2020年5月8日 06:00
虫歯&歯周病リスクを調べる「最新唾液検査」歯科医が紹介
「成人の口の中には約500種類の細菌が存在し、よく歯をみがけている人で1,000億〜2,000億個、多い人では1兆個といわれています。この細菌が虫歯や歯周病だけでなく、感染症の原因にもなるので、自分の口腔内の状態を科学的に知る手段として、唾液を調べることは非常に有効なんです」
こう話すのは、歯科医師の前島美佳先生。前島先生のクリニックでは、4年前から「唾液検査」を本格導入。すべての患者を対象に実施している。
「実際に検査を受けたことで、唾液の量が極端に少ないとか、虫歯ができやすい唾液の状態になっていることが判明し、その後の治療に役立っている人が多くいます」(前島先生・以下同)
前島先生のクリニックで実施している基本の検査を紹介。
【唾液量検査】
「最初に分泌量を見ます。唾液は20代がピークで、1日に約1.5リットルもの量が分泌されますが、70代ではその3分の1くらいに。唾液が減少すると、口腔内が乾燥して細菌が繁殖し、虫歯や歯周病になりやすくなるのです」
用意されたシュガーレスガムを3分間かみ、その間に出る唾液の量を測定する。
「基準は5ミリリットル。多ければ多いほど口の中は無意識に洗い流され、虫歯リスクが低くなっています。