子育て情報『こだわり、パニック、身につけたルールが原因で逮捕?自閉症息子「警察は怖い」の背景と、母としてできること』

2020年3月13日 07:00

こだわり、パニック、身につけたルールが原因で逮捕?自閉症息子「警察は怖い」の背景と、母としてできること


息子が警察を恐れる理由は…

『発達障害に生まれて』(松永正訓著/中央公論新社)ノンフィクションのモデルとなった立石美津子です。

息子を叱るときに、悪いことをしたら警察に逮捕されるよ!などと言った覚えはありません。でも息子は警察を「市民を守ってくれる存在だ」とは思っておらず、「僕を逮捕しにくる怖い存在」だと感じているようです。

なぜ、怖がるのか考えてみました。そして2つの理由に思いあたりました。

1つ目は、息子は、以前パニックを起こしたときに近くに止まっていた車を蹴り、「警察を呼ぶぞ!」と怒鳴られた経験がある。なので、ニュースで「○○の犯人が警察に逮捕されました。」と流れると、犯人側の立場に立ってしまうのかもしれないこと。

2つ目は、自閉症で知的障害がある友達(30代の男性)が、悪意なく「遊びたい」という気持ちで幼い子に近づいたら、110番されて、警察に連行されたことを知っていること。


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Upload By 立石美津子


毛玉を取ったら逮捕される!?

昨年、特別支援学校で保護者と警察との交流会がありました。

ある母親が

「うちの子は毛玉にこだわりがあり、電車内等で周りの人が来ているニットに毛玉がついていたら、きっと毛玉を取ろうとすると思います。痴漢扱いされ逮捕される可能性はあるのでしょうか」と質問しました。

警察は

「あくまでも相手が嫌な思いをしたら、障害児であっても逮捕される可能性はある。犯意があったかどうかが焦点となるが、障害があるから絶対に逮捕されないということはない」と答えました。

息子は幼いころ、あるブランドのバック、それもベージュのロゴに執着していました。(私はそのブランドのバックを持っていなかったのですが、なぜかこだわっていました)

電車内でそれを持っている女性を見ると、ペタっと触りに行きました。当時は幼かったので許されていたのでしょう。
幸い現在はそのこだわりはないのですが、19歳の今もこれが続いていたら、スリと思われ通報されていたかもしれません。

人づてに聞いた話です。

「人に会ったら挨拶しなさい!」としつけられていた自閉症の人がいました。その言葉に素直に従っていました。そして、夜道で誰もいない場所で女性に「こんにちは」と声をかけました。相手は恐怖を感じてしまいました。

空いているバス、乗客はたった3人でした。

そういう場合は大抵、わざわざ奥から詰めないで、ガラガラの車内にバラバラに離れて座ることが多いですが、「奥から順番に座りましょう」

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