勉強のつまずきは、感覚過敏や鈍麻が原因?発達障害との関係、学習困難の理由や支援方法も解説【専門家監修】
その結果としてその音に対する過敏さが強まってしまい、そのあといつまでも気持ちの切り替えができなくなってしまう場合があります。
>解決策学校でも家庭でも、予測できない音はしかたありませんが、大きな音が出る場合にはこれから何が起こるのかを説明しましょう。説明を受けてもやはりその音を聞くのがつらい、という場合には我慢をせずに、大きいサイレンの音が鳴る避難訓練の時間だけ休む、運動会のピストルを旗に変えてもらうなどの配慮をしてもらうことを検討しましょう。
また、イヤーマフや耳栓をうまく活用することもつらさの軽減に有効です。
たくさんの音が全て聞こえてしまって疲れる
自分が必要な情報に集中してほかの音を小さくするような脳の機能がうまく働かないと、教室のさまざまな音を聞き取ってしまいます。そんな状況でも特定の音声、授業中なら先生の声だけになんとか集中して聞こうとすることで、疲れてしまう場合があります。また、聞き取ることに努力が必要な子どもの場合、疲れてぼんやりしてしまうことで、集中していないという誤解を受けることがあります。
>解決策生活音などの騒々しさが原因の場合は、ノイズキャンセリングイヤホン/ヘッドホンが有効です。
耳栓、イヤーマフなども一定の効果があります。音に対する直接的なアプローチだけではなく、帰りのホームルームで明日の持ち物を口頭だけではなく黒板にも書いてもらうなど、聞きとりにくさを前提とした視覚的なサポートを受けられると困りごとが減るでしょう。
どんな場所にも、その空間での活動によって生まれるにおいが壁や床、カーテンや家具類にしみ込んでいるため、独特のにおいがあるものです。その中には心地よいにおいもあれば、いやなにおいもあります。特に、学校の教室はさまざまな活動をする場なので、多様なにおいがあります。チョーク、古い本、床のワックス、給食、栽培・飼育しているもの、そしてたくさんの子どもたちのにおい。こうしたにおいがまざって「学校のにおい」を作っているわけですが、その複雑なにおいに対して敏感で、不安定になる子どももいます。また、授業ではありませんが、特定の味やにおいに対して過敏さがあり、給食がつらくて食べられないというケースもあります。
食物アレルギーだけでなく、においや食感、温度、見た目などさまざまな感覚に対する過敏さによっても、食べられないものが多くなります。完食しないとペナルティが課せられるような場合は、給食がストレスとなって体調を崩すことも起こります。