子育て情報『「私は私が発達障害だと気付けて良かった」発達障害当事者の居場所「Necco」を運営する金子磨矢子さん』

2017年12月1日 14:30

「私は私が発達障害だと気付けて良かった」発達障害当事者の居場所「Necco」を運営する金子磨矢子さん

長年発達障害の当事者活動に関わってきましたが、課題はまだまだ山積みです。

当事者同士の活動に関して言えば、とにかくいろんな特性を持った方が集まるので、運営のむつかしさがあります。

こだわりの強い特性の人同士の意見が対立して分裂してしまったり、正直当事者同士での連携のむつかしさは感じています。

なんとか意見をまとめてルールをつくってみると、今度は逆にそのルールを文字通りにとらえてしまって、ルールからちょっとずれる人がいるとこだわりから許せない人がいたり。

たとえばNeccoでいうと、かつてはフリースペースのクローズ時間は22時だったのですが、スタッフが大変だということで21時に変更したんですね。

たまに場が盛り上がってクローズが21時を過ぎてしまうことがあったのですが、そのことに対して「ずるい」と腹を立てる方がいたこともありました。

同じ発達障害の当事者同士とはいえ、特性は本当に人によってさまざまなので、いろんな国の外国人同士が集まっていっしょに何かやろうとしているような困難さを感じています。

当事者活動をどうしたらいいか、ずっとそればかり考えています。
しんどいと思うことも多々あります。

だけど続けている、それは、私は子供の頃からずっと自分のことをダメな人間で、人の役に立つことが出来る人間ではないと思っていたんですね。そんな私が今、活動を通して、目の前の人の支えになったり、社会に働きかけを行ったり出来ている。そのことが生きがいであり、生きるよろこびだからかもしれません。


見えない障害とどう向き合うか

「私は私が発達障害だと気付けて心から良かったと思っています」

これは取材中に金子さんが繰り返しおっしゃっていた言葉です。

この記事を掲載している発達ナビのユーザーさんからは、病院へ行き診断を受けることへの心理的抵抗感や、障害受容のむつかしさなど、日々さまざまなお悩みが寄せられています。

自分や自分の子どもの生きづらさ・育てにくさをどうとらえるかについて、それぞれに多様な悩みを抱えられているのだと思います。

「見えない障害」であり、また「ここからこっち側は障害です」と線を引くように切り分けることは難しいからこそ、その悩みは尽きないのかもしれません。


いろんな考え方があって当然で、答えはないのかもしれません。

金子さんの場合、彼女は子どもの頃からずっと「自分はちょっと変な子だ」

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