新型コロナで3月半ばから閉鎖されていたアメリカの映画館が、ついにビジネスを再開し始めた。この週末は、コロナ勃発以後初めての新作であるラッセル・クロウ主演の『Unhinged』が公開され、400万ドルを売り上げている。上映されたスクリーン数は1823。配給会社は、今後、オープンする映画館が増えるにつれ成績が上がり、3,000万ドルの製作予算を取り戻す数字を獲得できると楽観視している。次の週末には、『X-MEN』のスピンオフ『The New Mutants』が公開になる。ただし、L.A.とニューヨークでは、まだ映画館の再オープンが許される気配はなく、期待作『TENET テネット』も、日本の観客のほうが先に見られることになりそうだ。文=猿渡由紀
2020年08月24日ギレルモ・デル・トロが監督するストップモーションアニメ版『ピノキオ』のキャストが決まった。ピノキオ役はニューフェイスのグレゴリー・マン。ゼペットを演じるのはデビッド・ブラッドリー。それ以外を、ユアン・マグレガー、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントン、クリストフ・ヴァルツ、ロン・パールマン、ジョン・タトゥーロ、ティム・ブレイク・ネルソン、フィン・ウォルフハードらが固める。撮影は昨年秋にオレゴン州で開始しており、コロナの間も継続してきたという。共同監督は『ファンタスティック Mr. Fox』のマーク・グスタフソン。Netflixが世界配信する。文=猿渡由紀
2020年08月20日AKB48の柏木由紀が、YouTube公式チャンネル「ゆきりんワールド」で自身の恋愛観について語った。17日に投稿した動画「【恋愛相談】真剣に恋愛のお悩みについてお答えします」は、インスタグラムに寄せられた「恋の悩み」に答えていく内容。中には、「男性に求めることNo.1は何ですか?」という質問も。柏木は、「私はめっちゃ変わっちゃうんだけど」と前置きしながら、「男女問わずこれだけは譲れないというものが見つかったの」と打ち明けた。それが、「怒りに任せて話してこない」。柏木にとっては人と接する上で大切なことのようで、「とにかく怒る人が恐い。苦手なの」と正直に話し、「なぜ怒りたくなるのかという話し合いをちゃんとできる人」「怒りの感情を言葉で表現できる人」を好意的に受け止めるという。「これは男女問わず。あとは特にない」とその他は今のところ求めることはないのだそう。「もう揉めたくないから。誰とでも。だから怒らない人がいいなって今は思ってます」と吐露し、「でもまたすぐ変わっちゃうから。また思いついたら教えるね!」と明るく呼び掛けた。その他、今回の動画では「どうやって会話の話題を作っていますか?」「付き合いたてのデートで女性はどこに行きたい?」「彼氏のいる女の子に貢いでて悩んでいます」「彼氏が私の女友達によく私の事を相談しててモヤモヤします」「自分が好きな人と自分のことを好きと言ってくれる人、どちらを選ぶべきですか?」「片思いの人のために料理をしたり、相手の好みの服装を着ています。どう思いますか?」にも丁寧に答えている。
2020年08月19日アメリカ最大手のシネコンチェーンAMCが、営業再開を祝う8月20日、チケットの値段を15セントにすると発表した。この日は創業100周年の日でもあり、1日限定で100年前の値段に戻すとのことだ。新型コロナで、AMCをはじめとするアメリカの映画館のほとんどは、現在もまだ閉鎖状態にある。8月20日に再開できるのも限定地域のみで、ニューヨーク、カリフォルニアなど主要な州は含まれていない。再オープン後、最初の新作は、21日公開のラッセル・クロウ主演作『Unhinged』。9月3日には待望の『TENET テネット』が公開となるが、この段階でもカリフォルニアで映画館がオープンしている可能性はかなり低そうだ。文=猿渡由紀
2020年08月14日エリザベス・モスが『Mrs. March』に主演することになった。プロデューサーも兼任する。原作は来年8月アメリカで出版予定の心理スリラー小説。モスが演じる主人公は、ニューヨークに住む大人気作家の妻。彼女が、夫の書いた最新のベストセラー本が、自分にもとづいているのではないかと疑い始めるという設定らしい。制作はブラムハウス。モスとブラムハウスは、今年、『透明人間』をヒットさせている。『Mrs. March』の脚色作業はこれから始まるとのことで、撮影は先になりそうだ。文=猿渡由紀
2020年08月13日『ムーラン』の中国での劇場公開が正式に決まった。中国が舞台の物語とあり、世界第二の映画市場でもあるこの国での公開は最初から重要視されてきたが、コロナによる延期などを経て、ようやく実現しそうだ。公開日はまだ発表されていない。中国では先月末から映画館が再オープンを始めており、客足は順調に伸びているという。一方で、アメリカでは、ニューヨークとカリフォルニアという最も重要な市場で映画館再開の見通しが立たないこともあり、ディズニーは、『ムーラン』をDisney+で配信すると決定した。オーストラリアやヨーロッパのほとんどの国でも劇場公開を飛ばして配信直行となる。これでまた大作がひとつなくなるとして、映画館が再開しているイギリスなどの国の劇場主からは、不満の声が出ている。文=猿渡由紀
2020年08月12日『トロン』の最新作を、ガース・デイヴィスが監督することになった。『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』など、小粒なドラマで知られるデイヴィスにとって、メジャースタジオの超大作は新しい領域。だが、デイヴィスはこの作品に情熱をもち、積極的にアプローチした結果、監督の座を獲得したという。主演はジャレッド・レト。レトはプロデューサーも兼任する。ジェフ・ブリッジスが主演する最初の『トロン』が公開されたのは1982年。ヒットしたわけではなかったが、その後、次第にファンが増え、2010年の『トロン:レガシー』につながった。こちらはボックスオフィスで成功し、続編の話はすぐに出たものの、話をどうもっていくかが決まらず、時間がかかっている。主演がレト、監督がデイヴィスで固まったことではずみがつきそうだが、今もまだ完全なゴーサインは出ていない。文=猿渡由紀
2020年08月11日クリストファー・ノーランの『TENET テネット』の中国公開が9月4日に決まった。日本の9月18日より早く、世界最初の公開となる8月26日からは1週間遅れの公開だ。アメリカ公開は9月4日に設定されているが、この日までにどれだけの都市で映画館が再オープンしているかは不明。少なくとも、カリフォルニア州ではおそらくほぼ無理で、中国や日本の観客は、L.A.の映画ファンより先に見られることになりそうだ。中国では、先月末から映画館が再オープンを始め、客足は好調だという。先週末もノーランの『インターステラー』が高い数字を挙げた。この後は『インセプション』を再上映し、『TENET』への期待を高める模様だ。文=猿渡由紀
2020年08月07日『ナチュラル』『コクーン』などで知られる個性派俳優ウィルフォード・ブリムリーが亡くなった。85歳。彼は健康上の問題を抱えており、透析を受けていたという。亡くなったのは、出身地ユタ州の病院だった。テレビ、映画で幅広く活躍。出演した映画に『チャイナ・シンドローム』『遊星からの物体X』『ブルベイカー』『ホテル・ニューハンプシャー』『真夜中のバイオレンス』『ザ・ファーム/法律事務所』『イン&アウト』などがある。最後の出演作は2017年の『I Believe』。ジャズシンガーとしてアルバムもリリースした。死別した最初の妻との間に息子が4人いる。文=猿渡由紀
2020年08月03日コロナによるロックダウンをテーマにしたオムニバス映画の製作が進んでいる。短編を集めたオムニバス映画で、タイトルは『With/In』。それぞれの短編は、巣篭もりの間にスターや監督たちが撮影した、手作り的な映画。参加した人々には、クリス・クーパー、ジュリアン・ムーア、ドン・チードル、デブラ・ウィンガー、エミリー・モーティマー、レベッカ・ホール、ジーナ・ガーションなどが含まれる。トータルの上映時間は2時間になる予定。収益の一部はチャリティに寄付されるとのことだ。文=猿渡由紀
2020年07月31日ヴェネチア映画祭のラインナップが発表になった。昨年の金獅子賞は『ジョーカー』だったが、コロナでアメリカからの渡航が難しいことも受け、今年はハリウッドの存在感が薄い。一方で、これまで批判が多かった、女性監督の作品が少ない問題は、今年、かなり改善されている。コンペに入ったのは、フランセス・マクドーマンド主演、クロエ・ジャオ監督の『Nomadland』、黒沢清監督の『スパイの妻』、ヴァネッサ・カービー、シャイア・ラブーフ出演の『Pieces of A Woman』、ヴァネッサ・カービー、ケイシー・アフレック出演の『The World to Come』など。また、ホライゾンズ部門で上映されるソフィア・コッポラの姪ジア・コッポラの『Mainstream』には、アンドリュー・ガーフィールドが出演する。アウト・オブ・コンペ部門では、ヘレン・ミレン、ジム・ブロードベント出演の『The Duke』が注目される。ヴェネチアは、コロナ勃発後に開催される初めての映画祭。これに先立つサウス・バイ・サウスウエスト、トライベッカ、カンヌ映画祭はすべてキャンセルとなり、ヴェネチアよりやや遅れて始まるはずだったテリュライドも、最近になってキャンセルを発表している。ヴェネチア映画祭は9月2日から12日まで。文=猿渡由紀
2020年07月29日ジョージ・クルーニーが『The Tender Bar』を監督することになりそうだ。プロデューサーも兼任するが、出演もするかどうかはわかっていない。原作はJ・R・モーリンガーによる回顧録。ロングアイランドで育った彼が、叔父の経営するバーで、父のような存在になってくれる客を探す物語。当初はソニー・ピクチャーズがセオドア・メルフィ監督(『ドリーム』)で映画化する計画だったが、メルフィが降板した後、ソニーは企画を手放し、アマゾン・スタジオズが獲得している。クルーニーは、次に『Boys in the Boat』を監督するつもりでいたが、コロナで撮影条件に大きな制限がかかる中でこの映画を作るのは難しいと判断、『The Tender Bar』を優先することにしたようだ。クルーニーの次回作は、監督と主演を兼任する『The Midnight Sky』。Netflixが世界配信する。共演はフェリシティ・ジョーンズ。文=猿渡由紀
2020年07月27日M・ナイト・シャマランの次回作に、ガエル・ガルシア・ベルナルが出演することになった。すでに、トマシン・マッケンジー、エリザ・スカンレン、アレックス・ウォルフらの出演が決まっている。タイトル、設定などは不明。近年のシャマランの作品同様、製作費はシャマラン自身が負担する。配給はユニバーサル・ピクチャーズ。北米公開は来年7月の予定。ベルナルの次回日本公開予定作は、チリ映画『エマ、愛の罠』。文=猿渡由紀
2020年07月22日クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』が、来月の公開カレンダーからはずれた。アメリカでコロナが拡大を続け、抑え込みに成功したニューヨークでも映画館再オープンの予定が見えない中、来月12日の全米公開は非現実的と判断したようだ。新たな公開日は発表されていないが、9月11日になるのではとの説も聞かれる。同時に、ワーナー・ブラザースは、通常のやりかたにこだわらず、映画館がすでにオープンしているヨーロッパやアジアで先に公開することも視野に入れているようだ。『TENET』のような作品では、全世界興収の3分の2が北米外から来るため、理にかなっていると言える。これを受けて、ディズニーの『ムーラン』など、やはり来月に予定されていた作品がどう動くのかも注目される。文=猿渡由紀『TENET テネット』北米公開日未定
2020年07月21日シャーリーズ・セロン主演の映画『オールド・ガード』がNetflixで大ヒットしている。同社の予測によると、最初の4週間で7,200万世帯がこの映画を見ることになるとのことだ。あくまで予測だが、そのとおりになった場合、今作はNetflixのオリジナル映画で史上6位のヒットとなる。上位5作は『タイラー・レイク -命の奪還-』『バードボックス』『スペンサー・コンフィデンシャル』『6 アンダーグラウンド』『マーダー・ミステリー』。文=猿渡由紀
2020年07月20日新型コロナが猛威をふるうアメリカで、ハリウッドスターが協力するマスクの使用を訴える「Mask Up America」キャンペーンが始まった。ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ、トライベッカ映画祭創設者のロバート・デ・ニーロとジェーン・ローゼンタールが立ち上げた公共広告の計画で、現在は2種類の30秒スポットが放映されている。それらでは、モーガン・フリーマンとジェフリー・ライトが、それぞれナレーションを務めた。これからデビューするスポットには、スペイン語のものもあるそうだ。制作されたスポットは8種類。ほかにアンソニー・マッキー、ジェイミー・フォックス、ジョン・レグイザモ、エレン・ポンペオ、キャスリン・ビグローらがかかわっている。文=猿渡由紀
2020年07月17日80年代のコメディ映画『フレッチ/殺人方程式』がリメイクされることになった。主演とプロデューサーを兼任するのはジョン・ハム。『スーパーバッド童貞ウォーズ』のグレッグ・モットーラが監督をする。今回は原作のミステリー小説の2冊目に焦点を当てるらしい。オリジナルの『フレッチ〜』は、チェヴィー・チェイス主演、マイケル・リッチー監督で製作され、アメリカでスマッシュヒットした。ハムの最近作は、クリント・イーストウッド監督の『リチャード・ジュエル』。次回作は『トップガンマーヴェリック』。文=猿渡由紀
2020年07月16日オスカー・アイザック主演『The Card Counter』の撮影が、ミシシッピ州で終了した。あと5日で終了という段階でコロナパニックがアメリカを襲い、中止となっていたが、今月になって再開したもの。幸い、群衆のシーンや俳優同士の距離がとても近いシーンなどはすでに撮り終えていたらしく、俳優組合や地元の政府も、プロトコルのもと再開することを承認したそうだ。『The Card Counter』はカジノを舞台にしたインディーズのスリラー映画。監督はポール・シュレイダー。共演はウィレム・デフォー、タイ・シェリダンら。文=猿渡由紀
2020年07月14日ジェイク・ギレンホールが『Snow Blind』に主演することになった。プロデューサーも兼任する。監督は『The Guilty/ギルティ』のグスタフ・モーラー。アラスカの小さな街を舞台に、高校生が何気なく父の写真をソーシャルメディアにことで始まるパニックを描くスリラー。家族は証人保護プログラムのもとで守られていたのだが、居場所がわかってしまったことで、復讐の恐怖に悩まされることになる。映画はApple TV +が世界配信する。ギレンホールの最近作は『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』。ギレンホールは『The Guilty/ギルティ』のハリウッドリメイク権を早々と取得しており、こちらのプロデュースも進めている。文=猿渡由紀
2020年07月13日リー・ワネルが、古典ホラーのリメイク版『Wolfman』を監督することになった。主演はすでにライアン・ゴズリングで決定している。プロデューサーは、低予算ホラーを次々にヒットさせてきたジェイソン・ブラム。ワネルとブラムは、今週末日本公開となる『透明人間』を大成功させたばかりだ。脚本はブラムの妻ローレン・シューカー・ブラムとレベッカ・アンジェロが執筆した。オリジナルは1941年公開の『狼男』。2010年にはベニチオ・デル・トロ主演、ジョー・ジョンストン監督で『ウルフマン』としてリメイクされた。しかし、このバージョンは、興行面でも、批評面でもぱっとせずに終わっている。文=猿渡由紀
2020年07月09日ドニー・イェンが『Golden Empire』に主演することになった。プロデューサーも兼任する。犯罪スリラーで、イェンの役はメキシコとアメリカで暗躍する中国人麻薬ディーラー。映画は、彼の内面の葛藤に焦点を当てるものらしい。言語は英語で、ロケは主にアメリカで行われる。ドラッグがテーマの、英語の映画にアジア系俳優が主演するのは始めてのこと。イェンの最新作は、現在日本公開中の『イップ・マン 完結』。次回作は、ディズニーの『ムーラン』。文=猿渡由紀
2020年07月08日『スター・ウォーズ』の卒業生、ジョン・ボイエガとフェリシティ・ジョーンズが新作スリラーで共演することになった。タイトルは『Borderland』。イギリスの特殊部隊の軍曹に妊娠中の妻を殺された男性が、その復讐を試みるという物語。ボイエガの役は特殊部隊の軍曹。復讐を狙う男を『ミッドサマー』のジャック・レイナーが演じる。ほかにジョディ・ターナー=スミスが出演。監督は『ゲスト』のガード兄弟。撮影は来年開始の予定。ボイエガの最近作は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』。ジョーンズの最新作は『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』。文=猿渡由紀
2020年07月07日L.A.での撮影開始を目の前にしていた映画『Songbird』に、米映画俳優組合(SAG-AFTRA)がストップをかけた。SAG-AFTRAは、組合員に対し、プロデューサーらとコロナ対策プロトコルの合意を取れていないことを理由に、「この映画の仕事をしないように」と通達。コロナですべての撮影がストップした3月以降、今作でようやくまたカメラが回る予定だったが、再スタートにはもう少し時間がかかることになった。『Songbird』は、映画そのものもパンデミックがテーマで、撮影手法もそこを大きく意識している。映画はパンデミックが始まって2年、まだ収束されない近未来が舞台。撮影は、俳優同士が対面することなく、クルーと俳優も距離を置いた形で行われるという。プロデューサーはマイケル・ベイ、出演はデミ・ムーア、ポール・ウォルター・ハウザー、クレイグ・ロビンソンら。監督はアダム・メイソン。文=猿渡由紀
2020年07月03日新型コロナの感染者が再び増えていることを受け、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサムが、ロサンゼルスを含む19の郡で、本日より最低3週間は映画館のオープンを禁止した。ほかに、レストランの屋内席、美術館、動物園なども営業が禁止される。ひと足先に、バーには再び営業停止命令が出ている。映画館に関して、ニューサムは、先月なかばに一度、再開を許していた。しかし、新作がないこと、また最終判断は郡のトップが決めることから、ロサンゼルスを含むほとんどの郡で、映画館はまだオープンをしていない。最初の公開となる新作は7月31日公開のラッセル・クロウ主演の『Unhinged』で、大手チェーンは今月末に徐々に再開し、『TENET テネット』や『ムーラン』が待ち構える8月に備えるつもりだった。ニューサムのいう「最低3週間」は、つまり最低でも今月22日までということ。その通り22日にオープンできれば今の予定で問題ないが、状況次第では、すでに延期に延期を繰り返してきたこれらの作品の公開日がさらにずれる恐れもある。文=猿渡由紀
2020年07月02日次回のサンダンス映画祭が、新型コロナを受けて、これまでにない形で開催されることになった。今までどおり、ユタ州でも開催するものの、L.A.、ニューヨーク、オースティン、ナッシュヴィル、デトロイトなどほかの都市でも、インディーズ映画館ともパートナーシップを組んで作品を上映する予定とのことだ。オンラインでの上映も併用することで、これまでになく参加しやすい映画祭にする。また、日程は、大統領就任式と重ならないよう、普段より多少ずらして1月28日からとなる。今年のサンダンス映画祭は、アメリカでコロナ騒動が本格化する前に開催された。その翌月のベルリン映画祭も実施されたが、3月のサウスバイ・サウスウエスト、4のトライベッカ、5月のカンヌはキャンセルされている。文=猿渡由紀
2020年06月30日アメリカで新型コロナウイルス感染者が増え続けているのを受け、新作の公開がまたもや延期になった。7月17日から31日に延期されていた『TENET テネット』は、8月12日に。7月25日に予定されていた『ムーラン』は、8月21日に。映画館再開後のトップバッターとして7月1日に公開される予定だったラッセル・クロウ主演の『Unhinged』は7月31日に動いている。これらの映画が今度こそ予定通りに公開されるかどうかは、L.A.、ニューヨーク、サンフランシスコなど重要な都市で映画館が再オープンしているかどうかが鍵となる。現段階で、これらの都市ではまだ劇場はクローズしている。文=猿渡由紀『TENET テネット』7月31日(金)北米公開
2020年06月29日トロント映画祭が、ラインナップの一部を発表した。映画祭まで2カ月半ある、この早い時期に発表するのは異例だが、新型コロナにどう対応するのかの報告にからめてのものだ。今回明らかにされた上映作は、ケイト・ウィンスレット主演の『Ammonite』、イドリス・エルバ主演の『Concrete Cowboy』、マーク・ウォールバーグ主演の『Good Joe Bell』、ハル・ベリーの監督デビュー作『Bruised』、河瀬直美監督作『朝が来る』など。上映作品数は、通常より大幅に減らされた50本。映画祭の最初の5日は、ソーシャルディスタンスを守りながら、シアターやドライブインシアターで上映される。しかし、今年はデジタルでの上映も用意され、レッドカーペットもヴァーチャルとなるとのことだ。トークイベント、業界向けコンフェレンスもデジタルで開催される。これらを含めた詳細は、追って発表される。今年のトロント映画祭は9月10日から19日まで。文=猿渡由紀
2020年06月25日『イップ・マン』のドニー・イェンが、新型コロナ騒動の初期を語るドキュメンタリー映画をプロデュースすることになった。タイトルは『Wuhan! Wuhan(武漢!武漢!)』。共同プロデューサーは、『世界にひとつのプレイブック』『ドリーム』のドナ・ジグリオッティ。監督は、中国のドキュメンタリーフィルムメーカー、ゴン・チェンとヤン・チャン。米中合作として製作される。突然にして危機が襲ってきた時、武漢の人たちがどのように戦い、生き延びようとし、お互いを支えたのかを語る、感動の映画になるとのことだ。イェンの次回日本公開作は、『イップ・マン 完結』。その後には、コロナで公開が延期になっている『ムーラン』が控える。文=猿渡由紀
2020年06月24日新型コロナの影響でオスカー授賞式が4月25日に延期したのを受けて、ゴールデン・グローブ授賞式も、通常の1月上旬から延期されることになった。新たな日程は、2月28日。もともとオスカーが行われるはずだった日程だ。今年は、グローブとオスカーの間が2カ月も開くことになるせいで、グローブの結果がオスカーの投票者にもたらす影響力が高まるかもしれない。次回のグローブのホストは、ティナ・フェイとエイミー・ポーラー。しかし、いつもの形で授賞式を行えるのかは、コロナの動き次第だ。すでに、英国アカデミー賞、インディペンデント・スピリット賞、放送映画批評家賞なども、延期を決め、新しい日程を発表した。映画俳優組合賞(SAG)をはじめ、各組合のアワードも、同様に延期されるものと思われる。文=猿渡由紀
2020年06月23日ヒュー・ジャックマンが、『Ferrari』に主演することになった。フェラーリの創業者エンゾ・フェラーリの伝記映画で、監督はマイケル・マン。マンが20年ほど構想を抱いてきた情熱のプロジェクトだ。映画が焦点を当てるのは、1957年。会社の経営が危機に陥り、私生活でも息子が亡くなるという悲劇を経験した彼は、カーレース、ミッレリアに社運を賭ける。そんな中、彼の妻は、隠されていた秘密を発見していくという物語のようだ。脚本は、ブロック・イェーツが書いた本『Enzo Ferrari-The Man andThe Machine』にもとづいている。撮影開始は来年の予定。マンは、『フォードVSフェラーリ』のエグゼクティブ・プロデューサーも務めている。文=猿渡由紀
2020年06月22日