『モンスターズクラブ』瑛太×豊田利晃監督 2ショットインタビュー
山小屋で隠居生活を送りながら、小包爆弾を送り全米を震撼させたという、数学者ユナボマーにインスパイアされ、『青い春』『空中庭園』の豊田利晃がメガホンを執った最新作。本作で4度目のタッグを組む豊田利晃監督×瑛太の2ショットインタビューをお届けする。
●10年という付き合いの中で、お互いの印象、変わった部分、変わらない部分瑛太:僕が初めて出演したのが『青い春』だったんです。映画はこうやってできていくんだ、とか、現場ってこういうものなんだというのをはじめて知った場でした。監督はそのころから何かに怒っている、というところが変わらないかな。社会に怒っているのか、自分自身に怒っているのかはわからないけど。どの作品でもその感覚は豊田さんの作品からはすごくいつも感じますね。
ただ、映画から想像させるものが今回はまた違った感じがしていて、観終わったあとの「灰汁」みたいなものが違うような気がします。
自分が出ているから客観性はないにしても、今回は僕自身の奥のほうにある何かよくわからないみたいなものを明確に見つめるというか、また違った観点で訴えかけてくる作品だなあと感じました。
監督:『青い春』で初めて瑛太を起用したんですが、彼の役は台本にはなかったんです。瑛太がオーディションに来て、いいなと思ったので使いたいなと。無理やり役を作って出てもらいました。なにか、はかなさのようなものを感じたんです。
もともと、『青い春』も何十年後かにはスターになっているような人をキャスティングしたいと思っていて。『荒野の七人』に出ていたスティーブ・マックイーンみたいな。だから、瑛太に関してもそのときからすでに光るものは感じていましたね。
その頃からの変わらない部分は、「変わろう」と常にしているところかな。