山梨県は平成28年度から、所得税によって定められている国基準保育料額の第5階層(推定年収640万円)までにあたる子育て世帯を対象に、第2子以降(3歳未満児)の保育料を無償化する方針を固めた。今回の政策立案の背景には、県のどんな意図があるのか。担当者に聞いた。○平均世帯がすべて対象になるように同事業は、国基準保育料額の第5階層までにあたる子育て世帯を対象に実施するもの。推定年収640万円未満の世帯が該当するとされ、議会で承認されれば平成28年度から第2子以降で3歳未満児の保育料が無料になるという(認可保育所利用者のみ)。政府も今年4月から、年収約360万円未満の世帯を対象に第2子の保育料を半額、第3子以降の保育料を無償化する方針を固めている。しかし、同県の事業では政府の補助以上に対象者を広げ、さらに第2子から無償化を進めるなど支援が手厚くなっている。なぜこのような事業を進めようと考えたのか。事業の趣旨について、後藤斎・山梨県知事は「小さい子どもを持つ両親が、安心して預けられるのが保育の趣旨。そこに財源を充当し、社会全体で若いお父さん、お母さんの第2子以降の子育て環境の充実をしたいというのが一番の強い思いです」と語っている。さらに対象世帯の推定年収を政府より高く設定したのにも、深い理由があった。県によれば、国の調査や同県の調査では、子どもを持つ30代夫婦共働き世帯の平均年収は約600万円と推定されているとのこと。この上限設定であれば、第2子がいる約8割の世帯が対象になるという。子育てと仕事の両立を支援するため、平均世帯がすべて対象になるようにしたいという県の思いが込められている。○「2人以上子どもが欲しい」という希望に応えたい「第2子以降」の保育料を無償としたのも、子育て環境に対する県民の要望を色濃く反映させてのことだ。平成27年5月、50歳未満の既婚者あわせて2,518名を対象に県が行った調査によれば、夫婦にとって理想的な子どもの数は「2人」(46.4%)が最も多く、次いで「3人」(42.2%)と続いている。一方で、「理想的な子どもの数」より「実際に持つつもりの子どもの数が少ない」と回答した人を対象に行った調査では、全体の約半数を占める理由として「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」(51.4%)という回答があがっている。県の担当者は、「人口減少対策として、また子育て支援策として、2人以上子どもが欲しいという希望に応えたい」と語ってくれた。同調査では人口確保対策のために行政が取り組むべき施策として、55.0%の人が「子育てしやすい環境づくり」をあげている。県によれば、第3子以降の有無にかかわらず、第2子から保育料が無料となる取り組みは全国で初めて。子育て世帯の要望に真摯に向き合った取り組みが他の自治体でも広がっていくことを願いたい。
2016年01月19日いま日本では、免許なしで保育士になれるようになるかもしれないと注目されています。日本の保育士は薄給で、割に合わない仕事なので人材不足なのです。では、アメリカではどうなのでしょうか?その点を明らかにするために、日米の保育士を比較してみました。■アメリカの保育士は学位が必要アメリカでは高卒の保育士も多いのですが、主任先生クラスになると学位を持っている人も少なくありません。ただしその前提として、2年制の短大や4年制の大学でEarly Childhood Educationを専攻して学位を取得する必要があります。またキャリアアップやお給料アップのために、Certificate Programという1年程度のプログラムに通う場合もあります(オンラインや夜間コースなどがあります)。アメリカでは保育士の免許はないので、学位が代わりに必要になるようです。一方、日本の場合は保育士の専門学校に通うなどして、国家資格である保育士資格の取得を目指します。幼稚園教諭とはまた免許が違って、別の試験となります。保育士の資格は専門学校に通わなくとも試験に合格できますが、幼稚園教諭になるには学校に行く必要があります。■保育士の資格取得にかかるお金学校に通う以上は、当然ながら数十万円~数百万円が必要となります。アメリカではPreschool(幼稚園)とDay Care(保育園)に分かれており、Preschoolでは大卒の先生を採用するところが大半。CDA(Child Development Associate)というコミュニティスクールで、比較的簡単に取れる保有資格者を採用する場合もあります。Day Careに多いのはCDA採用。担任の先生を補助するTeacher Assistantなら、CDAを持っていなくとも採用される可能性があります。学費なしで高卒で採用される場合もあり、CDAに通っているアメリカ人ならタダ同然だということです。なお、資格の更新料は125ドルになります。一方、日本では専門学校に通っておよそ300万円ほど。かなりの高額です。それほどまでにお金をかけて、いくらぐらい稼げるのでしょうか?■アメリカの保育士も年収は低め残念ながら保育士・幼稚園教諭は、アメリカでももっとも薄給の給与といわれており、時給は8ドル前後~9.5ドル前後。日本円にして800~950円です。駐車場係やレジ係よりも安く、小学校の先生よりも低いのです。学歴としては小学校の先生と変わりないのに、給与は1/3程度に抑えられており、問題となっています。日本では月給13万円前後。これでは暮らしていけませんよね。*日本でもアメリカでも、薄給には変わりないようです。人格の骨格をなす幼稚園・保育園の時期に関わる先生は、とても大切な存在。ぜひ待遇改善をお願いしたいですね。でも、そのために保育料が大きく上がっても困ります。だからこそ、公的資金を導入するしかないのかもしれません。こういった税金の使い方なら、大歓迎ではないでしょうか?(文/渡邉ハム太郎)【参考】※【アメリカ】 米国における保育の質研究-保育者の離職について-チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)
2015年12月16日厚生労働省はこのほど、保育士資格のない人でも認可保育所で保育に携わることができるよう、平成28年4月から基準を緩和する方針を固めた。児童の少ない朝夕の時間帯などに、子育て支援の研修を受けた人などが働けるというものだ。保育の質の低下につながるという批判もある今回の基準緩和について国に聞いた。○児童の少ない朝・夕の時間に対応今回の措置は、認可保育所の保育士の数が最低でも1施設あたり「2人」を下回ってはならないという厚生労働省の省令を緩和するというもの。児童数が少ない時間帯には保育士の資格保有者が1人常駐した上で、もう1人は無資格者でも対応ができるとした。8時前まででは全定員数の21.7%、17時からの1時間では15.2%、18時からの1時間では1.1%と児童数が少なくなる(平成24年度地域児童福祉事業等調査により国が作成)ことから、朝・夕の時間帯において活用が可能となっている。保育に携わることができるのは、「保育施設などで十分な業務経験を有する者」「子育て支援員研修を修了した者」「家庭的保育者」のいずれかの条件を満たした人だ。厚労省は保育の現状について、「保育士の確保が難しく、1日のうち保育士2名体制を順守した勤務シフト作成等の人事管理が困難な状況」と指摘。その上で、「園児の多い日中のコアタイムに保育士資格者を集中的に配置することが可能となり、保育所全体でみて保育の質の向上につながる」と基準緩和の意義を説明している。○保育の質の低下懸念する声も平成28年度から実施される予定の対策ではあるが、厚労省は本格的な運用を前に「保育士の確保が特に難しい地域に限り」という条件付きで、今年度から基準緩和を認めている(平成27年3月19日各都道府県等宛て厚生労働省保育課事務連絡)。実施状況を踏まえて、今後の運用のあり方を検討するためだ。国が提示した特例的な措置を、自治体はどのように受け止めたのか。厚労省が8月24日~9月4日に都道府県、指定都市、中核市に対して行ったアンケート調査によれば、89の自治体のうち13%にあたる12の自治体が、認可保育所で無資格者が働くことを認めていた。一方で、71%にあたる63の自治体は認めていなかった。さらに、今回の措置を来年度以降も延長すべきか尋ねたところ、「延長すべき」(27%)、「延長すべきでない」(29%)という意見が2つに割れている。無資格者が働くことを認めた自治体は「保育士の確保が難しく、現在、勤務している保育士の負担が過剰になるのを防ぐため」と保育士不足の深刻な状況を理由にあげている。一方で、認めなかった自治体からは「朝夕および延長保育の時間帯は、けが等の発生が多いことから、最低基準に基づく保育士の配置は必要であると判断した」など保育の質の低下に言及する意見が28件寄せられた。問題点や課題についても数々の意見が述べられている。「朝・夕の時間帯は、児童数は少ないが0歳児から5歳児までの合同保育となるため、けがや事故などが起きやすく、日中の時間帯よりもむしろ配慮が必要と考えている」「対応可能な時間帯および保育士に代わる者の保育能力について、施設長が認めるとしているところだが、自治体としてその適否を判断する方法が明確ではない」といった内容だ。○「無資格の人が働くのは怖い」「給料上げるのが先」今回のニュースはTwitter上で大きな話題となった。保育士と名乗る男性は、「命を預かるお仕事なので無資格の人が働くのは怖いですし私らの努力がなんの意味もなさなくなるのは悲しいです」とコメント。「人が足りなければ給料上げたり待遇良くするのがセオリーだと思う」といった声も相次いだ。今回の基準緩和では、朝・夕の時間帯に関わらず、保育士が研修中で不在の場合も対応が可能としている。さらにすべての時間帯において、幼稚園教諭や小学校教諭でも認可保育所で働けるとした。これについては、検討会の構成員や各団体から「現実的には、保育士側が嫌がるので小学校教諭は難しいのではないか」「単独でなく、複数の職員で保育する場合に限るなど、慎重な対応が必要ではないか」という見解が述べられている。一方で「多様な人材の活用は、むしろ保育の質を高めることにつながるのではないか」という前向きな意見もあった。国はこれらの意見を踏まえ、「実施自治体・事業者の事例等を十分把握した上で、保育の質への影響を継続的に検証していく」としている。今回の試みが保育の現場にどのような結果を生むのか。今後の動きが注目される。
2015年12月15日「神奈川県などが実施の『地域限定保育士』で、保育士不足は解消されるのか」と題した前編では、保育士不足の現状や制度導入の利点についてご紹介した。そんな中、各自治体ではどのような点を保育士確保の課題と捉えているのか。担当者に聞いた。○潜在保育士の掘り起こしが課題まず第1に課題として指摘されたのは、保育士の資格を持ちながら保育士としては働いていない「潜在保育士」の掘り起こしだ。千葉県の担当者によれば、「希望する勤務時間や場所がマッチングできない」「ブランクがあった後にいきなり現場に出るのが怖い」などを背景に、資格保有者の再就職が進んでいない現状があるという。そんな中でも、新たに資格を取得する人の数は限られているとして、「再就職を促す施策に力を入れていく」と語った。また大阪府では、潜在保育士が再就職をためらう理由として、「条件にあった職場を自力で探すのが難しい」「保育事情がわからず不安」などがあると分析。今年度から潜在保育士を対象にした「大阪府保育士・保育所支援センター」を開設し、求職の相談に応じているほか、セミナーや保育体験を通して、現在の保育情勢を学んでもらう取り組みを始めている。○処遇の改善と働き続けられる職場環境づくりをさらに改善が必要と考えられているのが、保育士の待遇面や職場環境だ。処遇の改善について特に沖縄県では、「他の自治体と比べても保育士の平均年収が低い」と分析。要因のひとつに、認可保育所でも非正規職員の保育士が多いことをあげ、正規雇用化した場合、施設に補助金を支給する制度を今年度から導入している。加えて神奈川県の担当者は、「保育士の平均就業継続年数は7.6年と短いため、現在就業中の保育士が継続して保育現場で活躍してもらうための方策も併せて必要だ」と主張した。県が保育士登録を行っている人を対象に行ったアンケート調査※では、保育士としての仕事を辞めた理由として、「結婚のため」(23.7%)、「妊娠・出産のため」(23.4%)、「育児のため」(15.1%)が上位に入っている。厚生労働省は来年度以降、通常もしくは地域限定とする試験の枠組みを問わず、保育士資格試験を年2回実施する地域を拡大していくという。国には、新たな保育人材の確保に加えて、資格取得者が長く働き続けられる環境づくりも求められているといえるだろう。※平成26年度神奈川県保育士実態調査結果による※画像と本文は関係ありません。
2015年11月14日全国で保育所の整備が進められる中、深刻な問題となっている「保育士不足」。国は平成29年度末までに、46.3万人の保育士が必要だとしているが、そのためには新たに6.9万人の保育士を確保しなければならないという(平成27年1月時点)。その確保策として、今年から導入された「地域限定保育士」の試験がこのほど、神奈川県、千葉県(成田市)、大阪府、沖縄県の4府県限定で実施された。3年間、受験した自治体で働くことを条件に、年1回の試験を2回に増やすというこの試みに、行政はどんな期待を抱いているのか。各自治体の担当者に聞いた。○深刻な保育士不足の実態「地域限定保育士」は、受験した自治体でのみ保育士として働くことができる資格のことを指す。受験者にとって最大のメリットは、通常年に1回しか受験できない保育士試験のチャンスが2回に増える点。保育士登録を行ってから3年を経過すれば、全国で働くこともできる。今年からこの制度を導入した4府県が共通して抱えている悩みはもちろん、深刻な保育士不足だ。このままでは、神奈川県で平成31年度までに約3,000人、沖縄県では平成29年度までに約2,300人の保育士が足りなくなるという。大阪府の担当者は現状として、「受け皿となる保育所を整備することはできるが人がいない」と指摘。千葉県では、国家戦略特区に指定されている成田市限定の導入となっているものの、「成田市だけでなく、東京に近い地域は特に不足している」という。○"より早く"確保できることにメリットしかし、「地域限定保育士」の導入が果たして保育士不足の解決策となるのだろうか。この点について4府県すべての担当者が口をそろえて指摘したのは、「受験回数が増えれば来年4月からすぐに働ける保育士の数が増える」ということだ。保育士資格は3年の間に8科目の試験を受験し、最終的に実技試験に合格することで取得できる仕組みになっている。そのため、未受験科目や不合格科目の残っている受験者が、この制度を利用して合格を勝ち取れば、来年の試験を待たずして、資格を取得できることになる。自治体にとってはいち早く、保育士を確保できることにつながるのだ。10月に行われた地域限定保育士の試験で、沖縄県では約500名が受験。ほかの府県でも、通常試験時を上回る受験申し込みがあったという。約2,000人の受験申し込みがあった千葉県の担当者は、「例年の合格率が20%ほどと考えると、単純に例年より約400人分、合格者数が増えることになり、数としての確保ができる」と話した。さらに制度を導入したのが4府県に限られていることもあり、ほかの自治体在住者が同府県で働いてくれる可能性が高まる点も魅力だという。大阪府の担当者は、「大阪府で働きたいという人の機会を創出することにつながる」と回答。神奈川県や千葉県でも、他地域からの受験者がみられたことに期待を高めている。一方で担当者に取材すると、いずれの自治体もこの制度が抜本的な解決策になるとは考えていないことがわかった。地域が必要としている対策とは何なのか。後編では、課題と行政の施策についてご紹介する。※画像と本文は関係ありません。
2015年11月13日年長児ママにとっては、子どもの保育園ライフもあと半年。小学校のことを意識する機会が増えてきたのではないでしょうか?中でも働くママにとって気になるのが「学童」のこと。一般的に公立の学童保育は保育園に比べて預かり時間が短めだったり、そろそろママの時短勤務が終わったり、働きづらくなることも少なくないようです。わが家にもちょうど年長の娘がいますが、来春からどうするか、なんとなく方針が決まりました。学童保育にはどんな種類がある?学童保育は大きく「公立学童」(学童クラブなどと呼ばれる)と「民間学童」とに分けられます。「公立学童」は小学校や児童館に併設されていることが多く、親が働いている子どもなどが放課後や長期の休みに利用できる施設です。定員や利用条件があり、利用料金は月額数千円程度が一般的。運営時間は午後6:00頃までのところが多いです。これまで公立学童は小1~小3の児童が対象でしたが、平成27年度から国の指針で小6にまで拡大されました(※ただし、あくまで指針であり、実際の対応は地域によって違います)。また、最近では学童保育と全児童対策事業の一体化も進んでいます。私が住む神奈川県川崎市もそうで、市内のすべての小学校の敷地内に「わくわくプラザ」という施設があります。親の就労状況などに関わらず、その学校の小1~小6の全児童が誰でも利用でき、定員もありません。定期的な利用の申し込みもできますが、当日の朝にその日どうするか決めるスポット的な利用もOK。宿題をしたり、校庭などで遊んだりして過ごします。わくわくプラザの場合、運営時間は月曜~金曜は授業終了時から午後6:00まで。土曜日や夏休みは午前8:30~午後6:00まで。お弁当は持参です。利用料は無料で、希望すればおやつ(※有料)も用意してもらえます。また、仕事などの理由で午後6:00までに迎えに来るのが難しい家庭のために、月額2,500円(※何回利用しても同額)で午後7:00まで預かってもらえる制度もあります。この施設のメリットはなんといっても無料なこと、そして、定員がないので待機児童になる心配がないこと。また、学校内なので移動の不安もありません。反面、利用者が多くなると、どうしてもきめ細やかな対応は難しくなってしまうでしょう。実際に通わせていないので、あくまでイメージですが、保育というよりは、放課後の居場所・遊び場という感じが強いような気がしています。プログラムは充実、でもお金はかかる民間学童私自身、ずっとわくわくプラザを利用するつもりでしたが、今年に入ってから同じクラスのママたちが続々と民間学童の見学をしているので、「あれ、ほかも検討したほうがいいのかな?」という気になり、誘われるようにいくつか見学しました。民間学童は多彩です。趣向を凝らしたプログラムが組まれていたり、スポーツや英語など特定の分野に力を入れていたり…。季節ごとのイベントも多く、さまざまな体験ができるので、習い事感覚で通わせる人もいます。食事やおやつの用意もお願いでき、送迎サービスや入退室をメールで報告してくれるなど親に嬉しいサービスも充実。預かり時間も長めで、なかには21:00や22:00まで預かってくれるところもあります。ただ、そのぶん、価格はぐっとあがります。私が見学にいった中で最も良心的な価格だったローカルな民間学童でも月額約30,000円。それ以外の施設は、だいたい月額50,000円前後でした(送迎や食事、延長保育の有無などでだいぶ料金は変わります)。しかし、それほど高くても民間学童は人気があり、なかには数年前から予約が埋まってしまう施設もあるとか。気になるところがあれば、早めのリサーチがよさそうです。とりあえず予約完了、あとは子どもの様子を見て私自身はどうしたかというと、ちょうどこの夏、近所に英語に力を入れている民間学童が新設されたので、娘の仲良しのお友だちと一緒に仮申し込みをしました。体験レッスンも楽しそうでしたし、できれば英語は話せるようになってほしいという勝手な私の思いもあり。ただ、さすがに毎日通わせるのは金額的にも、子どもの体力的にも負担になりそうなので、週2~3回の利用を予定。わくわくプラザと併用するつもりです。そうはいっても実際に小学校に通いはじめると、新しいお友だちもできて、「行きたい」「行きたくない」など本人の意思も出てくるのでしょう。環境の変化に応じて、都度、見直しは必要なのかなと思っています。(古屋江美子)
2015年10月20日ウェルクスはこのほど、「保育士の恋愛事情」に関する調査結果を発表した。調査は8月7日~20日、20代~50代の保育士の女性100名(平均年齢31.8歳)を対象に行われた。○「保育士は"モテる"」と実感した人、17%「付き合いたいと思う女性の職業」「結婚したいと思う女性の職業」といったランキングでは、毎年保育士が上位にランクインしている。そこでまず、保育士は"モテる"と実感したことがあるか尋ねたところ、「ある(17%)」「ない(55%)」「どちらとも言えない(28%)」と、意外にもモテる実感のある人は少数派となった。"モテる"と実感した人からは「保育士が来ると言うだけで、人数が集まると言われた。合コンで仕事を話したときの食いつきかたがすごい」(30代)、「友達の結婚式で 保育士ですって言っただけで男子の輪ができた」(30代)といったエピソードが寄せられたが、一方で「職業での食いつきはいいが、それだけで、最終は容姿でモテるかどうか決まる」(30代)、「女ばかりの職場なので、男性と出会う機会は少ないと思う。結婚していない上司(40~50代)がたくさんいる」(30代)など、案外"モテない"というコメントも目立った。○保育士という職業ステータスは役立つ?続いて、現在、恋人や配偶者がいるか尋ねた結果、57%が「いる」と回答。「今の恋人や配偶者とお付き合いするうえで、保育士という職業ステータスが役立っていると感じますか?」という問いに、半数以上が「いいえ(50%)」「むしろ弊害である(2%)」と、役立っていないと回答した。○出会いの場は「友人・知人の紹介」がトップ最後に、恋人や配偶者とはどこで知り合ったのか教えてもらったところ、「友人・知人の紹介(21人)」が1位に。次いで、現代らしく「SNS・インターネット(8人)」「合コン(6人)」と続き、「職場」と答えた人はわずか3人だった。女性の多い職場だけに、仕事での出会いは難しいことがうかがえる結果となった。
2015年08月26日ここまでの連載記事では認可保育所に入園するための保活を解説してきましたが、今回からは認可外保育所を対象とした保活について見ていきます。まず、保育所は「認可保育所」と「認可外保育所」の大きく2つに分類することができます。国が定める基準に沿って設置された保育所が認可保育所で、それ以外は全て認可外保育所となります。よって、自治体が独自に基準を設けて認証などを行っている認証保育所(東京都)や認定保育施設(神奈川県など)も認可外保育所の一部になります。認可外は認可と比べると規模的に小さい園が多く、個性も出やすいので、良しあしを見極めるのは難しいかもしれません。しかし、「認可外だから認可より劣っているのでは!? 」とバイアスのかかった見方をしてしまうと、良い認可外と出会うチャンスを自ら逃してしまいます。ご自身の子育てに合った良い認可外を見つけるためにも、認可外の特徴や見極め方をしっかり理解しておきたいもの。まずは、保活において意識しておくべき認可と認可外の違いを整理します。○申し込み方法所定の用紙に希望する園名を複数記入して、役所で一括申し込みできるのが認可保育所の申し込み手続き。それに対して認可外保育所は、園ごとに独自の申込書が配布され、申し込み手続きも園ごとに行わなければいけません。つまり、10園に申し込もうと思ったら10カ所を訪問しなければいけないということになります。○選考方法保護者の就労状況や保育ニーズを指数等に落とし込んで選考する認可保育所とは異なり、先着順で選考する園が比較的多くみられます。とはいえ、認可外保育所は園側で入園者を決めることができるので、選考方法も園によってバラバラと考えておいた方がよいでしょう。また、入園基準に就労の有無を設けていない園も多いので、働いていなくても預けられる園が多いのも認可外保育所の特徴です。○保育料認可保育所は世帯ごとに保育料が異なりますが、認可外保育所では園側が設定する保育料を支払います。利用状況に関係なく一律設定の園もありますが、利用日数や利用時間に応じて金額が変わるところが多いようです。このように、認可外保育所は園ごとに異なる部分が多いので、個別にしっかり確認することが基本です。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール株式会社ここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立てた理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2015年08月26日年が違う子との触れ合いは、子どもにとってメリットがたくさん! 実際に、異年齢児保育(縦割り保育とも言います)を導入している園は多く、年齢差のある子同士の繋がりを大事にしています。「学年が違う子どもと遊んでいても、学ぶものはないんじゃない?」と思うかもしれませんが、実はいろいろなことに期待ができるのです。今回は、異年齢児と遊ぶ時間を与えることで得られるメリットについて紹介していきましょう。年上の子にとっては「やさしさが芽生える」年上の子は、年齢が下の子と遊ぶことで、やさしく接すること、物事を教えてあげることが自然にできるようになります。下の子に「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」と言われることが嬉しく、格好つけようと頑張る姿が見られることもあるでしょう。自分が苦手なことでも、下の子が見ているからと思って克服しようとしたり、一緒に遊んでいるうちにお友達に譲ってあげるという気持ちも芽生えてきたりします。普段同い年の子と遊んでいると、お互いが自分の我を通そうとしたり、感情的になったりしてしまいますが、自分よりも年下の子と遊んでいると、同い年の子と遊んでいる時とは違った感情が生まれやすいのです。年下の子にとっては「成長に繋がる」反対に、年下の子にとっては、お兄ちゃん、お姉ちゃんの様子を見ながら「こうやってするんだ」「こんなふうになりたい」という気持ちが出てきます。年上の子に対する憧れのような感情も芽生え、自分なりに考えて学習しながら成長していくことができるのです。兄や姉がいる子の成長が早いように感じるのも、年齢の異なる子との触れ合いが多いからといえるでしょう。異年齢児との触れ合いは、心を育むことができる異年齢児との触れ合いは、お互いの心を育むという意味ではとても重要な役割を果たしてくれます。ちょっとしたケンカがあっても、上の子が先頭に立ち、子ども同士で物事を解決しようとしたり、チャレンジ精神を養うことができたり、思いやりの心ができたりと、子どもたちの心を大きく成長させることができるのです。たとえば、年齢の違う子に対して、自分の言い分を主張するのは難しいことです。特に、年齢が上の子は下の子に手を出すことはできないし、下の子が理解できるよう、言葉を選んで伝える必要もあります。最初はぎこちないやり取りになるかもしれませんが、少しずつ子どもたち同士で考え、成長することで次第にスムーズなやり取りができるようになるでしょう。保育園、幼稚園選びのポイントにもなる異年齢児保育。近所に年齢の近いお友だちがいるのなら、積極的に関わりを持つようにすると、お互いの子にとって、よい影響があるはずです。
2015年07月26日未就園児を対象として保育を行う、通称「プレ保育」。プレ保育を実施する幼稚園は意外と多く、プレ保育に参加しながら、入園する幼稚園を決めるという人も少なくありません。幼稚園によって未就園児が参加できる日数や保育内容は異なりますが、プレ保育に参加することで各幼稚園の特色や雰囲気などを知ることもできます。今回は、プレ保育に足を運ぶことで、どんなメリットを得られるかについてピックアップしてみました。■幼稚園の環境に馴染み、入園準備を整えられるいざ入園になった時、子どもが幼稚園に全然慣れていなくて困ったというケースはめずらしくありません。泣いて登園を嫌がったり、園生活でも本来の自分を表現することができなかったりすることもあります。しかし、プレ保育を利用することで、「幼稚園は楽しいところ」というイメージを定着させることができ、入園後の不安を軽減することができます。集団生活の第一歩となるので、子どもにとっても新鮮で、お友だちとの関わり方を学ぶきっかけにもなっていきます。■顔見知りの人が増える近所に同じ年代の子どもやママ友がいない人も、プレ保育に足を運ぶことで、顔見知りの人をつくることができます。プレ保育ではママ同士の交流もあるので、子育てについて語ったり、普段のストレスを解消したりするきっかけになるはずです。入園してからも、ある程度お互いのことを知っている人がいるのといないのとでは、精神的な面でも大きく違いますよ。■複数の園の未就園児保育を利用すれば、入園先を検討できる1つの園だけだと、ほかの幼稚園のことを知らないまま終わってしまうかもしれません。できれば複数の園のプレ保育に参加してみましょう。各幼稚園で雰囲気や特色、保育スタイルは大きく異なります。それぞれの幼稚園を見極め、最も子どもに合った園を選んであげることができるのも、プレ保育の良いところです。■行事やイベントに参加することができる芋掘りやクリスマス会、英会話教室など、大きな行事や催しの時に、未就園児も参加できるというかたちをとっている幼稚園は多く、家庭だけでは体験できないような経験ができるのも、プレ保育ならではのメリットです。ほかのお友だちと一緒に楽しみながら体験できるので、親子の思い出になったり、子どもの成長に良い影響を与えてくれたりもするでしょう。近くに未就園児を対象とした保育を実施している幼稚園があるかどうかをチェックして、ぜひプレ保育に参加してみてくださいね!
2014年11月04日待機児童0を実現する会は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の0~5歳児を持ち、子どもを保育園に通わせている、または通わせたいと思っている母親1,000人を対象に、保育園や保育園入園活動についての調査を行った。現在、全国の待機児童は2万人以上いるといわれ、多くの母親が保育園入園のためにさまざまな努力を行っている。また保育園に入園できないことで、就業や生活への影響も高い。同調査は母親の保育園入園活動(以下、保活)、保育園入園に対する考え方、保育園入園による生活への影響、保育園への要望などをさぐり、厳しいと言われる「保活」の実態を把握するために実施したもの。保育園入所希望者は約9割が「保活」をしていた調査では、子どもが保育園に入園している、または入園を希望している母親の93.2%が何らかの「保活」(保育園に入園するための活動)を行っていたことがわかった。トップ3の活動は、「役所に行って情報を収集」(64.3%)「インターネットで情報を収集」(61.7%)「保育園の見学」(51.4%)の順。また、3割の母親(30.1%)が「役所に行って入園を嘆願」していることが明らかとなった。保育園探しは妊娠中~子どもが2カ月になる前から開始保育園入園活動をいつから開始したかという質問では、25.5%が「妊娠中」または「子どもが2カ月になる前」に開始したと回答。さらに世帯年収が1,000万円以上になると36.7%が「妊娠中」または「子どもが2カ月になる前」に開始開始していることがわかった。年収が高いと入園に不利なため、子どもの首が据わらないうちから活動する状況が伺える。保育園への要望は、「病児保育を」がトップ保育園への要望についての質問では「病児(病後児)保育もしてほしい」と答える母親が53.9%。以下、「英語や音楽など保育以外の教育もしてほしい(40.6%)」「保育時間の延長に電話1本で対応してほしい(31.8%)」と続く。休日保育や遅い時間までの保育を希望する母親も3割おり、保育園にフレキシブルな時間対応を望んでいることがわかる。「保活」や「保育園入園」によって生活に影響が出た母親は8割25.0%の母親が「時短勤務に変えた」(正社員では4割)、正社員では4人に1人が「育児休暇を早めに切り上げた」と回答。「雇用形態を変えた」(契約・派遣社員、アルバイト・パートでは約3割)、「自宅から遠い園にしか入れず送迎が負担」と答えている母親も14.5%いることがわかった。産前産後休、育児休暇などさまざまな法制度が整ってはいるが、それらが充分に活用されていない状況にあることが伺える。※同調査は2011年10月11日~13日、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県の0~5歳児を持ち、子どもを保育園に通わせている、または通わせたいと思っている母親1,000人を対象に、にインターネットで実施。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月02日