子育て情報『<実らなかった不妊治療#2>「産みたい!」最初で最後の不妊治療、46歳の挑戦』

2021年2月21日 21:00

<実らなかった不妊治療#2>「産みたい!」最初で最後の不妊治療、46歳の挑戦

採卵数も加齢の影響があり、若い人の方が多く採れるといいます。ところが皮肉にも、妊娠するためには高齢の人ほどたくさんの卵子が必要なんですよね」

卵子のもととなる卵母細胞は、生まれる前から作られていて、胎児のときに約700万個とピークを迎えます。その後急激に減り、思春期には約20~30万個となり、1000個以下になると閉経となります。
※出典:Human+(日本産婦人科学会監修)

「主治医と相談し、少しでも妊娠の可能性を上げるために、2個の受精卵を子宮に戻し、1個は凍結保存することにしました。無事に着床すれば、妊娠、ということになります。

主治医からは、2個の受精卵を使うため双子を妊娠する可能性があります。でも年齢的にその確率は低いでしょう、と。産めるのであれば、私は双子でもまったく問題なかったんですけどね。


無事に着床し、その後育ったかどうかが判明するのは、子宮に受精卵を戻してからおよそ10日後。病院からの帰り道は気持ちが高揚していて、赤ちゃんを授かることができるかもしれないと、かなり前向きになっていました。けれど数日後に出血が……。

ただ、着床の時も出血することがあるので、『大丈夫、これはきっと着床出血だから』と無理やり思い込んだものの、10日後の妊娠判定の結果、妊娠はしていませんでした。

2回目は、凍結しておいた受精卵を子宮に戻しましたが、こちらも妊娠に至らず。その後、再度採卵を試みたのですが、そのときは卵胞がなかなか成熟せず、採卵するまでに長く時間がかかりました。それでもようやく2個の卵子を採ることができて受精卵を戻したのですが、この3回目の治療でも、妊娠は叶いませんでした。

そして、この3回の治療の間に、私も47歳に。
予定していた通り、不妊治療を終了しました。

これまでも親に子どもがいないことを指摘されたことは何度かあり、当時は何を言われてもあまり気にならなかったんですね。でも、不妊治療中に言われた『子どものいない人生は寂しいわよ』という実母の言葉はかなりこたえました。母にとっては不妊治療を頑張っている私へのエールだったかなと思うのですが、『子どものいない人生』が現実味を帯びてくると、その言葉の重さが、ずしんとのしかかってくるようでした。

クリニックでも、泣きながら診療室を出てくる人の姿をよく見ました。

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