連載記事:知っておきたい予防接種! 最新ワクチン情報
子どもの予防接種、すべて受けさせるべき?【知っておきたい予防接種! 最新ワクチン情報 第1回】
■予防接種、定期接種と任意接種の違いは?
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小児科などでもらえる予防接種スケジュールを見ると、予防接種には
「定期(接種)」「任意(接種)」の分類があることに気づきます。定期接種と任意接種ではどう違うのでしょうか?
定期接種のワクチンは「予防接種法」で定められているワクチンのこと。日本では10種類が認められており(2018年5月現在)、原則として地方自治体が費用を負担するため、
無料で接種できます。
定期接種のうち、生まれた年によっては三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンに分けて接種している場合がある。現在は四種混合ワクチンになっている(表1は日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」資料No.2「定期接種と任意接種のワクチン」より)
一方、任意接種のワクチンは、国が使用することを認めているものの、「予防接種法」で規定されていないものを指します。
任意接種ワクチンのうち、日本小児科学会が接種をすすめているのは、
「ロタウイルス」「おたふくかぜ」「インフルエンザ」の3種。接種費用は個人の負担になりますが、自治体によっては一部または全額負担してくれるところもあります。住んでいる自治体に確認してみましょう。
任意接種ワクチンは効果や安全性について国内でのデータがそろっていないため、定期接種になっていないのが現状。とはいえ、実際にその効果や安全性は十分に確認されています。つまり、任意接種だからといって、重要度が低くなるわけではないのです。
定期接種と任意接種、どちらも予防接種を受け、感染症を防ぐことが大切だといえそうです。
今後、任意接種のワクチンが定期接種ワクチンになる可能性はあります。ただ、そのタイミングを待っている間にかかってしまうこともあるので、わが子を感染症から守るためにも接種可能な月齢になったら早めに予防接種したほうが良さそうですね。