『スノーホワイト』クリス・ヘムズワース 独占インタビュー
「アリス・イン・ワンダーランド」のスタッフが壮大なスケールで描いた驚異のアクション・アドベンシャー超大作『白雪姫』。
本作でハンター役を務める、『マイティー・ソー』や話題沸騰中『アベンジャーズ』にも出演する、クリス・ヘムズワースの独占インタビューをお届けする。
●原作となる童話は、実はかなりダークでオドロオドロしかったりしますが、監督はそういった部分も映画に取り込んでいるのでしょうか?もちろんさ。彼の手がけたCMや短編映画を見ると、「けっこうイカレてるな」なんて思っちゃうよ(笑)。実際に会ってみると典型的なナイスガイだから、このダークさはどこから来るんだろう?って不思議に感じるけれど、彼が自分のウェブサイトで公開している「ブラックホール」っていう短編なんて、すごくクールで相当怖いしね。彼の持つそういったダークな部分は、この映画にも存分に反映されていると思うよ。映像も俳優陣の演技も素晴らしいけれど、それをさらに高めるのは監督の手腕だからね。ルパートはCM監督というバックグラウンドから、早いカットを使い短い時間でストーリーを伝えるという映像技法に長けているし、この映画にしても想像力がめいっぱい詰まっている。
想像力あふれる多彩な映像は心から楽しめると思うし、彼のやり方は映画作りにおけるニューウェーブと言えるだろう。
●初めて監督する長編映画がこのような大作だという点で、懸念はなかったですか?経歴上では初の長編映画だっていうだけのことで、特に心配はしていなかったね。最初にこの映画の話をもらってルパートの名が監督候補に挙がった時は、彼について何も知らなかったんだけれど、その後すぐに今までの作品をいくつか見たんだ。数百本の大作CMを手掛けてきた実績もあるし、彼がたった2日で仕上げたこの映画のプロモを見ても、まるで4ヶ月ほどかけて撮った映画の本編から抜いて作ったような見事な出来で、感心させられたよ。
●プロモというと?スタジオへのプレゼン用に、この映画に対する彼のヴィジョンを形にしたプロモーション映像を作って、クリステン、シャーリーズ、サムと僕の主演陣に見せてくれたんだ。それを見た瞬間、彼が頭に思い描いていることが明確に理解できた。たったの2日間で仕上げただなんてとても思えないほど見事な出来だったよ。そこに描かれていたアイデアや映像の多くが、完成した映画にそのまま活かされているし、いかに早い段階から彼がアイデアを練っていたかが分かる。
いつも他とは一味違った試みを自身の映画で実践しているクリス・ノーランのように、ルパートも今まで見たことのないようなストーリーの描き方をする監督なんだ。