子育て情報『自閉症息子「授業中の姿勢が悪い」と学校から指摘!サポートグッズも効果なし?椅子に座る姿勢維持、どうすれば…【作業療法士に聞く】』

2023年6月26日 06:15

自閉症息子「授業中の姿勢が悪い」と学校から指摘!サポートグッズも効果なし?椅子に座る姿勢維持、どうすれば…【作業療法士に聞く】

・環境調整という意味でいうと、椅子に滑り止めシートを敷くと、頑張らなくても腰が椅子の前の方に滑りにくくなり、姿勢維持が楽になることがある。(クッションを使用する場合、クッションが滑るようならクッションの下に敷き、身体が滑るようならクッションの上に敷く)
・感覚を求める傾向がある場合、足元に人工芝などの感覚刺激を入れられるものを置いてみると、感覚が入り落ち着く子どももいる。
・合理的に立ってもいい時間をつくる。

例えば授業中、答案用紙を教室の後ろや廊下に貼り、答え合わせをしに席を立つ時間をあえてつくることで、立つことへの感覚を満たすことができるのです。
ほかにも、机上の勉強の前にトランポリンなどで5分ほど身体を動かすと、椅子に座れる時間が長くなるお子さんもいらっしゃいます。

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環境調整によって、無理のない形で座れる状況をつくり、適応的な形で身体を動かせる機会や環境をつくることが大切です。100%ではなくても、うまく場面を選んで姿勢を変えられればいいですね。


すぐにできるように、というより…

ーー:低緊張などで姿勢を維持するのが苦手な方は、今後もずっとこのままなのですか?

野田先生:もともと筋肉の張りが緩めという可能性もありますが、「思春期に入り身体が大きくなって筋肉がついた」、「スポーツを始めた」など、身体の発達、経験でも変わってきますので必ずしも現状から変わらないわけではありません。


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ーー:身体を動かすことが大切なんですね?

野田先生:手押し相撲、つなひき、手押し車、座りながらキャッチボール、マットを登るなどの遊びの中で体幹を使う場面を増やしてあげると、支えがしっかりしてくる可能性もあります。ただし、姿勢を保つための身体の変化には時間がかかります。
「すぐにできるように」というよりも、特性を理解したうえで、「将来的には身体の成長やスポーツの経験などで少しずつ身体が変化することで、もしかしたら今よりも楽に姿勢維持ができるようになるかもしれない」と頭に入れながら、今は環境調整や遊びなどできるところから取り組まれたらいいと思います。ーー:ごはんのときだけ姿勢が崩れにくいのは理由があるのでしょうか?

野田先生:活動の種類に応じたモチベーションの違いが関連しているのかもしれませんね。
また、人は自然とその人にとっての合理的な動作や姿勢をとることが多いです。

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