子育て情報『癇癪スイッチは「見通し」崩れ。発熱で旅行中止、夕飯の献立変更で大暴れ、発達グレー息子は小5になった今も…ーー専門家と考える見通し崩れと癇癪』

2023年3月12日 12:15

癇癪スイッチは「見通し」崩れ。発熱で旅行中止、夕飯の献立変更で大暴れ、発達グレー息子は小5になった今も…ーー専門家と考える見通し崩れと癇癪

見通しはあるけれど、変更の余地あり、という幅のある見通しを共有するというものです。

長男くんのエピソードを読む限り、急な変更で感情的に荒れるのは自然なことのようにも思います。旅行に行けなくなる、プールに入れない。それはお子さんからしたらきっと悲しく、やるせないことです。単に変更が出ただけでも不穏になるのに、そこに「楽しみにしていたのに」が乗っかっていたらそれはそれはつらかろうと思うのです。
そういう意味では、気持ちの切り替え方法をどうするかというよりも、まずは、その悲しみやつらさを別の形で出せるかどうか(そもそもその体中に湧きあがる情動が「悲しい」「つらい」「嫌だ」という気持ちであると同定できるか)というところからかなと感じました。

癇癪が起きているときにその話をしても入らないと思うので、収まってから、「悲しかったね」「残念だったね」などの言葉を与え、その湧きあがるものに名前をつけられるといいと思います。そのうえで、「悲しいとき・つらいとき、どうする?」ということを話題にしたいです。
床でじたばたしたり、椅子を蹴ったり。感情に飲み込まれてしまうとそういうことをしてしまうのはそうだろうなと思います。
しかし、大きな体でそれをやると危ないということ、ケガをしたり何かを壊してしまうと自分や周りの人がそのことで悲しくなってしまうこと(悲しみが増えること)も図解するなどして伝えたいです。「じゃあ、悲しくなったとき、どうする?」。いくつか案を出して、そうなったときに試せるといいですね。そういう意味では学校とも連携して、今試そうとしている方法を共有できているといいと思います。

気持ちの切り替えは、その前の爆発的な気持ちの名前を知り、「悲しいね」など、周囲の大人からその感情を認めてもらい、そのあとでようやく気持ちの手綱を握ることができ、切替に至る。そんなふうに考えています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.