2022年8月6日現在、食道がんのため入院し、治療に専念している俳優の秋野暢子さん。芸能活動は休止していますが、入院先での日常をブログでつづっています。がんを公表した秋野暢子メッセージに「本当に尊敬する」「ゆっくり休んで」がん治療中の俳優に寄せられた心ない言葉反応に「人柄を感じる」秋野さんは病院で、「転ばないと思っているあなたへ」の1文から始まる、1枚の貼り紙を目撃。内容に、「なるほど!」と感心したようです。こ声かけて。自信のない時、不安な時。ろ6~7時は転倒・転落の多い時間帯。ばバランスを崩しやすいので気を付けて。ぬ濡れてる床にはご注意を。ささぁ、足首回して第一歩。き危険です。エレベーターの隙間にはご注意を。の飲み薬によってはふらつきのもと。つつまずきやすいよ。スリッパは。え笑顔のあなたが見たいです。つまずくといったトラブルが起きるのは、段差がある場所だけとは限りません。起きた直後や掃除などで濡れた床、スリッパを履いている時…さまざまな要因が、転ぶことにつながりかねないのです。秋野さんは、入院中の生活で転びかねない場面を知り、「気を付けましょう」と、自らだけでなくファンにも呼びかけました。ファンからは、「早速メモします」「大切なことですね」といったコメントが集まっています。この貼り紙に書かれている場面は、病院内だけに限らないでしょう。自宅や外出先など、さまざまな場所に転びやすい要素があるといえます。「自分だけは大丈夫」と思わずに、日頃から気を付けたほうがいいですね![文・構成/grape編集部]
2022年08月06日私は不妊治療をこなすだけでもメンタル的、肉体的、経済的にもつらい日々が続いていました。不妊治療もなかなかうまくいかず、不妊治療を始めてから4年目、4軒目の病院で妊娠することができましたが、喜んでいたのも束の間、流産がわかります。その後も、私は流産を繰り返して不育症の治療をおこなうことに。結果、不妊症と不育症を乗り越えて元気な赤ちゃんを授かることができました。困難を乗り越えて出産した経験をお伝えしたいと思います。 4度目の流産で不育症の可能性を意識するように長い不妊治療を経て、私はやっとのことで妊娠することができたのですが、赤ちゃんの心拍確認後に流産したことがわかりました。言葉では表すことのできないショックが私を襲い、不妊治療をやめることにしました。 けれども、私は自分の妊娠をあきらめることができない気持ちに気づき、2年後に不妊治療の再開を決意。しかし、待っていたのは3度目・4度目の流産でした。「もしかして、妊娠しても出産できない?」。そのとき、初めて不育症の可能性を意識するようになり、私はパニックを起こしてしまいました。 不妊治療と不育症の治療を開始私はパニック状態から抜け出すことは難しく、時間もかかりましたが、自分の目的を考えると耐えて進むほかに道はないのだと気づきました。そんな中、5回目の妊娠を確認。私は不妊治療でお世話になっている病院の先生にアドバイスをいただいて病院を選び、不育症の治療も始めることに。 原因不明の不育症と経過観察不育症の治療は、初回の診察で不育症の治療のために問診とは別にアンケートと採血をおこないました。私は不育症の検査結果に問題がなかったため安心した反面、原因が見つからないことに不安も感じました。不育症の原因が特に見当たらない場合は経過観察をすることを聞き、不妊治療(妊娠を継続させるための投薬)と不育症の経過観察をおこなうことになりました。 私は不妊治療の病院へ指定された日時に通院しながら、不育症の病院へも指定された日時に通うことに。不妊治療は妊娠7週目まで通い、不育症の病院へは妊娠8週(妊娠3カ月)まで通院。その後、私は不妊治療と不育症治療とは別の出産病院へ転院し、無事に出産することができたのです。 不妊治療と不育症の治療を経て、無事に健康な赤ちゃんを出産できたことをとてもうれしく思っています。生まれた瞬間、赤ちゃんを愛おしく思う感情は、今でも忘れることができません。けれど、私の場合は結果がついてきたからこそある幸せなのだと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/みいの 著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年06月27日AGA治療・薄毛治療を専門に行っている銀座総合美容クリニック(所在地:東京都港区新橋 院長:正木 健太郎)では、2022年5月20日に治療費の一部を改定いたしましたのでお知らせいたします。広々としていてプライベートにも配慮された銀座総合美容クリニックの院内【患者さんの負担を理解し安心して通える価格設定を実現いたしました】改定後の治療費上記の初月特別価格のほかに、2ヶ月目以降は髪の毛を維持する治療が税込2,000~7,150円/月、そして髪の毛を生やす治療が税込9,700~19,250円/月となります。また必要な方には血液検査(税込5,500円)を、ご希望の方にはノーニードル育毛メソセラピー(税込19,800円)、AGA遺伝子診断(税込19,800円)などお受けいただくことも可能です。ただし、必要性のない方やご希望ではない方は必要ありません。【気軽にクリニックに足を運んでいただきAGA治療について正しく理解した上で薄毛の悩みの解消につなげていただきたい】当院では、「常に患者さん目線でのクリニック運営。患者満足度のより高いクリニック運営を目指します。」という理念のもと、AGA治療・薄毛治療の専門クリニックとして、2008年の開業以来、東京の1院で185万人(※2008年1月~2021年8月)の患者様の治療を行ってまいりました。しかし、ネット上などにはAGA治療に関する様々な情報があふれており、薄毛に悩む方の中には「いったいどの情報が正しいのか?」が分からず戸惑っていらっしゃる方も、まだ多いのではないかと考えております。そこで当院では、そのような薄毛にお悩みの方々にできるだけ気軽にクリニックに足をお運びいただき、AGA治療について正しくご理解いただいた上で、ご自身の薄毛の悩みの解消につなげていただきたいと考え、この度治療費の一部を改定することといたしました。下記のような疑問や不安をお持ちの方は、この機会に是非一度クリニックに足をお運びいただき、安心のAGA治療にお繋げください。また、詳細については公式サイト( )をご確認ください。AGAに関する疑問AGA治療では、薄毛の症状が軽いうちにできるだけ早く治療を開始することが、治療の効果を得るために重要です。しかし、新型コロナウイルスへの感染が懸念され、実際にクリニックに足を運ぶことをためらわれている方もいらっしゃるかと思います。そこで、来院しての対面診療をためらわれる方は、まずはオンラインで診察を受けていただき、いずれ問題無く来院できる状況になった後で、対面診療をお受けいただくことも可能です。ご不明な点がございましたら、お気軽にクリニックにお問い合わせください。【銀座総合美容クリニック 概要】院長:正木 健太郎所在地 : 東京都港区新橋1-9-5 KDX新橋駅前ビル 4・5F公式サイト : フリーダイヤル: 0120-972-335メールアドレス: info@gincli.jp 診療時間 : 月/火/木/金/土 11:00~20:00日曜・祝日 11:00~19:00休診日 水曜日(完全予約制・自由診療) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年06月27日子どものけがや病気はいつどこで起きるかわからないもの。あまり想像したくないことですが、万一の備えを考えておくことは大切です。子どもの保障に入っている人の割合は半分くらい(※1)。「未就学児は医療費負担も2割だし、自治体の医療費助成もあるし、たぶん大丈夫」、そんなふうに思わぬ出費があることを想定していないママやパパも多いのでは?▼真坂(まさか)家のケースでも実は、子どもが入院・通院すると、公的医療保険ではカバーできない思わぬ出費がたくさんあることをご存じでしょうか? ※1:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(令和3年度)で46.7%たとえば通院のためのタクシー代、幼い兄弟の一時保育料、さらに付き添い入院になれば親のベッド代…など、想定外の出費が発生することも。生活費への圧迫も!意外にかかる自己負担費用子どもの入院や通院時にかかる費用のうち、医療費以外で想定されるお金には次のようなものがあります。□ 付き添い用のベッド代□ 交通費(タクシー代等)□ 入院中のおもちゃ購入費□ 幼い兄弟がいる場合の一時保育料□ 付き添いで欠勤した際の収入減□ 日用品費□ 家事代行費□ 外食代病院に支払うお金でも、個室にしたときの「差額ベッド代」(1日平均6,354円)や「食事代」(1日3食1,380円/一般の方の場合)など(※2)は健康保険でカバーできず、自己負担です。※2:金額は令和2年9月厚生労働省中央社会保険医療協議会「主な選定療養に係る報告状況」より一つ一つはそこまで高額でなくても、ちりも積もれば…でトータルではなかなか大きな金額に。その月の生活費を圧迫してしまうこともあります。付き添い入院は過酷、幼い兄弟の生活もピンチ…ママとパパの精神的負担は増!子どもが入院となると生活も一変します。ママやパパが共働きならどちらかが会社を休まなければならず、場合によっては収入も減ってしまいます。実家が遠方なら、このコロナ禍ではなおさら頼りにくい状況でしょう。子どもの症状がなかなか回復しないと心配や焦りが増しますし、付き添い入院となれば親の体力的な負担も相当。そんな状況でも、幼い兄弟がいれば、家では普段の暮らしを回さなければなりません。家事代行や外食に頼ることも増え、暮らしの出費はいつもより増えがち。子どもの入院を経験したママたちは、想定外の出費の多さに驚いています。【経験者の声】「感染予防のため、下の子(弟妹)が病棟へ入れず、やむなく一時保育を利用。想定外の出費でした」「入院中、元気のないわが子のため、ついつい本やおもちゃをたくさん買い与えてしまうことも」「小児病棟がある病院が近くになく、タクシー利用の頻度が高くなりました」経済的・精神的な安心をくれるこくみん共済の「こども保障タイプ」とはただでさえ、子どもの体調が心配なのに、さらに経済的負担の心配まで増えると、かなりの精神的ダメージになりそうですよね。そんな不安をカバーしてくれるのが、こくみん共済の「こども保障タイプ」。ご担当者に特長を伺いました。「月々1,200円の手頃な掛金で、入院・通院・手術まで保障します。差額ベッド代や一時保育料など入院中の諸費用にも備えられ、ママやパパを経済的にも精神的にも支えられる保障なんですよ\こくみん共済「こども保障タイプ」/3つのポイント1. さまざまなリスクに手厚い保障内容月々の掛金は手頃な1,200円。入院保障は日額1万円。日帰り入院も保障します。手術や放射線治療を受けたときは、別途共済金(※3)をお支払い。子どもに多い骨折・腱の断裂・関節の脱臼をしたときはプラス5万円(※4)。けがによる通院も日額2,000円を保障します。2. 無料の「こども相談室」が利用できる「こども保障タイプ」の加入者限定で利用できる相談サービスを用意。ママやパパの育児の悩みには、保育士や看護師がアドバイス。お子さまの学習や進路の相談は大学講師や予備校講師など、各分野の専門家が親身に相談にのってくれます。3. プラスして加入すればさらに安心!まさかの賠償リスクに備えられる「個人賠償プラス」や、教育資金に使える「満期金付タイプ」もあわせて加入することができます。※3:手術(診療報酬点数1,400点以上が算定された手術等)は手術共済金で保障。放射線治療は、放射線治療共済金を60日に1回を限度にお支払い。発病日が発効日前であっても、発効日から2年経過後に受けた場合は、発効日以後の原因によるものとみなします。 ※4:骨折等諸費用サポート共済金。共済期間で1回のお支払いです。また、同一の事故に対する支払いは1回限りです。ちなみに、こくみん共済「こども保障タイプ」で支払額がもっとも多いのがけがで、全体の6割以上を占めます。子どもの転倒や遊具からの転落などによるけがは突発的に発生するので予測不可能。備えておくにこしたことはありません。子どもが通院・入院しても「いつもの暮らし」を守るために思いがけない子どものけがや病気でママやパパも気が動転しがち。そんなときに経済的な心配がなくなるだけで、思っている以上に安心できるものです。コロナ禍で両親や近所のママ友などに気軽にヘルプを頼みにくい今は、日頃からいざというときに備えておくことがとくに大事になってきます。こくみん共済「こども保障タイプ」なら、共済金を使って家事代行や一時保育も利用可能。家族のいつもの暮らしを守りながら、子どもの看病に専念したいママやパパを力強くサポートします。 子どもの通院・入院を手厚くカバー!こくみん共済「こども保障タイプ」 子育てをするパパとママを応援!こくみん共済「こども保障タイプ」こくみん共済「こども保障タイプ」は0歳から加入できるお子さまの総合保障です。入院・通院・手術の保障に加え、入院時の諸費用・骨折までサポートしてくれます。さらに、育児の悩みから学習相談まで専門家へメールで相談できる 「こども相談室」 を無料で利用できます。▼「こども保障タイプ」にプラス!月々の掛金に200円をプラスすれば、最高3億円まで損害賠償へ備えられる 「個人賠償プラス」 にもご加入いただけます。また、教育資金の備えとして満期金を貯められる 「満期金付タイプ」 もあり、受け取る年齢に合わせて中学準備コース・高校準備コース・大学準備コースの3コースより選択可能。子育て中のママとパパをさまざまな保障で応援します。 子育て中のパパとママを応援!「こども保障タイプ」をチェック 「こくみん共済」 ここが魅力!組合員のたすけあいの力をひとつにすることで、充実した保障を手頃な掛金で実現したのが「こくみん共済」です。年齢・性別にかかわらず、ムリなく加入することができます。また、医師の診断も不要なので加入手続きも簡単! 毎年5月末の決算で剰余が生じた場合、ご契約者さまには割り戻し金をお戻ししています。[PR] こくみん共済 coop イラスト:ちょっ子 文:古屋江美子※本記事に登場する人物とストーリーは、商品特長をお伝えする目的で作られたフィクションとなります
2022年04月27日不妊治療保険適用前の実態調査公開2022年4月1日より不妊治療への保険適用が拡大されました。妊活専門フリーマガジ「Jineko」を発行する株式会社ジネコ(本社:東京都港区)は、不妊治療当事者の方が保険適用をどのように捉えているか実態を把握するため、インターネットによるアンケート調査を実施しました。調査概要■調査対象:不妊治療経験者■サンプル数:1018(女性1005男性13)■調査地域:全国■調査実施期間:2022年3月4日~3月31日■調査方法:インターネット調査治療段階によって、理解度に大きな差が保険適用の詳細は、直前まで不明瞭な部分が多く、その内容を周知する十分な期間がありませんでした。そこで、保険適用の内容についてどこまで理解しているかを調査すると、「助成金が終了する」「すべての治療が保険適用になるわけではない」ことを理解している人は多かったものの、「先進医療は保険診療と併用できる」ことを知っている人は半数を下回るという結果でした。また、一般不妊治療の方とART治療の方で見ると、ART治療の方のほうがすべての内容についての理解度が高い傾向にあり、特に「混合診療が禁止されている」を知っている人は、一般不妊治療の方とART治療の方とでは大きな差が見られました。適用条件、混合診療禁止に対する不満・不安が多数不妊治療の保険適用は、「金銭的な負担を軽減してくれる制度になる」と、大きな期待を寄せられました。しかし、年齢制限や回数制限、混合診療が禁止されていることへの不満・不安、疑問点が多く、実際に「嬉しい」と思っている方が3割程度に対し、「どちらとも言えない」と答えた方は半数という結果でした。フリーコメントでも特に多かったのは「助成金の方がよかった」「費用負担が増えるのではないか」という声。また、染色体異常の有無を調べるPGT-A(着床前診断)と、流産を繰り返す習慣性流産の原因を調べる不育症検査はどちらも流産のリスクを下げる検査であることから、多くの方が「保険適用、もしくは先進医療にしてほしい」と強く望んでいることがわかりました。(*1:ALICE検査、*2:EMMA検査が先進医療になりました)アンケート結果をふまえて多くの関心と期待が寄せられた不妊治療の保険適用ですが、「嬉しい」よりも不安や疑問に思っている人が多いというのが現状、ということがアンケートで明らかになりました。この結果をふまえ、ジネコでは今後も引き続き、不妊治療の保険適用の実態を調査いたします。保険適用前実態調査全レポート(PDF)はこちらからダウンロードできます。▼ご希望の方はこちらから : ジネコのサービス▶Q&Aサービス婦人科、生殖医療、産科それぞれの専門医に個別で無料相談できます。生理の悩み、妊活、不妊治療、妊娠・出産、子育て、更年期障害、女性の健康の悩みを解決します。▶無料オンライン質問会皆さんの妊活・不妊治療におけるお悩みや疑問などを専門医がオンラインでお応えします。▶お願い!ジネコ毎月15日に皆さんの願いが叶うように、ジネコスタッフが全国の神社仏閣にお参りに行っています。皆さんの願い事をお寄せください。▶ドクター厳選健康商品販売300人以上の婦人科専門ドクターと考え、開発した健康で楽しい生活を送るための商品販売。不妊治療サプリを始めとして、ドクターと共同開発や企画したサプリ、製品を販売しています。公式サイト情報Corporate : Web :無料ではじめる妊活生活 あなたに、正しい不妊治療情報を 動画で学ぶ不妊治療 Instagram : Twitter : Facebook : 【会社概要】会社名 :株式会社ジネコ代表 :代表取締役 杉山隆太本社 :107-0052 東京都港区赤坂6-6-17 PARK HABIO赤坂氷川町702資本金:10,000,000円事業内容:ポータルサイト企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチ、セミナー企画・運営■プレスリリースに関するお問合せ:長友/芦田 happyjineko@jineko.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月18日2022年4月1日より、不妊治療への保険適用が始まりました。妊活専門フリーマガジン「Jineko」を発行する株式会社ジネコ(本社:東京都港区)は、不妊治療の保険適用にあたり、患者さんに分かりやすく理解してもらうため、保険適用の解説動画をアップいたしました。ジネコでは、公開した動画コンテンツを、一般の方へはPDF、医療従事者の方へは動画にて無料配布しております。ご希望の方は、下記よりお申し込みください。尚、医療従事者の方は患者様へのサービスとして無料でご利用いただくことも可能です。▼ご希望の方はこちらから動画で解説!不妊治療の保険適用 : ジネコのサービス▶Q&Aサービス婦人科、生殖医療、産科それぞれの専門医に個別で無料相談できます。生理の悩み、妊活、不妊治療、妊娠・出産、子育て、更年期障害、女性の健康の悩みを解決します。▶無料オンライン質問会皆さんの妊活・不妊治療におけるお悩みや疑問などを専門医がオンラインでお応えします。▶お願い!ジネコ毎月15日に皆さんの願いが叶うように、ジネコスタッフが全国の神社仏閣にお参りに行っています。皆さんの願い事をお寄せください。▶ドクター厳選健康商品販売300人以上の婦人科専門ドクターと考え、開発した健康で楽しい生活を送るための商品販売。不妊治療サプリを始めとして、ドクターと共同開発や企画したサプリ、製品を販売しています。公式サイト情報Corporate : Web :無料ではじめる妊活生活 あなたに、正しい不妊治療情報を 動画で学ぶ不妊治療 Instagram : Twitter : Facebook : 【会社概要】会社名 :株式会社ジネコ代表 :代表取締役 杉山隆太本社 :107-0052 東京都港区赤坂6-6-17 PARK HABIO赤坂氷川町702資本金:10,000,000円事業内容:ポータルサイト企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチ、セミナー企画・運営■プレスリリースに関するお問合せ:長友/芦田 happyjineko@jineko.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月07日「口唇口蓋裂ちゃん、育ててます」175話は、前回に引き続き、歯科矯正治療についてのお話です。5歳になったくぴこちゃは本格的な歯科治療を始めることに。その際、先生が現状のお口の状態を説明してくれました。口唇口蓋裂における歯科矯正の重要性とは?娘が5歳のころから、歯科矯正治療を開始することになりました。 まずは頭部のレントゲン(横顔)と口元周辺のレントゲンを撮影したうえで、先生が娘の口元の状態を説明してくれました。 当時は気付かなかったのですが、4歳~5歳のころの娘の写真を見てみると、口唇口蓋裂のある左側を中心とした上唇周辺が凹んだ感じに見えます。 娘は上顎の成長が下顎よりも遅れている影響が出ているので、それを改善するために矯正器具を使っていくのですが、治療内容を初めて聞いたときすごく驚きました。 頭蓋骨のプレートが動く作用を矯正装置でうまくコントロールして、顎の成長を誘導していくと聞き、手術もしないでそんなことができるのかと人体の神秘を感じ、とても驚きました! 口唇口蓋裂の影響により、上顎の成長が下顎よりも遅れて受け口になりかけていたということを知り、心配で戸惑いましたが……。 歯科矯正をおこなうことで改善していくと知り、改めてこの治療の重要性を理解しました。 2013年生まれの長女くぴこは「口唇口蓋裂」ちゃん! この記事が、口唇口蓋裂についての理解につながり、ひとりでも多くの親御さんの励みになりますように。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター じぇにこ
2022年03月15日学習障害(LD)/ 限局性学習障害・限局性学習症(SLD(Specific Learning Disorders))の治療法・療育法Upload By 発達障害のキホンUpload By 発達障害のキホンUpload By 発達障害のキホンUpload By 発達障害のキホン学習障害って治療できるの?治療と聞くと薬物治療を思い浮かべる方もいますが、今のところ手術や薬物などで医学的な方法による根本的な治療法はありません。学習障害における治療とは子どもの将来を広げるための手助けのようなものです。学習障害のある人は多くの場合、教育面・生活面での環境調整や療育といった支援で困難さが軽減されます。学習障害のある人は脳機能の偏りのため特有の見え方・感じ方をしており、生活上や学習上、努力だけで乗り越えづらい困難があります。そのため日々過ごしていく上で、周りからのサポートが必要になってきます。まずは学校や地域の専門機関などの力を借りて専門家チームの検査・評価のもと、子どもの特性を理解しましょう。※現在は「限局性学習症」という診断名となっていますが、一般的には最新版DSM-5以前の診断名である「学習障害」と呼ばれることが多くあるため、ここでは学習障害と表記します。学習障害なのではと感じたらどこへ相談すればいい?専門機関とは子どもの場合、発達障害者支援センター、児童発達支援センター、児童発達支援事業所などを指します。大人の場合は発達障害者支援センター、障害者就業・生活支援センター、相談支援事業所へ行ってみましょう。まずは身近な相談できる専門機関に行ってみて、障害の疑いがある場合には専門医を紹介してもらうこともできます。また、家庭での対応も重要となります。子どもへの接し方は、子どものやる気や達成感を養い、うつ病や引きこもりなどのいわゆる二次障害を防ぐ上で大切な役割を担います。学習障害の発見が遅くなったり、誤った障害の理解により「自分は何をやってもできない」と子どもが思い込んでしまうことが原因となり、勉強意欲の低下、不登校などの二次障害と総称される症状や状態を引き起こしてしまう可能性も少なくありません。やる気、達成感を育てることは学習障害の子どもにとって最良の対応法といえるでしょう。学習障害の治療の判断基準は?いつから始めるべきなの?学習障害は知的発達に遅れがみられないことから、発見が難しくなります。そのため、実際に読み書きや算数などの学習が開始される小学校入学後に気づくケースが多くなっています。また英語だけに現れる学習障害の場合もあり、中学進学後に分かることもあります。このように特性のタイプや障害の程度によって症状に気づく時期が異なります。どのような症状があれば治療を行うべきなの?文部科学省の定義によると、学習障害(LD)とは、全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」能力のうちいずれかまたは複数のものの習得・使用に著しい困難を示す発達障害のことです。医学的な診断基準とされるDSMでは「学習障害(LD)」とされていましたが、最新版のDSM-5では、診断名が変更され、現在は「限局性学習障害/限局性学習症(SLD)」になっています。限局性学習障害の定義では障害内容は「読み」「書き」「計算」の3つに限定されます。このように読みに困難さがある人もいれば、読むことはできても、書くことに困難さがある人もいます。「学習障害」の状態や特性の現れ方は人によって異なります。子ども本人が学習に困難を感じていたり、同年齢の子どもと比べて著しく習得に遅れが見られるなど、子どもの様子から学習障害があるかもしれないと感じた場合は、まず学校や発達障害者支援センター、児童発達支援センター、児童発達支援事業所などで相談してみましょう。その後、専門家の検査により学習障害と判断されてから治療を行うのが一般的ではありますが、医師による診断がつかなかった場合や検査を受ける前であっても、その子に合った環境を整え、学習方法を見つけてあげることが大切です。治療を始める年齢は何歳?治療を終える判断基準は?学習障害があることに気づいたら、すぐにその子にあったサポートを進めることが望ましいです。学習障害にはいくつかタイプがあり、さらに一人ひとり、学習に得意不得意の偏りがあります。また、その人の現在の年齢によっても学ぶ内容は変わってきます。そのため、一人ひとりに適している治療や支援方法は異なると考えることができます。同様に、治療を終える判断もそれぞれです。通常学級で勉強をしながら、理解できなかった部分だけ通級指導教室で個別に指導を受ける方法もあります。学習障害の治療法・療育法早期発見・早期療育が望ましいとされる学習障害ですが、一体どのような治療法、療育法があるのでしょうか。今回はその方法についてご紹介していきます。◆学習障害の療育方法療育とは、社会的な自立をめざしてスキルを習得したり、環境を整えるアプローチのことです。このような療育は、発達障害を専門とする病院や公立・民間の児童発達支援事業所などで行われています。学習障害はその子の認知特性や苦手な部分によって、それぞれ直面する困難や課題が変わってきます。そのため、その子の特性に合わせた学習方法を獲得することが目的となります。療育法にはさまざまなものがありますが、学習障害の療育で最も大切なのは、その人に合った学び方や環境をつくることで、その人が困難を感じている分野に対する苦手意識を解消することです。苦手意識を持ってしまうと、その分野の学習に対して取り組む意欲がなくなり、困難は改善されないまま育ってしまいます。そのため、一人ひとりの子どもの成長速度や学び方に合わせて、できるだけ成功体験を増やしてあげることが大切です。つまり、子ども自身が「これなら学びやすい・学ぶことができる」という方法を探すということです。学校や療育施設などと連携し、学習方法を変えたり、環境を整えたりといった工夫を組み合わせ、さまざまな方法を試しながら、その子に合った学習方法を探していきます。・その子にあった覚え方や学び方を工夫する…クイズにして覚える、漢字のパーツを分けてパズルを作るなど・環境的な配慮をする…プリントはゴシック文字を使う、文字の色を変えるなど・代替手段を使用する…タブレットの音声読み上げ機能を使う、計算機を使うなど言葉や社会性など、それぞれの能力を習得する時期に近い段階で早期に療育を開始することで、障害による困難さが軽減されやすくなると考えられています。一般的に年齢が低い段階で、その子にあった療育を始めると、その後の社会適応力も高くなるといわれています。イラスト/かなしろにゃんこ。
2021年11月06日ファイナンシャルプランナーの大野先生が、2022年4月から始まる不妊治療の保険適用について教えてくれました。特定不妊治療に対しても保険適用となり、不妊治療の自己負担額が軽減されることになりました。 2022年4月から何が変わる?2021年9月時点では、不妊治療の保険適用(健康保険の対象)は一般不妊治療(タイミング指導、卵巣刺激法、人工授精等)に限定され、特定不妊治療(体外受精、顕微授精)は助成制度があるのもの、保険適用ではありません。しかし、2022年4月から特定不妊治療も保険適用となる予定です。今回は、2021年9月時点で決まっている2022年4月からはじまる特定不妊治療の保険適用の概要と民間の医療保険についてお伝えします。 2022年4月から保険適用される内容は?2021年9月時点では、特定不妊治療(体外受精・顕微授精)は健康保険の適用とはならず、原則全額が自己負担となります。厚生労働省の調査(日本産科婦人科学会に不妊治療実施機関として登録されている医療機関622施設・2021年10月~11月)によると、体外受精の1回あたりの費用の中央値は37万円~58万円でした。 2021年1月からの支援制度では、妻の年齢が43歳未満で6回までの特定不妊治療では、1回あたり30万円の助成が出ますが、費用が高額になった場合にはこの助成があったとしても、自己負担額は決して少ない額ではありません。そのため、2020年9月の閣議決定により、2022年4月から特定不妊治療に対しても、保険適用となり3割負担または高額療養費の範囲内の負担とされ、不妊治療の自己負担額が軽減されることになりました。詳細は、今後発表される予定ですが、衆議院選挙の結果等によっては内容が変わる可能性もありますので、特定不妊治療を保険適用後に受けたい場合には、厚生労働省や健康保険組合等のサイトを確認するといいでしょう。 なお、独自の不妊治療の助成制度を設けている自治体もあり、金額の増額や対象年齢の拡大、諸費用の負担など全国一律の助成にプラスして助成金を受け取れることもありますので、お住まいの自治体に独自の不妊治療の助成制度がないかも確認するといいでしょう。 保険会社の医療保険で不妊治療の費用が出るものも上記では、2021年9月時点では自己負担である特定不妊治療が、2022年4月からは保険適用になり自己負担額が減る可能性がある内容についてお伝えしましたが、ご自身で備える場合については、保険会社の医療保険等で対応できるものもあります。不妊治療を始める前に加入して、保険会社指定の期間を経過する必要がありますが、不妊治療に対応している医療保険について、主なものを簡単にご紹介します。 なお、保険商品については、筆者やベビーカレンダーが推奨するものではありませんので、詳細は各保険会社・保険代理店等にお問い合わせください。 日本生命(ニッセイ 出産サポート給付金付3大疾病保障保険 ChouChou!)三大疾病・死亡・出産・特定不妊治療の際に保険金が支給される保険です。特定不妊治療は加入後2年を過ぎると支給対象となり、採卵または胚移植1回につき1回目~6回目は1回あたり5万円、7回目~12回目は1回あたり10万円支給されます。また、満期を迎えると満期一時金が受け取れます。 三井住友海上あいおい生命(女性サポート給付金付ガン診断給付特約)医療保険の特約(オプション)です。ガン・出産・特定不妊治療の際に保険金が支給される保険です。特定不妊治療は加入後2年を過ぎると対象となり、採卵または胚移植1回につき1回目~6回目は1回あたり2.5万円、7回目~12回目は1回あたり5万円支給されます。また、満期を迎えると満期一時金が受け取れます。 その他、アクサ生命の医療保険(スマート・ケア)やはなさく生命の医療保険(はなさく医療・女性医療特約)では、1回限りですが、採卵・胚移植等を対象に保険金が支給されます。いずれも現在不妊治療している人ではなく、今後の不妊治療に備えて加入・活用するものとお考え下さい。これらの保険が気になる方は情報収集をしたうえで、保険会社や保険代理店に確認しましょう。 少子化を踏まえ、保育料の無償化や子ども医療費の負担軽減など、十分ではないかもしれませんが、様々な子育ての政策・助成制度があり、今回の不妊治療の保険適用もその一環です。不妊治療を希望する人は、全国一律の制度と都道府県・市区町村独自の制度を確認しながら、最大限助成が受けられるように情報収集をすることをおすすめします。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2021年09月19日若いころに治療した銀歯が取れてしまった、あるいは歯茎が腫れてしまったので歯医者に行ったのはいいが、保険診療か自由診療か、治療法に選択肢があって決められないという人が増えている。「歯科医院で提示された治療法に納得がいかず、『この方法でいいのでしょうか』と私たちのところに相談に来る人も多いです。人生100年時代、ご自身に合った治療法を選ぶことは、歯を守るだけでなく、長生きすることにもつながりますので、後悔しない歯の治療法を選びましょう」そうアドバイスするのは、ジャパンデンタルクリニックの田名網宏樹院長。残った歯が少なく、噛む力が弱い人ほど認知症の発症リスクが高くなることは数々の研究でわかっている。50代以降、若いころに治療した歯を再び治療する機会が増えてくるので、放っておかずにしっかり治しておきたい。「かぶせた銀歯など保険診療で治療した歯の耐用年数は2年ほどといわれています。少し痛みがあってもそのままにしていませんか?銀歯の下でじわじわ虫歯が進行して、根の先に膿がたまってしまうこともあります。また、中高年に多い歯周病になると、歯周ポケットが4ミリメートルより深い中度で歯槽骨が半分近く溶け始め、7ミリメートル以上溶けると歯を支えられなくなります。まずは、しっかりと虫歯と歯周病を治したうえで、歯がなくなった場合は人工物で覆う義歯を選びます。いくつか種類があるので、費用面だけでなく、治療期間や適しているかどうか総合的に判断します」(田名網院長、以下同)■失った歯をカバーする3つの方法とは?失った歯をカバーするにはブリッジ、入れ歯、インプラントの3つの方法がある。それぞれの特徴、メリット・デメリットを教えてもらった。【ブリッジ】失った歯のスペースに“ブリッジ(橋)”をかけるように連結した人工歯をかぶせる治療法。ブリッジをかけるために、失った歯の隣の歯を削る必要がある。〈特徴〉抜けた歯の両隣の歯を土台にして、連結した人工歯をかぶせる。人工歯の材質によって保険診療と自由診療のどちらかを選択できる。〈メリット〉固定式なので義歯でも違和感なく噛むことができる。〈デメリット〉ブリッジをかける位置によって、片側、または両側の歯を削る必要がある。〈治療費の目安〉保険診療:1本・2万円〜。自由診療:1本・8万円〜。「固定式なので違和感なく噛むことができますが、虫歯がなくても隣の歯を削らなければならないので、抵抗感を抱く人もいます。治療費は保険適用で2万円から。保険診療で使える素材は限られていて、銀歯か銀歯の外側を白い素材で覆うハイブリッドなどの方法がありますが、ハイブリッドは強度が低く、隣の歯を削る量が多くなるというデメリットがあります。見た目が気になるという人は、自由診療でセラミック素材のものを選ぶこともできます」【入れ歯】隣の歯に金属のフックをかけて、歯を補う「部分入れ歯」と、すべての歯を補う「総入れ歯」があり、部分入れ歯は1本からでも作ることができる。〈特徴〉保険診療と自由診療のどちらかを選択できる。〈メリット〉ほかの歯を削る必要はなく、一度で多くの義歯を入れることができる。〈デメリット〉毎日取り外して手入れをしなければならないので、手間がかかる。噛む力が弱く、違和感を覚えることがある。〈治療費の目安〉保険診療:1本・1万5,000円〜。自由診療:1本・16万円〜。「健康な歯を削るのでブリッジは抵抗がある、という方には入れ歯、インプラントの選択肢がありますが、インプラントよりも治療費が安いのは入れ歯です。毎日就寝前には入れ歯を外して、洗浄剤で洗うといったお手入れが必要なので手間はかかりますが、手術や健康な歯を削る必要がないので、当院で選択する人は多いです」金属製のフックが引っかかるのが気になるという人には、ノンクラスプデンチャーという歯茎に装着するタイプの入れ歯がある。自由診療で1本約16万円から。【インプラント】インプラントは、歯の根元から顎の骨に、ネジのような器具を使い人工歯を埋め込む方法。顎の形など骨格によってこの方法が適さない人もいる。〈特徴〉失った歯の根元にある顎の骨に、ネジのような器具を使い、人工歯を埋め込む。プラスチックやセラミックの素材があるが、一般的には自由診療。〈メリット〉隣の歯を削らずに歯を固定できる。しっかりと強く噛むことができ、見た目も自然な仕上がりになる。〈デメリット〉手術が必要で治療期間が長い。多くは自由診療なので治療費は高額になる。〈治療費の目安〉自由診療:1本・50万円〜。「自由診療なので1本約50万円以上かかります。安さを売りにしている歯科医院は大事な工程を省いている可能性があるので気をつけましょう。インプラントは隣の歯を削らなくても単独で歯を固定できますが、手術が必要で、治療期間は3カ月〜最長3年かかることもあります。また治療後は、インプラント周囲炎にかからないように定期的なクリーニングと検診が必要になります」一度、歯の治療を始めたら元に戻すことは難しいので、事前に医師の説明をよく聞き、納得がいかないときはセカンドオピニオンを受けてもいいという。健康で過ごすためにも、適切な治療をし、しっかり噛める歯をキープしよう。
2021年09月09日■前回のあらすじ病院での検査の結果、バセドウ病だと判明し、適切な治療を受ければ、回復していくと分かった…。ウーマンエキサイトのみなさまこんにちは。まつざきしおりです。■授乳中だったので、薬で治療することになった※当時、筆者が受けた治療を元に描いており、個人の症状によって方法は異なります。バセドウ病の治療は3種ありました。授乳中はアイソトープ治療(一種の放射線を使う治療)ができず、また、手術を受ける場合は入院する必要があったので、薬での治療となりました。薬服用後、ほどなくして体調が落ち着いたので、薬って素晴らしいと感動したのを覚えています。ただ、治療開始後も体調に波があり、うまくコントロールできず寝たきりで「もーーっ!!」と思うことはありました。 ■無理をしなくなり、気持ちにも余裕が出てきたしばらくすると、身体が動かない日がきたら、「ああ〜今日はダメな日だ…無理しないで休むモードで行こう」と思うようになり、気持ちの面でも少しずつ楽になっていきました。最初は周りに頼るのも、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、家事育児のサポートをしてもらえたのは本当にありがたかったです。※この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。次回に続く(全6話)毎日9時更新!
2021年07月09日私は不妊治療をこなすだけでもメンタル的、肉体的、経済的にもつらい日々が続いていました。不妊治療もなかなかうまくいかず、不妊治療を始めてから4年目、4軒目の病院で妊娠することができましたが、喜んでいたのも束の間、流産がわかります。その後も、私は流産を繰り返して不育症の治療をおこなうことに。結果、不妊症と不育症を乗り越えて元気な赤ちゃんを授かることができました。困難を乗り越えて出産した経験をお伝えしたいと思います。 4度目の流産で不育症の可能性を意識するように長い不妊治療を経て、私はやっとのことで妊娠することができたのですが、赤ちゃんの心拍確認後に流産したことがわかりました。言葉では表すことのできないショックが私を襲い、不妊治療をやめることにしました。 けれども、私は自分の妊娠をあきらめることができない気持ちに気づき、2年後に不妊治療の再開を決意。しかし、待っていたのは3度目・4度目の流産でした。「もしかして、妊娠しても出産できない?」。そのとき、初めて不育症の可能性を意識するようになり、私はパニックを起こしてしまいました。 不妊治療と不育症の治療を開始私はパニック状態から抜け出すことは難しく、時間もかかりましたが、自分の目的を考えると耐えて進むほかに道はないのだと気づきました。そんななか、5回目の妊娠を確認。私は不妊治療でお世話になっている病院の先生にアドバイスをいただいて病院を選び、不育症の治療も始めることに。 原因不明の不育症と経過観察不育症の治療は、初回の診察で不育症の治療のために、問診とは別にアンケートと採血をおこないました。私は不育症の検査結果に問題がなかったため、安心した反面、原因が見つからないことに不安も感じました。不育症の原因が特に見当たらない場合は、経過観察をすることを聞き、不妊治療(妊娠を継続させるための投薬)と不育症の経過観察をおこなうことになりました。 私は不妊治療の病院へ指定された日時に通院しながら、不育症の病院へも指定された日時に通うことに。不妊治療は妊娠7週目まで通い、不育症の病院へは妊娠8週(妊娠3カ月)まで通院。その後、私は不妊治療と不育症治療とは別の出産病院へ転院し、無事に出産することができたのです。 不妊治療と不育症の治療を経て、無事に健康な赤ちゃんを出産できたことをとてもうれしく思っています。生まれた瞬間、赤ちゃんを愛おしく思う感情は、今でも忘れることができません。けれど、私の場合は結果がついてきたからこそある幸せなのだと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOイラストレーター/みいの 著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年06月29日結婚後、1年経過しても妊娠しなかったので、不妊治療専門の病院に通いました。実際に通ってみてつらかったこと、でも治療してよかったなと思うことをお伝えします。 まずは検査を受けることに結婚して1年。夫婦で妊娠を待ち望んでいましたが、なかなか妊娠できないので、不妊治療専門の病院へ。まずは夫婦ともに、不妊の原因になりうる感染症や体質的に妊娠しやすいかどうか、各種検査を受けました。 その中でも特につらかったのが、卵管造影検査。「生理痛がひどい場合はちょっと痛いかも」と主治医に言われ、実際、生理痛がひどい私には激痛でした。 次に各種検査の結果を聞きにいき、私はとある感染症にかかっていることが、そして夫は精子の運動率が低いことが判明。お互いに自覚がなく、なんだかとてもショックを受けたことを覚えています。 タイミング療法と人工授精にトライ各種検査の結果がわかり、主治医と治療方針を立てることに。まずは3回、タイミング療法にトライしましたが、うまくいかず。早めの妊娠を希望し、人工授精に切り替えました。しかし、2回人工授精をおこなっても、妊娠しませんでした。 当時はフルタイムで働いており、職場の上司には不妊治療中であることを伝え、理解を得ていました。しかし、私が通った病院は、院長がひとりで治療方針を立てるところだったため、予約しても待ち時間が長い! 仕事を休んだり、時間休を取りつつ、長いときは受付から会計まで6時間……という状況。 また、人工授精の実費負担もあり、大変な割に妊娠しない……。次のステップに進めば体外受精で、さらに実費負担がかさむな……と、うまくいかないことがつらく、先々の不安が重なって、ついに通うことを中断してしまいました。 なんと自然妊娠!ところが中断してすぐ、念のためタイミングだけ取っていたのですが、なんと自然妊娠! 主治医にも驚かれました。思えば、検査結果がわかってから、夫は主治医に相談して、すすめられたサプリメントを摂取し、私は感染症の治療をしたことや、行き詰まったときに思いきって治療を中断したことが気分転換になり、よかったように思います。 不妊治療は、精神的・経済的な負担が大きく、今思い出しても、とにかくつらく大変でした。ただ、不妊の原因がちゃんとわかり、現実的に必要な治療ができたことは、本当によかったなと思っています。 それから、あまりにつらいと感じたときは治療を中断し、気持ちをラクにすることも必要なことだったのだと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 作画/しおみなおこ監修/助産師REIKO 著者:野田 理恵もうすぐ2歳になる女の子の母。福祉関係の仕事に従事するかたわら、記事執筆をおこなう。
2021年06月29日20代前半の私は生理が疎ましく、生理不順で生理が規則的にこないことを“これ幸い”と思っていました。一応、婦人科を受診してもすぐに放置。真面目に生理不順と向き合ってこなかったのですが……。 生理不順の自分を「ラクでいいや…」と思っていた20代前半まだ結婚や出産が現実的ではなかった20代前半の私は、生理のことを疎ましく感じていました。むしろ、生理不順で、生理がちゃんとこない自分をラクだと思っていたぐらいです。 時折、婦人科を受診して生理不順の治療をしようとしたこともありましたが、当時は仕事が不安定だったことと、「生理がちゃんとくるのも煩わしいんだよな……」という思いがあり、勝手に中断。真面目に治療する気がないのに、それを医師に悟られたくないという思いもあり、あちこちの婦人科に通院してはやめ、通院してはやめを繰り返していました。 病院で婦人科系疾患を診断されるもそのまま放置そんな不真面目な気持ちで受診していたある婦人科でのことです。 その婦人科では、多嚢胞性卵巣症候群であると診断され、「ちゃんと排卵ができていないようです。妊娠したいと思ったときは苦労するかもしれませんよ」と、医師に言われたのです。 しかし、将来のことなど頭になく、当時パートナーもいなかった私は、そう言われても真剣に治療するには至らず、「そうなんですね」と気のない返事をするだけ。その日のうちに生理と思われる出血がみられたこともあって、処方された薬も飲まずに放置し、また不順な日々を過ごしてしまいました。 20代後半でようやく生理不順と向き合う仕事が安定してきた20代後半、ようやく将来のことを考えられるようになった私は、やっと真面目に生理不順の治療に取り組む気になりました。 漢方治療に2~3年、病院を替えて低用量ピルの服用を1年続けましたが、生理不順は改善しません。気づけば30歳過ぎ。このころには結婚をしており、出産も考えていました。 よくなる兆候がみられないなか、思い出したのが、以前診断を受けた多嚢胞性卵巣症候群のこと。「もしかして……」と生理不順の治療をやめて、不妊治療をおこなっている病院を受診。やはり多嚢胞性卵巣症候群であったことがわかり、すぐに治療を開始しました。 いろいろな婦人科を受診しましたが、多嚢胞性卵巣症候群と診断されたのはあのときだけ。結果的に、この診断が治療への足掛かりとなりましたが、多嚢胞性卵巣症候群と診断されたときにちゃんと治療をしていれば、その後、生理不順で苦労せずに過ごせただろうと思うと、放置してしまったことを後悔しました。 若いときは煩わしく思える生理も、子どもを産むためには大切なもの。出産にはどうしても年齢制限があるので、生理不順の場合は、面倒くさがらずにしっかりと治療をすることの大切さを知りました。 私と同じような過ちや苦労をする人が少しでも減ればと、今は職場の若い子に自分の経験を話しながら、検診を積極的にすすめています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO----------文/加藤まなびさん
2021年05月28日なかなか計画通りには進まない不妊治療。仕事をしながらの通院は、困難を極めます。治療内容によっては早退遅刻、休暇も必要になることも。仕事仲間に打ち明けられず、両立にストレスを感じる人も少なくありません。 職場には知られたくないーー。そう思って、こっそり通院した女性の物語をお届けします。ケース2、下村豊華さん(42)の場合。 総合商社で正社員管理職の下村さんは31歳で結婚。34歳で稽留(けいりゅう)流産し、手術のために入院したタイミングで多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、35歳で不妊治療を開始。朝6時半に家を出て不妊治療後、出社する仕事との両立で体も心も疲弊してしまいます……。 友人の妊娠出産が喜べず限界にタイミング法での妊娠を待った通院から約2年が経ち、人工授精へステップアップしないかと医師からアドバイスされた。 周囲は出産ラッシュを迎えていた。地元の仲のいい友だちから来る妊娠・出産報告。友人が出産するたび、ベビーコーナーで離乳食の食器やチャイルドシートなどのお祝い品を奮発した。次第に友人との集まりには、子どもや赤ちゃんが増えていった。 「地元の友だちはみんな大好きだけど、さすがに会うのがつらくなっていきました。おめでとうって顔では笑っていても、心では笑えなくて。親友の1人がそんな私の様子に気付いてくれて、『今は無理しなくていいんだよ』って言われ、少し気持ちが落ち着きました」 そして豊華さんは、約2年続けた不妊治療の中断を決意する。 「限界だったと思うんですよね。基礎体温に一喜一憂して、生理が来るたびに『あぁ、まただめだった』って落ち込んで。これは本人しかわからない気持ちです。タイミング法だと夫との行為も義務的になってしまって、精神的にもつらかったです。何より仕事と通院の調整がもう限界でした。一度休憩したいって先生に伝えました」 まさかの妊娠、不妊治療していたことを職場に告白 通院を休んで少し経ったころ、基礎体温がだらだらと高い日が続いた。生理も来ていなかった。もしかして……。受診するとおなかには新しい命が宿っていた。36歳の時だった。 「治療をお休みしてすぐ妊娠したので驚きました。今思えばストレスもいけなかったのかな、と。私の場合、会社にだまって通院していたことが一番つらかったんだなって気付きました」 妊娠を機に不妊治療していたことを職場に打ち明けようと決めた。本当は子どもが欲しいのに授かれず、不妊治療に踏み切れない同僚や後輩が、ほかにもいるかもしれない。会社の雰囲気が一因になっているかもしれない。ここで私が不妊治療を打ち明けることで、なにか変わるかもしれない。 まずカミングアウトしたのは、同い年と5つ下の既婚の女性社員。聞けば2人とも子どもが授からずに悩んでいたという。豊華さんが不妊治療をすすめると、2人ともすぐに専門のクリニックに通い始めた。「私が産休に入るまでは全力でサポートするから」と応援した。 豊華さんが産休に入るとき、不妊治療で通院していた2人が産休の準備に入っていた。職場の空気が変わったと手応えを感じだ。 「まぁ、社長はあんまりいい顔してませんでしたが、周りの反応は意外とやさしくて祝福してくれました。本当によかったです」 40歳目前、2人目の不妊治療へ。職場に伝えて周囲に協力を依頼 豊華さんは、無事に第1子となる女の子を出産した。育休が明けて職場へ戻ると、管理職からは事実上外されていた。やりがいを感じていたメーカーとの交渉はほぼできなくなり、女性社員が多い営業事務の教育担当になった。 もう40歳目前。2人目の妊娠を急いでいた。多嚢胞性卵巣症候群が悪化していたこともあり、体外受精を目指した。 凍結技術の進歩により、体外受精の受精卵はいったん凍結保存するケースが多い。豊華さんも凍結保存を選んだ。通っていたクリニックでは、凍結保存した受精卵を融解して移植する場合、5時間ほどかかった(※通常1時間程度。クリニックにより大きく異なる)。 「その日は1日予定を入れないでください」とも言われたため、そうなると仕事を休まなければならない。もうごまかしは利かない……周囲の助けが必要だった。今度は最初から不妊治療を同僚にカミングアウトした。 「今度は体外受精なので、もう会社の協力がないと無理!って思ったんです。最初に治療のことを打ち明け、周囲に協力をお願いしました。その代わり、同じような人がいたら私も全力でサポートしますって伝えました。産後の異動は納得できませんでしたけど、女性が多い部署になったので、伝えやすかったです」 体外受精であっても、予定通りに進まない。1回目の移植は失敗、子宮のポリープ除去手術と予想外のことが続いた。そして2回目の体外受精で妊娠。 しかし切迫流産で1カ月の自宅安静を余儀無なくされた。会社を急に休むことも、長期で休むことも多くなったが、もうあの頃のような後ろめたさはなかったという。 「私のカミングアウトによって、後輩たちが続々と不妊治療を始めていました。だからお願い! 私、休むから!って堂々と言えたんです」 2020年7月、自宅から近い大学病院で無事に第2子となる男児を出産した。42歳だった。 必要なサポートは、制度よりも「周囲の理解」と実感会社の空気は変わったが、まだ課題は残る。豊華さんが打ち明けられたのは女性社員だけ。男性からの理解は得られる気がせず、伝えられなかった。会社が組織の制度として不妊治療を応援しているのではない。周りの女性社員たちが、個人としてサポートしてくれている段階だ。 2020年の菅内閣誕生で、不妊治療の保険適用が動き出すなど、追い風が吹いている。社会が、時代が変わってきた。でもサポート制度の整備を待つよりも、周囲の理解が深まることで、当事者も協力を仰ぎやすくなると感じている。 「仕事と不妊治療の両立は本当に難しいんです。会社にだまっていることが一番つらかったです。不妊治療をすることを恥ずかしがらず、職場や同僚の協力を得て治療に臨むことができれば、妊娠にも早くつながるような気がします」 今は育児休暇中の豊華さん。仕事はこれからも続けて、さらに会社を変えていきたいと考えている。 「復帰してからの新たな目標ができました。これからは社内の女性たちが不妊治療しても出産しても働きやすい環境を作っていきたいです。『私に続けー!』という気持ちです」 【調査概要】出産のタイミング・不妊治療に関するアンケート調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2021年1月28日(木)-2月3日(水) 調査件数:2,868名 監修者:医師 杉山産婦人科 理事長 杉山 力一先生 著者:ライター 大楽眞衣子社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーランスに。専業主婦歴7年、PTA経験豊富。子育てや食育、女性の生き方に関する記事を雑誌やWEBで執筆中。大学で児童学を学ぶ。静岡県在住、昆虫好き、3兄弟の母。
2021年03月27日なかなか計画通りには進まない不妊治療。仕事をしながらの通院は、困難を極めます。治療内容によっては早退遅刻、休暇も必要になることも。仕事仲間に打ち明けられず、両立にストレスを感じる人も少なくありません。 職場には知られたくないーー。そう思って、こっそり通院した女性の物語をお届けします。ケース2、下村豊華さん(42)の場合。 31歳で結婚。子どもができたら専業主婦を望む夫、しかし正社員で総合管理職の仕事は下村さんにとって自分の価値を認めてもらえる場所だった。34歳で稽留(けいりゅう)流産し、手術のために入院したタイミングで多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、35歳で不妊治療を開始することに。 会社には言えない…仕事との両立のために選んだ職場近くのクリニック不妊治療のことは、会社には言わないでおこうと決めていた。というより、言える雰囲気ではなかった。 「当時の私の職場は男性の方が多くて、出産しても働いている女性が1人もいなかったんです。結婚妊娠で辞めていく女性がほとんどで、有給すら使いづらい雰囲気でした」 結婚出産で退社するのは当然、お茶汲みや電話の担当は女性が当然という旧態依然とした職場が、「不妊治療は恥ずかしい」「言ったって誰も理解してくれない」という思考回路に追い込んだ。「子どもができない体と思われるのでは」という被害妄想もあった。 会社が従業員の不妊治療を把握してないケースは多い。厚生労働省が2017年に実施した調査(平成29年度『不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査』によると、半数以上の企業が「把握できていない」と答えた。さらに不妊治療に特化した制度がある企業はわずか19%だった。 治療もしたいが仕事もしたい。この2つの願いを叶えるため、クリニックは自宅ではなく会社に近いところを探した。 選んだクリニックは、会社のある渋谷駅から電車で20分以内の場所にあった。インターネットの口コミ評価が高く、望んでいた自然妊娠(タイミング法)に力を入れていた。多嚢胞性卵巣症候群でホルモン調整は必要だが、それ以外に問題はなく、夫側にも問題はなかった。 「可能なら人工授精ではなく自然妊娠したい」との思いがずっとあった。そして、自宅から1時間以上かかるこのクリニックに望みをかけることにした。 午前6時半に出発…通院と仕事との両立に疲弊ベビーカレンダーの独自調査によると、「仕事をしながら不妊治療を行ったことがある人」のうち、「不妊治療を辞めた」理由として最も多かったのが「通院スケジュールを事前に立てることが大変だった」という結果になった。 豊華さんも通院スケジュールに悩まされていた。卵の大きさによっては「明日来てください」「明後日来てください」と急に来院日を指定された。タイミング法を選んでいた豊華さんの診察は、排卵前後になると頻回になった。2日おき、3日おきになることも。 けれどもメーカーとのアポイントもあった。仕事を休むことはできない。かといって遅刻や早退もできない。信頼を失いたくなかった。平日の診察は始業前に通院するか、残業しないで駆け込むかの二択だった。 会社の始業は9時から。クリニックの平日の診察は午前8時からだった。できるだけ早い順番を取るため、午前7時半には到着するようにした。診察のある日は午前6時半に家を出る。冬の朝はまだ薄暗く、突き刺す寒さがえらくこたえた。 朝一番の待合室では、いつも時計との睨み合いだった。午前9時までのカウントダウン。診察では超音波で卵の成長を確認する。「今回はだめだねぇ」と言われ沈む日もあった。診察はたった5分で終わる。よし、終わった。足早にクリニックを後にする。渋谷駅に着くと何事もなかったかのように“いつもの顔”をして出社した。診察が遅れて会社に遅刻した日は、「電車に乗り遅れました」と苦しい嘘をついた。 「こんな生活、いつまで続くの」 そんな想いがふと胸を過った。 ◇◇◇ 仕事と不妊治療。心身ともに限界……。 次回、豊華さんに訪れた思いもよらぬ奇跡とは……? >後編へつづく 【調査概要】出産のタイミング・不妊治療に関するアンケート調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2021年1月28日(木)-2月3日(水) 調査件数:2,868名監修者:医師 杉山産婦人科 理事長 杉山 力一先生 著者:ライター 大楽眞衣子社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーランスに。専業主婦歴7年、PTA経験豊富。子育てや食育、女性の生き方に関する記事を雑誌やWEBで執筆中。大学で児童学を学ぶ。静岡県在住、昆虫好き、3兄弟の母。
2021年03月26日なかなか計画通りには進まない不妊治療。仕事をしながらの通院は、困難を極めます。治療内容によっては早退遅刻、休暇も必要になることも。仕事仲間に打ち明けられず、両立にストレスを感じる人も少なくありません。 職場には知られたくないーー。そう思って、こっそり通院した女性の物語をお届けします。ケース2、下村豊華さん(42)の場合。 ◇◇◇ 仕事を辞めるか続けるか両立させるか。働きながら不妊治療を始めた女性の多くは、この3択に悩まされます。厚生労働省が2017年に実施した調査(平成29年度『不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査』によると、働きながら不妊治療をした人のうち、仕事と両立できずに退職した人が16%いることが明らかになりました。 ベビーカレンダーが独自に行った調査によると、不妊治療中で最もつらかったことについて約17%が「仕事との両立」と答えています。 仕事をしながら不妊治療をしたことがある人のうち、不妊治療中に「両立できずに仕事をやめた」「両立できずに雇用形態を変えた」と答えた人は合わせて17%となりました。通院と仕事をスムーズに両立させるためには、職場の協力が欠かせません。しかし「職場の理解がある」と答えた人は約35%にとどまりました。 職場の立場や環境によっては「絶対にバレたくない」と考えるケースも。こうした背景にはどんなリアルがあるのでしょうか。職場にバレずに不妊治療を続ける難しさを体験した、女性の物語をお届けします。 仕事に穴を開けたくない…後回しになった「親になる」という選択肢正社員11年目、総合商社の管理職。会社を辞めようという選択肢なかった。仕事はわたしの生きる場所、自分の価値を認めてもらえる場所だった。 メーカーとの商談は性に合っていたし、企画も任されるようになっていた。仕事に穴を開けられない責任もあった。あまつさえ、夫は建築関係の自営業。突然収入を失うこともあるかもしれない。それだけは絶対に避けたかった。 31歳で結婚したが、夫との価値観の違いから子作りには積極的になれなかった。夫からは「子どもができたら仕事はしないでほしい」と言われていた。お母さんになっても仕事を続けたいと伝えると、返ってきた言葉は「だったらいらない」。 いつか子どもは欲しいけど、仕事だって辞めたくない。そんな30代前半を過ごした。2人ともいつかは親になりたいと願っていたというのに。 30代半ば、流産がきっかけで向き合った不妊治療 2人の考え方が変わったのは、34歳で流産したことがきっかけだった。妊娠が判明し、「親になる」という意識が夫婦に小さく芽生えた。だが、夫と二人で向かった産婦人科で伝えられたのは「胎児の心臓が止まっている」ということ。超音波検査で発育が止まっていると診断される稽留(けいりゅう)流産だった。 「え、心臓が止まるってどういうこと?」 ショックが大きく、現実が受け入れられなかった。妊娠って誰でも普通にできるんじゃないの? 心臓って本当に止まるの? 何度も何度も確認してもらったが、鼓動は止まったままだった。 「ショックすぎて当時のことはあまり覚えてません。付き添った夫もすごいショックを受けていました。そのときはまだ身近に流産を経験した人がいなかったので、なおさら信じられませんでした」 手術のため、総合病院に1泊2日で入院した。そのとき、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断された。 「多嚢胞性卵巣症候群は妊娠しづらい原因にもなります。妊娠を望むようでしたら、不妊治療専門のクリニックに通った方がいいでしょう」と医師は告げた。 抵抗があった不妊治療、タイミング法で始めることに日本内分泌学会によると、多嚢胞性卵巣症候群は①月経不順 ②卵巣にたくさんの小さな嚢胞(卵胞)がある ③ホルモン値がアンバランスになる(男性ホルモンが高くなるなど)、という症状が揃うと診断される。卵胞が発育不良な状態で、無月経や月経不順、不正出血などの排卵障害が起こる。程度の差はあるものの、不妊の原因になる。 振り返れば高校生の頃から月経不順に悩まされていた。だらだら続いたり、来なかったりを繰り返していた。でもまさか治療が必要とは。豊華さんの場合、ホルモンの調整が必要と指摘された。 「なぜ私が不妊治療に通わなきゃいけないのって抵抗がありました。流産はしましたが1度自然妊娠してるし、できれば通わないで医療を介さずに妊娠したいって思いが強くて。今から7年前ですから、今ほど不妊治療自体も世間に浸透していない雰囲気でした。当時は無知で不妊治療=体外受精でと思っていて。お金のこととか、ホルモン剤の副作用が強いんじゃないかとか、いろいろ心配でした」 けれども夫は常に前向きだった。 「いいと思うよ。行くだけ行って検査して、それから考えればいいじゃん」とやさしく背中を押してくれた。そのとき、35歳だった。 ◇◇◇ 不妊治療を決意したものの、「仕事と不妊治療の両立」は思っていた以上に大変だったという豊華さん。なかでも、最も頭を悩ませたこととは……? >中編へつづく 【調査概要】出産のタイミング・不妊治療に関するアンケート調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方調査期間:2021年1月28日(木)-2月3日(水) 調査件数:2,868名 監修者:医師 杉山産婦人科 理事長 杉山 力一先生 著者:ライター 大楽眞衣子社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーランスに。専業主婦歴7年、PTA経験豊富。子育てや食育、女性の生き方に関する記事を雑誌やWEBで執筆中。大学で児童学を学ぶ。静岡県在住、昆虫好き、3兄弟の母。
2021年03月25日日本は世界で最も体外受精の実施件数が多いのに、1回の採卵あたりの出産率は世界最下位―2016年に国際生殖補助医療監視委員会〈ICMART〉が世界60ヵ国を調査したレポートからわかったのは、衝撃的な現実でした。そうしたなか、2020年の菅内閣誕生で不妊治療の保険適用が動き出すなど、不妊治療への世間の注目はますます高まっています。 しかしショッキングな現実が明らかになったものの、決して日本の不妊治療の技術すべてが劣っているわけではありません。赤ちゃんを望む人が赤ちゃんと出会える世の中になるために、日本の不妊治療の仕組みは、一人ひとりの意識はどうすべきなのか? 日本における顕微授精の草分け的存在の浅田レディースクリニック理事長・浅田医師にお話を伺いました。 出産率6.2%、日本の不妊治療の実態日本の体外受精の出産率は世界最下位―その裏付けとなるのは、ICMARTが発表した下記のレポートです。 ※ICMARTが2016年に発表したレポートより、2010年の60ヵ国・地域のデータから抜粋して作成。顕微授精、体外受精を合わせた数値。参考:『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(講談社ブルーバックス 著:浅田 義正、河合 蘭) 浅田医師(以下、カギカッコはすべて浅田医師の発言):「日本の体外受精からの出産率は、世界でダントツの最下位なんです。採卵件数に対しての出産率が非常に低く、1回の採卵あたりでは出産率6.2%。これは、世界平均20.1%の3分の1にも満たない数値です」 なぜ、日本の不妊治療はこんなにも成績が悪いのでしょうか。その理由は2つ考えられると、浅田医師は語ります。 「まずはそもそも晩婚化が進み、不妊治療を始めるタイミングが遅く、卵子の老化が進んでしまっているからです。もうひとつ、世界では推奨されていない『自然周期採卵』を推奨する風潮も原因だと考えられます」 自然周期採卵とは、体外受精において排卵誘発剤を使わずに採卵する方法。日本ではこの自然周期採卵を“体にやさしい”として推奨するクリニックも多いのです。 しかし浅田医師は「体外受精で自然周期採卵を推奨するのは日本だけ」だと語ります。 「イギリスの不妊治療に関するガイドラインでは、自然周期採卵を患者に勧めてはいけない、とはっきり書いてあるんです。統計的に排卵誘発剤を使って複数の卵子を採卵したほうが妊娠しやすいことは明らかな一方、自然に排卵する卵子はたった1個しかないんですから」 こうした現状を招いてしまうのも、「クリニックごとにバラバラな治療実態」が問題だと浅田医師は指摘。「医師としては、クオリティや品質が統一された生殖医療システムを作っていかなければならない」と語ります。 菅内閣が打ち出す不妊治療の保険適用の課題とは世界と比べ不妊治療の成績が芳しくない現状があるなか、2020年には菅内閣が誕生し「不妊治療の保険適用」が表明された日本。このことについて浅田医師はどう考えているのでしょうか。 「患者さんの費用負担が減ることについては、私は大賛成です」としながらも、課題は多いと語ります。 「まずは不妊治療で現状使用している薬剤や機械を保険適用にするために、治験や手続きのための莫大な時間と費用がかかる点です。 保険適用にするためには使用する薬剤の承認を得ることが必要で、たとえ『明日から体外受精を保険適用にします』ということになっても、保険適用で使用できる薬剤がほとんどなく、事実上治療ができない非常事態になってしまうんです」 さらに、現状の薬が無事に保険適用の承認を得られても、「今後新しい薬が出るたびに承認を得なければならず、不妊治療の技術の進歩に保険が追いつかなくなる可能性もある」と指摘します。 しかし課題がある一方、先ほど問題点として挙げられた「クリニックごとのバラバラな治療実態」については改善が期待されると言います。 「保険適用の過程で、クリニックごとの成績開示の必要性が生じれば、施設のレベル統一につながる可能性もあります。アメリカではクリニックごとの妊娠率・出産率はすべて公開されていますが、日本では日本産婦人科学会に登録して成績を全部出しているクリニックもあれば、登録すらしていないクリニックもある。 今まではこうした現状を議論する場もなかったので、実態が明らかになったのは一歩前進だと思います」 家族を考える、すべての人に伝えたいこと体外受精の成功率が世界最下位というショッキングな現状がありつつも、不妊治療の保険適用をきっかけに制度が見直されつつある日本。枠組みが変わろうとするなか、個人としてはどのような意識を持てばよいのでしょうか。 実際に不妊治療をおこなうカップルはもちろん、不妊治療についてあまり知らない方も含め、将来的に赤ちゃんを迎えたいと願うすべての人に対し、浅田医師からこのようなメッセージがありました。 「まずは正しい知識を持ってほしいですね。妊娠するための女性の体の仕組みや、卵子の老化について。また、今回お話した世界と比較した日本の体外受精の成績や、自然周期採卵を推奨しているのは日本だけ、といったことを知っていれば、どういった方針を持つクリニックに行くべきなのかも判断でき、誤った情報にもまどわされないと思います」 不妊治療というものが日本でも制度から見直され始め、大きな一歩を歩み始めた今。 この時代のうねりのなかで、不妊治療に関する正しい知識を男女問わず世の中の人が当たり前に持ち、制度と意識の両方が変われば日本の不妊治療の成功率も大きく変わるはず。そして赤ちゃんを望む人が赤ちゃんと出会える、そんな世の中になっていけると願っています。 監修者:医師 浅田レディース品川クリニック院長 浅田義正先生名古屋大学医学部卒業。名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充療法)」の専門外来を担当後、米国初の体外受精施設に留学。主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事。95年に名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。顕微授精症例の全症例を担当し、同年5月、精巣精子を用いたICSIによる日本初の妊娠例を報告。98年ナカジマクリニック不妊センター開設。2004年浅田レディースクリニック(現・浅田レディース勝川クリニック)開院。10年に浅田レディース名古屋駅前クリニック、18年には浅田レディース品川クリニックを開院。多くの不妊に悩む女性と日々向き合っている。『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊娠への近道」』(ブルーバックス、講談社)など著書も多数。著者:ライター 平 理沙子Webライター。ITスタートアップ企業での広報なども経験あり。東京大学卒業後、新卒で娘を出産した一児の母。フェムテックやジェンダー、現在在住するシンガポール情報などを中心に執筆活動をしている。
2021年03月01日不妊治療を始めて3年過ぎたあたりから、子どもを授かりたいと思う願望が義務のように変化していき、妊娠に対する感覚が徐々に麻痺し始めていました。ついに、私たちは精神的な余裕が完全になくなってしまいました。そして、治療へ真剣に向き合うことが怖くなり、できなくなってしまいました。 治療法を変えても、結果は出ず一度転院して新たに通い始めた病院で3年近く人工授精を続け、不妊治療期間が約5年過ぎていました。しかし、毎月決まった時期に儀式のように病院へ行き、医師から妊娠していない事実を聞くと、妻だけでなく自分の努力が無駄に感じてしまい、夫婦共々どんどん落ち込んでいきました。 さらに、医師のすすめで体外受精・顕微受精を数回試しましたが、1回につき約40万円の出費になるため、長期的に継続して治療することは断念せざるを得ませんでした。そして、医師と会話することすら嫌気がさしてしまって、また転院することにしました。 2度目の転院にして、最後の病院次の病院でできなかったらあきらめよう、と夫婦で決めていました。年齢と負担だけが増えていって、本来の目標を失いかけていたからです。 次に決めた病院では、お金も精神的負担もかけたくなかったので、タイミング療法のみで治療を再開しました。ここの診療方針は、上の子どもが一緒に行くことも自由、なんとなく決められた日程での診察というのんびりとした環境で、私たちはそのおかげである程度平常心を取り戻していきました。 しかし同時に、妊娠することへのこだわりも徐々に薄れていきました。もうここが私たちの不妊治療の限界だと感じていたからです。 ストレスが減り、そして…最後の病院は、負担を感じることがほとんどなく、通院することができました。電車でひと駅の距離にあることや、繁華街にあるため、寄り道して気を紛らわすこともできたことなども要因だったと思います。 あまりストレスを感じずに治療を続けた結果、最後の病院へ通院して半年、不妊治療開始から約6年目でようやく妊娠することができました。正直、喜びよりも驚きのほうが大きかったです。 今思えば私も妻も、経済的な不安も含む精神的な不安が赤ちゃんを授かることができなかった1番の原因だったように思います。自分が頑張りすぎると、妻にとって負担になります。逆の場合も同じです。妻のため、夫のためと思ってしている行動が、かえって相手を苦しめていたのかもしれません。 改めて感じること次女が無事生まれ、今、冷静に振り返って考えると、私たちは不妊治療を体験できて本当によかったと思います。 真剣に家族揃って同じ目標に向かって取り組み、家族の結束が一層深まりました。さらに、不妊治療に予想外に時間がかかったおかげで8歳差の姉妹になりましたが、長女が本当によくかわいがってくれており、楽しんで子育てに参加してくれています。 妻はもちろんですが長女も頑張って協力してくれたおかげで、子どもを授かることができたのだと私は感じています。 ゴールが見えないまま、どこまで続ければいいのか不安を感じながら治療を続けることが、ここまでつらいとは正直思っていませんでした。ただ、子どもを授かることができ、さらに家族で苦難を乗り越えることができたという充実感も得ることができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。検査の内容などは病院によって異なります。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2021年02月14日何もかも手探り状態で始めた不妊治療ですが、小さな疑問や不安が少しずつ大きくなっていきました。自分たちに合う治療・病院とはなんだろうと考え続けても、答えが見つかりそうにない時期が続き、約2年が経過していました。 最初の転院原因が特定されないままに始めた不妊治療のため、タイミング療法をずっと続けていました。ただ、時間が経つにつれ、通院当初は気にならなかった片道約1時間の通院時間も負担に感じ始めました。今までの生活リズムも徐々に狂い、夫婦間の衝突も次第に増えていった結果、自宅から15分くらいで通院できる病院に転院することにしました。 次の病院は、地元では有名な不妊治療専門院に決めました。そこは院長先生がメディアにも度々露出して有名なので人気もあり、治療費も今までの病院と比べて割高でした。 毎週診察があり、1回の診察で約1万円、人工授精で約2万円、何かイレギュラーな診察があると、また数万円といった費用がかかりました。しかし、通院時間短縮や妊娠確率が上がるならと思い、その病院へ通院することにしました。 精神的な余裕がなくなっていった有名な病院だけあって、事前に大きな会場でいろいろな分野の先生から説明があり、大学のセミナーのような規模でした。ただ、ここでの説明は、私の予想と反して確率やリスクといった現実的な話ばかりでした。 私は、妊娠・出産は非常に神秘的で尊いものだと考えていたので、先生たちの生物学的な話が妊娠に対する神秘から離れていくように感じてどうしても受け入れられませんでした。うれしいはずの妊娠を前に、どんどん自分のなかに暗く不安なものを感じ始めました。 今思えば、2年続いた不妊治療でのストレスの結果、私は精神的に余裕がほとんどなく、自分本位の考え方になっていたのかもしれません。 ゴールが見えない不安の連続の毎日精神的な不安に加え、なかなか結果が伴わない状態が続いたため、この病院での治療は順調には進みませんでした。それでも、なんとか子どもを授かりたいという思いから通い続けていたのですが、2年の通院期間が過ぎたあたりから、この病院に対して不信感が芽生え始めました。 治療費だけがかさんでいき、いつまで経っても結果が出ないため、「病院側はきちんと治療しているのか?」と、病院に責任があるようにも感じ始めていました。さらに私自信の被害妄想は膨れ上がり、院内で笑い声が聞こえるたびに自分が笑われているのではないかと感じるほど、精神的に滅入っていました。 次の段階の治療へ治療内容は、この病院をきっかけにタイミング療法から人工授精へと変わっていました。医師の説明だと、治療法で飛躍的に確率が上がるわけではないと念を押されていたのですが、現状を変えたい、少しでも確率が上がるのでは、という思いで挑戦しました。 人工授精は、私の負担もさらに増大します。その病院では、朝6時に精子を病院に持ち込まなくてはなりません。そのため、不妊治療にかける時間も一気に増えました。病院によると思いますが、禁欲はもちろん、食生活から運動まで、いろいろと指示があり、妊娠のためと理解しているつもりでしたが、毎日が楽しめなくなってきていました。 自分たちが若くないため、育児できる体力や経済力を考慮すると、時間がないことが一層焦りを生んでいました。さらに、治療に時間がかかるほど経済的負担も大きくなっていくことも不安要素の原因にもなっていきました。 次回は2回目の転院・抱えていたプレッシャーについてお話しします。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。検査の内容などは病院によって異なります。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama監修/助産師REIKO 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2021年02月12日現在2歳になる娘には、生後1カ月ごろからいちご状血管腫が出始め、生後5カ月からレーザー治療を開始しました。血管腫がほとんど目立たなくなるまでに要した期間や治療の様子などの体験談です。 生後1カ月ごろから現れた血管腫娘は低出生体重児で低血糖症の治療もあったため、生後1カ月まではGCU(回復治療室)に入院していました。退院目前のある日、娘の眉間と左胸、左腕に小さな虫刺されのようなものが……。 GCUは蚊がいる環境ではないのでおかしいなと思い、主治医に相談したところ、「まだ小さいから確定はできないけど、いちご状血管腫かもしれない。少し様子を見ましょう」とのことでそのまま退院しました。小さな虫刺されのようなものは次第に赤味を帯びてぷっくりと腫れたように大きくなり、2週間後の診察でいちご状血管腫であることが確定したのです。 通院は片道1時間の病院で3時間待ち!いちご状血管腫はその後も大きくなり、生後3カ月ごろにはかなり目立つようになったため、主治医に相談したところ、レーザー治療をしている別の小児科専門病院を紹介してもらいました。しかし専門病院が混んでて予約が取れず、約2カ月後の生後5カ月からレーザー治療を開始することに。その病院へは、自宅から電車を乗り継いで片道1時間。3時間ほど待つ日もあったので、まさに1日がかり。まだ月齢の低い娘を連れての長時間の通院は荷物も多いし、待っている間に娘をあやすのも本当に大変。約2カ月に1回の通院でしたが、毎回ヘトヘトでした。 レーザー治療中の様子いちご状血管腫のレーザー治療は、赤くなっている部分にレーザーを照射する治療で、治療自体は数分で終わります。レーザー照射時は輪ゴムで弾かれるような痛みがあるそうですが、娘はレーザー照射の痛みというよりも、照射中暴れないように固定具で全身を固定されることが相当嫌だったようで毎回大泣きでした。レーザー照射後は患部が軽い火傷のような状態になるため、1週間ほど塗り薬を処方されます。また、患部に紫外線が当たると色素沈着を起こすため、テープや絆創膏などで患部を覆い、日に当たらないように気をつけていました。 2歳になり血管腫はほぼ目立たない状態に 娘が1歳前後になると一緒に病院近くの飲食店でお昼を食べたり、ショッピングをしたり、私たちなりに通院を楽しめるようになりました。いちご状血管腫も、眉間にあったものは1歳を過ぎたころから目立たなくなり、1歳半ころにはほぼわからなくなりました。左腕にあったものも完全に見えなくなったわけではないですが、色が薄くなり目立たなくなったので、2歳の誕生日を迎えた月を最後に治療を終えることにしました。 レーザー治療にはじめは抵抗もありましたが、顔の目立つ部分に血管腫があったので治療できれいになって本当によかったと思います。大変だった通院も、今となっては良い思い出に。娘が乳児期の写真を見て血管腫があったことに気づく日が来ると思うので、そのときには幼いながら治療を頑張ったことを話そうと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:金岡莉緒1女の母。独身時代から住宅関連企業に勤務し、産休育休を経て時短勤務中。妊娠・出産・子育てに関する自らの経験を中心に執筆している。
2020年11月16日不妊治療は、精神的にも時間的にも経済的にも大変なもの。私の場合、まずは地元の産婦人科に通い、そこから大きな病院に転院しました。通院自体も大変なうえに服薬に複数の検査……。しかし、その終わりが来たのは突然でした。そんな私の不妊治療体験談をお伝えします。 赤ちゃんはそのうち授かるものだと思っていた…結婚3年目にして赤ちゃんを授からない私に、母が「それは不妊だよ」と言いました。当時、恥ずかしながら私自身は焦ってもおらず、のんびりと構えていたのですが、このことを機に少し考えるようになりました。 そこで、地元の産婦人科へ行ったのが不妊治療の始まりでした。最初はタイミング療法で「問題がなければすぐにできる」と言われたものの、結局半年経っても赤ちゃんを授かりませんでした。そして、医師に「うちよりも検査が充実した病院に行ったほうがいいね」と、地元で一番大きな病院を紹介されたのです。 通院と検査と服薬の日々不妊治療専門の病院に毎月車で通い、タイミング療法に加えて、私と夫の生殖機能検査、毎月の服薬に卵巣の確認、人工授精……。これらを何度か実施しましたが、半年以上経っても、一向に赤ちゃんを授かる気配がなく、少し疲れてきたころでした。 医師から「子宮卵管造影検査をしてみないか」と打診を受けて、これを実施。しかし、その直後も妊娠はできず、ゴールの見えない治療にあきらめかけ、熱心に取り組めなくなってしまいました。 久しぶりの“治療をしなかった”月に通院している病院が諸事情で1週間ほど休診になったことがあるのですが、折しも私のスケジュールとぴったり合致してしまい、そこで久々の「服薬も検査も何もしない月」ができてしまいました。 次の通院のために記していた基礎体温がなかなか下がらず、まさかと思って妊娠検査薬を用いてみたところ、なんと陽性! そのときに宿ってくれた赤ちゃんは、結果、私たちの子どもとして生まれてきてくれることになったのです。 とはいえ、私としては治療が無意味だったわけでなく、服薬や基礎体温の管理で「妊娠しやすい体」になっていたのかもという印象でした。そして、久々の「服薬も検査も何もしない月」に、気負わずリラックスしていたこともよかったのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:半田あきら一児の母で専業主婦。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年11月02日「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断され、不妊治療を開始しました。仕事と不妊治療の両立はとてもストレスがかかるものでしたが半年で妊娠確定、しかし……。 不妊治療の末、妊娠検査薬で陽性反応!私は結婚したのが34歳だったので、年齢的にすぐに妊娠できるか不安がありました。不妊治療をしていた友人の助言を受け、不妊検査を受けてみると「多嚢胞性卵巣症候群」と診断されました。不妊の原因にもなる病気なので、そこから不妊治療を開始することに。 治療開始から半年、通院している私と受け身な夫との感覚の差にイライラし、仕事と不妊治療の両立に限界を感じていました。そんなときに妊娠検査薬で陽性反応が! 夫婦で手を取り合って喜びました。 喜んだのも束の間…妊娠検査薬で陽性反応が出たのでさっそく病院へ。ところがまだ妊娠4週目。胎嚢は確認できましたが、胎児心拍は妊娠6週目ころになってからとのこと。このときは何の不安もありませんでした。しかし、妊娠6週目になっても妊娠7週目になっても胎児心拍が確認できず……。 妊娠9週目まで様子を見てもらいましたが、残念ながら稽留流産と診断されました。喜びから1カ月も経たないうちに、地獄に突き落とされた気分でいっぱいに。痛みもまったくなく、なぜダメだったのか?ばかり考えて泣いて過ごす日々でした。 悲しみと不安だらけの掻爬手術次の妊娠を少しでも早く考えているなら、掻爬手術(そうはしゅじゅつ)をしたほうがよいと先生からすすめられました。悲しみと手術の不安で当日はボロボロ涙が出るばかり……。夫も心配してくれて仕事を休んで付き添ってくれました。 手術をする前は、痛さや怖さを想像して不安だらけ。しかし、麻酔で眠っているので痛さは感じず、いつ終わったかもわからないうちに終了していました。目が覚めたときには、病室のベッドの上。術後の痛みもあるのかと不安でしたが、特に痛みはなかったです。 子どもが欲しくてつらい不妊治療に通っていたので、流産を知ったときは絶望的でした。引き続き、不妊治療に通いながらも自分を責めて泣いて過ごす日々でしたが、掻爬手術から2カ月半後、新たな命が私のおなかに戻ってきてくれました。あの経験があったから、戻ってきてくれたわが子がより愛おしく大切にしたいと感じられるんだと感謝しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:桜井りこ1女の母。服飾パタンナーを経て、現在は化粧品会社時短勤務。不妊治療からの妊娠。美容・コスメ・健康系と合わせ、自身の体験をもとに、妊娠・子育てに関するライターとしても活動中。
2020年08月30日◆SPLASH DESIGN MEDICAL WIG◆「SPLASH DESIGN MEDICAL WIG」は、ご予算やご希望に合うウィッグ選びをお手伝いし、確かな技術でファッション性の高いものに仕上げます。ウィッグの価格帯に関係なく、自分らしく輝くデザインをご提案。治療後のヘアケアなどのアフターサービスもいたします。あなたも周りも「いいね」と感じ、ウィッグでいつもと変わらず心地良く過ごせるように◆治療後のアフターケアについて◆似合うウィッグをおつくりするだけでなく、健康な自毛で生活できるまで日まで安心しておまかせ下さい。出来るだけ早い期間で自毛デビュー出来るお手伝いをさせて頂きます。●知識が豊富な現役美容師による再生毛カット生え始めは髪質が以前と違う事が多いです。クルクルのくせ毛になったり、一部分だけ伸び方が遅いことや早いこともあります。普通では少し難しい髪でも、今一番素敵な髪型へ、バランスをみながらデザインしてしていきます。●頭皮に優しい薬剤で叶える安心・安全カラーヘアカラーを楽しんで頂けるように、低刺激の優しい薬剤を使用し、地肌に薬剤が触れないような、特殊な塗布方法で染め上げます。髪質に合わせ薬剤を調合。最後は治療後の敏感な頭皮に薬剤を残さないよう、特殊なシャワーヘッドで洗浄します。●髪質に合わせてレシピを調合する縮毛矯正トリートメント成分が多く入ったストレートの薬剤でくせの強さによって薬の強さを変えていき、細くクルクルなくせ毛を傷ませることなく、ペタンとなりすぎることなく、自然なスタイルに仕上げていきます。◆外見ケア(アピアランスケア)も行っております◆SPLASHは、美容のプロとして培った技術と実績を持ち、外見ケアをきちんと理解したスタッフがいるサロンです。脱毛、肌や爪のケア、シミや色素沈着のカバー、メイクアップの施術はもちろん、ご自宅で行うケアのアドバイスもします。外見ケアに精通した美容のプロが寄り添い、ケア方法を伝え、メイクアップもいたします。▼幅広いお悩みに対応します・スキンケア(乾燥・シミ・色素沈着・紫外線対策)・ネイル(変形・変色・乾燥)・脱毛(眉毛・まつげ・頭髪・自毛デビュー)・ウィッグ(選び方・つけ方・お手入れ方法)がんと闘うなかで、外見の変化と向き合うあなた。治療で変わった見た目に自信をなくしたなら、どうケアしていいか悩んでいるなら、SPLASHにご相談ください。◆個室もご用意しております◆当店では個室をご用意しております。【SPLASHのHPも是非ご覧くださいませ】◆医療用ウィッグ◆アピアランスケア名古屋市北区の美容室SPLASH(スプラッシュ)【SPLASH】〒462-0807愛知県名古屋市北区御成通2-18 クレド御成通1F地下鉄名城線「平安通駅」徒歩3分■営業時間平日 10:00~18:30(パーマ・カラー)10:00~19:00(カット)土日祝 9:00~17:00(パーマ・カラー)9:00~18:00(カット)■TEL予約専用: 050-3759-1883■定休日月曜日 第2、第3火曜日■駐車場店舗前3台有り
2020年08月25日「標準治療を敬遠する人は多い。しかし標準治療こそ最善のがん療法なのです」。がん治療の権威はそう語る。まったくアテにならない治療に飛びつく前に、ご一読をーー。「免疫細胞療法やビタミンC療法といった自由診療での療法、そして健康食品やサプリメントによる民間療法……。これらの療法には、がんを縮小させたり延命効果を示したりする効果はありません。ところが日本では、医師さえも、民間療法や自由診療を“効果抜群”とうたっている人がいるのです。そのような“トンデモ療法”を選択してしまい、適切な治療のタイミングを逃す患者さんが後を絶ちません」そう語るのは、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之さんだ。抗がん剤治療のパイオニアとして知られる勝俣さんは、“トンデモ療法”を信じたため、治療が手遅れになってしまった患者を多く見てきたという。「がんの治療法を、インターネットでやみくもに検索することは、そういった被害に遭うリスクを高めることにもなります。とくに日本では、標準治療を否定して、特定の商品を薦めるような怪しいウェブサイトが上位に表示されるケースが多い。私が5種類のがんを検索し、それぞれ上位20のウェブサイトを調べたところ、信頼できるサイトは1割しかありませんでした」(勝俣さん・以下同)がん治療についての情報はたくさんあるが、効果が期待できる正しい情報とそうでない情報が混在している。これを見分けることができれば、誰も騙されないことはわかりきっているのだが……。「がんと診断されれば、誰でも大きなショックを受け冷静さを失ってしまいます。ゆえに、まったく治療効果がない“トンデモ療法”に飛びつきやすいのです。“自分は大丈夫だろう”と思い込んでいる、教育レベルや収入が高い人ほどこの傾向が見られます」そこで、“トンデモ療法”を見分けるポイントを勝俣さんに解説してもらった。■保険が利かない、高額な治療法を勧めている「まず言っておきたいのは、がんと診断されたら“標準治療”を受けることが最善だということ。これは3大治療といわれる『手術』『放射線治療』『抗がん剤治療』のいずれかです。標準治療は、世界中で最も効果が確認されている最高の治療法だからこそ、保険適用によりコストが抑えられているのです。いっぽう、自由診療は有効性が証明されていない不確かな治療法がほとんどであることが問題です」“○○療法は保険適用外の自由診療となりますので、治療費は自費負担です”という文言が載っていたら注意。「一般的に自由診療や民間療法は標準治療より高額ですが、“料金が高いほどよい治療が受けられる”というのは問題です」■「どのがんにも効きます」とうたっている「がんの3大治療は、世界中で使われている治療法ですが、どれか1つの治療法がすべてのがんに効くというわけではありません」例を挙げると、放射線治療は前立腺がんにはよく効くが、胃がんにはあまり効き目がないと勝俣さんは語る。「抗がん剤治療でも、1つの薬がすべてのがんをやっつけることはありません。がんといっても、それぞれ性質が違います。すべてのがんに効く治療法など、“ありえない”のです」がんは、2人に1人がなる病気。“トンデモ療法”によってかえってがんが進行し、手遅れになることは人ごとでない、と勝俣さん。「抗がん剤治療は、いまだに『効かない』『体がボロボロになる』という誤った情報を信じて、拒否する人が少なくありません。それでみすみす命を失っている人も、たくさんいるのです」「女性自身」2020年7月7日号 掲載
2020年07月01日「5月7日、『レムデシビル』が新型コロナウイルスの治療薬として厚生労働省から承認されました。同薬は、日本国内で初めての承認治療薬になります」こう話すのは、環境ジャーナリストの村田佳壽子さん。安倍晋三首相は4日、かねてより治療薬の候補として注目されていた抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」について、「今月(5月)中の承認を目指す」と言及した。それに先んじて、レムデシビルが承認されることとなった。「アビガンは日本の富士フイルム富山化学が、レムデシビルはアメリカのギリアド・サイエンシズ社が開発したもの。アメリカ発のレムデシビルが先に日本で承認されたのは、アメリカが急ピッチで治験を進め、5月1日には同国で治療薬として承認された影響が大きいと思われます」(村田さん)ゆくゆくアビガンが承認されたとしても、薬としての違いや効果、副作用などわからないことも多い。そこで、感染抑制の専門的知識を有する高知大学名誉教授で高知総合リハビリテーション病院院長の小川恭弘さんに、アビガンとレムデシビルについて解説してもらった。【アビガン】「もともとは『新型または再興型インフルエンザウイルス感染症』の治療薬です。日本で開発されたうえに、臨床研究で使用した患者さんの『8割が改善した』とされています」(小川さん・以下同)同薬については、開発者である富山大学名誉教授・白木公康さんが本誌(5月5日号)に『中国で行われた臨床試験では、“発症6日目まで”に使用することで重症化を阻止できた』と強く解説した。つまり、この薬は感染の初期症状への投薬によって効果を発揮するものだという。小川さんは同薬の治験の現状についてこう続ける。「薬の安全性を判定する『フェーズ1』に続いて、アビガンを使う患者さんのグループを無作為に分けて治療薬効果を比べる『フェーズ2』の治験が始まったばかり。データはまだまだ集めるべきです」【レムデシビル】今回承認されたレムデシビルは、もともと「エボラ出血熱」の特効薬として研究されていたが、アメリカを含め各国で新型コロナウイルスの症状にも有効性を示すとするデータが多く出ている。「しかし、この薬は腎不全などの副作用を起こす頻度が高いため、まだまだ発症初期の患者さんに処方される薬とはならないでしょう。国内ではあくまで『人工呼吸器の装着が必要な重症患者』などに限って使用されるはずです」前出の村田さんは、これらの“期待の治療薬”について、次のように話す。「いずれも、コロナへの治療薬として服用するには、PCR検査を経て感染が判明していることが大前提です。“あ、コロナに感染したかも”と思っても、検査を受けなければ容易に手に入るものではありません。まずはPCR検査の拡充が求められますが、いまの時点で私たちにできることは、落ち着いて電話相談できる“かかりつけ医”を持つことです」「女性自身」2020年5月26日号 掲載
2020年05月14日「5月7日、『レムデシビル』が新型コロナウイルスの治療薬として厚生労働省から承認されました。同薬は、日本国内で初めての承認治療薬になります」こう話すのは、環境ジャーナリストの村田佳壽子さん。安倍晋三首相は4日、かねてより治療薬の候補として注目されていた抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」について、「今月(5月)中の承認を目指す」と言及した。それに先んじて、レムデシビルが承認されることとなった。「アビガンは日本の富士フイルム富山化学が、レムデシビルはアメリカのギリアド・サイエンシズ社が開発したもの。アメリカ発のレムデシビルが先に日本で承認されたのは、アメリカが急ピッチで治験を進め、5月1日には同国で治療薬として承認された影響が大きいと思われます」(村田さん)承認を待つ新型コロナウイルスの治療薬候補はまだまだある。そこで、感染抑制の専門的知識を有する高知大学名誉教授で高知総合リハビリテーション病院院長の小川恭弘さんに、アビガンとレムデシビル以外の「新型コロナの治療薬」候補について解説してもらった。【イベルメクチン】「北里大学の大村智特別栄誉教授が、’15年にノーベル医学生理学賞を受賞した“虫下し”の薬。アメリカのユタ大学で新型コロナウイルス感染症の患者さんに使用したところ、使用しない場合に比べて死亡率が6分の1に低下したとされています」ウイルスの増殖を抑える効果も報告されているイベルメクチン。しかし、治験は本格化したばかりで、北里大学側は1年以内の承認を目指しているという。コロナの治療薬として安心して使用できるのは、まだまだ先になりそうだ。【オルベスコ】今年3月、神奈川県立足利上病院らの研究チームが新型コロナ患者3人に使用。3人ともオルベスコ吸入から2日程度で症状が改善し、うち2人は人工呼吸器をつけていた状態から持ち直したということで注目された。気管支ぜんそくに効能効果があるとされ、’07年にぜんそくの薬として日本で承認されている。「つまり、気管支ぜんそくの薬として国内では処方されている薬ですが、対コロナとしてのデータはまだまだ集めるべきでしょう」前出の村田さんは、これらの“期待の治療薬”について、次のように話す。「いずれも、コロナへの治療薬として服用するには、PCR検査を経て感染が判明していることが大前提です。“あ、コロナに感染したかも”と思っても、検査を受けなければ容易に手に入るものではありません。まずはPCR検査の拡充が求められますが、いまの時点で私たちにできることは、落ち着いて電話相談できる“かかりつけ医”を持つことです」アビガンはもちろんのこと、イベルメクチンやオルベスコが治験を経て、じゅうぶんに安全な治療薬であることが判明したら、一刻も早い“承認”を国に期待したいところだ。「女性自身」2020年5月26日号 掲載
2020年05月14日世界中で終息の時期が見いだせない新型コロナウイルス感染症。政府は4月7日、新型コロナウイルス感染症対策として、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪県、兵庫県、福岡県に緊急事態宣言を発令しました。これに先駆け、不妊治療に関する情報として、4月1日に日本生殖医学会が「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの声明」を発表し、医師に対して、不妊治療を延期する選択肢を提示するよう推奨しました。これらの発表によって、各地の不妊治療施設でも新型コロナウイルスへの対策や今後の治療方針が打ち出され、妊活・不妊当事者の困惑と混乱は広がりを見せています。 そんななか、厚生労働省は4月9日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不妊治療助成における方針を発表しました。 不妊治療の延期、助成金の年齢制限はどうなる?体外受精や顕微授精などの高度生殖医療(ART)を受ける夫婦には、特定不妊治療助成制度による助成金が支給されています。助成金の支給には、治療を開始したときの妻の年齢や受給の回数、夫婦の合算年収制限などの条件があります。 晩婚化・晩産化が進むなか、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に伴って出された日本生殖医学会の声明に従うことが、助成金を受ける際に大きな壁となってしまうことが危惧されています。 例えば、声明に従って不妊治療を1年延期したために、治療期間初日の妻の年齢 「43歳未満」という条件を超えてしまった場合には、助成事業対象外となってしまいます。不妊治療を延期することで、助成金が受け取れないという事態が発生してしまうのです。 厚労省が不妊治療助成における対応について方針を発表妊活・不妊当事者の不安の声が高まるなか、厚生労働省は4月9日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不妊治療助成における対応について方針を発表しました。 具体的な内容は下記のとおりです。 【新型コロナウイルス感染防止の観点から一定期間治療を延期した場合、時限的に、 年齢要件を緩和】 ①対象者について療期間初日の妻の年齢「43歳未満」↓「44歳未満」 ②通算助成回数について初回助成時の治療期間初日の妻の年齢「40歳未満」の場合は通算6回まで(40歳以上43歳未満の場合は通算3回まで)助成↓「41歳未満」の場合は通算6回まで(41歳以上44歳未満の場合は通算3回まで)助成 このように、年齢の上限が1歳引き上げられました。医師や看護師、パートナーとの丁寧なコミュニケーションが必要報道では、不要不急という言葉が繰り返されています。世界各国のARTのデータ収集・分析・普及をおこなう非営利国際機関のICMART( International Committee for Monitoring Assisted Reproductive Technology)の声明文の和訳には、「新規治療の開始を見合わせること、不妊治療に関連するその他の非緊急処置をすべて延期することを推奨する」との一文もありました。 妊婦さんや胎児に対する影響等が不明な状況では、患者の安心・安全を考えると、それも致し方ないことでしょう。しかし、妊活・不妊当事者にとって不妊治療は不要で不急ではありません。不妊治療施設のなかには、この状況において、一律に治療を延期するのではなく、個々の状況や希望に沿って治療方針を決めていく、または治療を継続できるような仕組み、対策を取っているところもあります。 不妊治療当事者は、自身が通院している施設の情報をホームページなどで確認し、また先生とよく話し合い、治療方針を決めていくことが大切です。 著者:ライター NPO法人Fine 理事准ファンドレイザー 野曽原誉枝(のそはらやすえ)福島県郡山市出身。NECに管理職として勤務しながら6年間の不妊治療を経て、2012年12月に男児を出産。自らの不妊治療と仕事の両立での経験、高齢出産の経験から、今の妊活、多様な家族形態を認め合う社会を作るために2013年よりNPO法人Fineに参画、2014年9月同法人理事に就任。主にFine妊活プロジェクト~みらいAction~の推進と企業や自治体向け啓発活動に力を入れている。
2020年04月10日交通事故で受けた怪我を治療する場合は、風邪や病気になって病院にかかるのとは事情が変わってきます。交通事故による治療費や入院費は交通事故を起こした相手が負担することになるため、実際に治療に入る前に守るべき流れや注意点について知っておくことが大切です。交通事故の怪我はどこに通院すればいいのか交通事故で怪我を負った場合は、適切な治療を受ける必要があります。目に見える外傷がある場合は、事故現場での状況次第で救急車で病院へ送られることになるので、通院先に悩むなんて必要はないでしょう。問題はむち打ち症など外見を見ただけではわからない外傷が無いような症状の場合や、自覚症状が全くない場合で、念のため検査をしてほしいような場合にどこを受診すべきかが問題となります。むち打ちや腰痛の正しい受診先むち打ちや腰痛の症状が出た場合は整形外科を受診して下さい。それが一番確実です。また、総合病院が近くにある人は、受付で交通事故である旨申し出れば適切な診療科を案内してくれます。インターネットで「交通事故治療」と検索すると、病院よりも接骨院や整骨院が沢山出てきますが、できる限り医師による診察を優先すべきなので病院やクリニックを受診して下さい。通院期間の治療費を負担してもらうために交通事故の治療で医師による診察を優先させるべきなのは、次のような理由があるからです。接骨院や整骨院、鍼灸院、整体などは病院ではないため、治療内容によっては保険会社に治療と認められず、治療費や慰謝料、休業補償が支払われない場合がある。3ヶ月以上など治療が長引く場合に症状固定までの治療過程を、できる限り同じ医師に継続的に診断してもらうことが、後遺障害認定に対して有効である。誤解されている方も多いのですが、接骨院や整骨院は医師ではなく柔道整復師です。国家資格ではありますが、後遺障害診断書は医師にしか作成できませんので、その点も踏まえて注意しましょう。転院したい場合の流れと必要な説明病院での入通院治療が開始した後、症状が一向に回復に向かわなかったり、医師の診察や治療に不安を感じたりする場合もあります。そんな時、病院を転院する事は可能なのでしょうか。交通事故ではなく、通常の病気などであれば本人の意思によって病院を変える事になんら問題はありません。最近では、セカンドオピニオンが一般的になりつつあるので、カルテなども他の病院の医師に見せることも可能です。ただ交通事故の場合は、治療費について事故を引き起こした相手の保険会社に出させることになるため、転院する場合は事前に注意が必要です。[adsense_middle]保険会社に説明して同意してもらう治療費を支払う保険会社の了承を得ることができれば、転院先の治療費についても問題なく負担してもらえます。ただし、医師の対応に対するクレームや病院のランクに関する希望など、私的な事情による場合についてはそう簡単に認められません。保険会社に転院を認めてもらうには、以下のような点が重要になります。現在の医師の転院に対する見解転院先の病院の見解これまでの治療経緯と将来的な治療方針これらの要素を総合して、客観的に見て妥当だと保険会社が判断すれば認められます。例えば、通院中の病院の設備では今後適切な治療を施す事が困難な場合など、医師の指示により転院するような場合は認められる可能性が高いです。なお、交通事故による転院は、受け入れ先の病院によっては事前に保険会社から転院の了承が取れていないと受け入れ自体を拒否される場合があります。引継ぎが上手くできていないと治療自体に影響を及ぼす恐れがありますので、受け入れ先病院とのすり合わせは慎重に行いましょう。転院を認めてもらえない場合転院は必ずしも保険会社が了承しなければできない、ということではありません。忘れてはならないのは、治療において最優先すべきは少しでも早く良くなる事であり、保険会社を説得する事ではありません。保険会社の説得に時間がかかると、怪我が今よりも悪化する可能性もあります。ですから、本当に必要性があるのであれば、保険会社の説得は後回しにしてでも転院させるという判断も必要になる場合があるでしょう。万が一後から保険会社が治療費を負担しないという事になるとまずいので、この場合は必ず事前に弁護士に相談することをおすすめします。状況次第では、弁護士が間に入る事であっさり転院を了承する場合もあります。保険会社が了承を渋っている場合は、速やかに弁護士に相談しましょう。適正な通院の頻度とは?交通事故で適正な賠償を受けたいと思った場合、重要になってくるのが通院の頻度です。重傷で入院している場合であれば考える必要もありませんが、むち打ちや骨折、腰痛、打撲など症状が比較的軽い場合については通院頻度を考えることがあります。素人的に考えると、より多く通院した方が慰謝料も多くもらえそうなイメージがあるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。むち打ち・骨折・腰痛等における通院日数と通院期間の関係性結論からいうとたくさん通院したからといって、それに比例して慰謝料額がどんどん増えていくわけではありません。そもそも、慰謝料計算のポイントとなるのは何回病院に行ったかではなく、どのくらいの期間治療をしていたのかです。このことを通院期間といい、通院期間が長い方が慰謝料額が高額になります。ただ、月に1回ずつ12回通院したとして通院期間が1年になるとすると、あまりにも極端です。そのため、あまりにも1月あたりの通院日数が少ない場合は、実際の通院日数の3倍程度を通院期間の目安に考えることもあります。適切な通院頻度適切な通院頻度は怪我の種類にもよりますが、基本的には週2回から3回程度、月にすると10回程度通っていれば通院期間としてカウントしてもらえる可能性が高いでしょう。ただし、慰謝料請求のために通院頻度を調整するのは本末転倒です。基本的に交通事故で怪我をしたのであれば、怪我を治すのが最優先なので、必要がないのに病院に行っても意味がありません。例えばむち打ちの方の中には、通院期間をできるだけ伸ばして慰謝料を高くしようと非常に短い頻度で通院し、その都度湿布だけ処方してもらっていたというようなケースが時々あります。いくら病院に通院していたとしても、単に湿布を処方してもらうだけでは通院として認めてもらえない可能性が高いでしょう。基本的に表面上だけ通院を装っていても最終的にはバレてしまうので、慰謝料目当てで通院期間を引き延ばそうと考えることはやめた方がいいです。治療費はいつまで負担してもらえる?交通事故の被害を受けた際、治療にかかる費用については交通事故を起こした側が任意保険に加入していれば、その保険会社が補償してくれます。ただ治療費については、いつまでも際限なく補償してもらえるというわけではありません。例えば、交通事故でむち打ち症の後遺症が残ってしまうと、最悪の場合その治療は一生続く可能性があります。このような場合、加害者にいつまで治療費を請求することができるのでしょうか。また、加害者側の保険会社から治療費の支払いを打ち切られた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。[adsense_middle]治療費は症状固定までが原則交通事故による怪我の治療費を、事故を起こした側が負担するのは当然ですが、いつ完治するかわからないような怪我の治療費をこの先一生負担し続けるのはあまりにも大変です。そこで、交通事故で負傷した怪我の治療にかかる費用の支払いについては、怪我が治るか、回復の見込みがないと判断されるタイミングである症状固定までという1つの基準が設けられています。症状固定とは、これ以上治療を継続しても回復の見込みがない状態のことで、この状態に達した場合は、そこで治療費の支払いは打ち切られます。症状固定以降も病院で治療したいという被害者の方は、治療費はすべて実費で自己負担になってしまうのです。交通事故関連の情報サイトで、次のような記載をよく目にします。「相手の加入していた損害保険の会社の担当者から、もうこれ以上の治療費は賠償できないといわれた」これは保険会社側が一方的に症状固定と決めつけて、治療費の支払いを拒否している状態なのです。では、そもそも症状固定は誰が決めることなのでしょうか。症状固定は誰が決めるの?症状固定が、これ以上治療を継続しても回復の見込みがない状態である以上、その判断ができるのは医学的知識のある医師(主治医)と考えるのが当然です。ですから、通常は交通事故における症状固定の判断をするのは主治医ということになります。けれども、保険会社からすると1日も早く治療費の支払いを終わらせたいため、症状固定にするタイミングを一方的に決めつけてくるのです。保険会社にはそれぞれ独自の症状固定時期の目安的基準があるといわれていて、それに達しても被害者から症状固定の連絡がないと、保険会社側から「もう治療は終わっているのでは」と一方的に決めつけて治療費打ち切りの連絡をしてくるのです。例えば、むち打ちや骨折など、比較的交通事故の中でも軽傷な怪我の場合は、3〜6ヶ月程度で形式的に治療費の打ち切りを連絡してきます。治療費が打ち切られたら被害者の負担は重くなる万が一保険会社からの治療費の支給が打ち切られると、以降の治療費は全て実費になってしまいます。本当に治療が終わっていればいいのですが、まだ回復に向けて治療を行っている場合には、その治療費は大きな出費となってのしかかります。そのため、万が一治療費の打ち切りの連絡が保険会社から入った場合は、その場ですぐに応じず、本当に治療の必要性があれば弁護士を通して話し合いをする必要があります。治療費の打ち切りを一方的に伝えられた場合、その後の流れは次の2つのパターンが想定されます。弁護士に治療費の打ち切りを阻止してもらう早い段階で弁護士に相談をすれば、弁護士が代理人となって保険会社と交渉してくれるため、適切な主張によって治療中であることを保険会社に理解させ、そのまま治療費の支払いを継続してもらうことも可能です。示談や訴訟で後から請求する弁護士への相談が遅れたり、保険会社が一切譲らなかったりするような場合は、一方的に治療費を打ち切られることもあります。ただ、このような場合でも諦める必要はありません。本当に治療中なのであれば、それを示談や訴訟で相手方に主張して証明すれば、後から被害者が立て替えた分の治療費を請求できる場合もあります。保険会社は治療費の支払いをできる限り低く抑えようとなんとか説得しようとしてくるのです。そのため実際の治療状況を無視して、3〜6ヶ月程度で一方的な打ち切りの連絡が入ることがよくありますので、十分注意しましょう。症状固定にされる期間の目安加害者側の保険会社は、常に被害者が過剰に治療費を請求してこないかを警戒しています。そのため、通院頻度が1ヶ月に1度も通院していないような場合や、通院していても湿布をもらいに行ったのみのようなことが続くと、保険会社側から治療費の支払い打ち切りを宣告されやすくなります。また、むち打ちや打撲といった怪我については概ね3ヶ月程度、骨折でも長くて6ヶ月程度で保険会社から機械的に症状固定で打ち切りの連絡が入る可能性が高いです。もしも、本当に治療が継続しているようであれば、それが客観的に見ても納得できるような形で通院と治療を行うことがとても大切です。治療と通院のポイント保険会社と治療費や慰謝料の請求について争いになった場合に、もっとも重要になってくるのが主治医の見解です。保険会社がどんなに症状固定だといったとしても、主治医がまだ治療する必要があるとはっきりとした見解を示してくれれば、治療費の打ち切りは回避できます。さすがに医師の見解に反する判断は、いくら保険会社でもできないということです。交通事故後の治療に関するまとめ交通事故後の治療については、適切な場所で適切な通院、治療を受けることが損害賠償請求の上でもとても大切です。治療費の打ち切りは、交通事故後のトラブルとして比較的よく発生します。万が一保険会社から治療費の打ち切りを宣告されても決して慌てず、まずは弁護士に相談をして今後の対策を考えることをおすすめします。適切に対処すれば、本来もらえるべきものは交通事故を起こした相手側に請求することが可能です。
2020年02月19日不妊治療を始めて3年過ぎたあたりから、子どもを授かりたいと思う願望が義務のように変化していき、妊娠に対する感覚が徐々に麻痺し始めていました。ついに、私たちは精神的な余裕が完全になくなってしまいました。そして、治療へ真剣に向き合うことが怖くなり、できなくなってしまいました。 治療法を変えても、結果は出ず一度転院して新たに通い始めた病院で3年近く人工授精を続け、不妊治療期間が約5年過ぎていました。しかし、毎月決まった時期に儀式のように病院へ行き、医師から妊娠していない事実を聞くと、妻だけでなく自分の努力が無駄に感じてしまい、夫婦共々どんどん落ち込んでいきました。 さらに、医師のすすめで体外受精・顕微受精を数回試しましたが、1回につき約40万円の出費になるため、長期的に継続して治療することは断念せざるを得ませんでした。そして、医師と会話することすら嫌気がさしてしまって、また転院することにしました。 2度目の転院にして、最後の病院次の病院でできなかったらあきらめよう、と夫婦で決めていました。年齢と負担だけが増えていって、本来の目標を失いかけていたからです。 次に決めた病院では、お金も精神的負担もかけたくなかったので、タイミング療法のみで治療を再開しました。ここの診療方針は、上の子どもが一緒に行くことも自由、なんとなく決められた日程での診察というのんびりとした環境で、私たちはそのおかげである程度平常心を取り戻していきました。 しかし同時に、妊娠することへのこだわりも徐々に薄れていきました。もうここが私たちの不妊治療の限界だと感じていたからです。 ストレスが減り、そして…最後の病院は、負担を感じることがほとんどなく、通院することができました。電車でひと駅の距離にあることや、繁華街にあるため、寄り道して気を紛らわすこともできたことなども要因だったと思います。 あまりストレスを感じずに治療を続けた結果、最後の病院へ通院して半年、不妊治療開始から約6年目でようやく妊娠することができました。正直、喜びよりも驚きのほうが大きかったです。 今思えば私も妻も、経済的な不安も含む精神的な不安が赤ちゃんを授かることができなかった1番の原因だったように思います。自分が頑張りすぎると、妻にとって負担になります。逆の場合も同じです。妻のため、夫のためと思ってしている行動が、かえって相手を苦しめていたのかもしれません。 改めて感じること次女が無事生まれ、今、冷静に振り返って考えると、私たちは不妊治療を体験できて本当によかったと思います。 真剣に家族揃って同じ目標に向かって取り組み、家族の結束が一層深まりました。さらに、不妊治療に予想外に時間がかかったおかげで8歳差の姉妹になりましたが、長女が本当によくかわいがってくれており、楽しんで子育てに参加してくれています。 妻はもちろんですが長女も頑張って協力してくれたおかげで、子どもを授かることができたのだと私は感じています。 ゴールが見えないまま、どこまで続ければいいのか不安を感じながら治療を続けることが、ここまでつらいとは正直思っていませんでした。ただ、子どもを授かることができ、さらに家族で苦難を乗り越えることができたという充実感も得ることができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。検査の内容などは病院によって異なります。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト:(c)chicchimama 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2020年02月15日