2020年9月23日 18:30
ムーミン75周年展覧会 日本初公開のコミック原画から作者一家の絆まで
1969年にテレビアニメとして登場して以来、日本で圧倒的な人気を誇るムーミン。’45年に作者トーベ・ヤンソンが最初の小説を発表してから75周年。昨年は埼玉に「ムーミンバレーパーク」がオープンするなど、愛されぶりは周知の通り。けれど、このキャラクターの人気を不動のものにしたのはコミックスだという事実をご存じだろうか。
ムーミン人気を決定づけたコミック原画を日本初公開。
ムーミンが漫画に初めて登場したのは‘47年。フィンランドの新聞ニィ・ティド紙に2年間掲載されると、‘54年からは英国イブニング・ニューズ紙で連載がスタート。最盛期には全世界で120紙・2000万部の紙面を飾り、世界的なムーミン人気につながっていった。
これをきっかけに、トーベは児童文学作家としての国際的な名声を得たのである。
ただ、この連載コミックスはトーベ一人で仕上げたものではなかった。当時、アート制作や書籍の執筆などマルチな活躍をはじめたトーベに代わり、それまで主にネタ探しや英訳を担当して彼女を助けてきた弟のラルスが’60年からコミックスを引き継ぎ、15年にわたり執筆を続けた。実は、弟あってこその共作だったのだ。
本展ではそんなコミックスを、日本初公開となる原画やスケッチ280余点などを通して紹介。