけの子どもではなく、意志を持った大人へと成長していきつつある“17才”の周平という、日々変わっていく“周平という少年”の過酷な青春を見事に演じ分けた。撮影前に奥平さんとワークショップを通してリハーサルを重ねた大森監督は、「頭で考えてできるような役ではないから、撮影が進む中で自分が感じることを大事にして欲しいと、とにかくずっと言い続けていました。彼が偉かったのは、演技の中で嘘をつかないことをやり通せたこと。素直だからこそ、嘘をつくのは嫌だという感覚が本人の中にあって、嘘をつかないためには自分がそこでどういう気持ちにならなければいけないのかという作業を、撮影中の彼は常にしていたと思います」とコメント、長澤さんと渡り合いながら存在感を放った彼を絶賛する。特技は空手で、初段の腕前という奥平さん。2012年に全国武道空手道交流大会「形」での優勝経験というアクティブな素顔を持ち、実年齢(17才・2003年生)で、いままさに少年から大人へと変化していく過程の真っ只中にいる。同じく初オーディションで是枝裕和監督の映画『誰も知らない』に大抜擢され、デビューを果たした柳楽優弥や、映画やドラマで大人気の横浜流星に続く、美しき実力派として期待されている彼のデビュー作とその成長に注目だ。『MOTHER マザー』は今夏、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:MOTHER マザー 2020年初夏、全国にて公開予定(C)2020「MOTHER」製作委員会
2020年05月27日新型コロナウイルスの影響で、様々な映画が公開延期に追いやられ、映画館も続々と休館になっている中、全国の小規模映画館“ミニシアター”が閉館の危機にさらされている。そこで、存続の危機に立たされている全国のミニシアターの運営継続を支援するため、「ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金」プロジェクトがスタートしている。今回のプロジェクトは、深田晃司監督と濱口竜介監督が発起人となり、MOTION GALLERY代表・大高健志など有志メンバーで立ち上げ、署名活動を通じて政府への提言を進める「SAVE the CINEMA」とも連携し映画業界を支える。また、今泉力哉、上田慎一郎、片渕須直、河瀬直美、是枝裕和ら映画監督、さらに俳優の斎藤工、染谷将太、渡辺真起子らも賛同人に名を連ねている。4月13日(月)より「MOTION GALLERY」にてクラウドファンディングがスタートしている本プロジェクト。半日で3,000万円、24時間以内に5,500万円を国内最速で突破し、現在は8,700万円を超えた。期間は5月14日23時59分までとなっており、目標金額は1億円を設定。リターンは、お礼のメッセージのみの「思いっきり応援コース」(1口3,000円から)と、2020年内まで使用可の映画鑑賞券、有志の劇場で使用できる1000円パス、フリーパスなどが含まれる「未来チケットコース」(1口5,000円から)の2種類。「コロナ禍に伴い、外出自粛の状況があと3ヶ月続いた時に、閉館の危機に直面する運営団体」を対象に、現在、66団体78劇場が参加しており、寄付の形で分配する予定。さらに4月17日まで新たなミニシアターの参加を受け付け中だ。ほかにも、車に乗ったまま大きなスクリーンで映画を鑑賞できるドライブインシアターを復活させるべく、「MOTION GALLERY」でクラウドファンディング中。8月7日23時59分まで資金を募っており、ドライブインシアターの運営資金、エンターテインメント業界、新型コロナウイルス対策基金への寄付などに使われるという。なお、第1回寄付先には「ミニシアター・エイド基金」と「COVID-19連帯対応基金(COVID-19 Response Fund)」が予定されている。(cinemacafe.net)
2020年04月15日ミニシアターを支援するためのクラウドファンディング「ミニシアター・エイド基金」が4月13日からスタートした。開始1日ですでに6,600万円もの金額が集まり反響を呼ぶいっぽうで、政府への厳しい声も上がっている。新型コロナウイルスの対策として政府が自粛を呼びかけたため、映画業界は打撃を受けている。特にミニシアターは経済の規模が小さいため、シビアな状況が強いられている。3日の「報道ステーション」(テレビ朝日系)では、名古屋のシネマスコーレが感染対策を万全にしているにも関わらず来客数が落ち込んでいると報じられ大きな注目を集めることに。またアップリンク代表・浅井隆氏は4日、Twitterに《もう限界を超えて正直にいうけど経営が成り立たない》と投稿している。そんななか始まったのがミニシアター・エイド基金だ。発起人は17年に第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞している深田晃司監督(40)。そして「寝ても覚めても」が第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された濱口竜介監督(41)だ。今回のクラウドファンディングには3,000円から500万円のコースまであり、リターンも様々用意されている。同プロジェクトのサイトにはミニシアターについて「今月・来月分の入金がないことで閉館を検討せざるを得ない場所も多い」とし、こうつづられている。「コロナ禍収束後には再びミニシアターに足を運ぶ動きが生まれること、そしてその先の未来まで創ることへと繋げていけたらと願っています」13日には会見も行われ、俳優の斎藤工(38)も参加した。各メディアによると斎藤は「僕もいろんな方にお世話になって今日があります。何かできることがないかと模索して今日参加しました」と語った。また「万引き家族」の是枝裕和監督(57)からもコメントが送られたという。ミニシアター・エイド基金は開始1日で5,000万円を達成!映画「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督(36)は《凄い!もうなんか泣けてくる》とツイートをしている。現在すでに6,600万円以上もの金額が寄せられているが、そのいっぽうTwitterではプロジェクトの当初から政府に対してこんな声が上がっている。《個人でできることには限界がある。私たちが預けている税金を使って支えてくれよ、どうか》《十分な政府の補償があれば、こうした運動は起きなかったはず。そのことは決して忘れない》現在、change.orgではミニシアターエイド基金と連携した署名活動「#SaveTheCinema『ミニシアターを救え!』プロジェクト」が行われている。これは政府にミニシアターへの緊急支援を求めるものであり、安藤サクラ(34)も呼びかけ人の1人だ。Twitterでは俳優の井浦新(45)や永瀬正敏(53)、「凪待ち」の白石和彌監督(45)、日本アカデミー賞協会など様々な映画関係者が署名を呼びかけている。この声を政府はどう受け止めるだろうか。
2020年04月14日