子どもにこそやらせたい!ビリヤードはPDCAサイクルを学べるスポーツだった
小難しいことは考えず、身体で楽しさを覚える
福田プロによるマンツーマンレッスン。ジョークを交えつつ、の気軽さに子どもも気後れせずにトライ
ゲームを通して学ぶ成長プロセス
また、参加者のキッズを集めてテーブルで行われたのは、ジェンガのブロックを使ってのちょっとしたゲーム。『ピタゴラスイッチ』のように、ひとつの球を突くとその球が別の球に当たって転がり、たどりついた先でさらに別の球にぶつかって、最終的にある球を見事にポケットに落とします。このゲームではリードとなるキューが置かれていましたが、実際には角度や力加減などを厳密に計算することで狙った球をポケットに落とすことができるということ、そしてしっかりと見通しを立てることの重要性を即座に理解させてくれます。実際にやってみよう!となったとき、ブロック遊びをしているように見えて、実はビジネス用語でいうところの「PDCAサイクル」を実行しているのだ、と主催者の松本さんは言います。
PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(確認)」「Action(改善)」の4段階を繰り返して業務を成功に導く作業のこと。ものごとを遂行するにあたり、まずは計画し、やってみる。失敗したらどこがいけなかったのかを確認し、改善する、というプロセスを繰り返すことによってビジネスを成功に導くわけですが、これは普段から小学校などでも実践されている成長プロセスの訓練です。
松本さんによると、ビリヤードはこれの繰り返しであって、自分で問題点を見つけて解決方法を模索し、次へつなげるという訓練になるといいます。まさに左脳を刺激する、成長プログラムと言えそうです。
簡単な仕掛けなのに、角度や力加減の重要さをあっという間に理解させてくれる
脳をビシバシと刺激理想的なスポーツ
また、角度や距離感といった空間感覚をフル活用するのもビリヤードの特徴。球を突いてその軌道をイメージし、球同士がぶつかったあとの軌道までもイメージしていくその想像力は右脳を刺激することにほかならず、遊びでありながら右脳と左脳の両方をフル稼働するのがビリヤードなのだそう。そしてさらに、そうした感覚を研ぎ澄ませ計算しつくしていざこの一突きに精魂を尽くす、その集中力こそがビリヤード最大の醍醐味。それを養うことができるとは、ビリヤードの奥の深さに驚きです。
キッズたちが“ピタゴラ装置”に夢中になっている間、松本さんによる保護者へのレクチャーがありました。