●初任給が1万円台の時代に39万5,000円で登場した高級製品としての電卓キヤノンが1964年10月20日に同社初の電卓「キヤノーラ130」を発売してから、ちょうど50年目の節目を迎える。世界初のテンキー式卓上電子計算機として登場したキヤノーラ130は、テンキーによるシンプルな操作と独自の光点式表示器により人気を博し、同社の電卓事業の礎となった。その後、業務用のプリンタ電卓やワイヤレス型のテンキー電卓、環境配慮型電卓、デザイン電卓など、さまざまな機能や仕様を搭載した電卓を次々と市場に投入してきた。この50年間にキヤノンが市場に送り込んだ電卓の累計出荷台数は約2億8,000万台にのぼるという。同社の電卓事業への取り組みを追ってみた。○レンズ設計における必要性と余剰人員の配置転換が電卓事業参入の理由キヤノンが同社初の卓上電子計算機を発売したのは、1964年10月のことだ。当時、様々なメーカーが電卓市場への参入を図ろうとしていたが、キヤノンが電卓事業に参入するのには2つの理由があったという。1つめは、カメラメーカーのキヤノンにとって、レンズの設計には膨大な計算が必要であり、計算機が必須となっていたことだ。つまり、自らがユーザーの立場として計算機を利用する立場にあり、より使いやすい計算機の開発が求められていたのだ。「当時は、レンズの設計者1人に計算担当の女性社員が2人配属され、レンズ設計を行っていた」と当時の様子を説明するのは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社プリンティングソリューション企画本部プリンティングソリューション企画部パーソナルプロダクトマーケティング課の岡本良平氏。1970年代に生まれた岡本氏にとっては、当時の状況は信じられないものだという。2つめの理由は、大勢の電気技術者が余剰人員になりつつあるというキヤノン特有の状況にあった。当時、キヤノンではシンクロリーダーと呼ぶ磁気録音再生装置を開発し、商品化していたが、この事業が失敗し、同事業を担当していた電気技術者が余剰人員になりつつあったのだ。シンクロリーダーとは、紙の表に文字を印刷し、裏に磁気録音膜を付けることで、利用者は文字を読むことと、音声で聞くことを同時に行うことができる装置だった。キヤノンではこれらの技術者を、特機製作所の新規開発部門に集約。電卓の開発に振り向け、その結果が第1号電卓の「キヤノーラ130」の誕生につながっている。○民生用電卓として初めてテンキーを搭載した「キヤノーラ130」キヤノーラ130の製品開発がスタートしたのは1962年。約2年の開発期間を経て1964年に、東京・晴海の東京国際見本市会場で開催された第28回ビジネスショウにおいて発表され、同年10月20日から発売された。当時の価格は、39万5,000円。北海道向けに出荷される製品に関しては輸送費の関係もあり41万5,000円の価格設定となっていた。初任給が1万円台、国産乗用車が数10万円という価格であったことからも、今の電卓に比べてはるかに高価な製品であったことがわかるだろう。最大の特徴は、民生用電卓としては初めてテンキーを採用した点だ。当時の電卓の多くはフルキー電卓と呼ばれ、各桁ごとに0~9までのキーを用意。結果としてキーの数が多くなるという課題があった。キヤノンではテンキー方式を採用することでキースペースの小型化を実現。さらに、操作性を高めることにも成功した。また、光点式表示器を採用したのも特徴だ。これは0~9までの10枚の薄いアクリル性のフィルムを重ね合わせ、光を当てることで数字を浮かび上がらせるというもの。従来の放電管タイプに比べると寿命が長いこと、表示された数字が見やすいなどの特徴があり、その後の同社製品においても採用される表示方式となった。さらに13桁の表示が可能であり、「兆」の単位まで表示することができた。「光学機器の設計計算においては、兆の単位までの計算が必要とされたことが理由だ」(キヤノンマーケティングジャパン・岡本氏)という。表示桁数を増やせば、それだけ筐体サイズが大きくなるフルキー方式では難しかった13桁表示が、テンキー方式の採用によって実現できたともいえるだろう。また、キヤノーラ130では「シンプル」「スピーディー」「サイレント」の3つのSをキーワードとして訴求。これが他社にはない差別化ポイントとなった。「シンプルとは、テンキーによるシンプル操作、スピーディーには、テンキーによる迅速な操作を実現したという意味が込められた。そして、サイレントには、それまでの主流だったリレー式計算機に比べて大幅に静かであるという特徴を込めた」という。当時の資料によると、キヤノーラ130の大きさはW260×D510×H390mm、重量は18kg。当時、キヤノンの売上高の472億円のうち、電卓の売上高は180億円。まさに同社の基幹製品であった。「キヤノンは、カメラメーカーとして培った光学技術を核にして多角化を推進。そのひとつとして電卓事業に取り組んだ。1960年代後半からは、『右手にカメラ、左手に事務機』というのが販売会社におけるキャッチフレーズ。このときの事務機とは、電卓を指しており、ここでの販売ルートの開拓が、その後の複写機やワープロの販売ルートにつながっている」という。「右手にカメラ、左手に事務機」という言葉は、2000年代に入っても使われていたという。ちなみに、「キヤノーラ130」で付されているキヤノーラという名称は、もともとカメラ用に用意されていたブランドだったが、これを電卓に採用したという逸話がある。そして、当時のキャッチフレーズは「キヤノンがあなたのオフィスを変える」であった。なお、「130」の由来は13桁表示からきている。●電卓戦国時代でキヤノンが生き残った要因とは?だが、当時の電卓市場は熾烈な競争環境のなかにあった。特に1971年からの3年間は「電卓戦国時代」とも呼ばれ、35ものブランドが林立する市場となっていた。カシオ、キヤノン、シャープという現存する電卓ブランドはもとより、東芝、リコー、日立、オムロン、ソニー、コクヨ、パナソニック、セイコー、シチズンなど、まさに電機、精密、文具といった様々なメーカーが参入。1971年には1年間に174モデル、1972年には201モデルが発売されたという。「電卓を販売する新たなチャネル開拓に成功したことや、コスト競争力において他社を凌駕した点、さらに海外展開においても、計算結果をプリント可能な卓上プリンタ機能の搭載などにより圧倒的なシェアを獲得したことが、キヤノンが生き残ることができた要因だ」と、岡本氏は当時を分析する。キヤノンは1992年にキヤノン電産香港(CEBM)を設立し、電卓を担当していた事業部をまるごと香港に移転するという荒療治を行っている。コスト競争力を高めるために、日本国内で生産を行う体制から、中国での生産体制へと移行。約50人で新会社をスタートした。当時の社員数は約50人で、そのうち半数が日本人だったという。「すべての機能を一カ所に集約することで、コストメリットや迅速な製品開発体制などを実現。アジア地域への展開にもメリットがある。香港を中核拠点として60カ国へ販売している」という。キヤノンでは、現在でもこの体制を維持。現在、キヤノン電産香港には約80人の社員が勤務。電卓の商品企画、開発、商品デザイン、マーケティングなどを行っている。約80人のうち、日本人はわずか5人だという。○キヤノンの電卓事業史を彩るエポックメイキングな製品群キヤノンの電卓事業には、いくつかのエポックメイキングな製品がある。そのひとつが1973年に発売した金融機関向け専用モデルの「1215シリーズ」である。各金融機関の声を反映して開発して同製品は何度か機能強化が行われたものの、基本的な設計は現在でもなんら変わらないというユニークな製品だ。「操作が変わらない形で継続的に供給してほしいというのが金融機関からの要望だった。そのため、40年以上に渡って、基本デザインは変わっていない」と岡本氏はいう。やや古い目のデザインも、多くのユーザーを抱え、金融機関から圧倒的な信頼感を得ているからこそだ。現在でも、三菱UFGフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行グループといった金融機関で標準製品として採用されており、約2万台が稼働。累計出荷台数は約5万台に達するという。また、「キヤノンの定番」といえる機能がある。それは「千万単位」と呼ぶ機能だ。数字を入力すると、表示画面の上に、千、万、億といった単位を漢字で表示。さらに銀行のATMでも採用されているように、千や万といった単位を示す漢字を押せば、大きい単位の数字も一気に入力できる。「他社でも同様の機能を搭載しているが、キヤノンではいち早くこの機能を搭載。さらに、現行モデルでは880~1,980円という普及価格帯の製品にまでこの機能を搭載している。この価格帯で千万単位機能を実現しているのはキヤノンだけ」とする。もうひとつの特徴的な機能が、商売計算機能だ。これは、キヤノンが1990年代に最初に搭載。2002年に発売した製品から定番機能としてラインアップを行った機能でもある。原価、売価、粗利率という3つのボタンを用意。商談の現場においても、原価や粗利をもとに、売価を簡単に算出することができる。「瞬時に粗利計算や売価を求めることができるのが特徴。"できる営業"を演出するツールとしても高い評価を得ている」とする。2014年には、税率キーを2つ搭載した「W税電卓」も発売。2つの税率を設定でき、その差額も計算できる点が評価を得ているという。「現時点では5%と8%の2つの税率を活用する例が多いが、今後の税制次第では、8%と10%の税率に対応した使い方が増えることになるだろう。税率は利用者が任意に設定できるようになっている」とする。こうした営業現場に則した電卓を製品化しているのはキヤノンならではの特徴だといえるだろう。また、3つのキーまで同時に入力を受け付け、指を離した順番に入力される「3キー早打ち機能」もキヤノン製品の特徴だ。高速で入力する際にはどうしても指が離れないうちに次のキーを入力することになるが、これを正しく認識。それを3つのキーまで認識できるようにしているという。高速入力をするユーザーにとっては不可欠な機能であり、金融業界などで高い評価を得ている理由はここになる。●プリンタ搭載機やマウス機能搭載機……様々に派生していったキヤノン電卓キヤノンでは、そのほかにもエポックメイキングな製品をいくつも投入している。1968年にはICを全面採用した「キヤノーラ163」を発売し、機械式から転換。さらに1970年にはキヤノン初のサーマルプリンタ付ポケット電卓「ポケトロニク」を発売。ユニークな名称は一般公募して決定したという。同製品はテクサスインスツルメントと技術提携して開発した世界初の電池駆動式ポケット電卓であった。また、1970年に発売した「億万単位」の名称を持つ「LC-40U」は、兆の単位まで漢字表示をすることができる製品。「漢字で入力、漢字で読み取り」のキャッチフレーズで、桁数が大きな数字でも、日本人が瞬時に桁を読めるようにした。1974年にはキヤノン初のFTD表示による8桁モデル「パーム8」を発売。手のひらサイズのモダンなデザインがヒットの要因となった。1979年に発売した「QC-1」はカレンダー機能を搭載した電卓。1901年~2099年までの198年分の曜日を検索。2001年1月1日が月曜日であることなどがわかる。また、同じく1979年に発売した「RQ-1」は、FM放送を受信できる電卓を発売。そのほか、スヌーピーやキティちゃんを施したファンシー電卓シリーズも、女性や学生に人気を博した。1986年にはキヤノン初のバブルジェット式プリンタ電卓「BP1210D/BP1010-D」を発売。1993年には時計機能搭載電卓「CC-10」、1998年にはキヤノン独自のピュアグリーン表示電卓「MP120-DL」などを発売。1997年当時は年間1,000万台の出荷を記録していたという。2006年には、キヤノン製品の製造過程で生まれたリサイクル材を採用した環境配慮型電卓を製品化。2008年にはマウス機能を持った電卓として、「LS-100TKM」を発売し、PCの広がりとともに話題を集めた。同製品は、通常はUSB接続が可能なマウスとして使用し、電卓として使用する際には、マウスの上部を開くとテンキーと表示部が表れるというものだった。2009年には、スタイリッシュな「X Mark I」を発売。そのデザイン性が注目され、ヒット製品となった。これは、ヨーロッパ市場で発売した「X Mark II」につながり、国際的なデザイン賞である「2013年度レッド・ドット・デザイン賞 ベスト・オブ・ザ・ベスト」を受賞している。また、2010年には教科書ビューディスプレイを搭載した関数電卓「F-718SSAシリーズ」を発売。さらに、2013年にはプレゼンの際に利用するグリーンレーザーポインターによるプレゼンター機能付き電卓「X Mark I Presenter」を発売し、幅広いラインアップを整えている。○キヤノンの電卓事業が向かう先は?ここ数年、キヤノンの電卓事業は上昇傾向にある。国内の電卓市場全体では、ほぼ横ばいの傾向にあり、JBMIAによる自主統計では、2013年実績で年間577万台、55億円の市場規模。2014年は、年間583万台、金額ベースで54億円の市場規模が見込まれている。これに、100円ショップなどで販売されている低価格製品をはじめとするPB(※)ブランド製品を加えると、推定約800万台の市場規模。これを含めても市場はほぼ横ばいで推移している。PB:Private Brandこうしたなかで、キヤノンはシェアを拡大しているという。「2000年代前半のキヤノンの国内シェアは17~18%程度。これが2013年には24%にまで上昇。2014年は26%の国内シェア獲得を目指す」としている。シェア上昇の背景には、金融業界などでの安定的な需要を確保しているキヤノンならではの特性に加えて、カラーバリエーション展開に踏み出した「カラフル電卓」での成功など、「ミニ卓上」といわれる領域でのシェア拡大があげられるという。こうした50年間のキヤノンの電卓事業の成果を記念して、このほど、電卓発売50周年を記念した限定モデル「KS-50TH」が発売される。日本においては、キヤノンオンラインショップのみで販売される記念モデルで、2014年10月20日12:00から、100台限定で用意されることになる。価格は5,000円(税別)。ビジネス向けの上位機である「KS-2200TG」をベースに開発された製品で、薄さ16mmのスリムボディーに大型液晶を搭載。本体には限定色であるライトゴールドのアルミプレートを採用。50周年記念マークのレーザー印刷、キープリントにはUVコーティングを施し、液晶の角度調整も可能にしたほか、3つのキーまで同時に入力を受け付ける、3キー早打ち機能も搭載した高機能モデルだ。また、第1号機である「キヤノーラ130」の発売から現在までの歩みをまとめたオリジナルブックレットを同製品に同梱。国内外におけるキヤノン製電卓の変遷が分かる。ちなみに、45周年の際には、記念モデルとして、X Mark Iシリーズの限定色として赤を用意。限定台数の45台はあっという間に完売したという。では、今後のキヤノンの電卓はどう進化していくのだろうか。岡本氏は、「スマートフォンの登場によって様々な製品領域が影響を受けているが、電卓はその影響を受けない市場」と前置きし、「PB商品による低価格領域の市場が一定の比重を占める一方で、高機能モデル、付加価値モデルに対する需要が確実に存在する製品。高齢者向け、小学生向け、女性向けといった需要層に対応した製品のほか、高速で計算する人たちの早押し機能や、キーの音が静かなサイレントキーといった、細かい機能にも評価が集まっている。キヤノンの電卓の特性をひとことでいうと、『多様性』ということになるだろう。今後も様々な利用シーンや、様々なニーズにあわせた製品をつくっていきたい」とする。電卓市場は、これからも存在し続けることになるだろう。そのなかでキヤノンはどんな差別化を図っていくのか。それは多様性の追求とともに、使い勝手にこだわった、キヤノンらしい細かい進化を遂げたものになりそうだ。
2014年10月20日トレードワークスはこのほど、同社のグループ会社「Trade Works Asia Limited」(本社:香港)が、英「電子タバコ」ブランド「Liberty Flights Limited(リバティーフライツ社)」と業務提携し、日本での独占販売総代理店契約を締結したと発表した。同社では、すでに個人輸入のECサイトを通し「電子タバコ」の販売を開始しているが、あわせて10月より、大手家電量販店や専門店、バラエティストアなどを中心に国内販売を展開し、日本国内における「電子タバコ」市場の創造を推進していく、としている。○周囲に迷惑をかけることもなく喫煙を楽しめるリバティフライツ社は、英国の電子タバコ協会の発起人であり、リーディングカンパニーとして「電子タバコ」の健全な発展に貢献しているという。英国全土で直営店を20店舗展開し、ヨーロッパを中心に40カ国以上で発売。製品はすべて品質基準の厳しい英国にある自社工場で生産されており、また新製品の開発にも積極的に取り組んでいる。「電子タバコ」は、「クリアロマイザー(噴霧器)」によって、タバコの風味やメンソール、フルーツなどの味・香りをつけた「リキッド(フレーバー液)」を水蒸気化し、吸引する製品。一般のタバコとは違い発がん性物質のタールが含まれず、タールやダイオキシンなど有害物質を含む副流煙が発生することもなく、周囲に迷惑をかけることもなく喫煙を楽しめる。リキッドの種類も数多く、タバコの風味やメンソール、フルーツなど好みにより使い分けることが可能。自分の好みのフレーバーを見つけることも楽しみのひとつとなる。水蒸気は、カートリッジに入ったリキッドを、火を使わずバッテリーによってクリアロマイザー内の電熱線の発熱により生成される安全な仕組みとなる。また、USBで簡単に充電でき、繰り返し使用可能。リキッド1本(10ml)がタバコ7箱に相当するなど、経済性も優れている。イギリス生まれのトップブランドで、洗練されたデザインも魅力となっている。「電子タバコスターターキット(ECサイトのセット内容)」は、クリアロマイザー、バッテリー(650mAh)、チヤージャー、リキッド。ECサイトプライスは6,600円(税込)。「電子タバコ リキッド」は、タバコ風味・コーヒー風味・メンソール風味・スイーツ風味など全28種類で展開。ECサイトプライスは1,000円(税込)。
2014年10月18日セイコーインスツルは7日、1987年から手がけてきた電子辞書ビジネスから、2015年3月末をもって撤退することを発表した。サポート関連については、2015年4月以降も同社CPサービスセンターにて対応していく。撤退の理由として、電子辞書の市場が成熟したことで、近年は市場の縮小傾向が続いていることを挙げる。加えて、スマートフォンやタブレットの普及によって、辞書アプリやインターネット上の辞書を利用するユーザーが増え、電子辞書の需要増を期待できないと判断した。セイコーインスツルの電子辞書は、業界で第3位のポジションを保ってきたが、シェアは1桁台と低迷。今回の事業撤退によって、30年近く続いてきた同社の電子辞書が幕を下ろすことになった。今後については、「電子辞書の事業で培った辞書コンテンツの利用ノウハウや、それらを活用した検索サービスについては、セイコーホールディングスグループ内にてビジネス展開の可能性を検討していく予定」と述べている。
2014年10月08日NTTは10月6日、シリコントランジスタ中に存在する電荷の閉じ込め状態であるトラップ準位を介した単電子転送(電子を1つずつ正確に運ぶ技術)の高速化に成功したと発表した。詳細は、英国科学誌「Nature Communications」に掲載された。今回、NTT 物性科学基礎研究所は、シリコントランジスタ中に存在する極めて微細な閉じ込め領域を持つトラップ準位を利用した、最高動作周波数3.5GHzの高速単電子転送(測定温度17K)に成功した。この単電子転送のエラー率は、電流計で計測可能な最小レベルとなる10-3以下だったという。この高速でのエラー率は、現在研究が進められている単電子転送素子の中でも極めて低い値であり、さらに、理論的予測では絶対温度10~20K、周波数1GHzでエラー率が10-8以下(電流標準としての目標値)になることが見込まれ、高い転送精度を持っている可能性も示されたとしている。同技術により、1つの方向に正確に転送された電子の流れは、精度の高い電流として取り出せるため、近年提案された電流の基本単位であるアンペアの再定義に繋がる高精度な電流源(電流標準)への応用が期待される。さらに、従来の精度を凌駕する高精度化を図ることで新しいSI単位系での電流の高精度化を実現すると、電気標準分野・計測産業分野に貢献すると考えられるとコメントしている。
2014年10月08日●2011年の大洪水から復興を果たしたカシオタイの新工場カシオ計算機の生産拠点および生産会社であるカシオタイにて、2014年の7月、新設された第三工場の開所式が執り行われた。カシオタイは時計だけの生産拠点だったが、2014年6月に電卓の生産を開始しており、同年10月からは電子辞書も手がけるようになる。タイといえば、2011年に同国を襲った大洪水が記憶に新しい。カシオタイの工場(タイのナワナコン工業団地)も大きな被害を受け、同じ場所での再建を断念した。しかし、翌年の2012年3月には、タイのナコンラチャシマ県(通称はコラート)で新工場を稼働させ、生産を再開。タイの首都であるバンコクからはかなり遠くなったが、約1年半で前工場の生産量に回復させた。ちなみに、ナワナコン工業団地の旧工場はバンコクの中心部から約45km、コラートの新工場は約300km(車で約4時間)の距離だ。旧工場の海抜は4m、新工場は海抜200mの土地なので、新工場が洪水に見舞われる可能性は皆無といってよいだろう。コラートのカシオタイ工場は、約14万5,600平方メートルという広大な敷地面積を誇る。第一工場は時計のケースやバンドといった樹脂成形部品および電子部品の基板実装がメインで、第二工場でG-SHOCKなどの時計を組み立てているが、新設の第三工場ではまず電卓と電子辞書の生産を行う。第三工場は延床面積が9,960平方メートルの鉄骨1階建で、月産110万個の生産能力を有す。電卓と電子辞書の増産はもちろん、それ以外の新規品目が増えても十分に対応できる拡張性とレイアウトで設計されている。○現地と良好な関係を築くカシオタイ第三工場の開所式では、多数の来賓と出席者が着席する中、カシオタイ 前・代表取締役社長の狩佐須完夫氏(2014年6月に退任、新社長は臺場(だいば)秀治氏)、ナコンラチャシマ県知事のトンチャイ・ルーアドゥン氏、カシオ計算機 取締役専務執行役員 生産資材統轄部長の村上文庸氏がスピーチ。前社長の狩佐須氏は、延べ8年半に渡ってカシオタイで業務にあたってきたが、洪水による被災に遭い、新工場への移転と立て直しの指揮を執った。そして「洪水リスクのないコラートでの復興を決定し、2年間で完全な復興を遂げ、新しい第三工場で電卓の生産も開始できた。第一工場と第二工場の改修、および第三工場の建設においては、現場サイトのアイデアを随所に織り込み、さらなる品質と生産性の向上を確信している」と語った。トンチャイ・ルーアドゥン知事は、まずナコンラチャシマ県(コラート)を簡単に紹介。コラートはタイ東北部の入り口に位置し、交通、経済、社会、環境の分野で地域の中心的な役割を果たしている。主な産業は、観光、物流、農業、タピオカなどの加工品であり、再生エネルギーの発達を通じて経済を成長させている。また、海外資本や企業の進出が活発化しており、産業発達と地域開発が目覚ましい。カシオタイについては、「社会と環境を意識して経済を促進する模範的な企業だと実感した。この地で創業してくれたことで雇用を拡大でき、お礼を述べたい。今後もお互いに良きパートナーとして、コラートはもちろん、タイと日本の関係が発展することに一層の努力を重ねる」と祝辞を述べた。カシオ計算機の村上専務は、現地の関係者に謝意を示すとともに、「カシオタイの工場は将来的な機能拡張を視野に入れ、生産拠点が中国に一極集中するリスクの分散も考慮」と、企業戦略の一端を紹介。「カシオタイをマルチ品目生産できる主要生産拠点にしていく。ASEAN(東南アジア諸国連合)サプライチェーンの確立にご協力いただき、ともに発展、成長してまいりたい」とまとめた。●写真で見る、カシオタイの第三工場(電卓の生産ライン)○写真で見る、カシオタイの第三工場(電卓の生産ライン)カシオタイの第三工場へ取材に訪れた時点で、すでに関数電卓の生産ラインが稼働していた。関数電卓を組み立てる様子を、写真で紹介しよう。カシオ計算機は、カシオタイのほかにも、中国、そして日本国内には山形カシオという生産拠点を抱える。これらの工場は、製造・生産技術でも工場運営でも、世界のトップレベルだ。何においてもそうだが、無駄を減らして効率化したり、ミスを減らす工夫をしたりするのは大切なこと。モノを生産する工場であれば、単位時間あたりの生産数が増え、かつ不良品の割合が低くなることで、単純に製品のコストが下がる。企業の利益アップにつながるし、製品の価格が安くなればユーザー側としても嬉しい。詳細は省くが、カシオタイの工場では、工場内部や生産ラインのレイアウト、人と資材の動線といったところまで、細かく最適化を図っている。●カシオタイの前社長と現社長に聞く - マルチ生産拠点として飛躍するタイ工場カシオタイ第三工場の開所式と工場見学に続いて、カシオタイ 前・代表取締役社長の狩佐須完夫氏と、現在の代表取締役社長である臺場秀治氏にお話をうかがった。冒頭で述べたように、カシオタイの工場は主にG-SHOCKなどの時計を生産してきた。旧工場が2011年の洪水で被災し、現在の工場に移転してから着実にさまざまな整備を進め、旧工場をしのぐ生産能力を有するようになった。洪水の被災から工場移転を含め、2014年6月までカシオタイを指揮してきたのが前社長の狩佐須氏だ。「時計の生産については、新工場は当初の公表値で月産約70万台の生産能力でしたが、今年(編注:2014年)の6月には月産80万台を達成しました。現在の設備としては100%近い台数ではあるものの、余力はまだまだあります。」(狩佐須氏)。新工場に移転したとき、旧工場から引き続いて移ってきた人員は300人足らず。それでもカシオ側から見れば、旧工場から約250kmも離れた新工場へと、300人もの従業員が移ってくれたことにとても感謝しているという。現在は約1,800人を抱える新工場だが、稼働した当初はほとんどが新人という状況だった。人員の習熟度が高まるにつれて生産性が向上するのはもちろんのこと、狩佐須氏をはじめとする経営トップは、現場の意見を積極的に採り入れてきた。1つの例が、前ページでも紹介したセットアップルームだ(生産ラインに流す部材を品目ごとにまとめて待機させる場所)。狩佐須氏は「生産性」を特に強調する。「重要なのは、生産ラインにどれだけ効率的に、材料を供給できるかです。組み立てる部品がなくなったら、セットアップルームに取りに行くことで、スムーズに生産を再開できます。無駄な時間を極力なくし、いかに機会損失を少なく生産するかに取り組んできました。新工場の稼働当初と比較すると、だいたい20%は生産性がアップしています。時計に関しては、月産80万台から、月産100万台の体制までは持って行けると考えています。」(狩佐須氏)。そして今回、新たな第三工場で関数電卓の生産を開始。2014年10月には電子辞書の生産も始める。これには多様な企業戦略が関わってくるが、1つの目的はいわゆる中国リスクを減らすことだという。部材の調達先もASEAN諸国へと拡げ、有力な生産拠点であるカシオタイ工場で作る製品(の種類)と生産割合を高めていく計画だ。将来的には、中国で生産している電卓と電子辞書の50%を、カシオタイ工場で生産することを目安とする。先にも述べたが、第三工場は月産110万台規模の生産能力を持つ。カシオタイ工場の生産能力が一定の水準を超え、将来的な方向性が定まったところで、狩佐須氏から臺場氏へと社長がバトンタッチ。臺場氏は「カシオタイの工場は、もともと時計の生産で成長してきました。今回、電卓と電子辞書という新しい製品を生産することになり、『マルチ生産』の拠点として、さらに成長させることが私の使命です。」と力強く語る。なお、カシオタイの新工場は、約14万5,600平方メートルもの敷地面積がある。現在は空き地になっている部分も多いのだが、全体に対する敷地使用面積の比率は約65%で、そのうち工場建屋は約3万平方メートルとのことだ。残る35%の敷地面積は今後の拡大予定となっており、生産能力にまだまだ伸び代があることは、大きな強みといえる。狩佐須氏も臺場氏も、タイの現地従業員を高く評価している。タイは「微笑みの国」とも呼ばれ、信仰に厚く、ファミリー的な国民性だ。仕事に対しても真摯に取り組んでくれるという。カシオタイは(現地目線で見れば)外資系の企業として、現地の人々に気持ち良く働いてもらうのは大切なことだし、陳腐な表現だが「Win Win」の関係を築けていることが、成長の原動力となっているのだろう。
2014年10月01日カシオ計算機の公式オンラインショップ「e-casio」では、電子辞書「EX-word」(エクスワード)シリーズの小学生モデル「XD-U2800」と「XD-U2000」をベースに、本体天板にオリジナルのアニマルプリントを施した特別モデルを販売している。英語学習を目的としたコンテンツ「キクタンキッズ」に登場する動物をプリントしたアイテムは、ホワイトを基調とした2種類の柄から選べるキュートなデザイン。名入れも可能なので、ギフトにも向いた1台だ。アニマル柄モデルを購入すると、特典として本体をキズから守る純正クリアカバーが付く。ラインナップと税込み価格は以下の通り。「XD-U2800」は小学校の中学年から高学年を対象にしたモデル、「XD-U2000」は低学年を対象にしたモデルだ。XD-U2800WEアニマル柄28,594円XD-U2800WEアニマル柄+名入れ29,000円XD-SU2000WEアニマル柄23,451円XD-SU2000WEアニマル柄+名入れ23,900円
2014年09月26日カシオの電子辞書「EX-word」(エクスワード)小学生モデル「XD-U2800」を購入すると、毎日小学生新聞×EX-wordコラボ版の「新聞書き写しノート」と「書き写し用ニュースブック」がもらえるキャンペーンが、この夏実施された。概要は以前ご紹介した通り。キャンペーンは好評のうちに終了したが、書き写し学習の効果は果たして!?○電子辞書を引くことで、新聞記事を"読み込める"ようになる前回の記事に出演してくれた夕野ちゃん(小5)も、30日分、頑張って書き写し学習を続けた。家族旅行の前には旅行日数分を前倒しして書き、間に合わなかった分は帰ってきてから書いて帳尻を合わせたとか(笑)。30日分続けてみて、どうだった?夕野ちゃん「記事を見ながら書き写すだけだから平気、と最初は思ったんだけど、毎日となると、実際は大変でした。記事の中に知らない言葉が出てくると、面白くないなぁ、と思っちゃうし。でも、エクスワードは引くのが簡単なので良かった。紙の辞書だったら、たぶん途中でやめてました(笑)」どんなところが勉強になったと感じる?夕野ちゃん「ニュースで使われる言葉を覚えたこと。シェールオイルとか、カリフォルニア・ニーニャとか、それまで全然知らなかったから。あと、記事の感想を書くのは、書き写しじゃないから大変でした。"すごいと思いました"って書くと、ママから"何がすごいと思ったのかを書かなくちゃ"って言われる。」「すごいと思った」というのは、記事を読んだ最初の感想としてよくあるものだ。しかし、エクスワードで用語を調べて、記事が読み込めるようになってくると、疑問の方が膨らんでくる。夕野ちゃんのノートを見ても、後ろのページに行くほど疑問(質問)的な感想が多くなっている。これは、思考のプロセスが単なる「すごい」から一歩先へと進んだ証拠だ。お母さんの明子さんは語る。明子さん「シェールオイル初商品化のニュースでは、"石油がなくなると昔から言われているのに、今までどうしてシェールオイルを掘らなかったの?"とか、中国の貿易額が世界一になったニュースの"安い給料で働き、安い商品をたくさん作っていることから輸出が増加。生活が豊になり、(略)"という部分に対して、"安い給料で働いているのに、どうして生活が豊かになるの?"などと聞かれ、私も答えに困ったりしました」そんなときは、親子で一緒に電子辞書を引いて考えたという。明子さん「書き写し教材は、子供と一緒に物事を考えるきっかけになってくれますし、もちろん、語彙や文章力を養う効果もあると思います。この教材がなくても、子ども新聞とノート、エクスワードがあればできる学習なので、今後もぜひ続けて行きたいですね。」
2014年09月26日紀伊國屋書店は5日、電子書籍アプリ「Kinoppy」のメジャーアップデートを実施し、アンドロイド端末向け「Kinoppy for Android Ver.2.0」を公開した。アップル端末向け「Kinoppy for iOS Ver.2.0」も近日中に公開し、WindowsおよびMac OSへの対応版も8月末をめどに順次公開してゆく予定という。今回のアップデートではデザインを一新。ビューア、本棚、ストアを通じ、各種機能の利用や設定を画面左右に配置したスライド式サイド・メニューから行なえるようにした。エンジン部分に新設計のHybook Systems Ver.2.0を採用。本を開くスピードやページ遷移などの操作パフォーマンスが大幅に高速化し、中でもEPUB電子書籍でのパフォーマンスが向上したという。また、ページ遷移にスクロールモードを加えたとともに、スマートフォンとタブレットでは異なっていた横置き時のビューアモードを共通化した。標準フォントに游ゴシックを追加したほか、文中につけるマーカーの色を6色へ増加。さらに見たいページに簡単にジャンプできるようページ画像の一覧モードを搭載した。このほか、紙の本を連続してめくる動作を再現した「慣性ページ送り機能」、「ページサムネイル一覧機能」、条件に適合する本を検索して自動的に本棚を作成する「スマート本棚」などの機能を追加した。決済方式については、ドコモ、au、ソフトバンク各社のキャリア決済、およびWeb Money、Bit Cashによる電子決済に新たに対応した。
2014年08月05日カシオの電子辞書「EX-word」(エクスワード)は、現在「新聞コラム書き写しノート」プレゼントキャンペーンを実施中だ。対象機種は小学生モデルの「XD-U2800」で、店頭で購入すると全員に、その場で毎日小学生新聞×EX-wordコラボ版の「新聞書き写しノート」と「書き写し用ニュースブック」がプレゼントされる(実施していない店舗も一部ある)。期間は2014年8月31日(日)までだが、「新聞書き写しノート」と「書き写し用ニュースブック」がなくなりしだい終了となる。XD-U2800をすでに購入済みの場合や通信販売などで購入した場合は、オンラインユーザー登録とオンライン応募で入手しよう。受付期間は2014年8月20日(水)正午までで、オンライン応募では「新聞書き写しノート」(毎日小学生新聞×EX-wordコラボ版ではない)の1冊のみとなる点に注意。さて、夏休み学習にピッタリなこのノートとXD-U2800を使った書き写し学習を、さっそく体験してもらったぞ!○一石二鳥どころか三鳥、四鳥の学習法!?「作文は苦手。書きたいことをどうまとめたらいいか、分からないんだもの。」そう語るのは、以前にもこのコーナーに登場してもらった夕野ちゃん(小5)。作文は、いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、どのように(How)という、いわゆる「4W1H」から書き始め、あとは起承転結を意識して事実関係を追っていけば、それなりに仕上がる。……のだが、これもある程度慣れていればの話。ストーリーを伝えやすく構成するという作業は、実はなかなか難しい。その点で、新聞記事の書き取りは実に有効なトレーニングだ。「正しく伝える」という、もっともシンプルかつ重要な視点で書かれた文章を繰り返し書き写していると、文脈の流れや句読点のタイミング、接続詞の使い方など、書き方のコツがだんだん身体に染み込んでくる。実際に書き写しをやってみた夕野ちゃんも、少しコツをつかんだようだ。「作文のとき、どんなことから書き始めればいいのかが、思い浮かばなくて。でも、書き写しをしていたら、遊んだ場所の説明や日付から始めれば良いんだって分かりました。」(夕野ちゃん)ここで、今回のキャンペーン賞品を使った書き写し作業の手順をご紹介しよう。このワークフローが非常にシステマチックで感心する。まず、毎日小学生新聞から興味深いニュースを選り抜いた「書き写し用ニュースブック」を開き、ひとつの記事を選んでハサミで切り取る。切ったニュースを「新聞書き写しノート」に糊で貼り、これを見ながら、記事本文を書き写す。分からない言葉や読めない漢字があったら書き出して、エクスワードで調べる。このとき「かんたんサーチ」を使うと、複数の辞書・事典での検索結果が表示されるので、その中からもっとも参考になりそうなものを選ぶといいだろう。解説文中の赤い下線が引かれた言葉は「ジャンプサーチ」でさらに調べることができるので、記事の内容がその先の知識へと広がっていく。漢字の読みを調べるなら、「例解学習漢字事典」を使ってみよう。大きな文字入力窓に漢字を手書きして読み仮名などを検索できる。このように、書き写し学習は文章の練習だけでなく、時事や言葉の知識学習、漢字の練習もできてしまう。まさに一石二鳥どころか三鳥、四鳥の学習法なのだ。最後に、書き写した記事と調べた言葉をもとに、記事の内容について感想を書く。これも「自分の頭で考え、思ったこと、感じたことを文章で説明する」という欠かせないプロセスだ。この一連のワークフローを1日1記事分、毎日行う。小学校高学年なら、1時間もあれば終わる分量だろう。書き写し用ニュースブックと新聞書き写しノートは30日分の学習が行えるようになっている。まさに、夏休みの学習にピッタリなのだ。また、書き写し用ニュースブックだけでなく、毎日小学生新聞本紙から記事を切り抜き、書き写すのもいい。日々、最新のニュースに触れることができるし、書き写した話題をテレビのニュースなどで目にすれば、より理解や関心が深まるだろう。エクスワードで調べた言葉も、より生きて身に付くというものだ。いずれにしても、できれば、お子様がひとりで書いて終わりにせず、保護者の方も一緒に、書き写した記事について話をされるといいと思う。お子様にとって大人の視点は参考になるだろうし、何より、夏休みならではの良い親子コミュニケーションとなるはずだ。
2014年07月28日海外のユニークな商品を販売するセレクトショップMONOCO(モノコ)は、使わなくなった辞書に動物のイラストをプリントしてアートに変身させた「PopcaPopca Studio - ポスター&アート」を取り扱っている。○辞書に猫や犬などの現代アートを手描きMONOCO(モノコ)は、会員限定のショッピングサイト。商品は国際色豊かなバイヤーが厳選し、世界中のデザイナーから直接仕入れ販売している。PopcaPopca Studio - ポスター&アートは、使われなくなった辞書の1ページ1ページに現代的なPOPアートを施したもの。古くなったものや不要になったものを、より良く、価値のあるものに変身させて再利用する「アップサイクル」商品で、イラストは、デザイナーが1枚1枚手作業で描き上げた。辞書を再生利用したものであるため、同じものは存在しない希少性や、現代アートとビンテージ辞書のミスマッチ感も魅力的な商品となっている。なお、同商品は、デザイナーが1ページごと手描きでペイントするため、写真とは若干異なる場合もある。同サイトでは、ハンドペイントであること、ビンテージ辞書をアップサイクルしていることを理解した上での購入を求めている。価格は会員限定で公開。送料は無料(商品にはフレームは含まれない)。同サイトは会員限定ショッピングサイトであるため、購入するためには会員登録をする必要がある。詳細は、MONOCOで案内している。
2014年04月02日電子書店パピレスの運営するマルチデバイス対応電子書籍サイト「電子貸本Renta!」は、「Yahoo!ブックストア」とのサービス連携を2月24日よりスタートした。「Yahoo!ブックストア」は、ヤフーが子会社のGyaOと協力して運営している電子書籍サイト。今回のサービス連携によって、「Yahoo!ブックストア」のユーザーは、「Yahoo! JAPAN ID」で「電子貸本 Renta!」のレンタルコンテンツのサービスを利用することが可能となり、「電子貸本Renta!」のユーザーは、ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」内の電子書籍サービス「Yahoo!ブックストア」のコンテンツのサービスを利用することができるようになる。これにより、新たに個人情報を登録することなく、安心して両サイトを楽しむことが可能に。また、掲載されている作品を相互にサイト上で紹介しあったり、利用中の電子書籍を管理する本棚を連携するなど、多彩なコンテンツに触れる機会を拡大し、利便性を向上させていく予定だという。「電子貸本Renta!」は「誰でも、手軽に、安価に」電子書籍の閲覧ができるサービス。PCからはもちろん、iPhone・iPad、au・docomo・SoftBankの各種AndroidスマートフォンおよびAndroidタブレットからも書籍閲覧が可能。コミックスや小説、写真集などのコンテンツを「いつでも・どこでも・簡単に・好きな端末で」楽しむことができる。価格設定は、48時間の閲覧100円~という「時限レンタル方式」と「無期限閲覧方式」の2つを取り入れており、「手軽にちょっと読みたい」というユーザーと「繰り返し何度でも読みたい」というユーザーのニーズに対応している。
2014年02月25日サンコーは2月20日、「MP3プレーヤー内蔵電卓」の販売を開始した。同社のショッピングサイト「サンコーレアモノショップ」での直販価格は2,480円。MP3プレーヤー内蔵電卓は、12桁の電卓にMP3プレーヤー機能を内蔵したもの。対応している音楽ファイルはMP3とWAVで、ストレージは32GBまでのUSBメモリ、またはmicroSDメモリーカードを使用する。出力は内蔵のスピーカーのみで、ヘッドホンジャックは装備されていない。3.5mmステレオミニジャックの外部入力端子を備えており、iPhoneなどの外部スピーカーとして使用することもできる。電源は内蔵の充電池で、USBポートより充電。約5時間でフル充電され、フル充電の場合、約2~3時間の連続再生が可能だ。本体サイズはW148×D210×H47mmで、質量は430g。
2014年02月21日セイコーインスツルは11月27日、「DAYFILER(デイファイラー)」シリーズのカラー電子辞書「DF-X9001」と「DF-X8001」を発表した。発売は12月中旬。価格はオープンで、推定市場価格は、DF-X9001が50,000円前後で、DF-X8001が45,000円前後。DF-X9001は、理系の学生やビジネスマン向けのモデルで、DF-X8001は大学生や上級英語学習者向けのモデル。いずれも英語系のコンテンツが充実しており、13年ぶりに全面改訂が行われた「研究社リーダーズ英和辞典第3版」のほか、「リーダーズ英和辞典第3版」をはじめとする7つの英和・和英大辞典などが収録されている。2モデルのハードウェアは共通で、収録されているコンテンツのみが異なっている。DF-X9001には、岩波書店の「理化学辞典」、プロジェクトポトス「ビジネス技術実用英語大辞典V5英和編&和英編本体」など専門分野の用語、英文の雛形を多く収録。一方のDF-X8001では「コウビルド新英英辞典」、「ロングマン現代英英辞典」、「オックスフォード現代英英辞典」の3大学習英英辞典、資格系コンテンツを収録している。ディスプレイは5.1型の静電タッチパネル式で、表示画素数は800×480ドット。本体サイズはW146×D108×H24mmで、質量は約360gだ。電源はリチウムイオン充電池で、約5時間でフル充電され、フル充電時には約11時間の連続使用が可能だ。ユーザーメモリ領域は1GBで、microSD/SDHCメモリーカードも利用できる。PC連携機能のPASORAMA+に対応しており、PC側からDF-X9001・DF-X8001の辞書検索を行うことが可能だ。12月中旬よりスタートする新サービス「DAYFILER CLUB」に対応。DAYFILERCLUBは辞書コンテンツを中心としたダウンロードサービスだ。同社の電子辞書では従来、内容の拡張に"コンテンツカード"と呼ばれるSDメモリーカードを使用していた。DAYFILER CLUBでは、購入したコンテンツをその場でDAYFILERにダウンロードすることができ、インストールした辞書などのコンテンツは、プリインストールされているものと同じ感覚で使用することができる。2モデルともWi-Fiに対応しており、無線LAN環境が整っていれば、本体からダイレクトにDAYFILER CLUBにアクセスすることが可能だ。
2013年11月27日楽天Edyは6日、小売店や飲食店などへ電子マネー「楽天Edy」および交通系・流通系電子マネーが使えるマルチ電子マネー決済端末(以下、マルチ決済端末)の導入を開始したと発表した。電子マネー専業である楽天Edyがマルチ決済端末の導入展開を開始することで、さらなる電子マネー市場の普及と活性化を目指すとしている。楽天Edyによると、従来は、クレジットカード会社を中心にマルチ決済端末の導入展開が図られてきた。加盟店が電子マネー決済端末を導入する場合は、電子マネー事業者ごとに契約や資金の処理を行うことが必要だったが、今回は電子マネー事業者の楽天Edyが契約を一元化し、マルチ決済端末を加盟店に導入することで、「一括して各種電子マネーサービスを導入でき、資金精算においても効率化を図れる」(楽天Edy)。また、ユーザーにとっては、いつも利用する小売店や飲食店など小額決済が見込まれるさまざまな店舗で各種電子マネーを使えるようになり、「精算時にスムーズな支払いを実現できる」(同)。マルチ電子マネー決済端末対象は、「楽天Edy」、交通系電子マネー「Suica」、流通系電子マネー「nanaco」。楽天Edyでは、今後、取り扱う電子マネーの種類を拡大していく予定としている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月08日三井住友銀行は1日、電子メールを利用したサービスを拡充し「投信eメール」の提供を開始した。三井住友銀行は2004年8月以降に、「電子メールお知らせサービス」、「外国為替相場通知メール」、「定期預金満期案内メール」など、電子メールを活用したサービスを展開しているが、このたび投資信託の基準価額などを電子メールで配信する「投信eメール」を追加した。これまでも投資信託の基準価額や分配金などの情報は、ホームページや店頭窓口などで提供していたが、1日からSMBCダイレクト(※1)を契約している顧客を対象に、顧客が選択する投資信託の基準価額情報などを顧客が知りたいタイミングで電子メールにて知らせるサービスを開始した。利用できる顧客SMBCダイレクトの契約があり、連絡用電子メールアドレスを登録している顧客申込方法SMBCダイレクト(インターネット・モバイル)から申し込み可能。同サービスの利用料は不要配信内容同行にて取扱いをしている投資信託の中から10ファンドを上限として選択し、選択した投資信託の基準価額、分配金(1万口あたり)、および外国為替相場などのマーケット指数を、毎日/毎週/毎月のいずれかのタイミングで配信する。また、選択した投資信託の基準価額について、顧客が任意に上値、下値を設定すると、基準価額がその上値、下値に到達した場合に電子メールで知らせる機能も利用できる同行では、今後とも顧客の多様なニーズに応え、きめ細やかなサービスを提供していくとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月05日みずほ銀行は27日、みずほ銀行を騙った不審な電子メールによる不正取引が9月25日に発生したと発表した。同行では、既にホームページや電子署名付電子メールによる顧客への注意喚起などの対策を実施しているが、9月9日から9月26日までに不審メールに関する問い合わせを60件程度受け付けているという。今回、実被害の発生も確認され、今後被害が拡大する可能性もあるため、あらためて告知している。同様の注意喚起はフィッシング対策協議会からもなされているので、以下の記事を参照。みずほ銀行をかたるフィッシングメールに注意呼びかけ同行を騙り、ネットバンキング「みずほダイレクト」の契約内容など顧客の情報を盗み取ろうとしている不審な電子メールが、同行との取引の有無に関わらず不特定多数の人達に発信されている。この電子メールに記載されているURLをクリックしたり、メールを開いただけで自動で立ち上がるページで、「みずほダイレクト」の顧客番号や暗証番号などの重要情報を入力・送信させる仕組みになっている。これらの方法により、悪意の第三者が不正に暗証番号等の情報を取得し、それを用いて不正な取引を行おうとしていることが判明している。同行では、万が一、リンク先や自動で立ち上がったページに暗証番号等の重要情報を入力してしまった場合は、速やかに銀行に連絡するよう呼びかけている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月27日三井住友カードは3日、シンクライアント型電子マネー決済端末の販売事業者であるトランザクション・メディア・ネットワークス(以下TMN)に出資し、電子マネーアクワイアリング事業を一層拡大していくと発表した。TMNのシンクライアント型電子マネー決済端末は、各種電子マネー決済やNFCの全規格に対応しているほか、決済に関する情報が端末に残らない安全性の高いシステムである点が主な特長となっている。電子マネーの利用は着実に増加を続けており、三井住友カードではTMNのシンクライアント型決済端末の導入を推進することで、加盟店における電子マネー決済の拡充と利便性の向上を図っていく。また、三井住友カードは今後も加盟店の多様なニーズに対応するサービスの提供を検討し、加盟店の利便性向上に努めていくとしている。各種電子マネー決済に対応現在、「Suica」、「iD」、「QUICPay」の決済に対応しており、本年度内に「楽天Edy」にも対応予定NFCの全規格に対応従来の電子マネー決済端末と異なり、1台の端末において、FeliCaとTypeA、BのNFCの全規格に対応安全な情報管理決済に関する情報はセンターで管理するため、端末内に決済に関する情報が残らない安全性の高いシステムポイントなどの販促、個人認証などの多様な機能を搭載TMNのセンターシステムに各種アプリケーションを実装することで、1台の端末で決済、ポイント・電子ギフトなどの販促、個人認証などの多様なサービスの提供が可能タブレットやスマートフォンを端末として利用可能従来のPOS端末やクレジットカード端末にとどまらず、タブレットやスマートフォンを端末として活用することもでき、利用シーンやニーズに応じたサービスを提供することができる【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月04日バイドゥは、日本語入力システム「Baidu IME」に、「応援辞書」の提供を発表した。「Baidu IME」は「わたしスタイルIME」をコンセプトに、ユーザーの好みやライフスタイルに合わせてカスタマイズできる日本語入力システムとして提供を開始、現在まで日本で約250万人のユーザーに利用されている。今回提供を開始する「応援辞書」は、応援を盛り上げる文字変換をサポートすることで、現在開催中のロンドン五輪や、サッカー、高校野球の実況などにも幅広く利用できる。例えば「おうえん」と入力すると、「(o・ω・´)oガンバ!!」や「フレー!!o(゜Д゜ )o≡o( ゜Д゜)oフレー!! 」、「どきどき」と入力すると「(゜ロ゜;))((;゜ロ゜)ドキドキ ┣¨‡┣¨‡ 」、「きたー」と入力すると「キタ━━━ヾ(@´▽@)ノ━━━!! 」などなど、多様な感情のこもった熱い応援や感動をリアルタイムに素早く文字で表現でき、臨場感が高まる。この応援辞書は今回、Android日本語入力アプリのSimejiにも搭載され、Simejiユーザーは自動的に応援辞書機能が更新され、携帯やタブレットでもメールやTwitterなどSNSで、臨場感や感動を即時に共有できる。また、Simejiで人気の4コマ漫画「マシケくん」キャラクターのかわいい応援スキンも、今回初めてIME・Simeji同時にユーザーに提供する。「応援辞書」を利用するには、こちらからダウンロード可能。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月30日昨年、2011年は「電子書籍元年だ!」という話があり、スマホの普及は本格的になるし、iPadも大ヒットするしとテレビのニュースなどでも浮かれた報道がなされていました。しかし、某専門家に言わせれば「いままで何回電子書籍元年があったよ」だそうなので、非常にまゆつばなわけです。なので、みなさんに電子書籍の購入経験を聞いてみました。さあホントに電子書籍の普及が始まったのでしょうか?調査期間:2012/2/29~2012/3/4アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)Q.電子書籍を購入したことがありますか?はい 8.9%いいえ 91.1%電子書籍を購入したことがある人は9%。少ないですね。では、その電子書籍をどんなマシン上で購入したかを聞いてみました。Q.その電子書籍のプラットホームはなんですか?パソコン(Windowsマシン) 43.8%スマートフォン 24.7%携帯電話 21.4%iPhone 19.1%iPad 12.4%専用電子書籍リーダー 6.7%パソコン(Mac) 2.2%有効回答数:89意外とパソコン上で電子書籍を利用している人が多いようです。昨年発表された専用電子書籍リーダーは、約7%という数字にとどまっています。では、どんなジャンルの電子書籍を購入しているのでしょうか。内容を聞いてみました。Q.購入した電子書籍の内容を教えてください(複数回答可)漫画55.1%小説36.0%趣味生活 18.0%ビジネス・教育・社会(ハウツーなど含む)18.0%雑誌11.2%ノンフィクション10.1%グラビア・写真集5.6%そのほか4.5%有効回答:89漫画が圧倒的に多く55%。続いて小説と、実際の書籍と同様な順位となりました。しかし、この漫画ですが、最新単行本などがスグに電子書籍化されることはまれです。ある程度の時間を置いたもの、あるいは原価がすでにリクープされている(回収されている)ものが電子書籍化されることが多いのです。大手出版社も、いまいまもうかってる普通の出版商売を犠牲にしてまで電子書籍に注力するわけにはいかないのが現状です。また、漫画の電子書籍売り上げランキングといったデータが多くの情報誌などで取り上げられていますが、あれもなかなかまゆつばです。というのは、圧倒的に売り上げを上げているのは、実はH系のコミックであるというデータがあります。もちろん体裁があって、なかなか公にはなりませんが、レディースコミックといった、本屋で買いにくいけれどもニーズがある漫画が売れているのが事実なのです。では、電子書籍を購入した人の満足度はどうでしょうか?Q.購入した電子書籍の満足度を教えてください。大変満足している10.1%満足している34.8%ふつう37.1%不満がある16.9%大変不満がある1.1%有効回答:89「大変満足している」と「満足している」を足すと約45%。「不満がある」と「大変不満がある」を足した「不満派」がわずか18%なので、商品としての満足度は高いと言っていいでしょう。「不満派」に何が不満なのかを聞いてみました。Q.「不満がある」、「大変に不満がある」と答えた人に質問です。不満点を教えてください。読みやすさ(視認性)68.8%誌面の大きさ(解像度)50.0%操作性37.5%価格37.5%そのほか18.8%購入方法12.5%有効回答数:16有効回答数が少ないので、何とも言えないですが、「読みやすさ」と「誌面の大きさ」は、表示部分が軽くて大きくなれば、スグ解決しそうですね。操作性はアプリ側でなんとでもなりますし。価格は出版社のさじ加減ひとつですから、「戦略価格で行くぞ!」と決めれば下がるんですけれども……。最後に 「電子書籍を購入したことのない人」に「電子書籍を購入したいか」を聞きました。Q.電子書籍を購入したいと思いますか?はい10.1%いいえ59.1%どちらでもない30.9%有効回答数:911「電子書籍を購入したことのない人」が全体の91.1%で、その中の59.1%が「電子書籍を購入したくない」と答えています。つまり、全体の53.8%の人が現在は「電子書籍を購入したくない」わけです。電子書籍元年と何度も言われ続けてこの状況なわけですが、本当の「元年」を迎えるためには、電子書籍の良さをもっとアピールされる必要がありそうです。(高橋モータース@dcp)
2012年06月08日