2023年6月14日 15:50
おやすみ前の「舌のトレーニング」で“いびきの悩み”を改善
舌の筋肉を維持することが快眠には欠かせない(写真:アフロ)
睡眠時間は確保できているのに、朝起きると頭がスッキリしないなどの悩みを抱える人も多い。
「寝た気がしない、という状態が続いているときは、就寝中にいびきをかいている可能性があります。さらに、夜中に息苦しくて目が覚めることがあったら、睡眠時無呼吸症候群を疑ってみる必要があります」
そう語るのは、睡眠専門医でRESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニックの白濱龍太郎理事長。いびきの原因はさまざまだが、閉経後の女性に見られる要因が、「舌の筋肉の衰え」だという。
「舌の筋肉が衰えると、睡眠中に舌を支えられなくなり、舌が喉の奥に落ち込む『舌根沈下』の状態になります。このとき喉の奥にある空気の通り道を塞いでしまい、異常な呼吸音『いびき』が発せられるのです。舌根沈下の状態では気道が狭くなるため、低呼吸や無呼吸を繰り返します。すると体の酸素が不足し、交感神経が優位になります。
つまり、寝ていても覚醒しているのと同じ状態になるので、睡眠時間は十分でも、起床後に頭がボーっとすることに。いびきは肥満の人に多いと思われがちですが、閉経後の女性は筋力の低下から舌根沈下を招きやすいので気をつけたほうがいいでしょう」