赤ちゃんの夜泣きはいつからいつまで? 夜泣き原因と対処法は

赤ちゃんの夜泣きがはじまると夜中に何度も起こされてしまうため、ママたちは、つねに睡眠不足。疲れがたまって体調を崩してしまう人もいるようです。

目次

・夜泣きの時期は、いつからいつまで?
・「夜泣き」の原因はさまざま
・月齢別夜泣きの原因
・赤ちゃんの睡眠パターン
・胎児のころの睡眠リズムが夜泣きの原因?!
・夜泣き対策「すぐ起こす」「すぐ授乳」は控えた方がよい?
・海外の夜泣き対策
・朝は7時に起きる生活に切りかえる
・寝かしつけが負担なら、方法を見直す
・新生児の夜泣きは信号の不具合によるもの!?
・月齢別夜泣きの対処法
・効果的な夜泣き改善策


赤ちゃんの夜泣き対策

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「一晩でいいから、朝までゆっくり眠りたい」「赤ちゃんが夜寝てくれない」

赤ちゃんの泣き声がこわくなったり、夜が来るのが憂うつになってしまったりするママも少なくないと思います。泣きやまない赤ちゃんを抱いて、夜中に「夜泣きから解放されるのは、いつなんだろう…」と途方にくれることもありますよね。

そこで、そんな疲労困憊気味のママ(とパパ)へ、赤ちゃんの夜泣き対策を紹介します。


夜泣き 疲労困憊

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■夜泣きの時期は、いつからいつまで?

赤ちゃんが夜寝てくれないことは、ママにとって悩ましい問題です。子育てをつらいと感じる理由のひとつでもあるでしょう。

雑誌などでも度々取りあげられ、関連書籍も多数出版されていることからも「夜泣き」や「赤ちゃんの睡眠」が関心の高いテーマだということがわかります。

夜泣きが始まる時期は、早い子だと生後4ヶ月ごろからはじまります。7~9ヵ月ごろにピークを迎え、1歳半ごろまでに治まるのがほとんど。しかし、中には2歳をすぎても夜泣きが続く子もいるようです。

一方、まったく夜泣きをしない子もいます。赤ちゃんにも個人差があるので、ほかの赤ちゃんと比べて落ちこむ必要はありません。


■「夜泣き」の原因はさまざま

赤ちゃんが夜泣きをすると、「おっぱいが飲みたいのかな?」「オムツが汚れているのかな?」「寝室が暑(寒)すぎるのかな?」といろいろ考え心配する人も多いことでしょう。

もちろん、オムツや空腹などが原因のこともありますが、月齢や状況によっても異なるため、夜泣きの原因に関しては一概には言えません。


■月齢別夜泣きの原因

夜泣きは子どもの成長過程と深く結びついているため、月齢ごとに詳しく見ていきましょう。

<新生児期>
生まれたばかりの赤ちゃんは、体内時計が未発達なため、朝になると起きて活動し、夜になると眠るという体内リズムができていません。

そのため睡眠のリズムがうまく取れず、頻繁に寝たり起きたりを繰り返してしまい、結果、夜泣きをする原因につながると言われています。

さらに生まれたばかりの赤ちゃんは、母親の胎内から出て間もないことから、外の世界に慣れておらず、ちょっとした刺激にも敏感で、気温や物音などに反応して昼夜関係なく泣いてしまう傾向にあります。

<生後5〜6ヶ月>
一般的に子どもの夜泣きが始まると言われているのが生後5ヶ月頃です。

生後3ヶ月を過ぎると睡眠サイクルが発達し、体内時計も整うため、まとまって寝てくれるようになるのですが、生後5ヶ月頃になると睡眠が乱れやすくなり、夜泣きにつながってしまうことがあるようです。

さらに、生後5ヶ月頃は赤ちゃんの脳は急激に発達し、起きているときに脳が受けた刺激を睡眠中に処理し始めます。

しかし、その刺激が大きすぎると、夜泣きをすることがあると言われています。


<1歳過ぎ>
睡眠リズムや脳の発達が原因と言われていますが、1歳過ぎからの夜泣きはそれまでの夜泣きとは原因が異なると言われています。

怖い夢を見たり、夜中に突然起きて泣き叫ぶ「夜驚症」と呼ばれる睡眠障害が始まったりするのもこの時期。

そのため、1歳過ぎは激しい夜泣きに悩むケースがママ・パパの間で比較的増えるようです。

<2歳過ぎ>
2歳すぎになると、睡眠周期が75分と長くなり、大人の90分〜120分にぐっと近づき、朝までぐっすり眠ってくれる子も増えてきます。

しかし、なかには2歳を過ぎてもまだ夜泣きがおさまらない子どももいます、

生活習慣が乱れたり、日々のちょっとしたことがストレスになったりしていることが夜泣きの引き金になるケースが多いようです。

■赤ちゃんの睡眠パターン

まずは、赤ちゃんの睡眠の特徴を知っておくといいでしょう。大人も子どもも、眠っているときには浅い眠り「レム睡眠」と深い眠り「ノンレム睡眠」が交互に繰り返されます。

大人はだいたい90分〜120分周期のところ、新生児は40分〜50分と短いうえに、睡眠時間の約半分がレム睡眠なのだそう。
そのため、深い眠りへの切りかえがうまくいかないことも。

新生児の夜泣き

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■胎児のころの睡眠リズムが夜泣きの原因?!

また、夜泣きには、胎児のころの睡眠リズムも関係しているのだとか。『夜泣き・イヤイヤ・人見知りにも理由があった! 最新科学でハッピー子育て』(NHK出版)によると、胎児のころの睡眠リズムが夜泣きの原因となっていることがわかったそうです。

胎内にいる赤ちゃんは、浅い眠りと深い眠りを繰り返しており、昼よりも夜に目を覚ますことが多いのだとか。理由として、次のように述べられています。

目覚めているときの胎児は、寝ているときより活動量が多いため、ママの血液から多くの酸素を奪います。そこで、母体に負担をかけないよう、ママが寝ている夜間によく目を覚ます睡眠リズムになっているのです。
“お母さんの体を守るため”の赤ちゃんの睡眠リズムが、生まれてからもしばらく続いているのですね。
胎内のリズムから卒業して本来の生活リズムを覚えるために、夜泣きをするようです。

夜泣き パパ

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■夜泣き対策「すぐ起こす」「すぐ授乳」は控えた方がよい?

「これをやったら夜泣きがなくなる」という解決方法は、残念ながらありません。しかし、生活環境やパパとママの対応によって、改善できる点はあります。

赤ちゃんが泣きはじめたらすぐに抱き起こしたり、授乳したりしないほうがいいという意見も。赤ちゃんが泣くと、すぐに泣きやませようとあれこれ試みたくはなるものの、まずはしばらく様子を見ましょう。

本来、眠っているときには脳からの信号は遮断されています。しかし、赤ちゃんの脳は未熟なため、眠っているときにも体内に信号が送られてしまうことがあるのだとか。

眠っている赤ちゃんが突然目を開けたり、声を出したりすると、起きたと思って抱きあげてしまうことも。
しかし、赤ちゃんはまだ眠っていて「寝言泣き」をしている可能性もあるそうです。

寝ぼけて泣いているのか、お腹が空いているのか、オムツが濡れているのかなど、注意深く見守りましょう。

赤ちゃんの夜泣きの原因

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睡眠不足のママにとっては、赤ちゃんの泣き声そのものがストレスになっているかもしれません。たとえ1、2分であっても、とても長く感じることもあるでしょう。つらいかもしれませんが、ぐっと我慢です。

夜泣きがおさまらないからといって、完全に目を覚まさせて遊ばせる、ドライブに連れて行くなどの方法をとる人もいます。しかし、眠る習慣の妨げになってしまうため、やめた方がいいでしょう。

もちろん、本当に授乳や抱っこなどの対応が必要なときもあります。赤ちゃんの状態を見て、判断しましょう。

■海外の夜泣き対策

パリで子育てをするアメリカ人ジャーナリストが書いた『フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密』(集英社)でも、夜泣きをする赤ちゃんを「観察する」ことの大切さについて触れられています。

赤ちゃんには睡眠のサイクルがあり、その谷間に目を覚ますからだ。睡眠のサイクルは二時間。このサイクルをつなげる学習をしているうちは、泣くのがふつうだ。泣くたびに、親がお腹が空いたか苦しいのかと勝手に判断して、急いであやしてしまうと、赤ちゃんの、睡眠サイクルを自力でつなげる学習がさまたげられる。
上記は著者が取材した小児科医の発言です。睡眠サイクルをつなげる学習は、生後2〜3ヶ月ごろからスタートするといいのだとか。

また、赤ちゃんの睡眠サイクルが終わるころに、あやすなどして親が眠りに戻すのを手伝ってあげることが大切だとも述べています。

夜泣き対策を実践するには、パパの協力も不可欠です。ママが疲れやストレスをためこまないためにも、夫婦間でしっかり情報共有をしましょう。

■朝は7時に起きる生活に切りかえる

「朝になったら起きて、夜になったら眠る」という生活リズムを整えるべく、生後2ヶ月ごろになったら環境づくりを開始しましょう。理想は、朝7時に起きて夜8時には眠る生活です。

朝は7時になったらカーテンを開けて、部屋に日の光を入れます。赤ちゃんが動き出したら「おはよう」と声をかけて、完全に目覚めてから抱きあげるといいそうです。その後は、声かけをしながらオムツ替えや顔をふくなど、朝の習慣づくりをしましょう。

昼寝の時間も調整が必要です。お昼から午後3時ごろまでは、おうちでゆっくり過ごして昼寝ができるようなリズムを作ってあげるといいそうです。昼寝が遅くなり、夕方に眠ってしまったときには、30分くらい経ったら起こすようにしましょう。

夜8時になったら、赤ちゃんが起きていても部屋の明かりを消して暗くします。就寝の30分前ごろから、赤ちゃんとのふれあいタイムを設けましょう。

テレビやスマホは控えて、抱っこして声をかけたり、絵本を読んだりして、静かに過ごしてください。

「パパの帰りが遅いから、8時に寝ると赤ちゃんと過ごす時間がなくなってしまう…」という家庭の場合は、赤ちゃんとのふれあいタイムは朝に変更するといいでしょう。

■寝かしつけが負担なら、方法を見直す

抱っこで赤ちゃんをユラユラ揺らす、おんぶをするなど。いまの寝かしつけを負担に感じている人は、方法を見直してみましょう。

赤ちゃんが現在の方法に慣れてしまうと、夜起きたときにも同じ寝かしつけでないと眠ってくれなくなってしまうそう。

ママが疲れてしまって別の方法で寝かそうとすると、夜泣きに発展するケースも。生活のリズムが整ったら、方法を変えるといいでしょう。

まずは、頭をなでる、おなかをトントンするなど、ママが取りいれたい方法をひとつ決めましょう。赤ちゃんに新しい寝かしつけの方法を伝えるには、まずは昼寝から試してみるといいでしょう。

新しい方法に慣れるまでは、赤ちゃんはなかなか寝付けず泣いてしまうこともあります。15分くらいやってダメそうならあきらめて、次のタイミングに挑戦しましょう。開始から1週間は、前の方法に戻らないようにします。

■新生児の夜泣きは信号の不具合によるもの!?

新生児期は、まだ昼夜の区別がつかずに寝たり起きたりを繰り返しています。夜泣きの原因は、脳が未熟な状態だということ。

新生児の脳は、大人の3分の1ほどの量しかないため、脳の信号の不具合も起こってしまうようです。ママのお世話の仕方に原因があるわけではありません。

また、新生児には、一点を見つめると視線が固まってしまう「強制注視」という行動性があるのだそうです。

小さな豆電球の明かりでも目が離せなくなることもあるため、夜間は照明を消しておきましょう。オムツ替えや授乳に備えて、手元の明かりがあると便利ですね。

夜泣きの対処法

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■月齢別夜泣きの対処法

それぞれの成長ステージによって、夜泣きの原因も違ってきます。それぞれの月齢に合わせた夜泣きの対処法をご紹介します。

<新生児期>
赤ちゃんがびっくりして目を覚まさないよう、刺激を与えないようにしましょう。さらに快適に眠れるよう音や室内の温度など、環境を整えるよう心がけてください。

<生後5〜6ヶ月>
昼と夜のメリハリをつけ、生活のリズムを整えてください。暑かったり、寒かったりしないか、室内の温度にも気を配りましょう。

<1歳過ぎ>
「夜驚症」などの睡眠障害により、本人もわけがわからず泣いたり暴れたりする場合は、明かりをつけて、まずは目を覚まさせましょう。

落ち着いたら、抱っこしたり、お水を飲ませたりして、一度しっかり目を覚まさせてから、再度寝かしつけるとスムーズに眠ってくれます。

<2歳過ぎ>
精神的な要因が影響していることが多いため、会話や抱っこなどのスキンシップで、子どもの気持ちを安心させてあげましょう。

■効果的な夜泣き改善策

毎日夜泣きに悩まされて辛い…というママ・パパには、まずは簡単にできる夜泣きの対処法をご紹介します。

▼毎日の睡眠儀式を作る


赤ちゃんがスムーズに眠れるように「入眠儀式」を決めましょう。

例えば、寝る1時間前にお風呂に入れたり、ベッドに寝かせたら絵本を読むといったように、毎日同じ方法で寝かしつけをすることでルーティン化し、赤ちゃんも寝る時間を体で覚えていきます。

さらに、就寝前には抱っこしたり、親子のふれあいを楽しんだり、スキンシップをたくさんすることで赤ちゃんを安心させてあげましょう。

▼気持ちよく眠れる環境作り


まだ言葉が話せない赤ちゃんは、不快感を泣いて訴えることしかできません。そのため、赤ちゃんが安心して眠れる環境を作ってあげることが大切です。

寝具とパジャマは肌触りのよいものを選び、こまめに洗濯して清潔に保ちましょう。

さらに部屋の明かりも入眠にはとても重要です。

布団に入る少し前の時間から徐々に部屋の明かりのトーンを落とし、おやすみモードに変えていきましょう。明るい部屋から突然暗い部屋に連れていくと、怖がって眠れないことがあるため、照明をうまく活用すると効果的です。

▼昼間の活動量を増やす


日中は、外でたくさん体を動かして遊ぶと、たくさん体力を消耗し、疲れて眠りやすくなります。

また昼間にお昼寝をさせすぎると、夜眠りづらくなるため、お昼寝の時間を調整するようにしましょう。

赤ちゃんの眠りには個性があるため、ここにある夜泣き対策をしても、うまくいかないこともあるかもしれません。まずは、現在の生活スタイルや赤ちゃんへの接し方を見直してみるといいでしょう。

夫婦で協力して、赤ちゃんに合う方法を探ってみてくださいね。

<参考文献>
・『夜泣き・イヤイヤ・人見知りにも理由があった! 最新科学でハッピー子育て』(NHK出版)
・『フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密』(集英社)
・『イラストでわかる! 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』(かんき出版)
・『Baby-mo』2016年秋冬号(主婦の友社)
・『婦人之友』2006年2月号(婦人之友社)

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