子育て情報『弁護士が解説! 「自己破産」のデメリットと家族・親族への影響』

2016年4月17日 20:00

弁護士が解説! 「自己破産」のデメリットと家族・親族への影響

高額な財産が処分されてしまうこと以外のデメリットとしては、次のようなものがあります。

まず、自己破産すると、信用情報機関に登録されるので(いわゆるブラックリスト)、当分のあいだ新しくクレジットカードを作ったり、ローンやキャッシングをしたりすることはできなくなります。

また、破産手続中も働くこと自体は制限されませんが、破産手続が終わるまで一定の職種に就くことが制限される資格制限があります。

いわゆる士業(弁護士・税理士等)、警備員、生命保険募集人、保険代理店、パチンコ店等の店長(風俗営業法の営業所管理者)、宅地建物取引主任者などが対象となっていて、場合によっては退職を余儀なくされるケース がありますので注意しましょう。

さらに、自己破産をすると、官報という国が発行している機関紙に名前と住所が載ります。

みなさんも官報を逐一チェックはしていないですよね。私も弁護士になるまでちゃんと見たことはありませんでした。

通常、金融機関等を除いて一般の人が官報をチェックをすることはまれなので、周りに自己破産をしたことを知られる可能性はあまり高くはないと考えられます。


●家族に影響はないのでしょうか?

では、ご家族に影響があるかというと、自己破産する人の家族、親族というだけで法律上悪影響を受けることはありません。

ただ、破産する人の債務の保証人になっていると、貸主から借金を払うよう請求されてしまうので、同時に自己破産する必要 があったり、逆に自分の借金のために保証人になってもらっていた人が破産をすると、別の保証人を立てるよう言われてしまったりする可能性 はありますね。

また、今回はお舅さんとは同居されていませんが、自己破産では高額な財産は処分されてしまいますので、破産する家族名義の持家に住んでいる場合、そのままでは住み続けることができず、引っ越ししなければいけないという事実上の影響はあります。

もし、今後もその家に住み続けたいときは買い取る必要がありますので、事前に家族で話し合っておくことが大切でしょう。

日々の生活を律し、安易に借金をすべきでないのはもちろんです。

でも、自己破産は人生の終わりではありません。金銭的にも心理的にも負担を軽くし、人生をリスタートする一つの方法です。

借金の整理には、自己破産以外にも任意整理や民事再生といった方法もあり、それぞれに最も適した手段を選ぶことが大切です。

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