子どもを保育園に預ける親御さんが増えるこの時期、耳にする機会が多くなる「3歳児神話」。実は根拠がないって本当!? 3児のママ小児科医で、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生に、「3歳児神話」について教えてもらいました。こんにちは。小児科医の保田典子です。今回は子どもを保育園へ預ける親御さんを悩ませる「3歳児神話」について解説したいと思います。 実は「3歳児神話」に根拠はありません!「子どもが3歳になるまでは母親によって育てられるべき」という考え方から生まれた「3歳児神話」。これはイギリス出身の精神科医ボウルビィの報告書がきっかけになっています。3歳児神話が生まれた背景を遡ってみると、実は、もともとの考え方とちょっと違う解釈が広まってできた言葉のようです。 第二次世界大戦後、戦争孤児や家族から離れた経験のある子どもの多くに、精神発達に遅れが見られるという報告がありました。しかし、保護者のいない子どもが暮らす施設の環境や療育状況の改善とともにそれらが減少したため、「3歳以前の母性的養育の欠如が、発達障害の要因である」と分析され「子どもが健やかに成長するためには、3歳までに少なくとも一人の養育者との愛着関係が必要」と唱えられました。 これが「愛着理論」として広まったそうです。日本では、この母性的養育という言葉が、母親による養育として広まってしまったようです。 また、厚生白書(平成10年版)でも「3歳児神話には,少なくとも合理的な根拠は認められない」とされています。 家庭で母親と過ごした子と、共働き家庭の子に違いはある?アメリカでは1990年代に1357家族を対象として、大規模で長期的な研究が行われました。その研究結果では、母子間の愛着の質は、保育時間や保育開始時期、保育所の質によって影響を受けることはない、ということでした。 愛着の質に影響を及ぼすのは、一緒にいる時間の長さではなく、母子間の関わり方そのものだったのです。子どもの発達は、母親が働くか育児に専念するかという形だけでは、議論できないのです。 保育園に通わせた方が、言語発達が良い傾向があるとも言われています。人より早く言語発達する必要はありませんが、言語発達があると、かんしゃくなども減りやすいので、保育園のメリットもあるのではないでしょうか。 子どもの愛着形成、発達に大切なのは、母子ずっと一緒にいることではなく、母子の信頼関係を強固なものに構築することだと言えます。 保育園でも、家庭保育でも子どもとの時間を幸せなものに子どもの健やかな発達のためには、人の目を見て、表情を感じてコミュニケーションを取っていくことがとても大切です。そして「親(母)が自分にとっての安全基地で、一番応援してくれる人」であることが、子どもが生き生きと過ごせる一番大切なことでしょう。 そのためにも親の心身が健康であることが大切です。働いていても、働いていなくても、ママたちはご自身を大切にして、自分を大切にした分で子どもに笑顔を向けてあげてください。 監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生
2023年03月30日1歳半になる娘のブームは食器を台所まで運ぶこと。いつもはプラスチックの食器を置くようにしていました。その日は朝からバタバタしていて、陶器の食器やコップを置いたままにしてしまって……。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。娘の骨折は虐待のせい!?先生の思わぬひと言に驚き その日は朝からバタバタしていて、陶器の食器やコップを置いたままにしていました。ベランダで洗濯物を干していると、食器が割れる音とともに娘の激しい泣き声が! 陶器の食器を運ぼうとして転んだようで、ふと指を見ると右手の中指の爪が真っ黒に内出血していたのです。驚いた私は、家のすぐ近くの総合病院に直行しました。 診断結果は、なんと骨折! しかし、指が小さいため包帯を厚めに巻いて経過観察になりました。ホッとしたのもつかの間、病院の先生から「普通はこんなふうに折れないけどな」となにやら意味深な言葉が。「珍しい骨折ですか?」と聞くと、次の瞬間「お母さん子育てで困っていることない?周りに頼れる人とかいる?」と聞かれたのです。 これはもしかして虐待を疑われている……? と感じた私は、とっさに「困っていることなんてありません!頼れる人もいっぱいいます!」と大げさに答えてしまいました。その後「ひとりで抱え込まず、市の保健センターとかもあるから」と言われ診察室を出ることに。 経過観察のための通院時も「あの医師だったらどうしよう」と思いましたが、大きな病院だったためか別の医師が担当でした。その後、娘の指は、骨折していたのがうそのように元通りに。成長とともにできることが増えている娘に対して、私は油断をしてしまったのだと反省。日頃から、慣れていることでも目を離さずに見守らないといけないと改めて思いました。 作画/mosu著者:若葉みゆき12歳・9歳・6歳の3人の子どもを育てるママ。40歳を過ぎてから体調が万全の日が年に数回しかないのが悩みの種。子どものパワーに圧倒されながらもなんとか日々過ごしている。
2023年03月28日長男が5歳のときに、次男が生まれました。5歳差兄弟を育てるにあたり、一番心配だったのは長男のことです。5年間ひとりっ子だったこともあってか、自分の世界に入り込んで遊ぶのが好きな長男。赤ちゃんが新しく家族に加わり、長男が長男らしく楽しく過ごせるのかが、私の一番の気がかりでした。そこで、私は「上の子優先」を頭の片隅において、長男の環境を守ることにしたのですが……。没頭して遊ぶ長男を弟から守りたい!長男は好きなことに没頭するタイプです。私は「もし次男が長男の遊びを邪魔するようになったら、長男は嫌がるだろうな」と想像し、なるべく長男が集中して遊べる環境を守ってあげたいと思っていました。 育児本などで見かけた「上の子優先」の考え方も頭の片隅にあったのだと思います。次男は生後6カ月ごろにはハイハイを覚え、自分で好きに動けるように。すると、次男は楽しそうに遊んでいる長男の元にどんどん寄っていくようになりました。 嫌がる長男とお構いなしに突入する次男!集中して楽しく遊んでいた長男からすると、お構いなしに突入してくる弟は世界を破壊していく怪獣のように感じたのでしょう。慌てるやら、怒るやら、悲しむやらでプチパニックに。次男には説明してもまだわかるわけもなく、長男のパニックが起きる日々でした。 遊ぶエリアを分けたり、ベビーゲートを活用したり、次男専用のおもちゃを与えたりと私なりに工夫をしましたが、やはり長男の遊びを守るにも限界があると感じるように。 長男を守るのも限界! 方針変更!次男の成長と共に、私は兄弟で仲良く遊んでほしいと思い始めました。そこで最初の方針を変更! 一緒に遊べるように2人に遊び方を教えていくことに。長男には次男が喜ぶ遊び方を教え、次男には長男が嫌がることなどを根気強く伝えました。 長男には次男への絵本の読み聞かせもお願いしてみました。すると、一緒に遊ぶ楽しさやルールもわかってきたのか、少しずつ2人で楽しそうに過ごす時間が増えていったのです。 7歳になった長男は今でも黙々と遊ぶのは好きですが、次男と過ごすことでコミュニケーションの方法をたくさん学んでいるように感じます。最初は長男の世界を守ることを重視しましたが、兄弟仲良く過ごす方法を一緒に考えることも大事だったのではと今では思います。たくさん遊んでケンカして、楽しそうな兄弟と共に母も成長したいと思う毎日です。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:ときのせともこ7歳と2歳になる5歳差の男の子兄弟のママ。結婚前は、生命保険会社で営業職を3年経験。趣味は子ども服を手作りすることやアルバム作り。年の差兄弟が一緒に楽しく過ごせる遊びを研究中。
2023年03月28日私はかなりのネガティブ思考で、自己嫌悪も激しいタイプ。またそれは性格だから変わらない、自分だけが苦しいと思い込んでいました。ところがあるとき、私のネガティブな考え方や行動が息子に悪影響を与えていると気づくことになる出来事が……。 息子の言葉が忘れられない息子が小1の冬のことでした。息子が最近「どうせ自分はダメなんだ……」「自分を殺す……」などといった自分を傷つけるような言葉を使うのが気になっていたところ、同時に担任の先生からも学校でも同じだとお話がありました。 うまくいかないことがあると自分を傷つけるような言葉を発したり、自分の頭を叩いたりするのです。このままではいけない。そう思った私は、子どもの自己肯定感を上げる方法について調べ始めました。 問題は母親である私自身にあったしかし、調べていくうちに、どうやら問題は息子というより私自身にあるのではないか? ということに気づいたのです。私の考え方や口癖などが、知らず知らずのうちに息子へ伝染していたのでした。 自分のようになってほしくないと思いながらも、ネガティブな物の見方やうまくいかないことがあると自分を責めまくる行動などを私自身がしていたのです。また、感情の制御が利かず暴言を吐くといったこともあり、それも息子を傷つけていたと気づきました。 試行錯誤するうちに良い変化が…「大切な息子を傷つけてしまった、このままでは息子の人生を台無しにしてしまう……」。かなりのショックを受けた私は、自分を変える決意をしました。 本やネットで心理学などを勉強して断捨離を始めたり、瞑想や運動を取り入れたり、自己分析をし、自分の考え方のクセやその日の行動を記録するなど、とにかく何でも行動に移して試してみました。そして、試行錯誤していくうちに私自身の考え方や行動も変化していきました。 息子にもうれしい変化が!私自身に良い変化が起きてくると、同時に息子もだんだんと自分を責めるような言葉を使わなくなりました。以前よりも息子らしく生き生きと過ごしてくれている気がします。 まだきょうだい喧嘩の際などには「どうせ僕が怒られるんだろ」など、ややひねくれることはあるので、私の言葉かけや態度などをもっと良くしていかなければとも思っています。 人生のターニングポイントとなったこの出来事。息子が身をもって教えてくれたことは計り知れません。息子に対しては、ネガティブな考え方を刷り込んでしまい、本当に申し訳ない気持ちと、気づかせてくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。これからも息子や私自身の人生のためにも努力していこうと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/まっふ著者:やましたくるみ2男2女の母。結婚を機に田舎に移り住み、のんびり子育てを楽しみながら、自身の体験談を中心に執筆中。
2023年03月25日私は4児の母をしています。長女が6歳、次女が4歳、長男が2歳、三女が0歳と4人とも年が近く毎日にぎやかなのですが、次第に長女に悩まされるようになりました。この悩みをママ友に相談したところ、返ってきた言葉が素敵すぎて泣いてしまいました。 長女のことで悩んでいた私三女を妊娠したあたりから、長女の赤ちゃん返りのようなものは始まっていました。年少のときには幼稚園へ行く前に泣いたことはありませんでしたが、年中の2学期になると幼稚園に行く前に必ずぐずるようになったのです。「靴がはけない」「服を自分で着られない」「水筒の紐をつけられない」など理由は日々さまざまです。妊娠中の赤ちゃん返りは、こういう時期だから仕方がないよねと思っていました。しかし、三女を産んでからは毎日家でも外でも気に入らないことがあったら叫んで大泣きをするようになり、私は悩むように。一番心配だったことが、寝言がひどくなり、寝ながらわめいて泣き、「ママきらい」と叫んでいたことです。 ママ友がかけてくれた言葉悩みをかかえきれなくなり、長女のことを年少のときからよく知っているママ友に、長女の赤ちゃん返り、寝言がひどいこと、日々大泣きすることを相談しました。ママ友は、あの長女が?! と最初は驚いていましたが、そこで私が泣いてしまうほどうれしい言葉をかけてくれたのです。「〇〇(長女)はいっぱい我慢しているんだね。友だちと遊ぶことで発散できるかもだから、〇〇(長女)だけでまた遊びにくる? いつも遊んでいるけど、きょうだいがいるとやっぱり〇〇(長女)はどこかで我慢しているんだよ。発散させてあげよう! でも私も〇〇(私の名前)と遊びたいからな~」と言ってくれました。 言われたときの私の気持ち長女のことを理解してくれた言葉にほっとしました。そして真剣に長女のことを思って、長女だけで遊びにくることを提案してくれたことがとてもうれしかったです。 長女を思いやった言葉に加えて、ママ友は私とも遊びたいと、私がうれしくなる言葉までかけてくれたので、思わず泣いてしまいました。本当にこのママ友と友だちになれて幸せだと感じましたし、相談してよかったと思った瞬間でした。 私は、ママ友の支えもあって長女の悩みを少し軽くすることができました。相談されて答えるときというのは、その場で考えるので素の言葉が出ると思います。ママ友は素で素敵な言葉をかけてくれたのだと思っています。私は素晴らしいママ友をもてたことを感謝するとともに、自分も大切な人に素敵な言葉をかけることができるようになりたいなと思いました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 著者:松谷 えりな3歳の息子と、年長・年少・1歳の娘たちの4児のママ。教員免許保持。子ども4人と夫、ペットのわんちゃん1匹と暮らしており、趣味は子どもたちといろいろな公園へ遊びに行くこと。
2023年03月23日4人きょうだいの5歳の次女は、1歳9カ月の次男とよく遊んでくれます。次男は自由におもちゃで遊んだり、キッチンの引き出しを開けては中身を出したりと荒らし放題。近くにいる次女にお片付けを頼むと、快く片付けをしてくれます。しかし、そんな次女についつい怒ってしまう、私の後悔の体験談をお話しします。 自由な次男といつも一緒の次女1歳9カ月の次男は、5歳の次女といつも一緒に遊んでいます。9歳上の長女がいないときは、次女がよく次男のお世話をしてくれるので、本当に助かっています。ただ、まだまだ5歳なので、次女のできる範囲で次男の面倒を見てもらっています。 とはいえ次女も、まだまだ自分の遊びやお絵かきをしたい時期。次男の近くにはいるものの、別の遊びをしていたりもします。そんなとき、次男はキッチンで夕食を作っている私の後ろにきて、引き出しを開けては中身を出して遊び、ふと足元を見ると物だらけ。 それを見た次女は、自分から「仕方ないな~」と言いながら片付けてくれるので助かるのですが、次女が遊んだあとを見ると片付けていないことが……。 結局怒られてしまう次女まず自分が遊んだ物を片付けてから、次男の後片付けを手伝ってくれるといいのですが、次女も遊んだり使ったりした物をそのままにしておくことがあるので、私はそちらが気になり怒ってしまいます。2人で遊んだ物も、次男はまだできないのでついつい次女に「片付けて」と言ってしまうことも。私に余裕があれば2人の側にいて、次男に片付けを教えながら一緒に片付けられるのですが、忙しくてなかなか余裕がありません。 怒ってしまってから気づく罪悪感私は次女の遊びが行き過ぎて怒ってしまうこともあるのですが、そういうとき以外で、あきらかに次男がしたことなのに次女を怒ってしまうことも……。おもちゃの片付けは次女がやってくれて頼っているのに、家事で忙しい私は、散らかしっぱなしを見るとついつい怒ってしまうのです。 夫から「次男がやったことだよ」と言われ、次女を怒ったことを深く後悔……。次男のせいで怒られたときも、次女は「次男がしたのに~」と言いながらも、片付けてくれます。おもちゃ箱の中は適当ですが、まずは片付けてくれたことに感謝するようにしています。 次男はまだできないことが多いとわかっているので、ついついできる次女に責任を押し付けてしまい怒ってしまう私。ママは忙しいからと理由をつけて頼っているところがあるのに、怒ってしまうことに「ごめんね」と思うものの、なかなか口に出せません。その分、してくれたことに「ありがとう」を伝えるようにしています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年03月23日「子どもが自己チューで困る。このまま大人になったらどうしよう……」「自己チューはいつ直るの?」そんな悩みを抱える親御さんは少なくないのではないでしょうか。子どもには、思いやりのある人になってほしいですよね。じつは、相手の気持ちを考えられるかどうかは、子どもの年齢や発達が深く関係しているようです。そして、子どもが自己中心的な人間になるか、人の気持ちを考えられるようになるのかは、親のサポートが鍵を握ります。さっそく見ていきましょう。7歳くらいまでは、「自己中心性」で物事を考える「発達心理学の父」と呼ばれるスイスの心理学者ジャン・ピアジェは、2~7歳くらいの子どもは心理的発達途上のため、「自分以外の人には自分と違う見方や感情があることを理解できない」という事実を科学的に解明しました。そしてこの「世界を主観的な視点からしか見られない」特徴を、ピアジェは「自己中心性」と定義しています。応用言語学が専門で広島修道大学の副学長・大澤真也氏によると、たとえば「子どもがいままで一度も会ったことのない人に対して、自分の友だちの名前や行動について話す」といった振る舞いも「自己中心性」の特徴なのだとか。大澤氏はその理由を、「子どもはたとえ相手が見知らぬ人であったとしても、自分の友だちのことについて知っていると思ってしまう」ためと説明しています。つまり子どもは、「自分が知っているから、相手も知っている」「自分が嬉しければ、相手も嬉しい」「自分がイヤなら、相手もイヤ」と考えるということ。ですから、公認心理師の佐藤めぐみ氏が言うように、「『そんなことしたら、〇〇ちゃんどう思うかな?」という言葉が、この時期の子にとっては難しすぎる(伝わらない)」のです。佐藤氏によると、子どもが「他者の視点」――つまり、思いやりをもてるようになるのは、7歳頃から。もしお子さんが相手の気持ちを考えられず、自己チューな行動をとっていたとしても、7歳頃までは仕方のないことだと言えるでしょう。7歳を過ぎても他者性が育っていない子は「自己中心的」!前述したように、子どもは7歳頃から発達とともに、思いやりをもてるようになっていきます。しかしなかには、いつまでも自己中心的で、うまく人とコミュニケーションをとれない子もいるでしょう。ここからは、その原因と解決のヒントをご紹介していきます。解決のヒント1:「失敗してもいい、どんなあなたでも大好き」と伝える心理カウンセラーの佐藤栄子氏によると、自己受容が十分に育っていないと、 “自己チュー” になるリスクが高くなるそう。佐藤氏は、自己受容を「できない自分でもありのままに受け入れられる、許せる感覚」と説明しています。たとえば、自転車に乗れない子が、「いまはまだ乗れないけれど、一生懸命練習すれば、きっと乗れるようになる!」と思えるのが自己肯定感、一方、「自転車には乗れないけど、かけっこは速いから、まぁいいか」と、できない自分を受け入れることが自己受容です。佐藤氏によると、「自己肯定感が高くて自己受容が低い子」は、なにか失敗やトラブルが起こったときに「私のせいじゃない!」と主張するような、自分大好きな自己チュー人間になりやすいのだそう。「自分はすべて完璧」「失敗するなんてありえない」と、できない自分を認められないため、「並び順が悪かった」「〇〇ちゃんのせいでこうなった」という思考回路に陥ってしまうのです。もしお子さんが「失敗を他人や環境のせい」にするようであれば、子どもが「失敗してもいいんだ」と思える声かけを。佐藤氏は、「今日はうまくいかなかったけれど、楽しかったね」「次はできるかもしれないから、またチャレンジしようね!」など、未来につながる前向きな言葉が効果的だと話します。また、「できなくてもいい。どんなあなたでも大好きだ」というメッセージを伝えることも大切だそうですよ。解決のヒント2:具体的なほめ言葉で、子どもの自信をアップさせるメンタルコーチで人材教育家の飯山晄朗氏は、「自己中心的な子」の親がしがちなNG言動として、「強く叱ること」を挙げています。「言うことを聞きなさい!」「なんでできないんだ!」など、子どもを怒鳴りつけていませんか?すでに自己中心的な子どもは、どうやら親が強く叱れば叱るほど、強く反発するようです。そうなってしまったら、ますます子どもの自己中心的な傾向に拍車をかけかねません。8,000人以上の子どもたちと向き合ってきたという飯山氏は、子どもに意見するときは、「あなたがちゃんとやっていることは知っているよ。でもこうしたほうがいいよ」と、まず、子どものできているところを認めてから、優しくアドバイスをすべきだとしています。また飯山氏は、自己中心的な子どもは地位や名誉にこだわる傾向があると話します。そこで、折に触れて「あなたは〇〇で1番」だと伝えてあげましょう。「笑顔が1番だね」「あいさつが1番だね」など具体的なほめ言葉を伝えることが、子どもの本物の自信につながります。解決のヒント3:「生まれつき自己中心的」でも、性格は改善される!教育評論家の親野智可等氏によると、自己中心的な性格の子どものなかには、「先天的」つまり生まれもった性格が自己中心的傾向にある子どもがいるそうです。この場合、親はどうすればいいのでしょう。子どもが自己中心的な言い分を並べ続けるとつい、「いい加減にしなさい!」と頭ごなしに怒っていませんか?しかし、ここで親に必要なのは、子どもの気持ちに寄り添う姿勢と忍耐のようです。親野氏は、かつての教え子だった「生まれつき自己中心的な性格」だと思える小学生・A子さんの実例を挙げながら、解決策を提示しています。以下は、A子さんの母親がとった行動です。A子さんが、自分に非がなくて相手に非があることをずっと話していても、それを受容的かつ共感的に聞いていました。(中略)そして、たっぷり聞いたうえで、初めて相手の気持ちも考えさせようとしていました。(引用元:ベネッセ教育情報サイト|小5の息子が自己中心な性格で困っています[教えて!親野先生])親野氏によると、A子さんの母親のように、「子どもの言い分を、まずきちんと聞くこと」「うなずきながら、肯定しながら聞いて受け入ること」がとにかく大切なようです。A子さんの母親は、A子さんが自己チューな話をしても、「そうだね。悔しかったんだね」と、A子さんの気持ちに共感していました。親野氏は、声かけのポイントを「行為を咎めるのではなく、まず子どもの気持ちを認めること」だとしています。その後、高校生になったA子さんは、なんと自己中心的な性格がすっかり改善されたのだそう。親野氏は、「孫悟空を手の平にのせたお釈迦さまのような気持ち」で気長に対応することで、子どもの自己中心的な性格は変わっていくとアドバイスしていますよ。***社会学者で早稲田大学名誉教授の加藤諦三氏は、「自己中心的な人は相手と心を通わせるということができない」「実際の自分を受け入れ、実際の相手を受け入れ、そして心を通わせて生きていくということができない。人と人との心のつながりの喜びを経験できない」と断言しています。加藤氏の言うように、“自己チュー” であることは、自分自身をも苦しめることになるのです。そうならないように、親が子どもの成長を丁寧に観察し、適切な時期に他者性を育む働きかけをしてあげましょう。(参考)Woman excite|子どもの自己肯定感「ほめて伸ばす」は正しい?わが子を“自信満々の自己中”にしないために東洋経済オンライン|「自己中心的な子」の親がしがちなNG言動4つベネッセ教育情報サイト|小5の息子が自己中心な性格で困っています[教えて!親野先生]コトバンク|自己中心性日本ピアジェ会|ピアジェ理論による幼児教育広島修道大学学術リポジトリ|ピアジェとヴィゴツキーの理論における認知発達の概念 : 言語習得研究への示唆SHINGA FARM|ピアジェ博士の発達理論から見た7歳反抗期の理由とは藤永保 監修(2006), 『こころの問題辞典』, 平凡社.PHPオンライン衆知|「自分の意見には価値がある」と態度に出してくる人の自己中な心理
2023年03月22日保育士の中田馨さんが、登園前や朝の声かけついて教えてくれました。ママも忙しい朝の時間。ついつい言ってはいけないNGな声かけをしていませんか……?こんにちは。保育士の中田馨です。朝起きて、保育園に行くまでの朝の時間。皆さんは余裕がありますか? 私は「はい! 余裕です!」と、子どもが中高生になったのに、いまだに言えません。 「お! 今日はスムーズに準備ができたわ!」と思った日に限って、ギリギリで子どもがグズッて「何でなのよ」と泣きたくなることもありますよね。わが家は、かなりの確率でそんな感じです。本当に親御さんには「朝からご苦労さまです!」と思います。 今回は、そんな朝の過ごし方、子どもへの声かけについてお話しします。 朝の忙しいときだからこそ言い換え仕事に行く前は、できることならイライラせずに気持ちよく出発したいですよね。でも、そんな親の気持ちを子どもは簡単に崩してくれます! 実は私の息子、今年17歳になるのですが、彼は幼稚園の2年間と小学校の1年間の約3年間、私と離れることが難しく、門の前で大泣き! でした。幼稚園や学校に行ってしまえば、ご機嫌なんですけどね。私は、仕事が始まる時間とにらめっこする毎日。 その3年間、もちろん息子を励ますこともできましたが、反対にイライラしたり、怒ったりもたくさんしました。「朝の時間がない」ことは、あれだけ心に余裕をなくすものなのだなと、年数がたった今は冷静に見つめなおすことができますが、その当時は「とにかく1分1秒でも早く!」という思いで必死でした。 そんな経験をしてきた私だからこそ、朝の時間のないときに思わずしてしまうこと、言ってしまうことを、別の方法ができないか? 言い換えられないか? という視点で、見ていきたいと思います。 「お母さんも仕事頑張っているんだから!」はNG私も「お母さんも仕事頑張っているんだから! あなたも頑張って!」と、何度も言ったなぁと思い出します。私の保育所でも、お母さんと離れがたく泣く子に向けて、そうおっしゃるお母さんがいます。私もそうでしたが、お母さんとしては励ましているんです。「一緒に頑張ろうね!」と。 しかし、子どもにしたら「そんなん、知らないよ!」と言ったところでしょうか。なので、少しだけ言い換えてみましょう。「いつも頑張ってくれてありがとう」。そして、子どもを抱きしめて「お母さんも頑張ってくるね」と。同じことを伝えているのですが、子どもへの伝わり方は変わります。 もちろん、それで泣き止むわけではありませんが「お母さんは、私の気持ちを分かってくれている」と子どもが感じることは大切です。あとは泣いていても大丈夫。保育士に任せてくださいね! 離れがたくて困った顔は子どもにも悪影響入園間もないころはまだ慣れずに泣きますし、保育園に慣れたはずなのに急に行き渋ることもあります。子どもに泣かれると「ああ、どうしよう」と困ってしまいますよね。そんなときは「職場に連絡したら休めるかもしれない」と思い、悩まれる親御さんもいらっしゃいます。 しかし、悩んで「お母さん、仕事休んだほうがいい?」と子どもに聞くのは、ちょっと子どもがかわいそうだなと感じます。仕事に行くか行かないかの選択をするのは、親御さんです。「今日は仕事を休んで一緒に過ごします!」、「仕事に行ってきます!」どちらの選択もOKなのです。 ただし「仕事に行ってきます!」と選択したのなら、子どもに笑顔で「行ってきます!」と伝えてください。ママが不安な顔のまま出勤すると、子どももなんだかスッキリしないまま保育園生活がスタートしてしまいます。 「早くして」はできる限り封印を!自宅を出発前に思わず出てしまう言葉の一つに「早くして」があるのではないでしょうか。私は保育士として働くときは、心に余裕があるので言わないのですが、自分の子どもには油断をすると言ってしまいがち。特に、わが家の娘はこの「早く」と言う言葉に反応しやすい子で、「早く」と言うと4倍くらい行動が遅くなります。何なら、泣き叫んで学校に行くのをボイコットすることも! とほほほほ……。 まあ、私の例は、とっても極端なのですが「早くして」を言わなかった方が、子どもが意欲的に動いてくれることが多いです。では「早くして」以外に何を言えばいいのか。 1つは「何も言わずに待つ」です。子どもは子どもなりに準備をしている最中です。子どもを信じて待つことも大切です。2つ目は、普段言っている言葉の「早く」を削除します。例えば「早く歯を磨きなさい」と言っているなら「そろそろ、歯を磨こうか」に言い換えるだけ。同じことを言っているけれど、印象が変わりますね。 また「早くして」を言わなくても済むように、前の晩に荷物や服の準備をする、朝食は食べやすいおにぎりにするなどのちょっとした工夫をすることでも変わってきますよ。 今回は、保育士としてはできているはずなのに。わが子の子育ては、失敗に失敗を重ねた私だからこそ話せるお話でした。毎朝の忙しさの中の、少しのお役に立てればうれしいです。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年03月17日育休明け、育児と両立しながらの仕事で想像以上に疲弊する毎日……。5歳の娘、3歳の息子たち3人分の登園準備にはたくさんの道具、大量の洗い物と地味に大変でした。そこでズボラ母の私がおこなってみた、わが子が整理整頓できるようになったアイデアについてお伝えします。 ひとりで苦しかったことから脱出娘が通うこども園に2歳児クラスから通うようになった息子たち。初めのうちは私が登園準備をしていましたが、3人分の道具の出し入れはなかなかの仕事量でした。エプロンにタオルにコップ、給食セットに着替えも数セット……育休明け仕事を再開したこともあり、ひとりで登園準備をすることもストレスになっていったのです。 夫に相談し準備を覚えてもらうことで日々の負担が減り、私の体調が悪いときも、安心して準備を任せることができました。 きっかけは娘のひと言ある日娘に「ママ、園では自分のことは自分でするんだよ。私のロッカーがあるの」と言われました。たしかに、各々が自分で準備してくれたらラク! 親がやったほうが早いけれど、自立性を養うためにもさせてみることに。 そこで、今まで給食セット、タオルなど種類別に収納していたボックスを、3人それぞれのボックスに変えました。2歳の息子たちは嫌がるかと思いきや、自分のボックスができたことにとても喜んで準備をしてくれたのです。洗濯した物を戻すこともすすんでしてくれるようになったのは、うれしい誤算でした。 応用することでさらにラクに!これはおもちゃ収納にも使えるのでは……と、新たにそれぞれボックスを渡しました。「これは自分の大事な物を入れていい箱、他の人の箱から勝手に取るのもやめようね」とルールを決めおもちゃを整理。 すると、それまであふれかえっていた物も、「箱から出ちゃうからこれはさよならする」「ちょっと箱が散らかってきたから整理しよう」と、自ら整理整頓をするようになりました。特別大事な物を仕分けることで、取り合いの喧嘩や紛失して泣くことも減って一石二鳥! 自分専用ボックスを作ったのは何より私がラクをしたかったからですが、子どもたちは自主性が伸び整理整頓が習慣になりました。まだできないだろう、教えるのが面倒くさい、と思っていた私にきっかけを与えてくれた娘に感謝しています。自分専用ボックスは、わが家にとってとても良いアイデアでした。 イラストレーター/まっふ監修/助産師 松田玲子著者:梟 うた5歳の娘と双子の3歳息子のママ。双子の出産を機に、東京から地元九州に移住。保育園勤務をしながら子育て、ファッション、旅行、インテリア、お得情報などを執筆中。最近の趣味は、絵本探し。
2023年03月16日保育士の中田馨さんが、子どもの持ち物について教えてくれました。もうすぐ新年度も始まります。園で使用する子どもの持ち物についてしっかりと確認しておきましょう。こんにちは! 保育士の中田馨です。今回は、保育園に持っていく持ち物についてのお話です。園で子どもが困ってしまうことのないよう、今回のお話を参考に持ち物の準備や確認をしていただければと思います。 名前の未記入持ち物1つ1つに名前を書くのは、本当に大変。入園に向けての時は、新しい生活への期待もあって割と楽しく書けるのですが、日常になるとそうはいきません。乳児さんは、紙オムツに1枚1枚名前を書かなければいけない保育園もありますので、名前書きは大変な作業です。 保育園で様子を見ていると、入園して間もないころは、ほぼ100%の持ち物に名前が書かれていますが、だんだんと未記入の持ち物が増えてきます。毎日忙しい中ですので、うっかり忘れてしまうことはもちろんあることでしょう。特に、新しく買い替えた持ち物に名前を書き忘れることが多いので新調したときは「買って名前書きをする」を1つの流れにしていただけたら助かります。 例えば、私の場合、あらかじめシールなどにまとめて名前を書いておき「新たに買ったら貼るだけ」にしておきました。 衣服のサイズ服のサイズが大きかったり小さすぎたりも、困ることの一つです。例えば、ズボンが長すぎると、裾を踏んで転ぶ原因になることが。また袖が長すぎると、手先を使う遊びがしにくかったり砂遊びをするときに袖口がすぐに汚れます。保育士はその都度、折り返すなどして活動しやすいように工夫をしていますが、またすぐに裾が落ちてきたりするものです。 ズボンが小さすぎると、ぴちぴちで可動域が少なく、走ってコケることもあります。Tシャツが小さければおなかがすぐに出てしまいます。また、ズボンのゴムが緩んでいたらちょっと歩くだけですぐにズレてしまいます。靴が大きすぎても小さすぎても歩きにくいです。目まぐるしく成長している子どもたちです。服のサイズは定期的に見直していきましょう。 自分で着られない、脱げない身の回りの簡単なことを自分でできるようになってくると、段階を経ながら少しずつ衣服の着脱を子どもたち自身がし始めます。保育士はそばで見守りながら、できるだけ子ども自身に頑張ってもらい、難しいところだけさりげなくサポートしています。 しかし、例えば子どもが自分だけでは着ることができなかったり、脱げない服だったら、保育士がほぼすべてをサポートしなければいけなくなってしまいます。例えば、ボタンの小さいネルシャツ。サイズの小さなピチピチのズボンやTシャツ、ハイソックスなどなど。一生懸命脱ごうとしているのに、服の幅が小さくて腕を出すことができずに「ぬげない!!」と困っている子どもは実は多いものです。 服のサイズさえ合っていれば自分でできるはずなのに、できなかったら自分で着替える意欲の減退にもなりかねません。子どもの自立に向けても大切なことですので、保育園に持っていく(着せていく)服が着やすい、脱ぎやすい服かどうかの見直しをしてみてください。 誤嚥の恐れのあるもの保育園は、複数の異年齢児が一緒に過ごす場です。その中には、触ったものを口に入れる乳児もいます。ですので、保育室の中には、誤嚥の恐れのあるものは置かない。置いたとしても保育士がきちんと管理するようにしています。 ただ、家庭から持ち込まれたものは管理できない場合があります。細い髪ゴム、バンドエイド、虫よけシールなどはよくある例。家にある小さなおもちゃがかばんの中に入っていることもあります。例えば、虫よけシールを背中に貼っておけば、自分の子どもは手が届きませんが他の子には手が届きます。子どもははがすことが大好きですので、見つけたらはがして「これは何だろう」と確かめるために口に入れるでしょう。 ほんの些細なことかもしれませんが、それが大きな事故につながることもあります。きっとほとんどの保育園で入園時の注意点として伝えられていると思うのですが、入園児は数多くの決まり事を伝えられますので、すべてを覚えることができないでしょう。ポイントは「誤嚥の恐れのあるものは保育園に持って(つけて)行かない」と言うことです。 ここで書かれたことは、保育士からその都度、伝えられていると思います。子どもたちが安全で快適に保育園で生活するためにも、意識していただけたらうれしいです! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年03月14日1歳の息子は、おもちゃを突然投げてしまう、楽しくなりすぎて物や人をたたいてしまうことがあります。特におもちゃを投げることは、楽しいようで頻繁にしています。その都度、いけないこと、危ないことであると叱っていますが、なかなか改善されずに夫婦で悩んでいました。そんなある日、義理の実家へ遊びに行ったときの出来事です。義理の実家での息子義理の実家には、おもちゃがないので、息子がお気に入りのおもちゃを持って行きました。息子は、おもちゃを投げることやテーブルをたたくことなど、やや乱暴な遊び方をすることが多く悩んでいました。 そんななかでのおでかけなので、おもちゃを投げ始めるかもしれないと考え、投げてよい布製のボールのおもちゃなども用意。義理の実家でも、いつも通り遊んでいる息子。しかし、だんだんと楽しくなってきて、遊びが激しくなってしまいました。 義父の対応は……最初のうちは息子がおもちゃを投げてしまっても、たたいてしまっても、義父はやさしく見守ってくれていました。私は、息子がいけないことをしたときには、必ずいけないことであると伝えています。このときもいつもと同じように、毅然とした態度で息子にしっかり注意しました。 息子に声をかけると、しっかりと話は聞いていました。ですが、しばらくたっても激しく遊んでいる息子に、義父は少しイライラしているように見えました。 息子をたたいた!私たち夫婦は、息子にたたかれても、どんなに悪いことをしても、息子をたたくことはありません。まだ1歳ですし、伝え続けることが大切だと思うので、「だめだよ。痛いよ」と、言葉で説明しています。ですが、息子が義父の足をペンッとたたくと、義父は無表情のまま息子の頭を少し強くたたきました。 息子は、何が起きたのかわからないような表情でそこへ立っていました。義父の手をたたく、頭をたたかれるというのを数回繰り返し……。終始義父は、無表情のままです。頭をたたかれる息子を見ているのが、私はつらかったです。夫はというと、見て見ぬふりをしていました。 私は、私たちの方針と異なる義父の教育方針、“痛いということをたたいて教える”ということに納得できず、その場から息子を離しました。義父に対して、私たちの育児方針を伝えることや、強制することもできず……。それ以降、義実家へ遊びに行く際は、義父を息子がたたくことのないよう、私たちのそばで遊ばせることにしています。 著者:白田 よう保育士として働いていたが、出産を機に退職。やんちゃな男の子を育てながら、自身の体験談を中心に執筆中。
2023年03月12日メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんが、子どもに言ってはいけないことについてお話ししてくれました! できれば避けたほうがいい言葉や言ってしまったあとにできることなどまとめて解説!今では、ネットや情報誌などでは“子どもに言ってはいけなこと”があふれています。あまりにたくさんありすぎて、親にとっては覚えるのも大変ですし、言ってしまったあとで「これは言ってはいけなかったのか」と後悔することも多々あるでしょう。 親だって人間ですから、余裕がないとついつい子どもを傷つけるようなことを言ってしまうこともあると思います。では、本当に子どもに言ってはいけないこととはどのようなことなのでしょうか。 できれば避けたいこと実は絶対的に子どもに言ってはいけないことはありません。ご自身を考えてみていただいてもわかるように、今“子どもに言ってはいけなこと”とされている言葉を親から言われた経験がある方はたくさんいると思います。 たとえば、・きょうだいやお友だちと比較するようなことEx.○○はできるのに、なぜあなたはできないの?・存在を否定することEx.あなたなんていなければいいのに・容姿を否定することEx.〇〇ちゃんはかわいくないわね・理不尽な言葉Ex.あなたはお姉ちゃん/お兄ちゃんなんだから・何かをだしにして子どもにしてほしいことをさせるEx.△△したら、ご褒美に□□を買ってあげる・過程ではなく結果を褒めるEx.100点とってえらいね!などなど。 これらは、できれば言わないほうがいい言葉には違いありません。けれど、子どもによって受け取り方はさまざまで、非常に気にする子もいれば、まったく気にしない子もいます。 またこの先、成長していくなかで、他人から嫌なことを言われることもあるでしょう。わざわざ傷つけるようなことを言う必要はまったくありませんが、親があまり神経質になる必要もないのです。 やってはいけないこと絶対的に言ってはいけないことはありませんが、やってはいけないことはあります。 ・子どもが傷つくとわかっていながら、言ってはいけないとされるようなことばを繰り返し言うこと・自分が言われて嫌だと思うことをあえて子どもに何度も言うこと これらは、子どもをたしなめるという理由をつけて、親の気分をスッキリさせることに子ども利用している場合が多いからです。言っている内容よりも、子どもに対して悪意があることのほうが問題です。なぜなら、悪意は少なからずとも確実に伝わります。 一度ひどいことを子どもに言ってしまったとしても、親から愛されていると感じられれば、子どもはこの先も前向きに生きていく糧をもつことができます。ただそこに、「もしかして本当にそう思っているのかな……」「ママは私が嫌いなのかな」という疑問が生じたとき、トラウマになりかねない暴力的な言葉に変わってしまうのです。 実はトラウマはない!?ここまで、子どもにとってトラウマになりかねない声かけについてお話ししましたが、一方で、『嫌われる勇気』でもおなじみの心理学者アルフレッド・アドラーの説によれば、トラウマはないとされています。 たとえば、親からかわいくないと何度も言われ続け、自信をすっかり失って閉じこもってしまった人がいるとします。親からかわいくないと言われたことが原因=トラウマと考えられる場合が多くありますが、アドラーは、閉じこもるのがその人にとって都合が良いため、親からかわいくないと何度も言われたという原因を後付けしたと考えます。 この説には賛否がありますのでここでは深く掘り下げませんが、少なくとも、子どもが親から言われて傷ついたことが、結果的に子ども自身がトラウマであると感じてしまう可能性はあるわけです。言ってしまって、“しまったな”と思ったら、お子さんにしっかり謝りましょう。 まったく悪気なく言ったひと言にお子さんが傷ついてしまうこともありえます。これは言ってはいけない、あれは言ってはいけないと神経質になるより、お子さんが何に傷つくのか、反対にパパやママはどのようなことを言われたら嫌なのか、お子さんとざっくばらんに話せる環境こそが一番大切ではないでしょうか。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2023年03月06日わが家の娘がイヤイヤ期に入ったのは2歳を過ぎたころ、息子は4歳でした。あまりおもちゃへの独占欲がなく、貸し借りができるようになった息子とは反対に、なんでも自分の物にしたがる娘。集団生活に入る前に「貸して」「いいよ」を子どもに身につけさせたかった私は、イライラが募るばかりでした。しかし友人のひと言で私はハッとしたのです。それは当たり前になりすぎていた、あることに気付いたからでした。兄妹でこんなにも違う? イヤイヤ期わが家の息子は割とのんびりした性格で、小さなころから物への独占欲や執着心がありません。そのためお友だちとおもちゃの取り合いになる様子をほとんど見ませんでした。第2子となる娘が2歳になりイヤイヤ期に入ったころ、娘は何でも自分の物にしたくて息子からおもちゃを取り上げることが日常茶飯事に。 影響したのか息子も譲らないようになり、多発する兄妹喧嘩に私はイライラが爆発。娘に対して「貸してあげなさい!」「取らないの!」「いいよは?」と毎日言い続けました。 ハッとした友人のひと言子育ての先輩である友人に相談したとき、「うちは買える物は兄弟2人分をそれぞれ用意してるよ」と言われ、目からウロコが落ちました。私自身が子どものころ、母の育児方針から1個の物を貸し借りや分け合うことが当たり前で育ちました。 その経験から無意識に子どもたちに同じ思いをさせていたのです。娘は1個の物を息子と一緒に使うのではなく、自分だけの物が欲しかったのかもしれません。それから私は、負担にならない程度の小さめなおもちゃなどは同じ物を2個買い、息子と娘それぞれに与えるようにしました。 自分の物があるから人にも貸せるように娘は自分だけの物が持てたことで気持ちが満たされたようでした。息子と娘それぞれに物を与えることをしたら取り合いをすることがぐっと減り、しばらくすると娘は貸し借りが自然とできるようになったのです。 もちろん大きなおもちゃなど、2個買うことができない物はありましたが、子どもたちなりに考え、交換して使ったり一緒に仲良く遊んだりする様子が見られました。私はイライラの原因を1つ解消できたことで心に余裕が持て、娘の他のイヤイヤに対しても笑ったり受け流したりという対応ができるようになりました。 自分が親にされてきた子育てを自分も自然と子どもたちにしており、それが娘のイヤイヤを引き起こしていたとは考えてもみませんでした。1個の物を最初から貸し借りすることが難しかった娘は、「自分だけの物」を持ち、心を満たすことで結果的に物の貸し借りができるように成長しました。もしかすると、親である私の心に余裕が持てたことも、娘のこのような成長につながったのかもしれません。娘の成長とともに、私も自分自身の子育てについて見直すきっかけになり、今となってはとても良い経験です。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:樋山ゆり菜6歳男児、4歳女児の母。夫は不規則な勤務体制のためワンオペ育児多め。食べることが大好きで、地元・栃木県の食をメインとしたブログを運営しながら、飲食店にて接客のパートをしている。
2023年03月06日2人の男の子のママ・つつまいさんが描く育児マンガ。2015年生まれのかーくん、2018年生まれのしーくんとの、ほっこり笑える、てんてこまいな毎日をお届けします!「もうお風呂の時間!」「はやく寝るよ!」先のことを考えてついつい怒ってしまう毎日。誰にだってこんな日もありますよね?やさしくありたいのに…フルタイム共働きの、つつまいさん一家。 ごはんにお風呂に寝かしつけ。先の予定を考えると、どうしても子どもを急かしてしまうことってありますよね。 つつまいさんは、まさに今日がそんな1日。また怒ってしまったことを、長男のかーくんに謝ると…… 「ママのごめんねのお顔がかわいいから、かなくんゆるしちゃうよ。」こんなやさしい言葉をかけられると、胸がキュンとなってしまいます。 「楽しく過ごしたいのに、毎日のように怒ってしまう。育児本みたいな声かけもできていない。『謝る顔がかわいいよ』というのは、きっと笑っているほうが良いよってことだと思う。明日は笑顔で過ごせますように。」とつつまいさん。その気持ち、分かりすぎます……! SNSのコメント欄でも、 「自分も同じすぎて、なんとも言えない気持ちになりました。仲直りするとき、『ママ怒るのやだ、いつもニコニコがいい』と言われます」 「毎日この繰り返しです! でも、たまにしか謝れていないです」 「もうまさに昨日の自分で泣きました。自分が変わらなきゃと思っているのですが……。反省の毎日です」 と共感の嵐。 ついつい怒りすぎてしまうのは、子どものことが大切だから。最初から完璧なママは、なかなかいません。日々反省と試行錯誤を繰り返す中で、親も子どもと一緒に成長していくのかもしれませんね。 著者:マンガ家・イラストレーター つつまい2015年生まれのかーくん、2018年生まれのしーくんの2児の母。ほっこり笑える息子たちとのてんてこまいな毎日を、マンガにしてInstagramに投稿中!
2023年03月04日息子が赤ちゃんのころの育児の苦労から、この子は育てにくい子だと思い込んでしまっていた私。しかし、久々に会った祖母からの何気ない言葉で、息子が大きく成長していたことに気付かされ、自分の子育てに対して少し自信が持てたエピソードをお話しします。 やんちゃな息子に祖母がかけてくれた言葉私は現在第2子妊娠中のため、コロナ渦ではありますが、里帰り出産の病院を受診する目的で先日帰省しました。私の祖母にはもう1年近くひ孫の顔を見せられていなかったので、お墓参りも兼ねて2歳の息子を連れて祖母宅に訪れることにしたのです。 その際、物心がついた息子は初めての祖母宅に興奮してしまって、家中駆け回り、物色し、落書きをし……。肝心のお墓参り中には寝てしまったのですが、帰る間際に祖母が私に「ええ子やな」と言ってくれました。 育児に対するネガティブなイメージ息子は生まれたころから本当によく泣く赤ちゃんで、早いうちから人見知りも激しく……。離乳食もなかなか進まず、発育も遅れ気味でしたし、2時間おきの夜泣きは2歳になるまで続き、これまでの子育てには散々苦労させられたイメージしかありませんでした。 そして私はいつまでもそんなネガティブなイメージを持ちながら息子を見てしまっていたのだと思います。 素直に息子の成長を認められなかった自分ところが2歳になった息子は、好き嫌いもなく何でもよく食べるようになり、朝まで一度も起きずに寝てくれる日も増えました。口達者なほうなので、駄々をこねずにしたいことや嫌なことははっきりと言葉で伝えてくれます。 それなのに私自身は、最近の息子の成長を目の当たりにしても、素直に「ええ子や」と思ってあげることができなくなってしまっていたことに、祖母のひと言で気付くことができました。いつも一番近くにいたはずの母親の私が、息子の成長を認めて褒めてあげることができていなかったのです。 祖母が何気なくかけてくれたやさしいひと言のおかげで、これからはもっと息子を信頼して、心に余裕をもって子育てしていこうという気持ちになりました。息子の成長をはっきりと感じ、今後の子育てにも少し自信を持つきっかけとなった、うれしい帰省中の一幕でした。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/まっふ著者:鈴木ゆり2歳の男の子の母。現在第2子を妊娠中。結婚後は夫の実家で義両親と同居しながら、旅行会社にフルタイムで勤務。その傍ら、自身の体験をもとに子育てに関する体験談を執筆している。
2023年03月03日「危ないからダメ!」「汚れちゃうからダメ!」「〇〇しちゃダメ!」子どもが小さいうちは1日に何度も「ダメ!」と言いがちですよね。われながら口うるさいなあ、と自覚しつつも、まわりに迷惑をかけたくない、わが子が危険な目にあってほしくないという思いから、つい「ダメ!」を連発していませんか。今回は、子どもに「ダメ!」と言い続けることのデメリットと、「ダメ」の言い換えにおすすめの言葉についてご紹介します。「ダメダメ」と言い続ける日本の子育て親がわが子の危険や失敗を察知して、行動する前に「ダメ!」と制止する場面はよく目にします。実際にみなさんも、お子さんに対して日常的に「〇〇しちゃダメ」と言っている・言っていた経験があるはず。海外の親もその傾向はあるものの、とくに日本社会は親が「ダメ」と言いすぎる、と指摘する専門家もいます。「『ちゃんとしつけなければ』というプレッシャーが大きい日本では、子どもの行動をコントロールする場面が多くなる」と述べるのは、『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)の著者で学習塾TCL for Kidsの代表を務める船津徹氏です。まわりに迷惑をかけない人になってほしい、悪目立ちしない人になってほしい、親のしつけが行き届いていると思われたい――。たとえ口には出さなくても、このような願望を秘めている親御さんも多いのではないでしょうか。東京大学名誉教授で元白梅学園大学学長の汐見稔幸氏は、「昔と比べていまの親は、ずっと子どもを見ていなければいけないプレッシャーがある」と言います。昔は小学校に入る前でも、近所の子どもたちと一緒に外で遊び回ったり、祖父母と同居して大人の目がたくさんあったりと、親がべったり子どもの面倒を見なくてもよい空気感がありました。しかし、いまの日本社会ではそうもいきません。汐見氏は、この社会状況をふまえ、「これでは『子どもがちゃんと育つかどうかは親の姿勢しだい』と言われているようなもの。結果として子どもに『こうしなさい』『それはダメ』と言いたくなる」と指摘しています。小児科医の松永正訓氏によると、日本と比べて子育てのルールが緩いオーストラリアでは、「親は子どもに対してめったに『No』と言わない」のだそう。その理由は、「〇〇しなければいけない」という固定観念が薄く、「そういうこともありかな」と考える親が多いからだと言います。結果として、どうしても譲れないときに、親が「No」と言うと大変効果があるそうなので、やはり日頃から「ダメ」と言い続けるのは逆効果なのかもしれません。「〇〇はダメ!」と言うと、なぜ子どもは〇〇するのか?そうはいっても、毎回「ダメ!」と注意しているのに子どもは何度も同じことをやろうとする、なぜダメなのか子どもが理解していないような気がする……。そうお悩みの方もいるのではないでしょうか。子どものそうした様子には理由があります。幼児教育研究家のはせがわわか氏は、「子どもは否定語を理解するのが苦手。『ここで騒いだらダメ』と言われれば言われるほど、子どもの頭のなかは『騒ぐ』に囚われる」と述べています。つまり「〇〇しちゃダメ」という否定語の言葉がけは、子どもの意識にわざわざやってはいけないことのイメージをどんどん注いでいるのと同じです。結果、ちょっとした刺激でやってはいけない行動をさせてしまいます。(引用元:マネー現代|知ってた?子どもに「〇〇しちゃダメ!」と言うのが逆効果なワケ)やめさせようとして「ダメ!」と言っているのに、まさか逆効果だったなんて――。衝撃的ですが、これは心理学者ダニエル・ウェグナー氏の「シロクマ実験」で知られる有名な話です。Aグループには「シロクマのことを考えておいてください」、Bグループには「シロクマのことだけは考えないでください」と伝えたところ、シロクマのことをより頻繁に考えてしまったのはBグループだった、という結果に。昔話の『鶴の恩返し』や『浦島太郎』にも描かれているように、人は「見ないで」「開けないで」と言われると、そのことに心がとらわれてしまうものなのです。「ダメ」と言い続けたら「挫折しやすい子」に育つ親が子どもに「ダメ!」を言い続けていると、どのような影響が出てくるのでしょうか。■自分で物事を決められなくなる『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)の著者・立石美津子氏は、「『ダメダメ』と言い続けていたら、親の顔色ばかりを気にしたり、親の指示がないと動けない子になったりする」と述べています。さらに発展すると、自分で物事を決められなくなり、「何でもかんでも許可を求める子になる」と指摘するのは、25年間の保育士経験を活かしてこどもコンサルタントとして活動中の原坂一郎氏。たとえば、自宅にいるのに「これで遊んでいい?」と、本来なら許可をとらなくてもいいようなことも許可を求めることが定着してしまうなど、成長に悪影響を及ぼす可能性もあるので注意が必要です。■自己肯定感が下がる船津氏は、「自己肯定感を育てるには、『自分の意欲でやったことができた!』という成功体験が重要」であることをふまえ、先に述べたように「まわりに迷惑をかけないように『ダメ』を言い続けることで、子どもは自発的な行動をコントロールされ続ける」と述べています。つまり、自分の意思を押さえつけられたり、否定され続けたりすると、成功体験が積めずに自己肯定感が下がってしまうのです。子どもが失敗したり迷惑をかけたりするのは当たり前。自己肯定感向上のためにも、子どもの自発的な行動をおおらかな目で見守ってあげたいですね。■すぐに諦めるようになる「『ダメ!』と失敗や危険から回避させ続けると、ちょっとしたことで挫折しやすく、すぐに諦める傾向が強くなる」と指摘するのは、教育専門家の小川大介氏です。幼い頃から何にでもチャレンジし、「できたり・できなかったり」を体験してきた子は、結果をそのまま受け止めて自分で乗り越えようとする力がつくのだそう。失敗を恐れず挑戦することで、結果的に失敗しても、その経験によって困難を乗り越えるメンタルが育つのです。「ダメ」の代わりに言いたい魔法の言葉最後に、「ダメ!」の代わりにぜひ試してほしい声かけや行動をいくつかご紹介します。「ダメ!」と言ってしまいそうになったとき、思い出して活用してみてくださいね。■否定語ではなく「肯定語」を使うはせがわ氏が指摘するように、子どもは否定語を理解するのが難しく、「〇〇しちゃダメ!」と言われたらそのことばかりを考えてしまい、かえって逆効果になることも。そこでおすすめなのが、否定語ではなく肯定語を使うこと。「騒がないで」「しゃべったらダメ」ではなく、「ここでは静かにしようね」と伝えることで、子どもの意識には「静かにする」というメッセージがすんなり入っていきます。■子どもに選択させる「ダメ!」と一方的に禁止すると、子どもは自分で考える余地がなくなり、ただ我慢をしてやり過ごすことになってしまいます。それは親にとっては都合がよいかもしれませんが、子どもは親の言いなりになるしかありません。そこで汐見氏が提案するのは、子どもに「選択させる」こと。たとえば「あと5分、静かにできるかな?それとも10分かな?」と、静かにすることを子ども自身に選ばせます。親から信頼されて任されたことが誇らしい子どもは、自分で決めたことをやり通すはずです。■言葉ではなく行動で親がお手本を見せるいくら口で「ダメ!」と言っても聞かないのなら、親が進んでお手本を見せてあげるといいでしょう。東京家政大学ナースリールーム主任保育士の井桁容子氏は、親が子どもに身につけてほしいマナーを目の前でやってみると効果的だと話します。食事のときなど、こぼさないように食べるにはどうしたらいいか、こぼしてしまったときの片付け方、口に物が入っているときは黙って咀嚼するなど、目の前でお手本を見せてあげましょう。また井桁氏によると、「ダメ!」の効果を最大限に発揮するためにも、普段から「共感」を意識しながら子どもに接するように心がけるといいとのこと。子どもが「嬉しい」「おもしろい」と感じたことに対して、軽く受け流さずにちゃんと共感してあげましょう。すると子どもは、「お母さん・お父さんは自分のことをわかってくれている」と思い、信頼してくれるようになります。親子間の信頼関係ができていれば、親が「これはダメなんだよ」と厳しい顔つきで言ったとき、「いつもと表情が違うから本気で聞かなければ」と、子どもはしっかりと聞き入れてくれますよ。***「ダメ!」を絶対に言わないようにするのは難しいものですが、時間や心に余裕のあるときや、お子さんの身に危険がないとわかっているときには、できるだけ「ダメ!」の代わりになる対応を心がけてみませんか?そうすることで、親も子どももストレスなく過ごせるようになりますよ。(参考)ニューズウィーク日本版|「ダメ、ダメ」言い過ぎる母親を生む日本社会で、自己肯定感の低い子にしない最高の方法プレジデントオンライン|子どもを叱り続ける「ダメダメ育児」から抜け出す魔法の言葉NHK すくすく子育て情報|私、口出ししすぎ?マネー現代|知ってた?子どもに「〇〇しちゃダメ!」と言うのが逆効果なワケ神戸学院大学心理学部/心理学研究科|「シロクマ」のことだけは絶対に考えないでください!信州大学機関リポジトリ|D.M.Wegnerらによる思考抑制の実験的研究(白熊研究)についてPHPのびのび子育て 2020年7月号,PHP研究所.日経X woman|〇〇していい?何でも許可を求める子に潜むリスク
2023年03月01日私には現在2歳8カ月になる息子がいます。息子がハイハイを始めた生後8カ月ごろから、出したおもちゃを片づけることを教え始めました。そのおかげで今ではきれい好き、掃除もお手伝いしてくれます。そこで今回はおもちゃの片づけに関して、私が試した方法や工夫したことをご紹介します。 おもちゃはわかりやすく片づける私がおもちゃの片づけを早めに息子に教えたいと思ったきっかけは、私自身が少しでもラクしたい!と思ったからです。息子が遊んだあとのおもちゃを1日に何度も片づけるのって結構大変……。息子が自分で片づけるようになれば、部屋もすっきりするし、そのちょっとの時間を他のことに回せるかもと思ったのです。 そこで片づけを教えるにあたって、おもちゃは子どもでもひと目でわかりやすいように、種類ごとに分類して箱に収納しました。例えば、ぬいぐるみ、おままごと、積み木などです。そしてなるべく子どもが手の届きやすい低めのおもちゃの棚を購入し、収納箱を置いていきました。 最初は一緒に、次は頼んでみる息子がハイハイをして動き回るようになってきた生後8カ月ごろから、「お片づけするよ」「これはここだよ」とおもちゃを見せながら一つひとつ片づけることを繰り返しました。また、息子が手に持っているおもちゃを「ちょうだい」と言って、目の前で片づける動作を見せたりもしました。 しばらくしてからは「ここに入れてね」「これはどこかな」と息子におもちゃを渡して片づけさせたりすることも。そうしていくうちに、息子が1歳になるころには「お片づけしようね」という言葉だけで、自分からどんどん片づけをしていた姿を覚えています。 次の行動に移る前に必ず片づけるおもちゃの片づけは、出かける前、ごはんの前、お風呂の前など次の行動に移る前に必ず自分でおこなうことを習慣にしていきました。 息子は現在2歳8カ月になりましたが、どんなに急いでいても片づけだけは必ずするものだという意識があるようです。「片づけしたら○○しよう」と言うだけで、手伝わなくても進んで片づけをするので、私も助かっています。おもちゃだけでなく家の中で散らかっている物や出しっぱなしの物があると、逆に息子に注意されることもあるくらいです! 片づけを私がおこなってしまえばその場は済みますが、積み重なると自分でやらなくていいものだと息子は感じてしまうと思います。息子にとって身近なおもちゃを片づける習慣は、身支度や整理整頓への意識も高まるのだなと感じました。現在生後8カ月になる娘もいるので、息子の経験を生かしておもちゃの片づけを教えていきたいです。 作画/Michika監修/助産師 松田玲子著者:小松潤子2歳男の子と0歳女の子の母。幼稚園教諭・保育士資格を保有し、4年間教育現場に携わる。現在は育児、美容の記事を中心に執筆中。
2023年02月27日3児のママ小児科医で、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生に、子どもの自己肯定感を上げる方法について、教えてもらいました。こんにちは。小児科医の保田典子です。ちょっとした親の言動で子どもの脳が傷つけられるというデータが出てきています。子どもには前向きに、自分の能力や才能をいかんなく発揮してくれる子になってほしいですよね。 子どもたちを褒めることで、自己肯定感を育むことができます。今回はその方法についてお話したいと思います。 そもそも「叱る」と「怒る」は違う「叱る」というのは、冷静に話して言い聞かせることを言います。「怒鳴る」というのは、「自分は怒っている」という感情を子どもにぶつけている状態のことを指します。 その場の感情をぶつけてしまうと、子どもは怒られた内容(何が悪かったのか)よりも、「怒られた! ママが怖かった!」という気持ちが先にたってしまい、結局言い聞かせたいことがかえって伝わらなかったりします。 感情的になって子どもに怒鳴り続けると、子どもは次第に「何をやってもママは怒る」「自分は何もできない」と覚えてしまいます。何をしても過激に怒鳴られると、常に大人の顔色を見て動くようになり、子どもの自由さ、豊かな発想は潰されてしまいます。 すると自己肯定感は低くなり、子どもにとって悪影響を及ぼすのです。頻繁に怒鳴られると、子どもの脳が傷つくという研究結果もあります。 ポジティブな声掛けや褒めることで、自己肯定感を育てようここ何十年かの研究で、「怒られるから〇〇をする」という、嫌なことを回避するための行動より、「うれしいから、やりたいから〇〇をする」という行動の方が長続きして効果的である、とわかってきています。前向きに良い行動ができるようになるためのには、ポジティブな声かけがおすすめです。 ポジティブ声掛けのコツ1:スモールステップで褒めるまずは、褒める回数を増やして、たくさん褒めましょう!親御さんたちは、ついつい「全部できたこと」を褒めがちなのですが、やってほしいことを細分化して、こまめに褒めるのがコツです。片づけが全部終わった後に「お片付けできてえらいね」ではなく、片付けをするそれまでの過程一つ一つを褒めてみてください。 例えば、お片づけをしてほしい場合、お片づけをしようと動き出したときに1回褒める、実際に片づけの行動をしはじめた時にまた褒める、片づけの方法を自分で試行錯誤してやっていたらまた褒める……などです。1回のタスクで5~10回褒めるのを最終目標にしましょう。 ポジティブ声掛けのコツ2:笑顔で大げさに褒めるマスク時代になってしまって、人前で顔を見せることが少なくなりましたが、子どもにとって大人の表情を見て会話をすることは、発達の上でとても大事です。親が自分の行動で喜んでいるかどうかを表情で敏感に感じます。ぜひ、良いことをしたら笑顔で、大げさに褒めてあげてください。 たくさん褒めてあげましょう!子育ては、「叱らない」「指導しない」ことが大切なわけではありません。良くない言動は適切に叱って、良い行動はしっかり褒める。これを繰り返していれば、きっとお子さんの良い行動が引き出されるはずです。なかなか地道な作業ですが、コツコツ積み重ねていければいいなと思います。 監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生
2023年02月26日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。あさ子が連れてきた双子たちによって新築の床に傷をつけられたみやこさん。ボイスレコーダーの証拠を突きつけ、弁護士へ相談すると伝えると、あさ子はしぶしぶ謝罪し、弁償することを認めました。「高校のとき、助けてやったのに」 ボソッと呟いたあさ子に、みやこさんの夫・優さんが「高校のときのことと今回のことは関係ありませんよ」と冷静に反論。高校のときに助けたから、何でも無条件で許のは友だちではないとハッキリ言ってくれました。 「もうこれ以上私の妻を傷つけないでいただきたい」「私があなたに言うことはもう何もない。これで最後、さようなら」 そう言って、二人はあさ子の家をあとにしました。自宅に戻ったあと、最後に贈ったという“贈り物”とは、一体……?! 絶縁後も非常識なママ友は相変わらずのようで…… 自宅に戻ったみやこさんは、あさ子の夫・田所くんがパチンコ通いを投稿しているSNSのURL送りつけ、ブロック。縁を切りました。 その後、床の補修費が振り込まれ、新築の床は近くで見ても傷がわからないくらいキレイに補修してもらうことができました。 数カ月後、さえ菜から愚痴の電話が。あさ子が、赤ちゃんを産んだばかりなのに、頻繁にメールや電話をしてくるというのです。その内容は、田所くんのパチンコ依存や育児の愚痴ばかり。家庭も崩壊寸前だとか。双子たちが通う幼稚園でもワガママな態度をとり、孤立しているそう。 「私はあさ子とは縁を切ったから。さえ菜も縁を切るなり好きにしなよ」 そう言って電話を切ったみやこさんは、さえ菜とも少しずつ距離をおくことに。 今ならわかる。あさ子は最初から自分の言いなりになってくれる、都合の良い友だちが欲しかっただけで、相手の気持ちなんてどうでもいいんだ。 この先も、いろいろな人と付き合わなければいけないけれど、お互いに尊敬し合える友だちを大切にしようと思う、みやこさんなのでした。 非常識なママ友・あさ子に振り回され、大変な思いをしてしまった、みやこさん。無事に新築の傷を修繕できてよかったですね。あさ子の言う「友だち」は、都合の良いように使える相手、なのかもしれません。昔からの友人も、子どもを介してできたママ友も、それぞれ距離感を大切にして、お互いの気持ちを尊重し合いながら付き合きあっていけるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月24日私も夫も犬が大好き。結婚してからすぐに待望だった犬を飼い始めました。私と夫に甘え放題のワンコでしたが、私たち夫婦に子どもができてから生活が一変。赤ちゃんと犬の両方のお世話で気づいたうれしい変化や成長、そして大変だったことをお伝えします。 甘えん坊なわが家の犬わが家には、8歳になるジャックラッセルテリアという犬種の犬がいます。この犬種はとても活発なことで知られていて、外ではもちろん家の中でもおもちゃを持ってきては投げてと、元気いっぱい走り回る毎日。性格は甘えん坊の構ってちゃんなのですが、わが家の犬はどうも子どもが苦手なようでした。 お散歩のときに子どもが近寄ってきても、あまり触られるのがうれしくない様子です。そのため、私に赤ちゃんができたと判明したときには、「はたして赤ちゃんと仲良くできるのだろうか?」と正直不安でした。 赤ちゃんとの生活そして出産後、ドキドキしながら初めて犬に赤ちゃんを見せたら、何度かにおいを嗅いだくらいで特に興奮する様子もなく安心しました。しかし産後はどうしても赤ちゃん中心の生活になってしまい、犬を構ってあげられる時間が減り、私はとても心苦しかったです。 さらに赤ちゃんがハイハイをし始めると、追いかけては急に触るので犬はビックリし、唸って逃げてしまうの繰り返し。そんな毎日が続き犬にもストレスが溜まっているのか、今までしなかった無駄吠えをするようになってしまったのです。私は赤ちゃんのお世話に加え、犬のしつけもしなければならず、両方を構ってあげることに疲れていました。 息子と犬に言い聞かせる毎日やがて息子が2歳を過ぎると、だんだん言葉を理解し始めたので「ワンちゃんを触りたいときはやさしく、急に触らないようにしてね」と、常に言い聞かせていました。また犬に対しても、言葉はわからないかもしれませんが「いつもビックリさせてゴメンね。でもこの子はまだ子どもだから、やさしくしてあげてね」と言いながら、息子に手がかからなくなった分の時間を、犬を構ってあげる時間に費やすように。 すると少しずつですが息子も犬に対してやさしく接するようになり、犬も慣れてきたのか触られてもそこまで嫌がらなくなってきました。 今では息子は4歳になり犬が大好きになったようで、積極的にお散歩やふれあいをしたがるように。犬のほうはというと、やはりまだ完全に息子を受け入れてはいないものの、無駄吠えをすることは減りました。今後、犬と子どもが2人で散歩に行ったり、家で仲良く遊んでくれるようになればいいなぁと思う今日このごろです。 イラストレーター/まっふ監修/助産師 松田玲子著者:竹の内 由紀4歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2023年02月23日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。あさ子が連れてきた双子たちによって新築の床に傷をつけられたみやこさん。謝罪も弁償もしようとしないあさ子が許せません。わざわざあさ子宅へ夫と出向き、床の傷の補修費用の説明と、費用を請求しました。 あさ子は「証拠なんてないでしょ!」と逆ギレ! しかし、ボールペン型のボイスレコーダーで音声を録音してあることを知り、態度を一転させ謝ってきました。 「ご、ごめんなさい。払いますから……弁護士は勘弁してください。親になんて言われるか」 厳しい父親から叱られるのを避けるために、弁償すると言うのです。そのあと、支払いの期日を決め、みやこさんたちが帰宅しようとすると、あさ子が過去の一件について小声で呟いて……。 ママ友の態度に我慢できなくなった夫がついに…!? 「高校のとき、助けてやったのに」 あさ子の恩着せがましい言葉を聞いた夫は、 「高校のときのことと今回のことは関係ありませんよ」 「高校のとき助けてやったんだから、何でも無条件で許してくれと? そんなの友だちでもなんでもない。友だちってお互いを思いやれる存在なんじゃないですか?」 と、あさ子へ冷静に問いかけます。 「みやこは今まであなたを想いやっていませんでしたか? あなたに子が生まれたから心からお祝いをして、あなたが悩んでいると言ったら相談にのったのでは? でも、あなたはそれを踏みにじった。みやこの思いやりを何度も切り捨てたんです。そんなあなたが、みやこに何か言う資格なんてない」 「もうこれ以上、私の妻を傷つけないでいただきたい」 夫の言葉を聞いて、高校時代を思い返すみやこさん。高校で独りぼっちだったとき、あさ子が声をかけてくれてうれしかった。でも……。 「私があなたに言うことはもう何もない。これで最後、さようなら」 そう言ってみやこさんはあさ子の家をあとにしたのでした……。 みやこさん自身、あさ子に恩を感じていましたが、だからといって嫌なことをされて黙って何でも許すはずはありません。こんな形で友だち関係が終了してしまうのは、みやこさんにとってもつらいはず。しかし、どんなアドバイスをしてもあさ子は変わらなかったので、今回の結果は仕方がないのかもしれませんね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月23日2歳半と生後7カ月の男の子2人を育てています。最近、長男はよくしゃべるようになり、私の言うこともだいぶ理解できるようになりましたが、いたずらを繰り返すので叱ってばかりの毎日。育児と家事で叱ることにも疲れてきてしまいました。そんな私が、長男を叱らずに落ち着かせ、笑顔にさせる方法を見つけたのです……! 説明すれば理解してくれる長男最近、言葉をよく理解できるようになった長男。興味本位でいたずらをしたときは、時間を取って「○○したらダメでしょ? ○○したらけがをして痛いんだよ」と目線を合わせて説明しています。そうすると、長男は私の言うことを繰り返し「ダメ、ダメ」と納得したかのような素振りをみせて、同じいたずらを繰り返すことはありません。 そんな成長した長男の姿を見ると、改めて私がしっかり長男に説明して良し悪しを教えていく必要があると感じていました。 不眠が続きイライラ! 説明なんてムリ生後7カ月になる次男が夜間起きるようになり、慢性的に不眠状態が続く私。さらに外は寒く、雨が続いて思いっきり外で遊べないせいで、長男は同じおもちゃに飽きて家の中をぐちゃぐちゃにしてしまうように。 私はそんな長男にいらだち、説明せずに長男を叱ってばかりいました。すると長男は、叱ってばかりいる私に向かって「おー!」と怒るようになったのです。これではいけないと思い、私は叱りそうになると長男を力強く抱きしめて「ギュー!」と声をかけるようにしました。 「ギュー」の効果は思った以上で力強く長男を抱きしめることで私のいらだちがおさまり、小さい体をギュッとすることで愛おしさが増してきて私自身落ち着けることに気づきました。そして長男は、私が何度も抱きしめて「ギュー!」と言うので、その様子がおかしいのか笑い出し、同じように力強く私を抱きしめてきて「ギュー!」と声をかけ始めました。 すると私もおかしくなり、毎回2人で笑い合うようになっていったのです。この抱きしめ合いが終わると長男と私は心に落ち着きが戻り、怒りもどこかへ飛んでいってしまうのでした。 私の心の余裕のなさが原因で長男に叱ってばかりいたころは「ママの説明不足がいけないのに叱ってばかりでごめんね」と自分を責める日もたくさんありました。しかし、この方法のおかげで自分の気持ちも抑えられ、長男を笑顔にできることがわかり、叱ることも随分減っていったのです。今後もできるだけ楽しく幸せに毎日が送れるように続けていこうと思います。 イラストレーター/まっふ監修/助産師 松田玲子著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。
2023年02月22日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。あさ子が連れてきた双子たちによって新築の床に傷をつけられたみやこさん。謝罪も弁償もしようとしないあさ子が許せません。わざわざあさ子宅へ夫と出向き、床の傷の補修費用の説明と、費用を請求しました。 すると、あさ子の夫・田所くんと子どもたちは謝罪。何度も促された末にあさ子も謝ったのですが、その態度はまったく誠意を感じられませんでした。 さらに、この夫婦は謝ってお詫びの品としてお菓子を渡すだけで済ませようとしていたことを知り、みやこさんは弁護士に相談すると伝えると、慌てだす2人。 みやこさんの夫からも支払いを要求されると「私たちがやったっていう証拠なんてないでしょ!?」と、あさ子から衝撃の発言が飛び出しました! 証拠は一本のボールペン。事実を突きつけられたあさ子は? ※録音ささってる→録音されてる 自分たちがみやこさんの新築の床を傷つけた証拠がないと言い張るあさ子。するとみやこさんは「証拠なら、ここにあります」と、ボールペンを取り出しました。 「これはね……ボールペン型のボイスレコーダーなんだ」 そう言ってみやこさんがボールペンのボタンを押すと、自宅の床に傷がついた当時の出来事を細かく説明したみやこさんの声と、あさ子や子どもたちが謝罪した音声がしっかり録音されていました。 「これが何よりの証拠になりますね。では弁護士に相談して改めて連絡しま……」 「ご、ごめんなさい。払いますから……弁護士は勘弁してください。親になんて言われるか」 すぐさま謝り、弁償すると言うあさ子。しかし、支払いの期日を決め、みやこさんたちが帰宅しようとすると、隣で田所くんが頭を下げているにも関わらず、あさ子がボソッと一言。 「高校のとき、助けてやったのに」 と、過去の一件のことを呟いていたのが聞こえてしまいました。 みやこさんへ謝罪し、補修費用を払う約束をしたあさ子ですが、それは教師である父親に叱られるのが嫌だから。心から謝ったわけではないため、帰り際に恩を着せるような本音が出てきました。縁を切るつもりとはいえ、こんな言葉を言われたら後味が悪いですね。さらに、あさ子から最後まで心からの謝罪をしてもらえなかったのも、友だちとしてつらいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月22日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。あさ子が連れてきた双子たちによって新築の床に傷をつけられたみやこさん。あさ子の夫・田所くんにも事情を話し、話し合いをすることに。しかし、あさ子の家へ行く当日、みやこさんの夫が急な仕事で一緒に行けなくなり、一人で向かいます。家へ招き入れると同時に、パチンコのことを口止めしようとする田所くんをスルーして部屋に入ると、ここまで来ても態度が悪いあさ子がいました。 みやこさんが改めて床の傷の補修費用に説明し、費用を請求すると、田所くんと子どもたちが謝罪。何度も促された末、あさ子も謝ったものの、まったく誠意を感じられませんでした。それどころか謝った直後に「もういいでしょ? お引き取りくださ~い」とありえない態度をとってきたあさ子。 さらに、2人がお詫びの品としてお菓子を渡せば補修費を支払わなくていいと考えていたことを知ったみやこさんは、「夫の知り合いの弁護士に相談させていただきます」と宣言します。「私たちがやった証拠なんてないでしょ!」まさかの仰天発言! 補修費用を払わないと言うあさ子夫妻に対し、「弁護士に相談する」と宣言したみやこさん。「弁護士」というワードを聞いて、ショックを受ける2人。そこへ玄関のチャイム音が鳴り、みやこさんの夫が訪問してきました。 「弁護士だって! もうダメだ、お金払おう! てか、みやこちゃんの旦那さんどんな人?」「わかんない。式挙げてないから見たことないし」 そんな会話を繰り広げていました。そこへ入ってきたみやこさんの夫は、かなり怖い顔をしていたのです……! 「みやこから聞いていました。俺、保険会社に勤めてまして。仲の良い弁護士さんいるんですよ。どうしてもお支払いしたくないと言うなら……」 「証拠! 私たちがやったっていう確実な証拠なんてないでしょ!?」 夫の言葉を遮って、あさ子が自分たちがやったという証拠はあるのかと言いはじめました。そんななか、みやこさんは1本のペンを取り出します。 菓子折り一つで弁償を逃れようと考えていた、あさ子と田所くん。しかし弁護士というワードを聞いて、支払おうと言い始めました。人の肩書を見て支払いを判断するなんて……やはり田所くんにも誠意がなかったことがよくわかります。さらに、この期に及んでも“自分たちが床を傷つけた証拠がない”と言い始めるあさ子には、がっかりしてしまいますね。子どもたちでさえ過失を認めて謝ったのに、親のとる態度とは思えません。悪あがきをやめ、速やかに謝罪して補修費を支払ってほしいものですね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月20日「新築の家をママ友の子ども達に傷つけられた話」第31話。念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。子どもたちが新築の床を傷つけたにもかかわらず、みやこさんからの連絡をすべて無視し、補修費を踏み倒そうとするあさ子。みやこさんは夫へ相談し、一緒にあさ子の家へ行くことにしました。 あさ子の夫・田所くんへ連絡を取り、双子たちが新築の床を傷つけたことを伝えると、「え!? 傷!?」と驚きつつも、謝罪してくれました。しかし、床の補修費が3万円だと伝えると「火災保険って使えないの?」と支払いを渋ってきました。 パチンコにお金は使うのに、弁償や補修費を出し渋る田所くんにも苛立つみやこさん。あるものも準備し、いざあさ子の家へ……! 反省の色なし!訪問すると、あさ子は最悪の態度で… あさ子の家に行く土曜日、当日。みやこさんの夫は、急な仕事であさ子の家へ一緒に行くことができなくなり、一人で乗り込むことになったみやこさん。 迎え入れてくれた田所くんは、「あさ子には内緒にしてほしい……」とコソコソ、パチンコのことを口止めしようとしてきます。 そんな田所くんをスルーして部屋に入ると、ここまで来ても態度の悪いあさ子が! みやこさんは改めて床の傷の補修費用について詳細を話し、請求しました。 「この度は新築なのに大変申し訳ありませんでした。ほらっ! あさ子もお前らも早く謝って!」 頭を下げて謝る田所くん。子どもたち2人も「ごめんなさい」と謝る一方、あさ子はムッとしたまま、黙っています。 「これ、少しですがお詫びの品です」と菓子折りを差し出されますが、受け取らないみやこさん。田所くんがあさ子にもう一度謝るよう促すと、 「この度は……大変申し訳〜ありませんでしたぁ〜。はい、謝ったし、お詫びの品も渡したんだからもういいでしょ? お引き取りください♡」 まったく誠意を感じられない謝罪に愕然とするみやこさん。あさ子は上辺だけで謝って、急に態度を変え、早く帰れと言ってきました。 「私は誠意のない謝罪が欲しいわけじゃない。ここまで来ても支払わないって言うなら、夫の知り合いの弁護士に相談させていただきます」 小声でやり合う2人に、落胆したみやこさんは、ついに最終手段として、弁護士に相談することを宣言するしかありませんでした。 みやこさんを出迎えないどころか、ムスッとした顔で座ったままのあさ子。まったく誠意がない謝り方をしたうえ、直後にはみやこさんの神経を逆なでするようなありえない発言をしてきました。 さらに驚くのは、あさ子も田所くんも補修費を支払うつもりがまったくなく、お詫びの菓子折りで済ませようとしたこと。やはりこんな2人とは補修費の話の決着をつけて、早く縁を切ったほうが良さそうですね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月19日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。みやこさんの新築の床に子どもたちが傷をつけても、保護者として謝ることなく帰って行ったあさ子。床の補修費が3万円だったこと、旦那にも今回の件を話すこと、そして謝罪を求めるメールをあさ子へ送ったのですが、1週間経っても電話にも出ず、メールの返信もありません。あさ子は、連絡を無視していればそのうち諦めるだろうと、無視を決め込んでいました。「許さない!」みやこさんは、弁償してもらったら今度こそ完全に縁を切ろうと決め、夫へすべて話し、一緒にあさ子の家へ行くことにしました。 SNSのDMから、田所くんへメッセージを送信。連絡が来るまで田所くんのSNSを見てみると、あさ子たちがみやこさんの家に来た日にパチンコへ行っていたという投稿を発見! 急に仕事になったというのはウソで、実はパチンコへ行っていたのです。 そんな田所くんに連絡がつき、「あさ子から何か聞いてます?」と尋ねると、やはり田所くんはあさ子から何も聞いてない様子で……?ママ友の夫も補修費の支払いを渋り… 予想通りあさ子から何も聞いていなかった田所くん。 「たっくんとりっくんがおもちゃの取り合いになって、スピーカーにぶつかって床に大きな傷がついたんです」 「え!? 傷!?」 初耳で驚きを隠せない田所くん。今度お詫びの品を持って謝罪に来ると言いますが、もうあさ子たちに家へ来てほしくないみやこさん。「私と夫がそちらに伺いますので」と、田所くんの言葉を遮って断りました。 「今、床の傷の写真と補修費の見積書送りますので」「補修費……!? えっと……いくらくらい?」「大体3万です」 金額の大きさに驚く田所くん。 「あのさ、みやこちゃんとこの火災保険って使えないの?」 「それじゃあ来週の土曜日の13時ごろにそちらに行きますので」 田所くんの質問には答えず、一方的に話すみやこさん。 「来週の土曜日はパチンコ行かないでくださいね? それじゃ」 田所くんが床の補修費やメリーの弁償にお金を出すのは渋り、パチンコには惜しみなく出すのが我慢ならないみやこさん。あさ子たちとの話し合いのため、準備を始めました。 あさ子とは異なり、謝罪して改めてお詫びを……と言ってくれた田所くん。しかし、補修費が3万円だと伝えると、保険は使えないのかと聞いてきました。今回の床の補修費も、メリーを弁償する話の際にも1万円を渋っていたのに、パチンコにはお金をつぎ込んでいると思うと腹立たしいですね。やはりあさ子と田所くんは似た者夫婦なのでしょうか……補修費の話し合いがうまくまとまるといいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月18日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。みやこさんが双子たちによって傷つけられた床の弁償をあさ子に求めると「わざとじゃないのに弁償なんて!」とまさかの反論! 2人が言い争う様子を見て、床を傷つけた5歳の子どもが謝ったにもかかわらず、親であるあさ子は謝らないばかりか逆ギレし、双子たちを連れて帰ってしまいました。 みやこさんは、あさ子に補修費3万円の見積書の写真を送り、あさ子の夫・田所くんに今回のことを話すこと、そして謝罪を求めるメールも送りました。しかし、1週間経ってもみやこさんの元には何の連絡も来ませんでした。 あさ子を許さないと決めたみやこさんは、弁償してもらったら今度こそ完全に縁を切ろうと決めたのですが……? 補修費を払わないママ友に最後の手段! 「みやこから電話!?もうしつこい〜! 3万なんて旦那に言える訳ないでしょ!? ちょっと新築の床が傷ついたぐらいで……どうせ傷なんていつかつくんだから!」 みやこさんが、あさ子に何度も電話しますが、一度も電話にでないあさ子。メールも電話も無視! 反省の態度はまったく見られません。落胆したみやこさんは、仕方なく最後の手段に出ることにしました。 みやこさんは帰宅した夫へ、すべての事情を話しまし、一緒にあさ子宅へ行ってくれることに。 「弁償も謝罪もないなんてありえないよ。俺が話して解決するなら安いもんさ」 夫のやさしさに感謝しつつ、今度はあさ子の夫、田所くんと連絡を取ります。しかし、メールも電話番号も知りません。そこで、田所くんのSNSへDMを送ることに。 「みやこです。電話で話したいことがあります。あさ子には内緒でお願いします」 そんなDMを送った後、田所くんの投稿を見てみると……なんとパチンコのことばかり! 仕事帰りや土日もパチンコへ行っているという投稿がずらり。さらに、あさ子たちが家に来た日もパチンコへ行っていたという投稿を発見! 「急に仕事になったんじゃないの!? 仕事とウソついてパチンコ行ってたってこと!? 信じらんない!」 そんな田所くんに連絡がつき、みやこさんは電話をすることに。みやこさんが尋ねると、やはり田所くんはあさ子から何も聞いてないようでした。 今までみやこさんのことを「唯一のママ友」として頼ってきたあさ子。しかし、謝罪も弁償もしたくないという身勝手な理由で、みやこさんからの連絡無視を決め込みました。ついにみやこさんは、夫とあさ子宅に行くという最終手段に出ることを決断。ここまでされる前に、あさ子は素直に謝罪、弁償すべきところ。反省の色がまったくないのは残念ですね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月17日保育士の中田馨さんが、子どもがお友だちを叩いてしまったり、物を壊してしまったときの対応について教えてくれました。「どうしてお友だちを叩いてしまうの……」、「なぜうちの子はこんなに乱暴なの?」と悩んでいるパパやママもいるかもしれませんね。中田先生が子どもの行動や心理について詳しくお話ししてくれています。ぜひ参考にしてくださいね。こんにちは。保育士の中田馨です。子育ては「楽しい!」「うれしい!」「すごい!」と思うことも多いですが、「あれ? どうすればいいのだろう?」と悩むこともあります。例えば、友だちを叩いたり、物を投げて壊したりする子どもの行動など。 そこで今回は、そういった少し乱暴に見える子どもの行動について考えてみましょう。 大切なことは、周りの大人が「そういう子」と思い込まないこと友だちを叩いたり、物を投げてしまうような行動は、成長の過程です。保育所の子どもたちを見ていても、多かれ少なかれどの子にもやってきます。子どもたちの様子を見ていると、それが大きく出て目立つ子と、それほど目立たない子がいるなと感じます。 みんなが通る道なので、「この子は乱暴なのではないか?」とは思わないでください。例えば、「あなたは、いつも乱暴ね!」なんて声かけをして、「乱暴な子」のレッテルをはらないでほしいなと思います。 とはいえ、何度注意しても何度も何度も同じことを繰り返されたら、「じゃあ、どうすればいいの??」と思ってしまいますよね。では、どうして子どもがそのような行動をするかを考えてみましょう。 友だちを叩いたり、物を投げたりするのはなぜ?あなたのお子さんは、なぜ友だちを叩いたり、物を投げたりすると思いますか? 理由はいろいろあるのではないかと思います。 「自分のおもちゃを友だちに急に取られた」「友だちのおもちゃが欲しくなった」という分かりやすいものもありますし、「投げてみたらおもしろかった!」なんて理由のこともあります。 以前に私の保育所で起きた出来事を例にお話しします。Aちゃん(1歳児)が何もしていないBちゃん(2歳児)を叩いたり、噛んだりすることが続きました。その理由は、これまで何度もBちゃんに自分が使っているおもちゃやあそびを取られたり、壊されたりしていたからです。その過去の記憶があるから、目の前をBちゃんが通っただけで「また、取られてしまう!」と思って自分の身を守るために叩いていたのです。 子どもの「今した行動」だけでなく、その前後や関係性にどういった思いがあったのかを見ることができると、子どもの行動が理解でき、大人の対応も変わってくるかもしれませんね。 どの月齢でも「あそび」や「良し」にしないこと私の保育所では、友だちを叩いたり、物を投げたりする行動をどの月齢でも「あそび」や「良いこと」と捉えないようにしています。 例えば0歳児を抱っこしているときに、大人のほっぺをペシペシ叩くことがありますね。こんなときは、「痛いよ。さすさすしてくれたらうれしいな」と子どもの手を持って一緒に「さすさす」します。物を投げたら「これは危ないから、ボールを投げてみよう」と、投げてもいい物と交換します。 ほっぺをペシペシされて笑顔で「痛い痛い~」と笑うと、赤ちゃんは「ペシペシしたら、ママ(パパ)が喜んでくれる! 楽しい!」と思ってしまいます。硬いおもちゃを投げて「じょうずに投げられたね!」と褒めたら、硬いおもちゃを投げてもいいと理解します。 子どもを叱る必要はなく、してもいい行動を伝える(教えてあげる)ようにできると良いですね。 感情的に怒らず、子どもの気持ちに寄り添いつつ「待つ」1歳児、2歳児になり、友だちと関わることが増えてくると、上記の方法では問題解決しなくなることもあります。 もし、友だちを叩いてしまったときには、まずは叩いたことに対して注意をして、子どもの行動を止め、声かけをします。「叩いたら痛い!」「叩いたら○○ちゃんがかわいそう」「叩くのはダメ!」など、お子さんへ伝わりやすい言葉でOKです。このときだけは、わざと大きめの声で叱ります。 そして、叩かれた友だちには、まず親が「痛かったねごめんね」とフォローを入れて、お子さんと向き合ってみましょう。このとき話しかける声は、できる限り静かな口調です。そして、叩いてしまった子どもには、まだ言葉でうまく伝えられない場合には、「どうして叩いたのかな?」「○○ちゃんのおもちゃが使いたかったの?」など子どもの気持ちを代弁します。「ママ(パパ)は、叩いたことがとっても悲しい」とママ(パパ)の気持ちも伝えましょう。そして、「○○ちゃんに謝ろうね」と一緒に謝ります。 今回は、とっても完結に書きましたが、子どもの気持ちはそんなに簡単に「謝る」方向には進みません。子どもの表情を観察しながらできる限り言葉数は少なく、「待つ」姿勢で声かけを行ってみましょう。もし、子どもが謝れなくても、そんなときもあるものですから大丈夫。代わりにママ(パパ)がしっかりと謝る姿を目の前で見せましょう。大切なのは、親が感情的に怒らないことです。 最後にお話しした方法は、少し親の「演技力」も必要になるかもしれません。感情的にならず、いかに簡単な言葉で子どもに伝わるように説明できるかも、子育てには大切かもしれませんね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2023年02月16日念願の新築を建て、2歳の娘みちるちゃんと夫、3人で暮らす新田みやこさん。高校の時の同級生で、双子のママ・あさ子さんとの新築トラブル体験談です。みやこさんの新築祝いに無断で双子たちを連れてきたあさ子。自由に動き回る双子たちを注意しなかった結果、双子たちのせいで大きなスピーカーが落下し、床には大きな傷ができてしまいました。自分の子どもたちが床を傷つけたのにもかかわらず、「小さい子いるなら、いずれはこういうこと起きてたと思うよ〜?」と謝るどころか、みやこさんに対してひどい物言いをするあさ子。 みやこさんがあさ子に対し、約束を破って双子を連れてきたこと、床を傷つけたのに謝らないことを責め、弁償するよう求めると、「わざとじゃないのに弁償なんて!」と反論してきました。 そんな2人を見ていたりくくんが、「ごめんなさい」と言って、おもちゃを取り合っていた訳を話しました。 5歳の子どもが謝ったのに、謝らないあさ子。恥ずかしさのあまり顔を赤らめわなわなと震えだして……?! 床の補修費の見積もりを伝えると…? 双子の子どもたちは床を傷つけてしまったことを謝ったのに、親のあさ子はと言うと……みやこさんと子どもたちに見つめられても、謝らないどころか逆ギレして双子たちを連れて帰ろうとしました。 「床の補修費がわかったらメールするから」 みやこさんにそう言われても、無視して帰って行くあさ子。その後、みやこさんがハウスメーカーに連絡して、修理業者に見てもらうと……大きな傷のため、補修費は約3万円かかると告げられました。 あさ子には補修費の見積書の写真と、あさ子の旦那にも今回のことを話すこと、そして謝罪を求めるメールを送りましたが……1週間経ってもみやこさんの元には何の連絡も来ません。 スピーカーは運良く傷などなく、不具合も出ていないものの、床の傷は目立つため、補修しないわけにはいきませんでした。 あさ子たちを家に入れた私が悪い。悪いけど……あの態度は本当に許せない。弁償してもらってあさ子とは……今度こそ完全に縁を切ろう。 床がえぐれるほどの大きな傷となると、大人も子どもも怪我をしてしまう可能性があるため、補修しないわけにはいきませんよね。子どもが小さいうちは、子どもがトラブルを起こした際に、親が謝罪する必要がありますよね。しかし、子ども本人が謝ったにもかかわらず、親であるあさ子は謝罪せず、逆ギレして帰宅し、みやこさんからの連絡を無視……。 メリーのときといい今回の床の傷といい、誠実な態度が見えません。どうにか弁償してもらったら、これを最後にあさ子とは縁を切ったほうが良いかもしれませんね。 著者:マンガ家・イラストレーター あおばワーママで2児の母。毎日なんとかなるさ精神で生きています。精神安定剤はココア。主にブログとインスタを中心にマンガを投稿中。
2023年02月16日現在7歳の娘が生後4カ月のころ、ママ友4人とその子どもたちでママ友宅に集まり、ホットプレートでたこ焼きを作っていました。あるママ友の子どもが危ないことをしようとした瞬間、わが子を注意したママ友の行動に私はびっくりしてしまって……。ママ友たちとたこ焼きパーティーその日集まったママ友の子どもたちの年齢はさまざまで、私の娘と同じように1歳未満の子もいれば、2歳、4歳と少し大きな子もいました。私は娘をママ友に借りたマットに寝かせ、みんなと材料やお皿などを準備。ホットプレートのスイッチを入れ、たこ焼きを焼いていると、ママ友の子どもで当時2歳のAくんが近づいてきました。 ホットプレートが珍しくて気になるのかな?と見ていると、テーブルへ手を伸ばそうとするAくん。「Aくん危ないよー」とみんなで声をかけたのですが、そのまま手は熱々のホットプレートへ伸び……。するとAくんのママが、「だめ!」と手をつかみました。そして、Aくんの手をバシッとたたいたのです。 気まずい空気が流れて…たたかれてすぐに泣いてしまい、そのままテーブルから離れていったAくん。私は、「結構強めにたたいていたな、痛そう……」とAくんを見てつらい気持ちになりました。Aくんへのママ友の対応について誰も何も言わなかったものの、それまでより静かになり、なんとなく気まずい空気に……。 すると集まっていた家の家主である別のママ友が、「危ないから場所を変えようか」とホットプレートをリビングの低いテーブルから、子どもの手が届かないダイニングテーブルへ移動。おかげでやけどの心配もなくなり、無事にみんなで楽しくおいしいたこ焼きを食べることができました。 たたくって普通のことなの?私の娘はまだ寝返りもしない時期だったので、子どもが歩けるくらい大きくなると気を付けることもたくさん増えるんだな、とママ友たちとの集まりで学ばせてもらいました。しかし、危ないことを注意したり叱ったりするのはわかるのですが、「子どもの手をたたく」ということにかなり驚いた私。Aくんのママは温厚で、怒っているところを見たことがなかったため、なおさらその衝撃は大きなものでした。 しかしそこで「いくら危ないからって、たたかなくても……」などとママ友の育児に口を出すのもおかしいと思い、私は何も言わず、それまでと変わらず、Aくんのママに接することにしました。 子どもが大きくなった今も、私は子どもをたたくということはしていません。危ないことをしようとしたときも、言葉や表情、態度で伝えようと考え子育てしてきました。Aくんママとは引っ越しで疎遠になりましたが、育児にはそれぞれの考え方や方針があるのだなと、改めて考えさせられた出来事でした。 著者:斉藤 ひかり7歳女児、4歳男児の母。転勤族。結婚前に音楽業界で働いていた経験を生かし、主に音楽・エンタメ・子育て関連の記事を執筆中。
2023年02月15日PUKUTY(プクティ)只今育児奮闘中!
両手に男児
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々