宿泊予約サイト Booking.com(以下ブッキング・ドットコム)は、LGBTQ+の当事者の方々について学ぶことを目的とした「Travel Proud」プログラムの日本語版の提供開始に伴い、4月19日に発表会を開催しました。当日はゲストとして、ドラァグクイーンとして活躍するドリアン・ロロブリジーダさん、作家、トラベルライター、クリエイターのカラム・マクスウィガン(Calum McSwiggan)さん、宿泊施設「all day place shibuya」の支配人、飯島亮さんが登場しました。■LGBTQ+当事者の方への理解を深める「Travel Proud」「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」を企業理念に、多種多様な宿泊施設や旅ナカ体験、旅行中のシームレスな移動手段を提供する宿泊予約サイトのブッキング・ドットコムは、パートナー施設向けにLGBTQ+の当事者の方々について学ぶことを目的とした「Travel Proud」プログラムの日本語版の提供を開始しました。ブッキング・ドットコムが2023年に実施した日本を含む世界27ヵ国の11,555人のLGBTQ+旅行者を対象に行った調査によると、日本人のLGBTQ+旅行者の60%が「旅先選びの際に自身の安全とウェルビーイング(心身および社会的な健康など幸福)を考慮する必要がある」と回答しました。この数字は前年の48%から大幅に増加しており、世界平均の80%に近づいています。この調査結果は、日本のLGBTQ+旅行者の意識が向上し、安全で快適な旅行を求める声が高まっていることを示唆しています。ブッキング・ドットコムが提供する「Travel Proud」の中核は、日本語で利用できる無料のオンライン・トレーニング・プログラム「Proud Hospitality」です。このプログラムは、LGBTQ+の旅行者が旅行中に直面する独自の課題や障壁に焦点を当てており、パートナー宿泊施設はトレーニングの課程を修了することで「Proud Certified」の認証を取得することができます。このプログラムでは、実践可能なスキルとテクニックを学ぶことが可能で、LGBTQ+の旅行者に対して自信を持ってサポートするための「Travel Proud Customer Toolkit」など、追加リソースへのアクセスも含まれます。コース修了後、「Proud Certified」の認証を取得したパートナー施設には、宿泊施設リストに「Travel Proud」バッジが付与されることになります。旅行者は、宿泊施設ページにある「Travel Proud」バッジを参照することで、どの施設が「Proud Certified」の認証を取得しているのか、ひと目で判別することができます。さらにブッキング・ドットコムは、インクルーシブな言葉遣いを採用しているため、ほとんどの場合、予約時に性別の指定は不要で、ジェンダーに関する選択肢も幅広く提供されています。■誰もが安心して楽しめる旅行体験を目指して発表会では、ゲストとして、LGBTQ+の当事者で自分自身の軸を持ちながらドラァグクイーンとしても活躍されているドリアン・ロロブリジーダさん、LGBTQ+当事者で作家、トラベルライター、クリエイターのカラム・マクスウィガン(Calum McSwiggan)さん、また本プログラムをいち早く導入し、認証を取得している宿泊施設「all day place shibuya」の支配人 飯島亮さんが登場し、当社のアジア太平洋地域担当マネージング・ディレクターのローラ・ホールズワースさんとともに、それぞれの視点からジェンダーやセクシュアリティに関わらず誰もが安心できる旅行の楽しみ方についてパネルトークを実施しました。ブッキング・ドットコムのアジア太平洋地域担当マネージング・ディレクターであるローラ・ホールズワースさんは、「当社にとって重要地域である日本で、好評を博している『Travel Proud』プログラムを開始できることを嬉しく思います。日本において、私たちの予想を上回る申し込みがあったことを受けて、私たちは、すべての人のために、すべての人による、真にインクルーシブな旅のプラットフォームと体験の創造を目指しています。日本の宿泊施設パートナーと協力し、旅行者が日本での旅路で、自分自身であることを心地よく歓迎されるよう支援してまいります。どこから来ている、誰を愛しているか、どのような自認をしているかに関わらず、素晴らしい体験をしてもらいたいと思っています」とコメントしました。日本初の「Proud Certified」認証取得施設の一つである「all day place shibuya」の支配人 飯島亮氏は、「『Proud Certified』の認証を取得することができ光栄に思います。Travel Proudの認証を受けることで、LGBTQ+フレンドリーな宿泊施設であることをお客様に知っていただくことができますし、安心して泊まっていただけると感じています。また、プログラムを受けたことで、今まで知る機会がなかったLGBTQ+当事者に対する知識をスタッフが身につけることができ、不安なくサービスを提供できるようになったことは大きな成果だと感じています。今後もTravel Proudの認証を受ける宿泊施設が増えることを私も望んでいます」と語りました。また、LGBTQ+の当事者であるドリアン・ロロブリジーダ氏はパネルトークの中で、「私にとっての旅とは、心の洗濯だと思っています。また、旅先の体験が心の栄養補給だと思っています。私のパートナーはトランスジェンダー男性なのですが、海外旅行の際にはパスポートの性別と見た目の性別が異なることで多くの不都合を感じています。また、旅行で温泉宿に出かける際には、大浴場が使えないため家族風呂や貸切風呂のある宿を探すようにするなど、宿を選べない、選ばない要因になってしまうこともあります。当事者にとっても、遠慮ではなく配慮が宿泊施設から感じられることで、旅先での体験が素晴らしいものになると感じています」と語りました。さらに、世界中を旅しているカラム・マクスウィガン氏は、「Travel Proudの認証を受けている宿泊施設とそうでない宿泊施設の違いは、LGBTQ+であることを完全に受け入れられているか、信頼感を感じるかです。信頼を勝ち取るのは難しいことですが、Travel Proudの認証を受けた宿泊施設は、毎回自分の期待を上回るような体験ができました」と語りました。ブッキング・ドットコムの「Proud Hospitality」トレーニングと「Travel Proud」バッジは、2021年から開始しました。同トレーニングは現在、日本語のほか、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ブラジル・ポルトガル語、ドイツ語でも受講が可能です。現在、120を超える国と地域、12,000を超える都市に65,000を超えるProud Certifiedの認定を取得しているパートナー宿泊施設があります。■プログラム概要「Travel Proud」URL:
2024年04月26日テレビ東京が18日から放送する木ドラ24『25時、赤坂で』(毎週木曜深0:30、18日スタート)が、国内放送と同時に台湾のLGBTQ動画メディア「GagaOOLala(ガガウララ)」でも配信される。同作は、芸能界を舞台に、人気俳優と新人俳優がBLドラマ撮影中に恋に落ちる様子を描いた美しいラブストーリー。駒木根葵汰と新原泰佑がW主演を務め、宇佐卓真、南雲奨馬、篠原悠伸、今川宇宙、福津健創、橋本淳、片山萌美らが出演する。放送に先駆け15日、出演者が登壇した同局での会見に、同局で海外事業を担当する斉木裕明氏と「GagaOOLala」のジェイ・リン氏も登壇した。斉木氏は「GagaOOLala」との取り組みに「2022年以来、多くのLGBTを題材にした作品での取引を重ねる上で、相互の信頼関係を築いてきました」とコメント。同作品については「企画の早い段階から協議を重ねてご意見を取り入れ、特にGagaOOLalaの本拠地である台湾の視聴者に、少しでもより親しみを持っていただけるように、ちょっとした工夫もしています」と明かした。またジェイ・リン氏は「業界でとても尊敬されるテレビ東京と協力ができて大変光栄です。テレビ東京とGagaOOLalaが力を合わせて、日本と台湾との共同製作・配信マーケティングを始め、グローバルでより良く人々にインパクトを起こせることが大変すばらしく思います」と期待を寄せた。一方、世界にストリーミングが普及し、作品を最速で届けることができるようになった環境について斉木氏は「世界的に文化的な平準化、大手メディア企業の寡占っていう弊害もとても心配なこと」と吐露。「世界中がハリウッドとNetflixだけになってしまう。それは本当につまらない世界」とし、「日本という殻の外に出ていくためには、自分たちが勝手に『世界はこうなんじゃないか』って思ってやるのではなくて、やはり最終需要者にいかに近づいたところで表現をするかが大事になってくると思う。なので今回のような作品選定の段階から、非常に時間をかけて練り上げていくという創造の過程は、必須の課題」とコメントした。ジェイ・リン氏は日本のBLドラマ人気について「GagaOOlalaの総視聴時間ランキングでは、アメリカ、タイ、台湾、イギリス、ドイツ、オーストラリアが上位6位を占めています」などと日本作品の反響を説明。日本のBL作品について「3つの強み」として「年間17億ドルを生み出す日本のBL経済」「クオリティ」「多様なキャラクター設定」を挙げた。17億ドル経済とは「BL漫画出版社、配信事業者、テレビ局が一体となって、何百何千という人気BLコミックの中から企画を選び、連続ドラマ化しています。このようなドラマは立ち上げの時点で既にシリーズに熱心なファンによる支持基盤が構築されているため、ネット上で宣伝効果を生み出すことができます」と説明した。
2024年04月16日2021年にエストニアで初めて一般劇場公開されたLGBTQ映画として大反響を巻き起こした映画『Firebirdファイアバード』。公開の2年後に同国で同性婚法案が議決された際には、実話を基にした本作が大きな後押しになったとも言われています。そこで、日本で公開を迎えたばかりの話題作について、こちらの方々にお話をうかがってきました。トム・プライヤーさん & オレグ・ザゴロドニーさん【映画、ときどき私】 vol. 636ソ連占領下にあったエストニアの基地を舞台に、運命の出会いを果たした2人の男性によるピュアな愛の物語を描いている本作。『キングスマン:シークレットサービス』などに出演し、イギリス映画界でも注目を集めている俳優トムさん(写真・左)は主演と共同脚本を務め、主人公となる二等兵のセルゲイを演じています。対するパイロット将校のロマン役にキャスティングされたのは、ウクライナ・キーウ出身の俳優オレグさん(右)。今回は国外渡航が困難な状況にもかかわらず、日本の観客へ直接思いを伝えるために念願の初来日を果たしました。本作の魅力や現在の心境、そして日本との関わりなどについて語っていただきました。男性同士の愛情をこんなにリアルに描いた作品は少ない―これまでも許されない状況下での同性愛を描いた映画はありましたが、主演だけでなく共同脚本も担当されたトムさんにとってほかの作品にはない魅力を感じた部分があったのでしょうか。トムさん最初にペーテル・レバネ監督から主演をしてほしいとアプローチをいただいたとき、男性同士の愛情をこんなにもリアルに描いている作品はあまり観たことがないと感じました。なかでも驚いたのは、厳しい軍隊を背景にしているにもかかわらず、これほどまでにセンシティブに描いていることです。今回は共同脚本としても入ることにしたので、スケール感やサスペンス感というのは、監督と2人で話し合っていくなかでいろいろと練り上げていきました。愛そのものが持つ普遍性を描いていると感じた―オレグさんもチャレンジングな役どころだったと思いますが、出演の決め手があれば教えてください。オレグさん僕が興味を持った理由は、愛情を特別なものとして描くのではなく、愛そのものが持つ普遍性を描いていると感じたからです。そして、俳優として面白いと思ったのは、普段は規律正しく生きているパイロットが持つ別の一面を演じられること。僕も少年時代はみんなと同じように、ああいう風になりたいなと憧れていたので、ヒーロー的存在のキャラクターを演じられることはうれしかったです。あとは、子どもの頃に話として聞いていたソ連の支配下にある国がどういう状況だったのかを探ってみたいという気持ちもありました。実際のセルゲイは、太陽のような存在感の人―トムさんは本作のモデルであり原作者でもあるセルゲイ・フェティソフさんには生前何度もインタビューをされたそうですが、印象に残っていることはありますか?トムさんまず彼から繰り返し念を押されたのは、「政治的なことではなく愛についての映画にしてほしい」ということでした。同性愛が迫害されていた時代が背景にはあるものの、愛を中心に描いた作品にしたい思いが強かったようです。それから印象的だったのは、彼の太陽のような存在感。光がさしているかのようなたたずまいには心を打たれたので、そのあたりは演じる際に意識しました。こういう作品だと俳優はメランコリーたっぷりに演じたがるものですが、彼自身がそういう人ではないんですよね。悲しい瞬間は多くても、彼の持つ軽やかさや希望を失わない姿、そしていろんな制限を飛び越える強さを体現している様には大きな影響を受けました。完璧なタイミングで作られた映画だと思う―そういったセルゲイさんの思いが投影された本作は、エストニアで大ヒットとなり、同性婚が承認される大きなきっかけにもなったそうですが、一つの国の歴史を変えてしまうほどの作品になったというのは本当にすごいことです。オレグさんこの映画は、本当に完璧なタイミングで作られたのではないでしょうか。これは僕が出演していた別の舞台であったセリフですが、「あなたが政治を作らなければ、政治があなたを作ってしまう」という言葉がまさに今回の作品にも通じていると痛感しました。良くも悪くも我々は政治によって作られてしまうものなので、同性愛であれナショナリティであれ何であれ、そこに制限が設けられる場合は、自由を求めて戦うべきだと考えています。この作品が問いかけているのは、自分がありのままでいられるかどうかについて。僕自身もロシアとウクライナがこういう情勢になってからは、そういったことを肌で感じています。特にいまの僕たちは、ウクライナ人なのに「あなたはウクライナ人ではありません」と言われているような状況にいるので、現在のウクライナで起きていることはまさに彼らと同じかなと。それくらい自分のアイデンティティのままで生きることができないのです。本作では自分が自分であることの大切さを政治が許さないがゆえの悲劇を描いているので、そういう意味でも「完璧なタイミングだった」と言えると思います。この作品が受容の心に繋がってほしい―日本はまだ同性婚を認めていない国ですが、そういう場所で本作が上映されることにも意義を感じていらっしゃるのではないでしょうか。トムさんそうですね。この作品を通して、「物事をもう少し変えてもいいんじゃないか」という受容の心に繋がればいいなと思っています。ここで描いているのは、同性愛というよりも、魂と魂が愛し合う姿です。男性でも女性でも、どういう立場の人でも、誰もが本物の愛を探し求めて生きているので、そういう普遍性を感じていただけたらと。もし日本に暮らしているかたのなかで、周りから認められなくて苦しい思いをしているかたがいるのであれば、そういった思いが伝わることを願っています。―私は以前ウクライナを訪れたことがあり、いろんな文化の違いに興味を持ちましたが、ウクライナのかたが寿司職人の格好をしている姿を見て驚かされたこともありました。今回が初来日となったオレグさんから見て、日本はどのように見えていますか?オレグさん僕にとっては、日本はまったくの異世界ですね。でも、おそらくウクライナ人は世界でも日本人の次にお寿司を食べている国じゃないかなと思っていますよ(笑)。実際、僕も週に2回かそれ以上は食べていますから!「遠く離れた国なのにどうしてそんなに人気なの?」と思うかもしれませんが、僕たちは生活のなかに日本の影響をあちこちに感じています。まず、日本と言えばテクノロジーが進んでいる現代的なイメージなので、ウクライナでも「1台目のテレビはやっぱりソニーかパナソニックだよね」みたいな話がよくありました。あと、僕はオニツカタイガーのスニーカーが大好きで海外でもいつも買っていますし、ジーンズも日本製、乗っている車もSUBARU。日本の物が大好きなので、今回ようやく来ることができてワクワクしています。自分のままでいられる居場所には喜んで行ってほしい―トムさんは3度目の来日ということですが、日本の好きなところなどがあればお聞かせください。トムさん僕が日本に関していつもすごいなと思うのは、細部へのこだわり。料理の出し方にしても、ものづくりにしても、言語にしても、とても繊細で精緻を極めていると感じています。あとは、日本人のみなさんの人当たりがとてもソフトですごくいいですよね。普通、都市部に行くとガヤガヤうるさいものですが、日本は静かで平和だなと思います。それから僕もオレグと同じでお寿司は大好き。アジアの料理が好きなので、いつもだいたい日本料理かタイ料理を食べています。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。トムさんもしかしたらみなさんは、正しい答えをいつも探していたり、究極の愛を追い求めたりしているかもしれません。でも、そういうものを手にできなかったとしても、すでにあなたは完成した存在なのです。これは僕の世界観でもありますが、自分の外から入ってくるものはあくまでもボーナス。だから、わざわざ探しに行かなくても、あなた自身は必要なものをすでに持っているんだよ、というのを伝えたいです。オレグさん僕が言いたいのは、自分自身であること、そして自由であることが何よりも大事だということです。もし自分がありのままでいられる相手や国が見つかったのであれば、喜んでその居場所に行ってください。インタビューを終えてみて…。撮影中は和気あいあいと楽しそうにしていたトムさんとオレグさん。インタビューが始まると、ひと言ひと言を丁寧に話されており、真摯な姿にこの作品に対する思いが伝わってきました。普段のカジュアルなスタイルも素敵でしたが、劇中で軍服をピシッと着こなす凛々しい姿にも注目してみてください。愛の重さに突き動かされる人と人が出会い、純粋に愛し合う姿に心を揺さぶれる本作。ありのままでいることの大切さと愛の美しさを感じさせてくれる珠玉のラブストーリーです。写真・園山友基(トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー)取材、文・志村昌美ストーリー1970年代後期、ソ連占領下のエストニアで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイは、兵役を終える日を迎えようとしていた。そんなある日、同じ基地に配属されてきたのはパイロット将校ロマン。セルゲイはロマンの謎めいた雰囲気に一瞬で心奪われ、ロマンもセルゲイと目が合った瞬間から体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ2人。友情が愛情へと変わるのに多くの時間を必要なかった。ところが、当時のソビエトで同性愛はタブーであり、発覚すれば厳罰に処されてしまう。そんななか、セルゲイとロマンの関係を怪しむスベレフ大佐は、2人の身辺調査を始めることに…。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『Firebirdファイアバード』新宿ピカデリー、なんばパークスシネマほかにて全国公開中配給:リアリーライクフィルムズ(C)FIREBIRD PRODUCTION LIMITED MMXXI. ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms写真・園山友基(トム・プライヤー、オレグ・ザゴロドニー)
2024年02月16日性の多様性に関するさまざまな取り組みが広がりを見せるなか、まもなく公開を迎える映画は、8歳のトランスジェンダーの少年を主人公に描いた話題作。第73回ベルリン国際映画祭において、史上最年少となる9歳で最優秀主演俳優賞受賞の快挙を成し遂げたことでも注目を集めている1本です。『ミツバチと私』【映画、ときどき私】 vol. 629夏のバカンスに入り、フランスからスペインにやってきたある家族。その一員である8歳の少年は、男性的な名前である“アイトール”と呼ばれることに抵抗感を示すなど、自身の性をめぐって周囲からの扱いに困惑し、悩みを抱えていた。心を閉ざしていたアイトールだったが、叔母が営む養蜂場を訪れ、ミツバチの生態やバスク地方の豊かな自然に触れることで徐々に気持ちがほどけていく。ある日、自分の信仰を貫いた聖ルチアのことを知ると、自分もそのように生きたいという思いが強くなっていくのだが…。自身の性自認に悩む子どもの成長を描き、大きな反響を呼んだ本作。そこで、作品が誕生したいきさつなどについて、こちらの方にお話をうかがってきました。エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督数々の短編を手掛け、さまざまな国際映画祭で評価を得てきたソラグレン監督。着実にキャリアを積み重ねてきたなか、本作が初の長編劇映画となります。今回は、制作過程での苦労や影響を受けた出来事、そして作品を通して伝えたい思いなどについて語っていただきました。―今回、トランスジェンダーという題材を取り上げようと思ったきっかけなどがあれば、お聞かせください。監督私はいままでも、アイデンティティや身体、ジェンダー、家族などを作品のテーマにしてきました。前作に取り組んでいる際には、「私たちはいつ自分の正体に目覚めるのだろう?」「私たちのアイデンティティと体の関係は、どういうものなのだろう?」「アイデンティティは、自分の内側に見つけるものなのか、それとも外的な要素に影響されるものなのか?」といったことを繰り返し自分のなかで問いかけていたほどです。そんななか、16歳のトランスジェンダーの少年が自殺してしまったニュースを聞き、衝撃を受けた私は「この問題は蓋をすべきことではない」と感じて映画を作ろうと思うように。私が脚本を書いたのは2018年ですが、当時のスペイン社会ではメディアも政治もトランスジェンダーについてはなるべく触れないようにしようという風潮だったので、映画に関わる人たちからの偏見が強く、そこと闘うのが一番大変でした。子どもたちも自分は何者かと考えている―そんな厳しい状況のなか、主人公を8歳の子どもにすることに対してもいろんな意見が挙がったと思いますが、設定についてはどのようにして決めていったのでしょうか。監督16歳の少年の事件は、自分のなかである種の“引き金”にはなりましたが、この映画を作るうえで大きな影響を受けたのは、自分が住んでいる地域にあるトランスジェンダーの子どもをもつ家族の会です。彼らと話をしていて、本当にさまざまなことに気付かされました。そのなかでも一番驚いたのは、3歳や5歳くらいの幼い子どもと家族もいたことです。というのも、いままでの社会では「成熟した大人が自分のジェンダーを好きに選んでいる」と思っている人が多いかもしれませんが、実は言葉を覚え始めた頃から子どもたちは「自分は何者なんだろう」と考えているんだなと。そういったことがわかってきたので、映画でも表現したいと思いました。ともに学んで歩んでいく家族の過程も見せたかった―最終的に3歳から9歳までの子どもを持つ20世帯の家族に会われたそうですが、劇中に登場するキャラクターたちは、監督が実際にお話しされた方々からインスピレーションを受けているのですか?監督そうですね。本人と同じように家族も苦しんでいますし、「自分たちの子どもに一体何か起きているのか」という疑問もあるので、劇中でさまざまな反応をする家族の様子に関しては、そのあたりをリアルに反映しています。そんなふうに、映画ではお互いに悩みを抱えながらも、ともに学んで歩んでいく家族の過程を目に見える形で描きたいと思いました。その理由としては、スペインの社会では当事者だけでなく、家族も責めるようなところがあるからです。そういったこともあり、トランスジェンダーの子どもだけを取り上げるのではなく、変わっていく家族の姿も見せたいと考えるようになりました。―この作品を経て、監督自身のなかでもマイノリティの方々に対する向き合い方などに変化を感じている部分はありますか?監督当事者ではない人間からすると、正直に言って彼らの痛みを理性的に理解するのはなかなか難しいことかもしれません。でも、主人公を通して、彼らが抱えている苦しみや思いを受け入れることが重要だと考えています。なぜなら、これまでの社会の尺度で正しくないとされていたことでも、そこに立ち向かおうとする子どもと家族によって健全化されていく部分もあることを知ったからです。本当の家族のような雰囲気を目指して作った―舞台となるのは監督の出身地でもあるバスク地方ですが、独自の言語や文化を持っている様子も描かれており、非常に興味深かったです。監督バスク語はスペイン語と違って、名詞や形容詞などにおいて男性と女性で区別されることがほとんどない言語なんですよね。劇中では、自由でリラックスした雰囲気のなかで交わされる会話のときにバスク語を使用し、少し堅い空気感のなかではスペイン語を使うなどして言語を混ぜています。バスクの社会というのは、家族や社会の絆が強いので、そういった部分が教育や政治にも反映されているんだなと改めて感じました。―そして、本作では約500人のなかからオーディションで選ばれた主演のソフィア・オテロちゃんの演技も素晴らしいの一言に尽きます。どのような演出をされたのでしょうか。監督ソフィアに関しては、キャスティングの段階からこういう演技ができるということはわかっていました。なので、私が取り組んだのは、撮影に入る前までにキャストの間で親子や兄弟としての関係性にリアリティを持たせること。ケンカも含めたさまざまな思い出作りをすることによって、本当の家族のような雰囲気を作れるようにしたいと考えました。「どんな困難でもやれる」という自分への信頼感が大事―画面からも伝わってくるリアルさには、そういった背景があったんですね。では、日本についてもおうかがいしたいのですが、どのような印象をお持ちですか?監督日本人は他人を尊重する民族であり、とても繊細でディテールにこだわる方々だなと感じています。また、外交的で文化度も高いのですが、そのいっぽうで保守的な部分もあるんだなということにも今回気付かされました。とはいえ、日本に来るのは初めてで、しかも到着してからずっと仕事に追われているので、まだ銀座界隈しか見ることができていないのですが(笑)。それだけで日本について語ることは違うと思うので、もう一度ゆっくり来たいなと考えているところです。―お待ちしております。それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督私はみなさんにアドバイスをできるような立場ではありませんが、始めるのも続けるのも大変な映画業界のなかで、私が関心を持っていただける存在になったのは、自分自身を信じることができるようになってからだと感じています。みなさんも一人一人、さまざまな問題と向き合っていらっしゃるところかもしれませんが、まずは「どんな困難でもやれる」という自分への信頼感が大事かなと。そういったことがキャリアにおいても人生においても第一歩だと考えているので、ぜひみなさんも意識していただければと思います。家族の温かさと優しさに包まれるトランスジェンダーが抱える悩みや問題だけにフォーカスするのではなく、ともに生きる家族の姿も丁寧に描いている本作。観る者の心を揺さぶる俳優陣の繊細な演技と、美しいバスク地方の景色にも魅了される必見作です。取材、文・志村昌美胸が熱くなる予告編はこちら!作品情報『ミツバチと私』1月5日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開配給:アンプラグド(c) 2023 GARIZA FILMS INICIA FILMS SIRIMIRI FILMS ESPECIES DE ABEJAS AIE
2024年01月04日これまでに数多くの良作と世界的な俳優を生み出してきたフランス映画界ですが、そのなかでも現在話題となっているのがまもなく公開の『Winter boy』。主演を務めた若手俳優は、「新たなスター誕生」「美しくすぐれた演技」「並外れた存在感」などとメディアから絶賛されています。そこで、“フランス映画界の新星”とも呼ばれているこちらの方にお話をうかがってきました。ポール・キルシェさん【映画、ときどき私】 vol. 621さまざまな葛藤を経験する17歳の少年リュカを演じたのは、俳優のジェローム・キルシェさんとイレーヌ・ジャコブさんを両親に持つポールさん。本作で第70回サン・セバスティアン国際映画祭の主演男優賞を受賞し、2023年セザール賞とリュミエール賞では新人賞にもノミネートされ、高く評価されています。今回は、名監督と大女優と一緒の現場で感じたことやいま興味を持っていること、そして日本での思い出などについて語っていただきました。―本作への出演はオーディションがきっかけだったそうですが、受けようと思った理由から教えてください。ポールさんまずは、この物語に惹かれたからというのが大きかったと思います。思春期というのは世の中の現実とぶつかる年代ですが、そういう時期を過ごしている人たちにとって訴えかけるものが多くある作品だと感じたからです。あとは、やはりクリストフ・オノレ監督と仕事をしたかったというのがありました。私小説的な映画を作らせたら「彼の右に出る者はいない」と思っているくらい、本当に素晴らしい監督です。オーディションで意識していたのは、客観的な視点―ポールさんは300人近い候補者のなかから抜擢されたということですが、なぜ選ばれたのかをご自分で分析したことはありますか?ポールさんおそらく僕と同じくらいの年齢の少年たちは、まだ本格的な俳優ではない人が多いので、演技が上手いかどうかで決めているのではないというのは感じていました。それよりも自分の内側にあるものを見せることができて、持っているエネルギーを撮影で出せる人を監督は探していたんだと思います。そういうなかで、僕がほかの人たちと違ったところがあったとすれば、オーディションのときの“立ち位置”。僕はすべてに対して客観的な視点を持つことを意識していたので、少し引いたところに立っていましたが、そうやって観察している姿が野性的に見えてよかったのかなと。実際、「オーディションのとき、楽しそうじゃなかったよね」とあとから言われました(笑)。―本作はオノレ監督の自伝的作品でもあるので、監督のリュカに対する思い入れも強かったのではないかなと。現場ではどのような演出がありましたか?ポールさん実は、撮影していたときは、彼の自伝的な作品であることを知らされていなかったんです…。偉大な監督を前に緊張していて、こちらから話しかけるようなこともあまりできなかったせいかもしれませんが(笑)。とはいえ、オノレ監督くらい経験が豊富な方の場合、たとえ自分を投影した役だったとしても、「自分が体験したことをそのまま再現してほしい」みたいに言うことはありません。ただ、本や物をくれたり、撮影中に自分の手袋を貸してくれたりすることはあったので、そういうところや美術的な部分で彼の人生における要素が映画のなかに入っているように感じました。ジュリエット・ビノシュさんのインパクトはすごかった―自伝的な物語であることを言わないほうがプレッシャーを与えないだろう、という監督の気遣いもあったかもしれないですね。ポールさんあとは、あくまでも過去の自分自身としてではなく、現代によくいる若者として描きたいという気持ちが監督のなかに強かったのもあったと思います。とはいえ、劇中で使われている音楽が80年代にヒットしたイギリスのシンセポップ・デュオであるオーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダークの「エレクトリシティ」だったり、半野喜弘さんによるオリジナルサウンドトラックがノスタルジックだったりするので、この物語の源に過去がつながっているのは感じていました。―また、演じるうえでは、母親役のジュリエット・ビノシュさんの存在も大きかったと思いますが、共演されてみて印象に残っていることがあれば教えてください。ポールさん初めて出会ったときのインパクトがすごかったので、そのときのことはいま思い出しても、微笑みが出てしまうほど。というのも、彼女は本当に美しくて、存在感があって、俳優としての才能が明らかですからね。一緒にカメラテストをしたときは、思わずずっと見つめてしまいました。そして、この映画において欠かせないのは、彼女の母性的な強さ。それがあまりにもリアルだったので、そのおかげで家族が出来上がったと思います。撮影期間はあまり長くはなかったのですが、彼女が監督やキャストたちに料理を作ってもてなしてくれたり、親しく接してくださったりしたからこそ、家族としての関係性を築くことができました。日本で過ごした3か月間は、とてもいい思い出―リュカは父親の死や年上の男性との出会いによって運命が大きく変わっていきますが、ご自身の人生において転機となった出来事といえば?ポールさんそれはやっぱり映画と出会い、初めて演技をした17歳のときですね。とはいえ、そのときは周りに勧められてオーディションを受けただけだったので、自分で決めたわけではないのですが…。ただ、僕の場合は両親ともに俳優なので、映画や舞台に対して自分でも気が付かないうち興味が高まっていったのだと思います。大学では経済学と地理学を専攻していたこともありましたが、時間が経つにつれて「映画に出たい」という気持ちが徐々に強くなっていったので、そう考えると最初に映画出演した経験が自分にとっては重要だったんだと思います。―お母さまであるイレーヌ・ジャコブさんは、深田晃司監督や演出家の平田オリザさんともお仕事されていらっしゃいますよね。ご自身もいつか日本の作品に出てみたいですか?ポールさん母が平田さんの舞台に出演したとき、実は僕と弟も一緒に日本へ来ていて、城崎温泉に3か月間滞在をしていたことがあるんです。日本チームの方々には本当によくしていただきましたし、おもしろい作品でもあったので、とてもいい思い出となりました。なので、僕も日本の作品にはぜひ出たいです。普段は、冒険をすることが大好き―楽しみにしています。ちなみに、日本のカルチャーで影響を受けているものや好きなものは?ポールさんパッと思いついたのは、小津安二郎監督。なかでも、『父ありき』という作品に感銘を受けました。ほかにも、日本に滞在していたときに日本の演劇もいくつか観て、とても感動した覚えがあります。―仕事以外で、ハマっていることはありますか?ポールさん僕は冒険することが大好きなので、知らない土地を旅行したり、新しいことを発見したりするのを楽しんでいます。最近だとアイスランドに行ってきたんですが、農場で働きながらヒツジの世話を数か月間してきました。そんなふうに、まったく違う場所に行くのが好きなんですよね。いろんな経験をして、俳優の仕事に“栄養”を与えたい―それはすごいですね。今後も俳優をしながら、いろんなことに挑戦されていくのでしょうか。ポールさんそうですね。俳優の仕事は好きなのでこれからも続けていきたいですが、そこに違う体験を混ぜていったほうが俳優であることにもより意義が出てくると考えています。なぜなら、いろんな経験が俳優の仕事に“栄養”を与えてくれるからです。あと、僕は人類学にも興味があるので、さまざまな場所で、たくさんのことを観察したいなとも思っています。俳優というのは、そんなふうにリアルなことといかにつながっているかが大事なのではないのかなと。次はぜひアジアに1か月くらい滞在してみたいですね。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。ポールさんこの映画が日本で公開されるなんて、本当に信じられない気持ちでいっぱいです。でも、本作でも描かれているように、思いがけないことが素晴らしい出来事へとつながっていくこともあるんだなと感じています。ぜひ、『Winter boy』に関心を持っていただけたらうれしいです。インタビューを終えてみて…。ときおり少年のような笑顔を見せていたものの、21歳とは思えない落ち着きと貫禄を漂わせていたポールさん。そういった芯の強さとオーラが、監督の目に留まったのもうなずけます。髪の毛をバッサリと切っていたこともあり、劇中とはかなり雰囲気が変わっていましたが、次はどんな役どころでスクリーンに登場するのかが楽しみなところ。今後、フランス映画界をけん引する存在になると思うので、ぜひいまから注目してみてください。儚さと美しさに引き込まれる琴線に触れる繊細かつ大胆な俳優陣の演技に魅了され、心を揺さぶられる本作。喪失を経験したからこそ見い出す希望と再生を描いた物語は、観る者の共感と感動を呼ぶ珠玉の1本です。写真・園山友基(ポール・キルシェ)取材、文・志村昌美通訳・加藤リツ子ヘアメイク・久保マリ子ストーリー冬のある夜、17歳のリュカは父親が事故で急死したことで、寄宿舎からアルプスの麓にある家に連れ戻される。深い悲しみと喪失感を抱えるリュカは、葬儀が終わると兄の住むパリへと向かうことに。はじめて訪れたパリで、リュカが出会ったのは、兄の同居人でアーティストのリリオ。年上で優しいリリオに心を惹かれるリュカだったが、彼には知られたくない秘密があった。そして、パリで刺激的な日々を過ごすなかで、リュカの心に新たな嵐が巻き起こる…。釘付けになる予告編はこちら!作品情報『Winter boy』12月8日(金)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開配給:セテラ・インターナショナル(C) 2022 L.F.P・Les Films Pelléas・France 2 Cinéma・Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma写真・園山友基(ポール・キルシェ)
2023年12月07日株式会社ソウルクリエイトミュージック(所在地:京都府宇治市、代表取締役:中村 大輔)が運営する音楽教室『Soul Create Music』のLGBTQの方を対象としたボイストレーニングコースのレッスンが2023年8月11日金曜日(再放送8月15日火曜日)NHK Eテレ『バリバラ』で放送されました。当教室からはボイトレコース統括主任 倉野 十実子講師が出演。出演の模様はNHKの見逃し配信サービス「NHKプラス」で8月18日午後10:59までご覧いただけます。NHKプラス Eテレ『バリバラ』「うたって・変わって」 Soul Create Music LGBTQ専用ボイストレーニングコース ソウルクリエイトミュージック【放送概要】NHK Eテレ『バリバラ』「うたって・変わって」初回放送日: 2023年8月11日(金) 午後10時30分再放送 : 2023年8月15日(火) 午前0時30分バリバラHP: Twitter : @nhk_baribara【出演の背景】この度『Soul Create Music』が出演したNHK Eテレ『バリバラ』のテーマは「うたって・変わって」。声に葛藤のある性別違和を持つ方々が歌う事を諦めず、多様な表現で歌声を披露し「歌っているときの自分がいちばん好き!」と輝く姿に密着します。2018年より新たな取り組みとしてLGBTQ専用レッスンを開設した当教室。「もっと女性らしい高い声になりたい」といった願いに、喉のコントロール方法を熟知する発声のスペシャリストたちが、息のトレーニング・日常会話での発声などで「なりたい声」の習得を全力でサポート。これまでの受講者は100名以上に上ります。【『Soul Create Music』について】関西を中心に7拠点、在籍生徒数1,000名以上を誇る『Soul Create Music』。講師陣は代表である中村 大輔を筆頭に、ニューヨーク・カーネギーホール、ブロードウェイ、国連本部などに演奏で招聘される国際的な音楽家たちで構成されており、現在メジャーシーンで活躍するプロミュージシャンもより高度な技術と表現を習得すべく生徒として在籍しております。■「なりたい声」を共に育てる。「音楽と共に紡ぐ未来」『Soul Create Music』の企業理念は「音楽と共に紡ぐ未来」。単なる音楽レッスンと言う枠を越えて、ひとりひとりの人生と未来を輝かせるベストパートナーとして共に歩む事を理念としています。そのような理念を踏まえ、LGBTQ専用レッスンの講師陣は全員がメンタルケアの資格(※)を保有。技術的なボイストレーニング指導だけでなく、「どうなりたいか」「どうありたいか」という生徒様の心に寄り添い、理想の声を実現するお手伝いをいたします。※メンタル心理ミュージックアドバイザー(JAAMP(日本メディカル心理セラピー協会)が認定)※音楽療法カウンセラー(日本インストラクター技術協会が認定)【LGBTQ専用ボイストレーニングコース 詳細】ボイトレコース統括主任:倉野 十実子(広瀬香美さんの事務所と提携し、NYでも活躍するシンガー)実施教室…Soul Create Music梅田教室、上本町教室、奈良福原教室対象年齢…16歳以上★ただ今、梅田教室では3,300円(税込)で体験レッスン実施中です。 ボイトレコース統括主任 倉野 十実子講師■本件に関するお問い合わせ先株式会社ソウルクリエイトミュージック代表取締役: 中村 大輔所在地 : 〒611-0042 京都府宇治市小倉町神楽田33番地10 店舗2階電話番号 : 0774-39-7419事業内容 : 1. Soul Create Music 音楽教室2. 企業様向け研修サポート3. LGBT関連事業部4. イベント企画・運営HP : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月15日2023年7月9日(日)深夜2時40分~放送株式会社広島ホームテレビ(本社:広島市中区)は、テレメンタリー2023「LGBTQとわたし ~虹の下のリアル~」を2023年7月9日に放送します。多様な性を象徴し、性的マイノリティーやその支援者によって掲げられてきた虹色の旗、『レインボーフラッグ』。人びとは旗のもとで団結し、社会に声を上げています。6月には様々な議論の果てに国会でLGBT法が成立。性的マイノリティーの権利について注目が集まってきました。広島でも少しずつ前を向き、歩みを進める人たちがいます。男の子として生きるトランスジェンダーの中学生、法律婚ができず将来が不安な中年の女性カップル…性的マイノリティーに関する地方からの発信は少なく、カミングアウトしづらい。広島で生まれ育ち、これからもここで暮らしたいと願う人たちの日常とは…広島の性的マイノリティーのコミュニティーに2年にわたり通ったディレクターが自らの葛藤と共に伝え続けた「広島の虹の下のリアル」、そして“その後”を伝えます。花房吾早子ディレクター(右)■番組概要テレメンタリー2023[テレビ朝日系列全国ネット]「LGBTQとわたし~虹の下のリアル~」▶広島県の放送日時2023年7月9日(日)深夜2時40分~▶制作広島ホームテレビディレクター:花房吾早子藏田晃裕プロデューサー:立川直樹テレビ朝日系列の全国24社が共同で制作するドキュメンタリーです。週替わりでテレビ朝日系列の各局が制作を担当し、独自の視点で制作しています。系列局の放送時間はこちら : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年06月30日世界No.1求人検索エンジン※「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japanは6月22日、働く上で障壁に直面することの多いLGBTQ+当事者の人たちの働き方や仕事探しを支援するため、ライフマガジン『BE』第二弾を発行しました。※出典:Comscore 2022年9月総訪問数■ライフマガジン『BE』とは同社は、“We help people get jobs.”のミッションのもと、LGBTQ+コミュニティを含むすべての人がその属性や置かれた環境に限らず、自分に合った仕事が得られる社会の実現を目指し、さまざまな取り組みを行なっています。2021年より、働く上で障壁や偏見に直面することの多いLGBTQ+コミュニティの人々の仕事探しや働き方を支援し、障壁や偏見をなくしていくための取り組みとして、『Indeed Rainbow Voice』プロジェクトをスタート。そして、2022年には、その一環として、LGBTQ+当事者の人たちが職場や仕事探しにおいて直面する課題や不安、良かったことやうれしかったことなどを知り、理解するきっかけをつくるため、LGBTQ+当事者のさまざまな「声」を集めたライフマガジン『BE』を創刊しました。今年はさらに取り組みを発展させ、LGBTQ+当事者だけでなく、支援したいと考える人や雇用する企業などを含むさまざまな人たちの声を集め、それらの声をもとに『BE』第二弾を発行しました。■冊子の無料配布+デジタル版を無料公開!第二弾となる今年は、LGBTQ+当事者の人たちが自分らしく働く姿を紹介する「BE WORK GALLERY」と、企業におけるLGBTQ+当事者の従業員への支援やダイバーシティ推進の取り組みに向けた課題や方法をまとめた「BE for WORKPLACE」の2つのテーマで構成。冊子の無料配布を開始するとともに、特設サイトでデジタル版を無料公開しています。また、『BE』をきっかけに、LGBTQ+の当事者を含む全ての人が自分らしく生き生きと働ける社会に向けて、LGBTQ+コミュニティやアライ※1、企業の担当者などさまざまな人たちがともに考え、想いを共有する場としてコミュニティスペースを「文喫 六本木」に6月22日〜7月6日の期間限定でオープン。『BE』を無料配布するほか、“自分らしく生きる・働く”をテーマとしたブックフェア、トークイベントやワークショップを展開しています。※1アライ:LGBTQ+当事者ではないが、当事者のことを理解・共感し支援する人■ライフマガジン『BE』第二弾の制作にあたって『BE』第二弾は、さまざまな人たちの声を元に、LGBTQ+当事者のみならず、ともに働くアライや企業の担当者も広く活用できるものを目指し、制作にあたってLGBTQ+当事者を対象とした調査※2、および企業の人事担当者を対象とした調査※3をそれぞれ実施。LGBTQ+当事者を対象に実施した調査では、LGBTQ+当事者の人たちが職場において生きづらさを感じている現状や、当事者であることでやりたい仕事に就くこと・続けることを諦めた経験があることが明らかになりました。その結果を受け、LGBTQ+当事者の人たちが「自分らしく働く」ことについて考えたり、今まで気づいていなかった仕事や働き方と出会ったり、自分の新しい可能性を知るきっかけを作れないかと考えました。そこで、『BE』第二弾では、31人のLGBTQ+当事者がさまざまな仕事の中で、自分らしく働く姿を紹介する『BE WORK GALLERY』を制作しています。また、企業向けに行なった調査では、企業がLGBTQ+当事者の従業員を支援する取り組みを実施する上で「何から始めたら良いか分からない」「取り組むための情報が不足している」などの課題が明らかに。そこで、企業や一緒に働く人たちの新たな気づきや取り組みに向けた一歩となるようにとの思いから、企業が取り組みを実施する上での方法や工夫をまとめた『BE for WORKPLACE』を制作しました。『BE』第二弾はこれら2つのテーマが1冊にまとめられており、冊子の表と裏どちらからでも各テーマを読み進められるユニークな作りになっています。※2:Indeed「LGBTQ+当事者の仕事や職場に関する意識調査※3:Indeed「企業のLGBTQ+当事者の従業員への取り組みに関する意識調査■ライフマガジン『BE』第二弾 概要発刊日:2023年6月22日価格:無料発行:Indeed Japanページ:100ページ<冊子版>設置・配布場所:文喫 六本木(東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビル1F)設置・配布期間:2023年6月22日〜7月6日※なくなり次第、配布終了となります。<電子版>電子版公開URL:電子版公開期間:2023年6月22日〜(公開終了日未定)(エボル)
2023年06月27日6月はプライド月間。LGBTQ+の人々の“リプレゼンテーション”が年々高まっている中、配信サービスや劇場で観ることのできる映画やシリーズの中から、いま観たい作品をピックアップ。“リプレゼンテーション”とは、映画やテレビのメディアなどにおいて、LGBTQ+(性的マイノリティ)や人種的マイノリティなども含め、社会を構成する人々の多様性が公正に描かれていること。現実には当たり前が当たり前ではなかったり、存在意義や居場所を見つけられなかったりと、まだまだアンフェアであるからこそ、リプレゼンテーションやリスペクトがうかがえる作品に注目した。アカデミー賞最多7冠『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』第95回アカデミー賞作品賞をはじめ主演女優賞(ミシェル・ヨー)、助演男優賞(キー・ホイ・クァン)、助演女優賞(ジェイミー・リー・カーティス)、監督賞、脚本賞、編集賞の最多7冠。A24作品最大のヒットとなった今作では、ミシェル・ヨー演じるコインランドリーの経営者エヴリンが無数に広がるマルチバースを行き来しながら、全宇宙を破壊しようとする“巨大な悪”と対峙する。そのエヴリンが夫ウェイモンドとともにアメリカに移住して誕生した娘が、“喜び(Joy)”と名づけられたジョイで、レズビアン。エヴリンはジョイのガールフレンド、ベッキーとの交際を認めず、中国から呼び寄せた父ゴンゴンにも紹介させない。ジョイの話にも耳をかたむけようとせず、久しぶりに娘に会っても辛辣になりがちで、「だらしがない」「食事に気をつけなさい」と小言ばかり。そんなアジア系移民の母娘の諍いが、なんとマルチバースの命運を握ることになる。また、エヴリンと天敵のはずの国税局のディアドラ(ジェイミー・リー・カーティス)は、人類の手の指がソーセージになっているバースでは同棲中の恋人同士として描かれている。そんなバースがあるのなら、わだかまりもフッと消えてしまうのだ。なお、ジェイミーは娘がトランスジェンダーであり、獲得したオスカー像をジェンダーニュートラルな代名詞「They/Them」と呼んでいることを明かしている。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』はU-NEXT(レンタル)にて配信中。9月6日(水)より4K ULTRA HD&Blu-ray&DVD発売。ロングランヒット継続中!『エゴイスト』「アジアのアカデミー賞」と呼ばれる第16回アジア・フィルム・アワードにて、主演男優賞(鈴木亮平)、助演男優賞(宮沢氷魚)、衣裳デザイン賞にノミネートされ、宮沢氷魚が最優秀助演男優賞を受賞。さらに香港国際映画祭、イタリアのウディネ・ファー・イースト映画祭などで上映され、アメリカのLGBTQ+をテーマとした最も歴史あるフレームライン映画祭、LGBTQ+映画を多数上映するプロビンスタウン映画祭での上映ほか、今秋には北米公開も決定している話題作。14歳で母を失い、故郷を飛び出して、高級ブランドを鎧のように身に纏い生きてきたファッション誌編集者・浩輔と、病気がちなシングルマザーを支えるパーソナルトレーナー・龍太の親密な恋愛と、エゴとも呼べる“愛のあり方”を描いた。ドキュメンタリーのように手持ちカメラで人物たちを傍らから追うことで、表情は見えなくても心情まで感じ取れる息づく人間たちが映し出されている。ドリアン・ロロブリジーダをはじめ、浩輔の友人たちはいずれもゲイ当事者であり、LGBTQ+の登場人物のセリフや所作などを監修するLGBTQ+インクルーシブ・ディレクターのミヤタ廉や、性的シーンでの所作や細かい部分を監修するインティマシー・コレオグラファーのSeigoを迎えている。「こういうサポートがあるというのは日本映画において大きな一歩」と宮沢さんも日本外国特派員協会記者会見で語るなど、ゲイカップルを演じた鈴木さん、宮沢さんが度々発するメッセージからもプライドがうかがえる1作。『エゴイスト』はU-NEXT(レンタル)にて配信中。8月25日(金)より4K ULTRA HD&Blu-ray&DVD発売。結婚か、破局か…Netflixリアリティ「最後通牒 ~クィア・ラブ~」『エゴイスト』には、同性婚が法的に認められていないゲイ当事者がカップルで婚姻届を取りに行って書いてみた、と会話するシーンがあった。本番組には、長く交際してきたが結婚するかしないかという最後通牒を突きつけられたアメリカのクィア女性カップル5組が登場。交際は解消され、新たな恋が始まりカップルになった相手と3週間同棲した後、元恋人と3週間同棲して、最終的に結婚か、破局かを決断することになる。男女のカップルが参加する「最後通牒~結婚、それともさようなら?~」のクィア版スピンオフで、今シーズンの最終話では、番組での試練多き体験と最終決断をした後の近況報告を語る“再会”までが描かれ、注目を集めている。ホストは「ゴシップガール」「ワンス・アポン・ア・タイム」の俳優ジョアンナ・ガルシア・スウィッシャーが担当。Netflixリアリティシリーズ「最後通牒 ~クィア・ラブ~」はNetflixにて配信中。『好きだった君へのラブレター』の妹が韓国へ「愛を込めて、キティより」ヒット映画シリーズ『好きだった君へのラブレター』のスピンオフ。これまで姉のララ・ジーンをはじめ、さまざまな迷える恋を成就させてきた末っ子のキティ・ソン・コヴィー(アナ・キャスカート)が、今度は自身が遠距離恋愛をしているデイに会うため韓国・ソウルのインターナショナルスクールに転入する。「セックス・エデュケーション」「ハートブレイク・ハイ」「ハートストッパー」など、Netflix発の世界的ヒットとなったティーンドラマではクィアのキャラクターが主体的で、流動的な性的指向・性自認もごく当たり前に描かれてきた。今作では韓国を舞台にして、キティはカムアウトしているゲイの同級生Q(キュー)の縁結びをしたり、校長の娘で人気インフルエンサーであり、レズビアンであることを公にしていないユリと恋人デイの偽装カップルに悩まされたりしながら、自分でも思いがけない“揺らぎ”に直面していく。そんなキティの学校生活を彩るのは、「BTS」「SEVENTEEN」「BLACKPINK」「TWICE」「Stray Kids」「(G)I-DLE」、チョン・ソミなどのK-POPのヒットソング。国際的に活躍する韓国俳優やカメオでK-POPアイドルも出演している。Netflixシリーズ「愛を込めて、キティより」はNetflixにて配信中。王子たちのお受験競争だけじゃないNetflix韓国ドラマ「シュルプ」世界を席巻するKコンテンツでは、キム・ヘスが架空の朝鮮王朝時代の王妃を熱演した韓国時代劇「シュルプ」にも着目。キム・ヘス演じる王妃イム・ファリョンは王座を巡ってライバルがひしめく宮廷で、王の母である大妃の策略や側室たちの牽制にも屈することなく、子どもたちの内の1人を次の王にするために奮闘する。実はその1人、ケソン大君は性別違和を抱えていた。ときどき姿を消しては自分に正直になる時間を持つケソン大君だが、その秘密を利用して母子の失脚を目論む者が現れる。タイトルの「シュルプ」とは朝鮮古語で「傘」のこと。子どもたちを貶め尊厳を傷つけようとする者を、王妃ファリョンの「傘」は絶対に寄せつけない。悲劇の主人公にもさせない。現代社会を揶揄するような宮廷での受験競争や権力闘争、そして社会的弱者差別に、ファリョンは着物をたくし上げて全力疾走で立ち向かう。Netflixシリーズ「シュルプ」はNetflixにて配信中。フィンランドから届いた新時代の青春映画『ガール・ピクチャー』韓国映画『はちどり』でも描写された、思春期の主人公の性的指向の揺らぎ。一方、フィンランドのZ世代を描いた『ガール・ピクチャー』には、“普通”に恋愛してみたいのに「男の人と一緒にいても何も感じない。私はみんなと違う」と悩み、男子といい雰囲気になる度にドン引かれて落ち込むロンコが登場する。また、再婚した母親への複雑な感情を抱え、怒りを抑えることができない自分自身にもイラつくミンミは、大好きだったはずのスケートから離れたくなったエマと運命的な恋に落ちる。だが、ふとしたきっかけから破壊衝動が現れてしまい…。監督のアッリ・ハーパサロが、「今の時代を生きる女の子たちへのリスペクトであり、応援歌」と表現している本作。お互いを称え合い、鼓舞し合う“女の子”たちの痛みと輝きを感じてみてほしい。『ガール・ピクチャー』は全国にて順次公開中。このほかにも、前作『モロッコ、彼女たちの朝』で2人の女性の連帯と希望を描いたマリヤム・トゥザニ監督の最新作『青いカフタンの仕立て屋』(6月16日公開)は、伝統衣装を手縫いで績ぐ仕事と本来の自分の狭間で苦悩する夫とその妻、若い職人の姿を描いている。第75回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」に出品され、国際映画批評家連盟賞を受賞した。『青いカフタンの仕立て屋』さらに、少年2人の繊細な親密さに無自覚な悪意ともいえるレッテルが貼られることで、2人が運命を違えることになるフランス映画『CLOSE/クロース』が7月14日(金)より公開される。『CLOSE/クロース』同作と是枝裕和監督の『怪物』(公開中)には、揺らぐ少年たちの葛藤や周囲の視線などクィア映画として驚くほどの相似点がある。『怪物』昨年、カンヌ国際映画祭グランプリを獲得したルーカス・ドン監督による今作があったからこそ、『怪物』が今年の第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞に選ばれたのかもしれない。『CLOSE/クロース』この『CLOSE/クロース』や『ガール・ピクチャー』『青いカフタンの仕立て屋』が、いずれもアカデミー賞国際長編映画賞の各国の代表作品となっているのは偶然ではないはずだ。そして、『CLOSE/クロース』の全米配給や『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』『ムーンライト』などで知られる気鋭の映画会社A24が手がけた『インスペクション ここで生きる』(8月4日公開)も控えている。親に捨てられ社会からも除外され、“透明だと思っていた”自分を癒すために映画を撮ろうとした新鋭監督エレガンス・ブラットンが自身の半生を映画化、新たな傑作となりそうだ。『インスペクション ここで生きる』(上原礼子)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-エゴイスト(2023) 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 2023年3月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会ガール・ピクチャー 2023年4月7日より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開© 2022 Citizen Jane Productions, all rights reservedCLOSE/クロース 7月14日(金)より全国公開© Menuet / Diaphana Films / Topkapi Films / Versus Production 2022
2023年06月13日関西を拠点に音楽教室を展開する株式会社ソウルクリエイトミュージック(所在地:京都府宇治市、代表取締役:中村 大輔)は関西エリアで初となるLGBTQの方を対象に指導する完全マンツーマンレッスンのボイストレーニングコースを新たに開設いたしました。現在1回1,100円の体験レッスン受付中です。Soul Create Music LGBTQ専用ボイストレーニングコース 今夏からの新コース■国際的に活躍する一流ミュージシャンがマンツーマンで指導。Soul Create Musicのボイストレーニングの講師陣はニューヨーク・カーネギーホール/ブロードウェイ/国連本部に招聘され演奏する国際的な音楽家たち。女性らしい発声/男性らしい発声など喉の使い方を熟知する発声のスペシャリストたちが、息のトレーニング・日常会話での発声などで生徒様の「なりたい声」の習得を全力でサポートいたします。■技術面だけじゃない。心に寄り添い「なりたい声」をヒアリング。本コースの講師陣は全員がメンタルケアの資格(※)を保有。レッスン前に「どうなりたいか」「どうありたいか」という生徒様の心に寄り添いながらヒアリング。技術的なボイストレーニング指導だけに留まらないのが本コースの特徴です。講師である[音楽のプロ]たちは自己表現のプロであり、魅せ方のプロでもあります。共に「なりたいあなた」「本来のあなた」を見つけて、実現していくお手伝いをいたします。※メンタル心理ミュージックアドバイザー(JAAMP(日本メディカル心理セラピー協会)が認定している)※音楽療法カウンセラー(日本インストラクター技術協会が認定している)■新たな自己表現!発表イベント多数Soul Create Music梅田教室では半年に一度、すべてのコースの生徒の皆様による発表会を開催しております。ステージでの歌の発表をする事をレッスンの目標とし、モチベーションアップに繋げていただく事もおすすめです。LGBTQ専用ボイストレーニングコースではオプションでプロのアーティストによるメイク、写真撮影などのサービスにも対応いたします。【LGBTQ専用ボイストレーニングコース 詳細】実施教室…Soul Create Music梅田教室、上本町教室、奈良福原教室対象年齢…16歳以上★ただ今、1,100円で体験レッスン実施中です。 ■本件に関するお問い合わせ先株式会社ソウルクリエイトミュージック代表取締役: 中村 大輔所在地 : 〒611-0042 京都府宇治市小倉町神楽田33番地10 店舗2階電話番号 : 0774-39-7419事業内容 : 1. Soul Create Music音楽教室2. 企業様向け研修サポート3. LGBT関連事業部4. イベント企画・運営HP : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月12日求人検索エンジン「Indeed (インディード)」の日本法人Indeed Japanは、全国のLGBTQ+当事者1,000名を対象に、意識調査を実施しました。同社では4月20日より、ダイバーシティのある働き方を推進するプロジェクト「Indeed Rainbow Voice 2023」をスタート。同取り組みにあたって、LGBTQ+コミュニティの人たちの仕事探しや職場において直面している困難や課題、職場に求めることなどを明らかにするため、今回の調査を実施しています。■「職場で生きづらさを感じる」LGBTQ+当事者は約4割で、非当事者の約1.5倍全国の20~50代の人々を対象に、現在または直近の職場について尋ねたところ、LGBTQ+当事者の約4割(39.1%)、非当事者(シスジェンダーかつヘテロセクシュアル)の26.8%が「職場で生きづらさを感じる」と回答し、LGBTQ+当事者が非当事者の約1.5倍の結果となりました。LGBTQ+当事者は非当事者よりも、職場において困難を抱えている可能性が高いことが示されました。■LGBTQ+当事者の3人に1人が「不安やストレス、嫌な思いを経験」「LGBTQ+当事者であることがきっかけで、仕事探しや職場において不安やストレス、嫌な思いをした経験」について尋ねたところ、3人に1人以上(33.5%)が経験したことがあると回答。また、仕事探しや職場において感じた不安やストレスなどに対し、どのような対策をしたかという問いに対しては、35.5%が「誰にも言わず/何もしなかった(自分の心のなかにとどめた)」と回答しました。64.5%は何らかの対策をしており、最も多かったのは「公的・民間の窓口など社外の人や組織に相談した」12.5%で、他にもLGBTQ+コミュニティや友人などへの相談も上位となりました。一方で、全体の約5人に1人(21.5%)が「転職/退職(転職活動の開始を含む)」を選択した経験があることも明らかとなりました。■働くLGBTQ+当事者の7割以上が「職場でカミングアウト」していない現在の職場において、同僚や上司に対してカミングアウト(自身の性自認や性的指向を誰かに打ち明けること)をしているかを尋ねたところ、有職のLGBTQ+当事者の7割以上(75.8%)が「カミングアウトをしていない」と回答しました。この結果より、企業(職場)からは、LGBTQ+当事者の存在が「見えづらい」状況が考えられます。そのため、企業(職場)においてLGBTQ+当事者がいる前提での環境づくりやコミュニケーションが進みにくいことで、LGBTQ+当事者が職場で感じる不安や生きづらさにつながっているという可能性も考えられます。■LGBTQ+当事者の3割以上が「やりたい仕事に就くことを諦めたことがある」LGBTQ+当事者の3割以上(31.5%)が「当事者であることで、やりたい仕事に就くことを諦めたことがある」と回答しました。■「やりたい仕事に就くことを諦めたことのある」約8割が「応募前」に諦めた経験LGBTQ+当事者であることで、仕事に就くことを諦めた経験のある人のうち、約8割(78.1%)が「仕事に応募する前に諦めた」と回答しました。やりたい仕事に就くことを諦めたLGBTQ+当事者は、仕事に応募する前の段階で何らかの障壁に直面している可能性があることが明らかになりました。■「諦めた」理由1位は「多様な性のあり方について理解のない発言」「LGBTQ+当事者であることで、やりたい仕事に就くことを諦めた理由」は、1位が「男性らしさ・女性らしさの決めつけなど、多様な性のあり方について理解のない発言をされた」17.1%、次いで「求人を調べているとき、採用企業にLGBTQ+に対する制度があるかわからなかった」「勤務中の髪型、化粧、服装(制服着用など)などの要件が希望と合わなかった」が共に13.1%という結果でした。◇LGBTQ+当事者が「やりたい仕事に就くことを諦めた理由」・1位「男性らしさ・女性らしさの決めつけなど、多様な性のあり方について理解のない発言をされた」17.1%・2位「求人を調べているとき、採用企業にLGBTQ+に対する制度があるかわからなかった」13.1%・2位「勤務中の髪型、化粧、服装(制服着用など)などの要件が希望と合わなかった」13.1%・4位「志望している業界やその企業について、古典的な価値観のまま・多様性が担保されていなかった」11.4%・5位「求人を調べているとき、採用企業がLGBTQ+フレンドリー(LGBTQ+を理解し寄り添い、支援する企業)かわからなかった」10.9%・5位「求人を調べているとき、採用企業の従業員にアライ(LGBTQ+を理解し寄り添い、支援する人)がいるかどうかわからなかった」10.9%企業における多様な性に対する理解が低いことや、LGBTQ+当事者に向けた制度の有無がわからないこと、働く上での要件などが、LGBTQ+当事者がやりたい仕事に就くことの妨げになっている可能性が明らかになりました。■4人に1人が「当事者であることで、やりたい仕事を続けることを諦めたことがある」さらに「LGBTQ+当事者であることで、やりたい仕事を続けることを諦めた経験」について尋ねたところ、約4人に1人(24.4%)が、経験があると回答しました。■「やりたい仕事を続けることを諦めた」理由1位は「見た目の性別で決めつけた発言や扱い」「LGBTQ+当事者であることで、やりたい仕事を続けることを諦めた理由」は、1位「見た目の性別決めつけた発言や扱いをされた」(15.7%)、2位「差別的な発言・行動をする上司・同僚がいた」(14.2%)、3位「LGBTQ+当事者の社員/事例がなく、制度や環境について会社に希望・意見を伝えづらい」(13.1%)という結果でした。◇LGBTQ+当事者が「やりたい仕事を続けることを諦めた理由」・1位「見た目の性別で決めつけた発言や扱いをされた」15.7%・2位「差別的な発言・行動をする上司・同僚がいた」14.2%・3位「LGBTQ+当事者の社員/事例がなく、制度や環境について会社に希望・意見を伝えづらい」13.4%・4位「性自認や性的指向に関連するハラスメントを防止する取り組みがなかった」12.7%・5位「本当はもっと長く働きたくても、長く同じ職場で働けない」11.2%■仕事を諦めないために求めること1位は「差別的な発言・行動をする上司・同僚がいない」LGBTQ+当事者がやりたい仕事を諦めないために、企業や職場に求めることを尋ねたところ、1位「差別的な発言・行動をする上司・同僚がいない」(24.7%)、2位「カミングアウトしない人も、職場の居心地がよい」(23.8%)、3位「カミングアウトしない人も、職場での人間関係を深められる」(20.1%)でした。◇LGBTQ+当事者がやりたい仕事を諦めないために企業や職場に求めること・1位「差別的な発言・行動をする上司・同僚がいない」24.7%・2位「カミングアウトしない人も、職場の居心地がよい」23.8%・3位「カミングアウトしない人も、職場での人間関係を深められる」20.1%・4位「仕事の幅・選択肢が増えて、仕事内容にも満足できる仕事・職場がみつかる」19.0%・5位「制度としても、文化としても、自由な服装やファッションが認められている」18.8%■安心して働くために求めること1位は「特定のジェンダー観に縛られずに働ける職場」また、今よりもっと違和感や生きづらさを感じず安心して働くために、企業や職場に求めることを尋ねたところ、1位「誰もが自由な服装や髪型・言葉遣いなど、特定のジェンダー観に縛られずに働ける職場」(21.1%)、2位「カミングアウトしなくても不利がないような制度や従業員の意識がある職場」(19.9%)、3位「自分を理解してくれ、今後の仕事・キャリアの相談に乗ってくれる人(LGBTQ+かを問わず)がいる職場」(15.4%)でした。◇今よりもっと違和感や生きづらさを感じず安心して働くために企業や職場に求めること・1位「誰もが自由な服装や髪型・言葉遣いなど、特定のジェンダー観に縛られずに働ける職場」21.1%・2位「カミングアウトしなくても不利がないような制度や従業員の意識がある職場」19.9%・3位「自分を理解してくれ、今後の仕事・キャリアの相談に乗ってくれる人(LGBTQ+かを問わず)がいる職場」15.4%・4位「自由にカミングアウトできる職場環境」15.3%・5位「LGBTQ+の存在を想定した言動などコミュニケーションがあたりまえな職場」13.7%・5位「同性パートナーを法律上の異性婚夫婦と同等に扱う社内制度が導入されている職場」13.7%LGBTQ+当事者が、やりたい仕事を諦めず、また生きづらさを感じずに働くために企業や職場に求めることは、多様な性のあり方に対する理解や意識の浸透、そしてカミングアウトの有無に関わらず働きやすい制度や環境であることがわかりました。◇仕事探しまたは仕事をしているときに感じた不安やストレス、嫌な思い・面接でカミングアウトしたところはすべて不採用。カミングアウトしなかったところはすぐに採用された。差別されているんだなと思った。・就活で面接のお願いのために電話をしたときに、こちらからカミングアウトした途端「うちの会社はそういうのはいらないから」と笑って言われて電話を切られた。その後は、そのことがトラウマになって就活できなくなった。・面接で髪を丸坊主の手前まで短くしないと採用しないと言われた。・女性の制服が強制されるところでは、自分自身の違和感を感じて、働きづらいと感じた。・異性の恋人を前提として、恋人の有無を聞かれたり、社内のバーベキューパーティーに恋人を呼ぶように言われる。・「店員さん」や「○○さん」って呼ばず、「お姉さん」と声をかけられたのが思いのほか苦しかった。◇企業(職場)への意見や求めること・企業としてだけではなく、社会貢献として、勤務している社員やその家族、取引先の関係者が勤務時間外であっても、多様性における配慮に欠けた言動をしないように、定期的に社内外で講習などを行なってほしい。・「LGBTQ+という特別な人たちがいる」のではなく、「人には人の数だけ性がある」ということを理解する。会社を挙げてSNSなど一般の人からも目につくところでLGBTQ+コミュニティを支援していることを発信してほしい。・LGBTQ+の人たちが世の中に沢山いること自体が当たり前の事だと、全ての人が思える社会づくり。自分の価値観も、他人の価値観も、受け入れられるべきものだと、企業や会社の人ひとりひとりが何度も発信していってほしい。■調査概要・調査主体:Indeed Japan・調査対象:全国の20~50代 30,643名、うちLGBTQ+当事者※1,000名※総人口から無職(専業主婦・主夫や学生を含む)かつ(今後の)就労の意志のない人を除いた人※シスジェンダーかつ非ヘテロセクシャル(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、パンセクシャル、アロマンティック・アセクシャルなど、性的指向においてクエスチョニングのいずれか)、トランスジェンダー、エックスジェンダー、クエスチョニングにて均等割付を実施。・調査方法:インターネット調査・調査期間:2023年3月17日~3月27日(エボル)
2023年05月06日LGBTQ映画の祭典「第31回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」が今夏、表参道と渋谷の都内2会場で開催されることが決定した。「レインボー・リール東京」は、LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア/クエスチョニング)をはじめとする性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)をテーマとした映画を、国内外からセレクトし上映する映画祭。1992年より30年以上続く歴史あるイベントであり、様々なSOGI(ソジ=性的指向・性自認)をもった人々が映画を通してつながるコミュニティとなっている。また、数千人を動員するイベントながら、映画祭の企画・運営にかかわる全てをボランティアスタッフが担っていることも特徴。毎年の上映作品には、本邦初公開の洋画や珠玉の邦画などをラインアップ。今回の上映作品やチケット情報などは6月末の発表を予定しているという。<代表・宮澤英樹よりメッセージ>昨年の記念すべき第30回は上映だけでなく、数年ぶりのトークやライブのイベントで大盛り上がり。それぞれの想いを抱えた来場者があふれる会場を眺め、「これからも映画祭という場を続けていきたい」と次の10年に向けて決意を新たにしました。それではみなさん、夏に会いましょう!「第31回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」は7月15日(土)~7月17日(月・祝)、スパイラルホール(東京都港区南青山)、7月21日(金)~7月23日(日)ユーロライブ(渋谷区円山町)にて計6日間開催。(text:cinemacafe.net)
2023年04月21日いくつになっても、時間を忘れて楽しんでしまうものといえばガールズトーク。そこで今回ご紹介するのは、女性たちが抱える恋愛や人生の悩みについてリアルに描いて注目を集めている北欧発の青春映画です。『ガール・ピクチャー』【映画、ときどき私】 vol. 567クールでシニカルなミンミと、素直でキュートなロンコ。2人は同じ学校に通う親友同士で、放課後はスムージースタンドで一緒にアルバイトをしながらおしゃべりを楽しんでいる。話題になるのは、恋愛やセックス、そして自分の将来についての不安と期待についてだった。そんななか「男の人と一緒にいても何も感じない自分はみんなと違うのでは?」と悩んでいたロンコは、理想の相手との出会いを求めて、パーティへと繰り出すことに。ミンミはロンコの付き添いでパーティに参加していただけだったが、大事な試合を前にプレッシャーに押しつぶされそうなフィギュアスケーターのエマと運命の出会いを果たすのだった…。第38回サンダンス映画祭ワールドシネマドラマ部門で観客賞を受賞したのをはじめ、第 95 回アカデミー賞国際長編映画賞部門のフィンランド代表に選出されるなど、国内外で高く評価されている本作。そこで、作品の裏側についてこちらの方にお話をうかがってきました。アッリ・ハーパサロ監督映画のみならず、ドラマやドキュメンタリーなど幅広い作品を手がけ、強い女性たちを描くことを得意とするハーパサロ監督。今回は、フィンランドの女性たちが置かれている状況や男女平等がもたらすメリット、そして不完全な自分の受け入れ方などについて語っていただきました。―本作では、どのようなところに魅力を感じて監督をしたいと思われたのですか?監督私が監督として参加した時点で脚本は未完成でしたが、斬新で共感を呼ぶキャラクターが3人も登場するというのがおもしろいと思いました。この作品には脚本を担当したイロナ・アハティとダニエラ・ハクリネンの個人的な経験も反映されていますが、具体的なエピソードではなく、あくまでも10代という多感な時期に抱いていた感情について描かれています。それは「交際相手と心のつながりを感じられていたのか」とか「相手といることに喜びはあったのか」といったことですが、私たちにとって10代の少女ならではの思いを描くことが非常に大事でした。なぜなら、自分たちがその年代の頃に、同じ悩みを抱えているキャラクターが出てくる映画があまりなかったからです。脚本を仕上げていく過程では、若いときに味わった感情をお互いに共有し合ったので、自分たちが共感できる部分だけでなく、監督として描きたいところもしっかりと反映してもらいました。2人の人間が恋に落ちる当たり前の姿を見せたかった―劇中ではあえて主人公たちのセクシャリティには触れていませんが、最初からそのような設定にしようと考えていましたか?それとも最近のフィンランドではそれが当たり前のようになっているのでしょうか。監督同性同士が付き合うことに対して、フィンランドのどこに行っても受け入れられている状況かというと、まだそこまでではないかもしれません。ただ、この物語の舞台となっている都心のエリアで、20歳前後の人たちの間ではかなりオープンにされていると思います。今回、私たちにとって大事だったのは、ミンミとエマのように女性同士で付き合うことを問題にしたり、カミングアウトしたりする姿を描かないことでした。それよりも、2人の人間がお互いに惹かれ合って、恋に落ちるという当たり前の恋愛として見せたかったのです。というのも、世の中にある映画では、女性キャラクターの描き方も決まりきったものが多いですし、同性愛者も型にハマった描かれ方ばかりですよね?特に、LGBTQの方々については、だいたい何かのトラウマや葛藤を抱えていて、周りから反対されているので、“被害者”のようにされがちです。―確かに、ミンミとエマはそういう典型的なキャラクターたちとは一線を画していますね。監督もちろん、彼女たちにも悩みはあります。でも、それは同性に惹かれていることが原因ではなく、ただ好きな人に対して抱えている感情です。そういった理由から、私は彼女たちをポジティブな人物として描きたいと考えました。男女平等が実現すれば、誰もが幸せになれる社会になる―また、ロンコは性やセックスに対してオープンで興味深いキャラクターでしたが、フィンランドの女性たちの間でもそういう会話はよくされますか?監督そうですね、少しずつオープンに話せるような状況になってきているとは感じています。実は、今回の映画でもう一つ大事にしたいと思っていたのは、きちんとした合意のもとで行為がされるべきであるということを描くことでした。ロンコが最初に参加するパーティで、ある男の子とそういう雰囲気になったとき、男の子が「触ってもいい?」と聞くシーンを入れましたが、そんなふうに男性が女性に了承を得る様子を見せたいと思ったのです。必ずしも全員がお互いの了承を得て行為にいたっているわけではないかもしれませんが、少しずつそういう意識がみんなのなかに芽生えてきているので、それはすごくいいことだなと。私の世代だと自分の気持ちやしてほしいことをなかなか言えないところがありましたが、いまの若い世代は言えるようになっているので、変わってきているように感じています。―フィンランドといえばジェンダー・ギャップ指数が世界第2位の国なので、先進国でも最下位となる116位(2022年時点)の日本と比べると、女性活躍が非常に進んでいます。そのことが社会にどのような影響を与えていると感じていますか?監督私は男女平等の社会に近づくことで、すべての人の生活や人生の質が上がると考えています。そもそも、人と人の間に不平等が生じること自体が正しくないので、フィンランドでは男女だけでなく、あらゆる人に対して社会的な地位を認める議論がされる段階にきました。とはいえ、フィンランドでもすべてが完璧なわけではありません。実際、30代の女性首相をはじめ、女性の大臣たちが受けた誹謗中傷は男性だったら受けないようなものばかりでした。女性蔑視をするミソジニーはまだまだあるのが現実です。ただ、誰もが幸せになれる社会になれば、女性に限らず男性にとっても利益は多くなるのではないでしょうか。そういう意味でも、男女平等を訴えるのが女性だけになるのではなく、男性からももっと声を上げてほしいと思っています。女性活躍の場が奪われれば、才能も無駄にしてしまう―おっしゃるように、これは女性だけの問題ではないですね。監督女性が活躍する場が奪われると、多くの才能を無駄にしてしまう可能性もありますが、それは人材の損失にもつながっているのです。これまでもさまざまな女性たちがいろんな素晴らしいものを発明し、創作しているので、芸術でも科学でも幅広い分野で女性が活躍できれば、より豊かな社会になると思っています。映画においても、もし女性の監督や脚本家が作品を世に出さなければ、映画界は多様性を失ってしまうのではないでしょうか。だからこそ、男女平等はすべての人の人生の質を上げるために大切なものなのです。―その通りですね。ところでまもなく公開を迎える日本に対しては、どのような印象をお持ちですか?監督日本は「いつか行ってみたい場所リスト」のなかに入ってはいますが、まだ行ったことがありません。なので、日本については、『東京物語』から『ドライブ・マイ・カー』に至るまでさまざまな日本映画を通して見た印象ばかりです。ただ、おそらくそれは日本の方にとってのフィンランドと同じかなと思っています。というのも、フィンランド以外の国で観られているフィンランド映画といえば、ほとんどがアキ・カウリスマキ監督の作品なので、みなさんが思い描くフィンランドもきっと彼の映画を通して知ったものではないでしょうか(笑)。私の日本に対する印象も、そういった感じです。完全であるよりも、不完全のほうがおもしろい―それでは最後に、10代の頃に自分の不完全さを受け入れることに苦労した経験をした監督から、大人になっても同じように感じてしまう女性に向けてアドバイスをお願いします。監督私も100%達観できているわけではありませんし、45歳となったいまでも自分を責めてしまうことはもちろんあります。ただ、自分を受け入れることができれば、気持ちが楽になるのは確かなので、みなさんも自分に対して慈悲の心や愛情を持ってほしいです。この作品を観たあとに、彼女たちをハグしたくなるような気持ちになっていただきたいですが、同時にあなた自身も自分のことを少しでも好きになってもらえたらいいなと思っています。ちなみに、私が自分の悩みや不完全さを受け入れられるようになったのは年齢を重ねたこともありますが、「完全であることに価値がない」と感じられたというのも理由の一つ。不完全さこそが素晴らしいというか、不完全であるほうがおもしろいし、味があることに気がついたので、いまはそれを大事にしたいなと思いました。不完全さを受け入れられないとガチガチな状態になってしまいますが、受け入れられれば肩の力が抜けて前向きになれますし、愛情豊かな人間にもなれるはずです。日本の金継ぎがまさにそれを象徴していますが、不完全になってしまったものを新しく生まれ変わらせることでより美しくなるので、そういった考え方ができるといいなと思います。自分の手で自由をつかみとる!どんな壁にぶつかっても、悩んで失敗しても、自らの道を歩いていこうと立ち上がる女性たちの姿にパワーをもらえる本作。恋にも性にも人生にも素直であることの大切さ、そしてありのままの自分を愛することの素晴らしさを思い出させてくれるはずです。取材、文・志村昌美魅了される予告編はこちら!作品情報『ガール・ピクチャー』4月7日(金)より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー!配給:アンプラグド️(C) 2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved
2023年04月05日【広島ホームテレビ】2023年3月28日(火)深夜放送広島のLGBTQを取り巻く現在地株式会社広島ホームテレビ(本社:広島市中区)は、ドキュメント広島「LGBTQとわたし~虹の下のリアル~」を2023年3月28日に放送します。日本では近年、性的マイノリティに関する報道が増えましたが、地方からの発信は少ないのが現状です。男の子として広島市の中学に通う悠悟さん男の子として生きるトランスジェンダーの中学生、法律婚ができず将来に不安を抱える女性カップル、山あいの集落にUターンしたトランスジェンダー女性など…広島ホームテレビではこれまで、広島で生まれ育ち、これからもここで暮らしたいと願う人たちの日常を伝えてきました。人びとは虹色の旗のもとで団結し、社会に声を上げている庄原市の実家に虹色の旗を掲げた奥田圭さん地方ではカミングアウトしづらく、見えない存在になっています。姿が見えないため仲間と出会いにくい、その家族や友人が求める情報も見つけにくい、偏見や差別もなかなかなくならない…その悪循環を断ち切るには、今ここに生きている人たちの「リアル」を見せることだと考えました。花房吾早子 記者県内で数少ない性的マイノリティのコミュニティに、取材ディレクターが入りました。そこで出会った人たちと共に、広島のLGBTQを取り巻く現在地を伝えます。■放送予定広島ホームテレビ(HOME)ドキュメント広島「LGBTQとわたし~虹の下のリアル~」【日時】2023年3月28日(火)深夜1時25分~※広島エリアのみ■制作広島ホームテレビ(HOME)‣取材ディレクター:花房吾早子‣プロデューサー:立川直樹放送終了後、見逃し配信を予定しています番組公式サイトはこちら : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月20日2022年に大阪アジアン映画祭で「来るべき才能賞」を受賞したのをはじめ、韓国やアメリカなど海外の映画祭でも注目を集めている話題作『世界は僕らに気づかない』。いよいよ日本での劇場公開を迎えます。そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。堀家一希さん & ガウさん【映画、ときどき私】 vol. 549異なる文化を持つフィリピン人の母親と高校生の息子を描いた本作で、主人公の純悟を演じたのは、『東京リベンジャーズ』のパーちん役などで知られる堀家さん。そして、タレントとしても活躍しているガウさんは、フィリピンパブに勤める母親のレイナを演じています。今回は、現場の裏話や作品を通して気づいた愛の在り方などについて、おふたりに語っていただきました。―堀家さんは映画初主演となりましたが、フィリピンと日本のハーフというだけでなく、母子家庭でゲイでもあるという複雑なバックグラウンドを持つ役で、難しさを感じた部分もあったのではないでしょうか。堀家さんそれは、かなりありました。最後までずっとプレッシャーを感じていたので、「明日のシーンはどうしようか、こうしようか」みたいなことを毎日繰り返しながら、ようやく終わったという感じです。そんななかでも監督や当事者の方と話したり、本を読んで勉強したりというのを積み重ねながら何とか作品として成立するところまでいくことができました。―役作りのために、撮影で使っていた家に1か月間寝泊まりしていたそうですね。堀家さんドアの位置に慣れていないとか、そういう細かいところが役に影響してしまうと思ったので、部屋の感じをつかむためにも撮影期間中は住むことにしました。それも役を演じるうえでは、助けになったと思います。役作りのために、あえて距離を取っていたこともあった―ガウさんは本格的な演技に初挑戦ということですが、初めてにしては非常に難しい役どころだったのではないかなと。オファーがあったときは、いかがでしたか?ガウさん実は、最初にお話をいただいたときは、「私ではなくてフィリピンの方を紹介しますよ」とお答えしました。というのも、私はスコットランドとフィリピンのハーフなので、役に説得力がなくなって作品全体が嘘っぽく見えてしまったら嫌だと思ったからです。でも、脚本はすごく面白かったですし、私のお母さん世代が日本に来たときに味わってきたようなことも描かれていると思ったら、自分で演じてみたいなと。監督からも「ガウさんでお願いしたい」と言っていただいていたので、自分の愛する母国であるフィリピンの人たちの声を伝えられるように、レイナに魂を込めて演じることを決めました。―現場では堀家さんがあえてガウさんと距離を取って役作りをしていたそうですが、ご自身も何か意識されていたことはありましたか?ガウさん純悟が堀家くんじゃなかったらあんなふうにレイナを演じられなかったと思うほど、今回は堀家くんに引き出してもらった感じでした。私は実生活でお母さんになったことはありませんが、堀家くんが息子としての思いをぶつけてくれたので、息子への接し方や子どもを愛おしく思う母性を理解することができました。でも、最初は「堀家くん、すっごい冷たいじゃないの!」って思っていたんですよ(笑)。私はいつも番組とかで共演すると、みなさんとプライベートトークをしますが、それが全然できなかったので……。正直に言うと、「これから1か月以上、この人とどうしよう」と悩んでいました。堀家さん確かに、嫌でしたよね(笑)。ガウさん特に、堀家くんは周りが心配するくらい役に入り込んじゃうタイプですから。でも、いま振り返ると、最初からそうしてくれたからこそ、途中で変な照れが出ることもなかったですし、思いっきり向き合えたんじゃないかなと。なので、最後にわかりあえた瞬間は、心の底からよかったなと思えました。最後には、本当のお母さんのような素直な気持ちになれた―ガウさんと距離を取ったのは、監督からのアドバイスだったのでしょうか。堀家さん実は、監督は仲良くしてほしかったみたいです……。でも、僕自身にとっては純悟として1か月間生きていくなかで、僕たちのコミュニケーションは邪魔になってしまうんじゃないかなと思ったので、排除しようと決めました。「邪魔」とか言ってすみません!そういう意味じゃないですよ(笑)。ガウさんすごくわかるから大丈夫だよ。でもね、最初は絶対に仲良くなれないと感じていましたし、「もうカットかかっているんだから、元に戻ってよ!」って思っていました(笑)。堀家さんあの、これって褒めてくれているんですよね?ガウさんめちゃめちゃ褒めてるよ!堀家くんに甘えがないからこそ現場の空気もガラッと変わりましたし、そういうところもスクリーンを通してみなさんに伝わると思います。堀家くんは、古き良きタイプというか、ストイックで“昭和の俳優”という感じがしました。―堀家さんは子どもの頃はお笑い芸人になりたかったそうなので、人を笑わせたい気持ちをこの現場では封印していたのでは?堀家さんそうですね。人と話すのは大好きですし、普段は「これを言ったら面白いかな」みたいなことをいつも頭のなかで考えているほうです。でも、今回はそれも全部消していました。ガウさん本当に、かなり近寄りがたかったんですよ。堀家さんいまになって、すごい言うじゃないですか(笑)。ガウさんだって、みんなでワイワイしていたときも、別の部屋で1人だけ暗い感じだったでしょ?こんなにコミカルな部分があることは、最近になって知りました。でも、ラストシーンでカットがかかった瞬間、「イエーイ!」と言ってハグしてくれたのは印象的でしたね。いきなりだったので、私のほうが逆にオドオドしちゃいましたが(笑)。堀家さんあはははは!そうなりますよね。ガウさんただ、私のことを認めてくれたんだなと思ったら、「心を開いてくれてありがとう!」って本当にお母さんのような気持ちで素直に受け入れることができました。愛にはいろんなカタチがあると改めて気づいた―この作品ではさまざまな愛のカタチも描かれていますが、この作品と出会ったことで、愛に対する見方に変化はありましたか?堀家さん自分のなかにある愛というよりは、周りからの愛に気がつくことができました。「自分の両親がしていたあの行動は、僕を愛してくれていたからなんだな」とか、いままで関わってきた人たちとの間にある根本的な部分について理解することができるようになったと思います。―結婚を決意するレイナと同じく、ガウさんも1年半ほど前にご結婚されたばかりなので、共感するところもあったのでは?ガウさんそれはありましたね。撮影していたときはちょうど結婚式の前でしたし、現場のことをいろいろと聞いてくれたのも彼だったので。そんなふうに、静かに見守ってくれる愛に助けられた部分は大きかったです。今回の作品で、愛にはいろんなカタチがあると改めて感じました。純悟みたいにまだ愛が何かわからない年齢の子にとって、愛は重たくてうっとうしいものかもしれません。でも、どう表現していいかわからないだけで彼にも彼なりの愛はあるんですよね。だから、相手が自分を突っぱねてしまったとしても、それだけで「アイツはかわいくない」と思うのは違うなと。誰もが日々いろんな戦いをしているので、愛に対して決めつけるのはよくないと知りました。人間の根本に愛があることは変わらないと感じた―なるほど。また、本作ではいくつかのマイノリティについても描かれていますが、演じてみて気づいたことがあればお聞かせください。堀家さんこの問題も、非常に難しいことだと改めて痛感しました。特に、僕は当事者ではないので、いくら掘り下げてもその方々が経験している感情には絶対たどり着くことはできませんから。でも、結局は同じ人間で、根本に愛があることは変わらないというふうに思っています。ガウさん友達にマイノリティの問題を抱えている人がいると、私たちはつい「わかっているよ」と言いがちですが、わかっているつもりでいちゃいけないんだなと強く感じました。なぜなら、みんなが本音を言っているわけではなく、心の奥では違う思いを抱えていることもあるからです。『世界は僕らに気づかない』というタイトルの通り、みんなが気づくのは難しいかもしれませんが、大事なのは知っている振りをしないこと。それがこの映画においても大切なメッセージだと思いました。―確かにそうですね。2022年はおふたりとも新しいことに挑戦した1年だったと思いますが、今年はどんなことをしたいですか?堀家さん海外旅行をたくさんしたいですね。あとは、車の免許を取りたいです!原付で日本横断みたいなのもいいかなと。一緒に行きます?ガウさん楽しそうだけど、いまは親子みたいな関係だから「モタモタするなよ、置いていくぞ!」とか怒られそうじゃない?堀家さんそれは純悟の話ですよね。僕の印象ってどうなっちゃってるんですか(笑)。ガウさんあはははは!でも、『東京リベンジャーズ』のイメージもあるからバイクを乗り回しているのかと思ったら、まさかの自転車派だったとは。堀家さん高校生のときなんて、学校まで毎日往復17キロを自転車で通ってましたよ。しかも、放課後はサッカーもしていました。ガウさんすごいね!現場では、こういう話が全然できなかったので貴重です。堀家さん(笑)。日本とフィリピンの架け橋になっていきたい―ちなみに、いまだから聞いてみたいことはありますか?ガウさん役作りの話に戻りますが、入り込んでいるときって、自分に戻る瞬間ってあるの?堀家さんみんなから入り込んでいるって言われて恥ずかしかったんですけど、そもそも僕は入り込んでいないんですよ!ガウさんそうだったの!?堀家さんただ、台本はずっと離さないまま「純悟だったらどう感じるかな」とか「純悟だったどう行動するかな」ということはつねに考えていました。入り込むというよりも、洗脳させている感じだったと思います。ガウさんなるほど。それが全部終わった次の日、最初に何をしたの?堀家さんラーメンを食べに行きました(笑)。撮影中も行ってましたが、やっとラーメンのことだけを考えて食べることができたという感じでしたね。―では、ガウさんはいましたいことはありますか?ガウさん私はこの映画をきっかけに、日本とフィリピンの架け橋になりたいなと思っています。お互いの国のいいところをもっと知ってもらい、つなげていけたらいいなと。プライベートでは、キックボクシングでフィジカルの面をもっと整えていきたいです。たまに、「試合にも出てみたら?」と言われることもあるんですけど、痛いと泣いちゃうし、そこまでの根性はないですね(笑)。自分自身と照らし合わせながら観てほしい―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。堀家さん僕自身の内面を使って演じたような役どころだったので、そういう意味では僕自身を一番知っていただけるような作品だと思っています。といっても、純粋な思いをシンプルに出しているということであって、普段からあんなに怒っているわけではありません(笑)。この映画には、誰にでも当てはまる愛のカタチがどこかにありますし、「どうしてお母さんにあんなこと言っちゃったんだろう」とか、自分の過去を解決してくれる点も散らばめられているはずです。そういうところも含めて、ご自身と照らし合わせながら観ていただけたらいいなと思っています。ガウさんいまはSNSがすごく盛んになっているので、世界の誰かに気づかれたいという願望のなかで毎日を過ごしている方は多いと感じています。実際、私自身もフォロワーが増えたり減ったりすることに影響されてしまいがちですから。でも、いまはなるべくそういうことに気持ちが左右されないように心がけています。それに「誰かのようになりたい」とか、「人にウケるからやってみよう」ということばかりに気を取られていると、あとになって「あれは自分じゃなかったな」と思うときが来ることもあるかもしれません。そうならないためにも、まずは自分を忘れずに、自分ありきで行動をしたうえで、世界に気がついてもらえたらいいんじゃないかなと思っています。インタビューを終えてみて……。現場で話していなかったのが嘘のように、絶妙なやりとりを繰り広げていた堀家さんとガウさん。本物の親子さながらの激しいぶつかり合いは、カメラの裏でそれぞれの苦労があったからこそ生まれたものだったのだと納得しました。ぜひ、そんなおふたりの熱演ぶりにも注目してください。自分にとっての愛とは何かに気づかされる多様性が叫ばれているいまなお、無くならない差別のなかで生きづらさを抱えながらも必死で生きようとする母と息子の姿を描いた本作。胸を締め付けるような葛藤とともに、愛の持つ圧倒的な力強さに心が震えるのを感じるはずです。写真・安田光優(堀家一希、ガウ)取材、文・志村昌美ストーリーフィリピンパブに勤めるフィリピン人の母親レイナと2人で暮らしている高校生の純悟。父親のことは何も聞かされておらず、毎月振り込まれる養育費だけが父親との唯一のつながりだった。純悟には同級生の恋人・優助がいたが、パートナーシップを結ぶことを望まれても、自分の生い立ちが引け目となり、決断できないまま苛立ちを抱えてしまう。そんなある日、レイナが再婚したいと言って恋人を家に突然連れて来る。見知らぬ男と一緒に暮らすことを嫌がった純悟は、実の父親を探そうとするのだが……。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『世界は僕らに気づかない』1 月 13 日(金) 新宿シネマカリテ、Bunkamura ル・シネマほか全国公開配給:Atemo©「世界は僕らに気づかない」製作委員会写真・安田光優(堀家一希、ガウ)
2023年01月12日通信制高校でLGBTQへの理解を深める特別授業を実施広域通信制高校ID学園高等学校(本部:東京都千代田区理事長:渡邉美樹、以下「ID学園」)は、日本で一番古くからLGBTQの総合支援団体としてLGBTQの理解推進とサポートを行っている団体「一般社団法人CialFrame(所在地:東京都千代田区、以下「シャルフレーム」)と連携し、性の多様性を理解し、相互理解を深めるための環境整備に取り組んでいます。2021年度にはシャルフレームと日本セクシュアルマイノリティ協会が運営する「EESa!プロジェクト」より「EESa!認定マーク」を取得、2022年2月には教職員への理解促進の活動が評価され、「EESa!AWARD 2021」において「学校教育部門賞」を受賞いたしました。また先月のプライド月間においては、シャルフレーム認定講師を招いた特別講義を開催。性の捉え方やLGBTQについて理解を深め、生徒・教職員誰もが居心地良く学び働ける環境を築くための礎となる授業を実施しました。生徒は水道橋キャンパスでの受講、および「zoom」を活用して各地からオンラインで参加し、知識の習得やLGBTQに関する理解を深めました。※「LGBTQ」を性的マイノリティの総称として表現しております背景近年LGBT(LGBTQ)への認知が上がり、課題も明白になっています。2018年に行われた電通ダイバーシティ・ラボによる調査(※)によると、日本の8.9%の人がLGBTQに該当するという結果が出ており、人数の規模としてはAB型の人や左利きの人数と同程度とされ、家族や友人を含めると関係がある人はそれ以上になることが伺えます。(※電通ダイバーシティ・ラボ調査: )こうした中、広域通信制高校であるID学園では、性の捉え方に関して悩み、「トランスジェンダーに理解のある学校を探している」「LGBTQに理解を示す学校を希望している」などという問い合わせをいただくことも踏まえ、性の捉え方についての知識不足を解消し、生徒にとっても教職員にとっても居心地よい環境を提供するため、2021年よりシャルフレームとの連携を進め、教育現場におけるLGBTQの理解浸透に取り組んでおります。EEsa!AWARD2021特設サイト ※EESa!プロジェクト・EESa!認定マークについてEESa!とは、Everyone、Education、Smile、associationの4つの言葉の頭文字を取り「みんなで、学び合って、高め合って、笑顔になれる繋がり(団体)」の意味が込められた概念及び合言葉。一般社団法人CialFrameと、日本セクシュアルマイノリティ協会の2団体が運する「EESa!プロジェクト」は多様化促進の為にお互いの個性を理解し合い「枠のない社会」の実現を目指ししています。個人はもちろん、今後マイノリティ活躍や、SDGsの取り組みを進めていく企業や、多様性を促進する為の活動をする自治体や学校などと共に、「ありのままでEESa!(いーさ)」と言える社会環境を整える為のプロジェクトです。一般社団法人CialFrame(シャルフレーム)についてシャルフレーム(旧一般社団法人日本セクシュアルマイノリティ協会)は、2005年、LGBT(LGBTQ)の総合支援団体として日本で最初にLGBT(LGBTQ)の総合支援団体として創立されました。多様性が進む中、“それぞれのステージ、立場にあった最適な環境を整える目的で、多様性を認め理解し合うこと。つまり、みんなで、学び、高め合う、双方にとって今より居心地の良い繋がりを作ること”を事業活動の理念として掲げて活動されています。▶シャルフレーム公式HP SDGs特別授業実施「LGBTQとは?」生徒からSDGs17項目の中で特に「『5.ジェンダー平等を実現しよう』について学びたい」という意見が多かったことをふまえ、SDGs授業内ででジェンダーをテーマに学習をすすめ、最終回にはシャルフレーム認定講師による特別授業をオンラインにて実施。性の捉え方やLGBTQの理解に取り組む必要性、Diversity&Inclusionについて学ぶ機会となりました。法人概要法人名:一般社団法人Cial Frame(旧セクシュアルマイノリティ協会)代表者:代表理事中根吉美所在地:〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-1-8 9292ビル 1FURL : 法人名:学校法人郁文館夢学園代表者:理事長渡邉美樹所在地:〒113-0023 東京都文京区向丘2-19-1URL : 学校概要学校名 :学校法人郁文館夢学園ID学園高等学校東京本部代表者 :校長 古澤勝志所在地 :〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-18-9URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年07月27日株式会社LEALLIVは、2022年7月27日(水)、ジェンダーレス、LGBTQ+ファッション雑誌「WaWian」Vol.2を発刊します。見る人すべてが明るく楽しめる雑誌表紙には大人気のジェンダーレスアイドル「MM(メイメイ)」の2人(ぎんしゃむさん、ぷうたんさん)を起用。創刊号とはデザインを一新し、見る人すべてが明るく楽しめるようなイメージの雑誌に仕上げました。Vol.2では、6月のプライド月間を受け、各ブランドのレインボー商品を特集。さらに、性別にとらわれずに楽しめる、ユニセックスアイテムを多数掲載しています。また、井手上漠氏プロデュースの新アパレルブランド「BAAKU」の商品とコーディネートをご紹介。「『こうあるべき』から『こうでもいい』へ」「ココロにフィットするファッションの新しい選択肢」をコンセプトに、ジェンダーバイナリーのあたりまえに疑問を問いかけるブランドです。誌面では、オーバーサイズのモードなスタイルをジェンダーレスモデルたちが個性的に着こなし、身を包む洋服を通し自己の内面を表現しています。モードな雰囲気のなかで色柄の鮮烈なアイテムも目を引き、着る人によってスタイルアレンジは無限大です。メンズライクメイクやジェンダーレスメイク、女装メイクも紹介メイクコーナーでは、前号よりもメイク方法をより分かりやすくレイアウトしています。メンズライクメイクやジェンダーレスメイクのほかに、女装メイクにもフォーカスしています。Vol.2では、親御さんや、学生さんたちの「お悩み」にもスポットを当て、それに対し、様々なセクシュアリティの方々からの回答も掲載。ジェンダーレスな取り組みを実施している企業へのインタビューも掲載しています。〔書誌情報〕発売日: 2022年7月27日(水)価格: 1,500円(税込)仕様: A4サイズフルカラー/88ページ発行元: 株式会社LEALLIV公式サイト: (画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2022年07月25日株式会社LEALLIV(レアリヴ/東京都大田区/代表取締役:格地 翔偉)は、2022年7月27日(水)、ジェンダーレス、LGBTQ+ファッション雑誌「WaWian」Vol.2を発刊いたします。表紙表紙には大人気のジェンダーレスアイドル「MM(メイメイ)」のお2人(ぎんしゃむさん、ぷうたんさん)を起用。創刊号とはデザインを一新し、見る人すべてが明るく楽しめるようなイメージの雑誌に仕上げました。今号では、6月のプライド月間を受け、各ブランドのレインボー商品を特集。さらに、性別にとらわれずに楽しめる、ユニセックスアイテムを多数掲載しています。また、井手上漠氏プロデュースの新アパレルブランド「BAAKU」の商品とコーディネートをご紹介。「『こうあるべき』から『こうでもいい』へ」「ココロにフィットするファッションの新しい選択肢」をコンセプトに、ジェンダーバイナリーのあたりまえに疑問を問いかけるブランドです。BAAKU本誌面では、オーバーサイズのモードなスタイルをジェンダーレスモデルたちが個性的に着こなし、身を包む洋服を通し自己の内面を表現しています。モードな雰囲気のなかで色柄の鮮烈なアイテムも目を引き、着る人によってスタイルアレンジは無限大です。メイクコーナーでは、前号よりも工程数を多く取り、メイク方法をより分かりやすくレイアウトしています。メンズライクメイクやジェンダーレスメイクのほかに、女装メイクにもフォーカスしています。今号では、親御さんや、学生さんたちの「お悩み」にもスポットを当て、それに対し、様々なセクシュアリティの方々からご回答いただいています。ジェンダーレスな取り組みを実施している企業様へのインタビューも掲載しております。発刊する度に成長している本誌の応援を、よろしくお願いいたします。DIVERSITY〔書誌情報〕発売日 : 2022年7月27日(水)価格 : 1,500円(税込)仕様 : A4サイズフルカラー/88ページ発行元 : 株式会社LEALLIV公式サイト: 〔目次〕009 FASHION COORDINATE014 COVER INTERVIEW~ぎんしゃむ×ぷうたん~018 DIVERSITY020 GENDERLESS ITEMS028 Rainbowproject038 WaWian SNAP!046 What's in my bag?048 Room wear for yourself050 PLAY!Summer Make-up058 ジェンダーレス双子の街ブラ in鎌倉062 WEARING SELFISHNESS066 What is WaWian?067 SHOPLIST068 お悩み相談Vol.2076 COMPANY INTRODUCTION082 BOOK information083 tanaka084 Glossary 用語集 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月25日2022年、第30回を迎えるLGBTQ映画の祭典「レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」が、7月、シネマート新宿ほかにて開催されることが決定した。「レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」は、LGBTQなどのセクシュアル・マイノリティをテーマにした映画を、ジャンルを問わず国内外からセレクトし上映。1992年より30年続く、日本のLGBTQコミュニティの中で最も歴史あるイベントのひとつであり、LGBTQ映画に特化した国内でも数少ない映画祭。また、当映画祭の企画・運営は全てボランティアスタッフが担っている。1992年に中野サンプラザの研修室で第1回目の映画祭が開催された際には、地域住民から「文化教育施設である中野サンプラザで、“いかがわしい”映画を上映している。とんでもない!」とクレームの嵐だったという。それから30年。少しずつではあるが、セクシュアル・マイノリティに対する社会的認識は変化しはじめ、差別のない社会に向けて前進していると日々感じられるようになってきた。記念すべき第30回を迎える今年は、シネマート新宿、シネマート心斎橋(大阪)、スパイラルホール(表参道)の3会場にて計14日間にわたり開催。昨年に引き続き大阪での開催に加え、コロナ禍になる前年(2019年)までメイン会場だったスパイラルホールでの開催を復活。上映作品の発表は6月中旬を予定している。(text:cinemacafe.net)
2022年04月22日社会における障壁や家族との問題、他人からの視線など、日々何かと闘いながら生きている人も多いと思いますが、そんな心に共感や感動を与えてくれるもののひとつといえば映画。そこで、ある苦しみを抱えた主人公たちを描いた話題作をご紹介します。『ふたつの部屋、ふたりの暮らし』【映画、ときどき私】 vol. 471南仏モンペリエを見渡すアパルトマンの最上階で、向かい合う互いの部屋を行き来して暮らしているニナとマドレーヌ。彼女たちは隣人同士であり、実は長年密かに愛し合ってきた恋人同士でもあった。不幸な結婚の末に夫が先立ち、子どもたちも独立していたマドレーヌは、静かな引退生活を送っていたが、2人の望みはアパルトマンを売ったお金で一緒にローマへ移住すること。ところが、子どもたちに真実を伝えられないまま、時間だけが過ぎていく。そんななか、突如マドレーヌを襲った悲劇により、2人は究極の選択を迫られることに……。世界各国の映画祭で評価されるだけでなく、辛口なことで知られるアメリカの映画批評サイト「ロッテントマト」でも98%(2022年4月4日現在)という高い支持を得ている本作。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。フィリッポ・メネゲッティ監督ニューヨークやイタリアでキャリアを積んだのち、現在はフランスに拠点を移して制作に取り組んでいるイタリア出身のメネゲッティ監督。長編監督デビュー作となる本作では見事セザール賞の新人監督賞に輝き、注目を集めています。今回は、作品を通して伝えたいことや完成までに見舞われた苦労、そして日本文化への興味などについて語っていただきました。―監督は、以前から「秘密裏に愛し合う女性たちの物語を撮りたかった」ということですが、こういった題材に興味を持つようになったきっかけはありましたか?監督このテーマで語りたかったのは、他人の目線によって人はどのような影響と制限を受けているのか、そして他人によって排除されてしまう人々についてです。それらについて取り上げたいと思ったのは、自分が若いときに知り合った2人の女性がきっかけでした。彼女たちはこの映画の主人公たちよりも複雑でつらい環境に置かれていましたが、そんな彼女たちの生きざまに心を打たれたのです。と同時に、彼女たちは僕に映画への情熱を植え付けてくれた人でもあったので、僕にとってはとても重要な人物でした。そういったこともあって、彼女たちへの感謝を込めた作品を作りたいという気持ちが大きかったのだと思います。本作は実話を基にした作品ではありませんが、痛みを抱えながら生活をしなければならない人たちを目の当たりにしたことが出発点となりました。この作品には、映画人としての責任を感じた―ほかにも、参考にされたことはあったのでしょうか。監督脚本を書いていたのは2013年から2018年頃ですが、その間に主人公たちと年代の近いフランス人とイタリア人の女性カップルでご近所さんとして密かに暮らしている方が叔母の知り合いにいることを耳にしたり、フランスで同性婚を認める法案の成立を巡って反対のデモが起きているのを目撃したりと、自分が書いている物語と現実が交差するような経験もしました。資金調達にかなり苦労はしましたが、そういった出来事が刺激となり、このストーリーを書き上げてみたいと強く思うようになったのです。―日本では中年以上の女性を主人公にした映画の企画が通りにくいという現場の声を聞いたことがありますが、ヨーロッパでは本作のように年配の女性でも主人公の作品は多く作られているような印象です。とはいえ、現状はどのような感じですか?監督まさに日本と同じで、今回の資金調達が難しかった原因には主人公の年齢という問題が大きくありました。「もし主人公の女性たちが若かったらすぐに制作できるのに……」といったことは、何回も言われましたから。でも、僕としては年齢の高い女性を表現することが自分の映画人としての責任だと考えていました。なぜなら、現代は強迫観念にとりつかれて生きているような社会で、若さやスタイルの完璧さばかりを良しとしているところがあると感じているからです。とはいえ、現実はみんなが若いわけでもなければ、全員がモデルのようなプロポーションをしているわけではないですよね?映画では筋骨隆々のかっこいい店員さんがいることもありますが、僕が行くお店ではそんなことはなく、いろいろな体型の人がいます。だからこそ、人に強迫観念を与えないような正直な映像を撮りたいというのが自分の希望でもあったのです。若さだけでなく、年齢を重ねたところにも魅力はある―そういった信念を貫いたからこそ、素晴らしい作品として完成したのだと感じました。監督あとは、年齢についても包み隠すことなく表現したかったので、ニナとマドレーヌを演じてくれた女優さんたち伝えたのは、「メイクはあまりせず、シワも撮りますよ」ということ。でも、70歳を過ぎた彼女たちはナチュラルで美しく、本当に魅力的でした。僕自身、魅力というのは若さだけでなく、年齢を重ねたところにもあると考えていますから。おそらく主人公たちの年齢を若くしていたら資金調達の問題は早く解決できていたと思いますが、自分の決断は本当に間違っていなかったと感じています。―ちなみに、日本ではフランス人女性に対してありのままの姿で自由に生きている印象を持っている人が多いと思うので、マドレーヌのように夫から虐げられていることに耐え、カミングアウトできない女性像を少し意外に感じる人もいるかもしれません。キャラクターを作り上げるうえで意識したのは、どんなことですか?監督もちろん、フランスにもこういう女性はいますが、パリのような大都会か、今回のような田舎町かによっても考え方や人々のメンタリティは違うように感じています。おそらくそれは、イタリアでも日本でも同じことが言えるのではないでしょうか。人それぞれ感受性はまったく違いますが、僕としては小さな町を舞台にすることによって、誰にでも当てはまる話であるということを示したかったのです。日本文化については、これからもっと知りたい―なるほど。また、劇中では日本風の絵画や盆栽が部屋に飾られているのが目に留まりましたが、何かメタファーのような意図がありますか?監督気がついてくれたのはすごいですね。ただ、正直な答えとしては「好きだから」です(笑)。実は、日本文化にはとても興味があり、僕の家にも盆栽や浮世絵のような絵が置いてあるほどなので。作品に取り入れたことについては自分でも無意識でしたが、好きだから使わせてもらいました。―日本文化のどういったところに興味を持たれているのかを教えてください。監督まずは、やはり日本映画ですね。黒澤明監督や溝口健二監督をはじめとする偉大な古典映画は、何度も繰り返し観ました。日本には一度だけ行ったことがありますが、その際に興味を持ったのは、自分に語り掛けてくるような美的感覚。細かいところにまでバランスが取れていたり、わずかな記号で多くを物語っていたりするのは素晴らしいと感じました。あとは、日本人作家の方々が書かれた作品もいくつか読ませていただいています。そういったことが自分の何に影響を与えているのか自分ではわかりませんが、非常に複雑な日本文化からさまざまな感銘を受けているのではないかなと。ただ、まだ自分には無知なところが多いので、日本についてはこれからもっと知りたいと思っています。―ありがとうございます。それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。監督僕が映画作りをするのは、観客の方々と感情を共有するためでもあるので、この映画がみなさんの心の琴線に触れ、感動していただけたらとてもうれしいです。ぜひ、感情移入しながら観ていただけたらと願っています。愛がもたらす光と影を鋭く映し出す!目に見えない社会の圧力や他人の視線に苦しみながらも、愛する人との自由な人生のために命をかけて闘う女性たちをサスペンスフルに描いた秀作。年齢や偏見に囚われることなく突き進む彼女たちの姿は美しく、そして観る者の心を激しく揺さぶるはずです。取材、文・志村昌美胸を引き裂く予告編はこちら!作品情報『ふたつの部屋、ふたりの暮らし』4月8日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー配給:ミモザフィルムズ© PAPRIKA FILMS / TARANTULA / ARTÉMIS PRODUCTIONS - 2019
2022年04月07日奇才“ライアン・マーフィー”が製作総指揮を務め、総勢50名以上のLGBTQキャストが出演する「POSE/ポーズ」シーズン2が本日4月6日(水)よりデジタル配信(購入/レンタル)。予告編も公開された。1980年代後半、ニューヨークを舞台に行き場のないLGBTQの若者たちが“マザー”の元に集まり、自分らしく生きようとする若者たちをゴージャス&クールに描いたヒューマン・ドラマシリーズ。2020年エミー賞にて主演俳優部門でトランスジェンダーとして初ノミネートを果たした、主演のMJ・ロドリゲスをはじめ、2019年エミー賞ドラマ部門主演男優賞を受賞したコンテストのMCを務めるプレイ・テル役のビリー・ポーターや、アメリカのニュース誌「TIME」の「世界で最も影響力のある100人」に選出されたエンジェル役のインディア・ムーアなど、注目のキャストが多数出演。シーズン2では、念願の“最優秀マザー賞”を獲得したブランカ(MJ・ロドリゲス)と“ハウス・オブ・エヴァンジェリスタ”のメンバーたちが、夢に向かって新たな一歩を踏み出す中、マドンナの「ヴォーグ」の大ヒットで“ボール・カルチャー”が社会に認知されはじめる。とはいえ、LGBTQへの偏見は依然根強く、深刻化するエイズの危機はコミュニティの背後にまで忍び寄っていた…。ブランカとハウスのメンバーたちはどうなるのか。最終シーズンであるシーズン3に向けて、物語は大きく変化していく。また、当時の音楽とファッションはもちろん、歌唱シーンやダンスシーンでの圧巻のライブパフォーマンスも必見だ。これまでのストーリー1980年代後半のニューヨーク、差別的な時代に行き場のないLGBTQの若者たちが、母親代わりの“マザー”の元に集まり“ハウス”で共同生活を送りながら、毎回決まったテーマに沿ったファッションやヴォーギングと呼ばれるダンスの技を“ボール”と呼ばれるコンテストで競い合っていた。この煌びやかな“ボール・カルチャー”を軸に、差別や偏見、挫折を味わいながらも夢を追い求める若者たちの姿を描く。「POSE/ポーズ シーズン2」はデジタル配信中(購入/レンタル)。(text:cinemacafe.net)
2022年04月06日映画界においても、LGBTQをテーマにした作品は増えていますが、まもなく公開を迎える注目作『私はヴァレンティナ』で描かれているのは、トランスジェンダーの女子高生。そこで、リアルな現状に迫っている話題の本作について、こちらの方にお話をうかがってきました。ティエッサ・ウィンバックさん【映画、ときどき私】 vol. 469役柄同様に自身もトランスジェンダーであり、人気YouTuberとしても活躍中のティエッサさん。ソーシャルメディアがきっかけで主人公のヴァレンティナに抜擢され、演技未経験にもかかわらず、見事な演技を見せて高く評価されています。今回は、自身の経験や葛藤、そして本作を通じて伝えたいことについて、語っていただきました。―最初に、映画出演のオファーを受けたときのお気持ちから教えてください。ティエッサさんすごくうれしかったので、躊躇することなく、その場ですぐに承諾しました。というのも、私は映画で役を演じることがずっと夢で、小さい頃から自分の部屋をスタジオに見立てては撮影ごっこのような遊びを一人でしていたほどなので。そしてもうひとつは、自分が生きている現実と映画で描かれている現実とが非常に似ていたからというのも大きな決め手となりました。―とはいえ、演技の経験がないなかでの挑戦はいかがでしたか?ティエッサさん一度セットに入ったら、1日中そこから出たくないと思うほど、すごくエキサイティングな経験でした。役を演じることが好きなのもわかりましたし、キャストやスタッフのみなさんともワイワイしながら過ごしていたので、仕事とは思えなかったほど。本当に毎日が楽しくて仕方がなかったです。―劇中では、初めての演技とは思えないくらい堂々とされていましたが、不安を抱えていたところもあったのでは?ティエッサさん実は、ひとつだけありました。それは、母親役のグタ・ストレッサーさんと初めてカメラテストでお会いしたときのこと。彼女はベテランの女優さんで、ブラジルではものすごく有名な方なので、そんな方と本当に一緒にやるんだと思ったら、ものすごくプレッシャーを感じてしまいました。でも、ご本人がとても優しい方で、いろいろなことをたくさん教えてくださったので、いまでは「お母さん」と呼んでいるほど。セットの外でも私のことを娘のように扱ってくれています。初めてでも、自分を最大限出せるように意識した―現場に入る前には、何か自分なりの準備もしていたのでしょうか。ティエッサさん心がけていたのは、自分を最大限に出せるようにしようという意識。そういったことを考えながら脚本を読んで準備をしましたが、もちろん緊張はしましたね。でも、みなさんが本当に快く迎えてくれたので、撮影中はずっと幸せな時間でした。とはいえ、私は自分がしていることに批判的なところがあるので、監督に「いまので本当に大丈夫でしたか?」と何度も確認してしまったことも。OKだと言われても納得できずに、心配になることはたびたびありました。―演じるうえでは、ご自身の経験を活かしたり、アイディアを監督に伝えたりというのもありましたか?ティエッサさんそうですね。まず初めに脚本を読んだとき、トランスジェンダーが置かれている現状などにいろいろな疑問点があったので、それを監督には伝えました。その後、さまざまなディスカッションをしたうえで、監督が私の意見をしっかりと受け入れてくれたのはありがたかったです。―そのなかでも、思い入れのあるシーンといえば?ティエッサさん一番は、ヴァレンティナが性被害を受けたことを母親に告白する場面。「私にもこういったことを告白できる母親がいて、自分を支えてくれていたら……」と考えながら演じていたら、撮影が終わっても涙が止まらなくなってしまいました。そのときに、トランスジェンダーの人たちにとっては、家族や親しい人が家にいて安心して暮らせることがものすごく重要だと改めて感じたのです。性の多様性については、もっと議論していくべき―この作品を通して、心境の変化を感じることもあったのではないですか?ティエッサさんすごく変わりましたね。撮影を終えたあとはヴァレンティナと自分を区別するのが難しくなってしまい、セラピーに通ったこともありましたが、それによって自分のことをより理解できるようになりました。実生活では母親が不在なので、大きくなっていたのは母親に対する感情。この作品に出演したことをきっかけに、母親を探してみようと考えるまでになったのです。残念ながらすでに私が小さい頃に亡くなっていたということが判明しましたが、そういった大切なプロセスを経験することができました。―背景にはそんな思いも抱えていらっしゃったんですね。ティエッサさんはもともとYouTuberとして活動していたということですが、きっかけは?ティエッサさん以前働いていた職場のなかにトランスジェンダー嫌悪の女性上司がいて、非常につらい思いをしていたので、仕事を辞めることになりました。そこで次に何をしようか考えていたときに、YouTubeを見るのも自分がカメラに映るのも好きだし、アーティスティックなことをしたいと考えていたので、自分で撮影してみようと始めたのが最初です。―ブラジルではトランスジェンダーの中途退学率は82%、そして平均寿命は35歳というデータが出ていると知り、かなり衝撃を受けました。この事実をどう感じていますか?ティエッサさん本当に、ひどいことだと思っています。それ以外に言葉が出てきませんが、私たちトランスジェンダーの人生というのは、それほどいつ断ち切られてしまうかわからない状況に置かれているのです。ただ、そういったことをなくしていくためにも、性の多様性については、もっと議論していくべきですし、そのうえで相手をリスペクトすることが基本になってくると思います。保守的な街で、多くの嫌がらせを受けたこともあった―映画のなかのヴァレンティナのように、ご自身も危険な思いをしてきたことは多かったのではないでしょうか。ティエッサさんそうですね。私はブラジルにある非常に保守的な田舎で育ったので、そういったことは当然ありました。しかも、私がその街でトランスジェンダーを自称する最初の人間だったので、歩いているだけで指を差されたり、侮蔑的な言葉を投げつけられたりは日常茶飯事。そういう意味では本当にたくさんの虐待を受けてきましたし、パブリックな人間になったことによって、私の状況は悪化していると感じています。―そういった恐怖や危険には、どのように対処しているのですか?ティエッサさんまずは、絶対にひとりで外出しません。同僚や友人と必ず一緒に出掛けますし、知らない場所には行かないようにもしています。それくらいブラジルは、何が起こるか本当にわからない国なので……。自分の精神的かつ肉体的安全を守っていくためには、自分の行動を制限しなければならないのが現状です。―厳しい生活を強いられることはあると思いますが、パブリックな立場にいるからこそ、この状況を変えるために行っていることもありますか?ティエッサさんまずは、この映画で話し合うところから始めたいと考えています。公開される前は、ネガティブな反応が多いと予想していましたが、蓋を開けてみたら、感動したといった声をたくさんいただくことができましたので。ほかにも、いまブラジルで放送されているリアリティ番組にトランスジェンダーの女性が出演していて評判になっているのですが、「彼」と呼ぶのか「彼女」と呼ぶのか、といったことなどさまざまなことが話し合われていて、徐々に認知度が上がっているのを感じています。人は情報がないから偏見を捨てることができないと思うので、これからもいろいろなメディアを通じて、たくさん情報を届けていけたらと。そのうえで、多くの方と議論を進めていきたいです。どうありたいかは、他人ではなく自分で決める―そんななかでも、ご自身を支えているような言葉や信念があれば、お聞かせください。ティエッサさん私は自分がどうすべきか、何ができるのか、何をしてはいけないのか、といったことを他人には言わせないようにしています。なぜなら、自分がどうありたいかは他人ではなく、自分自身が決めることですから。そういったことは、いつも大事にしています。―非常に興味深い問題なので、日本でもこの映画によってもっと議論してほしいですが、公開を控えてどのようなお気持ちですか?ティエッサさん本当に信じられないですね。 もし、子どもの頃の私に誰かが「いつか自分が出ている映画の取材を日本から受けることになるよ」と言ったとしても、「そんなバカな!」と思うでしょうから(笑)。それくらい信じられないことですが、日本での公開はありがたいです。―日本のカルチャーで好きなものとかがあれば、教えてください。ティエッサさん私は日本のアニメをよく見ていて、『新世紀エヴァンゲリオン』やポケモンが大好きです。日本を訪れたことはまだないですが、よく日本に遊びに行く友達がいて、いつも素敵な動画を見せてくれるので、私もいつか行きたいなと考えています。―それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。ティエッサさんこの映画を観てくださる方に感謝するとともに、みなさんの心に届くことを願っています。そして、トランスジェンダーというひとつの問題について、思いやりとリスペクトを持っていただけたらうれしいです。インタビューを終えてみて……。劇中で見せていた姿より、ぐっと大人の魅力を増していたティエッサさん。太陽のような明るい笑顔と芯の強さがとても印象的でした。とはいえ、時折見せる表情からは苦悩も感じずにはいられなかったので、ティエッサさんが提唱するようにもっと議論と理解を進めていくことの重要性を多くの人にも感じてほしいです。偽りの自分を捨てて、新しい自分と出会う!いくつもの壁と危険が立ちはだかる理不尽な社会のなかでも、毅然と立ち向かうヴァレンティナの姿に心が動かされる本作。暗闇のなかでも希望を感じさせる生き方は、ありのままで生きることの大切さだけでなく、思い通りに行かない人生のなかでも自由を手にするために闘う意味を教えてくれるはずです。取材、文・志村昌美ストーリー母親とともに、ブラジルの小さな街に引っ越してきた17歳のヴァレンティナ。出生届の名前ではなく、通称名で学校に通う手続きのため、蒸発した父を探している。未だ恋を知らないゲイのジュリオ、未婚の母のアマンダなど、新しい友人や新生活にも慣れてきたが、自身がトランスジェンダーであることを伏せて暮らしていた。そんななか、年越しパーティに参加した際、見知らぬ男性に襲われる事件が起きる。それをきっかけに、トランスジェンダーであることが広まり、SNSでのネットいじめや匿名の脅迫、暴力沙汰などヴァレンティナの身に危険が襲い掛かるのだった……。胸を締めつける予告編はこちら!作品情報『私はヴァレンティナ』4月1日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開配給:ハーク©2020 Campo Cerrado All Rights Reserved.
2022年03月31日IT機器の設定・トラブル解決を⾏う⽇本PCサービス株式会社(本社:⼤阪府吹⽥市、代表取締役社⻑:家喜 信⾏、証券コード:6025、以下「当社」)は、LGBTQ総合サポートのパイオニアである特定非営利活動法人日本セクシャルマイノリティ協会および一般社団法人CialFrame(所在地:東京都千代田区)が合同で運営するEESa!Award 2021にて認定企業部門賞を受賞したことを報告いたします。背景当社は独立系の企業として、IT機器の設定・トラブル解決を全国・年中無休で行っています。有料訪問サポートの利用率はNo.1(※)で、年間約14万件のお客さまにご利用いただいています。また、グループ全体でスマートフォン・タブレットの修理を年間17万件行っています。その中にはLGBTQ(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クエスチョニング・クィア等の性的マイノリティの総称として用いられることが多い言葉として以下記載)の方も見受けられます。※調査概要:2021年11月調査/調査主体:日本PCサービス株式会社/調査実施機関:株式会社インテージパソコンやスマートフォンのサポートにあたる従業員は、お客さまのプライベートなデータに触れる機会も多く言葉遣いや行動に適切な配慮を学ぶため、グループ会社のスマホスピタルと合同で、2020年7月にCialFrameの専門講師を招きLGBTQ研修を実施しました。2021年2月より、研修で学んだことをサービス提供の指針とし、LGBTQの方が安心してご利用いただけるようサービスを開始しました(※)。さらにコールセンターの育成担当者が資格を取得し、スタッフへの指導やマニュアル作成を行うなど理解浸透に努めました。この度、LGBTQの方々に安心してご利用いただくための継続的な仕組みと、多様化促進の啓発につながる活動を評価いただき「認定企業部門賞」を受賞しました。※ダイバーシティ・トライアングルサポートについて: EESa!Awardについて多様化促進の取り組みを表彰するEESa!Award 2021マイノリティが活躍できる枠のない社会の実現へ、多様化促進を目的に活動するEESa!プロジェクトの取り組みです。「継続性・実践性・信頼性」の観点から選考された、LGBTQをはじめとするマイノリティの架け橋となる人と環境を作り、多様化を促進する活動を行った個人・自治体・企業など全8部門12名が表彰されました。また表彰イベントではさまざまな分野で多様化を促進する活動を行う方々のスピーチや、持続的に活動を継続する重要性などが参加者に伝えられました。◆EESa!Award詳細: 選考理由について社内において、他者理解の基本となる資格制度を取得し、継続的にLGBTQの方々に最適なサービスを提供する仕組みを導入されています。スマートフォンやパソコン修理という個人のプライバシーを多く含む貴社のサービスにおいて、こうした仕組みにより、多くの方々が安心できる環境を構築しています。こうした優秀な取り組みがメディアなどでも取り上げられ、社会的に高く評価されたことで、この度の表彰に結び付きました。EESa!Award推進委員会 委員長清水 聖美 さま日本PCサービス株式会社(証券コード:6025)代表者:代表取締役社長家喜 信行設立:2001年9月資本金:3億6005万円所在地:大阪府吹田市広芝町9-33事業内容:IT機器の修理・設定・トラブル解決などの総合サポートサービス、パソコン・スマートフォン・HEMS・ネットワーク機器等の販売他日本PCサービス: ドクター・ホームネット: e-おうち: 当社はSDGsの考えに賛同し、IT機器の総合サポートを通して、ジェンダー平等の実現・人や国の不平等をなくすため、社会の一員として活動します。日本PCサービスは持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月03日LEALLIV(読み:レアリヴ、代表取締役:格地 翔偉)は、ジェンダーレス+LGBTQファッション雑誌「WaWian」のサンプル誌を公開いたします。並びに12月10日付けで「LEALLIV」は法人化し「株式会社LEALLIV」になる運びとなりました。表紙■「WaWian」創刊の背景本誌を作成するきっかけとなりましたのは、今盛り上がりを見せているジェンダーレスのファッション誌が存在していない事に気が付き、またLGBTQに関してもジェンダーレスを知るには欠かせないからです。未だに男性がメイクやネイルをすることや、女性が男性っぽい格好やメイクをすることに偏見があったりします。学校で学ぶ堅苦しい知識よりも「WaWian」という雑誌でジェンダーレスを身近に感じてもらいたいです。また、LGBTQの方に対しての偏見があることも事実です。この雑誌を通して、少しでも偏見をなくしていけたらと願ってます。■ジェンダーレスの現状現在モデル界ではジェンダーレスの仕事が多くありません。代表取締役自身もジェンダーレス男子のモデルであり、それを痛感してきました。そこで雑誌の土台作りをすることで、もっと様々な方が活躍できる場を創ることも役目だと感じています。昨今ジェンダーレス関係の商品(ファッション、コスメ、アクセサリーなど)が増えてきています。本誌で紹介していくことも目標の一つです。LGBTQの店舗に関しても、今後取材に行けたらと考えています。■「WaWian」について表紙は代表取締役である私がモデルとして出演しており光が差しているのは新たな時代が来ることを意味しています。センシティブな内容だからこそ始めるのは勇気は必要でしたが、誰かが一歩を踏み出さなければなりません。サンプル誌の画像を添付しておりますのでご拝読くださいますようお願い申し上げます。■会社概要会社名 : 株式会社 LEALLIV(レアリヴ)代表取締役: 格地 翔偉所在地 : 〒144-0055 東京都大田区仲六郷3-27-1-101設立 : 2021年12月10日事業内容 : 出版業資本金 : 100万円URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】株式会社 LEALLIVTEL : 080-4148-0939MAIL: wawian.magazine@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月08日まだまだ海外旅行が気軽にできないなか、せめて異国の風を感じたい人にオススメのイベントと言えば、11月18日から21日まで開催される「ドイツ映画祭 HORIZONTE 2021」。厳選された注目のラインナップから、オープニングを飾る話題作をご紹介します。『未来は私たちのもの』【映画、ときどき私】 vol. 430イラン系移民の両親を持つミレニアル世代の青年パーヴィスは、両親がドイツで築いた安定した環境のもとで暮らしていた。しかし、地方での生活に退屈さを感じ、出会い系アプリのデート、レイヴやパーティで暇つぶしをする日々を送ることに。ある日、万引きがバレて、社会奉仕活動を命じられたパーヴィス。難民施設で通訳として働くなかで、イランからやってきた兄妹バナフシェとアモンに出会う。微妙なバランスを取りながら絆を深める3人は、ドイツにおけるそれぞれの未来が平等でないことに気づき始めるのだった……。昨年のベルリン国際映画祭では2部門で受賞に輝くなど、高い評価を得ている本作。そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。ファラズ・シャリアット監督本作で長編デビューを飾ったシャリアット監督。映画の主人公同様に、性的マイノリティであることを公表しており、挑戦的で過激な描写でも話題となっています。今回は、自伝的要素の強い物語を描いた理由や日本のアニメから受けた影響などについて、語っていただきました。―まずは、映画祭のオープニング作品に選ばれたお気持ちからお聞かせください。監督本当にうれしく思っています。ただ、以前からずっと行きたかった日本に行けないことは、非常に残念ですね。とはいえ、私の作品が実際に映画館で上映されるのは喜ばしいことなので、そのことからはパワーをもらっています。いまはとにかくドキドキな気持ちでいっぱいです。―監督デビュー作にして、ここまで注目を集めることは想像していましたか?監督この作品はアートマネジメントや文化論を学んでいる仲間たちとDIYのような感じで作ったので、私たちにとっては本当に大きなサプライズでした。誰ひとりとして映画を勉強した者はいませんでしたし、お金もないなかで「とにかく作ってみよう!」という感じで始めたので。完成させられるか最後までわからないほどの状況だったにもかかわらず、国内外で大きな注目を集めたことはうれしいです。―ご自身のキャリアにとっては、非常に意味のある作品になったのではないかなと。監督確かに、私たちに新たな可能性をもたらしてくれたので、この映画が与えてくれたものは大きかったですね。しかも、上映を続けるなかで、観た方から「自分にとって非常に重要な意味を持つ作品になった」という声もたくさん上がったので、この映画自体がみんなの“扉”を開いてくれるものになったと思います。この作品では、家族の歴史の一部が語られている―監督はこれまでにいろいろな芸術を学んできたそうですが、今回映画を作ろうと思ったのはなぜでしょうか?監督もともと私はメディアと演劇と美術にまたがった勉強を大学でしていたので、映画に特化して勉強していたわけではありませんが、この題材に関しては映画という手法を使いたいと考えて、作ることにしました。ただ、昔から演劇にはずっと関心があったので、劇中でも演劇的な構成は意識しています。映画に関して言えば、今回の制作過程のなかでいろいろな技術を身に着けることができたのは、とてもラッキーだったなと。今後も映画作りは続けていくつもりですが、それだけにとどまらずアクティビスト的なアプローチを含めて幅広く活動していきたいと思っています。―本作では移民や性的マイノリティの描写に関して、自伝的な要素が含まれているということですが、ご自身のことを赤裸々に語ることに対する抵抗はなかったのでしょうか。監督実は、これまで何年にもわたって私は自分の家族と一緒に短編のドキュメンタリーやミュージックビデオなどの作品を制作してきました。そういった経験があったので、今回の映画を作るためのベースはすでにできていたと言っても過言ではありません。劇中で、主人公の両親役は実際に私の両親が演じてくれましたし、この作品に対してもポジティブにとらえて、サポートしてくれました。なぜなら、これは私たち家族の歴史の一部が語られている作品でもあるからです。ドイツでは移民の経験がきちんと語られてこなかった―そういった背景があったのですね。監督私の両親は第一世代としてイランからドイツに移住し、私が第二世代になりますが、これまでドイツでは私たちのような移民の経験がきちんと語られることはありませんでした。そういう意味でも、両親はこの映画を作ることの重要性を理解してくれたんだと思います。だからこそ、映画のなかに自伝的なことを取り入れることにもあまり抵抗がなかったのかもしれませんね。それよりも、重要だったのは、ただ自伝を映画化するのではなく、フィクションを入れるうえで、社会を変えるようなポテンシャルを持った作品にすること。そのあたりは、意識していた部分です。―劇中では、日本のキャラクターである「美少女戦士セーラームーン」のコスプレシーンが印象的でした。監督は日本のアニメファンでもあるそうですが、セーラームーンとの出会いについて教えてください。監督私が初めてセーラームーンを見たのは、幼稚園の頃。ドイツのテレビで放映されていたのですが、それ以来、私の青少年時代において、もっとも偉大な番組と位置づけています。なぜなら、セーラームーンは私にとって自分のアイデンティティを作っていく過程で、大きな助けとなったものだから。セーラームーンは金髪で青い目をしているので、見た目は私と全然違いますが、ほかの番組で私のアイデンティティに訴えかけてくるものはひとつもなかったので、非常に衝撃的な出会いでした。セーラームーンは、ミレニアル世代にとって“事件”―どのあたりが、そう感じさせたのでしょうか?監督もちろんスーパーパワーの持ち主であることも惹かれた理由でしたが、セーラームーンが変身したり、何か秘めたところを持っていたりする姿は、ゲイである私や性的指向が定まっていないクィアの人たちには、ピンとくるものがあるんです。これはドイツ国内だけでなく、国外でも特にクィアの間でセーラームーンの人気は高く、共感する部分があると言われています。あとは、ビジュアル面においても美的感覚を豊かにさせてくれますし、変身のプロセスも興味深いですよね。そういったところも、クィアの文化とつながるところがあるのかなと。セーラームーンは、ミレニアル世代のポップカルチャーにおいて、ある種の“事件”でもあったので、この作品でセーラームーンを使うことによって、自分たちの一部が映画のなかにあると感じてくれる人がいるのではないかと考えて入れました。―興味深いですね。冒頭では実際に監督が子どものころにセーラームーンの衣装を着て踊っている映像が流れ、とてもかわいかったです。ただ、イランでは性的マイノリティに厳しいと言われているそうですが、そのあたりについてはいかがでしょうか。監督確かに、イランではホモセクシュアルやクィアに対して、非常に厳しく、いまだに弾圧されることもあります。ただ、私の両親はドイツに住んですでに30年。「どんな人も排除せずに、みんなで一緒のコミュニティに暮らしていきましょう」という考えを持っています。だから、あのセーラームーンの衣装も、両親が買ってプレゼントしてくれたんですよ。そんなふうに、クィアの私と両親がとてもオープンで親しい関係であるということを最初に示すためにも、父が撮ってくれた映像を使うことは、私にとってすごく重要なことでした。フィクションの世界だけで起きていること、という思い込みを観客にさせないためにも、必要なシーンだったと思っています。世界は思ったよりも、早く変えられると気がついた―なるほど。ちなみに、そのほかにも日本の文化で好きなものはありますか?監督劇中でもお寿司を食べるシーンがいくつかありますが、私だけでなく、ドイツに住む多くの人たちが日本のファンだと言えるでしょう。ジブリをはじめ、多くのアニメ作品が人気ですし、料理や音楽、ゲームといった幅広い分野に渡って、影響を受けているはずです。そういったものに子どもの頃から触れているだけに、私たちにとって日本は重要な文化的経験を与えてくれる国と言えるのではないかなと。私は幼少期からのいろんな経験を通して、芸術の道を選ぶことにしましたが、日本の文化もたくさん蓄積されているインスピレーションのひとつとなっています。―それでは最後に、この映画を通して観客に伝えたいことがあれば、メッセージをお願いします!監督この映画では、3人の主人公とともに、3つの世代も出てきますが、出身や年齢や過去に関係なく、ともに共通の未来を構築しよう、という強い願いを込めています。私がコロナ禍で気がついたのは、「世界というのは、実は思ったよりも早く変わることができるんだ」ということ。以前は人種やジェンダー、LGBTQに対する差別は、どんなに努力してもすぐに変えることはできないだろうと諦めていたこともありましたが、パンデミックを経験したことによって、みんなで世界を変えることが可能であるとわかりました。そういう意味で、いま私は未来に対して希望を抱けるようになったので、みなさんにも同じように希望を感じてほしいです。ポップでスタイリッシュな移民映画が新たに誕生!観る者の心を動かすのは、過酷な状況のなかでも、自らの手で未来をつかもうともがき続ける若者たちの姿。ときには先が見えずに苦しむことがあっても、長いトンネルを抜ければ、誰もが「未来は自分たちのもの」と感じられる瞬間に出会えるはずだと背中を押してくれる1本です。取材、文・志村昌美作品情報「ドイツ映画祭 HORIZONTE 2021」11月18日(木)~21日(日)渋谷ユーロライブにて開催© Juenglinge Film
2021年11月16日日本およびアジア諸国で122店舗のブライダルリング専門店を運営するプリモ・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:澤野直樹)は、LGBTQ(※1)など性的マイノリティにとって働きやすい職場づくりを目指す任意団体『work with Pride(ワーク ウィズ プライド)』が策定した企業のLGBTQに関する取り組みを評価する「PRIDE(プライド)指標2021」(※2)において、唯一「ゴールド」を受賞いたしました。PRIDE指標のゴールド受賞はブライダル業界(※3)で初めてとなります。◆誰もが働きやすい環境へ当社は、「最高(プリモ)の夢(おもい)を最高(プリモ)の幸(かたち)に」という企業理念のもと、2019年に「働き方改革プロジェクト」を発足し、ダイバーシティ経営の一環として多様な人財が活躍する環境の創造に取り組んでいます。2020年4月より社員の配偶者および家族に適用する制度について、エビデンスを問わず利用できる制度作りや全社員を対象としたE-ラーニング研修の実施などLGBTについて社内の理解促進を図っています。このたびの「PRIDE指標2021」では「Policy(行動宣言)」、「Representation(当事者コミュニティ)」、「Inspiration(啓発活動)」、「Development(人事制度・プログラム)」、「Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活)」の5つすべての指標をクリアし、「ゴールド」を受賞いたしました。今後もさらなる社内理解の浸透と当事者が働きやすい環境の整備を目指してまいります。また社外LGBTQイベント活動への参加等を通し、LGBTQカップルにも婚約指輪、結婚指輪を積極的にご紹介し“性別に捉われない幸せの形”を訴求してまいります。◆プリモ・ジャパン株式会社の取り組み・社内規程上の配偶者定義の変更・通称名(ビジネスネーム)の使用許可・LGBTQガイドラインの新設・社内コミュニティの開設・性的指向や性自認に関連した相談窓口の設置・LGBTQ全社員研修の実施・東京レインボープライド2021への協賛・店頭制服へのスラックス導入、自由選択化(※1)LGBTQについてLGBTとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、 Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー、性別越境者)、Questioning(クエスチョニング、性自認・性的指向が未定または意図的に定めない)の頭文字をとった単語で、セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称のひとつ。(※2)「PRIDE(プライド)指標2021」について任意団体『work with Pride』によって、2016年に日本で初めて職場におけるLGBTQなどのセクシュアル・マイノリティへの取り組みについて策定された評価指標で、今年で6回目の開催となります。「企業・団体等の枠組みを超えてLGBTQが働きやすい職場づくりを日本で実現する」ことを目的としており、評価は以下の5つの項目の総合点に応じて、ゴールド、シルバー、ブロンズの3段階で行われます。2020年はシルバーを受賞いたしました。<Policy: 行動宣言>評価指標<Representation:当事者コミュニティ>評価指標<Inspiration:啓発活動>評価指標<Development:人事制度、プログラム>評価指標<Engagement/Empowerment:社会貢献・渉外活動>評価指標(※3)ここでの「ブライダル業界」とは、【挙式・披露宴・指輪・婚礼衣装および装飾品・ブライダルエステ・美容】に関する商品またはサービスを専門的に提供する企業集団を指し、2021年11月11日時点での発表に基づいています。(参考情報)・東京レインボープライド2021への協賛プレスリリースURL: ・『任意学生団体ReCrop』が主催する「横須賀×LGBTQ+ファッションショー」への協賛プレスリリースURL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年11月12日株式会社ルネサンス(本社:東京都墨田区、代表取締役社長執行役員:岡本利治、以下「当社」)は、この度、LGBTQなどの性的マイノリティ(以下、LGBTQ)に関する取り組みを評価する「PRIDE指標」において、「ゴールド」を受賞しました。当社は、持続可能な社会や組織を実現するためにも、個々の多様性を尊重し合いながら価値創造に取り組める文化を醸成し、「変化」を「進化」に変えるダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。■PRIDE指標についてPRIDE指標は、日本で初めての職場におけるLGBTQに関する取り組みを評価する指標で、2016年から表彰制度がスタートしました。LGBTQに関する取り組みを以下の5つの評価指標に分類し、企業や団体は各指標の獲得点数により「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」の3段階で表彰されます。1.Policy(行動宣言)2.Representation(当事者コミュニティー)3.Inspiration(啓発活動)4.Development(人事制度・プログラム)5.Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)■エントリーの背景当社は、企業理念である「『生きがい創造企業』としてお客様に健康で快適なライフスタイルを提案する」ためには、従業員自身がいきいきと働いていることが不可欠と考えております。多様な価値観や経験を有する従業員の活躍を通して、新たな価値創造を目指す「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」を、重要な経営戦略の一つに位置付けており、LGBTQに対する取り組みの客観的な指標としてPRIDE指標を選択し、昨年度よりエントリーをしております。PRIDE指標とはPRIDE指標とは : 任意団体「work with Pride」とはwork with Prideとは : ■当社のLGBTQに関する取り組みオンラインでの社内ワークショップ継続的に実施している取り組みに加え、今年度新たに「パートナーシップ制度の導入」や「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言への賛同」を表明するなどし、昨年度受賞した「シルバー」から「ゴールド」の受賞となりました。■ご参考日本における「LGBT平等法」制定を目指す、「EqualityActJapan(イクオリティーアクトジャパン)」による「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」への賛同を表明最新情報|株式会社ルネサンス : 当社HP「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」の取り組み従業員とのつながり|サステナビリティ|株式会社ルネサンス : 本リリースについてのお問い合わせ先株式会社ルネサンス経営企画部パブリックリレーションチーム:村角(むらずみ)・瀬戸TEL:03-5600-7811 FAX:03-5600-8898MAIL: ml_pr@s-renaissance.co.jp URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月11日LEALLIV(読み:レアリヴ、代表:格地 翔偉)は、今までに無いジェンダーレス&LGBTQファッション誌「WaWian(ウェウィアン)」を創刊することを目的に、クラウドファンディングを「CAMPFIRE」にて2021年9月29日(水)より開始し、このたび「15,000円」のリターンを追加いたしました。クラウドファンディングサイト ■クラウドファンディング実施背景「WaWian」を刊行しようと思ったのは世の中のジェンダーレスやLGBTQの方への偏見を無くしていきたいというのがきっかけです。代表自身がジェンダーレス男子であり、男性でありながら男女の枠に囚われずメイクやファッションを楽しみます。しかし、奇怪な目で見られたり、気持ち悪いと暴言を吐かれることもありました。現在、そう言った関連の方でいじめに合ったことがある、また見たことがあるという方は全体の72%にも及びます。学校で習う堅苦しい言葉よりも雑誌という媒体で身近に感じてもらう事が当社の課題意識です。■リターンについて【130限定!!15,000円のリターン】内容 :雑誌4冊+雑誌のロゴ「WaWian」が入ったノベルティー3点。(1)バッグみたいなマスクケース(マスクはつきません)(2)真空ステンレスカラータンブラー350ml(3)キャンバストートサイズ:本体/縦400×横480×マチ150mm、持ち手/25×600mm材質 :キャンバス綿100%(厚さ 12オンス)ノベルティー3点1,000,000円:裏表紙フルカラーにて宣伝100,000円 :紙面にて企業やInstagram、Twitterの宣伝枠の提供(A4の1/4)25,000円 :紙面にて企業やInstagram、Twitterの宣伝枠の提供(A4の1/16)12,500円 :紙面にて企業やInstagram、Twitterの宣伝枠の提供(A4の1/32)5,000円 :1年分の4冊の提供(送料込み)■プロジェクト概要プロジェクト名: ジェンダーレス系、LGBTQ雑誌を創刊したい!期間 : 2021年9月29日(水)12:00~11月25日(木)23:59URL : ■会社概要会社名 : LEALLIV(レアリヴ)代表者 : 格地 翔偉設立 : 2021年9月事業内容: 出版業URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】LEALLIVTEL : 080-4148-0939MAIL: wawian.magazine@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月20日LEALLIV(リアリヴ、代表:格地 翔偉)は、今までに無いジェンダーレス&LGBTQファッション誌を創刊することを目的に、クラウドファンディングを「CAMPFIRE」にて2021年9月29日(水)より開始しました。「CAMPFIRE」クラウドファンディングサイト 代表■開発背景現在、ジェンダーレスという言葉が広まりつつありその人口も増えています。私自身もジェンダーレス男子ですが、まだまだ男子が化粧をすることに偏見が持たれています。ジェンダーレスの雑誌を創刊することで色々と知ってもらいたいです。ジェンダーレス男子だけではなくジェンダーレス女子についても認知させていきたいです。また、ジェンダーレスというと「じゃあ、LGBTじゃないの?」と思われがちなのですが違うのです。その区別なども認知していただけるような雑誌にしたいです。現在、それ関連の授業を行う学校が増えていますがそれでも、いじめや偏見を持つ人が多いです。学校で習う堅苦しい言葉よりもファッション誌という媒体で親しんでもらうのが目的です。■特徴ジェンダーレスの方々、LGBTQの方々、男の娘の方々、女装している方、男装している方を主に載せていきます。色々な方のインタビュー記事、ユニセックスブランド等の広告、ジェンダーレス系コスメ等の広告、ファッションスナップ 等■リターンについて1,000,000円:裏表紙フルカラーにて宣伝100,000円 :紙面にて企業やインスタグラム、ツイッターの宣伝枠の提供(A4の1/4)25,000円 :紙面にて企業やインスタグラム、ツイッターの宣伝枠の提供(A4の1/16)12,500円 :紙面にて企業やインスタグラム、ツイッターの宣伝枠の提供(A4の1/32)5,000円 :1年分の4冊の提供(送料込み)■プロジェクト概要プロジェクト名: ジェンダーレス&LGBTQファッション雑誌「WaWian(ウェウィアン)」の創刊期間 : 2021年09月29日(水)12:00~11月25日(木)23:59URL : <製品概要>商品名 :ファッション誌「WaWian(ウェウィアン)」サイズ :A4販売場所:書店、ECサイト■会社概要代表者 :代表 格地 翔偉設立 :2021年09月事業内容:出版 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月06日前作『実録泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。』で自身のマゾヒズムと対峙した、ペス山ポピーさん。本作『女(じぶん)の体をゆるすまで』もペス山さんの極めて個人的な体験を綴っているのだが、この社会についての話ともいえる。すべては女の体のせい!?自らの性への違和感と救い。「前作を描き終わったらいきなり現実に引き戻された感覚になって、次に何を描けばいいのかわからない状態がしばらく続きました。たとえば自分が小学生のときのことを描こうと思っても、7年前で時が止まっているからびっくりするくらい筆が進まなくなってしまう。人生の終わりと捉えているあの出来事と向き合わざるを得ない状況になったんです」7年前、ペス山さんはアシスタント時代にマンガ家X氏からセクハラを受けている。X氏のもとを離れたあともトラウマという苦しみが待っていて、トランスジェンダーのペス山さんは女に生まれた自分を今まで以上に追い詰めるようになる。「小さい頃から抱えてきた、この体を許せない気持ちの到達点にセクハラがあったのだと思います。だからマンガがどんな結末を迎えるにしろ、このタイトル以外あり得なかった」性への違和感を描くにあたり、幼少期や思春期の友人とのエピソード、学校での理不尽な仕打ちなどを振り返るのだが、いかに私たちが“男らしさ・女らしさ”を植え付けられて大人になるのかを思い知らされる。「性差別や偏見が生まれるのは、教育にも問題があることを明かしたかったんです。そういう学校教育をたぶん加害者であるX氏も受けていて、被害者である私も受けているから。もし私がナイフで刺されたり、ぶん殴られたとしたら普通に警察に届けられたと思うけど、セクハラは受けたほうもそんなにひどいことじゃないと思ってしまいがち。時代が変わってきたからこの作品を描けたように、そういうことを許さない社会の空気が絶対に必要だと思います」苦しくなる描写もあるが、ペス山さん持ち前のユーモアが救いにも。「マンガを描きながらいつも思うのは、昔の私が読んで楽になるようなものにしたいってこと。似た悩みを抱える人も多いだろうし、社会問題に直面しているという意味では、みんな私と同じだと思うので、この社会を生きる人に読んでほしいです」一見脈絡がなさそうだけど、「あれが描けて、やっとこのマンガが終わった!と思った(笑)」とほくそ笑む、番外編もお楽しみに!『女(じぶん)の体をゆるすまで』上・下性被害は受ける側にも非があるのか。繰り返されてきた不毛な問いに、トランスジェンダーの著者が生き返るため立ち向かう、ジェンダー・エッセイコミック。小学館各1200円©ペス山ポピー/小学館ぺすやま・ぽぴーマンガ家。2017 年に、自身の性的嗜好を描いたエッセイ『実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。』でデビュー。※『anan』2021年9月15日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年09月11日