2017年1月23日 14:00
第二回 ビョルンの抱っこ紐はここがすごい! 聞いて驚く、その開発秘話とは? ベビービョルンにインタビューしてきました!
暗闇でも感覚だけでつけられる、というのは、例えば間違った方向にバックルをさしてしまった場合、入らないようになっています。正しい方でしか、入らない設計になっているのです。
また、色覚の弱い方でも使えるように配慮されており、そのため左右が赤と青で色分けされているのです。これも、誰がみてもわかりやすい構造です。
―――バックルをはじめとするこういったデザインは、すべてビョルン独自のこだわりなんですね。
深井さん:世界的に有名な工業デザインのヴェリテと協力して、設計を行っています。人間工学デザインに長けていて、世界の車椅子や医療デザインを多く手がけている会社です。デザインは見た目だけでなく、機能的であり、どんな方でも使いやすいものでなければならないと考えています。
ビョルンの抱っこ紐は、これからの家族像を描いている
―――また、ビョルンの抱っこ紐と言ったら、「前向き抱っこ」も特徴のひとつだと思います。これも開発当初からの機能なのでしょうか。
深井さん:自我が芽生え始めた赤ちゃんは、外の世界が気になるようになります。生後6か月くらいになると、好奇心が芽生えて何でもみたいと思うようになる。
小児の整形外科医とも協働して、「前向き抱っこも大事なプロセス」とのコンセプトを持っています。
―――前向き抱っこでのお散歩は、街中で大人気ですよね!また、男性にも使いやすいシンプルでスタイリッシュなデザインだと思います。街中で抱っこをしているパパの半数以上は、ベビービョルン愛用者だと思うのですが…。
深井さん:ビョルンのデザインには、父親の育児参加の背景が深く関係しています。かつてスウェーデンでは1980年代から少子化傾向がありました。いまの日本と同じ状況ですね。
そこで、女性が働ける環境を作ろう、と、男性の育児休暇を半強制的にとらせる制度を作った。現在では9割以上の男性が育児休暇をとっており、男性の育児参加は欠かせないものとなっています。
そんな時代にデビューしたビョルンは、父親も使えるデザインでなければならなかった。ママがいないときにも使える、デザインと構造。これらの社会的な背景があって、ビョルンのブランドとしてのコンセプトが確立されてきたのです。
子供がいる生活って、幸せなもの。それをサポートするアイテムでありたいと、ビョルンはずっと願い続けているのです。
聞けば聞くほど素晴らしい、ベビービョルンの世界。