「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代」が、東京国立近代美術館にて開催される。会期は、2018年10月10日(水)から12月24日(月・休)まで。「アジアにめざめたら」は、アジアの現代アートを、かつてないスケールで紹介する企画展。日本をはじめ、韓国や台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、インドまで、幅広いアジアの地域を対象に、アジア各地の現代アートの黎明期である1960年代から1990年代までの作品に焦点を当てた展示を行う。会場では、10を超える国と地域の90組以上の作家による約140点の作品を公開。その表現媒体も、 絵画から彫刻、写真、映像、パフォーマンスまで、実に多様だ。植民地支配からの独立と急速な近代化、ベトナム戦争など、大きな変化を迎えていたアジアの激動の30年間を背景に、そんな時代だからこそ生まれ得たパワフルな作品たちを、「美術」「都市」「連帯」の3つのキーワードに分けて紹介する。ジム・スパンカットによる《ケン・デデス》は、古代ジャワの女神ケン・デデスの胸像と、ジーンズ姿の半裸の女性像のイメージが無理やり縫合された作品。不自然さや戸惑いを感じずにはいられないこの作品は、インドネシアに存在する様々な異文化やアイデンティティの衝突を連想させる。インド出身のナリニ・マラニによる映像作品《ユートピア》は、二面プロジェクションで都市の矛盾を表現している。一方では、明るい色彩で抽象的に表現されたユートピアのような”理想の都市”を、もう一方では、寂しげなモノクロームでビルの窓から外を見つめる女性の姿を捉えた”現実の都市”を表している。【詳細】「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代」会期:2018年10月10日(水)〜12月24日(月・休)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで。休館日:月曜日(12月24日は開館)観覧料:一般 1,200(900)円、大学生 800(500)円※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※高校生以下および18歳未満、障害者手帳の携帯者とその付添者(1名)は無料。※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展が入場無料。※11月3日(土・祝)は無料観覧日。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2018年09月13日「the 3rd Burger」に話題のバターコーヒー登場ユナイテッド&コレクティブ株式会社が手掛けるハンバーガーショップ「the 3rd Burger」では、今話題の「グラスフェッドバターコーヒー」(税抜490円)の提供を開始しました。南青山、六本木、吉祥寺、新宿、広尾の都内5店舗にて、期間限定での販売です。良質なオイルを含むまろやかコーヒー「グラスフェッドバターコーヒー」とは、広大な自然の中牧草で飼育された乳牛のミルクから作ったグラスフェッドバターと、MCTオイルをコーヒーにブレンドしたもの。まろやかな口当たりで飲みやすく、また良質なMCTオイルは体内環境の改善に役立つと言われています。美容や健康に敏感な女性達の間で注目されているドリンクです。身体が喜ぶ「グラスフェッドバターコーヒー」を、ハンバーガーのお供にいかがでしょうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※ユナイテッド&コレクティブ株式会社のプレスリリース
2018年06月24日こんばんは、古山エリーです。冬は寒さから身を守るために身体は脂肪をためる=太るのは仕方のないこと、とかなんとか理由をつけて、最近は体重計から目を背けております。でも、数字を見なくたって増量しているのは分かります。だって下っ腹あたりの肉の付き方が明らかに違う、以前は存在しなかったお肉がそこにいるんです。「コレ、いらない…」と、ため息まじりで見つめていると「ここに居ますけど、なにか~」とでも言いたいような、下っ腹のお肉がぐでたまみたいに見えてくるじゃないですか。そして、独り言を通り越して──「なんでココにいるの…」、「そんなこと言っても消えないよ」、「邪魔なんですけど…」、「だったらダイエットしろよッ」と、自分の肉体と会話しちゃってる危険区域突入の四十路です。そんな今宵もたわごとお付き合いくださいませ。このままじゃマズいぞ、という自分なりのボーダーラインを越えたので、ダイエットしよう! と決意だけはしています。いままで色々なダイエットに挑戦しましたが、リバウンドなく体型を維持できるのって、やっぱり歩くことと食事制限なんですよね。歩くことは、電車ひと駅分を歩いたり、地下鉄の移動時にエスカレーターは極力使わず階段にするとか日常生活に取り入れているので、見直すべきは“食事”です。少し前までは、炭水化物抜きダイエットまではいかないですが、お米は一日小さなお茶碗一杯だけにしていたのに、気づいたらしっかり食べてました。まあ、大量に買ってしまった(バレンタインの)チョコレートとか甘い物も追加されているので、仕方ないですね。でも、四十路ともなると代謝も下がり痩せにくくなる。どうしよう…。というわけで、今回はパレオダイエットです。ハリウッドスターやオリンピック選手も実践しているダイエットで、けっこう前から話題にはなっていました。パレオとは旧石器時代を意味するパレオリシック(Palaeolithic)のことで、もの凄くざっくり言うと、原始時代の人たちが食べていたものを食べましょうというダイエットです。その時点で、加工食品がアウトになるので、それだけでも意識は変わります。私は「一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書」という本を読んだのですが、分かりやすくてオススメです。食欲にめざめるんじゃなくて、恋愛や結婚にめざめなくちゃいけなーと思いながら見た映画は、めざめる繋がりで『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』。ソフィア・コッポラが2017年カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞したスリラーです。どんな映画なのかというと──物語の舞台は1864年のバージニア州、南北戦争から隔離された女子寄宿学園。そこには先生と生徒、7人の女性が暮らしているんですが、ある日、負傷した敵の兵士を助けてかくまうことになり、その兵士が色男だったこともあって(演じているのは、フェロモン男のコリン・ファレルです)、女の園に異変が起きてしまう、タイトルにもある欲望がめざめちゃうわけです。“Beguiled”とは、欺くとか騙すという意味なので、それを頭に置いて観るわけですが、彼らのなかに本当はどんな感情があったのか明確にしない手法をとっているので、7人の女性と1人の男の言動の真意を探るほど、深みにハマっていく、すごく面白い映画でした。女が欲望にめざめて行き着くこの物語の結末、なかなか衝撃的です。ニコール・キッドマンの演じる園長のマーサが、コリン・ファレルの身体を拭くシーンがこれまたエロチックで生々しく美しい。久々の男の肉体を前に彼女の欲望がめざめるんですね。そのシーンで気になったのは、コリン・ファレルのギャランドゥ辺りの下っ腹。あまりに引き締まっていたのもので…。あのお腹を目指してパレオダイエット続けるぞと、思わぬところで気が引き締まりました。また、ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニングの魅惑的なボディからも刺激をもらいました。今宵はここまで、また次回。(Elie Furuyama)(Elie Furuyama)
2018年02月23日ニコール・キッドマンとコリン・ファレル、ハリウッドを代表する俳優の2人が共演する『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』と、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』が続けて公開!■ソフィア・コッポラ作品史上最も豪華なキャストが集結!『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』アメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われていく。しかし、次第に彼女たちは情欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女たちが最後に下した決断とは――。本作は、トーマス・カリナンの小説「The Beguiled」を女性目線で実写化したソフィア・コッポラ監督初のスリラー作品。南北戦争時代の女子寄宿学園を舞台に、学園に住む7人の女性と匿われた負傷兵との愛憎劇を描いた。またキャストには、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング、ニコール、コリンらが出演している。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2月23日(金)公開■ニコール×コリンが夫婦役! 『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』心臓外科医スティーブンは、美しい妻と健康な2人の子どもに恵まれ郊外の豪邸に暮らしていた。しかし、彼らの特権的な生活は、ある少年を家に招き入れたときから奇妙なことが起こり始める。子どもたちは突然歩けなくなり、目から赤い血を流す。そしてスティーブンはついに容赦ない選択を迫られることになる…。本作は、『ロブスター』のヨルゴス・ランティモス監督最新作。『ロブスター』では結婚できずメタボで冴えない中年男を演じたコリンが、本作ではあることをきっかけに少年に追い詰められる心臓外科医スティーブン役で出演。また彼の美しい妻役にニコール、謎の少年役を、『ダンケルク』で注目を集めた期待の新星バリー・コーガンが演じている。『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』は3月3日(土)公開コリン、立て続け共演に「ニコールと僕しか俳優のいない小規模劇団みたいなもの」『The Beguiled』『聖なる鹿殺し』両作品共に、2017年カンヌ国際映画祭でそれぞれ監督賞、脚本賞を受賞した力作だが、コッポラ監督がコリンに『The Beguiled』への出演の打診をしたとき、彼は『聖なる鹿殺し』でニコールとの共演を終えたばかりだったそうで、コリンは「ニコールと僕しか俳優のいない小規模劇団みたいなもの」と皮肉ったのだとか。『The Beguiled』では、女学園の園長とそこに現れる負傷兵を演じる2人。ベッドで寝ているコリン演じる兵士の身体を、ニコール演じる園長が濡れた布巾で拭っていくシーンをはじめ、魅力的な兵士を前に男子禁制の園に生きる園長は次第に兵士に魅了されていくのだが…。ニコールは「女性たちが集まって、コリン・ファレルを窮地に追い込むっていうのは面白いわねって思ったの」とオファーを受けた当時から楽しみにしていたようだ。一方、コリンはニコールとの共演について「ニコールとの共演は喜びだよ。彼女がセットに現れると俳優から電気技師までみんなちょっとずつ良くなるのさ!」とコメント。この2作品の公開はもちろん、今後の再びの共演も期待したい。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2月23日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』は3月3日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月21日世の中において際限ないものといえば、人間の欲望。誰もがそんな思いを感じたことがあると思いますが、今回ご紹介する作品は、間もなく公開を迎える話題作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』。美しい7人の女性が、1人の男性を巡って繰り広げるスリラーです。そこで、本作を手掛けたこちらの方に、お話を聞いてきました。それは……。女性から高い支持を得ているソフィア・コッポラ監督!【映画、ときどき私】 vol. 144今回、この作品でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞した監督は、女性としては史上2人目、しかも56年ぶりとなる快挙を成し遂げたことでも注目されています。そんななか、本作に込めた思いや見どころを語ってもらいました。物語の舞台となるのは、アメリカ南部に隔絶された女子寄宿学園。そこに暮らしていた世代の異なる女性たちの秩序が、負傷した美しい男性を受け入れたことで徐々に乱れていくさまが描かれています。まずは、この物語に惹かれた理由は何ですか?監督第一印象として、私は7人の世代の違う女性たちが一緒に暮らしている状況がとてもおもしろいと思ったのよ。あとは、南北戦争という時代にも興味を持っていたわ。というのも、どうしても戦争で戦っている男性が描かれがちなんだけど、私は男性たちを見送ったあとに取り残された女性というものを描きたいと思ったの。洗練された衣装やヘアメイクが印象的ですが、こだわった点は?監督いろいろと調べていくなかで、衣装も髪型も当時のものを参考にするようにしたわ。ただ、なかにはとても奇抜なものもあったわね。だから、いまの私たちの目から見て、キレイで魅力的だなと思えるものを歴史のなかから選んで、今回使うことにしたのよ。女性として性の自覚が芽生えるのに年齢は関係ないと思いますか?監督女性というのは年代によっても、個人個人でも、性の目覚めや男性に対する性的な欲求というのは違うと思っているの。だから、今回私は欲望に関しては、決して恥じるものではなく、自然なものなんだというふうに描きたかったのよ。特に大人の女性3人は、そういう気持ちを持っていて当たり前の年代にも関わらず、かなり抑圧されていて、男の人も周りにいない状況。だからこそ、より強い気持ちを持っても不思議ではないわよね。7人のキャラクターすべてを合わせて1人の女性像を表現しているようにも感じますが、意識したことは?監督正直言ってそういうふうには考えたことはないけど、同感だわ。やっぱり女性というのは複雑だし、彼女たちひとりひとりが女性の違う面を象徴しているということなのかもしれないわね。今回は女性の視点を大切されたようですが、ご自分の経験なども投影していますか?監督脚本を書いているときに自分の知っている女性のことを思い浮かべたり、女性の集団においてのコミュニケーションの取り方だったり、そして自分に起きたことや見聞きしたことは反映したわ。なぜなら、自分自身の経験というのは、いつも自分の脚本のなかに入れているからなのよ。女性を描くことを得意とされていますが、その際に心がけていることは?監督特に何というわけではないけれど、私は自分自身も共感できる女性を描きたいと思ってるだけなのよ。決して一面的ではなく、他の女性にも共感してもらえて、さらにちゃんとリスペクトを持ってもらえる女性を描きたいということは言えるわね。ただ、女性というのは、自分自身でも分析できないミステリスな存在。だから、あとから自分の作品を観返したときに、こういうところに共通点があったのかとか、ここに惹かれていたのかなと気が付くこともあるのよ。監督は女性クリエイターたちの憧れの存在ですが、女性に向けてアドバイスはありますか?監督映画監督とか、映画業界ということにこだわらず、どんな目的を持った女性にも言えることだと思うのだけど、とにかく自分の信じた道を突き進むこと。そして、諦めずに、何を言われてもへこまない忍耐力を持つということね。だから、意志の強さも必要だと思うわ。とにかく、どんなことを言われてもどんどん前に進む力というのを持って欲しいわね。映画界では成功している女性監督のひとりですが、これまでハンデを感じたことは?監督正直言って、女性であることがプラスになったことはあまりなかったから、チャレンジすべきことはたくさんあったわ。だけど、そればっかりに囚われていても意味がないので、そういうことはあまり気にせずに、自分の仕事や自分の作りたい映画を作ることだけを考えるようにしているのよ。今回はスリラーへ初めての挑戦となりましたが、難しさを感じた部分はありましたか?監督まず、スリラーには緊迫感が不可欠なんだけど、そういうテンションをどういうふうに出すかということがひとつの大きな課題だったの。実際に脚本を書いている最中も、このジャンルのなかで、ソフィア・コッポラらしさをどう出せばいいかということをすごく入念に考えていたわ。これまで監督は限られたスペースを舞台にすることが多いですが、この作品でもそこは意識していましたか?監督理由は自分でもわからないんだけど、私がよくやることよね。今回の場合は、本当に外に出られないから極端ではあるけれど、それがおもしろいと思ったの。出たくても出られないから、それぞれと相対するしか選択肢がないわけで、お互いを無視することもできない。そういう状況というのは、私にとっては魅力的だったわ。映画だけでなく、写真やファッションなどともコラボをしていますが、その原動力は?監督こういうクリエイティビティというのは、すべて共通してつながっているものだと思っているの。つまり、私はどんなものを作るにあたっても、たとえばバッグなら自分が欲しいものや使いたいもの。映画なら自分が観たいもの。そういうものを基準に作っているのよ。そう言うと自己中みたいに聞こえてしまうかもしれないけれど、決してそうではなくて、あくまでも自分が好きというのがひとつの基準であり、必ず他の方にも気に入ってもらえるだろうという謙虚な気持ちも持っているわ。今後どのような作品を撮りたいか最後に教えてください。監督次が何かというのは、まだ全然決まっていないのよ。でも、しいて言うなら「自分の限界を広げてくれる作品」ということね。それはつねに私が好きな部分なのよ。閉ざされた空間で巻き起こる愛憎劇!欲望と嫉妬に支配された女性たちが繰り広げる極上のスリラー。最後に彼女たちが下す驚きの決断と、息を飲む展開には誰もが心をかき乱されてしまうはず。あなたの内に秘めた本能も覚醒させられてしまうかも!?ストーリー1864年、アメリカ南部にある男子禁制の学園には、生徒と教師を含む7人の女性が暮らしていた。ところがある日、負傷した敵兵が現れ、回復するまで面倒を見ることになる。美しく紳士的な男性と触れ合うなかで、女性たちは誰もが心を奪われてしまうのだった。しかし、次第に情欲と嫉妬に駆られていく彼女たち。いつしか秩序を保ってきた集団の歯車も狂いはじめることに。そして、ある出来事によって事態は思いもよらない方向へ進むのだった……。刺激的な予告編はこちら!作品情報『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』2月23日(金)TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国公開配給:アスミック・エース、STAR CHANNEL MOVIES©2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.写真・ホンマタカシ(ソフィア・コッポラ)
2018年02月19日トーマス・カリナンの小説「TheBeguiled」を、ソフィア・コッポラ監督が女性目線で実写化したスリラー作品『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』。この度、エル・ファニングがコリン・ファレルを誘惑する場面写真が到着した。ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル、コリンら、コッポラ監督史上最も豪華なキャストが集結したことでも話題の本作。中でも『SOMEWHERE』以来2度目の出演作となったエルは、本作でまた新たな魅力を発揮!エルが今作で演じているのは、女子寄宿学園に暮らす少女アリシア。性への興味から、学園に運ばれたコリン演じる負傷兵マクバニーに対して、グイグイと挑発的な態度をとっていく、まさに小悪魔な一面を見せている。今回は、そんなエルの可愛らしさの中にも何か企みがあるような目でこちらを見つめる姿、そしてコリンとの2ショットのシーンを切り取った写真が公開された。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2月23日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月01日ソフィア・コッポラ監督が来日を果たし、1月17日(水)に都内で行われた最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』のプレミア上映会に出席した。映画のPR来日は前作『ブリングリング』以来、4年3か月ぶり。「日本は大好きな場所の1つ」と笑みを浮かべた。「子どもの頃から日本には何度も来ていますし、伝統や文化にも興味があります」と語るコッポラ監督といえば、アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞した『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年)を日本で撮影したことで知られており、「次回作のプランは未定だけど、いつか大好きな日本にまた長く滞在したい」と日本ロケにも意欲を見せていた。■女性監督の活躍に喜び「女性視点の映画がたくさん生まれている」そんなコッポラ監督の長編6作目となる本作は、過去作品のイメージを大きく覆す愛憎スリラー。ニコール・キッドマン、エル・ファニング、キルスティン・ダンスト、コリン・ファレルらキャリア史上最も豪華なキャスティングが実現し、昨年、第70回カンヌ国際映画祭の監督賞を、女性として56年ぶりに受賞した。「現在は数多くの女性監督が活躍している。女性視点の映画がたくさん生まれているし、それはとてもすばらしいこと」と喜びを語るコッポラ監督。本作も「スタッフもキャストもほぼ女性。男性のメインキャストは、コリンだけだった」といい、「珍しいことではあるけれど、そうした環境があるのは望ましいこと」と語った。■常に意識するのは「誰もが共感できる人間性」映画は南北戦争期のアメリカ南部を舞台に、世間から隔絶された女子寄宿学園で暮らす7人の女性たちと、彼女たちの前に現れた北軍の男性負傷兵が繰り広げる“情欲と嫉妬”のスリリングな密室群像劇。「当時の時代背景や女性たちの価値観に興味があったし、より普遍的な意味で、いまも続く男女間の愛憎に満ちたパワーゲームを描いてみたかった。私は常に登場人物の目線になり、何を感じ、何を考えているのかと想像する。観客の皆さんにも同じ体験をしてもらうため、誰もが共感できる人間性を意識している」(コッポラ監督)。■女優・草刈民代が語るソフィア・コッポラの魅力とは?プレミア上映会には女優の草刈民代が駆けつけ、コッポラ監督に花束のプレゼント。本作について「時代や場所を問わず、男女の関係におけるシビアな面がテーマになっていると思う」と話し、「いつも登場人物がリアル。言葉による説明ではなく、シーンの積み重ねによって、ストーリーがものすごく伝わるのがコッポラ監督の個性だし、映像表現に対する強いこだわりも感じます」とその魅力を熱弁していた。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2月23日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年01月17日「女性の年」ともいわれた2017年、世界中で大ヒットした『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンス、『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』でカンヌ監督賞に輝いたソフィア・コッポラ、『光』で日本人監督最多8度のカンヌ参加となった河瀬直美など、女性監督の活躍や躍進が際立った。大物プロデューサーや大物俳優によるセクハラ・性犯罪の相次ぐ告発で映画界が揺れに揺れている中、そんな2017年をふり返りつつ、2018年も見逃せない女性監督の映画に注目した。■2017年をふり返り!女性監督が世界各国で活躍2017年を代表する『ワンダーウーマン』は、何かが変わる試金石となるのか?『ワンダーウーマン』は、男性ヒーローばかりのコミックスの世界に1941年に初登場し、長きにわたり世界中の女性たちを鼓舞してきた女性ヒーローの初実写化映画として大成功を収めた。世界興収8億ドル超え、女性監督作品として史上最高の記録を達成しただけでなく、「女性であろうと何であろうと、あなたはあなたで、特別で大切な存在」であることをスーパーヒーロー・アクション映画の中で描き、ハマリ役となった主演ガル・ガドットとのコンビは「現代のリアル“ワンダーウーマン”」ともいわれている。ジェンキンス監督は、2019年11月1日全米公開の『ワンダーウーマン』続編では監督・脚本・製作を務め、女性監督史上最高額の報酬を手にするといわれている。期待以上の仕事をしてみせたのだから、これは当然の結果。ちなみに続編は、ダイアナ/ワンダーウーマンが1980年代のアメリカで旧ソ連と関わる、といううわさも。いまの時代に先頭を切って走る“ワンダーウーマン”は、これからも性の格差問題や男性優位社会を“美しくぶっとばして”くれることを期待したい。2017年は若手/ベテラン問わず活躍。特にフランス映画界は女性監督が台頭インディペンデント映画やヨーロッパ映画、特にフランス映画界からは今年、日本にも多くの女性監督作品が上陸。監督、脚本家、女優の顔を持つ才女レベッカ・ミラーはジュリアン・ムーア、イーサン・ホーク、グレタ・ガーウィグが出演する『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』をディレクション。フランシス・フォード・コッポラの妻で、ソフィアの母であるエレノア・コッポラは、80歳にして長編劇映画の初監督を務めた『ボンジュール、アン』でフランスを舞台に爽やかなロードムービーを届けてくれた。フランス映画界では『エル ELLE』での怪演が圧巻だったイザベル・ユペールの主演作『未来よ こんにちは』のミア・ハンセン=ラヴ(1981年生)や、喪失と再生の物語を描いた『あさがくるまえに』のカテル・キレヴェレ(1980年生まれ)といった新鋭の作品も光った。ユペールの娘ロリータ・シャマーが主演した『静かなふたり』のエリーズ・ジラールは今作が長編2作目。次回作は2018年、日本で撮影するというから大いに期待したいところ。日本でも国内外で高い評価を得た女性監督作品多数日本でも、前述の『光』河瀬監督のみならず、生田斗真がトランスジェンダーの女性になりきった『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子は母子の愛と疑似家族の物語を丁寧に紡ぎ、ベルリン国際映画祭でテディ審査員特別賞を受賞した。また、浅野忠信、田中麗奈、宮藤官九郎、寺島しのぶという実力派キャストを揃えた三島有紀子監督『幼な子われらに生まれ』も、第41回モントリオール世界映画祭・審査員特別賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得ている。女性監督×女性主役で、厳しい時代を生き抜いた女性たちの姿が描かれた新進女性監督の台頭が著しいなか、『ココ・アヴァン・シャネル』のアンヌ・フォンテーヌによる『夜明けの祈り』は、フランス映画祭2017で「エールフランス観客賞」を獲得。注目女優ルー・ドゥ・ラージュを迎え、第二次大戦末期にソ連兵にレイプされ妊娠してしまったポーランドの修道女たちに希望の光を照らした。さらに、実写版『ムーラン』を手がけるニキ・カーロ監督のもと、ジェシカ・チャステインが『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』に主演し、来日も果たしてくれた。フォンテーヌ監督『ボヴァリー夫人とパン屋』で注目を集めたジェマ・アータートンは、『17歳の肖像』のロネ・シェルフィグのもと、ビル・ナイやサム・クラフリンと映画愛にあふれた『人生はシネマティック!』を創りあげた。クリストファー・ノーランの『ダンケルク』などの一方で、こうした女性監督×女性が主役の戦時下の映画も重要なトピックだったといえる。なお、ポーランドといえば、マウゴジャタ・シュモフスカ監督の『君はひとりじゃない』も見逃せない。巨匠アンジェイ・ワイダや『イレブン・ミニッツ』の俊英イエジー・スコリモフスキなどを輩出するポーランド映画界において最注目を集めるシュモフスカ監督は、Facebookを通じて演技初挑戦のユスティナ・スワラをスカウト。オリジナリティにあふれた世界観はベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞、ポーランドのアカデミー賞「イーグル賞」にもノミネートされた。▼2017年日本公開の主な女性監督作品(順不同)『ワンダーウーマン』パティ・ジェンキンス(アメリカ)『最初に父が殺された』アンジェリーナ・ジョリー(アメリカ)『未来よ こんにちは』ミア・ハンセン=ラヴ(フランス)『夜明けの祈り』アンヌ・フォンテーヌ『あさがくるまえに』カテル・キレヴェレ(コートジボワール)『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』レベッカ・ミラー(アメリカ)『君はひとりじゃない』マウゴジャタ・シュモフスカ(ポーランド)『静かなふたり』エリーズ・ジラール(フランス)『ボンジュール、アン』エレノア・コッポラ(アメリカ)『人生はシネマティック!』ロネ・シェルフィグ(デンマーク)『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』ニキ・カーロ(ニュージーランド)『ダンシング・ベートーベン』アランチャ・アギーレ(スペイン)『スウィート17モンスター』ケリー・フレモン・クレイグ (アメリカ)『光』河瀬直美(日本)『彼らが本気で編むときは』荻上直子(日本)『幼な子われらに生まれ』三島有紀子(日本)『勝手にふるえてろ』大九明子(日本)■2018年も注目の女性監督作品が続々登場。しかし映画賞は波乱の兆し…第75回ゴールデン・グローブ賞「監督賞」に“女性ゼロ”年明け早々、現地時間1月7日に発表される第75回ゴールデン・グローブ賞の監督賞ノミネートには女性監督の名前はなく、数多くのメディアがその件を取り上げていた。「ノミネートされるべき」と名前が挙がったのは、『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンスや、初監督作『LadyBird』(原題)(2018年公開)を手がけた『フランシス・ハ』のグレタ・ガーウィグ(脚本賞にはノミネート)、高評価を得ている『デトロイト』(2018年1月26日公開)のキャスリン・ビグロー、『The Beguiled/ビガイルド』(2018年2月23日公開)のソフィア・コッポラ、メアリー・J・ブライジが注目を集めるNetflixオリジナル映画『マッドバウンド 哀しき友情』(Netflixにて配信中)の新鋭黒人監督ディー・リースなど。同じくNetflix『最初に父が殺された』で長男マドックス・ジョリー=ピットの出身地カンボジアの大量虐殺を描いたアンジェリーナ・ジョリーは監督賞ではなく、外国語映画賞でのノミネートとなった。過去20年間で同・監督賞にノミネートされたのは、『ハートロッカー』で史上初のオスカーを獲得したキャスリン・ビグローを含めてたった3人だとか。女性監督作品が数多く出品されているカンヌでさえも、女性の監督賞はソフィアでまだ史上2人目だという…。果たして、現地時間1月23日にノミネート発表される第90回アカデミー賞では、どうなるだろうか。今後のショーレースにも注目したい。(また、女性が主役の映画として、2017年最大のヒット作『美女と野獣』のエマ・ワトソン、『ワンダーウーマン』のガル・ガドッドなどもノミネートから漏れている。)2018年も女性監督作品が観逃せないそのほか2018年は、先に挙げた『The Beguiled/ビガイルド』『デトロイト』『LadyBird』などに加え、女優でもあるギャビー・デラル監督のもと、エル・ファニングがトランスジェンダーの少年を熱演した『アバウト・レイ 16歳の決断』の日本公開がようやく決定(2018年2月3日公開)。また6月にロンドンで行われた「グラマー・ウーマン・オブ・ザ・イヤー・アワード」で、最優秀映画女優賞に選ばれたニコール・キッドマンは、18ヶ月に1回は“女性監督作品”に出演すると宣言。2018年、女性監督の草分け的存在である日系のカリン・クサマ(『ガールファイト』)の次回作、『Destroyer』(原題)にロス市警の警官役で主演を務める。日本では、河瀬監督がジュリエット・ビノシュと永瀬正敏を迎えた『Vision』も公開予定で、アメリカのインディペンデント・スピリット賞にて新人作品賞と主演女優賞(寺島しのぶ)にWノミネートされるなど、海外で大きな注目を集めている平柳敦子監督の『Oh Lucy!』がゴールデンウィークに公開予定となっている。「女性の時代」は、これからも続いていくのだ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:未来よ こんにちは 2017年3月25日よりBunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開(C) 2016 CG Cinéma · Arte France Cinéma · DetailFilm · Rhône-Alpes Cinémaワンダーウーマン 2017年8月25日より全国にて公開(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNEENTERTAINMENT LLC彼らが本気で編むときは、 2017年2月25日より新宿ピカデリー・丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会光 2017年5月27日より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国にて公開(C) 2017“RADIANCE”FILMPARTNERS/KINOSHITA、COMMEDESCINEMAS、KUMIEボンジュール、アン 2017年7月7日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開(C) American Zoetrope,2016夜明けの祈り 2017年8月5日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開(C) 2015 MANDARIN CINEMA AEROPLAN FILM MARS FILMS FRANCE 2 CINÉMA SCOPE PICTURES
2017年12月30日ソフィア・コッポラがこれまでのイメージを大きく覆す新境地で“スリラー”に挑んだ監督最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』。このほど、世界で日本だけという監督自らがデザインしたポスタービジュアルが完成、合わせて、官能的で緊張感にあふれた特報映像が公開された。ソフィア・コッポラ監督の長編6作目となる本作は、過去作品のイメージを大きく覆す新境地に挑んだ渾身作。1966年に米の女流作家トーマス・カリナンが書いた小説「The Beguiled」を映画化。本作を彩るキャスト陣には、ニコール・キッドマン、エル・ファニング、キルスティン・ダンスト、コリン・ファレルら、ソフィア映画史上最も豪華ともいえる面々が集まり、企画当初から話題を呼んだ本作は、第70回カンヌ国際映画祭にて女性監督としては56年ぶり2人目の快挙となる監督賞を受賞した。このたび解禁されたポスタービジュアルは、女子寄宿学園の門の外から7人の女性たちを写したもの。白いドレスを身にまとい、どこか遠くを見ているような7人の表情が、ソフィアの過去作品を彷彿とさせつつも、スリラーという新たなジャンルに挑んだ監督が求めた美しくも冷ややかな世界観を醸し出している。実はこのポスターデザインは、もともとソフィア自身が監修したもの。北米および他の国の公開時に使われたビジュアルとは違うデザインで、監督自身が、作品にマッチし、かつ最も気に入っているというデザインを、今回日本版のポスターでのみ採用することになった。また、あわせて到着した初映像となる30秒の特報では、学園に住む7人の女性たちによって助けられたコリン・ファレル演じる兵士が、「あなたは招かれざる客」と言われながらも学園の女性たちによって介抱されていく姿が映し出される。だが、顔の火照りを冷やすニコール、なまめかしい視線を投げかけるキルスティン、そしてエルの姿や、兵士と交わる女性の姿も映し出され、次第に眠っていた欲望が目覚めていく様子が描かれる。閉ざされた学園に住まう美しい女性たちの視線が交差し、やがて長らく守られていた秩序が崩壊していくなか、シャンデリアが落ち、松葉づえを使い必死に走る兵士に待つ運命はどのようなものなのか…。血の付いたドレスで立ち尽くすニコール、そしてコリンの「俺に何をした!」と叫ぶ声が耳に残る、スリリングで衝撃的な特報に仕上がっている。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2018年2月23日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月24日映画『RAW〜少女のめざめ〜』が、2018年2月2日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国の劇場で公開される。生肉を初めて食したベジタリアン少女の変貌と本性描く、ダークな青春ドラマ本作は、厳格なベジタリアン一家に育った少女・ジュスティーヌが、とあるきっかけで生肉を食して以来、次第にその本性を露わにしていくさまを描くダークな青春ホラードラマ。サイコホラー的要素と合わせて、一人の少女の成長物語としての一面を、リアルでダークな世界観で描き出した問題作だ。ストーリー厳格なベジタリアンの獣医一家に育った16歳の少女ジュスティーヌは、両親、姉と同じ獣医学校に入学。初めて親元を離れ、見知らぬ土地の大学寮で学生生活を送ることになった彼女は、新しい環境で不安に駆られる日々を過ごす。そんな中、新入生通過儀礼として生肉を食べることを強要されるが、どうしても学校に馴染みたいという思いから家族のルールを破り、人生で初めて肉を口にしてしまう。しかし、その行為によってジュスティーヌの本性が露わになり、次第に変貌をとげていく。以降、彼女の周りで猟奇的な事件が次々に起こるようになるのだった。気鋭のフランス人女性監督、ジュリア・デュクルノーの長編デビュー作メガホンを取ったジュリア・デュクルノーは、フランソワ・オゾン監督も通ったフランスの名門映画学校「ラ・フェミス」出身のフランス人女性監督。短編映画『Junior』でカンヌ国際映画祭のペティットレイル・ドールを受賞、そして長編監督デビュー作となる本作では、2016年カンヌ国際映画祭において批評家連盟賞を受賞し、トロント映画祭を筆頭に様々な映画祭で数々の賞を受賞するなど、一躍注目監督の仲間入りを果たした人物だ。『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督は「素晴らしい! 胃が強くない人は注意だけど、それにしても、なんてすごい映画なんだ!」と『シックス・センス』のM・ナイト・シャマラン監督は「とてもパワフルで心をかき乱された。心底ギョッとしたよ。」と自身のTwitterでコメントするなど、本国・フランスのみならず世界中から注目を集めている。主演を務めるのは、デュクルノー監督の短編映画『Junior』で女優デビューを果たしたフランス人若手女優のギャランス・マリリエ。優等生だった1人の少女が、次第に猟奇的な人物に変貌していくさまを見事に演じている。作品情報映画『RAW〜少女のめざめ〜』公開時期:2018年2月監督・脚本:ジュリア・デュクルノー出演:ギャランス・マリリエ、エラ・ルンプフ、ラバ・ナイト・ウフェラ原題:『GRAVE』(英題『RAW』)© 2016 Petit Film, Rouge International, FraKas Productions. ALL RIGHT RESERVED.
2017年11月05日2016年のカンヌ国際映画祭批評家週間にてワールドプレミア上映され、批評家連盟賞を受賞するなど話題を呼んだ『RAW~少女のめざめ~』(英題:RAW)が、2018年2月、日本公開されることが決まった。16歳のジュスティーヌは厳格なベジタリアンの獣医一家に育ち、両親や姉と同じ獣医学校に入学。初めて親もとを離れ、見知らぬ土地の大学寮で学生生活を送ることになり、新しい環境で不安に駆られる日々を過ごしていた。新入生の通過儀礼として生肉を食べることを強要された彼女は、学校に馴染みたいあまり、家族のルールを破り、人生で初めて肉を口にする。だが、その行為によってジュスティーヌの本性があらわになり、彼女は次第に変貌を遂げていく――。『RAW~少女のめざめ~』(C)2016 Petit Film, Rouge International, FraKas Productions. ALL RIGHTS RESERVED.監督を務めたのは、パリ出身の新人女性監督ジュリア・デュクルノー。フランソワ・オゾンが通った名門映画学校「ラ・フェミス」の出身で、短編映画『Junior』(’11)でカンヌ国際映画祭のペティットレイル・ドールを受賞。長編監督デビューとなる本作は、第69回カンヌ国際映画祭批評家週間にてワールドプレミア上映されるや、スタンディングオベーションを巻き起こし、批評家連盟賞を受賞。ジュリア・デュクルノー監督その後も、トロント国際映画祭を筆頭に、さまざまな映画祭で数々の賞を獲得。デュクルノー監督は一躍、注目監督の仲間入りを果たした。主演を務めるのは、同監督の『Junior』で女優デビューし、本作で演技力の高さを称賛されている若手女優ギャランス・マリリエ。日本でも今年のフランス映画祭で初お披露目され、チケットは即完売に。少女はいったい何に目覚めたのか…。待望の衝撃作が、ついに上陸する。『RAW~少女のめざめ~』は2018年2月、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月02日© 2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.ソフィア・コッポラ監督による最新作『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』が、2018年2月23日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国で公開決定。映画界はもちろん、ファッション界を含め世界中の女性たちのアイコンとして君臨し続けるソフィア・コッポラ監督の長編6作目。5月に開催された「第70回カンヌ国際映画祭」にて、女性監督としては56年ぶり、史上2人目の監督賞に輝くという快挙を成し遂げた話題作だ。南北朝時代の閉ざされた女子学園に一人の負傷兵が転がり込んで来ることで巻き起こる女たちのスリリングな愛憎劇であり、ソフィア・コッポラの最高にポップで可愛い世界観を大きく覆す”新境地”。原作は1971年にクリント・イーストウッド主演『白い肌の異常な夜』で既に映画化されているが、本作はリメイクではなく「原作をもし女性視点で描いてみたら」という新たな視点によるもの。さらに、本作を彩るキャスト陣は、ソフィア・コッポラ映画史上最も豪華ともいえる面々が集まった。秩序を守る女学院の園長役にはニコール・キッドマン、小悪魔な生徒役にエル・ファニング、恋に恋する純粋な教師役をキルスティン・ダンスト、負傷兵役をコリン・ファレルが演じている。アメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われていく。しかし、次第に彼女たちは情欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女たちが最後に下した決断とは―。閉ざされた女の園に、招かれざる男がひとり。心かき乱され、本能が露わになる純白の聖女たちの愛憎劇に注目だ。
2017年11月01日ガーリーカルチャーのアイコン、ソフィア・コッポラが新境地に挑み、カンヌ国際映画祭で話題をさらった最新作の邦題が『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』に決定。ニコール・キッドマンら豪華キャストが集結した本作が、2018年2月23日(金)より日本で公開される。ポップで可愛いガーリーカルチャー全開の世界観の造り手として、不動の人気を誇るソフィアが今回挑むのは、南北戦争期、閉ざされた女子学園に1人の負傷兵が転がり込んでくることで巻き起こる女たちの愛憎劇。1971年にクリント・イーストウッド主演『白い肌の異常な夜』として映画化もされているが、ソフィアは本作のメガホンを取るにあたり、「あくまでリメイク作品ではなく、原作を”もし女性視点で描いてみたら…” という発想で本作を制作した」と述べている。キャスト陣には、ソフィア映画史上最も豪華ともいえる面々が集結!秩序を守る女学院の園長役にはニコール・キッドマン、小悪魔な生徒役にエル・ファニング、恋に恋する純粋な教師役をキルスティン・ダンスト、負傷兵役をコリン・ファレルが演じるほか、『スパイダーマン:ホームカミング』『ナイスガイズ!』のアンガーリー・ライス、『サウスポー』『ピートと秘密の友達』のオオーナ・ローレンスなど、美少女たちも極上のミステリーに彩りをそえる。今年5月に世界に先駆け初披露された第70回カンヌ国際映画祭では、ソフィアは女性監督としては実に56年ぶり2人目の快挙となる監督賞を受賞。6月の北米公開を皮切りに、世界中のメディアや評論家を唸らせていることからも、期待は高まるばかり。世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人は、秩序と欲望、どちらを取るのか。彼女たちが最後に下した決断とは――。ソフィア・コッポラが満を持して新境地のスリラーに挑む意欲作から目が離せない。『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2018年2月23日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年11月01日植物性の濃厚ジェラート“The 黒忍者”京都に本社を置くプレマ株式会社は、ジェラート店であるプレマルシェ・ジェラテリアにおいて、漆黒のヴィーガン・ジェラート“The 黒忍者”を8月24日から発売開始した。“The 黒忍者”は、濃厚でしっかりしたミルキーさ感じるにも関わらず、精白糖や動物性素材(蜂蜜含む)を一切使用していない。滋養食品として名高い黒色の素材を組み合わせることで、重厚な光り輝く黒さを生み出した。黒食材を絶妙なバランスで配合漆黒の濃厚ジェラートには、滋養強壮に欠かせないミネラルや抗酸化成分が多く含まれている。黒色食材として使われているのは、黒米、黒大豆、黒加倫、黒松の実、黒ごま、竹炭微細粉。これらを独自のバランスで組み合わせ、忍者が主に食べたであろうと言われている有機大豆のベースに加えている。また、甘味はサトウキビ由来の白砂糖は一切使用していない。代わりに国産のてんさい含蜜糖、および麹で発酵させた甘酒を甘味に使うことで、濃厚ながらもスッキリとした甘さを出している。ヴィーガンフレーバー取り扱い店プレマルシェ・ジェラテリアは、乳製品および動物性素材を一切使用していない商品を取り扱うヴィーガンフレーバーの店としても英語サイトで紹介されており、外国人客に人気だ。他にも完全ヴィーガン対応のフレーバーは14種類。ノンミルク8種類、ソルベ(シャーベット)8種類、ミルクフレーバー10種類がある。1フレーバー500円(税込み)、2フレーバー600円(税込み)で販売されている。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレマ株式会社公式サイト※プレマ株式会社プレスリリース(Value Press!)
2017年09月15日Huluでは、これまでほとんど日本に上陸することのなかったトルコ発の大ヒットTVドラマ「オスマン帝国外伝 ~愛と欲望のハレム~」(字幕版)を、Huluプレミアにて配信することになった。舞台は16世紀。皇帝セリム1世が逝去し、皇太子スレイマン1世が第10代皇帝に即位、今後46年にわたる華麗なるオスマン帝国統治の歴史が始まる。スレイマンの即位と同じころ、ルテニア(現在のウクライナ)では、タタール人による襲撃が続いていた。ある小さな町の司祭の美しい娘アレクサンドラ(後のヒュッレム)は、目の前で家族、そして恋人を皆殺しにされる悲劇に襲われる。その美しい美貌で命拾いしたアレクサンドラは、捕虜となり、幼なじみのマリアとともにオスマン帝国のハレムに献上される奴隷となった。全てに反抗的な態度でいたアレクサンドラだが、ある夜、夢枕に立った両親の言葉に後押しされ、このハレムで生き抜くことを決意。生き抜くためには皇帝スレイマンの側女に選ばれるしかないと考えた彼女は、ある夜の宴で妖艶な舞を披露し、彼の心を掴む。やがてアレクサンドラは、スレイマンの寵愛を得ることに成功し、“人を楽しくさせる者”との意味を持つ「ヒュッレム」の名を賜る。さらに、皇子を身ごもったヒュッレムは、皇妃となることを望み、スレイマンとの結びつきを強くするためイスラム教に改宗、あらゆる知恵を絞り着実にハレムの中でのし上がっていく。しかし、そこには数知れない陰謀と嫉妬が待ちうけ、女同士の熾烈な権力争いがあった…。本作は、オスマン帝国を長きにわたり支配し、最盛期に導いた第10代皇帝スレイマン大帝と、ハレムにて皇帝の寵愛を受け皇妃にまでのし上がった美女ヒュッレムを中心に、嫉妬と欲望、そして愛が渦巻く宮廷物語を見事なまでに描き出したTVシリーズ。目を見張るような美女たち、そして色とりどりの煌びやかな衣装も含め、まさにトルコ版「大奥」ともいえる超大作だ。トルコ国内で放送がスタートすると、瞬く間に人気を博し、トルコ国内の主要TVアワードおいて、最優秀ドラマシリーズ、最優秀歴史ドラマ、最優秀男優賞、最優秀美術監督賞など、多数の賞を総なめに。さらに、トルコのみならず、中東・東欧・アジア・北米を始めとする、世界80か国以上で放送され、各地でトルコブームを巻き起こし世界的大ヒットドラマとなった。なお、CSチャンネル「チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた」でも、同時プレミア放送が決定している。奴隷から皇妃にまでのし上がった女性アレクサンドラこと“ヒュッレム”を演じるのは、トルコ人の父とドイツ人の母を両親にもつ、トルコを代表する女優メルイェム・ウゼルリ。2016年ベイルート国際映画祭の海外ドラマ部門最優秀主演女優賞、トルコGQ誌にて「2012年ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、美貌と実力の両方を兼ね備えた彼女は、今後ハリウッドでの活躍も期待されている。今回、本作の日本への輸出が決まったことで、制作会社TIMES PRODUCTIONSの代表で、本作プロデューサーは、「日本での配信を大変嬉しく思います。トルコの大型歴史ドラマが日本で初めて配信されることは、我々にとって初の快挙となります」と日本進出に喜びを明かす。「本作が世界各国で成功した要因を1つに絞ることはできませんが、全世界の人々が共感し得る物語であり、力強い作品であることだと思います。また、豪華な衣装や舞台美術が、(トルコ国内で)新たな社会現象を巻き起こしたほど独創性にあふれていたことも強調したいです」と、その魅力に言及。さらに、「皇帝の偉業を伝えつつ、1人の人間としての内面を描いています。悲惨な失敗や成功を経て、帝国全土と世界を支配していく偉大な皇帝が、愛する1人の女性だけは支配できずにいる」と語り、本作を「壮麗な愛の物語」と位置づけた。また、Huluチーフコンテントオフィサーは、「トルコのドラマが世界中で大ブームだと2年以上前に耳にしてからいろいろな作品を検討して参りました」という。「世界史の教科書に出てきたあのオスマン帝国で実はこんなことが起きていた…いちど観始めたら止められないパワーを持つこの新鮮なエンターテインメントをぜひ多くの方々にご堪能頂きたいと思います」と、コメントを寄せている。年間100か国以上に3億ドルあまりのTVドラマを輸出している、隠れた“ドラマ輸出大国”トルコ。そのクオリティの高さが、早くも注目を集めている。「オスマン帝国外伝 ~愛と欲望のハレム~」は8月8日(火)Huluプレミアにて独占配信スタート。CS「チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた」では8月7日(月)より月曜~金曜24時~スタート。(text:cinemacafe.net)
2017年06月28日ソフィア・コッポラ監督最新作の映画『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』が、2018年2月23日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開となる。ソフィア・コッポラの新境地、ダークな女性像を描くソフィア・コッポラ監督の長編劇映画第6作目となる『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は、1966年にトーマス・P・カリナンが発表した同名小説「The Beguiled」を原作にしている。物語の舞台は、南北戦争期アメリカの男子禁制の女学園。負傷した北軍兵士を女学園にかくまったことから、性へ過敏になった女性たちに競争心が芽生え、学園内の均衡が崩れていくというスリラーが描かれている。1971年にドン・シーゲル監督、クリント・イーストウッド主演の『白い肌の異常な夜』として映画化されているが、『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』ではシーゲル監督の作品とは異なり、“女性の登場人物の視点から描いた作品”だとしている。また、これまでのソフィアの作品に見られた、女性のポップでガーリーな魅力とは一転して、女性のダークな一面を垣間見ることができるという。ニコール・キッドマンら豪華キャストキャスト陣にはソフィア映画史上最も豪華ともいえる面々が集まった。女学院の園長役にニコール・キッドマン、恋に恋する純粋な教師役にキルスティン・ダンストを起用。そして、負傷兵役をコリン・ファレルが演じる。なお、2017年5月に開催された第70回カンヌ国際映画祭では、ソフィア・コッポラが監督賞を受賞。また、女学園の校長を演じたニコール・キッドマンが第70回記念名誉賞に輝いている。エル・ファニングの魅せる妖艶な演技中でも注目したいのは、ソフィア・コッポラの作品に『SOME WHERE』以来2度目の出演となるエル・ファニング。当時は子役として演技を光らせていた彼女が、本作では女子寄宿学園に暮らす早熟な少女・アリシアを熱演する。学園に運ばれてきた負傷兵マクバニーを挑発的に誘惑していくが、果たして彼の心を掴むことはできるのか……近年『パーティで女の子に話しかけるには』など、新作への出演が絶えないエル・ファニングの新たな魅力に期待したい。ストーリーアメリカ南部の世間から隔絶された女子寄宿学園に暮らす美しき女性7人。ある日、負傷した北部の敵兵に遭遇し屋敷へと運び手当をする。女性に対し紳士的でかつ美しい男性と触れ合う中で、誰もが彼に心を奪われていく。しかし、次第に彼女たちは情欲と危険な嫉妬に支配されてしまう。秩序を守るか、欲望を取るか、彼女たちが最後に下した決断とは―作品詳細『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』公開日:2018年2月23日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開監督:ソフィア・コッポラキャスト:コリン・ファレル、ニコール・キッドマン、キルスティン・ダンスト、エル・ファニング2017/アメリカ/93分/英語/ヨーロッパビスタ/ドルビーデジタル/原題:The Beguiled提供:東北新社配給:アスミック・エース STAR CHANNEL MOVIESPG-12©2017 Focus Features LLC. All Rights Reserved.■写真展概要「Andrew Durham Set Pictures Behind the Scenes with Sofia Coppola」発売記念写真展期間:2018年1月16日(火)~1月19日(金) 11:00~21:00場所:ルミネ 0 スタジオ(新宿ニュウマン 5F)住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55料金:無料※メモリアル・フォトブックは、1月16日(火)より、BOOKMARC、ツタヤ トウキョウ ロッポンギにて先行発売され、2月2日(金)より全国書店にて発売。問い合わせTEL:㈱東北新社 版権営業部 劇場配給・宣伝チーム 03-5414-0441
2017年06月01日俳優の志尊淳が4日、神奈川県・KAAT 神奈川芸術劇場にて行われた主演舞台『春のめざめ』のゲネプロ及び囲み取材に、共演の大野いと、栗原類、演出の白井晃とともに登場した。同作はドイツの劇作家・ヴェデキントによって1891年に書かれ、センセーショナルな内容から、当時上演禁止処分を受けた。ギムナジウム(中等教育機関)を舞台に、10代の少年少女たちが性の目覚めをむかえ、子供を抑圧する社会や大人への憤りに葛藤する姿を描く。サディスティックな欲望や過ちなど、様々な思春期の性愛を表現し、主人公のメルヒオールを体当たりで演じた志尊。「僕たちが通ってきたことでもありますし、各々が抱えているものは、今の自分たち誰しもがあるようなものだと思ってる」と作品について語った。これまでの出来について聞かれた白井は、「まだ80点くらいかな。ゲネプロで90点、初日で100点の予定です」と力強く宣言。「ベテランでは出せないエネルギーもあると思いますし、技術ではなくて彼らが頑張って立ち向かおうとしているところが一番、我々にとっても新鮮だし、そこが見どころ」とアピールした。「座長という意識はあんまりない」という志尊は、「いろんなことをいろんな人から吸収できるようやってきた」と振り返った。大野は志尊について「すごく真剣に稽古中向き合ってる姿を見ると、人一倍プレッシャーとか感じてるんだろうなと伝わってくる」と語り、栗原も「僕も志尊さんの稽古をずっと見てきた」と頷く。栗原は「(志尊と白井の)2人ともずっとディスカッションもしていたので、どんな感じに幕をあけるのか、楽しみな感覚でいます」と初日への意気込みを見せた。神奈川公演はKAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオにて5日~23日。京都公演はロームシアター京都 サウスホールにて27日~28日。北九州公演は北九州芸術劇場 中劇場にて6月4日。兵庫公演は兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて6月10日~11日。
2017年05月05日俳優の志尊淳が、舞台『春のめざめ』で初主演を務めることが1日、わかった。公演は2017年5月、KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオにて行われる。同作はドイツの劇作家・ヴェデキントによって1981年に書かれ、センセーショナルな内容から、当時上演禁止処分を受けた。2005年にはブロードウェイでロックミュージカルとして上演され、第71回トニー賞8部門を受賞。日本でも劇団四季がミュージカル版を上演したが、今回はストレートプレイとなる。演出はKAAT神奈川芸術劇場・芸術監督の白井晃。優等生でありながら同級生を妊娠させてしまうメルヒオールを志尊が演じ、他キャストに若手の俳優も起用する予定だ。志尊は「以前劇団四季でも上演されたことがあり、海外でも人気のある歴史ある作品に挑戦させていただける事、とても光栄に感じております」と心境を語った。また志尊は「『春のめざめ』は難解な戯曲で、初めて白井さんにお会いした時に『稽古場は厳しくやるから頑張ってね』と激励の言葉をかけて頂きました」と明かす。「白井さんの演出の元で誠実に作品と向き合い、同時に役者としても大きくなっていきたい」と語り、「自分の全てをさらけ出して精進していきたいと思います」と意気込んだ。演出の白井は「100年以上前に書かれた、『春のめざめ』という作品の中には、現代の若者にも通じる生きることへの悩みが組み込まれています」と説明する。そして「一見、穏やかで柔らかな感触のある志尊君ですが、なかなか芯が強く、頑固で頑張り屋だと思っています。この作品を通じて、新たな志尊淳と出逢い、益々俳優として花咲いてくれることを願っています」と、期待を寄せた。
2016年12月01日退屈な大学生活を送っていた青年が「娼夫」となり、さまざまな女性の欲望を受け止め、彼女たちの心を解放し、自身も成長していく──。そんな衝撃的な石田衣良の小説『娼年』と『逝年』が、舞台化される。脚本・演出を手がけるのは、三浦大輔。主人公を松坂桃李が、ボーイズクラブのオーナーを高岡早紀が演じる。この顔ぶれで、何を生み出そうとしているのだろう。舞台『娼年』チケット情報これまでも性的なテーマを追求し、人間の欲情をリアルに描いてきた三浦。『娼年』の舞台化は、「それを限界まで突き詰めるという挑戦になりそう」だと語る。「セックスで何が浮かび上がってくるかというところが原作のテーマで、本当にセックスだけに焦点を当てているので、それを生身で見せる舞台でどう表現するのか。この作品でやり切ることで、締めくくりにできるんじゃないかと思ってるんです。またそこまでたどり着かないとこの原作をやる意味はないと思うんですね」。三浦のそんな覚悟を知って、「今、思わずうれしくなっちゃいました(笑)」と喜びの声をあげる松坂。三浦の「セクシュアルなイメージがない松坂くんだからこそ、普通の青年が様々な欲望に触れ、変わっていく姿が表現できる」という期待に応えて、大胆なセックス描写にも果敢に挑もうとしている。「今まで触れたことのない色の作品ですから、このチャンスを逃したくないと思いましたし。R―15指定がついたと聞いたときも、それぐらいじゃないと表現として攻められないだろうなと覚悟しました」。そして、松坂演じる主人公を、娼夫の世界へ導く役どころを演じる高岡。三浦曰く「男性にとっての理想の女性像」でもあるが、「男性を売ることを仕事にするなんて、これほど理解不能な役をいただいたことはなかったかもしれません(笑)。でも、誰かを演じるというのは、共感できるから面白いということでもないですし、怖いけど、楽しみです。性の表現もそうですけど、それぞれの人間が隠し持っている何かが、きっと見えてくるんでしょうから」と穏やかに燃えている。おそらく、舞台で生々しい描写をする初めての作品になる。しかし、「触れ合うことによってにじみ出てくるやさしさみたいなものが見えれば」と松坂が言うように、そこに浮かぶのはやはり人間の思いになるだろう。「肌と肌の接触を目の当たりして、その温かさやあふれる欲望を、理屈じゃなく体感してほしい。それは演劇のひとつの可能性だと思っています」と三浦も力強く語る。まさに体と心に残る体験ができるかもしれない。東京公演は8月26日(金)から9月4日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて。チケットの一般発売は6月11日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行抽選を実施中、5月29日(日)午後11時59分まで受付。」取材・文:大内弓子
2016年05月27日女優カトリーヌ・ドヌーヴの主演映画『Standing tall』(原題)が、『太陽のめざめ』の邦題で8月に日本公開されることがこのほど、明らかになった。本作は、ネグレクトにより心に傷を負い、非行を繰り返す少年マロリーを助けるために奮闘する大人たちの姿を描く感動の物語。第68回カンヌ国際映画祭オープニング作品を飾り、最優秀女優賞を獲得したエマニュエル・ベルコ監督最新作で、女性監督の作品が同映画祭の開幕を飾るのは、1987年以来28年ぶりで史上2度目の快挙となっていた。また、カトリーヌの主演映画が日本公開されるのは『しあわせの雨傘』(10年)以来、6年ぶりとなる。カトリーヌが演じるのは、少年に手を差し伸べる、愛のある家庭裁判所の判事。マロニー役は、演技未経験にも関わらずエマニュエル監督にスカウトされ、本作が映画初出演となるロッド・パラドが務める。少年の繊細さと危うさを演じ、フランス国内で権威ある二大映画賞のリュミエール賞とセザール賞で有望新人賞を受賞。『プレミエール』などの現地メディアからも「フランス映画界に風穴を開けたロッド・パラドに注目を。彼は今年最大のハート泥棒だ!」といった評価を受けている。さらに、元不良という過去をもつ教育係に、『ピアニスト』(02年)のブノワ・マジメル。彼もセザール賞の助演男優賞を受けた。このほか、『ゲンズブールと女たち』(11年)のサラ・フォレスティエ、ラリー・クラーク監督の新作『The smell of us』(原題)に出演したディアーヌ・ルーセルらが登場する。(C)2015 LES FILMS DU KIOSQUE - FRANCE 2 CINEMA - WILD BUNCH - RHONE ALPES CINEMA – PICTANOVO
2016年04月08日頭でわかっていても、欲望をコントロールするのはなかなか難しいもの。しかし、ある有名なゲームを3分プレイするだけで、薬物や食べもの、タバコ、アルコールやセックスを欲する気持ちが減るということを科学者が発見しました。この発見は、さまざまな欲望に苦しんでいる人たちの助けになると考えられています。そのゲームとは、なんと「テトリス」!『The Daily Star』が紹介した、驚きの発見を見ていきましょう。■15人が行ったテトリスをプレイする実験プリマス大学とクイーンズランド工科大学の心理学者チームが、31人の被験者を対象に、1週間にわたるモニタリングを行いました。被験者たちは18歳から27歳で、1日のうち任意の時間にゲームをします。また、自分の欲望についてテキストメールで報告することになっています。そして、この実験で15人の被験者がプレイすることになっていたのは「テトリス」でした。報告された欲望のうち、30%は食べものやソフトドリンクについてのものでした。具体的にはコーヒーやタバコ、ワイン、ビールを含む依存物質に関連するもの、16%は睡眠、ゲーム、 セックスなどの活動でした。■テトリスプレイで欲望の度合いが減少した研究者たちは、テトリスをプレイすることは、アルコールやニコチン、カフェインなどの依存物質の欲望の強さや、ゲームやセックスなどの活動への欲望の強さを平均で13.9%減らすということを発見しました。効果は1週間にわたって一貫したものでした。「視覚認識への干渉が、特定の物質や活動への欲望を減少させる可能性を示唆した最初の証明になるかもしれません」と研究者たちは語っています。■テトリスでセルフコントロールする時代に?研究著者のジャッキー・アンドレードさんは次のように語ります。「テトリスをプレイすることは、依存物質、食べもの、活動への欲望の強さを70%から56%に減少させました。これは、認知的干渉が欲望を減らす役割をした初めての実証です。欲望は特定の物質を消費したり、なんらかの活動に没頭したりした経験を想像しているために起きると考えられます。テトリスのように視覚的におもしろいゲームをプレイしていると、心象をつかさどる心理プロセスがそちらに使われてしまい、欲望すべきなにかを想像することができなくなるのではないかと予想しています。テトリスは、人々が生活のなかで自分自身の欲望をコントロールするのに役立つかもしれません」■テトリスの欲望を減らす効果は1週間持続もうひとりの著者、ジョン・メイは効果が1週間にわたり減退する様子がないことにも言及しています。「これは重要な発見になる可能性を秘めています。単独で効果のある干渉は珍しく、普通はないものなのです。たいていは患者たちがその干渉に慣れてしまえば効果が減退するものですから」とも彼は語っています。テトリスのように長く効果が続くものはとても珍しいようです。*日本でもとても有名なテトリスが、自分の欲望をコントロールするために使えるなんて驚きですね。なにかが欲しくてたまらないとき、そっとテトリスをはじめると効果的なのかもしれません。ただし、テトリス依存にならないように要注意。(文/スケルトンワークス)【参考】※Playing Tetris for 3 minutes stops craving sex, alcohol and food-The Daily Star
2015年09月02日性の欲求、欲望は人それぞれ。どういう欲望は正しくて、どういう欲求がおかしいということはありません。ただ、「たくさんの男とセックスしたい」とは、あまり友だちにも言えないかもしれません。一般的な人がもっている「欲望」や倫理観から若干はずれているという意識があるから。でも本当にはずれているのでしょうか。他にも、そういう人はいるのではないでしょうか。■1.自分だけではないと知る知り合いに、こういう女性がいます。「私は彼とのセックスに不満はなかったけど、4年もつきあっているとマンネリにはなるんです。それに、自分がどこまで感じるのか他の人としてみたいという欲求が消せなかった。あるとき、仕事で知り合った人と酔った勢いでそういうことになってしまって。初めての人だととても興奮してしまう自分がいた。それからチャンスがあると、やはり他の人としちゃうんです。彼に知られたら大変だと思うけど、誘われると断れない。だからしかたがないと自分に言い訳しています」(24歳/販売)もちろん、この話に批判的な人もいるはず。ただ、この彼女は自分の欲求に素直に従っているとは言えます。■2.なぜそういう欲望が生まれるのか自問してみるたくさんの男としたい、というのは、一対一で次から次へといろんな人としたいのか、あるいはたくさんの男と、一度にしたいのか・・・。それも含めて、自分の欲求の成り立ちやありかを考えてみてもいいかもしれません。彼とのセックスに不満があるのか、あるいは自分の快感をもっと追求したいのか。セックスが好きで、もっともっといろいろな人としたいのか。セックス自体に、それほど興味があるわけではないが、男性から女として高く評価されたいだけなのか。自分が本当は何を欲しているのかを見極めてみましょう。その欲望に対してどういう行動をするべきなのか判断する手助けになるはずです。■3.行動するか否かは自分で決めるたとえば、男性から口説かれるとします。このままだと、今日はその人と寝るような状況になるかも・・・。そんなとき、行動するのか断るのか、それは自分自身の気持ちで決め、自分自身で責任をとるしかありません。「たくさんの人としたい」という思いを成就させたいなら、行動してみるのもひとつの方法。ただ、あとから「本当はしたくなかったのに、口説かれたから」と人のせいにするのは潔くありません。後悔の元にもなるでしょう。■4.ヘンではないけれど・・・男はあちこちに種蒔きしたいDNAがあるから、いろいろな女性とつきあいたい。女性はひとりの人に本気になるから、並行して他の男性とつきあうことはできない。そんなふうに世間的には思われがちですが、それはやはり個人差が大きいものです。「いろいろな男性としてみたい」という欲求を持っている女性は、私が取材してきた限りでもたくさんいました。ただ、だからといって、全員が行動に移しているわけではありません。他の人としてみて、「やっぱり私は彼とだけでいいわ、今のところ、と思った」と話してくれた女性もいます。欲望として、決してヘンではない。ただ、それをどう自分の中で処理していくか、納得いくような結果を得ていくかは、自分自身で決めるしかないのだと思います。■おわりに十人十色。性に関しては、本当にそうです。だから、どういう欲望をもっても、「ヘン」ではないのです。「人とは違うかもしれない」欲望を持ったとき、それはどうしてなのか、何をすれば自分は満足できるのかを探ってみるのもいいですね。「自分自身」を、より知ることにつながると思います。(亀山早苗/ハウコレ)
2014年06月26日カリスマミュージシャン、ニック・ケイヴが音楽と脚本を担当し、2012年のカンヌ映画祭で話題をさらったジョン・ヒルコート監督の『欲望のバージニア』。禁酒法時代後期、ギャングや腐敗した警察がはびこる米バージニア州を舞台に、密造酒ビジネスで成功した3兄弟の実際にあった復讐劇を描く本作。実は、このボンデュラント兄弟の末っ子・三男の実孫が書き上げた衝撃的な小説が原作となっているのだ。トム・ハーディ、ジェイソン・クラーク、シャイア・ラブーフという“くせ者”豪華キャストが演じる3兄弟の驚くべき不死身伝説。長男・ハワード(ジェイソン)は第一次世界大戦時、一個大隊全員が海に沈む中、その地獄からたった一人で帰還。次男・フォレスト(トム)は全米を襲ったスペイン風邪で両親を失うも、彼だけは無事だった。さらには三男・ジャック(シャイア)と共に打たれても死なない、という凄まじい不死身ぶり。そして、3人とも権力にもギャングにも屈しない強いく気高いプライドを持っている。このボンデュラント兄弟の“バージニアでの伝説”のから、彼らを称えてボンデュラント・ミュージアムまで作られている地元のスター的な存在なのだ。人々は彼らと同じタトゥーを入れ、本作の撮影を覗いては、兄弟のファッションや物語にまで口を出したそうだ。本作の原作は、バージニアを縄張りとして密造酒ビジネスで金を儲けていた無法者兄弟を描いた、「The Wettest County in the World」(邦題:「欲望のバージニア」)という小説。作者のマット・ボンデュラントは、シャイアが好演した旺盛な野心を抱き、後に大きな挫折を経験する三男・ジャックの孫だ。兄弟の実話を基に書き上げられたこの小説は、2008年に出版されるや否や大絶賛を浴びた。マットはあとがきに、「この物語は、家族の様々な秘話、新聞の見出しや記事、裁判の記録に基づいている。と同時に、数十年にわたって伝わるうわさやゴシップも混ざり合っている。私は不確かな記録や曖昧な出来事の奥の“真実”を探ろうとした」と記している。ヒルコート監督は「強烈で生き生きしていて独自性のあるギャング映画が撮りたかったんだ。これはまさしく捜し求めた小説だった」とその出会いを語っている。ジェイソン、トム、シャイアのほかにも、兄弟が思いを寄せる女性役にはミア・ワシコウスカとジェシカ・チャステイン。さらに、ゲイリー・オールドマン、ガイ・ピアースらが悪役を演じるなど、若手からベテランまでハリウッドの人気俳優たちが顔を揃えている。アメリカが最も危険だった禁酒法時代を生き抜き、いまなお人々の記憶に残るバージニア州の伝説の3兄弟の話を覗いてみると、これまで知らなかったアメリカが見えてくるかもしれない。『欲望のバージニア』は、6月29日(土)丸の内TOEI、新宿バルト9ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:欲望のバージニア 2013年6月29日より丸の内TOEI、新宿バルト9ほか全国にて公開(C) OMMXI by BOOTLEG MOVIE LLC. All Rights Reserved.
2013年06月17日マークスタイラーが新たに発信する、26歳~36歳のファッションアディクトに向けたレディースブランド「The Dayz Tokyo」のウェブサイトとオンラインショップが2月10日にOPEN。本日2月3日よりカウントダウンページを見ることができる。「The Dayz Tokyo」のコンセプトは、ディレクター・大塚良子が手がける、モード/ヴィンテージ/ロックをキーワードに、ファッションを楽しむ大人に愛されるもらえるようなハイセンスなセレクトショップ。オリジナルブランド「The Dayz Tokyo」のほか、大塚自身でセレクトしたアメリカ、パリ、ロンドン、カナダ、オーストラリアといったさまざまな国のブランドのアイテムが販売される。また、カウントダウンページでは2月10日のOPENに向けてのキャンペーンを現在展開中。2月7日までにメルマガ登録したユーザーは、2月8日と2月9日のプレオープンに招待され、今回展開される商品やThe Dayz Tokyoの世界をいち早く体験することができ、さらにオンラインショッピングも可能。そのほか、¥15,000以上買い物をしたメルマガ会員のみ・次回の買い物で使用できる1,000ポイントプレゼント・トラベルセット(ノベルティ)抽選で50名にプレゼント・ヴィンテージなどの一点物を先行販売といった特典がつく。今までのマークスタイラーとは一味違う、オリジナルブランド+セレクトならではの「The Dayz Tokyo」は、目の肥えたファッション好きの女性の心も飽きさせることなく、常に違った表情を見せてくれると期待される大注目のブランド。今から是非チェックしてみよう。詳細は The Dayz Tokyo公式サイト へ■大塚 良子 プロフィール17歳より女優/タレントとして活動。カタランの歴史と文化に惹かれ、スペイン留学を経験。その後の人生観やファッションに多大な影響を受けることになる。2005年独自のファッションセンスを活かしアパレルの世界へ。アタッシュ・ドゥ・プレス、レディースブランドMD、セレクトショップバイヤーなどを経て、2012SSシーズンより、オリジナル商品とインポートセレクトを扱う【The Dayz tokyo】のディレクターに就任。 大塚良子オフィシャルブログ
2012年02月03日現代演劇において最も人気ある作品のひとつ、テネシー・ウィリアムズ作『欲望という名の電車』。本作のヒロイン・ブランチは世界の名だたる女優が演じてきた大役として知られているが、この役に長年憧れ続けたという高畑淳子の主演による青年座交流プロジェクト『欲望という名の電車』がいよいよ幕を開ける。都内稽古場で行われた通し稽古を見学した。『欲望という名の電車』公演情報“青年座交流プロジェクト”とは、劇団活性化のため、青年座が他劇団との交流の中で作品を作り上げる企画。創立以来、内部の演出家、俳優で本公演を作ってきた同劇団にとっては革新的な試みだ。今回は青年座から高畑淳子、小林正寛、宇宙、津田真澄、文学座から演出の鵜山仁と、金内喜久夫、山本道子、塾一久、川辺邦弘、また神野三鈴、宅間孝行(東京セレソンデラックス)といった新劇以外のフィールドで活躍する俳優も参加する。そうした目新しさに加え、注目はやはり高畑淳子演じるブランチだ。近年はバラエティ番組などでのざっくばらんなキャラクターで知られ、圧倒的に“陽”の印象がある高畑が、徐々に精神を病んでいく繊細な女性をどう造形するのか。これまで観たことのない『欲望』に出会えそうな予感と期待が高まる。演技スペースの天井にはいくつものカーテンレールが張り巡らされ、その下にはアンティークの家具や生活道具が雑然と置かれている。さりげない生活感の中に、登場人物が味わった息苦しさや混乱までもがこちらに伝わってくるよう。上手にグランドピアノが置かれ、音楽と劇中の演奏を務める小曽根真がスタンバイ。登場人物の気持ちを代弁するかのように、またより高ぶらせるかのように、彼のピアノが随所に織り込まれる。聞けばそのメロディは、ほとんどアドリブだそう。その瞬間瞬間の小曽根のパッションが、指先を伝って的確なメロディとなる。そのフリーなスタイルが、作品全体にも大きく影響しているように感じた。例えば、緊迫感あるドラマとして知られる『欲望』の現場とは思えぬほど、稽古場の雰囲気がラフで明るいのだ。高畑やステラ役の神野の朗らかな笑い声が至るところで響く。スタンリー役・宅間の、異分子的だが自然体でリアリティある演技も、その雰囲気を生むのにひと役買っている。そんな日常的空気感の中で、徐々に自分を失っていく高畑ブランチ。ステレオタイプな“壊れやすい女”ではない高畑が演じるからこそ浮かび上がる哀れさは、現代の女性たちがより共感し得るものかもしれない。今に通じる、ハイブリッドな『欲望』が誕生しそうだ。埼玉・富士見市民文化会館キラリふじみ メインホールで12月9日(金)に開幕し、12月15日(木)より東京・世田谷パブリックシアターにて上演される。取材・文:武田吏都
2011年12月08日