子育て情報『「できているから大丈夫」じゃない。思考方法もコミュニケーションも違うから――発達障害の私が社会に出て気づいた、得意と苦手のはざまの仕事』

「できているから大丈夫」じゃない。思考方法もコミュニケーションも違うから――発達障害の私が社会に出て気づいた、得意と苦手のはざまの仕事

どんなやり方でも、効果があるかもしれないしよくない結果になるかもしれない。よさそうな方法はあるが、絶対にうまくいく確証はない。そういう状況が、私が疲れる「明確な答えがない状況」になります。

"目的"に沿うようなルールや手順を自分なりに設定することで、あいまいな状況の中での仕事もこなせるようになっていますが、人的なトラブルのように明確な答えがない状況は、普段頼みの綱にしている"目的"が状況によって変化することもあるため、何度もやり直さなくてはなりません。愚直に繰り返していけば何とかこなしていくことはできるのですが、やはりかなり負荷がかかっているのか家に着くとグッタリしてしまいます。


普通にやっているように見えることが、そのひとにとってすごく大変なことかもしれない

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161015685

自分としては何とかこなしていることが他の人からは普通にこなしているように思われてしまうというのは、発達障害のあるなしにかかわらず実はよくあるのではないかと思っています。今回書いた内容は仕事の話がメインでしたが、仕事に関することだけでなく日常生活でもそれなりに起こっていることだと感じています。


私が「あれ?これなんかすごい疲れるな」と感じるようになったのは、社会人になって数年たってからのことでした。気づいてからは、上司や同僚に対して「自分はこういう仕事がしんどいから、途中で相談することが多いかも」と話してから仕事をするようにしていますが、子どもの頃や社会人になりたての頃は、自分がなぜ疲れているのかわからないことも多くありました。もしかしたら自覚するのが難しいことなのかもしれません。

なので、おそらく発達障害のあるお子さんから「自分はこれをやると疲れる」と言ってくることはあまりないのではないかと思います。もし無事にこなせているように見えたのに、そのあとグッタリ疲れているような様子を見たら、本人に「実はアレ結構疲れる?」「アレあまり好きじゃない?」なんて聞いてみるのもいいかもしれません。本人がそれまで気づいていなかったらそのときはじめて考えてみて、どうだったか教えてくれるのではないかと思います。

また、もしかしたらあなたの周りで普通に何かをこなしているように見えているひとの中にも、実はかなりしんどい思いをしているひとがいるかもしれません。

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