2016年6月30日 18:00
「乳がん」について知っておきたいこと ‐ 基礎知識と誤解
●「若い人が乳がんになると進行が速い」のは本当なのか
「2人に1人が生涯でがんになる」といわれる現代。中でも、日本人女性の12人に1人が発症するという「乳がん」は、どの女性でもかかるリスクがある病気と言えるだろう。あなたのそばにも、周りに公表せずに闘病をしている人や、仕事の合間を縫って通院治療をしている人、そして、がんになった家族のサポートを懸命にしている人がいるかもしれない。
今回は、胸部・乳腺外科の法村尚子医師に、乳がんの検診方法や治療について、誤解しがちな点を中心にお聞きした。乳がんについて臆測で語らないためにも、正しい知識をおさえておこう。
――乳がんの検診方法について教えてください。
日本では乳がんが年々増加し、女性のがんの第1位になっています。現在、40歳以上の女性を対象に集団検診としてマンモグラフィーによる乳がん検診が行われています。
しかし、一部の乳がんではマンモグラフィーで写し出せない場合があることも知られており、マンモグラフィー検診を受けていれば万全ということではありません。
特に、閉経前の乳腺が発達している人では、マンモグラフィーのみで乳がんを見つけるのが難しいことがあります。