2022年2月28日 20:00
「言ってもわからないから」は実はNG!でも、言わないほうがいいことも!現役保育士が教える子どものしつけのボーダーラインとは?
保育士の中田馨さんが、「子どものしつけ」について教えてくれました。子どものしつけについて困っているというママやパパはぜひ参考にしてくださいね。
こんにちは!保育士の中田馨です。今回は“しつけについてのお話。「しつけ」と一言で言ってもなかなか難しいものです。だって、各家庭「ここが大切」と思っている部分が違いますし、保育のプロの私達でもしつけは難しいと感じます。今回は、保育園に通う子どもたちのしつけで「ここのポイントを押さえてもらえると助かるんです!」と言うテーマでお話しします。
しつけをするとき、このポイントを押さえてね!
そもそも「しつけ」とはどういう意味の言葉なのか?を改めて調べてみました。
「しつけとは、日常生活での行儀作法や生活習慣の型を身につけさせることを言い、主に家庭内での初期教育をさす」とのこと。子どもが社会に出たときに、苦労しないためにも身につけたいことを大人が伝えていくのですが、これは国や地域、家庭の考え方によっても違います。今回お話しする「しつけ」は以下の2点にポイントを絞ってお話しします。
・保育所で子どもたちが安全に過ごすこと
・保育所で子どもが迷わず生活できること
正直、子どもは何度も何度も、本当に何度も同じことを繰り返します。「この前も言ったのに!」なんてことだらけだと思います。でも、繰り返し伝えることと環境を少し変えること、さらに大人が少し意識を変えることで、子どもに伝わっていきます。
何でも触る、なめる、投げる、落とす
ずいぶん昔の話。まだ私が小学生で、母が保育所を営んでいた時のことです。
母は、子どもたちにひな人形を見せようと保育室の隣の部屋に七段飾りを出したことがありました。保護者も喜び、お迎えの際に子どもを抱っこして一緒に見て楽しんでいました。すると、ある子どもが飾りに手を伸ばし、なめて、そのまま落としました。飾りは壊れ、保護者は謝ることなく「あらら」と言った感じだったそうです。
これは、極端な例だと思うのですが、「触らず見るだけの物」と「触っていいもの」の境界線を伝えていくことも大人の役割です。ちなみにそれ以来、私の保育所では、ひな人形は柵の中に飾るか、お内裏様とおひな様だけ子どもの手が届かないところに置くことにしました。月齢が低く「見るだけよ」