写真家・木村伊兵衛の写真展「木村伊兵衛 パリ残像」が4月1日から24日まで、美術館「えき」KYOTOで開催される。日本写真家協会初代会長でもある木村は、日本人写真家として戦後初めてヨーロッパを取材した写真家。1954年に初めて念願の渡仏が叶うと、フランスの写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンに刺激を受けて自身もパリを撮影して回った。同展では、木村によるパリの町並みや下町の庶民のドラマを写した作品を展示。約130点のカラー作品から、過ぎ去ったパリの魅力を垣間見ることができる。4月1日の11時と14時からは写真家の田沼武能が、4月9日の同時刻からは写真家の今森光彦がギャラリートークを行う。【イベント情報】「木村伊兵衛 パリ残像」会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区東塩小路街657会期:4月1日~24日時間:10:00~20:00(受付は19:30まで)料金:一般900円、高・大学生700円、小・中学生500円
2016年02月17日“写真界の芥川賞”といわれる「木村伊兵衛写真賞」の受賞作品を集めた写真展「木村伊兵衛写真賞40周年記念展」が、7月18日から9月23日まで川崎市市民ミュージアムで開催される。「木村伊兵衛写真賞」は、日本写真界の発展に寄与した昭和を代表する写真家、故・木村伊兵衛の功績を記念して、朝日新聞社が1975年に創設した写真賞。毎年、時代を切り開く優れた成果をあげた若い写真家に贈られるものだ。これまでに、藤原新也、都築響一、ホンマタカシ、蜷川実花、HIROMIX、梅佳代などが受賞している。同展では、第1回から第40回までの全受賞作品に加え、木村伊兵衛による作品も展示。日本を代表する写真家たちが撮った風景や人物、大自然や社会問題など、現代写真の40年間の歩みを見ることが出来る。また関連イベントとして、8月5日には第34回受賞作家の浅田政志によるトークイベント「木村伊兵衛もびっくり!楽しい家族写真を撮ろう」を開催。8月19日にはカメラ・写真の雑誌『アサヒカメラ』編集長の佐々木広人を聞き手に迎え、第5回受賞作家の岩合光昭によるトークイベントを実施する。その他、写真初心者向けの入門講座「いい写真撮ろう 初めてのデジタルカメラ」や、カメラの仕組みを体験する「ワークショップ 巨大カメラをつくろう!」、レビュアーによる写真の講評会など様々なイベントが開催される。【イベント情報】「木村伊兵衛写真賞40周年記念展」会場:川崎市市民ミュージアム住所:神奈川県川崎市中原区等々力1-2会期:7月18日~9月23日料金:一般700円、学生・65歳以上600円、中学生以下無料
2015年06月17日第40回木村伊兵衛写真賞の受賞者が発表された。75年の創設より、優れた作品を発表した新人写真家を表彰してきた同賞。写真関係者がアンケートにより候補者を推薦し、その中から選考委員会が受賞者を決定してきた。今年の選考委員は、岩合光昭、瀬戸正人、鷹野隆大、長島有里枝の4人の写真家に加え、『アサヒカメラ』編集長の佐々木広人を加えた計5人。今年の受賞者に選ばれたのは、『絶景のポリフォニー』『okinawan portraits 2010-2012』を発表した石川竜一。石川は沖縄県出身の写真家で、大学時代に写真と出合い、10年に写真家の勇崎哲史に師事。翌年には東松照明デジタル写真ワークショップに参加し、12年には『okinawan portraits』で第35回写真新世紀佳作を受賞している。また、もう1人の受賞者に選ばれた川島小鳥は、『明星』などを発表している東京都出身の写真家。大学を卒業後は沼田元氣に弟子入り。06年に1人の少女を4年間に渡り撮り続けた作品で、第10回新風舎平間至写真大賞を獲得。11年には佐渡の友人の娘をモデルにした『未来ちゃん』で、第42回講談社出版文化写真賞を受賞している。4月27日には東京・丸の内の銀行倶楽部で授賞式が行われ、受賞者に賞状、賞牌、及び賞金50万円を贈呈。また、東京・新宿のコニカミノルタプラザでは、4月11日から20日まで受賞作品の展覧会も開催される。
2015年03月18日朝日新聞社と朝日新聞出版は3月17日、第40回(2014年度)「木村伊兵衛写真賞」の受賞者に、石川竜一氏と川島小鳥氏の2名が選ばれたことを発表した。木村伊兵衛写真賞は1975年に創設され、各年ごとにすぐれた新人写真家を表彰する写真賞だ。石川竜一氏は「絶景のポリフォニー」「okinawan portraits 2010-2012」(赤々舎刊)が評価されての受賞となった。石川氏は1984年沖縄県生まれ。沖縄国際大学社会文化学科卒業。2010年、写真家 勇崎哲史に師事。2011年、東松照明デジタル写真ワークショップに参加。2012年『okinawan portraits』で第35回写真新世紀佳作受賞。川島小鳥氏は「明星」(ナナロク社刊)が評価されての受賞となった。川島氏は1980年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部仏文科卒業後、沼田元氣氏に師事。2006年、ひとりの少女を4年間撮り続けた作品で第10回新風舎平間至写真賞大賞受賞、2007年写真集『BABYBABY』を発売。11年『未来ちゃん』(ナナロク社)で第42回講談社出版文化賞写真賞を受賞。木村伊兵衛写真賞は、写真関係者へのアンケートにより候補者が推薦され、選考委員会で受賞者が決定される。今回の選考委員は写真家の岩合光昭氏、瀬戸正人氏、鷹野隆大氏、長島有里枝氏、アサヒカメラ編集長の佐々木広人が務めた。受賞賞金は50万円。また、受賞作品展が4月11日~20日、東京・新宿のコニカミノルタプラザ(ギャラリーC)で開催される。
2015年03月17日写真家の木村伊兵衛は1901年12月12日生まれ。東京都下谷出身。1974年5月31日逝去。台湾への在住中に撮影の技術を学ぶと、帰国後は日暮里で写真館を開業。木村といえばライカの達人として知られているが、その出合いは29年のことだった。霞ヶ浦に飛行船グラーフ・ツェッペリンが着陸した際、船長のフーゴー・エッケナーが首から下げているのを見て、ライカを購入することを決意したという。30年に花王石鹸の広告部に入ると、それ以降、木村は数多くの広告写真を手掛けるようになる。中でも、高い評価を受けたのが、女性のポートレート撮影だった。ライカの機動力を生かして、被写体の一瞬の表情を捉えると、意図的に浅くしたフォーカスが女性の魅力をこの上なく引き出している。また、街頭スナップも数多く手掛けており、そのシャッターチャンスを逃さない素早い所作は、居合術に例えられるほどだった。33年には写真エージェンシー「日本工房」を組織し、以降は報道写真へと活動の幅を広げている。やがて、第2次世界大戦がはじまると、内閣情報部の傘下にあった写真協会へと所属。終戦後は日本写真家協会の初代会長に就任し、アマチュア写真家の指導に当たった。その一方で、52年に秋田県で行われた写真展に審査員として参加すると、そこに暮らす人々や自然を気に入った木村は、撮影旅行としてたびたびこの地を訪れている。この時に撮られた写真の1枚が、後に木村の代表作となる「おばこ」だ。これは、写真集『秋田』の表紙に使用されたもので、農村で働く女性の端正な顔立ち、上品な表情が木村ならではの構図で巧みに切り取られている。その後、木村は昭和を代表する写真家として、日中文化交流協会の常任理事や、日本リアリズム写真集団の顧問などを歴任。74年に逝去すると、その功績を称えて「木村伊兵衛賞」が創設された。これは新人を対象とした作品賞であり、ここから数多くの著名な写真家が世に送り出されている。03年には、朝日新聞出版社より代表作59点を収録したエッセイ集『僕とライカ』が出版された。
2014年12月12日朝日新聞社、朝日新聞出版は、第39回木村伊兵衛写真賞を受賞した森栄喜の作品展「intimacy」を開催する。開催期間は4月15日~24日、会場は東京都・新宿区のコニカミノルタプラザ・ギャラリーC。開館時間は10:30~19:00(最終日のみ15:00まで)。入場無料。同展は、第39回木村伊兵衛写真賞を受賞した森栄喜の個展で、受賞の対象となった写真集「intimacy」から約30点を展示する。「intimacy」は、作者の1年間のプライベートな時間を、特殊な技法は用いずにスナップ写真のように表現しているシリーズ。作者と恋人とのありのままの時間を、時に鋭く、既成概念にとらわれない視点で切り取ってつづられている。なお、森栄喜は1976年石川県金沢市生まれの写真家。2001年、米国・パーソンズ美術大学写真学科卒業。2011年、「tokyo boy alone」を台湾で刊行し、現地では異例の1万部以上を売り上げる。同年、男についてのフォトジン「OSSU」を刊行するとともに、受賞作品「intimacy」の撮影をスタート。2013年、同性婚をテーマに写真で訴えるプロジェクト「Wedding Politics」を恋人とともに開始。オリジナルの服を毎回制作し、街中で2人のセルフポートレートを撮影するというもので、日本で同性婚が法的に整うまで続ける。現在は、エディトリアルを中心に活動中。
2014年03月25日「COREDO室町3」に3月20日、江戸時代から続く老舗の和菓子店「鶴屋吉信」の東京店(トウキョウミセ)がオープンする。入り口に入ってすぐの場所にある「菓遊茶屋」では、注文してから目の前で菓子職人が和菓子をつくるスタイルを採用。見るだけでなく、職人と会話しながらお菓子の裏話などが聞ける。季節によってメニューが変わるのも特徴で、4月15日まではピンクの桜の形をした「福桜」が提供される。定番商品の「柚餅」(箱入り1,000円/一食サイズ230円)には、黄色く熟す前の香りの強い緑色の柚子が使用されており、表面には四国の伝統的な砂糖「和三盆(わさんぼん)」がふりかけられている。また、サイコロ状の寒天に季節のフルーツや白玉、柚餅などを盛りつけた「季節のあんみつ」(1,100円)も登場する。“糸かんてん”を使用し、すっきりしたのどごしを追求した。白蜜と黒蜜の好きな方を掛けることができるが、素材の味をより堪能するには「白蜜」がオススメとのこと。また、東京店でしか味わえない限定商品も多数展開する。同店の人気和菓子「つばらつばら」のもっちりとした生地を使用し、フランス産の“エシレバター”や“あん”をトッピングする「TSURUYAパンケーキ」(1,300円)や、まるでマカロンのようなかわいらしい見た目のモナカ「IROMONAKA」(2,300円)が登場。このモナカは、生地5種類とあん3種類を自分の好きなように組み合わせることができる。和菓子以外にも東京限定のお弁当として、京料理の名店「たん熊北店」が手掛けた「松花堂弁当」(2,800円)や「TSURUYA弁当」(1,500円)も販売。四季折々の厳選食材が盛りつけられており見た目にも鮮やか。たん熊北店は今後、同店にてクッキング教室も開催する予定。
2014年03月20日