子育て情報『きょうだいで発達障害?順調だと思っていた2人目育児、1歳半健診で「要観察」に。現実を受け入れられなかった母の後悔』

きょうだいで発達障害?順調だと思っていた2人目育児、1歳半健診で「要観察」に。現実を受け入れられなかった母の後悔

と言われました。それでもなお、私の中では、娘は定型発達であると信じたい気持ちが先行し、保健師さんの言葉を素直に受け入れることができませんでした。

そんな矢先、娘の入園予定の幼稚園で、満2歳児向けの体験入園が始まりました。「何事もなく過ごしてほしい……」と祈るような気持ちで娘を体験入園させましたが、そんな私の思いとは裏腹に、娘は先生のお話中に教室を出て行ってしまったり、絵本の時間におままごとのおもちゃで遊び出したり……明らかに集団行動が苦手な様子でした。

そんな娘の様子を見ていた園長先生から「海乃さん、息子さんのことでよく知ってると思うから言わせてもらうんだけどね(息子もその幼稚園に転入予定であったため、園長先生には事前に息子がASDであることを伝えていました)、娘ちゃんはどうかな?療育を受けたほうが今後の娘ちゃんのためにもなると思う」とすすめられました。

園長先生からの言葉に、今までわが子2人に診断が出てしまうことが受け入れられなくて、娘の発達に期待を寄せ過ぎ、娘の発達凸凹な部分を見て見ぬふりをしてきてしまった自分を悔やみました。

その体験入園の日の帰り道、泣きながら保健センターの保健師さんに電話し、児童精神科への紹介状を書いてもらいました。医師による診察の結果、娘は神経発達症(ADHDと軽度の自閉スペクトラム症)と診断されました。
幼稚園入園前の3歳9ヶ月のことでした。

現在、娘は幼稚園に通いながら、週1日療育園に並行通園しています。何にでも興味があり積極的に楽しむ娘は、幼稚園も療育園も、どちらも「行くー!!」と全力で楽しんでいます。

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Upload By 海乃けだま

執筆/海乃けだま

(監修:鈴木先生より)
一般的に乳幼児健診などで保健師さんが「様子を見ましょう」という場合は、経過観察のみとなることが多いため、お子さんの発達に気になる点があれば、できるだけ早期にかかりつけ医に相談するのがお勧めです。病名告知は医師にしかできません。「わが子は定型発達で、障がいがあってほしくない」と思うのは、親御さんの自然な感情だと思います。それでも、お子さんの発達の特性がなくなるわけではありません。
今回のケースのように悩んだ末、集団の中に入ってから他児との違いに気づき、専門医を訪れる親御さんもいます。
今回、娘さんは3歳で神経発達症の診断がつきましたが、早いほうです。お子さんの発達のつまずきに悩み続けている親御さんが就学前に専門機関へ繋がれるようにするため、5歳児健診が少しずつ全国に広まりつつあります。

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