俳優の藤岡弘、が10月3日、都内で行われたTVシリーズ『ウエストワールド』のジャパンプレミア試写会に出席。「頭から離れない衝撃的な展開、映画のようなスケール感と臨場感あふれる映像美。早く続きが見たくなるワクワク感が止まらない。これがドラマだなんて、時代は変わったねえ」と興奮しきりだった。その他の画像1973年に公開された同名のSFミステリー映画を下敷きに、西部劇の世界を再現したテーマパークで巻き起こる人工知能の覚醒と反乱を描いたTVシリーズ。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のJ.J.エイブラムズが製作総指揮を務め、アンソニー・ホプキンス、エド・ハリスら豪華キャストが顔を揃える。この日は、現地アメリカでの初オンエアから、わずか9時間後のプレミア上映となった。ウエストワールドの創造主であるフォード博士役で、連続ドラマ初主演を務めるホプキンスについては、「長いキャリアを積んできた俳優としての存在感が圧倒的。オーラと自信に満ちているし、内面から説得力が醸し出される」と大絶賛。「僕にとっては目指すべき、尊敬できる大先輩」とリスペクトを示した。また、作品のテーマである人工知能に話題が及ぶと「果たして、我々人間は(人工知能と)共存できるのかという疑問、不安、恐怖を感じる」と来たるべき将来に戦々恐々。「今こそ考えなければいけない課題、受け止めなければいけない警鐘が込められている」と話していた。『ウエストワールド』10月13日(木)より スターチャンネルにて独占日本初放送(C)2016 Home Box Office Inc. All rights reserved. HBO (R) and related channels and service marks are the property of Home Box Office Inc.
2016年10月04日プロレスラー・棚橋弘至(新日本プロレスリング)が、テレビ東京系ドラマ『石川五右衛門』(2016年10月スタート 毎週金曜20:00~)に出演することが13日、わかった。同作は、2009年に海老蔵主演で公演が行われた新作歌舞伎『石川五右衛門』に潤色を加え、映像化。テレビ東京で、ゴールデンタイムで連続放送の時代劇が復活するのは、8年ぶりとなる。原作・脚本は、漫画『金田一少年の事件簿』『神の雫』原作者である樹林伸が手がけた。“100年に1度の逸材”と呼ばれる棚橋は、冷徹な謎の剣豪・榊基次役で出演。豊臣秀吉の家臣・石田三成のもとで暗躍する殺し屋として石川五右衛門の前に立ちはだかる。海老蔵と初共演の棚橋は、最初「うわー海老蔵さんだ!」という気持ちで対面。「海老蔵さんは目ヂカラがすごくて、グッとこられたら『ううっ』と押され気味になりました」と撮影時の気持ちを告白した。しかし棚橋は「プロレス界のエースでやってきてますので、『押されてたまるか! 五右衛門を直接対決で倒したい!』という変な意地がありました」と気持ちの変化を語った。また、初の時代劇については「ゆっくり話すこと」「低い声で話すこと」を意識したという。棚橋は「プロレスラーは遠くの観客に見えるように派手に動きますが、武道はすり足など日舞的な動きも大事だったので、その辺はすごく苦労しました」と語り、「棚橋を温かい目で見てやってください!」とアピールした。(C)新日本プロレス
2016年07月13日●製品体験会やセミナーなど "濃いリアル" を提供2016年4月1日、福岡・天神に「ソニーストア 福岡天神」がオープンした。ソニーストアは、ソニーマーケティングが運営するソニー直営店。これまでに東京・銀座、大阪・梅田、名古屋・栄に出店しており、今回が全国で4店舗目。九州には初上陸となる。ソニーストア 福岡天神の場所は、旧福岡市立中央児童会館を立て替えてオープンした「西鉄天神 CLASS」の1階と2階。西鉄福岡駅から徒歩5分、国体道路と天神西通りが交差するところに面している。道を挟んで反対側にはアップルストア 福岡天神がある。○製品体験会やセミナーなど「濃い体験」を提供ソニーマーケティングの河野弘社長は、「ソニーストアは、当社が打ち出している『カスタマーマーケティング』を実現する最重要拠点であり、リアルにお客様と結びつくことができる、最も濃い顧客体験を提供する場になる。今回のソニーストア福岡天神の出店は、かねてから考えていたものであり、悲願ともいえるオープン。今後、九州エリアにおいて、さらにSONYのブランド価値を高めていく」と述べた。九州には、世界トップシェアを誇るイメージセンサーを生産するソニーセミコンダマニュファクチュアリングが、大分、長崎、熊本などに拠点を展開。大分にはヘッドホンの生産を行うソニー・太陽がある。さらに、河野社長自らが福岡出身ということも今回の出店計画を加速させることにつながったようだ。ソニーストア 福岡天神では、「すべては、写真と音楽を愛する人に。」をキーメッセージに、これから写真や音楽を始めようと思っている人にも、深く専門的な答えを探している人にも、来るたびに新しい発見がある体験空間を目指すという。ソニーストア福岡天神の1階フロアは、「フォト」「ミュージック」「ホームオーディオ&ビジュアル」「モバイル」の4つのコーナーで構成されている。デジタルカメラのαシリーズやRXシリーズ、ハンディカム、ウォークマンやヘッドホン、スピーカー、プレイステーション、4Kテレビ、ホームシアター、スマートフォンなどソニーの最新製品を展示する。また、VAIOのPCも展示している。2階フロアには、シアタールームやコミュニティルームを設置し、4K映像やハイレゾ音源を体感できるようにしている。ソニーストアとしては初の女性店長となる高田和子店長は、「フォトコーナーではα Cafe体験会を開催し、写真の撮り方を習得できるようにしたり、シアタールームおよびコミュニティルームを活用して、商品体験会やセミナーなどを随時開催することになる。発売前の製品を先行展示するほか、専門知識を持った『スタイリスト』と呼ぶスタッフが、ユーザーのライフスタルに合ったソニー製品を提案する。購入前、購入時、購入後までをサポートし、ソニーが提案する写真、音楽の体験と、最先端テクノロジーを搭載した製品を新たなライフスタルや空間コンセプトとともに体験できることを目指す。好奇心を喚起する感動体験を提供したい」と語った。●ソニーストアが入居する「西鉄天神CLASS」とは○ソニーストアが入居する「西鉄天神CLASS」とは4月1日午前に行われたオープン記念式典では、西日本鉄道 (西鉄) の倉富純男社長が挨拶。「西鉄グループは、街のにぎわい、交流の場の創出をテーマに、福岡市と共同で、中央児童会館の建て替え事業を進めてきた。コンセプトは、『おとなもこども遊び学べる新しいスタイルの体験型の教室』。そこで名前を『西鉄天神CLASS』とした。ソニーストアやテックパークでは、最新のITテクノロジーを体験することができ、様々な体験を通して、好奇心を刺激し、楽しんでもらえると確信している」とコメントした。また、福岡市の高島宗一郎市長は、「官と民が一緒になって、新しい魅力と、新しい価値をここで作っていくことになる。魅力的なテナントに入っていただき、ソニーストアでは実際に製品になった最先端のテクノロジーを体感できる。さらに、新たな中央児童会館は、小学生だけでなく、中高生も使うことができ、新たな遊びと交流の場が完成した。また、隣にはスタートアップカフェがあり、NPOセンターとも連携することができる。『西鉄天神CLASS』のエリアがこれから天神の中心になっていくという予感も感じる」と述べた。さらに、福岡市議会のおばた久弥議長は「大人も子供も一緒に楽しめる施設ができたことは意味のあること。この施設を中心に福岡市の子供たちがいろいろな刺激を受けて、たくさんの遊びを覚えて、そして両親にも刺激を与えてほしい」などと語った。西鉄天神 CLASSには、ソニーストア 福岡天神のほかに、1階にはチョコレート専門店のgreen bean to bar CHOCOLATEが出店。3階にはグルーヴノーツが運営するTECH PARK、4階には福岡市 NPO・ボランティア交流センター「あすみん」、5階から7階および屋上は福岡市立中央児童会館「あいくる」が入居する。○オープン記念イベントのほかVR体験もソニーストア 福岡天神は、セールス&マーケティングを担当するソニーコンスーマーセールス九州支社が同居する初のハイブリッドオフィスとなっている点も特徴。顧客のニーズや要望を、マーケティング活動および商品開発に、ダイレクトにフィードバックする仕組みを構築できるとしている。なお、ソニーストア福岡天神ではオープン記念イベントとして、写真展や写真撮影会を実施。「九州・福岡アーティスト特集」と題したハイレゾ楽曲視聴コーナーを設置し、ハイファイオーディオ定期試聴会の実施するほか、10月に発売予定のPlayStation VRも体験できる。さらに、地元の伝統工芸である博多織「献上柄」を用いたソニーストア福岡天神オリジナルアクセサリーポーチの販売なども行う。ソニーストア福岡天神の営業時間は、12時~20時。定休日は1月1日および法定点検日。
2016年04月01日変身ヒーローブームの火付け役となった「仮面ライダー」シリーズを、藤岡弘、の再演で映画化する『仮面ライダー1号』。この度、変身シーンやアクションシーンが収められた本作の待望の予告編が解禁された。いまから45年前、男は悪の秘密結社ショッカーの手によって改造人間にされた。あの日以来、人間の自由を守るため、男は戦い続けている。彼の名は、本郷猛。この世に誕生した、最初の仮面ライダーである。長年にわたり、海外で悪と戦ってきた猛は、ひとりの少女の危機を知り、急遽帰国する。少女の存在が、かつての最高幹部・地獄大使を復活させるために不可欠なのだ。猛は、ショッカーが少女を狙う理由を探っていた仮面ライダーゴースト=天空寺タケルや、その仲間たちと出会う。しかし、あまりにも過酷な日々を過ごしてきた猛の肉体は、すでに限界へと近づいていた。少女の危機、そして新たな組織・ノバショッカーがもたらす日本の最大の危機に、伝説の戦士・本郷猛が「変身」する。闘い続けてきた本郷猛を待つものは安らぎか、それとも…。「仮面ライダー」の放送が開始された1971年より時を越え、45周年記念作品として満を持して送り出される本作 。元日の映画化決定発表に続き、藤岡さんの1号/本郷猛役続投決定 、さらにパワーアップした仮面ライダー1号と愛車・ネオサイクロン号の実写ビジュアルが解禁されるなど、次々発表される話題に盛り上がりをみせている。さらに本郷猛のバイクの師匠であり、本郷猛の支援者である“おやっさん”こと立花藤兵衛の孫・立花麻由役に岡本夏美、シリーズきっての悪役として人気を博したキャラクターである地獄大使役に大杉漣など、本作に縁の深い俳優陣がキャステイングされ、ますます期待値が高まっている。そんな話題沸騰中の本作からついに予告編が到着。映像では、藤岡さん演じる本郷猛が懐かしの立花モーターズの倉庫に入るシーンから始まる。写真を見つけ、「おやっさん、帰ってきたよ」と語りかける本郷。するとそこには、立花藤兵衛ことおやっさんが本郷猛のために遺したネオサイクロン号の姿があった。おやっさんの想いを胸にネオサイクロン号に乗り出撃する本郷の姿は、往年のファンにはたまらない映像だ。また、世界中で悪の秘密結社ショッカーと戦い続けてきた本郷が、45年の時を超え最後の変身ポーズも披露。時を経てパワーアップした変身ポーズは、掛け声や切れ味ともに45年前を凌駕しているといっても過言ではないほどの迫力!本郷の生身のアクションも披露され、45年の時を感じさせない身のこなしも見ることができる。『仮面ライダー1号』は3月26日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年02月19日仮面ライダー45周年を記念して製作される映画『仮面ライダー1号』で、藤岡弘、が44年ぶりに本郷猛を演じることが発表され、特報映像が公開になった。藤岡は「改めて主演するというのは感慨深いものがあります。お話を聞いたときは血が騒ぎました」とコメントを寄せ、「映画では生のアクションも見ものだと思います。いろんなものが進化してパワーアップしている」と明かした。『仮面ライダー1号』特報映像藤岡が仮面ライダー1号/本郷猛を演じるのは、1972年公開の映画『仮面ライダー対じごく大使』以来。「今回演じるに当たり、当時どういう気持ちで取り組んだのか原点を振り返りました。当時観ていた人を失望させたくないですからね。自分としては、一生懸命頑張らせていただきました」とコメント。さらに「世界各地で難民の支援活動などをしてきて“命の大切さ”や“尊さ”をどこかで伝えたいと思っていたところ、今回のお話をいただいて、これはよいチャンスだと思いました」といい、「はじめはシナリオにその要素がなかったんですが、命の尊さを子供たちに伝えたくて何度も練りました」と企画段階から参加し、脚本にも携わったという。それについて白倉伸一郎プロデューサーは「『仮面ライダー』という番組は本郷猛を主演として最後までまっとうするのが本来あるべき姿であったのですが、当時怪我(※注1)という事情がありそれが果たせなかった。テレビでは成しえなかった本郷猛の単独主演を全うして欲しかったという思いがあった」と経緯を語った。※1:藤岡は『仮面ライダー』9、10話撮影中にバイクで転倒し、全治6か月の重傷を負う。そのため“本郷猛は海外のショッカー支部との戦いに赴き、そのあとを継ぐ新しい仮面ライダーが登場する”という設定が生まれ、仮面ライダー2号に受け継がれた。新作映画は、長年にわたり海外で悪と戦ってきた本郷猛が、ひとりの少女の危機を知り、急遽帰国するという設定で、猛はショッカーが少女を狙う理由を探っていた仮面ライダーゴーストや、その仲間たちと出会い、少女を守り、日本の危機を救うべく伝説の戦士・本郷猛が“変身”する。『仮面ライダー1号』3月26日(土)ロードショー(C)「仮面ライダー1号」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
2016年01月28日松田龍平が主演を務める山下敦弘監督の新作映画『ぼくのおじさん』が来秋に公開されることが決定した。原作は、幅広い世代に愛され続ける北杜夫の児童文学書で、配給の東映は「皆に長く愛される21世紀版の『寅さん』ならぬ『おじさん』でシリーズ化も狙っています!」と宣言。松田は「ほのぼのしていて、どこかノスタルジックですごく面白い」とコメントを寄せている。その他の写真本作の企画・脚本を手がけたのは、『探偵はBARにいる』シリーズで松田と組んできた須藤泰司プロデューサー。「この話自体は凄くウェルメイドな話なので、そのまま演じてしまうと鼻につく芝居になってしまう危険性がある。自分の存在をすっと消してその場に溶け込むことが自然体で出来てしまう松田さんであれば、この作品をあるべき方向に持っていってくれると思った」と松田に“おじさん役”を切望し映画化にこぎつけた。映画では、昭和40年代をベースに書かれている原作を現代に置き換え、しっかりものの甥っ子目線から語られるダメ人間だけれども、どこか面白おかしい“おじさん”の物語が繰り広げられる。おじさんを、時に叱り、助け、絶妙なやりとりをしながら物語を大きく動かしていくしっかり者の雪男役は、子役の大西利空(おおにしりく)が演じる。松田は「“ぼく”の雪男は大人びた少年なんですけど、演じている利空は撮影の本番ギリギリまで遊んでたりするやんちゃなヤツで、その現場の空気感がとても心地良かったです」と明かす。劇中ではひと目ぼれした女性を追いかけておじさんがハワイへ旅立って行くという展開があり、「ハワイの撮影では、現地のスタッフも合流して、日本の撮影とはまた違った濃厚な日々でした。ぼくとおじさんの思索の旅が日本からハワイへ広がって、映画の中にどう溶け込んでいるのか、僕自身も楽しみです」とコメント。松田と初タッグを組んだ山下監督は「今回『ぼくのおじさん』を映画化するにあたって個人的にチャレンジの連続でした」といい、「例えば“子供たちに観てもらえる映画にする!”とか“初の海外ロケ!”など至るところで様々な壁にぶつかる…はずだったんですが、肝心なその壁が柔らかく優しかったので心地よく現場を終えることが出来ました。たぶんそれは原作者・北杜夫さんの作品世界のおかげだと思っています」と語っている。撮影は10月5日に都内でクランクインし、10月23日まで日本で撮影を行い、10月30日からハワイのオアフ島とハワイ島で撮影を敢行し、11月15日にクランクアップをむかえている。『ぼくのおじさん』2016年 秋 全国公開
2015年12月01日俳優の松田龍平(32)が、『天然コケッコー』(07年) や『リンダ リンダ リンダ』(05年)などで知られる山下敦弘監督の映画『ぼくのおじさん』(2016年秋公開)に主演することが11月30日、明らかになった。原作は故・北杜夫氏によって書かれ、和田誠氏のイラストが添えられた同名の児童書。お金もなく兄の家に居候し、大学の臨時講師として哲学を教えているからか、屁理屈ばかりこねる"おじさん"(松田)が主役であるものの、物語は一貫して兄夫婦の妹=おじさんの甥・雪男(大西利空)の目線で描かれる。一目ぼれした女性を追いかけるために、ハワイへ行こうと画策しつつ、そのどれもが他力本願か運任せな一方、どこか憎めないおじさんの姿を映す。そんな、おじさん演じる松田は「"ぼく"(雪男)が、哲学者で変わり者のおじさんを観察するところから始まる物語は、ほのぼのしていて、どこかノスタルジック」と形容。"ぼく"こと雪男については、「大人びた少年なんですけど、演じている利空は撮影の本番ギリギリまで遊んでたりするヤンチャなヤツで、その現場の空気感がとても心地よかった」と喜んでいる。続けて「ハワイの撮影では、現地のスタッフも合流して、日本の撮影とはまた違った濃厚な日々でした」と話し、新たな体験となったようだ。松田と初タッグを組む山下監督は「(本作を)映画化するにあたって個人的にチャレンジの連続でした」と告白。ただし、「例えば、"子どもたちに見てもらえる映画にする!"とか"初の海外ロケ!"など至るところでさまざまな壁にぶつかる…はずだったんですが」と前置きしながら「肝心なその壁が柔らかくて優しかったので心地よく現場を終えることができました」と続けている通り、余裕をもって撮影に取り組めた様子。「たぶんそれは原作者・北杜夫氏さんの作品世界のおかげ」とも話している。映画は、10月5日に都内でクランクイン。日本での撮影を済ませた後は、アメリカ・ハワイ島に舞台を移し、11月15日にクランクアップを迎えた。企画と脚本を手がけた須藤泰司プロデューサーによれば、昭和40年代をベースに書かれた原作の時代設定を現代に置き換えつつ、どこか懐かしい昭和の感覚も浮かび上がらせる作品になるという。
2015年12月01日ソニーは11月19日、コンシューマー向けAV製品の販売・マーケティングにおいて、グローバルレベルの機構改革を実施すると発表した。2016年4月1日付けで、現在ソニー・ヨーロッパのプレジデントである玉川勝氏がグローバルセールス&マーケティングオフィサーとして、その指揮にあたる。また2016年4月1日より、これまで日本国内のみで活動してきたソニーマーケティング株式会社に、全世界におけるコンシューマー向けAV製品の販売・マーケティング本部機能を追加。玉川勝氏は、2016年4月1日付けでソニーマーケティングの代表取締役会長 兼 グローバルセールス&マーケティングオフィサーに就く。これまでソニーは、欧州や北米などの地域ごとに販売・マーケティング戦略を進めていたが、それを一新する形となる。玉川勝氏は欧州において3年の間に、液晶テレビのシェアを4%から12%に、コンパクトデジタルカメラのシェアを14%から24%に、デジタル一眼カメラでは24%から33%に高めた実績を持つ。また、ソニーのコンシューマー向け事業においては、欧州の売上比率が最大規模であるという。なお2016年4月1日以降、ソニーマーケティングは社内にソニーマーケティングジャパンを設け、日本国内における販売機能を持ち続ける。ソニーマーケティングの社長は現在の河野弘氏が継続して務める。
2015年11月19日e’motionは11月3日、『島耕作』シリーズで知られる漫画家、弘兼憲史さんの描きおこしイラスト入り婚姻届をデザイン婚姻届の通販サイト「婚姻届製作所」で販売開始した。この婚姻届は、これから入籍をするふたりの幸せを願い、未来に向かって手を取り歩んでいくふたりをイメージした。価格は3,000円(税込・送料別)。提出用2部と記念保存用1部をセットし郵送で届けるという。
2015年11月04日ソニーマーケティングは6月26日、福岡・天神に同社直営店舗である「ソニーストア福岡天神」を、2016年4月に出店する計画を明らかにした。福岡市内で会見したソニーマーケティング カスタマーマーケティング本部の浅山隆嗣本部長は、「ソニーストアはカスタマーマーケティングにおける最重要拠点となるもの。九州地域のソニー製品ユーザー登録においても、福岡はID発行全体の6%に達し、人口比でみても比率が高い。市場ポテンシャルは大きいと考えおり、九州の方々に利用していただける拠点になる」と、福岡出店の狙いを語った。ソニーストア福岡天神の出店予定地は、国体道路とファストファッション店が並ぶ天神西通りが重なるところ、福岡市立中央児童会館を建て替えている角地にある。国体道路をはさんで向かいには、アップルストア福岡天神があり、さらにTSUTAYA BOOK STORE TENJINの隣となる場所だ。新たに建設される8階建てビルの2フロアに入居し、1階は体験型の製品展示を中心に製品販売を目的とした構成とするほか、2階はセミナーなどでの活用を視野に入れた体験型スペースとする予定だ。店舗面積は約600平方メートルで、「この地域には、若い人たちが集うとともに、シニア層も気軽に訪れることができるエリア。九州地域に向けて情報発信ができる場所になる」(浅山本部長)としている。現在、ソニーストアは、東京・銀座、名古屋・栄、大阪・梅田の3カ所に出店。今年2月にソニーマーケティングの河野弘社長は、福岡と札幌にソニーストアを開設することを検討中であると表明しており、今回、4番目の店舗として、福岡への出店を正式に発表したことになる。ソニーストアは、最新のソニー製品を一堂に展示し、ソニー製品を熟知した専門スタッフが接客を担当したり、発売前の製品をいち早く展示するなど、直営店舗ならではの売り場づくりが特徴。ソニーの開発者などが、店頭イベントに参加してトークショーを行うなど、ソニーのファンづくりの拠点として、また最新情報の発信基地としての役割を果たしている。ソニーストア福岡天神では、細かい概要は今後検討していくことになるが、「デジタルカメラやレンズの展示、シューティング(撮影体験)スペースの設置のほか、海外旅行客向けのオーバシーズ製品の販売なども行っていきたい。また、新製品発表直後の先行展示も実施する予定である」とした。また、「αカフェ体験会を通じて、デジタルカメラを購入した後のカメラの使い方、楽しみ方を提案し、ニーズや習熟度にあった提案も行っていきたい。購入の場だけでなく、継続的に顧客とコミュニケーションをしていく場にするほか、近隣の家電量販店と連携して、地域全体を活性化する拠点にしたいと考えている」と述べた。一方、福岡市と共同で福岡中央児童会館の建て替え事業を行っている西日本鉄道の倉富純男社長は、「子供を連れたお母さんを含めて、天神を回遊してもらうための拠点になると考えている。天神を面としての広がりを提案できることが魅力である。西鉄ならではの魅力ある建て替えができた」とした。また、西日本鉄道・堀江広重執行役員は、「中央児童会館と親和性がある、子供たちの創造力をかき立てることができるいいテナントに入ってもらった。とくに、ソニーストアはこちらからお願いしてきていただいた。来館者数はこれまでの中央児童会館だけで年間8万5000人。これを遙かに上回ることになる」とした。
2015年06月26日扶桑社は6月8日、新日本プロレスのエース、棚橋弘至選手の初フォトブック『1/100 The one-hundredth(ジ・ワンハンドレッス)』(税別1,944円)を発売した。フォトブックには、鍛え上げられた「強い男の色香」が漂うグラビア、"傾奇者(かぶきもの)"・前田慶次をモチーフにした衣装をまとったグラビアなど50ページもの撮り下ろしグラビアを収録。他には、プロレス界の先輩・小橋建太さんや後輩・飯伏幸太選手との対談企画、書店員コスプレ「もしも棚橋弘至が書店員だったら」、占いで棚橋弘至を徹底検証、ド真剣なんだけど笑える"迷言集"、人生や家族、プロレスについて熱く語ったロングインタビュー「迷路があるからプロレスは面白い!」などが掲載される。お笑い芸人のレイザーラモンRGさん、弁護士でタレントの角田龍平さんによる「証言」も。棚橋弘至(たなはしひろし)選手は1976年、岐阜県生まれ。1999年、立命館大学法学部卒業後、新日本プロレスに入門。同年10月10日、真壁伸也(現・刀義)戦でデビュー。その日本人離れした肉体と、飾らないキャラクターで団体最高峰のベルト、IWGPヘビー級王座にも何度も君臨。第56代IWGPヘビー級王者時代には歴代最多防衛記録である"V11"を達成した。団体のエースとして、幾多の名勝負を繰り広げている。
2015年06月10日●テレビはもっともっと楽しくなるソニーは5月12日、液晶テレビ「ブラビア」シリーズの新製品を発表した。4K対応モデルが全7機種、フルHDモデルが全5機種というラインナップだ。ここでは同日に開催された体験会&発表会「ブラビア カンファレンス」の模様を紹介する。新製品の概要は以下の別記事を参照してほしい。■ソニー、Android TV搭載「4Kブラビア」ハイエンド - 55Vで42万円前後から■ソニー、Android TV搭載「4Kブラビア」スタンダード - 43Vで21万円前後から■ソニー、Android TV搭載機など2015年モデルのフルHD「ブラビア」○テレビ事業が好調に転じたソニー結論的なところから言ってしまうと、まず2015年4月30日の会見にて、ソニーのテレビ事業が11年ぶりの黒字になったことが発表された。その背景もあってか、今回の新4Kブラビアはかなりの進化を遂げており、カンファレンスにもたいへん力が入っていた。ソニーマーケティング 代表取締役 社長の河野弘氏が進行役とホスト役を務め、映像やゲストとのトークセッションを中心に、新4Kブラビアそのものだけでなく、ソニーがテレビとコンテンツに込める想いやコンセプトを披露。率直な感想として、往年の輝かしい時代を彷彿させるものだった。その河野社長、開口一番、「皆さんはいつもどんな気持ちでテレビのスイッチを入れているでしょうか。なんとなくが多いのではないでしょうか」と、集まった報道陣に問う。すかさず「そんな日常を変える4Kブラビア」「見たい知りたい遊びたいに応える」「今までの概念を越える楽しさ」「好奇心に応える」と畳みかけ、場を盛り上げる。新4Kブラビアの紹介や技術面もそうだが、カンファレンス全体を通して「テレビはもっと楽しくなる」という新しいユーザー体験を創り出そうとしている意図を感じた。市場概況にも触れ、エコポイント制度の終了以降、低迷を続けるテレビ市場だが、上向くきざしも出てきている。2016年のリオデジャネイロ五輪、2018年のFIFAワールドカップ・モスクワ大会、そして2020年の東京五輪というように、テレビ市場が活性化する大きなイベントとともに再び成長局面に入るとソニーは予想。特に、大型テレビ(46V型以上)においては、4Kモデルを購入する人の割合が年々増えており、2010年くらいにテレビを買ったユーザーの買い替え需要も見込む。4Kテレビにおいてソニーは国内シェアトップであり、河野社長は「業界を牽引してきた」「画質と音質の評価が高い」と自負する。そこで新4Kブラビアだが、大きなトピックの1つは新しい映像エンジンの「4K高画質プロセッサー X1」だ。2011年から開発を始め、今回の新4Kブラビアで満を持して投入したという。X1プロセッサーの役割を簡単にまとめると、入力映像をリアルタイム分析したうえで、X1以降の機能ブロックに対して最適な画像処理の指示を行う。機能ブロックは大きく3つあり、高精細化の「X-Reality PRO」、広色域化の「TRILUMINOS DISPLAY」、高輝度化の「X-Tended Dynamic Range」だ。もっとも分かりやすかったのは、2K(フルHD)映像を4K映像に補間するアップコンバートで、従来との違いをはっきり見て取れた。フルHD映像をフルHDテレビで見るより、新4Kブラビアのアップコンバートで見たほうが明らかに美しい。これはぜひ店頭で体験してほしい機能だ。なお、X1プロセッサーを搭載する新4Kブラビアは、75V型「X9400C」、65V型と55V型「X9300C」、65V型「X8500C」となる。もう1つのポイントは、サウンド面でのハイレゾ対応だ。入力ソースのサウンドを96kHz/24bitのハイレゾへとアップコンバートする「DSEE HX」、およびCD以上(48kHz/24bit)へアップコンバートする「DSEE」を搭載した。DSEE HXはX9400CとX9300C、DSEEはX8500CとW870Cが備える。筆者が「テレビの新しいユーザー体験」のキモになると感じたのは、Android TVの採用だ。音声入力とタッチ操作に対応したリモコンを使い、見たいコンテンツを手軽に探せる。音声入力(認識)の精度も高く、YouTube上のコンテンツ検索も可能だ。今後はインターネット上の動画サービスもどんどん4Kコンテンツを配信するようになり、4Kブラビアにも対応していく。4Kテレビを購入するときの懸念だった「4Kコンテンツが少ない」という点も、徐々に解消することが見えている。●ピエール瀧さん、攻殻機動隊 新劇場版、北川景子さん○最初のゲストはガジェット好きのピエール瀧さん河野社長が一通りのプレゼンテーションを行ったあとは、新4Kブラビアのユーザービリティ(Android TV)をテーマにしたトークセッション。最初のゲストは、ソニー・ミュージックアーティスツ所属のピエール瀧さんだ。ホスト役の河野社長とピエール瀧さんが軽快に掛け合いつつ、河野社長が音声入力の検索機能をデモンストレーションする。その後、ピエール瀧さんが試すと、音声入力したキーワードで検索したコンテンツがすばやくリストアップされた。さらに河野社長はスマートフォンの「Xperia」を持ち出し、Google Cast機能をデモ。Xperiaで再生しているYouTube動画の続きが、4Kブラビアの大画面で表示された。ピエール瀧さんは「ミラーリングみたいですね」としたが、河野社長は「ミラーリングというより映し替え」とし、YouTube映像を4Kブラビアに表示したあとは、Xperiaは通常の待受状態になる。河野社長は「使い勝手を左右するのは検索機能。これまでのテレビは『見る』だったが、4Kブラビアでは『見るから使う』へ」とまとめた。一方のピエール瀧さんは、「テレビというより家の中のメインモニタですね。リビングのど真ん中に来てくれると頼もしい」とした。○クオリティのトークセッションは「攻殻機動隊」続くトークセッションのゲストは、プロダクション・アイジーの代表取締役 社長 石川光久氏と、ソニービジュアルプロダクツで4Kブラビアの開発に携わるエンジニア(画質設計担当)の高橋真一郎氏だ。テーマは「4Kブラビアのクオリティ(画質)」で、2015年夏に公開予定の劇場版アニメ作品「攻殻機動隊 新劇場版」を具体例として、4Kブラビアの画質と技術が掘り下げられた。ポイントは前述のX1プロセッサー(高精細・広色域・高輝度)だ。攻殻機動隊 新劇場版は、プロダクション・アイジーが制作を担当している。まずは攻殻機動隊 新劇場版のワンシーンを新4Kブラビアで上映しつつ、石川社長が画質面の見どころを紹介。具体的には、「雪や花びらの奥行き感」「コントラスト」「壁の汚れ」「暗部の階調」などだ。石川社長は「アニメーションを手書きしているシーンも多く、作り込んでいる人間にはこだわりがある。4Kブラビアはそのこだわりを表現してくれるので嬉しい」と語る。暗部の微妙な階調も表現できており、アニメーションとして描き込まれたわずかな情報、ディティールを損なわない。ソニービジュアルプロダクツの高橋氏は、「映像全体にシャープネスをかけたりするのではなく、例えば雪の一粒、桜のひとひらに対して、X1プロセッサーが分析し、画像処理を行っている」と解説。これにより画一的な画質ではなく、コンテンツの潜在力を引き出す画質で鑑賞できる。「情報として残っているものを損なわないように、忠実に、豊かに表現できるように画質を作っている。そこはエンジニアとしてのこだわり」(高橋氏)。○「ブラビア 北川景子 4K PROJECT」続いて、女優の北川景子さんとソニーが手がける「ブラビア 北川景子 4K PROJECT」が紹介された。メイキング映像の上映のみだったが、ダイジェスト写真で紹介しておこう。本編は今回の新モデルが発売されてから、店頭などで視聴できる。
2015年05月13日俳優の船越英一郎と藤岡弘、が12日、都内で行われたリーアム・ニーソン主演の映画『ラン・オールナイト』(5月16日公開)の公開直前イベントに登場した。映画がアクション・サスペンス作品であることから、船越はサスペンスの帝王として、藤岡は日本を代表するアクション俳優として選出。レザージャケットスタイルで登場した2人は、主人公のリーアム・ニーソンになりきり満足気の様子で、ともに大ファンだというリーアム・ニーソン作品について熱く語った。藤岡は作品のリアリティーに触れ、「一般の人が驚いている様子なども本当にリアルでした。そのため緊迫感や緊張感に臨場感があります。銃一つにとっても、こだわり抜いている」と絶賛。船越はサスペンスの要素に注目し、「極上のサスペンスには涙が必要。登場人物に次々と共感して夢中になってしまいます。特に地下鉄のシーンは号泣必至です!」とアピールした。最後に、この映画の魅力について船越が「アクションの要素が全て詰まっているのに、ドラマも非常に色濃く描かれている」と話すと、対する藤岡も「この作品はミスを見つけようと思っても見つけられないほど」と作品をたたえ、「最高。何度見ても興奮するほどいろんなものが凝縮されて、リーアム作品No.1です」と太鼓判を押した。本作は、リーアム・ニーソン演じる殺し屋が息子の命を救うために殺した相手が、エド・ハリス演じるマフィアのボスの息子だったことを発端に、マフィア、すご腕の暗殺者、さらには買収された警察官、一般市民まで、ニューヨーク中を敵に回してしまうというノンストップ逃走劇。(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2015年05月13日リーアム・ニーソンが主演するアクションサスペンス『ラン・オールナイト』のPRイベントが5月12日(火)、都内で行われ、“アクションの大家”藤岡弘、&“サスペンスの帝王”船越英一郎がそろい踏み。本作を絶賛し、興奮しきりのノンストップトークを繰り広げた。リーアムが演じる殺し屋のジミーが、一人息子を守るため、長年の親友でもあるマフィアのボスの息子を殺してしまったため、真夜中のニューヨークを舞台に、最強の暗殺者や買収された警察ら無数の敵と立ち向かう本作。藤岡、さんはリーアムの大ファンだと言い「いままでの作品で一番だね。最高だよ。僕はプロの俳優だから、特にアクションは厳しい目で見るけど、パーフェクトだね」と先制パンチ。一方の船越さんも「僕は藤岡、さんの次にリーアムが好き。見どころしかないから、まばたきしちゃダメ。あー、こうして話しているだけで汗ばんできた」と汗をぬぐい、「アクションに加えて、人間ドラマもあるので、見ているうちに涙まみれになりますよ」と早速ボルテージは最高潮だった。また、それぞれ「絶品アクションの条件」「絶品サスペンスの条件」として、「本物の役者とリアリティ」(藤岡、さん)、「不安と緊張感。それに涙」(船越さん)とスペシャリストならではの持論を展開。『ラン・オールナイト』はすべてを満たしていると太鼓判を押した。約30分行われたトークは、終始“ゲキアツ”!船越さんの発言に、藤岡、さんが「そうそうそうそう、その通り!」と大きくうなずく場面も多々あり、二人の本作に対する熱い思い入れがビシバシ。「人生はサバイバル!ぜひ我々世代に見てほしい。勇気とパワーをもらえる」(藤岡、さん)、「確かにエールを送られている気分になりますね。それに女性にも見てほしいんですよ。男がたくましくなるのは、女性のバックアップが必要ですから!」(船越さん)と熱弁していた。『ラン・オールナイト』は5月16日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラン・オールナイト 2015年5月16日より全国にて公開(C) 2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2015年05月12日現在MBS/TBS系にて毎週日曜17:00より放送中のTVアニメ『アルスラーン戦記』に新たに登場する、荒川弘氏描き下ろしによるキャラクター第2弾のデザインが発表された。5月9日に販売された漫画誌『別冊少年マガジン 6月号』(講談社)にて公開されたのは、戦乱の世の裏側で暗躍する魔道士たち7人で、第3話にも登場。怪しげな存在感を放っていたこの7人はアルザング、グンディー、ガズダハム、ビード、サンジェ、グルガーン、プーラードと名付けられている。アルスラーンたちと敵対するルシタニアと行動を共にしている、銀仮面卿ともなにやら関係があるという。本作は、『銀河英雄伝説』『創竜伝』『タイタニア』などで知られる小説家・田中芳樹氏の原作を、"ハガレン"こと『鋼の錬金術師』で人気を博した荒川氏が漫画化。現在、漫画雑誌『別冊少年マガジン』(講談社)で連載されており、単行本は1~3巻ですでに累計200万部を突破している。物語は、"気弱な"王太子・アルスラーンが、異教徒の国・ルシタニアの侵攻をきっかけに、激闘と謀略のなかで、仲間たちとともに成長していく姿を描いている。(c)2015 荒川弘・田中芳樹・講談社/「アルスラーン戦記」製作委員会・MBS
2015年05月11日●2014年度は1兆9,000億円 - 冷え込むAV・IT市場にソニーが見出す活路ソニーマーケティングの河野弘社長は、年末商戦の取り組みについて説明。「カテゴリー内での変革による市場活性化」をソニーの取り組み領域に定め、4Kテレビ、デジタルカメラ、ハイレゾリューションオーディオの3つの製品を重点的に販売していく姿勢を改めて強調した。国内コンシューマ向けAVおよびIT市場は、2010年度には4兆3,000億円であったものが、地デジ移行後のテレビ需要の低迷を背景に、2012年度以降は約2兆円で推移。2014年度は1兆9,000億円と、さらに縮小することが見込まれている。河野社長は、「ここ数年は新たなカテゴリーの製品が登場して、市場成長を牽引するといった状況ではない。既存カテゴリーにおいて、トランスフォーメーションを行うことで、いかに成長をしていくかを考えるフェーズにある」と前置きし、「ソニーはテレビ、デジタルカメラ、オーディオという3つの既存領域において、高付加価値戦略を打ち出し、年末商戦での成長を図る」と、2014年の年末商戦の基本姿勢を示した。○進む4Kテレビ化 - 台数ベースでの販売比率は10%までの引き上げを目指すテレビにおいては、4Kテレビを軸にした展開をさらに加速させる。ソニーマーケティングでは、今年9月に年末商戦向けの販売戦略について、量販店などと情報を共有する「総合提案会」を開催。ここで、4Kテレビの販売比率を台数ベースで10%にまで引き上げる方針を示したという。「2013年10~12月の4Kテレビの販売比率は1%。100台に1台しか、4Kテレビが売れなかった。直近ではこれが3%程度まで上昇している。しかし、2014年10~12月の年末商戦で4Kテレビを10%の販売構成比にまで引き上げれば、平均単価が上昇し、金額ベースでは前年実績を上回ることができる。最低でも6%の販売比率にまで4Kテレビを引き上げていきたい」と語る。4Kテレビが10%の構成比にまで拡大すれば、テレビ1台当たりの平均単価は、2013年第3四半期の6万7,760円から、2014年度第3四半期は7万5,100円と拡大する。「台数成長が望みにくい市場において、いかに4Kによる付加価値提案を行っていくかが鍵になる」とする。ソニーマーケティングでは、今年9月以降、販売店向けの勉強会を実施し、4Kテレビの訴求ポイントについての情報を共有する一方で、店頭においては2K(フルHD)テレビと4Kテレビの比較展示や、4Kのパーソナルコンテンツを活用した付加価値提案、細かい写真映像による地図データや、「4K仮面を探せ」という店頭用の販促コンテンツを用意して、4Kの高精細を訴求してみせた。その結果、11月最終週においては、4Kテレビの販売構成比が8.3%にまで拡大。46型以上の大型テレビの領域では、38.3%にまで拡大した。「現時点ではテレビ全体の10%にまで届いてはいないが、販売台数、販売金額ともに前年実績を超えており、狙い通りの結果が出ている。これから12月の年末商戦本格化に向けて、10%の販売構成比に進む手応えを感じている」と、河野社長は今後の4Kテレビの販売拡大に自信をみせた。○α7をはじめとする高付加価値モデルで立ち位置を作るデジタルカメラについては、「ソニーは、この分野ではまだまだ挑戦者である。カメラメーカーとしての立ち位置を作っていくことに力を注いでいく」とするものの、これまでの年末商戦前哨戦では一定の成果があがっているようだ。ソニーのカメラ戦略の柱となるフルフレームモデルを「α7シリーズ」として、それぞれに特徴を持った製品としてラインアップ。また、4Dフォーカス戦略を打ち出す「α6000シリーズ」や、イメージセンサーの強みを生かしたレンズスタイルカメラ、高機能コンパクトデジカメとしてラインアップを広げている「DSC-RX100シリーズ」といった製品群を取り揃えていることに加えて、αシリーズユーザーの撮影スキル向上、レンズ体感の場として、セミナーや撮影会を行う「αカフェ体験会」を全国各地で実施。「α購入者にどれだけ使っていただくか、といったところにフォーカスし、αファンを作っていくことに力を注いでいる」という。量販店の販売スタッフがαシリーズを使って撮影した写真を店頭に貼り出し、接客ツールとして利用するといった取り組みも展開。さらに店頭展示ではレンズのラインアップを重視するといったことにも取り組んだという。「ソニーはレンズのロードマップを公開し、本体の価値を上げることに力を注いでいることを訴えるのと同時に、安心して使ってもらえることを訴求した。2013年4月には、5%強だった交換レンズのシェアは、2014年9月には15%を超えるところにまで拡大し、10ポイントも上昇している。150万台を超えるαユーザーに支えられたことが大きい。カメラメーカーとしてのポジションを確立してきた」などと述べた。●広がる「ソニーといえばウォークマン」と「ハイレゾ=ウォークマン」の認識そして3つめのオーディオに関しては、ハイレゾオーディオが軸となる。なかでもウォークマンによるハイレゾ提案が今年の年末商戦の鍵になる。河野社長は、「ソニーから何を想起するかという質問に対しては、ウォークマン、あるいはオーディオと回答する若い人たちが増えている。これはソニーにとってうれしいことである」としながら、「2013年に発売したハイレゾオーディオは、まだコアユーザーや高音質にこだわる音楽好きのユーザーが中心だった。だが今年は、音楽好きユーザーのボリュームソーンにもハイレゾオーディオが広がると考えている」と、裾野の拡大に期待する。河野社長は「2014年11月に発売したウォークマンAシリーズは音にも、価格にも、デザインにもこだわるユーザーに対して訴求できる製品。年末商戦では、ウォークマンの販売台数のうち、4台に1台をハイレゾにしたい」と意気込んだ。ここでは、全国40カ所の販売店店頭において、ハイレゾ専用ブースを設置。来店客にコンテンツを視聴してもらえる環境を作った。「音は目に見えないため、体験してもらうことが重要。売り場には、ハイレゾ対応ヘッドホンも展示し、同時に体験してもらうことで、ハイレゾの良さを実感してもらえるようにした。さらに、moraによるハイレゾコンテンツのダウンロードランキングも最新のものを店内に掲載するようにした。こうした地道な取り組みが効果につながっている。販売店からも、オーディオ売り場を活性化する材料として、ハイレゾへの注目が高まっており、ハイレゾ対応ウォークマンを起爆剤にしたいという声もある」と、河野社長は語る。その一方で、ハイレゾに対する認知度も高まっており、そのなかでも「ソニーは、ハイレゾ」というイメージ作りが定着しはじめているという。「ハイレゾに関するつぶやきを見ていると、製品名では半数近くがウォークマンという名前に触れられており、moraをはじめとするダウンロードサイトに関する固有名詞についても、ずいぶん触れられている。ブランドという観点では、ソニーと書いてもらえるケースが70%を超えている。機器、コンテンツ、ブランドという点で、ハイレゾ分野におけるソニーの認知度が高まっている」と述べた。実際、年末商戦前哨戦では、ハイレゾオーディオの販売は好調だという。河野社長によると、11月上旬のウォークマンAシリーズの発売日を含む週にはハイレゾ対応製品の構成比が5割近くまで上昇。瞬間風速としては、購入されるウォークマンの2台に1台がハイレゾという状況になったという。11月最終週ではハイレゾの構成比は約3割だというが、「年末商戦に向けて、"ハイレゾ=ウォークマン"というトレンドができはじめている。音のカテゴリーにおいては、新たな音の提案によってトランスフォーメーションをしていく。ヘッドホンの販売も増加しており、ハイレゾが後押ししているのがわかる。既存領域において、ハイレゾという新提案によって、新たなビジネスが生まれていることの証」と語った。○ソニーファンが増えているという手応えを感じているソニーマーケティングでは、「カスタマーマーケティング」を事業戦略の中心に置いている。「これまでの手法は、メーカーによるプロダクトマーケティング、販売会社によるチャネルマーケティングが中心であったが、ソニーマーケティングが目指すのは、顧客を知ることにフォーカスしたカスタマーマーケティングだ」という。効果としては「プロダクトマーケティングとチャネルマーケティングの成果を最大化させることができ、マーケティングおよびセールスを次のレベルに引き上げることができる」と河野社長は説明する。また、「付加価値販売こそが、ソニーが市場で存在するための唯一の方法。カスタマーの価値を重視した取り組みを行っていく」とする。カスタマーマーケティングの具体的な戦略として、会員制度であるMy Sony Clubを中心としたカスタマリレーション活動の推進、製品オーナーへの使いこなし提案、東京、名古屋、大阪にあるソニーストアを通じた「濃い顧客体験」の提供をあげる。特に河野社長が言及したのが、製品オーナーへの使いこなし提案による成果だ。ここでは、社内で「P3」と呼ぶ活動を行っていることを明らかにした。P3とは、購入後3カ月(Post Purchase)のことを指し、この期間を購入者へのメール配信において、関心を惹くために重要な期間と位置づけている。河野社長いわく「購入した製品を使いこなしてもらい、製品の楽しさを最大化するためのダイレクトメールアプローチ」が、このP3ということになる。ここでは、製品購入のお礼とともに、製品を使いこなすための情報提供、開発者のこだわりなどの購入者に響く情報、さらには買い増しすると便利になる周辺機器などの情報を提供する。河野社長は、ソニー製品の購入者を対象に実施したP3の成果を初めて公開。ソニーユーザーが高いロイヤリティを持っていること、さらにはこの取り組みを通じて、新たな製品購入に結びついていることなどを示した。α7シリーズのユーザーを対象にしたP3では、4,340人にメールを配信。そのうち3,808人がメールを開封した。さらに、メールに掲載されたURLをクリックした人は3,214人に達したという。開封率は88%、クリック率は74%という驚くほど高いレートとなっている点が特筆できよう。また、これらのメールを受け取った人を追跡したところ、メール効果によって、レンズやアクセサリーを追加購入した金額は5億8,000万円に上ると算出した。同様にウォークマンの購入者を対象にしたP3では、2万8,002人にメール配信。2万1,036人が開封、1万1,546人がクリックしたという。開封率は75%、クリック率は41%と、これも一般的なダイレクトメールよりも、極めて高いレートとなっているのがわかる。そして、追加購入アイテムとしては、ワイヤレススピーカーや2台目のウォークマン、さらにはタブレットの購入が上位に入り、メール効果による追加購入金額は7億5,000万円に達したという。河野社長は最後に、「ソニー製品を購入していただいた方々に、いい製品を購入したと満足していただくと同時に、ソニーのひとつの製品だけのユーザーではなく、ソニー全体のユーザーとして、サービスを提供していきたい。ソニーマーケティングのミッションは、ソニーファンの創造。こうした取り組みを通じてファンを増やしていく。厳しい市場環境にあるが、同時に、ソニーファンが増えているという点での手応えを感じている」と語った。
2014年12月09日『クロユリ団地』で渾身の絶叫を披露し、女優として着実に成長を遂げている前田敦子が、『苦役列車』の監督・山下敦弘と再びタッグを組んだ『もらとりあむタマ子』の劇場公開が決定。さらに、アジア最大の映画祭である釜山国際映画祭「A Window on Asian Cinema部門」に出品され、ワールドプレミアとなることが決まった。本作は、前田さん扮する「タマ子」という女の子の日常のひとコマを季節ごとにワン・シチュエーションで表現した、音楽チャンネル「MUSIC ON! TV(エムオン!)」のメッセージを伝えるイメージ映像(ステーションID)から生まれたプロジェクト。30秒のステーションIDから始まった作品が、今年4月放映の短編ドラマを経て、今回、長編映画として劇場公開されるだけでなく、国際映画祭に出品されるのは異例中の異例だ。主人公のタマ子とは、東京の大学を出たものの、父親がひとりで暮らす甲府の実家に戻り、就職もせず、家業のスポーツ店も手伝わず、ただひたすら食っちゃ寝、食っちゃ寝の“残念な実家依存娘”。本作は、そんなタマ子が、ちょっとした一歩を踏み出すまでの秋から夏に至る1年が季節感たっぷりに描かれる。ボサボサ頭で毎日がほぼジャージ姿、家事を手伝うこともなくただひたすらロールキャベツや、カレーライス、アイスキャンディなどを食べまくり、中学生にまで同情されてしまうほどの自堕落な日々を送るタマ子を演じるのは、本作でも新境地に挑戦した前田さん。「タマ子は食べているか寝ているかで(笑)、仕事もしていないし実家でダラダラしている女の子という設定ですが、別に特殊な女の子ではなく、実は誰もが持っている気持ちの一部なんじゃないかなと思います。私もどこか共感してしまうところがあります」と、ちょっぴり“残念な”タマ子への思い入れの深さを語った。また、ステーションIDと同様、本作のメガホンをとるのは『マイ・バック・ページ』『リンダ リンダ リンダ』など、国内外で絶大な評価を受ける山下敦弘監督。主演の前田さんを、「逆ギレが得意で、ぐうたらで、口だけ番長というどうしようもない性格のタマ子を前田さんは迷いのない目で演じ切ってくれた」と絶賛。今回、短編TVドラマから劇場公開作品となったのも、「“あっちゃんが素晴らしかったから!”の一言に尽きる」と、前田さんあってこその“タマ子”であることを話した。なお、脚本は昨年『ふがいない僕は空を見た』が高い評価を得た向井康介、主題歌は星野源が提供する「季節」と、こちらもTVからの続投する。『もらとりあむタマ子』は11月23日(土・祝)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:もらとりあむタマ子 2013年11月23日より全国にて公開(C) 2013『もらとりあむタマ子』製作委員会
2013年08月20日俳優の藤岡弘、が12日に都内で行われたブレーレイBOX『インディ・ジョーンズ コンプリート・アドベンチャーズ』(9月14日発売)のPRイベントに、ワイルドな“インディ”ルックで登場した。その他の写真かつて探検番組で“隊長”として世界各地を旅した藤岡は、「アマゾンの村で、弓矢を構えた無数の若者に囲まれた」「サソリの大群に遭遇した」などインディ顔負けの冒険談を次々と披露。さらにインディ同様「実はヘビが嫌いなんだよ」とも明かし、「機会があれば、和製インディを演じてみたいね」と意欲を見せた。ジョージ・ルーカスとスティーブン・スピルバーグという映画界の2台巨頭がタッグを組んだ、アドベンチャームービー4部作が待望のブルーレイ化。リストア修復された第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』をはじめ、『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』もリマスターされ、輝かしい伝説が高画質・高音質で完全網羅される。初収録のドキュメンタリー2種類を含む、計7時間の特典映像もファン必見だ。「観るたび、ドキドキワクワクするのがインディの魅力。今回はブレーレイだから、映像の美しさが全然違うし、特典映像もぜひ楽しみたいね」と語る藤岡、は『…最後の聖戦』に登場するペトラ遺跡にも足を運んだことがあるそうで「映画を思い出したし、自分がインディになった気持ちになったね。世界はまだまだロマンに満ちあふれている」と熱弁。「冒険なくして、何がある! 男はチャレンジしなくちゃ。ロマンがないと人生つまらない」と世の草食男子にエールをおくった。イベントでは、インディのトレードマークであるムチを使った競技“ターゲットウィップ”にも挑戦。「ナイフは得意だけど、ムチは初めてだよ」というが、見事なムチさばきで『レイダース…』に登場する黄金像をゲットした。この日はファッションモデルの中村アンもスペシャル・サポーターとして同席し「私自身、好奇心旺盛で、アドベンチャーが大好き。一緒に(ブルーレイを)観るならインディや藤岡さんみたいな頼りがいがある男性がいい」と語った。『インディ・ジョーンズ コンプリート・アドベンチャーズ』9月14日(金)発売ブルーレイBOX1万3650円発売・販売元:パラマウント ジャパン
2012年09月12日2011年春に上演された『鎌塚氏、放り投げる』は、シャープで知的な笑いの波状攻撃に加え、三宅弘城演じる“万能執事・鎌塚アカシ”というニュースターを生み出し、劇作・演出の倉持裕が新境地を開いた記念すべき作品。その第2弾『鎌塚氏、すくい上げる』が今夏上演される。7月下旬の某日、稽古場を訪ねた。M&OPlaysプロデュース「鎌塚氏、すくい上げる」 チケット情報空間を不可思議かつ自在に使いこなすことに定評のある倉持が、今回選んだ舞台は豪華客船だ。完璧なる執事・アカシは主人・由利松公爵より、船上で行われる長男モトキ(田中圭)と花房家公爵令嬢センリ(満島ひかり)の見合いを成功させよとの命を受け、レッドジンジャー号に乗り込む。待ち受けていたのは、政略結婚を嫌うセンリが女中ミカゲ(市川実和子)に無理やり協力させた“作戦”や、打算と恨みで見合いを壊そうとする堂田男爵夫人タヅル(広岡由里子)と執事スミキチ(玉置孝匡)の陰謀、そして船長・丸地(今野浩喜)と船員・烏田(六角精児)のワケありな雰囲気、など不穏なことばかり。出演者8人の個性が、奇抜なキャラクターと溶け合い輝きを放つ。一見自信満々ながら実は非力でひ弱なモトキ坊ちゃんを田中が伸びやかに演じれば、満島が見るからに跳ねっ返りのセンリ嬢を虚実の境目が見えない暴走演技で応える。アカシに憧れるミカゲの切なさ、色っぽさを醸し出す市川も好サポート。前回から続投の広岡&玉置は、さすがの安定感で丁々発止の掛け合いせりふを操り毒のある笑いを振りまく。兄弟に見えなくもない六角と今野の、ぶっきらぼうながら息ピッタリのやりとりが作品に新たな風を吹き込む。そして、なんと言っても三宅演じるアカシが良い。ご主人からの難題を次々にクリアするスーパー執事を、抜群の身体性から繰り出すアクロバティックな演技、マンガかと思うほど変貌する表情、芸人顔負けの勘の良さで、戯曲の笑いを次々に具現化していく。倉持は、そんな魅力的な出演者に感情から動きまで実に繊細な指示を手渡しながら、同時にオモシロぜりふをその場で考えて差し込むという余力を見せ、演出ぶりからは開幕までに作品がさらに進化する可能性大と見て取れた。加えて豪華客船の甲板を模した舞台装置は360度回転し、変わりゆく舞台上の景色が物語を加速させるのだ。『鎌塚氏、放り投げる』にはタイトルに因んだ、ヨーロッパ映画のように小粋なラストシーンが用意されていたが、今回も終幕に小さな「奇跡」が起こる。センスの良い会話の妙に笑い、アクションシーンにハラハラし、誰もが幸福になれるラストに酔う。劇場での上質な時間を、是非味わって欲しい。公演は8月9日(木)から26日(日)まで東京・本多劇場にて上演。その後、名古屋、大阪、島根で公演を行う。取材・文:尾上そら
2012年08月06日