2020年10月28日 16:22
やめたり戻ったり。移籍を誘導し息子を傷つけてしまった問題
「どうする?」と問いかけます。お手伝い一つでも、あれやって、これやってと頼むのではなく、何か手伝えることがあるか自分で考えてやってみて、と伝えましょう。
二度の移籍を、親御さんに従い、ついてこられた息子さんは、もしかしたら従順に育っていないでしょうか?よく言えば素直。違う見方をすれば、自分で考えられない、自分で決められないところがあるかもしれません。
ただし、それは彼に能力がないわけはまったくありません。これまで、そういった自ら考える、悩む、決める機会を与えられてこなかっただけです。
ここからが、子育てのやり直しの一歩です。
■親としてのリスタートであり、大きなチャンスでもある
(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
そして、最後に。
私は、こうなって良かったとさえ思います。もし、2つ目のチームでうまくいって満足していれば、「ほら、お母さんの言ったとおりにしてよかったでしょ」ということになります。ママについて行けば大丈夫、私についてこさせれば大丈夫と、親子して間違った認識を持つところでした。
これは、お母さんの母親としてのリスタート。大きなチャンスなのです。
まったくもって落ち込まなくていいのです。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。
筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
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