2020年5月25日 19:00
70年代・名作少女マンガ誕生の熱い現場を描く! 『薔薇はシュラバで生まれる』
そんなワザも、読んでいて胸がときめくポイントだ。
「当初、先生方のお顔をどうするかはすごく悩みました。当時のお写真もないのに、ご本人の似顔絵にするのは無理。というか、芸能人じゃないのだからそっくりに描いたところで読者には意味がないし…と悩んでいるうちに『そうだ、その時代に各先生方が描かれていた絵柄を使って先生のお顔を描こう!』と思いついたんです。読者もこれなら『この絵柄はまさしくあの先生』と、すぐにわかってくれるだろうと」
本書を描く前から、’70年代当時の名作少女マンガを後世に伝えていきたいと思っていた、と笹生さん。
「同時に、それらが描かれたのはどのような時代だったかを伝えることで、それぞれのマンガの良さがさらに十全に伝わるのではないかとも思いました。作品を読むだけではわからない時代背景も伝えたいという気持ちは、最初から強くありましたね」
熱き制作現場や先生とアシスタントたちの連帯に、拍手喝采。
さそう・なみマンガ家。
32歳で引退後、同人活動などを経て32年ぶりに本書を出版。次は’60年代少女マンガをリスペクトした作品を描きたいとのこと。
『薔薇はシュラバで生まれる~70年代少女漫画アシスタント奮闘記~』著者がアシスタントを務めた、巨匠たちの仕事ぶりと交流。