はじめまして、この度ウーマンエキサイトで政治のコラムを担当させていただくことになりました、政治ジャーナリストの細川珠生です。私生活では一児の母として、子育てに悩み、苦しみ、笑いながら毎日を過ごしています。突然ですが「政治」と聞くと、ちょっと戸惑ってしまいますよね。政治のニュースは小耳にははさむけれど、なんだかよくわからない…、なんてついつい縁遠くなってしまっているのではないでしょうか。お金の問題、女性問題、失言でもめてばかりいるし…と、政治の印象って、あんまりよくないですよね。そうはいっても、確か、「国会は国権の最高機関」なんて学生時代に勉強したことを断片的に思い出しては、政治のことがわからないままでいいのかしらとか、突然不安になったりもするでしょう。しかし、子どもを前に「政治のことはよく分からない!」と声を大にしては言うのもちょっと恥ずかしいと感じる人も多いのでは。子どもを育てる環境がどう変化しているのか、政治を通して知っていくことはとても大切です。そういえば、「主権在民」なんていう言葉も習った記憶がありますね。つまり、国会は国権の最高機関ではあるけれど、そこには国民から選ばれた代表者が、国民に代わって議論をし、さまざまなルールや制度をつくっているということ。だから私たち国民がどんな代表者を送り込むのかがとっても大事なんです。特に今年から、選挙権が18歳以上になって、高校では、いわゆる「主権者教育」というものが行われるようになるのに、気がついたら、「ママだけ何にも知らなかった!」なんていうことになったら大変! そうならないためにも少しずつお勉強を重ねていくことをおススメします。この連載では、ママ目線で気になる政治の話題をみなさまにお伝えしていきますね。気が付けば「あなたも政治博士!」となるのを目指して頑張りますので、引き続きこのコラムを読んでいただけたらと思います。育休制度は今後良くなるの?さて、記念すべき第一回目のテーマは、「男性の育休」について。「育休宣言」をした(今となっては“前”となってしまった)国会議員が出てきて、「いよいよ国政も!」風穴が開くことを期待したのも束の間、自身の女性問題で、「男性の育休」「国会議員の育休」ということ自体、すっかり吹っ飛んでしまったかのような感があります。しかし、女性側からは期待大だったのですよね。私は、英国のウイリアム王子が、シャーロット王女の誕生の時に、6週間の育休を取るということで大いに注目をしました。日本で育休というと、何か1年単位の長期間を想定してしまいますが、いえいえ、そんなに長くなくてもいいのです。出産直後に1ヶ月でも良いからお休みをとってくれた方が、出産直後のママには何かとありがたい。初めての子であれば、不安いっぱいの中、長時間眠れないママの大変さをわかってもらえるだろうし、第二子、第三子であれば、上の子たちの育児に大きな助っ人となります。例えば幼稚園や習い事の送迎など、それから買い物にだって行ってもらえます。以前は、実家の母親や、お姑さんがやってくれていたことも、核家族化、出産の高齢化の流れの中では、自分たちで何とかするしかないのに、パパは相変わらず、残業や飲み会三昧では、ママとしては、「いくら仕事だから」と言われてもやり切れない思いがフツフツとつのるものです。ちなみに、現在、日本の男性の育休取得率は2.8%(厚労省調べ、2012年10月~2013年9月までの一年間)。女性の86.6%に比べるとあまりの少なさです。 そこで、政府も「女性の活躍」を掲げる以上、男性の育休取得率向上に本腰を入れています。以前からあった「育児休業・介護休業法」で、ママが専業主婦でも取得できるようになり、男性が産後8週以内に取得しても、再度取得することができるようにするとか(合算して1年以内)、中小零細企業では、代替従業員の確保などで経済的負担が大きかったことから、男性社員が育休を取った場合、最大で120万円の助成を行うなど、4月から雇用保険法施行規則の変更を行う予定です。「育休議員」で注目された国会議員の育児休業については、現在は制度としては男女共にありません。あるのは女性議員の産休制度だけ。産休明けには、委員会や本会議などその都度、欠席届を出さなければなりません。国会議員は、朝の8時ごろからの部会に始まり、夜の会合をはしごするなど、育児との両立はほとんど不可能といってもいい「勤務実態」があります。「女性の活躍」のためには、国会だけでなく、社会全体の長時間労働の是正なども行わない限り、なかなか難しいのではないかと思います。しかし、良い夫婦関係を築くためにも、男性も取得を工夫しながら思い切って「育休」にチャレンジしてほしいですね。
2016年03月17日前回の連載で紹介した、育休中の母親たちがスムーズな職場復帰に向けて学ぶ「育休プチMBA勉強会」。私は自分の意見をどんどん発する参加者の姿に、衝撃を受けました。というのも、特に乳児と暮らしていると非言語でのコミュニケーション(泣き声から要求を判断する、表情から察する等)が中心になるため、どうしても母親は自分の言葉を失いやすい傾向にあります。そんな状態で、さらには初対面の人どうしが集まって、いきなり議論させるのは実はとてもハードルの高いことだからです。その視点に立つと、育休プチMBA勉強会では、有効なディスカッションを生み出すための精巧な仕組みがきちんと存在していることに気づきます。そこで本編では、代表者の国保祥子さんへのインタビューを通して、この勉強会がどのように母親たちの学びを最大化しているかについて掘り下げていきたいと思います。○初対面の母親たちが議論しあえる理由まずは会の進行役でもある「ファシリテーター」の存在。ファシリテーターは、過去の勉強会参加者の中から立候補し事前にトレーニングを受けた人が、各回1名配置されます。ファシリテーターの育成は、代表者である国保さんが直接担当する形をとっており「Teaching noteと呼んでいる進行計画を各自作成してもらい、それに対するフィードバックを繰り返してブラッシュアップしていきます」とのこと。育休中にその作業をこなすのは容易なことではなさそうですが、「育休中でもファシリテーション手法の勉強や自己研鑚(けんさん)に意欲のある人が、毎回手をあげてくれている」といいます。「ファシリテーターとは別に、勉強会の運営に携わる運営チームのスタッフが3名程度存在することに加えて、ディスカッションをする際に各テーブルでの議論を見るディスカッションリーダーが配置されます」と国保さん。このように比較的小さく明確なミッションを担う人材を適所に置くことで、ファシリテーターを補強する複層的な運営体制となっていることが特徴的です。そしてこのことが、はじめましての母親同士でもきちんと議論し合える環境を作っているのでしょう。○「両立は無理」の諦めムードをなくしたい勉強会で用いられるケースは、その場ですぐに読めるよう作成した国保さんオリジナルの資料が中心。労働時間や場所に制約を抱える制約人材(=参加者)のマネジメント思考をトレーニングすることに特化して編さんされたもので、母親自身にマネジメント視点に立った解決策を考えさせる内容のものが多くなっています。最終的には「あなたはどう行動しますか? と投げかけ議論に落とし込む」ことで、自分自身の足りないものに気づかせることを意識しているとのこと。インタビューの最後では意外にも「この勉強会は、今育休中の人のためにやっているというより、実はこれから出産・育児・復職する人のためにやっている」と語ってくれた国保さん。2つの大学で経営学を教える国保さんにとって最も身近な存在である20代の若者の間に「将来育児と仕事を両立したいけど、無理だろうな」と諦めムードが広がりつつあることに危機感を感じたそうです。そういった意味でも、今子育てをしている世代が育休プチMBAのような場で学ぶことで、また違った背中を後輩たちに見せていくことができるのではないでしょうか。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィールここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年にここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年03月16日【パパからのご相談】6か月間の育休を取得し、そのうち半分が過ぎました。そろそろ復帰に向けて動き出そうかと思っています。会社とは定期的に連絡を取り合っていますが、復帰に向けての話し合いをする以外で、必要な準備があるようでしたら教えてください。●A. 育休の後半は、復職後をイメージして日々を過ごすようにしましょう。パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休期間が折り返しに差し掛かると、そろそろ職場復帰後の生活について考え始めるタイミングになりますよね。私もそうでした。ご相談者様はすでに会社側と復帰についての相談を始めているとのことなので、今回は、“家庭での復帰準備”について、先輩パパママのコメントを紹介していきます。●“育休からの復帰準備”のポイント3つ●(1)生活リズムを組み直す『新生児のころよりは減りましたが、夜中に2〜3回は授乳していたので、復帰直後は午前中眠くて大変でした。育休中は、日中に子どもと一緒に眠っていることもあったので』(ママ32歳・生後7か月で復職)『育休中はなんだかんだ夜更かししてしまっていて、寝るのがいつも2、3時だった。復職の少し前から、7時間は眠れるよう、寝る時間を早めた』(パパ30歳・生後3か月で復職)『子どものお風呂を夕方に入れて、お風呂→晩御飯の順番でずっとやってきましたが、復職後はそうもいかないので、事前に晩御飯→お風呂の順番に子どもを慣らしました。大人たちの慣らしにもなっていたかもしれません』(パパ35歳・生後6か月で復職)育休中は、完全に子どものリズムに合わせて日々を送ってあげることができますが、復職後はそうもいかない場合が多いです。食事や睡眠、お風呂のタイミング など、復職後に慌てないように事前の準備をしておいたほうが、パパママとしてもスムーズにいきます。●(2)体力を戻す『デスクワーカーなので、そこまで影響ないだろうと思っていましたが、想像以上に体力が落ちていてびっくりしました』(パパ37歳・生後9か月で復職)『育休中は、ほとんど自宅か自宅の近所で過ごしていたので、復職直後は満員電車 にヤラれましたね……。あれに乗っていられるだけの気力と体力を整えておくと楽かも』(パパ35歳・生後5か月で復職)『産後の回復が思わしくなく、なかなか体調が戻りませんでした。夫の支えでどうにか日々を過ごし、時短で職場復帰しましたが、フルタイム勤務できる体力が戻るのかどうか、今でも不安です』(ママ40歳・生後12か月で復職)体力の減退は、私も感じています。子どもの成長につれて外出も可能になってくるので、一緒に散歩をするなど、少しでも体を動かすよう心がけたほうがよいでしょう。●(3)家事や育児の分担を確認する『僕も妻もほぼ同じタイミングで復職したので、事前に役割分担を決めました。例えば、保育園の送りは僕で、迎えは妻。朝食の支度は僕で、子どもの支度は妻。共働きの場合 は特に、先に決めておいたほうがいいと思います』(パパ34歳・生後10か月で復職)『私の育休中は、パパはほとんど家のことをしてくれませんでしたが、復職のタイミングでいくつかのことをやってもらうようお願いしました。ゴミ捨てとお風呂掃除と、子どものお風呂くらいですけど、それでも助かりますね』(ママ30歳・生後11か月で復職)復職後は、夫婦の役割分担がさらに重要になってきます。うまく連携プレーを行うためにも、事前に分担を確認しておくとよいでしょう。●いきなり戻す荒療治もアリかも?『うちは、なにも準備しませんでしたよ。習うより慣れろですよ。どうにかなりますよ』(ママ36歳・生後12か月で復職)“習うより慣れよ” の精神であれば、それはそれでシンプルでよいかもしれませんね。----------残り3か月、きっと、あっという間に過ぎてしまいます。復職後の準備ももちろん重要ですが、お子さんと長時間触れ合える貴重な時期を、どうか大切に過ごしてくださいね。ある意味では、それが一番の“心の準備”になるのかも……。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月07日●男性議員の育休に批判が出る「窮屈な国」NPO法人ファザーリングジャパンは1月18日、「どうなる? 議員の育休~永田町が変われば、日本の子育て・WLBが変わる~」と題した緊急フォーラムを東京都・日本橋にて開催した。フォーラムには、育休の取得を宣言している自民党・宮崎謙介衆議院議員をはじめとして、過去に男性として育休を取得してきた成澤廣修・文京区長、青野慶久・サイボウズ代表取締役社長らが出席。国会議員の育休取得が社会にどのような変化をもたらすのかについて議論を交わした。○目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる「少子化が進んで、女性の社会進出も進む中で、男性の育児参加をやっていかなくてはいけない。私が目指すものは、日本の風土を変えること、雰囲気を変えること、制度を充実させていきたいということ」。冒頭の宮崎議員のあいさつを皮切りに、この日開かれた緊急フォーラムは始まった。「国会議員の育休の是非を問う会ではない」という今回のフォーラムでは、参加者が、宮崎議員の育休取得宣言とその反響から読み取れる社会の現状や課題について語った。司会者からはじめに意見を求められたのは、2010年に育児休業を2週間取得した経験を持つ成澤廣修・文京区長だ。成澤氏は「育休の取得を宣言したとき、"男は外で仕事、女は家を守るべき"と批判されたことがあり、性別役割分担意識がまだこの国に根付いているのかと思った。宮崎さんの問題提起については大賛成で、子どもとママにしっかり向き合ってほしい」とエールをおくった。一方で、「大事なのは、男性議員の育休を制度化することが目的ではなくて、働き方の見直しをしっかりやって、どうしたら男性も女性も家事に取り組むことができるのか議論をすること」とも提言。子育てしやすい柔軟な働き方を考えることが大事だと訴えた。また、これまでに3度の育休を取得しているサイボウズの青野慶久・代表取締役社長は「目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる」と自らの経験をもとに、宮崎議員の育休取得宣言を評価。「3人目の子どもがうまれた去年、半年間16時退社をしていた。社長が最初に帰宅するので、時短で働いている社員も元気良く退社できる。この会社では子育てをしてもいいんだという空気ができる」とその効果を語った。○女性はずっと直面してきた問題だ会場では、野党である民主党の議員も議論に加わった。選挙で落選し、浪人中に育児を経験したという民主党の寺田学衆議院議員は、「宮崎さんが育休を取りたいと言ったことに国会内や世の中から批判が来るのをみて、窮屈な国だなと思った。その根底に何があるのかと思うと、育児に対する社会的な地位がものすごく低くて、男性が取りたいなんていうと、そんなの女性にやらしとけばいいだろうっていう全体の空気があると思う」と分析。その上で「1カ月どっぷり育児に専念してほしいし、歳費は堂々ともらってほしいと思う。歳費をもらわなかったら、育休を取ることに対する後ろめたさの現れになってしまう」と主張した。これらの男性の意見を受けて、女性の立場から発言したのが経済ジャーナリストの治部れんげ氏だ。「日本はこれから人口を増やしたいんでしょ? 子どもを育てることが大事なことだと認められるべき。国会議員という大事な仕事より、自分の子どもの方が大事に決まっている。こんな簡単なことを議論しなければいけないということに腹が立った」と憤りをぶつけた。そして、「女性はずっと直面してきた問題だ。私より少し上の世代は、産むか仕事かの選択を迫られた。仕事を辞めるか、マタハラにあうか、子どもを産まない、家族を持たないという選択をしてきた。その立場に今、男性がさらされるようになってきた。だから男性にがんばっていただきたい。絶対に育休を取ってください」と訴えた。さらに、病児保育サービスなどを運営しているNPO法人フローレンスの駒崎弘樹・代表理事は、「試されているのは宮崎議員だけじゃない。ここで、宮崎議員の苦闘を高みの見物をして面白いねと笑っているだけでは社会はアップデートされない。男性も子育てに参加し、社会で子どもを育むことができる未来がほしいんだということを高らかに言っていきたい」と、この出来事を人ごととして捉えるのではなく、当事者意識を持ってほしいと語った。●議論を受けた宮崎議員の決意とは○育休取得は乗り越えられるリスク議論の中では、男性議員の育休取得に対するバッシングについて、登壇者から多くの意見が寄せられた。経営者としての目線でサイボウズの青野氏は、「今回の問題について批判している経営者がいるが、勘のいい経営者は(育休に理解を示す)方針転換をしている。子育て環境を整備することで人を採用しないと、事業を縮小しないといけないって気づいている。これからは頭の切り替えられなかった会社が沈没していくのをみていくことになると思う。だから今育休を取得することは、乗り越えられるリスクであると確信しています」と理解を示した。またNPO法人マタハラネットの小酒部さやか・代表理事は、「マタハラの被害者として顔や名前を出したときもすごいバッシングがあった。しかしそれ以上に応援メールも届いたし、無言の賛同がたくさんある。黙っているけれど心の中で賛同している人がたくさんいると思うので、バッシングをばねにがんばってほしい」と励ました。同じ衆議院議員である寺田氏は本質的な国会議員の仕事について意見を述べ、「国会議員はそれぞれが抱えた問題意識を解決することが求められていると思う。宮崎さんが育休をとって、育児のつらさや当事者意識を持って、制度を考えていこうと進めていくのが本質的な議員の役割だ」と訴えた。○育休取得は働き方改革の中の1つ最終的に、育休取得の議論は「子育てをしやすい働き方を考えるべき」という方向へと移っていった。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は「日本は進撃の巨人の世界のように、3つの壁に囲まれている。性別役割分業、長時間労働、仕事こそが一番尊いという3つがあって、その中で窒息しそうになっている」と指摘。成澤文京区長は「東京都の認証保育所は13時間以上保育。そういう子育てを日本は引き続き求めていくのか。延長保育や早朝保育を使わなければ、結果的に可処分所得も増える。子育てにとって幸せな社会になるように、働き方の見直しが必要だ」と訴えた。これらの議論を受けて、駒崎氏は「男性の育休は、働き方改革のコンテクストの中の1つ。多様な働き方ができる社会を考える上で育休がある。時代時代に合わせた働き方をデザインしていくという発想がすごく必要だし、あるべき働き方は何なのかっていう議論につなげていきたい」と話をまとめた。最後に「育休を取得すると宣言したという中で、知らないこともいっぱいあった。多くの方からいろんな意見をもらい、重たい議席を預かっているということを再確認しつつ、どんな仕事をしなければいけないのかっていうことはしっかり考えてやっていきたい。皆さんと共に日本の未来につながることをやりたい」と話した宮崎議員。今回の問題が1つの騒動として終わるのではなく、子育てしやすい環境づくりにつながる機会になることを切に願う。
2016年01月20日武蔵野銀行は20日、「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」に賛同し、子育て世代の顧客を支援するため「産休・育休特例」を付加した住宅ローンの取扱いを開始した。同特例を付加した住宅ローンは、産休・育休期間中においても借入れが可能であり、また、産休・育休期間中は、子供一人あたり最長2年間の元金据置が利用できるなど、子育て世代の顧客のニーズに対応した商品となっているという。このほか、男性の顧客で住宅ローンを利用している人も妻が「産休・育休」を取得する場合や自身が「育休」を取得する場合にも同特例を利用できるとしている。同行は、今後も顧客の多様なニーズに対応し、魅力ある商品の提供に努めていくとしている。○「産休・育休特例」の概要内容:産休・育休期間中でも、住宅ローンを借入れることができる。住宅ローンの借入期間中に住宅ローンの利用者またはその配偶者の人が「産休・育休」を取得する場合、子供一人あたり最長2年間の元金据置が可能(現在、住宅ローンを借入れている人も対象)対象商品:ぶぎん保証付住宅ローン対象者:以下の全ての条件を満たす人(1)住宅ローン借入時においては、各商品の取扱条件を満たす人(2)勤務先が発行する「産休・育休期間中であること」や「前年度年収・復職後の見込み年収」などの証明書を提出できる人(3)産休・育休前の勤続年数が1年以上の給与所得者の人取扱店:全営業店(さいたま新都心パーソナルプラザ含む)および住宅ローンセンター(計104か店)
2015年05月21日産休・育休中、子育てに専念できるのはうれしいが、その間の家計が心配……という人も少なくないだろう。以前、ファイナンシャル・プランナーの伊藤亮太さんに、出産前に目標としておきたい貯蓄額について解説していただき、「手取り給与の6カ月分~1年分」と教えていただいた。今回は、既に育休に入っている方やこれから育休に入ろうとしている方であまり貯蓄がない場合、また育休中に少しでも節約したいと思われる方向けに、育休中にできる節約術について伊藤さんに教えていただく。○まずは出費の洗い出しを産休前に貯蓄しておきたい額は「手取り給与の6カ月分~1年分」としましたが、すでに産休・育休に入っていて貯蓄額が少ない方は、育休中を何とか乗り切る必要があります。そのためのポイントは大きく2つ。まず、水道光熱費や通信費、生命保険料などの固定費に無駄があれば削ることです。育休中は多少時間に余裕はできると思いますので、こうした毎月かかる固定費に無理がないかどうかを確認してみましょう。まずは一度、1カ月にかかる費用を洗い出すことです。その中で金額の大きいものから、削れないかどうかを見るべきといえます。そしてもう一つのポイントは、仕事をしていなければかからないであろう費用をカットすることです。仕事をしていると、時間もない、面倒だということで、外食費やクリーニング代がかさんだりしていると思います。もしそうした費用がかかっている場合には、月に数万円浮く可能性も十分あるといえます。こうしたコストカットにより、収入が減った分とまではいかないと思いますが、ある程度無駄は削れることでしょう。それでも生活費が足りない場合には、身内から援助してもらう、お金を借りるといった方法があります。例えば、東京都内の中央労働金庫、各信用組合などにおいては、「すくすく・ささえ」という子育てや介護と仕事を両立する人を支援するための融資制度があります。融資限度は100万円、金利も1.5%(平成26年4月1日現在)と低いため、こうした融資を利用するのも場合によってはよいかもしれません。そして最後に、これら以外に重要視していただきたいことは、夫婦で育児を行うことではないでしょうか。育休中に限ったことではありませんが、どちらかがやるのではなく、一緒にやる。当たり前のようでなかなか難しいことだと思いますが、夫婦円満のためにもお互いに役割分担を決め、楽しい家族生活を送ることが何よりも生活をやりくりする大きな手段だと思います。
2014年10月01日産休・育休中の女性は、肉体的にも精神的にも忙しいものですが、職場復帰を考えているママは、この時期に仕事に戻りやすい環境を整えておくのは重要なポイントです。どんなことに気をつけて、産休・育休中を過ごせば、良い感じに職場復帰できるのかを先輩ママとしてピックアップしてみました。■職場の状況をリサーチする育児休暇や産後休暇中でも、同僚や上司とのコミュニケーションはきちんと取っておくことが大切です。企業によっては休暇中に社内報が届いたり、社内の行事のお誘いがある場合もありますが、まずは自分からアクションを起こす事が重要。仕事仲間には時々メールや電話をして、社内の状況を気にしておく必要があります。コミュニケーションを取ることで、職場との繋がりが途切れないので、復帰後も安心して仕事を再スタートすることができます。■「人との付き合いの勘」を鈍らせない赤ちゃんと1対1で過ごす時間が長くなると、人とのコミュニケーションの仕方が変わってしまう傾向があります。オフィスに戻ってみると、頭の回転が遅くなっていてびっくりすることも。仕事人としての勘を忘れないためにも、少しでもいいので育児以外のやり取りも大切に。赤ちゃんが少し大きくなれば外出することもできるので、意識的に外に出ることもオススメ。実際に「コミュニケーション能力が高い人は職場復帰も早い」という声もあるほど。イベントなどに足を運び、家族以外の人との交流を持つことで、人と関わる力を養うことができますよ!■骨盤ケアをする妊娠・出産によって骨盤は大きく開きます。産後1週間~10日で自然に閉じてくるとされていますが、閉じた時にゆがんでしまい、そのまま固まってしまうこともあるので注意。骨盤の歪みは、腰痛や太る原因にもなります。骨盤を矯正するための教室やサロンなどもありますが、まずは骨盤を戻す意識を忘れずに、足を組まないなどの姿勢を意識するだけでも改善します。さらに積極的な骨盤ケアのための体操、骨盤ベルトをなどは、自分の体調に合わせて正しく行ってください。 復職後は肉体的に忙しくなりますので、それを見据えて体調を整えておきましょう。■いろんな先輩ママと話をするこれまで仕事で適用してきた「段取り」は子育てには通用しません。分からないこと、想定外のことに対応する、臨機応変さが重要になるのですが、仕事ができる人は、これまでの成功体験が使えないために焦ってしまう傾向もあります。仕事と育児のストレスを溜めこまないことが、復帰を成功させる秘訣です。世代を問わず、いろんな働くママに話を聞くのもオススメです。考え方が近いママが見つかったり、子どもが中学生で手がかからなくなったママの話を聞いたりなど、気が楽になりますよ。産休に入る前にも、復職前にも意識するべきは「権利を主張しすぎないこと」。「穏便に」をモットーにすることが、戻りやすい環境を整える近道のようですよ! これから産休に入る人は、ぜひ念頭に置いておいてくださいね。
2014年07月24日育児は女性がするというのが、一般的な認識になっていますよね。確かに母親であることや、授乳という点からも仕方のないことかもしれませんが、一方で「イクメン」と呼ばれるパパが増えてきたのも事実です。朝の幼稚園へのお見送りはパパがするという家庭も増えてきたそうですよ。しかし「イクメン」として育児に協力的なパパは増えてきましたが、育休を取得してママの代わりに育児に専念する…というのはあまり聞かないですよね。それもそのはず、現状の男性育休取得率はなんと1.89%に留まっているそうです(※)。※厚生労働省「雇用均等基本調査」(平成24年度)より結婚・出産後の女性の復職を推進するとして、安倍政権では『2020年までに男性の育休取得率を13%にする』という目標を掲げたというニュースは、記憶に新しいですよね。しかし現状の数値を見る限り、あまり男性は育休に対して前向きではないのかもしれませんが、実はメリットもあるって知っていましたか?■男性が育休を取得するメリットって?実際に育休を取得したことのある男性と、取得したことのない男性にアンケートをとったところ、育休を取得したメリットとして「子育てに関われる」のはもちろんのこと、「効率的な時間の使い方に対する意識が上がる」と答えた人が未取得者16.7%に対し、取得したことのある男性は22.2%と上回った答えをしたそうです。男性が育休を取得することにどんなメリットがあると思いますか?(株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」)実際、育休中の1日の自由時間は1時間~2時間未満だったという人が多いようですが、その時間を自分磨きとして「資格取得に向けた勉強」にあてたという人が一番多かったという結果でした。育休中の時間を有意義に活用し、仕事に追われている日常ではできなかったスキルアップをするというのも育休を取得するメリットのようですね。育休中の自由時間に自分磨きをするとしたら何がしたいですか? (株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」)■本当のところ男性が育休を取得できるの?「メリットがあるのは知っているけど実際は育休を取得することができない」という男性も多いと思います。そもそも会社で男性が育休を取得できるような制度があるのかが疑問なところです。実際、育休の取得経験者に比べて、取得したことがない人が働く会社では育休を取得しづらいという結果もありました。また、制度以外でも様々な障壁があるようで「職場の理解が足りない」「育児休暇中の家計が不安」「出世に響きそう」など、クリアしなければいけない問題があるのも事実のようです。男性の育休の取得率を上げるための現在の障壁として感じるものについてお答えください(株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」)■男性が育休を取得するためには?やっぱり男性が育休を取得するのは難しいことなのでしょうか。そんなことはありません。1)企業のイメージアップに繋がる! と会社を説得してみる男性が育休を取得できる企業って素敵な会社だな、という女性目線での意見はよく聞きます。実際に「男性の育休取得率が上がると、社会的に良い影響があると思うものは?」というアンケートに取得経験者の58.4%が「企業・組織・団体のイメージが良くなる」と回答していました。男性の育休取得率が上がると、社会的に良い影響があると思うものは?(株式会社ユーキャン「男性の育児休暇取得に関するアンケート」より)2)各種社会保障制度を利用する社会保険料の免除や、育児休業給付金、パパ・ママ育休プラスなど、国が定めている制度はいくつかあります。育休取得経験者はこれらの制度をうまく取り入れて仕事や家計などへの負担を軽減したようです。3)まずは1週間から始めてみる女性の育休のイメージから長期での育休を想像してしまいますが、36.8%の育休取得経験者の育休期間は「1週間未満」だったそうです。このくらいなら、会社にも言いやすく、ママの仕事復帰の最初の1週間をお手伝いするということもでき、負担なく取得できそうじゃないですか?子どもは欲しい、でも仕事は続けたい・復帰したい、という女性がスムーズに結婚・出産できるように、また、パパ自身も貴重な子どもとの時間をとるよい機会として、男性の育児休暇取得も積極的に考えてみてはいかがでしょうか?参考:
2014年06月13日家にいることが多くなる育休中は、家の掃除が気になる時期。でも、重い腰はなかなか上がらず、「あ~あ、今日も掃除しなかったなぁ」なんて気持ちになることありませんか?■一番パワーを使うのは、スタート時掃除は、「始める時」が一番パワーを使う。例えるならば、スポーツクラブに行く前のようなもの。行ってしまえばそれなりに気持ちいいし、終われば達成感もある。それがわかっていても、なかなか始められないのが掃除なのだ。とりわけ「毎日、家にいる」という育休中は、「後でやろう」という誘惑に打ち勝つのは難しい。■通勤時間分 掃除をするそこで私が考えついたのは、「通勤時間分を掃除しよう」ということ。育休中は、育児が仕事。でも、通勤はない。会社に行っていれば、通勤に使う時間だけは、仕事(育児)をせずに掃除をしようと思ったのだ。ゆえに、出勤する時と同じテンションで、掃除を始める。反対に言えば、「掃除を始める」ということは、「出勤する時」のと同じくらいのテンション、パワーが必要だと自覚した。■1日1回、0(ゼロ)地点に戻すちなみに。「通勤時間分だけ掃除をする」というのは、相当な仕事量だ。そんなの、毎日やっていたら、すぐに挫折する。あくまで気持ちの問題です、そこは。大切なのは、「1日1回、家の中を0(ゼロ)地点に戻す時間(キッカケ)を作る」ということ。乳幼児が家にいると、家の中がゴチャゴチャしているのは常。でも、そこで諦めてしまうと、散らかり&汚れは蓄積していくだけになる。だから、「キレイにする」というプラスの動きはしないまでも、「0(ゼロ)に戻す」という作業だけは続けたい。【これが我が家のゼロ地点】■白木屋傳兵衛の箒はいい!0(ゼロ)地点に戻したら、箒をかけるようにしている。掃除機ではなく、箒なのは掃除機よりも手軽だからだ。柄をサッと手にとれば掃除開始!我が家で使っているのは、白木屋傳兵衛の箒だ。使う場所によって、2本の箒を使い分けている。和室を掃く時は、江戸箒(草のほうき)。草が持つ「コシ」でゴミを掃き出す。フローリングエリアで使っているのは、シュロ箒。シュロ箒は、柔らかいモップのような箒なので、床 をなでるようにして使う。植物性油脂を多く含んでいるので、掃くことによって油脂が床に移り、天然のワックスがけの効果もある。【江戸箒(向かって左)、シュロ箒(右)。真ん中はハタキ】【箒なら、階段掃除も簡単】ひと通り掃き終わるのに15分程度かかるが、軽い運動をしているような感じで心地良い。「掃除=心地良い」というシナプスが脳にできたら、こっちのものだ。毎日の掃除が、「やらなければいけないこと」から、「日常の1コマ」となる。文章/楢戸ひかる
2013年08月21日毎日の食事を自分が作る・・。仕事中心の生活をしてきた人にとっては、かなり高いハードルだ。でも、子どもが生まれて育休中だもの。ごはんくらいは、毎日私が作らなくちゃ! と思って、苦しくなっていませんか? ■主婦歴16年、私の場合まず、私自身のことを言えば、長男の育休の時は、毎日ごはんを作らなかった。今、考えれば、「毎日ごはんを作れない自分」と向き合うのがイヤだったのだろう。理由をつけては、子どもをママチャリの前に乗せ、よく外食に行ったものだ。当時の私に言いたいのは、「毎日、何かしら作ろう。それは“料理”でなくてもいいんだよ」ということだ。そう思うには訳がある。■毎日、何かしら作ってみる今は毎日ごはんを作っているが、そのキッカケを思い出してみると、「料理とは呼べないシロモノを食卓に出していいんだ」と思えたことだった。私が思うに、世の中、素敵な情報が流れすぎている。かわいい子どもがいて、丁寧な生活をしていて・・的な? でも、子どもが生まれたからといって、仕事中心の生活していた私が、すぐに毎日の献立に困らないほどの料理のレパートリーがあるハズもない。加えて、始めての育児で疲労困憊。「毎日、素敵な食卓なんて無理だよな」と、当たり前の現実にやっと気がついたのだ。■献立の“へそ”を決める「でも、何かしらの“何か”も思いつかない」という場合は、献立の“へそ”を、まず決める。私の場合、それは野菜の梅酢あえ。【野菜の梅酢あえ】※作成時間5分強<材料>・キャベツ1/4個・キュウリ1本・人参1/2本・梅酢大さじ1・ゴマ大さじ2<作り方>キャベツは千切りにし、キュウリと人参は食べやすい大きさに切る。野菜をボールに入れ、ゴマと梅酢を上から回しかけ手で混ぜる。全体に混ざったら、浅漬用容器(ジップロックなどでも可)に入れる。すぐ食べても大丈夫だが、2~3時間置くと味が馴染む。これを作っておくと、すごく安心する。あとは肉を焼いたり、魚を焼いたりすればメイン料理は完成。ご飯を炊けば、とりあえず“食卓”ができあがる。余裕があって、味噌汁や小鉢をつけられた時は「あら、素敵!」と自分を褒める。ハードル低すぎですか!?(笑)■“できること”を増やしていくという気持ち家事のハードルをどこに設定するか? は、とても大事なことだと思う。「雑誌で見た素敵な暮らし」に憧れて、無意識に「憧れの暮らし」を「あるべき我が家の暮らし」だと設定してしまうと、苦しくなる。私はそういう失敗をしていたのだと思う。まずは、「今、できること」という地面にきちんと着地しよう! そして、そこから、“できそうなこと”を増やしていく、その積み重ねが我が家の暮らしとなり、自分の人生を作っていく。つまりは、今の私にがっかりしないで、自分で「できたこと」を喜び、自分を励ましてあげる。それが家事上手への第1歩だと思う。文章/楢戸ひかる
2013年08月09日