女優の深津絵里、お笑いコンビ・ダイアンの津田篤宏が出演する、サントリー「オールフリー」の新CM「CUBE ノンアルって」編、「CUBE 休肝日じゃなくても」編が6日より、「読書日和」編、「料理日和」編が9日より、それぞれ全国で順次放送される。○深津絵里&ダイアン津田、夫婦役で共演予告編にあたるティザーCM「CUBE ノンアルって」編、「CUBE 休肝日じゃなくても」編では、画面中央の白いキューブの中に、新メッセンジャーの深津とダイアン・津田さんが登場。顔と手だけが交互に映し出されるカメラ目線の映像の中で、新しくなった「オールフリー」のおいしさ、魅力を訴求する。津田のギャグ「ゴイゴイスー」を披露する二人のカットも(?)。ティザーCMに続く本編は、深津と津田が夫婦として暮らす自宅のリビングが舞台。「オールフリー」を飲みながらのんびり読書していた最中に起こる小さなアクシデント(?)を描いた「読書日和」編、テレビ番組で料理愛好家・平野レミの独創的なメニューを見た津田のツッコミをきっかけに、思いもよらない事態を迎える「料理日和」編の2編を通じて、「ノンアルがいいね。」「今日は、これで、幸せ。」という「オールフリー」のメッセージを印象的に訴求していく。撮影中に津田本人から教わった、深津渾身のあのポーズや、何気ない時間が愛おしく感じる二人の微笑ましいやりとりなど、「オールフリー」がある日常をほのぼのとした世界観とともに表現した、見どころたっぷりの新CMに注目だ。○津田のコミカルな演技に毎回笑みがこぼれる深津読書中、突然大きな声を出したり、立ち上がって叫んだりする夫役の津田に、妻役の深津が「もう半分読んでるじゃん」「誰に言ってんの?」と軽いツッコミを入れるシーン。本編ではあきれたように微笑む深津の柔らかい表情が印象的だが、実際の撮影現場では愉快でチャーミングな津田の雰囲気づくりに、深津から何度も「アハハハ」と笑みがこぼれていた。○深津のひと言で津田もリラックス撮影前日、ちょうど津田出演のバラエティ番組を観ていたという深津。セッティング中、自ら「昨日のテレビ、観ましたよ!」と話しかけると、一瞬「え、ほんまですか?」と驚いた津田だが、そこから番組の裏話などで会話が弾み、二人で楽しそうな笑い声を響かせた。初共演、しかも夫婦役ということで、やや緊張の面持ちだった津田も、気さくで親しみやすい深津のキャラクターに接して、芝居の掛け合いもますます自然体に。縁側で仲良く「オールフリー」を飲むシーンでは、アクションと「プハーッ」のタイミングがシンクロし、見事一発OKを獲得した。○津田があのポーズを深津に伝授「ゴイゴイスー」のセリフ、ポーズの収録に当たり、津田は実演を交えて、深津へ言い方やポーズについてアドバイス。深津はファーストテイクこそ「正解が分からない」「なんか全然違う気がするなぁ(笑)」と頭を抱えていたものの、撮影済みの津田のカットと自身のカットを見比べながら、わずか2回で成功。周囲から湧き起こった拍手に、「これでいいんでしょうか(笑)」と照れくさそうに応じていた。○ダイアン・津田篤宏 インタビュー――CM 撮影の感想をお聞かせください。ええんかな、というぐらいの感じで撮影がスムーズに進みました。最高の出来で、なんか賞もらえるんちゃうかなと。あるかどうか分からないですけど、CM大賞とか取れそうなぐらい、良いCMができたと思います。深津さんもめちゃくちゃいい人で、「ゴイゴイスーをどうやってやるんですか?」と聞かれて、教えさせていただきました。やってもらえて、ありがとうございます!――深津絵里さんとの夫婦役はいかがでしたか?僕はまだ画面を通して見ていないので、違和感丸出しやったらどうしようかなと。でも、あんな大女優の方と夫婦役をやれるなんて光栄ですし、緊張感もありましたが、深津さんがとても優しくて、ありがたいなと思いました。――「今日は、これで、幸せ。」というセリフにちなんで、最近「幸せ」を感じたエピソードは?娘がバレンタインの時にくれる手作りチョコのレベルが、毎年どんどん上がってきて、今年は柔らかいクッキーみたいなチョコを作ってくれたんですよ。僕のだけ、ちょっと小っちゃかったんですけど、毎年そうなんです。試作品をくれるんです。失敗したチョコとか。でも、うれしいんですよ。小っちゃいので十分なんです。――リニューアルした「オールフリー」を飲んだ感想は?もうむちゃくちゃおいしいです。それに尽きますよ。すごく飲みやすくなって、飲みごたえもあって、本当にこれで十分という感じです。――新生活の時期を迎えていますが、これから新たに挑戦したいことは?今回のCMで、ちょっとお芝居的なことをさせてもらったわけじゃないですか。これ、役者イケるんちゃうかなと。今年中にデカいドラマの仕事をしてみたいですね。――たしかに津田さんが現場にいらっしゃったら、撮影の雰囲気も明るくなると思います。それも大事やと思いますが、普通に役者として出たいです(笑)。オファーが来たら、うれしいなぁ。――発売 15 年目を迎える「オールフリー」ですが、津田さんが 15 年前と比べて進化したところは?正直やってることは一緒で、愚直に「ゴイゴイスー」を続けた結果、今回のようなCMにつながったというか。「ゴイゴイスー」をやっていなかった時もあるんですよ。スベるから。だから、15年前の俺に、「それでもやり続けろ、やり続けたら、ここに来れるから」と言ってあげたいです。CMで深津絵里さんが「ゴイゴイスー」をやってくれたんですよ。15年前の俺、想像できるか? やり続けろって。――それでは、改めて15年前の津田さんにメッセージをお願いします。15 年前の津田! お前にスーを差し上げます!!【編集部MEMO】深津絵里は、1988年映画デビュー。以降、俳優として数多くの映画やドラマ、舞台に出演。 2010年、映画『悪人』で第 34 回モントリオール世界映画祭最優秀女優賞、第 34 回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞。 2021 年度後期 NHK 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」2 代目ヒロインとして出演。津田篤宏は、2000年4月に結成した、お笑いコンビ「ダイアン」のツッコミ担当。大阪・base よしもとの中心メンバーとして活躍し、2007 年から2年連続で「M-1 グランプリ」決勝進出を果たした。関西の番組でロケの腕を磨き、2018年4月に東京へ上京。代表ギャグは「ゴイゴイスー!」「スーを差し上げます」。
2024年04月03日フランスのパリ東部にあるヴァンセンヌ城にて行われた、『ロエベ 2024春夏ウィメンズ ランウェイショー』に、俳優の深津絵里さんが来場。深津さんの近影に、驚きの声が上がっています。深津絵里の『近影』に驚きの声深津さんは、1986年に東京都渋谷区の原宿で開催された『ミス原宿グランプリ』で、優勝したことをきっかけにデビュー。テレビドラマ『踊る大捜査線』シリーズ(フジテレビ系)で恩田すみれ役を演じ、多くのファンを沸かせました。そんな深津さんも、2023年10月現在、50歳に。しかし、同月公開された『ロエベ 2024春夏ウィメンズ ランウェイショー』での近影は、年齢をまったく感じさせないものでした。実際の写真をご覧ください。赤いニットのドレープドレスに身を包み、凛とした表情を浮かべる深津さん。白い肌やスラッと伸びた足など、『踊る大捜査線』シリーズに出ていた当時と、変わらない美しさを放っています!年齢を一切感じさせない、深津さんの近影はSNSで話題に。絶賛コメントが多数上がっています。・圧倒的な美しさ。私の一番大好きな俳優です。・真っ赤なミニドレスを着こなすなんて、素敵すぎる。私もこんな風に年を重ねたい。・50歳になっても変わらず魅力的。いつまでかわいいんですか!・凛とした美しさに悶絶しました。人生に希望が持てます…。深津さんの近影は、『年齢なんてただの数』であることを示してくれました。今後の深津さんの活躍からも、目が離せませんね![文・構成/grape編集部]
2023年10月03日女優の深津絵里が、フランス・パリにて行われた「ロエベ 2024春夏ウィメンズ ランウェイショー」に来場した。○■深津絵里、赤のドレープドレス姿を披露パリ東部にある広大なヴァンセンヌ城にて行われた「SS24 ウィメンズショー」。ファッションショーへの来場は今回が初めてとなる深津は、あでやかなレッドに染まったウールブレンドニットのドレープドレスと、5ポケットジーンズのデザインが融合したナパラムスキンのトイ パンタ ブーツを着用した。○■深津絵里 コメントロエベが日本で展開されてから50年。その節目の年、同い年の私にパリコレへのお誘いが。私とは無縁の世界だと思っていたのでとても驚きました。でもなぜか、この体験をしてみたい。ファッションショーとはどんなものなのか。好奇心を抑えられず、ショーで着用するお洋服を選ぶことに。ジョナサンがデザインした服を何着も着る毎に、彼のユーモアや、普通に見えているものには、実は信じられない程の時間と技が必要なんだと改めて思い知りました。それはかたちは違うけれど、私が理想とし目指している最高にかっこいい考え方だと思うのです。今回、彼の信念やフィロソフィーを服を着る事で感じ、ショーを観ることで考えさせられました。(C)Katsuhide Morimoto
2023年10月03日映画『すずめの戸締まり』(11月11日公開)の公開初日舞台挨拶が11日に都内で行われ、原菜乃華、松村北斗、深津絵里、染谷将太、花瀬琴音、新海誠監督が登場した。同作はアニメーション監督・新海誠による最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーとなる。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(原)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太(松村)に出会い、日本各地で次々に開き始める、災いが訪れてしまうという扉を閉めるための旅がはじまる。声優初挑戦となった深津は「とっても怖かったです。だけど新海監督があたたかく粘り強く導いてくださったおかげでなんとか完成することができたのかなと思っています」と心境を表す。「思い通りにできなくてどん底まで落ち込んで、でも次の収録が待ってるから、なんとか気分を変えようとあてもなく街を歩き続けたり、あてもなく新幹線に乗って京都のお寺で心を沈めてみたりとか、本当に初めてのことにこの年齢でトライできるチャンスをいただけたのは、監督に感謝を申しあげたいと思います」と語った。新海「僕は、環というキャラクターはとても難しいと思ったんです。嘘のない叫びのようなものを聞かせてもらわないとキャラクターとして成立しにくいかな思って、そこで深津さんが頭に思い浮かんで」とオファーの理由を明かす。深津は「脚本やビデオコンテを見て、個人的な感想ですけど、監督が次のところへ向かおうとされてるのかなということを受け取りまして。もちろん日本国内のみならず、世界中のファンの皆さんに届くように作品を作られていると思うんですけど、今回はたった1人のその人だけに届けばいいというような、ピュアなものを感じて」と変化を読み取ったという。「こんな経験のない私に監督がやってほしいと思ってることには何かがあるんだろうと思って、下手くそながらぶつかろうと思いました」と決意の裏側を話した。
2022年11月11日映画『すずめの戸締まり』(11月11日公開)の公開初日舞台挨拶が11日に都内で行われ、原菜乃華、松村北斗、深津絵里、染谷将太、花瀬琴音、新海誠監督が登場した。同作はアニメーション監督・新海誠による最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーとなる。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(原)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太(松村)に出会い、日本各地で次々に開き始める、災いが訪れてしまうという扉を閉めるための旅がはじまる。公開を迎え、原は「昨日はあまり眠れなかったくらい、本当に今日はずっと楽しみにしていました」と喜びを表す。また今回すずめの叔母役で声優初挑戦となった深津は「こんな経験のない私に監督がやってほしいと思ってることには、きっと何かがあるんだろうと思って、下手くそながらぶつかろうと思いました。でも私なんかよりも何百万倍も怖かったと思うんですね、原さんは。背負わなきゃいけないことも大きかったと思いますし」と振り返る。深津はさらに「でも、すずめみたいに目の前のことにどんどん立ち向かって戦ってる姿をそばで見られて本当に美しかった。だから、今回初めてのことで恐ろしかったけど、原さんのような素晴らしい感性の女優さんと一緒の芝居ができたというのは、本当にまた一つ宝物のような作品になってしまった」と語る。その言葉に目元を拭った原は「泣きそうになくらいすごく嬉しくて。深津さんのお芝居を隣で見させていただいてて、自分の中でも知らないようなずめがたくさん出てきて、感謝しかないです。あとはアフレコがない日にスタジオにいらっしゃって、喉にすごくいい蜂蜜をプレゼントしてくださって、毎日アフレコ期間中は、深津さんにもらった蜂蜜だと舐めて気合いを入れてスタジオに行ってて。お守りみたいになってすごく嬉しくて。隣を見ると、いつも笑顔で温かく迎えてくれて嬉しかったです」と感謝していた。
2022年11月11日いまだに“ロス”を訴える声も多いNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』。3人のヒロインの中でも、深津絵里(49)の存在感は高まるいっぽうだ。「48歳でのヒロインという異例さに加え、10代の少女時代から演じきる深津さんの高い演技力は話題を呼び、登場回は軒並み高視聴率を記録しました。朝ドラ放送終了後から、深津さんのもとには映画やドラマの出演オファーが殺到しているそうです」(テレビ局関係者)各方面から仕事の依頼が舞い込む深津。しかし、深津はかなり慎重な姿勢を見せているようだ。「朝ドラの反響を見て、深津さんにCM出演をオファーする企業は後を絶ちません。しかし、深津さんは感謝しつつもなかなか首を縦に振らないそうです」(広告代理店関係者)CMといえば、ドラマや映画より拘束日数が少ないうえにギャラも高額と、女優にとっても“おいしい仕事”のはずだが……。「深津さんのCM出演料は女優でもトップクラスで、年間契約で1本あたり4千万〜5千万円ほど。すでに複数社からオファーが来ているそうですから、断ったギャラの総額は2億円ほどになるでしょう」(前出・広告代理店関係者)割のいい仕事を蹴ってまで守りたい信条が深津にはあるという。「深津さんは仕事を受けるうえで大切にしている“3つの条件”があるといいます。(1)自分じゃなければ成立しないと思えるか。(2)オファーする側の熱意の強さ。(3)自身がやりたいと思えるか。どれだけギャラがよくても、この3条件をクリアしない限りは受けないそうです」(芸能関係者)そこには深津が貫く“女優道”が影響しているようだ。「深津さんには、“演じることが自分の務め”というポリシーがあります。過去のインタビューでも、女優を続けるうえで『何者でもないことが自分の中で心地よい』と答えています。しかしCMのオファーを受けるということは、企業の“イメージキャラクター”になるということ。そうした色がつくことで、作品選びに影響が出ることや、自分の演技を見る人に余計なフィルターをかけてしまうことを懸念しているそうです」(映画関係者)そんな深津の厳しい条件をクリアした企業が!「今年1月、深津さんはJR東海のCMに出演。33年前に同社のCM『クリスマス・エクスプレス』に出演していた背景だけでなく、“新幹線は人と人とを結びつけるもの”という当時から変わらない今回のCMコンセプトに共感して、出演を決めたそうです」(前出・広告代理店関係者)深津の次のCMは“カミングスーン”とはいかないかも?
2022年06月05日「最終回の視聴率が19.7%と番組最高視聴率を記録したのも凄かったのですが、当日の午後0時45分からの再放送も11.7%と2桁超えですからね。NHKも深津さんには頭が上がらないんじゃないでしょうか」(芸能事務所関係者)13年ぶり連ドラ出演となるNHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で、再び株を上げた深津絵里(49)。今回の朝ドラで“最年長ヒロイン”という肩書きもついた深津だが、意外だったのが、今作が13年ぶりの連続ドラマの出演だったことだ。「やっぱり、50代で今一番上手な女優だと業界の皆が思ったんではないでしょうか。久しぶりだったこともあって、出たときの衝撃がありました。『カムカムエヴリバディ』で同じくヒロインを演じた川栄李奈さんや上白石萌音さんも素晴らしかったのですが、やはり深津さんの演技は経験値と格が違いすぎましたね。ストーリーの骨格となったのも深津さん演じる“るい”の人生を描いたものでしたから、最終的には深津さんの印象が強く残る結果となりました」(スポーツ紙記者)過去には日本アカデミー賞で最優秀主演/助演女優賞のダブル受賞を果たしたこともある深津。今回の朝ドラでは、改めてその演技力の高さを見せつける形となった。その結果、彼女にはいま『カムカム』バブルが到来しているという。「テレビ各局はもちろん、映画や舞台でも深津さんの獲得合戦がすでに勃発しています。その際に、みんなが力を入れているのは脚本です。彼女は作品の大小ではなく、内容をきちんと聞いてから出演するかどうか決めると言われています。実際、朝ドラでも彼女の心を動かしたのはオファーの際に制作陣が書いた手紙でした。今回の朝ドラでは初めて3人でヒロインをやるという構成でしたが、その意義を手紙にしたためて直訴。それが、深津さんの心に響いたそうです。そのため『深津さん獲得のカギは彼女の心を動かす脚本が書けるかどうかだ』というのが、業界にも広まっています。深津さんに合わせた“あて書き”のような脚本を用意している人も少なくないと聞きました」(芸能事務所関係者)深津といえば、現場に台本を持ち込まないことでも有名だ。そうした姿勢も、彼女の現場評価を高めているという。「彼女はすべての準備をしてから来るので、現場でのトラブルもありません。周囲にきつくあたることもないため、誰もが『また共演したい』と思う女優さんですね」(テレビ局関係者)深津の同世代といえば、宮沢りえ(49)、鈴木京香(53)、天海祐希(54)などの実力派が揃っている。そんななかでも、今回の朝ドラの成功で「やはり深津は格が違う!」と混戦から一歩抜け出た形となったようだ。
2022年05月28日上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインを演じる、親子三代100年のファミリーストーリー連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」。この度、本作の総集編が放送決定した。史上初の3人のヒロインが登場した本作は、ラジオ英語講座とあんこと野球とジャズと時代劇を題材にした、母から娘へとバトンをつなぐ物語。上白石さん演じる安子と松村北斗(SixTONES)演じる稔の物語は大きな話題となり、村上虹郎、甲本雅裕、濱田岳、小野花梨、YOU、世良公則ら豪華キャストたちが演じる魅力的な登場人物たちも注目を集めた。長年すれ違い、互いに心の傷を抱えて生きてきた安子と娘・るいは、様々な登場人物が織りなす縁によって再会を果たし、半年間続いた物語は優しさに包まれて幕を降ろした。今回の総集編では、ヒロインたちそれぞれの物語のハイライトをたっぷりと放送。制作統括は、今回の放送について「本編をただ短くしただけではありません」と言い、「大胆な編集をほどこし、一本の別の作品としても楽しめるくらい初めから紡ぎ直した総集編になっています。ちょっとした驚きの仕掛けもありますし、新たな編集の効果で印象深いあの場面に違う感動を感じるなど、さまざまな工夫が加わりました」とコメントしている。連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」総集編安子編・るい編・ひなた編は5月1日(日)13時30分~BS4K、5月4日(水・祝)14時~NHK総合にて放送。(cinemacafe.net)
2022年04月23日「最初、現場に入って深津さんが『(On the)Sunny Side(of the Street)』を歌ってくださったら、もう監督とかも涙して、みんなで泣きながら撮影してるみたいな、感動的な気持ちでした」4月1日の『あさイチ』でこう語ったのは、3代目ヒロイン・ひなたを演じる川栄李奈(27)。8日で朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』が最終回を迎える。「川栄さんが印象的なシーンと語ったのが第90話、恋人・五十嵐(本郷奏多)との別れのショックで寝込んだひなたに、母・るい役の深津絵里さんが『Sunny Side~』を歌ってひなたの名前の由来を明かす場面でした。『カムカム』は女性3代の物語ですが、上白石萌音さん、川栄李奈さんがオーディションで選ばれたのに対し、深津さんはNHKから直々の“ご指名”でした。最終週では再び、深津さんが歌う場面が出てきます。まさにクライマックスのシーンです。やはり“真の主役”は深津さんなんです。明るく気さくな人間性に加え、共演者や監督、スタッフとの意思疎通も率先してやられます。チーフディレクターも、絶えず現場をうならせる彼女の女優魂に『このチームの柱は深津さん』と断言していました」(制作関係者)深津のこだわりは、るいの現在の髪形にも表れていた。「1999年から、るいが短髪にしたのは、深津さん自身が’99年当時、ベリーショートだったから。このころは『彼女たちの時代』や、『天気予報の恋人』『カバチタレ!』と、勢いのあったフジテレビで毎年のように連ドラ主演をしていた時期と重なります。深津さんご本人の発案で、そんな時代背景を今回の役に取り込んだのです」(前出・制作関係者)また、深津には撮影現場での「マイルール」があるという。「現場では台本を読んでいる深津さんを一度も見たことがありません。というのも、深津さんは台本そのものを現場に持ち込むことがないそうです。週初めのリハーサルの段階から、その週の収録の全シーンを頭にたたき込んで臨んでいたと聞きます」(NHK関係者)深津にとって、今回の『カムカム』は’08年のドラマ『CHANGE』(フジテレビ系)以来、13年ぶりの連ドラ出演だった。「初の朝ドラ出演に加え、十数年ぶりの連ドラ撮影だったにもかかわらず、深津さんは終始堂々とされていました。もちろんNGはほとんどありません。もともと台本覚えが得意だと話していた川栄さんですが、尊敬する深津さんが自分の出演シーンと関係のないところまですべて暗記して現場入りしていることを知って『私ももっと頑張らないと!』と心を新たにしたそうです」(前出・NHK関係者)今作で17歳の役から演じた大黒柱・深津の存在が『カムカム』を伝説に変えた――。
2022年04月07日NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』は、上白石萌音(24)、深津絵里(49)、川栄李奈(27)と、第1部から第3部でヒロインがそれぞれ異なる。それは朝ドラ史上初の試みだ。現在放送中の第3部京都編で、荒物屋「あかにし」の店主・赤螺吉右衛門を演じているのは堀部圭亮(55)。吉右衛門は、店の壁に「買わぬなら帰らせるのが吉右衛門」という標語を貼るほどのケチな性格から「けちえもん」と呼ばれる個性的なキャラクター。堀部は『カムカム』第1部の岡山編では、吉右衛門の父である吉兵衛を演じていた。そんなヒロイン全員とともに登場している堀部に、3人の印象を聞いてみた。「安子役の上白石萌音さんは、若いけれど堂々と現場の真ん中にいらっしゃる感じ。現場では年上のこちらが気遣いすべきところを、『昨日、京都に入られたんですか?』と、声をかけてくれて。安子は、夫と家族を戦争で失い、1人で幼い娘を育てる芯の強い女性。いざ本番に入ると、上白石さんにもそんな芯の強さを感じました」(堀部・以下同)るい役の深津絵里は、「頼れる座長で、安心感がある」という。「撮影では深津さんが実際に回転焼きを焼いていますが、生地を鉄板に流し込む所作一つとっても、こぼすのを見たことがない。餡もきっちり均等に入れていて、本当に板についてます。ものすごく練習されたんだと思います。そして、この回転焼きが抜群においしい!吉右衛門の台詞に『なつかしい味』とありましたが、本当にそう思えるんです。母と別れ、心に傷を抱えたるいが、ちゃんと強いお母ちゃんになっていますよね。ジョー(大月錠一郎=オダギリジョー)がなかなか働かないせいもあるでしょうけど(笑)」ひなた役の川栄李奈は、“昭和の現代っ子”がピッタリハマっているのだとか。「ひなたは活発で明るい関西の女のコ。川栄さんも元気いっぱいの人で、オフの時間には子役さんたちと遊んであげる姿が印象的です。子どもとの接し方に慣れている様子で、母性ある優しさというか、柔らかさがあって、ひなたの役柄とのギャップに驚きましたね。ヒロインを演じる3人にはみなさん共通して、覚悟をもって作品の真ん中にいるというオーラのようなものがあるんです。朝ドラの主役を張るというのは、そういうものなのかもしれません」■自分の人生を含めた100年を考えさせられた『カムカムエヴリバディ』も最終回(4月8日)まで1カ月と少し。先週の放送では、行方不明になっていた安子の兄・算太(濱田岳)らしき謎の振付師も登場した。「この物語は、算太が『あかにし』からラジオを盗むところから始まっていますからね。これから、いろいろな伏線が驚くほどピッカピカに回収されていきますよ!」堀部にとっては、昨年京都で迎えたクランクイン当日が、55歳の誕生日でもあった。「このドラマの世界にいると、ふと『あっ、いまの僕自身も、ファミリーヒストリーの一部を生きているんだ』と、考えさせられることがあるんです。コロナ禍でなかなか会えない母にも電話しましたし、子どもにも、『自分の前にも後ろにも人がいる。その人たちと自分の人生を含めた“100年”を考えてみたら?君の人生にも、多くの人が関わってくれているんだよ』と話しました」『カムカムエヴリバディ』は携わる期間が長かったこともあり、自身にとって特別な作品になったという。「視聴者のみなさんも、自分のファミリーヒストリーに思いを巡らせつつ、物語を最後まで見守っていただけたらうれしいです」
2022年03月03日「今回の朝ドラで、脚本家の藤本有紀さん自ら出演を熱望した数少ない役者さんが深津さんとオダギリさんだといいます。それだけに撮影現場での2人も息ぴったりで、スタッフも思わず演技に見とれてしまうことが少なくないそうです」(テレビ局関係者)毎朝、お茶の間を沸かせている深津絵里(49)とオダギリジョー(45)。放送中の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(NHK)で夫婦役を演じている2人だが、実はともに朝ドラ出演は今作が初。出演に際して、それぞれこんな”本音”をコメントしている。「なんでもっと冷静に考えなかったんだろう。改めて藤本さんが描くキャラクターやストーリーに『とんでもないものを引き受けてしまった』と今さらドキドキする毎日です」(深津)「正直なことを言うと、“朝ドラ”はあまり見たことがなかったんですよ。自分との距離が遠いものだったので、お引き受けするかどうかすごく悩みました。やっぱり“朝ドラ”って朝の顔でもあり、NHKを代表する作品の一つですもんね」(オダギリ)どこか迷いを抱えながらも出演を決断した深津とオダギリ。2人には出演をあと押しした大切なものがあるようで――。「深津さんは06年夏に熱愛が報じられた売れっ子スタイリストの白山春久さん(52)との交際を継続中。深津さんがメディアに出演する際のスタイリングはほとんど白山さんが手掛けており、『カムカム』でも深津さん演じるるいの専属スタイリストとして正式にクレジットされています。恋人としてだけでなく仕事相手としても信頼している白山さんがスタッフとしてすぐそばにいることで、深津さんとしても安心して撮影に臨めているそうです。また、オダギリさんが出演を決めた理由として、藤本さんのご指名に加えて出演パートが故郷である岡山県を舞台にしていることも大きかったといいます。オダギリさんは郷土愛が強く、かねて恩返しする機会を探していたといいますから、“出演することで岡山に貢献できるなら”という思いもあったそうです」(NHK関係者)深津演じるるいとオダギリ演じる錠一郎の物語が本格的に動き出してから、4週連続で視聴率が番組最高を更新し続けるなど、ドラマに大きく貢献する2人だが、SNSのアカウントを持たず、私生活をほとんど明かさないことでも知られている。そんな2人の貴重な“プライベート”を本誌はこれまで何度か目撃している。熱愛が報じられた翌年の07年2月、深津の自宅から仕事に向かう白山氏の姿を目撃。また、15年1月には少しぽっちゃりとした白山氏を連れて仲良くウォーキングデートを楽しむなど、順調に交際を続けているようだ。いっぽうオダギリは07年12月に女優の香椎由宇(34)と結婚を発表。クールな印象のオダギリだが、プライベートでは子煩悩な二児のパパ。さらに共演者やスタッフをもてなすことでも知られている。18年5月上旬、主演ドラマ『イアリー見えない顔』(WOWOW)の打ち上げに出席したオダギリを目撃。終始ご機嫌で、泥酔した末に「みんなハッピーでいこうよ~♪」と語っていたという。また、20年1月には初めて監督を務めた映画『ある船頭の話』の関係者を招いた新年会を開催。ホストとして、出席者の話に耳を傾け、常に気遣っていたオダギリ。また出席していた地元の親友である次長課長の河本準一(46)が会費を払おうとすると、頑として受け取らない姿も印象的だった。るいと錠一郎の娘である川栄李奈(26)演じる3代目ヒロイン・ひなたが登場した朝ドラ。深津とオダギリのパワーも手伝って、視聴率20%超えも夢じゃないかも?
2022年02月11日「18歳少女の役と、3代目ヒロイン・川栄李奈さん(26)演じる高校3年生の娘を持つ母親役をともに自然に演じられるのは、深津さんしかいないーー。NHKが“史上最年長ヒロイン”となる深津さんを指名した理由はそこにありました」(制作関係者)祖母、母、娘の3世代を描く連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)2代目ヒロイン・るい役の深津絵里(49)。今週から娘・ひなたを川栄が演じる。竹村クリーニング店の店主夫妻を演じた村田雄浩(61)と濱田マリ(53)は本誌前号のインタビューで深津の演技力と変わらぬ美を絶賛していた。「るいの存在、佇まいが美しいしいとしい……」(村田)「朝イチ、深津さんは気配を消しているんですけど、輝きが隠せなくて光り輝いてて」(濱田)そんな深津には朝食のルーティンがあるという。「深津さんは十数年前から朝食にはきな粉と黒ごま入りのヨーグルトを取るようにして、寒い時期は温めていると聞いています」と、美容関係者。ダイエットコーチの高山すみ江さんも太鼓判だ。「朝食に黒ごまきな粉ヨーグルトは、タンパク質が豊富で腸内環境を整えます。温めることで腸内が温まって血流がよくなり、代謝も上がり一石二鳥です」1月31日には最高視聴率をさらに更新して18.6%を記録した。その日の放送分では、るいが産んだ娘・ひなたが時代劇好きな10歳の少女に一瞬のうちに成長する。その撮影現場では“ハプニング”があったと番組関係者は言う。「小学4年生のひなた役を演じたのは、音楽ユニット『Foorin』でも活躍した新津ちせさんです。新津さんは両親役の深津さんとオダギリジョーさんに突然『るいは、働かない錠一郎とよく離婚しないですね?』と聞いたそうです。オダギリさんが『本当だよね』と苦笑いして、深津さんに尋ねたら、キッパリと『捨てられないでしょう!』と。出演者・スタッフ一同から笑みがこぼれました」トランペット奏者だった錠一郎だが、結婚直前に吹けなくなる奇病を患い、仕事も家事も10年以上るいにお任せに。深津はそんな錠一郎への“女心”を明かしたのだ。前出・制作関係者が語る。「深津さんがプライベートで15年ほど前から交際しているのはスタイリストの白山春久さん(52)で、今回の朝ドラでも深津さんを担当しているのです。現場の人たちも2人が長年のパートナーだと知っているので、どこかダブって聞こえた面もあったと思います。錠一郎と違って白山さんは働き者ですけどね(笑)」3代目・川栄の参入で、朝ドラはさらに盛り上がりそうだ。
2022年02月09日鈴井貴之作・演出・出演の舞台『D-river』が2月5日、池袋サンシャイン劇場にて開幕した。「OOPARTS」プロジェクトとしては今回が6度目となる本公演。渡辺いっけいや田中要次、竹井亮介、大内厚雄ら「OOPARTS」お馴染みのキャストに加え、初参加となる温水洋一、最年少キャスト舟木健(NORD)、鈴井の盟友でもある藤村忠寿(北海道テレビ)というキャスト陣が揃った。本作品のテーマは「人間と人工知能AIの共存」。秘密裏に行われる自動運転実験をめぐり、メーカー、科学者、技術者、被験者といった個性豊かな登場人物たちの思惑が交差することで物語は進んでいく。鈴井演出における特徴でもある幾何学的な舞台セットは今回も健在。不規則に並べられた段差は可動式で、一部を切り離して車両を表現するギミックは観客の想像を掻き立てる。舞台全体に映し出される緻密に計算された映像演出や、青を基調とした淡く美しい照明などの視覚効果も見どころのひとつだ。さらにベテラン役者陣の見事なアンサンブルが笑いを誘い、コミカルな中にもメッセージ性を強く伝える内容も特徴といえるだろう。また劇伴はロックバンド・勝手にしやがれのドラムボーカルであり、鈴井と親交のある武藤昭平が担当。主要シーンで流れる書き下ろし楽曲は哀愁のあるギターフレーズが特徴的で、登場人物達の背景や思惑をさらに色濃く映し出して舞台を彩った。<鈴井貴之・コメント>正直、今まで初日を迎えるのは緊張というか不安でしたが、強者ばかりのキャスト陣・スタッフの力もお借りし、今回の舞台はOOPARTS史上一番の手応えを感じています。この後の本番も、皆様の笑い声、大きな拍手をいただけるよう、オッサン達(若者ひとり)全力で努めさせていただきます。一緒に楽しい時間を作り上げましょう!劇場でお待ちしております。■公演情報TAKAYUKI SUZUI PROJECT OOPARTS VOL.6『D-river』<東京公演>2月5日(土)〜2月13日(日)会場:サンシャイン劇場<大阪公演>2月18日(金)〜2月20日(日)会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール<札幌公演>2月25日(金)〜2月27日(日)会場:道新ホール
2022年02月08日●舞台ならではの観客との一体感「一度経験すると忘れられない」俳優、タレント、映画監督、脚本家、演出家などマルチに活躍する鈴井貴之。大泉洋、安田顕、森崎博之、戸次重幸、音尾琢真らの演劇ユニット「TEAM NACS」らが所属する芸能事務所「CREATIVE OFFICE CUE」の取締役会長でもある鈴井が、今でも北海道を拠点に活動し続ける理由とは? 今年還暦を迎える鈴井に、感謝してやまないという地元・北海道の人々やTEAM NACSへの想い、今後の展望について話を聞いた。2022年2月には、鈴井が手掛ける演劇プロジェクト「OOPARTS(オーパーツ)」の舞台『D-river(ドライバー)』が東京・大阪・札幌で上演される。人間と人工知能=AIとの共存をテーマにした本作は、渡辺いっけい、温水洋一、田中要次、竹井亮介、大内厚雄、舟木健、藤村忠寿、作・演出の鈴井という8人の演技が見ものだ。「僕も皆さんと同年代ですが、おっさんたちでバカバカしいことをしたいなと思い、そこに同調してくださる方々に参加してもらいました(笑)。皆さん、過去に僕がご一緒している方々ですが、実績があるのはもちろん、いい人たちばかりです。稽古場が和気あいあいと進行できるようなイメージでしたが、実際にものすごく楽しくやらせてもらっています」中年男3人が、自動運転の車に乗って、ある高額報酬のミッションを遂行していく。どうやらそのうちの1人がAIを備えたロボットらしいが、外見を見るかぎり、それが誰なのかが識別はできない。3人はお互いに懐疑心を抱きながらドライブをしていく。「僕は日常で車を運転していて、高速道路で田舎と札幌の行き来をしていますが、最近の車はアシスト運転の性能がすごいという話を聞きまして。自分も歳をとってきたし、田舎に行くと高齢者のドライバーが多くておっかないんです。早く精度の良い自動運転車ができれば、おじいちゃんやおばあちゃんも免許を返納しなくて済む。総合的に鑑みても自動運転の進化はありがたいことだと思いました」しかし、その一方で、鈴井は「車産業は、タクシーやバスの運転手はもちろん、車の整備工場や自動車免許教習所で働いている人など、いろんな分野で膨大な人が関わっていて、簡単に自動化なんてできないんじゃないかと。技術がかなり進歩していたとしても、実用化に至るまでにいろんなハードルがあり、すぐに出来ない現状があるんじゃないかと、疑いの目を向けてしまって」と深読みしたうえで、今回のストーリーを考えていったとか。本作も含め、鈴井は自身の舞台に自分も出演するプレイングマネージャー的な演出家だが、両方をやるメリットをどう捉えているのだろうか。「本当は演出に専念できればいいんですが、僕は少しでいいから出たいと思ってしまうタイプです。どっちつかずでダメなんですが、だからこそ、細かい演出が必要のないキャリアのある方たちをキャスティングするわけです」演出家と演者の立ち位置については「まったく別物です」と言う鈴井。「映像ならカットをかけられるし編集で落とすこともできますが、舞台の演出家の場合、本番の幕が上がったあとは本当に無力ですから。演出でこうやってくださいと説明しても、アドリブで何かをやられちゃったら、もう手出しができません。とか言っていますが、実は自分の芝居を一番壊すのは僕自身なので。演出と全然違うじゃないか! といつも怒られるのは僕なんです(笑)」そこは生ものである舞台ならではの面白さがあるに違いない。鈴井は「僕個人の見解ですが」と前置きしたうえで、「舞台は生身の体で直に、何百人のお客様たちと対峙する世界。時間と場所を共有していないとわからないことをお互いに体感するので、その一体感や空気感は、一度経験すると忘れられない気がします。舞台をDVDやブルーレイで見たとしても、やはり客席で見たものとは違う感じがしますし、舞台に立っている側の人間もそういう感覚を持っています。生だからこその緊張感はあり、万が一ミスがあったとしてもそれをどう挽回していくかという、1本1本が真剣勝負ですから」●事務所創立30周年感謝の思いと還暦後の展望を語る1992年に立ち上げた「CREATIVE OFFICE CUE」は、今年創立30周年を迎える。所属するTEAM NACSは、今や全国区で人気を博すユニットで、それぞれが個人でも活躍しているのは周知の通り。その理由について鈴井は「稀有な出会いがあったからこそです。ここまで来られたのは、決して我々だけの力だけではなく、いろんな方たちに助けられから今日があります」と心から感謝する。「現社長(伊藤亜由美)と出会って『会社を作り、本格的にやりましょう』と始めた事務所です。最初にOFFICE CUEに入ったのは安田顕ですが、その後TEAM NACSのメンバーが揃っていって、彼らを全国区にしたいと思った時、東京のアミューズさんとの出会いがあり、そこからまたいろんな縁がつながっていきました。今でこそ、うちは新卒入社採用みたいな制度もありますが、だいたいは人づてで入ってくることが多くて。そういう出会いがずっと続いているから、やりたいことをやらせていただける状況が作れたのかなと思っています」鈴井だけではなく、TEAM NACSのメンバーたちも、東京をメインに活動していながら、地元・北海道での仕事を大切に続けてきたが、鈴井はメンバーたちについて「きっと僕というダメなお父さんを見ているから、彼らは僕がしっかりしなきゃと思っているんじゃないでしょうか(笑)。こうやって東京にひょこひょこ出てくるけど、芝居が終わったらまた田舎へ帰って、自分勝手だなって」と冗談交じりに話す。また、「やはり北海道という土地柄も大きいと思います。千歳空港に着いた瞬間、冷たい空気が凛としていて、寒くて嫌だけど北海道ならではの安心感があり、いろんなことを頑張ろうという気持ちにさせてくれるんです」とも語った。そして、北海道民のファンたちの支えが何よりも大きかったと強調する鈴井。「TEAM NACSもそうですが、そもそも北海道で人気者になったから全国区になれたんです。北海道の人たちが育ててくれて、全国へいってらっしゃいと送り出してくれました。そういう気持ちがベースにあるので、彼らは東京での仕事が多くなっても、地元での仕事を続けているんじゃないかと思っています」ちなみに鈴井自身も20代前半で、東京進出を考えたことがあったそうだ。「当時、札幌で芝居をやっていた僕と同年代の人たちは、みんな東京へ行っていて、僕自身も『あとに続くから』と言っていたのに、そのタイミングを逃しました。勇気と自信がなかったんです。地元の北海道が好きだからといったきれいごとを口にしていた時期もありましたが、正直、ビビっていたんだと思います。親からの圧力もあり、27歳ぐらいで一度、芝居をやめようと思い、一般企業の面接を受けたりもしましたし。でもそこから『北海道で意地でもやってやる!』と奮起し、30歳でOFFICE CUEを立ち上げました」OFFICE CUEには安田や大泉に続いてTEAM NACSの他のメンバーも移籍。北海道テレビの『水曜どうでしょう』が全国放送されたことで、ご当地タレントの枠を超え、全国で人気を不動のものにしていく。「TEAM NACSが、全国でもお客さんを動員できる演劇ユニットになってくれたことが大きかったです。そこは彼らだけではなく、僕が描いていた夢でもありましたから。僕は自分でそれをできなかったけど、彼らが実現してくれました。ただ、ご当地タレントとかローカルタレントって、ランクが下のように扱われがちですが、僕はそう思ってないし、そこを彼らが証明してくれたような気もします。また、彼らに感化されて、僕ももう1回やりたいと思い、OOPARTSを2010年から再始動させたんです」OOPARTSの今後の展望についても話を聞いた。「実現できるかどうかわからない夢物語として。お客さんを入れずに中継で、山1つ爆破しちゃうような規模の野外劇を、自然のなかでやってみたいです。劇場の舞台という枠ではないものをね。北海道なので、大きな雪山を作ればできないこともないかなと。また、逆に50人ぐらいの小さな規模で、舞台と客席の垣根がない空間を使って、お客さんも巻き込んだストーリー展開のお芝居なども面白いのではないかと。お客さんの1人を犯人にしちゃうとかして(笑)」それは還暦を迎える年齢になった今だからこそ思いついたことだ。「いい年になって、これからもっとすごいことをやりますということより、今までずっと何十年も応援してくださった方たちに、もっと深く刺さるものを作りたい。若い頃ならもっとファンを拡大していこうと思うかもしれませんが、今は長年ファンでいてくださる方たちに、お礼をしたいです。それは老後の楽しみじゃないけど、こういうこともできますよ!という感じのものを何か作れたらと。これからもいろいろなことを考えていきたいです」■鈴井貴之(すずい・たかゆき)1962年5月6日生まれ、北海道出身の俳優、タレント、映画監督、放送作家、脚本家、演出家。大学在籍中に「ノーティキッズ」、「劇団487パラシュート」などの劇団を主宰。1990年に劇団「OOPARTS」を結成し、作・演出し、俳優としても出演。「OOPARTS」解散後は、タレント・構成作家としてHTB『水曜どうでしょう』などの数々の番組の企画・出演に携わる。映画監督としても『man-hole』(01)、『river』(03)、『銀のエンゼル』(04)、『銀色の雨』(09)を手掛ける。2015年には「ドラマ24『不便な便利屋』」で自身初の連続ドラマ脚本・監督を務める。2010年には「OOPARTS」を鈴井自身のプロジェクトとして再始動し、2019年までに5作の舞台公演を上演。
2022年01月28日・この組み合わせだけで泣ける。・まさに今、失われがちな大切なものを描いた作品。・感慨深い。涙が出た。俳優の深津絵里さんが出演している、1本のテレビCMが話題になっています。深津絵里出演『JR東海』のCMが話題にネット上で話題になっているのは、JR東海が2022年1月16日から放映を開始したテレビCMです。JR東海は1988年にも、『クリスマス・エクスプレス』のテレビCMに深津さんを起用。『会うのが、いちばん。』というキャッチコピーで展開されたテレビCMは、多くの世代の心をつかみ、人気を博しました。あれから33年。ふたたび深津さんを起用し制作されたテレビCMのキャッチフレーズは…。会うって、特別だったんだ。同CMは、コロナ禍で奮闘するビジネスパーソンの出張を描いた作品です。『会いたいのに会えない』というもどかしさを日々経験する中で、「会うことの価値をもう一度見つめ直したい」という、JR東海の想いが詰まっています。心を動かすラストに、あなたもきっと目が離せなくなるでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年01月19日「深津さんが本格登場した12月23日放送回の視聴率は番組最高の17.9%を記録。その後も好調を維持し続けています」(芸能関係者)放送中の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(NHK)で雉真るいを好演中の深津絵里(48)。3人のヒロインが登場する本作で、るいは第2章「大阪編」の主人公。30年以上のキャリアを誇る深津だが、るいは彼女にとってかつてない難役のようだ。「深津さんはるいが18歳のときから演じています。実年齢と30歳も離れているだけでなく、るいは上白石萌音さん(23)演じる母・安子を捨てるという朝ドラらしい明るいヒロインではありません。また上白石さんと川栄李奈さん(26)はオーディションで選ばれましたが、深津さんは局側からのオファーで出演が決まりました。それだけに寝る間も惜しんで役作りに励んでいるといいます」(テレビ局関係者)昨年晩秋、夜遅くに朝ドラを撮影している大阪のスタジオから府内の賃貸マンションに帰宅する深津の姿を本誌も目撃している。全身全霊をかけ、るいを演じる深津。そんな彼女を公私ともに支える心強い味方がいるという。恋人のスタイリスト・白山春久氏(52)だ。「06年7月に写真週刊誌で交際が報じられました。今も関係は順調に続いており事実婚状態です。白山さんは深津さんがメディアに出演する際にはスタイリングを担当。『カムカム~』にも深津さん専属のスタイリストとして名前がクレジットされています。大阪での撮影にも白山さんが同行し、深津さんを支えていたといいます」(前出・テレビ局関係者)白山氏が深津のスタイリングを手掛けた昨年10月発行の雑誌で、彼女はこう語っていた。《太めのパンツや大きめなジャケットは、背の低い私には難しいと思っていましたけど、不思議と着るだけでちゃんと形になる。すごく取り入れやすいと思いました》(『LEE DAYS』vol.2)固い絆で結ばれた2人。白山氏は、15年にわたって深津が苦しいときも共闘し続けてきた。「深津さんは15年に書道家だった母親を66歳で亡くし、早すぎる死に相当なショックを受けていたそうです。そんなときも白山さんは深津さんに寄り添い、サポートし続けていたといいます。『カムカム』は深津さんにとって13年ぶりの連ドラですが、白山さんがいることで常に安心して撮影に臨めていたそうです」(前出・テレビ局関係者)15年恋人とともに、深津の女優人生の“第2章”が始まるーー。
2022年01月05日北海道から全国に広がったバラエティ番組『水曜どうでしょう』(HTB)の“ミスター”で知られる鈴井貴之のプロジェクト・OOPARTSの最新作『D-river』が2022年2月に上演される。作・演出を手がけ、自ら出演する鈴井の構想に耳を傾けた。プロジェクト第6弾となる本作は、「人間とAIの共存」をテーマにした物語が繰り広げられる。高額な報酬のもと集まった3人の男は目的や到達地点を知らされず、指示されるがまま自動運転機能が搭載された車に乗り込む。それぞれの疑念を胸に発進するドライバーのうち、1人はロボットだ。「最新の人工知能を携えたロボットがハンドルを握ったら」というミッションを検証するために集められた男たちは、募る猜疑心をますます加速させる。テーマは、鈴井自身の「車の“完全”自動運転はすでに実現しているかもしれないが、一気に舵を切ると仕事を失くす人たちが現れるなど社会が大きく変わってしまう。だからどこかの機関が技術躍進を制御しているのでは」という仮定が着想の大きなポイントになっている。「何が真実かわからない世の中で自動車を中心軸に置き、進歩の裏で暗躍する人たちや翻弄される切ない存在を描きます」と聞くとシリアスな展開を想像するが、同時に「目指しているのは抱腹絶倒のコメディ」とも語る。渡辺いっけい、田中要次、竹井亮介、大内厚雄、藤村忠寿は「OOPARTS」作品に出演経験があり、温水洋一は鈴井演出のドラマに出演、舟木健は同じ事務所(クリエイティブオフィスキュー)と“勝手知ったる”仲だ。「出方を探り合っている『初めまして』の時間がもったいない。互いのスタンスを知っている人たちと『久しぶり、じゃあ早速やろうか』とすぐに始めたいんですよね」とせっかちな一面も見せる。『水どう』で裏方のディレクターながら抜群の存在感を発揮し男4人の旅路を盛り上げるHTB(北海道テレビ)の藤村とは、もはや“盟友”と言ってよいだろう。OOPARTSプロジェクト第1弾を除いて皆勤賞の藤村について、鈴井は「キャスティングされることに何の疑いも持っていない、出さなかったら関係に亀裂が入って、『水どう』が暗礁に乗り上げるでしょうね(笑)」と苦笑しつつ、信頼関係も覗かせる。鈴井自身の役どころは、自動運転の技術を開発したメーカーの権力者だ。「ドラマの『半沢直樹』(TBS)で香川照之さんが演じた役のようなヒールに徹します。メーカーの下請け工場に“圧”をかけまくるので、前作で演じたリストラの憂き目に遭って抑圧された元ヤクザより弾けたいですね」と“暗躍”を誓った。公演は、2022年2月5日(土)~13日(日)に東京・サンシャイン劇場にて。その後、2月18日(金)~20日(日)に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール、2月25日(金)~27日(日)に北海道・道新ホールと巡演する。チケットの一般発売は、12月4日(土)10:00よりスタート。■チケットぴあでの取り扱いは東京公演のみ取材・文:岡山朋代
2021年12月03日上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインを務める連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」。この度、オダギリジョー、市川実日子、早乙女太一、村田雄浩、濱田マリ、近藤芳正、笑福亭笑瓶といった7名の新たな出演者が発表された。本作は、ラジオ英語講座と共に歩んだ3人のヒロインが紡ぐ100年のファミリーストーリー。深津さんが演じるのは、初代ヒロイン・安子(上白石萌音)の娘として生まれた2代目ヒロイン・るい。彼女の物語は、昭和37年の大阪からスタート。“自分らしく自由に生きていきたい“と願い、岡山を飛び出し大阪の街へ。そこでジャズに出会い、個性あふれる面々との出会いの中で新しい物語がスタートする。今回連続テレビ小説初出演となるオダギリさんは、るいが働くクリーニング店に客として訪れる謎の男、大月錠一郎(通称:ジョー)を演じる。いつもシャツには同じ汚れをつけ、背広から下着まで大量の洗濯物を置いていく錠一郎。彼のつかみどころのない言動や行動が、るいを戸惑わせ、やがてるいの運命を動かしていく人物となる。オダギリさんは「期待以上のお返しができるよう、全力を尽くすつもりです」と意気込みを語っている。そんな錠一郎に惚れており、るいに対して敵対心むき出しで迫ってくる女子大生ベリー(通称)役を市川さん。るいにちょっかいをかけてくるミュージシャンのトミー(通称)を、連続テレビ小説初出演の早乙女さんが演じる。市川さんは「個人的に憧れている時代でもあるので、その空気感の中に入れることがとても楽しみ」と期待し、早乙女さんは「ミュージシャンの役どころなので、既に楽器の稽古に苦戦しておりますが、なんとか頑張りたいと思っています」と現状を明かす。さらに、ひょんなことからるいを店に迎える「竹村クリーニング店」の店主・竹村平助役の村田さんは「我々夫婦が…物語のオアシスの様な存在になれたらいいな」と言い、平助の妻・和子役の濱田さんは「るいちゃんを温かく見守る竹村夫妻を、大好きな村田雄浩さんとともに明るく楽しく演じたいと思います」と語る。錠一郎を知るジャズ喫茶の支配人兼バーテンダー・木暮洋輔役の近藤さんは「でしゃばることなく控えめにジャズ喫茶のマスターを演じられれば!出ているかどうかわからないような、存在になれれば最高です!」と語っている。竹村クリーニング店の近所にある映画館の館主で町内会長の西山太を演じる笑瓶さんも連続テレビ小説初出演。「久々のドラマなので、迷惑をかけないようにしたいと思います」とコメントしている。そんな豪華キャストの発表に深津さんは「楽しみで、楽しみで、楽しみで。待ちきれません」と喜び、「大変な時代の中育ててくれた母のこと、ずっと見守ってくれた岡山のみんなの思いを胸に藤本さんの素晴らしい脚本をきちんとお届けできるよう、一生懸命務めさせていただきます」と改めて意気込んだ。2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」は月~土曜日8時~NHK総合、月~土曜日7時30分~BSプレミアム・BS4Kにて放送予定。(cinemacafe.net)
2021年07月15日目まぐるしく更新されていくトップニュースやトレンド、SNSでの個人の発信などに溢れる現代の情報社会では、むしろそれらをどれだけキュレーションしていくかが重要に。今の最先端の流れと情報精査のヒントを把握してコツを掴み、自分自身に合ったカスタマイズを施して。時代を映す情報精査が今後の飛躍へのカギに。社会情勢からワイドショーネタまで、ネットやテレビから日々大量の情報が流れてくる今。時代の流れに対応し、それをプラスの力に変えるような情報は、どう集めて精査したらいいのだろう。「Twitterのリスト機能を活用したり、意見交換ができる仲間同士でシェアボックスを作ったり。基本はネットを駆使することだと思います」(「パレットーク」編集長・合田文さん)そんなキュレーション力を高めるためのヒントを6つ紹介。「時代の流れを読むことは、明日の天気を知るようなもの。明日起きそうなことがわかれば、人はそれに備えることができます」(「THE GUILD」代表取締役・深津貴之さん)CHECK!最先端の情報ヨミトキ情報を取捨選択するためのヒントを得る前に、私たちが以下のような時代の流れの中にいることを知っておこう。情報の流通スピードがさらに加速。「ネットを中心に、毎日さまざまな情報が流れてきますが、その真偽がわからないうちに次の情報が流れてくる。情報の流れるスピードが、人間の処理能力を超えつつあります。それにもかかわらず、正誤の判断がつかないまま、反応や行動を起こさなければならないことも増えています」(深津さん)“リアル”が必要なものと不要なものが明確に。「’20年はコロナの影響でデジタル化が進んだ年といえます。思うように外出ができなくなり、たとえば打ち合わせや飲み会をZoomに切り替えたら、意外とバーチャルで事足りた、ということも。リアルで必要なものとそうではないものが明確になりつつある。今までの常識が急に二分化される時代へ」(深津さん)“個の時代”の影響力が増大。「SNSが浸透していることからも顕著ですが、今は組織というより一人ひとりがコンテンツを作る時代。その中で悪気はなかったとしても差別的な発信をすればきちんと炎上するようになっているし、逆に共感されるような内容なら世の中を動かすことだってできる。投稿ひとつでもリテラシーが必要です」(合田さん)自分らしさが尊重される時代に。「“女性だから”“男性だから”などと型にはめられて、苦手なことを無理やりやらされるような状況は、なくなっていくと思います。そこには人を人として大切にする思いがあってこそ。個の力が台頭する今、その傾向は強くなってきていると思います。“自分らしさ”が尊重されるようになっているんです」(合田さん)CURATION’S HINT情報のキュレーションを助けてくれるヒント今の時代の流れがわかったところで、そこから置いていかれないようにするには?ヒントをもとに、必要な情報を精査しよう!1、アルゴリズムのおすすめばかりに流されないようにする。ネットには、自分の好きそうな人や物がおすすめされるという便利な機能があるけれど、それに頼りすぎるのは要注意。「たとえば考え方でも、趣味にしても、自分に都合のいい情報ばかりが集まるようになるので、そのままいくと極端な世界が構築されてしまう。偏りすぎないためにも、SNSでは興味のある分野以外のことも1割ほどフォローするといいと思います」(深津さん)2、情報は自分の中で噛み砕いてから反応する。大量に流れてくる情報に対してすぐに反応することが求められる今の時代。誤った情報に振り回されないように意識すべきことは?「基本ではありますが、発信する前にその情報をよく読み、考えることですよね。自分では気軽に発言やリツイートなどをしたつもりでも、それが非常に多くの人に伝播する。たとえ反応が遅くなったとしても、しっかりと調べることが重要になります」(深津さん)3、問題を抽象化して落とし込む。情報が溢れる中で、何が問題となり、何がならないのか。見分ける力を養うためにはどうしたら?「たとえば恋人同士の問題に置き換えると、彼女が彼に夜飲みに行かないでと言った時、それなら昼間はいいのかというとそうではないはず。本質が理解できていないと、同じ過ちは避けられても別の問題が噴出しかねません。具体例を抽象化すると、問題の本質が見えてくると思います」(合田さん)4、興味のあることをまとめてオリジナルのスレッドを作る。「ツールはハックしてナンボ。良質な情報を効率よく集めるには、Twitterのリストを活用するのも一手。フォローまではしなくとも、興味のある情報を発信する媒体、人をリストにまとめれば、オリジナルの新聞が完成」(合田さん)「自分にとって必要な情報の選別も必要に。僕は芸能人のスキャンダルなど、自分は興味のない情報が、SNSに流れないように設定しています」(深津さん)5、Twitterのトレンドをこまめにチェックする。今世の中でどんなことが話題になっているのか。それを知るために役立つのがTwitterのトレンド。「流行語などは1か月で変わってしまうほど。常に情報は動いているので、リアルタイムでのリサーチが大切。私が一日に何度もチェックするのはTwitterのトレンドで、知らないことは調べてみたり、その事柄について自分が信頼している人は何と言っているかを見たりしています」(合田さん)6、チームで気になったことを共有できる“シェアボックス”を作る。社内の人やクリエイティブな仲間など、価値観を共有できるメンバー同士の情報交換も有効活用。「情報感度の高い人同士でシェアボックスを作れば、社会問題など自分が知りたい最新情報が自ずと集まるように。私は編集部のみんなと『Slack』というメッセージプラットフォームを使ってニュースを共有。背景に何があるのかなどを議論して、自分ごとに落とし込んでいます」(合田さん)合田 文さん「パレットーク」編集長。パレットークは性の多様性やハラスメントなどを、SNSを通して漫画で紹介するウェブメディア。深津貴之さん「THE GUILD」代表取締役。さまざまな企業のユーザーエクスペリエンスの設計などに携わる。※『anan』2021年1月13日号より。イラスト・加納徳博取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2021年01月10日史上初の3人のヒロインが登場することが発表されている、2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」。この度、そのヒロインを上白石萌音、深津絵里、川栄李奈が務めることが明らかになった。大正14年、日本でラジオ放送が始まった日、岡山市内の商店街にある和菓子屋で女の子が生まれた。名前は安子。やがて戦争の足音が近づく中、様々な試練が安子に舞い降りる。けれど、ラジオ放送開始からまもなく始まるラジオ英語講座との出会いが、安子の未来を切り開いていく。安子の娘、2代目ヒロインるいの物語は、昭和30年代の大阪から始まる。るいの娘、3代目ヒロインひなたの物語は、昭和40年代の京都から始まる。昭和から平成、そして令和へ。三世代ヒロインは、その時代時代の試練にぶちあたり、ときに、世間や流行から取り残されながらも、恋に、仕事に、結婚に、自分らしい生き方を、不器用ながらも、それぞれが違うあり方で、見出していく。そして3人の傍らには、ラジオ英語講座があった――。連続テレビ小説105作目となる本作は、連続テレビ小説「ちりとてちん」の藤本有紀が、ラジオ英語講座とあんこと野球とジャズと時代劇を題材に書き下ろす、3人のヒロインが母から娘へとバトンをつなぐ、三世代100年のファミリーストーリー。戦前から戦後、そして令和まで物語を紡いでいく今回のヒロインたち。今年は主演ドラマ「恋はつづくよどこまでも」が大きな話題となり、1月からは「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」や、大河ドラマ「青天を衝け」では篤君を演じることも決定している上白石さんが演じるのは、最初のヒロイン・安子。朝ドラ初出演となり「連続テレビ小説への出演はずっと大きな目標でした」という彼女は、「大好きな『英語』と『ラジオ』で紡がれるこの作品で夢が叶うこと、本当にうれしく思います」と出演を喜ぶ。また、3061人の応募があったオーディションから選ばれたそうで、「スタッフの皆さんの空気感がとても温かくて、このチームの一員になりたいと強く思いました。けれど自信は全く無かったので、知らせを受けた時は心底驚きました」とオーディション時をふり返った。また、2代目ヒロインるいを演じるのは、同じく朝ドラ初出演となる深津さん。「あふれる魅力全開の、萌音さんと李奈さんと一緒なら怖いものなし!とてもとても心強いです」と心境を明かし、「脚本の藤本さんから生み出される、それぞれの時代の女性を、3人できらきらと輝かせていけたらと思います。今日も、また明日も。毎朝8時にお目にかかれるのを楽しみにしております」とコメントしている。そして、上白石さんと同様、オーディションで決定した川栄さんが演じるのは、3代目ヒロインひなた。「朝ドラヒロインは一つの大きな夢であり、何度もオーディションに参加させて頂きました」と言い、そんな念願のヒロイン抜擢に「受かったと聞いたときは信じられないほどうれしかったです。先日、制作の方々や上白石萌音さん深津絵里さんともお会いさせて頂き、徐々に現実味が帯びてきてワクワクとドキドキでいっぱいです」と喜びを語る。またすでに「とと姉ちゃん」にて朝ドラ出演の経験がある川栄さん。「高畑充希さんがとてもパワフルですてきな方だったので、私も周りの方々にパワーを与えられるように楽しく明るく撮影に挑めたらなと思っています」と力を込めた。2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」は毎週月~土曜日8時~NHK総合ほかにて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年12月24日岸部一徳、深津絵里、香川照之が、藤山直美主演の新春ドラマスペシャル「最後のオンナ」に出演することが分かった。主人公を取り巻く個性的なキャラクターたちを演じる。おかき屋の老舗「皆川堂」。現社長・皆川雄一郎は、外面はいいが家では無愛想でケチ。そんな父の立ち振る舞いにイライラする雄一郎の娘・小百合もまたかなりの毒舌で見栄っ張りな性格だ。似た者同士の親子に、婿で専務の大介はいつも気を揉んでいる。そんな折、雄一郎は亡き妻の墓参り中に浅草でスナック「ビーナス」を営む山田美奈子(藤山直美)と出会い、お茶に誘うという意外な行動に。というのも、彼女は初恋の人に瓜ふたつだったのだ。そんな運命の出会いから1か月。大介は、スナックに入り浸り美奈子と仲良さげにする雄一郎を偶然目撃。やがて美奈子と雄一郎の交際が発覚する…。現在放送中の「ドクターX~外科医・大門未知子~」などに出演するベテラン個性派俳優・岸部さんが演じるのは、スナックのママ・山田美奈子と恋仲になる皆川雄一郎。藤山さんとの共演が夢だったという実力派女優・深津さんが、雄一郎の娘・小百合。そして、怪演が度々話題となる香川さんが、小百合の夫で入り婿・大介を演じる。岸部さんは「僕にとっては久しぶりの恋愛だったので(笑)…直美さんとは夫婦はありましたが、そういう“恋”関係の役はなかったのかな?久々に会ってドキドキしながら言葉がうまく出ないみたいな気分を味わって楽しんでいます」と撮影の様子を明かし、「何といっても藤山直美さんを楽しんでいただきたい」と視聴者へメッセージ。「いつか直美さんとご一緒したいと秘かに思い続けていたので。やっと叶いました」と喜んだ深津さんは、「最近には珍しいホームドラマなので、日常の何でもないことをさりげなく伝えられたらと思っています」と意気込んでいる。さらに、テレビ東京のドラマ初出演となった香川さんは「直美さんと一徳さんのコンビはすごい憧れで。それぞれと共演させて頂いたことはあるんですけど、このお二人が一緒の現場っていうのは初めてだと思うんです。お二人が作る世界観に反応することが第一で、役作りはいらないとすら言えるかもしれないです。直美さんとのお芝居は、今までの経験では完全に『スポーツ』なので、反応と、一瞬のアイデア、そこに向かっていくスピードと、いつ蹴り込むかシュートだけを狙っています。つまり、作るというより反応する、ライブ感のほうに神経を傾けるのがこの現場では最優先すべきことかなと思いました」と役作りについて語っている。テレビ東京開局55周年特別企画 新春ドラマスペシャル「最後のオンナ」は2020年1月6日(月)20時~テレビ東京系にて放送。(cinemacafe.net)
2019年11月22日8月23日、東京・池袋サンシャイン劇場にて鈴井貴之作・演出・出演の舞台、OOPARTS VOL.5 『リ・リ・リストラ~仁義ある戦い・ハンバーガー代理戦争』が初日の幕を開けた。開幕に先立ち、ゲネプロが行われた。【チケット情報はこちら】本作品のテーマは、 社会に溶け込もうと奮闘する“リストラされたヤクザ”。反社会勢力というテーマを扱いながらも、内容はあくまでコメディー要素が強く、キャラクター性豊かな人物たちが様々な背景を抱えながらも奮闘し、時に物騒に、そしてバカバカしく物語を進めていく舞台となっている。鈴井率いるOOPARTSプロジェクトは今作で5回目を数える。これまで独特の舞台装置などで予測のつかない舞台で話題をさらってきたが、今回は“ミュージカル”の要素が盛り込まれているところが眼目だ。ファストフード店を舞台に繰り広げられる元ヤクザ同士のプライドを賭けた抗争と、ストーリー展開に合わせて始まる歌唱シーンというミスマッチ感が、如何にも鈴井ならではのアイディア。物語は、北海道を舞台にかつて抗争を繰り返していたふたつの反社会的組織の人間が、ひょんなことからハンバーガーショップで働くことになり、“スマイルを心掛けた”仁義なき戦いに発展するというもの。元ヤクザの北斗連合若頭・五味を演じる鈴井をはじめ、個性的なキャストが揃った。OOPARTS作品では常連の、解散したヤクザの北斗連合の組長・小沢を藤村忠寿(HTB)、その妻・貞子を佐藤めぐみ、五味を兄貴と慕う龍崎を八木将康(劇団EXILE)、その彼女である美穂を上地春奈が演じる。小沢の顧問弁護士・大黒を演じる赤谷翔次郎は切れ者という役どころで小沢の相棒的存在だ。敵対する南斗龍星会の斎藤を演じる竹井亮介と山崎役の阿部丈二が披露するロックな歌声にも注目したい。ファストフード店店長・北川役は東京公演のみ、佐田正樹と是近敦之がWキャストで務める。ふたりの異なる演技も楽しみのひとつ。南斗龍星会の金本を演じる島太星(NORD)は今回が初舞台。役作りのため金髪にする熱の入れようで、定評のある歌声は必見。ゲネプロを終えた鈴井貴之は次のようにコメントを寄せた。「5回目となるOOPARTS、今回は今まで以上に、僕自身、出演にも力を入れています。試行錯誤を重ね、個性豊かで素晴らしいキャストの皆さんと一緒に今日まで作り上げてきました。本日からの本番、精一杯やらせていただきます。是非、劇場に足を運んでください」東京公演は9月1日(日)まで。その後、9月13日(金)15日(日)まで北海道・道新ホール、9月21日(土)23日(月・祝) に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。チケット発売中。
2019年08月26日「水曜どうでしょう」(HTB)の“ミスター”こと鈴井貴之が率いるプロジェクト「OOPARTS(オーパーツ)」の最新公演『リ・リ・リストラ~仁義ある戦い・ハンバーガー代理戦争』が今秋上演される。鈴井自ら演じる主人公は、いま何かと世間を騒がせている“反社会的組織”の一員だった男、すなわち元ヤクザ! リストラの憂き目に遭った男が、スマイルが基本のハンバーガーショップで働き始める…という設定を聞いただけでも笑ってしまいそうな物語は一体どこに着地するのか? 鈴井に話を聞いた。【チケット情報はこちら】数年前の某ヒット洋画を想起させるタイトルは「“ミュージカル風テイスト”があるから」とのことだが、企画自体は10年ほど前から温めてきたと明かす。「リストラされたヤクザの行き着く先として一番遠いところはどこかと考えてハンバーガーショップにしました。制服に帽子で、笑顔で接客しないといけない(笑)。そこに1番そぐわない人たちが再起をかけるって面白いなと」巷では“反社会的勢力”という言葉がネットやTVを飛び交っている昨今だが、本作も鈴井自身もそういう存在や違法な行為を推奨する意図はない。が、しかし、“反”という言葉をつけて社会と切り離そうとする風潮には疑問を抱いている。本作で描くのは、社会との断絶ではなく、社会の中でもう1度、生き直そうとする彼らの姿。鈴井は「あくまでもこの作品はコメディ」と断った上でこう続ける。「臭いものに蓋をすればいいのか? 良いとか悪い以前に、そういう存在を生んでいるのは社会なのに、そこに目を向けずに“見ちゃいけない”っておかしいんじゃないかと思うんです。これまでも僕は、マグロ漁船に乗る人々やつぶれかけたお化け屋敷、孤独死の現場を清掃する人々などを描いてきましたが、僕自身、そういう“日陰者”の周波数を持ってるんでしょうね。北海道で演劇を作ってきて、大泉洋をはじめTEAM NACSの面々が全国で活躍するようになったのは奇跡的なこと。本来なら僕もそこに乗っかって、東京に出て行って次の展開を考えればいいのに、田舎にこもってる(笑)。生きるのがヘタなんです。でも、そういう人って実はたくさんいる。そんな人たちを面白おかしく描きたいなと思います」これまで演出と脚本に重きを置いてきたが、今回は役者としての比重もこれまでの舞台以上に大きくなる。「歳も歳なんでね。ここで踏ん張らないと、2度とやれないかもしれない。最後のひと勝負ってわけじゃないけど、作る側と出る側の二刀流でガッチリやってみようかと。田舎の草野球ですね。ベンチに監督として座ってるんじゃなく、エースで4番でキャプテンで行こうかと。まあ、昔気質の元ヤクザ役ですからね。僕も昔はみんなに恐れられていましたから(笑)、その頃を思い出せば、すぐにできると思います!」公演は8月23日(金)東京・サンシャイン劇場を皮切りに札幌、大阪を巡演。チケットは発売中。取材・文・撮影:黒豆直樹
2019年07月19日クリエイティブディレクター南貴之と老舗書店の有隣堂が出会って生まれた、小さな街のような複合型店舗、ヒビヤ セントラル マーケット(HIBIYA CENTRAL MARKET)が、3月29日に開業する東京ミッドタウン日比谷3階にオープンする。南が世界中で拾い集めた“市場”や“街角”、“路地”の記憶を、237坪のフロアで表現する同店舗は、様々なカテゴリーの9つの店舗が軒を連ね、食事やお酒、本や衣服などが揃えられ、誰もが郷愁や親近感を抱き、居場所を見つけられる場所として展開される。「Library」象徴であり、本と現実世界がリンクする広がりのある場所となるのは「Library」。本棚の壁に囲まれた内側は、海外のバザールのように、世界中の洋服や雑貨、ヨーロッパで集めたアノニマスなヴィンテージが並ぶ。什器であり商品でもあるヴィンテージの家具は売れるたびに入れ替わり、店の様子も変化していく。ギャラリーともセレクトショップともつかないユニークなプレゼンテーションを行う「Graphpaper」は、アドバイザーの二村毅と共に選び抜いたクオリティの高いものに加え、日比谷という立地ならではのアイテムも取り扱う。「一角」熊本のスペシャリティコーヒー「AND COFFEE ROASTERS」、「有隣堂」、架空の運送会社をイメージしたモバイル型コンセプトストア「FreshService」では、ハンドドリップによるスペシャリティコーヒーを楽しみながら手に取れる、駅のキオスクのようなデイリーユースなマガジン、日用品、お土産がそろう。「MAISON CINQUANTE-CINQ」などを手掛ける丸山智博による「一角」では、唐揚げにハイボール、蕎麦といった食事と酒を肩の力を抜いて楽しめる。「理容ヒビヤ」藤井実が監修し日本最高峰の衛生管理を誇る「理容ヒビヤ」では、オフィスワーカー向けの理容やグルーミングだけでなく、女性向けの顔そりサービスが受けられる他、フランスのデッドストックのヴィンテージフレームが圧巻の眼鏡店「CONVEX」には、札幌のヴィンテージアイウェアショップ「Fre’quence」の柳原一樹の審美眼によって貴重なミュージアムピースまで集まる。軍用テントのファサードが印象的な「Tent gallery」では、ここだからこそできる独創的かつ多様な展示や企画も。開業を控え話題の、東京ミッドタウン日比谷の数あるテナントの中で大きな注目を集めそうだ。【店舗情報】ヒビヤ セントラル マーケット(HIBIYA CENTRAL MARKET)オープン:3月29日住所:東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷3階営業時間:店舗スペース 11:00~21:00、飲食スペース 11:00~23:00 (ラストオーダー 22:30)面積:237坪
2018年02月07日7月19日、東京・サンシャイン劇場にて鈴井貴之作・演出・出演の舞台『天国への階段』が開幕した。本作品のテーマは、孤独死の現場を清掃し遺品を探す“特殊清掃員”。一見ヘビーなテーマではあるが、鈴井独自の視点で掘り下げ、笑いもふんだんに取り入れたエンターテインメントとしてひとつの舞台が完成。「観客が一番楽しめる舞台を作りたい」という鈴井の思いが伝わる、ライトな笑いとダークなテーマが融合した内容となった。【チケット情報はこちら】OOPARTSプロジェクトとしては今回が4度目の公演。過去には舞台全体にシーソーやネットを張り巡らすなど、予測のつかない舞台装置で観客の度肝を抜いてきたが、今回は『天国への階段』の舞台である“時間の経過した孤独死現場”を表現するため、家屋を連想させるようなセットを展開。随所に空いている穴を使った予測不可能な動きが役者に緊張感を与えると共に観客を驚かせる効果を生んでいた。出演は鈴井のほか、人気劇団・ヨーロッパ企画より永野宗典、キャラメルボックスより畑中智行、そして菊地美香、根岸拓哉、平田薫、吉田悟郎、戸澤亮(NEXTAGE)が参加。また「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)のディレクターでありOOPARTS作品には常連として参加する藤村忠寿も脇を固める。更に、北海道出身で2017年3月にSKE48を卒業した東李苑が卒業後初の舞台出演を果たした。初日を終えた鈴井貴之から、以下のコメントが寄せられた。「毎回、幕が開くまでは不安もあるんですが、今回は特に、お客様が本当に待ち焦がれていてくださって、参加するぞという能動的な意識で見ていただいていると感じました。公演中もこちらが戸惑うくらいの拍手もいただけて、やはり舞台はお客様と一緒に作り上げるものなんだなと。今回は「孤独死」という非常に重い題材を選んだ上で、かつ笑いもあるポップな内容にするという目標でしたが、それもお客様に助けられて達成できているのかなと思います。本当に心から感謝です。今回も特殊な舞台セットを考えて、役者の皆さんには大変な思いをさせておりますが、それがこの「OOPARTS」の醍醐味。怪我なく千秋楽まで、全員で頑張ります!」東京公演は7月25日(火)まで。その後、8月4日(金)から6日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演後、札幌、仙台、松本を巡演。
2017年07月20日HTB「水曜どうでしょう」の”ミスター”こと鈴井貴之のプロジェクト「OOPARTS(オーパーツ)」の第4回公演『天国への階段』が決定した。今回のテーマは「特殊清掃員」。7月から8月にかけて、東京を皮切りに大阪、札幌、仙台、松本を巡演する。2010年より鈴井貴之のソロプロジェクトとして活動をスタートさせた「OOPARTS」は、同年に『CUT』、2014年に『SHIP IN A BOTTLE』、そして2016年『HAUNTED HOUSE』と舞台公演を行ってきた。鈴井の創り上げるステージは、これまでも舞台上にシーソーを敷き詰め難破船を表現したり、ネットを張り巡らせ不安定なステージ上でアトラクション感を表現するなど、独特の感性が光る“鈴井ワールド”が見どころのひとつ。第4弾のテーマは「特殊清掃員」。孤独死した人が住んでいたアパートを片付け修復する特殊清掃員の話をOOPARTSらしくコミカルに作り上げるという。キャストにはキャラメルボックスから畑中智行、俳優集団D-BOYSの根岸拓哉、北海道出身で元SKE48メンバーの東李苑、今回で3度目のOOPARTS出演となる「水曜どうでしょう」の盟友・藤村忠寿などを迎え、新たな鈴井ワールドが展開される。<公演情報>【作・演出】鈴井貴之【出演】永野宗典(ヨーロッパ企画) 畑中智行(キャラメルボックス)根岸拓哉 吉田悟郎 戸澤 亮(NEXTAGE)菊地美香 平田 薫 東 李苑藤村忠寿(北海道テレビ)鈴井貴之【チケット】料金:6,800円(税込)一般発売:2017年6月3日(土)
2017年04月13日突然、電気が消滅した世界を舞台に、ある家族が決死のサバイバルに挑む映画『サバイバルファミリー』の完成披露試写会が1月16日(月)、都内で行われ、小日向文世、深津絵里、泉澤祐希、葵わかな、矢口史靖監督が出席。過酷な撮影をふり返った。亭主関白で口先だけの父親(小日向さん)、天然な専業主婦(深津さん)、無口な長男(泉澤さん)、スマホ命の長女(葵さん)の4人家族が、電気消滅によって交通機関や電話、ガス、水道まで完全にストップし、廃墟と化した東京からの脱出を試みる。『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』の矢口監督が電化製品に依存する現代社会への皮肉や、高級時計や外車よりも1本の水が貴重品になる「価値観の逆転」をユーモラスに描いている。過酷なサバイバルを強いられる家族の奮闘を描くだけに、撮影そのものもサバイバルだったそうで、小日向さんは「苦手な虫を食べようとするシーンがとにかくイヤでした。それに冬の天竜川に入って、死ぬかと思った(笑)。とにかく冷たくって…」と矢口監督に恨み節。深津さんも「100キロくらいあるブタを、家族4人で追いかけたり…。そんな体験したことないですし、自分でも『何やっているんだろう?』って(笑)」と苦笑交じりに撮影エピソードを語った。泉澤さんは現場で“猫缶”を食べるはめになり、「激マズでした!」と苦々しい表情。同じ現場にいた深津さんも猫缶を食したそうで「ちょっと塩分強めでしたけど、食べられました」とこちらは涼しい顔だった。また、葵さんは「夏の設定ですが、撮影は真冬。寒いというより、痛くって生命の危機を感じました」とまさに命がけの撮影裏話を披露していた。舞台挨拶では電気がなくなった世界で、家族そろって自転車で高速道路を激走するシーンにちなんで、男性陣がエアロバイクに乗って“自家発電”に挑戦し、見事に映画タイトルの電飾を光らせていた。『サバイバルファミリー』は2月11日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年01月16日小日向文世と深津絵里が夫婦役で共演する映画『サバイバルファミリー』。この度、本作の予告&特報映像が解禁された。東京に暮らす平凡な一家、鈴木家。お母さんが話しかけても、お父さんはテレビに夢中、息子はヘッドホンから流れる音楽に夢中、娘はスマホでLINEに夢中。一緒にいるのになんだかみんなバラバラな、よくある家族。そんな鈴木家に起こった緊急事態!ある朝起きたら、電化製品が全部とまってる!!我が家だけのことかと思ったら、お隣もそのお隣もそのずーっとお隣も。電化製品ばかりじゃない。電車に自動車、そればかりかガスや水道まで。連絡しようにも電話が通じない、会社に行くにも電車が動かない。1日だけ我慢すればと思ったのに、翌日になっても、その翌日になっても状況は変わらない。ただの停電かと思っていたけれど、どうもそうじゃない。突然訪れた超絶不自由な生活にほとほと困ってしまう人々。そんな中、亭主関白な父、義之(小日向文世)が下した一世一代の大決断!「東京を脱出する!」全ての電気が消えた世界の中で、家族に未来はあるのか!?超ダメ親父は、家族を守り切れるのか――!?『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』など数々の大ヒット作を生み出した矢口史靖監督の最新作『サバイバルファミリー』。キャストには、小日向さん演じる鈴木義之一家には、母・光恵役に深津さん、息子&娘役に泉澤祐希と葵わかな。さらにこの一家のほかにも、父・時任三郎、母・藤原紀香、長男・大野拓朗、次男・志尊淳の一家。渡辺えり、宅麻伸、柄本明、大地康雄ら豪華キャストも出演している。これまでの作品同様、矢口監督によるオリジナル脚本で描かれる本作。誰も観たことのない世界を徹底してリアルに描きながら、矢口流ユーモアも満載の作品に仕上がっているようだ。またCGではなく、リアルな絵を求めて総移動距離、なんと10,000kmの日本全国オールロケを敢行し、さらにのべ1,500人ものエキストラが参加した壮大な撮影を実施し、矢口作品史上最大級のスケールの撮影となっているところも見どころだ。そしてこのほど到着したのは、ある日突然電気が消えてしまい、人々がパニックに陥る様子から始まる予告編。電車が止まり、スマホが使えなくなり、信号機が止まる…。それだけに留まらず、今度は水と食料が底をついてしまうのだ。また、小日さんが全力で豚を追いかけ、深津さんが泥だらけになるなど、キャストの体当たりの姿も登場!すべてがOFFになると、人間がONになる。いまだからこそ観なければならない矢口監督渾身の映像をまずはこちらから確認して。さらに、小日向さん始めとする鈴木一家が映画のタイトルコールにも挑戦。4人の息の合った明るいタイトルコールにも注目だ。『サバイバルファミリー』は2017年2月11日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2016年10月07日2月29日(月)、大阪・梅田のシアター・ドラマシティで『ETERNAL CHIKAMATSU -近松門左衛門『心中天網島』より-』が幕を開けた。深津絵里と中村七之助がW主演し、デヴィッド・ルヴォーが演出する近松門左衛門の代表作『心中天網島』。その魂は、約300年の時を超え、かつて人形浄瑠璃で初演した同じ大阪の地で、観客の胸にダイレクトに飛び込んで来た。休憩20分を含む約3時間近い芝居が、舞台に魅入られてアッと言う間。カーテンコールの拍手は鳴りやまず、総立ちの客席からルヴォーも登場した初日の観劇ルポを。『ETERNAL CHIKAMATSU -近松門左衛門『心中天網島』より-』チケット情報満員の客席。カンカンカン!と半鐘を鳴らす強い鐘の音で一気に消灯。目の前に吊られた歌舞伎幕がスルスルと開き、プロジェクションマッピングの映像だとわかる。その瞬間、ニューヨークの空撮映像が投影、リーマン・ショックのニュースを経て、大阪・道頓堀のネオン界へ。舞台は、大阪・ミナミ。借金と加齢に悩みつつ、「金のため」と売春で稼ぐハル(深津絵里)。常連客で妻子持ちのジロウと恋をしているが、ジロウの兄(音尾琢真)が訪れ離縁を迫る。ののしられ、「金のため」と別れを受け入れたハルは、自暴自棄になって街を歩き、川に行き当たる。遊女の涙であふれたと言われる幻の蜆川(しじみがわ)。そこにかかる幻想の橋の上で、ハルは遊女・小春(中村七之助)と出会い、江戸時代の古い恋の世界へ…。舞台上には小空間を形作る複数の平台。それらの組み合わせで場面転換がスピーディに行われる。近松門左衛門のような人物(中嶋しゅう)の案内で、『心中天網島』の物語に入り込み、眺めているハル。歌舞伎で有名な“河庄”や“しぐれの炬燵”の物語が描かれる中、観客はハルの視点で常に現代と結ばれ、共に江戸の物語を旅するよう。当時の風景や女性の心情がわかりやすく伝わり、近松の世界が新たな色合いで浮かび上がる。途中休憩で観客の顔が語っていた。自分たちは今、なんとおもしろい芝居を観ているのか、と。深津の非の打ちどころのない繊細な演技、歌舞伎の女方の様式美を存分に生かした七之助の魅力、中嶋の達者な案内役。心に闇を抱えて生きる現代人に突き刺さるセリフもいい。「生きているのに、死ぬほど苦しい」「心中を心づくしと言うのなら、死なないですむ心づくしはないのか」。男と女の愛が、死と生の物語が、鮮烈なインパクトを持って立ち上がり、最後には私たちを極上の優しさと切なさで包み込む。安易な予想を瞬時に振り切り、驚きのなかで着地させる見事な結末!「歌舞伎の演目を演出してほしい」と言っていた、かつての十八代目中村勘三郎との約束を、ルヴォーは見事に果たした。この舞台へ、そして息子・七之助の挑戦へ、勘三郎も天上から拍手を贈っているに違いない。取材・文:高橋晴代
2016年03月03日2月29日(月)、大阪・梅田のシアター・ドラマシティで『ETERNAL CHIKAMATSU -近松門左衛門『心中天網島』より-』が幕を開けた。深津絵里と中村七之助がW主演し、デヴィッド・ルヴォーが演出する近松門左衛門の代表作『心中天網島』。その魂は、約300年の時を超え、かつて人形浄瑠璃で初演した同じ大阪の地で、観客の胸にダイレクトに飛び込んで来た。休憩20分を含む約3時間近い芝居が、舞台に魅入られてアッと言う間。カーテンコールの拍手は鳴りやまず、総立ちの客席からルヴォーも登場した初日の観劇ルポを。『ETERNAL CHIKAMATSU -近松門左衛門『心中天網島』より-』チケット情報満員の客席。カンカンカン!と半鐘を鳴らす強い鐘の音で一気に消灯。目の前に吊られた歌舞伎幕がスルスルと開き、プロジェクションマッピングの映像だとわかる。その瞬間、ニューヨークの空撮映像が投影、リーマン・ショックのニュースを経て、大阪・道頓堀のネオン界へ。舞台は、大阪・ミナミ。借金と加齢に悩みつつ、「金のため」と売春で稼ぐハル(深津絵里)。常連客で妻子持ちのジロウと恋をしているが、ジロウの兄(音尾琢真)が訪れ離縁を迫る。ののしられ、「金のため」と別れを受け入れたハルは、自暴自棄になって街を歩き、川に行き当たる。遊女の涙であふれたと言われる幻の蜆川(しじみがわ)。そこにかかる幻想の橋の上で、ハルは遊女・小春(中村七之助)と出会い、江戸時代の古い恋の世界へ…。舞台上には小空間を形作る複数の平台。それらの組み合わせで場面転換がスピーディに行われる。近松門左衛門のような人物(中嶋しゅう)の案内で、『心中天網島』の物語に入り込み、眺めているハル。歌舞伎で有名な“河庄”や“しぐれの炬燵”の物語が描かれる中、観客はハルの視点で常に現代と結ばれ、共に江戸の物語を旅するよう。当時の風景や女性の心情がわかりやすく伝わり、近松の世界が新たな色合いで浮かび上がる。途中休憩で観客の顔が語っていた。自分たちは今、なんとおもしろい芝居を観ているのか、と。深津の非の打ちどころのない繊細な演技、歌舞伎の女方の様式美を存分に生かした七之助の魅力、中嶋の達者な案内役。心に闇を抱えて生きる現代人に突き刺さるセリフもいい。「生きているのに、死ぬほど苦しい」「心中を心づくしと言うのなら、死なないですむ心づくしはないのか」。男と女の愛が、死と生の物語が、鮮烈なインパクトを持って立ち上がり、最後には私たちを極上の優しさと切なさで包み込む。安易な予想を瞬時に振り切り、驚きのなかで着地させる見事な結末!「歌舞伎の演目を演出してほしい」と言っていた、かつての十八代目中村勘三郎との約束を、ルヴォーは見事に果たした。この舞台へ、そして息子・七之助の挑戦へ、勘三郎も天上から拍手を贈っているに違いない。取材・文:高橋晴代
2016年03月03日