2022年9月13日 21:55
「膜に包まれたままの赤ちゃんが…」想定外の自宅出産に夫婦で挑む…!?【体験談】
「早く車へ乗って!」と焦る夫。 痛みが治まっても次の痛みまで1分くらいしかなく、痛みの余韻もあってなかなか動けず、痛みと痛みの間に移動できる距離はわずか。
この痛みは「ただ事じゃない」思い、痛みの合間に夫に「病院に電話して」と伝えましたが、「病院の電話番号は?」と今さらなことを言う始末……。携帯電話に登録させておけばよかったと思っても後の祭り。
なんとか私の携帯電話のロックを解除し、電話してもらったところで痛みが最高潮……。部屋から3mくらいしか離れていない玄関にようやくたどり着いたところで病院に電話がつながり、夫がどうすればいいか対応を聞いていたとき、「もう動けません! 痛い!」と叫んでいました。
ズボンの中の膨らみの正体とは…!?
そしてそのとき、突然痛みがなくなり、「動ける! 今なら行ける!」と立ち上がったら、股に違和感が……。
ふと足の間を見るとパジャマのズボンの中になにやら膨らみが。
「赤ちゃんが……!」と急いでズボンを下ろすと、膜に包まれたままの赤ちゃんがずるりと出てきてしまったのです。
夫が急いで膜を破ると赤ちゃんが見え、泣き声も聞こえました。電話越しに助産師さんが慌てているのが聞こえてきましたが、私は突然の出産に放心状態。夫がなんとか状況を説明し、赤ちゃんを冷やさないようにバスタオルに包んで病院に連れて行くことに。
車に乗せるまで、私は自分で赤ちゃんを抱き抱え、まだつながっているへその緒に気をつけながら駐車場まで歩きました。車に乗ろうとしたところ、ずるりと胎盤が出てきた感触があったので下を見ると、駐車場に胎盤が落ちてしまいました……。
自分で胎盤を掴み上げ、胎盤も車に乗せて夫の運転で病院へ急ぎました。夜中だったこともあり他の車が走っていなかったので、5分くらいで病院に到着。
こんな事態なのにコロナ禍もあって中に入れない夫は、無情にも駐車場でバイバイすることに。
赤ちゃんは3,700gのビックベイビー。少し低体温になっていましたが、とても元気で、半日保育器に入っただけでなんの問題もないとのことでした。私は、股も切れてなかったようで「縫う必要もないね」と先生に言われ、他に異常もなく、母子共に健康で奇跡の自宅出産となりました。