2017年6月9日 17:00
厚生労働省が緊急提言! 麻酔を使った「無痛分娩」について
さらに、自然分娩に比べると費用が高いこともネックと言えます。金額は、施設や入院日数によって異なりますが、自然分娩での出産費より10~20万円くらい多めにかかると考えておきましょう。
●死亡例のニュースをどう考えればいい?
○厚生労働省が緊急提言
2017年4月には、医療事故のニュースをはじめ、無痛分娩に関する報道が続きました。その一つが、厚生労働省の研究班が2016年4月までの7年間に報告された妊産婦の死亡例298人を分析したところ、うち13人は無痛分娩だったというものです。このデータに基づき、研究班は「緊急時に対応できるよう、十分な医療体制を整えるよう求める」と緊急提言を行っています。
実際に死亡した人がいるというニュースを見聞きすると、「無痛分娩は危険だから出産するときは自然分娩にしよう」と思う女性も多いでしょう。しかし、上記のデータを細かく見てみると、13人の無痛分娩の死亡例は、死亡例全体の約4%。日本の無痛分娩の割合は、2008年の厚生労働省の調査では2.6%とされていますが、現在ではさらに増えていると言われています。
これらの数字を見る限り、無痛分娩での死亡率が自然分娩に比べて明らかに高いとは言えません。