日本ユニセフ協会はこのほど、ユニセフ専門家らが編さんや執筆に参加した世界的医学専門誌『ランセット』の論文について発表した。
先日発売された世界的医学雑誌『ランセット』では、乳幼児期のケアをテーマにした複数の論文をシリーズで紹介している。
子どもの脳は、生後2~3年の間に成長する速度が一生の間で最も早いことが、近年の研究で明らかになっている。この2~3年は、人が外的環境に適応し反応する能力を育む上で同様に重要な時期で、必要とする栄養を得られなかったり、適切な刺激を与えられなかったりした場合、そのマイナスの影響は、長期的に子どもの家族や子どもが住む社会にも及ぶと考えられる。
しかし、同誌では低所得国と中所得国では、乳幼児ケアが十分に行き渡っていない現状を指摘。低所得国と中所得国(low-and middle-income countries<LMICs>)の5歳未満の子の推定43パーセントにあたる約2億4,900万人は、極度の貧困や栄養不良の一つである発育阻害(Stunting-スタンティング)によって、十分に成長できないリスクに直面しているという。
世界銀行グループ人間開発部のキース・ハンセン副総裁は、「子どもがお母さんのお腹の中にいる時を含めた、子どもの人生の最初の1,000日間(に関わるさまざまな施策)