2023年3月14日 06:15
自閉症息子、入学直前に小学校から電話!ドキリとした母に提案されたのはーーうれしかった特別支援学級の先生の思い【スクールカウンセラーのアドバイスも】
自閉症・情緒障害特別支援学級を選んで
太郎は、4歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けている。
小学校入学を目前に、私は不安がたくさんあった。太郎が今までと違う環境にどのような反応を示すのか、担任の先生はどういう対応をされる方なのか。太郎が通うことになる自閉症・情緒障害特別支援学級は、ちょうど太郎が入学する年に発足とするとのこと。学校側の自閉スペクトラム症への理解はどこまであるのだろうか。
小学校へ入学する前に太郎の特性などプロフィールに記載し提出はしたけれど、ドキドキと不安に不安が重なっていた。
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あんまり不安がっても仕方がない、なるようになるさという気持ちで行こうと思っても私の不安はふくらんでいった。
小学校から突然の電話
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記憶は定かではないが、3月の終わりか4月の初めに学校から電話が入った。4月から自閉症・情緒障害特別支援学級の担任を務めるという先生からの電話だった。
先生はまず自己紹介をされた。特別支援学級で教えるための勉強をして資格を取り、今年から発足する情緒級の担任になったということだった。通常学級での指導経験も長いようで、先生の自己紹介と説明からは児童を思う明るさと優しさ、真剣さを感じた。
そして最後に提案をされた。
「ご都合が大丈夫で、ご家庭でもお気持ちがあれば、入学式の練習をしに来られませんか?」
先生の提案は心に刺さった。強要でもなく、提案であり私たちのことを考えていることが分かったからだ。
先生も太郎をひと目みたいという気持ちもあったのかもしれないが、この提案が不安な気持ちであふれていた私の心にはズバっと刺さった。
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返事はもちろん、「ぜひともよろしくお願いします!」だった。太郎はなんのことか理解していなかったが拒否なく「行く」と答えた。
提案された練習日は、入学式の前日。体育館で待ち合わせだった。
体育館はすでに会場設営されており入学式の雰囲気が漂っていた。保護者や在校生がいない代わりに学校の先生が数人いた。すでに先生たちの心遣いに目頭が熱くなる私がいた。
そして担任の先生が笑顔で私たちの前に現れた。
「こんにちは」長い黒髪の先生だった。
私「こんにちは」
太郎「こんにちは」
ここからが先生と太郎の数年間の始まりとなった。