レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『囲炉裏バル カルボ』の欧風創作料理です。50周年、おめでとう&ありがとう!おしゃれもおいしいものもananで学んだ私が、今は読者のためのお店選びに悩むなんて想像もしなかった。それだけにお店を選ぶ際、何より重視するのが清潔、安全、安心。それから料理、空間、サービス、適正な価格。そしてプラス“何か”があることが重要だ。今回のお店は、学芸大学『囲炉裏バル カルボ』。なんと15時開店。そんな早くから飲む人いるの?と半信半疑で行ってみた。予約した日曜15時に5分ほど遅れて入ると驚いたことにカウンター席には先客が2組いた。しかも泡ものと生牡蠣で昼飲みが始まっているではないか。“バル”とはいうが、ゆったりした空間はほぼレストラン。タイル張りのカウンター席の前には、魚や野菜などその日の素材が並べてある。実はここ、中目黒の人気店『スペイン料理パブロ』の2店目。「スペインの食材市場の中にあるバル」をイメージしているが、料理はスペインに限らない。ウニウニプリン500円、炙り枝豆のペペ仕立て480円などの気の利いたつまみ、野菜料理、パスタ、オマール海老やトリュフなどの高級素材もさりげなく取り入れている。「メインは炭で焼く、原始焼きがおすすめです」と根津直樹店長。それにしても料理も、飲み物も安い!1人予算4000円とか。昼飲みパーティもありかも!囲炉裏バル カルボ東京都目黒区鷹番3-7-13ホワイトウエル鷹番2FTEL:03・6303・223615:00~24:00(フード23:00LO、ドリンク23:30LO)月曜休手前から時計回りに、オリジナルのハーブ香るポルケッタ200g¥1,200、エストレジャードス(フライドポテトのスペインスタイル)¥700、本場バスクチーズケーキ¥450、鮮魚のパリパリ包み揚げ マッシュルームソース¥700。ドリンクはグラスワイン¥650~、自家製レモンチェッロ使用のカルボサワー¥650。量たっぷりがうれしい。いぬかい・ゆみこレストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。※『anan』2020年3月11日号より。写真・清水奈緒取材、文・犬養裕美子(by anan編集部)
2020年03月05日フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『Qkurt(カート)』のイタリアンコースです。うわあ~、ついに出会ってしまった……!って扉を開いた瞬間に一目惚れの感覚になる店ってありますよね。内装も音楽も料理も全てがどタイプ。去年の11月に神楽坂にオープンしたイタリアン『Qkurt』はまさにそんな店で、抑えめな照明の空間に、モルタルと木で仕上げた低めのカウンターがしゅっと佇み、テーブル上をキャンドルライトがぼんやり照らし、生花の影が揺れている。店を形作るひとつひとつに心がある。そのことが伝わるからか、席に座るだけでリラックス気分に包まれる。厨房にはシェフの角田直也さんとパティシエで奥様の菜美子さん。この風景をご夫婦で描いているのかと思うと尚更眩しい。お任せコースを頼めば、素材を活かしつつも角田さんの感性と手間が滲む美しい料理が現れる。春が香るホワイトアスパラガスの一品はグリルでぐっとジューシーさを引き出し、奥ゆかしい旨味の猪のコンソメに浮かべる。しかもそれが花柄のクラシックなお皿に載せられているのだからもう、ノックアウトでしかない。角田さんは都立大学の人気イタリアン『カンティーナ カーリカ・リ』の料理長を経て独立。「賑やかな店も好きですが、ここではゆっくりと時間を過ごしてほしいんです」。街場のトラットリアと高級リストランテの間をいく、温かみと洗練が同居した特別な場所。こんな店で過ごす時間を求めていたんだ。お任せ7品コース¥5,500から。左・青森産やりいか、カラスミ、イカスミを練り込んだスパゲッティ、右・ロワール産のホワイトアスパラガスのグリル、ポレンタ、猪のコンソメ。グラスワインは北イタリアの自然派「ロッソ ディ ヴァルテッリーナ2015 アールペペ」¥1,000。菜美子さんの作る自家製パンも絶品。20:00以降はアラカルトもあり。Qkurt東京都新宿区下宮比町3-12明成ビル1FTEL:03・6877・394218:00~23:00(22:30LO)日曜、不定休ひらの・さきこ1991年生まれ。フードライター。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。※『anan』2020年3月4日号より。写真・清水奈緒取材、文・平野紗季子(by anan編集部)
2020年02月27日グラビアアイドルの清水あいりが2日、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD&ブルーレイ『URECCO~AnotherHeaven~』(ともに発売中 ブルーレイ:5,280円税込 4,104円税込 DVD:4,180円 販売元:マイノール)の発売記念イベントを行った。童顔に似つかわしくない90㎝のHカップバストにクビレたウエストラインというボディーで人気を博している清水あいり。最新作は、昨年10月に千葉の館山で撮影された。全編イメージ映像ながらもセクシーな姿を惜しげもなく披露した1枚となっている。弾丸で館山のロケを敢行したという清水は「めちゃくちゃ寒くて、洗車のシーンでは熱が出る寸前まで身体が冷えました。真っ直ぐ家に帰ってお風呂に入りました」とロケを振り返り、「今回は私の素が存分に見られる作品となっています。1番好きなシーンがカウガールのシーン。初めて着た衣装で、オイルもテカテカな感じで27歳の"清水あいり"っていう感じだと思います」と等身大の彼女の姿が垣間見えるという。また、見どころの一つというバストを強調したシーンについて「胸元がパックリと開いた競泳水着のシーンでは、お胸が飛び出しそうになりました」と危ういシーンだったといい、「黒のランジェリーでウサギさんの耳をつけたシーンは、すごく大人っぽくてしっとりとしています。お酒も入って男性を誘惑するような、プライベートで私が誘っていると想像して見ていただけたらうれしいですね」とアピールした。清水は現在27歳。30歳も目前ということで自身の恋愛については「本当にゼロで何にもなさ過ぎて申し訳ないです。本当になさ過ぎてヤバいですよ。周りも結婚し始めたので」と焦りつつも、「結婚願望もないし結婚のイメージもあまり良くないんです。最近、不倫とかあるじゃないですか。ワンナイトも嫌いだし、1人でいても寂しくないですから」と結婚には興味がない様子。とはいうものの、「今年ははっちゃけたいですね。27歳からはっちゃけるのもどうかと思いますが、人と交わってないのでアクティブに行きたいと思います」と前向きに語っていた。
2020年02月04日俳優の高杉真宙、女優の奈緒が30日、東京・有楽町のコニカミノルタプラネタリア TOKYOで行われたコニカミノルタプラネタリウム『流星たちの物語』公開記念 プレス発表会に出席した。昨年12月19日のオープンから1周年を迎えた「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」は、新作『流星たちの物語』を制作。離れ離れになってしまった2つの流星の"かけら"たちが運命に導かれ、長い年月の後に地球と深海で再会するというファンタジック・ラブストーリーで、CGアニメーションで描かれる壮大な宇宙空間や深海、そして海の生物たち、ドーム映像と音楽に包まれるプラネタリウム作品となっている。本作で声を担当した高杉真宙と奈緒がイベントに登場。すでに鑑賞したという高杉は「空間全体で包まれている感じがして、リラックスして見させていただきました。すごく楽しかったです」と感想を。奈緒も「すごく映像がキレイで、映像の中に自分がいるような感じで自分の声を忘れた楽しめました」と笑顔を見せた。また、流星のかけらを演じていることについて高杉は「最初に説明された時に石役かと思ってビックリしました(笑)」としつつ、「流星だからということを考えていた訳ではないので、戸惑いはありませんでした」と振り返り、奈緒は「最近何の役やりましたか? と言われて流星というのも(笑)」と苦笑いも「流星とは考えず、1人の男性と女性という気持ちでやりました」と語った。収録は通常のアフレコのように1人ずつ声を収録するのではなく、2人が同じ場所で掛け合いながら収録したという。その収録で初めて会った奈緒について高杉は「声がすごくキレイでマッチしていて、すっと入る気がしました。(現場で)ちゃんと言えなかったので、ここで言わなきゃと(笑)。僕は口下手なのでちゃんとはっきり言えなくて…」と告白し、これに奈緒は「(現場で)ちゃんと褒められたと思いますよ。現場でもお互いの声を褒めあっていました(笑)」とニッコリ。奈緒のコメントで思い出したのか、高杉は「収録のペースは2人だけの空間で緊張してました。僕は人見知りなので何て喋ればいいのかと。緊張の中、褒めあっていましたね(笑)」と照れ笑いを浮かべていた。
2020年01月31日ギフトコンシェルジュ・真野知子さんの「おいしいギフト」。今回ご紹介するのは、『日本橋 天丼 天むす 金子半之助』の海老天押し寿司です。東京・日本橋にある江戸前天丼専門店『金子半之助』は新鮮な穴子や海老、イカなどを胡麻油の香る特製揚げ油で天麩羅にして、豪快に盛り付けるボリューム満点スタイルの江戸前天丼が名物。海外からのファンも多く、アメリカや台湾にもお店を構える人気店だ。その初となるテイクアウト専門店がオープンした。店内には厨房もあり、家庭や職場でも楽しめるようにお土産として買いやすいお弁当や天ぷらが並ぶ。注目したのは渋谷限定となる<海老天押し寿司>。天丼と押し寿司を掛け合わせた新感覚の一品だ。揚げたての天ぷらを楽しむ天丼を、冷ました飯で作る押し寿司に。ポイントは“冷めても美味しい”ということ。むしろ“冷めた方が美味しい”というのがこの押し寿司の魅力。海老と大葉のかき揚げを秘伝のタレで味付け。その甘辛いタレが染みて、しんなりとした衣をまとった海老はプリプリの食感のまま、たっぷりと味わえる。時折香る大葉の風味が、爽やかなアクセントに。そして酢飯は胡麻とガリが隠し味だ。ほんのり生姜を効かせ、さっぱりとした酢飯にタレがほどよく染み食欲をかきたてる。ハイブリッドな一品は食べやすいサイズにカットされているのも嬉しい心配り。折箱入りで手土産だけでなく駅弁としても重宝しそう。海老天押し寿司¥1,000。1日100個限定。日本橋 天丼 天むす 金子半之助東京都渋谷区渋谷2-24-12渋谷スクランブルスクエアB2TEL:03・6419・709010:00~21:00休みは施設に準ずるまの・ともこギフトコンシェルジュ。手土産など日常的なギフトからハレの日まで多彩なシーンに合わせたギフトをセレクト。※『anan』2020年1月22日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子文・真野知子(by anan編集部)
2020年01月15日レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『鮨 おにかい』のおまかせコースです。一度は経験したい高級鮨屋のカウンター席。でも、都心だと予算2万円が相場(銀座は3万円以上)。これじゃ、一生縁がない?いえいえ、最近はコース1万円を切る店がポツポツ出てきている。昨年11月、中目黒にオープンした『鮨 おにかい』は、写真のおまかせコース9000円。いったいどんな店なのか?さっそく行ってみた。中目黒商店街から路地を入ったところ。昭和の雰囲気を残す長屋を改装した建物だが看板が見当たらない。思い切って扉を引くと階段があるので靴を脱いで2階へ。すると何ということでしょう。そこにはカウンター10席の粋な鮨屋が!驚きは佇まいだけでなく、鮨にも。古典的な江戸前鮨に「くずし鮨」を加えているのが特徴だ。マグロの赤身漬けにこのわた(ナマコの内臓の塩辛)を忍ばせたり、煮鮟肝を軍艦巻きにする。極めつきは海老天のり巻き。実は同経営の1階『天麩羅 みやしろ』から、海老天を絶妙のタイミングで用意し、手巻き鮨で手渡す。そして鮨ネタの王者・マグロは、スタッフでいろいろ食べ比べてアイルランド産をチョイス。食べてみると脂が上品。味もしなやか!何より中トロ、赤身、手巻きとたっぷり使うから印象深い。マグロもくずし鮨も堪能して、このお値段は、うれしい!握り&手巻き15カンと玉子焼きに、つまみ3品(写真左上から右へ、もずく、菊花のお浸し、銀杏の塩煮)がついて¥9,000。(握りは左上から右へ、中トロ、平目昆布締め、赤身漬け このわた、スミイカ。左中から右へ、塩〆したブリ、赤貝、サワラの炙り、アジ、筋子。左下から右へ、毛ガニ、煮鮟肝の軍艦巻き、小肌、穴子、玉子焼き。右上はマグロ巻き、右下は『天麩羅 みやしろ』の海老天のり巻き)。水ボトルは奥会津の天然水¥1,000。鮨 おにかい東京都目黒区上目黒2‐18‐11‐2FTEL:03・3714・988818:00~23:00(21:00最終入店)月曜休いぬかい・ゆみこレストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。※『anan』2020年1月15日号より。写真・清水奈緒取材、文・犬養裕美子(by anan編集部)
2020年01月13日松下奈緒主演、木村佳乃との共演でおくる“がん”をテーマにした新しい医療ドラマ「アライブがん専門医のカルテ」が1月9日から放送開始。木村さん演じる梶山薫の“秘密”に多くの視聴者から反応が集まっている。薬物療法を専門にがん治療に取り組む“腫瘍内科”は欧米に比べ日本ではまだ歴史が浅いが、全ての種類のがん患者の診療にあたり、複雑化したがん診療を適切に行うために必要とされている存在。本作は日本のドラマで初めて本格的に“腫瘍内科”にスポットを当てた新たな医療ドラマとなる。横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医の恩田心を松下さんが演じるほか、心の病院に転籍して来た消化器外科医の梶山薫を木村さんが演じ、2人が14年ぶりに共演。3か月前に事故で意識不明となっている心の夫・匠に中村俊介。薫の元上司・須藤進に田辺誠一。心の義父・京太郎に北大路欣也。そのほか清原翔、岡崎紗絵、藤井隆、木下ほうか、高畑淳子らも出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。心は担当患者・高坂民代(高畑さん)にがん再発を告知した際、患者会のチラシを受け取り、夫・匠と同様意識しょうがいの患者の家族たちが集まる会に顔を出すが、他の患者たちの前向きすぎる姿を見て辛くなり、その場を立ち去る。帰ろうとすると自転車のタイヤがパンクしており、自転車を押して帰っていると車で通りかかった患者会のスタッフの女性に声をかけられ送ってもらうのだが、彼女とその後病院で再会。彼女は別の病院から転籍して来た消化器外科医の梶山薫だった…というのが1話のストーリー。その後2人は原発不明がんの患者の治療法を模索していくのだが、その患者役で出演した石野真子の“迫真”ぶりに注目が集まる。その後終盤で薫の“秘密”が明かされることに。心の自転車をパンクさせたのは薫の仕業で、わざと心に近づいていたことが明かされ、さらに薫と薫の上司の進が心の夫・匠の手術を担当しており、2人の手術ミスを思わせる回想シーンが流れると「突然サスペンスになった・・・?」「木村佳乃、薫先生の心先生への罪滅ぼしなのか」「罪滅ぼしのため?それとも違う目的?」と混乱した視聴者からのツイートがSNSに殺到し、ネットを騒然とさせている。(笠緒)
2020年01月10日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『PUFFZ(パフズ)』のシュークリームです。激変中の渋谷駅、その構内にコーヒーのアロマと甘い香り漂う新スポット『UPLIGHT CAFE(アップライト カフェ)』とショップインのベイクブランド、『PUFFZ』が出現。次々焼きあがるベイクを渋谷駅ナカでふらっと楽しめて、おやつに手みやげに便利……なだけではない。レシピを監修するのは予約が取れないフレンチレストラン『Sincere(シンシア)』の石井真介シェフ。本物のおいしさをデイリー使いできてしまうのだ。シグネチャーはシュークリーム。「目指したのはフランスみたいなザクザクのシュー。皮をちぎってクリームを掬いながら食べてもらえたら」と石井シェフ。頬張れば予想の斜め上行くザックザク!いい音を響かせて生地が旨味と香ばしさを放ち、ミルキーなクリームが溢れ出す。「特に大切にしたのは生地の水分バランスです」。シュー皮はクッキー生地も重ね、じっくり50~60分、ギリギリまで深く焼いて水分を飛ばし、湿度の高い日本でもフランスみたいなクリスピーさを叶えた。クリームもインパクトあるシュー皮に負けないよう、ぷるんとほどよい硬さに。さらに、ほうじ茶シューには『櫻井焙茶研究所』の茶葉を採用。まろやかな乳味とスモーキーな香りの余韻にホッと心が緩む。最高のオヤツを、忙しい毎日のすぐそばに。シュークリーム(写真上・バニラ、ほうじ茶 各¥300)は、注文すると、こんがり黄金色に輝くシュー生地にクリームをパンパンに詰めてもらえる。下列に並ぶのは栗ペーストを練り込んだたい焼きマドレーヌ各¥230(すべて税込み)。『Sincere』のシグネチャー、たい焼きをかたどった「魚のパイ包み」からのインスピレーション。PUFFZ東京都渋谷区渋谷2‐23‐16渋谷駅東口地下広場 UPLIGHT CAFE内TEL:03・6324・27397:00~22:00不定休※渋谷駅「B7」出口近く。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2019年12月25日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2019年12月18日“日本を代表するヴァイオリニストとピアニストの共演”として、2009年に大きな話題となったアルバムが、松田理奈(ヴァイオリン)と清水和音(ピアノ)によるラヴェルだった。この録音から10年が経過したこの年末、名手2人が再び共演する。しかもプログラムには、10年前に手掛けた話題のラヴェルがずらりと並ぶのだからこれは聞き逃がせない。音楽家にとっての10年とは一体どのような意味を持つのだろう。10年前には新進気鋭のヴァイオリニストだった松田理奈は、今や日本屈指の名手の1人に数えられる存在となり、当時すでにスーパーソリストとして名を馳せていた清水和音は、今や巨匠への道を1歩1歩着実に歩みつつある大物としてその名を知られる存在だ。共に熱く激しい内面を持つこの2人が、さらなる深化の過程で相まみえるラヴェルが一体どのような凄みを持つものなのか。プログラム前半に置かれたモーツァルト&ブラームスともども心して聴いてみたい。●公演概要12月17日(火)紀尾井ホール●松田理奈 Lina Matsuda (ヴァイオリン, Violin)桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースにて研鑽を積み、2006年ドイツ・ニュルンベルク音楽大学に編入。2010年、同大学院を首席にて修了。1999年に初ソロリサイタルを開催した後、2001年第10回日本モーツァルト音楽コンクールヴァイオリン部門第1位、同コンクール史最年少優勝。2002年にはトッパンホールにて「16才のイザイ弾き」というテーマでソロリサイタル開催。2004年、第73回日本音楽コンクール第1位、2007年にはサラサーテ国際コンクールにてディプロマ入賞。2013年新日鉄住金音楽賞受賞。これまでに国内の主要オーケストラに加え、ハンガリー国立フィル、スーク室内オーケストラ、ヤナーチェク・フィルハーモニー室内管、ベトナム響など数々のオーケストラや著名指揮者と共演。2006年ビクターより『ドルチェ・リナ』をリリース。その後『カルメン』、清水和音とライブ収録した『ラヴェル・ライブ』、『イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲集』をリリース。2018年にはブラームスとフランクのソナタを収録した5枚目のアルバムをリリースした。松田理奈オフィシャルウェブサイト: ●清水和音 Kazune Shimizu (ピアノ, Piano)(c) Mana Miki完璧なまでの高い技巧と美しい弱音、豊かな音楽性を兼ね備えたピアニスト。ジュネーヴ音楽院にて、ルイ・ヒルトブラン氏に師事。1981年、弱冠20歳で、パリのロン=ティボー国際コンクール・ピアノ部門優勝、あわせてリサイタル賞を受賞した。これまでに、国内外の数々の著名オーケストラ・指揮者と共演し、広く活躍している。室内楽の分野でも活躍し、共演者から厚い信頼を得ている。これまでにソニーミュージックやオクタヴィア・レコードなどから多数のCDをリリースし、各誌で絶賛されている。2011年には、デビュー30周年を記念して、ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番~第4番とパガニーニの主題による狂詩曲の全5曲を一度に演奏するという快挙を成し遂げた。2014年から2018年の5年間では年2回のリサイタル・シリーズ「清水和音 ピアノ主義」を開催。幅広いレパートリーで聴衆を魅了した。2016年4月からは、年6回の室内楽シリーズ「芸劇ブランチコンサート」を開始するなど精力的な活動を続けている。桐朋学園大学・大学院教授。
2019年12月12日ギフトコンシェルジュ・真野知子さんの「おいしいギフト」。今回ご紹介するのは、『LESS(レス)』のmushroom forest tart(マッシュルーム フォレスト タルト)です。恵比寿にオープンした小さなペストリーショップ『LESS』。オーナーシェフはグローバルに活躍してきた2人のパティシエ。クオリティを何よりも大切にするために、できるだけ作りたてを提供し、引き算(LESS)の美学、和食を生み出した日本で自分たちの世界観を表現することをモットーとしている。シグネチャーはイタリアの伝統菓子パネットーネだが、ショーケースに並ぶタルトも芸術的な美しさ。甘いタルトが並ぶ中で、このマッシュルームタルトがひと際存在感を放っていた。「甘いタルトを作るだけでは退屈だった」と語るクリエイティブペストリーシェフのガブリエル・リヴァ氏がイタリアのチーズと日本の食材を使って実験的に作りあげた一品だ。土台の部分はサクサク食感のクランブル。クリームチーズにサワークリーム、青ネギを加えたクリームの上にマッシュポテトを絞る。エノキやしいたけなどソテーしたキノコを積んだら、ケイパーや生のマッシュルームとパルメザンチーズをトッピング。仕上げにオイルと一つまみの塩を加えて完成。幾重もの層に構築された美しいタルトは、香ばしいフェロモンを纏い、キノコの凝縮された旨味、サワークリームの酸味、チーズの塩気など、協奏曲のような重厚な味わいが楽しい。mushroom forest tart¥750。リヴァ氏の母国イタリアには塩味のタルトはないそうで、日本のキノコで作ることはチャレンジだったそう。夏にはトマトを用いてみたい、とも。LESS東京都目黒区三田1-12-25金子ビル1FTEL:03・6451・27178:00~18:00(土・日曜9:00~)不定休ロンドン、NY、ラスベガスなどで活躍してきたイタリア出身のリヴァ氏と、パリ、ノルウェーを経て、帰国後はヒルトン東京やレストラン『NARISAWA』で活躍した坂倉加奈子氏が9月に開いた。生菓子は要予約。まの・ともこギフトコンシェルジュ。12月12~29日、京都・藤井大丸にて「真野知子のホリデーギフト マーケット」を開催。※『anan』2019年12月18日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子文・真野知子(by anan編集部)
2019年12月11日レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『bistro nid(ビストロ ニド)』のフュージョン料理です。50年続いた鮨屋をリノベーションしたという古民家風の内装がいい感じ。1階はカウンター7席、2階はテーブル14席。居心地の良さにほっとしながら、封筒に入ったメニューを開くと、面白い料理名がちりばめられていた。「白レバーチョコミント」「熟成もち豚ロースの燻製~柿のジャムを添えて」など、素材の組み合わせが個性的。話題の発酵素材もさりげなく取り入れている。それでいてほとんどが1000円以下というリーズナブルさも驚き。たとえば「季節のフルーツじゃがバター」は、旬のフルーツと誰もが好きな芋バターをテーマにした一品。熱々の紫芋に、洋ナシとピスタチオを散らした厚さ2cm、5cm角のバターが出てくる。コペンハーゲンの陶芸家、グーリ・エルベックゴーの皿を裏返して使うセンスもいい。何より圧倒的にリッチで濃厚なオリジナルバターは記憶に残る味。これで900円でいいんですか?「気軽にフラッと立ち寄れるお店にしたくて。居酒屋価格に設定しました」という黒葛原徹シェフはフレンチを基礎に、カフェやビストロなどでサービスや運営も勉強してきた。そして今年6月に独立。渋谷から電車で10分ほど、都立大学駅から歩いて3分。でも、足を延ばす価値、あると思う。bistro nid東京都目黒区八雲1‐5‐2TEL:03・6459・557212:00~15:00(14:00LO)※ランチは土・日・祝日のみ、18:00~23:30(22:00LO)水曜休右下・トマト、ニンジン、ゴボウなど、千葉から取り寄せる野菜をそれぞれ発酵させて、さまざまな味で楽しむ「nidの発酵野菜盛り」¥980。左下・「季節のフルーツじゃがバター」¥900。上・ひつまぶしのように最後に“すぎな”茶をかけて味わう「真鯛と雑穀米のリゾット」¥1,720(2人分)。ワインは自然派が揃う。グラス¥850~。いぬかい・ゆみこレストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。※『anan』2019年12月11日号より。写真・清水奈緒取材、文・犬養裕美子(by anan編集部)
2019年12月04日話題のドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)で、人の彼氏を横取りしたがる“尾野ちゃん”を怪演した奈緒(24)。劇中で口から噴射した緑の液体について聞くと、「あれはマウスウオッシュという設定。実際はお水に緑の着色料を混ぜたもので、現場でスタッフさんと壁打ちの練習をしてから、本番に臨みました(笑)」とはにかんだ。数々の奇行を見せた“尾野ちゃん”から一転、初主演映画『ハルカの陶』(11月30日より、ユーロスペースほかにて全国公開)で見せたのは、「備前焼」に恋した小山はるかのまっすぐな情熱だ。はるか(奈緒)は、OLを辞めて陶芸家の修(平山浩行)に弟子入り。衝突しながらも心の交流を深めてゆくーー。「初主演という喜びより、歴史ある備前焼をテーマにした作品に何も知らない私が主演で大丈夫?という不安な気持ちでした」撮影前の1カ月間、土練りやろくろ回しを経験したことで備前焼の虜に。プライベートでも、イラストやウクレレ、プロレス観戦と多趣味なだけに、一度打ち込むと情熱も人一倍強い。劇中ではるかが備前焼に注ぐまなざしを見れば、その様子は一目瞭然であろう。「私自身、興味が湧いたことに対しては、ものすごく影響を受けやすい。それがはるかのまなざしにも出ているんだと思います。でも、自分のなかから湧き出した感情は絶対、嘘にはならないので」
2019年12月02日ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)で、人の彼氏を横取りしたがる“尾野ちゃん”を怪演した奈緒(24)。劇中で口から噴射した緑の液体も話題になった。「あれはマウスウオッシュという設定。実際はお水に緑の着色料を混ぜたもので、現場でスタッフさんと壁打ちの練習をしてから、本番に臨みました(笑)」(奈緒・以下同)数々の奇行を見せた“尾野ちゃん”から一転、初主演映画『ハルカの陶』(11月30日より、ユーロスペースほかにて全国公開)で見せたのは、「備前焼」に恋した小山はるかのまっすぐな情熱だ。はるか(奈緒)は、OLを辞めて陶芸家の修(平山浩行)に弟子入り。衝突しながらも心の交流を深めてゆくーー。はるかの生き方には、彼女自身の生き方と重なるところがある。「はるかの心境は、私がお芝居に出合ったときとすごく近い気がしました。私には多分ドラマチックなことは起きず、結婚して子どもを産んで……という将来を思い描いていたので、女優のお仕事と出合えたことでものすごく人生が変わりました。本当は25歳くらいで結婚するつもりが、いまだにしていないですし(笑)」人間国宝を演じた、笹野高史との初共演も貴重な出会いであった。「笹野さんは私にとって、この映画の“お守り”のような存在。最初の5日間で現場の空気をきゅっと締めてくださいました。笹野さんの案で面白くなったシーンばかり。帰り際に『あとは若い者に託したよ』と握手してくださり、その言葉を胸に撮影を続けました」一言一言を誠実につむぐ人柄は、きっと現場でも愛されるだろう。「全編岡山ロケで、寒い時季の撮影は大変なことも多かったのですが、地元の方が毎日炊き出しに来てくださって。『奈緒さんの初主演が備前焼の映画でうれしい』と喜んでいただけて、この映画が初主演で本当によかったと思います」彼女のまなざしはいま、「演じること」への恋心で輝いていた。
2019年12月02日フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『めしと、さけ anno(アンノ)』の新米おにぎりです。本当にこんなところにあるのかな……。ドキドキしながら上った階段の先に広がったのは、穏やかな光の灯る洞窟のような店だった。アーチ状の入り口、左官仕上げの塗り壁、その陰影を照らす明かり。徹底された美意識が貫かれながらも緊張感はなく、包み込まれる安心感。今年の10月に浅草橋にオープンした家庭料理の店『めしと、さけ anno』は、料理を阿武真亜子さんが、空間デザインを夫の山崎勇人さんが手がける、二人の店だ。山崎さんのデザイン事務所の移転をきっかけに元印刷工場だったこの物件に出合い、1階は山崎さんのアトリエ兼ショップ、2階に阿武さんの店を開くことになった。栄養士の母のもと小さい頃から手料理に触れて育った阿武さん。彼女が作るおかずや揚げ物は、素朴さの中にきらりと光る味付けがあって、口に運ぶたびに嬉しい。なかでも絶対の一品は、おにぎり。オーダーが入ってから土鍋で炊き上げたお米で握る三角形は、驚くほどつやつやと輝く。「お米農家やまざきさんの新米を、とにかく味わってほしいんです」と阿武さん。派手な具も、海苔もいらない。すべてを削ぎ落としたおにぎりは、小さな米粒にぎゅっと味わいが詰まって、噛みしめるたびに香りと甘さにほころぶ。見るもの触れるものすべてが美しい「anno」という場所で出合うのは、心の奥のほうにしんと積もるようなおいしさだった。新米おにぎり¥300(右)のフィナーレへ向けて、里芋の唐揚げ¥700(左)や、前菜の盛り合わせ¥900(下)を楽しむ。酢醤油につけた半熟卵の軽やかさ、クミンを効かせたバターナッツかぼちゃのグリルなど、きらりと光る美味。ヒトミワイナリーのスチューベンロゼ¥800(上)を合わせて。めしと、さけ anno東京都台東区浅草橋3‐29‐5‐2F18:00~23:00(食事のみ21:30LO)日・月・祝日休(予約はInstagramアカウント@annomeshiのDMにて受付)ひらの・さきこ1991年生まれ。フードライター。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。※『anan』2019年12月4日号より。写真・清水奈緒取材、文・平野紗季子(by anan編集部)
2019年11月27日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『おかしやうっちー』のプリンです。『おかしやうっちー』。なにやら微笑ましい名前の店に並ぶのは、プリンにシュー、クッキーといったシンプルなお菓子。いかにも定番なアイテムなのに、口にしたら初めてのお菓子に出合った気分になった。レアチーズケーキなら生クリームを使わず水とクリームチーズで仕上げていて、すっと溶けるとチーズの風味がくっきり。クッキー缶では6種のクッキーで粉の個性を食べ比べさせる。どこにでもありそうで他にない品ばかりだ。うっちーこと内山裕介シェフは『トシ・ヨロイヅカ』やパリやリヨンのレストランを経て、名店『一幸庵』で和菓子も経験、レストラン『ボニュ』ではシェフパティシエを任された。その深く広い経験を、和菓子や洋菓子の型にはまらない「おかし」へアウトプット。「限りなく余分を削ぎ落として、素材を際立たせています」と、彼の「おかし」は素材ありき。プリンならあくまで卵が主役、その味をマスキングしてしまう生クリームもバニラも使わない。「卵の個性が一番生きる」ギリギリの火入れで叶えた、トゥルンと独特な繊細さで舌にとろけると、そのたおやかさとうらはらに卵の旨味がこっくり濃厚。研ぎ澄まされた素のおいしさは、別添えのカラメルをかけるのがもったいないくらい。なんてキレイな味だろう。スタンダードな「プリン(素王卵)」(¥400。写真左上)の卵は新潟から直送される、良い餌を食べて放し飼いで育った鶏が産む「素王卵」。高知の地鶏・土佐ジローの卵などほぼ日替わりでとびきりの卵を使ったもう一種のプリンがあり、食べ比べるとより素材の個性があらわに。なかでも週末限定の「プリン(神果卵)」(¥900。写真右下)は卵好きたちの憧れ、放し飼いオーガニック自然卵「神果卵」をプリンに。おかしやうっちー東京都渋谷区千駄ヶ谷3‐27‐9‐1FTEL:03・6721・027711:00~18:00(なくなり次第終了)不定休(インスタグラム@okashiya_ucchiを参照)9月オープン。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2019年11月27日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2019年11月26日京都土産の新定番! 手作りのボトルチーズケーキ抹茶や竹炭を練りこんだ“和のフレーバー”食べ歩きにぴったりのSNS映えスイーツも人気京都土産の新定番! 手作りのボトルチーズケーキベーシックながら人気の高い『プレーン』380円(税抜)ボトルチーズケーキは全部で5種類あり、イチオシは、ベーシックな『プレーン』。卵、牛乳、チーズでつくる柔らかなプリン風生地の上に、生クリーム、クリームチーズを練り合わせた二層目を絞り、その上からヨーグルト風味の生地を重ねたレアチーズケーキです。ヨーグルトの爽やかさとクリームチーズのコク、プリン風生地のまろやかさが少しずつ溶け合って、口に入れるたびに異なる風味が楽しめます。ピンクとプリンカラーのコントラストがかわいい『いちご』400円(税抜)女性に特に評判なのは『いちご』で、二層目までは『プレーン』と同じ構成ですが、一番上に自家製のイチゴジャムを練りこんだヨーグルト生地をオン。甘酸っぱい風味が食べやすくあとを引くおいしさです。『プレーン』に丹波の黒豆、金箔をトッピング。京都らしい折り紙の着物をまとった『舞妓さん』500円(税抜)初心者におすすめの『プレーン』『いちご』『抹茶』が入った『フレーバーの3個セット』1,200円(税抜)素材は可能な限り京都産の新鮮なものにこだわっており、京都府内で造られる、黄味の色が濃く味も濃厚な「葉酸たまご」と、京都の農協の牛乳を使用しています。京町家を改装した店。二階にはイートインもお店を手がけるのは、ホテルや温浴施設、アミューズメント施設などを広く運営する朝陽物産。「手作りで、京都土産に持って帰っていただけるスイーツを」とレシピを研究し、形の崩れにくいボトルチーズケーキが生まれたそうです。抹茶や竹炭を練りこんだ“和のフレーバー”マスカルポーネチーズが抹茶の旨味を引き立てる『抹茶』430円(税抜)「京都らしい」フレーバーを味わいたいのなら、『抹茶』と『仁王門』がおすすめ。『抹茶』は上の層が、宇治の老舗「森半」の抹茶とマスカルポーネチーズのブレンドになっていて、濃い抹茶の苦み、旨味が全面に感じられます。店主が「一番チーズ好きの方におすすめ」と太鼓判を押す『仁王門』430円(税抜)一方『仁王門』は、下の生地をクチナシ色素で赤く染め、上の層には竹炭を練りこんだもの。赤と黒のコントラストが印象的で、味わいは最もチーズの濃厚さが引き立っています。食べ歩きにぴったりのSNS映えスイーツも人気和紙をイメージした包装で、写真映えも抜群の『チーズソフト』400円(税抜)このほか店頭では、食べ歩きにおすすめの『チーズソフト』や『チーズドリンク』も販売。クリームチーズを練りこんだ『チーズソフト』は、食べた瞬間にチーズを感じるけれど、あと口はさっぱり。(右)『チーズドリンク』400円(税抜)と、抹茶ミルクとチーズフォームの二層仕立ての(左)『チーズティー』400円(税抜)『チーズドリンク』は、チーズとミルクを合わせたシェイクよりやわらかい舌ざわりで、チーズそのものを飲んでいるようなコクがあります。人通りの多い東山界隈で、次々と吸い込まれるように観光客が訪れるこちらのお店。テイクアウトで食べ歩くのも良し、二階のイートインでちょっぴりくつろぐのも良し。京都観光の合間にチェックしてみては。清水チーズ工房【エリア】祇園【ジャンル】スイーツ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】-【アクセス】清水五条駅
2019年11月23日ギフトコンシェルジュ・真野知子さんの「おいしいギフト」。今回ご紹介するのは、『DAYLILY(デイリリー)』のハッピーガールズセットです。台北で漢方薬局を営む家に生まれ育った台湾人と日本人の女性2人による台湾発、漢方のライフスタイルブランド『DAYLILY』。オシャレなパッケージと、若い女性にも親しみやすい手軽な漢方を提案し、注目を集めている。定番商品3点を詰め合わせた「ハッピーガールズセット」は、ホリデーシーズンのギフトにもぴったり。漢方薬剤師の監修で漢方や薬膳に用いられる素材をブレンドした<EAT BEAU-TEA>は食べられる薬膳茶。黒豆、薄くカットした乾燥棗、龍眼が入っていて、熱湯を注いで数分ほど蒸らしたら飲みごろ。黒豆の香ばしさや、棗や龍眼のほのかな甘みが染み出た優しい味わいにホッとする。好みで蜂蜜やミルクを入れてもよし。お茶を楽しんだ後は少し柔らかくなった素材もぜひ食べて味わって。<Uplift Herbal Syrup>は黒糖と乾燥させた生姜をベースに、黒棗、龍眼、桂枝、杜仲葉など8種類の和漢植物を配合したもの。エッセンスが凝縮された奥ゆきのある味わいを、こっくりした黒糖の甘味がまろやかに包み込む。炭酸割りも楽しめるけれど、これからの季節はぜひお湯割りに。体の芯から温まって冷え対策にもよい。ほんのり甘酸っぱい山査子スティックも入った嬉しい詰め合わせ。漢方=苦い、というイメージが払拭されるラインナップ。オレンジのブランドカラーは手に取るだけで温かく、華やかな気分になれるように、との想いから。EAT BEAU-TEA My Favorite Things 1缶、山査子スティック1袋、Uplift Herbal Syrup 1箱入り¥6,450。DAYLILY 誠品生活日本橋店東京都中央区日本橋室町3-2-1COREDO室町テラス2F誠品生活日本橋内TEL:03・6265・181610:00~21:00無休まの・ともこギフトコンシェルジュ。12月に京都・藤井大丸3階にて「真野知子のホリデーギフト マーケット」を開催予定。※『anan』2019年11月20日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子文・真野知子(by anan編集部)
2019年11月15日11月12日(火)今夜放送のトークバラエティ番組「グータンヌーボ2」では、奈緒と金澤美穂がロケゲストとして登場。番組MCの西野七瀬を含め、ドラマ「あなたの番です」の出演者3人が再会を果たす。本番組は、女優・長谷川京子、フリーアナウンサー・田中みな実、モデル・滝沢カレン、元「乃木坂46」の西野さんがMCを務める、深夜に放送中のガールズトークバラエティー。今夜は、“あな番”こと原田知世×田中圭主演の話題ドラマ「あなたの番です」で注目を集めた西野さん(黒島沙和役)、奈緒さん(尾野幹葉役)、金澤さん(シンイー役)の3人が登場。ロケ前、西野さんは「3人で会ってるときに喋り尽くしちゃってて、今日話すこと無いかもしれない」と心配するほど仲の良い3人。番組では、女優を始めたきっかけからトークは展開し、進学校に通っていたという奈緒さんは、ほかの生徒と違う進路を希望して苦労した際のエピソード、数々のオーディションを経験した金澤さんと奈緒さんが一風変わった朝ドラオーディションについて語る。さらに、「あなたの番です」で初めてのキスシーンを経験したという金澤さん。「(恋人役と)どうしてる?お茶とかして仲良くなったりする?」と金澤さんから質問されると、奈緒さんは「(恋人役の)プライベートを知らないようにする。結婚してて、お子さんがいて、SNSに上げている方もいるから見ないようにする。チラついちゃうから」と回答。また、西野さんは「(恋人役を)ちゃんと好きになったりする?」と若手女優2人に迫ったり、「TSUTAYAに行きたい!」「スーパーに行きたい!」など3人が理想のデートを語ったり、息の合った仲良しトークが展開される。「グータンヌーボ2」は毎週火曜日深夜0時25分~関西ローカルにて放送中。※毎週水曜日10時~Amazon Prime Video、カンテレドーガ、TVerほかにて配信予定(cinemacafe.net)
2019年11月12日レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『ristorante scintilla(リストランテ シンティッラ)』のイタリア料理です。10月7日、目黒銀座商店街の一角に、複合型店舗「the GARDEN」がオープンした。店の中にはワインショップ、植物店、本屋、雑貨店などが並ぶが、注目は2店のイタリアンだ。1階『trattoria in the GARDEN』はアラカルト中心のカジュアルなトラットリア。テラス席やテーブル席も緑に囲まれ、一人でも気楽に利用できる。もう一つは地下の『ristorante scintilla』。1階奥の階段から地下へと案内されると、ブルーグレーで統一されたシックな空間が広がる。こちらはディナーのみ営業のリストランテ。この2店の料理を指揮するのが、『サバティーニ』『ダノイ』『フェリチタ』などで修業してきた武笠裕一シェフだ。1階は直球郷土料理を、地下では郷土料理をベースとした創作料理を展開。例えばパンツァネッラ(野菜とパンを浸したサラダ)はトスカーナの家庭料理だが、地下では全く違う形で登場する。「トマトは透明のジュースだけを使用。パンはカリカリに焼いて、玉ねぎやキュウリなども細かくカットして食感も重視しています」とシェフは言うが、何より鯵との組み合わせが新しい発想!1階で日常イタリアンをマスターしたら、次のステップはリストランテの美食に挑戦!ristorante scintilla東京都目黒区上目黒2‐44‐9the GARDEN B1TEL:03・6452・439518:00~23:00(当日16:00までに要予約)日・月・祝日休シェフのお任せコース9皿¥13,000より。右・冷前菜(鰺と野菜のパンツァネッラ フルーツトマトとバローロヴィネガーのエッセンツァ)、左奥・パスタ(香りを包み込んだトルテッリーニ)、左前・メイン(石黒農場のホロホロ鳥 胸肉のローストと腿肉のガランティーヌ)。ボトルワインは「バルバカルロ 1993」¥11,000。イタリアでは珍しいオールドヴィンテージ。バースデープレゼントに!8皿¥9,000コースもあり。いぬかい・ゆみこレストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。※『anan』2019年11月13日号より。写真・清水奈緒取材、文・犬養裕美子(by anan編集部)
2019年11月07日フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『EMME(エンメ)』の仔羊のナヴァランと夜パフェです。夜パフェ。って響きは魅力的でも、しっくりくるものに出合うことは少ない。だってただでさえ料理でお腹いっぱいのところへ、生クリームにアイスに果物に……って詰め込むのだから、しんどいのも当たり前。夜パフェは難しい食べ物だなあと心底思う。そこへきて表参道『EMME』の夜パフェはすごい。秋の和栗と柿のパフェは重すぎず完璧なバランスで、最後まで後腐れなくいただくことができるのだ。「まずは温度。食べ終わりがぬるいと甘さが際立つので、底に柿とジンのシャーベットを忍ばせます」。なるほど。「それから水分量。するりと食べ進められ、混ざり合った時のおいしさが際立つよう、口溶けの良い素材を多く使います」。たしかにこれは、飲めるパフェだ。「それから食感や五味のバランス。塩味として柿の種を入れているんです」。と、アイデアフルかつ技に満ちた構築力を発揮するのはパティシエの延命寺美也さん。表参道のフレンチ『LATURE』でシェフパティシエを務めたのち、夫でソムリエの延命寺信一さんと、今年の9月に同店をオープン。ランチでは美也さんが中心となってアシェットデセールを。夜はお酒とよく合うフレンチ仕込みの洋風料理を楽しむのもよし、パフェとグラスシャンパンを合わせてデザートバーを堪能するもよし。こんな幸せ、一日の締めくくりに最高な場所が見つかった。左から、夜パフェ¥1,000、仔羊のナヴァラン¥2,200、グラスワイン¥1,200。夜は自家製カニクリームコロッケ¥1,200やボロネーゼ¥1,600など「お酒に合ってストレートにおいしい洋風料理」がずらり。『EMME』東京都渋谷区渋谷2-3-19ローゼ青山ビル1FTEL:03・6452・616712:00~16:00(15:30LO)、17:00~翌2:00(1:30LO)*0時以降はバー営業不定休ひらの・さきこ1991年生まれ。フードライター。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。※『anan』2019年11月6日号より。写真・清水奈緒取材、文・平野紗季子(by anan編集部)
2019年11月04日女優の松下奈緒と俳優のディーン・フジオカが31日、都内で行われた映画『エンジェルサイン』(11月15日公開)の完成披露試写会に登壇した。本作は、世界108の国と地域から寄せられた「サイレントマンガオーディション」作品6888編の中から選び抜かれたアジア・ヨーロッパの受賞作品を実写化したもので、受賞5作品に、漫画家の北条司氏が描き下ろしたオリジナルの「プロローグ」、「エピローグ」を加えて構成された長編オムニバス映画。全編を通してセリフを用いず、映像と音楽のみでストーリーが展開していくため、言語や国境を超え、世界中の人が共感できる内容となっている。W主演を務める松下とディーンは、「プロローグ」と「エピローグ」のキャストとして出演し、松下はチェリストのアイカ、ディーンはピアニストのタカヤとして、若き音楽家として同じ夢を追いかける恋人を演じる。そんな本作への出演オファーがきた際の心境を尋ねられると、松下は「(これまで)言葉で皆さまに表現してきたつもりなので、じゃあ、何をすればいいのだろうか」と戸惑ったそうだが、「台本の代わりの北条先生の手書きの絵コンテをいただいて、絵を見て自分で感じて、そういう気持ちになってディーンさんとお芝居をするという、今までに経験したことのないことだったので新鮮でしたね」と目を輝かせると、ディーンは「あの絵コンテの完成度が高すぎたので、売ったらすごい高い値段がつきそうだよね」とジョークを言って会場の笑いを誘った。同じ質問に、ディーンは「セリフがついていないのに登場人物たちが何を求めて、どういう気持ちでそこにいるのかというのがすごく伝わってくるような脚本(絵コンテ)だったので、そういう意味では新鮮でしたね。こういう演技のお仕事の仕方もあるんだなって思いました」といい、「ちょっと話が逸れちゃうんですけど、今、(ドラマ『シャーロック』で)めっちゃセリフの多い役をやっていて、毎日死にそうな思いでセリフを入れていているので、『エンジェルサイン』を撮っていたときは本当に幸せだったなあって改めて思いました(笑)」と吐露して観客を笑わせた。また、セリフがない本作ではあるが、口を動かして演技をすることにOKをもらったそうで、2人で考えたセリフ言いながら演技したそうで、ディーンは「僕、罵られましたよ。松下さんに『バカ』とか『こんなんじゃダメだ』とかボロクソに言われて、殴られて…(笑)」と告白すると、松下は「それを言うことによってそういう表情になれたり、気持ちも盛り上がりましたよね」と笑顔で語った。さらに、ピアニストの一面も持つ松下だが、ピアニストの役については「苦労しかなかったです…」と苦笑しつつも、「1度やってみたかった楽器で、女性のチェリストってすごく色っぽくて素敵だなと思って憧れていたので、今回、そういう機会をいただけたのですごく嬉しかったです」と声を弾ませた。一方、ディーンは「ピアニスト(松下)の前でピアノを弾くこのプレッシャーの大きさといったら…。なんで松下さんピアノじゃないんだって何度思ったことか…」と嘆き、北条監督の誕生日に松下がピアノ演奏したことを明かし「あのときに"本当にごめんなさい"って思いましたね」と遠くを見つめた。
2019年11月01日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『CHOCOLATIER PALET D’OR BLANC(ショコラティエパレ ド オールブラン)』のパレドオール ブランほかです。一口でホワイトチョコ観を覆えされた。くどさや嫌な後残り(舌の奥でカーッとなるあれ)がまるでなく、スッと溶ければカカオの柔らかなアロマに満たされる。そんなホワイトチョコを手がけた三枝俊介シェフは、ショコラティエとしてひたすらおいしさを追って、ビーントゥバーに取り組んできた人。個人でカカオ豆からホワイトチョコを作るなんて世界でも珍しいけど、今度はその専門店を開いたのだ。ガラス張りの工房はチョコ作りが丸見えで、子供も大人も足を止める。カカオ豆をローストしてすり潰すまではこれまでと同じ。そうしてできた液体(カカオリカー)を、中米のカカオ農園で見つけたという機械でプレス、じわりとカカオバターを搾り出す。香りと旨味を秘めた黄金色の液体は、まるでカカオの出汁!そこに粉乳と砂糖だけを加えて練り合わせて仕上げていく。でも、「タブレットがゴールじゃない。ビーントゥバーはおいしいショコラを作るための手段です」と、三枝シェフの真骨頂はここから。ウィスキーや果物と合わせたボンボンショコラを生み出し、スペシャリテの〈パレドオール〉もホワイト化。ホワイトチョコのさらなる喜びを発明している。ホワイトチョコが好きでない人こそ食べてみて。きっと世界が変わるから。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。カカオ分(つまりカカオバター分)は50%、スーパーなどでよく見るホワイトチョコは25%くらいだからかなりのハイカカオ。ビーントゥバーらしくタブレットでは産地別の食べ比べができるのも楽しい!右手前から時計回りに、パレドオール ブラン(4個入り)¥2,200、プティ ピエール(アマンドショコラ、70g)、オランジュ ブランシュ(10本入り)、プティ パレット(マンディアン、4枚入り)各¥1,500。CHOCOLATIER PALET D’OR BLANC東京都港区南青山1‐1‐1新青山ビル東館B1TEL:03・3470・061310:00~20:00日曜休10月1日オープン。※『anan』2019年10月30日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2019年10月23日ギフトコンシェルジュ・真野知子さんの「おいしいギフト」。今回ご紹介するのは、『桂新堂(けいしんどう)』の海老一会です。くるくる渦巻きや、ぽてっとした姿がかわいらしいえび。まるで渦潮の中に浮かぶようで何だか楽しい。ただならぬオーラを放って、ひときわ目を釘付けにするのは、えびの姿そのまんまの姿焼きおせんべい。これらは、えびせんべいひとすじ150年余りの『桂新堂(けいしんどう)』のニューフェイス。この「車えび」と「甘えび」の姿焼きは手に持ってもじぃ〜っと見入ってしまう。半身ながらフリーズドライかな?と思ってしまうほど崩れのない見事なルックスだ。この美しさを生み出す秘密は鮮度と焼きの技にあるのだそう。活きたえびは身を崩さないよう丁寧にスライスし、ミソや背わたを取り除いて、タレをつけて焼く。加熱すると丸まりやすいえびを手で押さえ、ピン!と真っすぐな姿を保つのが職人の腕の見せどころ。車えびは「ジャポニカ種」、甘えびは北海道の日本海側で水揚げされたもの、どちらも味の決め手となるのは鮮度で、より繊細な甘えびは空輸でも鮮度が落ちるため、漁港から車で5分の立地に工場を構える。「もっと美しくて、もっと美味しいえびせんべいをつくりたい」。そんな信念から品質管理までも徹底してこだわっている。ひとくちかめばえびの旨味や甘味がしっかりした味わいで魅力満載。お祝いごとにもぴったり。左から、車えび姿焼き、甘えび姿焼き、甘えび磯焼きと渦巻き。車えび姿焼き、甘えび姿焼き各2カップ、甘えび磯焼き1枚と渦巻き6枚入り4袋が入った海老一会(4カップと4袋入り)¥3,000。桂新堂本店愛知県名古屋市熱田区金山町1-5-4TEL:0120・08・766710:00~18:00不定休本店ほか全国各地にショップがあり、オンラインでも販売。まの・ともこギフトコンシェルジュ。手土産など日常的なギフトからハレの日まで多彩なシーンに合わせたギフトをセレクト。※『anan』2019年10月23日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子文・真野知子(by anan編集部)池田エライザさんのヘルシービューティのヒミツ
2019年10月22日レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『modern chinese VERT(モダンチャイニーズ ヴェール)』の少量多皿なモダン中華です。「はじまりの一皿」にまんまるのフリットが登場。カリッとした食感にトロリとしたフォアグラが口いっぱいに広がる。実はこれ、焼き鳥の超人気店『中目黒 いぐち』のスペシャリテだ。『いぐち』と言えば、少量多皿で6000円前後というおまかせスタイルを確立。焼肉、天ぷら、土鍋ご飯の専門店を次々成功させている。9月13日、六本木ヒルズのけやき坂通りにオープンした『モダンチャイニーズ ヴェール』は初めての中華バージョン。これがなかなか楽しい内容なのだ。フォアグラの一皿から始まり、細切りネギとキュウリのザーサイ和えが続く。次のモダン八寸4品もあっという間に食べ進む。『中目黒 いぐち』特製鶏スープでホッと一息つくと、少々不安な気分に。もう半分食べてしまった。これでお腹いっぱいになるかな?しかし、後半の点心(餃子、焼売、春巻)、メイン料理のひとくちカツサンド、シーズンサラダ、海老マヨネーズ、特製黒酢の酢豚の5連発。そして締めの麺かご飯は5~6種類から選べる。気が付くと怒涛の15品を完食して大満足!一人分ずつ出てくるから取り分けの面倒もない。一口ながら丁寧な仕上げで、旨味調味料をほとんど使わないから、あと味爽やか。これは人気が出るの、分かる!modern chinese VERT東京都港区六本木6‐12‐2六本木ヒルズレジデンスB棟3FTEL:03・6447・187718:00~23:00(22:30LO)無休おまかせコース(全15品)¥5,980より9品。右から、モダン八寸(上から時計回りに、クラゲ、よだれ鶏、ピータン豆腐、ハモの山椒ソースの4種類の前菜)、特製黒酢の酢豚、はじまりの一皿(フォアグラのフリット)、点心(焼売、餃子)、玉子かけチャーハン(トリュフトッピングは別料金)。いぬかい・ゆみこレストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。※『anan』2019年10月16日号より。写真・清水奈緒取材、文・犬養裕美子(by anan編集部)
2019年10月15日角川春樹の生涯最後の監督作『みをつくし料理帖』より、主人公の親友役を演じる奈緒の劇中衣装写真が到着した。高田郁の同名ベストセラー小説を、松本穂香主演で映画化する本作。幾度となく訪れる艱難辛苦を乗り越えながら、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人の成長と、不変の友情を描いた爽快な物語が描かれる。本作に登場する奈緒さんは、連続テレビ小説「半分、青い。」の主人公の幼なじみ役をはじめ、「サバイバル・ウェディング」「あなたの番です」などに出演。また、11月には主演映画『ハルカの陶』が公開されるほか、今後も多くの作品への出演が決定しているいま注目の若手女優。そんな奈緒さんが今回本作で演じるのは、松本さん扮する澪の親友・野江。8歳の澪と野江が、大坂の大洪水で生き別れとなってから十数年、澪は神田の蕎麦処「つる家」で女料理人として働く一方、野江は吉原で頂点を極める花魁・あさひ太夫として別々の人生を生きていた――。今回到着した写真のうち1枚は、金屏風の前で絢爛豪華な打掛着物をまとったあさひが。そしてもう1枚は、夜を思わせる照明の中、紫が際立つ壁絵の前で艶やかにくつろぐあさひと、それぞれ違った印象を与える写真となっている。撮影は、本作が撮影された都内某所のスタジオ内に組まれた「あさひ太夫の部屋」で行われたそう。角川監督がこだわりぬいたこの「あさひの部屋」の装飾もポイントだ。『みをつくし料理帖』は2020年秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2019年10月09日フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『本宮(ボングン)クッス』の元祖冷麺です。麺料理は大好きだけど、飲み干せるほどのスープに出会うことは少ない。だから今年8月に赤坂から移転オープンした月島『本宮クッス』の元祖冷麺は衝撃だった。澄んだ金色のスープは一口飲めば「もうこれは一滴たりとも逃せない!」と丼ぶりを抱えたくなる(必死か)。「3日間の仕込みと10日間の熟成を経てようやく出来上がるスープなんです」と店主の李ソラさん。なんとまあそれは大変な……とありがたさが増すのだが、この奥ゆかしくも清らかな旨味は、上質な牛や鶏のダシをベースに果実や野菜の味わいを引き出して生まれているらしい。化学調味料はもちろん塩以外の調味料は一切使わず、朝鮮半島に古くから伝わる伝統的な製法によって生まれる、時間と手間の味。だから1日20食が限界。「もっと簡単に、現代的なレシピにアレンジすることはできるけどしたくない。元々お祝い事があると祖母が作ってくれた味なんです。世の中が目まぐるしく回るからこそ、このゆっくりとした味を残していきたい」。冷麺以外にも、ききょうやたんぽぽなど日本では珍しい10種類の自家製キムチを振る舞うイベントを行うなど、故郷の食文化の多様な魅力を伝える李さん。「どれも栄養価が高くて、健康にも美容にも良いんですよ」と笑う李さんの肌はつやつやと輝いて、そのたしかさを物語っていた。イカ冷麺¥2,000。そば粉とサツマイモ粉とジャガイモ粉をブレンドした細麺の冷麺に、新鮮な食材がたっぷり。祝い花のように華やか。イカに出会えるかどうかは仕入れによっての運次第。定番は鶏冷麺¥1,600。『本宮クッス』東京都中央区月島3‐16‐9リノスタイル月島1F TEL:080・1081・817211:00~15:00(14:00LO)無休店舗移転予定あり。最新情報はTwitter(@SAKAE16406487)かInstagram(@bongung_gussu)で要確認。ひらの・さきこ1991年生まれ。フードライター。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。※『anan』2019年10月9日号より。写真・清水奈緒取材、文・平野紗季子(by anan編集部)
2019年10月04日スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『Atsushi Hatae』のキャラメルノワ、バニーユ・フレーズほかです。キャラメルとクルミなんて王道で、まぁ間違いないよね、と何気なく口にした『Atsushi Hatae』の〈キャラメルノワ〉は思っていたのと大分違う……別次元においしい!ビターキャラメルのアロマに一気に飲み込まれると、塩がその旨味をくっきり浮かび上がらせて。そこに重なるクルミの朴訥とした森の香りが、味の奥行きをグッと深めていくよう。バタークリームケーキらしいクラシカルで落ち着いたムードとうらはらに、その香りは鮮やかで、もはやイキの良さすら感じてしまう。「このバタークリーム、これまでにないやり方で仕立てているんです」と波多江篤シェフ。聞けば普通当たり前に入れる卵を使わず、ダイレクトにバターにキャラメルを合わせてしまうという。そうすることで薄まることなく、あの目が覚めるようなキャラメル香が現れるのだ。思い描いた香りや味、食感を叶えるのに、お菓子のセオリーにとらわれない。そのしなやかさはパリ『ル・ムーリス アラン・デュカス』はじめ、レストラン経験が長い彼らしい。〈バニーユ・フレーズ〉もまたユニーク。真空調理に似たやり方で、イチゴの香りや旨味のエキスだけ取り出したジュレを中に潜ませている。クリアなイチゴとバニラの香りの調和は至福でしかない。手前から時計回りに、キャラメルノワ¥594、シグネチャーのバニーユ・フレーズ¥864、バラのように美しいタルトマングー¥972(~10月中旬まで)はほんのりライムの香りがアクセント。Atsushi Hatae 代官山店東京都渋谷区猿楽町17‐17 MH代官山1FTEL:03・6455・202611:00~19:00月曜休(祝日の場合は翌日休)※高輪店、用賀店とともに今年7月に3店同時オープン。チコスイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。※『anan』2019年10月2日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子取材、文・chico(by anan編集部)
2019年09月25日ギフトコンシェルジュ・真野知子さんの「おいしいギフト」。今回ご紹介するのは、『さじ洋菓子店』の季節のコーディアルシロップです。フランス映画『地下鉄のザジ』が名前の由来という『さじ洋菓子店』が手掛ける、この季節限定の2つのコーディアルシロップが登場している。手のひらに収まるほどの小さなボトルが纏った雰囲気にも惹かれて手に取った。淡いピンクは桃とローズマリー。材料となるのは福島県産の白桃とローズマリー。2時間ほどかけて、ゆっくりと煮出し、そこから加熱処理や瓶詰めまですべて手作業で作られる。味や香り、発色の良さなど、ベストなバランスで仕上がるよう手早く作業を進めても1日に製造できるのは120本ほど。グラス3杯分程度の量ながら、その楽しみ方はいろいろ。ソーダやアイスティー、好みのハーブティーなどで割るのも楽しい。そんな中でも一番新鮮に感じたのは緑茶割り。氷を入れたグラスにシロップを静かに注ぎ、5倍量の冷たい緑茶で割るとグラスの中で淡いピンクと緑茶の層が美しいグラデーションを見せてくれる。ひとくち含むと、緑茶の味わいの中に、ほのかに漂う桃の香りと甘味。大人の飲み方としてはウォッカとソーダで合わせるのも店主のおすすめだ。鮮やかな赤は、海外のオーガニックレッドローズを使ったもの。透き通った赤の美しさや香り高さも魅力的。自分好みの組み合わせを見つけて楽しんでみて。コーディアルシロップ、右から、桃とローズマリー(50ml)、バラ(50ml)各¥380(税込み)。さじ洋菓子店福島在住の久保木慈乃さんが作る焼き菓子や瓶詰が人気。商品は東京『SHOZO COFFEE STORE 北青山店』『mano cafe』、福岡『Duatelier』、福島『白屋』、宮城『sakura noma』などで販売。詳細はインスタグラム(@sazie_yougashiten)で。まの・ともこギフトコンシェルジュ。手土産など日常的なギフトからハレの日まで多彩なシーンに合わせたギフトをセレクト。※『anan』2019年9月25日号より。写真・清水奈緒スタイリスト・中根美和子文・真野知子(by anan編集部)
2019年09月19日レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『Bistro HiNGE(ビストロ・ヒンジ)』の¥3,800ディナーコースです。最近のフレンチといったらおまかせコース流行。自分で選べないし、皿数は多いけれど、量が少なすぎる!と不満が募っていた。で、コースでもアラカルトでもオーダーできる店に出合うと嬉しくなる。中目黒にオープンしたフレンチ『ビストロ・ヒンジ』はどちらもいい。しかも3皿3800円の面白いコースがある。前菜、スープ、メインでも、前菜2皿にメインでもいい。単純に計算すると1皿約1300円と超リーズナブルだ。しかも前菜、メインともに各5~6種類から選べる。ユニークなのは豆腐料理。田村匡史シェフの実家が豆腐屋さんということで、豆腐をフレンチにアレンジしている。メインの羊料理は古典的な焼き方。「焼き色をつけずに火を入れる調理法が流行りですが、肉は焼き色がついてこそ美味しそうだし、実際美味しいと思うんです」と田村シェフ。クラシックなフレンチをきちんと身に付け、フランス料理の王道を行く。さらに、アラカルトのシェアにも気を配る。シェアの場合は300円のプラス料金が必要だが、キッチンで付け合わせを1人分足して2皿に盛り付けてくれる。「盛り付けも味に影響するのがフランス料理ですから」。1階カウンター8席、2階のテーブル16席の、中目黒では貴重な一軒家レストランだ。左・本日のお豆腐料理(寄せ豆腐と鰹節のジュレ)、右上・鮪とアボカドのテリーヌ(コース時差額+¥300)、右下・軽くスモークした骨付き仔羊のロースト野菜添え。以上ディナーコースMenu Famille¥3,800。グラスワインはケランヌ2017¥1,200。Bistro HiNGE東京都目黒区上目黒2‐11‐1TEL:03・5724・3215ランチ11:30~14:30(14:00LO)、ディナー17:30~23:00(22:00LO)火曜、第1・第3水曜休いぬかい・ゆみこレストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。※『anan』2019年9月18日号より。写真・清水奈緒取材、文・犬養裕美子(by anan編集部)
2019年09月13日「あなたの番です」の“尾野ちゃん”こと尾野幹葉役で話題を呼んだ奈緒が一転、伝統工芸・備前焼に魅せられたOLを演じる初主演映画『ハルカの陶(すえ)』。この度、奈緒さんの振り幅に感服する本作の予告編と場面写真が解禁となった。昨年放送されたNHK連続テレビ小説「半分、青い。」でのヒロインの親友(菜生)役をはじめ、「サバイバル・ウェディング」「あなたの番です」などで注目を集めてきた奈緒が、東京でのOL生活を一変させ、備前焼作りという夢に向かって奮闘する女性を演じる本作。この度解禁された予告編は、東京で平凡な日々を過ごす小山はるか(奈緒)が陶芸作家、修(平山浩行)の作陶を目の当たりにし、人の手によって土が形づくられていく様に釘付けになるシーンからはじまる。感動を抑えきれず、「弟子にしてください!」とまっすぐな瞳で懇願するはるか。また、主人公をとりまく個性豊かなキャラクターたちも登場。はるかに備前焼の魅力を教える人間国宝、陶人(笹野高史)や修の父(村上淳)など、備前焼に魅せられ、伝統を繋ぐ人々が描かれる。“土と炎、そして人”によって備前焼は完成することを知るはるか、しかしただひとり、陶芸に向き合い続ける修には亡き父との約束があった…。本物の窯を使った迫力ある窯焚きの映像や、奈緒さんのキラキラとした演技が映し出された予告編が完成となっている。『ハルカの陶』は10月25日(金)よりイオンシネマ岡山にて先行公開、11月30日(土)よりユーロスペースほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月10日