2016年4月23日 05:00|ウーマンエキサイト
子どもとママの心のケアに 不安やストレスをやわらげる「ふれあい」の大切さ
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震災などで、これまでにない環境に身を置かなくてはならないとき。
だれにでも、大きなストレスがかかります。
とくに、自分の身だけではなく、子どもの安全や健康、そして心のケアなどあらゆる方面で心配ごとが尽きないママの心的負担は、計り知れません。
いま、ご自身も不安な中で、子どものメンタルのサポートをしていきたいと考えている方に、子どもも、ママの気持ちも穏やかになれる「ふれあい」の大切さを、書籍『手の治癒力』を参考にお伝えしていきます。
■心が不安定な子どもたちに大切なケアとは
不安なときに、誰かに手を握ってもらったり、背中をさすってもらったりすると、それだけで心がほんのり軽くなった経験はありませんか?
これには、理由があります。
私たちが肌から感じる「快い刺激」は、肌の神経を通してストレスや免疫をコントロールする部分に伝わり、その機能を高めると言われています。
実際に、マッサージなどのふれあいやスキンシップを一定時間すると、信頼や愛情をつかさどる「絆ホルモン(オキシトシン)」の分泌が促され、「ストレスホルモン(コルチゾール)」は減少するとの研究結果もあります。
身体心理学者、山口創先生の著書『手の治癒力』には、以下の記述がありました。
災害などで被災してPTSDになった子どもは、その親もまたPTSDであることが多いため、子どもにあまり触れようとしない傾向がある。そのためそのような子どもたちは身体接触を欲しており、ずっと親にくっついていることが多いという。
先のティファニー・フィールズらのグループは、ハリケーンに被災した子どもたちを対象に、マッサージの効果を検討した。1ヵ月の間に8回のマッサージを施したところ、受けなかったグループよりも、不安や抑うつが低くなり、PTSDの症状は改善し、幸福感を感じ、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルも低くなった。
出典:『手の治癒力』(山口創・著/草思社)P.101より
※PTSD:心的外傷後ストレス障害
ただぎゅっと抱きしめたり、いつも以上にぴったりよりそったりする「ふれあい」が、子どもの不安やストレスをやわらげるのに有効だということです。
そして、ママも子どもとのふれあいで、子どものやわらかい肌の感触が「快い刺激」として脳に伝わり、ママの気持ちも落ち着く相乗効果が得られます。