2019年7月2日 20:00
「1作ではなく、次も売れる」が条件 若き“ブレイク作家”3人とは?
時代を彩るエンターテインメント作品の数々。本の世界で今まさにチェックすべき新星は誰なのでしょうか?いい本や作家を見出す選書眼に定評がある、書店員の新井見枝香さんに話を聞きました。
1作ではなく、次も売れる。その力がある人が、ブレイク作家。
「ブレイクした作家さんは、新作が出たときの売れ行きの初速が違います。みんなが、“あの人の本が出たんだ!”って、ワクワクして買っていく感じがありますね」
と言うのは新井さん。
「一冊が当たる、というのはある意味多い話なのですが、次も読みたいと思わせる力がないと、連続して売れないし、作家としてブレイクしたとは言えない気がします。とはいえ、本を出すリズムというのも非常に大事で。
読者の“次を読みたいな”という気持ちがピークの間に次を出す、といったような、タイミングを読む力も、今の作家には必要な気がします」
新井さんにブレイク作家3人を挙げてもらいました。
“今” を生きていることを感じさせる、注目の歌人。
木下龍也
若い女性たちに意外と人気なのが、短歌というジャンル。木下さんは、そのフィールドで今最も注目されている若き歌人。短歌は短編小説より、もっと言葉を削ぎ落としてつくるもので、言葉が少ないからこそ、いろいろと想像が膨らむところがおもしろい。