2019年10月28日 20:00
深刻化する看護師不足…巨匠が目撃した医療現場で起きている問題
そのほかには、それぞれの人が持つストーリーのなかにある美しさに触れることができたのも印象に残っています。
―全力で向き合う彼らを見ていて、もっと社会全体で彼らを支えるような寛容さを私たちも持つべきだと感じましたが、最後に監督がこの作品を通して観客に伝えたい思いを教えてください。
監督作品を制作するときに私が心がけているのは、テーマ以上のものを映画が示唆するようにすること。今回は看護の世界を映し出していますが、私の作品はあくまでもその入口でしかないので、看護以上のことを訴えている人間の映画でもあります。
彼らは人を看護するという非常に重要な職業に従事している人たちなので、私たちにとっても決して無関係のことではありません。それだけに、私たちをケアしてくれる人たちを私たちがもっとケアしなければいけないと思っています。
つまり、彼らがよりよい条件のなかで仕事ができるように気を遣ってあげるべきだということ。そして、それは必ず私たち自身にも返ってくることでもあるというのをみなさんにも考えて欲しいです。
人生には学びと感動が詰まっている!
自分の仕事に対して誇りや希望を持って働くことの大切さを思い出させてくれる看護師たちの真剣な眼差しに、心を動かされる本作。